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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】レーダ装置、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/03 20060101AFI20240806BHJP
【FI】
G01S7/03 220
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022562850
(86)(22)【出願日】2020-09-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-23
(86)【国際出願番号】 US2020052423
(87)【国際公開番号】W WO2021236143
(87)【国際公開日】2021-11-25
【審査請求日】2023-09-19
(31)【優先権主張番号】63/027,970
(32)【優先日】2020-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/027,983
(32)【優先日】2020-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/029,515
(32)【優先日】2020-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591003943
【氏名又は名称】インテル・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シン、ウリム
(72)【発明者】
【氏名】ペレラーノ、ステファノ
(72)【発明者】
【氏名】レビンジャー、ラン
(72)【発明者】
【氏名】ランドスバーグ、ナフタリ
(72)【発明者】
【氏名】ゴードン、メイアー
(72)【発明者】
【氏名】ワイズマン、ニル
(72)【発明者】
【氏名】シュマカー、エブゲニー
(72)【発明者】
【氏名】ラーマン、ムスタフィジュル
(72)【発明者】
【氏名】オヘヴ ジオン、ダン
(72)【発明者】
【氏名】ナーマニー、ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ホロヴィッツ、ギル
(72)【発明者】
【氏名】ベルシャンスキー、セルゲイ
(72)【発明者】
【氏名】アサフ、オマー
【審査官】▲高▼場 正光
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-174146(JP,A)
【文献】特開2011-259083(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0132805(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0199293(US,A1)
【文献】FIGUEROA, Adrian 外2名,“Intermediate frequency variation in long-range FMCW radar for harmonics cancellation”,IET RADAR SONAR & NAVIGATION [online],2020年05月01日,Volume 14,Pages 764-772,<URL: https://doi.org/10.1049/iet-rsn.2019.0497 >
【文献】HARKER, B.J. 外4名,“Dynamic range improvements and measurements in radar system”,IET RADAR SONAR & NAVIGATION [online],2007年12月,Volume 1, Issue 6,Pages 398-406,<URL: https://doi.org/10.1049/iet-rsn:20060175 >
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/00 - G01S 7/42
G01S 13/00 - G01S 13/95
JSTPlus(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーダ信号の通信のための装置であって、
レーダ送信(Tx)信号を送信するための複数のTxチェーンと、
レーダ受信(Rx)信号を処理するための複数のRxチェーンであって、前記レーダRx信号は前記レーダTx信号に基づき、前記複数のRxチェーンのうちの1つのRxチェーンが、入力ノードにおける入力RF信号に基づいて出力ノードにおいて増幅された無線周波数(RF)信号を提供するように構成されたマルチコア低雑音増幅器(LNA)を有し、前記マルチコアLNAが、前記入力ノードと前記出力ノードとの間に並列に接続された複数のLNAコアを含む、複数のRxチェーンと
を備え、前記複数のLNAコアは、
前記入力ノードに接続された第1のLNAコア入力と、前記出力ノードに接続された第1のLNAコア出力とを含む第1のLNAコアであって、第1のバイアス電圧によってバイアスされる第1のLNAコアと、
前記入力ノードに接続された第2のLNAコア入力と、前記出力ノードに接続された第2のLNAコア出力とを含む第2のLNAコアであって、前記第2のLNAコアは前記第1のバイアス電圧とは異なる第2のバイアス電圧によってバイアスされ、前記第1のバイアス電圧または前記第2のバイアス電圧の少なくとも一方がベースバンド(BB)信号に基づき、前記BB信号が前記増幅されたRF信号に基づく、第2のLNAコアと
を含む、装置。
【請求項2】
前記第1のバイアス電圧および前記第2のバイアス電圧は、前記RxチェーンのBB回路の1つまたは複数の相互変調(IM)積に基づいて構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記IM積は3次IM(IM3)積を含む、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記BB信号に基づいて前記第1のバイアス電圧または前記第2のバイアス電圧のうちの少なくとも一方を適応的に較正するように構成されたコントローラを備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記コントローラは、前記マルチコアLNA、ミキサ、およびBB回路を含むRxチェーン要素のn次の全出力インターセプトポイント(OIPn)に基づいて、前記第1のバイアス電圧または前記第2のバイアス電圧のうちの少なくとも一方を較正するように構成される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記コントローラは、前記Rxチェーン要素の前記OIPnを最大化するために前記第1のバイアス電圧または前記第2のバイアス電圧のうちの少なくとも一方を較正するように構成される、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記RxチェーンはミキサおよびBB回路を含み、前記マルチコアLNA、前記ミキサおよび前記BB回路を含むRxチェーン要素のn次の全出力インターセプトポイント(OIPn)が、前記マルチコアLNAを除く前記Rxチェーン要素のOIPnよりも大きい、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記RxチェーンはミキサおよびBB回路を含み、前記マルチコアLNA、前記ミキサおよび前記BB回路を含むRxチェーン要素のn次の全出力インターセプトポイント(OIPn)が、前記マルチコアLNAのOIPnよりも大きい、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
少なくとも30ギガヘルツ(GHz)の周波数を有するLO信号を生成するための局部発振器(LO)を備え、前記Rxチェーンは、ミキサ入力信号および前記LO信号に基づいてミキサ出力信号を生成するためのミキサを有し、前記ミキサ入力信号は前記増幅されたRF信号に基づき、前記BB信号は前記ミキサ出力信号に基づく、請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
レーダデバイスであって、
複数の送信(Tx)アンテナと、
前記複数のTxアンテナを介してレーダTx信号を送信するための複数のTxチェーンと、
複数の受信(Rx)アンテナと、
前記複数のRxアンテナを介して受信されたレーダRx信号を処理するための複数のRxチェーンであって、前記レーダRx信号は前記レーダTx信号に基づき、前記複数のRxチェーンのうちのRxチェーンが、入力ノードにおける入力RF信号に基づいて出力ノードにおいて増幅された無線周波数(RF)信号を提供するように構成されたマルチコア低雑音増幅器(LNA)を有し、前記マルチコアLNAが、前記入力ノードと前記出力ノードとの間に並列に接続された複数のLNAコアを含む、複数のRxチェーンと
を備え、前記複数のLNAコアは、
前記入力ノードに接続された第1のLNAコア入力と、前記出力ノードに接続された第1のLNAコア出力とを含む第1のLNAコアであって、第1のバイアス電圧によってバイアスされる第1のLNAコアと、
前記入力ノードに接続された第2のLNAコア入力と、前記出力ノードに接続された第2のLNAコア出力とを含む第2のLNAコアであって、前記第2のLNAコアは前記第1のバイアス電圧とは異なる第2のバイアス電圧によってバイアスされ、前記第1のバイアス電圧または前記第2のバイアス電圧の少なくとも一方がベースバンド(BB)信号に基づき、前記BB信号が前記増幅されたRF信号に基づく、第2のLNAコアと、
前記Rxチェーンによって処理された前記レーダRx信号に基づいてレーダ情報を生成するためのプロセッサと
を備える、レーダデバイス。
【請求項11】
前記第1のバイアス電圧および前記第2のバイアス電圧は、前記RxチェーンのBB回路の1つまたは複数の相互変調(IM)積に基づいて構成される、請求項10に記載のレーダデバイス。
【請求項12】
前記BB信号に基づいて前記第1のバイアス電圧または前記第2のバイアス電圧のうちの少なくとも一方を適応的に較正するように構成されたコントローラを備える、請求項10または11に記載のレーダデバイス。
【請求項13】
前記コントローラは、前記マルチコアLNA、ミキサ、およびBB回路を含むRxチェーン要素のn次の全出力インターセプトポイント(OIPn)に基づいて、前記第1のバイアス電圧または前記第2のバイアス電圧のうちの少なくとも一方を較正するように構成される、請求項12に記載のレーダデバイス。
【請求項14】
前記コントローラは、前記Rxチェーン要素の前記OIPnを最大化するために前記第1のバイアス電圧または前記第2のバイアス電圧のうちの少なくとも一方を較正するように構成される、請求項13に記載のレーダデバイス。
【請求項15】
前記RxチェーンはミキサおよびBB回路を含み、前記マルチコアLNA、前記ミキサおよび前記BB回路を含むRxチェーン要素のn次の全出力インターセプトポイント(OIPn)が、前記マルチコアLNAを除く前記Rxチェーン要素のOIPnよりも大きい、請求項10から14のいずれか一項に記載のレーダデバイス。
【請求項16】
前記RxチェーンはミキサおよびBB回路を含み、前記マルチコアLNA、前記ミキサおよび前記BB回路を含むRxチェーン要素のn次の全出力インターセプトポイント(OIPn)が、前記マルチコアLNAのOIPnよりも大きい、請求項10から14のいずれか一項に記載のレーダデバイス。
【請求項17】
少なくとも30ギガヘルツ(GHz)の周波数を有するLO信号を生成するための局部発振器(LO)を備え、前記Rxチェーンは、ミキサ入力信号および前記LO信号に基づいてミキサ出力信号を生成するためのミキサを有し、前記ミキサ入力信号は前記増幅されたRF信号に基づき、前記BB信号は前記ミキサ出力信号に基づく、請求項10から16のいずれか一項に記載のレーダデバイス。
【請求項18】
車両であって、
レーダ情報に基づいて前記車両の1つまたは複数の車両システムを制御するように構成されたシステムコントローラと、
前記レーダ情報を前記システムコントローラに提供するように構成されたレーダデバイスであって、請求項10から17のいずれか一項に記載のレーダデバイスを含むレーダデバイスと
を備える車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2020年5月21日に出願された「APPARATUS,SYSTEM,AND METHOD OF A RECEIVE(RX)CHAIN」という名称の米国仮特許出願第63/027,983号、2020年5月21日に出願された「APPARATUS,SYSTEM,AND METHOD OF DIRECT-CONVERSION RECEIVE(RX)CHAIN WITH ACTIVE MIXER」という名称の米国仮特許出願第63/027,970号、および2020年5月24日に出願された「APPARATUS,SYSTEM,AND METHOD OF A RECEIVE(RX)CHAIN WITH A MULTI-CORE LOW NOISE AMPLIFIER(LNA)」という名称の米国仮特許出願第63/029,515号の利益および優先権を主張し、これらの全開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書に記載の態様は、一般に、レーダデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
様々なタイプのデバイスおよびシステム、例えば自律型および/またはロボットデバイス、例えば自律型車両およびロボットは、1つまたは複数のセンサタイプのセンサデータを使用してそれらの環境を知覚しナビゲートするように構成することができる。
【0004】
従来、自律的知覚は、画像センサ、例えばカメラ、ならびに/または光検出および測距(LIDAR)センサなどの光ベースのセンサに大きく依存している。そのような光ベースのセンサは、視界不良の状況などの特定の状況下で、または例えば雨、雪、雹、または他の形態の降水などの特定の悪天候下では機能が不十分であり、それによってそれらの有用性または信頼性を制限する可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0005】
説明を簡単かつ明確にするために、図に示す要素は必ずしも縮尺通りに描かれていない。例えば、いくつかの要素の寸法は、提示を明確にするために他の要素に対して誇張されている場合がある。さらに、対応するまたは類似の要素を示すために、図面間で符号が繰り返されている場合がある。図面を以下に列挙する。
【0006】
図1】いくつかの例示的な態様による、レーダを実装する車両の概略ブロック図である。
【0007】
図2】いくつかの例示的な態様による、レーダを実装するロボットの概略ブロック図である。
【0008】
図3】いくつかの例示的な態様による、レーダ装置の概略ブロック図である。
【0009】
図4】いくつかの例示的な態様による、周波数変調連続波(FMCW)レーダ装置の概略ブロック図である。
【0010】
図5】いくつかの例示的な態様による、デジタル受信レーダデータ値からレンジおよび速さ(ドップラー)推定値を抽出するために実施され得る抽出方式の概略図である。
【0011】
図6】いくつかの例示的な態様による、受信アンテナアレイによって受信された到来無線信号に基づいて到来角(AoA)情報を決定するために実施され得る角度決定方式の概略図である。
【0012】
図7】いくつかの例示的な態様による、送信(Tx)アンテナと受信(Rx)アンテナとの組み合わせに基づいて実施され得る多入力多出力(MIMO)レーダアンテナ方式の概略図である。
【0013】
図8】いくつかの例示的な態様による、レーダフロントエンドの概略ブロック図である。
【0014】
図9】いくつかの例示的な態様による、Rxチェーンの概略ブロック図である。
【0015】
図10】いくつかの例示的な態様による、デュアルコア低雑音増幅器(LNA)を含むRxチェーンの要素の概略図である。
【0016】
図11】いくつかの例示的な態様による、相互コンダクタンスパラメータに対するデュアルコアLNAの実装の効果の概略図である。
【0017】
図12】いくつかの例示的な態様による、適応較正を備えたデュアルコアLNAを含むRxチェーンの要素の概略図である。
【0018】
図13】いくつかの例示的な態様による、Rxチェーンの概略ブロック図である。
【0019】
図14】いくつかの例示的な態様による、直接変換Rxチェーンの要素の概略図である。
【0020】
図15】いくつかの例示的な態様による、アクティブミキサコアの概略図である。
【0021】
図16】いくつかの例示的な態様による、Rxチェーンの概略ブロック図である。
【0022】
図17】いくつかの例示的な態様による、Rxチェーンの要素の概略図である。
【0023】
図18】いくつかの例示的な態様による、Rxチェーンの要素の概略図である。
【0024】
図19】いくつかの例示的な態様による、Rxチェーンの増幅器に入力されるRF信号のノード電圧対無線周波数(RF)電力レベルのシミュレーション結果を示すグラフである。
【0025】
図20】いくつかの例示的な態様による、経時的な入力RF信号の電力の変化に基づくRxチェーンのシミュレートされた入力および出力電圧波形を示す図である。
【0026】
図21】いくつかの例示的な態様による、線形化相互コンダクタンス発振器コアの概略図である。
【0027】
図22】いくつかの例示的な態様による、円形マルチコア発振器の概略図である。
【0028】
図23】いくつかの例示的な態様による、円形マルチコア発振器の上面概略図である。
【0029】
図24】いくつかの例示的な態様による、位相ロックループ(PLL)の概略図である。
【0030】
図25】いくつかの例示的な態様による、RFフロントエンドの構成要素の概略図である。
【0031】
図26】いくつかの例示的な態様による、円形マルチコア発振器の性能パラメータを示すグラフである。
【0032】
図27】いくつかの例示的な態様による、PLLの概略図である。
【0033】
図28】いくつかの例示的な態様による、局部発振器(LO)を必要なLO周波数に設定する方法の概略図である。
【0034】
図29】いくつかの例示的な態様による、LOを設定する方法の概略図である。
【0035】
図30】いくつかの例示的な態様による、製造品の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下の詳細な説明では、いくつかの態様の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載される。しかしながら、いくつかの態様は、これらの特定の詳細なしで実装され得ることが当業者には理解されよう。他の例では、説明を不明瞭にしないように、周知の方法、手順、構成要素、ユニットおよび/または回路は詳細に説明されていない。
【0037】
例えば、「処理する」、「計算する」、「算出する」、「決定する」、「確立する」、「分析する」、「チェックする」などの用語を利用する本明細書の説明は、コンピュータのレジスタおよび/またはメモリ内の物理(例えば、電子)量として表されるデータを操作し、および/またはコンピュータのレジスタおよび/またはメモリ内の物理量として同様に表される他のデータ、または動作および/またはプロセスを実行するための命令を格納することができる他の情報記憶媒体に変換するコンピュータ、コンピューティングプラットフォーム、コンピューティングシステム、または他の電子コンピューティングデバイスの動作および/またはプロセスを指すことができる。
【0038】
本明細書で使用される「複数(plurality)」および「複数(a plurality)」という用語は、例えば、「複数(multiple)」または「2つ以上(two or more)」を含む。例えば、「複数の項目」は、2つ以上の項目を含む。
【0039】
「例示的な」および「実証的な」という用語は、本明細書では「例、実例、実証、または例示としての役割を果たす」を意味するために使用される。本明細書で「例示的な」または「実証的な」として説明される態様、実施形態、または設計は、必ずしも他の態様、実施形態、または設計よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。
【0040】
「一実施形態」、「実施形態」、「例示的な実施形態」、「様々な実施形態」、「一態様」、「態様」、「例示的な態様」、「様々な態様」などへの言及は、そのように説明された実施形態および/または態様が特定の特徴、構造、または特性を含み得るが、すべての実施形態または態様が必ずしも特定の特徴、構造、または特性を含むわけではないことを示す。さらに、「一実施形態では」または「一態様では」という語句の繰り返しの使用は、必ずしも同じ実施形態または態様を指すとは限らないが、同じ実施形態または態様を指す場合もある。
【0041】
本明細書で使用される場合、特に指定されない限り、共通の物体を説明するための順序形容詞「第1」、「第2」、「第3」などの使用は、同様の物体の異なる事例が言及されていることを示すだけであり、そのように説明された物体が時間的、空間的、ランキング的、または任意の他の方法で所与の順序でなければならないことを意味することを意図しない。
【0042】
「少なくとも1つ」および「1つまたは複数」という語句は、1以上の数、例えば、1、2、3、4、[...]などを含むと理解され得る。要素のグループに関する語句「の少なくとも1つ」は、本明細書では、要素からなるグループからの少なくとも1つの要素を意味するために使用され得る。例えば、要素のグループに関する「の少なくとも1つ」という語句は、本明細書では、列挙された要素のうちの1つ、列挙された要素のうちの複数のもの、複数の個々の列挙された要素、または複数の複数個の個々の列挙された要素を意味するために使用され得る。
【0043】
本明細書で使用される「データ」という用語は、例えば、ファイル、ファイルの一部、一組のファイル、信号またはストリーム、信号またはストリームの一部、一組の信号またはストリームなどとして提供される、任意の適切なアナログまたはデジタル形式の情報を含むと理解され得る。さらに、「データ」という用語は、例えばポインタの形態の情報への参照を意味するために使用することもできる。しかしながら、「データ」という用語は、上述の例に限定されず、様々な形態をとることができ、および/または当技術分野で理解される任意の情報を表すことができる。
【0044】
「プロセッサ」または「コントローラ」という用語は、任意の適切なタイプのデータおよび/または情報の処理を可能にする任意の種類の技術的エンティティを含むと理解され得る。データおよび/または情報は、プロセッサまたはコントローラによって実行される1つまたは複数の特定の機能に従って処理され得る。さらに、プロセッサまたはコントローラは、任意の種類の回路、例えば、任意の種類のアナログまたはデジタル回路として理解され得る。したがって、プロセッサまたはコントローラは、アナログ回路、デジタル回路、混合信号回路、論理回路、プロセッサ、マイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU)、グラフィック処理装置(GPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)など、またはこれらの任意の組み合わせであり得るか、あるいはこれらを含んでもよい。以下でさらに詳細に説明される、それぞれの機能の任意の他の種類の実装もまた、プロセッサ、コントローラ、または論理回路として理解され得る。本明細書に詳述されている任意の2つ(またはそれ以上)のプロセッサ、コントローラ、または論理回路は、同等の機能などを有する単一のエンティティとして実現されてもよく、逆に、本明細書に詳述されている任意の単一のプロセッサ、コントローラ、または論理回路は、同等の機能などを有する2つ(またはそれ以上)の別個のエンティティとして実現されてもよいことが理解される。
【0045】
「メモリ」という用語は、検索のためにデータまたは情報を記憶することができるコンピュータ可読媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読媒体)として理解される。したがって、「メモリ」への言及は、とりわけ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ソリッドステートストレージ、磁気テープ、ハードディスクドライブ、光学ドライブ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、揮発性もしくは不揮発性メモリを指すと理解され得る。レジスタ、シフトレジスタ、プロセッサレジスタ、データバッファなども、本明細書ではメモリという用語に包含される。「ソフトウェア」という用語は、ファームウェアを含む任意のタイプの実行可能な命令および/または論理を指すために使用され得る。
【0046】
「車両」は、任意の種類の駆動される物体を含むと理解することができる。例として、車両は、燃焼エンジン、電気エンジン、反応エンジン、電気駆動物体、ハイブリッド駆動物体、またはそれらの組み合わせを有する駆動される物体であってもよい。車両は、とりわけ、自動車、バス、ミニバス、バン、トラック、移動ホーム、車両トレーラ、オートバイ、自転車、三輪車、列車機関車、列車ワゴン、移動ロボット、パーソナルトランスポータ、ボート、船舶、潜水艇、潜水艦、ドローン、航空機、ロケットであってもよいし、それらを含んでもよい。
【0047】
「地上車両」は、例えば、街路上、道路上、線路上、1つまたは複数のレール上、オフロードなど、地面を横断するように構成された任意のタイプの車両を含むと理解することができる。
【0048】
「自律型車両」は、運転者の入力なしに少なくとも1つのナビゲーション変更を実施することができる車両を表すことができる。ナビゲーションの変化は、車両の操舵、制動、加速/減速、または移動に関連する任意の他の動作のうちの1つまたは複数の変化を記述または含んでもよい。車両は、車両が完全に自律的でない場合、例えば、運転者が完全に操作可能でない場合、または運転者が入力しない場合であっても、自律的であると説明することができる。自律型車両は、特定の期間中に運転者制御下で動作することができ、他の期間中に運転者制御なしで動作することができる車両を含んでもよい。追加的または代替的に、自律型車両は、例えば、車両の車線制約間で車両の進路を維持するための操舵、または特定の状況下でのいくつかの操舵動作など、車両ナビゲーションのいくつかの態様のみを制御する車両を含んでもよく、例えば、すべての状況下ではないが、車両ナビゲーションの他の態様、例えば、特定の状況下での制動または制動を運転者に残してもよい。追加的または代替的に、自律型車両は、運転者の入力に応答するなど、特定の状況下、例えばハンズオン下で車両ナビゲーションの1つまたは複数の態様の制御を共有する車両を含んでもよく、および/または運転者の入力とは無関係に、例えばハンズオフなどの特定の状況下で車両ナビゲーションの1つまたは複数の態様を制御する車両を含んでもよい。追加的または代替的に、自律型車両は、例えば空間領域、道路状況などの特定の環境条件下など、特定の状況下で車両ナビゲーションの1つまたは複数の態様を制御する車両を含んでもよい。いくつかの態様では、自律型車両は、車両の制動、速さ制御、速度制御、操舵、および/または任意の他の追加の動作の一部またはすべての態様を処理してもよい。自律型車両は、運転者なしで動作することができる車両を含んでもよい。車両の自律性のレベルは、例えばSAE J3016 2018:Taxonomy and definitions for driving automation systems for on the road motor vehicles,or by other relevant professional organizationsにおいて、例えばSAEによって定義されているように、車両の自動車技術者協会(SAE)レベルによって記述または決定されてもよい。SAEレベルは、最小レベル、例えばレベル0(例示的に、実質的に運転自動化なし)から最大レベル、例えばレベル5(例示的に、完全な運転自動化)までの範囲の値を有することができる。
【0049】
「車両動作データ」という語句は、車両の動作に関連する任意のタイプの特徴を記述すると理解することができる。例として、「車両動作データ」は、車両のタイヤの種類、車両の種類、および/または車両の製造年など、車両の状態を記述することができる。より一般的には、「車両動作データ」は、静的特徴または静的車両動作データ(例示的に、経時的に変化しない特徴またはデータ)を記述または含んでもよい。別の例として、追加的または代替的に、「車両動作データ」は、車両の動作中に変化する特徴、例えば、車両の動作中の気象条件または道路条件、燃料レベル、流体レベル、車両の駆動源の動作パラメータなどの環境条件を記述または含んでもよい。より一般的には、「車両動作データ」は、様々な特徴または様々な車両動作データ(例示的に、時間的に変化する特徴またはデータ)を記述または含んでもよい。
【0050】
いくつかの態様は、様々なデバイスおよびシステム、例えば、レーダセンサ、レーダデバイス、レーダシステム、車両、車両システム、自律車両システム、車両通信システム、車両デバイス、空中プラットフォーム、水上プラットフォーム、道路インフラストラクチャ、スポーツ・キャプチャ・インフラストラクチャ、都市監視インフラストラクチャ、静的インフラストラクチャ・プラットフォーム、屋内プラットフォーム、移動プラットフォーム、ロボットプラットフォーム、産業プラットフォーム、センサデバイス、ユーザ機器(UE)、モバイルデバイス(MD)、無線ステーション(STA)、センサデバイス、非車両デバイス、モバイルまたはポータブルデバイスなどと併せて使用することができる。
【0051】
いくつかの態様は、無線周波数(RF)システム、レーダシステム、車両レーダシステム、自律システム、ロボットシステム、検出システムなどと連携して使用されてもよい。
【0052】
いくつかの例示的な態様は、10ギガヘルツ(GHz)を超える開始周波数を有する周波数帯域、例えば、10GHz~120GHzの開始周波数を有する周波数帯域のRF周波数と共に使用されてもよい。例えば、いくつかの例示的な態様は、30GHzを超える、例えば45GHzを超える、例えば60GHzを超える開始周波数を有するRF周波数と共に使用されてもよい。例えば、いくつかの例示的な態様は、自動車用レーダ周波数帯域、例えば76GHz~81GHzの周波数帯域と共に使用されてもよい。しかしながら、他の態様は、任意の他の適切な周波数帯域、例えば、140GHzを超える周波数帯域、300GHzの周波数帯域、サブテラヘルツ(THz)帯域、THz帯域、赤外(IR)帯域、および/または任意の他の周波数帯域を利用して実施されてもよい。
【0053】
本明細書で使用される場合、「回路」という用語は、1つまたは複数のソフトウェアもしくはファームウェアプログラムを実行する特定用途向け集積回路(ASIC)、集積回路、電子回路、プロセッサ(共有の、専用の、またはグループの)、および/またはメモリ(共有の、専用の、またはグループの)、組み合わせ論理回路、および/または記載された機能を提供する他の適切なハードウェア構成要素を指すか、その一部であるか、または含んでもよい。いくつかの態様では、回路は、1つまたは複数のソフトウェアもしくはファームウェアモジュールに実装されてもよく、または回路に関連する機能は、1つまたは複数のソフトウェアもしくはファームウェアモジュールによって実装されてもよい。いくつかの態様では、回路は、少なくとも部分的にハードウェアで動作可能な論理を含んでもよい。
【0054】
「論理」という用語は、例えば、計算装置の回路に組み込まれた計算論理および/または計算装置のメモリに記憶された計算論理を指すことができる。例えば、論理は、計算機能および/または動作を実行するために計算論理を実行するために、計算装置のプロセッサによってアクセス可能であり得る。一例では、論理は、様々なタイプのメモリおよび/またはファームウェア、例えば、様々なチップおよび/またはプロセッサのシリコンブロックに埋め込まれてもよい。論理は、様々な回路、例えば、無線回路、受信機回路、制御回路、送信機回路、送受信機回路、プロセッサ回路などに含まれてもよく、および/またはそれらの一部として実装されてもよい。一例では、論理は、ランダムアクセスメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブルメモリ、磁気メモリ、フラッシュメモリ、永続メモリなどを含む揮発性メモリおよび/または不揮発性メモリに埋め込まれてもよい。論理は、例えば、論理を実行するために必要に応じて、1つまたは複数のプロセッサに結合されたメモリ、例えば、レジスタ、バッファ、スタックなどを使用して、1つまたは複数のプロセッサによって実行されてもよい。
【0055】
信号に関して本明細書で使用される「通信する」という用語は、信号を送信することおよび/または信号を受信することを含む。例えば、信号を通信することができる装置は、信号を送信するための送信機、および/または信号を受信するための受信機を含んでもよい。通信するという動詞は、送信する動作または受信する動作を指すために使用され得る。一例では、「信号を通信する」という語句は、送信機によって信号を送信する動作を指すことができ、受信機によって信号を受信する動作を必ずしも含まなくてもよい。別の例では、「信号を通信する」という語句は、受信機によって信号を受信する動作を指すことができ、送信機によって信号を送信する動作を必ずしも含まなくてもよい。
【0056】
本明細書で使用される「アンテナ」という用語は、1つまたは複数のアンテナ素子、アンテナ構成要素、アンテナユニット、アンテナアセンブリ、および/またはアンテナアレイの任意の適切な構成、構造、および/または配置を含んでもよい。いくつかの態様では、アンテナは、別個の送信アンテナ素子および受信アンテナ素子を用いて、送信機能および受信機能を実施してもよい。いくつかの態様では、アンテナは、共通のおよび/または統合された送信/受信素子を用いて、送信機能および受信機能を実施してもよい。アンテナは、例えば、フェーズドアレイアンテナ、単一素子アンテナ、および/または一組のスイッチドビームアンテナなどを含んでもよい。一例では、アンテナは、別個の素子または統合された素子として、例えば、オンモジュールアンテナ、オンチップアンテナとして、または任意の他のアンテナアーキテクチャに従って実装されてもよい。
【0057】
いくつかの例示的な態様は、RFレーダ信号に関して本明細書で説明される。しかしながら、他の態様は、任意の他のレーダ信号、無線信号、IR信号、音響信号、光信号、無線通信信号、通信方式、ネットワーク、標準規格、および/またはプロトコルに関して、またはそれらと併せて実施されてもよい。例えば、いくつかの例示的な態様は、光および/または音響信号を利用するシステム、例えば光検出測距(LiDAR)システム、および/またはソナーシステムに関して実施されてもよい。
【0058】
次に図1を参照し、図1は、いくつかの例示的な態様による、レーダを実装する車両100のブロック図を概略的に示している。
【0059】
いくつかの例示的な態様では、車両100は、自動車、トラック、オートバイ、バス、列車、空中車両、水上車両、カート、ゴルフカート、電動カート、ロードエージェント、または任意の他の車両を含んでもよい。
【0060】
いくつかの例示的な態様では、車両100は、例えば以下で説明するように、レーダデバイス101を含んでもよい。例えば、レーダデバイス101は、例えば以下で説明するように、レーダ検出デバイス、レーダ感知デバイス、レーダセンサなどを含んでもよい。
【0061】
いくつかの例示的な態様では、レーダデバイス101は、車両システム、例えば、車両100に実装および/または搭載されるシステムの一部として実装されてもよい。
【0062】
一例では、レーダデバイス101は、自律車両システム、自動運転システム、運転者支援および/または運転者サポートシステムなどの一部として実装されてもよい。
【0063】
例えば、レーダデバイス101は、例えば自律運転のために、近くの物体を検出するために車両100に設置されてもよい。
【0064】
いくつかの例示的な態様では、レーダデバイス101は、例えば以下で説明するように、例えば、RFチェーンおよびアナログチェーン、キャパシタ構造、大型螺旋状変圧器ならびに/または任意の他の電子もしくは電気素子を使用して、車両100の近傍、例えば、遠くの近傍および/または近くの近傍のターゲットを検出するように構成されてもよい。一例では、レーダデバイス101は、車両100に搭載され、配置され、例えば、それに直接、その上に、またはそれに取り付けられてもよい。
【0065】
いくつかの例示的な態様では、車両100は単一のレーダデバイス101を含んでもよい。他の態様では、車両100は、例えば、複数の位置に、例えば車両100の周囲に、複数のレーダデバイス101を含んでもよい。
【0066】
いくつかの例示的な態様では、レーダデバイス101は、例えば、レーダがほぼ全天候条件で動作する能力のために、運転者支援および/または自律型車両に使用される一連のセンサの構成要素として実装されてもよい。
【0067】
いくつかの例示的な態様では、レーダデバイス101は、例えば以下で説明するように、自律型車両の使用をサポートするように構成されてもよい。
【0068】
一例では、レーダデバイス101は、クラス、位置、向き、速度、意図、環境の知覚的理解、および/または環境内の物体に対応する任意の他の情報を決定することができる。
【0069】
別の例では、レーダデバイス101は、1つまたは複数の動作および/またはタスク、例えば経路計画、および/または任意の他のタスクのための1つまたは複数のパラメータおよび/または情報を決定するように構成されてもよい。
【0070】
いくつかの例示的な態様では、レーダデバイス101は、例えば、以下で説明するように、ターゲットのエコー(反射率)を測定し、例えば、主にレンジ、速度、方位角および/または仰角でそれらを識別することによってシーンをマッピングするように構成されてもよい。
【0071】
いくつかの例示的な態様では、レーダデバイス101は、車両100の近傍、例えば遠くの近傍および/または近くの近傍に位置する1つまたは複数の物体を検出および/または感知し、物体に関する1つまたは複数のパラメータ、属性、および/または情報を提供するように構成されてもよい。
【0072】
いくつかの例示的な態様では、物体は、他の車両、歩行者、交通標識、信号機、道路、道路要素、例えば、歩道-道路合流部、エッジライン、障害物、例えば、タイヤ、ボックス、路面の亀裂などを含んでもよい。
【0073】
いくつかの例示的な態様では、物体に関する1つまたは複数のパラメータ、属性および/または情報は、車両100からの物体のレンジ、車両100に対する物体の角度、車両100に対する物体の位置、車両100に対する物体の相対速さなどを含んでもよい。
【0074】
いくつかの例示的な態様では、レーダデバイス101は、例えば以下で説明するように、多入力多出力(MIMO)レーダデバイス101を含んでもよい。一例では、MIMOレーダデバイスは、送信(Tx)信号および/または受信(Rx)信号の一方または両方に対して、「空間フィルタリング」処理、例えばビームフォーミングおよび/または任意の他の機構を利用するように構成されてもよい。
【0075】
いくつかの例示的な態様は、MIMOレーダとして実装されるレーダデバイス、例えばレーダデバイス101に関して以下に説明される。しかしながら、他の態様では、レーダデバイス101は、複数のアンテナ素子を利用する任意の他のタイプのレーダ、例えば、単入力多出力(SIMO)レーダまたは多入力単出力(MISO)レーダとして実装されてもよい。
【0076】
いくつかの例示的な態様は、例えば以下で説明するように、MIMOレーダとして実装されるレーダデバイス、例えばレーダデバイス101に関して実装されてもよい。しかしながら、他の態様では、レーダデバイス101は、任意の他のタイプのレーダ、例えば、電子ビームステアリングレーダ、合成開口レーダ(SAR)、環境および/または自己状態に応じてそれらの送信を変化させる適応および/または認知レーダ、反射アレイレーダなどとして実装されてもよい。
【0077】
いくつかの例示的な態様では、レーダデバイス101は、例えば以下で説明するように、アンテナ装置102と、アンテナ装置102を介してレーダ信号を通信するように構成されたレーダフロントエンド103と、レーダ信号に基づいてレーダ情報を生成するように構成されたレーダプロセッサ104とを含んでもよい。
【0078】
いくつかの例示的な態様では、レーダプロセッサ104は、例えば以下で説明するように、レーダデバイス101のレーダ情報を処理し、および/またはレーダデバイス101の1つまたは複数の動作を制御するように構成されてもよい。
【0079】
いくつかの例示的な態様では、レーダプロセッサ104は、回路および/または論理、例えば、回路および/または論理を含む1つまたは複数のプロセッサ、メモリ回路および/または論理を含んでもよく、あるいは部分的もしくは全体的に、当該回路および/または論理によって実装されてもよい。追加的または代替的に、レーダプロセッサ104の1つまたは複数の機能は、例えば以下で説明するように、機械および/または1つまたは複数のプロセッサによって実行され得る論理によって実装されてもよい。
【0080】
一例では、レーダプロセッサ104は、例えば、1つまたは複数のプロセッサに結合された少なくとも1つのメモリを含んでもよく、これは例えば、1つまたは複数のプロセッサおよび/または回路によって処理された情報の少なくとも一部を例えば少なくとも一時的に記憶するように構成されてもよく、ならびに/あるいはプロセッサおよび/または回路によって利用される論理を記憶するように構成されてもよい。
【0081】
他の態様では、レーダプロセッサ104は、車両100の1つまたは複数の追加的または代替的な要素によって実装されてもよい。
【0082】
いくつかの例示的な態様では、レーダフロントエンド103は、例えば、以下で説明するように、例えば、1つまたは複数の(レーダ)送信機と、1つまたは複数の(レーダ)受信機とを含んでもよい。
【0083】
いくつかの例示的な態様では、アンテナ装置102は、レーダ信号を通信するための複数のアンテナを含んでもよい。例えば、アンテナ装置102は、送信アンテナアレイの形態の複数の送信アンテナと、受信アンテナアレイの形態の複数の受信アンテナとを含んでもよい。別の例では、アンテナ装置102は、送信アンテナおよび受信アンテナの両方として使用される1つまたは複数のアンテナを含んでもよい。後者の場合、レーダフロントエンド103は、例えば、デュプレクサ、例えば、送信信号を受信信号から分離するための回路を含んでもよい。
【0084】
いくつかの例示的な態様では、図1に示すように、レーダフロントエンド103およびアンテナ装置102は、無線送信信号105を送信するために、例えばレーダプロセッサ104によって制御されてもよい。
【0085】
いくつかの例示的な態様では、図1に示すように、無線送信信号105は、物体106によって反射されて、エコー107をもたらすことができる。
【0086】
いくつかの例示的な態様では、レーダデバイス101は、例えばアンテナ装置102およびレーダフロントエンド103を介してエコー107を受信することができ、レーダプロセッサ104は、例えば車両100に対する物体106の位置、半径方向速度(ドップラー)、および/または方向に関する情報を計算することによってレーダ情報を生成することができる。
【0087】
いくつかの例示的な態様では、レーダプロセッサ104は、例えば車両100の自律運転のために、レーダ情報を車両100の車両コントローラ108に提供するように構成されてもよい。
【0088】
いくつかの例示的な態様では、レーダプロセッサ104の機能の少なくとも一部は、車両コントローラ108の一部として実装されてもよい。他の態様では、レーダプロセッサ104の機能は、レーダデバイス101および/または車両100の任意の他の要素の一部として実装されてもよい。他の態様では、レーダプロセッサ104は、レーダデバイス101および/または車両100の任意の他の要素の別個の部分として、またはその一部として実装されてもよい。
【0089】
いくつかの例示的な態様では、車両コントローラ108は、車両100の1つまたは複数の機能、動作モード、構成要素、デバイス、システムおよび/または要素を制御するように構成されてもよい。
【0090】
いくつかの例示的な態様では、車両コントローラ108は、例えば以下で説明するように、車両100の1つまたは複数の車両システムを制御するように構成されてもよい。
【0091】
いくつかの例示的な態様では、車両システムは、例えば、ステアリングシステム、制動システム、駆動システム、および/または車両100の任意の他のシステムを含んでもよい。
【0092】
いくつかの例示的な態様では、車両コントローラ108は、レーダデバイス101を制御するように、および/またはレーダデバイス101からの1つまたは複数のパラメータ、属性および/または情報を処理するように構成されてもよい。
【0093】
いくつかの例示的な態様では、車両コントローラ108は、例えば、レーダデバイス101および/または車両100の1つまたは複数の他のセンサ、例えば、光検出および測距(LIDAR)センサ、カメラセンサなどからのレーダ情報に基づいて、車両100の車両システムを制御するように構成されてもよい。
【0094】
一例では、車両コントローラ108は、例えば、レーダデバイス101からの情報に基づいて、例えば、レーダデバイス101によって検出された1つまたは複数の物体に基づいて、車両100のステアリングシステム、制動システム、および/または任意の他の車両システムを制御することができる。
【0095】
他の態様では、車両コントローラ108は、車両100の任意の他の追加的または代替的な機能を制御するように構成されてもよい。
【0096】
いくつかの例示的な態様は、車両、例えば車両100に実装されたレーダデバイス101に関して本明細書に記載されている。他の態様では、レーダデバイス、例えばレーダデバイス101は、交通システムもしくはネットワークの任意の他の要素の一部として、例えば道路インフラの一部として、および/または交通ネットワークもしくはシステムの任意の他の要素として実装されてもよい。他の態様は、任意の他の物体、環境、位置、または場所に実装され得る任意の他のシステム、環境、および/または装置に関して実装されてもよい。例えば、レーダデバイス101は、例えば、屋内位置、屋外の固定インフラストラクチャ、または任意の他の位置に実装され得る非車両用装置の一部であってもよい。
【0097】
いくつかの例示的な態様では、レーダデバイス101は、セキュリティ使用をサポートするように構成されてもよい。一例では、レーダデバイス101は、検出された事象の脅威レベル、および/または任意の他の追加的または代替的な動作を識別するために、動作、例えば人間の進入、動物の進入、環境の動きなどの性質を判定するように構成されてもよい。
【0098】
いくつかの例示的な態様は、例えば、以下で説明するように、例えば、ロボットのための任意の他の追加的または代替的なデバイスおよび/またはシステムに関して実装されてもよい。
【0099】
他の態様では、レーダデバイス101は、任意の他の使用および/または用途をサポートするように構成されてもよい。
【0100】
次に図2を参照し、図2は、いくつかの例示的な態様による、レーダを実装するロボット200のブロック図を概略的に示している。
【0101】
いくつかの例示的な態様では、ロボット200はロボットアーム201を含んでもよい。ロボット200は、例えば、製造中の製品に取り付けられるべき部品であり得る物体213を取り扱うために、例えば工場内に実装されてもよい。ロボットアーム201は、複数の可動部材、例えば可動部材202、203、204と、支持体205とを含んでもよい。例えば、関連するモータの作動によって、ロボットアーム201の可動部材202、203および/または204を移動させることにより、環境との物理的相互作用を可能にして、例えば物体213を取り扱うタスクを実行することができる。
【0102】
いくつかの例示的な態様では、ロボットアーム201は、例えば部材202、203および/または204を互いに接続し、および支持体205と接続することができる複数の関節要素、例えば関節要素207、208、209を含んでもよい。例えば、関節要素207、208、209は、それぞれが回転可能な運動、例えば回転運動、および/または並進運動、例えば変位を関連する部材に提供することができる、および/または互いに対する部材の運動を提供することができる、1つまたは複数の関節を有することができる。部材202、203、204の移動は、適切なアクチュエータによって開始されてもよい。
【0103】
いくつかの例示的な態様では、支持体205から最も遠い部材、例えば部材204は、エンドエフェクタ204と呼ばれることもあり、物体を把持するための爪、溶接ツールなどのような1つまたは複数のツールを含んでもよい。支持体205により近い他の部材、例えば部材202、203を利用して、例えば3次元空間におけるエンドエフェクタ204の位置を変更することができる。例えば、ロボットアーム201は、人間の腕と同様に機能するように構成されてもよく、例えば、場合によってはその端部にツールを有する。
【0104】
いくつかの例示的な態様では、ロボット200は、例えば、実行されるタスクに従ってロボットアーム201を制御するために、制御プログラムに従って、例えばロボットアームのアクチュエータを制御することによって、環境との相互作用を実施するように構成された(ロボット)コントローラ206を含んでもよい。
【0105】
いくつかの例示的な態様では、アクチュエータは、駆動されることに応答して機構またはプロセスに影響を及ぼすように適合された構成要素を含んでもよい。アクチュエータは、機械的運動を行うことによって、コントローラ206によって与えられるコマンド(いわゆる起動)に応答することができる。これは、アクチュエータ、典型的にはモータ(または電気機械変換器)が、起動された(すなわち作動された)ときに電気エネルギーを機械エネルギーに変換するように構成され得ることを意味する。
【0106】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ206は、ロボット200のレーダプロセッサ210と通信することができる。
【0107】
いくつかの例示的な態様では、レーダフロントエンド211およびレーダアンテナ装置212がレーダプロセッサ210に結合されてもよい。一例では、レーダフロントエンド211および/またはレーダアンテナ装置212は、例えば、ロボットアーム201の一部として含まれてもよい。
【0108】
いくつかの例示的な態様では、レーダフロントエンド211、レーダアンテナ装置212、およびレーダプロセッサ210は、レーダデバイスとして動作可能であってもよく、および/またはレーダデバイスを形成するように構成されてもよい。例えば、アンテナ装置212は、例えば上述したように、アンテナ装置102(図1)の1つまたは複数の機能を実行するように構成されてもよく、レーダフロントエンド211は、レーダフロントエンド103(図1)の1つまたは複数の機能を実行するように構成されてもよく、および/またはレーダプロセッサ210は、レーダプロセッサ104(図1)の1つまたは複数の機能を実行するように構成されてもよい。
【0109】
いくつかの例示的な態様では、例えば、レーダフロントエンド211およびアンテナ装置212は、無線送信信号214を送信するために、例えばレーダプロセッサ210によって制御されてもよい。
【0110】
いくつかの例示的な態様では、図2に示すように、無線送信信号214は、物体213によって反射され、エコー215をもたらし得る。
【0111】
いくつかの例示的な態様では、エコー215は、例えばアンテナ装置212およびレーダフロントエンド211を介して受信されてもよく、レーダプロセッサ210は、例えば、ロボットアーム201に対する物体213の位置、速さ(ドップラー)および/または方向に関する情報を計算することによってレーダ情報を生成してもよい。
【0112】
いくつかの例示的な態様では、レーダプロセッサ210は、例えばロボットアーム201を制御するために、レーダ情報をロボットアーム201のロボットコントローラ206に提供するように構成されてもよい。例えば、ロボットコントローラ206は、レーダ情報に基づいてロボットアーム201を制御するように、例えば、物体213を把持するように、および/または任意の他の動作を実行するように構成されてもよい。
【0113】
いくつかの例示的な態様による、レーダ装置300を概略的に示す図3を参照する。
【0114】
いくつかの例示的な態様では、レーダ装置300は、例えば以下で説明するように、デバイスまたはシステム301の一部として実装されてもよい。
【0115】
例えば、レーダ装置300は、図1および/または図2を参照して上述したデバイスまたはシステムの一部として実装されてもよく、および/またはその1つまたは複数の動作および/または機能を実行するように構成されてもよい。他の態様では、レーダ装置300は、任意の他のデバイスまたはシステム301の一部として実装されてもよい。
【0116】
いくつかの例示的な態様では、レーダデバイス300は、1つまたは複数の送信アンテナ302および1つまたは複数の受信アンテナ303を含み得るアンテナ装置を含んでもよい。他の態様では、任意の他のアンテナ装置が実装されてもよい。
【0117】
いくつかの例示的な態様では、レーダデバイス300は、レーダフロントエンド304およびレーダプロセッサ309を含んでもよい。
【0118】
いくつかの例示的な態様では、図3に示すように、例えば、以下で説明するように、1つまたは複数の送信アンテナ302は、レーダフロントエンド304の送信機(または送信機構成)305と結合されてもよく、および/または、1つまたは複数の受信アンテナ303は、レーダフロントエンド304の受信機(または受信機構成)306と結合されてもよい。
【0119】
いくつかの例示的な態様では、送信機305は、例えば、以下で説明するように、1つまたは複数の送信アンテナ302によって送信されるべき無線送信信号を生成するように構成された1つまたは複数の要素、例えば、発振器、電力増幅器、および/または、1つまたは複数の他の要素を含んでもよい。
【0120】
いくつかの例示的な態様では、例えば、レーダプロセッサ309は、デジタルレーダ送信データ値をレーダフロントエンド304に提供することができる。例えば、レーダフロントエンド304は、デジタルレーダ送信データ値をアナログ送信信号に変換するためのデジタル-アナログ変換器(DAC)307を含んでもよい。送信機305は、アナログ送信信号を、送信アンテナ302によって送信されるべき無線送信信号に変換することができる。
【0121】
いくつかの例示的な態様では、受信機306は、例えば、以下で説明するように、1つまたは複数の受信アンテナ303を介して受信された無線信号を処理、ダウンコンバートするように構成された、1つまたは複数の要素、例えば、1つまたは複数のミキサ、1つまたは複数のフィルタ、および/または、1つまたは複数の他の要素を含んでもよい。
【0122】
いくつかの例示的な態様では、例えば、受信機306は、1つまたは複数の受信アンテナ303を介して受信された無線受信信号をアナログ受信信号に変換することができる。レーダフロントエンド304は、アナログ受信信号に基づいてデジタルレーダ受信データ値を生成するためのアナログ-デジタル(ADC)変換器308を含んでもよい。例えば、レーダフロントエンド304は、デジタルレーダ受信データ値をレーダプロセッサ309に提供することができる。
【0123】
いくつかの例示的な態様では、レーダプロセッサ309は、デジタルレーダ受信データ値を処理して、例えば、例としてデバイス/システム301の環境内の1つまたは複数の物体を検出するように構成されてもよい。この検出は、例えば、例としてシステム301に関する、1つまたは複数の物体のレンジ、速さ(ドップラー)、方向、および/または任意の他の情報のうちの1つまたは複数を含む情報の決定を含んでもよい。
【0124】
いくつかの例示的な態様では、レーダプロセッサ309は、決定されたレーダ情報をデバイス/システム301のシステムコントローラ310に提供するように構成されてもよい。例えば、システムコントローラ310は、例えばデバイス/システム301が車両デバイス/システムを含む場合には車両コントローラを含んでもよく、例えばデバイス/システム301がロボットデバイス/システムを含む場合にはロボットコントローラを含んでもよく、または任意の他のタイプのデバイス/システム301のための任意の他のタイプのコントローラを含んでもよい。
【0125】
いくつかの例示的な態様では、システムコントローラ310は、例えば1つまたは複数の対応するアクチュエータによって、例えばモータ、ブレーキ、ステアリングなど、システム301の1つまたは複数の制御されたシステム構成要素311を制御するように構成されてもよい。
【0126】
いくつかの例示的な態様では、レーダデバイス300は、例えば、レーダ300によって処理された情報、例えば、レーダプロセッサ309によって処理されているデジタルレーダ受信データ値、レーダプロセッサ309によって生成されたレーダ情報、および/またはレーダプロセッサ309によって処理される任意の他のデータを記憶するための記憶装置312またはメモリ313を含んでもよい。
【0127】
いくつかの例示的な態様では、デバイス/システム301は、例えば、例としてシステムコントローラ310の1つまたは複数の機能を少なくとも部分的に実装するために、および/またはシステムコントローラ310、レーダデバイス300、制御されたシステム構成要素311、および/またはデバイス/システム301の1つまたは複数の追加要素の間の通信を実行するために、アプリケーションプロセッサ314および/または通信プロセッサ315を含んでもよい。
【0128】
いくつかの例示的な態様では、レーダデバイス300は、例えば以下で説明するように、レンジ、速さ、および/または方向の決定をサポートし得る形態で無線送信信号を生成および送信するように構成されてもよい。
【0129】
例えば、レーダの無線送信信号は、複数のパルスを含むように構成されてもよい。例えば、パルス送信は、レーダデバイスがエコーをリスンする時間と組み合わせて、短い高出力バーストの送信を含んでもよい。
【0130】
例えば、非常に動的な状況を、例えば自動車シナリオにおいて、より最適にサポートするために、代わりに連続波(CW)が無線送信信号として使用されてもよい。しかしながら、例えば一定の周波数を有する連続波は、速度決定をサポートすることができるが、例えば距離計算を可能にし得るタイムマークの欠如のために、レンジ決定を可能にしない場合がある。
【0131】
いくつかの例示的な態様では、無線送信信号105(図1)は、例えば、以下で説明するように、レンジ、速度、および/または方向の決定をサポートし得る、例えば、周波数変調連続波(FMCW)レーダ、位相変調連続波(PMCW)レーダ、直交周波数分割多重(OFDM)レーダ、および/または任意の他のタイプのレーダ技術などの技術により送信されてもよい。
【0132】
いくつかの例示的な態様によるFMCWレーダ装置を概略的に示す図4を参照する。
【0133】
いくつかの例示的な態様では、FMCWレーダデバイス400は、レーダフロントエンド401と、レーダプロセッサ402とを含んでもよい。例えば、レーダフロントエンド304(図3)は、レーダフロントエンド401の1つまたは複数の要素を含むことができ、ならびに/あるいはレーダフロントエンドの1つまたは複数の動作および/または機能を実行することができ、かつ/あるいはレーダプロセッサ309(図3)は、レーダプロセッサ402の1つまたは複数の要素を含むことができ、ならびに/あるいはレーダプロセッサの1つまたは複数の動作および/または機能を実行することができる。
【0134】
いくつかの例示的な態様では、FMCWレーダデバイス400は、例えば、一定の周波数を有する無線送信信号を送信するのではなく、FMCWレーダ技術に従って無線信号を通信するように構成されてもよい。
【0135】
いくつかの例示的な態様では、無線フロントエンド401は、例えば、周期的に、例えば、鋸歯波形403に従って、送信信号の周波数をランプアップし、リセットするように構成されてもよい。他の態様では、三角形波形、または任意の他の適切な波形を使用することができる。
【0136】
いくつかの例示的な態様では、例えば、レーダプロセッサ402は、例えばデジタル形式で、例えばデジタル値のシーケンスとして、波形403をフロントエンド401に提供するように構成されてもよい。
【0137】
いくつかの例示的な態様では、レーダフロントエンド401は、波形403をアナログ形式に変換し、それを電圧制御発振器405に供給するためのDAC404を含んでもよい。例えば、発振器405は、波形403に従って周波数変調され得る出力信号を生成するように構成されてもよい。
【0138】
いくつかの例示的な態様では、発振器405は、無線送信信号を含む出力信号を生成するように構成されてもよく、無線送信信号は、1つまたは複数の送信アンテナ406へ供給されて送信されてもよい。
【0139】
いくつかの例示的な態様では、発振器405によって生成された無線送信信号は、鋸歯波形403を有する正弦波の変調の結果であり得るチャープ407のシーケンスの形態を有してもよい。
【0140】
一例では、チャープ407は、例えば最小周波数から最大周波数まで、鋸歯波形403の「歯」によって周波数変調された発振器信号の正弦波に対応することができる。
【0141】
いくつかの例示的な態様では、FMCWレーダデバイス400は、無線受信信号を受信するための1つまたは複数の受信アンテナ408を含んでもよい。無線受信信号は、例えば、任意の雑音、干渉などに加えて、無線送信信号のエコーに基づいてもよい。
【0142】
いくつかの例示的な態様では、レーダフロントエンド401は、無線送信信号を無線受信信号と混合して混合信号にするためのミキサ409を含んでもよい。
【0143】
いくつかの例示的な態様では、レーダフロントエンド401は、フィルタリングされた信号を提供するためにミキサ409からの混合信号をフィルタリングするように構成され得るフィルタ、例えば低域通過フィルタ(LPF)410を含んでもよい。例えば、レーダフロントエンド401は、フィルタリングされた信号をデジタル受信データ値に変換するためのADC411を含むことができ、デジタル受信データ値はレーダプロセッサ402に提供することができる。別の例では、フィルタ410はデジタルフィルタであってもよく、ADC411はミキサ409とフィルタ410との間に配置されてもよい。
【0144】
いくつかの例示的な態様では、レーダプロセッサ402は、デジタル受信データ値を処理して、例えば、1つまたは複数の物体のレンジ、速さ(速度/ドップラー)、および/または方向(AoA)情報を含むレーダ情報を提供するように構成されてもよい。
【0145】
いくつかの例示的な態様では、レーダプロセッサ402は、レンジ情報を抽出するために使用され得る遅延応答を抽出するために第1の高速フーリエ変換(FFT)(「レンジFFT」とも呼ばれる)を実行し、および/または、速度情報を抽出するために使用され得るドップラーシフト応答を、デジタル受信データ値から抽出するために第2のFFT(「ドップラーFFT」とも呼ばれる)を実行するように構成されてもよい。
【0146】
他の態様では、レンジ情報を抽出するために、任意の他の追加的または代替的な方法を利用することができる。一例では、デジタルレーダの実施態様では、例えばマッチドフィルタの実施態様に従って、送信信号との相関を使用することができる。
【0147】
いくつかの例示的な態様による、デジタル受信レーダデータ値からレンジおよび速さ(ドップラー)推定値を抽出するために実施され得る抽出方式を概略的に示す図5を参照する。例えば、レーダプロセッサ104(図1)、レーダプロセッサ210(図2)、レーダプロセッサ309(図3)、および/またはレーダプロセッサ402(図4)は、図5の抽出方式の1つまたは複数の態様に従って、デジタル受信レーダデータ値からレンジおよび/または速さ(ドップラー)推定値を抽出するように構成されてもよい。
【0148】
いくつかの例示的な態様では、図5に示すように、例えば無線送信信号のエコーを含む無線受信信号が、受信アンテナアレイ501によって受信されてもよい。無線受信信号は、例えば上述したように、無線レーダフロントエンド502によって処理されてデジタル受信データ値を生成することができる。無線レーダフロントエンド502は、例えば上述したように、デジタル受信データ値を処理してレーダ情報を提供することができるレーダプロセッサ503にデジタル受信データ値を提供することができる。
【0149】
いくつかの例示的な態様では、デジタル受信データ値は、データキューブ504の形態で表されてもよい。例えば、データキューブ504は、送信アンテナから送信され、M個の受信アンテナによって受信された無線信号に基づく無線受信信号のデジタル化サンプルを含んでもよい。いくつかの例示的な態様では、例えば、MIMO実施態様に関して、複数の送信アンテナが存在してもよく、それに応じてサンプル数が倍増してもよい。
【0150】
いくつかの例示的な態様では、データキューブ504の層、例えばデータキューブ504の水平層は、アンテナ、例えばM個のアンテナのそれぞれのアンテナのサンプルを含んでもよい。
【0151】
いくつかの例示的な態様では、データキューブ504は、K個のチャープのためのサンプルを含んでもよい。例えば、図5に示すように、チャープのサンプルを、いわゆる「低速時間」方向に並べてもよい。
【0152】
いくつかの例示的な態様では、データキューブ504は、チャープについて、例えば各チャープごとに、L個のサンプル、例えばL=512、または任意の他の数のサンプルを含んでもよい。例えば、図5に示すように、チャープごとのサンプルは、データキューブ504のいわゆる「高速時間」方向に配置されてもよい。
【0153】
いくつかの例示的な態様では、レーダプロセッサ503は、第1のFFTによって、複数のサンプル、例えば、チャープごとおよびアンテナごとに収集されたL個のサンプルを処理するように構成されてもよい。第1のFFTは、第1のFFTによるデータキューブ504の処理の結果が再び3次元を有することができ、例えばL個のサンプリング時間の値の代わりにL個のレンジビンの値を含みながらデータキューブ504のサイズを有することができるように、例えばチャープおよびアンテナごとに実行されてもよい。
【0154】
いくつかの例示的な態様では、レーダプロセッサ503は、例えば、各アンテナおよび各レンジビンについて、例えば、チャープに沿った第2のFFTに従って結果を処理することによって、第1のFFTによるデータキューブ504の処理の結果を処理するように構成されてもよい。
【0155】
例えば、第1のFFTは「高速時間」方向にあってもよく、第2のFFTは「低速時間」方向にあってもよい。
【0156】
いくつかの例示的な態様では、第2のFFTの結果は、例えば、アンテナにわたって集約された場合に、レンジ/ドップラー(R/D)マップ505を提供してもよい。R/Dマップは、例えば、例としてレンジ/ドップラービンの特定のレンジ/速さの組み合わせに対する(絶対値に関する)FFT出力値のピークを含むFFTピーク506を有してもよい。例えば、レンジ/ドップラービンは、レンジビンおよびドップラービンに対応してもよい。例えば、レーダプロセッサ503は、ピークを、例えばピークのレンジビンおよび速さビンに対応するレンジおよび速さの物体に潜在的に対応するものとみなすことができる。
【0157】
いくつかの例示的な態様では、図5の抽出方式は、上述したように、FMCWレーダ、例えばFMCWレーダ400(図4)に対して実施されてもよい。他の態様では、図5の抽出方式は、任意の他のレーダタイプのために実施されてもよい。一例では、レーダプロセッサ503は、PMCWレーダ、OFDMレーダ、または任意の他のレーダ技術のデジタル受信データ値からレンジ/ドップラーマップ505を決定するように構成されてもよい。例えば、適応または認知レーダでは、フレーム内のパルス、波形および/または変調は、例えば環境に応じて経時的に変化してもよい。
【0158】
図3に戻って参照すると、いくつかの例示的な態様では、受信アンテナ装置303は、複数の受信アンテナ(または受信アンテナ素子)を有する受信アンテナアレイを用いて実装されてもよい。例えば、レーダプロセッサ309は、受信した無線信号、例えばエコー107(図1)および/またはエコー215(図2)の到来角を決定するように構成されてもよい。例えば、レーダプロセッサ309は、例えば、以下で説明するように、例えば、受信した無線信号の到来角に基づいて、例えば、デバイス/システム301に対する検出された物体の方向を決定するように構成されてもよい。
【0159】
いくつかの例示的な態様による、受信アンテナアレイ600によって受信された到来無線信号に基づいて到来角(AoA)情報を決定するために実施され得る角度決定方式を概略的に例示する図6を参照する。
【0160】
図6は、受信アンテナアレイにおける受信信号に基づく角度決定方式を示す。いくつかの例示的な態様では、例えば、仮想MIMOアレイでは、角度決定はまた、Txアンテナのアレイによって送信された信号に基づいてもよい。
【0161】
図6は、1次元角度決定方式を示す。他の多次元角度決定方式、例えば、2次元方式または3次元方式が実装されてもよい。
【0162】
いくつかの例示的な態様では、図6に示すように、受信アンテナアレイ600は、M個のアンテナ(左から右へ、1からMまで番号付け)を含んでもよい。
【0163】
図6の矢印に示すように、左上方向に位置する物体からエコーが到来しているとする。したがって、エコー、例えば、到来無線信号の方向は、右下に向かってもよい。この例によれば、受信アンテナが左にさらに配置されるほど、受信アンテナは、到来する無線信号の特定の位相を早く受信する。
【0164】
例えば、受信アンテナアレイ601の2つのアンテナ間のΔφで示される位相差は、例えば以下のように決定され得る。
【数1】
ここで、λは到来無線信号の波長を表し、dは2つのアンテナ間の距離を表し、θは例えばアレイの法線方向に対する到来無線信号の到来角を表す。
【0165】
いくつかの例示的な態様では、レーダプロセッサ309(図3)は、例えば、例としてアンテナ上でFFT、例えば第3のFFT(「角度FFT」)を実行することによってエコーの到来角を決定するために、到来無線信号の位相と角度との間のこの関係を利用するように構成されてもよい。
【0166】
いくつかの例示的な態様では、例えば、複数の送信アンテナを有するアンテナアレイの形態の複数の送信アンテナが、例えば、高分解能レーダ情報を提供するために、例えば、空間分解能を高めるために使用されてもよい。例えば、MIMOレーダデバイスは、複数の受信アンテナと畳み込まれた複数の送信アンテナの畳み込みとして形成され得る仮想MIMOレーダアンテナを利用することができる。
【0167】
いくつかの例示的な態様による、送信(Tx)アンテナと受信(Rx)アンテナとの組み合わせに基づいて実施され得るMIMOレーダアンテナ方式を概略的に示す図7を参照する。
【0168】
いくつかの例示的な態様では、図7に示すように、レーダMIMO構成は、送信アンテナアレイ701および受信アンテナアレイ702を含んでもよい。例えば、1つまたは複数の送信アンテナ302(図3)は、送信アンテナアレイ701を含むように実装され、および/または、1つまたは複数の受信アンテナ303(図3)は、受信アンテナアレイ702を含むように実装されてもよい。
【0169】
いくつかの例示的な態様では、無線送信信号を送信するため、および無線送信信号のエコーを受信するための両方のための複数のアンテナを含むアンテナアレイが、図7において破線によって例示されるように、複数の仮想チャネルを提供するために利用されてもよい。例えば、仮想チャネルは、例えばMIMOレーダの仮想ステアリングベクトルを表す、送信アンテナと受信アンテナとの間の畳み込み、例えばクロネッカー積として形成されてもよい。
【0170】
いくつかの例示的な態様では、送信アンテナ、例えば各送信アンテナは、例えば、それぞれの送信アンテナに関連付けられた位相を有する個々の無線送信信号を送出するように構成されてもよい。
【0171】
例えば、サイズN×Mの仮想MIMOアレイを提供するために、N個の送信アンテナおよびM個の受信アンテナのアレイが実装されてもよい。例えば、仮想MIMOアレイは、TxおよびRxステアリングベクトルに適用されるクロネッカー積演算に従って形成されてもよい。
【0172】
図8は、いくつかの例示的な態様による、レーダフロントエンド804の概略ブロック図である。例えば、レーダフロントエンド103(図1)、レーダフロントエンド211(図1)、レーダフロントエンド304(図3)、レーダフロントエンド401(図4)、および/またはレーダフロントエンド502(図5)は、レーダフロントエンド804の1つまたは複数の要素を含むことができ、および/またはレーダフロントエンド804の1つまたは複数の動作および/または機能を実行することができる。
【0173】
いくつかの例示的な態様では、レーダフロントエンド804は、例えば、以下で説明するように、複数のTx RF信号(「Txレーダ信号」とも呼ばれる)を送信するように構成された複数のTxアンテナ814と、例えば、Txレーダ信号に基づいて、複数のRx RF信号(「Rxレーダ信号」とも呼ばれる)を受信するように構成された複数のRxアンテナ816とを含むMIMOレーダアンテナ881を利用するMIMOレーダの一部として実装されてもよい。
【0174】
いくつかの例示的な態様では、MIMOアンテナアレイ881、アンテナ814、および/またはアンテナ816は、レーダ信号を送信および/または受信するのに適した任意のタイプのアンテナを含んでもよいか、その一部であってもよい。例えば、MIMOアンテナアレイ881、アンテナ814、および/またはアンテナ816は、1つまたは複数のアンテナ素子、構成要素、ユニット、アセンブリ、および/またはアレイの任意の適切な構成、構造、および/または配置の一部として実装されてもよい。例えば、MIMOアンテナアレイ881、アンテナ814、および/またはアンテナ816は、フェーズドアレイアンテナ、多素子アンテナ、一組のスイッチドビームアンテナなどの一部として実装されてもよい。いくつかの態様では、MIMOアンテナアレイ881、アンテナ814、および/またはアンテナ816は、別個の送信アンテナ素子および受信アンテナ素子を用いて、送信機能および受信機能をサポートするように実装されてもよい。いくつかの態様では、MIMOアンテナアレイ881、アンテナ814、および/またはアンテナ816は、共通のおよび/または統合された送信/受信要素を用いて、送信機能および受信機能をサポートするように実装されてもよい。
【0175】
いくつかの例示的な態様では、MIMOレーダアンテナ881は、例えば車両設計に適合するように成形された、矩形MIMOアンテナアレイおよび/または湾曲アレイを含んでもよい。他の態様では、MIMOレーダアンテナ881の任意の他の形態、形状および/または配置が実装されてもよい。
【0176】
いくつかの例示的な態様では、レーダフロントエンド804は、例えば以下で説明するように、Txアンテナ814を介してTx RF信号を生成し送信するように、および/または、Rxアンテナ816を介して受信されたRx RF信号を処理するように構成された1つまたは複数の無線機を含んでもよい。
【0177】
いくつかの例示的な態様では、レーダフロントエンド804は、Txアンテナ814を介してTxレーダ信号を生成および/または送信するように構成された回路および/または論理を含む少なくとも1つの送信機(Tx)883を含んでもよい。
【0178】
いくつかの例示的な態様では、レーダフロントエンド804は、例えばTxレーダ信号に基づいて、Rxアンテナ816を介して受信されたRxレーダ信号を受信および/または処理するための回路および/または論理を含む少なくとも1つの受信機(Rx)885を含んでもよい。
【0179】
いくつかの例示的な態様では、送信機883および/または受信機885は、回路、論理、無線周波数(RF)素子、RF回路および/またはRF論理、ベースバンド素子、ベースバンド回路、および/またはベースバンド論理、変調素子、変調回路、および/または変調論理、復調素子、復調回路および/または復調論理、増幅器、アナログ-デジタル変換器および/またはデジタル-アナログ変換器、フィルタなどを含んでもよい。
【0180】
いくつかの例示的な態様では、送信機883は、例えば、それぞれTxアンテナ814を介してTx RF信号を生成し送信するように構成された複数のTxチェーン810を含んでもよく、および/または受信機885は、例えば、それぞれRxアンテナ816を介して受信されたRx RF信号を受信し処理するように構成された複数のRxチェーン812を含んでもよい。
【0181】
いくつかの例示的な態様では、レーダプロセッサ834は、例えば、以下で説明するように、例えば、MIMOレーダアンテナ881によって通信されたレーダ信号に基づいて、レーダ情報813を生成するように構成されてもよい。例えば、レーダプロセッサ104(図1)、レーダプロセッサ210(図1)、レーダプロセッサ309(図3)、レーダプロセッサ402(図4)、および/またはレーダプロセッサ503(図5)は、レーダプロセッサ834の1つまたは複数の要素を含んでもよく、ならびに/あるいはレーダプロセッサ834の1つまたは複数の動作および/または機能を実行してもよい。
【0182】
いくつかの例示的な態様では、レーダプロセッサ834は、例えば、複数のRxチェーン812から受信したレーダRxデータ811に基づいて、レーダ情報813を生成するように構成されてもよい。例えば、レーダRxデータ811は、Rxアンテナ816を介して受信されたRx RF信号に基づいてもよい。
【0183】
いくつかの例示的な態様では、レーダプロセッサ834は、例えば以下で説明するように、レンジ情報、ドップラー情報、および/またはAoA情報のうちの1つまたは複数を含むレーダ情報813を生成するように構成されてもよい。
【0184】
いくつかの例示的な態様では、レーダ情報813は、例えば、生の点群推定値、例えばレンジ、半径方向速度、方位角および/または仰角を含む点群1(PC1)情報を含んでもよい。
【0185】
いくつかの例示的な態様では、レーダ情報813は、例えばPC1情報に基づいて生成され得る点群2(PC2)情報を含んでもよい。例えば、PC2情報は、クラスタリング情報、追跡情報、例えば確率および/または密度関数の追跡、境界ボックス情報、分類情報、向き情報などを含んでもよい。
【0186】
いくつかの例示的な態様では、レーダプロセッサ834は、4次元(4D)画像情報、例えば、1つまたは複数の検出されたターゲットに対応する4D情報を表すことができる例えば立方体の形態のレーダ情報813を生成するように構成されてもよい。
【0187】
いくつかの例示的な態様では、例えば、4D画像情報は、例えばレンジ情報に基づくレンジ値、例えばドップラー情報に基づく速度値、例えば方位角AoA情報に基づく方位角値、例えば仰角AoA情報に基づく仰角値、および/または任意の他の値を含んでもよい。
【0188】
いくつかの例示的な態様では、レーダプロセッサ834は、任意の他の形態で、および/または任意の他の追加的または代替的な情報を含むレーダ情報813を生成するように構成されてもよい。
【0189】
いくつかの例示的な態様では、レーダプロセッサ834は、MIMOレーダアンテナ881を介して通信された信号を、複数のRxアンテナ816と複数のTxアンテナ814との畳み込みによって形成された仮想MIMOアレイの信号として処理するように構成されてもよい。
【0190】
いくつかの例示的な態様では、レーダフロントエンド804および/またはレーダプロセッサ834は、例えば、物理アレイ開口、例えばアレイサイズの低減をサポートするために、および/またはアンテナ素子の数の低減を利用するために、MIMO技術を利用するように構成されてもよい。例えば、レーダフロントエンド804および/またはレーダプロセッサ834は、複数のN個の素子、例えばTxアンテナ814を含むTxアレイを介して直交信号を送信し、複数のM個の素子、例えばRxアンテナ816を含むRxアレイを介して受信信号を処理するように構成されてもよい。
【0191】
いくつかの例示的な態様では、N個の素子を有するTxアレイから直交信号を送信し、M個の素子を有するRxアレイにおいて受信信号を処理するMIMO技術を利用することは、例えば、遠距離場近似の下で、1つのアンテナからの送信およびN*M個のアンテナを有する受信を利用するレーダと等価であり得る。例えば、レーダフロントエンド804および/またはレーダプロセッサ834は、N*Mの等価アレイサイズを有する仮想アレイとしてMIMOアンテナアレイ881を利用するように構成されてもよく、等価アレイサイズは、例えば、仮想要素の位置を、物理要素、例えばアンテナ814および/または816の位置の畳み込みとして定義することができる。
【0192】
いくつかの例示的な態様では、レーダフロントエンド804は、例えば以下で説明するように、位相ロックループ(PLL)820を含んでもよい。
【0193】
いくつかの例示的な態様では、PLL820は、例えば以下で説明するように、1つまたは複数のRFチェーン、例えばTxチェーン810および/またはRxチェーン812に周波数信号を提供するように構成されてもよい。
【0194】
いくつかの例示的な態様では、PLL820は、例えば以下で説明するように、デジタルPLL(DPLL)を含んでもよい。
【0195】
いくつかの例示的な態様では、レーダフロントエンド804は、局部発振器(LO)822を含んでもよい。いくつかの例示的な態様では、LO822は、例えば以下で説明するように、PLL820の一部として実装されてもよい。他の態様では、LO822は、レーダフロントエンド804の任意の他の追加的または代替的な要素の一部として実装されてもよい。
【0196】
いくつかの例示的な態様では、LO822は、例えば以下で説明するように、デジタル制御発振器(DCO)を含んでもよい。
【0197】
いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン812のうちのRxチェーン831は、例えば、以下で説明するように、マルチコア低雑音増幅器(LNA)を含んでもよい。
【0198】
いくつかの例示的な態様による、Rxチェーン913を概略的に示す図9を参照する。例えば、Rxチェーン831(図8)は、Rxチェーン913の1つまたは複数の要素を含んでもよく、および/またはRxチェーン913の1つまたは複数の操作および/または機能を実行してもよい。
【0199】
いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン913は、マルチコアLNA961を含むことができ、マルチコアLNA961は、例えば以下で説明するように、入力ノード962における入力RF信号963に基づいて出力ノード964において増幅されたRF信号965を提供するように構成されてもよい。
【0200】
いくつかの例示的な態様では、入力RF信号963は、レーダ信号を含んでもよい。例えば、入力RF信号963は、Rxチェーン913に接続され得るRxアンテナ816(図8)を介して受信された無線信号、例えばRx RF信号を含んでもよいし、またはそれに基づいてもよい。
【0201】
いくつかの例示的な態様では、例えば、Rxチェーン812(図8)の各々は、例えばマルチコアLNA961を含むRXチェーン913の構成に従って構成されてもよい。他の態様では、Rxチェーン812(図8)の一部のみがマルチコアLNA961を含んでもよいが、Rxチェーン812(図8)の他の1つまたは複数のRxチェーンは、任意の他のLNA、例えばシングルコアLNAおよび/またはRxチェーン方式を含んでもよい。
【0202】
いくつかの例示的な態様では、マルチコアLNA961は、例えば以下で説明するように、入力ノード962と出力ノード964との間に並列に接続された複数のLNAコアを含んでもよい。
【0203】
いくつかの例示的な態様では、複数のLNAコアは、例えば以下で説明するように、入力ノード962に接続された第1のLNAコア入力と、出力ノード964に接続された第1のLNAコア出力とを含む第1のLNAコアを含んでもよい。
【0204】
いくつかの例示的な態様では、第1のLNAコアは、例えば以下で説明するように、第1のバイアス電圧によってバイアスされてもよい。
【0205】
いくつかの例示的な態様では、複数のLNAコアは、例えば以下で説明するように、入力ノード962に接続された第2のLNAコア入力と、出力ノード964に接続された第2のLNAコア出力とを含む第2のLNAコアを含んでもよい。
【0206】
いくつかの例示的な態様では、第2のLNAコアは、例えば以下で説明するように、例えば第1のバイアス電圧とは異なり得る第2のバイアス電圧によってバイアスされてもよい。
【0207】
いくつかの例示的な態様では、マルチコアLNA961は、例えば以下で説明するように、第1のLANコアおよび第2のLANコアを含むデュアルコアLNAを含んでもよく、または当該デュアルコアLNAによって実装されてもよい。
【0208】
他の態様では、マルチコアLNA961は、m>2の任意の他のLNAコア数、例えば3コアLNA、4コアLNAなどを含む任意の他のmコアLNAを含んでもよい。
【0209】
いくつかの例示的な態様では、例えば、いくつかの使用事例、実施態様、および/またはシナリオでは、Rxチェーン、例えばRxチェーン913の1つまたは複数の性能パラメータ、例えばRxチェーン線形性を改善する技術的問題に対処する技術的必要性があり得る。
【0210】
いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン線形性を改善するための、トランジスタサイズの増大に基づく実施態様における1つまたは複数の技術的問題、欠点、および/または非効率性が存在し得る。
【0211】
例えば、はるかに大きなトランジスタを使用することにより、負荷へのより高い電流を可能にすることができる。しかしながら、負荷へのより高い電流を可能にするためにトランジスタサイズを増大させることは、はるかに高い電流および電力消費をもたらす可能性がある。より大きなトランジスタのそのような実施態様はまた、増幅器の雑音指数(NF)を増加させ、それによって受信機全体の雑音指数を劣化させることができる。さらに、より大きなトランジスタの実装は、例えば、トランジスタおよび金属トレースに対するより高い応力に起因して、信頼性の問題をもたらす可能性がある。
【0212】
いくつかの例示的な態様では、干渉電力レベルに応じて利得を低減することを可能にすることによってRxチェーン線形性を改善するために適応利得を使用することに基づく実装において、1つまたは複数の技術的な問題、欠点、および/または非効率性があり得る。
【0213】
例えば、干渉レベルに従って利得を調整することは、所望の信号の大きなNF劣化、例えば所望の信号を受信または処理することができないレベルまでのNF劣化をもたらし得る。精密な分解能利得制御は、LNAの利得変動の最小化を支援することができるが、NF変動の最小化を支援することはできない。
【0214】
いくつかの例示的な態様では、例えば、LNAまたはミキサのみの性能を改善することを目的とした、単一の構成要素の線形化技術に基づく実施態様には、1つまたは複数の技術的問題、欠点、および/または非効率性があり得る。例えば、ほとんどのRxチェーンでは、チェーン全体の線形性性能を制限する構成要素は、チェーン内の最後の増幅器であり、例えば最初の増幅器ではないため、そのような実装は、チェーン全体にほとんどまたは全く影響を与えない可能性がある。したがって、LNAまたはミキサの線形性を改善するためのそのような実施態様は、チェーン全体の線形性にほとんど影響を及ぼさない。
【0215】
いくつかの例示的な態様では、ベースバンドチェーン全体の線形性を改善するトポロジに基づく実装において、1つまたは複数の技術的な問題、欠点、および/または非効率性があり得る。例えば、全ベースバンド線形性技術は、追加の構成要素の高い設計努力、はるかに高い電流消費、および/またはチップ面積を必要とする場合がある。
【0216】
いくつかの例示的な態様では、例えば、いくつかの使用事例、実施態様、および/またはシナリオでは、Rxチェーン、例えばRxチェーン913の1つまたは複数の相互変調(IM)積を改善する技術的問題に対処する技術的必要性があり得る。
【0217】
一例では、3次のIM(IM3)は、RFチェーン線形性の制限要因の1つであり得る。例えば、IM3は受信機のダイナミックレンジを定義することができる。例えば、受信機のダイナミックレンジは、重要なパラメータであってもよく、場合によっては、例えば、広帯域レーダ実装および/または任意の他の無線システム実装にとって重要なパラメータであり得る。
【0218】
いくつかの例示的な態様では、例えば、いくつかの使用事例、実施態様、および/またはシナリオでは、Rxチェーン、例えばRxチェーン913の1つまたは複数のインターセプトポイント(IP)性能パラメータを改善する技術的問題に対処する技術的必要性があり得る。
【0219】
例えば、帯域干渉において多く示す、例えば無線システムの3次(IIP3)の入力IP(IIP)および/または3次(OIP3)の出力IP(OIP)性能を改善することは、システムの性能および/または感度を直接改善することができる。
【0220】
いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン913は、例えば、以下で説明するように、例えば、IP性能に関して、1つまたは複数の改善された性能パラメータ、例えば、n次の改善されたIIP(IIPn)および/またはn次の改善されたOIP(OIPn)を提供するように構成されてもよい。
【0221】
いくつかの例示的な態様は、Rxチェーン、例えばRxチェーン913の3次のIP、例えばIIP3および/またはOIP3を構成することに関して本明細書に記載されている。
【0222】
他の態様は、任意の他のn次のIP(IPn)、例えば、IIPnおよび/またはOIPnを構成することに関して実施されてもよく、例えば、nは1以上である。
【0223】
いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン全体のIP、例えば、Rxチェーン913、例えば、Rxチェーン913全体のIIP3および/またはOIP3は、例えば以下で説明するように、例えば、増幅器自体のIM3性能を改善するために一般的に使用され得る増幅器トポロジを操作することによって改善され得る。
【0224】
いくつかの例示的な態様では、例えば以下で説明するように、LNA自体のIM3積の低減を可能にするように一般に構成され得る増幅器トポロジは、LNAのIM3積を増加および/または調整するために実装されてもよい。
【0225】
いくつかの例示的な態様では、例えば、マルチコアLNA961のIM3積は、例えば、これらのIM3積が、例えば以下で説明するように、Rxチェーン913全体のIM3を相殺し得るように調整および/または増加されてもよい。
【0226】
いくつかの例示的な態様では、マルチコアLNA961のIM積および/またはRxチェーン913全体のIM積は、例えば、Rxチェーン913を含むレーダフロントエンド、例えばレーダフロントエンド804(図8)の受信モード中に、例えばリアルタイムで、例えば、レーダフロントエンド804(図8)のレーダ動作モードの一部として、オンザフライで較正、制御、および/または調整されてもよい。
【0227】
いくつかの例示的な態様では、マルチコアLNA961のマルチコアトポロジは、例えば、例として以下で説明するように、マルチコアLNA961の性能のプロセス変動を最小化する技術的解決策を提供するために利用されてもよい。
【0228】
いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン913は、例えば、以下で説明するように、例えば、ミキサ969およびベースバンド(BB)回路971を含む、1つまたは複数の追加の要素を含んでもよい。
【0229】
いくつかの例示的な態様では、例えば、ミキサ969は、RF信号、例えば、RF信号965および/またはRF信号965に基づくRF信号を含むRF信号をBB信号968に変換するように構成されてもよい。
【0230】
いくつかの例示的な態様では、例えば、BB回路971は、BB信号968、例えば、ミキサ969からの、および/または任意の他のBB要素からのBB信号を処理するように構成されてもよい。
【0231】
いくつかの例示的な態様では、マルチコアLNA961は、例えば以下で説明するように、マルチコアLNA961、ミキサ969、およびBB回路971を含む、Rxチェーン913のRxチェーン要素のn次の全出力インターセプトポイント(OIPn)が、例えば、マルチコアLNA961を除くRxチェーン913のRxチェーン要素のOIPnよりも大きくなるように構成されてもよい。
【0232】
他の態様では、マルチコアLNA961は、マルチコアLNA961、ミキサ969、およびBB回路971を含むRxチェーン要素の合計OIPnが、マルチコアLNA961を除くRxチェーン913のRxチェーン要素のOIPn以下であるように構成されてもよい。
【0233】
いくつかの例示的な態様では、マルチコアLNA961は、例えば以下で説明するように、マルチコアLNA961、ミキサ969およびBB回路971を含むRxチェーン913のRxチェーン要素の合計OIPnがマルチコアLNA961のOIPnよりも大きくなるように構成されてもよい。
【0234】
他の態様では、マルチコアLNA961は、マルチコアLNA961、ミキサ969、およびBB回路971を含むRxチェーン要素の合計OIPnがマルチコアLNA961のOIPn以下であるように構成されてもよい。
【0235】
他の態様では、マルチコアLNA961は、Rxチェーン913の1つまたは複数のRxチェーン要素のOIPnに対応する任意の他の適切な基準および/またはパラメータに従って構成されてもよい。
【0236】
いくつかの例示的な態様では、マルチコアLNA961の第1のLNAコアの第1のバイアス電圧および/または第2のLNAコアの第2のバイアス電圧は、例えば以下で説明するように、例えば、増幅されたRF信号965に基づくBB信号に基づいて構成されてもよい。
【0237】
例えば、第1のLNAコアの第1のバイアス電圧および/またはマルチコアLNA961の第2のLNAコアの第2のバイアス電圧は、BB信号968および/またはBB信号968、例えばBB回路971におけるBB信号に基づき得る任意の他のBB信号に基づいて構成されてもよい。
【0238】
いくつかの例示的な態様では、マルチコアLNA961の第1のLNAコアの第1のバイアス電圧および/または第2のLNAコアの第2のバイアス電圧は、例えば、以下で説明するように、例えば、Rxチェーン913のBB回路971の1つまたは複数の相互変調(IM)積に基づいて構成されてもよい。
【0239】
いくつかの例示的な態様では、マルチコアLNA961の第1のLNAコアの第1のバイアス電圧および/または第2のLNAコアの第2のバイアス電圧は、例えば、以下で説明するように、例えば、Rxチェーン913のBB回路971のIM3積に基づいて構成されてもよい。
【0240】
他の態様では、BB回路971の任意の他の追加的または代替的なIM積、例えば、任意の他のn次のIM積が利用されてもよい。
【0241】
いくつかの例示的な態様では、マルチコアLNA961の第1のLNAコアの第1のバイアス電圧および/または第2のLNAコアの第2のバイアス電圧は、例えば以下で説明するように、適応的に、動的に、および/または制御可能に較正および/または調整されてもよい。他の態様では、第1のLNAコアの第1のバイアス電圧および/またはマルチコアLNA961の第2のLNAコアの第2のバイアス電圧は、例えば製造、設置および/または保守中に事前構成および/または事前較正されてもよい。
【0242】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ973は、例えば以下で説明するように、マルチコアLNA961の第1のLNAコアの第1のバイアス電圧および/または第2のLNAコアの第2のバイアス電圧の少なくとも一方を適応的に較正するように構成されてもよい。
【0243】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ973は、部分BB回路971として実装されてもよい。他の態様では、コントローラ973は、レーダフロントエンド、例えばレーダフロントエンド804(図8)の専用要素として、例えばレーダプロセッサ、例えばレーダプロセッサ834(図8)によって、またはレーダフロントエンドの任意の他の要素、例えばレーダフロントエンド804(図8)によって実装されてもよい。
【0244】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ973は、例えば以下で説明するように、例えば、増幅されたRF信号965に基づくBB信号に基づいて、マルチコアLNA961の第1のLNAコアの第1のバイアス電圧および/または第2のLNAコアの第2のバイアス電圧の少なくとも一方を適応的に較正するように構成されてもよい。
【0245】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ973は、例えば以下で説明するように、例えばマルチコアLNA961、ミキサ969、およびBB回路971を含む、例えばRxチェーン913のRxチェーン要素の、例えばOIP3などの総OIPn、または任意の他のn次のOIPに基づいて、マルチコアLNA961の第1のLNAコアの第1のバイアス電圧および/または第2のLNAコアの第2のバイアス電圧の少なくとも一方を適応的に較正するように構成されてもよい。
【0246】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ973は、例えば以下で説明するように、例えば、Rxチェーン913の1つまたは複数のRxチェーン要素のOIPn、例えば、OIP3または任意の他のn次のOIPを最大化するために、マルチコアLNA961の第1のLNAコアの第1のバイアス電圧および/または第2のLNAコアの第2のバイアス電圧の少なくとも一方を適応的に較正するように構成されてもよい。
【0247】
いくつかの例示的な態様による、デュアルコアLNA1061を含むRxチェーン1000の要素を概略的に示す図10を参照する。
【0248】
いくつかの例示的な態様では、図10に示すように、デュアルコアLNA1061は、例えば以下で説明するように、入力ノード1062と出力ノード1064との間に並列に接続された第1のLNAコア1080(「主LNAコア」とも呼ばれる)および第2のLNAコア1082(「補助LNAコア」とも呼ばれる)を含んでもよい。例えば、入力ノード1062はアンテナ1016に直接接続されてもよい。別の例では、入力ノード1062は、例えばマッチングネットワークおよび/または任意の他の要素によって間接的にアンテナ1016に接続されてもよい。
【0249】
いくつかの例示的な態様では、図10に示すように、第1のLNAコア1080は、入力ノード1062に接続された第1のLNAコア入力1091と、出力ノード1064に接続された第1のLNAコア出力1092とを含んでもよい。
【0250】
いくつかの例示的な態様では、図10に示すように、第1のLNAコア1080は第1のバイアス電圧1081によってバイアスされてもよい。
【0251】
いくつかの例示的な態様では、図10に示すように、第2のLNAコア1082は、入力ノード1062に接続された第2のLNAコア入力1093と、出力ノード1064に接続された第2のLNAコア出力1094とを含んでもよい。
【0252】
いくつかの例示的な態様では、図10に示すように、第2のLNAコア1082は第2のバイアス電圧1083によってバイアスされてもよい。
【0253】
いくつかの例示的な態様では、第2のバイアス電圧1083は、例えば以下で説明するように、例えば、第1のバイアス電圧1081とは異なっていてもよい。
【0254】
いくつかの例示的な態様では、デュアルコアLNA1061は、例えば以下で説明するように、Rxチェーン1000全体に改善されたIP、例えば改善されたOIP3および/または改善されたIIP3を提供するように実装されてもよい。
【0255】
他の態様では、マルチコアLNA、例えばマルチコアLNA961(図9)は、例えば、他の任意のn次の改善されたIPを提供するために、m>2の任意の他のLNAコア数、例えば3コアLNA、4コアLNAを含む他の任意のmコアLNAによって実装されてもよい。
【0256】
いくつかの例示的な態様では、デュアルコアLNA1061のLNAコアの各々に別個の、例えば独立した、および/または異なるバイアス電圧を提供する能力は、例えば以下で説明するように、LNAコア1080および/または1082、および/またはデュアルコアLNA1061のIPおよび/または1つまたは複数のIM積を制御するのに利用されてもよい。
【0257】
いくつかの例示的な態様では、増幅器のIM3積は、例えば、増幅器のバイアス電圧に基づいて、例えば、以下の非線形性モデルに基づいて決定および/または制御され得る。
【数2】
ここで、aiはLNAの各コアのバイアス電圧に依存する係数を表し、voutは増幅器の出力電圧を表し、vin(t)は増幅器の入力電圧を表す。
【0258】
例えば、第1のLNAコア1080のIM3積、第2のLNAコア1082のIM3積、および/またはデュアルコアLNA1061のIM3積は、例えば、第1のLNAコア1080の第1のバイアス電圧1081、および/または第2のLNAコア1082の第2のバイアス電圧1083に基づいて、例えば、式1の非線形性モデルに基づいて決定および/または制御され得る。
【0259】
いくつかの例示的な態様では、LNAコア、例えばLNAコア1080および/またはLNAコア1082のIM3積は係数aに依存してもよく、これは次に、例えば以下で説明するように、LNAコアのバイアスに依存してもよい。
【0260】
いくつかの例示的な態様では、共通ソース増幅器の場合、出力電圧voutは、例えば以下のように近似することができる。
【数3】
ここで、gは増幅器のトランジスタの相互コンダクタンスを表し、これは、Vgsで示されるトランジスタのゲートのゲートバイアスに依存してもよく、Zoutはトランジスタが見る出力インピーダンスを表す。ゲートバイアスVgsは、例えば、Vgs=VGS+vgsのように、ゲートの直流(DC)バイアスを表すVGSと、ゲートに入力される交流(AC)を表すvgsと、に依存してもよい。
【0261】
いくつかの例示的な態様では、上記の式1および式2から、例えばIM3積は係数aに比例するため、IM3積はg''(VGS)に比例し得ることが分かる。
【0262】
いくつかの例示的な態様では、IP3、例えばII'P3および/またはOIP3は、例えば、以下で説明するように、例えばg''(VGS)を最小化することによって最適化され得る。
【0263】
図11は、いくつかの例示的な態様による、相互コンダクタンスパラメータに対するデュアルコアLNA実装の効果の概略図である。例えば、図11のデュアルコアLNAの実施態様は、図10のデュアルコアLNA1061を含んでもよく、またはそれに基づいてもよい。
【0264】
いくつかの例示的な態様では、図11に示すように、並列に接続された2つの異なるコアを利用するために、デュアルコアLNA実装、例えばデュアルコアLNA1061(図10)を実装することができる。例えば、デュアルコアLNA1061(図10)の相互コンダクタンス積g''を最小にするために、例えば、2つの異なるコア、例えばLNAコア1080(図10)およびLNAコア1082(図10)を並列に接続することができる。例えば、デュアルコアLNA1061(図10)の相互コンダクタンス積g''は、例えば、各コアごとに相互コンダクタンス積g''の異なる挙動をもたらし得る方法で、例えばバイアス電圧1081(図10)および/または1083(図10)を使用して、例えばLNAの2つのコアのそれぞれを異なるようにバイアスすることによって最小化され得る。
【0265】
いくつかの例示的な態様では、図11に示すように、デュアルコアLNA実装、例えばデュアルコアLNA1061(図10)は、例えばLNAの1つまたは複数のIM積および/またはIPパラメータ、例えばLNA自体のIIP3および/またはOIP3を改善するために、例えばバイアス電圧1081(図10)および/または1083(図10)を使用して、LNAの2つのコアのそれぞれに異なるバイアスをかけるように構成されてもよい。
【0266】
いくつかの例示的な態様では、図11に示すように、デュアルコアLNA実装、例えばデュアルコアLNA1061(図10)は、例えば、以下で説明するように、例えば、LNAを含むRxチェーンの1つまたは複数のIM積および/またはIPパラメータ、例えば、Rxチェーン913(図9)のIM3、IIP3および/またはOIP3を改善するために、例えば、バイアス電圧1081(図10)および/または1083(図10)を使用して、LNAの2つのコアのそれぞれに異なるバイアスをかけるように構成されてもよい。
【0267】
図10に戻って参照すると、いくつかの例示的な態様では、主LNAコア1080のバイアス1081および/またはデュアルコアLNA1061の補助LNAコア1082のバイアス1083は、例えば以下で説明するように、例えば、デュアルコアLNA自体および/またはデュアルコアLNA1061を含むRxチェーン、例えばRxチェーン1000の1つまたは複数の性能パラメータ、例えばOIPおよび/またはIIPを改善するために、制御、適合および/または較正され得る。
【0268】
いくつかの例示的な態様では、例えば、主LNAコア1080のバイアス1081および/またはデュアルコアLNA1061の補助LNAコア1082のバイアス1083を適切に調整することによって、一組の係数を生成することができ、例えば以下で説明するように、例えば1つまたは複数のIM3積を低減および/または排除することができる。
【0269】
いくつかの例示的な態様では、例えば、補助コア1082が存在しないと仮定して、例えばチェーン全体、例えばRxチェーン1000の有効な全体的なIM3積を低減または排除するために、例えばデュアルコアLNA1061の1つまたは複数の積、例えば補助コア1082のIM3積を構成、較正、制御、および/または調整することができる。
【0270】
いくつかの例示的な態様では、例えば、Rxチェーン1000の下で発生する歪みを低減または最小化するために、例えば、デュアルコアLNAトポロジを操作することによって、アナログ予歪が実装されてもよい。この概念は、いくつかのシミュレーションによって証明されており、Rxチェーン1000のIIP3の大きな改善を示している。
【0271】
いくつかの例示的な態様では、マルチコアLNA、例えばマルチコアLNA961(図9)および/またはデュアルコアLNA1061(図10)は、例えば上述のように、共通ソース増幅器に基づいて実装されてもよい。他の態様では、マルチコアLNAは、任意の他の追加的または代替的な増幅器トポロジおよび/または技術、例えば、CMOSプロセスまたは任意の他のプロセスもしくは技術によって実装されてもよい。例えば、これらの実装は増幅器を利用することに基づくことができ、増幅器はそれらのバイアスに従ってそれらのIM積、例えばIM3積を生成することができる。
【0272】
いくつかの例示的な態様では、マルチコアLNA、例えばマルチコアLNA961(図9)および/またはデュアルコアLNA1061(図10)は、例えば上述のように、RF構成要素に関して実装されてもよい。他の態様では、マルチコアLNAは、例えば実装された増幅器におけるIM積に加えて、またはその代わりに、例えば、回路全体の1つまたは複数のIM積、例えばIM3積を排除するために、例えばアナログまたはBBのみの回路などの任意の他の追加的または代替的な要素および/またはチェーンで実装されてもよい。
【0273】
いくつかの例示的な態様では、デュアルコアLNA1061の主LNAコア1080のバイアス1081および/または補助LNAコア1082のバイアス1083は、例えば、デュアルコアLNA1061の1つまたは複数のIM3積を利用して、Rxチェーン1000に沿った1つまたは複数の他の構成要素によって、例えば、ミキサ1069、BB回路1071、例えば、BB増幅器および/または任意の他のBB回路、アナログ-デジタル変換器(ADC)1073などによって生成される1つまたは複数のIM3積を低減または排除することができるように調整されてもよい。
【0274】
いくつかの例示的な態様では、例えば、ミキサ1069は、例えば、出力1064における増幅RF信号をLOからのLO信号1070、例えばLO822(図8)と混合することによって、BB回路1071用のBB信号を生成するように構成されてもよい。
【0275】
いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン1000の1つまたは複数のIM3積を低減または排除するこの能力は、例えば利得および/またはNFのペナルティなしであっても、Rxチェーン1000の全体的な(トータルな)IP、例えば全体的なIIP3および/または全体的なOIP3の改善、例えば有意な改善の形態で技術的利点を達成するために利用され得る。
【0276】
いくつかの例示的な態様では、補助増幅器コア1082の存在は、例えばチェーンの全体的なIIP3を改善するために、補助LNAコア1082が比較的低い電流モードでバイアスされている間、デュアルコアLNA1061の利得を増加させる技術的利点を提供するために利用され得る。例えば、補助増幅器コア1082のバイアス1083を少し大きくすることで、LNA1061の利得を大きくしてもよい。これは、例えば、線形性性能を維持しながら、例えばプロセス変動にもかかわらず一定のNFを維持することを可能にすることができる。
【0277】
いくつかの例示的な態様では、本明細書に記載のマルチコアLNAトポロジ、例えばデュアルコア1061のデュアルコアLNAトポロジは、例えば電力、サイズ、および/または他のパラメータを犠牲にすることなく、ダイナミックレンジおよび/または他の性能パラメータを劇的に改善し得る方法で、IP3または任意の他のIPnの改善を可能にすることによって技術的利点を提供するために利用され得る。
【0278】
一例では、例えばレーダフロントエンド804(図8)などのLinear FMベースのレーダシステムは、例えばいくつかの他の無線通信システムと比較して、例えばIM3積が、例えば以下で説明するように、レーダプロセッサ、例えばレーダプロセッサ834(図8)でレーダ信号を処理するときにファントムターゲットを生成する可能性があるため、IM3積に対して非常に敏感であり得る。
【0279】
別の例では、本明細書に記載のマルチコアLNAトポロジ、例えば、デュアルコア1061のデュアルコアLNAトポロジは、省電力の点で技術的利点を提供するために実装されてもよく、これは、例えば、一実施態様では、例えば、送受信機のアレイ(MIMOレーダ)を有する高分解能レーダ、または多数のRxチェーン、例えば50以上のRxチェーンもしくは任意の他の数のチェーンを含み得る任意の他のMIMO無線通信実施態様において例えば重要であり得る。例えば、省電力の利点は、熱的解決策に関して利益をもたらすことができる。
【0280】
別の例では、マルチコアLNAトポロジは、可能な限り低い電力消費で、例えばレーダフロントエンド804(図8)の受信機の線形性を増加させるという点で技術的利点を提供するために実装されてもよい。
【0281】
いくつかの例示的な態様では、マルチコアLNAのバイアス電圧のうちの1つまたは複数、例えば第1のLNAコア1080の第1のバイアス電圧1081および/または第2のLNAコア1082の第2のバイアス電圧1083のうちの少なくとも一方は、例えばコントローラ、例えばコントローラ973(図9)によって、例えば以下で説明するように制御、較正および/または調整されてもよい。
【0282】
図12は、いくつかの例示的な態様による、適応較正を備えたデュアルコアLNA1261を含むRxチェーン1200の要素の概略図である。
【0283】
いくつかの例示的な態様では、図12に示すように、デュアルコアLNA1261は、第2のLNAコア1282と並列に接続された第1のLNAコア1280を含んでもよい。
【0284】
いくつかの例示的な態様では、図12に示すように、第1のLNAコア1280は第1のバイアス電圧1281によってバイアスされてもよく、第2のLNAコア1282は第2のバイアス電圧1283によってバイアスされてもよい。
【0285】
いくつかの例示的な態様では、例えばDSPなどのコントローラ1273、または任意の他のコントローラもしくはプロセッサは、例えば以下で説明するように、デュアルコアLNA1261の1つまたは複数のバイアスを制御するように構成されてもよい。
【0286】
例えば、コントローラ973(図9)は、コントローラ1272の1つまたは複数の機能および/または動作を実行するように構成されてもよい。
【0287】
いくつかの例示的な態様では、図12に示すように、Rxチェーン1200は、デュアルコアLNA1261の出力における増幅RF信号をLO信号と混合することによってBB信号を生成するためのミキサ1269を含んでもよい。
【0288】
いくつかの例示的な態様では、図12に示すように、Rxチェーン1200は、BB信号を処理するための、例えばBB増幅器1271を含むBB回路と、BB回路の出力をデジタル領域に変換するためのADC1278とを含んでもよい。
【0289】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ1273は、例えば、LNAコア1280および/または1282のバイアスを制御および/または調整するために、例えばチェーン1200の端部でADC1278のサンプルを分析するように構成されてもよい。
【0290】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ1273は、例えば、チェーン1200の1つまたは複数のIM積を調整および/または較正するように、LNAコア1280および/または1282のバイアスを調整、例えば最適化するように構成されてもよい。
【0291】
一例では、コントローラ1273は、例えば、チェーン1200全体のIM3積を低減または最小化するために、LNAコア1280および/または1282のバイアスを調整、例えば最適化するように構成されてもよい。
【0292】
いくつかの例示的な態様では、マルチコアLNA1261のバイアス電圧1281および/または1283は、例えば、1つまたは複数の較正信号、例えば、事前構成されたおよび/または特別な較正信号、例えば、2トーン信号を使用して調整されてもよい。
【0293】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ1273は、例えばADC1278の出力において、例えばリアルタイムで、および/またはオンザフライで、例えばシステムの通常動作中に、例えば受信信号を使用して、適応較正方式に従ってマルチコアLNA1261のバイアス1281および/または1283を調整するように構成されてもよい。
【0294】
一例では、コントローラ1273は、例えば、レーダフロントエンド804(図8)にターゲットが存在しない場合であっても、例えばレーダフロントエンド804(図8)で適応較正方式を実施するように構成されてもよい。例えば、コントローラ1273は、例えば、モノスタティックレーダシステムおよび/またはマルチスタティックレーダ構成のための固有の解決策を提供することができる方法で、レーダフロントエンド804(図8)の送信機から受信機への漏洩を使用することができる。
【0295】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ1273は、例えば、BB部分、例えばRxチェーン1200の端部におけるチェーン1200の1つまたは複数の要素のIM積観測値、例えばIM3積観測値を例えば使用して、マルチコアLNA1261のバイアス1281および/または1283を調整するように構成されてもよい。例えば、IM3積の(f1,f2)で示される実部および虚部が観察され得る。
【0296】
いくつかの例示的な態様では、例えば、一般的なシステム実施態様では、2トーン信号などの較正信号をRxチェーン、例えばRxチェーン1200に注入することができる。例えば、較正信号から生じるADCサンプルに対してFFT演算を実行することができる。例えば、IM3積のFFTビンは、2つのトーンのFFTビンと区別されてもよい。この場合、(f1,f2)観察は、このフェーザの実部および虚部を含んでもよい。一例では、マルチコアLNA1261のバイアス値は、例えば、このFFTビンのエネルギーを最小化するバイアス値に従って決定されてもよい。
【0297】
いくつかの例示的な態様では、例えば、レーダシステム実施態様では、受信チェーン1200のIM3によって生成されたファントムターゲットに基づいて適応較正が実行されてもよく、これは識別および分離されてもよい。例えば、(f1,f2)観測値は、結果として得られる3D/4D点群におけるファントムターゲットのフェーザの実部および虚部を含んでもよい。一例では、マルチコアLNA1261のバイアス値は、例えば、このファントムターゲットのエネルギーを最小にするバイアス値に従って決定され得る。
【0298】
他の態様では、マルチコアLNA1261のバイアス値は、任意の他の追加のプロセス、信号、計算および/または基準に基づいて決定、制御、調整および/または較正されてもよい。
【0299】
いくつかの例示的な態様では、IM積を最小化するためにバイアス値、例えばバイアス1281および/またはバイアス1283を決定するための最小化プロセスは、数値最適化方法に基づくことができる。一例では、数値最適化方法は、関数のルートを見つけるために利用され得るニュートンの数値最適化方法を含んでもよく、またはそれに基づいてもよい。
【0300】
いくつかの例示的な態様では、例えば、多変量の場合、例えば、微分がヤコビ行列の逆数で置き換えられると、例えば、以下の反復を使用して、一組の非線形方程式について解を探索することができる。
【数4】
【0301】
いくつかの例示的な態様では、x1、x2で示される第1のバイアス値および第2のバイアス値、例えばバイアス1281および/または1283は、例えば、IM3積の観察、例えばf1、f2で示されるその実部および虚部の両方をゼロ/最小化するように決定され得る。
【0302】
一例では、n回目の反復では、以下が必要とされ得る。
【数5】
【0303】
いくつかの例示的な態様では、ヤコビ行列は、サイズが2×2であってもよく、例えば、以下によって定義され得る。
【数6】
【0304】
例えば、反復において、例えば各反復において、以下の動作のうちの1つまたは複数が実行され得る。
【0305】
例えば、ヤコビ行列を推定するために、例えば以下のように「有限差分」法を利用することができる。
【数7】
【0306】
一例では、例えばバイアス値が変更される3つの異なる測定値を以下のように利用することができる。
測定値#1-x,xは基準値(例えば、任意に選択することができる)
測定値#2-xは同じままであり、x値は小さい値hだけ増加する、および/または
測定値#3-xは同じままであり、x値は小さい値hだけ増加する。
【0307】
一例では、例えば以下の考慮事項に基づいて、ヤコビ行列推定のために(x、xのステップ)の値を定義することができる。
高い値は有限差分法で使用される線形近似を壊す。
低い値は雑音の影響を受けやすくする。
【0308】
他の態様では、測定値の任意の他の数および/または設定が利用されてもよい。
【0309】
例えば、ヤコビ行列を推定した後に、例えば、反復、例えばニュートン反復を、例えば以下のように実行することができる。
【数8】
ここで、Xは、例えば測定値#1からのx、x基準値を含むベクトルを表す。
【0310】
いくつかの例示的な態様では、IM3積のエネルギーは、例えば十分な反復回数の後に十分に低くなり得、較正プロセスは終了することができる。
【0311】
他の態様では、バイアス値を決定、調整、および/または較正するために、任意の他の追加的または代替的な動作、方法、推定、基準、および/またはプロセスを実施することができる。
【0312】
図8を参照すると、いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン812のRxチェーン831は、例えば以下で説明するように、アクティブミキサを利用する直接変換Rxチェーン831を含んでもよく、それによって実装されてもよく、および/またはそれとして構成されてもよい。
【0313】
いくつかの例示的な態様による、Rxチェーン1313を概略的に示す図13を参照する。例えば、Rxチェーン831(図8)は、Rxチェーン1313の1つまたは複数の要素を含んでもよく、および/またはRxチェーン1313の1つまたは複数の動作および/または機能を実行してもよい。
【0314】
いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン1313は、例えば以下で説明するように、アクティブミキサ1361を利用する直接変換Rxチェーン1313を含んでもよく、それによって実装されてもよく、および/またはそれとして構成されてもよい。
【0315】
いくつかの例示的な態様では、例えば、Rxチェーン812(図8)の各々は、直接変換Rxチェーン1313を含んでもよいか、またはそれとして実装されてもよい。他の態様では、Rxチェーン812(図8)の一部のみが直接変換Rxチェーン1313を含んでもよいか、または直接変換Rxチェーンとして実施されてもよいが、Rxチェーン812(図8)のうちの他の1つまたは複数のRxチェーンは、二重変換Rxチェーンおよび/または任意の他のタイプのRxチェーンを含んでもよいか、または二重変換Rxチェーンおよび/または任意の他のタイプのRxチェーンとして実施されてもよい。
【0316】
いくつかの例示的な態様では、直接変換Rxチェーン1313は、例えば、以下で説明するように、Rx RF信号1363をRxベースバンド(BB)信号1365にダウンコンバートするように構成されてもよい。
【0317】
いくつかの例示的な態様では、アクティブミキサ1361は、例えば以下で説明するように、局部発振器(LO)信号1367に基づいてRx RF信号1363をRx BB信号1365にダウンコンバートするように構成されてもよい。一例では、LO信号1367は、LO822(図8)によって提供されてもよい。
【0318】
いくつかの例示的な態様では、LO信号1367は、少なくとも30ギガヘルツ(GHz)の周波数を有してもよい。例えば、LO信号1367は、30GHzを超える周波数帯域のレーダ通信用のRF信号を処理するように構成されてもよい。
【0319】
他の態様では、LO信号は任意の他の周波数を有してもよい。例えば、LO信号1367は、任意の他の周波数帯域のRF信号を処理するように構成されてもよい。
【0320】
いくつかの例示的な態様では、アクティブミキサ1361は、例えば以下で説明するように、Rx RF信号1363を受信するための第1のミキサ入力1364と、LO信号1367を受信するための第2のミキサ入力1368と、Rx BB信号1365を提供するためのミキサ出力1366とを含んでもよい。
【0321】
いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン1313は、例えば、Rxアンテナによって受信された信号、例えば、Rxチェーン1313に接続され得るRxアンテナ816(図8)を介して受信された信号に基づいて、Rx RF信号1363を提供するための1つまたは複数のRF素子を含んでもよい。例えば、Rxチェーン1313のRF素子は、例えば以下で説明するように、例えば、低雑音増幅器(LNA)および/または任意の他のタイプの増幅器などの1つまたは複数の増幅器、1つまたは複数のフィルタ、および/または1つまたは複数の他の追加的もしくは代替的なRF素子を含んでもよい。
【0322】
いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン1313は、Rx BB信号1365を処理するためのBB回路1369を含んでもよい。例えば、BB回路1369は、例えば、以下で説明するように、1つまたは複数のBBアンプ、BBフィルタ、および/または1つまたは複数の他のBB要素を含んでもよい。
【0323】
いくつかの例示的な態様では、アクティブミキサ1361は、例えば以下で説明するように、ギルバートセルミキサを含んでもよく、またはそれによって実装されてもよい。
【0324】
他の態様では、アクティブミキサ1361は、任意の他の追加的または代替的なタイプのアクティブミキサ構成、アーキテクチャ、トポロジおよび/または回路を含んでもよく、またはそれらによって実装されてもよい。
【0325】
いくつかの例示的な態様では、アクティブミキサ1361は、例えば、パッシブミキサとは対照的に、アクティブミキサのコア内の要素、例えば、ギルバート・セル・トランジスタおよび/またはアクティブミキサの他の要素が、常に開放され、例えば以下で説明するように、例えばDC電源からの直流(DC)電流を消費するようにバイアスされ得るという意味で、アクティブミキサ(「セミアクティブ」ミキサとも呼ばれる)の機能を実装するように構成されてもよい。
【0326】
いくつかの例示的な態様では、例えば以下で説明するように、例えば、1つまたは複数の使用事例、実施態様、および/またはシナリオにおいて、例えば、パッシブミキサ構成の代わりに、アクティブミキサを実装するための1つまたは複数の技術的利点があり得る。
【0327】
いくつかの例示的な態様では、例えばレーダ用途および/または任意の他の用途のために、信号チェーンの顕著に改善された利得、雑音および/または線形性性能の技術的利点を提供するために、例えばパッシブミキサの代わりに、アクティブ(セミアクティブ)ミキサ構成をRFチェーンに実装することができる。
【0328】
例えば、アクティブミキサは、例えばパッシブミキサ構成と比較して、改善された変換損失、および/またはLOスイング変動に対するより良好な回復力、および/または1つまたは複数の追加的または代替的な利点および/または利点を提供するように実装され得る。
【0329】
例えば、いくつかの使用事例、シナリオ、および/または実施態様では、Rxチェーン内にパッシブミキサを実装するための1つまたは複数の技術的欠点、非効率性、および/または問題があり得る。
【0330】
例えば、パッシブミキサは、例えばより高い周波数、例えば30GHzを超える周波数で高い変換損失を有する場合がある。
【0331】
対照的に、アクティブミキサは、正の変換利得および/または高い出力インピーダンスを提供するためにRxチェーンに実装されてもよい。したがって、チェーンの全体的に改善された雑音係数(NF)は、アクティブミキサで達成され得る。
【0332】
別の例では、パッシブミキサは、LOレベルの劣化に対してより敏感であってもよく、および/またはパッシブミキサは、例えばより低いLOレベルでは、より線形でなくてもよい。
【0333】
いくつかの例示的な態様では、直接変換Rxチェーン1313は、構成においてアクティブミキサ1361を実装するように構成されてもよく、これは、例えば以下で説明するように、アクティブミキサ1361のための電流供給源、例えばDC電流供給源を提供する技術的解決策を提供し得る。
【0334】
いくつかの例示的な態様では、アクティブミキサ1361は、例えば以下で説明するように、DC電源から電流を消費するようにバイアスされてもよい。
【0335】
いくつかの例示的な態様では、アクティブミキサ1361は、例えば以下で説明するように、DC電源からの電流でバイアスされたRx BB信号1365を提供するように構成されてもよい。
【0336】
いくつかの例示的な態様では、アクティブミキサ1361は、例えば以下で説明するように、シングルサイドバンドミキサを含んでもよい。
【0337】
いくつかの例示的な態様では、アクティブミキサ1361は、例えば以下で説明するように、デュアルサイドバンドミキサを含んでもよい。
【0338】
他の態様では、アクティブミキサ1361は、任意の他のミキサのタイプ、構成、および/またはアーキテクチャに従って実装されてもよい。
【0339】
いくつかの例示的な態様では、アクティブミキサ1361は、例えば以下で説明するように、第1の相補ミキサコアおよび第2の相補ミキサコアを含む二重相補ミキサコアを含んでもよい。
【0340】
いくつかの例示的な態様では、アクティブミキサ1361は、例えば以下で説明するように、N型金属酸化膜半導体(NMOS)ミキサコアと、P型金属酸化膜半導体(PMOS)ミキサコアとを含んでもよい。
【0341】
いくつかの例示的な態様では、NMOSミキサコアは、例えば以下で説明するように、アクティブミキサ1361の第1のミキサ入力1364に結合された第1のNMOSミキサ入力、アクティブミキサ1361の第2のミキサ入力1368に結合された第2のNMOSミキサ入力、および/またはアクティブミキサ1361のミキサ出力1366に結合されたNMOSミキサ出力を含んでもよい。
【0342】
いくつかの例示的な態様では、PMOSミキサコアは、例えば以下で説明するように、アクティブミキサ1361の第1のミキサ入力1364に結合された第1のPMOSミキサ入力、アクティブミキサ1361の第2のミキサ入力1368に結合された第2のPMOSミキサ入力、および/またはアクティブミキサ1361のミキサ出力1366に結合されたPMOSミキサ出力を含んでもよい。
【0343】
いくつかの例示的な態様では、直接変換Rxチェーン1313は、例えば、アクティブミキサ1361の一部として、例えば以下で説明するように、Rx RF信号1363を第1のNMOS入力および第1のPMOS入力に転送するための第1の入力変圧器を含んでもよい。
【0344】
いくつかの例示的な態様では、直接変換Rxチェーン1313は、例えば、以下で説明するように、例えば、アクティブミキサ1361の一部として、LO信号1367を第2のNMOS入力および第2のPMOS入力に転送するための第2の入力変圧器を含んでもよい。
【0345】
いくつかの例示的な態様では、NMOSミキサコアは、例えば以下で説明するように、NMOSバイアスでバイアスされてもよい。
【0346】
いくつかの例示的な態様では、PMOSミキサコアは、例えば以下で説明するように、PMOSバイアスでバイアスされてもよい。
【0347】
いくつかの例示的な態様では、NMOSバイアスは、PMOSバイアスとは異なってもよい。
【0348】
いくつかの例示的な態様では、NMOSバイアスおよび/またはPMOSバイアスは、例えば、以下で説明するように、例えば、Rx BB信号1365の予め定義されたバイアスに基づいて構成されてもよい。
【0349】
いくつかの例示的な態様では、NMOSバイアスおよび/またはPMOSバイアスは、例えば、以下で説明するように、例えば、アクティブミキサ1361を介したDC電源からの所定の電流に基づいて構成されてもよい。
【0350】
いくつかの例示的な態様では、アクティブミキサ1361を含む直接変換Rxチェーン1313は、例えば、改善された受信機利得、雑音、および/または線形性性能を提供するために、1つまたは複数の技術的利点および/または利点を提供するように実装されてもよく、これにより、例えば、レーダシステムのため、例えばレーダフロントエンド804(図8)のための、より良好な全体的なシステム感度、レンジおよび/または干渉体耐性を提供することができる。
【0351】
いくつかの例示的な態様による、アクティブミキサ1461を含む直接変換Rxチェーン1413の要素を概略的に示す図14を参照する。例えば、Rxチェーン1313(図13)は、Rxチェーン1413の1つまたは複数の機能を含んでもよく、動作してもよく、および/または実行してもよい。
【0352】
いくつかの例示的な態様では、アクティブ(セミアクティブ)ミキサ1461は、例えば以下で説明するように、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)ミキサを含んでもよく、またはそれによって実装されてもよい、アクティブ(セミアクティブ)ダウンコンバージョンミキサを含んでもよい。
【0353】
いくつかの例示的な態様では、アクティブミキサ1461は、ミキサコア、例えばギルバートセルおよび/または任意の他のミキサコア構成を含むことができ、これは、例えば以下で説明するように、例えば、NMOSミキサコア1410とPMOSミキサコア1420との組み合わせを含む、デュアル相補ミキサコアによって実装され得る。
【0354】
いくつかの例示的な態様では、アクティブミキサ1461のデュアル相補ミキサコアは、例えば以下で説明するように、NMOSミキサコア1410およびPMOSミキサコア1420の異なるバイアス、例えば反対のバイアスを利用する技術的利点を提供するように構成されてもよい。
【0355】
いくつかの例示的な態様では、NMOSミキサコア1410およびPMOSミキサコア1420の異なるバイアスは、例えば以下で説明するように、例えば、同じDC電流を使用して使用されてもよい。
【0356】
いくつかの例示的な態様では、NMOSミキサコア1410およびPMOSミキサコア1420の異なるバイアスを使用して、アクティブミキサ1461の出力1466の出力DCレベルをBB回路1469のDCレベルと同様または等しく保つことができる。例えば、アクティブミキサ1461の出力1466の出力DCレベルは、BB回路1469によって必要とされ得る約VDD/2のレベル付近に維持され得る。
【0357】
いくつかの例示的な態様では、図14に示すように、NMOSミキサコア1410は、例えば、LNA1491またはRxチェーン1413の任意の他のRF要素の出力への接続1461において、アクティブミキサ1461の第1のミキサ入力に結合された第1のNMOSミキサ入力1412を含んでもよい。
【0358】
いくつかの例示的な態様では、図14に示すように、NMOSミキサコア1410は、例えばLO発生器1493からLO信号を受信するために、アクティブミキサ1461の第2のミキサ入力に結合された第2のNMOSミキサ入力1414を含んでもよい。
【0359】
いくつかの例示的な態様では、図14に示すように、NMOSミキサコア1410は、例えば、BBフィルタ、増幅器、または任意の他のBB要素1469を含んでもよいBB回路1469への接続において、アクティブミキサ1461のミキサ出力1466に結合されたNMOSミキサ出力1416を含んでもよい。
【0360】
いくつかの例示的な態様では、図14に示すように、PMOSミキサコア1420は、例えばLNA1491またはRxチェーン1413の任意の他のRF要素の出力への接続において、アクティブミキサ1461の第1のミキサ入力1464に結合された第1のPMOSミキサ入力1422を含んでもよい。
【0361】
いくつかの例示的な態様では、図14に示すように、PMOSミキサコア1420は、例えばLO発生器1493からLO信号を受信するために、アクティブミキサ1461の第2のミキサ入力に結合された第2のPMOSミキサ入力1424を含んでもよい。
【0362】
いくつかの例示的な態様では、図14に示すように、PMOSミキサコア1420は、例えばBB回路1469への接続において、アクティブミキサ1461のミキサ出力に結合されたPMOSミキサ出力1426を含んでもよい。
【0363】
いくつかの例示的な態様では、NMOSミキサコア1410は、NMOSバイアスでバイアスされてもよい。
【0364】
いくつかの例示的な態様では、PMOSミキサコア1420は、PMOSバイアスでバイアスされてもよい。
【0365】
いくつかの例示的な態様では、NMOSバイアスは、PMOSバイアスとは異なってもよい。
【0366】
いくつかの例示的な態様では、図14に示すように、アクティブミキサ1461のデュアルコアアーキテクチャは、アクティブミキサ1461を介してDC電流の流れ1499をサポートするように構成されてもよい。
【0367】
いくつかの例示的な態様では、図14に示すように、DC電流1499は、電源VDD1497からPMOSミキサコア1420およびNMOSミキサコア1410を介して流路内を流れることができる。
【0368】
例えば、図14に示すように、DC電流の流れ1499は、電源VDD1497からPMOSミキサコア1420の入力1422へ流れ、PMOSミキサコア1420を介してPMOSミキサコア1420の出力1426へ流れ、例えばアクティブミキサ1461の出力1466に接続されたノード1494を介してNMOSミキサコア1410の出力1416へ流れ、NMOSミキサコア1410を介してNMOSミキサコア1410の入力1412へ流れ、電源VDD1497へ戻ることができる。
【0369】
いくつかの例示的な態様では、図14に示すように、第1の入力変圧器1452は、アクティブミキサ1461のミキサ入力1464におけるRx RF信号1451を第1のNMOS入力1412および第1のPMOS入力1422に転送するように実装されてもよい。
【0370】
例えば、図14に示すように、第1の入力変圧器1452は、例えばNMOSミキサコア1410およびPMOSミキサコア1420に別々の電源を提供するように構成された、二重出力を形成する二次巻線を含んでもよい。例えば、入力変圧器1452は、NMOSミキサコア1410の入力1412に接続された第1の出力1454と、PMOSミキサコア1420の入力1422に接続された第2の出力1453とを含んでもよい。
【0371】
いくつかの例示的な態様では、LO信号をLO1493から第2のNMOS入力1414および第2のPMOS入力1424に転送するために、第2の入力変圧器が実装されてもよい。
【0372】
例えば、第2の入力変圧器は、例えば、ミキサDC電流を制御するために利用することができる2つの異なるバイアスを提供するように構成された二重出力を形成する二次巻線を含んでもよい。
【0373】
図15は、いくつかの例示的な態様による、アクティブミキサコア1500の概略図である。例えば、アクティブミキサコア1461(図14)は、アクティブミキサコア1500の1つまたは複数の機能を含み、動作し、および/または実行することができる。
【0374】
いくつかの例示的な態様では、アクティブミキサコア1500は、差動CMOSミキサコアとして実装されてもよい。
【0375】
いくつかの例示的な態様では、図15に示すように、アクティブミキサコア1500は、例えば、NMOSミキサコア1510とPMOSミキサコア1520との組み合わせを含むデュアル相補ミキサコアを含んでもよい。
【0376】
いくつかの例示的な態様では、図15に示すように、アクティブミキサコア1500は、ミキサ入力1557において、Rx RF信号、例えばRF信号1451(図14)をNMOSミキサコア1510およびPMOSミキサコア1520に転送するために、第1の入力変圧器1550によって結合されてもよい。
【0377】
例えば、図15に示すように、第1の入力変圧器1550は、例えばNMOSミキサコア1510およびPMOSミキサコア1520に別々の電源を提供するように構成された、二重出力を形成する二次巻線を含んでもよい。
【0378】
例えば、図15に示すように、入力変圧器1550は、NMOSミキサコア1510の入力1512に接続された変圧器出力を形成する第1の二次巻線1552と、PMOSミキサコア1520の入力1522に接続された変圧器出力を形成する第2の二次巻線1553とを含んでもよい。
【0379】
例えば、図15に示すように、第1の二次巻線1552は、例えば電源1497(図14)の接地電圧VSSに接続されてもよく、および/または第2の二次巻線1553は、例えば電源1497(図14)の正電源電圧VDDに接続されてもよい。
【0380】
いくつかの例示的な態様では、図15に示すように、アクティブミキサコア1500は、LO入力1593からのLO信号、例えばLO1493(図14)からのLO信号をNMOSミキサコア1510およびPMOSミキサコア1520に転送するために第2の入力変圧器1560によって結合されてもよい。
【0381】
いくつかの例示的な態様では、第2の入力変圧器1560は、二重出力を形成する二次巻線を含んでもよい。例えば、図15に示すように、入力変圧器1560は、NMOSミキサコア1510の入力1514に接続された変圧器出力を形成する第1の二次巻線1562と、PMOSミキサコア1520の入力1524に接続された変圧器出力を形成する第2の二次巻線1563とを含んでもよい。
【0382】
いくつかの例示的な態様では、第1の二次巻線1562は、NMOSミキサコア1510に第1のバイアス(NMOSバイアス)1516を提供するように構成されてもよく、および/または第2の二次巻線1563は、NMOSミキサコア1520に第2のバイアス(PMOSバイアス)1526を提供するように構成されてもよい。
【0383】
いくつかの例示的な態様では、NMOSバイアス1516は、PMOSバイアス1526とは異なってもよい。例えば、NMOSバイアス1516および/またはPMOSバイアス1526は、例えば上述したように、アクティブミキサコア1500のミキサDC電流を制御するように構成されてもよい。
【0384】
いくつかの例示的な態様では、図15に示すように、NMOSミキサコア1510およびPMOSミキサコア1520は、例えば、BB回路、例えば上述のようなBB回路1469(図14)への接続において、アクティブミキサ1500のミキサ出力1566に結合されてもよい。
【0385】
いくつかの例示的な態様では、アクティブミキサは、例えば上述のように、シングルサイドバンドミキサアーキテクチャに従って実装されてもよい。
【0386】
他の態様では、アクティブミキサは、例えばI/Q信号を処理するためのデュアルサイドバンドミキサアーキテクチャに従って、および/または任意の他のミキサアーキテクチャに従って実装されてもよい。
【0387】
図8を参照すると、いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン831のうちのRxチェーン812は、増幅器入力検出方式に従って構成されてもよく、これは、例えば、以下で説明するように、Rxチェーン831の増幅器に入力されるRF信号のレベル、例えば、電力レベルおよび/または電圧レベルを検出、監視、制御、および/または制限することを可能にするように構成されてもよい。
【0388】
いくつかの例示的な態様による、Rxチェーン1613を概略的に示す図16を参照する。例えば、Rxチェーン831(図8)は、Rxチェーン1613の1つまたは複数の要素を含んでもよく、および/またはRxチェーン1613の1つまたは複数の動作および/または機能を実行してもよい。
【0389】
いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン1613は、RF信号1663を増幅するように構成された増幅器1661を含んでもよい。例えば、増幅器1661は、例えば以下で説明するように、バイアス回路からのDCバイアス電圧に従ってバイアスされた増幅器コアを含んでもよい。
【0390】
いくつかの例示的な態様では、増幅器1661は、例えば、以下で説明するように、低雑音増幅器(LNA)を含んでもよい。他の態様では、増幅器1661は、任意の他のタイプの増幅器を含んでもよい。
【0391】
いくつかの例示的な態様では、入力RF信号1663は、レーダ信号を含んでもよい。例えば、入力RF信号1663は、Rxチェーン1613に接続され得るRxアンテナ816(図8)を介して受信された無線信号、例えばRX RF信号を含んでもよいか、またはそれに基づいてもよい。
【0392】
いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン1613は、増幅器入力検出方式に従って構成されてもよく、これは、例えば、以下で説明するように、増幅器1661に入力されるRF信号1663のレベル、例えば、電力および/または電圧レベルを検出、監視、制御、および/または制限することを可能にするように構成されてもよい。
【0393】
いくつかの例示的な態様では、例えば、Rxチェーン812(図8)の各々は、例えば、増幅器1661および増幅器入力検出方式を含む、RXチェーン1613の構成に従って構成されてもよい。他の態様では、Rxチェーン812(図8)の一部のみが増幅器入力検出方式を含んでもよいが、Rxチェーン812(図8)のうちの他の1つまたは複数のRxチェーンは、任意の他の増幅器および/またはRxチェーン方式を含んでもよい。
【0394】
いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン1613は、例えば以下で説明するように、RF入力信号1663の高レベルの電力から増幅器1661および/またはRxチェーン1613の1つまたは複数の他の要素を保護するように構成され得る増幅器入力検出方式に従って構成されてもよい。
【0395】
いくつかの例示的な態様では、増幅器入力検出方式は、例えば、例としてRxチェーン1613内の増幅器1661に入力されたRF信号1663のレベル、例えば、電圧および/または電力レベルを検出および/または監視することを可能にするために、Rxチェーン1613に関する1つまたは複数の追加の目的および/または技術的解決策のために構成されてもよい。
【0396】
いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン1613の増幅器入力検出方式は、例えば、Txチェーン810(図8)の増幅器に入力されるRF信号のレベル、例えば、電圧および/または電力を検出および/または監視することを可能にするために、1つまたは複数の追加の目的のために、および/またはTxチェーン、例えば、Txチェーン801(図8)のTxチェーンの増幅器に関する技術的解決策を提供するために同様に実施されてもよい。
【0397】
いくつかの例示的な態様では、例えば、いくつかの使用事例、実施態様、および/またはシナリオでは、例えば、以下で説明するように、例えば入力RF信号の高電力および/または電圧レベルに対して、Rxチェーン1613の回路を保護するための技術的解決策が必要とされ得る。
【0398】
いくつかの例示的な態様では、例えば、いくつかの使用事例、実施態様、および/またはシナリオでは、例えば、不要なおよび/または潜在的に損傷を与える高電力信号から敏感な電子素子を保護するために、例えばレーダフロントエンド804(図8)の受信フロントエンド回路が高レベルのRF入力電力に耐えることを可能にする技術的解決策が必要とされる場合がある。
【0399】
例えば、レーダ受信機フロントエンド回路、例えばレーダフロントエンド804(図8)のRx回路は、例えば、敏感な電子機器を望ましくない、潜在的に損傷を与える高電力信号から保護するために、高レベルのRF入力電力に耐える必要があり得る。
【0400】
一例では、自律型レーダ用途では、長距離ターゲットを検出するために必要とされ得る高い実効等方放射電力(EIRP)は、例えば近くのレーダシステムから、および/または受信機に直接漏れる可能性がある自身のレーダ送信機から、受信機を高度に飽和させる可能性があり、レドーム、例えばバンパーから反射される可能性があり、および/または非常に近いターゲット、例えばレーダパーキングセンサの障害物から、1つまたは複数の受信機電子要素を損傷、例えば恒久的に損傷する可能性があるレベルまで反射される可能性がある。
【0401】
場合によっては、レーダ受信機を保護するために追加の構成要素または回路を使用することができる。しかしながら、そのような解決策は、例えば雑音指数(NF)および/または受信機利得などの重要な受信機性能の妥協をもたらす可能性がある。
【0402】
場合によっては、例えば、レーダ受信機は、アイソレータ、または同等に、整合負荷によって終端された1つのポートを有するサーキュレータ、および/またはそれ自体のTx漏れ電力からのフェライトリミッタによって保護されてもよい。アイソレータは、Txポート、アンテナポート、およびRxポートの間の一方向になるように電力フローを制御することができ、それによって、Tx出力電力がアンテナにのみ流れ、Rxには流れないことを防止する。しかしながら、アイソレータは、漏れ電力から受信機を保護することができるだけであり、反射電力からは保護することができない。加えて、アイソレータの解決策を利用して、例えば単一アンテナレーダまたはモノスタティックレーダのための共有アンテナ実装においてRxをTxから保護することができる。しかしながら、より高度なMIMOレーダまたはSAR(合成開口アンテナ)レーダは、複数のTxから複数のRxへの複数の経路が存在し得るため、アイソレータの解決策を効果的に使用することができない可能性がある。加えて、アイソレータまたはデュプレクサおよびフェライトリミッタは、典型的には2~3dBである有限の挿入損失を有することができ、これは受信機雑音指数、受信機利得、および/または送信機EIRPを直接劣化させ、それによってレーダ最大レンジを実効的に劣化させる。
【0403】
場合によっては、Tx/Rx間に高速スイッチング単極n投(SPNT)スイッチが実装されてもよい。高速スイッチングSPNTスイッチは、パルスベースのレーダ実装に適し得る。しかしながら、連続波レーダ、例えば、図4を参照して上述したような、例えば、周波数変調連続波(FMCW)レーダ、または任意の他のレーダタイプのための有効な解決策は、パルスベースのレーダと比較して同じレンジに対してはるかに小さいピーク電力を可能にし、したがって、いくつかの実施態様、例えば自律レーダ用途にとって好ましい場合があるが、高速スイッチングSPNTスイッチは、その有効な解決策を提供しない可能性がある。SPNTスイッチは有限の挿入損失を有し、これは受信機雑音指数、受信機利得、および/またはTx EIRPを直接劣化させ、それによってレーダ検出レンジ全体に影響を及ぼす。
【0404】
場合によっては、デジタルベースバンド回路における受信機電力が測定されてもよく、受信機は検出された電力レベルに基づいてオフにされてもよい。しかしながら、デジタルベースバンド回路(DSP)で電力レベル検出を使用すると、例えば約10マイクロ秒(uS)程度の実質的な待ち時間が生じる可能性がある。応答のこの長い遅延は、例えば、回復不可能な損傷が経時的に蓄積され、信頼性を低下させる可能性があり、および/または受信機の寿命を短くする可能性があるため、受信機回路にとって有害であり得る。
【0405】
いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン1613は、例えば以下で説明するように、レーダ受信機増幅器1661および/またはRxチェーン1613の1つまたは複数の他の要素を保護するために適用され得るRF電力感知保護機構を実装するように構成されてもよい。
【0406】
いくつかの例示的な態様では、RF感電力性保護機構は、例えば以下で説明するように、例えば、信号増幅の中断を低減または最小限に抑えて、および/または損失性成分を信号経路に追加することなく、増幅器1661を保護するように構成されてもよい。
【0407】
いくつかの例示的な態様では、RF感電力性保護機構は、例えば以下で説明するように、例えば、保護回路を利用することによって増幅器1661を保護するように構成されてもよく、これは増幅器の電圧振幅を制限することはできず、したがって、受信機性能は、例えば、妥協することなく最適な性能を維持することができる。
【0408】
いくつかの例示的な態様では、RF感電力性保護機構は、例えば以下で説明するように、例えば、いくつかの回路パラメータであっても、保護の感度の調整、較正、および/または制御を可能にするように構成されてもよい。
【0409】
いくつかの例示的な態様では、RF電力感知保護機構は、例えば以下で説明するように、例えば10ns未満の応答時間、または任意の他の応答時間を有する高速応答保護機構を提供するように構成されてもよい。
【0410】
いくつかの例示的な態様では、RF電力感知保護機構は、例えば以下で説明するように、レーダ実装に利用することができる。
【0411】
いくつかの例示的な態様では、RF電力感知保護機構は、例えば、高度自律レーダシステム、例えば、連続波形を使用するMIMO SARレーダ、および/または任意の他の自動車用レーダセンサ積に適し得るレーダフロントエンド804(図8)のレーダ受信機、例えばRxチェーン812(図8)に利用されてもよい。
【0412】
いくつかの例示的な態様では、RF電力感知保護機構は、例えば、実質的に重要なRF性能の低下がなくても、保護機構を提供するために利用することができ、それによってレーダセンサ積に比較技術的利点を提供する。
【0413】
いくつかの例示的な態様では、RF電力感知保護機構は、例えば、電力消費に実質的なオーバーヘッドを必要とせずとも、例えばレーダ解決策のために、高信頼性、長寿命、高性能、および/または高感度の技術的利点を提供するように構成されてもよく、それによってレーダセンサおよび/または無線通信アプリケーションでより良好なユーザ体験をもたらす。
【0414】
いくつかの例示的な態様では、RF電力感知保護機構は、例えば複雑な較正または構成を必要とせずに、高い信頼性で許容可能なRF入力電力レベルをサポートする技術的解決策を提供するように構成されてもよい。
【0415】
いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン1613は、例えば以下で説明するように、閉モードと開モードとの間で切り替え可能であり得るスイッチ1665を含んでもよい。
【0416】
いくつかの例示的な態様では、スイッチ1665は、例えば閉モードにおいて、増幅器1661の増幅器コアを電源電圧1667に接続することができ、および/またはスイッチ1665は、例えば、以下で説明するように、例えば開モードにおいて、増幅器1661の増幅器コアを電源電圧1667から切り離すことができる。
【0417】
いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン1613は、例えば、バイアス回路と増幅器1661の増幅器コアとの間のDC電流に基づいて、スイッチ1665を閉モードから開モードに切り替えるように構成されたスイッチ作動器1669を含んでもよい。例えば、DC電流の流れは、例えば以下で説明するように、RF信号1663の電力および/または電圧に基づくことができる。
【0418】
いくつかの例示的な態様では、増幅器1661は、Rxチェーン1613内の第1の増幅器、例えば、Rxチェーン内の複数の増幅器の順序が1番目である増幅器を含んでもよい。例えば、増幅器1661は、Rxチェーン1613に接続されたRxアンテナから、例えばRxアンテナ816(図8)からRF信号を受信することになるRxチェーン1613内の第1の増幅器を含んでもよい。例えば、Rxチェーン1613内の要素を保護するために、例えば増幅器1661への電源電圧を選択的にオフにすることによって、Rxチェーン1613を保護するためにRF感電力保護機構を利用することができる。
【0419】
他の態様では、増幅器1661は、Rxチェーン1613に沿った任意の他の追加的または代替的な増幅器を含んでもよい。例えば、RF感電力性保護機構は、例えば、Rxチェーン1613に沿って1つまたは複数の増幅器1661への電源電圧を選択的にオフに切り替えることによって、Rxチェーン1613を保護するために利用することができる。
【0420】
いくつかの例示的な態様では、スイッチ作動器1669は、例えば以下で説明するように、例えば、RF信号1663の電力および/または電圧がRF電力/電圧しきい値を上回ったときに、スイッチ1665を閉モードから開モードに切り替えるように構成されてもよい。
【0421】
いくつかの例示的な態様では、スイッチ作動器1669は、例えば以下で説明するように、例えば、RF信号1663の電圧がRF電圧しきい値を上回ったときに、スイッチ1665を閉モードから開モードに切り替えるように構成されてもよい。他の態様では、スイッチ作動器1669は、例えば、RF信号1663の電力がRF電力しきい値を上回ったときに、RF信号1663に関する任意の他の追加的または代替的なパラメータに基づいてスイッチ1665を閉モードから開モードに切り替えるように構成されてもよい。
【0422】
いくつかの例示的な態様では、スイッチ作動器1669は、例えば以下で説明するように、DCバイアス電圧と増幅器1661のDC増幅器コア電圧との間の電圧差を検出するための電圧検出器を含んでもよい。
【0423】
いくつかの例示的な態様では、増幅器1661のDC増幅器コア電圧は、例えば、以下で説明するように、RF信号の電力および/または電圧に基づくことができる。
【0424】
いくつかの例示的な態様では、電圧検出器、例えばスイッチ作動器1669は、例えば以下で説明するように、例えば電圧差に基づいて、スイッチ1665を閉モードから開モードに切り替えるように構成されてもよい。
【0425】
いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン1613は、バイアス回路と増幅器1661の増幅器コアとの間の経路内に抵抗器を含むことができ、電圧検出器は、例えば、以下で説明するように、抵抗器における電圧降下に基づいて電圧差を検出するように構成されてもよい。他の態様では、電圧差を検出するために、任意の他の追加的または代替的な要素を利用することができる。
【0426】
いくつかの例示的な態様では、抵抗器は、例えば、以下で説明するように、少なくとも0.5キロオームの抵抗を有してもよい。他の態様では、任意の他の抵抗が使用されてもよい。
【0427】
いくつかの例示的な態様では、Rxチェーン1613は、例えば以下で説明するように、増幅器1661の増幅器コアへのバイアス回路との間の経路に第1の抵抗器および第2の抵抗器を含んでもよい。
【0428】
いくつかの例示的な態様では、例えば以下で説明するように、第1の抵抗器はバイアス回路と第2の抵抗器との間に接続されてもよく、および/または第2の抵抗器は第1の抵抗器と増幅器1661の増幅器コアとの間に接続されてもよい。
【0429】
いくつかの例示的な態様では、電圧検出器、例えばスイッチ作動器1669は、例えば以下で説明するように、第1の抵抗器における電圧降下に基づいて電圧差を検出するように構成されてもよい。
【0430】
いくつかの例示的な態様では、第1の抵抗器は、少なくとも0.5キロオームの抵抗を有してもよく、第2の抵抗器は、少なくとも0.5キロオーム、例えば、少なくとも1キロオームの抵抗を有してもよい。他の態様では、第1の抵抗器および/または第2の抵抗器は、任意の他の抵抗器で実装されてもよい。
【0431】
いくつかの例示的な態様では、例えば、スイッチ作動器1669によって実施されるような電圧検出器は、例えば以下で説明するように、例えば、電圧差とDC電圧しきい値との比較に基づいて、スイッチ1665を閉モードから開モードに切り替えるように構成されてもよい。
【0432】
いくつかの例示的な態様では、例えば、スイッチ作動器1669によって実施されるような電圧検出器は、例えば以下で説明するように、例えば、電圧差がDC電圧しきい値よりも大きいときに、スイッチ1665を閉モードから開モードに切り替えるように構成されてもよい。
【0433】
いくつかの例示的な態様では、DCバイアス電圧とDCコア電圧との間の電圧差は、例えば、以下で説明するように、例えば、増幅器1661の増幅器コアにおける電流の正のハーフクリッピングに基づいてもよい。
【0434】
いくつかの例示的な態様では、例えば、スイッチ作動器1669によって実施されるような電圧検出器は、例えば、電圧差がDC電圧しきい値未満であるときに、スイッチ1665を閉モードから開モードに切り替えるように構成されてもよい。
【0435】
いくつかの例示的な態様では、DCバイアス電圧とDCコア電圧との間の電圧差は、例えば、以下で説明するように、例えば、増幅器コアにおける電流の負のハーフクリッピングに基づいてもよい。
【0436】
例えば、増幅器1661は、B級増幅器、C級増幅器、またはAB級増幅器を含んでもよい。他の態様では、増幅器1661は、A級増幅器または任意の他の増幅器を含んでもよい。
【0437】
いくつかの例示的な態様では、増幅器コアは、例えば、以下で説明するように、増幅器1661の増幅器コアのトランジスタを保護するための1つまたは複数の静電放電(ESD)ダイオードを含んでもよい。
【0438】
いくつかの例示的な態様では、バイアス回路と増幅器1661の増幅器コアとの間のDC電流の流れは、例えば、以下で説明するように、例えばESDダイオードによる電圧クランプに基づくことができる。
【0439】
図17は、いくつかの例示的な態様による、Rxチェーン1713の要素の概略図である。例えば、Rxチェーン1613(図16)は、Rxチェーン1713の1つまたは複数の機能を含んでもよく、動作してもよく、および/または実行してもよい。
【0440】
いくつかの例示的な態様では、図17に示すように、Rxチェーン1713は、RF入力1721からのRF信号を増幅するように構成され得る非ゼロバイアス電圧を有する増幅器コア1722を有するLNAを含んでもよい。
【0441】
いくつかの例示的な態様では、増幅器コア1722は、例えば図17に示すように、中立化差動対アーキテクチャを含んでもよい。他の態様では、増幅器コア1722は、任意の他の要素および/またはアーキテクチャを含むように構成されてもよい。
【0442】
例えば、図17に示すように、LNAは、バイアス回路1723からのDCバイアス電圧に応じてバイアスされた増幅器コア1722を含んでもよい。
【0443】
いくつかの例示的な態様では、図17に示すように、LNAの増幅器コア1722は、増幅器コアのトランジスタを保護するための1つまたは複数のESDダイオード1724を含んでもよい。
【0444】
いくつかの例示的な態様では、図17に示すように、Rxチェーン1713は、閉モードと開モードとの間で切り替え可能でありうるスイッチ1726を含んでもよい。例えば、閉モードでは、スイッチ1726は、増幅器コア1722を電源電圧VDD1728に接続し、開モードでは、スイッチ1726は、増幅器コア1722を電源電圧1728から切り離す。
【0445】
いくつかの例示的な態様では、図17に示すように、Rxチェーン1713は、スイッチを選択的に作動させるためのスイッチ作動器1730を含んでもよい。
【0446】
いくつかの例示的な態様では、スイッチ作動器1730は、例えば、バイアス回路1723と増幅器コア1722との間のDC電流に基づいて、スイッチ1726を閉モードから開モードに切り替えるように構成されてもよい。例えば、DC電流の流れは、例えば以下で説明するように、RF入力1721におけるRF信号の電力および/または電圧に基づくことができる。
【0447】
いくつかの例示的な態様では、図17に示すように、スイッチ作動器1730は、DCバイアス電圧と、RF信号の電力/電圧に基づくDC増幅器コア電圧との間の電圧差を検出するための、例えば電圧比較器を含む電圧検出器1741を含むように実装されてもよい。例えば、電圧検出器1741は、電圧差に基づいてスイッチ1726を閉モードから開モードに切り替えるように構成されてもよい。
【0448】
いくつかの例示的な態様では、図17に示すように、Rxチェーン1713は、バイアス回路1723と増幅器コア1722との間の経路に抵抗器1733を含んでもよい。例えば、抵抗器1733は、電圧検出器1741が抵抗器1733における電圧降下に基づいて電圧差を検出することができるように構成されてもよい。一例では、抵抗器1733は、少なくとも0.5キロオームの抵抗、または任意の他の抵抗を有してもよい。
【0449】
いくつかの例示的な態様では、図17に示すように、Rxチェーン1713は、バイアス回路1723と増幅器コア1722との間の経路内に少なくとも第1の抵抗器1733および第2の抵抗器1735を含んでもよい。
【0450】
例えば、図17に示すように、バイアス回路1723と第2の抵抗器1735との間に第1の抵抗器1733が接続され、第1の抵抗器1733と増幅器コア1722との間に第2の抵抗器1735が接続されてもよい。
【0451】
他の態様では、抵抗器の任意の他の数および/または構成が実装されてもよい。
【0452】
例えば、電圧検出器1741は、第1の抵抗器1733における電圧降下に基づいて電圧差を検出してもよい。
【0453】
一例では、第1の抵抗器1733は、少なくとも0.5キロオームの抵抗を有してもよく、および/または第2の抵抗器は、少なくとも0.5キロオーム、例えば、少なくとも1キロオームの抵抗を有してもよい。他の態様では、任意の他の抵抗値が実装されてもよい。
【0454】
いくつかの例示的な態様では、第1の抵抗器1733および第2の抵抗器1735は、例えば図17に示すように一列に接続されてもよい。他の態様では、第1の抵抗器1733および/または第2の抵抗器1735は、図18に示すように、1つまたは複数の他の要素、例えばキャパシタ1833に接続されてもよい。
【0455】
いくつかの例示的な態様では、図17に示すように、電圧検出器1741は、LNAコア1722を入力1721に結合することができる変圧器コイルのセンタータップでLNAコア1722のゲートノードのコモンモード電圧をサンプリングするように構成されてもよい。他の態様では、LNAコア1722のゲートノードのコモンモード電圧は、1つまたは複数の他の要素、例えば、大型抵抗器、大型インダクタ、例えばRFチョーク、伝送線路スタブなどに対してサンプリングされてもよい。
【0456】
いくつかの例示的な態様では、図17に示すように、ESDダイオード1724は、LNAコア1722の接地ノードに接続されてもよい。他の態様では、例えば、LNAがそのソースノードにおいて誘導劣化を有する場合、ESDダイオード1724は、例えば、接地ノードの代わりに、ソースノードへ接続されてもされなくてもよい。
【0457】
いくつかの例示的な態様では、図17に示すように、ESDダイオード1724およびバイアス回路1723は、例えば、以下で説明するように、電圧/電力検出器の機能を実行するために利用されてもよい。
【0458】
いくつかの例示的な態様では、図17に示すように、抵抗器1733と、比較器1741と、比較器1741によって駆動され得るスイッチ1726とは、例えば、以下で説明するように、受信機保護回路として実装されてもよい。
【0459】
いくつかの例示的な態様では、電圧検出器1741は、例えば、電圧検出器1741によって検出された電圧差とDC電圧しきい値との比較に基づいて、スイッチ1726を閉モードから開モードに切り替えるように構成されてもよい。
【0460】
いくつかの例示的な態様では、電圧検出器1741は、例えば、電圧差がDC電圧しきい値よりも大きいときに、スイッチ1726を閉モードから開モードに切り替えるように構成されてもよい。
【0461】
一例では、DCバイアス電圧とDCコア電圧との間の電圧差は、増幅器コア1722における電流の正のハーフクリッピングに基づいてもよい。一例では、このタイプの正のハーフクリッピングは、増幅器がA級増幅器、または正のハーフクリッピングを有する任意の他のタイプの増幅器を含むときに起こり得る。
【0462】
いくつかの例示的な態様では、電圧検出器1741は、例えば、電圧差がDC電圧しきい値未満である場合に、スイッチ1726を閉モードから開モードに切り替えるように構成されてもよい。
【0463】
一例では、DCバイアス電圧とDCコア電圧との間の電圧差は、増幅器コア1722における電流の負のハーフクリッピングに基づいてもよい。一例では、このタイプの負のハーフクリッピングは、増幅器がB級増幅器、C級増幅器、AB級増幅器、または負のハーフクリッピングを有する任意の他のタイプの増幅器を含むときに起こり得る。
【0464】
いくつかの例示的な態様では、例えば、いくつかの設計実施態様では、非線形性の大部分は増幅器のトランジスタによって生成することができる。そのような場合、経時的なゲートノードの平均電圧は、RF入力電力が増加するにつれて増加し得る。この平均電圧の上昇は、負の電圧差ΔVをもたらし得る。これらの態様では、電圧検出器1741は、この負の電圧差を検出するように構成されてもよい。
【0465】
いくつかの例示的な態様では、例えば、通常動作中、入力振幅が予想範囲内にあるとき、増幅器コア1722の入力トランジスタのゲートにおける瞬時電圧は、ESDダイオード1724のダイオードしきい値電圧よりも低くてもよく、例えば、常に低くてもよい。この状況では、増幅器コア1722の平均DC値がバイアス回路1723によって設定されてもよく、したがって、電流は「感知」抵抗器1733を通って流れない。
【0466】
いくつかの例示的な態様では、例えば、高電力RF信号がLNA入力1721に存在するとき、大きな電圧振幅が、例えば、ESDダイオード1724をオンにするのに十分であり得るレベルで、増幅器コア1722の入力デバイスのゲートに印加され得る。
【0467】
例えば、ESDダイオード1724は、オンにされると、平均DC電圧を、例えばバイアス回路1723によって設定された値を下回るように、例えば0Vに向かって低下させることができる方法で、例えば接地ノードの周りに対称的に信号をクリップすることができる。この電圧変化は、感知抵抗器1733においてI*Rドロップを発生させる可能性がある。例えば、比較器1741は、例えば、電圧降下が所定のしきい値よりも大きいときに、スイッチ1726を介してLNAをトリガおよびオフにするように構成されてもよい。
【0468】
いくつかの例示的な態様では、増幅器コア1722内のトランジスタは非線形性のソースであってもよい。これらの態様では、トランジスタの偶数次非線形性の自己整流により、増幅器コア1722内のトランジスタのゲートノードの平均電圧が上昇し得る。これらの態様によれば、比較器1741は、この電圧差を検出するように設計されてもよい。例えば、この場合、電圧差の極性は、クリッピングシナリオに対して反対であってもよい。結果として、比較器1741は保護回路をトリガすることができる。
【0469】
いくつかの例示的な態様では、図17の回路は、例えば、RF信号経路に追加の回路構成要素を追加することなく、RF信号の高電力/電圧レベルから増幅器を保護するための技術的解決策を提供するように実装されてもよい。
【0470】
いくつかの例示的な態様では、図17の回路は、例えば、非線形検出素子としてESDダイオード1724を再利用することによって、RF信号の高電力/電圧レベルから増幅器を保護するための技術的解決策を提供するように実装されてもよく、これは、保護回路による性能劣化が実質的にないという技術的利点を提供し得る。
【0471】
いくつかの例示的な態様では、比較器1741がスイッチ1726をトリガする電力レベルは、例えば、比較器1741のオフセット電圧、感知抵抗器1733の値、および/またはESDダイオード1724のしきい値電圧を制御することによって、較正、制御、および/または調整されてもよい。
【0472】
いくつかの例示的な態様では、比較器1714は、例えば、RF入力電力のしきい値レベルの信頼できる検出を有するために、オフセットスキューを有するように構成されてもよい。一例では、オフセット較正方式を利用して、しきい値レベルを微調整することができる。
【0473】
いくつかの例示的な態様では、スイッチ1726は、例えば図17に示すように、電源電圧VDD1728の間のノードに実装されてもよい。他の態様では、スイッチ1726は、任意の他のノード、例えば、LNAコア1722のゲートノードのコモンモードソースとグランドとの間のノードに実装されてもよい。
【0474】
図19は、いくつかの例示的な態様による、Rxチェーンの増幅器に入力されるRF信号のノード電圧対無線周波数(RF)電力レベルのシミュレーション結果を示す図である。
【0475】
例えば、図19のグラフは、例えば上述したようなESDダイオード1724(図17)に基づく電力検出メカニズムを示すシミュレーションの結果を示す。例えば、図19に示すように、感知抵抗器にわたる電圧差(ΔV)は、RF入力電力(Pin)が増加するにつれて増加し得る。
【0476】
いくつかの例示的な態様では、例えばRF入力電力が低い通常動作条件下では、各ノードのDC電圧は静止値、例えばΔV=0で一定のままであり得る。例えば、RF入力電力が高くなると、回路構成要素の非線形性効果が顕在化する可能性がある。最も注目すべきは、ESDダイオード1724(図17)のクリッピング動作であり、これは、ゲートノードの平均電圧をゼロボルトまで低下させることができ、それによって、公称バイアス電圧と入力依存平均DC値との間にDC電圧を生成することができ、例えば、ΔV>0である。
【0477】
いくつかの例示的な態様では、例えば図17を参照して上述したように、例えば、電圧差を明示的に取り込むために、ノード(VbiasおよびVgcm)間に感知抵抗器1733(図17)を設けることができる。この電圧差は、比較器1741(図17)に供給されてもよく、比較器は、例えば上述のように、トリガするための所望のしきい値電圧に等しいオフセット電圧を有するように構成されてもよい。
【0478】
例えば、発生したDC電圧差が所定のしきい値レベルを超えると、比較器1741(図17)は、例えば上述したように、電力制御スイッチ1726(図17)をトリガして、受信機増幅器の入力段をオフにすることができる。結果として、入力段は、過剰な出力電圧スイングから保護され得、例えば、入力段の出力信号レベルが抑制され得るため、Rxチェーンの後続の段も保護され得る。
【0479】
図20は、いくつかの例示的な態様による、経時的な入力RF信号の電力の変化に基づくRxチェーンのシミュレートされた入力および出力電圧波形の図である。
【0480】
例えば、図20は、上述の保護回路を有する異なるRF入力電力レベルについての入力/出力波形、例えば、入力電圧2002および出力電圧2004としてのゲート-ドレイン差動電圧を示す。
【0481】
一例では、図20の電圧波形は、異なるRF入力電力レベルに対する、経時的な受信機、例えばレーダ受信機の入力および出力を表すことができる。
【0482】
例えば、図20に示すように、入力電力2002が増加するにつれて出力振幅2004が増加する一方で、出力振幅2004はしきい値レベルに達し、これは例えば約44ナノ秒(ns)で保護回路をトリガする。図20に示すように、保護回路がイネーブルされた後に、出力変動(Vgd)は「安全」レベルに抑制され、保護回路の動作の成功を実証する。図20から、応答時間が10ns程度であることも分かるが、これは、例えば、DSPベースの電力検出と比較して、上述した保護回路の優位性を実証している。
【0483】
いくつかの例示的な態様では、上述の保護回路は、例えば、保護を必要とする入力/出力ノードへの追加のクリッピングダイオードを含む代替的な保護方法と比較して、より良好な性能パラメータに関して技術的利点を提供することができる。例えば、追加のクリッピングダイオードを有する増幅器のシミュレーション結果は、利得および雑音指数を示し、これは、例えば、上述の保護回路の性能と比較して、少なくとも1.5dB悪い。
【0484】
図8を参照すると、いくつかの例示的な態様では、レーダフロントエンド804は、例えば、以下で説明するように、位相ロックループ(PLL)820を含んでもよい。
【0485】
いくつかの例示的な態様では、PLL820は、例えば以下で説明するように、1つまたは複数のRFチェーン、例えばTxチェーン810および/またはRxチェーン812に周波数信号を提供するように構成されてもよい。
【0486】
いくつかの例示的な態様では、PLL820は、例えば以下で説明するように、デジタルPLL(DPLL)を含んでもよい。
【0487】
いくつかの例示的な態様では、レーダフロントエンド804は、局部発振器(LO)822を含んでもよい。いくつかの例示的な態様では、LO822は、例えば以下で説明するように、PLL820の一部として実装されてもよい。他の態様では、LO822は、レーダフロントエンド804の任意の他の追加的または代替的な要素の一部として実装されてもよい。
【0488】
いくつかの例示的な態様では、LO822は、例えば以下で説明するように、デジタル制御発振器(DCO)を含んでもよい。
【0489】
いくつかの例示的な態様では、LO822は、例えば以下で説明するように、円形マルチコア発振器823を含んでもよい。
【0490】
他の態様では、LO822は、任意の他のLO技術に従って実装されてもよく、および/または任意の他の発振器コアを含んでもよい。
【0491】
いくつかの例示的な態様では、LO、例えばLO822を実装するとき、例えば高度な通信および/または検知システムのための、例えば高度な相補型金属酸化膜半導体(CMOS)ノードにおいて、厳しい信頼性制約を維持しながら、例えばシリコン中の非常に低い位相雑音を取得するための技術的解決策を提供する必要があり得る。例えば、PLLの位相雑音は、例えば、撮像レーダシステムにおいて、例えば高い信号対雑音比(SNR)を達成するために、重要であり得る、例えば、場合によっては重要な性能指数(FOM)であり得る。
【0492】
一例では、PLLの位相雑音は、PLLのインダクタ値および/または周波数に比例し得る。例えば、インダクタ値は、例えば、高周波数、例えばmmWave周波数で発振器を実装する場合に、位相雑音を変化させるために利用することができる。しかしながら、例えば位相雑音を下げるために、インダクタ値を特定の値未満に下げると、インダクタの品質係数(Q)が低下する可能性があり、したがって、得られる位相雑音の最小値が制限される可能性がある。
【0493】
いくつかの例示的な態様では、例えば、得られる最小の位相雑音をバイパスするために小さいインダクタを実装することは、1つまたは複数の欠点、非効率性、および/または技術的問題をもたらす可能性がある。例えば、35ペタヘンリー(pH)未満のインダクタンスを有するインダクタはQ劣化を引き起こす可能性があるため、小さなインダクタを実装すると非常に限られた解決策が得られる。
【0494】
いくつかの例示的な態様では、例えば、取得可能な最小の位相雑音をバイパスするために、いくつかの発振器の結合に基づくLOの実装における1つまたは複数の技術的問題に対処する必要があり得る。
【0495】
いくつかの例示的な態様では、コアの並列コーミングを利用するLOを実装するとき、例えば、いくつかの発振器を例えば誘導結合、容量結合、および/または抵抗結合によって並列に結合して、例えば位相雑音を低減するとき、1つまたは複数の欠点、非効率、および/または技術的問題があり得る。
【0496】
一例では、例えば結合素子が追加されると、結合構造のQ劣化のために、発振器コアの並列結合が制限される場合がある。
【0497】
別の例では、発振器コアの並列結合は、同調範囲に敏感な場合があり、および/または例えば同調範囲で急速に劣化する傾向を有する可能性がある。例えば、コアの並列コーミングは、多くの発振モードを有し得るため、必要な周波数での発振を確保することが困難であり得る。
【0498】
いくつかの例示的な態様では、1つまたは複数のシナリオ、実施態様、および/または使用事例において、例えばPMOSオーバーNMOSトポロジに従って、CMOSトポロジを使用して共通の循環発振器を利用するLOを実装するための1つまたは複数の技術的問題に対処する必要があり得る。例えば、共通の円形発振器は、例えば位相雑音を低減するために直列に結合され得る4つのコアを含んでもよい。
【0499】
一例では、例えば、不要な発振モードを排除するために、共通の円形発振器構造を実装する場合、発振器構造の特定の点を接続するために高インピーダンスを実装することが必須であり得る。例えば、この実施態様は、主インダクタをノードに配置することを要求することができ、これは、CMOSトポロジの使用を強制し得る電圧降下、例えば、電流*抵抗(IR)降下に敏感でない場合がある。この例によれば、共通の円形発振器構造は、インダクタの特定の値に対して得られ得る最小位相雑音の6dBの増加を被る可能性があり、したがって、インダクタの不十分な値に性能を制限する可能性がある。
【0500】
いくつかの例示的な態様では、円形マルチコア発振器823は、例えば、以下で説明するように、レーダフロントエンド804の改善された性能をサポートすることができる方法で、例えば、高性能、高品質、および/または広い同調範囲を維持しながら、低減された位相雑音をサポートするように構成されてもよい。
【0501】
いくつかの例示的な態様では、例えば、以下で説明するように、例えば、円形マルチコア発振器823の改善された発振器効率をサポートすることができるスケーラブルなトポロジに従って、円形マルチコア発振器823が構成されてもよい。
【0502】
いくつかの例示的な態様では、円形マルチコア発振器823は、例えば、他の円形発振器実装と比較して、例えば、1つまたは複数の使用事例において、例えば12dBよりもさらに大きい位相雑音の改善を提供することができる円形アーキテクチャに従って構成されてもよい。
【0503】
いくつかの例示的な態様では、円形マルチコア発振器823は、例えば、以下で説明するように、非常に厳しい位相雑音性能を満たすことをサポートし得るスケーラブルなトポロジに従って構成されてもよい。
【0504】
いくつかの例示的な態様では、円形マルチコア発振器823は、例えば、例としてシリコン内のmmWave周波数における超低位相雑音性能であっても、改善された効率を提供するように構成されてもよく、例えば、一方で、例えば自動車および/または産業用途を含む広範囲の使用事例について信頼性の懸念を低く維持する。
【0505】
いくつかの例示的な態様では、円形マルチコア発振器823は、例えば以下で説明するように、複数の線形化相互コンダクタンス発振器コアを含んでもよい。
【0506】
いくつかの例示的な態様では、円形マルチコア発振器823は、例えば以下で説明するように、4つの線形化相互コンダクタンス発振器コアを含む4コア円形発振器を含んでもよい。
【0507】
他の態様では、円形マルチコア発振器823は、任意の他の数の線形化相互コンダクタンス発振器コアを含んでもよい。
【0508】
いくつかの例示的な態様では、円形マルチコア発振器823内の複数の線形化相互コンダクタンス発振器コアのうちの線形化相互コンダクタンス発振器コアは、例えば以下で説明するように、複数のトランジスタを含んでもよい。
【0509】
いくつかの例示的な態様では、円形マルチコア発振器823内の線形化相互コンダクタンス発振器コアは、例えば以下で説明するように、複数のトランジスタのソースと共通接地ノードとの間に接続され得る接地共振器を含んでもよい。
【0510】
いくつかの例示的な態様では、共通接地ノードは、複数の線形化相互コンダクタンス発振器コアの複数の接地共振器を接続することができる共通ノードを含んでもよい。一例では、複数の線形化相互コンダクタンス発振器コアの各々の接地共振器はすべて、例えば以下で説明するように、同じ共通接地ノードに接続されてもよい。
【0511】
いくつかの例示的な態様では、円形マルチコア発振器823内の線形化相互コンダクタンス発振器コアは、例えば以下で説明するように、複数のトランジスタのドレインにDCバイアスを提供するためのインダクタ(L)チョーク(Lチョーク)を含んでもよい。
【0512】
いくつかの例示的な態様では、円形マルチコア発振器823内の線形化相互コンダクタンス発振器コアは、例えば、以下で説明するように、複数のトランジスタのゲートに接続されたインダクタキャパシタ(C)(LC)タンクを含んでもよい。
【0513】
いくつかの例示的な態様では、LCタンクは、例えば以下で説明するように、CタンクおよびLタンクを含んでもよい。
【0514】
いくつかの例示的な態様では、線形化相互コンダクタンス発振器コアの複数のトランジスタは、第1のトランジスタおよび第2のトランジスタを含んでもよい。例えば、例として以下で説明するように、第1のトランジスタのゲートはLCタンクの第1のノードに接続されてもよく、第2のトランジスタのゲートはLCタンクの第2のノードに接続されてもよい。
【0515】
いくつかの例示的な態様では、円形マルチコア発振器823内の複数の線形化相互コンダクタンス発振器コアは、例えば以下で説明するように、複数の線形化相互コンダクタンス発振器コアの複数のLタンクが直列結合されて円形共振器を形成し、複数の線形化相互コンダクタンス発振器コアを誘導結合するように構成されてもよい。
【0516】
いくつかの例示的な態様では、円形共振器は、例えば以下で説明するように、複数の接地共振器を取り囲んでもよい。
【0517】
いくつかの例示的な態様では、円形マルチコア発振器823内の線形化相互コンダクタンス発振器コアの接地共振器は、例えば、以下で説明するように、LCタンクの第2高調波を捕捉するように構成されてもよい。
【0518】
いくつかの例示的な態様では、接地共振器は、例えば以下で説明するように、折り畳まれたコモンモード共振器を含んでもよい。
【0519】
いくつかの例示的な態様では、円形マルチコア発振器823内の線形化相互コンダクタンス発振器コアのCタンクは、例えば以下で説明するように、粗調整(CT)キャパシタおよび微調整(FT)キャパシタを含んでもよい。
【0520】
いくつかの例示的な態様では、円形マルチコア発振器823内の複数の線形化相互コンダクタンス発振器コアのうちの線形化相互コンダクタンス発振器コアは、例えば以下で説明するように、線形化相互コンダクタンス発振器コアの複数のトランジスタ間のLチョークの電圧を分圧するように構成された分圧器を含んでもよい。
【0521】
いくつかの例示的な態様では、線形化相互コンダクタンス発振器コアは、例えば以下で説明するように、線形化相互コンダクタンス発振器コアのLチョークを線形化相互コンダクタンス発振器コアの複数のトランジスタのうちの第1のトランジスタのドレインに接続するための第1のノードを含んでもよい。
【0522】
いくつかの例示的な態様では、線形化相互コンダクタンス発振器コアは、例えば以下で説明するように、線形化相互コンダクタンス発振器コアのLチョークを線形化相互コンダクタンス発振器コアの複数のトランジスタのうちの第2のトランジスタのドレインに接続するための第2のノードを含んでもよい。
【0523】
いくつかの例示的な態様では、線形化相互コンダクタンス発振器コアの分圧器は、例えば以下で説明するように、第1のノードと第2のトランジスタのゲートとの間に接続された第1のキャパシタ、および/または第2のノードと第1のトランジスタのゲートとの間に接続された第2のキャパシタを含んでもよい。
【0524】
いくつかの例示的な態様では、線形化相互コンダクタンス発振器コアの分圧器は、例えば以下で説明するように、第1のノードと第2のノードとの間に直列に接続された複数のキャパシタを含んでもよい。
【0525】
いくつかの例示的な態様では、円形マルチコア発振器823内の複数の線形化相互コンダクタンス発振器コアは、例えば以下で説明するように、それぞれの複数の電源に結合されてもよい。
【0526】
いくつかの例示的な態様では、例えば以下で説明するように、第1の線形化相互コンダクタンス発振器コアのLチョークは、複数の電源のうちの第1の電源に接続されてもよく、第2の線形化相互コンダクタンス発振器コアのLチョークは、複数の電源のうちの第2の電源に接続されてもよい。
【0527】
いくつかの例示的な態様では、複数の電源は、例えば以下で説明するように、それぞれの複数の低ドロップアウト(LDO)レギュレータを含んでもよい。他の態様では、任意の他の追加的または代替的な電源が実装されてもよい。
【0528】
いくつかの例示的な態様では、複数の電源は、線形化相互コンダクタンス発振器コアのDC電力、例えば各線形化相互コンダクタンス発振器コアのDC電力が異なるLDOから駆動され得る技術的解決策を提供するために実装されてもよい。この技術的解決策は、円形マルチコア発振器823の改善された位相雑音を提供することができる。
【0529】
例えば、複数の電源の実装は、例えば、線形化相互コンダクタンス発振器コアのすべてについて単一のLDOを利用する実装の雑音寄与と比較して、円形マルチコア発振器823に対するLDOの雑音寄与を低減することをサポートすることができる。
【0530】
いくつかの例示的な態様では、円形マルチコア発振器823内の複数の線形化相互コンダクタンス発振器コアは、例えば以下で説明するように、それぞれの複数の出力を含んでもよい。
【0531】
いくつかの例示的な態様では、複数の出力は、例えば、以下で説明するように、例えば同じ位相を有するそれぞれの複数の電子信号を出力することができる。
【0532】
いくつかの例示的な態様では、円形マルチコア発振器823内の線形化相互コンダクタンス発振器コアの出力は、例えば以下で説明するように、線形化相互コンダクタンス発振器コアの複数のトランジスタのゲートに接続されてもよい。
【0533】
いくつかの例示的な態様による線形化相互コンダクタンス発振器コア2100を概略的に示す図21を参照する。例えば、円形マルチコア発振器823(図8)は、線形化相互コンダクタンス発振器コア2100の1つまたは複数の要素を含むことができ、かつ/あるいは線形化相互コンダクタンス発振器コア2100の1つまたは複数の動作および/または1つまたは複数の機能を実行することができる。
【0534】
いくつかの例示的な態様では、図21に示すように、線形化相互コンダクタンス発振器コア2100は、複数のトランジスタを含んでもよい。例えば、線形化相互コンダクタンス発振器コア2100は、第1のトランジスタ2110および第2のトランジスタ2120を含んでもよい。
【0535】
いくつかの例示的な態様では、図21に示すように、線形化相互コンダクタンス発振器コア2100は、複数のトランジスタのゲートに接続されたLCタンク2125を含んでもよい。
【0536】
いくつかの例示的な態様では、図21に示すように、LCタンク2125はCタンクおよびLタンクを含んでもよい。
【0537】
いくつかの例示的な態様では、CタンクはCTキャパシタおよびFTキャパシタを含んでもよい。
【0538】
いくつかの例示的な態様では、円形マルチコア発振器823(図8)は、例えば、以下で説明するように、例えば、複数の線形化相互コンダクタンス発振器コア2100を含むことができ、それにより、複数の線形化相互コンダクタンス発振器コア2100の複数のLタンク2125を直列結合して円形共振器を形成し、複数の線形化相互コンダクタンス発振器コア2100を誘導結合することができる。
【0539】
いくつかの例示的な態様では、図21に示すように、線形化相互コンダクタンス発振器コア2100は、複数のトランジスタのソースと共通接地ノード2140との間に接続された接地共振器2130を含んでもよい。
【0540】
いくつかの例示的な態様では、円形マルチコア発振器823(図8)は、複数の線形化相互コンダクタンス発振器コア2100を含んでもよく、これは、例えば、複数の線形化相互コンダクタンス発振器コア2100の複数の接地共振器2130が、例えば、以下で説明するように、同じ共通接地ノード2140に接続され得るように構成されてもよい。
【0541】
いくつかの例示的な態様では、接地共振器2130は、例えば以下で説明するように、折り畳まれたコモンモード共振器を含んでもよい。他の態様では、任意の他の共振器が利用されてもよい。
【0542】
いくつかの例示的な態様では、接地共振器2130は、例えば以下で説明するように、LCタンク2125の第2高調波を捕捉するように構成されてもよい。
【0543】
一例では、接地共振器2130は、技術的利点を提供するために、例えばLCタンク2125の第2高調波で高インピーダンスを再送するために利用されてもよい。例えば、接地共振器2130は、三極素子への進入を遅延させるように、および/またはフリッカノイズアップ変換の原因となり得る高調波さえも低減するように構成されてもよい。
【0544】
いくつかの例示的な態様では、共振器2130は、デバイスへの短い相互接続を可能にし、線形化相互コンダクタンス発振器コア2100の面積を節約し、および/または全体的なレイアウトの複雑さを低減するために、主共振器内、例えばLCタンク2125内で折り畳まれてもよい。
【0545】
いくつかの例示的な態様では、図21に示すように、線形化相互コンダクタンス発振器コア2100は、複数のトランジスタのドレインにDCバイアスを提供するためのLチョーク2150を含んでもよい。
【0546】
いくつかの例示的な態様では、図21に示すように、線形化相互コンダクタンス発振器コア2100は、複数のトランジスタ間でLチョーク2150の電圧を分圧するように構成された分圧器2155を含んでもよい。
【0547】
いくつかの例示的な態様では、図21に示すように、線形化相互コンダクタンス発振器コア2100は、Lチョーク2150をトランジスタ2110のドレインに接続するための第1のノード2151と、Lチョーク2150を第2のトランジスタ2120のドレインに接続するための第2のノード2152とを含んでもよい。
【0548】
いくつかの例示的な態様では、図21に示すように、分圧器2155は、第1のノード2151と第2のトランジスタ2120のゲートとの間に接続された第1のキャパシタ(Cc)2161と、第2のノード2152と第1のトランジスタ2110のゲートとの間に接続された第2のキャパシタ(Cc)2163とを含んでもよい。
【0549】
いくつかの例示的な態様では、図21に示すように、分圧器2155は、第1のノード2151と第2のノード2152との間に直列に接続されたCdで示される複数のキャパシタ2165を含んでもよい。
【0550】
いくつかの例示的な態様では、図21に示すように、第1のトランジスタ2110のゲートはLCタンク2125の第1のノードに接続されてもよく、第2のトランジスタ2120のゲートはLCタンク2125の第2のノードに接続されてもよい。
【0551】
いくつかの例示的な態様では、図21に示すように、LCタンク2125は、トランジスタ2110および2120のゲート内に配置されてもよく、分圧器2155は、トランジスタ2110および2120のドレインからのフィードバックを閉じるための容量性分圧器として構成されてもよい。この実施態様は、例えば、トランジスタ2110および2120のドレイン上のより低い揺動を提供しながら、例えば揺動を分離し、信頼性の懸念を低減するために、トランジスタ2110および2120のゲートをより低い電圧でバイアスすることを可能にする技術的利点を提供することができる。例えば、これらの効果は、三極素子への進入を遅延させ、したがってトランジスタ2110および2120のゲート上のより高い有効な揺動をサポートすることができる。例えば、これらの効果は、Q劣化が低減された改善された位相雑音を提供することができる。
【0552】
いくつかの例示的な態様による円形マルチコア発振器2200を概略的に示す図22を参照する。例えば、円形マルチコア発振器823(図8)は、円形マルチコア発振器2200の1つまたは複数の要素を含むことができ、および/または円形マルチコア発振器2200の1つまたは複数の動作および/または1つまたは複数の機能を実行することができる。
【0553】
いくつかの例示的な態様では、図22に示すように、円形マルチコア発振器2200は、4つの線形化相互コンダクタンス発振器コア2210を含む4コア円形発振器を含んでもよい。例えば、円形マルチコア発振器2200の線形化相互コンダクタンス発振器コア2210は、線形化相互コンダクタンス発振器コア2100(図21)の1つまたは複数の要素を含むことができ、および/または線形化相互コンダクタンス発振器コア2100(図21)の1つまたは複数の演算および/または1つまたは複数の機能を実行することができる。
【0554】
いくつかの例示的な態様では、図22に示すように、4つの線形化相互コンダクタンス発振器コア2210の4つのLタンク2220を直列に結合して、円形共振器2225を形成してもよい。
【0555】
いくつかの例示的な態様では、円形共振器2225は、複数の線形化相互コンダクタンス発振器コア2210を誘導結合してもよい。
【0556】
いくつかの例示的な態様では、図22に示すように、円形マルチコア発振器2200は、例えば、例として実質的に同じ位相を有する4つのそれぞれの電子信号を出力するために、例えば、線形化相互コンダクタンス発振器コア2210のうちの4つに対応する4つの出力2230を含んでもよい。
【0557】
いくつかの例示的な態様では、図22に示すように、線形化相互コンダクタンス発振器コア2210、例えば各線形化相互コンダクタンス発振器コア2210は、CTキャパシタ2214およびFTキャパシタ2212を含んでもよい。
【0558】
いくつかの例示的な態様では、円形マルチコア発振器2200は、例えば、同じインダクタサイズを利用する他の円形マルチコア発振器トポロジと比較して、例えば12dBよりも大きくなり得る位相雑音改善を達成するための技術的解決策を提供することができる。
【0559】
いくつかの例示的な態様による円形マルチコア発振器2300の上面図を概略的に示す図23を参照する。例えば、円形マルチコア発振器823(図8)は、円形マルチコア発振器2300の1つまたは複数の要素を含むことができ、および/または円形マルチコア発振器2300の1つまたは複数の動作および/または1つまたは複数の機能を実行することができる。
【0560】
いくつかの例示的な態様では、図23に示すように、円形マルチコア発振器2300は、4つの線形化相互コンダクタンス発振器コア2310を含む4コア円形発振器を含んでもよい。例えば、円形マルチコア発振器2300の線形化相互コンダクタンス発振器コア2310は、線形化相互コンダクタンス発振器コア2100(図21)の1つまたは複数の要素を含むことができ、および/または線形化相互コンダクタンス発振器コア2100(図21)の1つまたは複数の演算および/または1つまたは複数の機能を実行することができる。
【0561】
いくつかの例示的な態様では、図23に示すように、円形マルチコア発振器2300は、例えば、線形化相互コンダクタンス発振器コア2310の複数の直列結合Lタンクによって形成された円形共振器2325を含んでもよい。
【0562】
いくつかの例示的な態様では、円形共振器2325は、複数の線形化相互コンダクタンス発振器コア2310を誘導結合してもよい。
【0563】
いくつかの例示的な態様では、図23に示すように、円形マルチコア発振器2300は、共通接地ノードに接続され得る複数の接地共振器2330を含んでもよい。
【0564】
一例では、図23に示すように、接地共振器2330は、円形マルチコア発振器2300内にあってもよく、円形共振器2325によって囲まれてもよい。
【0565】
いくつかの例示的な態様では、図23に示すように、円形マルチコア発振器2300は、複数のLチョーク2340を含んでもよい。
【0566】
一例では、図23に示すように、複数のLチョーク2340は、例えば、DCバイアスを提供するように、および/または線形化相互コンダクタンス発振器コア2310のトランジスタのドレインにRF高インピーダンスを提示するように構成され得るRFチョークを含んでもよい。
【0567】
一例では、図23に示すように、円形マルチコア発振器2300は、線形相互コンダクタンス(LiT)発振器コア2310が接続され得る4つの差動ポート2335を有してもよい。
【0568】
いくつかの例示的な態様によるPLL2420を概略的に示す図24を参照する。例えば、PLL820(図8)は、PLL2420の1つまたは複数の要素を含むことができ、および/またはPLL2420の1つまたは複数の動作および/または1つまたは複数の機能を実行することができる。
【0569】
いくつかの例示的な態様では、図24に示すように、PLL2420は、円形マルチコア発振器として構成され得るDCO2422を含んでもよい。例えば、DCO2422は、円形マルチコア発振器2200(図3)の1つまたは複数の要素を含むことができ、および/または円形マルチコア発振器2200(図3)の1つまたは複数の動作および/または1つまたは複数の機能を実行することができる。
【0570】
いくつかの例示的な態様では、図24に示すように、DCO2422は、例えば、デジタルループフィルタ(DLF)2434からの入力信号2431に基づいて、出力周波数信号2412を生成するように構成されてもよい。例えば、円形マルチコア発振器2200(図22)は、例えば、DLF2434からの入力信号2431に基づいて、電子信号を含む周波数信号2412を生成するように構成されてもよい。
【0571】
いくつかの例示的な態様による、RFフロントエンド2500の構成要素を概略的に示す図25を参照する。例えば、レーダフロントエンド804(図8)は、RFフロントエンド2500の1つまたは複数の要素を含むことができ、および/またはレーダ2500の1つまたは複数の動作および/または1つまたは複数の機能を実行することができる。
【0572】
いくつかの例示的な態様では、図25に示すように、RFフロントエンド2500は、周波数信号2525を提供するように構成され得るPLL2520を含んでもよい。例えば、PLL2520は、PLL2420(図24)の1つまたは複数の要素を含むことができ、および/またはPLL2420(図24)の1つまたは複数の動作および/または1つまたは複数の機能を実行することができる。
【0573】
いくつかの例示的な態様では、RFフロントエンド2500は、周波数信号2525を複数のRFチェーン2530に提供するように構成され得るマルチプレクサ2528を含んでもよい。
【0574】
いくつかの例示的な態様では、例えば、RFチェーン2530は、周波数信号2525に基づいて信号を送信するように構成され得る複数のTxチェーン、および/または周波数信号2525に基づいて受信信号を処理するように構成され得る複数のRxチェーンを含んでもよい。例えば、RFチェーン2530は、MIMOレーダアンテナ、例えば、MIMOレーダアンテナ881(図8)のアンテナ素子に接続されてもよい。
【0575】
いくつかの例示的な態様による、円形マルチコア発振器の性能パラメータを示すグラフ2600を示す図26を参照する。例えば、グラフ2600の1つまたは複数の部分は、円形マルチコア発振器2200(図22)に対応するシミュレーション結果に基づくことができる。
【0576】
いくつかの例示的な態様では、曲線2612は、周波数に対する円形マルチコア発振器の接地共振器のシミュレートされたインピーダンスを表す。例えば、曲線2612は、接地共振器2130(図21)のインピーダンスを表すことができる。
【0577】
いくつかの例示的な態様では、曲線2614は、周波数に対する円形マルチコア発振器の接地共振器のシミュレートされたQ値を表す。例えば、曲線2614は、接地共振器2130(図21)のQ値を表すことができる。
【0578】
いくつかの例示的な態様では、曲線2622は、周波数に対する円形マルチコア発振器のLチョークのシミュレートされたインピーダンスを表す。例えば、曲線2612は、Lチョーク2150(図21)のインピーダンスを表すことができる。
【0579】
いくつかの例示的な態様では、曲線2624は、周波数に対する円形マルチコア発振器のLチョークのシミュレートされたQ値を表す。例えば、曲線2624は、Lチョーク2150(図21)のQ値を表すことができる。
【0580】
いくつかの例示的な態様では、曲線2602は、周波数に対する円形マルチコア発振器の円形共振器のシミュレートされたインピーダンスを表す。例えば、曲線2624は、円形共振器2225(図22)のインピーダンスを表すことができる。
【0581】
いくつかの例示的な態様では、曲線2604は、周波数に対する円形マルチコア発振器の円形共振器のシミュレートされたQ値を表す。例えば、曲線2604は、円形共振器2225(図22)のQ値を表すことができる。
【0582】
いくつかの例示的な態様では、図26に示すように、約30、例えば26.602のQ値を有する33pHの円形共振器インダクタンスは、例えば33.5GHzの周波数で、円形マルチコア発振器によって達成され得る。
【0583】
図8を参照すると、いくつかの例示的な態様では、レーダフロントエンド804は、例えば以下で説明するように、LO822の設定を制御するように構成されたLOコントローラ824を含んでもよい。
【0584】
いくつかの例示的な態様では、LOコントローラ824は、PLL820の一部として、例えばPLLコントローラの一部として実装されてもよい。
【0585】
いくつかの例示的な態様では、LOコントローラ824の1つまたは複数の機能および/または動作は、例えば、以下で説明するように、例えばPLL820の一部として、自動帯域選択器(ABS)の一部として実装されてもよい。
【0586】
他の態様では、LOコントローラ824の1つまたは複数の機能および/または動作は、PLL820および/またはレーダフロントエンド804の任意の他の要素の一部として、ならびに/あるいはPLL820および/またはレーダフロントエンド804の別個の要素として実装されてもよい。
【0587】
いくつかの例示的な態様では、例えば、以下で説明するように、LO822の設定を制御する際の1つまたは複数の技術的問題に対処する必要があり得る。
【0588】
いくつかの例示的な態様では、DPLLに基づく周波数シンセサイザは、アナログPLLの代替案を提供してもよい。例えば、アナログPLLとDPLLとの間の1つの違いは、LO、例えばLO822に適用され得る周波数コマンドへの位相情報の取得および処理にあり得る。
【0589】
一例では、DPLL、例えばPLL820は、LO822と基準クロック(REF)信号との間の相対位相を測定するように構成された時間デジタル変換器(TDC)を含むことができ、およびデジタル論理は、例えば、以下で説明するように、例えば相対位相を補償するために、必要な周波数設定(シフト)を計算する。
【0590】
いくつかの例示的な態様では、LO822は、比較的広い帯域幅をカバーする必要があり得る。そのような広い帯域幅をサポートするために、必要な周波数シフトに調整するためのLO822の制御は、例えば、所定の周波数シフトのセグメントに沿って、いくつかのセグメントに細分化されてもよい。
【0591】
いくつかの例示的な態様では、周波数シフトは、例えば、以下で説明するように、粗調整(CT)設定および微調整(FT)設定に従って実行されてもよい。
【0592】
いくつかの例示的な態様では、CT設定は、LO822の大きな周波数シフト、例えば周波数帯域間のシフトを制御するために適用されてもよい。
【0593】
一例では、CT設定は、例えばPLL820の位相ロック中に一定のままであってもよい。
【0594】
いくつかの例示的な態様では、FT設定は、例えばCT設定の周波数シフトと比較して、LO822のより小さい周波数シフトを制御するために適用されてもよい。一例では、FT設定は、経時的に位相ロックを維持するために必要とされ得るLO822の制御周波数シフトに適用され得る。
【0595】
いくつかの例示的な態様では、PLL820は、例えば、以下で説明するように、例えば、取得段階および追跡段階を含む複数の動作段階で動作するように構成されてもよい。
【0596】
いくつかの例示的な態様では、PLL820は、例えば以下で説明するように、例えば、取得段階中および/または追跡段階中に、CT設定およびFT設定を適用することができる。
【0597】
いくつかの例示的な態様では、PLL820は、例えば、ABSによって制御することができる補助周波数ロックループ(FLL)回路を使用して、例えば、最良適合帯域および必要な周波数が見つかる領域を選択することによって、取得段階中にCT設定を適用することができる。
【0598】
いくつかの例示的な態様では、PLL820は、例えば最良適合帯域および領域を選択した後に、例えばFT設定を適用することによって、基準信号の位相にロックするために解放されてもよい。
【0599】
いくつかの例示的な態様では、PLL820は、追跡段階中に位相を連続的に測定することができる。例えば、位相は連続的に測定され、必要な値に並置されてもよい。例えば、不一致、例えばすべての不一致は、FT設定を変更するコマンドをもたらすことができる。
【0600】
いくつかの例示的な態様では、1つまたは複数のシナリオ、実施態様、および/または使用事例は、追跡段階中に必要な周波数に再ロックする必要があり得る。例えば、これらのシナリオは、CT設定の変更をもたらすことができ、その結果、例えば以下で説明するように、FLL回路を再起動することができる。
【0601】
一例では、電源ドリフトおよび/または温度ドリフトによって、FT設定が、PLL820がロックされている副帯域のエッジに近づく可能性がある。例えば、この近接は、例えばドリフトが、例えば適切なCT設定を適用することによって処理されない場合には、PLL820に必要な周波数へのロックを失わせる可能性がある。
【0602】
別の例では、無線、例えば、フロントエンド804(図8)のTx883(図1)は、例えば、1つまたは複数の動作要件、例えば、標準要件、性能要件、環境要件、および/または任意の他の動作要件のために、その送信を別の周波数にシフトすることが必要とされ得る。
【0603】
いくつかの例示的な態様では、PLL820を必要な周波数に再ロックするプロセスは、例えば、再ロックが複数の段階および測定を含む場合、時間および/またはリソースを消費する可能性がある。
【0604】
いくつかの例示的な態様では、例えば、以下で説明するように、例えばPLLを再ロックする必要があるたびに、例えば完全なFLLベースの測定を実行するときに、1つまたは複数の欠点、非効率性、および/または技術的問題があり得る。
【0605】
一例では、フルFLLベースの測定は、例えば、環境ドリフトに起因しておよび/または周波数を変更するために、例えば再ロックが必要とされるたびに、フル測定ベースの周波数ロックサイクルを含んでもよい。
【0606】
例えば、完全なFLLベースの測定は、例えばサイクルカウンタ(CC)測定に基づいて、例えばバイナリ検索または線形検索などのCT検索を実行し、続いて、例えば同じCC測定に基づいて、完全または部分的なFT検索を実行することによって、例えばABSによってCT設定を適用することを含んでもよい。例えば、FT設定は、位相ロック過渡を短縮するために、および/または、例えば、使用される位相量子化器の制限に起因してPLLに存在し得る曖昧さを除去するために必要とされ得る。
【0607】
例えば、フルFLLベースの測定は、例えばシステムの観点から、過渡時間に関してコストがかかりすぎる可能性がある。
【0608】
いくつかの例示的な態様では、各隣接帯域によってカバーされる周波数において大きなオーバーラップを有する多数の副帯域を含む副帯域方式を実施するときに、1つまたは複数の欠点、非効率性、および/または技術的問題があり得る。例えば、例として以下で説明するように、環境ドリフトに対処するために、副帯域方式を実施することができる。
【0609】
例えば、環境ドリフトの間、PLLは、次の副帯域に、例えば、必要な周波数が新たな副帯域の中心により近くなり得るように選択され得る方向にドリフトすることができる。この例によれば、遷移中にFT設定を一定に保つことができ、これは大きな副帯域のオーバーラップを指示することができ、例えば、次の帯域の開始FT設定は、所望の周波数に対応する最終FT設定に可能な限り近くなければならない。例えば、このオーバーラップ要件に従わないと、例えば位相サンプリングの曖昧さに起因して、誤った周波数にロックされる可能性があり、および/または長い収束過渡現象を引き起こす可能性がある。
【0610】
例えば、大きな副帯域オーバーラップは、多数の重なり合う副帯域をもたらし得る。この多数の重なり合う副帯域は、単純な環境ドリフト緩和のために必要とされ得る。多数の重なり合う副帯域を維持する必要性は、位相雑音性能を低下させる可能性があり、品質係数Qを低減する可能性があり、電力消費を増加させる可能性があり、および/または占有チップ面積を増加させる可能性がある最適以下のLO設計をもたらす可能性がある。例えば、低位相雑音、低電力、および/または小面積発振器に対するベースライン要件は、可能な限り小さいいくつかの副帯域を必要とする場合がある。
【0611】
いくつかの例示的な態様では、PLL再ロックのための技術的解決策には、一般に事前較正を必要とする周波数の順序付き変化から生じる過渡現象の短縮に基づくことができる、1つまたは複数の欠点、非効率性、および/または技術的問題があり得る。
【0612】
例えば、各CT設定の中心周波数を記述するCT関数は、例えば、その単調さ、例えば、CT設定の実現態様のために通常満たされない要件を保留して、いくつかの測定値に基づいて近似することができる。例えば、関数は、所与の周波数に必要なCTを計算するために使用されてもよく、PLLは、例えばロックが最終的に達成され得るまで、FT設定に収束するために使用されてもよい。
【0613】
例えば、CT関数における単調性の欠如は、禁止領域のテーブルを構成することを必要とする可能性があり、これは技術をさらに複雑にする可能性がある。CT機能の実装は、例えば、ライン内の次の副帯域が必ずしもより高い周波数をもたらすとは限らないため、順序付けられた周波数変化および/または環境ドリフト緩和を著しく複雑にする可能性がある。
【0614】
一例では、環境変化、例えば温度変化および/または電圧変化は、CT機能を役に立たなくする可能性がある。例えば、デジタル化された出力ならびに温度ドリフト動力学の知識を有する温度センサは、例えば温度のかなりのシフトが発生した後に、例えば単一の時間抽出された事前較正テーブルを利用するために不可欠であり得る。
【0615】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、技術的解決策を提供するように構成されてもよく、これは、例えば、以下に説明するように、例えば、収集段階および/または追跡段階中に、PLL820のロック時間を必要な周波数まで大幅に短縮することをサポートすることができる。
【0616】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、技術的解決策を提供するように構成されてもよく、これは、例えば以下に説明するように、例えば環境の変化を経験する場合であっても、PLL820のロック時間の短縮をサポートすることができる。
【0617】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、技術的解決策を提供するように構成されてもよく、これは、例えば、事前に測定されたLO特性テーブルを使用する計算、および例えば以下に説明するように、テーブルの作成以降に経験する環境ドリフトを補償するアルゴリズムに基づいて、PLL820のロック時間の短縮をサポートすることができる。
【0618】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば、起動時に、例えば以下で説明するように、例えば、完全な事前較正テーブルを作成することによって、LO822を特徴付けるように構成されてもよい。
【0619】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば、以下で説明するように、例えばfnewで示される新たな必要な周波数に基づいて、例えば係数をかけられた必要な周波数で完全な事前較正テーブルにアクセスするように構成されてもよい。
【0620】
いくつかの例示的な態様では、係数をかけられた必要な周波数は、事前較正テーブルの特性評価時以降に経験された環境シフトに適している場合がある。
【0621】
いくつかの例示的な態様では、係数をかけられた必要な周波数は、例えば以下で説明するように、例えばPLL820がロック状態にあるときに、例えば、現在のCT設定、現在のFT設定、および/またはfoldで表される現在の周波数に基づいて決定されてもよい。
【0622】
いくつかの例示的な態様では、係数をかけられた必要な周波数は、例えば、PLL820がロック状態にないとき、例えば以下で説明するように、例えば、周波数測定値、例えば単一の周波数測定値に基づいて決定されてもよい。
【0623】
いくつかの例示的な態様では、係数をかけられた必要な周波数は、例えば、バイナリ探索およびFT設定を使用することによって、適切なCT設定を見つけるために使用され得る。例えば、テーブルエントリは、例えば以下で説明するように、例えば、線形または非線形のいずれかのFT設定の副帯域周波数依存性を含んでもよい。
【0624】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、係数をかけられた必要な周波数を使用してLO822の設定を制御することができ、これは、例えば、初期周波数誤差を任意に小さくすることができ、例えば、1桁の百万分率(ppm)にすることができるため、例えば、高い精度レベルを維持しながら、周波数ロック時間および/または位相ロック時間を大幅に低減することができる。
【0625】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、係数をかけられた必要な周波数を使用してLO822の設定を制御することができ、PLL820がより速いロック時間を達成することを可能にすることができ、例えば、フレッシュロックおよび再ロックの両方の場合に、取得段階でかなりの節約をもたらすことができる。
【0626】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば必要でないときに、例えばLO822をオン状態とオフ状態との間で切り替えることによって、PLL820が拡張機能フローおよび/または省電力を提供することを可能にするように、係数をかけられた必要な周波数を使用してLO822の設定を制御することができる。
【0627】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えばLO822の位相雑音品質を犠牲にすることなく、PLL820が、例えば温度ドリフトなどの環境変化に対する改善された追跡および/または応答を提供することを可能にし得る方法で、係数をかけられた必要な周波数を使用してLO822の設定を制御することができる。
【0628】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、係数をかけられた必要な周波数を使用して、LO822の設定を制御することができ、これにより、温度ドリフトによって引き起こされる周波数過渡現象を、例えば、適切な必要な低い値に低減することができる。
【0629】
いくつかの例示的な態様では、レーダフロントエンド804は、例えば以下で説明するように、例えば、第1の環境条件で、複数のLO周波数をLO822のそれぞれの複数のLO設定にマッピングするために、例えば、ルックアップテーブル(LUT)807の形態でマッピング情報を格納するためのメモリ805を含んでもよい。
【0630】
いくつかの例示的な態様では、メモリ805は、コントローラ824の一部として、および/またはPLL820の一部として実装されてもよい。他の態様では、メモリ805は、レーダフロントエンド804の任意の他の要素の一部として実装されてもよい。
【0631】
いくつかの例示的な態様では、マッピング情報は、例えば、以下で説明するように、LUT807の形態でメモリ805に格納されてもよい。他の態様では、マッピング情報は、任意の他の形態および/またはデータ構造でメモリ805に格納されてもよい。
【0632】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば、以下で説明するように、例えばLO807の初期化時に、例えばLUT822内の複数のLO周波数の複数のLO設定へのマッピングを較正するように構成されてもよい。他の態様では、例えばLUT807における複数のLO周波数の少なくともいくつかの複数のLO設定へのマッピングは、任意の他のタイミングで、例えば周期的もしくは非周期的に、および/または任意の他の追加のもしくは代替的な方式に従って較正、初期化、更新、および/または調整されてもよい。
【0633】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば以下で説明するように、例えば、第2の環境条件で、LO822の設定を必要なLO周波数に制御するように構成されてもよい。
【0634】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば以下で説明するように、例えば、LO822のキャパシタンスを設定することによって、LO822を設定するように構成されてもよい。他の態様では、コントローラ824は、例えば、LO822の任意の他の追加または代替パラメータを設定することによって、LO822を設定するように構成されてもよい。
【0635】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば以下で説明するように、例えばLUT807内の、例えばマッピング情報に基づいて、LO822の設定を必要なLO周波数に制御するように構成されてもよい。他の態様では、PLLコントローラ824は、例えば、任意の他の追加または代替メカニズムに基づいて、LO822の設定を必要なLO周波数に制御するように構成されてもよい。
【0636】
いくつかの例示的な態様では、例えば以下で説明するように、第1の環境条件は第1の温度を含んでもよく、第2の環境条件は第1の温度とは異なる第2の温度を含んでもよい。
【0637】
他の態様では、第1の環境条件および第2の環境条件は、任意の他の環境条件を含んでもよい。
【0638】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば、以下で説明するように、例えば、第2の環境条件におけるLO822の周波数に基づいて更新係数を決定するように構成されてもよい。
【0639】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば、以下で説明するように、第2の環境条件におけるLO822のLO設定に対応する、例えば第2の環境条件におけるLO822の周波数および例えばLUT807内のマッピング情報内の周波数に基づいて、更新係数を決定するように構成されてもよい。
【0640】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば、以下で説明するように、例えば、第2の環境条件におけるLO822のLO設定に対応する、例えばLUT807内のマッピング情報内の周波数による第2の環境条件におけるLO822の周波数の除算に基づいて、更新係数を決定するように構成されてもよい。他の態様では、コントローラ824は、任意の追加的または代替的な計算および/またはパラメータに基づいて更新係数を決定するように構成されてもよい。
【0641】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば、以下で説明するように、例えば、必要な周波数および更新係数に基づいて、係数をかけられた必要な周波数を決定するように構成されてもよい。
【0642】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば、以下で説明するように、例えば、更新係数による必要なLO周波数の除算に基づいて、係数をかけられた必要な周波数を決定するように構成されてもよい。他の態様では、コントローラ824は、任意の追加的または代替的な計算および/またはパラメータに基づいて、係数をかけられた必要な周波数を決定するように構成されてもよい。
【0643】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば、以下で説明するように、係数をかけられた必要な周波数で、例えばLUT807内のマッピング情報にアクセスして、例えば、必要な周波数に対応するLO設定を検索するように構成されてもよい。
【0644】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば以下で説明するように、必要な周波数に対応するLO設定に従ってLO822を設定するように構成されてもよい。
【0645】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば以下で説明するように、例えば、必要な周波数に対応するLO設定に基づいて、LO822のキャパシタンスを設定することによってLO822を設定するように構成されてもよい。
【0646】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば以下で説明するように、例えば、係数をかけられた必要な周波数に基づいて、CT周波数設定および/またはFT周波数設定を決定するように構成されてもよい。
【0647】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば、以下で説明するように、例えば、CT周波数設定および/またはFT周波数設定に基づいてLO822を設定するように構成されてもよい。
【0648】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば以下で説明するように、例えば、係数をかけられた必要な周波数で、例えばLUT807内のマッピング情報にアクセスすることによって、CT周波数設定を決定するように構成されてもよい。
【0649】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば以下で説明するように、例えば、係数をかけられた必要な周波数と、CT周波数設定に対応する、例えばLUT807内のマッピング情報内の周波数との間の差に基づいて、FT周波数設定を決定するように構成されてもよい。
【0650】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば以下で説明するように、第2の環境条件におけるLO822の周波数を決定するように構成されてもよい。
【0651】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824は、例えば以下で説明するように、例えば、例としてPLL820のロック状態におけるLOの周波数に基づいて、第2の環境条件におけるLO822の周波数を決定するように構成されてもよい。
【0652】
いくつかの例示的な態様では、PLLコントローラ824は、例えば以下で説明するように、例えば、例としてPLL820の非ロック状態におけるLO822の周波数測定値に基づいて、第2の環境条件におけるLO822の周波数を決定するように構成されてもよい。
【0653】
いくつかの例示的な態様では、fで示されるLO822の周波数は、例えば、以下のように定義することができる。
【数9】
ここで、LはLO822の誘導を表し、CはLO822のキャパシタンスを表す。
【0654】
一例では、発振の周波数は、例えば、有効容量Cを変更することによって調整することができる。この例によれば、一次容量依存性についてf(x)で示される発振の可変周波数は、例えば、以下のように定義することができる。
【数10】
【0655】
いくつかの例示的な態様では、式9は、例えば、以下のように書き直すことができる。
【数11】
【0656】
いくつかの例示的な態様では、式10によって示されるように、環境メカニズムが同様の方法でΔCおよびCの変化に影響を及ぼし得る場合、それらの影響は、例えば式10のレシオメトリック性質のために相殺される。したがって、環境変化に対する発振周波数の依存性は、パラメータfによって捕捉される、例えば完全に捕捉されることさえある。この挙動も実験的に実証されている。
【0657】
いくつかの例示的な態様では、式10は、例えば、温度に対してTで示される環境変数を使用し、温度依存性によって無効になり得る容量比
【数12】
を2cで示すことによって、例えば以下のように書き換えることができる。
【数13】
【0658】
いくつかの例示的な態様では、第1の温度および第2の温度での周波数測定値を使用して、第2の温度でのLO822の周波数を推定してもよい。例えば、第2の温度でのLO822のf(T)で示される周波数は、例えば以下に説明するように、2つの周波数測定値、例えば、Tで示される第1の温度での第1の測定値と、Tで示される第2の温度での第2の測定値とを並置することによって推定することができる。
【0659】
いくつかの例示的な態様では、uで示される更新係数は、例えば以下のように、例えば、第2の温度でのLO822の周波数f(T)、および第1の温度でのLO822のLO設定に基づいて決定することができる。
【数14】
【0660】
いくつかの例示的な態様では、第1の温度TにおけるLO822のLO設定は、例えば更新係数uに基づいて、第2の温度Tに対して更新されてもよい。
【0661】
いくつかの例示的な態様では、LO822の更新されたLO設定は、LO822に適用されてもよく、これは、例えば、機構が同様の環境的影響を有すると仮定して、周波数制御機構のいくつかの層、例えば、CTおよびFT設定を有してもよい。
【0662】
いくつかの例示的な態様では、例えばLUT807におけるマッピング情報の較正は、初期化時、例えばレーダフロントエンド804の電源投入時、および/または他の任意の時間に行われてもよい。いくつかの例示的な態様では、例えばLUT807内のマッピング情報の1つまたは複数の値は、例えば周期的に、非周期的に、オンザフライで、例えばリアルタイムで、および/または任意の他の初期化および/または更新方式に従って初期化および/または更新することができる。
【0663】
いくつかの例示的な態様は、本明細書に記載されているように、例えばLUT807内のマッピング情報を使用して、デジタル制御発振器(DCO)、例えばLO822を較正および/または設定することに関して本明細書に記載されている。他の態様では、LOは、任意の他のタイプのLOを含んでもよい。
【0664】
例えば、例えば純粋にデジタルから純粋にアナログに及ぶ豊富なLO制御方法、およびそれらの実現のために、統一された特性化手順を定義することは困難であり得る。したがって、広く使用されているDCOに対処することができるが、いくつかの一般化を他のLOタイプの異なる治療に適用することができる。これらの一般化は可能であり得るが、数学的計算の増加、したがって計算の複雑さを犠牲にし得る。
【0665】
いくつかの例示的な態様では、例えば、定式化を容易にするために、各副帯域内の小さな相対帯域幅近似(c<<1)を使用して、以下の周波数依存性を提供することができる。
【数15】
ここで、f(T,B)は、CT=bおよびFT=x=0で達成される周波数を表し、これは正規化およびセンタリングすることができ、例えば~[-0.5,0.5]である。
【0666】
一例では、Klin(T,b)は、-f(T,B)・cとして定義され得る。この例によれば、例えば、事前に較正されたLUTの形態の事前に較正されたマッピング情報は、例えば、以下のように定義され得る。
【表1】
【0667】
別の例では、任意の他のマッピング情報および/またはLUTが定義されてもよい。
【0668】
いくつかの例示的な態様では、例えばLO822の線形挙動を捕捉するために、例えばKlin(T,b)およびf(T,B)を推定するために、少なくとも2つの測定値を利用することができる。
【0669】
いくつかの例示的な態様では、2つの測定は、例えば、行列縞の影響を過大評価するために、CT=b=0および
【数16】
で行われてもよい。
【0670】
いくつかの例示的な態様では、2つの測定値
【数17】
の結果を使用して、例えば、Klin(T,b)および/またはf(T,B)を推定することができる。
【0671】
いくつかの例示的な態様では、例えばバラクタなどの1つまたは複数の他の周波数制御方式によって表示され得る非線形挙動の場合、多項式の次数が上昇する可能性があり、より多くの特性評価測定値、例えば3つ以上の測定値が必要とされる可能性がある。
【0672】
いくつかの例示的な態様では、例えば、例としてLUT807内のマッピング情報への将来のアクセスのために、2つの測定値におけるCT設定を表す2つのそれぞれの値を格納することができる。
【0673】
いくつかの例示的な態様によるPLL2720を概略的に示す図27を参照する。例えば、PLL820(図8)は、PLL2720の1つまたは複数の要素を含むことができ、および/またはPLL2720の1つまたは複数の動作および/または1つまたは複数の機能を実行することができる。
【0674】
いくつかの例示的な態様では、図27に示すように、PLL2720は、例えば、1つまたは複数のRFチェーン、例えば、Txチェーン810(図8)および/またはRxチェーン812(図8)に周波数信号2745を提供するように構成されてもよい。
【0675】
いくつかの例示的な態様では、図27に示すように、PLL2720は、CT設定およびFT設定に従って動作するLO2722、例えばDCOを含んでもよい。例えば、LO822(図8)は、LO2722の1つまたは複数の要素を含んでもよく、および/またはLO2722の1つまたは複数の動作および/または1つまたは複数の機能を実行してもよい。
【0676】
いくつかの例示的な態様では、図27に示すように、PLL2720は、LO2722のLO設定を制御するように構成されたABS2724を含んでもよい。例えば、コントローラ824(図8)は、ABS2724の1つまたは複数の要素を含むことができ、および/またはABS2724の1つまたは複数の動作および/または1つまたは複数の機能を実行することができる。
【0677】
いくつかの例示的な態様では、図27に示すように、ABS2724は、例えば第1の環境条件において、複数のLO周波数をLO2722のそれぞれの複数のLO設定にマッピングするために、例えばLUT2752の形態でマッピング情報を格納することができる。例えば、第1の環境条件は、例えばLUT2752におけるマッピング情報の較正、初期化および/または更新時の環境条件を含んでもよい。
【0678】
いくつかの例示的な態様では、図27に示すように、ABS2724は、例えばLO2722の初期化時に、および/または任意の他のタイミングで、LUT2752内の複数のLO設定への複数のLO周波数のマッピングを較正するように構成された較正器2754を含んでもよい。
【0679】
いくつかの例示的な態様では、較正器2754は、例えば、CC2741および/またはTDC2732による、例えばLO周波数2756の周波数測定値に基づいて、例えばLUT2752内のマッピング情報を較正してもよい。
【0680】
いくつかの例示的な態様では、図27に図示するように、PLL2720は、必要な周波数をABS2724へ指定するように構成された周波数制御ワード(FCW)プロバイダ2728を含んでもよい。
【0681】
いくつかの例示的な態様では、ABS2724は、例えば、FCW2728からABS2724によって提供されるように、例えば、必要な周波数に対応する値(f、k_lin)の適切なペアを探索するために、LUT2752において探索2758、例えば、バイナリ探索を実行するように構成されてもよい。
【0682】
いくつかの例示的な態様では、ABS2724は、第2の環境条件、例えば、必要な周波数が提供された時点の環境条件でLO2722の周波数を決定するように構成されてもよい。
【0683】
いくつかの例示的な態様では、ABS2724は、例えば、PLL2720のロック状態におけるLO2722の周波数に基づいて、例えば、必要な周波数が提供されたときにPLL2720がロック状態にあるときに、第2の環境条件におけるLO2722の周波数を決定するように構成されてもよい。
【0684】
いくつかの例示的な態様では、ABS2724は、第2の環境条件におけるLO2722の周波数を、例えば、LO2722の周波数測定値に基づいて、PLL2720の非ロック状態において、例えば、必要な周波数が提供された時点でPLL2720がロック状態にないときに決定するように構成されてもよい。
【0685】
いくつかの例示的な態様では、ABS2724は、例えばLO2722の決定された周波数に基づいて、更新係数、例えば更新係数uを決定するように構成されてもよい。
【0686】
いくつかの例示的な態様では、ABS2724は、例えば、FCWプロバイダ2728からの更新係数および必要な周波数に基づいて、係数をかけられた必要な周波数を決定するように構成されてもよい。
【0687】
いくつかの例示的な態様では、ABS2724は、例えば、FCWプロバイダ2728からの必要な周波数をLUT温度領域にキャストするために、係数をかけられた必要な周波数で、例えばLUT2725内のマッピング情報にアクセスするように構成されてもよい。
【0688】
いくつかの例示的な態様では、探索2758は、例えば帯域番号および帯域に対応する値(f、k_lin)などの適切なCT設定2751を見つけることができる。
【0689】
いくつかの例示的な態様では、ABS2724は、例えば値(f、k_lin)に基づいてFT設定2759を計算するように構成されたFT計算器2757を含んでもよい。
【0690】
いくつかの例示的な態様では、ABS2724は、例えば、CT設定2751およびFT設定2759をLO2722に適用することによって、LO2722を必要な周波数に設定するように構成されてもよい。
【0691】
図28を参照すると、LOの必要なLO周波数への設定を制御する方法が概略的に示されている。例えば、図28の方法の動作のうちの1つまたは複数は、レーダフロントエンド、例えばレーダフロントエンド804、コントローラ、例えばコントローラ824(図8)、またはABS2724(図27)、PLL、例えばPLL820(図8)、および/またはLO、例えばLO822(図8)のうちの1つまたは複数の要素によって実行されてもよい。
【0692】
いくつかの例示的な態様では、ブロック2802に示すように、本方法は、新たな必要な周波数へのロックを要求するために再ロック要求を処理するステップを含んでもよい。例えば、コントローラ824(図8)は、例えば上述したように、例えばFCW2728(図27)からの再ロック要求を処理して、LO822(図8)を新たな必要な周波数にロックするように要求することができる。
【0693】
いくつかの例示的な態様では、ブロック2804に示すように、本方法は、PLLのロック状態を判定するステップを含んでもよい。例えば、コントローラ824(図8)は、例えば上述したように、PLL820(図8)がロック状態にあるか否かを判定するように構成されてもよい。
【0694】
いくつかの例示的な態様では、ブロック2806に示すように、本方法は、例えばPLLがロック状態にないときに、LOの周波数を検出するために測定、例えば単一の測定を実行するステップを含んでもよい。例えば、コントローラ824(図8)は、既知のCT設定bおよびFT設定xで周波数測定を実行するように構成されてもよく、これは、例えばPLL820(図8)がロックされていないときに(b、x、fmeas)トライアドをもたらすことができる。
【0695】
いくつかの例示的な態様では、ブロック2808に示すように、本方法は、例えばPLLがロック状態にあるときにLOの周波数を決定するステップを含んでもよい。例えば、コントローラ824(図8)は、例えば上述したように、例えば、PLL820(図8)がロックされたときのPLL820(図8)の現在の周波数に基づいて、LO822(図8)の周波数を決定するように構成されてもよい。
【0696】
一例では、トライアド(b,x,fmeas)は、既知であってもよく、例えばPLL820(図8)がロックされているときに、例えば、周波数測定値が定義された周波数に等しくてもよく、例えば、fmeas=foldであってもよい。
【0697】
いくつかの例示的な態様では、ブロック2810に示すように、本方法は、例えば、LO822(図8)の必要な周波数および決定された周波数に基づいて、更新係数を決定するステップを含んでもよい。例えば、コントローラ824(図8)は、例えば上述したように、更新係数uを決定するように構成されてもよい。
【0698】
一例では、更新係数は、例えば、式12に基づいて、例えば以下のように、例えば、測定されたまたは既知の周波数fmeasを、同じCT設定bおよびFT設定xを有する、例えば、fLUTと示されるLUT807(図8)内のマッピング情報から計算された周波数で除算することによって決定することができる。
【数18】
【0699】
いくつかの例示的な態様では、ブロック2812に示すように、本方法は、係数をかけられた必要な周波数を決定するステップを含んでもよい。例えば、コントローラ824(図8)は、例えば上述したように、例えば、決定された更新係数に基づいて、必要な周波数に対応する係数をかけられた必要な周波数を決定するように構成されてもよい。
【0700】
一例では、コントローラ824(図8)は、例えば以下のように、例えば、fnew(T2)で示される必要な周波数を更新係数で除算することによって、fnew(T1)で示される係数をかけられた必要な周波数を決定するように構成されてもよい。
【数19】
【0701】
いくつかの例示的な態様では、コントローラ824(図8)は、新たな環境条件について、例えばLUT807(図8)内のマッピング情報全体を更新する必要なく、例えば係数をかけられた必要な周波数で、例えばLUT807(図8)内のマッピング情報にアクセスすることによって、LO822(図2)の設定を決定するように構成されてもよい。
【0702】
例えば、新しい条件fnew(T2)における必要な周波数をLO822の較正時に存在した条件、例えば時間T1にキャストすることは、例えば上述したように、必要な周波数を更新係数uで除算することによって達成することができる。
【0703】
いくつかの例示的な態様では、ブロック2814に示すように、本方法は、CT設定を決定するために、例えばLUT内のマッピング情報にアクセスするステップを含んでもよい。例えば、コントローラ824(図8)は、例えば上述したように、必要な周波数に対応するCT設定を決定するために、例えばLUT2752(図27)内のマッピング情報にアクセスするように構成されてもよい。
【0704】
一例では、コントローラ824(図8)は、例えばLUT807(図8)内のマッピング情報にアクセスして、例えば、環境内の係数をかけられた必要な周波数で、bnewで示される最適なCT設定(「新しいCT設定」)を見つけるように構成されてもよい。例えば、コントローラ824(図8)は、CT設定2751(図27)を決定するように構成されてもよい。
【0705】
いくつかの例示的な態様では、ブロック2816に示すように、本方法は、FT設定を決定するステップを含んでもよい。例えば、コントローラ824(図8)は、必要な周波数に対応するFT設定2759(図27)を決定するように構成されてもよい。
【0706】
一例では、コントローラ824(図8)は、例えば、以下のように、例えば、f(T1、bnew)で示される、例えばLUT内のマッピング情報内の、例えば、最適なCT設定bnewに対応する周波数と、係数をかけられた必要な周波数fnew(T1)との間の差に基づいて、xnewで示されるFT設定を決定するように構成されてもよい。
【数20】
【0707】
いくつかの例示的な態様では、ブロック2820に示すように、本方法は、LOを必要な周波数に設定するために新しいCT設定および新しいFT設定を適用するステップを含んでもよい。例えば、コントローラ824(図8)は、LO822(図8)を必要な周波数に設定するために、新しいCT設定2751(図27)および新しいFT設定2759(図27)を適用するように構成されてもよい。
【0708】
いくつかの例示的な態様による、LOを設定する方法を概略的に示す図29を参照する。例えば、図29の方法の動作のうちの1つまたは複数は、レーダフロントエンド、例えばレーダフロントエンド804、コントローラ、例えばコントローラ824(図8)、PLL、例えばPLL820(図8)、ABS、例えばABS2724(図27)、および/またはLO、例えばLO822(図8)のうちの1つまたは複数の要素によって実行されてもよい。
【0709】
ブロック2910に示すように、本方法は、第1の環境条件において複数のLO周波数をLOのそれぞれの複数のLO設定にマッピングするために、例えばLUTにマッピング情報を格納するステップを含んでもよい。例えば、PLL820(図8)は、例えば上述したように、第1の環境条件で複数のLO周波数をLO822(図8)のそれぞれの複数のLO設定にマッピングするLUT807(図8)を格納することができる。
【0710】
ブロック2912に示すように、本方法は、第2の環境条件でLOを必要なLO周波数に設定することを制御するステップを含んでもよい。例えば、コントローラ824(図8)は、LO822(図8)の設定を、例えば上述したように、第2の環境条件で必要なLO周波数に制御することができる。
【0711】
ブロック2914に示すように、第2の環境条件でLOを必要なLO周波数に設定することを制御するステップは、例えば、第2の環境条件でのLOの周波数と、第2の環境条件でのLOのLO設定に対応する、例えばLUT内のマッピング情報内の周波数と、に基づいて、更新係数を決定するステップを含んでもよい。例えば、コントローラ824(図8)は、例えば上述したように、第2の環境条件におけるLO822(図8)の周波数と、第2の環境条件におけるLO822(図8)のLO設定に対応するLUT807(図8)内の周波数とに基づいて更新係数を決定することができる。
【0712】
ブロック2916に示すように、第2の環境条件でLOを必要なLO周波数に設定することを制御するステップは、例えば、必要な周波数および更新係数に基づいて、係数をかけられた必要な周波数を決定するステップを含んでもよい。例えば、コントローラ824(図8)は、例えば上述したように、必要な周波数および更新係数に基づいて、係数をかけられた必要な周波数を決定することができる。
【0713】
ブロック2918に示すように、第2の環境条件でLOを必要なLO周波数に設定することを制御するステップは、係数をかけられた必要な周波数で、例えばLUT内のマッピング情報にアクセスして、必要な周波数に対応するLO設定を取り出すステップを含んでもよい。例えば、コントローラ824(図8)は、例えば上述したように、必要な周波数に対応するLO設定を検索するために、係数をかけられた必要な周波数でLUT8078(図8)にアクセスすることができる。
【0714】
ブロック2920に示すように、第2の環境条件でLOを必要なLO周波数に設定することを制御するステップは、必要な周波数に対応するLO設定に従ってLOを設定するステップを含んでもよい。例えば、例として上述したように、コントローラ824(図8)は、必要な周波数に応じたLO設定に従ってLO822(図8)を設定してもよい。
【0715】
いくつかの例示的な態様による、製造品3000を概略的に示す図30を参照する。製造品3000は、1つまたは複数の有形のコンピュータ可読(「機械可読」)非一時的記憶媒体3002を含むことができ、これは、例えば論理3004によって実装されるコンピュータ実行可能命令を含むことができ、このコンピュータ実行可能命令は、少なくとも1つのコンピュータプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのコンピュータプロセッサが、図1図2図3図4図5図6図7図8図9図10図11図12図13図14図15図16図17図18図19図20図21図22図23図24図25図26図27図28および/もしくは図29を参照して説明した1つまたは複数の動作および/または機能、ならびに/あるいは本明細書に記載の1つまたは複数の動作を実施することを可能にするように動作可能である。「非一時的機械可読媒体」および「コンピュータ可読非一時的記憶媒体」という語句は、一時的な伝播信号を唯一の例外として、すべての機械および/またはコンピュータ可読媒体を含むように指示され得る。
【0716】
いくつかの例示的な態様では、製造品3000および/または記憶媒体3002は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、取り外し可能または取り外し不可能なメモリ、消去可能または消去不可能なメモリ、書き込み可能または書き換え可能なメモリなどを含む、データを記憶することができる1つまたは複数のタイプのコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよい。例えば、記憶媒体3002は、RAM、DRAM、ダブルデータレートDRAM(DDR-DRAM)、SDRAM、スタティックRAM(SRAM)、ROM、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、記録可能コンパクトディスク(CD-R)、書き換え可能コンパクトディスク(CD-RW)、フラッシュメモリ(例えば、NORまたはNANDフラッシュメモリ)、コンテンツアドレス可能メモリ(CAM)、ポリマーメモリ、相変化メモリ、強誘電体メモリ、シリコン酸化物窒化物酸化物シリコン(SONOS)メモリ、ディスク、フロッピーディスク、ハードドライブ、光ディスク、磁気ディスク、カード、磁気カード、光カード、テープ、カセットなどを含んでもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムをリモートコンピュータから要求側コンピュータにダウンロードまたは転送することに関与する任意の適切な媒体を含むことができ、要求側コンピュータは、通信リンク、例えば、モデム、無線またはネットワーク接続を介して搬送波または他の伝播媒体で具現化されたデータ信号によって搬送される。
【0717】
いくつかの例示的な態様では、論理3004は、命令、データ、および/またはコードを含むことができ、命令、データ、および/またはコードは、機械によって実行されると、機械に本明細書に記載の方法、プロセス、および/または動作を実行させることができる。機械は、例えば、任意の適切な処理プラットフォーム、コンピューティングプラットフォーム、コンピューティングデバイス、処理デバイス、コンピューティングシステム、処理システム、コンピュータ、プロセッサなどを含むことができ、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアなどの任意の適切な組み合わせを使用して実装することができる。
【0718】
いくつかの例示的な態様では、論理3004は、ソフトウェア、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、プログラム、サブルーチン、命令、命令セット、コンピューティングコード、単語、値、記号などを含んでもよいか、またはそれらとして実装されてもよい。命令は、ソースコード、コンパイル済みコード、解釈済みコード、実行可能コード、静的コード、動的コードなどのような任意の適切なタイプのコードを含んでもよい。命令は、特定の機能を実行するようにプロセッサに命令するために、所定のコンピュータ言語、方法、または構文に従って実装されてもよい。命令は、C、C++、Java(登録商標)、BASIC、Matlab(登録商標)、Pascal、Visual BASIC(登録商標)、アセンブリ言語、マシンコードなどのような任意の適切な高レベル、低レベル、オブジェクト指向、視覚、コンパイルおよび/または解釈プログラミング言語を使用して実装することができる。[実施例]
【0719】
以下の実施例は、さらなる態様に関する。
【0720】
実施例1は、入力ノードにおける入力RF信号に基づいて出力ノードにおいて増幅された無線周波数(RF)信号を提供するように構成されたマルチコア低雑音増幅器(LNA)を有する受信(Rx)チェーンを備える装置を含み、マルチコアLNAが、入力ノードと出力ノードとの間に並列に接続された複数のLNAコアを有し、複数のLNAコアは、入力ノードに接続された第1のLNAコア入力と、出力ノードに接続された第1のLNAコア出力とを含む第1のLNAコアであって、第1のバイアス電圧によってバイアスされる第1のLNAコアと、入力ノードに接続された第2のLNAコア入力と、出力ノードに接続された第2のLNAコア出力とを含む第2のLNAコアであって、第2のLNAコアは第1のバイアス電圧とは異なる第2のバイアス電圧によってバイアスされ、第1のバイアス電圧または第2のバイアス電圧の少なくとも一方がベースバンド(BB)信号に基づき、BB信号が増幅されたRF信号に基づく、第2のLNAコアとを含む。
【0721】
実施例2は、実施例1の主題を含み、任意選択的に、RxチェーンはミキサおよびBB回路を含み、マルチコアLNA、ミキサおよびBB回路を含むRxチェーン要素のn次の全出力インターセプトポイント(OIPn)が、マルチコアLNAを除くRxチェーン要素のOIPnよりも大きい。
【0722】
実施例3は、実施例1または実施例2の主題を含み、任意選択的に、RxチェーンはミキサおよびBB回路を含み、マルチコアLNA、ミキサおよびBB回路を含むRxチェーン要素のn次の全出力インターセプトポイント(OIPn)がマルチコアLNAのOIPnより大きい。
【0723】
実施例4は、実施例1から3のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、第1のバイアス電圧および第2のバイアス電圧は、RxチェーンのBB回路の1つまたは複数の相互変調(IM)積に基づいて構成される。
【0724】
実施例5は、実施例4の主題を含み、任意選択的に、IM積は3次IM(IM3)積を含む。
【0725】
実施例6は、実施例1から5のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、BB信号に基づいて第1のバイアス電圧または第2のバイアス電圧のうちの少なくとも一方を適応的に較正するように構成されたコントローラを備える。
【0726】
実施例7は、実施例6の主題を含み、任意選択的に、コントローラは、マルチコアLNA、ミキサ、およびBB回路を含むRxチェーン要素のn次の全出力インターセプトポイント(OIPn)に基づいて、第1のバイアス電圧または第2のバイアス電圧のうちの少なくとも一方を較正するように構成される。
【0727】
実施例8は、実施例7の主題を含み、任意選択的に、コントローラは、Rxチェーン要素のOIPnを最大化するために第1のバイアス電圧または第2のバイアス電圧のうちの少なくとも一方を較正するように構成される。
【0728】
実施例9は、実施例1から8のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、入力RF信号はレーダ信号を含む。
【0729】
実施例10は、実施例9の主題を含み、任意選択的に、レーダを備え、レーダは、複数のRxチェーンおよび複数の送信(Tx)チェーンに接続された複数のアンテナと、複数のTxチェーンを介して送信され、複数のRxチェーンを介して受信されたレーダ信号に基づいてレーダ情報を生成するプロセッサとを含む。
【0730】
実施例11は、実施例10の主題を含み、任意選択的に、車両を備え、車両は、レーダと、レーダ情報に基づいて車両の1つまたは複数のシステムを制御するシステムコントローラとを含む。
【0731】
実施例12は、レーダデバイスを含み、レーダデバイスは、複数のアンテナと、複数のTxチェーンと、実施例1から8のいずれか1つのRxチェーンを含む複数のRxチェーンと、複数のアンテナを介して複数のTxチェーンおよび複数のRxチェーンによって通信されたレーダ信号に基づいてレーダ情報を生成するプロセッサとを含む。
【0732】
実施例13は、車両を含み、車両は、実施例12のレーダデバイスと、レーダ情報に基づいて車両の1つまたは複数の車両システムを制御するように構成されたシステムコントローラとを含む。
【0733】
実施例14は、装置を含み、装置は、複数の線形化相互コンダクタンス発振器コアを備える円形マルチコア発振器と、複数のトランジスタを備える線形化相互コンダクタンス発振器コアと、複数のトランジスタのソース間に接続された接地共振器と、複数の線形化相互コンダクタンス発振器コアの複数の接地共振器が接続された共通接地ノードと、複数のトランジスタのドレインに直流(DC)バイアスを提供するためのインダクタ(L)チョーク(Lチョーク)と、複数のトランジスタのゲートに接続されたインダクタキャパシタ(C)(LC)タンクとを含み、LCタンクは、CタンクおよびLタンクを備え、複数の線形化相互コンダクタンス発振器コアの複数のLタンクは、複数の線形化相互コンダクタンス発振器コアを誘導結合するために円形共振器を形成するように直列結合される。
【0734】
一例では、実施例14の装置は、例えば、実施例1、実施例30、実施例49および/または実施例62に関して説明したように、例えば、1つまたは複数の追加の要素を含んでもよい。
【0735】
実施例15は、実施例14の主題を含み、任意選択的に、複数の線形化相互コンダクタンス発振器コアは、それぞれの複数の電源に結合され、第1の線形化相互コンダクタンス発振器コアのLチョークは、複数の電源のうちの第1の電源に接続され、第2の線形化相互コンダクタンス発振器コアのLチョークは、複数の電源のうちの第2の電源に接続される。
【0736】
実施例16は、実施例15の主題を含み、任意選択的に、複数の電源は、それぞれの複数の低ドロップアウトレギュレータ(LDO)を含む。
【0737】
実施例17は、実施例14から16のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、線形化相互コンダクタンス発振器コアは、複数のトランジスタ間でLチョークの電圧を分圧するように構成された分圧器を備える。
【0738】
実施例18は、実施例17の主題を含み、任意選択的に、線形化相互コンダクタンス発振器コアは、Lチョークを複数のトランジスタのうちの第1のトランジスタのドレインに接続するための第1のノードと、Lチョークを複数のトランジスタのうちの第2のトランジスタのドレインに接続するための第2のノードとを備え、分圧器は、第1のノードと第2のトランジスタのゲートとの間に接続された第1のキャパシタと、第2のノードと第1のトランジスタのゲートとの間に接続された第2のキャパシタとを備える。
【0739】
実施例19は、実施例18の主題を含み、任意選択的に、分圧器は第1のノードと第2のノードとの間に直列に接続された複数のキャパシタを含む。
【0740】
実施例20は、実施例14から19のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、複数のトランジスタは第1のトランジスタおよび第2のトランジスタを含み、第1のトランジスタのゲートはLCタンクの第1のノードに接続され、第2のトランジスタのゲートはLCタンクの第2のノードに接続される。
【0741】
実施例21は、実施例14から20のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、複数の線形化相互コンダクタンス発振器コアは、それぞれの複数の出力を含み、複数の出力は、同じ位相を有するそれぞれの複数の電子信号を出力し、線形化相互コンダクタンス発振器コアの出力は、複数のトランジスタのゲートに接続される。
【0742】
実施例22は、実施例14から21のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、円形共振器が複数の接地共振器を取り囲む。
【0743】
実施例23は、実施例14から22のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、接地共振器が折り返しコモンモード共振器を含む。
【0744】
実施例24は、実施例12から23のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、接地共振器は、LCタンクの第2高調波を捕捉するように構成される。
【0745】
実施例25は、実施例14から24のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、Cタンクは、粗調整(CT)キャパシタおよび微調整(FT)キャパシタを含む。
【0746】
実施例26は、実施例14から25のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、円形マルチコア発振器は、4つの線形化相互コンダクタンス発振器コアを備える4コア円形発振器を備える。
【0747】
実施例27は、実施例14から26のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、円形マルチコア発振器を含む位相ロックループ(PLL)を備える。
【0748】
実施例28は、実施例27の主題を含み、任意選択的に、レーダを備え、レーダは、複数のRFチェーンに接続された複数のアンテナと、円形マルチコア発振器の周波数に基づいて、複数のアンテナを介して複数のRFチェーンによって通信されたレーダ信号に基づいてレーダ情報を生成するプロセッサとを含む。
【0749】
実施例29は、実施例28の主題を含み、任意選択的に、車両を備え、車両は、レーダと、レーダ情報に基づいて車両の1つまたは複数のシステムを制御するシステムコントローラとを含む。
【0750】
実施例30は、Rx無線周波数(RF)信号をRxベースバンド(BB)信号にダウンコンバートするように構成された直接変換受信(Rx)チェーンを備える装置を含み、直接変換Rxチェーンは、局部発振器(LO)信号に基づいてRx RF信号をRx BB信号にダウンコンバートするように構成されたアクティブミキサを備え、アクティブミキサは、Rx RF信号を受信するための第1のミキサ入力と、LO信号を受信するための第2のミキサ入力と、Rx BB信号を提供するためのミキサ出力とを含む。
【0751】
一例では、実施例30の装置は、例えば、実施例1、実施例14、実施例49および/または実施例62に関して説明したように、例えば、1つまたは複数の追加の要素を含んでもよい。
【0752】
実施例31は、実施例30の主題を含み、任意選択的に、アクティブミキサは、直流(DC)電源からの電流を消費するようにバイアスされる。
【0753】
実施例32は、実施例31の主題を含み、任意選択的に、アクティブミキサは、DC電源からの電流でバイアスされたRx BB信号を提供するように構成される。
【0754】
実施例33は、実施例30から32のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、アクティブミキサはギルバート-セルミキサを含む。
【0755】
実施例34は、実施例30から33のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、アクティブミキサは、第1の相補ミキサコアおよび第2の相補ミキサコアを含むデュアル相補ミキサコアを含む。
【0756】
実施例35は、実施例30から34のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、アクティブミキサは、N型金属酸化膜半導体(NMOS)ミキサコアおよびP型金属酸化膜半導体(PMOS)ミキサコアを含む。
【0757】
実施例36は、実施例35の主題を含み、任意選択的に、NMOSミキサコアは、第1のミキサ入力に結合された第1のNMOSミキサ入力と、第2のミキサ入力に結合された第2のNMOSミキサ入力と、ミキサ出力に結合されたNMOSミキサ出力とを含み、PMOSミキサコアは、第1のミキサ入力に結合された第1のPMOSミキサ入力と、第2のミキサ入力に結合された第2のPMOSミキサ入力と、ミキサ出力に結合されたPMOSミキサ出力とを含む。
【0758】
実施例37は、実施例36の主題を含み、任意選択的に、Rx RF信号を第1のNMOS入力および第1のPMOS入力に転送するための第1の入力変圧器と、LO信号を第2のNMOS入力および第2のPMOS入力に転送するための第2の入力変圧器とを備える。
【0759】
実施例38は、実施例35から37のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、NMOSミキサコアはNMOSバイアスでバイアスされ、PMOSミキサコアはPMOSバイアスでバイアスされる。
【0760】
実施例39は、実施例38の主題を含み、任意選択的に、NMOSバイアスはPMOSバイアスとは異なる。
【0761】
実施例40は、実施例38または39の主題を含み、任意選択的に、NMOSバイアスおよびPMOSバイアスは、Rx BB信号の所定のバイアスに基づいて構成される。
【0762】
実施例41は、実施例38から40のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、NMOSバイアスおよびPMOSバイアスは、アクティブミキサを介した直流(DC)電源からの所定の電流に基づいて構成される。
【0763】
実施例42は、実施例30から41のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、アクティブミキサはシングルサイドバンドミキサを含む。
【0764】
実施例43は、実施例30から41のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、アクティブミキサはデュアルサイドバンドミキサを含む。
【0765】
実施例44は、実施例30から43のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、アンテナによって受信された信号に基づいてRx RF信号を提供するための1つまたは複数のRF素子と、Rx BB信号を処理するためのBB回路とを含む。
【0766】
実施例45は、実施例30から44のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、LO信号は少なくとも30ギガヘルツ(GHz)の周波数を有する。
【0767】
実施例46は、実施例30から45のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、RF信号はレーダ信号を含む。
【0768】
実施例47は、実施例46の主題を含み、任意選択的に、レーダを備え、レーダは、複数のRxチェーンおよび複数の送信(Tx)チェーンに接続された複数のアンテナと、複数のTxチェーンを介して送信され、複数のRxチェーンを介して受信されたレーダ信号に基づいてレーダ情報を生成するプロセッサとを含み、複数のRxチェーンのうちのRxチェーンは直接変換Rxチェーンを含む。
【0769】
実施例48は、実施例47の主題を含み、任意選択的に、車両を備え、車両は、レーダと、レーダ情報に基づいて車両の1つまたは複数のシステムを制御するシステムコントローラとを含む。
【0770】
実施例49は、装置を含み、装置は、複数の局部発振器(LO)周波数を第1の環境条件におけるLOのそれぞれの複数のLO設定にマッピングするために、マッピング情報を、例えばルックアップテーブル(LUT)に格納するためのメモリと、第2の環境条件でLOの設定を必要なLO周波数に制御するように構成されたコントローラとを備え、コントローラは、第2の環境条件でのLOの周波数と、第2の環境条件でのLOのLO設定に対応する、例えばLUT内のマッピング情報内の周波数と、に基づいて更新係数を決定し、必要な周波数および更新係数に基づいて、係数をかけられた必要な周波数を決定し、必要な周波数に対応するLO設定を取得するために、係数をかけられた必要な周波数で、例えばLUT内のマッピング情報にアクセスし、必要な周波数に対応するLO設定に従ってLOを設定するように構成される。
【0771】
一例では、実施例49の装置は、例えば、実施例1、実施例14、実施例30および/または実施例62に関して説明したように、例えば、1つまたは複数の追加の要素を含んでもよい。
【0772】
実施例50は、実施例49の主題を含み、任意選択的に、コントローラは、第2の環境条件におけるLOのLO設定に対応する、例えばLUT内のマッピング情報内の周波数による第2の環境条件におけるLOの周波数の除算に基づいて更新係数を決定するように構成される。
【0773】
実施例51は、実施例49または50の主題を含み、任意選択的に、コントローラは、更新係数による必要なLO周波数の除算に基づいて、係数をかけられた必要な周波数を決定するように構成される。
【0774】
実施例52は、実施例49から51のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、コントローラは、係数をかけられた必要な周波数に基づいて粗調整(CT)周波数設定および微調整(FT)周波数設定を決定し、CT周波数設定およびFT周波数設定に基づいてLOを設定するように構成される。
【0775】
実施例53は、実施例52の主題を含み、任意選択的に、コントローラは、係数をかけられた必要な周波数で、例えばLUT内のマッピング情報にアクセスすることによってCT周波数設定を決定し、係数をかけられた必要な周波数と、CT周波数設定に対応する、例えばLUT内のマッピング情報内の周波数との間の差に基づいてFT周波数設定を決定するように構成される。
【0776】
実施例54は、実施例49から53のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、コントローラは、LOを含む位相ロックループ(PLL)のロック状態におけるLOの周波数に基づいて、第2の環境条件におけるLOの周波数を決定するように構成される。
【0777】
実施例55は、実施例49から53のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、コントローラは、LOを含む位相ロックループ(PLL)の非ロック状態におけるLOの周波数測定値に基づいて、第2の環境条件におけるLOの周波数を決定するように構成される。
【0778】
実施例56は、実施例49から55のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、コントローラは、必要な周波数に対応するLO設定に基づいてLOのキャパシタンスを設定することによってLOを設定するように構成される。
【0779】
実施例57は、実施例49から56のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、コントローラは、LOの初期化時に、例えばLUT内の複数のLO設定に対する複数のLO周波数のマッピングを較正するように構成される。
【0780】
実施例58は、実施例49から57のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、第1の環境条件は第1の温度を含み、第2の環境条件は第1の温度とは異なる第2の温度を含む。
【0781】
実施例59は、実施例49から58のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、LOを含む位相ロックループ(PLL)を含む。
【0782】
実施例60は、実施例59の主題を含み、任意選択的に、レーダを備え、レーダは、複数のPHYチェーンに接続された複数のアンテナと、必要なLO周波数に基づいて複数のアンテナを介して複数のPHYチェーンによって通信されたレーダ信号に基づいてレーダ情報を生成するプロセッサとを含む。
【0783】
実施例61は、実施例60の主題を含み、任意選択的に、車両を備え、車両は、レーダと、レーダ情報に基づいて車両の1つまたは複数のシステムを制御するシステムコントローラとを含む。
【0784】
実施例62は、受信(Rx)チェーンを備える装置を含み、Rxチェーンは、無線周波数(RF)信号を増幅するように構成された増幅器であって、バイアス回路からの直流(DC)バイアス電圧に従ってバイアスされた増幅器コアを含む増幅器と、閉モードと開モードとの間で切り替え可能なスイッチであって、閉モードにおいて、スイッチが増幅器コアを供給電圧に接続することになり、開モードにおいて、スイッチが増幅器コアを供給電圧から切り離することになる、スイッチと、バイアス回路と増幅器コアとの間のDC電流の流れに基づいてスイッチを閉モードから開モードに切り替えるように構成されたスイッチ作動器とを含み、DC電流はRF信号の電力に基づいて流れる。
【0785】
一例では、実施例62の装置は、例えば、実施例1、実施例14、実施例30および/または実施例49に関して説明したように、例えば、1つまたは複数の追加の要素を含んでもよい。
【0786】
実施例63は、実施例62の主題を含み、任意選択的に、スイッチ作動器は、RF信号の電力に基づく、DCバイアス電圧とDC増幅器コア電圧との間の電圧差を検出するための電圧検出器を備え、電圧検出器は、電圧差に基づいてスイッチを閉モードから開モードに切り替えるように構成される。
【0787】
実施例64は、実施例63の主題を含み、任意選択的に、バイアス回路と増幅器コアとの間の経路内に抵抗器を備え、電圧検出器は抵抗器における電圧降下に基づいて電圧差を検出する。
【0788】
実施例65は、実施例64の主題を含み、任意選択的に、抵抗器は少なくとも0.5キロオームの抵抗を有する。
【0789】
実施例66は、実施例64の主題を含み、任意選択的に、バイアス回路と増幅器コアとの間の経路内に第1の抵抗器および第2の抵抗器を備え、第1の抵抗器はバイアス回路と第2の抵抗器との間に接続され、第2の抵抗器は第1の抵抗器と増幅器コアとの間に接続され、電圧検出器は、第1の抵抗器における電圧降下に基づいて電圧差を検出する。
【0790】
実施例67は、実施例66の主題を含み、任意選択的に、第1の抵抗器は少なくとも0.5キロオームの抵抗を有し、第2の抵抗器は少なくとも0.5キロオームの抵抗を有する。
【0791】
実施例68は、実施例62から67のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、電圧検出器は、電圧差とDC電圧しきい値との比較に基づいてスイッチを閉モードから開モードに切り替えるように構成される。
【0792】
実施例69は、実施例68の主題を含み、任意選択的に、電圧検出器は、電圧差がDC電圧しきい値よりも大きい場合にスイッチを閉モードから開モードに切り替えるように構成される。
【0793】
実施例70は、実施例69の主題を含み、任意選択的に、DCバイアス電圧とDCコア電圧との間の電圧差は、増幅器コアにおける電流の正のハーフクリッピングに基づく。
【0794】
実施例71は、実施例68の主題を含み、任意選択的に、電圧検出器は、電圧差がDC電圧しきい値未満である場合にスイッチを閉モードから開モードに切り替えるように構成される。
【0795】
実施例72は、実施例71の主題を含み、任意選択的に、DCバイアス電圧とDCコア電圧との間の電圧差は、増幅器コアにおける電流の負のハーフクリッピングに基づく。
【0796】
実施例73は、実施例71または72の主題を含み、任意選択的に、増幅器は、B級増幅器、C級増幅器、またはAB級増幅器を含む。
【0797】
実施例74は、実施例62から73のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、増幅器コアは、コア増幅器のトランジスタを保護するための1つまたは複数の静電放電(ESD)ダイオードを含み、バイアス回路と増幅器コアとの間に流れるDC電流は、ESDダイオードによる電圧クランプに基づく。
【0798】
実施例75は、実施例72から74のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、スイッチ作動器は、RF信号の電力がRF電力しきい値を上回ったときにスイッチを閉モードから開モードに切り替えるように構成される。
【0799】
実施例76は、実施例72から75のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、増幅器は低雑音増幅器(LNA)を含む。
【0800】
実施例77は、実施例72から76のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、増幅器は、アンテナからRF信号を受信するためのRxチェーン内の第1の増幅器である。
【0801】
実施例78は、実施例72から77のいずれか1つの主題を含み、任意選択的に、RF信号はレーダ信号を含む。
【0802】
実施例79は、実施例78の主題を含み、任意選択的に、レーダを備え、レーダは、複数のRxチェーンおよび複数の送信(Tx)チェーンに接続された複数のアンテナと、複数のTxチェーンを介して送信され、複数のRxチェーンを介して受信されたレーダ信号に基づいてレーダ情報を生成するプロセッサとを含む。
【0803】
実施例80は、実施例79の主題を含み、任意選択的に、車両を備え、車両は、レーダと、レーダ情報に基づいて車両の1つまたは複数のシステムを制御するシステムコントローラとを含む。
【0804】
実施例81は、実施例1から80の記載された動作のいずれかを実行するための手段を備える装置を含む。
【0805】
実施例82は、実施例1から80の記載された動作のいずれかを実行するためにプロセッサによって実行される命令を記憶する機械可読媒体を含む。
【0806】
実施例83は、メモリと、実施例1~80の記載された動作のいずれかを実行するように構成された処理回路とを備える装置を含む。
【0807】
実施例84は、実施例1から80の記載された動作のいずれかを含む方法を含む。
【0808】
1つまたは複数の態様を参照して本明細書に記載された機能、動作、構成要素および/または特徴は、1つまたは複数の他の態様を参照して本明細書に記載された1つまたは複数の他の機能、動作、構成要素および/または特徴と組み合わせてもよく、またはそれらと組み合わせて利用されてもよく、またはその逆であってもよい。
【0809】
特定の特徴が本明細書に示され説明されているが、多くの修正、置換、変更、および均等物が当業者には思い浮かぶであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の趣旨の範囲内に入るすべてのそのような修正および変更を網羅することを意図していることを理解されたい。
他の可能な項目
[項目1]
装置であって、
レーダ送信(Tx)信号を送信するための複数のTxチェーンと、
レーダ受信(Rx)信号を処理するための複数のRxチェーンであって、前記レーダRx信号は前記レーダTx信号に基づき、前記複数のRxチェーンのうちのRxチェーンが、入力ノードにおける入力RF信号に基づいて出力ノードにおいて増幅された無線周波数(RF)信号を提供するように構成されたマルチコア低雑音増幅器(LNA)を有し、前記マルチコアLNAが、前記入力ノードと前記出力ノードとの間に並列に接続された複数のLNAコアを含む、複数のRxチェーンと
を備え、前記複数のLNAコアは、
前記入力ノードに接続された第1のLNAコア入力と、前記出力ノードに接続された第1のLNAコア出力とを含む第1のLNAコアであって、第1のバイアス電圧によってバイアスされる第1のLNAコアと、
前記入力ノードに接続された第2のLNAコア入力と、前記出力ノードに接続された第2のLNAコア出力とを含む第2のLNAコアであって、前記第2のLNAコアは前記第1のバイアス電圧とは異なる第2のバイアス電圧によってバイアスされ、前記第1のバイアス電圧または前記第2のバイアス電圧の少なくとも一方がベースバンド(BB)信号に基づき、前記BB信号が前記増幅されたRF信号に基づく、第2のLNAコアと
を含む、装置。
[項目2]
前記第1のバイアス電圧および前記第2のバイアス電圧は、前記RxチェーンのBB回路の1つまたは複数の相互変調(IM)積に基づいて構成される、項目1に記載の装置。
[項目3]
前記IM積は3次IM(IM3)積を含む、項目2に記載の装置。
[項目4]
前記BB信号に基づいて前記第1のバイアス電圧または前記第2のバイアス電圧のうちの少なくとも一方を適応的に較正するように構成されたコントローラを備える、項目1に記載の装置。
[項目5]
前記コントローラは、前記マルチコアLNA、ミキサ、およびBB回路を含むRxチェーン要素のn次の全出力インターセプトポイント(OIPn)に基づいて、前記第1のバイアス電圧または前記第2のバイアス電圧のうちの少なくとも一方を較正するように構成される、項目4に記載の装置。
[項目6]
前記コントローラは、前記Rxチェーン要素の前記OIPnを最大化するために前記第1のバイアス電圧または前記第2のバイアス電圧のうちの少なくとも一方を較正するように構成される、項目5に記載の装置。
[項目7]
前記RxチェーンはミキサおよびBB回路を含み、前記マルチコアLNA、前記ミキサおよび前記BB回路を含むRxチェーン要素のn次の全出力インターセプトポイント(OIPn)が、前記マルチコアLNAを除く前記Rxチェーン要素のOIPnよりも大きい、項目1に記載の装置。
[項目8]
前記RxチェーンはミキサおよびBB回路を含み、前記マルチコアLNA、前記ミキサおよび前記BB回路を含むRxチェーン要素のn次の全出力インターセプトポイント(OIPn)が、前記マルチコアLNAのOIPnよりも大きい、項目1に記載の装置。
[項目9]
少なくとも30ギガヘルツ(GHz)の周波数を有するLO信号を生成するための局部発振器(LO)を備え、前記Rxチェーンは、ミキサ入力信号および前記LO信号に基づいてミキサ出力信号を生成するためのミキサを有し、前記ミキサ入力信号は前記増幅されたRF信号に基づき、前記BB信号は前記ミキサ出力信号に基づく、項目1から8のいずれか一項に記載の装置。
[項目10]
レーダデバイスを備え、前記レーダデバイスは、前記複数のTxチェーンに接続された複数のTxアンテナと、前記複数のRxチェーンに接続された複数のRxアンテナと、前記Rxチェーンによって処理された前記レーダRx信号に基づいてレーダ情報を生成するためのレーダプロセッサとを有する、項目1から8のいずれか一項に記載の装置。
[項目11]
車両を備え、前記車両は、前記レーダデバイスと、前記レーダ情報に基づいて前記車両の1つまたは複数のシステムを制御するシステムコントローラとを有する、項目10に記載の装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30