(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】3Dトランジスタデバイスのためのディフュージョンブレーク、ゲートカット、並びに独立したNゲート及びPゲートの同時形成のための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/8238 20060101AFI20240806BHJP
H01L 27/092 20060101ALI20240806BHJP
H01L 29/786 20060101ALI20240806BHJP
H01L 21/768 20060101ALI20240806BHJP
H01L 23/522 20060101ALI20240806BHJP
H01L 21/82 20060101ALI20240806BHJP
H01L 21/3205 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
H01L27/092 G
H01L27/092 C
H01L27/092 D
H01L29/78 618C
H01L27/092 F
H01L29/78 617K
H01L21/90 B
H01L21/82 D
H01L21/88 Z
(21)【出願番号】P 2022506882
(86)(22)【出願日】2020-06-24
(86)【国際出願番号】 US2020039376
(87)【国際公開番号】W WO2021025796
(87)【国際公開日】2021-02-11
【審査請求日】2023-04-13
(32)【優先日】2019-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004381
【氏名又は名称】弁理士法人ITOH
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】チャネムゲーム,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】リーブマン,ラース
(72)【発明者】
【氏名】スミス,ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】デヴィリアーズ,アントン
【審査官】鈴木 聡一郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0172828(US,A1)
【文献】国際公開第2018/025597(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3205
H01L 21/336
H01L 21/82
H01L 21/8229
H01L 21/8232-21/8246
H01L 21/8249
H01L 27/06
H01L 27/07
H01L 27/085-27/092
H01L 27/10-27/105
H01L 21/768
H01L 29/786
H10B 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
3D半導体デバイスの製造方法であって、
第1のターゲット構造を形成することであって、前記第1のターゲット構造が、
第1の活性層に接続された少なくとも1つの上側ゲート、
第2の活性層に接続された少なくとも1つの底部ゲート、
前記第1の活性層及び前記第2の活性層に接続された少なくとも1つの共通ゲート及び前記少なくとも1つの上側ゲートと前記少なくとも1つの底部ゲートとの間に配置され、且つ前記少なくとも1つの上側ゲートと前記少なくとも1つの底部ゲートとを分離する誘電体分離層を含む、前記形成することと、
前記第1のターゲット構造において複数の材料除去領域内の材料を
同時に除去することであって、前記複数の材料除去領域
は、前記少なくとも1つの上側ゲートを通って前記誘電体分離層の上面まで延びる
第3の材料除去領域
と、ディフュージョンブレークを提供する第1の材料除去領域と、前記少なくとも1つの共通ゲートに対して垂直な横方向カットを提供する第2の材料除去領域とのうちの少なくとも2つの材料除去領域を含む、前記除去することと、
第1のコンタクト及び第2のコンタクトが互いに独立であるように、前記上側ゲートへの第1の電気接続を確立する前記第1のコンタクト及び前記少なくとも1つの底部ゲートへの第2の電気接続を確立する前記第2のコンタクトを形成することと、
を含む、
製造方法。
【請求項2】
前記材料を
同時に除去することが、エッチングプロセスによって前記
少なくとも2つの材料除去領域内の材料を除去することを含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記材料を
同時に除去することが、
前記エッチングプロセスによって
前記複数の材料除去領域
のうちの全ての材料除去領域内の材料を同時に
除去する、請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記少なくとも2つの材料除去領域が前記第1の材料除去領域を含み、
前記第1のターゲット構造が少なくとも1つのダミーゲートをさらに含み、
前記
ディフュージョンブレークが、前記第1のターゲット構造の少なくとも1つのダミーゲートを完全に切り開くシングルディフュージョンブレークである、請求項
1に記載の製造方法。
【請求項5】
前記少なくとも2つの材料除去領域が前記第1の材料除去領域及び前記第2の材料除去領域を含み、
少なくとも1つの
前記ディフュージョンブレークが、
少なくとも1つの
前記横方向カットに垂直に延びる、請求項
1に記載の製造方法。
【請求項6】
前記少なくとも2つの材料除去領域が前記第2の材料除去領域を含み、
前記少なくとも1つの共通ゲートは、前記第1のターゲット構造が、前記少なくとも1つの上側ゲート及び前記少なくとも1つの底部ゲートの両方から離隔され、且つ前記少なくとも1つの上側ゲート及び前記少なくとも1つの底部ゲートの両方に平行
に配置されており、
前記
横方向カットが、前記
少なくとも1つの共通ゲート、前記少なくとも1つの上側ゲート、及び前記少なくとも1つの底部ゲートを通って下方向に延びて、それぞれの
ゲートの終端を形成する、請求項
1に記載の製造方法。
【請求項7】
前記第1のターゲット構造を形成することが、
前記少なくとも1つの底部ゲートをメタライゼーションによって形成することと、
前記少なくとも1つの底部ゲートの上面に誘電材料を堆積して前記誘電体
分離層を形成することと、
前記少なくとも1つの上側ゲートをメタライゼーションによって形成することと、
をさらに含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項8】
前記少なくとも2つの材料除去領域が前記第3の材料除去領域を含み、
前記第3の材料除去領域が、縦方向カットを提供し、
前記少なくとも1つの上側ゲートが、第1の上側ゲート及び第2の上側ゲートを含み、
前記縦方向カットが、第1の縦方向カット及び第2の縦方向カットを含み、
前記第1の縦方向カットが、前記第1の上側ゲートにおいて形成され、前記第2の縦方向カットが、前記第2の上側ゲートにおいて形成される、
請求項1に記載の製造方法。
【請求項9】
前記第1の縦方向カット及び前記第2の縦方向カットが、前記第1のターゲット構造の対向する側に形成される、請求項
8に記載の製造方法。
【請求項10】
前記第1のコンタクト及び前記第2のコンタクトが、前記第1のターゲット構造の上面から前記少なくとも1つの上側ゲート及び前記少なくとも1つの底部ゲートまでそれぞれ延びる、請求項1に記載の製造方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの上側ゲートが、N型電界効果トランジスタ(FET)の一部であり、且つ前記少なくとも1つの底部ゲートが、P型FETの一部であるか、又は
前記少なくとも1つの上側ゲートが、P型FETの一部であり、且つ前記少なくとも1つの底部ゲートが、N型FETの一部である、
請求項1に記載の製造方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つの共通ゲートへの第3の電気接続を確立する第3のコンタクトを形成することをさらに含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項13】
前記第3のコンタクトを前記形成すること、前記第1のコンタクトを前記形成すること、及び前記第2のコンタクトを前記形成することが、同時に発生する、請求項
12に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年8月7日に出願された米国仮特許出願第62/883,871号明細書、及び2020年4月14日に出願された米国特許出願第16/848,638号明細書の優先権の利益を主張するものであり、参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれている。
【0002】
本開示は、3D半導体デバイス、及び微細加工を用いた半導体デバイスの製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
半導体デバイスの(特に微視的スケールでの)製造において、薄膜形成堆積、エッチングマスク生成、パターニング、材料エッチング及び除去、並びにドーピング処理などの様々な製作プロセスが行われる。これらのプロセスを繰り返し実行して所望の半導体デバイス要素を基板上に形成する。歴史的に、微細加工では、トランジスタは、能動デバイス平面の上に形成される配線/メタライゼーションと共に1平面内に生成されており、したがって、2次元(2D)回路又は2D製作と見なされている。従来のスケーリングの取り組みにより、2D回路内の単位面積当たりのトランジスタ数は大幅に増加したものの、スケーリングがナノメートル1桁の半導体デバイス製作ノードに入るにつれて、従来のスケーリングの取り組みは、より大きな課題に直面している。半導体デバイス製造業者は、トランジスタが互いの上に積層されている3次元(3D)半導体回路に対する要望を表明している。
【0004】
3D集積化、即ち複数のデバイスの垂直積層化は、面積よりむしろ体積でトランジスタ密度を増加させることにより、平面デバイスにおいて経験したスケーリング限界を克服することを目的としている。デバイス積層は、フラッシュメモリ業界によって3D NANDを採用することにより成功裏に実証及び実装されているが、ランダムロジック設計への応用は、事実上はるかに困難である。
【0005】
従来の2Dスケーリングでは投資利益率が急速に低下しているため、半導体産業は、電力性能面積コスト(PPAC)におけるノード間の改善を維持するために、3次元に関心を向けている。トランジスタ密度の改善に垂直軸を用いることに対する非常に有望なアプローチは、相補型電界効果トランジスタ(CFET)として知られる新しいデバイスアーキテクチャである。CFETアプローチでは、
図1A、
図1B、及び
図1Cに示されるように、共通ゲートを共有しながらnデバイスがpデバイスの上面上に(又はpデバイスがnデバイスの上に)かかるように、ロジックセルは本質的に折り畳まれている。ロジックセルを折り畳むこと(P上にN)によって、約17%の領域節減がもたらされ得る。
【0006】
しかしながら、現在の技術水準には、後述する装置及び方法のさらなるコスト節約及び設計効率が欠けている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
3D半導体デバイス、及び微細加工を用いた3D半導体デバイスの製造方法。
【0008】
1つの例示的態様において、3D半導体デバイスの製造方法は、第1のターゲット構造を形成することであって、第1のターゲット構造が、少なくとも1つの上側ゲート、少なくとも1つの底部ゲート、及び少なくとも1つの上側ゲートと少なくとも1つの底部ゲートとの間に配置され、且つ少なくとも1つの上側ゲートと少なくとも1つの底部ゲートとを分離する誘電体分離層を含む、形成することと、第1のターゲット構造において複数の材料除去領域内の材料を除去することであって、複数の材料除去領域が、少なくとも1つの上側ゲートを通って誘電体分離層の上面まで延びる少なくとも1つの材料除去領域を含む、除去することと、第1のコンタクト及び第2のコンタクトが互いに独立であるように、上側ゲートへの第1の電気接続を確立する第1のコンタクト及び少なくとも1つの底部ゲートへの第2の電気接続を確立する第2のコンタクトを形成することと、を含む。
【0009】
1つの例示的態様において、材料を除去することは、エッチングプロセスによって複数の材料除去領域内の材料を除去することを含む。
【0010】
1つの例示的態様において、複数の材料除去領域内の材料を除去することは、単一のエッチングプロセスによって各材料除去領域において同時に発生する。
【0011】
1つの例示的態様において、複数の材料除去領域内の材料を除去することは、少なくとも1つのディフュージョンブレーク、少なくとも1つの縦方向カット、又は少なくとも1つの横方向カットを生成する。
【0012】
1つの例示的態様において、少なくとも1つのディフュージョンブレークは、第1のターゲット構造の少なくとも1つのダミーゲートを完全に切り開くシングルディフュージョンブレークである。
【0013】
1つの例示的態様において、少なくとも1つのディフュージョンブレークは、少なくとも1つの横方向カットに垂直に延びる。
【0014】
1つの例示的態様において、第1のターゲット構造は、少なくとも1つの上側ゲート及び少なくとも1つの底部ゲートの両方から離隔され、且つ少なくとも1つの上側ゲート及び少なくとも1つの底部ゲートの両方に平行な、少なくとも1つの共通ゲートをさらに含み、少なくとも1つの横方向カットは、共通ゲート、少なくとも1つの上側ゲート、及び少なくとも1つの底部ゲートを通って下方向に延びて、それぞれのゲートの終端を形成する。
【0015】
1つの例示的態様において、方法は、第1のターゲット構造を形成することが、少なくとも1つの底部ゲートをメタライゼーションによって形成することと、少なくとも1つの底部ゲートの上面に誘電材料を堆積して誘電体層を形成することと、少なくとも1つの上側ゲートをメタライゼーションによって形成することと、をさらに含むことをさらに含む。
【0016】
1つの例示的態様において、少なくとも1つの上側ゲートは、第1の上側ゲート及び第2の上側ゲートを含み、少なくとも1つの縦方向カットは、第1の縦方向カット及び第2の縦方向カットを含み、第1の縦方向カットは、第1の上側ゲートにおいて形成され、第2の縦方向カットは、第2の上側ゲートにおいて形成される。
【0017】
1つの例示的態様において、第1の縦方向カット及び第2の縦方向カットは、第1のターゲット構造の対向する側に形成される。
【0018】
1つの例示的態様において、第1のコンタクト及び第2のコンタクトは、第1のターゲット構造の上面から少なくとも1つの上側ゲート及び少なくとも1つの底部ゲートまでそれぞれ延びる。
【0019】
1つの例示的態様において、少なくとも1つの上側ゲートは、N型電界効果トランジスタ(FET)の一部であり、且つ少なくとも1つの底部ゲートは、P型FETの一部であるか、又は少なくとも1つの上側ゲートは、P型FETの一部であり、且つ少なくとも1つの底部ゲートは、N型FETの一部である。
【0020】
1つの例示的態様において、第1のターゲット構造は、少なくとも1つの共通ゲートをさらに含み、方法は、少なくとも1つの共通ゲートへの第3の電気接続を確立する第3のコンタクトを形成することをさらに含む。
【0021】
1つの例示的態様において、第3のコンタクトを形成すること、第1のコンタクトを形成すること、及び第2のコンタクトを形成することは、同時に発生する。
【0022】
1つの例示的態様において、3D半導体デバイスは、少なくとも1つの上側ゲートと、少なくとも1つの底部ゲートと、少なくとも1つの上側ゲートと少なくとも1つの底部ゲートとの間に配置され、且つ少なくとも1つの上側ゲートと少なくとも1つの底部ゲートとを分離する誘電体層と、少なくとも1つの上側ゲートへの電気接続を確立する第1のコンタクトと、少なくとも1つの底部ゲートへの電気接続を確立する第2のコンタクトと、を含み、第1のコンタクト及び第2のコンタクトは、互いに独立している。
【0023】
1つの例示的態様において、少なくとも1つの上側ゲートへの電気接続は、少なくとも1つの底部ゲートへの電気接続から独立している。
【0024】
1つの例示的態様において、少なくとも1つの上側ゲートは、誘電体層が間に配置されて、少なくとも1つの底部ゲート上に積層される。
【0025】
1つの例示的な態様において、3D半導体デバイスは、少なくとも1つの共通ゲートと、少なくとも1つの共通ゲートへの電気接続を確立する少なくとも1つの第3のコンタクトと、をさらに含み、第1のコンタクト、第2のコンタクト、及び第3のコンタクトが、それぞれのゲートの上面に対して下向きにそれぞれ延びる。
【0026】
1つの例示的態様において、少なくとも1つの上側ゲートは、N型FETの一部であり、且つ少なくとも1つの底部ゲートは、P型FETの一部であるか、又は少なくとも1つの上側ゲートは、P型FETの一部であり、且つ少なくとも1つの底部ゲートは、N型FETの一部である。
【0027】
1つの例示的態様において、少なくとも1つの共通ゲートは、N型FET及びP型FETを含む相補型電界効果トランジスタ(CFET)の一部である。
【0028】
この概要のセクションは、本開示又は特許請求の範囲に記載される本発明の全ての実施形態及び/又は一層新規な態様を指定するわけではないことに留意されたい。代わりに、この概要は、異なる実施形態及び従来技術に対する新規性の対応点についての予備的な考察のみを提供する。本発明及び実施形態のさらなる詳細及び/又は可能な観点について、読者は、以下でさらに議論される本開示の詳細な説明のセクション及び対応する図を参照されたい。
【0029】
添付の図面と併せて考慮されると、以下の詳細な説明を参照することによって本発明がよりよく理解されるようになるため、本発明及びその付随する利点の多くについてのより完全な理解が容易に得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1A】従来の横並びのデバイスレイアウトを折り畳むことによってCFETデバイスを得る方法の基本概念を示す。
【
図1B】従来の折り畳みCFETデバイスの断面図を示す。
【
図1C】従来の横並びの6Tレイアウト(左)が折り畳まれて5T CFETレイアウト(右)が得られ得る方法を上平面レイアウト図で示す。
【
図2A】共有の共通Nゲート及びPゲート並びに独立Nゲート及びPゲートを有し、且つ本開示の例示的態様による、従来の横並びのCMOSロジックセルレイアウトを示す。
【
図2B】本開示の例示的態様による、
図2AのCMOSロジックセルの断面を示す。
【
図3A】共有の共通Nゲート及びPゲート並びに独立Nゲート及びPゲートを有し、且つ本開示の例示的態様による、CFET CMOSロジックセルを示す。
【
図3B】本開示の例示的態様による、
図3AのCFET CMOSロジックセルの断面を示す。
【
図4A】共通及び独立両方のN&Pゲートが必要とされ、且つ本開示の例示的態様による、CFET CMOSロジックセルのための「鳥瞰図」レイアウトを示す。
【
図4B】本開示の例示的態様による、
図4AのCFET CMOSロジックセルの直線A-Aに沿った断面図を示す。
【
図4C】本開示の例示的態様による、
図4AのCFET CMOSロジックセルの直線B-Bに沿った断面図を示す。
【
図5A】本開示の例示的態様による、
図4A~
図4Cのセルの構造を生成するために使用されるパターニングステップの「鳥瞰図」レイアウトを示す。
【
図5B】本開示の例示的態様による、
図4A~
図4Cのセルの構造を生成するために使用される代替パターニングステップの「鳥瞰図」レイアウトを示す。
【
図6A】本開示の例示的態様による、ターゲット集積構造を生産する方法の間の生産の第1の段階の等角図を示す。
【
図6B】本開示の例示的態様による、ターゲット集積構造を生産する方法の間の生産の第2の段階の等角図を示す。
【
図6C】本開示の例示的態様による、ターゲット集積構造を生産する方法の間の生産の第3の段階の等角図を示す。
【
図7A】本開示の例示的態様による、ターゲット集積構造を生産する方法の間の生産の第4の段階の等角図を示す。
【
図7B】本開示の例示的態様による、ターゲット集積構造を生産する方法の間の生産の第5の段階の等角図を示す。
【
図7C】本開示の例示的態様による、ターゲット集積構造を生産する方法の間の生産の第6の段階の等角図を示す。
【
図8A】本開示の例示的態様による、ターゲット集積構造を生産する方法の間の生産の代替の第4の段階の等角図を示す。
【
図8B】本開示の例示的態様による、ターゲット集積構造を生産する方法の間の生産の代替の第5の段階の等角図を示す。
【
図9A】本開示の例示的態様による、ターゲット集積構造を生産する方法の間の生産の第7の段階の等角図を示す。
【
図9B】本開示の例示的態様による、ターゲット集積構造を生産する方法の間の生産の第8の段階の等角図を示す。
【
図9C】本開示の例示的態様による、ターゲット集積構造を生産する方法の間の生産の第9の段階の等角図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下の開示は、提供される主題の異なる特徴を実施するための多くの異なる実施形態又は実施例を提供する。本開示を簡略化するために、構成要素及び配置の特定の例を以下に記載する。当然のことながら、これらは、単なる例に過ぎず、限定することを意図するものではない。例えば、以下に続く説明における第2の特徴の上方又は上での第1の特徴の形成は、第1の特徴と第2の特徴とが直接接触して形成される実施形態を含んでもよく、また、第1の特徴と第2の特徴とが直接接触し得ないように、第1の特徴と第2の特徴との間に追加の特徴が形成され得る実施形態を含んでもよい。加えて、本開示は、様々な例において参照番号及び/又は文字を繰り返すことがある。この繰り返しは、簡潔さ及び分かり易さを目的としており、議論する各種の実施形態及び/又は構成間の関係についてそれ自体言及するものではない。さらに、「下方」、「下の」、「下側」、「上方」、「上側」など、空間的関係を指す用語は、ある要素又は特徴と、別の要素又は特徴との関係を図示のように記述するために、記述を容易にするように本明細書で用いられ得る。空間的関係を指す用語は、図面に示されている向きに加えて、使用中又は動作中のデバイスの異なる向きを包含することを意図している。装置は、向きを変える(90度回転するか又は他の向きにする)ことができ、本明細書で用いられる空間的関係を指す記述子も同様に適宜解釈され得る。
【0032】
本明細書で用いられる「基板」若しくは「ターゲット基板」又は「構造」若しくは「ターゲット構造」は、本発明に従って処理される物体を総称して指している。基板又は構造は、デバイス、特に半導体デバイス又は他の電子デバイスの任意の材料部分又は構造を含んでよく、例えば、半導体ウェハ、レチクルなどのベース基板構造、又は薄膜などのベース基板構造上の若しくはそれに重なる層であってもよい。したがって、基板は、いかなる特定のベース構造、下層又は上層、パターン付き又はパターンなしにも限定されず、むしろ任意のそのような層若しくはベース構造、並びに層及び/又はベース構造の任意の組み合わせを含むことが企図されている。説明は、特定の種類の基板を参照し得るが、これは、例示を目的としたものに過ぎない。
【0033】
1つの例示的態様において、本明細書で説明される半導体デバイス及び半導体デバイスの製造方法は、同一ロジックセル設計において共通及び独立両方のNゲート及びPゲートを有する。これは、SRAM及びロジックスタンダードセルのための効率的な設計を提供する。本明細書で説明される技術及び実施例は、また、CFETプラットフォームにおいてこの有益な機能性を可能にすると同時に、プロセスの複雑性及びコストを最適化する、製作方法に関する。本明細書で説明される例示的態様は、ゲートを形成するために、独立底部ゲート及び上側ゲートの形成を、セル境界におけるシングルディフュージョンブレーク及びポリライン終端の形成と組み合わせる。1つの例示的態様によれば、複雑性を低下させるようにこれら3つの別個の特徴の同時形成を可能にすると同時に、共有コンタクトを有する共通ゲート及び独立コンタクトを有する独立ゲートを有効にする、プロセスステップのセットについて説明される。
【0034】
当然のことながら、本明細書で説明されるような異なるステップの議論の順序は、明確にするために提示されている。一般に、これらのステップは、任意の好適な順序で実行され得る。加えて、本明細書における様々な特徴、技術、構成などのそれぞれが本開示の様々な箇所で説明されている場合があるが、それらの概念のそれぞれは、互いに独立して又は互いに組み合わされて実行され得ることが意図されている。したがって、本発明は、多くの異なる方法で具現化及び検討することができる。
【0035】
設計及び性能の観点から、2つの相補型デバイスを互いの上面上で折り畳むことによって、大幅なスケーリングの利益がもたらされる。しかしながら、理解されるように、必要なCFET接続性を伴って別のデバイスの上面に1つのデバイスを積層するために、対応する製作プロセス及び集積化にさらなる複雑性及び負荷がかかる。この追加の複雑性は、このような技術のコスト増加に換算され、コストは、スケーリング及び性能と同様に重要である。
【0036】
加えて、従来の2D設計用の従来の集積スキームを用いてCMOSロジックを得るために、Nトランジスタ及びPトランジスタは横並びに置かれ、CMOSを大いに成功させた相補型機能を実現するために共通ゲートを共有する。従来の2D設計の大半は、共通ゲートを共有するNトランジスタ及びPトランジスタを含むが、
図2A及び
図2Bに示されるように、Nゲート及びPゲートが互いに独立していることを必要とする、いくつかの重要なロジックセルが存在する。
【0037】
独立及び共有の両方のNゲート及びPゲートの両方を含むことは、著しい設計スケーリングケイパビリティを可能にし、したがって、高度な技術ロジック設計に有益である。
図2Aに示されるように、2D設計では、Nゲート及びPゲートを分離することは簡単である。
図2Aは、ゲート102、ダミーゲート101、横方向カット
106、中央カット113、及び活性層110を示す。例えば、所望の場所、典型的にはセルの真ん中でNゲート及びPゲートを切断するために、形状は、中央カット113によってゲート102から切り抜かれる。
図2Bは、結果となる共通Nゲート及びPゲート(図の上部)及び分離したNゲート及びPゲート(図の下部)の断面を示す。
【0038】
しかしながら、CFETにおいて、3D設計ではNデバイス及びPデバイス、並びにそれらのゲートが互いの上面上にある、即ちNゲート及びPゲートはもはや横並びでないため、この機能性を提供するのはより複雑である。ここでNからPまでの分離空間は、水平面ではなく垂直面に作られなければならず、底部ゲート及び上側ゲートは、局所相互接続によって独立してコンタクトされる必要がある。本開示に従って説明される技術は、P上にN、N上にP、N上にN、P上にPの構成及びSRAM設計にも適用し得ることを理解されたい。説明を容易にするために、本開示は、CFET設計に非限定的な参照を行う。しかしながら、本明細書で説明される技術は、垂直積層されたトランジスタを有する任意の半導体デバイスに適用し得る。
【0039】
図3A~
図3Bは、垂直積層されたCFET設計において共通Nゲート及びPゲート並びに独立Nゲート及びPゲートを実現することの固有の困難性を示す。
図3Aは、共有の共通Nゲート及びPゲート102を有し、且つ独立Nゲート及びPゲート103を有するCFET CMOSロジックセルを示す。
図3Bは、CFETにおいて独立底部ゲート及び上側ゲートを形成及びコンタクトすることの固有の困難性を示して、直線A-Aに沿った断面を示す。
図3Bは、活性層110、ゲート102、及びコンタクト108を示す。2つの主な問題が示されている。1つの課題は、上側及び底部独立ゲートを形成するために互いからゲートを電気的に分離する方法である。第2の課題は、各ゲートをそれ以外から独立して、且つロバストに接続する方法である。本開示は、この機能性を可能にすると同時に、合理的且つ競争力の高いプロセスコストに達するために、最小限の複雑性でこれら2つの問題を有利に解決する。
【0040】
本開示は、共通及び独立の両方のNゲート及びPゲートを同一のセル設計上で組み合わせる。この組み合わせは、SRAM及びロジックスタンダードセルのための効率的な設計を有利に提供する。本明細書で説明される技術は、また、CFETプラットフォームにおいてこの有益な機能性を可能にすると同時に、プロセスの複雑性及びコストを最適化する、製作方法に関する。本明細書で説明される例示的態様は、独立底部ゲート及び上側ゲートの形成を、セル境界におけるディフュージョンブレーク及びポリライン終端の形成と組み合わせる。別の例示的態様によれば、プロセスステップのセットは、複雑性を低下させるようにこれら3つの別個の特徴の同時形成を可能にすると同時に、共有コンタクトを有する共通ゲート及び独立コンタクトを有する独立ゲートを有効にするために共通化される。
【0041】
ここで
図4A~
図4Cを参照すると、
図4Aは、共通及び独立の両方のNゲート及びPゲートが存在するCFET CMOSロジックセル10のためのレイアウトを示す。CFET CMOSロジックセル10は、ダミーゲート101(ページ内への方向で、第1の材料除去領域104の下に位置する)、多結晶シリコン(「ポリ」)ゲート102、独立Nゲート及びPゲート103、第1の材料除去領域104、第2の材料除去領域106、コンタクト108、シリコンでできた活性層110、第3の材料除去領域112、及びN/Pゲート分離領域114を含む。
図4Aに示されるように、ゲート102は、セル10をわたって延び、セルの3D構造に起因する多層構成である。即ち、
図4Bに示されるように、N型及びP型FETSは、互いの上面上に積層される。1つの例示的態様において、第1の材料除去領域104は、隣接セルからセル10を分離するためにセル10の(
図4Aにおける方向として)左端及び右端においてセルを通って作られたカットである。第1の材料除去領域104、第2の材料除去領域106、及び第3の材料除去領域112は、それぞれ、
図4Aに示される形状によって表現されるが、それぞれのカット領域を画定するために、他の形状が用いられてもよい。1つの例示的態様において、第1の材料除去領域104は、セル10の右端及び左端においてディフュージョンブレークを形成する。1つの例示的態様において、第2の材料除去領域106は、(
図4Aにおける方向として)セル10の上部及び底部においてポリゲート102を横切って延びる。1つの例示的態様において、第3の材料除去領域112は、隣接する独立Nゲート及びPゲート103の上部及び底部に位置する。コンタクト108は、ゲート102への電気接続を確立する。
図4Aにおいて太い境界で区切られている電気分離領域114は、必要な場合に上部(N又はP)ゲート及び底部(N又はP)ゲートを分離するために用いられる。
【0042】
独立Nゲート及びPゲート103の最終構造は、セル境界におけるゲート102、103の終端と同様に、
図4Bに示され得る。
図4Bは、それらのそれぞれのコンタクトを有する独立の絶縁された上側ゲート及び底部ゲートの最終構造を示す、直線A-Aに沿った断面図である。第2の材料除去領域106によって生成されるゲート102の終端116が示され得る。
図4Bは、また、上側ゲート103a及び底部ゲート103bの間に形成され、上側ゲート103a及び底部ゲート103bを分離する誘電体分離層118を示す。示され得るように、誘電体分離層118及び第3の材料除去領域112の存在によって、底部ゲート103bへのアクセスを可能にするために、上側ゲート103aの一部の制御された除去が可能となる。
【0043】
図4Bに示されるように、コンタクト108は、上側ゲート103a及び底部ゲート103bに接続する。よって、上側ゲート103a及び底部ゲート103bに対して独立した接続が確立され得る。1つの例示的態様によれば、上側ゲート103aはPゲートであり、底部ゲート103bは、Nゲートである。したがって、Nゲート及びPゲートが、セル10において独立して接続される。別の例示的態様において、上側ゲート103aはNゲートであり、底部ゲート103bはPゲートである。他の例示的態様では、上側ゲート103a及び底部ゲート103bは、両方がPゲート、両方がNゲート、又はゲートタイプの任意の他の組み合わせであってもよい。
【0044】
図4Cは、活性層110に沿う直線B-Bに沿った断面を示す。
図4Cにおいて、独立上側ゲート103a、103c及び独立底部ゲート103b、103d、並びに誘電体分離層118並びに左及び右のセル境界における第1の材料除去領域104が示され得る。
【0045】
図5A及び5Bは、
図4A~4Cに示される最終構造を形成するために用いられるセル10内の第1の材料除去領域104、第2の材料除去領域106、及び第3の材料除去領域112を示す。言い換えると、
図4A~
図4Cに示される構造は、異なるパターンが次々に記憶層に転写され、最終構造に全て転写される(
図5A参照)か又は単一パターンに全てマージされる(
図5B参照)、複数のパターニングステップのシーケンス(例えば、第1の材料除去領域104、第2の材料除去領域106、及び第3の材料除去領域112)を通して実現され得る。よって、第1の材料除去領域104、第2の材料除去領域106、第3の材料除去領域112のためのパターニングステップは、マルチパターニングシーケンスにおいて行われてもよく、又は単一パターニングステップにおいてマージされてもよい(
図5Bにおいてマージされた材料除去領域120として示される)。
【0046】
図6A~
図8Aは、本開示の例示的態様による、半導体デバイスの製造方法の間の集積構造の様々な段階を示す。
【0047】
図6A~
図6Cは、本発明の例示的態様による、第1のターゲット構造100を生産する方法の様々な段階の等角断面図を示す。最初に、
図6Aに示されるように、従来のリプレースメントメタルゲート(RMG)及びゲートオールアラウンド(GAA)ステップに続いて、底部ゲート102bがメタライズされる。次いで、
図6Bに示されるように、Nゲート及びPゲート間の分離が必要である領域、誘電体層118は、その際底部ゲート103bをキャップするように堆積される。最後に、
図6Cに示されるように、上側ゲート103aは、誘電体層118の上にそのメタライゼーションを受ける。当業者は、従来のパターニング技術でN/P分離マスク又は他の類似のプロセスを用いて、これがどのようにして完成され得るかを理解し得る。分離領域114の外側の領域において、ゲート102は、ゲート102のメタライゼーションによって接続されて、共通の共有N/Pゲート102を実現する。
【0048】
図7A~7Cは、最終パターンが第2のターゲット構造200aに転写され、且つ本開示の例示的態様による、第1の材料除去領域104、第2の材料除去領域106、及び第3の材料除去領域112のパターニングを示す等角断面図を示す。例示的態様において、第1の材料除去領域104、第2の材料除去領域106、及び第3の材料除去領域112のパターニングの1つの目的は、ゲート102が部分的に除去されるようにゲート102をエッチングすることである。
図7Aから
図7Cに順次進むと、結合されたパターンが、ターゲット構造に転写される。1つの例示的態様において、転写は、3つの材料除去領域全てにおいてゲート及びチャネル材料を同時に除去するためのドライエッチングを含む。第1の材料除去領域104、第2の材料除去領域106、及び第3の材料除去領域112は共に、独立Nゲート及びPゲート、ゲート終端、並びにディフュージョンブレークを形成する。
図7A~
図7Cに示されるように、エッチングは、全てのゲート及びチャネル材料をそれらが露出されている(覆われていない)場合に除去する。さらに、独立ゲート領域(例えば、分離領域114)において、上側ゲート103aと底部ゲート103bと間の誘電体分離層118は、選択的ハードマスクとしても用いられる。したがって、上側ゲート103aのその部分は、ロバストに且つ確実に除去されてもよく、底部ゲート103bは、完全に保存され、また同時に、全てのゲート材料が、
図4B及び
図4Cに示されるように、2つの他の領域(例えば、第1の材料除去領域104及び第2の材料除去領域106)において上部から底部に移動される。したがって、
図6A~6Cに示されるステップのために、第1の材料除去領域104、第2の材料除去領域106、及び第3の材料除去領域112が、マージされた材料除去領域120(
図5Bに記載される)によって表される1つのエッチングにおいて転写され得る。エッチングプロセスが完了すると、生成されたキャビティは、誘電体126(窒化ケイ素(SiN)、オキシ炭化ケイ素(SiOC)、又は類似のもの)で充填される。
【0049】
図4A~
図4C及び
図7A~
図7Cに示されるように、1つの例示的態様において、第3の材料除去領域112は、ゲートを暴露するだけでなく、トランジスタのソース及びドレイン(SD)領域124の一部を暴露する。これは、SD領域124におけるエッチングが、SDを覆っている誘電体層のいくらか、又は全てを除去して、
図7Bに示されるように局所相互接続を潜在的に暴露し得ることを意味する。同様に、SD局所相互接続は、また、選択的ハードマスクとして機能し、且つ相互接続を保護する誘電体層でキャップされ得る。
【0050】
図8A及び
図8Bは、最終パターンが代替の第2のターゲット構造200bに転写され、且つ本開示の別の例示的態様による、第1の材料除去領域104、第2の材料除去領域106、及び第3の材料除去領域112の自己整列パターニングを示す断面基板セグメントを示す。
図8A及び
図8Bは、使用されるエッチングが酸化物に対して選択的である、7B及び7Cの可能な変形を表す。自己整列特徴は、(
図8Aに示されるように)x軸におけるアライメント性能についての要件を緩和することによって、さらなる集積ロバスト性をもたらす。他の例示的態様において、エッチングのために異なる材料が選択されてもよく、エッチングの化学的性質は、所望のエッチング選択比に対して選択されてもよい。
図8Bにおいて、
図8Aで形成されたカットが、誘電体材料126(窒化ケイ素(SiN)、オキシ炭化ケイ素(SiOC)、又は類似のもの)で充填される。
【0051】
図7C及び
図8Bに(それぞれ)示されるターゲット構造200a/200bを形成した後、
図9A~
図9Cに示されるように、ミドルオブライン(MOL)が形成され得る。
【0052】
図9A~
図9Cは、第3のターゲット構造300を形成するプロセスの間に様々な段階で断面基板セグメントを示す。
図9Aは、ゲートがリプレースメントメタルゲートモジュール(RMG、犠牲キャップ層、「sac cap」、又は「窒化物sac cap」)において誘電体層126でキャップされた後の構造を示す。誘電体層126は、例えば、酸化シリコン、又は他の誘電体材料でできていてもよい。
図9Aにおいて、金属層がターゲット構造上にパターニングされ、転写された後の構造300が示されている。
【0053】
図9B及び
図9Cから、各ゲート間の上面の高さの相対差にかかわらず、全てのゲート(即ち、共通N&Pゲート102c、底部ゲート102b、及び上側ゲート102a)についてコンタクト108が同時に形成されることが分かる。即ち、
図9Bに示されるように、上側ゲート102a及び共通ゲート102cの上面が、実質的に同じ高さに位置し、一方、底部ゲート102bの上面は、より低い高さに位置する。ゲート102a、102b、102cと、これらの異なる領域内のコンタクトとの間に適切なコンタクトを形成することは、ホール形成中の誘電体ドライエッチング制御及び選択比に依存する。共通ゲート102c及び上側ゲート102aの上面が露出されると、実質的なオーバエッチング(約4x)が、エッチングを継続して底部ゲート102bのためのコンタクトホール形成を形成するために用いられ、高い又は非常に高いエッチング選択比に起因して共通ゲート102c及び上側ゲート102aの既に露出された材料には影響がないか、又は限定された影響がある。1つの例示的態様によれば、底部ゲートがコンタクトされる必要がある領域において、N及びP分離誘電体層が底部ゲートポリコンタクトホール形成中に露出されるように、第1のエッチングが選択される。即ち、分離誘電体層118は、エッチングストップ層として機能し、エッチングの化学的性質は、その際分離誘電体を開くために切り替えられてもよく、底部ゲート102bへのアクセスを提供してもよい。この例示的態様では、ポリコンタクトに対してマスクが1つだけ使用されて、著しいコスト低下を可能にする一方、他の方法は、より多くのマスク、及びしたがってコスト増加を必要とすることに留意されたい。
【0054】
したがって、本明細書で説明される技術は、有益な特徴を有する、CFET技術を含む3Dトランジスタを提供する。本明細書で説明される特徴は、独立してコンタクトされる底部ゲート及び/若しくは上側(又はN&P、P&N、N&N、若しくはP&P)ゲートを提供して、共通底部及び上部(又はN&P、P&Nなど)ゲートも有効にする。設計機能性は、重要であるが、同様に技術コスト及び複雑性も重要である。本明細書で説明される例示的態様の技術は、コスト及び複雑性を低下させるように重要なプロセス集積モジュールを最適化する。
【0055】
様々な実施形態の理解を支援するために、様々な技術を複数の個別の動作として説明してきた。記載の順序は、これらの動作が必ず順序に依存することを意味すると解釈されるべきではない。実際に、これらの動作は、提示した順序で実行される必要はない。説明された動作は、説明された実施形態とは異なる順序で実行されてもよい。追加の実施形態では、様々な追加の動作が実行されてもよく、且つ/又は説明された動作が省略されてもよい。
【0056】
当業者であれば、本発明の同じ目的を達成しながら、上で説明した技術の動作に対してなされる多くの変形形態が存在し得ることも理解するであろう。そのような変形形態は、本開示の範囲に包含されることが意図される。したがって、本発明の実施形態の上述の説明は、限定することを意図したものではない。
【0057】
明らかに、上述の教示に照らして本発明の多くの修正形態及び変形形態が可能である。したがって、添付の特許請求の範囲内において、本発明は、本明細書で具体的に記載されたもの以外の方法で実施され得ることを理解されたい。