(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】ガーメントプリンタ
(51)【国際特許分類】
B41J 29/42 20060101AFI20240806BHJP
B41J 29/46 20060101ALI20240806BHJP
B41J 21/00 20060101ALI20240806BHJP
B41J 2/01 20060101ALI20240806BHJP
B41J 3/407 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
B41J29/42 F
B41J29/46 Z
B41J21/00 Z
B41J29/42 E
B41J2/01 305
B41J2/01 451
B41J2/01 401
B41J3/407
(21)【出願番号】P 2020148846
(22)【出願日】2020-09-04
【審査請求日】2023-07-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】大谷 正治
【審査官】大関 朋子
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-171642(JP,A)
【文献】特開2019-155721(JP,A)
【文献】特開2018-094768(JP,A)
【文献】特開2020-051002(JP,A)
【文献】特開2016-193560(JP,A)
【文献】特開2005-045644(JP,A)
【文献】米国特許第07765927(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 3/407
B41J 29/42
B41J 29/46
B41J 21/00
B41J 2/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷媒体としてのガーメントに印刷するガーメントプリンタであって、
前記印刷媒体を設置する設置面を有するプラテンユニットを備え、
前記プラテンユニットは複数のブロック体により形成され、
前記複数のブロック体のそれぞれは、前記設置面に対して凹む方向に変位可能であり、
隣り合う2つのブロック体の一方を凹ませた状態で前記2つのブロック体の間に前記印刷媒体を挟み込むことが可能であり、
前記プラテンユニットは、前記印刷媒体の印刷対象部の外周形状に沿って前記複数のブロック体の一部を凹ませて前記印刷媒体を前記設置面に固定することが可能であり、
当該ガーメントプリンタは、
前記複数のブロック体のうち凹んでいるブロック体を検知して、前記印刷媒体の前記印刷対象部の範囲を示す印刷媒体位置情報を検出する印刷媒体検知部と、
前記印刷媒体位置情報
を用いて印刷アプリケーションの印刷操作画面に印刷可能範囲を表示
し、ユーザによる前記印刷操作画面上の操作に応じて前記印刷操作画面に表示された前記印刷可能範囲を変更可能である印刷可能範囲表示部と、
印刷画像の形状及び位置を含む印刷画像情報を受け付ける印刷画像情報取得部と、
前記印刷媒体位置情報と、前記印刷可能範囲とを比較して、前記印刷画像が前記印刷媒体上に印刷できるか否かを判断する判定部と、
を備えるガーメントプリンタ。
【請求項2】
前記判定部は、
前記印刷可能範囲が前記印刷媒体位置情報に基づく前記印刷媒体の実際のセット位置と一致するか否かを判定し、前記印刷可能範囲が前記実際のセット位置と一致する場合に、前記印刷画像が前記印刷媒体上に印刷可能と判定し、不一致の場合に印刷不可と判定する、
請求項1に記載のガーメントプリンタ。
【請求項3】
前記判定部により前記印刷画像が前記印刷媒体上に印刷できないと判定されたとき、印刷処理実行前に、前記印刷可能範囲に合わせて前記印刷媒体の前記設置面上の位置を変更するようユーザに報知する報知部を備える、
請求項2に記載のガーメントプリンタ。
【請求項4】
前記複数のブロック体の前記設置面側の端面に表示部を有し、
前記報知部は、前記印刷媒体の設置位置の変更を報知する際に、前記表示部によって変更位置を教示する、
請求項3に記載のガーメントプリンタ。
【請求項5】
前記判定部は、前記印刷画像情報と前記印刷可能範囲とを比較して、前記印刷画像が前記印刷可能範囲内に含まれる場合に、前記印刷画像が前記印刷媒体上に印刷可能と判定し、前記印刷画像が前記印刷可能範囲からはみ出る場合に印刷不可と判定する、
請求項1~4のいずれか1項に記載のガーメントプリンタ。
【請求項6】
前記判定部により前記印刷画像が前記印刷媒体上に印刷できないと判定されたとき、印刷処理実行前に、前記印刷可能範囲内に前記印刷画像を配置し直すようにユーザに報知する報知部を備える、
請求項5に記載のガーメントプリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガーメントプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
引用文献1には、衣服(ガーメント)に対して画像形成を行うインクジェット記録装置において、ヘッドとガーメントを支持し、昇降移動及び水平移動可能なプラテンと、プラテン上の厚さの有無を検知する検知部と、検知動作を制御し、所定の高さで干渉物が検出された場合は印刷を停止させる制御部とを備え、印刷範囲外の少なくとも一部を検知動作の対象外とする構成が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載のガーメントプリンタでは、センサを用いて印刷のための不要なエラーを防ぐことは可能であるが、ユーザがプラテンへの印刷媒体のセット位置を誤ってしまうことや、印刷指示を誤ってしまうことについては解決できていない。これにより、印刷画像が印刷媒体上に印刷できない場合が生じ得る。
【0004】
本発明は、印刷画像の印刷媒体上への印刷可否を精度良く判定可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、本発明の一観点に係るガーメントプリンタは、印刷媒体としてのガーメントに印刷するガーメントプリンタであって、前記印刷媒体を設置する設置面を有するプラテンユニットを備え、前記プラテンユニットは複数のブロック体により形成され、前記複数のブロック体のそれぞれは、前記設置面に対して凹む方向に変位可能であり、隣り合う2つのブロック体の一方を凹ませた状態で前記2つのブロック体の間に前記印刷媒体を挟み込むことが可能であり、前記プラテンユニットは、前記印刷媒体の印刷対象部の外周形状に沿って前記複数のブロック体の一部を凹ませて前記印刷媒体を前記設置面に固定することが可能であり、当該ガーメントプリンタは、前記複数のブロック体のうち凹んでいるブロック体を検知して、前記印刷媒体の前記印刷対象部の範囲を示す印刷媒体位置情報を検出する印刷媒体検知部と、前記印刷媒体位置情報を用いて印刷アプリケーションの印刷操作画面に印刷可能範囲を表示し、ユーザによる前記印刷操作画面上の操作に応じて前記印刷操作画面に表示された前記印刷可能範囲を変更可能である印刷可能範囲表示部と、印刷画像の形状及び位置を含む印刷画像情報を受け付ける印刷画像情報取得部と、前記印刷媒体位置情報と、前記印刷可能範囲とを比較して、前記印刷画像が前記印刷媒体上に印刷できるか否かを判断する判定部と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
印刷画像の印刷媒体上への印刷可否を精度良く判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態に係るガーメントプリンタの全体構成図
【
図9】プラテンユニットと印刷媒体との位置関係を示す図
【
図10】プラテンユニットのブロック体の拡大上面図
【
図11】プラテンユニットのブロック体の拡大側面図
【
図12】プラテンユニットへの印刷媒体の設置方法を示す図
【
図13】印刷媒体設置時の印刷可能範囲の一例を示す図
【
図14】印刷媒体設置時の印刷可能範囲の他の例を示す図
【
図17】ガーメントプリンタの印刷制御の第1の例を示すシーケンス図
【
図18】印刷アプリケーションに表示される印刷可能範囲の一例
【
図19】印刷可能範囲内に印刷画像が入力された配置例
【
図20】ガーメントプリンタの印刷制御の第2の例を示すシーケンス図
【
図21】印刷可能範囲外に印刷画像が入力された配置例
【
図22】ガーメントプリンタの印刷制御の第3の例を示すシーケンス図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照しながら実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0009】
なお、以下の説明において、x方向、y方向、z方向は互いに垂直な方向である。x方向及びy方向は典型的には水平方向であり、z方向は典型的には鉛直方向である。x方向はスライダ15の移動方向(副走査方向)である。y方向は、キャリッジ5の移動方向(主走査方向)である。また、以下では説明の便宜上、z正方向側を上側、z負方向側を下側とも表現する場合がある。
【0010】
図1は、実施形態に係るガーメントプリンタ1の全体構成図である。
図1のように、PC(パーソナルコンピュータ)2などの端末装置とガーメントプリンタ1とは、USBやNW(インターネットやイントラネットなどのネットワーク)経由で接続され、データ通信が可能である。PC2は、PC2からガーメントプリンタ1への印刷などの指示や、ガーメントプリンタ1の設定やステータス情報などの情報取得が可能なアプリケーションソフトである印刷アプリケーション3を備える。
【0011】
なお、PC2として例示する制御装置と、この制御装置に含まれる印刷アプリケーション3とは、
図1ではガーメントプリンタ1と別体としているがこの限りではない。制御装置2や印刷アプリケーション3がガーメントプリンタ1に内蔵される構成でもよい。本実施形態では、ガーメントプリンタ1、PC2(制御装置)、印刷アプリケーション3を纏めて「ガーメントプリンタ」と表現する場合がある。
【0012】
図2は、印刷アプリケーション3の印刷操作画面36の一例を示す図である。
図2のように印刷アプリケーション3では、印刷操作画面36中の画像編集画面37において、印刷したい画像イメージ(印刷画像P)の表示・編集を行い、プリンタ1への印刷指示、印刷画像データの送信を行う。画像編集画面37は、後述するプラテンユニット12の設置面に対応する略矩形状に形成される。画像編集画面37は、
図2の上下方向及び左右方向の各辺が略等間隔に区分されるようにメッシュ状に区分されている。画像編集画面37をメッシュ状に区分する各ブロック38は、後述するプラテンユニット12の複数のブロック体21に対応する略矩形状に形成される。
【0013】
次に、
図3~
図5を参照して、ガーメントプリンタ1の構成について説明する。
図3は、ガーメントプリンタ1の斜視図である。
図4は、ガーメントプリンタ1の上面図である。
図5は、ガーメントプリンタ1の正面図である。
図3~
図5に示す装置は、実施形態の基礎となる従来のシリアル式インクジェットガーメント(布地)プリンタ、いわゆるTシャツプリンタの構成概要例である。本実施形態に係るガーメントプリンタ1の要部(プラテンユニット12)の構成については後述する。ガーメントプリンタ1は、印刷媒体Gである衣類(ガーメント)に文字や絵などの画像を直接印刷することができる印刷装置である。ガーメントプリンタ1の印刷の原理は従来のインクジェットプリンタと同様である。
【0014】
ガーメントプリンタ1には、モーター、ソレノイド等の稼働(出力)やセンサなどの入力信号を処理し制御するためのコントローラボード4が搭載されており、ガーメントプリンタ1はコントローラボード4に搭載されたソフトウェアに基づき制御される。PC2から送信された印刷データの印刷制御や、USBメモリーやコントローラボード4に記録された印刷データを読み出しての印刷制御処理もここで行う。
【0015】
インクを吐出するヘッド10が搭載されたキャリッジ5は、主走査モーター9によりタイミングベルト6を駆動することで主および副のガイドロッド7,8に沿ってマシンの左右方向に移動する。この際に位置を検出するために周期的にスリットが形成もしくは印刷されたエンコーダーシート13をキャリッジ5上のセンサで読み取りながら吐出位置でタイミングを合わせてコントローラボード4からの制御によりインク滴を吐出することで画像を形成する。キャリッジ5上にヘッド10が4個搭載されており、それぞれのヘッド10が2列の副走査方向に並んだノズル列を有している。キャリッジ5内のヘッド10の直上には、吐出に使用するインクを一時的に貯留しておくためのヘッドタンクが備えられている。ヘッドタンクはインク供給チューブおよびインク供給ポンプを介してインクカートリッジ11と接続されており、必要に応じてインク供給ポンプを稼働することでインクカートリッジ11からインクの補給を受けている。
【0016】
印刷媒体G(例えばTシャツ)は、プラテン12A上にセットされる。プラテン12Aはプラテン昇降機構14の上に搭載されており、上下方向(z軸方向)に位置を調整可能となっている。またプラテン昇降機構14は副走査のスライダ15上に搭載されており、副走査のスライダ15は副走査のガイドレール16に沿って副走査タイミングベルト17および副走査の駆動機構およびコントローラボード4により制御され、副走査方向に移動可能となっている。
【0017】
印刷媒体Gへの印刷時は次のような手順での動作となる。まず、印刷媒体Gをプラテン12Aにセットする。その後操作部18での操作により、スライダ15、すなわちプラテン12Aをマシン後方(x負方向側)へ完全に引き込む動作を行う。この引き込みの際にプラテン12A上の印刷媒体Gがヘッド10にぶつかるか否かを高さ検知センサ19で検出し、ヘッド10に衝突する場合はNGとしてプラテン12の引き込みをその場で停止するか、もしくはプラテン12Aをマシン前面(x正方向側)の印刷媒体Gをセットした位置まで戻す。
【0018】
プラテン12Aのマシン後方への引き込みが問題なく完了した場合は、印刷データ待機状態となる。ここでPC2から印刷データをガーメントプリンタ1に送信するか、もしくはあらかじめコントローラボード4に蓄積されていた印刷データがある場合はそのデータを操作部18で選択することによって、印刷動作が開始される。
【0019】
印刷が開始されると、まずスライダ15(つまりプラテン12A)が印刷開始位置まで移動される。その後、前述のキャリッジ5の右もしくは左方向への1移動(1スキャン)によるインクの吐出による作像が行われ、その完了にタイミングを合わせマシン手前側に適切な量のスライダ15(つまりプラテン12A)の移動(改行処理)を行うことで、印刷媒体Gを次の印刷位置へと移動する。スライダ15の移動完了を待ってキャリッジ5がまた1スキャンの印刷を行う。このキャリッジ5の1スキャンとその後のスライダ15の移動の繰り返しを行うことで所望の領域の作像(印刷)を行い、印刷が完了するとプラテン12はマシン手前まで排出されて印刷完了となる。
【0020】
本実施形態に係るガーメントプリンタ1は、
図3~
図5に示す基本構成に加えて、
図3~
図5に示す平面板状のプラテン12Aの代わりにプラテンユニット12を備える。
図6~
図14を参照して、本実施形態に係るプラテンユニット12について説明する。
【0021】
図6は、プラテンユニット12の上面図である。
図7は、プラテンユニット12の正面図である。
図6、
図7に示すように、本実施形態におけるプラテンユニット12は、スライダ15に設置されるプラテン昇降機構14の上に設置されるプラテンベース20と、プラテンベース20の上に設けられる複数のブロック体21とを有する。
【0022】
複数のブロック体21が集合したプラテン上面の設置面に印刷媒体Gを載せ、吐出ヘッド10のノズルから適正な距離になるように、Zステージ(プラテン昇降機構14)にてZ方向高さを昇降し調整する。
【0023】
複数のブロック体21はキャリッジ5の走査方向である主走査方向(X方向)と、副走査キャリッジ(スライダ15)の走査方向である副走査方向(Y方向)とに並べて配置されており、印刷範囲の全面をカバーするように配置されている。
【0024】
図8は、プラテンユニット12の構成を示す模式図である。
図9は、プラテンユニット12と印刷媒体Gとの位置関係を示す図である。
図8、
図9で示すように、複数のブロック体21は高さ方向に変位可能で、ブロック体21の上面26がZ方向で低い位置となる第1位置と、Z方向で高い位置となる第2位置に変位自在の構成である。
【0025】
第2位置のブロック体上面26にセットされた印刷媒体Gの印刷面は、吐出ヘッド10のノズル部から適切な距離となる。
【0026】
例えばブロック体21は、プッシュバネ22で上方向に加圧されており、ユーザがブロック体21を下方向に押すことで、上面26の高さ位置が第1位置と第2位置に交互に切り替わるプッシュスイッチ構成とすることができる。
【0027】
例えば
図9に示すように、印刷媒体Gがプラテンユニット12に載置される際には、印刷媒体Gの印刷面が載置される部分のブロック体21はその上面26が第2位置に位置し、印刷媒体Gの外縁端部が載置される部分のブロック体21はその上面26が第1位置に位置するように、各ブロック体21の高さ位置が調整される。すなわち、
図8、
図9などに示す「第2位置」に位置する場合のブロック体21の上面26が、印刷媒体Gを設置する「設置面」として機能する。
【0028】
図10は、プラテンユニット12のブロック体21の拡大上面図である。
図11は、プラテンユニット12のブロック体21の拡大側面図である。
図12は、プラテンユニット12への印刷媒体Gの設置方法を示す図である。
【0029】
図10~
図12に示すように、プラテンユニット12の各ブロック体21には、略矩形状の上面26の各辺から、隣接する他のブロック体21に向けて突出する押さえ部23、24が設けられる。
図10に示すように、上面26の対辺の一方に押さえ部23が設けられ、他方に押さえ部24が設けられる。すなわち、隣接する2つのブロック体21では、それぞれの上面26の一辺どうしが対向するがこれらの一対の辺の一方に押さえ部23が配置され、他方に押さえ部24が配置されることになる。押さえ部23と押さえ部24とは、各辺上の設置位置がずらされており、これにより
図11に示すように、それぞれの先端部分がオーバーラップするように形成されている。
【0030】
図9を参照して説明したように、印刷媒体Gがプラテンユニット12に載置される際には、第2位置のブロック体21の上面26にセットした印刷媒体(メディア)Gの端部の位置にあるブロック体21の上面26を第1位置に変位させる。このとき、例えば、
図12に示すように、第1位置のブロック体21と、第2位置のブロック体21とのなす隙間では、各ブロック体21の押さえ部23と押さえ部24の高さ位置が異なる。この状態で、印刷媒体Gの端部を、第1位置のブロック体21と、第2位置のブロック体21とのなす隙間において、各ブロック体21の押さえ部23と押さえ部24とで挟み込むことによって、プラテン12に印刷媒体Gをセットすることができる。
【0031】
また、プラテンユニット12には、
図12に示すように、ブロック体21が第1位置のときと、第2位置のときとの状態別を検知する検知センサが設けられる。
【0032】
例えば
図12に示すように、プラテンベース20にブロック体検知センサ25を有する。ブロック体検知センサ25は例えばブロック体21に押されると検知するプッシュスイッチ式センサでもよい。また、例えばブロック体21が金属などの導電性部材である場合、ブロック体検知センサ25は通電式検知センサでもよい。ブロック体検知センサ25は、例えばブロック体21が第2位置にある場合にはブロック体21と非接触となってブロック検知OFF状態となり、ブロック体21が第1位置にある場合にはブロック体21と接触してブロック検知ON状態となる。ブロック体検知センサ25は、これらのブロック検知信号をコントローラボード4やPC2に出力する。
【0033】
このように、プラテンユニット12は、印刷媒体Gを設置する設置面として、z正方向側を法線方向とする平面を有する。プラテンユニット12の設置面は、複数のブロック体21の多角形状(
図6などの例では四角形状)の端面(上面26)により形成される。複数のブロック体21のそれぞれは、端面(上面26)が設置面に対して凹む方向(z軸方向)に変位可能であり、隣り合う2つのブロック体21の一方をz負方向側に凹ませた状態で、2つのブロック体の間に印刷媒体Gを挟み込むことが可能である。プラテンユニット12は、印刷媒体Gの印刷対象部の外周形状に沿って複数のブロック体21の一部を凹ませて、印刷媒体Gの外縁部をブロック体21の間に挟み込むことによって、印刷媒体Gを設置面に固定することが可能である。ここで、「印刷媒体Gの印刷対象部」とは、例えば
図13に示すように、プラテンユニット12の設置面に設置された印刷媒体Gの輪郭線で囲まれた範囲である。
【0034】
本実施形態のプラテンユニット12は、以下のように表現することもできる。プラテンユニット12は、印刷媒体Gを載せる面(上記の「設置面」)を有する印刷媒体セット部と、印刷媒体セット部を搭載するプラテンベース部20を有する。印刷媒体セット部は複数のブロック体21で構成され、印刷媒体Gの凹凸箇所に合わせて、ブロック体21を凹凸可変にすることができる。プラテンユニット12は、さらに印刷媒体Gの印刷面、又はプラテンユニット12の上面部(上記の「ブロック体21の上面26」)の高さを検知する検知センサ(上記の「ブロック体検知センサ25」)を有し、検知センサの出力に基づきプラテンユニット12上の印刷媒体Gのセット位置情報(印刷媒体位置情報)を取得できる。ガーメントプリンタ1は、プラテンユニット12から取得した印刷媒体Gのセット位置情報に対応した印刷指示が可能な印刷アプリケーション3を備える。
【0035】
図13は、印刷媒体Gの設置時の印刷可能範囲39の一例を示す図である。
図14は、印刷媒体Gの設置時の印刷可能範囲39の他の例を示す図である。本発明形態では、
図13に示すように、プラテンユニット12のサイズや形状に関わらず、プラテン12内の印刷媒体Gを、印刷媒体Gの形状や印刷媒体Gの印刷範囲に合わせて、印刷媒体Gの端部を所々で抑えることが出来る。
【0036】
ここで、ブロック体検知センサ25にて印刷媒体Gの端部の周囲のブロック体21が第1位置であることを検知したとき、第1位置のブロック体21で囲まれたエリア(センサ検知ONエリア)より内側の第2位置のブロック体21のエリア(センサ検知OFFエリア)が、印刷可能最大範囲(印刷可能範囲39)と規定できる。
【0037】
図13は、印刷媒体Gがくつ下の場合の印刷可能範囲39の形状例を示す。
図13に示す例では、印刷可能範囲39もくつ下の外形に沿った形状として検知される。
図14は、複数の四角形状の印刷媒体をセットしたときの印刷可能範囲39の形状例を示す。
図14に示す例では、複数の印刷媒体に応じた複数の印刷可能範囲39が検知される。
【0038】
図15は、ガーメントプリンタ1の機能ブロック図である。
図15に示すように、ガーメントプリンタ1の動作を制御する制御装置(PC)2は、印刷アプリケーション3を実行可能に構成され、ガーメントプリンタ1のコントローラボード4と通信可能に接続され、コントローラボード4を介してガーメントプリンタ1の各部の動作を制御する。制御装置2は、上述及び後述の機能に関して、印刷媒体検知部31と、印刷可能範囲表示部32と、印刷画像情報取得部33と、判定部34と、報知部35と、を有する。
【0039】
印刷媒体検知部31は、複数のブロック体21のうち凹んでいるブロック体を検知して、印刷媒体Gの印刷対象部の範囲を示す印刷媒体位置情報を検出する。言い換えると、印刷媒体検知部31は、複数のブロック体21のうちどのブロック体が凹んでいるかに応じて、プラテンユニット12に設置された印刷媒体Gの設置面上の範囲を示す印刷媒体位置情報を検出する。印刷媒体検知部31は、例えば各ブロック体21に設けられるブロック体検知センサ25のブロック検知信号をすべてまとめた情報を、印刷媒体位置情報として出力する。
【0040】
印刷可能範囲表示部32は、印刷媒体位置情報に基づいて印刷可能範囲39を表示する。言い換えると、印刷可能範囲表示部32は、印刷媒体位置情報を用いて印刷アプリケーション3の印刷操作画面36に印刷可能範囲39を表示する。
【0041】
印刷画像情報取得部33は、印刷可能範囲39が表示された印刷操作画面36上で指定された印刷画像Pの形状及び位置を含む印刷画像情報を受け付ける。
【0042】
判定部34は、印刷媒体位置情報と、印刷アプリケーションにおける印刷指示内容(印刷可能範囲39)とを比較して、印刷画像が印刷媒体G上に印刷できるか否かを判断し、その比較結果を出力する。
【0043】
判定部34は、印刷アプリケーション3において指定された印刷可能範囲39が印刷媒体位置情報に基づく印刷媒体Gのプラテン上での実際のセット位置と一致するか否かを判定する。印刷可能範囲39が実際のセット位置と一致する場合には、印刷画像Pが印刷媒体G上に印刷可能と判定し、不一致の場合に印刷不可と判定する。
【0044】
報知部35は、判定部34により印刷画像が印刷媒体G上に印刷できないと判定されたとき、印刷処理実行前に、印刷可能範囲39に合わせて印刷媒体Gの設置面上の位置を変更するようユーザに報知する。また、報知部35は、印刷可能範囲39内に印刷画像を配置し直すようにユーザに報知する。
【0045】
なお、印刷媒体検知部31と、印刷可能範囲表示部32と、印刷画像情報取得部33と、判定部34と、報知部35の一部または全部が、ガーメントプリンタ1のコントローラボード4などの制御装置に設けられる構成でもよい。
【0046】
図16は、制御装置(PC)2のハードウェア構成図である。
図16に示すように、制御装置2は、物理的には、CPU(Central Processing Unit)101、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)102およびROM(Read Only Memory)103、入力デバイスであるキーボード及びマウス等の入力装置104、ディスプレイ等の出力装置105、ネットワークカード等のデータ送受信デバイスである通信モジュール106、補助記憶装置107、などを含むコンピュータシステムとして構成することができる。
【0047】
図15に示す制御装置2の各機能は、CPU101、RAM102等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU101の制御のもとで通信モジュール106、入力装置104、出力装置105を動作させるとともに、RAM102や補助記憶装置107におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
【0048】
ガーメントプリンタ1のコントローラボード4も、
図16に示すものと同様のハードウェア構成をとるものである。
【0049】
次に
図17~
図23を参照して、本実施形態に係るガーメントプリンタ1の印刷制御について説明する。本実施形態の印刷制御では、ガーメントプリンタ1の印刷媒体セット情報と印刷アプリケーション3の印刷情報とを組合せて利用する。
【0050】
本実施形態では、ガーメントプリンタ1に備えられるプラテンユニット12では、様々な印刷媒体Gのセット・印刷が可能である。ここでは、
図13に示したように、仮に靴下形状の印刷媒体Gの印刷を行う場合を例に説明する。
【0051】
まず、印刷アプリケーション3とガーメントプリンタ1による印刷媒体Gのセット・印刷指示・画像出力の基本シーケンスを
図17に示す。
図17は、ガーメントプリンタ1の印刷制御の第1の例を示すシーケンス図である。
【0052】
図17のシーケンス図では、印刷アプリケーション3で印刷可能範囲39内の印刷画像Pを入力し、ガーメントプリンタ1で正常に印刷する場合の手順が示される。
【0053】
まずプラテンユニット12に印刷媒体Gが設置されていない場合には、印刷アプリケーション3の印刷媒体検知部31からガーメントプリンタ1へ、印刷媒体Gのプラテンユニット12へのセット有無について問い合わされると(1)、ガーメントプリンタ1にセットされていない(セット無し)と確認され(1.1)、ガーメントプリンタ1から印刷アプリケーション3の印刷媒体検知部31へ印刷媒体情報として「セット無し」の情報が返信される(1.2)。
【0054】
次に、印刷媒体G(くつ下)がプラテンユニット12にセットされ(2)、プラテンユニット12に印刷媒体Gが設置されている場合には、印刷アプリケーション3の印刷媒体検知部31からガーメントプリンタへ、印刷媒体Gのプラテンユニット12へのセット有無について問い合わされると(3)、ガーメントプリンタ1にセットされている(セット有り)と確認され(3.1)、ガーメントプリンタ1から印刷アプリケーション3の印刷媒体検知部31へ印刷媒体情報として「セット有り」の情報と、印刷可能範囲に関する情報(印刷媒体位置情報)が返信される(3.2)。
【0055】
印刷アプリケーション3の印刷媒体検知部31が受信した印刷媒体位置情報は印刷可能範囲表示部32に送信され、印刷可能範囲表示部32により、印刷媒体位置情報に基づき画像編集画面37が更新され、印刷可能範囲39が表示される(4)。このとき、ガーメントプリンタ1の印刷可能範囲表示部32は、印刷媒体位置情報に含まれる、プラテンユニット12の各ブロック21上のセンサ検知ONエリアとその内部のセンサ検知OFFエリアをもとに、印刷可能範囲39を検出することができる。
【0056】
上述の
図13は、本実施形態に関わるガーメントプリンタ1のブロック型プラテン12での印刷範囲の検出例を示したものである。
図18は、
図13に示すくつ下の印刷媒体Gの場合の、印刷アプリケーション3に表示される印刷可能範囲39の一例である。
図18に示すように、くつ下の輪郭に沿ってブロック体21が凹んだ部分(
図13のセンサ検知ONエリア)の内側の領域(
図13のセンサ検知OFFエリア)が印刷可能範囲39として描画されている。
【0057】
図17に戻り、ユーザは、画像編集画面37上で印刷画像Pを編集して(5)、印刷画像Pの配置やサイズを調整する。これに応じて、印刷アプリケーション3の印刷画像情報取得部33が印刷操作画面36上で指定された印刷画像Pの形状と位置とを含む印刷画像情報を受け付け、判定部34に送信する。印刷アプリケーション3の判定部34は、印刷画像情報に基づき、指定された印刷画像Pが印刷可能か否かを示す印刷可否判定を行う。
図19は、印刷可能範囲39内に印刷画像Pが入力された配置例を示す。ここでは、
図19に示すように印刷可能範囲39内に印刷画像Pが入力されているため、判定部34により印刷可能と判定され(5.1)、印刷アプリケーション3からガーメントプリンタ1へ印刷指示と印刷画像Pの情報が送信される(6)。
【0058】
ガーメントプリンタ1は、印刷指示を受け取ると、印刷媒体セット位置と、印刷可能範囲39とを比較して、両者が一致しているか否かの判定を行う。ここでは印刷媒体セット位置と印刷可能範囲39とが一致するのでOKと判定し(6.1)、正常に印刷が行われる(6.2)。なお、ステップ6.1の判定は、印刷アプリケーション3の判定部34が行ってもよい。
【0059】
このように、
図17のステップ6.1のように、印刷媒体位置情報と、印刷アプリケーション3における印刷指示内容(印刷可能範囲39)とを比較して、印刷画像Pが印刷媒体G上に印刷できるか否かを含む比較結果を出力する構成とすることで、この比較結果を用いることで印刷可能範囲39がプラテン12上での印刷媒体Gの実際のセット位置と一致するか否かを確実に判定することができるので、印刷画像の印刷媒体G上への印刷可否を精度良く判定することができる。また、
図17のステップ5.1のように、印刷画像情報と印刷可能範囲39とを比較して、印刷画像Pが印刷媒体G上に印刷できるか否かを含む比較結果を出力する構成とすることで、この比較結果を用いることで印刷画像Pが印刷可能範囲39内に含まれるか否かを確実に判定することができるので、印刷画像の印刷媒体G上への印刷可否をさらに精度良く判定することができる。
【0060】
図20は、ガーメントプリンタ1の印刷制御の第2の例を示すシーケンス図である。
図20のシーケンス図では、印刷アプリケーション3で印刷可能範囲39外の入力をエラーで通知し、画像再入力後、ガーメントプリンタ1で正常に印刷する場合の手順が示される。
【0061】
図20では、ステップ4までは
図17の第1の例と同様であるので説明を省略する。
【0062】
ユーザは、画像編集画面37上で印刷画像Pを編集して(5)、印刷画像Pの配置やサイズを調整する。これに応じて、印刷アプリケーション3の印刷画像情報取得部33が印刷操作画面36上で指定された印刷画像と印刷位置とを含む印刷画像情報を受け付け、判定部34に送信する。印刷アプリケーション3の判定部34は印刷可否判定を行う。
図21は、印刷可能範囲39外に印刷画像Pが入力された配置例を示す。ここでは、
図21に示すように印刷可能範囲39外にはみ出るように印刷画像Pが入力されているため、判定部34により印刷不能と判定される(5.1)。この場合、印刷アプリケーション3の報知部35は、エラーとしてユーザに通知し、印刷画像Pの再編集をユーザに促す。
【0063】
ユーザは、画像編集画面37上で印刷画像Pを再度編集して(6)、印刷画像Pの配置やサイズを調整する。この結果、
図19に示したように印刷可能範囲39内に印刷画像Pが入力されると、判定部34により印刷可能と判定され(6.1)、印刷アプリケーション3からガーメントプリンタ1へ印刷指示と印刷画像Pの情報が送信される(7)。
【0064】
ガーメントプリンタ1は、印刷指示を受け取ると、印刷媒体セット位置と、印刷可能範囲39とを比較して、両者が一致しているか否かの判定を行う。ここでは印刷媒体セット位置と印刷可能範囲39とが一致するのでOKと判定し(7.1)、正常に印刷が行われる(7.2)。なお、ステップ7.1の判定は、印刷アプリケーション3の判定部34が行ってもよい。
【0065】
このように、
図20のステップ5~5.1のように、印刷画像Pが印刷可能範囲39を超える場合に、印刷画像Pが印刷媒体G上に印刷できないと判定して、印刷実行前に、印刷可能範囲39内に印刷画像Pを配置し直すように、印刷画像Pの大きさや位置の再編集をユーザに促すことで、印刷の失敗を防止できる。
【0066】
図22は、ガーメントプリンタ1の印刷制御の第3の例を示すシーケンス図である。
図22のシーケンス図では、印刷アプリケーション3で印刷可能範囲39外の入力をエラーで通知したが強制印刷を指示し、ガーメントプリンタ1で印刷媒体再セットをした後に正常に印刷する場合の手順が示される。
【0067】
図22では、ステップ5.1までは
図20の第2の例と同様であるので説明を省略する。
【0068】
ステップ5.1にて印刷可能範囲39外に印刷画像Pが入力されており、判定部34により印刷不能と判定され、印刷画像Pの再編集をユーザに促すが、ユーザは再編集を拒否して強制印刷を実行することもできる(5.2)。このとき、ユーザは、画像編集画面37上で、印刷可能範囲39を変更して印刷を実行する。
図23は、印刷可能範囲39の変更操作の一例を示す図である。
図23に示すように、ユーザは印刷可能範囲39を拡大するように操作して、拡大後の印刷可能範囲39Aには印刷画像Pの全体が含まれるようにする。印刷アプリケーション3の判定部34では、このように印刷可能範囲39のほうを大きすぎる印刷画像Pに合わせて拡大させることで、強制的に印刷指令を出すことが可能となる。この結果、印刷アプリケーション3からガーメントプリンタ1へ印刷指示と印刷画像Pの情報が送信される(6)。
【0069】
ガーメントプリンタ1は、印刷指示を受け取ると、印刷媒体セット位置と、印刷可能範囲39とを比較して、両者が一致しているか否かの判定を行う。
図22、
図23の例では、印刷範囲の変更情報を含む印刷指示を受け取ったガーメントプリンタ1側は、印刷可能範囲39と印刷媒体セット位置とが異なることからNGと判定され(6.1)、ユーザに印刷媒体Gの再セットを行うよう促す。例えばここで、ガーメントプリンタ1上で、プラテンユニット12の各ブロック体21に備えたLEDなどの表示部によって、印刷媒体セット位置やその他印刷に関わる情報をユーザに通知してもよい。LEDなどの表示部は、複数のブロック体21の設置面側の端面(上面26)に設けられる。この場合、報知部35は、印刷媒体Gの設置位置の変更を報知する際に、表示部によって変更位置を教示することができる。これにより、ユーザに正しいセット位置を確実に知らせることができ、印刷ミスを未然に防ぐことができる。
【0070】
そして、ユーザが指示に応じて印刷媒体Gを印刷アプリケーション3上の印刷可能範囲39に合わせてセットし直すと(7)、再度、印刷媒体セット位置と、印刷可能範囲39とを比較して、両者が一致しているか否かの判定を行う。ここでは印刷媒体セット位置と印刷可能範囲39とが一致するのでOKと判定し(8)、正常に印刷が行われる(9)。なお、ステップ6.1やステップ8の判定は、印刷アプリケーション3の判定部34が行ってもよい。
【0071】
このように、
図22のステップ6.1~7のように、指示された印刷範囲と印刷媒体セット位置が異なる場合に、強制印刷の実行前に、変更後の印刷可能範囲39Aに合わせて印刷媒体Gの設置面上の位置を変更するように、ユーザに印刷媒体Gの再セットを促すことで、印刷ミスを未然に防ぐことができる。また、印刷媒体再セットが必要な場合に、ブロック21の表示部によってその正しいセット位置をユーザに知らせることができ、印刷ミスを未然に防ぐことができる。
【0072】
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
【符号の説明】
【0073】
1 ガーメントプリンタ
2 PC(制御装置)
3 印刷アプリケーション
12 プラテンユニット
21 ブロック体
31 印刷媒体検知部
32 印刷可能範囲表示部
33 印刷画像情報取得部
34 判定部
35 報知部
36 印刷操作画面
39 印刷可能範囲
G 印刷媒体
P 印刷画像
【先行技術文献】
【特許文献】
【0074】