(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 11/34 20060101AFI20240806BHJP
G06F 3/06 20060101ALI20240806BHJP
G06F 21/60 20130101ALI20240806BHJP
【FI】
G06F11/34 176
G06F3/06 301Z
G06F21/60
(21)【出願番号】P 2020051816
(22)【出願日】2020-03-23
【審査請求日】2023-01-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】岡部 裕介
【審査官】渡辺 順哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-092297(JP,A)
【文献】特開2013-171564(JP,A)
【文献】特開2010-009553(JP,A)
【文献】特開2008-033582(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/06-3/08
G06F 8/00-8/77
G06F 9/44-9/445
G06F 11/07-11/36
G06F 12/14
G06F 21/10
G06F 21/60-21/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ログの送信に必要な設定情報を記憶する第1の記憶部と、
第2の記憶部と、
前記設定情報を前記第1の記憶部から前記第2の記憶部にコピーする第1のコピー手段と、
前記設定情報を前記第1の記憶部から消去可能である消去手段と、
前記消去手段の消去動作により前記設定情報が前記第1の記憶部から消去された状態で、前記設定情報を前記第2の記憶部から前記第1の記憶部にコピーする第2のコピー手段と、
前記第1の記憶部にコピーされた設定情報に基づいて、前記消去動作の結果を含むログを外部装置へ送信する送信手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
所定の情報を記憶する第3の記憶部をさらに備え、
前記消去手段は、前記設定情報を前記第1の記憶部から消去せずに前記所定の情報を前記第3の記憶部から消去し、
前記送信手段は、前記第1の記憶部に記憶された設定情報に基づいて、前記消去動作の結果を含むログを前記外部装置へ送信し、
前記消去手段は、前記消去動作の結果を含むログが前記外部装置へ送信された状態で、前記設定情報を前記第1の記憶部から消去する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
所定の情報を記憶する第3の記憶部をさらに備え、
前記第1のコピー手段は、前記設定情報を前記第1の記憶部から前記第3の記憶部にコピーし、
前記消去手段は、前記所定の情報及び前記設定情報を前記第3の記憶部から消去せずに前記設定情報を前記第1の記憶部から消去し、
前記第2のコピー手段は、前記消去手段の消去動作により前記設定情報が前記第1の記憶部から消去された状態で、前記第3の記憶部にコピーされた設定情報を前記第1の記憶部にコピーする
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
第1の記憶部及び第2の記憶部を有する情報処理装置が、ログの送信に必要な設定情報を
前記第1の記憶部から
前記第2の記憶部にコピーする第1のコピーステップと、
前記情報処理装置が、前記設定情報を前記第1の記憶部から消去する消去ステップと、
前記情報処理装置が、前記消去ステップの消去動作により前記設定情報が前記第1の記憶部から消去された状態で、前記設定情報を前記第2の記憶部から前記第1の記憶部にコピーする第2のコピーステップと、
前記情報処理装置が、前記第1の記憶部にコピーされた設定情報に基づいて、前記消去動作の結果を含むログを外部装置へ送信する送信ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項5】
情報処理装置に、
ログの送信に必要な設定情報を第1の記憶部から第2の記憶部にコピーする第1のコピーステップと、
前記設定情報を前記第1の記憶部から消去する消去ステップと、
前記消去ステップの消去動作により前記設定情報が前記第1の記憶部から消去された状態で、前記設定情報を前記第2の記憶部から前記第1の記憶部にコピーする第2のコピーステップと、
前記第1の記憶部にコピーされた設定情報に基づいて、前記消去動作の結果を含むログを外部装置へ送信する送信ステップと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
記憶部を有する情報処理装置では、記憶部に記憶された情報を消去して初期化することがある。
【0003】
特許文献1には、消去指示をホスト装置から受信すると、ストレージ装置が自身のサポートしている消去方式をホスト装置に通知し、ホスト装置がその通知に基づく消去方式に従った消去指示をストレージ装置に送信しデータの消去を行わせることが記載されている。これにより、特許文献1によれば、データを格納するストレージ装置をリセットでき、リセットされたストレージ装置からは廃棄後にデータが流出することがなく、セキュリティを確保できるとされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、ストレージ装置が自身のサポートしている消去方式で情報の消去動作を行えば、必ず消去動作に成功することが前提になっている。しかし、情報の消去動作は、何らかの原因で失敗する可能性があり、その成否について確認したいと要求されることがある。消去動作の成否を把握するためには、その消去動作の結果を含むログが外部装置に保存されていればその外部装置にアクセスすることで確認できるが、ログの外部装置への送信がなされていない場合には、消去動作の成否の確認が困難である。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、消去動作の結果を含むログを外部装置へ送信できる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の1つの側面にかかる情報処理装置は、ログの送信に必要な設定情報を記憶する第1の記憶部と、第2の記憶部と、前記設定情報を前記第1の記憶部から前記第2の記憶部にコピーする第1のコピー手段と、前記設定情報を前記第1の記憶部から消去可能である消去手段と、前記消去手段の消去動作により前記設定情報が前記第1の記憶部から消去された状態で、前記設定情報を前記第2の記憶部から前記第1の記憶部にコピーする第2のコピー手段と、前記第1の記憶部にコピーされた設定情報に基づいて、前記消去動作の結果を含むログを外部装置へ送信する送信手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、消去動作の結果を含むログを外部装置へ送信できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態にかかるシステムの概略構成を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態における各装置の概略的なハードウェア構成を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態における情報処理装置の機能構成を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態における全消去処理の基本的な流れを示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、実施形態における全消去処理の基本的な流れを示すシーケンス図である。
【
図6】
図6は、実施形態における全消去処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、実施形態における全消去処理の詳細な流れを示すシーケンス図である。
【
図8】
図8は、実施形態の変形例における全消去処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、実施形態の変形例における全消去処理の詳細な流れを示すシーケンス図である。
【
図10】
図10は、実施形態及びその変形例における情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態)
本発明の実施形態にかかるシステム100は、情報処理装置と外部装置とが通信可能に接続されたシステムである。外部装置は、例えば、ログサーバである。情報処理装置は、記憶部を有し、記憶部へのアクセス動作を行った際にその履歴であるログをログサーバへ送信してログサーバ内に保存させる。
【0010】
情報処理装置には、記憶部に記憶された情報を消去して初期化する(例えば、工場出荷状態にする)ことがある。このとき、記憶部の消去動作の成否について確認したいと要求されることがある。例えば、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)を使った無線通信をする場合、通信におけるプロファイル(SPP:Serial Port Profile)の認証の要件として、ハードディスクドライブ(HDD)の初期化時のログをサーバに残すことが要求される。
【0011】
消去動作の成否を把握するためには、その消去動作の結果を含むログが外部装置に保存されていればその外部装置にアクセスすることで確認できるが、ログの外部装置への送信がなされていない場合には、消去動作の成否の確認が困難である。例えば、情報処理装置がログの送信に必要な設定情報を記憶部に格納している場合に、情報処理装置は、ユーザから、その記憶部を初期化する全消去要求を受けることがある。このとき、情報処理装置は、全消去要求に従って記憶部を初期化してしまうと、ログの送信に必要な設定情報も消去されてしまい、消去動作の結果を含むログをログサーバへ送信できない可能性がある。これにより、消去動作の結果を含むログが存在せず、消去動作の成否の確認が困難となり得る。
【0012】
そこで、本実施形態では、情報処理装置において、全消去要求を受けた場合に、ログの送信に必要な設定情報を記憶部から消去対象外の他の記憶部に退避して記憶部に対する消去動作を行い、消去動作後に設定情報を消去対象外の記憶部から元の記憶部に戻すことで、消去動作の結果を含むログの外部装置への送信を可能にする。
【0013】
具体的には、情報処理装置は、第1の記憶部及び第2の記憶部を有する。全消去要求に応じた全消去処理では、第1の記憶部に格納される情報は消去されるが、第2の記憶部に格納される情報は消去の対象とならない。例えば、第1の記憶部は、不揮発性メモリにおける消去領域であり、第2の記憶部は、不揮発性メモリにおける非消去領域である。全消去処理開始時、ログの送信に必要なログの設定情報(例えば、外部装置への転送設定、情報処理装置のIPアドレス、外部装置のIPアドレス)を第1の記憶部(消去領域)から第2の記憶部(非消去領域)に退避しておく。消去完了後、第2の記憶部に記憶したログの設定情報を読み出し、元々の第1の記憶部(消去領域)へ書き戻しを行い、ログの設定情報に示された設定値に従い、消去動作の結果を含むログの外部装置(例えば、ログサーバ)への送信を行う。この際、第2の記憶部(非消去領域)に記憶した情報をどの設定に書き戻すかはプログラムに静的にコーディングされるため、情報処理装置の主電源のオフ/オンにより書き戻し先が不明となることはない。ログの外部装置への送信完了後、第1の記憶部(消去領域)と第2の記憶部(非消去領域)とのクリアを実施し終了する。これにより、全消去要求に従った全消去処理を行いながら、消去動作の結果を含むログを外部装置へ送信して保存させることができる。この結果、全消去要求に従った消去動作を行った場合に、消去動作の成否を外部装置にアクセスして確認できる。
【0014】
具体的には、情報処理装置を含むシステム100は、例えば、
図1に示すように構成され得る。
図1は、実施形態にかかるシステム100の概略構成を示す図である。
【0015】
システム100は、情報処理装置1、ネットワーク3、及びログサーバ30を有する。情報処理装置1及びログサーバ30は、ネットワーク3を介して互いに通信可能に接続されている。ネットワーク3は、無線通信回線及び/又は有線通信回線を含む。無線通信回線は、無線LAN(Local Area Network)、携帯電話回線などを含む。無線LANは、ブルートゥース(Bluetooth)を使った無線通信回線を含んでもよい。有線通信回線は、有線LAN、WAN(Wide Area Network)などを含む。
【0016】
情報処理装置1は、例えば、要求に応じて画像形成を行う画像形成装置である。情報処理装置1は、ミドルウェア及び複数の機能を有し、受けた要求をミドルウェア経由で複数の機能へ伝達可能である。複数の機能は、コピー機能、スキャナ機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能などを含む。情報処理装置1は、これらの複数の機能を有する複合機(MFP)であってもよい。なお、
図1では、図示及び説明の簡略化のため、ネットワーク3に情報処理装置1(MFP)が1台接続された構成が例示されているが、ネットワーク3には複数の情報処理装置1(MFP)が接続されていてもよい。
【0017】
ログサーバ30は、情報処理装置1のログを保存するサーバである。ログサーバ30は、情報処理装置1からログを受けると、受けたログを情報処理装置1に関連付けて蓄積する。
【0018】
次に、システム100における各装置の概略的なハードウェア構成について
図2を用いて説明する。
図2は、実施形態における各装置の概略的なハードウェア構成を示す図である。
【0019】
情報処理装置1は、例えば複合機(MFP)であり、制御装置11、表示装置12、主記憶装置13、補助記憶装置21、操作入力装置14、外部記憶装置15、印刷装置16、画像読取り装置17、通信装置18、及びバス19有している。制御装置11、表示装置12、主記憶装置13、操作入力装置14、外部記憶装置15、印刷装置16、画像読取り装置17、通信装置18は、バス19を介して互いに接続されている。主記憶装置13は、制御装置11により実行されるプログラムのワークエリアとして機能する揮発性メモリ等からなる。補助記憶装置21は、所定の管理に必要な情報が格納される管理情報格納領域として機能する不揮発性メモリ等からなる。外部記憶装置15は、例えばハードディスクドライブであり、各種の制御プログラムやアプリケーションプログラム、画像データ等を格納している。制御装置11は、必要なプログラム等を外部記憶装置15から主記憶装置13へとロードして実行し、バス19を通じて情報処理装置1全体を制御する。
【0020】
ログサーバ30は、通信装置31、記憶装置32、及びバス33を有している。通信装置31及び記憶装置32は、バス33を介して接続されている。記憶装置32は、情報処理装置1のログがそれぞれ格納されている。
【0021】
情報処理装置1の通信装置18とログサーバ30の通信装置31とは、ネットワーク3を介して互いに通信可能に接続されている。
【0022】
次に、情報処理装置1の機能構成について
図3を用いて説明する。
図3は、情報処理装置1の機能構成を示す図である。
【0023】
情報処理装置1は、コントローラソフト40とデバイス50とを有する。デバイス50は、ハードディスクドライブ(第3の記憶部)51、不揮発性メモリ52を有する。
【0024】
ハードディスクドライブ(HDD)51は、情報処理装置1の画像データやログのデータが蓄積される。アクセスログのデータは、ハードディスクドライブ51に蓄積される。ハードディスクドライブ51は、不揮発性メモリ52に比べると大容量であり、情報処理装置1における動的な記憶部として用いられる。
【0025】
不揮発性メモリ(NV)52は、主電源オフ/オンしても値を保持したい情報を不揮発に格納する。主電源オフ/オンしても値を保持したい情報は、例えば、機器設定値等の情報である。不揮発性メモリ52は、非消去領域(第2の記憶部)52a及び消去領域(第3の記憶部)52bを有する。非消去領域52aは、コントローラソフト40がメモリ全消去要求に応じた消去動作を行う場合に、消去対象外として、その格納された情報が消去されない領域である。消去領域52bは、コントローラソフト40がメモリ全消去要求に応じた消去動作を行う場合に、その格納された情報が消去される領域である。
【0026】
コントローラソフト40は、UI部41、ネットワーク制御部42、サーバ制御部43、アクセスログ制御部44、システム制御部45、及び他モジュール46を有する。コントローラソフト40内の各部は、
図2に示す外部記憶装置15に格納されたプログラムが制御装置11により実行されることで、主記憶装置13内に、コンパイル時に一括して又は処理の進行に応じて順次に展開され得る。
【0027】
図3に示す他モジュール46は、コントローラソフト40におけるUI部41、ネットワーク制御部42、サーバ制御部43、アクセスログ制御部44、システム制御部45以外の機能構成となるモジュールを含む。他モジュール46は、例えば、コピー機能、スキャナ機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能などに対応した機能構成としてのモジュールを含む。
【0028】
UI部41は、ユーザインターフェース(UI)を監視及び制御する。ユーザインターフェース(UI)は、ボタンやタッチパネル等の入力部と液晶ディスプレイ(LCD)等の表示部とを含む。UI部41は、ユーザによる入力部の操作を検知する操作検知部41aと、ユーザに向けた表示部へ情報を表示させる表示制御部41bとを有する。
【0029】
ネットワーク制御部42は、機器本体と外部機器のネットワーク3を介した通信を制御する。機器本体と外部機器・サーバのIPアドレスやネットワークプロトコル設定などの設定情報を管理する。ネットワーク制御部42は、コピー部(第1のコピー手段)42a、消去部(消去手段)42b、及びコピー部(第2のコピー手段)42cを有する。
【0030】
システム制御部45からネットワーク制御部42が消去準備要求を受けた場合、コピー部42aは、アクセスログの転送に必要なIPアドレス等の設定情報を消去領域52bから非消去領域52aにコピーする。消去部42bは、消去領域52bに格納されたIPアドレス等の設定情報を消去して初期化する。すなわち、アクセスログの転送に必要なIPアドレス等の設定は、消去対象である。コピー部42cは、消去部42bの消去動作によりIPアドレス等の設定情報が消去領域52bから消去された状態で、IPアドレス等の設定情報を非消去領域52aから消去領域52bにコピーする。
【0031】
サーバ制御部43は、外部サーバ(例えば、
図1に示すログサーバ30)とのやりとりを制御する。サーバ制御部43は、サーバの転送設定等の設定情報を管理する。サーバ制御部43は、コピー部(第1のコピー手段)43a、消去部(消去手段)43b、コピー部(第2のコピー手段)43c、及び送信部(送信手段)43dを有する。
【0032】
システム制御部45からサーバ制御部43が消去準備要求を受けた場合、コピー部43aは、アクセスログの転送に必要なサーバの転送設定等の設定情報を消去領域52bから非消去領域52aにコピーする。消去部43bは、消去領域52bに格納されたサーバの転送設定等の設定情報を消去して初期化する。すなわち、アクセスログの転送に必要なサーバの転送設定等の設定は、消去対象である。コピー部43cは、消去部42bの消去動作によりサーバの転送設定等の設定情報が消去領域52bから消去された状態で、サーバの転送設定等の設定情報を非消去領域52aから消去領域52bにコピーする。送信部43dは、消去領域52bにコピーされたIPアドレス等の設定情報とサーバの転送設定等の設定情報とに基づいて、消去動作の結果を含むログをログサーバ30に対して送信する。
【0033】
アクセスログ制御部44は、アクセスログを制御する。他モジュール46からの要求に対し、アクセスログの蓄積・削除・読み出し等を行う。アクセスログ制御部44は、消去部42bによる消去動作や消去部43bによる消去動作が行われた場合、それらの消去動作の成否等の結果をアクセスログに蓄積する。これにより、消去動作の結果を含むアクセスログが生成される。
【0034】
システム制御部45は、コントローラソフト40を制御する。メモリ全消去処理では、消去モード起動前の各モジュールが保持された不揮発性メモリ(NV)52の消去の調停を行う。例えば、システム制御部45は、ユーザからメモリ全消去要求を受けた場合、ネットワーク制御部42及びサーバ制御部43に消去準備要求を供給する。また、システム制御部45は、OS層へハードディスクドライブ(HDD)51の初期化を要求する処理を行う。
【0035】
次に、情報処理装置1がユーザからメモリ全消去要求を受けた場合の基本的な流れについて
図4を用いて説明する。
図4は、メモリ全消去要求に応じた全消去処理の基本的な流れを示すフローチャートである。
【0036】
情報処理装置1は、ユーザからメモリ全消去要求を受けると(S1)、不揮発性メモリ(NV)52の消去領域52b内におけるコントローラソフト40の各モジュールが管理している領域に格納された設定情報を消去し、消去領域52bをクリアして初期化する(S2)。情報処理装置1は、コントローラソフト40の全モジュールの設定情報の消去が完了した後、自動で情報処理装置1をリブートさせ(S3)、HDD消去モードで起動する(S4)。情報処理装置1は、HDD消去モードにおいて、ハードディスクドライブ(HDD)51の初期化を実行する(S5)。情報処理装置1は、ハードディスクドライブ51の初期化を完了した後、ユーザによる手動リブートがおこなわれると(S6)、通常モードで起動し(S7)、処理を終了する。
【0037】
次に、情報処理装置1の動作について
図5を用いて説明する。
図5は、メモリ全消去要求に応じた全消去処理の基本的な流れを示すシーケンス図である。
【0038】
情報処理装置1において、UI部41は、ユーザからメモリ全消去要求を受けると(SQ1)、システム制御部45へメモリ全消去要求を供給する(SQ2)。これに応じて、システム制御部45が消去準備要求をサーバ制御部43へ供給すると(SQ3)、サーバ制御部43は、不揮発性メモリ(NV)52の消去領域52b内における自モジュールが管理している領域に格納された設定情報を消去して初期化する(SQ4)。これにより、消去領域52b内に格納されたサーバ転送設定等の設定情報が初期化される(SQ5)。
【0039】
システム制御部45が消去準備要求をアクセスログ制御部44へ供給すると(SQ6)、アクセスログ制御部44は、不揮発性メモリ(NV)52の消去領域52b内における自モジュールが管理している領域に格納された設定情報を消去して初期化する(SQ7)。これにより、消去領域52b内に格納されたログ蓄積設定等の設定情報が初期化される(SQ8)。
【0040】
システム制御部45が消去準備要求をネットワーク制御部42へ供給すると(SQ9)、ネットワーク制御部42は、不揮発性メモリ(NV)52の消去領域52b内における自モジュールが管理している領域に格納された設定情報を消去して初期化する(SQ10)。これにより、消去領域52b内に格納されたログサーバ30のIPアドレス等の設定情報が初期化される(SQ11)。
【0041】
システム制御部45が消去要求を他モジュール46へ供給すると(SQ12)、他モジュール46は、不揮発性メモリ(NV)52の消去領域52b内における自モジュールが管理している領域に格納された設定情報を消去して初期化する(SQ13)。
【0042】
サーバ制御部43、アクセスログ制御部44、ネットワーク制御部42、他モジュール46は、それぞれ、初期化の消去動作の完了をシステム制御部45へ通知する(SQ14~SQ17)。それに応じて、システム制御部45は、自動で情報処理装置1をリブートさせ、HDD消去モードで起動する(SQ18)。システム制御部45は、HDD消去モードになったことに応じて、ハードディスクドライブ(HDD)51の初期化を実行する(SQ19)。ハードディスクドライブ51の初期化が完了すると(SQ20)、システム制御部45がメモリ全消去要求の完了をUI部41へ通知し、UI部21は、メモリ全消去要求の完了を画面に表示させる(SQ21)。ユーザによる手動リブートがおこなわれると(SQ22)、システム制御部45は、情報処理装置1をリブートさせ、通常モードで起動させ(SQ23)、処理を終了する。
【0043】
図4、
図5に示すメモリ全消去要求に応じた全消去処理の基本的な流れでは、メモリ全消去要求に応じて、ログの送信に必要な設定情報がすぐに消去され、消去動作の結果を含むログのログサーバ30への送信を行うことが困難になっている。
【0044】
それに対して、本実施形態では、消去完了後はアクセスログ蓄積とサーバ転送に必要な設定がクリアされているため、消去前にサーバ転送に必要な設定値を非消去領域52aに記憶し、消去完了後にサーバ転送に必要な設定を復元して転送を実施する。例えば、
図4に示すフローに対して、
図6に示すように、S11~S15の処理を追加する。
図6は、全消去処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【0045】
情報処理装置1は、S1の後に、アクセスログのサーバ転送に必要な設定値(サーバ転送設定・機器/サーバIPアドレス)を非消去領域52aに記憶する(S11)。さらに、情報処理装置1は、「消去完了後にアクセスログ転送する」ことを非消去領域52aに記憶する(S12)。そして、情報処理装置1は、S2~S7を行い、通常モードで起動した後に、「消去完了後にアクセスログ転送する」ことが非消去領域52aに記憶されているか否か判断する(S13)。情報処理装置1は、「消去完了後にアクセスログ転送する」ことが非消去領域52aに記憶されていなければ(S13でNo)、処理を終了する。
【0046】
情報処理装置1は、「消去完了後にアクセスログ転送する」ことが非消去領域52aに記憶されていれば(S13でYes)、非消去領域52aに記憶していたアクセスログのサーバ転送に必要な設定情報を読み出し、その設定情報を元々記憶されていた消去領域52bに書き戻す。その後、情報処理装置1は、消去領域52bに書き戻された設定情報に従い、全消去処理の成否を含めたアクセスログの蓄積と転送とを実施し(S14)、最後に、非消去領域52aと書き戻した設定情報が格納された消去領域52bとをクリアして終了する(S15)。
【0047】
また、例えば、
図5に示すシーケンスに対して、
図7に示すように、SQ31~SQ59の処理を追加する。
図7は、全消去処理の詳細な流れを示すシーケンス図である。
【0048】
情報処理装置1において、システム制御部45は、メモリ全消去要求が供給された際に(SQ2)、アクセスログ転送設定が有効であれば、転送設定退避要求をサーバ制御部43へ供給する(SQ31)。これに応じて、サーバ制御部43は、サーバ転送設定を含む設定情報を消去領域52bから読み出し(SQ32)、読み出された設定情報を非消去領域52aへ書き込む(SQ33)。
【0049】
システム制御部45は、転送設定退避要求をネットワーク制御部42へ供給する(SQ34)。これに応じて、ネットワーク制御部42は、IPアドレス設定を含む設定情報を消去領域52bから読み出し(SQ35)、読み出された設定情報を非消去領域52aへ書き込む(SQ36)。
【0050】
システム制御部45は、「消去完了後にアクセスログ転送する」ことを示すSETのフラグを非消去領域52aに書き込んだ後(SQ37)、消去準備要求をサーバ制御部43へ供給する(SQ3)。
【0051】
なお、システム制御部45は、メモリ全消去要求が供給された際に(SQ2)、アクセスログ転送設定が無効であれば、すぐに、消去準備要求をサーバ制御部43へ供給する(SQ3)。
【0052】
また、システム制御部45は、情報処理装置1をリブートさせ、通常モードで起動させた後に(SQ23)、「消去完了後にアクセスログ転送する」ことを示すSETフラグが記憶されているか非消去領域52aから読み出して確認する(SQ38)。
【0053】
システム制御部45は、「消去完了後にアクセスログ転送する」ことを示すSETフラグが読み出されれば、転送設定復元要求をサーバ制御部43へ供給する(SQ39)。これに応じて、サーバ制御部43は、サーバ転送設定を含む設定情報を非消去領域52aから読み出し(SQ40)、読み出された設定情報を消去領域52bへ書き込み(SQ41)、サーバ転送設定を含む設定情報を非消去領域52aからクリアする(SQ42)。
【0054】
システム制御部45は、転送設定復元要求をネットワーク制御部42へ供給する(SQ43)。これに応じて、ネットワーク制御部42は、IPアドレス設定を含む設定情報を非消去領域52aから読み出し(SQ44)、読み出された設定情報を消去領域52bへ書き込み(SQ45)、IPアドレス設定を含む設定情報を非消去領域52aからクリアする(SQ46)。
【0055】
サーバ制御部43、ネットワーク制御部42は、それぞれ、設定情報の復元の完了をシステム制御部45へ通知する(SQ47~SQ48)。それに応じて、システム制御部45は、アクセスログ蓄積要求をアクセスログ制御部44へ供給する(SQ49)。これに応じて、アクセスログ制御部44は、メモリ全消去の成否を含むアクセスログを生成してハードディスクドライブ51に格納する(SQ50)。
【0056】
システム制御部45は、アクセスログ転送要求をサーバ制御部43へ供給する(SQ51)。これに応じて、サーバ制御部43は、設定情報を消去領域52bから読み出し、メモリ全消去の成否を含むアクセスログをハードディスクドライブ51から読み出す。サーバ制御部43は、消去領域52bに記憶された設定情報に従い、メモリ全消去の成否を含むアクセスログをログサーバ30へ送信する(SQ52)。サーバ制御部43は、アクセスログのログサーバ30への送信の完了をシステム制御部45へ通知する(SQ53)。
【0057】
システム制御部45は、転送設定消去要求をサーバ制御部43へ供給する(SQ54)。これに応じて、サーバ制御部43は、サーバ転送設定を含む設定情報を消去領域52bからクリアする(SQ55)。
【0058】
システム制御部45は、転送設定消去要求をネットワーク制御部42へ供給する(SQ56)。これに応じて、ネットワーク制御部42は、IPアドレス設定を含む設定情報を消去領域52bからクリアする(SQ57)。
【0059】
サーバ制御部43、ネットワーク制御部42は、それぞれ、クリアの完了をシステム制御部45へ通知する(SQ58~SQ59)。
【0060】
なお、システム制御部45は、「消去完了後にアクセスログ転送する」ことを示すSETフラグが記憶されているか非消去領域52aから読み出して確認し(SQ38)、「消去完了後にアクセスログ転送する」ことを示すSETフラグが読み出されなければ、処理を終了する。
【0061】
以上のように、本実施形態では、情報処理装置1において、全消去要求を受けた場合に、ログの送信に必要な設定情報を消去領域52bから消去対象外の非消去領域52aに退避して消去領域52bに対する消去動作を行い、消去動作後に設定情報を非消去領域52aから元の消去領域52bに戻す。これにより、全消去要求に従った全消去処理を行いながら、消去動作の結果を含むログをログサーバ30へ送信して保存させることができる。この結果、全消去要求に従った消去動作を行った場合に、消去動作の成否をログサーバ30へアクセスして確認できる。
【0062】
なお、実施形態では、サーバ転送に必要な設定情報を消去領域52bから非消去領域52aに退避させることで消去動作の結果を含むログのログサーバ30への送信を可能としているが、代替手段として、最初の消去領域52bのクリアを行わず、ハードディスクドライブ51の初期化後に消去領域52bのクリアを行ってもよい。すなわち、消去完了後はアクセスログ蓄積とサーバ転送に必要な設定がクリアされているため、消去処理開始前にアクセスログ蓄積・サーバ転送を実施する。例えば、
図4に示すフローに対して、
図8に示すように、S21~S22の処理を追加する。
図8は、実施形態の変形例における全消去処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【0063】
情報処理装置1は、S1の後に、ハードディスクドライブ51へ、ユーザが全消去の操作を実行したことを含むアクセスログの蓄積を実施する(S21)。情報処理装置1は、蓄積完了後、ハードディスクドライブ51内に蓄積された全アクセスログのサーバ転送を実施する(S22)。その後、情報処理装置1は、S2~S7を行う。
【0064】
また、例えば、
図5に示すシーケンスに対して、
図9に示すように、SQ61~SQ66の処理を追加する。
図9は、実施形態の変形例における全消去処理の詳細な流れを示すシーケンス図である。
【0065】
情報処理装置1において、UI部41は、ユーザからメモリ全消去要求を受けると(SQ1)、アクセスログ転送要求をアクセスログ制御部44へ供給する(SQ61)。これに応じて、アクセスログ制御部44は、ユーザが全消去の操作を実行したことを含むアクセスログを生成してハードディスクドライブ51に格納する(SQ62)。
【0066】
UI部41は、システム制御部45へメモリ全消去要求を供給する(SQ2)。これに応じて、システム制御部45は、アクセスログ転送要求をサーバ制御部43へ供給する(SQ63)。これに応じて、サーバ制御部43は、ハードディスクドライブ51にアクセスして、ログサーバ30へ未転送であるアクセスログの有無を確認する(SQ64)。
【0067】
サーバ制御部43は、未転送のアクセスログがあれば、消去領域52bに記憶された設定情報に従って、その未転送のログをログサーバ30へ送信する(SQ65)。サーバ制御部43は、未転送のログの送信の完了をシステム制御部45へ通知する(SQ66)。これに応じて、システム制御部45は、消去準備要求をサーバ制御部43へ供給すると(SQ3)。
【0068】
また、実施形態では、サーバ転送に必要な設定情報を消去領域52bから非消去領域52aに退避させることで消去動作の結果を含むログのログサーバ30への送信を可能としているが、他の代替手段として、最初の消去領域52bのクリア前にハードディスクドライブ51に設定値を保存し、消去領域52bのクリア後に設定値をハードディスクドライブ51から消去領域52bに書き戻してもよい。
【0069】
また、情報処理装置1は、
図10に示すようなMFP9であってもよい。
図10は、実施形態及びその変形例における情報処理装置1のハードウェア構成例として、MFP9のハードウェア構成を示す図である。
図10に示されているように、MFP(Multifunction Peripheral/Product/Printer)9は、コントローラ910、近距離通信回路920、エンジン制御部930、操作パネル940、ネットワークI/F950を備えている。
【0070】
これらのうち、コントローラ910は、コンピュータの主要部であるCPU901、システムメモリ(MEM-P)902、ノースブリッジ(NB)903、サウスブリッジ(SB)904、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)906、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)907、HDDコントローラ908、及び、記憶部であるHD909を有し、NB903とASIC906との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス921で接続した構成となっている。
【0071】
これらのうち、CPU901は、MFP9の全体制御を行う制御部である。NB903は、CPU901と、MEM-P902、SB904、及びAGPバス921とを接続するためのブリッジであり、MEM-P902に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを有する。
【0072】
MEM-P902は、コントローラ910の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM902a、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM902bとからなる。なお、RAM902bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0073】
SB904は、NB903とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC906は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス921、PCIバス922、HDDコントローラ908およびMEM-C907をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC906は、PCIターゲットおよびAGPマスタ、ASIC906の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C907を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部931及びプリンタ部932との間でPCIバス922を介したデータ転送を行うPCIユニットとからなる。なお、ASIC906には、USB(Universal Serial Bus)のインターフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェースを接続するようにしてもよい。
【0074】
MEM-C907は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD909は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HD909は、CPU901の制御にしたがってHD909に対するデータの読出又は書込を制御する。AGPバス921は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P902に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
【0075】
また、近距離通信回路920には、近距離通信回路920aが備わっている。近距離通信回路920は、NFC、Bluetooth等の通信回路である。
【0076】
更に、エンジン制御部930は、スキャナ部931及びプリンタ部932によって構成されている。また、操作パネル940は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部940a、並びに、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなる操作パネル940bを備えている。コントローラ910は、MFP9全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル940からの入力等を制御する。スキャナ部931又はプリンタ部932には、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれている。
【0077】
なお、MFP9は、操作パネル940のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
【0078】
また、ネットワークI/F950は、ネットワーク3を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。近距離通信回路920及びネットワークI/F950は、PCIバス922を介して、ASIC906に電気的に接続されている。
【0079】
また、上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0080】
また、本実施形態の各装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0081】
また、本実施形態の各装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0082】
また、本実施形態のプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0083】
本実施の形態の各装置で実行されるプログラムは、上述した各部を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、各が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0084】
また、上記実施の形態では、本発明の画像形成装置を、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機に適用した例を挙げて説明するが、複写機、プリンタ、スキャナ装置、ファクシミリ装置等の画像形成装置であればいずれにも適用することができる。
【符号の説明】
【0085】
1 情報処理装置
3 ネットワーク
30 ログサーバ
40 コントローラソフト
41 UI部
42 ネットワーク制御部
43 サーバ制御部
44 アクセスログ制御部
45 システム制御部
46 他モジュール
50 デバイス
51 ハードディスクドライブ
52 不揮発性メモリ
52a 非消去領域
52b 消去領域
【先行技術文献】
【特許文献】
【0086】