(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】マルチステージポンピングライナ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/31 20060101AFI20240806BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20240806BHJP
C23C 16/44 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
H01L21/31 C
H01L21/302 101G
C23C16/44 J
(21)【出願番号】P 2023502889
(86)(22)【出願日】2021-07-09
(86)【国際出願番号】 US2021041097
(87)【国際公開番号】W WO2022020113
(87)【国際公開日】2022-01-27
【審査請求日】2023-03-15
(32)【優先日】2020-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】トン, ミングル
【審査官】鈴木 智之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0009765(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0216952(US,A1)
【文献】特開2000-223429(JP,A)
【文献】特開2016-149526(JP,A)
【文献】特開2016-048705(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/31
H01L 21/3065
C23C 16/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状ハウジングを備える、半導体処理チャンバポンピングライナであって、前記環状ハウジングが、
第1の面と、
排気開孔を画定する、前記第1の面の反対側の第2の面と、
前記第1の面と前記第2の面との間で延びる内壁であって、前記内壁が前記環状ハウジングの内面を画定し、前記内壁が、前記内壁を通って前記環状ハウジングの前記内壁に沿って配設された、複数のポンピング開孔を画定する、内壁と、
前記内壁の内面に沿って形成された第1のプレナムチャンバと、
前記環状ハウジングの下壁の内面に沿って形成された第2のプレナムチャンバと、
前記第1のプレナムチャンバと前記第2のプレナムチャンバとを分離するプレナムバリアであって、前記プレナムバリアが、前記第1のプレナムチャンバと前記第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する、前記プレナムバリアを通る複数の内部開孔を画定する、プレナムバリアと、を
備える、
半導体処理チャンバポンピングライナ。
【請求項2】
前記複数のポンピング開孔の各々が、等しいサイズであり、前記環状ハウジングの前記内壁に沿って
互いから等距離に配設された、請求項1に記載の半導体処理チャンバポンピングライナ。
【請求項3】
前記排気開孔が、前記複数の内部開孔の各開孔から垂直方向にオフセットされた、請求項1に記載の半導体処理チャンバポンピングライナ。
【請求項4】
前記複数の内部開孔が、等しいサイズであり、前記プレナムバリアにおいて
互いから等距離に配設された、請求項1に記載の半導体処理チャンバポンピングライナ。
【請求項5】
前記複数の内部開孔のうちの第1の開孔が、前記複数の内部開孔のうちの第2の開孔よりも大きく、前記複数の内部開孔の開孔間の角度オフセットが、前記複数の内部開孔の開孔間で変動する、請求項1に記載の半導体処理チャンバポンピングライナ。
【請求項6】
前記複数のポンピング開孔が、前記複数の内部開孔の直径の約1/2以下の直径を
有する、請求項1に記載の半導体処理チャンバポンピングライナ。
【請求項7】
前記環状ハウジングが、前記プレナムバリアを含む第1の構造構成要素と、前記第2の面を備える第2の構造構成要素と、前記内壁を備える第3の構造構成要素とを備え、前記第3の構造構成要素が、前記第1の構造構成要素の凹形レッジ上に着座された、請求項1に記載の半導体処理チャンバポンピングライナ。
【請求項8】
ポンピングシステムと、
処理領域を画定するチャンバ本体とを備える、半導体処理システムであって、前記チャンバ本体が、前記チャンバ本体の側壁に沿って前記処理領域の周りに延びるポンピングライナを備え、前記ポンピングライナが、第1の壁と、前記第1の壁の反対側の第2の壁とを
備える環状部材を備え、前記第2の壁が、前記第2の壁を通って延びて前記ポンピングシステムを前記チャンバ本体と流体的に結合する、排気開孔を画定し、前記環状部材が、内壁であって、前記内壁の外面に沿って前記環状部材の内側環状半径を画定する内壁を
備え、前記内壁が、前記環状部材の前記内壁に沿って円周方向に分散された複数の開孔を画定し、前記環状部材が、外壁であって、前記外壁の外面に沿って前記環状部材の外側環状半径を画定する外壁を
備え、プレナムが、前記第1の壁、前記第2の壁、前記内壁、および前記外壁の内面の間で前記環状部材中に画定され、前記環状部材が、前記プレナム内に配設された、前記外壁から前記第2の壁に延びる、デバイダを
備え、前記デバイダが、前記プレナムを第1のプレナムチャンバおよび第2のプレナムチャンバに分離し、前記第1のプレナムチャンバが、前記内壁および前記第1の壁の内面によって少なくとも部分的に画定され、前記第1のプレナムチャンバが、前記内壁を通って画定された前記複数の開孔から流体的にアクセス可能であり、前記デバイダが、前記第1のプレナムチャンバと前記第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する少なくとも1つの開孔を画定する、
半導体処理システム。
【請求項9】
前記環状部材の前記内壁に沿って円周方向に分散された前記複数の開孔が、等しいサイズであり、前記内壁に沿って
互いから等距離に分散された、請求項8に記載の半導体処理システム。
【請求項10】
前記排気開孔が、前記第1のプレナムチャンバと前記第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する前記少なくとも1つの開孔から垂直方向にオフセットされた、請求項8に記載の半導体処理システム。
【請求項11】
前記第1のプレナムチャンバと前記第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する前記少なくとも1つの開孔が、等しいサイズであり、かつ前記デバイダにおいて
互いから等距離に配設された複数の開孔を含む、請求項8に記載の半導体処理システム。
【請求項12】
前記第1のプレナムチャンバと前記第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する前記少なくとも1つの開孔が複数の開孔であり、前記複数の開孔のうちの第1の開孔が、前記複数の開孔のうちの第2の開孔よりも大きく、前記複数の開孔の開孔間の角度オフセットが、前記複数の開孔の開孔間で変動する、請求項8に記載の半導体処理システム。
【請求項13】
前記環状部材の前記内壁に沿って円周方向に分散された前記複数の開孔が、前記第1のプレナムチャンバと前記第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する前記少なくとも1つの開孔の直径の約80%以下の直径を
有する、請求項8に記載の半導体処理システム。
【請求項14】
前記環状部材が、前記デバイダを含む第1の構造構成要素と、前記第2の壁を備える第2の構造構成要素と、前記内壁を備える第3の構造構成要素とを備え、前記第3の構造構成要素が、前記第1の構造構成要素の凹形レッジ上に着座された、請求項8に記載の半導体処理システム。
【請求項15】
環状部材を備える、半導体処理チャンバポンピングライナであって、前記環状部材が、
第1の壁と、
前記第1の壁の反対側の第2の壁であって、前記第2の壁を通って延びる排気開孔を画定する、第2の壁と、
内壁であって、前記内壁の外面に沿って前記環状部材の内側環状半径が画定され、前記内壁が、前記環状部材の前記内壁に沿って円周方向に分散された複数の開孔を画定する、内壁と、
外壁であって、前記外壁の外面に沿って前記環状部材の外側環状半径が画定され、プレナムが、前記第1の壁、前記第2の壁、前記内壁、および前記外壁の内面の間で前記環状部材中に画定された、外壁と、
前記プレナム内に配設された、前記外壁から前記第2の壁に延びる、デバイダであって、前記デバイダが、前記プレナムを第1のプレナムチャンバおよび第2のプレナムチャンバに分離し、前記第1のプレナムチャンバが、前記内壁および前記第1の壁の内面によって少なくとも部分的に画定され、前記第1のプレナムチャンバが、前記内壁を通って画定された前記複数の開孔から流体的にアクセス可能であり、および前記デバイダが、前記第1のプレナムチャンバと前記第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する少なくとも1つの開孔を画定する、デバイダと、を
備える、
半導体処理チャンバポンピングライナ。
【請求項16】
前記排気開孔が、前記第1のプレナムチャンバと前記第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する前記少なくとも1つの開孔から垂直方向にオフセットされた、請求項15に記載の半導体処理チャンバポンピングライナ。
【請求項17】
前記第1のプレナムチャンバと前記第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する前記少なくとも1つの開孔が、等しいサイズであり、かつ前記デバイダにおいて
互いから等距離に配設された、複数の開孔を含む、請求項15に記載の半導体処理チャンバポンピングライナ。
【請求項18】
前記第1のプレナムチャンバと前記第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する前記少なくとも1つの開孔が複数の開孔であり、前記複数の開孔のうちの第1の開孔が、前記複数の開孔のうちの第2の開孔よりも大きく、前記複数の開孔の開孔間の角度オフセットが、前記複数の開孔の開孔間で変動する、請求項15に記載の半導体処理チャンバポンピングライナ。
【請求項19】
前記環状部材の前記内壁に沿って円周方向に分散された前記複数の開孔が、前記第1のプレナムチャンバと前記第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する前記少なくとも1つの開孔の直径の約1/2以下の直径を
有する、請求項15に記載の半導体処理チャンバポンピングライナ。
【請求項20】
前記環状部材が、前記デバイダを備える第1の構造構成要素と、前記第2の壁を備える第2の構造構成要素と、前記内壁を備える第3の構造構成要素とを備え、前記第3の構造構成要素が、前記第1の構造構成要素の凹形レッジ上に着座された、請求項15に記載の半導体処理チャンバポンピングライナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、「MULTI-STAGE PUMPING LINER」と題する、2020年7月19日に出願された米国特許出願第16/932,799号の優先権を主張する。
【0002】
本技術は、半導体製作のための構成要素および装置に関する。より詳細には、本技術は、処理チャンバ分配構成要素および他の半導体処理機器に関する。
【背景技術】
【0003】
集積回路は、複雑にパターニングされた材料層を基板表面上にもたらすプロセスによって可能にされる。パターニングされた材料を基板上にもたらすことは、材料を形成および除去するための制御された方法を必要とする。チャンバ部品は、しばしば、膜を堆積させるかまたは材料を除去するために、基板に処理ガスを供給する。チャンバ内のこれらのガスおよび他の副産物は除去されるが、除去は、残留粒子が、パターニングされた基板にかかることを引き起こし得る。たとえば、排気中のガスおよび副産物の流量パターンは、基板上の不均一な材料形成を生じ得る。加えて、処理チャンバを通るガスおよび副産物の一様でない流量パターンは、処理チャンバの排気構成要素上での蓄積を生じ得る。
【0004】
これにより、高品質デバイスおよび構造をもたらすために使用され得る、改善されたシステムおよび方法に対するニーズがある。これらおよび他のニーズは、本技術によって対処される。
【発明の概要】
【0005】
例示的な半導体処理チャンバポンピングライナは、環状ハウジングを含み得る。環状ハウジングは、環状ハウジングの内面を画定する内壁を含み得る。内壁は、内壁を通る、環状ハウジングの内壁に沿って配設された、複数のポンピング開孔を画定し得る。環状ハウジングは、環状ハウジングの下面を画定する下壁を含み得る。下壁は、下壁を通る主ポンピング開孔を画定し得る。環状ハウジングは、内壁の内面に沿って配設された第1の環状プレナムチャンバを含み得る。環状ハウジングは、下壁の内面に沿って配設された第2の環状プレナムチャンバを含み得る。環状ハウジングは、第1の環状プレナムチャンバおよび第2の環状プレナムチャンバを分離するプレナムバリアを含み得る。プレナムバリアは、プレナムバリアを通る複数の内部開孔を画定し得る。
【0006】
いくつかの実施形態では、複数のポンピング開孔の各々は、等しいサイズであり得、および/または環状ハウジングの内壁に沿って等距離に配設され得る。主ポンピング開孔は、複数の内部開孔の各開孔から垂直方向にオフセットされ得る。複数の内部開孔は、等しいサイズであり得、および/またはプレナムバリアについて等距離に配設され得る。複数の内部開孔のうちの第1の開孔は、複数の内部開孔のうちの第2の開孔よりも大きいことがあり、および/または複数の内部開孔のうちの開孔の間の角度オフセットは、複数の内部開孔のうちの開孔の間で変動し得る。複数のポンピング開孔は、複数の内部開孔の直径の約1/2以下の直径を有し得る。環状ハウジングは、プレナムバリアを含む第1の構造構成要素と、下壁を含む第2の構造構成要素と、内壁を含む第3の構造構成要素とを含み得、第3の構造構成要素は、第1の構造構成要素の凹形レッジ上に着座され得る。
【0007】
本技術のいくつかの実施形態は、半導体処理システムを包含し得る。システムは、ポンピングシステムと、処理領域を画定する側壁および底壁を有するチャンバ本体と、チャンバ本体の側壁に沿って処理領域内に配設されたポンピングライナとを含み得る。ポンピングライナは、第1の壁と、第1の壁の反対側の第2の壁とを特徴とする環状部材を画定し得る。第2の壁は、第2の壁を通って延び、ポンピングシステムに結合された、排気開孔を画定し得る。環状部材は、内壁であって、内壁の外面に沿って環状部材の内側環状半径を画定する内壁を特徴とし得る。内壁は、環状部材の内壁に沿って円周方向に分散された複数の開孔を画定し得る。環状部材は、外壁であって、外壁の外面に沿って環状部材の外側環状半径を画定する外壁を特徴とし得る。プレナムが、第1の壁、第2の壁、内壁、および外壁の内面の間で環状部材中に画定され得る。環状部材は、プレナム内に配設され、外壁から第2の壁に延びる、デバイダを特徴とし得る。デバイダは、プレナムを第1のプレナムチャンバおよび第2のプレナムチャンバに分離し得る。第1のプレナムチャンバは、内壁および第1の壁の内面によって少なくとも部分的に画定され得る。第1のプレナムチャンバは、内壁を通って画定された複数の開孔から流体的にアクセス可能であり得る。デバイダは、第1のプレナムチャンバと第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する少なくとも1つの開孔を画定し得る。
【0008】
いくつかの実施形態では、環状部材の内壁に沿って円周方向に分散された複数の開孔は、等しいサイズであり得、および/または等距離に分散され得る。排気開孔は、第1のプレナムチャンバと第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する少なくとも1つの開孔から垂直方向にオフセットされ得る。第1のプレナムチャンバと第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する少なくとも1つの開孔は、等しいサイズである、および/またはデバイダについて等距離に配設された、2つ以上の開孔を含み得る。第1のプレナムチャンバと第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する少なくとも1つの開孔のうちの第1の開孔が、第1のプレナムチャンバと第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する少なくとも1つの開孔のうちの第2の開孔よりも大きいことがあり、および/または第1のプレナムチャンバと第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する少なくとも1つの開孔のうちの開孔の間の角度オフセットが、第1のプレナムチャンバと第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する少なくとも1つの開孔のうちの開孔の間で変動し得る。環状部材の内壁に沿って円周方向に分散された複数の開孔は、第1のプレナムチャンバと第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する少なくとも1つの開孔の直径の約1/2以下の直径を有し得る。環状部材は、デバイダを含む第1の構造構成要素と、第2の壁を含む第2の構造構成要素と、内壁を含む第3の構造構成要素とを含み得る。第3の構造構成要素は、第1の構造構成要素の凹形レッジ上に着座され得る。
【0009】
本技術のいくつかの実施形態は、半導体処理チャンバポンピングライナを包含し得る。ポンピングライナは、環状部材を含み得る。環状部材は、第1の壁と、第1の壁の反対側の第2の壁とを特徴とし得る。第2の壁は、第2の壁を通って延びる排気開孔を画定し得る。環状部材は、内壁であって、内壁の外面に沿って環状部材の内側環状半径を画定する内壁を特徴とし得る。内壁は、環状部材の内壁に沿って円周方向に分散された複数の開孔を画定し得る。環状部材は、外壁であって、外壁の外面に沿って環状部材の外側環状半径を画定する外壁を特徴とし得る。プレナムが、第1の壁、第2の壁、内壁、および外壁の内面の間で環状部材中に画定され得る。環状部材は、プレナム内に配設され、外壁から第2の壁に延びる、デバイダを特徴とし得る。デバイダは、プレナムを第1のプレナムチャンバおよび第2のプレナムチャンバに分離し得る。第1のプレナムチャンバは、内壁および第1の壁の内面によって少なくとも部分的に画定され得る。第1のプレナムチャンバは、内壁を通って画定された複数の開孔から流体的にアクセス可能であり得る。デバイダは、第1のプレナムチャンバと第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する少なくとも1つの開孔を画定し得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、排気開孔は、第1のプレナムチャンバと第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する少なくとも1つの開孔から垂直方向にオフセットされ得る。第1のプレナムチャンバと第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する少なくとも1つの開孔は、等しいサイズであり得る、および/またはデバイダについて等距離に配設され得る、2つ以上の開孔を含み得る。第1のプレナムチャンバと第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する少なくとも1つの開孔のうちの第1の開孔が、第1のプレナムチャンバと第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する少なくとも1つの開孔のうちの第2の開孔よりも大きいことがあり、および/または第1のプレナムチャンバと第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する少なくとも1つの開孔のうちの開孔の間の角度オフセットが、第1のプレナムチャンバと第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する少なくとも1つの開孔のうちの開孔の間で変動し得る。環状部材の内壁に沿って円周方向に分散された複数の開孔は、第1のプレナムチャンバと第2のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する少なくとも1つの開孔の直径の約1/2以下の直径を有し得る。環状部材は、デバイダを含む第1の構造構成要素と、第2の壁を含む第2の構造構成要素と、内壁を含む第3の構造構成要素とを含み得る。第3の構造構成要素は、第1の構造構成要素の凹形レッジ上に着座され得る。
【0011】
そのような技術は、従来のシステムおよび技法に勝る多数の利益を提供し得る。たとえば、本技術の実施形態は、処理チャンバ内の排気システム上での副産物の蓄積を低減し得、排気中の処理チャンバ中のガスおよび副産物のより一様な流量パターンを提供し得る。これらおよび他の実施形態は、それらの利点および特徴のうちの多くとともに、以下の説明および添付図と併せてより詳細に説明される。
【0012】
開示される技術の本質および利点のさらなる理解が、本明細書の残りの部分および図面を参照することによって実現され得る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本技術のいくつかの実施形態による、例示的な処理システムの上平面図を示す図である。
【
図2】本技術のいくつかの実施形態による、例示的なプラズマシステムの概略断面図を示す図である。
【
図3】本技術のいくつかの実施形態による、例示的なポンピングライナの断面図を図示する図である。
【
図4】本技術のいくつかの実施形態による、例示的なポンピングライナの上面図を図示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図のうちのいくつかは、概略図として含まれる。図は、図示のためのものであり、一定の縮尺であると明確に述べられない限り、一定の縮尺と見なされるべきではないことを理解されたい。加えて、概略図として、図は、理解を助けるために提供され、現実的な表現と比較してすべての態様または情報を含まないことがあり、誇張された材料を図示のために含み得る。
【0015】
添付の図中で、類似の構成要素および/または特徴は、同じ参照ラベルを有し得る。さらに、類似の構成要素どうしの間を区別する文字を参照ラベルの後に付けることによって、同じタイプの様々な構成要素が区別され得る。第1の参照ラベルのみが、本明細書において使用される場合、説明は、文字にかかわらず、同じ第1の参照ラベルを有する類似の構成要素のいずれにも適用可能である。
【0016】
プラズマ強化堆積プロセスは、基板上の膜形成を可能にするために、1つまたは複数の成分前駆体に通電し得る。導電性膜および誘電体膜、ならびに材料の移送および除去を可能にするための膜を含む、任意の数の材料膜が、半導体構造を生じさせるためにもたらされ得る。多くの処理チャンバでは、基板上に構造を生じさせるためのチャンバの処理領域にガスを供給するために、ガスパネルが使用され得る。さらに、動作を洗浄するために、ガスが処理チャンバに供給され得る。したがって、いくつかの場合には、基板は、処理領域内に配設され得、ガスは、基板のパターニングを可能にするために使用され得る。いくつかの場合には、処理領域は、基板を含まないことがあり、ガスは、不要な副産物のチャンバを洗浄するために使用され得る。ガスは、チャンバ内の1つまたは複数の構成要素にわたって分散され得、これは、供給の半径方向のまたは横方向の分配をもたらし、基板表面におけるまたはチャンバ内での増加された形成または除去を提供し得る。
【0017】
デバイス特徴のサイズが低減するにつれて、基板表面にわたる許容差は低減され得、膜にわたる材料特性差は、デバイス実現および均一性に影響を及ぼし得る。処理の温度差、流量パターン均一性、および他の態様が、基板上の膜に影響を及ぼし、もたらされるまたは除去される材料についての基板にわたる膜均一性差を作り出し得る。たとえば、1つまたは複数のデバイスが、処理チャンバ内にガスを供給し、分散させるために、処理チャンバ内に含まれ得る。チャンバ内のガスおよび他の副産物を除去するために、チャンバと結合されたポンピングシステムが、ポンピングライナアセンブリを通してチャンバの中からガスおよび他の副産物をポンピングし得る。多くのポンピングシステムが、チャンバ内の単一のロケーションから排気するので、ガスおよび副産物を除去するための流量パターンは、一様ではないことがあり(たとえば、流量は、ポンピングシステムの近くで不均衡であり得)、これは、基板にわたる均一性に影響を及ぼし得る。加えて、蓄積が、他のエリアよりも高い流量を伴うエリア中の、ポンピングライナアセンブリの部分上で起こり得る。
【0018】
プロセスのいくつかの非限定的な例では、ポンピングライナアセンブリは、ポンピングライナアセンブリ中の開孔を介して処理チャンバから流体的にアクセス可能であるプレナムを含み得る。開孔およびプレナムは、ポンピングシステムに結合されたポンピングライナの主排気開孔を通したガスおよび副産物の除去のための、処理チャンバ内のより一様な流量パターンを助長する。これらの開孔およびプレナムは、一様な流量パターンの助けになるが、流量パターンは、開孔上での副産物の蓄積に対する実質的な影響を依然として有し得、いくつかの場合には、基板上で遂行されるプロセスの均一性に影響を及ぼし得る。
【0019】
本技術は、改善されたポンピングライナを用いてチャンバの処理領域からの不均一な流量パターンを収容することによって、これらの課題を克服する。2つのプレナムチャンバを有する変更されたポンピングライナアセンブリは、処理チャンバを通る流量パターンを変え、開孔を通る流量を均等にして副産物の蓄積を低減し、基板表面上の均一性を改善し得る。
【0020】
残りの開示は、開示される技術を利用する特定のプロセスをルーチン的に識別するが、システムおよび方法は、堆積チャンバおよび洗浄チャンバ、ならびに説明されるチャンバ中で起こり得るプロセスに等しく適用可能であることが容易に理解されよう。したがって、本技術は、これらの特定の堆積プロセスまたはチャンバとともに使用することのみに限定されると見なされるべきではない。本開示は、本技術の実施形態によるチャンバ部品を含み得る1つの可能なシステムおよびチャンバを、本技術の実施形態によるこのシステムへの追加の変形形態および調整が説明される前に論じる。
【0021】
図1は、実施形態による、堆積チャンバ、エッチングチャンバ、焼成チャンバ、および硬化チャンバからなる処理システム100の一実施形態の上平面図を示す。図中で、前方開口型統一ポッド102のペアが、ロボットアーム104によって受け取られ、タンデムセクション109a~c中に配置された基板処理チャンバ108a~fのうちの1つの中に置かれる前に低圧保持エリア106の中に置かれる、様々なサイズの基板を供給する。第2のロボットアーム110が、保持エリア106から基板処理チャンバ108a~fにおよびその逆に基板ウエハを輸送するために使用され得る。各基板処理チャンバ108a~fは、プラズマ強化型化学気相堆積、原子層堆積、物理的気相堆積、エッチ、前洗浄、ガス抜き、配向、およびアニーリング、アッシングなどを含む他の基板プロセスに加えて、本明細書で説明される半導体材料のスタックの形成を含む、いくつかの基板処理動作を実施するために装備され得る。
【0022】
基板処理チャンバ108a~fは、基板上に誘電体膜または他の膜を堆積させ、アニールし、硬化させ、および/またはエッチングするための1つまたは複数のシステム構成要素を含み得る。1つの構成では、処理チャンバの2つのペア、たとえば、108c~dおよび108e~fが、基板上に誘電体材料を堆積させるために使用され得、処理チャンバの第3のペア、たとえば、108a~bが、堆積された誘電体をエッチングするために使用され得る。別の構成では、チャンバのすべての3つのペア、たとえば、108a~fは、基板上に交互誘電体膜のスタックを堆積させるように構成され得る。説明されるプロセスのうちのいずれか1つまたは複数は、異なる実施形態において示される製造システムから分離されたチャンバ中で行われ得る。誘電体膜のための堆積チャンバ、エッチングチャンバ、アニーリングチャンバ、および硬化チャンバの追加の構成が、システム100によって企図されることが諒解されよう。
【0023】
図2は、本技術による1つまたは複数の構成要素を含み得る、本技術のいくつかの実施形態による、例示的なプラズマシステム200の概略断面図を示す。プラズマシステム200は、上記で説明されたタンデムセクション109のうちの1つまたは複数中に収められ得る、および本技術の実施形態による面板あるいは他の構成要素またはアセンブリを含み得る、処理チャンバ108のペアを図示し得る。プラズマシステム200は、一般に、側壁212を有するチャンバ本体202と、底壁216と、処理領域220Aおよび220Bのペアを画定する内部側壁201とを含み得る。処理領域220A~220Bの各々は、類似的に構成され得、同等の構成要素を含み得る。
【0024】
たとえば、それの構成要素が処理領域220Aにも含まれ得る処理領域220Bは、プラズマシステム200における底壁216中に形成された通路222を通る処理領域中に配設されたペデスタル228を含み得る。ペデスタル228は、本体部分など、ペデスタルの露出した表面上に基板229を支持するように適合されたヒータを提供し得る。ペデスタル228は、所望のプロセス温度に基板温度を加熱および制御し得る加熱要素232、たとえば、抵抗加熱要素を含み得る。ペデスタル228は、ランプアセンブリなどのリモート加熱要素によって、または任意の他の加熱デバイスによって加熱されてもよい。
【0025】
ペデスタル228の本体は、フランジ233によってステム226に結合され得る。ステム226は、ペデスタル228を電力コンセントまたは電力ボックス203と電気的に結合し得る。電力ボックス203は、処理領域220B内のペデスタル228の高度および移動を制御するドライバシステムを含み得る。ステム226は、ペデスタル228に電力を提供するための電力インターフェースをも含み得る。電力ボックス203は、熱電対インターフェースなど、電力インジケータおよび温度インジケータのためのインターフェースをも含み得る。ステム226は、電力ボックス203と着脱自在に結合するように適合されたベースアセンブリ238を含み得る。円周リング235が、電力ボックス203の上方に示されている。いくつかの実施形態では、円周リング235は、ベースアセンブリ238と電力ボックス203の上面との間の機械的インターフェースを提供するように構成された機械的ストップまたはランドとして適合されたショルダーであり得る。
【0026】
ロッド230が、処理領域220Bの底壁216中に形成された通路224を通って含まれ得、ペデスタル228の本体を通って配設された基板リフトピン261を配置するために利用され得る。基板リフトピン261は、基板移送口260を通して処理領域220Bの内外に基板229を移送するために利用されるロボットとの基板229の交換を可能にするために、ペデスタルから基板229を選択的に離間させ得る。
【0027】
チャンバリッド204が、チャンバ本体202の上部分と結合され得る。リッド204は、それに結合された1つまたは複数の前駆体分配システム208を収容し得る。前駆体分配システム208は、処理領域220Bの中にガス供給アセンブリ218を通して反応物前駆体および洗浄前駆体を供給し得る、前駆体注入通路240を含み得る。ガス供給アセンブリ218は、面板246までの中間に配設されたブロッカプレート244を有するガスボックス248を含み得る。高周波(「RF」)ソース265が、ガス供給アセンブリ218と結合され得、これは、チャンバの処理領域であり得る、ガス供給アセンブリ218の面板246とペデスタル228との間のプラズマ領域を生成することを可能にするために、ガス供給アセンブリ218に電力供給し得る。いくつかの実施形態では、RFソースは、プラズマ発生を可能にするために、ペデスタル228など、チャンバ本体202の他の部分と結合され得る。誘電体アイソレータ258が、リッド204にRF電力を伝導することを防ぐために、リッド204とガス供給アセンブリ218との間に配設され得る。シャドウリング206が、ペデスタル228の外周上に配設され得、これは、ペデスタル228を係合させる。
【0028】
随意の冷却チャネル247が、ガス分配システム208のガスボックス248中に、動作中にガスボックス248を冷却するために形成され得る。ガスボックス248が、あらかじめ規定された温度に維持され得るように、水、エチレングリコール、ガスなど、熱伝達流体が、冷却チャネル247を通って循環され得る。ライナアセンブリ227が、処理領域220B内の処理環境への側壁201、212の曝露を防ぐために、チャンバ本体202の側壁201、212に極めて近接して処理領域220B内に配設され得る。ライナアセンブリ227は、円周ポンピングキャビティ225を含み得、円周ポンピングキャビティ225は、処理領域220Bからガスおよび副産物を排気し、処理領域220B内の圧力を制御するように構成されたポンピングシステム264に結合され得る。複数の排気口231が、ライナアセンブリ227上に形成され得る。排気口231は、システム200内の処理を促進するような様態での処理領域220Bから円周ポンピングキャビティ225へのガスの流れを可能にするように構成され得る。
【0029】
図3は、本技術のいくつかの実施形態による、例示的なポンピングライナ300の断面図を図示する。
図3は、ポンピングライナアセンブリ227についてなど、システム200中の構成要素に関係するさらなる詳細を図示し得る。ポンピングライナ300は、いくつかの実施形態において前に論じられたシステム200の任意の特徴または態様を含むと理解される。ポンピングライナ300は、堆積動作、除去動作、および洗浄動作を含む半導体処理動作中に使用されるチャンバに組み込まれ得る。図は、半導体処理システムに組み込まれ得るポンピングライナの部分図を示し得、場合によっては任意のサイズのものであり得る、環状ポンピングライナ300の任意のセクションにわたるビューを図示し得る。
【0030】
言及されたように、ポンピングライナ300は、上記で説明されたシステム200を含む、任意の数の処理チャンバに含まれ得る。ポンピングライナ300は、ポンピングライナアセンブリ227の一部として含まれ得る。たとえば、ポンピングライナ300は、以下でさらに説明されるポンピングキャビティ225および排気口231を含み得る。構成要素は、同様の構成要素について前に説明された特徴のうちのいずれか、ならびに本技術によって類似的に包含される様々な他の変更形態を含み得る。
【0031】
ポンピングライナ300は、環状部材(換言すれば、環状ハウジング)であり得、前に図示されたチャンバ本体(たとえば、チャンバ本体202)の側壁(たとえば、側壁201、212)に沿ってまたはそれに極めて近接して処理領域(たとえば、処理領域220)内に配置され得る。ポンピングライナ300は、内面306および外面307を有する第1の壁305を特徴とし得る。ポンピングライナ300は、第1の壁305の反対側の第2の壁310を特徴とし得る。処理チャンバ内で、面板または他のリッドスタック構成要素が、第1の壁305上に着座され得、その一方でポンピングライナ300は、第2の壁310上で、リッドプレートまたはチャンバ本体上に着座され得る。第2の壁310は、内面311および外面312を有し得る。ポンピングライナ300は、ポンピングライナ300の内側環状半径(たとえば、
図4に関して説明される内側環状半径405)を画定する内壁315を特徴とし得る。内壁315は、内面316および外面317を有する。ポンピングライナ300は、ポンピングライナ300の外側環状半径(たとえば、
図4に関して説明される外側環状半径410)を画定する外壁320を特徴とし得る。外壁320は、内面321および外面322を有する。いくつかの実施形態では、内壁315は、処理領域(たとえば、処理領域220)に面していることがある。たとえば、いくつかの実施形態では、内壁315は、チャンバ内の処理領域を少なくとも部分的に画定し得る。いくつかの実施形態では、第2の壁310は、処理チャンバの底壁(たとえば、底壁216)に面していることがある。
【0032】
ポンピングライナ300の壁305、310、315、および320は、環状部材内のプレナム330(たとえば、円周ポンピングキャビティ225などのキャビティ)を画定する内面306、316、311、および321をもつ環状部材(換言すれば、環状ハウジング)を形成し得る。プレナム330は、プレナム330を第1のプレナムチャンバ340および第2のプレナムチャンバ345に分離するデバイダ335(たとえば、バリア)によって分割され得る。デバイダ335は、外壁320から第2の壁310に延び得る。いくつかの実施形態では、デバイダ335は、90度(90°)の角度を形成し得るが、図示されているように、弓状のデバイダの隅角部が、示されているように半径に沿って延び得る。第1のプレナムチャンバ340は、デバイダ335の表面、第1の壁305の内面306、内壁315の内面316、第2の壁310の内面311の一部分、および外壁320の内面321の一部分によって画定され得る。第2のプレナムチャンバ345は、デバイダ335の第2の面、第2の壁310の内面311の一部分および外壁320の内面321の一部分によって画定され得る。いくつかの実施形態では、デバイダ335は、プレナム330内で環状部材について連続的に延び得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、ポンピングライナ300は、ポンピングライナ300の環状部材および他の説明された特徴を形成するために組み合わせられ得る複数の構造構成要素を特徴とし得る。これらの構造構成要素は、構成要素が、一緒に収まり、所定の場所にとどまり、ボンディング、溶接、または他の機械的結合を用いてまたはそれを用いないで密封するように、凹み特徴を使用して一緒に置かれ得る。たとえば、ポンピングライナ300は、外壁320、第1の壁305の一部分、およびデバイダ335を含み得る第1の構造構成要素350を含み得る。ポンピングライナ300は、第2の壁310の一部分を含み得る第2の構造構成要素355を含み得る。ポンピングライナ300は、内壁315、第1の壁305の一部分、および第2の壁310の一部分を含み得る第3の構造構成要素360を含み得る。第2の構造構成要素355は、第1の構成要素350がそれに対して着座し得る着座特徴をもたらすための内部ステップを含む凹形レッジ375を画定し得る。第1の構成要素350は、凹形レッジ375に対して着座する凹形レッジを類似的に画定し得る。このコンタクト結合は、プロセス材料がそれを通って漏れ得る、ライナについて形成される間隙を制限し得る。加えて、第1の構造構成要素350は、ポンピングライナ内で回転可能であり得、これは、以下で説明される開孔を調整し得る。これは、堆積プロファイルに影響を及ぼし得る流量制御が、平面スキューをなくすことを可能にし得る。
【0034】
第2の構造構成要素355はまた、第2の構造構成要素について延び得るチャネル370を画定し得、第1の構造構成要素350を受けるようにサイズ決定され得る。たとえば、デバイダ335は、チャネル370中に着座され得、外壁320のエッジは、凹形レッジ375上におよびそれに対して着座され得る。さらに、第1の構造構成要素350は、第3の構造構成要素360がその上に着座され得る凹形レッジ365を画定し得る。凹形レッジ375および凹形レッジ320に類似的に、凹形レッジ365は、図示のように第3の構造構成要素の収容凹形レッジを受け得、これは、再び、構成要素の間の漏れを制限し得る。描かれている構成は、構造構成要素が、環状部材を形成するためにどのように着座され得るかの1つの非限定的な例である。いくつかの実施形態では、より多いまたはより少ない構造構成要素が使用され得、および/または構造構成要素は、別様に着座または結合され得る。
【0035】
内壁315は、内壁315の外面317から内面316に延びる開孔325を画定し得る。開孔325は、たとえば、前に説明された排気口231であり得る。開孔325(ポンピング開孔または排気口)は、処理領域と第1のプレナムチャンバ340との間の流体アクセスを提供する。開孔325は、内壁315に沿って円周方向に分散され得る。処理領域からの流量プロファイルに影響を及ぼし得る、ライナについて画定された任意の数の開孔325があり得る。開孔325は、互いから等距離に分散され得るか、またはライナについて所与の領域中に画定される開孔の数を増加または減少させることによってなど、1つまたは複数の領域からの流量を増加または減少させるようにライナについて画定され得る。いくつかの実施形態では、開孔325は、等しいサイズであり得、約15mm以下、約12mm以下、約10mm以下、約7mm以下、約5mm以下、約3mm以下、またはそれ以下の直径を特徴とし得る。開孔325は、他のパターンで形成または分散され得、処理領域内の均一な流量または変更された分配を促進するための任意のサイズ、形状、または互いからの方位角の間隔を特徴とし得ることを理解されたい。
【0036】
図4に関してより詳細に説明されるように、デバイダ335は、第1のプレナムチャンバ340と第2のプレナムチャンバ345との間の流体アクセスを提供する複数の開孔(たとえば、内部開孔415)を画定し得る。同じく
図4に関してより詳細に説明される、第2の壁310は、第2の壁310の外面312から内面311に延びる主排気開孔(たとえば、主排気開孔420)を画定し得る。主排気開孔は、第2の構造構成要素355中に画定され得る。主排気開孔は、ポンピングシステム(たとえば、ポンピングシステム264)と結合され得、それにより、主排気開孔は、ポンピングシステムと第2のプレナムチャンバ345との間の流体アクセスを提供する。
【0037】
使用中に、ポンピングシステムは、処理領域からガスおよび副産物を排気するための、および処理領域内の圧力を制御するためのポンピング(たとえば、吸引または真空)挙動を生成するためのデバイスを含み得る。ポンピング挙動は、ガスおよび副産物が、処理領域(たとえば、処理領域220)から開孔325を通って第1のプレナムチャンバ340の中に流れることを引き起こす。ガスおよび副産物は、内部開孔(たとえば、内部開孔415)を通って第1のプレナムチャンバ340から第2のプレナムチャンバ345の中に引っ張られる。ガスおよび副産物は、主排気開孔(たとえば、主排気開孔420)を通って第2のプレナムチャンバ345からポンピングシステム(たとえば、ポンピングシステム264)の中に引っ張られ、半導体処理システムから排出される。単一のプレナムを有することは、ガスおよび副産物が、主排気開孔に最も近い開孔325において処理領域から増加された濃度で引き抜かれることを引き起こし得、これは、処理領域内の流量不均一性を引き起こし得、処理されている基板上の動作スキューを引き起こすことがある。デバイダ335の使用は、各開孔325を通る第1のプレナムチャンバ340の中への処理領域中のガスおよび副産物の流量パターンを均等化し、平衡させ得る。これは、ポンピングシステムからの吸引が、より一様に第1のプレナムチャンバ340に分散され、これにより、より一様に処理領域に開孔325を通って分散されることを第2のプレナムチャンバ345および内部開孔が引き起こすので、起こり得る。
【0038】
図4は、本技術のいくつかの実施形態による、例示的なポンピングライナ400の上面図を図示する。ポンピングライナ400は、ポンピングライナ300であり得、システム200およびポンピングライナ300中の構成要素に関係するさらなる詳細を図示し得る。ポンピングライナ400は、ポンピングライナ300の任意の特徴または態様を含むと理解され、いくつかの実施形態において前に論じられたシステムの任意の構成要素を含む処理チャンバと一体化され得る。ポンピングライナ400は、堆積動作、除去動作、および洗浄動作中を含む、前に説明された処理チャンバからのガスおよび他の副産物の除去を含む半導体処理動作を実施するために使用されるチャンバに組み込まれ得る。
【0039】
言及されたように、ポンピングライナ400は、上記で説明されたシステム200を含む、任意の数の処理チャンバに含まれ得る。ポンピングライナ400は、ポンピングライナアセンブリ227の一部として含まれ得る。たとえば、ポンピングライナ400は、処理領域220からポンピングキャビティ225(たとえば、プレナム330)の中へのガスの流れを可能にするための排気口231(たとえば、開孔325)を含み得る。構成要素は、同様の構成要素について前に説明された特徴のうちのいずれか、ならびに本技術によって類似的に包含される様々な他の変更形態を含み得る。
【0040】
ポンピングライナ400は、示されているように、環状部材であり得る。内壁(たとえば、内壁315)は、内側環状半径405を画定し得、外壁(たとえば、外壁320)は、外側環状半径410を画定し得る。内側環状半径405は、処理領域のエリアを画定し得る。プレナム(たとえば、プレナム330)が、内壁の内面と外壁の内面との間の空間によって画定され得る。プレナムは、ライナの上面を通るヒドゥンビュー中に示されている複数の内部開孔415を画定し得るデバイダ(たとえば、デバイダ335)を含み得る。内部開孔415は、デバイダに沿って円周方向に分散され得る。内部開孔415は、第1のプレナムチャンバ(たとえば、第1のプレナムチャンバ340)と第2のプレナムチャンバ(たとえば、第2のプレナムチャンバ345)との間の流体アクセスを提供し得る。内部開孔415は、処理領域と第1のプレナムチャンバとの間の流体アクセスを提供する、内壁上のポンピング開孔(たとえば、開孔325)に関して直角に配設され得る。8つの内部開孔415が、
図4中に描かれているが、本技術に従ってポンピングライナ中に画定された任意の数の内部開孔415があり得る。いくつかの実施形態では、内部開孔415は、デバイダに沿って互いから等距離に配設され得るが、開孔は、ポンピングライナ内のまたはプレナムの間の流量を調整するために、異なるインターバルで離間され得る。開孔415は、等しいサイズであり得るか、またはたとえば、以下で説明されるように、排気口から遠くなるほど直径が大きくなり、排気口に近くなるほど直径が小さくなるなど、ライナの異なる領域における異なる直径を特徴とし得る。開孔415は、任意の直径を特徴とし得、約20mm以下、約15mm以下、約10mm以下、約7mm以下、約5mm以下、またはそれ以下の直径を特徴とし得る。
【0041】
異なるサイズの開孔を含むことは、前に言及されたウエハプロファイルスキューを調整するために使用され得る。たとえば、開孔415は、ポンピングライナの特定のセクションを通る増加流量を作り出すためのサイズのパターンを特徴とし得る。これは、この領域に向かって前駆体を引き抜き得、これは、たとえば、堆積動作またはエッチング動作が、基板のこのセクションに向かって基板上でより容易に起こることを引き起こし得る。いくつかのプロセスは、1つのロケーションにおける、他のロケーションに対する増加および減少された堆積またはエッチングなど、ウエハ上のプロファイルスキューを特徴とし得る。たとえば、堆積は、基板が供給および除去される、チャンバ内の開口の近くでより少ない程度に起こり得る。これは、側壁プロファイルの不均一性に起因する、この領域中のより低いチャンバ温度によって引き起こされ得る。開孔415が画定され得る第1の構造構成要素350を回転させることによってなど、開孔プロファイルを回転させることによって、増加された堆積が、ポンピングライナのより大きい孔をチャンバのこの領域の近くに整合させることによって、この領域中で引き起こされ得る。これは、低減された堆積を無効にし得る。任意の数の他のチャンバまたはプロセス平面スキューが、このようにして収容され得る。第1の構造構成要素は、チャンバ内の流量プロファイルを調整するための回転情報を指し示し得る縮尺で記され得る。
【0042】
いくつかの実施形態では、内部開孔415は、ポンピング開孔(たとえば、開孔325)が、内部開孔415の直径よりも小さい直径を特徴とするようにサイズ決定され得る。たとえば、ポンピング開孔の直径は、内部開孔415の直径の約90%以下であり得、開孔415の直径の約80%以下、直径の約70%以下、直径の約60%以下、直径の約50%以下、直径の約40%以下、直径の約30%以下、直径の約20%以下、またはそれ以下の直径を特徴とし得る。いくつかの実施形態では、内部開孔415は、等しいサイズではない。たとえば、いくつかの実施形態では、1つの内部開孔415は、たとえば、主排気開孔420のより近くにある内部開孔415の直径よりも大きい直径を有し得る。いくつかの実施形態では、内部開孔415の間の角度オフセットは、変動し得る。したがって、いくつかの実施形態では、内部開孔415は、デバイダについて等距離に離間されないことがある。いくつかの実施形態では、内部開孔415は、他のパターンで分散され、処理領域220内の均一であるかまたはさもなければ制御された流量を促進する、サイズ、形状、および互いからの距離を有し得る。
【0043】
ポンピングライナ400は、ライナの反対側の面または底部にあるものとしてヒドゥンビュー中に示されている、主排気開孔420を画定する第2の壁(たとえば、第2の壁310)を含み得る。主排気開孔420は、ポンピングシステム(たとえば、ポンピングシステム264)と結合され得る。主排気開孔420は、第2のプレナムチャンバ(たとえば、第2のプレナムチャンバ345)とポンピングシステムとの間の流体アクセスを提供し得る。主排気開孔420は、内部開孔415から垂直方向にオフセットされ得る。たとえば、主排気開孔420は、主排気開孔420が、内部開孔415のうちのいずれか1つと垂直方向に整合しないように配設され得る。いくつかの実施形態では、主排気開孔420は、2つの内部開孔415の間でセンタリングされる。
【0044】
プレナムデバイダ(たとえば、デバイダ335)の使用は、ポンピング開孔(たとえば、開孔325)を通る処理領域中のガスおよび副産物の流量パターンを実質的に平衡させるかまたは均等化し得る。内部開孔(たとえば、内部開孔415)およびポンピング開孔(たとえば、開孔325)の数、配置、およびサイズ決定は、処理領域からポンピング開孔を通る第1のプレナムチャンバ(たとえば、第1のプレナムチャンバ340)の中への、内部開孔を通る第2のプレナムチャンバ(たとえば、第2のプレナムチャンバ345)の中への、およびポンピングシステムによって排出されるための主排気開孔(たとえば、主排気開孔420)外へのガスおよび副産物の流れに影響を及ぼし得る。言い換えれば、ポンピング開孔の数、サイズ、および/または位置ならびに/あるいは内部開孔の数、サイズ、および/または位置を変更することは、ガスおよび副産物が、どのくらい均一に処理チャンバからポンピング開孔および/または内部開孔を通って流れるかに影響を及ぼし得る。たとえば、ポンピングシステムは、ポンピングライナを通して単一の主排気開孔からガスおよび副産物を排気し得るので、主排気開孔の近くにより少数の内部開孔および/またはより小さい内部開孔を有することは、第1のプレナムチャンバから第2のプレナムチャンバへのガスのより一様な流量パターンを促進し得る。これにより、そのような構成は、処理領域中のガスの、ポンピング開孔を通る第1のプレナムチャンバの中へのより一様な流量パターンを促進し得、これは、ウエハ上のプロセス均一性を改善し得る。
【0045】
上記の説明では、解説のために、多数の詳細が、本技術の様々な実施形態の理解を提供するために記載された。しかしながら、いくらかの実施形態は、これらの詳細のうちのいくつかを用いないで、または追加の詳細を用いて実践され得ることが、当業者には明らかであろう。
【0046】
数個の実施形態を開示したが、様々な変更形態、代替構成、および等価物が、実施形態の趣旨から逸脱することなく使用され得ることが、当業者によって認識されるであろう。加えて、いくつかのよく知られているプロセスおよび要素が、本技術を不必要に不明瞭にすることを回避するために、説明されなかった。したがって、上記の説明は、技術の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0047】
値の範囲が提供される場合、コンテキストが明らかに別様に規定しない限り、その範囲の上限値と下限値との間の、下限値の単位の最も小さい端数までの、各介在する値も、明確に開示されることを理解されたい。任意の述べられた値の間の任意のより狭い範囲、または述べられた範囲中の述べられていない介在する値、およびその述べられた範囲中の任意の他の述べられたまたは介在する値が、包含される。それらのより小さい範囲の上限値および下限値は、範囲に独立して含まれるかまたは除外され得、いずれかの限値がより小さい範囲に含まれるか、どちらの限値もより小さい範囲に含まれないか、または両方の限値がより小さい範囲に含まれるような各範囲も、本技術内に包含され、述べられた範囲中の任意の明確に除外された限値が可能である。述べられた範囲が、限値の一方または両方を含む場合、それらの含まれる限値のいずれかまたはその両方を除く範囲も含まれる。
【0048】
本明細書でおよび添付の特許請求の範囲で使用される、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「前記(the)」は、コンテキストが明らかに別様に規定しない限り、複数の言及を含む。これにより、たとえば、「開孔」への言及は、複数のそのような開孔を含み、「構成要素」への言及は、1つまたは複数の構成要素および当業者に知られているそれの等価物への言及を含む、などである。
【0049】
また、「備える(comprise(s))」、「備える(comprising)」、「含んでいる(contain(s))」、「含んでいる(containing)」、「含む(include(s))」、および「含む(including)」という単語は、本明細書でおよび以下の特許請求の範囲で使用されるとき、述べられた特徴、整数、構成要素、または動作の存在を指定するものとするが、それらは、1つまたは複数の他の特徴、整数、構成要素、動作、行為、またはグループの存在または追加を排除しない。