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特許7536395チャックテーブル、ウェーハ保持方法及びチャックテーブルの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-09
(45)【発行日】2024-08-20
(54)【発明の名称】チャックテーブル、ウェーハ保持方法及びチャックテーブルの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20240813BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20240813BHJP
   B24B 41/06 20120101ALI20240813BHJP
   B24B 27/06 20060101ALI20240813BHJP
   B23Q 3/08 20060101ALI20240813BHJP
【FI】
H01L21/68 P
H01L21/304 621B
H01L21/304 622H
B24B41/06 L
B24B27/06 M
B23Q3/08 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020104181
(22)【出願日】2020-06-17
(65)【公開番号】P2021197486
(43)【公開日】2021-12-27
【審査請求日】2023-04-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】100075384
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 昂
(74)【代理人】
【識別番号】100172281
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100206553
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 崇廣
(74)【代理人】
【識別番号】100189773
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 英哲
(74)【代理人】
【識別番号】100184055
【弁理士】
【氏名又は名称】岡野 貴之
(72)【発明者】
【氏名】金子 智洋
(72)【発明者】
【氏名】田中 優也
【審査官】湯川 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-298970(JP,A)
【文献】特開平10-107131(JP,A)
【文献】特開2008-270345(JP,A)
【文献】特開2017-064849(JP,A)
【文献】特開2019-160934(JP,A)
【文献】特開2013-098248(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
H01L 21/304
B24B 41/06
B24B 27/06
B23Q 3/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェーハを保持するチャックテーブルであって、
合成樹脂で形成されており、該ウェーハを保持する保持面を有するポーラス部と、
合成樹脂で形成されており、該ポーラス部の該保持面が露出する態様で該ポーラス部の外周部を囲繞する枠体と、を備え
該枠体はフィラーを有するが、該ポーラス部は該フィラーを有しないことを特徴とするチャックテーブル。
【請求項2】
該合成樹脂はポリウレタンであることを特徴とする請求項1に記載のチャックテーブル。
【請求項3】
該枠体は、該ポーラス部の該保持面とは反対側において該ポーラス部を吸引源に接続するための開口部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のチャックテーブル。
【請求項4】
デバイスが形成されたデバイス領域と、該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域と、を表面側に備え、該表面とは反対側に位置する裏面側において、該デバイス領域に対応する領域に形成された凹部と、該凹部の外周部に形成されたリング状補強部と、を備えるウェーハを、チャックテーブルで保持するウェーハ保持方法であって、
リング状のフレームの中央部の開口を塞ぐ様に該フレームに貼り付けられた粘着テープに対して、該ウェーハの裏面側を貼着することにより、該粘着テープが該凹部に倣う様に、該フレームと、該粘着テープと、該ウェーハと、を一体化させたウェーハユニットを形成するウェーハユニット形成ステップと、
合成樹脂で形成されており、該ウェーハを保持する保持面を有するポーラス部と、合成樹脂で形成されており、該ポーラス部の該保持面が露出する態様で該ポーラス部の外周部を囲繞する枠体と、を有する該チャックテーブルの該枠体の外周部に対して、スピンドルに装着された切削ブレードを、該凹部の深さに対応する深さに切り込ませると共に、該チャックテーブルを回転することにより、該凹部の深さに対応する高低差を有する段差部を該枠体の外周部に形成する段差部形成ステップと、
該凹部に位置する該粘着テープを該ポーラス部で吸着保持し該粘着テープを介して該ウェーハを保持すると共に、該リング状補強部に位置する該粘着テープを介して該リング状補強部を該段差部で支持するウェーハ保持ステップと、を備えることを特徴とするウェーハ保持方法。
【請求項5】
ウェーハを保持するチャックテーブルの製造方法であって、
液体の第1材料を型枠に供給し、重合反応により該第1材料を固化させることで固化した合成樹脂体を形成した後、該合成樹脂体を切削することで枠体を形成する枠体形成工程と、
液体の第2材料を該枠体に供給し、重合反応により該第2材料を発泡させると共に固化させることで、合成樹脂で形成されており且つ互いにつながる複数の気孔を含むポーラス部を形成するポーラス部形成工程と、
を備え、
該ポーラス部は、該ウェーハを保持する保持面を有し、
該枠体は、該ポーラス部の該保持面が露出する態様で該ポーラス部の外周部を囲繞することを特徴とするチャックテーブルの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェーハを保持するチャックテーブルと、ウェーハをチャックテーブルで保持するウェーハ保持方法と、に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、パソコン等の電子機器には、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等のデバイスチップが搭載されている。デバイスチップは、例えば、ウェーハの表面に複数の分割予定ラインを格子状に設定し、当該複数の分割予定ラインで区画された各領域の表面側にデバイスを形成した後、ウェーハの裏面側を研削して薄化し、次いで、各分割予定ラインに沿ってウェーハを分割することで製造される。
【0003】
通常、ウェーハの研削には、研削装置(例えば、特許文献1参照)が使用され、ウェーハの分割には、ダイシング装置(例えば、特許文献2参照)や、レーザー加工装置(例えば、特許文献3参照)が使用される。研削装置、ダイシング装置、レーザー加工装置等の加工装置には、ウェーハを吸引保持するためのチャックテーブルが設けられている。
【0004】
一般的なチャックテーブルは、ステンレス鋼やセラミックス等で形成された円盤状の枠体を有する。枠体の上部には円盤状の凹部が形成されており、当該凹部には、ポーラスセラミックス等の多孔質材料で形成された円盤状のポーラス板が固定されている。
【0005】
チャックテーブルは、加工装置の使用時には、円筒状のテーブルベースの上部に固定されているが、加工装置のメンテナンス時には、作業者がチャックテーブルを手作業で取り外す必要がある。しかし、上述の一般的なチャックテーブルの重量は比較的重いので、取り外し作業は、作業者にとって負担となる。
【0006】
ところで、一般的なチャックテーブルの上面においては、枠体の上面と、ポーラス板の上面と、が面一となり、略平坦な保持面が構成されている。当該保持面により、ウェーハの略平坦な一面(表面又は裏面)が吸引保持される。
【0007】
しかし、ウェーハの裏面側において円盤状の凹部と、凹部の外側に位置する環状凸部と、を有するウェーハの裏面側を吸引保持してウェーハを切削する場合には、ウェーハの凹部に嵌合する円筒状の凸部を有する特殊なチャックテーブルを使用することがある(例えば、特許文献4参照)。
【0008】
円筒状の凸部は、チャックテーブルの枠体の一部であり、この凸部の上部には、多孔質材料で形成された円盤状のポーラス板が固定されており、凸部及びポーラス板の各上面は、面一となっている。また、凸部の外周部には、略平坦な環状のベース部が設けられている。
【0009】
この特殊なチャックテーブルでウェーハの裏面側を吸引保持する場合、凸部及びポーラス板がウェーハの凹部を支持し、ベース部がウェーハの環状凸部を支持する。それゆえ、凸部及びポーラス板の各上面と、ベース部の上面と、で形成される環状の段差部の高低差は、ウェーハの裏面側における凹部の深さに応じて適宜調整することが求められる。
【0010】
これを実現するために、ベース部上には、所定の厚さを有する環状のスペーサが配置される。しかし、ウェーハの種類によって凹部の深さが異なるので、ウェーハの凹部の深さに応じて、ベース部上に配置するスペーサを適宜交換する必要がある。それゆえ、凹部の深さが異なるウェーハの数に応じた数のスペーサを準備及び管理する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】特開2009-246098号公報
【文献】特開2010-36275号公報
【文献】特開2012-2604号公報
【文献】特開2013-98248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は係る問題点に鑑みてなされたものであり、チャックテーブルの重量を軽量化し、且つ、チャックテーブルに配置するスペーサの準備及び管理を不要とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一態様によれば、ウェーハを保持するチャックテーブルであって、合成樹脂で形成されており、該ウェーハを保持する保持面を有するポーラス部と、合成樹脂で形成されており、該ポーラス部の該保持面が露出する態様で該ポーラス部の外周部を囲繞する枠体と、を備え、該枠体はフィラーを有するが、該ポーラス部は該フィラーを有しないチャックテーブルが提供される。
【0014】
好ましくは、該合成樹脂はポリウレタンである。
【0016】
また、好ましくは、該枠体は、該ポーラス部の該保持面とは反対側において該ポーラス部を吸引源に接続するための開口部を有する。
【0017】
本発明の他の態様によれば、デバイスが形成されたデバイス領域と、該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域と、を表面側に備え、該表面とは反対側に位置する裏面側において、該デバイス領域に対応する領域に形成された凹部と、該凹部の外周部に形成されたリング状補強部と、を備えるウェーハを保持するウェーハ保持方法であって、リング状のフレームの中央部の開口を塞ぐ様に該フレームに貼り付けられた粘着テープに対して、該ウェーハの裏面側を貼着することにより、該粘着テープが該凹部に倣う様に、該フレームと、該粘着テープと、該ウェーハと、を一体化させたウェーハユニットを形成するウェーハユニット形成ステップと、合成樹脂で形成されており、該ウェーハを保持する保持面を有するポーラス部と、合成樹脂で形成されており、該ポーラス部の該保持面が露出する態様で該ポーラス部の外周部を囲繞する枠体と、を有する該チャックテーブルの該枠体の外周部に対して、スピンドルに装着された切削ブレードを、該凹部の深さに対応する深さに切り込ませると共に、該チャックテーブルを回転することにより、該凹部の深さに対応する高低差を有する段差部を該枠体の外周部に形成する段差部形成ステップと、該凹部に位置する粘着テープを該ポーラス部で吸着保持し粘着テープを介して該ウェーハを保持すると共に、該リング状補強部に位置する粘着テープを介して該リング状補強部を該段差部で支持するウェーハ保持ステップと、を備えるウェーハ保持方法が提供される。
本発明の更なる他の態様によれば、ウェーハを保持するチャックテーブルの製造方法であって、液体の第1材料を型枠に供給し、重合反応により該第1材料を固化させることで固化した合成樹脂体を形成した後、該合成樹脂体を切削することで枠体を形成する枠体形成工程と、液体の第2材料を該枠体に供給し、重合反応により該第2材料を発泡させると共に固化させることで、合成樹脂で形成されており且つ互いにつながる複数の気孔を含むポーラス部を形成するポーラス部形成工程と、を備え、該ポーラス部は、該ウェーハを保持する保持面を有し、該枠体は、該ポーラス部の該保持面が露出する態様で該ポーラス部の外周部を囲繞するチャックテーブルの製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0018】
本発明の一態様に係るチャックテーブルは、合成樹脂で形成されており、ウェーハを保持する保持面を有するポーラス部と、合成樹脂で形成されており、ポーラス部の保持面が露出する態様でポーラス部の外周部を囲繞する枠体と、を備える。ポーラス部及び枠体の両方が合成樹脂で形成されているので、ステンレス鋼やセラミックスで形成された枠体と、ポーラスセラミックスで形成されたポーラス板と、を有する一般的なチャックテーブルに比べて、チャックテーブルを軽量にできる。それゆえ、メンテナンス時にチャックテーブルを取り外す作業者の作業負担を軽減できる。
【0019】
加えて、枠体が合成樹脂で形成されているので、ウェーハの裏面側に形成されている凹部の深さに応じて、枠体の外周部を切削すれば、枠体の外周部の段差部の高低差を調整できる。例えば、凹部の深さが比較的浅いウェーハから、凹部の深さが比較的深いウェーハ、の順に加工を行う場合、凹部の深さに応じて、段差部の高低差を徐々に大きくする。これにより、凹部の深さが異なるウェーハの種類の数に応じた数のスペーサを準備及び管理する必要が無くなるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】切削装置の概要を示す斜視図である。
図2図2(A)はチャックテーブルを上面側から見た斜視図であり、図2(B)はチャックテーブルを下面側から見た斜視図であり、図2(C)はチャックテーブルの断面図である。
図3図3(A)は、チャックテーブルを基台に配置する様子を示す図であり、図3(B)は、基台で吸引保持されたチャックテーブルを示す図である。
図4図4(A)は段差部形成ステップを示す図であり、図4(B)は段差部形成ステップ後のチャックテーブル等の一部断面側面図である。
図5】切削装置の内部を示す一部断面側面図である。
図6】ウェーハの保持方法を示すフロー図である。
図7図7(A)は第1変形例に係るチャックテーブルの断面図であり、図7(B)は第2変形例に係るチャックテーブルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。まず、図1及び図5を参照し、切削装置2等について説明する。図1は、切削装置2の概要を示す斜視図であり、図5は、切削装置2の内部を示す一部断面側面図である。
【0022】
なお、図1にそれぞれ示す、X軸方向(加工送り方向)、Y軸方向(割り出し送り方向)及びZ軸方向(切り込み送り方向、高さ方向)は互いに直交する。また、図1では、構成要素の一部をブロック図で示す。図1に示す様に、切削装置2は、各構造を支持する基台4を備える。
【0023】
基台4の上方には、基台4を覆うカバー6が設けられる。カバー6の内側には、所定の空間が形成されており、この所定の空間には、ウェーハ11を切削するための一対の切削ユニット8が配置されている。なお、図1では、片方の切削ユニット8のみを示している。
【0024】
図5に示す様に、切削ユニット8は、長手部がY軸方向に略平行に配置された筒状のスピンドルハウジング8aを有する。スピンドルハウジング8aには、円柱状のスピンドル8bが回転可能な態様で収容されている。
【0025】
スピンドル8bの一端部には、円環状の切り刃を有する切削ブレード8cが装着されており、スピンドル8bの他端部には、スピンドル8bを高速回転させるためのモーター等の回転駆動源(不図示)が連結されている。
【0026】
スピンドルハウジング8aの側面には、ウェーハ11の位置を調整する場合等に利用されるカメラユニットが設けられているが、図1及び図5では、カメラユニットを省略している。
【0027】
図5に示す様に、一対の切削ユニット8の各々は、Y軸Z軸方向移動機構10によってY軸及びZ軸方向に移動可能である。Y軸Z軸方向移動機構10は、Y軸方向に略平行な一対のガイドレール12を有する。
【0028】
一対のガイドレール12には、一対のY軸移動板14がY軸方向に沿ってスライド可能な態様で取り付けられている。なお、図5では、片方のY軸移動板14のみを示している。Y軸移動板14の裏面側には、1つのナット部(不図示)が設けられている。
【0029】
1つのナット部には、一対のガイドレール12の間においてY軸方向に略平行に各々配置されている一対のボールネジ16のうち1つのボールネジ16が、回転可能な態様で連結されている。
【0030】
各ボールネジ16の一端部には、ボールネジ16を回転させるためのモーター等の回転駆動源(不図示)が連結されている。この回転駆動源を動作させると、Y軸移動板14はY軸方向に沿って移動する。
【0031】
Y軸移動板14の表面側には、Z軸方向に略平行な一対のガイドレール18が固定されている。一対のガイドレール18には、Z軸移動板20がZ軸方向に沿ってスライド可能な態様で取り付けられている。
【0032】
Z軸移動板20の裏面側には、ナット部(不図示)が設けられている。このナット部には、一対のガイドレール18の間においてZ軸方向に略平行に配置されたボールネジ22が、回転可能な態様で連結されている。
【0033】
ボールネジ22の上端部には、ボールネジ22を回転させるためのモーター等の回転駆動源24が連結されている。回転駆動源24を動作させると、Z軸移動板20はZ軸方向に沿って移動する。Z軸移動板20の下部には、上述の切削ユニット8が固定されている。
【0034】
ここで、切削装置2で切削されるウェーハ11について説明する。図1に示す様に、ウェーハ11の表面11aには、複数の分割予定ライン(ストリート)13が格子状に設定されている。
【0035】
複数の分割予定ライン13によって区画された各領域の表面11a側には、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large-Scale Integration)等のデバイス15が形成されている。なお、図1では、説明の便宜上、ウェーハ11が比較的大きく描かれている。
【0036】
表面11a側のうち複数のデバイス15が形成されたデバイス領域17aの周囲には、デバイス領域17aを囲繞する外周余剰領域17bが設けられている。外周余剰領域17bは、デバイス15が設けられていない略平坦な領域である。
【0037】
図5に示す様に、表面11aとは反対側に位置する裏面11b側には、ウェーハ11の径よりも小径の円形領域19aが存在する。円形領域19aは、表面11a側のデバイス領域17aに略対応する裏面11b側の領域である。
【0038】
円形領域19aの周囲には、円形領域19aにおけるウェーハ11の厚さよりも厚いリング状補強部19bが形成されている。リング状補強部19bは、表面11a側の外周余剰領域17bに略対応する裏面11b側の領域である。
【0039】
リング状補強部19bを形成することで、裏面11b側全体を研削して、円形領域19aにおけるウェーハ11の厚さと同程度にウェーハ11を薄化した場合に比べて、ウェーハ11の強度を高くできる。
【0040】
リング状補強部19bは、表面11aから裏面11bに向かう方向において、円形領域19aよりも突出している。このリング状補強部19bの内周側面と、円形領域19aと、により、裏面11b側には円盤状の凹部19cが構成されている。
【0041】
つまり、リング状補強部19bは、凹部19cの外周部に位置している。また、円形領域19aと、リング状補強部19bの裏面11bと、により、凹部19cの深さ19dが規定される。
【0042】
ウェーハ11の裏面11b側には、ウェーハ11よりも大径の粘着テープ(ダイシングテープ)21が貼り付けられている。粘着テープ21は、例えば、樹脂製の基材層と、基材層の一面に設けられた接着層(糊層)と、の積層構造を有する。
【0043】
図1に示す様に、粘着テープ21の外周部は、金属で形成されたリング状のフレーム23の一面に貼り付けられており、粘着テープ21の中央部は、フレーム23の中央部に位置する開口23aを塞いでいる。
【0044】
また、図5に示す様に、粘着テープ21の中央部は、凹部19cに倣う様に、ウェーハ11の裏面11b側に貼着されている。つまり、粘着テープ21の中央部は、円形領域19aと、リング状補強部19bの内周側面と、リング状補強部19bの裏面11bと、に貼着されている。
【0045】
これにより、フレーム23と、粘着テープ21と、ウェーハ11と、が一体化され、粘着テープ21を介してウェーハ11がフレーム23で支持されたウェーハユニット25が形成されている。
【0046】
次に、図2(A)から図2(C)を参照して、ウェーハ11を切削する際に使用される切削装置2で用いられるチャックテーブル30の製造方法について説明する。図2(A)は、チャックテーブル30を上面側から見た斜視図であり、図2(B)は、チャックテーブル30を下面側から見た斜視図であり、図2(C)は、チャックテーブル30の断面図である。
【0047】
チャックテーブル30を製造する際には、まず、金属等で形成された型枠(不図示)を準備する。型枠は、略円盤状の上部凹部と、上部凹部の底部において上部凹部と略同軸に配置され、且つ、上部凹部よりも小さい径を有する略円盤状の下部凹部と、を有する。
【0048】
この型枠に、液体のポリオール(polyol)と、液体のイソシアネート(isocyanate)と、を混合して流し込む。ポリオールとしては、ポリオールに分類される任意の多価アルコールを使用できる。例えば、ポリエーテルポリオール(polyether polyol)、ポリマーポリオール(polymer polyol)及びポリエステルポリオール(polyester polyol)に属する任意の多価アルコールを使用できる。
【0049】
イソシアネートとしては、一般構造式(R-N=C=O)を有する任意の化合物(なお、Rはアルキル基等の炭化水素基、Nは窒素、Cは炭素、Oは酸素をそれぞれ意味する)を使用できる。例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート(diphenylmethane diisocyanate:MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(hexamethylene diisocyanate:HDI)及びトルエンジイソシアネート(toluene diisocyanate:TDI)、並びに、これらの誘導体を使用できる。
【0050】
重合反応が進み、ウレタン結合が形成されると、液体が固化し、固体のポリウレタンが形成される(固化ステップS10)。固化したポリウレタンは、上部凹部に対応する上部円盤部と、下部凹部に対応する下部円盤部と、を有する。
【0051】
固化ステップS10の後、マシニングセンター(machining center)(不図示)を使用し、上部円盤部及び下部円盤部の内側を切削する(第1切削ステップS20)。なお、マシニングセンターは、フライス、ストレートビット等の複数種類の工具を用いて自動で被加工物を加工可能な加工装置である。
【0052】
第1切削ステップS20では、例えば、上部円盤部の上方から下方に向かって順次切削し、上部円盤部に略円盤状の第1空洞部32aを形成し、下部円盤部に第1空洞部32aよりも小径の略円盤状の第2空洞部32aを形成する(図2(C)参照)。
【0053】
図2(C)に示す様に、第1空洞部32aは、環状の第1側部32bと、第1側部32bの底部に位置する環状の第1底部32bと、で規定される空間である。なお、第1側部32bの上部には、開口部が形成されている。
【0054】
同様に、第2空洞部32aは、第1底部32bの下部に位置する環状の第2側部32bと、第2側部32bの下部に位置する円形の第2底部32bと、で規定される空間である。
【0055】
この様にして、合成樹脂(ポリウレタン)で形成されている略円盤状の枠体32を形成する。なお、第1切削ステップS20の終了時点では、図2(C)に示す開口部32cは形成されていない。
【0056】
第1切削ステップS20の後、空洞部32a(第1空洞部32a及び第2空洞部32a)に液体のポリオールと、液体のイソシアネートと、水と、を混合して流し込む。イソシアネートと水とが反応して生じる炭酸ガスにより、発泡ポリウレタンが形成される。
【0057】
これにより、合成樹脂(ポリウレタン)で形成されており、外周部が枠体32で囲繞されたポーラス部34を形成する(ポーラス部形成ステップS30)。なお、水に代えて、シクロヘキサン等の有機溶剤を混合して、反応熱で有機溶剤を気化させることにより、ポーラス部34を形成してもよい。
【0058】
ポーラス部34は、第1空洞部32aに形成される上部円盤部34aと、第2空洞部32aに形成される下部円盤部34aと、を有する(図2(C)参照)。ポーラス部34には、複数の気孔が形成されており、複数の気孔は、上部円盤部34aの上面から、下部円盤部34aの下面まで、それぞれつながる複数の経路を構成している。
【0059】
ポーラス部形成ステップS30の後、再び上述のマシニングセンターを用いて、第2底部32bの中央部に開口部32cを形成することで下部円盤部34aの下面34bを露出させる。加えて、第1側部32bの上面32dと、上部円盤部34aの上面34cと、が面一となる様に、枠体32及びポーラス部34を切削する(第2切削ステップS40)。
【0060】
この様にして、環状の上面32dと、上面32dに囲繞され且つ上面32dから露出している円形の上面34cと、が面一となったチャックテーブル30を形成する。本実施形態のチャックテーブル30は、ポーラス部34及び枠体32の両方が合成樹脂で形成されている。
【0061】
合成樹脂の比重は比較的小さく、例えば、ウレタン樹脂の比重は、0.9g/cmから1.3g/cmである。これに対して、ステンレス鋼は、比重が7.7g/cmから8.0g/cmであり、セラミックスは、比重が3.8g/cm程度である。
【0062】
それゆえ、チャックテーブル30を合成樹脂で形成することで、ステンレス鋼やセラミックスで形成された枠体と、ポーラスセラミックスで形成されたポーラス板と、を有するチャックテーブルに比べて、チャックテーブル30を軽量にできる。
【0063】
この様にして製造されたチャックテーブル30は、円盤状の基台40で吸引保持される。図3(A)は、チャックテーブル30を基台40に配置する様子を示す図である。基台40の下部には、モーター等の回転駆動源(不図示)が連結されている。
【0064】
回転駆動源は、Z軸方向に略平行な所定の回転軸の周りに基台40を回転させる。なお、回転駆動源の下部には、回転駆動源をX軸方向に沿って移動させる、ボールネジ式のX軸方向移動機構(不図示)が設けられている。
【0065】
基台40の中央部には、凹部42が形成されている。凹部42は、第2側部32b及び第2底部32bと嵌合する略円盤状の空間である。凹部42の底面には、開口部32cに対応する位置に、第1吸引口42aが形成されている。
【0066】
第1吸引口42aは、流路44aを介して、エジェクタ、真空ポンプ等の吸引源46に接続されている。第2側部32b及び第2底部32bを凹部42に嵌合させた状態で、吸引源46で発生した負圧を、ポーラス部34の下面34bから、下面34bとは反対側の上面34cへ伝達できる。
【0067】
上面34cに生じる負圧でウェーハ11等を吸引して保持できるので、上面34cは、保持面30bとして機能する。なお、本明細書では、ポーラス部34の上面34cと、枠体32の上面32dのうち上面34cと面一である領域と、を合わせて保持面30bと称する。
【0068】
凹部42の底面において、第1吸引口42aと異なる位置には、第2吸引口42bが形成されている。第2吸引口42bは、流路44bを介して吸引源46に接続されている。凹部42に第2側部32b及び第2底部32bを嵌合させた状態で、吸引源46を動作させると、チャックテーブル30は凹部42で吸引保持される。
【0069】
図3(B)は、基台40で吸引保持されたチャックテーブル30を示す図である。なお、凹部42の外周側における基台40の上面には、フレーム23を四方から挟持するための4つのクランプ48が固定されている。
【0070】
ここで、図1に戻って、切削装置2の他の構成要素について説明する。カバー6の前面6aには、タッチパネル50が設けられている。タッチパネル50は、例えば、タッチパネル式の液晶ディスプレイである。
【0071】
タッチパネル50は、オペレータが、切削装置2の制御部52へ指示を入力するための入力装置と、カメラユニットで取得された画像や、種々の加工条件等を表示するための表示装置と、を兼ねる。
【0072】
切削装置2には、各構成要素の動作を制御するための制御部52が設けられている。制御部52は、例えば、切削ユニット8、カメラユニット、Y軸Z軸方向移動機構10、X軸方向移動機構、吸引源46、タッチパネル50等の動作を制御する。
【0073】
制御部52は、例えば、CPU(Central Processing Unit)に代表されるプロセッサ(処理装置)と、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の主記憶装置と、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等の補助記憶装置と、を含むコンピュータによって構成されている。
【0074】
補助記憶装置には、所定のプログラムを含むソフトウェアが記憶されている。このソフトウェアに従い処理装置等を動作させることによって、制御部52の機能が実現される。
【0075】
次に、図4(A)から図6を参照して、切削装置2でウェーハ11を保持するウェーハ11の保持方法について説明する。図6は、ウェーハ11の保持方法を示すフロー図である。
【0076】
まず、フレーム23と、粘着テープ21と、ウェーハ11と、を一体化させたウェーハユニット25を形成する(ウェーハユニット形成ステップS110)。なお、ウェーハ11の裏面11b側には、上述の凹部19cが形成されている。
【0077】
次いで、作業者は、切削装置2で切削されるウェーハ11の凹部19cの深さ19dを、タッチパネル50を通じて切削装置2に入力する。なお、凹部19cの深さ19dは、ウェーハ11毎に予め定められている。
【0078】
入力後、例えば、切削装置2の制御部52が、凹部19cの深さ19dと、段差部36の高低差36a(図4(B)参照)とが等しいか否か判断する(判断ステップS120)。なお、深さ19d及び高低差36aは、作業者も把握できるので、判断ステップS120では、作業者が判断してもよい。
【0079】
判断ステップS120では、凹部19cの深さ19dと、段差部36の高低差36aと、の差が、所定値以内(例えば、±10μm以内、より好ましくは±5μm以内)である場合、制御部52は両者が等しいと見なす。
【0080】
チャックテーブル30の外周部に段差部36が形成されていない場合(S120でNO)、凹部19cの深さ19dに対応する段差部36を枠体32の外周部に形成する(段差部形成ステップS130)。
【0081】
図4(A)は、段差部形成ステップS130を示す図である。段差部形成ステップS130では、切削ブレード8cを枠体32の上部の外周部に切り込んだ状態で、チャックテーブル30を回転させる。
【0082】
これにより、切削前の上面32dの外周端部からチャックテーブル30の回転中心に向かって、所定の幅及び所定の深さを有する環状領域を切削して除去し、枠体32の上部の外周部に高低差36aを有する段差部36を形成する。
【0083】
本実施形態の枠体32は合成樹脂で形成されているので、ウェーハ11の裏面11b側に形成されている凹部19cの深さ19dに応じて、枠体32の外周部を切削すれば、枠体32の外周部の段差部36の高低差36aを調整できる。
【0084】
例えば、深さ19dが浅いウェーハ11から、深さ19dが深いウェーハ11の順に加工を行う場合、深さ19dに応じて、段差部36の高低差36aを徐々に深くする。これにより、深さ19dが異なるウェーハ11の種類の数に応じた数のスペーサを準備及び管理する必要が無くなるという利点がある。
【0085】
図4(B)に示す様に、段差部36の形成と共に、保持面30bの径38が所定の長さに調整される。図4(B)は、段差部形成ステップS130後のチャックテーブル30等の一部断面側面図である。
【0086】
なお、既に段差部36が形成されているが、深さ19dと、高低差36aとが等しくない場合(S120でNO)、段差部形成ステップS130が行われる。しかし、既に段差部36が形成されており、且つ、深さ19dと高低差36aとが等しい場合(S120でYES)、段差部形成ステップS130は省略される。
【0087】
S120でYES又は段差部形成ステップS130の後、ウェーハ11の裏面11b側をチャックテーブル30で保持する(ウェーハ保持ステップS140)。具体的には、凹部19cに位置する粘着テープ21をポーラス部34で吸着保持し粘着テープ21を介してウェーハ11を保持すると共に、リング状補強部19bに位置する粘着テープ21を介してリング状補強部19bを段差部36で支持する。
【0088】
ウェーハ保持ステップS140の後、切削ブレード8cを用いて各分割予定ライン13に沿ってウェーハ11を切削して、ウェーハ11を複数のデバイスチップに分割する。
【0089】
上述の実施形態では、ウェーハユニット形成ステップS110の後に段差部形成ステップS130を行ったが、段差部形成ステップS130の後且つウェーハ保持ステップS140の前に、ウェーハユニット形成ステップS110を行ってもよい。
【0090】
ところで、上述の実施形態の変形例として、枠体32に、セラミックス、金属等で形成されているフィラー54を混合してもよい。フィラー54は、粒状、球状、ブロック状、円筒状等の様々な形状を有する。なお、添加するフィラー54の総重量は、枠体32の重さに対して十分に小さいので、チャックテーブル30の重量に影響しないと見なせる。
【0091】
フィラー54は、例えば、上述の固化ステップS10において、液体のポリオールと、液体のイソシアネートと、を混合して型枠に流し込む際に混合される。図7(A)は、第1変形例に係るチャックテーブル30の断面図である。
【0092】
フィラー54を枠体32に混合させることで、フィラー54を混合させない場合に比べて、枠体32の硬度が高くなる。これにより、段差部形成ステップS130で枠体32を切削する際に、枠体32の切削ブレード8cに対する逃げが抑制される。
【0093】
加えて、フィラー54を枠体32に混合させることで、フィラー54と合成樹脂との界面での界面破壊により枠体32が脆化する。この様に、枠体32の逃げの抑制と、枠体32の脆化と、により、枠体32を切削しやすくなるという利点がある。
【0094】
ところで、上述の例では、枠体32を構成する第1側部32bと、第1底部32bと、第2側部32bと、第2底部32bと、は一体成形されているが、第1側部32bの少なくとも一部は、第1底部32b、第2側部32b及び第2底部32bとは異なる材料で形成されていてもよい(図7(B)参照)。
【0095】
図7(B)は、第2変形例に係るチャックテーブル30の断面図である。例えば、上述の固化ステップS10において、まず、液体のポリオールと、液体のイソシアネートと、を混合して型枠に流し込んで、型枠の所定の空間を充填して固化させる(第1固化ステップS12)。
【0096】
次いで、液体のポリオールと、液体のイソシアネートと、フィラー54とを混合して型枠に流し込んで型枠の残りの空間を充填して固化させる(第2固化ステップS14)。この様に、第2変形例では、第1側部32bのうち段差部36が形成される領域のみを、フィラー54を含む合成樹脂とする。
【0097】
また、ポーラス部34の変形例として、ポーラス部34は導電性を有する炭素(例えば、カーボンブラック)を有していてもよい。添加する炭素の総重量は、枠体32の重さに対して無視できるほど小さいので、炭素を添加してもチャックテーブル30の重量に影響しない。
【0098】
炭素は、例えば、上述のポーラス部形成ステップS30において、液体のポリオールと、液体のイソシアネートと、炭酸水素ナトリウム等の発泡剤と、を空洞部32aに混合して流し込む際に混合される。
【0099】
チャックテーブル30が合成樹脂で形成されている場合、チャックテーブル30は、通常、導電性を有しないが、カーボンブラック等の炭素をポーラス部34に混入させることで、ポーラス部34は導電性を有する。
【0100】
ポーラス部34の導電性を利用すれば、切削ブレード8cの底部をポーラス部34に接触させることで、ポーラス部34及び切削ブレード8cを含む所定の回路を構成できる。当該所定の回路の導通の有無により、切削ブレード8cの底部の高さ位置を特定する、所謂セットアップを行うことができる。
【0101】
なお、導電性を有するポーラス部34に代えて、導電性を有しないポーラス部34を用いる場合にセットアップを行うためには、切削ブレード8cでポーラス部34に切削溝を形成することで、切削ブレード8cの底部の高さ位置を特定してもよい。
【0102】
具体的には、切削ブレード8cをポーラス部34に切り込んで切削溝を形成した後、切削溝のX軸方向の長さと、切削ブレード8cの半径と、に基づいて、切削ブレード8cの底部の高さ位置を算出できる。
【0103】
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。例えば、合成樹脂として、ポリウレタン以外にも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、エチレンプロピレンゴム等を用いることができる。
【0104】
これらの合成樹脂は、熱可塑性樹脂であり、例えば、所定温度以上で発泡可能なビーズ(例えば、炭化水素で形成されたビーズ)を含有する。発泡可能なビーズを含有する場合、合成樹脂を所定温度未満とすれば、合成樹脂は非発泡構造を有する枠体32となり、合成樹脂を所定温度以上とすれば、合成樹脂は発泡構造を有するポーラス部34となる。
【0105】
なお、合成樹脂が、発泡可能なビーズを含有する場合、必ずしも上述のS10からS40に記載の順序に従わなくてもよく、チャックテーブル30の製造方法は適宜変更してよい。また、ビーズ発泡以外の固相発泡や、液相発泡で、合成樹脂を発泡させることで、ポーラス部34を形成してもよい。
【符号の説明】
【0106】
2:切削装置
4:基台
6:カバー、6a:前面
8:切削ユニット、8a:スピンドルハウジング、
8b:スピンドル、8c:切削ブレード
10:Y軸Z軸方向移動機構
11:ウェーハ、11a:表面、11b:裏面
12:ガイドレール
13:分割予定ライン
14:Y軸移動板
15:デバイス
16:ボールネジ
17a:デバイス領域、17b:外周余剰領域
18:ガイドレール
19a:円形領域、19b:リング状補強部、19c:凹部、19d:深さ
20:Z軸移動板
21:粘着テープ
22:ボールネジ
23:フレーム、23a:開口
24:回転駆動源
25:ウェーハユニット
30:チャックテーブル、30b:保持面
32:枠体、32a:空洞部、32a:第1空洞部、32a:第2空洞部
32b:第1側部、32b:第1底部、32b:第2側部、32b:第2底部
32c:開口部、32d:上面
34:ポーラス部、34a:上部円盤部、34a:下部円盤部、
34b:下面、34c:上面
36:段差部、36a:高低差
38:径
40:基台、42:凹部、42a:第1吸引口、42b:第2吸引口
44a,44b:流路
46:吸引源
48:クランプ
50:タッチパネル
52:制御部
54:フィラー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7