IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ラム リサーチ コーポレーションの特許一覧

特許7532598高電力回路からの切り離しを伴わない静電容量測定
<>
  • 特許-高電力回路からの切り離しを伴わない静電容量測定 図1
  • 特許-高電力回路からの切り離しを伴わない静電容量測定 図2
  • 特許-高電力回路からの切り離しを伴わない静電容量測定 図3
  • 特許-高電力回路からの切り離しを伴わない静電容量測定 図4A
  • 特許-高電力回路からの切り離しを伴わない静電容量測定 図4B
  • 特許-高電力回路からの切り離しを伴わない静電容量測定 図5
  • 特許-高電力回路からの切り離しを伴わない静電容量測定 図6
  • 特許-高電力回路からの切り離しを伴わない静電容量測定 図7
  • 特許-高電力回路からの切り離しを伴わない静電容量測定 図8
  • 特許-高電力回路からの切り離しを伴わない静電容量測定 図9
  • 特許-高電力回路からの切り離しを伴わない静電容量測定 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】高電力回路からの切り離しを伴わない静電容量測定
(51)【国際特許分類】
   G01R 27/26 20060101AFI20240805BHJP
   H05H 1/46 20060101ALI20240805BHJP
   G01R 31/00 20060101ALI20240805BHJP
【FI】
G01R27/26 C
H05H1/46 R
H05H1/46 M
G01R31/00
【請求項の数】 28
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023085006
(22)【出願日】2023-05-24
(62)【分割の表示】P 2020544419の分割
【原出願日】2019-02-22
(65)【公開番号】P2023104994
(43)【公開日】2023-07-28
【審査請求日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】62/634,730
(32)【優先日】2018-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カプーア・スニル
(72)【発明者】
【氏名】フレデリック・トマス
【審査官】永井 皓喜
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-224601(JP,A)
【文献】特開2018-22685(JP,A)
【文献】米国特許第8282983(US,B1)
【文献】特開2012-74200(JP,A)
【文献】特開2017-69209(JP,A)
【文献】特開2015-138602(JP,A)
【文献】特表2001-525604(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 27/26
G01R 31/00
H05H 1/46
H01L 21/302
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理チェンバ内の複数のステーションにおけるプラズマアシストによる半導体処理の方法であって、前記方法は、
前記複数のステーションの各々に基板を提供することと、
RF電力を分配するように構成された回路を用いて、第1のターゲット周波数を含む前記RF電力を複数のステーションに分配することであって、これにより前記複数のステーション内でプラズマを生成することと、
前記複数のステーションの第1のステーションのために、
前記RF電力を分配しつつ、前記回路のコンデンサの静電容量を、前記コンデンサを前記回路から切り離すことなく測定して、
少なくとも測定した前記静電容量に従って、前記コンデンサの前記静電容量を調整することと、
を含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、さらに、前記ステーション間のばらつきを低減するように構成されたRF電力パラメータを決定することを含む、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、さらに、前記RF電力パラメータが許容範囲内であることに基づいて、前記複数のステーションの各々において前記基板上で半導体処理オペレーションを実行することを含む、方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法であって、前記半導体処理オペレーションは、薄膜の堆積、エッチング、剥離、または除去のうちのいずれか1つである、方法。
【請求項5】
請求項3に記載の方法であって、さらに、前記RF電力パラメータが前記許容範囲内であることを決定することを含み、前記決定することは、
前記RF電力パラメータと前記複数のステーションの各々に関連した設定点との比較に基づいて、差異を決定することと、
前記差異が閾値を超えていないことを決定することと、
を含む、方法。
【請求項6】
請求項2に記載の方法であって、さらに、前記RF電力パラメータと前記複数のステーションの各々に関連した設定点との比較に基づいて決定された差異が閾値を超えていることに基づいて、前記複数のステーションのうちの少なくとも1つのステーションの特性への調整を決定することを含む、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、前記コンデンサの前記静電容量を測定することは、
分配される前記RF電力における前記第1のターゲット周波数よりも高い第1の周波数を含む第1の信号を生成することと、
少なくとも前記第1の信号および分配される前記RF電力に応答して生成される前記コンデンサにおける信号をフィルタリングすることと、
前記フィルタリング後の信号を測定することと、
前記測定されたフィルタリング後の信号を前記コンデンサの静電容量測定値に変換することと、を含む、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、前記フィルタリングは、前記第1のターゲット周波数の10次高調波周波数よりも高い周波数を中心とする通過帯域を含むとともに、前記フィルタリングは、分配される前記RF電力における前記第1のターゲット周波数を含む阻止帯域を含む、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、分配される前記RF電力における前記第1のターゲット周波数は、約13.56、27、40、60、または100MHzである、方法。
【請求項10】
請求項8に記載の方法であって、分配される前記RF電力における前記第1のターゲット周波数は、約400kHzである、方法。
【請求項11】
請求項7に記載の方法であって、
前記第1の信号を生成することは、前記第1の周波数(ω)で構成された固定周波数発振器であって、前記固定周波数発振器の出力は、前記コンデンサと直列である抵抗(R)に結合されている固定周波数発振器を用いて、前記第1の信号として交流電圧(Vin)を生成することを含み、かつ、
前記測定されたフィルタリング後の信号を前記静電容量測定値に変換することは、前記抵抗(R)、前記第1の周波数(ω)、および前記交流電圧(Vin)に一部基づいて、Vout/Vin=1/(1+jωRC)として、前記測定されたフィルタリング後の信号(Vout)を前記静電容量測定値(C)に変換することを含む、方法。
【請求項12】
請求項7に記載の方法であって、
前記前記第1の信号を生成することは、前記コンデンサとインダクタンスの共振周波数(fo=ωo/2π)を含む周波数範囲を走査するように構成された可変周波数発振器であって、前記可変周波数発振器の出力は、前記コンデンサと直列である前記インダクタンス(L)に結合されている可変周波数発振器を用いて、前記第1の信号として交流電圧(Vin)を生成することを含み、
前記フィルタリング後の信号を測定することは、前記共振周波数を特定するために、前記測定されたフィルタリング後の信号を用いることを含み、かつ、
前記測定されたフィルタリング後の信号を前記静電容量測定値に変換することは、前記共振周波数(fo=ωo/2π)および前記インダクタンス(L)に一部基づいて、fo=ωo/2π=1/{2π sqrt(LC)}として、前記測定されたフィルタリング後の信号を前記静電容量測定値(C)に変換することを含む、方法。
【請求項13】
請求項7に記載の方法であって、
前記第1の信号を生成することは、発振器の出力が、前記コンデンサとそれぞれ直列である少なくとも第1のインピーダンス(z1)および第2のインピーダンス(z2)を介して前記コンデンサの第1の端子に結合されているとともに、前記発振器の出力が、前記コンデンサと直列である少なくとも第3のインピーダンス(z3)を介して前記コンデンサの第2の端子に結合されている発振器を用いて、前記第1の周波数(ω)で、前記第1の信号として交流電圧(Vin)を生成することを含み、
前記フィルタリング後の信号を測定することは、前記第1のインピーダンス(z1)および前記第2のインピーダンス(z2)を含む第1の合成インピーダンスと前記第3のインピーダンス(z3)および前記コンデンサのインピーダンス(zC)を含む第2の合成インピーダンスとの間のアンバランスを表す、前記測定されたフィルタリング後の信号として、前記第1のインピーダンス(z1)、前記第2のインピーダンス(z2)、および前記第3のインピーダンス(z3)を結合するノードにおける電流または電圧を測定することを含み、かつ、
前記測定されたフィルタリング後の信号を前記静電容量測定値に変換することは、比z1/z2=z3/zCに一部基づいて、zC=1/jωCとして、前記測定されたフィルタリング後の信号を前記静電容量測定値(C)に変換することを含む、方法。
【請求項14】
請求項7に記載の方法であって、
前記第1の信号を生成することは、発振器の出力が、基準コンデンサ(CREF)に結合されている発振器を用いて、前記第1の周波数(ω)で、前記第1の信号として交流電圧(Vin)を生成することと、前記交流電圧で前記基準コンデンサを基準電圧(VREF)に充電するときに、前記基準コンデンサを前記コンデンサと電気的に並列接続することと、を含み、
前記フィルタリング後の信号を測定することは、前記第1の周波数(ω)での前記基準コンデンサと前記コンデンサとの電気的に並列な合成における電荷に対応した電圧を、前記測定されたフィルタリング後の信号として測定することを含み、かつ、
前記測定されたフィルタリング後の信号を前記静電容量測定値に変換することは、C=CREF{(VREF/Vout)-1}に一部基づいて、前記測定されたフィルタリング後の信号を前記静電容量測定値(C)に変換することを含む、方法。
【請求項15】
請求項7に記載の方法であって、
前記第1の信号を生成することは、電流源の出力が、電圧(V)を測定するための電圧測定インタフェースに結合されている電流源を用いて、前記コンデンサの第1の端子において前記第1の周波数(ω)で、前記第1の信号として交流電流(Iin)を生成することを含み、
前記フィルタリング後の信号を測定することは、前記コンデンサの第2の端子における電流に対応したフィルタリング後の電流(I)を、前記測定されたフィルタリング後の信号として測定することを含み、かつ、
前記測定されたフィルタリング後の信号を前記静電容量測定値に変換することは、前記フィルタリング後の電流(I)および前記電圧測定インタフェースにおける測定電圧の変化率(dV/dt)に一部基づいて、I=C(dV/dt)として、前記測定されたフィルタリング後の信号を前記静電容量測定値(C)に変換することを含む、方法。
【請求項16】
請求項7に記載の方法であって、
前記第1の信号を生成することは、第1の抵抗(R1)、第2の抵抗(R2)、および前記コンデンサの前記静電容量(C)を用いてタイマ周波数(F)が構成されたタイマ回路を用いて、タイマ信号を生成することを含み、
前記フィルタリング後の信号を測定することは、前記タイマ周波数(F)を特定するために、時間周期内のタイマパルスカウントを、前記測定されたフィルタリング後の信号として測定することを含み、かつ、
前記測定されたフィルタリング後の信号を前記静電容量測定値に変換することは、前記特定されたタイマ周波数に一部基づいて、F=1/{C×(R1+2×R2)×ln2}として、前記測定されたフィルタリング後の信号を前記静電容量測定値(C)に変換することを含む、方法。
【請求項17】
請求項7に記載の方法であって、前記第1の周波数(ω)での前記コンデンサの両端の電圧降下を測定するために、オシロスコープを使用する、方法。
【請求項18】
請求項7に記載の方法であって、さらに、前記第1の周波数(ω)での前記コンデンサの前記静電容量を測定するために、インダクタンス(L)・静電容量(C)・抵抗(R)メータ(LCRメータ)を使用することか、または前記第1の周波数(ω)での前記コンデンサのインピーダンスを測定するために、ベクトルネットワークアナライザを使用することを含む、方法。
【請求項19】
プラズマアシストによる半導体処理のための装置であって、前記装置は、
処理チェンバ内の複数のステーションであって、各ステーションが、少なくとも1つの基板を受容するように構成された、複数のステーションと、
静電容量センサと、
1つ以上のコントローラと、を備え、前記1つ以上のコントローラと前記静電容量センサは通信接続されており、かつ前記コントローラは、
前記複数のステーションの各々に基板を提供し、
RF電力を分配するように構成された回路を用いて、第1のターゲット周波数を含む前記RF電力を複数のステーションに分配することにより、前記複数のステーション内でプラズマを生成し、
前記複数のステーションの第1のステーションのために、
前記RF電力を分配しつつ、前記静電容量センサを用いて、前記回路のコンデンサの静電容量を、前記コンデンサを前記回路から切り離すことなく測定して、
少なくとも前記測定した静電容量に従って、前記コンデンサの静電容量を調整するように構成されている、装置。
【請求項20】
請求項19に記載の装置であって、前記コントローラは、さらに、ステーション間のばらつきを低減するように構成されたRF電力パラメータを決定するように構成されている、装置。
【請求項21】
請求項20に記載の装置であって、前記コントローラは、さらに、前記RF電力パラメータが許容範囲内であることに基づいて、前記複数のステーションの各々において前記基板上で半導体処理オペレーションを実行するように構成されている、装置。
【請求項22】
請求項21に記載の装置であって、前記半導体処理オペレーションは、薄膜の堆積、エッチング、剥離、または除去のうちのいずれか1つである、装置。
【請求項23】
請求項20に記載の装置であって、前記コントローラは、さらに、前記RF電力パラメータと前記複数のステーションの各々に関連した設定点との比較に基づいて決定された差異が閾値を超えていることに基づいて、前記複数のステーションのうちの少なくとも1つのステーションの特性への調整を決定するように構成されている、装置。
【請求項24】
請求項19に記載の装置であって、前記コンデンサの前記静電容量を測定するために、前記静電容量センサは、
分配される前記RF電力における前記第1のターゲット周波数よりも高い第1の周波数を含む第1の信号を生成し、
フィルタによって、少なくとも前記第1の信号および分配される前記RF電力に応答して生成される前記コンデンサにおける信号をフィルタリングし、
前記フィルタリング後の信号を測定し、
前記測定されたフィルタリング後の信号を前記コンデンサの静電容量測定値に変換するように構成されている、装置。
【請求項25】
請求項24に記載の装置であって、前記フィルタは、前記第1のターゲット周波数の10次高調波周波数よりも高い周波数を中心とする通過帯域を含むとともに、前記フィルタは、分配される前記RF電力における前記第1のターゲット周波数を含む阻止帯域を含む、装置。
【請求項26】
請求項25に記載の装置であって、分配される前記RF電力における前記第1のターゲット周波数は、約13.56、27、40、60、または100MHzである、装置。
【請求項27】
請求項25に記載の装置であって、分配される前記RF電力における前記第1のターゲット周波数は、約400kHzである、装置。
【請求項28】
請求項24に記載の装置であって、さらに、前記第1の周波数(ω)での前記コンデンサの両端の電圧降下を測定するように構成されたオシロスコープを備える、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、“CAPACITANCE MEASUREMENT WITHOUT DISCONNECTING FROM HIGH POWER CIRCUIT”という名称で2018年2月23日に出願された米国仮特許出願第62/634,730号の優先権および利益を主張するものであり、この文献は、その全体があらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造は、半導体処理反応器における半導体ウェハの処理を伴う。典型的なプロセスは、ウェハ上での材料の堆積および除去(すなわち、エッチング)を伴う。商業規模の製造では、各ウェハは、製造される特定の半導体デバイスの多くの複製を含み、所要のボリュームのデバイスを得るには、多くのウェハが必要である。半導体処理工程の商業的実現可能性は、大部分はプロセス条件のウェハ内均一性およびウェハ間再現性に依存する。従って、所与のウェハの各部分および処理対象の各ウェハが同じプロセス条件に暴露されることを確保するために、労力が注がれている。プロセス条件のばらつきは、堆積速度およびエッチング速度のばらつきの原因となる可能性があり、その結果、全体的なプロセスおよび製品において許容できないばらつきが生じる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
1つ以上のコンピュータからなるシステムは、システムにインストールされたソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせを有し、これにより、動作時にシステムにアクションを実行させることによって、特定のオペレーションまたはアクションを実行するように構成することができる。1つ以上のコンピュータプログラムは、データ処理装置で実行されることで装置にアクションを実行させる命令を含むことによって、特定のオペレーションまたはアクションを実行するように構成することができる。一般的な一態様は、処理チェンバ内の複数のステーションにおけるプラズマアシストによる半導体処理の方法を含み、この方法は、a)複数のステーションの各々において基板を提供することと、b)ステーション間のばらつきを低減するように構成されたRF電力パラメータに従って、第1のターゲット周波数を含むRF電力を複数のステーションに分配することであって、これによりステーション内でプラズマを生成することと、c)複数のステーションに含まれる第1のステーションのためのインピーダンス整合回路を調整することであって、第1のステーションにRF電力を分配しつつ、i)インピーダンス整合回路のコンデンサの静電容量を、インピーダンス整合回路からコンデンサを切り離すことなく測定して、ii)(i)で測定した静電容量およびRF電力パラメータに従って、コンデンサの静電容量を調整することにより、インピーダンス整合回路を調整することと、d)各ステーションにおいて基板上で半導体処理オペレーションを実行することと、を含む。この態様の他の実施形態は、この方法のアクションを実行するようにそれぞれ構成された、対応するコンピュータシステム、装置、および1つ以上のコンピュータストレージデバイスに記録されたコンピュータプログラム、を含む。
【0004】
実現形態は、以下の特徴の1つ以上を含んでよい。本方法では、半導体処理オペレーションは、薄膜の堆積、エッチング、剥離、または除去のうちのいずれか1つである。本方法では、i)は、aa)分配されるRF電力における第1のターゲット周波数よりも高い第1の周波数を含む第1の信号を生成することと、bb)少なくとも第1の信号および分配されるRF電力に応答して生成されるコンデンサにおける信号をフィルタリングすることと、cc)フィルタリング後の信号を測定することと、dd)測定されたフィルタリング後の信号をコンデンサの静電容量測定値に変換することと、を含む。本方法では、フィルタリングは、第1のターゲット周波数の10次高調波周波数よりも高い周波数を中心とする通過帯域を含むとともに、フィルタリングは、分配されるRF電力における第1のターゲット周波数を含む阻止帯域を含む。本方法では、分配されるRF電力における第1のターゲット周波数は、約13.56、27、40、60、または100MHzである。本方法では、分配されるRF電力における第1のターゲット周波数は、約400kHzである。本方法では、aa)は、第1の周波数(ω)で構成された固定周波数発振器であって、その出力は、コンデンサと直列である抵抗(R)に結合されている固定周波数発振器を用いて、第1の信号として交流電圧(Vin)を生成することを含み、かつdd)は、抵抗(R)、第1の周波数(ω)、および交流電圧(Vin)に一部基づいて、Vout/Vin=1/(1+jωRC)として、測定されたフィルタリング後の信号(Vout)を静電容量測定値(C)に変換することを含む。本方法では、aa)は、コンデンサとインダクタンスの共振周波数(fo=ωo/2π)を含む周波数範囲を走査するように構成された可変周波数発振器であって、その出力は、コンデンサと直列であるインダクタンス(L)に結合されている可変周波数発振器を用いて、第1の信号として交流電圧(Vin)を生成することを含み、cc)は、共振周波数を特定するために、測定されたフィルタリング後の信号を用いることを含み、かつdd)は、共振周波数(fo=ωo/2π)およびインダクタンス(L)に一部基づいて、fo=ωo/2π=1/{2π sqrt(LC)}として、測定されたフィルタリング後の信号を静電容量測定値(C)に変換することを含む。本方法では、aa)は、発振器の出力が、コンデンサとそれぞれ直列である少なくとも第1のインピーダンス(z1)および第2のインピーダンス(z2)を介してコンデンサの第1の端子に結合されているとともに、発振器の出力が、コンデンサと直列である少なくとも第3のインピーダンス(z3)を介してコンデンサの第2の端子に結合されている発振器を用いて、第1の周波数(ω)で、第1の信号として交流電圧(Vin)を生成することを含み、cc)は、第1のインピーダンス(z1)および第2のインピーダンス(z2)を含む第1の合成インピーダンスと第3のインピーダンス(z3)およびコンデンサのインピーダンス(zC)を含む第2の合成インピーダンスとの間のアンバランスを表す、測定されたフィルタリング後の信号として、第1のインピーダンス(z1)、第2のインピーダンス(z2)、および第3のインピーダンス(z3)を結合するノードにおける電流または電圧を測定することを含む。本方法は、さらに、dd)は、比z1/z2=z3/zCに一部基づいて、zC=1/jωCとして、測定されたフィルタリング後の信号を静電容量測定値(C)に変換することを含むこと、を含んでよい。本方法では、aa)は、発振器の出力が、基準コンデンサ(CREF)に結合されている発振器を用いて、第1の周波数(ω)で、第1の信号として交流電圧(Vin)を生成することと、その交流電圧で基準コンデンサを基準電圧(VREF)に充電するときに、基準コンデンサをコンデンサと電気的に並列接続することと、を含み、cc)は、第1の周波数(ω)での基準コンデンサとコンデンサとの電気的に並列な合成における電荷に対応した電圧を、測定されたフィルタリング後の信号として測定することを含み、かつdd)は、C=CREF{(VREF/Vout)-1}に一部基づいて、測定されたフィルタリング後の信号を静電容量測定値(C)に変換することを含む。本方法では、aa)は、電流源の出力が、電圧(V)を測定するための電圧測定インタフェースに結合されている電流源を用いて、コンデンサの第1の端子において第1の周波数(ω)で、第1の信号として交流電流(Iin)を生成することを含み、cc)は、コンデンサの第2の端子における電流に対応したフィルタリング後の電流(I)を、測定されたフィルタリング後の信号として測定することを含み、かつdd)は、フィルタリング後の電流(I)および電圧測定インタフェースにおける測定電圧の変化率(dV/dt)に一部基づいて、I=C(dV/dt)として、測定されたフィルタリング後の信号を静電容量測定値(C)に変換することを含む。本方法では、aa)は、第1の抵抗(R1)、第2の抵抗(R2)、およびコンデンサの静電容量(C)を用いてタイマ周波数(F)が構成されたタイマ回路を用いて、タイマ信号を生成することを含み、cc)は、タイマ周波数(F)を特定するために、時間周期内のタイマパルスカウントを、測定されたフィルタリング後の信号として測定することを含み、かつdd)は、特定されたタイマ周波数に一部基づいて、F=1/{C×(R1+2×R2)×ln2}として、測定されたフィルタリング後の信号を静電容量測定値(C)に変換することを含む。本方法では、第1の周波数(ω)でのコンデンサの両端の電圧降下を測定するために、オシロスコープを使用する。本方法では、第1の周波数(ω)でのコンデンサの静電容量を測定するために、インダクタンス(L)・静電容量(C)・抵抗(R)メータ(LCRメータ)を使用するか、または第1の周波数(ω)でのコンデンサのインピーダンスを測定するために、ベクトルネットワークアナライザを使用する。
【0005】
記載した技術の実現形態は、ハードウェア、方法もしくはプロセス、またはコンピュータアクセス可能な媒体上のコンピュータソフトウェア、を含んでよい。一般的な一態様は、プラズマアシストによる半導体処理のための装置を含み、この装置は、ステーションの各々が、少なくとも1つのウェハサポートを含むとともに、少なくとも1つの基板を受容するように構成された、複数のステーションであって、処理チェンバ内にある複数のステーションと、静電容量センサと、1つ以上のコントローラと、を備え、1つ以上のコントローラと静電容量センサは通信接続されており、かつコントローラは、a)複数のステーションの各々において基板を提供し、b)ステーション間のばらつきを低減するように構成されたRF電力パラメータに従って、第1のターゲット周波数を含むRF電力を複数のステーションに分配することにより、ステーション内でプラズマを生成し、c)複数のステーションに含まれる第1のステーションのためのインピーダンス整合回路を調整し、このとき、第1のステーションにRF電力を分配しつつ、i)静電容量センサを用いて、インピーダンス整合回路のコンデンサの静電容量を、インピーダンス整合回路からコンデンサを切り離すことなく測定して、ii)(i)で測定した静電容量およびRF電力パラメータに従って、コンデンサの静電容量を調整することにより、インピーダンス整合回路を調整し、さらに、d)各ステーションにおいて基板上で半導体処理オペレーションを実行する、ように構成されている。この態様の他の実施形態は、この方法のアクションを実行するようにそれぞれ構成された、対応するコンピュータシステム、装置、および1つ以上のコンピュータストレージデバイスに記録されたコンピュータプログラム、を含む。
【0006】
実現形態は、以下の特徴の1つ以上を含んでよい。本装置では、半導体処理オペレーションは、薄膜の堆積、エッチング、剥離、または除去のうちのいずれか1つである。本装置では、i)は、aa)分配されるRF電力における第1のターゲット周波数よりも高い第1の周波数を含む第1の信号を生成することと、bb)少なくとも第1の信号および分配されるRF電力に応答して生成されるコンデンサにおける信号をフィルタリングすることと、cc)フィルタリング後の信号を測定することと、dd)測定されたフィルタリング後の信号をコンデンサの静電容量測定値に変換することと、を含む。本装置では、フィルタは、第1のターゲット周波数の10次高調波周波数よりも高い周波数を中心とする通過帯域を含むとともに、フィルタは、分配されるRF電力における第1のターゲット周波数を含む阻止帯域を含む。本装置では、分配されるRF電力における第1のターゲット周波数は、約13.56、27、40、60、または100MHzである。本装置では、分配されるRF電力における第1のターゲット周波数は、約400kHzである。本装置では、aa)は、第1の周波数(ω)で構成された固定周波数発振器であって、その出力は、コンデンサと直列である抵抗(R)に結合されている固定周波数発振器を用いて、第1の信号として交流電圧(Vin)を生成することを含み、かつdd)は、抵抗(R)、第1の周波数(ω)、および交流電圧(Vin)に一部基づいて、Vout/Vin=1/(1+jωRC)として、測定されたフィルタリング後の信号(Vout)を静電容量測定値(C)に変換することを含む。本装置では、aa)は、コンデンサとインダクタンスの共振周波数(fo=ωo/2π)を含む周波数範囲を走査するように構成された可変周波数発振器であって、その出力は、コンデンサと直列であるインダクタンス(L)に結合されている可変周波数発振器を用いて、第1の信号として交流電圧(Vin)を生成することを含み、cc)は、共振周波数を特定するために、測定されたフィルタリング後の信号を用いることを含み、かつdd)は、共振周波数(fo=ωo/2π)およびインダクタンス(L)に一部基づいて、fo=ωo/2π=1/{2π sqrt(LC)}として、測定されたフィルタリング後の信号を静電容量測定値(C)に変換することを含む。本装置では、aa)は、発振器の出力が、コンデンサとそれぞれ直列である少なくとも第1のインピーダンス(z1)および第2のインピーダンス(z2)を介してコンデンサの第1の端子に結合されているとともに、発振器の出力が、コンデンサと直列である少なくとも第3のインピーダンス(z3)を介してコンデンサの第2の端子に結合されている発振器を用いて、第1の周波数(ω)で、第1の信号として交流電圧(Vin)を生成することを含み、cc)は、第1のインピーダンス(z1)および第2のインピーダンス(z2)を含む第1の合成インピーダンスと第3のインピーダンス(z3)およびコンデンサのインピーダンス(zC)を含む第2の合成インピーダンスとの間のアンバランスを表す、測定されたフィルタリング後の信号として、第1のインピーダンス(z1)、第2のインピーダンス(z2)、および第3のインピーダンス(z3)を結合するノードにおける電流または電圧を測定することを含む。本装置は、さらに、dd)は、比z1/z2=z3/zCに一部基づいて、zC=1/jωCとして、測定されたフィルタリング後の信号を静電容量測定値(C)に変換することを含むこと、を含んでよい。本装置では、aa)は、発振器の出力が、基準コンデンサ(CREF)に結合されている発振器を用いて、第1の周波数(ω)で、第1の信号として交流電圧(Vin)を生成することと、その交流電圧で基準コンデンサを基準電圧(VREF)に充電するときに、基準コンデンサをコンデンサと電気的に並列接続することと、を含み、cc)は、第1の周波数(ω)での基準コンデンサとコンデンサとの電気的に並列な合成における電荷に対応した電圧を、測定されたフィルタリング後の信号として測定することを含み、かつdd)は、C=CREF{(VREF/Vout)-1}に一部基づいて、測定されたフィルタリング後の信号を静電容量測定値(C)に変換することを含む。本装置では、aa)は、電流源の出力が、電圧(V)を測定するための電圧測定インタフェースに結合されている電流源を用いて、コンデンサの第1の端子において第1の周波数(ω)で、第1の信号として交流電流(Iin)を生成することを含み、cc)は、コンデンサの第2の端子における電流に対応したフィルタリング後の電流(I)を、測定されたフィルタリング後の信号として測定することを含み、かつdd)は、フィルタリング後の電流(I)および電圧測定インタフェースにおける測定電圧の変化率(dV/dt)に一部基づいて、I=C(dV/dt)として、測定されたフィルタリング後の信号を静電容量測定値(C)に変換することを含む。本装置では、aa)は、第1の抵抗(R1)、第2の抵抗(R2)、およびコンデンサの静電容量(C)を用いてタイマ周波数(F)が構成されたタイマ回路を用いて、タイマ信号を生成することを含み、cc)は、タイマ周波数(F)を特定するために、時間周期内のタイマパルスカウントを、測定されたフィルタリング後の信号として測定することを含み、かつdd)は、特定されたタイマ周波数に一部基づいて、F=1/{C×(R1+2×R2)×ln2}として、測定されたフィルタリング後の信号を静電容量測定値(C)に変換することを含む。本装置では、第1の周波数(ω)でのコンデンサの両端の電圧降下を測定するために、オシロスコープを使用する。本装置では、第1の周波数(ω)でのコンデンサの静電容量を測定するために、インダクタンス(L)・静電容量(C)・抵抗(R)メータ(LCRメータ)を使用するか、または第1の周波数(ω)でのコンデンサのインピーダンスを測定するために、ベクトルネットワークアナライザを使用する。
【0007】
記載した技術の実現形態は、ハードウェア、方法もしくはプロセス、またはコンピュータアクセス可能な媒体上のコンピュータソフトウェア、を含んでよい。一般的な一態様は、第1のターゲット周波数でRF電力を分配するための回路からコンデンサを切り離すことなく、コンデンサの静電容量を測定するためのデバイスを含み、このデバイスは、第1のターゲット周波数の10次高調波周波数よりも高い第1の周波数を含む通過帯域を有するとともに第1のターゲット周波数を含む阻止帯域を有するフィルタと、第1の周波数(ω)で交流電圧(Vin)を生成するための発振器と、抵抗(R)の第1の端子に発振器の出力が結合されているとともに抵抗(R)の第2の端子はコンデンサと電気的に直列結合されたフィルタに結合されている抵抗(R)と、抵抗(R)の第2の端子においてフィルタリング後の信号(Vout)を測定するための電圧測定インタフェースと、を備え、コンデンサの静電容量測定値(C)は、Vout/Vin=1/(1+jωRC)として、抵抗(R)、第1の周波数(ω)、および交流電圧(Vin)に一部基づいている。この態様の他の実施形態は、この方法のアクションを実行するようにそれぞれ構成された、対応するコンピュータシステム、装置、および1つ以上のコンピュータストレージデバイスに記録されたコンピュータプログラム、を含む。
【0008】
実現形態は、以下の特徴の1つ以上を含んでよい。本デバイスでは、分配されるRF電力における第1のターゲット周波数は、約13.56、27、40、60、または100MHzである。本デバイスでは、分配されるRF電力における第1のターゲット周波数は、約400kHzである。
【0009】
記載した技術の実現形態は、ハードウェア、方法もしくはプロセス、またはコンピュータアクセス可能な媒体上のコンピュータソフトウェア、を含んでよい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、半導体基板上に膜を堆積させるための基板処理装置を示している。
【0011】
図2図2は、プラズマ平衡ハードウェアを利用し得る例示的なマルチステーション基板処理装置を示している。
【0012】
図3図3は、インピーダンス整合調整を利用してRF電源を共有する複数のステーションを有する例示的なマルチステーションプラズマ反応器における各種構成要素を示す概略図である。
【0013】
図4A図4Aは、インピーダンス整合調整およびRF電力パラメータ調整を利用するマルチステーション堆積プロセスのプロセスフロー図である。
【0014】
図4B図4Bは、インピーダンス整合調整を利用するマルチステーション堆積プロセスのプロセスフロー図である。
【0015】
図5図5は、電圧測定法を用いる例示的な静電容量センサを示している。
【0016】
図6図6は、共振周波数法を用いる例示的な静電容量センサを示している。
【0017】
図7図7は、ホイートストンブリッジ法を用いる例示的な静電容量センサを示している。
【0018】
図8図8は、電荷ベースの方法を用いる例示的な静電容量センサを示している。
【0019】
図9図9は、ランプレート法を用いる例示的な静電容量センサを示している。
【0020】
図10図10は、タイマベースの方法を用いる例示的な静電容量センサを示している。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下の詳細な説明において、多くの具体的な実現形態について記載している。しかしながら、当業者には明らかであるように、本明細書で開示する技術および装置は、それらの特定の詳細を伴うことなく、または代替の要素またはプロセスを用いることにより、実施してよい。一方で、本開示の態様を不必要に不明瞭にすることがないよう、周知のプロセス、手順、および構成要素については詳細に記載していない。
【0022】
いくつかの半導体デバイス製造ツールは、直列コンデンサ(Tune)とシャントコンデンサ(Load)のような2つの可変コンデンサを含み、これにより、負荷インピーダンスを、例えば50オームの値で発生器インピーダンスに整合させる。各コンデンサの1つの値によって、結果的に、発生器インピーダンスに対する負荷インピーダンスの整合が得られるので、コンデンサ値を監視することは重要である。現在の技術では、例えば、ステッピングモータを使用する。ステッピングモータは、スリップカプラに関する問題を伴う可能性があるので、このような技術は、結果的に、誤った位置ひいては不正確なコンデンサ値が得られる可能性があり、これが半導体ウェハの廃棄の原因となる可能性がある。さらに、従来の静電容量測定法では、測定対象のコンデンサを、半導体製造に関わる高電力RF回路のような電気回路から切り離す必要がある。使用中にコンデンサを切り離すことなく、監視および制御のために静電容量を正確に測定する技術が必要とされている。
【0023】
RF電源を共有する複数の処理ステーションを有する半導体ツールにおけるマルチサイクル堆積オペレーションで用いるRF電力を制御するための装置および方法を提供する。RF電源を共有する個々のステーションに印加されるRF電力の周波数および電力を制御する。
【0024】
図1は、半導体基板上に膜を堆積させるための基板処理装置を示している。図1の装置100は、真空ポンプ118で真空下に維持され得る内部ボリューム内に単一の基板ホルダ108を備える単一の処理チェンバ102を有する。さらに、(例えば)膜前駆体、キャリアガスおよび/またはパージガスおよび/またはプロセスガス、補助反応物などの送出のためにチェンバに流体結合されているのは、ガス供給システム101およびシャワーヘッド106である。さらに、処理チェンバ内でプラズマを生成するための装備を図1に示している。図1に概略的に示す装置は、半導体基板上で化学気相成長(CVD)またはALDのような膜堆積オペレーションを実行するための基本装備を提供する。
【0025】
簡単にするため、処理装置100は、低圧環境を維持するための処理チェンバ本体102を有するスタンドアロン型処理ステーションとして図示している。しかしながら、本明細書に記載のように、例えば共通の反応チェンバ内である共通の処理ツール環境内に、複数の処理ステーションを含んでよいことは理解されるであろう。例えば、図2は、マルチステーション処理ツールの実現形態を示している。さらに、いくつかの実現形態では、処理装置100の、上記で詳述したものを含む1つ以上のハードウェアパラメータを、1つ以上のシステムコントローラによりプログラムで調整してよいことは理解されるであろう。
【0026】
処理ステーション100は、プロセスガスを分配シャワーヘッド106に供給するための反応物質供給システム101と流体連通している。反応物質供給システム101は、プロセスガスをシャワーヘッド106への供給用に配合および/または調整するための混合容器804を有する。1つ以上の混合容器入口弁120によって、混合容器804へのプロセスガスの導入を制御してよい。
【0027】
いくつかの反応物質は、気化されて処理チェンバ102に供給される前は、液状で貯蔵されてよい。図1の実現形態は、混合容器104に供給される液状反応物質を気化させるための気化ポイント103を含む。いくつかの実現形態では、気化ポイント103は、加熱液体注入モジュールであってよい。他のいくつかの実現形態では、気化ポイント103は、加熱蒸発器であってよい。さらなる他の実現形態では、気化ポイント103は、処理ステーションから排除されてよい。
【0028】
いくつかの実現形態では、気化させて処理チェンバ102に供給する液体の質量流量を制御するために、気化ポイント103の上流に液流量コントローラ(LFC)を設けてよい。
【0029】
シャワーヘッド106は、処理ステーションにおいて、プロセスガスおよび/または反応物質(例えば、膜前駆体)を基板112に向けて分配し、その流れは、シャワーヘッドの上流の1つ以上の弁(例えば、弁120、120A、105)によって制御される。図1に示す実現形態では、基板112は、シャワーヘッド106の下方に配置されており、ペデスタル108の上に載置されているところを示している。シャワーヘッド106は、任意の適切な形状を有するものであってよく、また、基板112にプロセスガスを分配するための任意の適切な数および配置のポートを有し得る。
【0030】
シャワーヘッド106の下方にボリューム107が位置している。いくつかの実現形態では、基板112をボリューム107に暴露するため、および/またはボリューム107の容積を変化させるために、ペデスタル108を上昇または下降させてよい。任意選択的に、堆積プロセスの部分において、ボリューム107内のプロセス圧力、反応物質濃度などを変調するために、ペデスタル108を下降および/または上昇させてよい。
【0031】
図1では、シャワーヘッド106およびペデスタル108は、プラズマにパワーを供給するためのRF電源114および整合回路網116に電気的に接続されている。いくつかの実現形態において、(例えば、適切なマシン可読命令を有するシステムコントローラによって)処理ステーション圧力、ガス濃度、RF源パワー、RF源周波数、プラズマパワーパルスタイミング、のうちの1つ以上を制御することにより、プラズマエネルギーを制御してよい。例えば、所望の組成のラジカル種を有するプラズマを生成するために、任意の適切なパワーでRF電源114および整合回路網116を作動させてよい。同様に、RF電源114は、任意の適切な周波数のRF電力を供給し得る。
【0032】
いくつかの実現形態では、1つ以上のプラズマモニタによって、プラズマをインサイチュ監視してよい。1つのシナリオでは、1つ以上の静電容量センサ、電圧センサ、および/または電流センサ(例えば、VIプローブのような負荷センサ)によって、プラズマパワーを監視してよい。このようなセンサの例として、MKS VI-Probe-4100および350が含まれる。このようなセンサは、静電容量、電圧、電流、および位相差を測定し得る。いくつかの実現形態では、これらのセンサは、RF電源に電気的に接続されてよく、かつ、シャワーヘッドまたはその付近に配置されてよい。このような実現形態では、RF電源から見たインピーダンスは、プラズマのインピーダンスを表し得る。他のシナリオでは、1つ以上の発光分光(OES)センサによって、プラズマ密度および/またはプロセスガス濃度を測定してよい。いくつかの実現形態において、そのようなインサイチュプラズマモニタからの測定値に基づいて、1つ以上のプラズマパラメータをプログラムで調整してよい。例えば、プラズマパワーのプログラム制御を提供するために、負荷センサをフィードバックループで用いてよい。いくつかの実現形態において、プラズマおよび他のプロセス特性を監視するために、他のモニタを用いてよいことは理解されるであろう。そのようなモニタとして、赤外線(IR)モニタ、音響モニタ、圧力トランスデューサが含まれてよいが、ただし、これらに限定されない。
【0033】
いくつかの実現形態では、入力/出力制御(IOC)シーケンシング命令によって、プラズマを制御してよい。一例では、プラズマ励起のためのプラズマ条件を設定するための命令は、プロセスレシピの対応するプラズマ励起レシピに含まれてよい。場合によっては、プロセスレシピは、あるプロセスのための全ての命令がそのプロセスと同時に実行されるように、順に配列されることがある。いくつかの実現形態では、1つ以上のプラズマパラメータを設定するための命令は、プラズマプロセスに先行するレシピに含まれることがある。例えば、第1のレシピは、不活性ガス(例えば、ヘリウム)および/または反応ガスの流量を設定するための命令と、プラズマ発生器をパワー設定点に設定するための命令と、第1のレシピのための時間遅延命令と、を含み得る。その後に続く第2のレシピは、プラズマ発生器を有効にするための命令と、第2のレシピのための時間遅延命令と、を含み得る。第3のレシピは、プラズマ発生器を無効にするための命令と、第3のレシピのための時間遅延命令と、を含み得る。なお、これらのレシピは、本開示の範囲内で、任意の適切な形態で、さらに細分化および/または反復されてよいことは理解されるであろう。
【0034】
いくつかの堆積プロセスでは、プラズマ点火は、数秒またはそれ以上のオーダの持続時間で持続する。本明細書で記載するいくつかの実現形態では、はるかに短時間のプラズマ点火が、処理サイクル中に適用されることがある。それらは、50ミリ秒未満のオーダであってよく、具体例は、25ミリ秒である。このような短時間のRFプラズマ点火では、プラズマの迅速な安定化および調整が要求される。プラズマの迅速な安定化および調整を実現するために、プラズマ発生器は、粗調整成分および微調整成分を含む2段階調整プロセスによって構成されてよい。粗調整成分では、インピーダンス整合を特定のインピーダンスに予め設定してよい。粗調整成分は、インピーダンスの大きさが、例えば50オームの値であるように予め設定されてよい。いくつかの実現形態では、粗調整成分は、インピーダンスの大きさに影響を及ぼす調整に限定されてよい。微調整成分では、ゼロの位相値のような目標値に位相を整合させるために、RF周波数を基準周波数からフロートさせてよい。通常は、約13.56、27、40、60、または100MHzのRF周波数で、高周波プラズマを生成する。本明細書で開示する種々の実現形態では、位相を目標値に整合させるために、周波数を、この標準値とは異なる値にフロートさせてよい。いくつかの実現形態では、微調整成分は、インピーダンスの位相に影響を及ぼす調整に限定されてよい。インピーダンス整合を所定のインピーダンスに固定しつつ、周波数をフロートさせることにより、はるかに迅速にプラズマを安定化させることが可能である。ALDまたは原子層エッチング(ALE)サイクルに関連した点火のような非常に短時間のプラズマ点火では、プラズマの迅速な安定化が有効であり得る。
【0035】
典型的な堆積サイクルの最初の1~2ミリ秒は、プラズマの点火に関与する。プラズマの点火後に、プラズマ位相を目標値に整合させるために、RF周波数の微調整を行う。
【0036】
上述のように、マルチステーション基板処理ツールには、1つ以上の処理ステーションを含んでよい。図2は、プラズマ平衡ハードウェアを利用し得る例示的なマルチステーション基板処理装置を示している。図2に示すようなマルチステーション処理装置を使用することにより、設備コストと運用コストの両方に関して、様々な効率性を実現し得る。例えば、4つ全ての処理ステーションについて使用済みプロセスガスなどを排出させることにより、4つ全ての処理ステーションのための単一の高真空環境を形成するために、単一の真空ポンプを用いてよい。実現形態によっては、それぞれの処理ステーションは、それに専用のガス送出用シャワーヘッドを有し得るが、同じガス供給システムを共有し得る。同様に、プラズマ発生装置のいくつかの要素(例えば、電源)を、処理ステーション間で共有し得るが、ただし、実現形態によっては、(例えば、プラズマ発生電位を印加するためにシャワーヘッドを用いる場合に)いくつかの側面が処理ステーションに固有であり得る。やはり、このような効率性も、程度の増減はあるが、反応チェンバ当たり2、3、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、またはさらに多くの処理ステーションなど、処理チェンバ当たりの増減させた数の処理ステーションを用いることにより、実現し得ることは理解されるべきである。
【0037】
図2の基板処理装置200は、複数の基板処理ステーションを収容した単一の基板処理チェンバ214を採用しており、基板処理ステーションのそれぞれは、その処理ステーションにおいてウェハホルダに保持された基板上で処理オペレーションを実行するために使用されてよい。この具体的な実現形態では、マルチステーション基板処理装置200は、4つの処理ステーション201、202、203、204を有するものとして示している。他の同様のマルチステーション処理装置は、例えば、並列ウェハ処理の所望のレベル、サイズ/スペース制約、コスト制約など、実現形態に応じて、より多数または少数の処理ステーションを有してよい。図2には、さらに、基板ハンドラロボット226およびコントローラ250も示している。
【0038】
図2に示すように、マルチステーション処理ツール200は、基板ロードポート220と、ロボット226と、を有し、ロボット226は、ポッド228を通してロードされたカセットからの基板を、大気ポート220を通して処理チェンバ214内の4つのステーション201、202、203、204のいずれか1つに移動させるように構成されている。
【0039】
図2に示す図示の処理チェンバ214は、4つの処理ステーション201、202、203、204を提供する。RF電力を、RF電力システム213において生成して、ステーション201~04のそれぞれに分配する。RF電力システムは、例えば高周波(HFRF)源および低周波(LFRF)源である1つ以上のRF電源と、インピーダンス整合モジュールと、フィルタと、を含み得る。いくつかの実現形態では、電源は、高周波源または低周波源のみに限定されてよい。特に明記しない限り、記載の堆積プロセスは、高周波電力のみを採用すると仮定する。RF電力システムの配電システムは、反応器に関して対称であり、高インピーダンスを有する。この対称性およびインピーダンスによって、結果的に、略同じ量の電力が各ステーションに分配される。(5~15%のオーダの)RF電力のわずかな差が、配電システムの構成要素、ステーションの配置調整、温度差、およびプロセス条件における許容誤差から生じることがある。
【0040】
限定するものではないが、インピーダンス整合モジュールの可変コンデンサの不正確な調整、またはRF電源からの電流の不正確な測定などを理由とする、RF電力のわずかな差は、例えば、組成、厚さ、密度、架橋量、ケミストリ、反応終了、応力、屈折率、誘電率、硬度、エッチング選択性、安定性、ハーメティシティなど、様々な膜特性におけるウェハ間の不均一性の原因となる可能性がある。個々のステーションにおけるプラズマパワーを微調整することが可能であるとともに、変化するステーションの状況に動的に応答することが可能であることによって、ウェハ間の不均一性が低減することがある。なお、本方法および装置は、マルチステーション反応器に限定されないことに留意すべきであり、本明細書で開示する方法および装置は、複数の処理エリアがRF電源を共有する他のRF電力システムに適用される。
【0041】
図2は、さらに、処理チェンバ214内の処理ステーション201、202、203、204間で基板を移送するための基板移送装置290の実現形態を示している。任意の適切な基板移送装置を採用してよいことは理解されるであろう。非限定的な例として、ウェハカルーセルおよびウェハハンドリングロボットが含まれる。
【0042】
図2は、さらに、処理ツール200およびその処理ステーションのプロセス条件およびハードウェア状態を制御するために採用されるシステムコントローラ250の実現形態を示している。システムコントローラ250は、1つ以上のメモリデバイス256と、1つ以上のマスストレージデバイス254と、1つ以上のプロセッサ252と、を有し得る。プロセッサ252は、1つ以上のCPU、ASIC、汎用コンピュータ(群)および/または専用コンピュータ(群)、1つ以上のアナログおよび/またはデジタル入力/出力接続、1つ以上のステッピングモータコントローラボードなどを含み得る。
【0043】
いくつかの実現形態では、システムコントローラ250は、個々の処理ステーションの動作を含めて、処理ツール200の動作の一部または全てを制御する。システムコントローラ250は、プロセッサ252上でマシン可読システム制御命令258を実行し得る。システム制御命令258は、いくつかの実現形態では、マスストレージデバイス254からメモリデバイス256にロードされる。システム制御命令258は、タイミング、ガス状反応物質および液状反応物質の混合、チェンバおよび/またはステーションの圧力、チェンバおよび/またはステーションの温度、ウェハ温度、目標パワーレベル、RF電力レベル、RF暴露時間、基板ペデスタル、チャック、および/またはサセプタの位置、ならびに処理ツール200によって実施される具体的なプロセスのその他のパラメータを制御するための命令を含み得る。これらのプロセスは、限定するものではないが、基板上の膜の堆積に関連したプロセスなど、様々なタイプのプロセスを含み得る。システム制御命令258は、任意の適切な形態で構成されてよい。例えば、処理ツール構成要素の動作を制御するために、各種処理ツール構成要素サブルーチンまたは制御オブジェクトが作成されてよい。システム制御命令258は、任意の適切なコンピュータ可読プログラミング言語でコーディングされてよい。いくつかの実現形態では、システム制御命令258はソフトウェアで実装され、他の実現形態では、それらの命令は、例えばASIC(特定用途向け集積回路)におけるロジックとしてハードコーディングされるなど、ハードウェアで実装されてよく、または他の実現形態では、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせとして実装されてよい。
【0044】
いくつかの実現形態では、システム制御ソフトウェア258は、上記の各種パラメータを制御するための入力/出力制御(IOC)シーケンシング命令を含み得る。例えば、堆積プロセスまたはプロセス群の各ステップは、システムコントローラ250によって実行するための1つ以上の命令を含み得る。一次膜堆積プロセスのプロセス条件を設定するための命令は、例えば、対応する堆積レシピに含まれてよく、キャップ膜の堆積についても同様である。いくつかの実現形態では、レシピは、あるプロセスの全ての命令がそのプロセスと同時に実行されるように、順に配列されることがある。
【0045】
いくつかの実現形態において、システムコントローラ250に関連付けられたマスストレージデバイス254および/またはメモリデバイス256に保存されるその他のコンピュータ可読命令および/またはプログラムを採用してよい。プログラムまたはプログラム部分の例として、基板位置決めプログラム、プロセスガス制御プログラム、圧力制御プログラム、ヒータ制御プログラム、およびプラズマ制御プログラムが含まれる。
【0046】
いくつかの実現形態において、システムコントローラ250に関連付けられたユーザインタフェースが設けられることがある。ユーザインタフェースとして、ディスプレイ画面と、装置および/またはプロセス条件のグラフィックソフトウェア表示と、さらに、ポインティングデバイス、キーボード、タッチスクリーン、マイクロフォンなどのユーザ入力装置が含まれることがある。
【0047】
いくつかの実現形態において、システムコントローラ250によって調整されるパラメータは、プロセス条件に関連したものであり得る。非限定的な例として、プロセスガスの組成および流量、温度、圧力、(RFバイアスパワーレベル、周波数、および暴露時間のような)プラズマ条件、などが含まれる。これらのパラメータは、ユーザインタフェースを利用して入力され得るレシピの形でユーザに提供されてよい。
【0048】
プロセスの監視のための信号が、各種処理ツールセンサから、システムコントローラ250のアナログおよび/またはデジタル入力接続によって供給され得る。プロセスを制御するための信号が、処理ツール200のアナログおよび/またはデジタル出力接続に出力され得る。監視され得る処理ツールセンサの非限定的な例として、マスフローコントローラ(MFC)、(マノメータのような)圧力センサ、熱電対、負荷センサ、OESセンサなどが含まれる。プロセス条件を維持するために、これらのセンサからのデータと共に、適切にプログラムされたフィードバックおよび制御アルゴリズムを用いてよい。
【0049】
システムコントローラ250は、堆積プロセスを実施するためのマシン可読命令を提供し得る。それらの命令は、DC電力レベル、RFバイアスパワーレベル、RF電力パラメータ(電圧、電流、静電容量、インピーダンス、位相、負荷電力など)の変化のようなステーション間の変化、周波数調整パラメータ、圧力、温度などのような様々なプロセスパラメータを制御し得るものである。それらの命令は、限定するものではないが、インピーダンス整合モジュールの可変静電容量の制御、またはRF電源からプラズマに供給される電流の測定に基づく電流源の制御など、本明細書に記載の種々の実現形態による積層膜のインサイチュ堆積に作用するようにパラメータを制御するものであり得る。
【0050】
システムコントローラは、典型的には、1つ以上のメモリデバイスと、本明細書に開示のプロセスにより装置でオペレーションを実行するためにマシン可読命令を実行するように構成された1つ以上のプロセッサと、を有する。本明細書に開示の基板ドーピングプロセスによるオペレーションを制御するための命令を含む非一時的なマシン可読媒体を、システムコントローラに結合してよい。
【0051】
マルチサイクル堆積プロセスおよびマルチステーション半導体処理装置のための様々な他の構成は、2014年5月15日に出願された米国仮特許出願第61/994,025号に記載されており、この文献は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0052】
図3は、RF周波数調整を利用してRF電源を共有する複数のステーションを有する例示的なマルチステーションプラズマ反応器における各種構成要素を示す概略図である。図示のように、高周波RF電源であり得るRF電源301は、配電ネットワーク321を介して、複数のステーション351に配電する。HFRFは、約2~60MHz、または約13.56MHzのターゲット周波数を有し得る。他の実現形態では、高周波RF電源に対して追加的または代替的に、低周波RF電源を用いてよい。低周波RF電源は、約100kHz~約1MHz、または約400kHzのターゲット周波数を有し得る。いくつかの市販のRF電源は、RF電力の周波数を調整する機能を有する。そのようなRF電源の例として、Advanced Engineer社のParamountシリーズ、MKS社のSurePowerシリーズ、Comdel社のCBシリーズ、CLXシリーズ、CDXシリーズ、Huettinger社のTruPlasmaシリーズが含まれる。
【0053】
RF電源301からの電力は、固定整合モジュール303を含み得るインピーダンス整合システムを介して送られてよい。高周波RF電源と低周波RF電源の両方を含むいくつかの実現形態では、ハイパスフィルタおよび/またはローパスフィルタが設けられることもある。さらに、いくつかの実現形態では、RF電源からの電力は、自動整合モジュール(例えば、1つ以上のチューナブル/可変/バンク型コンデンサを有するインピーダンス整合回路、など)を介して送られてよい。高周波RF電源に対して追加的であるか代替的であるかに関わらず低周波RF電源を含む実現形態では、低周波電力は、固定整合または自動整合のいずれかを介して送られてよい。いくつかの実現形態では、RF電源インピーダンスとプラズマ負荷インピーダンス(例えば、50オーム)を整合させるために、自動整合モジュールを用いてよい。他の実現形態では、RF電源インピーダンスをプラズマ負荷インピーダンスに自動的に整合させない固定整合モジュールを用いてよい。
【0054】
図3に示す実現形態では、RF電源301は、配電ネットワーク321に接続されている。配電ネットワーク321は、RF電源301で生成されたRF電力を、複数のステーション351のそれぞれに分配し得る。いくつかの実現形態では、特定のステーションに分配されるRF電力は、限定するものではないが、1.5~10kWなどの範囲内にある。配電ネットワーク321は、複数のステーション351のそれぞれのRF調整器323に接続されている。複数のステーション351のそれぞれについて、RF調整器323は、シャワーヘッド353の手前で、電力パラメータセンサ333に接続されている。電力パラメータセンサ333は、電圧センサ、電流センサ、静電容量センサ、インピーダンスセンサ、位相センサ、負荷電力センサ、またはOESセンサのような、上記で開示した任意のタイプのセンサであり得る。RF電源301は、RFコントローラ343から命令を取得して、ステーションに分配されるRF電力の周波数を変化させ得る。それらの命令は、1つ以上の電力パラメータセンサ333で検出される電圧、電流、静電容量、インピーダンス、位相、または負荷電力に応じた周波数調整であり得る。他の実現形態では、追加のセンサで、全てのステーション351におけるプラズマの位相を代表する最終位相を測定してよい。この場合、RFコントローラ343は、追加のセンサで測定される最終位相に応じて、ステーションに分配されるRF電力の周波数を変化させてよい。いくつかの実現形態では、RFコントローラ343は、インピーダンスの位相がゼロまたは略ゼロであるように、RF電力の周波数を変化させるための例えばコードである命令を含み得る。図3に示す実現形態では、RFコントローラ343は、個々のステーションの上流で、RF電源301からのRF電力の周波数を変化させ得る。
【0055】
RF調整器323は、RFコントローラ343によって制御される。RFコントローラ343は、各ステーション351でのセンサ333からの測定に基づいて決定された量で、個々のステーションにおけるRF電力を変化させ得る。いくつかの実現形態では、RF調整器323は、可変コンデンサであってよい。RFコントローラ343は、可変コンデンサの静電容量を変化させることができるステッピングモータ(図示せず)を制御し得る。静電容量を変化させるための他の方法を用いてよい。例えば、RF調整器323は、個別のスイッチを有するコンデンサのバンクであってもよい。RF電力は、規定値を有するいくつかのコンデンサをアクティブにする(オンにする)ことにより制御され得る。例えば、1pF、2pF、4pF、8pF、および16pFのシャント静電容量をステーションに追加するように、コンデンサを選択してよい。本例では、アクティブな(オンされた)コンデンサと非アクティブな(オフされた)コンデンサの全ての組み合わせによって、0pF~31pFの範囲を1pFの分解能でカバーする。どのコンデンサをアクティブにするかを選択することにより、コントローラは、ステーションへのRF電力を変化させることができる。このデジタル制御は、特に広範囲の静電容量をカバーする必要がある場合に、可変コンデンサの制御にステッピングモータを用いるよりも、高速である可能性がある。当業者であれば、利用できるスペースおよび必要な制御量に応じて、RF電力をいくらかの量で変化させるために1つ以上のコンデンサを用いて、RF調整器を設計することが可能であろう。
【0056】
他の実現形態では、RF調整器323は、可変コイルインダクタであってよい。RFコントローラ343は、ステーションに分配されるRF電力に影響を及ぼすように、可変コイルインダクタを制御し得る。いくつかの実現形態では、RF調整器は、コンデンサおよびインダクタに限定されない。いくつかの実現形態において、他のRF調整器323では、共振器回路または抵抗回路のような、RF電力を変化させるための異なる機構を利用してよい。
【0057】
センサ333は、少なくとも1つのRF電力パラメータを測定する。測定されるRF電力パラメータは、電圧、電流、静電容量、インピーダンス、位相、または負荷電力であり得る。RF電力パラメータを測定して、その測定値をRFコントローラ343に供給するために、市販のプローブを用いてよい。また、非RFパラメータを測定して、それをRFコントローラ343へのソース信号として用いることも可能である。例えば、ステーションプラズマからの発光または基板温度のセンサで、ステーション特性を測定して、それらを調整器コントローラ343に供給することができる。ステーションプラズマによる発光を収集するために、各ステーションの付近に発光システムを設置してよい。基板温度センサは、基板の下に組み込まれた遠隔赤外線検出システムを用いてよい。また、センサ333は、複数のRF電力パラメータを測定してもよく、またはいくつかの実現形態では、複数のRF電力パラメータを測定するために複数のセンサを用いてよい。
【0058】
いくつかの実現形態では、RF調整器は、マルチサイクルALDプロセスのような多段階プロセスにわたって、固定の値または値範囲に設定されてよい。このような実現形態では、リアルタイムのRF電力パラメータ(群)検知およびRF電力のステーション間分配の調整の必要性は、ほとんどないか全くない。
【0059】
いくつかの実現形態では、RF調整器323は、RF電源301の発生器インピーダンスとプラズマの負荷インピーダンスを自動整合させるために用いられる。例えば、RF調整器323は、2つの可変コンデンサを含むことができる。第1の可変コンデンサは直列(Tune)コンデンサとすることができ、第2の可変コンデンサはシャント(Load)コンデンサとすることができる。2つの可変コンデンサは、プラズマの負荷インピーダンスをRF電源301の発生器インピーダンス(例えば、50オーム)に整合させるように調整することができる。
【0060】
いくつかの実現形態では、RF調整器323内の各可変コンデンサについて、結果的にインピーダンス整合が得られる特定の静電容量値が存在する。種々の実現形態において、RFコントローラ343は、RF調整器323内の可変コンデンサの静電容量値の測定値を取得するためにセンサ333と通信し、さらにRFコントローラ343は、結果的にインピーダンス整合が得られる特定の静電容量値を実現するようにRF調整器323内の可変コンデンサを制御するためにRF調整器323と通信する。
【0061】
種々の実現形態において、センサ333は、様々な技術を用いて静電容量を測定することができる。静電容量測定技術の例として、さらに詳細に後述するように、電圧測定法、共振周波数法、ホイートストンブリッジ法、電荷ベースの方法、ランプレート法、タイマ法、オシロスコープ法、LCRメータ法、またはベクトルアナライザ法などが含まれるが、ただし、これらに限定されない。
【0062】
ある類の実現形態では、可変コンデンサを、配電ネットワーク321または固定整合モジュール303から切り離すなど、RF電源301から切り離す必要なく、センサ333は、RF調整器323内の可変コンデンサの静電容量を測定する。いくつかの実現形態では、RF電源301が高電力RF出力を生成している間でも、センサ333は、RF調整器323内の可変コンデンサの静電容量を測定する。
【0063】
種々の実現形態において、センサ333は、周波数発生器と、フィルタと、主回路に含まれるコンデンサに結合するためのインタフェースと、パラメータ測定用デバイスに結合するためのインタフェースと、を含み、そのパラメータは、電流、電圧、インピーダンス、共振、静電容量、電荷、またはパルスカウントのうちの少なくとも1つを含み、フィルタは、周波数発生器によって生成される第1の周波数信号を含む通過帯域を含むとともに、フィルタは、さらに、主回路で生成される第2の周波数信号(例えば、1つ以上のターゲット周波数)を含む阻止帯域を有する。
【0064】
いくつかの実現形態では、センサ333は、少なくとも、周波数発生器、抵抗器、およびフィルタを含む。一例として、電圧測定法を用いてセンサ333で静電容量測定を行うことができるように、周波数発生器、抵抗器、およびフィルタをセンサ333内に配置することができる。
【0065】
【0066】
コンデンサを高電力RF出力から切り離す必要なく、電圧測定法を用いてコンデンサの静電容量を測定するように構成されたセンサ333の実現形態の一例を、図5にセンサ500として示している。図示のように、測定対象のコンデンサCは、破線で示す主回路に結合されており、主回路は、RF電源301、配電ネットワーク321、および/または固定整合モジュール303内の回路などであるが、ただし、これに限定されない。また、コンデンサCは、直列抵抗Rおよび1つ以上のフィルタFを介して、周波数発生器Vinにも結合されている。センサ500は、フィルタを介してコンデンサCの端子における電圧Voutを測定する電圧測定デバイスVに結合するためのインタフェースを含むことができる。電圧測定デバイスは、当該技術分野で周知の様々なアーキテクチャのいずれか1つで実装してよい。電圧測定デバイスは、センサ500に統合されてよく、または入力/出力ポートを介してセンサ500にインタフェースしていてよい。
【0067】
いくつかの実現形態では、センサ500内の周波数発生器Vinは、主回路における周波数の約10倍よりも高い周波数のような、既知の周波数に対応するものとすることができ、主回路は、RF電源301、配電ネットワーク321、および/または固定整合モジュール303内の回路などであるが、ただし、これに限定されない。一例として、RF電源301は、13.56MHzの周波数を有することができる。周波数発生器は、150MHzの周波数を有することができる。1つ以上のフィルタFは、周波数発生器で生成される周波数を通過帯域に含むように、かつ、主回路で生成される周波数を阻止帯域に含むように、構成される。例えば、フィルタは、周波数発生器の出力を顕著な減衰なくコンデンサCまで通過させるように、150MHzの中心周波数を有するVHFバンドパスフィルタとすることができ、かつ、フィルタは、少なくとも13.56MHz付近の周波数が顕著に減衰されるようなロールオフ特性を有することができる。この例を続けると、13.56MHzの周波数および主回路からの他の周波数はフィルタで減衰されるので、電圧測定デバイスによってコンデンサCにおいて測定される交流(AC)電圧は、主に、センサ500内の周波数発生器で生成される150MHzの周波数に基づいて決まる。
【0068】
Voutで測定されるAC電圧と、センサ500内の周波数発生器の既知のAC電圧または計算されたAC電圧Vinとの間の関係に基づいて、コンデンサCを主回路から切り離すことなく、Cの静電容量を特定することができる。例えば、センサ500内の周波数発生器のAC電圧Vinの値は、ωは周波数発生器の既知のラジアン動作周波数(または、fは周波数発生器の既知のヘルツ動作周波数、ただし、fo=ωo/2π)として、R+1/jωCで表される(例えば、製造仕様などに基づいて)既知の抵抗器Rと未知の静電容量Cとの合成インピーダンスを通って流れる電流に対応している。AC電圧Vinは、既知であるか、または周波数発生器の構成に基づいて導出することができる。測定されるAC電圧Voutは、1/jωCで表される未知の静電容量Cのインピーダンスを通って流れる(1つ以上のフィルタFでフィルタリングされた)電流に対応している。既知のVinと測定されたVoutを用いて、未知の静電容量Cを特定するために、ωおよびRの既知の値を用いて、比Vout/Vin=1/(1+jωRC)を用いることができる。
【0069】
いくつかの実現形態では、センサ333は、少なくとも、可変周波数発生器、インダクタ、およびフィルタを含む。一例として、共振周波数法を用いて静電容量を測定するように、可変周波数発生器、インダクタ、およびフィルタをセンサ333内に配置することができる。
【0070】
【0071】
コンデンサを高電力RF出力から切り離す必要なく、共振周波数法を用いて静電容量を測定するためのセンサ333の実現形態の一例を、図6のセンサ600に示している。図示のように、測定対象のコンデンサCは、破線で示す主回路に結合されている。また、コンデンサCは、直列インダクタLおよび1つ以上のフィルタFを介して、可変周波数発生器Vinにも結合されている。
【0072】
センサ600は、1つ以上のフィルタFを介してコンデンサCの端子における共振周波数を検出する共振計に結合するためのインタフェースを含むことができる。共振計は、当該技術分野で周知の様々なアーキテクチャのいずれか1つで実装してよい。例えば、共振周波数では最大電流がコンデンサCを通って流れ、共振計は、回路に流れる電流を測定する電流計であってよい。この例を続けると、ある周波数範囲にわたって可変周波数発生器の出力を掃引することにより行われる周波数走査において、電流対周波数プロットにおけるピークは、共振周波数を示している。共振計は、センサ600に統合されてよく、または入力/出力ポートを介してセンサ600にインタフェースしていてよい。
【0073】
電圧測定法について前述したように、センサ600内の可変周波数発生器は、主回路における周波数の10倍よりも高い周波数帯域のような、既知の周波数帯域に対応するものとすることができる。前述の場合と同様に、1つ以上のフィルタFは、可変周波数発生器で生成される周波数を通過帯域に含むように、かつ、主回路で生成される周波数を阻止帯域に含むように、構成される。その結果、共振計によってコンデンサCにおいて検出される共振周波数は、主に、センサ600内の可変周波数発生器からの信号に基づいて決まる。
【0074】
測定される共振周波数とインダクタLの既知の値との間の関係に基づいて、コンデンサCを主回路から切り離すことなく、Cの静電容量を特定することができる。例えば、直列LC回路の場合の共振周波数は、誘導性リアクタンスと容量性リアクタンスは大きさが等しいが位相が180度ずれていることで互いに打ち消し合う場合に対応している。共振は、等式fo=ωo/2π=1/{2π sqrt(LC)}で表される。foの値を特定するために、共振時に生じるインピーダンスの最小値に対応したヘルツ周波数を、共振計で検出することができる。次に、測定されたfoとインダクタLの既知(例えば、製造仕様、インダクタンス測定など)の値に基づいて、静電容量Cの未知の値を計算することができる。
【0075】
前述の例は、電圧測定法または共振周波数法の文脈におけるものであったが、限定するものではないが、ホイートストンブリッジ法、電荷ベースの方法、ランプレート法、タイマ法、コンデンサの両端の電圧降下を測定するためのオシロスコープ法、静電容量を直接測定するためのLCRメータ法、またはインピーダンスを直接測定して静電容量値に変換するためのベクトルアナライザ法など、静電容量測定技術の他の実施形態の場合に、測定対象のコンデンサを切り離す必要なく、かつ/または高電力RF動作を停止させる必要なく、静電容量を測定できるように、上記の場合と同様に測定対象のコンデンサを周波数発生器およびフィルタに結合することができることは理解されるべきである。
【0076】
【0077】
コンデンサを高電力RF出力から切り離す必要なく、ホイートストンブリッジ法を用いて静電容量を測定するためのセンサ333の実現形態の一例を、図7のセンサ700に示している。図7では、コンデンサの一方の端子が接地されるものとして示しているが、この接地接続は、例えば、図示のインピーダンスz2と1つ以上のフィルタFとの間のノードにおいて可能であることは理解されるべきである。
【0078】
センサ700は、発振器を用いて周波数(ω)で交流電圧(Vin)を生成することにより、静電容量を測定することができ、発振器の出力は、それぞれコンデンサと直列である少なくとも第1のインピーダンス(z1)および第2のインピーダンス(z2)を介してコンデンサの第1の端子に結合されている。また、発振器の出力は、コンデンサと直列である少なくとも第3のインピーダンス(z3)を介してコンデンサの第2の端子にも結合されている。
【0079】
センサ700は、第1のインピーダンス(z1)、第2のインピーダンス(z2)、および第3のインピーダンス(z3)を結合するノードにおけるフィルタリング後の電流Aout(またはフィルタリング後の電圧)を測定する。測定されたフィルタリング後の信号は、ホイートストンブリッジのブランチ間のアンバランスを表す。例えば、図7における電流Aoutは、第1のインピーダンス(z1)および第2のインピーダンス(z2)を含む第1の合成インピーダンスと第3のインピーダンス(z3)およびコンデンサのインピーダンス(zC)を含む第2の合成インピーダンスとの間のアンバランスの量を表す。このアンバランスの量を測定し、これは静電容量に比例している。例えば、センサ700の動作は、比z1/z2=z3/zCに一部基づいて、静電容量(C)を有するコンデンサのインピーダンス(zC)はzC=1/jωCで表されるとして、測定されたフィルタリング後の信号を静電容量測定値(C)に変換することを伴う。なお、ホイートストンブリッジが平衡しているときには、図7に示す測定系ブランチに電流(Aout)が流れないことは理解されるべきである。さらに、ホイートストンブリッジ内の図示のインピーダンス素子の1つ以上を可変インピーダンスとすることができることは理解されるべきである。
【0080】
【0081】
コンデンサを高電力RF出力から切り離す必要なく、電荷ベースの方法を用いて静電容量を測定するためのセンサ333の実現形態の一例を、図8のセンサ800に示している。例示的な実現形態では、電荷ベースの方法は、第1の周波数(ω)で既知の電圧源(VREF)によって充電させる基準コンデンサ(CREF)に依拠する。例えば、CREFは、最初にVREFで充電され、次に測定対象のコンデンサCと並列に切り替えられる。基準コンデンサと測定対象のコンデンサが同じ静電容量値を有するシナリオでは、基準コンデンサをコンデンサCと並列に切り替えることで、結果的に、基準コンデンサにおける全電荷が基準コンデンサとコンデンサCに均等に分配される(すなわち、コンデンサ合成系における全電荷が一定に維持される)ことによって、1つ以上のフィルタFでフィルタリングされた後に測定される電圧Voutは、電圧VREFの半分となる。CREFの値を既知とし、CとCREFの合成の両端の電圧(Vout)を測定すると、C=CREF{(VREF/Vout)-1}に基づいて、Cの値を特定することができる。例えば、測定される電圧が基準電圧の半分である上記のシナリオを続けると、基準コンデンサCREFとコンデンサCの比{(VREF/Vout)-1}は2-1=1であり、従って、両コンデンサは同じ静電容量値を有し、これにより、基準コンデンサCREFの既知の静電容量に基づいて、測定による静電容量Cを導出することが可能となる。
【0082】
図8を参照して、センサ800の動作は、発振器を用いて第1の周波数(ω)で第1の信号として交流電圧(Vin)を生成することを含み、発振器の出力は、基準コンデンサ(CREF)に結合されている。交流電圧で基準コンデンサを基準電圧(VREF)に充電するときに、基準コンデンサは、コンデンサと電気的に並列結合される。センサ800は、第1の周波数(ω)での基準コンデンサとコンデンサとの電気的に並列な合成における電荷に対応した、1つ以上のフィルタFによるフィルタリング後の電圧信号を測定し、さらに、センサ800またはセンサ800に結合されたプロセッサで、C=CREF{(VREF/Vout)-1}に一部基づいて、測定されたフィルタリング後の信号を静電容量測定値(C)に変換する。いくつかの実現形態では、Voutの図示の測定ノードと測定対象のコンデンサとの間のノードは、測定される電圧Voutを修正する例えば寄生素子などのような、回路エネルギーを蓄積する少なくとも第1の静電容量C1および第1のインダクタンスL1(図8には示していない)を含むことができる。L1およびC1の効果は、例えばキャリブレーションまたはチューニングによって説明することができる。
【0083】
【0084】
コンデンサを高電力RF出力から切り離す必要なく、ランプレート法を用いて静電容量を測定するためのセンサ333の実現形態の一例を、図9のセンサ900に示している。ランプレート法のいくつかの実現形態では、静電容量値を計算するために、電流および電荷の測定値を用いる。図9の例では、ランプレート法は、少なくとも2つのソースメジャーユニット(SMU)を伴う。
【0085】
第1のSMU(図9におけるSMU1)は、インピーダンス整合回路内のコンデンサの第1の端子のような被試験デバイス(DUT)に、第1の周波数(ω)で定電流を強制的に流して、SMU1の出力におけるノードで電圧(V)および時間(t)を測定し、これにより、電圧における変化率dV/dtを導出することが可能となる。同時に、第2のSMU(図9におけるSMU2)は、測定対象のコンデンサの第2の端子のような、DUTの他方のノードから出力される、1つ以上のフィルタFによるフィルタリング後の電流(A)を測定している。次に、SMU2で測定される電流をSMU1で測定される電圧変化率に関連付ける等式I=C(dV/dt)またはC=I/(dV/dt)を用いて、静電容量を計算することができる。
【0086】
コンデンサを高電力RF出力から切り離す必要なく、タイマ法を用いて静電容量を測定するためのセンサ333の実現形態の一例を、図10のセンサ1000に示している。タイマ法の例示的な実現形態では、アナログタイマ回路を用いて、測定対象の静電容量に反比例する周波数を生成し、次に、アナログタイマ回路によって生成される周波数を計算するために、例えばマイクロコントローラを用いて、所与の期間内のパルスをカウントする。アナログタイマ回路の特性に基づいて、静電容量Cを特定するために、生成される周波数を用いることができる。例えば、555タイマ回路の場合、Fは、パルスカウントに基づくタイマ回路の周波数出力であり、R1およびR2は、図10に示すような既知の抵抗値であるとして、測定されるコンデンサCと(図10にFoutとして示す)周波数Fを関連付ける等式は、F=1/{C*(R1+2*R2)*ln2}である。555タイマ回路以外のタイマ回路を使用できることは理解されるべきでる。
【0087】
センサ333内の周波数発生器は、当該技術分野で周知の様々なアーキテクチャのいずれか1つを用いて実装することができる。いくつかの実現形態では、周波数発生器は、VHF(Very High Frequency:超短波)周波数帯域に対応するものである。いくつかの実現形態では、周波数発生器は、限定するものではないが、自動整合回路のような主回路など、他の回路の動作周波数の10次高調波よりも概ね高い周波数に対応するものである。なお、周波数発生器は、固定周波数または可変周波数のものとすることができることは理解されるべきである。さらに、センサ333内の周波数発生器は、限定するものではないが、RF電源301のような他の回路で用いる基準周波数信号の、倍数の周波数を生成するための周波数逓倍器に相当するものとすることができることは理解されるべきである。
【0088】
センサ333内のフィルタは、当該技術分野で周知の様々なアーキテクチャのいずれか1つを用いて実装することができる。本明細書で用いる場合のフィルタという用語は、単一のフィルタ素子、または複数のフィルタ素子に相当する等価フィルタを含むことは理解されるべきである。種々の実現形態において、フィルタは、限定するものではないが13.56MHzのような、2~60MHzの範囲内の周波数信号を減衰させる。ある類の実現形態では、フィルタは、限定するものではないが400kHzのような、100kHz~約1MHzの範囲内の周波数信号を減衰させる。いくつかの実現形態では、フィルタは、VHF周波数帯域の周波数信号を通過させる。フィルタは、バンドパスフィルタであってよく、またはハイパスフィルタであってよい。
【0089】
なお、周波数発生器と主回路の周波数の周波数分離は、フィルタの特性に一部基づくことは理解されるべきである。例えば、フィルタが高いQ値を有する場合には、周波数発生器は、主回路の周波数の10次高調波よりも低い周波数に構成することができる。他の例として、フィルタが低いQ値を有する場合には、周波数発生器は、主回路の周波数の10次高調波よりも高い周波数に構成することができる。
【0090】
本明細書で開示する場合の静電容量センサは、センサ333内にあるものに限定されず、また、RF調整器323のために静電容量を測定するものにも限定されないことに留意すべきである。本明細書で開示する場合の静電容量センサは、本明細書に記載のマルチステーションプラズマ反応器内の各種構成要素のために静電容量を測定するのに使用されてよく、また、他の装置内の静電容量を測定するために使用されてもよいことは理解されるべきである。
【0091】
各ステーション351は、接地されたペデスタル357と協働するシャワーヘッド353を収容している。供給される電力および周波数は、プロセスガスからプラズマを生成するのに十分な、例えばステーション当たり約50~6000Wの範囲内のものである。電力レベルは、実現形態によって異なってよい。RF電力は、シャワーヘッド353を介してステーション処理エリアに接続されて、RF電力が印加されているときにプラズマを生成または維持する。プラズマは、様々なメカニズムによって、材料を基板上に堆積させる。例えば、プラズマは、プロセスガスを分解させて、基板表面上で反応させることができる。図示の実現形態では、RF電流は、グランド331に接続されたペデスタル357において接地される。他のいくつかの実現形態では、RF電流は、シャワーヘッドのような、チェンバ内の異なる場所において接地されてよい。
【0092】
前述の半導体ツールは、プラズマ平衡のために使用されてよい。プラズマ平衡は、ALDおよび原子層エッチング(ALE)のような、サイクル持続時間が短いマルチサイクル堆積プロセスにおいて特に有効であり得る。原子層エッチング法については、以下の米国特許においてさらに解説されており、これらの文献の各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる:「ADSORPTION BASED MATERIAL REMOVAL PROCESS」と題する米国特許第7416989号、「METHODS OF REMOVING SILICON NITRIDE AND OTHER MATERIALS DURING FABRICATION OF CONTACTS」と題する米国特許第7977249号、「MODULATING ETCH SELECTIVITY AND ETCH RATE OF SILICON NITRIDE THIN FILMS」と題する米国特許第8187486号、「ATOMIC LAYER REMOVAL FOR HIGH ASPECT RATIO GAPFILL」と題する米国特許第7981763号、および「ATOMIC LAYER REMOVAL PROCESS WITH HIGHER ETCH AMOUNT」と題する米国特許第8058179号。
【0093】
サイクル持続時間が短い多段階堆積プロセスのプラズマ励起ステップは、短時間であり得る。プラズマ励起ステップの持続時間は、約150ミリ秒以下(例えば、約50ミリ秒)であり得る。持続時間が短いため、プラズマ安定性の制御は、プロセスの均一性に効果がある。プラズマ安定性を制御するために、プラズマ平衡を用いてよい。
【0094】
図4Aは、RF周波数調整およびRF電力パラメータ調整を利用するマルチステーション堆積プロセスのプロセスフロー図である。図4Aに記載のプロセスは、前述したALDサイクルのステップ3のような、堆積プロセスにおける様々なステップに適用可能であり得る。プロセスについて、堆積手順の文脈で解説しているが、プロセスの要素を、任意のプラズマアシストによる半導体プロセスに適用してよい。
【0095】
オペレーション401で、基板を提供する。基板を、マルチステーションツールの1つ以上のステーションに提供してよい。基板は、ステーションに基板をロードすることにより提供されてよく、または基板は、前のサイクルからなど、前のオペレーションが理由で、既にステーション内にあってよい。
【0096】
基板を提供した後に、オペレーション403で、ガス流を確立して、圧力を設定点で安定させる。オペレーション405で、RF電力の生成を開始する。RF電力は、HFRF、LFRF、またはHFRFとLFRFの両方であってよい。オペレーション405の前には、典型的にはシャワーヘッドである電極と基板との間のインピーダンスは、開回路のインピーダンスと同様に、非常に高くなり得る。オペレーション405で、プラズマを点火するために、RF電力を生成および印加してよい。インピーダンスの大きさが50オームの抵抗のような特定の抵抗で固定されるように、RF電力を印加してよい。RF電力は、固定周波数で印加されてよい。その固定周波数は、RF電力の所定の周波数であり得る。他のいくつか実現形態では、オペレーション405で生成されるRF電力の周波数は、固定周波数によるものでなくてよい。そのような実現形態では、オペレーション405における周波数を、アルゴリズム、ユーザ入力、この堆積プロセスの前のオペレーションからのフィードバックによるなど、様々な方法で変化させてよい。いくつかの実現形態では、オペレーション405は、5ミリ秒未満の期間のような、限定された持続時間にわたって持続し得る。
【0097】
プラズマを適切に点火した後、プロセスは、続いてオペレーション407に進み得る。オペレーション407から先は、全電力を供給してよい。堆積プロセスのこのステップの残りの持続時間にわたって、オペレーション407~19を繰り返す。従って、図4Aのプロセスを、ALDサイクルのステップ3において用いる場合には、ステップ3の終わりまで、オペレーション407~19を繰り返す。オペレーション407で、インピーダンス整合回路内の可変コンデンサの静電容量を測定してよい。図4Aに記載のプロセス中には、処理ステーション内での化学反応および環境条件の変化が、プラズマのインピーダンスの変化につながり得るので、インピーダンス整合回路における静電容量を監視および調整することで、プラズマのインピーダンスをRF電源のインピーダンス(例えば、50オーム)に整合させることが容易となる可能性がある。インピーダンス整合回路内の可変コンデンサの静電容量は、本開示において本明細書の他の箇所で記載したセンサによって測定してよい。
【0098】
オペレーション407で測定された静電容量に応じて、オペレーション408で、インピーダンス整合回路を調整してよい。半導体処理ツールのいくつかの実現形態は、検出された静電容量に基づいてインピーダンス整合を調整するための、コントローラおよび関連した命令を含み得る。それらの命令は、プロットに基づくものであってよく、必要なインピーダンス整合を計算する式または他の方法に従ったものであってよい。例えば、インピーダンスの位相が可能な限りゼロ値に近づくように、RF電力周波数調整に対して追加的または代替的に、インピーダンス整合を調整してよい。半導体処理中にインピーダンスは変化するので、それに応じて、オペレーション408でインピーダンス整合を調整してよい。いくつかの実現形態では、静電容量は、各ステーションにおける静電容量の平均として測定されてよい。他の実現形態では、個々のステーションのそれぞれにおいて静電容量を測定する機能を含んでよい。前述のように、堆積プロセスのこのステップの終わりまで、インピーダンスが変化する可能性があるので、オペレーション407および408を継続的に実行する。
【0099】
オペレーション409で、ステーション間の違いを特定するために、各ステーションにおいてRF電力パラメータを測定してよい。ステーション内でプラズマを生成した後に、RF電力パラメータを測定してよく、それは、各ステーションにおける動的インピーダンスを反映している。このパラメータは、電圧、電流、静電容量、インピーダンス、位相、負荷電力、そのステーションに分配される電力、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。
【0100】
オペレーション411で、RF電力パラメータの測定値を、各ステーションの設定点と比較してよい。RF電力平衡のいくつかの実現形態では、それらの設定点は、堆積プロセスの各サイクルで、同じであり得る。他の実現形態では、設定点は、堆積プロセスのサイクル間で異なり得る。例えば、設定点は、各ステーションに分配される電力を測定した平均であってよい。さらなる他の実現形態では、設定点は、各ステーションで異なり得る。この比較は、ローカルコントローラ、RF調整器の中央コントローラ、またはツール全体のシステム制御において行われてよい。
【0101】
共通のRF源を共有する全てのステーションに分配される全RF電力は、RF発生器における電力設定点、プラズマ負荷インピーダンス、およびRF回路網のインピーダンスに依存する。RF調整器は、主に、ステーション間の電力分配に影響を及ぼす。調整器が全電力に及ぼす影響は、通常、二次的である。場合によっては、使用するRF調整器のタイプに応じて、1つのステーションのRF電力が減少すると、他のステーションにおけるRF電力が増加することがある。このような場合、コントローラは、ステーション間のRF電力相互作用を考慮に入れて調整を決定してよく、または測定値が設定点のマージン閾値の範囲内になるまで調整を何度も単純に繰り返してよい。
【0102】
場合によっては、絶対RF電力レベルが求められる。この場合は、各ステーションでRF電力を測定してから、2つの調整を行うことができる。例えば、最初に、発生器出力における全電力を、ステーション設定点の総和に整合させるように変化させる。第2に、設定点に応じて電力を分配するように、ステーションのRF調整器を調整する。(全電力と分配の)調整の順序は、逆にしてよい。電力分配が設定点のマージン閾値の範囲内になるまで、この手順を繰り返す。
【0103】
測定されたRF電力パラメータ分布を、オペレーション413で、設定点(群)と比較してよい。差異が閾値よりも大きい場合には、オペレーション415で、各ステーションにおける調整器の変更を決定してよい。必要な調整器の変更は、ステーションごとに異なり得る。いくつかのステーションでは、調整器の変更が全く必要ないことがある一方、他のステーションでは、調整器の変更が必要であり得る。この調整器の変更は、RFコントローラまたは他のコントローラによって決定されてよい。調整すべきパラメータまたはRF特性は、測定されるRF電力パラメータとは異なり得ることに留意すべきである。一例では、RF電力を測定して、静電容量またはインピーダンス整合を調整してよい。
【0104】
オペレーション417で、ステーションのRF特性を調整するために、必要な調整器の変更を適用してよい。いくつかの実現形態では、オペレーション417において、その調整器変更量で、ステーションのインピーダンス整合を調整してよい。その後、再びオペレーション407から開始して、インピーダンス整合に用いた静電容量を測定してよく、堆積プロセスが終了するまで、インピーダンス整合の調整サイクルを継続してよい。
【0105】
オペレーション409で測定してオペレーション411で比較した電力パラメータが許容範囲内である場合には、オペレーション419で、この半導体処理を続ける。その後、オペレーション407から開始して、この堆積プロセスが終了するまで、プロセスを継続してよい。本開示におけるいくつかの例示的な実現形態について、堆積プロセスの文脈で説明しているが、開示の静電容量測定技術に関して、堆積に対して追加的または代替的に、限定するものではないが、基板からの薄膜のエッチング、剥離、または除去など、他の半導体処理オペレーションが企図されることは理解されるべきである。さらに、開示の静電容量測定技術によって、複数の半導体処理ステーションにおいて、半導体処理オペレーション(例えば、堆積、エッチング、剥離、除去など)のための均一かつ/または再現可能なプロセス条件(例えば、RF電力など)を提供することが容易となり、これにより半導体製造歩留まりが向上することは理解されるべきである。
【0106】
種々の実現形態において、一連のオペレーション407~19を、様々に異なる順序で配列してよい。例えば、オペレーション409(さらに場合によってはオペレーション409~19)は、オペレーション407の前に実行してよい。他の実現形態では、オペレーション407~08は、オペレーション409~19と同時に実行してよい。さらなる他の実現形態では、測定オペレーション407および409は、調整オペレーション408および調整オペレーション411~19の前に実行してよい。
【0107】
電力平衡の文脈では、少なくとも2つの理由で、処理中に連続的なRF電力制御が必要となることがある。1つの可能性は、意図的なRF電力曲線に従うことである。設定点は、処理シーケンス中に経時的に変化することがある。設定値が変化するときに特定の電力配分を維持するために、RF調整器を用いてよい。他の可能性として、ステーションのRF電力は、処理中にドリフトする傾向を有することがあり、動的フィードバックに基づいて調整する必要がある。
【0108】
いくつかの実現形態では、半導体処理オペレーションは、単一のマルチステーション反応器における複数の異なる堆積プロセスを含み得る。複数の異なる堆積プロセスにより、異なる材料を堆積してよく、特に、下の基板に接触するバリア層または核形成層、核形成層の上のバルク層、バルク層の上のキャップ層などのような材料層を堆積してよい。これらの個々の層は、比較的類似した(または異なる)組成を有し得る。場合によっては、異なる堆積プロセスでは、異なるプロセスガスを使用し得る。半導体処理オペレーションが複数の異なる堆積プロセスを有する場合に、典型的には、異なる堆積プロセスには異なるレシピを用いる。そのような場合、様々に異なるレシピでは、個々のステーションに対して異なるRF電力パラメータ設定点を用いてよい。いくつかの実現形態では、それらの設定点の違いによって、結果的に、異なるレシピでは、初期の調整器設定の間に違いが生じる。そのような初期の調整器設定は、それらの堆積プロセスのレシピに含まれてよく、またはレシピの一部であってよい。異なる堆積プロセスの様々に異なるレシピは、様々に異なるプロセスの初期の調整器設定における違いを反映し得る。そのような場合、個別のプロセスの初期の調整器設定は、事前のシミュレーションまたは試験の結果によって決められてよい。いくつかの実現形態では、最初に生成されてステーションに分配されるRF電力周波数は、個々のレシピについて、異なるステーションごとの電力設定であってよい。そのような実現形態では、RF調整器は、本明細書に記載の技術によって、堆積プロセス中にさらに調整されてよい。いくつかの実現形態では、初期の調整器位置は、複数のサイクルにわたって堆積プロセスを実行するときのRF調整器の調整量が結果的に最小限となるように計算された調整器位置であってよい。
【0109】
図4Bは、インピーダンス整合調整を利用するマルチステーション堆積プロセスのプロセスフロー図である。図4B図4Aと同様であるが、ただし、図4Aは、堆積プロセス中にインピーダンス整合調整とRF電力パラメータ調整の両方を利用するプロセスについて記載しているのに対して、図4Bは、堆積プロセス中にインピーダンス整合調整のみを利用するプロセスについて記載している。
【0110】
図4Bのプロセスフロー図は、インピーダンス整合調整を利用する堆積プロセスに用いるプロセスであり得る。いくつかの実現形態では、複数の異なる堆積プロセスを含む半導体処理オペレーションの個々の堆積プロセスとして、プロセス4Bに示すプロセスを用いてよい。複数の異なる堆積プロセスによって、本明細書に記載のような様々に異なる材料を堆積させてよい。他の実施形態では、単一の堆積プロセスのみを用いる。いずれにしても、ステーション間のRF電力調整は、固定であり、堆積プロセスの事前に設定されてよい。典型的には、このプロセスは、堆積中に適切なRF電力調整を決定するために、RF電力パラメータのフィードバックを採用しない。
【0111】
図4Bのプロセスフロー図420において、オペレーション421および423は、それぞれ、図4Aのオペレーション401および403と同様である。図4Bのオペレーション425では、複数のステーションのためのRF調整を決定する。複数のステーションのためのRF調整は、RF電力の生成および基板の処理の事前に決定される。RF調整は、履歴データ、計算、または試行錯誤によって決定されてよい。
【0112】
オペレーション425でRF調整を行った後に、プロセスはオペレーション427に進んでよい。オペレーション427、429、および431は、それぞれ、図4Aのオペレーション405、407、および408と同様である。オペレーション433で、現在のサイクルを各ステーションについて処理し、その後、このプロセスを所望のサイクル数にわたって繰り返す。所望のサイクル数の各サイクルにおいて、測定されたインピーダンスの要求に応じてインピーダンス整合を連続的に調整するように、オペレーション427、429、および431を繰り返す。インピーダンス整合および/またはRF電力周波数は、本開示において本明細書の他の箇所で記載した技術によって調整されてよい。
【0113】
マルチステーション半導体処理装置についての電力平衡のための他の様々な構成および装置は、2012年10月9日に発行された米国特許第8282983号に記載されており、この文献は、その全体が本目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10