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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-09
(45)【発行日】2024-08-20
(54)【発明の名称】プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20240813BHJP
【FI】
H01L21/302 105A
H01L21/302 101C
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2023063808
(22)【出願日】2023-04-11
(62)【分割の表示】P 2022136874の分割
【原出願日】2022-08-30
(65)【公開番号】P2024035044
(43)【公開日】2024-03-13
【審査請求日】2023-04-11
【審判番号】
【審判請求日】2024-02-09
【早期審理対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100140431
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 幸雄
(74)【代理人】
【識別番号】100135677
【弁理士】
【氏名又は名称】澤井 光一
(74)【代理人】
【識別番号】100131598
【弁理士】
【氏名又は名称】高村 和宗
(72)【発明者】
【氏名】米澤 隆宏
【合議体】
【審判長】恩田 春香
【審判官】松永 稔
【審判官】棚田 一也
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-216135(JP,A)
【文献】特表2003-524703(JP,A)
【文献】特開2016-213339(JP,A)
【文献】特開2021-086849(JP,A)
【文献】国際公開第2021/090798(WO,A1)
【文献】特開2001-035920(JP,A)
【文献】国際公開第2022/164820(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L21/3065
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマ処理装置において実行されるプラズマ処理方法であって、
前記プラズマ処理装置は、チャンバと、前記チャンバ内に設けられた基板支持部と、前記基板支持部に対向して配置される上部電極又はアンテナを含むプラズマ生成部とを有し、
前記プラズマ処理方法は、
(a)シリコン含有膜(ただし、有機成分及びシリカ成分を主成分とする有機無機複合膜を除く。)及び前記シリコン含有膜上のマスク膜を有する基板を前記基板支持部に準備する工程であって、前記マスク膜は開口パターンを含む、準備工程と、
(b)前記チャンバ内でプラズマを生成して、前記シリコン含有膜をエッチングして前記シリコン含有膜に前記開口パターンを形成する工程と
を含み、
前記(b)の工程は、
(b-1)フッ化水素ガスを含む処理ガスを前記チャンバ内に供給する工程であって、前記処理ガスに含まれるガスのうち前記フッ化水素ガスの流量が最も多い、工程と、
(b-2)前記プラズマ生成部にソースRF信号を供給して、前記チャンバ内で前記処理ガスからプラズマを生成する工程と、
(b-3)前記基板支持部にバイアス信号を供給する工程であって、前記バイアス信号が有する電力の実効値は1kW以下である、工程と
を含み、
前記ソースRF信号の電力は、前記バイアス信号の電力よりも大きい、
プラズマ処理方法。
【請求項2】
前記マスクは、レジスト膜である、請求項1に記載のプラズマ処理方法。
【請求項3】
前記マスクは、EUVレジスト膜である、請求項1に記載のプラズマ処理方法。
【請求項4】
前記開口パターンに含まれる開口の幅は、30nm以下である、請求項1に記載のプラズマ処理方法。
【請求項5】
前記基板支持部は前記基板を支持する基板支持面において複数のゾーンを含み、
前記(a)の工程は、前記基板支持部の温度を、前記ゾーン単位で設定する工程を含み、
前記(b)の工程において、前記シリコン含有膜は、前記基板支持部の温度がゾーン単位で設定された状態でエッチングされる、請求項1に記載のプラズマ処理方法。
【請求項6】
前記基板支持部は、1又は複数のヒータを含み、前記基板の温度を調節するように構成された温調モジュールを備え、
前記(b)の工程は、前記温調モジュールにより、前記基板支持部の温度が80℃以下に設定された状態で実行される、請求項1に記載のプラズマ処理方法。
【請求項7】
前記処理ガスは、炭素含有ガスを含む、請求項1に記載のプラズマ処理方法。
【請求項8】
前記処理ガスは、リン含有ガスを含む、請求項1に記載のプラズマ処理方法。
【請求項9】
前記処理ガスは、タングステン含有ガス、ホウ素含有ガス及び酸素含有ガスからなる群から選択される少なくとも1種のガスを含む、請求項1に記載のプラズマ処理方法。
【請求項10】
前記処理ガスは、ハロゲン含有分子を含む、請求項1に記載のプラズマ処理方法。
【請求項11】
前記処理ガスは、不活性ガスを含む、請求項1に記載のプラズマ処理方法。
【請求項12】
前記処理ガスは、フッ素原子の数に対する水素原子数の比が0.3以上である、請求項1に記載のプラズマ処理方法。
【請求項13】
前記処理ガスは、炭素原子の数に対する水素原子の数の比が1.0以上である、請求項1に記載のプラズマ処理方法。
【請求項14】
プラズマ処理装置において実行されるプラズマ処理方法であって、
前記プラズマ処理装置は、チャンバ及び前記チャンバ内に設けられた基板支持部を有し、
前記プラズマ処理方法は、
(a)シリコン含有膜及び前記シリコン含有膜上のマスク膜を有する基板を前記基板支持部に準備する工程であって、前記マスク膜は開口パターンを含む、準備工程と、
(b)前記チャンバ内でプラズマを生成して、前記シリコン含有膜をエッチングして前記シリコン含有膜に前記開口パターンを形成する工程と
を含み、
前記(b)の工程は、
(b-1)フッ化水素を含む処理ガスを前記チャンバ内に供給する工程と、
(b-2)前記チャンバ内で前記処理ガスからプラズマを生成する工程と、
(b-3)前記基板支持部にバイアス信号を供給する工程であって、前記バイアス信号が有する電力の実効値は2kW以下である、工程と
を含み、
前記プラズマ処理装置は、
前記基板支持部に対向して、前記チャンバの上面に配置された第1のガス注入部と、
前記チャンバの側面に配置された第2のガス注入部と
を有し、
前記処理ガスは、炭素を含む少なくとも1種のガス及び炭素を含まない少なくとも1種のガス(フッ化水素を除く)を含み、
前記炭素を含む少なくとも1種のガスの少なくとも1種は、前記第1のガス注入部から供給され、
前記炭素を含まない少なくとも1種のガスの少なくとも1種は、前記第2のガス注入部から供給される、プラズマ処理方法。
【請求項15】
プラズマ処理装置において実行されるプラズマ処理方法であって、
前記プラズマ処理装置は、チャンバ及び前記チャンバ内に設けられた基板支持部を有し、
前記プラズマ処理方法は、
(a)シリコン含有膜及び前記シリコン含有膜上のマスク膜を有する基板を前記基板支持部に準備する工程であって、前記マスク膜は開口パターンを含む、準備工程と、
(b)前記チャンバ内でプラズマを生成して、前記シリコン含有膜をエッチングして前記シリコン含有膜に前記開口パターンを形成する工程と
を含み、
前記(b)の工程は、
(b-1)フッ化水素を含む処理ガスを前記チャンバ内に供給する工程と、
(b-2)前記チャンバ内で前記処理ガスからプラズマを生成する工程と、
(b-3)前記基板支持部にバイアス信号を供給する工程であって、前記バイアス信号が有する電力の実効値は2kW以下である、工程と
を含み、
前記プラズマ処理装置は、
前記チャンバ内において前記チャンバの上面に配置された第1のガス注入部と、
前記チャンバ内において前記チャンバの側面に配置された第2のガス注入部と
を有し、
前記処理ガスは、少なくとも1種の炭素含有ガスを含み、
前記少なくとも1種の炭素含有ガスは、前記第1のガス注入部及び前記第2のガス注入部から前記チャンバ内に供給され、
前記第2のガス注入部から前記チャンバ内に供給される前記少なくとも1種の炭素含有ガスの流量は、前記第1のガス注入部から前記チャンバ内に供給される前記少なくとも1種の炭素含有ガスの流量よりも多い、プラズマ処理方法。
【請求項16】
前記(b)において、前記チャンバ内の圧力は50mTorr以下に設定される、請求項1に記載のプラズマ処理方法。
【請求項17】
前記EUVレジストは、有機膜レジストである、請求項3に記載のプラズマ処理方法。
【請求項18】
前記EUVレジストは、金属含有レジストである、請求項3に記載のプラズマ処理方法。
【請求項19】
前記シリコン含有膜の厚さは、40nm以下である、請求項1に記載のプラズマ処理方法。
【請求項20】
前記シリコン含有膜の厚さは、20nm以下である、請求項17に記載のプラズマ処理方法。
【請求項21】
チャンバと、ガス供給部と、前記チャンバ内に設けられた基板支持部と、前記基板支持部に対向して配置される上部電極又はアンテナを含むプラズマ生成部と、制御部とを備えるプラズマ処理装置であって、
前記制御部は、
(a)シリコン含有膜(ただし、有機成分及びシリカ成分を主成分とする有機無機複合膜を除く。)及び前記シリコン含有膜上のマスク膜を有する基板であって、前記マスク膜は開口パターンを含む、基板を前記基板支持部に準備する制御と、
(b)前記チャンバ内でプラズマを生成して、前記シリコン含有膜をエッチングして前記シリコン含有膜に前記開口パターンを形成する制御と
を実行し、
前記(b)において、前記制御部は、
(b-1)フッ化水素ガスを含む処理ガスを前記チャンバ内に供給する制御であって、前記処理ガスに含まれるガスのうち前記フッ化水素ガスの流量が最も多い、制御と、
(b-2)前記プラズマ生成部にソースRF信号を供給して、前記チャンバ内で前記処理ガスからフッ化水素種を含むプラズマを生成する制御と、
(b-3)前記基板支持部にバイアス信号を供給する制御であって、前記バイアス信号が有する電力の実効値は1kW以下である、制御と
を実行し、
前記ソースRF信号の電力は、前記バイアス信号の電力よりも大きい、
プラズマ処理装置。
【請求項22】
プラズマ処理装置において実行されるプラズマ処理方法であって、
前記プラズマ処理装置は、チャンバと、前記チャンバ内に設けられた基板支持部と、前記基板支持部に対向して配置される上部電極又はアンテナを含むプラズマ生成部とを有し、
前記プラズマ処理方法は、
(a)シリコン含有膜及び前記シリコン含有膜上のマスク膜を有する基板を前記基板支持部に準備する工程であって、前記マスク膜は開口パターンを含む、準備工程と、
(b)前記チャンバ内でプラズマを生成して、前記シリコン含有膜をエッチングして前記シリコン含有膜に前記開口パターンを形成する工程と
を含み、
前記(b)の工程は、
(b-1)フッ化水素及び酸素含有ガス(ただし、炭酸ガス及び一酸化炭素ガスを除く。)を含む処理ガスを前記チャンバ内に供給する工程と、
(b-2)前記プラズマ生成部にソースRF信号を供給して、前記チャンバ内で前記処理ガスからプラズマを生成する工程と、
(b-3)前記基板支持部にバイアス信号を供給する工程であって、前記バイアス信号が有する電力の実効値は1kW以下である、工程と
を含み、
前記ソースRF信号の電力は、前記バイアス信号の電力よりも大きい、
プラズマ処理方法。
【請求項23】
チャンバと、ガス供給部と、前記チャンバ内に設けられた基板支持部と、前記基板支持部に対向して配置される上部電極又はアンテナを含むプラズマ生成部と、制御部とを備えるプラズマ処理装置であって、
前記制御部は、
(a)シリコン含有膜及び前記シリコン含有膜上のマスク膜を有する基板であって、前記マスク膜は開口パターンを含む、基板を前記基板支持部に準備する制御と、
(b)前記チャンバ内でプラズマを生成して、前記シリコン含有膜をエッチングして前記シリコン含有膜に前記開口パターンを形成する制御と
を実行し、
前記(b)において、前記制御部は、
(b-1)フッ化水素及び酸素含有ガス(ただし、炭酸ガス及び一酸化炭素ガスを除く。)を含む処理ガスを前記チャンバ内に供給する制御と、
(b-2)前記プラズマ生成部にソースRF信号を供給して、前記チャンバ内で前記処理ガスからフッ化水素種を含むプラズマを生成する制御と、
(b-3)前記基板支持部にバイアス信号を供給する制御であって、前記バイアス信号が有する電力の実効値は1kW以下である、制御と
を実行し、
前記ソースRF信号の電力は、前記バイアス信号の電力よりも大きい、
プラズマ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の例示的実施形態は、プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子デバイスの製造においては、基板のシリコン含有膜のプラズマエッチングが行われている。例えば、特許文献1には、プラズマエッチングにより、誘電体膜をエッチングする方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-39309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、エッチング膜に開口パターンを適切に形成する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一つの例示的実施形態において、プラズマ処理装置において実行されるプラズマ処理方法であって、前記プラズマ処理装置は、チャンバ及び前記チャンバ内に設けられた基板支持部を有し、前記プラズマ処理方法は、(a)シリコン含有膜及び前記シリコン含有膜上のマスク膜を有する基板を前記基板支持部に準備する工程であって、前記マスク膜は開口パターンを含む、準備工程と、(b)前記チャンバ内でプラズマを生成して、前記シリコン含有膜をエッチングして前記シリコン含有膜に前記開口パターンを形成する工程とを含み、前記(b)の工程は、(b-1)フッ化水素を含む処理ガスを前記チャンバ内に供給する工程と、(b-2)前記チャンバ内で前記処理ガスからプラズマを生成する工程と、(b-3)前記基板支持部にバイアス信号を供給する工程であって、前記バイアス信号が有する電力の実効値は2kW以下である、工程とを含むプラズマ処理方法が提供される。
【発明の効果】
【0006】
本開示の例示的実施形態によれば、エッチング膜に開口パターンを適切に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】プラズマ処理システムの構成例を説明するための図である。
図2】プラズマ処理装置の構成例を説明するための図である。
図3】本処理方法の一例を示すフローチャートである。
図4A】基板Wの断面構造の一例を示す図である。
図4B】基板Wの断面構造の一例を示す図である。
図4C】基板Wの断面構造の一例を示す図である。
図4D】基板Wの断面構造の一例を示す図である。
図4E】基板Wの断面構造の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の各実施形態について説明する。
【0009】
一つの例示的実施形態において、プラズマ処理装置において実行されるプラズマ処理方法が提供される。プラズマ処理方法は、プラズマ処理装置は、チャンバ及びチャンバ内に設けられた基板支持部を有し、プラズマ処理方法は、(a)シリコン含有膜及びシリコン含有膜上のマスク膜を有する基板を基板支持部に準備する工程であって、マスク膜は開口パターンを含む、準備工程と、(b)チャンバ内でプラズマを生成して、シリコン含有膜をエッチングしてシリコン含有膜に開口パターンを形成する工程とを含み、(b)の工程は、(b-1)フッ化水素を含む処理ガスをチャンバ内に供給する工程と、(b-2)チャンバ内で処理ガスからプラズマを生成する工程と、(b-3)基板支持部にバイアス信号を供給する工程であって、バイアス信号が有する電力の実効値は2kW以下である、工程とを含む。
【0010】
一つの例示的実施形態において、マスクは、レジスト膜である。
【0011】
一つの例示的実施形態において、マスクは、EUVレジスト膜である。
【0012】
一つの例示的実施形態において、開口パターンに含まれる開口の幅は、30nm以下である。
【0013】
一つの例示的実施形態において、(b-2)の工程において、実効値は、1kW以下である。
【0014】
一つの例示的実施形態において、基板支持部は基板を支持する基板支持面において複数のゾーンを含み、(a)の工程は、基板支持部の温度を、ゾーン単位で設定する工程を含み、(b)の工程において、シリコン含有膜は、基板支持部の温度がゾーン単位で設定された状態でエッチングされる。
【0015】
一つの例示的実施形態において、基板支持部は、1又は複数のヒータを含み、基板の温度を調節するように構成された温調モジュールを備え、(b)の工程は、温調モジュールにより、基板支持体の温度が80℃以下に設定された状態で実行される。
【0016】
一つの例示的実施形態において、処理ガスは、炭素含有ガスを含む。
【0017】
一つの例示的実施形態において、処理ガスは、リン含有ガスを含む。
【0018】
一つの例示的実施形態において、処理ガスは、タングステン含有ガス、ホウ素含有ガス及び酸素含有ガスからなる群から選択される少なくとも1種のガスを含む。
【0019】
一つの例示的実施形態において、処理ガスは、ハロゲン含有分子を含む。
【0020】
一つの例示的実施形態において、処理ガスは、不活性ガスを含む。
【0021】
一つの例示的実施形態において、処理ガスは、フッ化水素ガスを含む。
【0022】
一つの例示的実施形態において、処理ガスに含まれるガスのうち、フッ化水素ガスの流量が最も多い。
【0023】
一つの例示的実施形態において、プラズマ処理装置は、基板支持部に対向して、チャンバの上面に配置された第1のガス注入部と、チャンバの側面に配置された第2のガス注入部とを有し、処理ガスは、炭素を含む少なくとも1種のガス及び炭素を含まない少なくとも1種のガスを含み、炭素を含む少なくとも1種のガスの少なくとも1種は、第1のガス注入部から供給され、炭素を含まない少なくとも1種のガスの少なくとも1種は、第2のガス注入部から供給される。
【0024】
一つの例示的実施形態において、プラズマ処理装置は、チャンバ内においてチャンバの上面に配置された第1のガス注入部と、チャンバ内においてチャンバの側面に配置された第2のガス注入部とを有し、処理ガスは、少なくとも1種の炭素含有ガスを含み、少なくとも1種の炭素含有ガスは、第1のガス注入部及び第2のガス注入部からチャンバ内に供給され、第2のガス注入部からチャンバ内に供給される少なくとも1種の炭素含有ガスの流量は、第1のガス注入部からチャンバ内に供給される少なくとも1種の炭素含有ガスの流量よりも多い。
【0025】
一つの例示的実施形態において、(b)において、チャンバ内の圧力は50mTorr以下に設定される。
【0026】
一つの例示的実施形態において、EUVレジストは、有機膜レジストである。
【0027】
一つの例示的実施形態において、EUVレジストは、金属含有レジストである。
【0028】
一つの例示的実施形態において、シリコン含有膜の厚さは、40nm以下である。
【0029】
一つの例示的実施形態において、シリコン含有膜の厚さは、20nm以下である。
【0030】
一つの例示的実施形態において、プラズマ処理装置において実行されるプラズマ処理方法が提供される。プラズマ処理装置は、チャンバ及びチャンバ内に設けられた基板支持部を有し、プラズマ処理方法は、(a)シリコン含有膜及びシリコン含有膜上のマスク膜を有する基板を基板支持部に準備する工程であって、マスク膜は開口パターンを含む、準備工程と、(b)チャンバ内でプラズマを生成して、シリコン含有膜をエッチングしてシリコン含有膜に開口パターンを形成する工程とを含み、(a)の工程において、開口パターンに含まれる開口の幅は30nm以下であり、(b)の工程は、(b-1)少なくとも水素及びフッ素を含む処理ガスをチャンバ内に供給する工程と、(b-2)チャンバ内で処理ガスからフッ化水素種を含むプラズマを生成する工程と、(b-3)基板支持部にバイアス信号を供給する工程であって、バイアス信号が有する電力の実効値は2kW以下である、工程とを含む。
【0031】
一つの例示的実施形態において、プラズマ処理装置において実行されるプラズマ処理方法が提供される。プラズマ処理装置は、チャンバ及びチャンバ内に設けられた基板支持部を有し、プラズマ処理方法は、(a)第1のシリコン含有膜と、第1のシリコン含有膜上の炭素含有膜と、炭素含有膜上の第2のシリコン含有膜と、第2のシリコン含有膜上のレジスト膜とを有する基板を準備する工程であって、レジスト膜は、開口幅が30nm以下の開口パターンを含む、準備工程と、(b)開口パターンを介して、第2のシリコン含有膜をエッチングし、第2のシリコン含有膜に第1の凹部を形成する工程と、(c)第1の凹部を介して、炭素含有膜をエッチングし、炭素含有膜に第2の凹部を形成する工程と、(d)第2の凹部を介して、第1のシリコン含有膜をエッチングし、第1のエッチング含有膜に第3の凹部を形成する工程と、を含み、(b)、(c)及び(d)において、基板支持部にバイアス信号が供給され、(d)は、(d-1)少なくとも水素及びフッ素を含む処理ガスをチャンバ内に供給する工程と、(d-2)チャンバ内で処理ガスからフッ化水素種を含むプラズマを生成する工程とを含む。
【0032】
一つの例示的実施形態において、バイアス信号は、2kW以下の実効値を有するRF信号である。
【0033】
一つの例示的実施形態において、バイアス信号は、パルス化されたバイアスDC信号である。
【0034】
一つの例示的実施形態において、(b)、(c)及び(d)において、連続する2つ以上の工程に亘って、プラズマが連続して生成される。
【0035】
一つの例示的実施形態において、第1のシリコン含有膜又は第2のシリコン含有膜の厚さは40nm以下である。
【0036】
一つの例示的実施形態において、レジスト膜が有する開口パターンは欠陥を含む。
【0037】
一つの例示的実施形態において、チャンバ、ガス供給部、プラズマ生成部、チャンバ内に設けられた基板支持部及び制御部を備えるプラズマ処理装置が提供される。プラズマ処理装置において、制御部は、(a)シリコン含有膜及びシリコン含有膜上のマスク膜を有する基板であって、マスク膜は開口パターンを含む、基板を基板支持部に準備する制御と、(b)チャンバ内でプラズマを生成して、シリコン含有膜をエッチングしてシリコン含有膜に開口パターンを形成する制御とを実行し、(b)において、制御部は、(b-1)フッ化水素を含む処理ガスをチャンバ内に供給する制御と、(b-2)チャンバ内で処理ガスからフッ化水素種を含むプラズマを生成する制御と、(b-3)基板支持部にバイアス信号を供給する制御であって、バイアス信号が有する電力の実効値は2kW以下である、制御とを実行する。
【0038】
以下、図面を参照して、本開示の各実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一または同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づいて上下左右等の位置関係を説明する。図面の寸法比率は実際の比率を示すものではなく、また、実際の比率は図示の比率に限られるものではない。
【0039】
<プラズマ処理システムの一例>
図1は、プラズマ処理システムの構成例を説明するための図である。一実施形態において、プラズマ処理システムは、プラズマ処理装置1及び制御部2を含む。プラズマ処理システムは、基板処理システムの一例であり、プラズマ処理装置1は、基板処理装置の一例である。プラズマ処理装置1は、プラズマ処理チャンバ10、基板支持部11及びプラズマ生成部12を含む。プラズマ処理チャンバ10は、プラズマ処理空間を有する。また、プラズマ処理チャンバ10は、少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理空間に供給するための少なくとも1つのガス供給口と、プラズマ処理空間からガスを排出するための少なくとも1つのガス排出口とを有する。ガス供給口は、後述するガス供給部20に接続され、ガス排出口は、後述する排気システム40に接続される。基板支持部11は、プラズマ処理空間内に配置され、基板を支持するための基板支持面を有する。
【0040】
プラズマ生成部12は、プラズマ処理空間内に供給された少なくとも1つの処理ガスからプラズマを生成するように構成される。プラズマ処理空間において形成されるプラズマは、容量結合プラズマ(CCP;Capacitively Coupled Plasma)、誘導結合プラズマ(ICP;Inductively Coupled Plasma)、ECRプラズマ(Electron-Cyclotron-resonance plasma)、ヘリコン波励起プラズマ(HWP:Helicon Wave Plasma)、又は、表面波プラズマ(SWP:Surface Wave Plasma)等であってもよい。また、AC(Alternating Current)プラズマ生成部及びDC(Direct Current)プラズマ生成部を含む、種々のタイプのプラズマ生成部が用いられてもよい。一実施形態において、ACプラズマ生成部で用いられるAC信号(AC電力)は、100kHz~10GHzの範囲内の周波数を有する。従って、AC信号は、RF(Radio Frequency)信号及びマイクロ波信号を含む。一実施形態において、RF信号は、100kHz~150MHzの範囲内の周波数を有する。
【0041】
<プラズマ処理装置の一例>
図2は、プラズマ処理システムの構成例を説明するための図である。プラズマ処理システムは、誘導結合型のプラズマ処理装置1及び制御部2を含む。誘導結合型のプラズマ処理装置1は、プラズマ処理チャンバ10、ガス供給部20、電源30及び排気システム40を含む。プラズマ処理チャンバ10は、誘電体窓を含む。また、プラズマ処理装置1は、基板支持部11、ガス導入部及びアンテナ14を含む。基板支持部11は、プラズマ処理チャンバ10内に配置される。アンテナ14は、プラズマ処理チャンバ10上又はその上方(すなわち誘電体窓101上又はその上方)に配置される。プラズマ処理チャンバ10は、誘電体窓101、プラズマ処理チャンバ10の側壁102及び基板支持部11により規定されたプラズマ処理空間10sを有する。プラズマ処理チャンバ10は、少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理空間10sに供給するための少なくとも1つのガス供給口と、プラズマ処理空間からガスを排出するための少なくとも1つのガス排出口とを有する。プラズマ処理チャンバ10は接地される。
【0042】
基板支持部11は、本体部111及びリングアセンブリ112を含む。本体部111は、基板Wを支持するための中央領域111aと、リングアセンブリ112を支持するための環状領域111bとを有する。ウェハは基板Wの一例である。本体部111の環状領域111bは、平面視で本体部111の中央領域111aを囲んでいる。基板Wは、本体部111の中央領域111a上に配置され、リングアセンブリ112は、本体部111の中央領域111a上の基板Wを囲むように本体部111の環状領域111b上に配置される。従って、中央領域111aは、基板Wを支持するための基板支持面とも呼ばれ、環状領域111bは、リングアセンブリ112を支持するためのリング支持面とも呼ばれる。
【0043】
一実施形態において、本体部111は、基台1110及び静電チャック1111を含む。基台1110は、導電性部材を含む。基台1110の導電性部材はバイアス電極として機能し得る。静電チャック1111は、基台1110の上に配置される。静電チャック1111は、セラミック部材1111aとセラミック部材1111a内に配置される静電電極1111bとを含む。セラミック部材1111aは、中央領域111aを有する。一実施形態において、セラミック部材1111aは、環状領域111bも有する。なお、環状静電チャックや環状絶縁部材のような、静電チャック1111を囲む他の部材が環状領域111bを有してもよい。この場合、リングアセンブリ112は、環状静電チャック又は環状絶縁部材の上に配置されてもよく、静電チャック1111と環状絶縁部材の両方の上に配置されてもよい。また、後述するRF(Radio Frequency)電源31及び/又はDC(Direct Current)電源32に結合される少なくとも1つのRF/DC電極がセラミック部材1111a内に配置されてもよい。この場合、少なくとも1つのRF/DC電極がバイアス電極として機能する。なお、基台1110の導電性部材と少なくとも1つのRF/DC電極とが複数のバイアス電極として機能してもよい。また、静電電極1111bがバイアス電極として機能してもよい。従って、基板支持部11は、少なくとも1つのバイアス電極を含む。
【0044】
リングアセンブリ112は、1又は複数の環状部材を含む。一実施形態において、1又は複数の環状部材は、1又は複数のエッジリングと少なくとも1つのカバーリングとを含む。エッジリングは、導電性材料又は絶縁材料で形成され、カバーリングは、絶縁材料で形成される。
【0045】
また、基板支持部11は、静電チャック1111、リングアセンブリ112及び基板のうち少なくとも1つをターゲット温度に調節するように構成される温調モジュールを含んでもよい。温調モジュールは、ヒータ、伝熱媒体、流路1110a、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。流路1110aには、ブラインやガスのような伝熱流体が流れる。一実施形態において、流路1110aが基台1110内に形成され、1又は複数のヒータが静電チャック1111のセラミック部材1111a内に配置される。また、基板支持部11は、基板Wの裏面と中央領域111aとの間の間隙に伝熱ガスを供給するように構成された伝熱ガス供給部を含んでもよい。
【0046】
ガス導入部は、ガス供給部20からの少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理空間10s内に導入するように構成される。一実施形態において、ガス導入部は、中央ガス注入部(CGI:Center Gas Injector)13を含む。中央ガス注入部131は、基板支持部11の上方に配置され、誘電体窓101に形成された中央開口部に取り付けられる。中央ガス注入部131は、少なくとも1つのガス供給口131a、少なくとも1つのガス流路131b、及び少なくとも1つのガス導入口131cを有する。ガス供給口131aに供給された処理ガスは、ガス流路131bを通過してガス導入口131cからプラズマ処理空間10s内に導入される。なお、ガス導入部は、中央ガス注入部131に加えて又はその代わりに、側壁102に形成された1又は複数の開口部に取り付けられる1又は複数のサイドガス注入部(SGI:Side Gas Injector)を含んでもよい。
【0047】
ガス導入部は、サイドガス注入部の一例として、周辺ガス注入部52を含んでよい。周辺ガス注入部52は、複数の周辺注入口52iを含んでいる。複数の周辺注入口52iは、主として基板Wの縁部に向けてガスを供給する。複数の周辺注入口52iは、基板Wの縁部、又は、基板Wを支持する中央領域111aの縁部に向けて開口している。複数の周辺注入口52iは、ガス導入口131cと同程度の高さ位置に配置されてよい。また、複数の周辺注入口52iは、ガス導入口131cよりも下方、且つ、基板支持部11の上方において、基板支持部11の周方向に沿って配置されてもよい。即ち、複数の周辺注入口52iは、誘電体窓101の直下よりも電子温度の低い領域(プラズマ拡散領域)において、ガス流路131bの軸線を中心として環状に配列されている。
【0048】
ガス供給部20は、少なくとも1つのガスソース21及び少なくとも1つの流量制御器22を含んでもよい。一実施形態において、ガス供給部20は、少なくとも1つの処理ガスを、それぞれに対応のガスソース21からそれぞれに対応の流量制御器22を介してガス導入部に供給するように構成される。各流量制御器22は、例えばマスフローコントローラ又は圧力制御式の流量制御器を含んでもよい。さらに、ガス供給部20は、少なくとも1つの処理ガスの流量を変調又はパルス化する1又はそれ以上の流量変調デバイスを含んでもよい。
【0049】
電源30は、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介してプラズマ処理チャンバ10に結合されるRF電源31を含む。RF電源31は、少なくとも1つのRF信号(RF電力)を少なくとも1つのバイアス電極及びアンテナ14に供給するように構成される。これにより、プラズマ処理空間10sに供給された少なくとも1つの処理ガスからプラズマが形成される。従って、RF電源31は、プラズマ処理チャンバ10において1又はそれ以上の処理ガスからプラズマを生成するように構成されるプラズマ生成部の少なくとも一部として機能し得る。また、バイアスRF信号を少なくとも1つのバイアス電極に供給することにより、基板Wにバイアス電位が発生し、形成されたプラズマ中のイオンを基板Wに引き込むことができる。
【0050】
一実施形態において、RF電源31は、第1のRF生成部31a及び第2のRF生成部31bを含む。第1のRF生成部31aは、アンテナ14に結合され、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介してプラズマ生成用のソースRF信号(ソースRF電力)を生成するように構成される。一実施形態において、ソースRF信号は、10MHz~150MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、第1のRF生成部31aは、異なる周波数を有する複数のソースRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1又は複数のソースRF信号は、アンテナ14に供給される。
【0051】
第2のRF生成部31bは、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介して少なくとも1つのバイアス電極に結合され、バイアスRF信号(バイアスRF電力)を生成するように構成される。バイアスRF信号の周波数は、ソースRF信号の周波数と同じであっても異なっていてもよい。一実施形態において、バイアスRF信号は、ソースRF信号の周波数よりも低い周波数を有する。一実施形態において、バイアスRF信号は、100kHz~60MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、第2のRF生成部31bは、異なる周波数を有する複数のバイアスRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1又は複数のバイアスRF信号は、少なくとも1つのバイアス電極に供給される。また、種々の実施形態において、ソースRF信号及びバイアスRF信号のうち少なくとも1つがパルス化されてもよい。
【0052】
また、電源30は、プラズマ処理チャンバ10に結合されるDC電源32を含んでもよい。DC電源32は、バイアスDC生成部32aを含む。一実施形態において、バイアスDC生成部32aは、少なくとも1つのバイアス電極に接続され、バイアスDC信号を生成するように構成される。生成されたバイアスDC信号は、少なくとも1つのバイアス電極に印加される。
【0053】
種々の実施形態において、バイアスDC信号は、パルス化されてもよい。この場合、電圧パルスのシーケンスが少なくとも1つのバイアス電極に印加される。電圧パルスは、矩形、台形、三角形又はこれらの組み合わせのパルス波形を有してもよい。一実施形態において、DC信号から電圧パルスのシーケンスを生成するための波形生成部がバイアスDC生成部32aと少なくとも1つのバイアス電極との間に接続される。従って、バイアスDC生成部32a及び波形生成部は、電圧パルス生成部を構成する。電圧パルスは、正の極性を有してもよく、負の極性を有してもよい。また、電圧パルスのシーケンスは、1周期内に1又は複数の正極性電圧パルスと1又は複数の負極性電圧パルスとを含んでもよい。なお、バイアスDC生成部32aは、RF電源31に加えて設けられてもよく、第2のRF生成部31bに代えて設けられてもよい。
【0054】
アンテナ14は、1又は複数のコイルを含む。一実施形態において、アンテナ14は、同軸上に配置された外側コイル及び内側コイルを含んでもよい。この場合、RF電源31は、外側コイル及び内側コイルの双方に接続されてもよく、外側コイル及び内側コイルのうちいずれか一方に接続されてもよい。前者の場合、同一のRF生成部が外側コイル及び内側コイルの双方に接続されてもよく、別個のRF生成部が外側コイル及び内側コイルに別々に接続されてもよい。
【0055】
排気システム40は、例えばプラズマ処理チャンバ10の底部に設けられたガス排出口10eに接続され得る。排気システム40は、圧力調整弁及び真空ポンプを含んでもよい。圧力調整弁によって、プラズマ処理空間10s内の圧力が調整される。真空ポンプは、ターボ分子ポンプ、ドライポンプ又はこれらの組み合わせを含んでもよい。
【0056】
図3は、一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理方法(以下「本処理方法」という。)の一例を示すフローチャートである。また、図4Aから図4Eは、基板Wの断面構造の一例を示す図である。本処理方法は、例えば、図2に示すプラズマ処理装置1を用いて、基板Wに対して実行される。以下、各図を参照しつつ、図4Aに示す基板Wに対して、図3に示す本処理方法を実行する例を説明する。なお、以下の例では、図1及び図2に示す制御部2が、図2に示すプラズマ処理装置1の各部を制御して、本処理方法が実行される。
【0057】
(工程ST1:基板の準備)
工程ST1において、基板Wをプラズマ処理チャンバ10のプラズマ処理空間10s内に準備する。工程ST1において、基板Wは、少なくとも、基板支持部11に配置され、静電チャック1111により保持される。基板Wが有する各構成を形成する工程の少なくとも一部は、工程ST1の一部として、プラズマ処理空間10s内で行われてよい。また、基板Wの各構成の全部又は一部がプラズマ処理装置1の外部の装置又はチャンバで形成された後、基板Wがプラズマ処理空間10s内に搬入され、基板支持部11に配置されてもよい。
【0058】
工程ST1は、基板支持部11の温度を設定する工程を含んでよい。基板支持部11の温度を設定するために、制御部2は温調モジュールを制御し得る。一例として、制御部2は、基板支持部11の温度を80℃以下、70℃以下又は60℃以下に設定してよい。また、基板支持部11は、基板支持面の平面視において、複数のソーンを含んでよい。そして、制御部2は、基板支持部11の温度を、各ゾーン単位で設定し、制御してよい。
【0059】
一例として、プラズマ処理チャンバ10内に準備される基板Wは、図4Aに示す断面構造を有する。基板Wは、下地膜UF、金属化合物膜MF、シリコン含有膜SF-1、炭素含有膜CF、シリコン含有膜SF-2及びマスク膜MKを含む。マスク膜MKは、マスク膜及びEUVレジスト膜の一例である。なお、シリコン含有膜SF-1及びSF-2を総称して「シリコン含有膜SF」ともいう。
【0060】
下地膜UFは、シリコンウェハ上に形成された有機膜、誘電体膜、金属膜、半導体膜等であってよい。また、下地膜UFは、シリコンウェハであってよい。また、下地膜UFは、複数の膜が積層されて構成されてよい。
【0061】
金属化合物膜MFは、金属又は半導体を含む膜である。一例として、金属化合物MFは、多結晶シリコン膜、窒化チタン(TiN)膜、タングステンカーバイド(WC)膜又はタングステンシリサイド(WSi)膜であり得る。
【0062】
シリコン含有膜SF-1及びSF-2は、シリコン(Si)を含有する膜であり得る。シリコン含有膜SFは、シリコン酸化膜又はシリコン窒化膜を含み得る。一例として、シリコン含有膜は、SiO2膜又はSiON膜である。シリコン含有膜は、シリコンを含有する膜であれば、他の膜種を有する膜であってもよい。また、シリコン含有膜SFは、シリコン膜(例えばアモルファスシリコン膜又は多結晶シリコン膜)を含んでいてもよい。また、シリコン含有膜SFは、シリコン窒化膜、多結晶シリコン膜、炭素含有シリコン膜、及び低誘電率膜のうち少なくとも一つを含んでいてよい。炭素含有シリコン膜は、SiC膜及び/又はSiOC膜を含み得る。低誘電率膜は、シリコンを含有し、層間絶縁膜として用いられ得る。また、シリコン含有膜SFは、スピンオングラス(SOG)膜、シリコン含有反射防止(SiARC)膜であってよい。また、シリコン含有膜SF-1は、半金属及び/又は金属を含んでよい。一例として、シリコン含有膜SF-1は、SiO2膜、ホウ化シリコン膜(BSi)、タングステンシリコン膜(WSi)又はSiN膜であり得る。また、一例として、シリコン含有膜SF-2は、SOG膜、SiON膜、SiC膜、SiOC膜又はアモルファスシリコン膜であり得る。
【0063】
また、シリコン含有膜SFは、互いに異なる膜種を有する二つ以上のシリコン含有膜を含んでいてもよい。二つ以上のシリコン含有膜は、シリコン酸化膜及びシリコン窒化膜を含んでいてもよい。シリコン含有膜SFは、例えば、交互に積層された一つ以上のシリコン酸化膜及び一つ以上のシリコン窒化膜を含む多層膜であってもよい。シリコン含有膜SFは、交互に積層された複数のシリコン酸化膜及び複数のシリコン窒化膜を含む多層膜であってもよい。或いは、二つ以上のシリコン含有膜は、シリコン酸化膜及びシリコン膜を含んでいてもよい。シリコン含有膜SFは、例えば、交互に積層された一つ以上のシリコン酸化膜及び一つ以上のシリコン膜を含む多層膜であってもよい。シリコン含有膜SFは、交互に積層された複数のシリコン酸化膜及び複数の多結晶シリコン膜を含む多層膜であってもよい。或いは、二つ以上のシリコン含有膜は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、及びシリコン膜を含んでいてもよい。
【0064】
また、シリコン含有膜SF-1は、シリコン含有膜SF-2よりも、エッチング耐性の高い膜であってよい。当該エッチング耐性は、例えば、フルオロカーボンガス及び/又はハイドロフルオロカーボンガスを処理ガスとするエッチングにおける耐性であってよい。なお、シリコン含有膜SF-2は、シリコン含有膜SF-1よりも薄くてよい。また、シリコン含有膜SF-2は、マスク膜MK及び/又は炭素含有膜CFよりも薄くてよい。
【0065】
炭素含有膜CFは、炭素を含む膜であり得る。炭素含有膜CFは、有機材料を含む膜であってよく、また、無機材料を含む膜であってよい。一例として、炭素含有膜CFは、スピンオンカーボン(SOC膜)又はアモルファスカーボン(ACL)膜である。
【0066】
マスク膜MKは、金属含有膜であり得る。当該金属含有膜は、スズ含有膜であってよい。マスク膜MKは、工程ST2においてシリコン含有膜SF-2のエッチングレートよりも低いエッチングレートを有する材料から形成される。マスク膜MKは、レジスト膜であってよく、EUV用のフォトレジスト膜であってよい。一例として、EUV用のフォトレジスト膜は、スズ含有膜であり得る。一例として、スズ含有膜は、酸化スズ及び/又は水酸化スズを含み得る。また、一例として、EUV用のフォトレジスト膜は、ヨウ素(I)、テルル(Te)、アンチモン(Sb)、インジウム(In)、銀(Ag)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ゲルマニウム(Ge)、ヒ素(As)及びハフニウム(Hf)からなる群から選択された少なくとも1つの金属を含有する金属含有膜であり得る。
【0067】
マスク膜MKは、シリコン含有膜SF-2上に少なくとも1つの開口OPを規定する開口パターンを有する。マスク膜MKは、マスク膜MKの外周以外において、少なくとも1つの側壁を有する。開口OPは、当該側壁によって規定される閉じた空間である。マスク膜MKによって規定される少なくとも1つの開口OPは、基板Wの平面視において、任意の形状を有してよい。当該形状は、円形状、楕円形状、矩形形状、線形状等を含み得る。マスク膜MKが有する開口パターンは、基板Wの平面視において、ホール形状を有する複数の開口OPが規則的に配置されたアレイパターンを含み得る。当該ホール形状は、円形状、楕円形状、矩形形状等を含み得る。また、マスク膜MKが有する開口パターンは、基板Wの平面視において、線形状を有する複数の開口OPが一定の間隔で並ぶラインアンドスペース(L/S)パターンを含み得る。開口OPのピッチ(マスク膜MKの中心間距離)は100nm以下であってよい。あるいは、開口OPの幅は、30nm以下であってよい。当該幅は、開口OPがホール形状を有する場合、当該ホールの直径であってよい。また、当該幅は、開口パターンがラインアンドスペースパターンを有する場合、当該ライン又は当該スペースの幅であってよい。また、シリコン含有膜SF-1又はSF-2の厚さは、40nm以下又は20nm以下であってよい。
【0068】
マスク膜MKによって規定される開口OPにおいて、シリコン含有膜SF-2は、その表面(上面)が露出している。後述する工程ST2において、マスク膜MKによって規定された開口OPの形状に基づいて、シリコン含有膜SF-2、炭素含有膜CF、シリコン含有膜SF-1及び金属化合物膜MFがエッチングされる。そして、各膜にホールやトレンチ等の凹部RCが形成される。各膜に形成される1つ以上の凹部RCの各々は、基板Wの平面視において、1つ以上の開口OPの各々に基づいた形状を有する。
【0069】
なお、マスク膜MKが有する開口パターンは、欠陥を含み得る。一例として、当該開口パターンの欠陥は、マスク膜MKに開口パターンを形成した時に発生したエッチング残渣を含み得る。エッチング残渣は、開口OPを規定するマスク膜MKの側壁や、開口OPの底部(すなわち、シリコン含有膜SF-2の表面)に存在し得る。
【0070】
(工程ST2:エッチングの実行)
工程ST2において、基板Wにおいてマスク膜MKの下方に配置された各膜をエッチングする。工程ST2は、シリコン含有膜SF-2をエッチングする工程(工程ST21)、炭素含有膜CFをエッチングする工程(工程ST22)、シリコン含有膜SF-1をエッチングする工程(工程ST23)及び金属化合物膜MFをエッチングする工程(工程ST24)を有する。
【0071】
工程ST2の各工程は、プラズマ処理チャンバ10内に処理ガスを供給する工程、ソースRF信号を供給する工程及びバイアスRF信号を供給する工程を含み得る。当該各工程において、処理ガスからプラズマの活性種(イオン、ラジカル)が生成され、当該活性種によって各膜がエッチングされる。なお、処理ガス、ソースRF信号及びバイアス信号の供給が開始する順番は任意である。工程ST2の各工程において供給されるバイアス信号が有する電力の実効値(以下「電力」ともいう。)は、2kW以下又は1kW以下であり得る。なお、工程ST2における連続する2つ以上の工程に亘って、プラズマ処理チャンバ10内でプラズマが連続して生成されてよい。すなわち、連続する2つ以上の工程間において、プラズマが途切れることなく生成されてよい。これにより、プラズマ処理チャンバ10内に発生するパーティクルを低減することができる。
【0072】
工程ST2の各工程において、処理ガスがプラズマ処理チャンバ10内に供給される。処理ガスの種類は、各工程においてエッチングの対象となる膜の材料、当該膜の厚さ、当該膜の上方及び/又は下方にある膜の材料、マスクとなる膜が有するパターン等に基づいて、適宜選択されてよい。
【0073】
工程ST2の各工程において、プラズマ処理チャンバ10内の圧力は、適宜設定されてよい。一例として、プラズマ処理チャンバ10内の圧力は、50mTorr以下、30mTorr以下又は10mTorr以下に設定され得る。
【0074】
(工程ST21:シリコン含有膜SF-2のエッチング)
次に、図4Bに示すように、工程ST21において、シリコン含有膜SF-2をエッチングする。一例として、シリコン含有膜SF-2は、フルオロカーボンガス及び/又はハイドロフルオロカーボンガスを含む処理ガスから生成されたプラズマを用いてエッチングしてよい。工程ST21において、当該処理ガスから生成されたプラズマを用いて基板Wをエッチングすると、マスク膜MKをマスクとして、シリコン含有膜SF-2がエッチングされ、シリコン含有膜SF-2に凹部RCが形成される。また、凹部RCの底部において、炭素含有膜CFが露出する。なお、シリコン含有膜SF-2のエッチングにおいて、マスク膜MKの一部がエッチングされてよい。また、マスク膜MKの開口パターンが、エッチング残渣を含む欠陥を含む場合、シリコン含有膜SF-2は、当該エッチング残渣をマスクとしてエッチングされ得る。すなわち、凹部RCによってシリコン含有膜SF-2に形成されるパターンも、当該エッチング残渣に基づく欠陥を含み得る。
【0075】
(工程ST22:炭素含有膜CFのエッチング)
次に、図4Cに示すように、工程ST22において、炭素含有膜CFをエッチングする。一例として、炭素含有膜CFは、水素、ハロゲン及び酸素を含む処理ガスから生成されたプラズマを用いてエッチングしてよい。また、一例として、処理ガスは、水素、臭素、塩素及び/又はヨウ素を含有する分子からなる1以上のガスを含んでよい。一例として、当該ガスは、H2、Br2、Cl2、HBr、HCl、HI等である。処理ガスは、酸素を含有する分子からなる1以上のガスを含んでよい。一例として、当該ガスは、O2、CO2、COS等である。また、処理ガスは、He、Ar、N2等の不活性ガスを含んでよい。
【0076】
一例として、マスク膜MKがスズ含有膜である場合、工程ST22において、当該処理ガスから生成されたプラズマを用いて基板Wをエッチングすると、図4Cに示すように、マスク膜MKが除去される。そして、シリコン含有膜SF-2をマスクとして、炭素含有膜CFがエッチングされ、炭素含有膜CFに凹部RCが形成される。また、凹部RCの底部において、シリコン含有膜SF-1が露出する。なお、炭素含有膜CFのエッチングにおいて、シリコン含有膜SF-2の一部がエッチングされてよい。また、マスク膜MKの開口パターンが、エッチング残渣を含む欠陥を含む場合、炭素含有膜CFは、当該エッチング残渣に基づく欠陥を含むシリコン含有膜SF-2をマスクとしてエッチングされ得る。すなわち、凹部RCによって炭素含有膜CFに形成されるパターンも、当該エッチング残渣に基づく欠陥を含み得る。
【0077】
(工程ST22:シリコン含有膜SF-1のエッチング)
次に、図4Dに示すように、工程ST23において、シリコン含有膜SF-1をエッチングする。一例として、シリコン含有膜SF-1は、炭素、水素及びフッ素を含む1以上のガスを含む処理ガスから生成されたプラズマを用いてエッチングしてよい。処理ガスは、1以上のガスを含む。ここで、当該1つ以上のガスの各々が水素、炭素及びフッ素を含んでよい。また、当該1つ以上のガスが複数のガスである場合、当該複数のガスのうち、1つのガスが、水素、炭素及びフッ素の1以上を含み、当該複数のガスのうち、残りの1つ以上のガスの一部又は全部が、水素、炭素及びフッ素の残りを含んでよい。
【0078】
工程ST23において用いられる処理ガスは、プラズマ処理中に、プラズマ処理チャンバ10内でフッ化水素(HF)種を生成可能なガスを含み得る。フッ化水素種は、工程ST23において、シリコン含有膜SF-1をエッチングするエッチャントとして機能する。
【0079】
炭素、水素及びフッ素を含むガスは、ハイドロフルオロカーボンからなる群から選択される少なくとも1種のガスであってよい。ハイドロフルオロカーボンは、例えば、CH22、CHF3、又はCH3Fの少なくとも一つである。ハイドロフルオロカーボンは、二つ以上の炭素原子を含んでいてもよく、二つ以上六つ以下の炭素原子を含んでいてもよい。ハイドロフルオロカーボンは、例えば、C2HF5、C224、C233、C242等の二つの炭素原子を含んでいてもよい。ハイドロフルオロカーボンは、例えば、C3HF7、C322、C324、C326、C335、C426、C455、C428等、三つの又は四つの炭素原子を含んでいてもよい。ハイドロフルオロカーボンガスは、例えば、C526、C5210、C537等の五つの炭素原子を含んでもいてもよい。一実施形態として、ハイドロフルオロカーボンガスは、C324、C326、C426及びC428からなる群から選択される少なくとも1種を含む。なお、処理ガスは、プラズマ処理中にプラズマ処理チャンバ10内でフッ化水素(HF)種を生成可能なガスとして、フッ化水素(HF)を含んでよい。なお、処理ガスにおいて、フッ素原子の数に対する水素原子の数の比は、0.3以上、0.4以上又は0.5以上であってよい。また、処理ガスにおいて、炭素原子の数に対する水素原子の数の比は、1.0以上、1.5以上又は2.0以上であってよい。
【0080】
また、処理ガスは、水素及びフッ素を含むガスとして、プラズマ処理中に、プラズマ処理チャンバ10内でフッ化水素種を生成可能な混合ガスを含んでよい。フッ化水素種を生成可能な混合ガスは、水素源及びフッ素源を含んでよい。水素源は、例えば、H2、NH3、H2O、H22又はハイドロカーボン(CH4、C36等)であってよい。フッ素源は、BF3、NF3、PF3、PF5、SF6、WF6、XeF2又はフルオロカーボンであってよい。一例として、フッ化水素種を生成可能な混合ガスは、三フッ化窒素(NF3)と水素(H2)との混合ガスである。
【0081】
また、処理ガスは、炭素を含むガスとして、ハイドロカーボン(Cxy)、フルオロカーボン(Cvw)からなる群から選択される少なくとも一種の炭素含有ガスを含んでいてもよい。ここで、x、y、v及びwの各々は自然数である。ハイドロカーボンは、例えば、CH4、C26、C36、C38又はC410等を含んでもよい。フルオロカーボンは、例えば、CF4、C22、C24、C38、C46、C48又はC58等を含んでもよい。これらの炭素含有ガスから生成される化学種は、マスク膜MKを保護し得る。
【0082】
炭素を含むガスは、不飽和結合を有する直鎖状のものであってもよい。不飽和結合を有する直鎖状の炭素含有ガスとして、例えば、C36(ヘキサフルオロプロパン)ガス、C48(オクタフルオロ-1-ブテン、オクタフルオロ-2-ブテン)ガス、C324(1,3,3,3-テトラフルオロプロペン)ガス、C426(トランス-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン)ガス、C48O(ペンタフルオロエチルトリフルオロビニルエーテル)ガス、CF3COFガス(1,2,2,2-テトラフルオロエタン-1-オン)、CHF2COF(ジフルオロ酢酸フルオライド)ガス及びCOF2(フッ化カルボニル)ガスからなる群から選択される少なくとも1種を用いてもよい。これらのガスは、地球温暖化係数(GWP)が比較的低いガスであるため、温室効果の改善に有意である。
【0083】
また、処理ガスは、少なくとも一つのリン含有分子を更に含み得る。リン含有分子は、十酸化四リン(P410)、八酸化四リン(P48)、六酸化四リン(P46)等の酸化物であってもよい。十酸化四リンは、五酸化二リン(P25)と呼ばれることがある。リン含有分子は、三フッ化リン(PF3)、五フッ化リン(PF5)、三塩化リン(PCl3)、五塩化リン(PCl5)、三臭化リン(PBr3)、五臭化リン(PBr5)、ヨウ化リン(PI3)のようなハロゲン化物(ハロゲン化リン)であってもよい。即ち、リンを含む分子は、ハロゲン元素としてフッ素を含むフッ化物(フッ化リン)であってもよい。或いは、リンを含む分子は、ハロゲン元素としてフッ素以外のハロゲン元素を含んでもよい。リン含有分子は、フッ化ホスホリル(POF3)、塩化ホスホリル(POCl3)、臭化ホスホリル(POBr3)のようなハロゲン化ホスホリルであってよい。リン含有分子は、ホスフィン(PH3)、リン化カルシウム(Ca32等)、リン酸(H3PO4)、リン酸ナトリウム(Na3PO4)、ヘキサフルオロリン酸(HPF6)等であってよい。リン含有分子は、フルオロホスフィン類(HxPFy)であってよい。ここで、xとyの和は、3又は5である。フルオロホスフィン類としては、HPF2、H2PF3が例示される。処理ガスは、少なくとも一つのリン含有分子として、上記のリン含有分子のうち一つ以上のリン含有分子を含み得る。例えば、処理ガスは、少なくとも一つのリン含有分子として、PF3、PCl3、PF5,PCl5,POCl3、PH3、PBr3、又はPBr5の少なくとも一つを含み得る。また、少なくとも一つのリン含有分子として、PClab(a及びbは正の整数)及びPCcde(c、d及びeは正の整数)からなる群から選択される少なくとも一つを含み得る。なお、処理ガスに含まれる各リン含有分子が液体又は固体である場合、各リン含有分子は、加熱等によって気化されてプラズマ処理チャンバ10内に供給され得る。
【0084】
また、処理ガスは、ハロゲン含有分子を含んでもよい。ハロゲン含有分子は、炭素を含有しなくてもよい。ハロゲン含有分子は、フッ素含有分子であってよく、フッ素以外のハロゲン元素を含有するハロゲン含有分子であってもよい。フッ素含有分子は、例えば、三フッ化窒素(NF3)、六フッ化硫黄(SF6)、三フッ化ホウ素(BF3)などのガスを含んでいてもよい。フッ素以外のハロゲン元素を含有するハロゲン含有分子は、例えば、塩素含有ガス、臭素含有ガス及びヨウ素からなる群から選択される少なくとも1種であってよい。塩素含有ガスは、例えば、塩素(Cl2)、二塩化ケイ素(SiCl2)、四塩化ケイ素(SiCl4)、四塩化炭素(CCl4)、ジシクロロシラン(SiH2Cl2)、六塩化二ケイ素(Si2Cl6)、クロロホルム(CHCl3)、塩化スルフリル(SO2Cl2)、三塩化ホウ素(BCl3)などのガスである。臭素含有ガスは、例えば、臭素(Br2)、臭化水素(HBr)、ジブロモジフルオロメタン(CBr22)、ブロモペンタフルオロエタン(C25Br)三臭化リン(PBr3)、五臭化リン(PBr5)、リン酸オキシブロミド(POBr3)、三臭化ホウ素(BBr3)などのガスである。ヨウ素含有ガスは、例えば、ヨウ化水素(HI)、トリフルオロヨードメタン(CF3I)、ペンタフルオロヨードエタン(C25I)、ヘプタフルオロプロピルヨージド(C37I)、五フッ化ヨウ素(IF5)、七フッ化ヨウ素(IF7)、ヨウ素(I2)、三ヨウ化リン(PI3)などのガスである。これらのハロゲン含有分子はから生成される化学種は、プラズマエッチングで形成される凹部の形状を制御するために用いられ得る。
【0085】
処理ガスは、酸素含有分子を含んでよい。酸素含有分子は、例えばO2、CO2又はCOを含んでいてもよい。また、処理ガスは、Ar、Kr、Xe等の貴ガスを含んでよい。
【0086】
また、図2のプラズマ処理装置1において、処理ガスは、中央ガス注入部131及びサイドガス注入部の一方又は双方から、プラズマ処理チャンバ10内に供給されてよい。一例として、中央ガス注入部131から供給される炭素含有ガスの流量よりも、サイドガス注入部から供給される炭素含有ガスの流量が多くてよい。即ち、処理ガスに含まれる炭素含有ガスの流量に対する、中央ガス注入部131から供給される炭素含有ガスの流量の割合が50%以下、サイドガス注入部から供給される炭素含有ガスの流量の割合が50%以上であってよい。また、処理ガスに含まれる炭素含有ガスの流量に対する、中央ガス注入部131から供給される炭素含有ガスの流量の割合が20%以下、サイドガス注入部から供給される炭素含有ガスの流量の割合が80%以上であってよい。また、処理ガスに含まれる炭素含有ガスの流量に対する、中央ガス注入部131から供給される炭素含有ガスの流量の割合が10%以下、サイドガス注入部から供給される炭素含有ガスの流量の割合が90%以上であってよい。また、処理ガスに含まれる炭素含有ガスの流量に対する、中央ガス注入部131から供給される炭素含有ガスの流量の割合が5%以下、サイドガス注入部から供給される炭素含有ガスの流量の割合が95%以上であってよい。また、処理ガスに含まれる炭素含有ガスの流量における、サイドガス注入部から供給される炭素含有ガスの流量の割合が100%であってよい。
【0087】
また、一例として、プラズマ処理チャンバ10内に供給される処理ガスのうち、中央ガス注入部131から供給される炭素含有ガスに含まれる炭素原子の数よりも、サイドガス注入部から供給される炭素含有ガスに含まれる炭素原子の数が多くてよい。
【0088】
処理ガスに含まれる炭素含有ガスの少なくとも一部を、サイドガス注入部からプラズマ処理チャンバ10内に供給することにより、基板Wの面内において、エッチング膜のエッチングレートの均一性及び/又はエッチング膜に形成される凹部の寸法の均一性を向上することができる。
【0089】
次に、工程ST23において供給されるソースRF信号及びバイアス信号について説明する。工程ST23において供給されるソースRF信号は、一例として、図2のプラズマ処理装置1における上部電極又は図2におけるプラズマ処理装置1のアンテナ14に供給され得る。上部電極は電極の一例である。ソースRF信号は、RFの連続波であってよく、また、パルス波であってもよい。ソースRF信号の電力は、バイアス信号の電力よりも大きい。一例として、ソースRF信号の電力は、300W以上であってよい。また、ソースRF信号の電力は、500W以上、1,000W以上、又は、2,000W以上であってよい。
【0090】
工程ST23において供給されるバイアス信号は、一例として、図2の基板支持部11に供給される。バイアス信号は、基板支持部11においてバイアス電極として機能し得る部材に供給されてよい。バイアス信号は、RF信号であり得る。バイアス信号の電力は、ソースRF信号の電力よりも小さい。一例として、バイアス信号の電力は、200W以下であってよい。また、バイアス信号の電力は、100W以下、又は、50W以下であってよい。なお、一例として、バイアス信号の電力は、ソースRF信号の電力よりも大きくてもよい。
【0091】
工程ST23において、処理ガスから生成されたプラズマを用いて基板Wをエッチングすると、シリコン含有膜SF-2及び/又は炭素含有膜CFをマスクとして、シリコン含有膜SF-1がエッチングされ、シリコン含有膜SF-1に凹部RCが形成される。また、凹部RCの底部において、金属化合物MFが露出する。なお、シリコン含有膜SF-2は、シリコン含有膜SF-1と同様のエッチング条件でエッチングされ得る。当該エッチング条件は、処理ガスの種類、ソースRF信号の電力、バイアス信号の電力、プラズマ処理チャンバ10内の圧力を含み得る。
【0092】
なお、工程ST23において、工程ST21及び/又は工程ST22において生成された、金属を含有する堆積物を除去してよい。当該金属は、マスク膜MKに含まれる金属であってよい。また、一例として、当該金属は、スズ(Sn)であってよい。当該堆積物は、工程ST21及び/又は工程ST22のエッチングにおいて生じた、当該金属を含む化合物等の残渣であってよい。また、当該堆積物は、基板Wに付着した堆積物であってよく、また、プラズマ処理チャンバ10の内壁に付着した堆積物であってよい。
【0093】
本処理方法では、バイアス信号の電力を比較的低くしてシリコン含有膜をエッチングする。すなわち、処理ガスから生成されたフッ化水素種が有するエネルギーを低く抑えることができる。これにより、EUVレジスト等のマスク膜が有する開口パターンを、シリコン含有膜に適切に形成することができる。
【0094】
また、本処理方法では、マスク膜MKが金属を含有する場合、当該金属を含む堆積物及び/又はマスク膜MKに含まれる欠陥を除去しつつ、シリコン含有膜SFをエッチングすることができる。これにより、シリコン含有膜SFのエッチングにおいて、当該堆積物及び/又は当該欠陥の影響を低減できるので、シリコン含有膜SFに含まれる欠陥を低減することができる。なお、当該堆積物は、基板Wに含まれる他の膜をエッチングする工程において生成された、当該金属を含む化合物等であり得る。また、当該欠陥は、マスク膜MKに開口パターンを形成する工程で生成した、マスク膜MKのエッチング残渣であり得る。
【0095】
また、本処理方法では、当該堆積物及び/又は当該欠陥を除去しつつ、シリコン含有膜SFをエッチングできるので、シリコン含有膜SFが有するパターンの粗さを改善することができる。
【0096】
以上の各実施形態は、説明の目的で説明されており、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。各実施形態は、本開示の範囲及び趣旨から逸脱することなく種々の変形をなし得る。例えば、ある実施形態における一部の構成要素を、他の実施形態に追加することができる。また、ある実施形態における一部の構成要素を、他の実施形態の対応する構成要素と置換することができる。一例として、本開示は以下の形態を含み得る。
【0097】
(付記1)
プラズマ処理装置において実行されるプラズマ処理方法であって、
前記プラズマ処理装置は、チャンバ及び前記チャンバ内に設けられた基板支持部を有し、
前記プラズマ処理方法は、
(a)シリコン含有膜及び前記シリコン含有膜上のマスク膜を有する基板を前記基板支持部に準備する工程であって、前記マスク膜は開口パターンを含む、準備工程と、
(b)前記チャンバ内でプラズマを生成して、前記シリコン含有膜をエッチングして前記シリコン含有膜に前記開口パターンを形成する工程と
を含み、
前記(b)の工程は、
(b-1)フッ化水素を含む処理ガスを前記チャンバ内に供給する工程と、
(b-2)前記チャンバ内で前記処理ガスからプラズマを生成する工程と、
(b-3)前記基板支持部にバイアス信号を供給する工程であって、前記バイアス信号が有する電力の実効値は2kW以下である、工程と
を含む、プラズマ処理方法。
【0098】
(付記2)
前記マスクは、レジスト膜である、付記1に記載のプラズマ処理方法。
【0099】
(付記3)
前記マスクは、EUVレジスト膜である、付記1に記載のプラズマ処理方法。
【0100】
(付記4)
前記開口パターンに含まれる開口の幅は、30nm以下である、付記1から3のいずれか1つに記載のプラズマ処理方法。
【0101】
(付記5)
前記(b-2)の工程において、前記実効値は、1kW以下である、付記1から4のいずれか1つに記載のプラズマ処理方法。
【0102】
(付記6)
前記基板支持部は前記基板を支持する基板支持面において複数のゾーンを含み、
前記(a)の工程は、前記基板支持部の温度を、前記ゾーン単位で設定する工程を含み、
前記(b)の工程において、前記シリコン含有膜は、前記基板支持部の温度がゾーン単位で設定された状態でエッチングされる、付記1から5のいずれか1つに記載のプラズマ処理方法。
【0103】
(付記7)
前記基板支持部は、1又は複数のヒータを含み、前記基板の温度を調節するように構成された温調モジュールを備え、
前記(b)の工程は、前記温調モジュールにより、前記基板支持体の温度が80℃以下に設定された状態で実行される、付記1から5のいずれか1つに記載のプラズマ処理方法。
【0104】
(付記8)
前記処理ガスは、炭素含有ガスを含む、付記1から7のいずれか1つに記載のプラズマ処理方法。
【0105】
(付記9)
前記処理ガスは、リン含有ガスを含む、付記1から8のいずれか1つに記載のプラズマ処理方法。
【0106】
(付記10)
前記処理ガスは、タングステン含有ガス、ホウ素含有ガス及び酸素含有ガスからなる群から選択される少なくとも1種のガスを含む、付記1から9のいずれか1つに記載のプラズマ処理方法。
【0107】
(付記11)
前記処理ガスは、ハロゲン含有分子を含む、付記1から10のいずれか1つに記載のプラズマ処理方法。
【0108】
(付記12)
前記処理ガスは、不活性ガスを含む、付記1から11のいずれか1つに記載のプラズマ処理方法。
【0109】
(付記13)
前記処理ガスは、フッ化水素ガスを含む、付記1から12のいずれか1つに記載のプラズマ処理方法。
【0110】
(付記14)
前記処理ガスに含まれるガスのうち、前記フッ化水素ガスの流量が最も多い、付記13に記載のプラズマ処理方法。
【0111】
(付記15)
前記プラズマ処理装置は、
前記基板支持部に対向して、前記チャンバの上面に配置された第1のガス注入部と、
前記チャンバの側面に配置された第2のガス注入部と
を有し、
前記処理ガスは、炭素を含む少なくとも1種のガス及び炭素を含まない少なくとも1種のガスを含み、
前記炭素を含む少なくとも1種のガスの少なくとも1種は、前記第1のガス注入部から供給され、
前記炭素を含まない少なくとも1種のガスの少なくとも1種は、前記第2のガス注入部から供給される、付記1から14のいずれか1つに記載のプラズマ処理方法。
【0112】
(付記16)
前記プラズマ処理装置は、
前記チャンバ内において前記チャンバの上面に配置された第1のガス注入部と、
前記チャンバ内において前記チャンバの側面に配置された第2のガス注入部と
を有し、
前記処理ガスは、少なくとも1種の炭素含有ガスを含み、
前記少なくとも1種の炭素含有ガスは、前記第1のガス注入部及び前記第2のガス注入部から前記チャンバ内に供給され、
前記第2のガス注入部から前記チャンバ内に供給される前記少なくとも1種の炭素含有ガスの流量は、前記第1のガス注入部から前記チャンバ内に供給される前記少なくとも1種の炭素含有ガスの流量よりも多い、付記1から15のいずれか1つに記載のプラズマ処理方法。
【0113】
(付記17)
前記(b)において、前記チャンバ内の圧力は50mTorr以下に設定される、付記1から15のいずれか1つに記載のプラズマ処理方法。
【0114】
(付記18)
前記EUVレジストは、有機膜レジストである、付記3に記載のプラズマ処理方法。
【0115】
(付記19)
前記EUVレジストは、金属含有レジストである、付記3に記載のプラズマ処理方法。
【0116】
(付記20)
前記シリコン含有膜の厚さは、40nm以下である、付記1から19のいずれか1つに記載のプラズマ処理方法。
【0117】
(付記21)
前記シリコン含有膜の厚さは、20nm以下である、付記20に記載のプラズマ処理方法。
【0118】
(付記22)
プラズマ処理装置において実行されるプラズマ処理方法であって、
前記プラズマ処理装置は、チャンバ及び前記チャンバ内に設けられた基板支持部を有し、
前記プラズマ処理方法は、
(a)シリコン含有膜及び前記シリコン含有膜上のマスク膜を有する基板を前記基板支持部に準備する工程であって、前記マスク膜は開口パターンを含む、準備工程と、
(b)前記チャンバ内でプラズマを生成して、前記シリコン含有膜をエッチングして前記シリコン含有膜に前記開口パターンを形成する工程と
を含み、
前記(a)の工程において、前記開口パターンに含まれる開口の幅は30nm以下であり、
前記(b)の工程は、
(b-1)少なくとも水素及びフッ素を含む処理ガスを前記チャンバ内に供給する工程と、
(b-2)前記チャンバ内で前記処理ガスからフッ化水素種を含むプラズマを生成する工程と、
(b-3)前記基板支持部にバイアス信号を供給する工程であって、前記バイアス信号が有する電力の実効値は2kW以下である、工程と
を含む、プラズマ処理方法。
【0119】
(付記23)
プラズマ処理装置において実行されるプラズマ処理方法であって、
前記プラズマ処理装置は、チャンバ及び前記チャンバ内に設けられた基板支持部を有し、
前記プラズマ処理方法は、
(a)第1のシリコン含有膜と、前記第1のシリコン含有膜上の炭素含有膜と、前記炭素含有膜上の第2のシリコン含有膜と、前記第2のシリコン含有膜上のレジスト膜とを有する基板を準備する工程であって、前記レジスト膜は、開口幅が30nm以下の開口パターンを含む、準備工程と、
(b)前記開口パターンを介して、前記第2のシリコン含有膜をエッチングし、前記第2のシリコン含有膜に第1の凹部を形成する工程と、
(c)前記第1の凹部を介して、前記炭素含有膜をエッチングし、前記炭素含有膜に第2の凹部を形成する工程と、
(d)前記第2の凹部を介して、前記第1のシリコン含有膜をエッチングし、前記第1のエッチング含有膜に第3の凹部を形成する工程と、
を含み、
前記(b)、(c)及び(d)において、前記基板支持部にバイアス信号が供給され、
前記(d)は、
(d-1)少なくとも水素及びフッ素を含む処理ガスを前記チャンバ内に供給する工程と、
(d-2)前記チャンバ内で前記処理ガスからフッ化水素種を含むプラズマを生成する工程と
を含む、プラズマ処理方法。
【0120】
(付記24)
前記バイアス信号は、2kW以下の実効値を有するRF信号である、付記22に記載のプラズマ処理方法。
【0121】
(付記25)
前記バイアス信号は、パルス化されたバイアスDC信号である、付記22又は23に記載のプラズマ処理方法。
【0122】
(付記26)
前記(b)、(c)及び(d)において、連続する2つ以上の工程に亘って、プラズマが連続して生成される、付記22から25のいずれか1つに記載のプラズマ処理方法。
【0123】
(付記27)
前記第1のシリコン含有膜又は前記第2のシリコン含有膜の厚さは40nm以下である、付記22から26のいずれか1つに記載のプラズマ処理方法。
【0124】
(付記28)
前記レジスト膜が有する前記開口パターンは欠陥を含む、付記22から27のいずれか1つに記載のプラズマ処理方法。
【0125】
(付記29)
チャンバ、ガス供給部、プラズマ生成部、前記チャンバ内に設けられた基板支持部及び制御部を備えるプラズマ処理装置であって、
前記制御部は、
(a)シリコン含有膜及び前記シリコン含有膜上のマスク膜を有する基板であって、前記マスク膜は開口パターンを含む、基板を前記基板支持部に準備する制御と、
(b)前記チャンバ内でプラズマを生成して、前記シリコン含有膜をエッチングして前記シリコン含有膜に前記開口パターンを形成する制御と
を実行し、
前記(b)において、前記制御部は、
(b-1)フッ化水素を含む処理ガスを前記チャンバ内に供給する制御と、
(b-2)前記チャンバ内で前記処理ガスからフッ化水素種を含むプラズマを生成する制御と、
(b-3)前記基板支持部にバイアス信号を供給する制御であって、前記バイアス信号が有する電力の実効値は2kW以下である、制御と
を実行する、プラズマ処理装置。
【符号の説明】
【0126】
1…プラズマ処理装置、2…制御部、10…プラズマ処理チャンバ、12…プラズマ生成部、13…中央ガス注入部、14…アンテナ、20…ガス供給部、30…電源、31…RF電源、32…DC電源、52…周辺ガス注入部、101…誘電体窓、102…側壁、111…本体部、111a…中央領域、111b…環状領域、131…中央ガス注入部、CF…炭素含有膜、MF…金属化合物膜、MK…マスク膜、OP…開口、RC…凹部、SF…シリコン含有膜、UF…下地膜
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E