(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-14
(45)【発行日】2024-08-22
(54)【発明の名称】プラズマ処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20240815BHJP
H01L 21/683 20060101ALI20240815BHJP
H05H 1/46 20060101ALI20240815BHJP
【FI】
H01L21/302 101G
H01L21/302 101B
H01L21/68 R
H05H1/46 M
(21)【出願番号】P 2023194441
(22)【出願日】2023-11-15
(62)【分割の表示】P 2020054019の分割
【原出願日】2020-03-25
【審査請求日】2023-11-29
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100122507
【氏名又は名称】柏岡 潤二
(72)【発明者】
【氏名】田村 一
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 康晴
(72)【発明者】
【氏名】山口 伸
(72)【発明者】
【氏名】菅原 亜人
(72)【発明者】
【氏名】小泉 克之
【審査官】原島 啓一
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-183038(JP,A)
【文献】特開2010-186841(JP,A)
【文献】特開2011-35266(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0013184(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
H01L 21/205
H01L 21/302
H01L 21/31
H01L 21/365
H01L 21/461
H01L 21/469
H01L 21/67-21/683
H01L 21/86
H05H 1/00-1/54
C23C 16/00-16/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャンバと、
第1の電気バイアスを発生するように構成された第1のバイアス電源と、
第2の電気バイアスを発生するように構成された第2のバイアス電源と、
前記チャンバ内で基板及びエッジリングを支持するように構成された基板支持器であり、
その上に載置される前記基板を保持するように構成された第1の領域と、
前記第1の領域を囲むように設けられており、その上に載置される前記エッジリングを保持するように構成された第2の領域と、
前記第1の電気バイアスを受けるために前記第1の領域内に設けられた第1の電極と、
前記第2の電気バイアスを受けるために前記第2の領域内に設けられた第2の電極と、
を有する、該基板支持器と、
前記第1のバイアス電源と前記第1の電極との間で接続された第1の電気的パスと、
前記第2のバイアス電源と前記第2の電極との間で接続された第2の電気的パスと、
前記第1の電気的パスと前記第2の電気的パスとの間で接続されたコンデンサと、
を備えるプラズマ処理装置。
【請求項2】
前記第1の領域は、その上に載置される前記基板を保持するように構成されたチャック電極を有する第1の静電チャックを構成する、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
【請求項3】
前記チャック電極は、前記第1の電極の上方に位置する、請求項2に記載のプラズマ処理装置。
【請求項4】
前記基板支持器は、前記第1の静電チャックの下に下部電極を更に備える、請求項2又は3に記載のプラズマ処理装置。
【請求項5】
前記第1の電気バイアス及び前記第2の電気バイアスの各々は、周期的に発生されるパルス波である、請求項1~4の何れか一項に記載のプラズマ処理装置。
【請求項6】
前記パルス波は、直流電圧のパルスを含む、請求項
5に記載のプラズマ処理装置。
【請求項7】
前記第1のバイアス電源と前記第1の電極との間にフィルタが設けられ、前記第2のバイアス電源と前記第2の電極との間にフィルタが設けられる、請求項
5又は6に記載のプラズマ処理装置。
【請求項8】
前記第1の電気バイアス及び前記第2の電気バイアスの各々は、高周波電力である、請求項1~4の何れか一項に記載のプラズマ処理装置。
【請求項9】
前記コンデンサは、可変コンデンサである、請求項1~
8の何れか一項に記載のプラズマ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の例示的実施形態は、基板支持器及びプラズマ処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プラズマ処理装置が、基板に対するプラズマ処理において用いられている。基板は、プラズマ処理装置のチャンバ内で、バイアス電極上且つエッジリングによって囲まれた領域内に配置される。エッジリングは、リング電極上に配置される。特許文献1は、このようなプラズマ処理装置を開示している。特許文献1に開示されたプラズマ処理装置は、二つのバイアス電源を備える。二つのバイアス電源は、基板上で平坦なプラズマシースを形成するために、バイアス電極とリング電極にそれぞれ接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許出願公開第2018/0082824号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、基板用の電気バイアスとエッジリング用の第2の電気バイアスとの間の位相差がプラズマ処理に及ぼす影響を緩和する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一つの例示的実施形態において、基板支持器が提供される。基板支持器は、第1の領域、第2の領域、第1の電極、及び第2の電極を備える。第1の領域は、その上に載置される基板を保持するように構成されている。第2の領域は、第1の領域を囲むように設けられており、その上に載置されるエッジリングを保持するように構成されている。第1の電極は、第1の電気バイアスを受けるために第1の領域内に設けられている。第2の電極は、第2の電気バイアスを受けるために少なくとも第2の領域内に設けられている。第2の電極は、第1の領域内で第1の電極と対面するように、第1の電極の下方で延在している。
【発明の効果】
【0006】
一つの例示的実施形態によれば、基板用の電気バイアスとエッジリング用の電気バイアスとの間の位相差がプラズマ処理に及ぼす影響を緩和される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置を概略的に示す図である。
【
図2】一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置のチャンバ内の構成を示す図である。
【
図3】一つの例示的実施形態に係る基板支持器における第1の領域、第2の領域、第1の電極、及び第2の電極を概略的に示す平面図である。
【
図4】第1の電気バイアス、第2の電気バイアス、第1の電極の電位、及び第2の電極の電位の一例のタイミングチャートである。
【
図5】別の例示的実施形態に係る基板支持器の部分拡大断面図である。
【
図6】別の例示的実施形態に係るプラズマ処理装置を概略的に示す図である。
【
図7】更に別の例示的実施形態に係る基板支持器における第1の領域、第2の領域、第1の電極、及び第2の電極を概略的に示す平面図である。
【
図8】更に別の例示的実施形態に係るプラズマ処理装置を概略的に示す図である。
【
図9】別の例示的実施形態に係るプラズマ処理装置を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、種々の例示的実施形態について説明する。
【0009】
一つの例示的実施形態において、基板支持器が提供される。基板支持器は、第1の領域、第2の領域、第1の電極、及び第2の電極を備える。第1の領域は、その上に載置される基板を保持するように構成されている。第2の領域は、第1の領域を囲むように設けられており、その上に載置されるエッジリングを保持するように構成されている。第1の電極は、第1の電気バイアスを受けるために第1の領域内に設けられている。第2の電極は、第2の電気バイアスを受けるために少なくとも第2の領域内に設けられている。第2の電極は、第1の領域内で第1の電極と対面するように、第1の電極の下方で延在している。
【0010】
上記実施形態の基板支持器では、第1の電極と第2の電極は、第1の領域内で互いに対面しているので、第1の領域内で容量的に結合されている。したがって、第1の電極には、第2の電気バイアスの一部が与えられ、第2の電極には、第1の電気バイアスの一部が与えられる。故に、第1の電気バイアスと第2の電気バイアスとの間の位相差に起因する第1の電極と第2の電極の電位差が緩和されて、当該位相差に起因する基板とエッジリングの電位差が緩和される。その結果、第1の電気バイアスと第2の電気バイアスとの間の位相差がプラズマ処理に及ぼす影響が緩和される。
【0011】
一つの例示的実施形態において、第1の領域は、その上に載置される基板を保持するように構成された第1の静電チャックを構成していてもよい。第2の領域は、その上に載置されるエッジリングを保持するように構成された第2の静電チャックを構成していてもよい。
【0012】
一つの例示的実施形態において、第1の領域は、第1の誘電体部と第2の誘電体部を有していてもよい。第1の誘電体部は、第1の電極の周囲で延在する。第2の誘電体部は、第1の誘電体部を形成する誘電体とは異なる誘電体から形成されている。第2の誘電体部は、第1の電極と第2の電極との間に設けられている。
【0013】
一つの例示的実施形態において、第2の電極の少なくとも一部が、第2の領域から第1の領域内に突き出していてもよい。
【0014】
別の例示的実施形態においては、プラズマ処理装置が提供される。プラズマ処理装置は、チャンバ及び基板支持器を備える。基板支持器は、上述の種々の例示的実施形態のうち何れかの基板支持器である。基板支持器は、チャンバ内で基板及びエッジリングを支持するように構成されている。
【0015】
一つの例示的実施形態において、プラズマ処理装置は、第1のバイアス電源及び第2のバイアス電源を更に備え得る。第1のバイアス電源は、第1の電気バイアスを発生するように構成されており、第1の電極に電気的に接続されている。第2のバイアス電源は、第2の電気バイアスを発生するように構成されており、第2の電極に電気的に接続されている。
【0016】
一つの例示的実施形態において、第1の電気バイアス及び第2の電気バイアスの各々は、高周波電力であってもよい。一つの例示的実施形態において、第1の電気バイアス及び第2の電気バイアスの各々は、負の直流電圧のパルスを含み周期的に発生されるパルス波であってもよい。
【0017】
更に別の例示的実施形態においては、プラズマ処理装置が提供される。プラズマ処理装置は、チャンバ、第1のバイアス電源、第2のバイアス電源、基板支持器、第1の電気的パス、第2の電気的パス、及びコンデンサを備える。第1のバイアス電源は、第1の電気バイアスを発生するように構成されている。第2のバイアス電源は、第2の電気バイアスを発生するように構成されている。基板支持器は、チャンバ内で基板及びエッジリングを支持するように構成されている。基板支持器は、第1の領域、第2の領域、第1の電極、及び第2の電極を有する。第1の領域は、その上に載置される基板を保持するように構成されている。第2の領域は、第1の領域を囲むように設けられており、その上に載置されるエッジリングを保持するように構成されている。第1の電極は、第1の電気バイアスを受けるために第1の領域内に設けられている。第2の電極は、第2の電気バイアスを受けるために第2の領域内に設けられている。第1の電気的パスは、第1のバイアス電源と第1の電極との間で接続されている。第2の電気的パスは、第2のバイアス電源と第2の電極との間で接続されている。コンデンサは、第1の電気的パスと第2の電気的パスとの間で接続されている。
【0018】
上記実施形態のプラズマ処理装置においては、第1の電極と第2の電極は、コンデンサにより容量的に結合されている。したがって、第1の電極には、第2の電気バイアスの一部が与えられ、第2の電極には、第1の電気バイアスの一部が与えられる。故に、第1の電気バイアスと第2の電気バイアスとの間の位相差に起因する第1の電極と第2の電極の電位差が緩和され、当該位相差に起因する基板とエッジリングの電位差が緩和される。その結果、第1の電気バイアスと第2の電気バイアスとの間の位相差がプラズマ処理に及ぼす影響が緩和される。
【0019】
一つの例示的実施形態において、第1の電気バイアス及び第2の電気バイアスの各々は、高周波電力であってもよい。一つの例示的実施形態において、第1の電気バイアス及び第2の電気バイアスの各々は、負の直流電圧のパルスを含み周期的に発生されるパルス波であってもよい。
【0020】
一つの例示的実施形態において、コンデンサは、可変コンデンサであってもよい。
【0021】
以下、図面を参照して種々の例示的実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
【0022】
図1は、一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置を概略的に示す図である。
図1に示すプラズマ処理装置1は、チャンバ10を備えている。
図2は、一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置のチャンバ内の構成を示す図である。
図2に示すように、プラズマ処理装置1は、容量結合型のプラズマ処理装置であり得る。
【0023】
チャンバ10は、その中に内部空間10sを提供している。内部空間10sの中心軸線は、鉛直方向に延びる軸線AXである。一実施形態において、チャンバ10は、チャンバ本体12を含んでいる。チャンバ本体12は、略円筒形状を有している。内部空間10sは、チャンバ本体12の中に提供されている。チャンバ本体12は、例えばアルミニウムから形成されている。チャンバ本体12は電気的に接地されている。チャンバ本体12の内壁面、即ち内部空間10sを画成する壁面には、耐プラズマ性を有する膜が形成されている。この膜は、陽極酸化処理によって形成された膜又は酸化イットリウムから形成された膜といったセラミック製の膜であり得る。
【0024】
チャンバ本体12の側壁には通路12pが形成されている。基板Wは、内部空間10sとチャンバ10の外部との間で搬送されるときに、通路12pを通過する。この通路12pの開閉のために、ゲートバルブ12gがチャンバ本体12の側壁に沿って設けられている。
【0025】
プラズマ処理装置1は、基板支持器16を更に備える。基板支持器16は、チャンバ10の中で、その上に載置された基板Wを支持するように構成されている。基板Wは、略円盤形状を有する。基板支持器16は、支持部17によって支持されている。支持部17は、チャンバ本体12の底部から上方に延在している。支持部17は、略円筒形状を有している。支持部17は、石英といった絶縁材料から形成されている。
【0026】
基板支持器16は、下部電極18及び静電チャック20を有する。下部電極18及び静電チャック20は、チャンバ10の中に設けられている。下部電極18は、アルミニウムといった導電性材料から形成されており、略円盤形状を有している。
【0027】
下部電極18内には、流路18fが形成されている。流路18fは、熱交換媒体用の流路である。熱交換媒体としては、例えば液状の冷媒が用いられる。流路18fには、熱交換媒体の供給装置(例えば、チラーユニット)が接続されている。この供給装置は、チャンバ10の外部に設けられている。流路18fには、供給装置から配管23aを介して熱交換媒体が供給される。流路18fに供給された熱交換媒体は、配管23bを介して供給装置に戻される。
【0028】
静電チャック20は、下部電極18上に設けられている。
図1に示すように、静電チャック20は、誘電体部20d及び電極21aを有している。誘電体部20dは、誘電体から形成されている。誘電体部20dは、例えば窒化アルミニウム又は酸化アルミニウムから形成されている。静電チャック20は、電極22a及び電極22bを更に有している。基板Wは、内部空間10sの中で処理されるときに、静電チャック20上に載置され、静電チャック20によって保持される。また、基板支持器16上には、エッジリングERが搭載される。エッジリングERは、略環形状を有する板である。エッジリングERは、例えばシリコン、炭化ケイ素、又は石英から形成されている。
図2に示すように、エッジリングERは、その中心軸線が軸線AXに一致するように、基板支持器16上に搭載される。チャンバ10内に収容された基板Wは、静電チャック20上、且つ、エッジリングERによって囲まれた領域内に配置される。
【0029】
プラズマ処理装置1は、ガスライン25を更に備え得る。ガスライン25は、ガス供給機構からの伝熱ガス、例えばHeガスを、静電チャック20(後述する第1の領域)の上面と基板Wの裏面(下面)との間の間隙に供給する。
【0030】
プラズマ処理装置1は、外周部28及び外周部29を更に備え得る。外周部28は、チャンバ本体12の底部から上方に延在している。外周部28は、略円筒形状を有し、支持部17の外周に沿って延在している。外周部28は、導電性材料から形成されており、略円筒形状を有している。外周部28は、電気的に接地されている。外周部28の表面には、耐プラズマ性を有する膜が形成されている。この膜は、陽極酸化処理によって形成された膜又は酸化イットリウムから形成された膜といったセラミック製の膜であり得る。
【0031】
外周部29は、外周部28上に設けられている。外周部29は、絶縁性を有する材料から形成されている。外周部29は、例えば石英といったセラミックから形成されている。外周部29は、略円筒形状を有している。外周部29は、下部電極18及び静電チャック20の外周に沿って延在している。
【0032】
プラズマ処理装置1は、上部電極30を更に備えている。上部電極30は、基板支持器16の上方に設けられている。上部電極30は、部材32と共にチャンバ本体12の上部開口を閉じている。部材32は、絶縁性を有している。上部電極30は、この部材32を介してチャンバ本体12の上部に支持されている。
【0033】
上部電極30は、天板34及び支持体36を含んでいる。天板34の下面は、内部空間10sを画成している。天板34には、複数のガス吐出孔34aが形成されている。複数のガス吐出孔34aの各々は、天板34を板厚方向(鉛直方向)に貫通している。この天板34は、例えばシリコンから形成されている。或いは、天板34は、アルミニウム製の部材の表面に耐プラズマ性の膜を設けた構造を有し得る。この膜は、陽極酸化処理によって形成された膜又は酸化イットリウムから形成された膜といったセラミック製の膜であり得る。
【0034】
支持体36は、天板34を着脱自在に支持している。支持体36は、例えばアルミニウムといった導電性材料から形成されている。支持体36の内部には、ガス拡散室36aが設けられている。ガス拡散室36aからは、複数のガス孔36bが下方に延びている。複数のガス孔36bは、複数のガス吐出孔34aにそれぞれ連通している。支持体36には、ガス導入ポート36cが形成されている。ガス導入ポート36cは、ガス拡散室36aに接続している。ガス導入ポート36cには、ガス供給管38が接続されている。
【0035】
ガス供給管38には、ガスソース群40が、バルブ群41、流量制御器群42、及びバルブ群43を介して接続されている。ガスソース群40、バルブ群41、流量制御器群42、及びバルブ群43は、ガス供給部を構成している。ガスソース群40は、複数のガスソースを含んでいる。バルブ群41及びバルブ群43の各々は、複数のバルブ(例えば開閉バルブ)を含んでいる。流量制御器群42は、複数の流量制御器を含んでいる。流量制御器群42の複数の流量制御器の各々は、マスフローコントローラ又は圧力制御式の流量制御器である。ガスソース群40の複数のガスソースの各々は、バルブ群41の対応のバルブ、流量制御器群42の対応の流量制御器、及びバルブ群43の対応のバルブを介して、ガス供給管38に接続されている。プラズマ処理装置1は、ガスソース群40の複数のガスソースのうち選択された一以上のガスソースからのガスを、個別に調整された流量で、内部空間10sに供給することが可能である。
【0036】
外周部28とチャンバ本体12の側壁との間には、バッフルプレート48が設けられている。バッフルプレート48は、例えば、アルミニウム製の部材に酸化イットリウム等のセラミックを被覆することにより構成され得る。このバッフルプレート48には、多数の貫通孔が形成されている。バッフルプレート48の下方においては、排気管52がチャンバ本体12の底部に接続されている。この排気管52には、排気装置50が接続されている。排気装置50は、自動圧力制御弁といった圧力制御器、及び、ターボ分子ポンプなどの真空ポンプを有しており、内部空間10sの中の圧力を減圧することができる。
【0037】
以下、基板支持器16について詳細に説明する。上述したように、基板支持器16は、下部電極18及び静電チャック20を有している。
図1に示すように、プラズマ処理装置1は、高周波電源57を有する。高周波電源57は、整合器58を介して下部電極18に接続されている。高周波電源57は、プラズマ生成用の高周波電力を発生する電源である。高周波電源57が発生する高周波電力は、第1の周波数を有する。第1の周波数は、27~100MHzの範囲内の周波数であり得る。第1の周波数は、例えば40MHz又は60MHzの周波数である。整合器58は、高周波電源57の負荷側(下部電極18側)のインピーダンスを高周波電源57の出力インピーダンスに整合させるための整合回路を有している。なお、高周波電源57は、下部電極18に電気的に接続されていなくてもよく、整合器58を介して上部電極30に接続されていてもよい。
【0038】
プラズマ処理装置1では、高周波電源57からの高周波電力によりチャンバ10内で高周波電界が生成される。チャンバ10内のガスは、生成された高周電界により励起される。その結果、プラズマが、チャンバ10内で生成される。基板Wは、生成されたプラズマからのイオン及び/又はラジカルといった化学種により処理される。プラズマからの化学種による基板Wの処理は、例えばエッチングである。
【0039】
基板支持器16は、第1の領域21及び第2の領域22を有する。
図3は、一つの例示的実施形態に係る基板支持器における第1の領域、第2の領域、第1の電極、及び第2の電極を概略的に示す平面図である。以下、
図1及び
図2と共に、
図3を参照する。第1の領域21は、基板支持器16の中央の領域である。第1の領域21は、静電チャック20の中央領域を含む。第2の領域22は、第1の領域21に対して径方向外側で周方向に延在している。第2の領域22は、静電チャック20の周縁領域を含む。プラズマ処理装置1において、第1の領域21及び第2の領域22は、単一の静電チャック20から構成されており、互いに一体化されている。なお、
図1では、第1の領域21と第2の領域22との間の境界は、破線で示されている。また、
図3においては、第1の領域21と第2の領域22との間の境界は、一点鎖線で示されている。
【0040】
第1の領域21は、その上(即ち、その上面の上)に載置される基板Wを支持するように構成されている。第1の領域21は、円盤形状を有する領域である。第1の領域21の中心軸線は、軸線AXに略一致している。第1の領域21は、誘電体部20dを第2の領域22と共有している。誘電体部20dは、略円盤形状を有している。一実施形態において、第2の領域22における誘電体部20dの厚みは、第1の領域21における誘電体部20dの厚みよりも小さい。第2の領域22における誘電体部20dの上面の鉛直方向における位置は、第1の領域21における誘電体部20dの上面の鉛直方向における位置よりも低くてもよい。
【0041】
第1の領域21は、電極21a(チャック電極)を有する。電極21aは、膜状の電極であり、第1の領域21内で誘電体部20dの中に設けられている。電極21aの平面形状は、円形であり得る。電極21aの中心軸線は、軸線AXに略一致している。電極21aには、直流電源55がスイッチ56を介して接続されている。直流電源55からの直流電圧が電極21aに印加されると、第1の領域21と基板Wとの間で静電引力が発生する。発生した静電引力により、基板Wは第1の領域21に引き付けられ、第1の領域21によって保持される。即ち、第1の領域21は、その上に載置される基板Wを保持するように構成された第1の静電チャックを構成している。
【0042】
基板支持器16は、第1の電極211を更に有している。第1の電極211は、膜状の電極であり、第1の領域21内で誘電体部20dの中に設けられている。第1の電極211の平面形状は、円形であり得る。第1の電極211の中心軸線は、軸線AXに略一致している。なお、電極21aは、鉛直方向において、第1の電極211よりも第1の領域21の上面の近くで延在し得る。
【0043】
プラズマ処理装置1は、第1のバイアス電源61を更に備えている。第1のバイアス電源61は、回路62を介して第1の電極211に電気的に接続されている。第1のバイアス電源61は、第1の電気バイアスを発生する。第1の電気バイアスは、第1の電極211に与えられる。
【0044】
一実施形態において、第1の電気バイアスは、高周波バイアス電力である。高周波バイアス電力は、第2の周波数を有する。第2の周波数は、第1の周波数よりも低くてもよい。第2の周波数は、100kHz~13.56MHzの範囲内の周波数であり得る。第2の周波数は、例えば400kHzである。第1の電気バイアスが高周波バイアス電力である場合には、回路62は、整合回路である。回路62は、第1のバイアス電源61の負荷側のインピーダンスを、第1のバイアス電源61の出力インピーダンスに整合させるように構成されている。
【0045】
別の実施形態において、第1の電気バイアスは、上述の第2の周波数で周期的に発生されるパルス波である。各周期において、パルス波は、負の直流電圧のパルスを含む。パルス波の電圧レベルは、周期内で負の直流電圧のパルスが持続する期間以外の期間において0Vであってもよい。或いは、パルス波の電圧は、周期内で負の直流電圧のパルスが持続する期間以外の期間において、パルスの電圧の絶対値よりも低い絶対値を有していてもよい。なお、周期内においてパルスの電圧レベルは時間的に変化してもよい。第1の電気バイアスが周期的に発生されるパルス波である場合には、回路62は、高周波電源57からの高周波電力を遮断するか減衰させるように構成された電気フィルタであり得る。
【0046】
第2の領域22は、第1の領域21を囲むよう延在している。第2の領域22は、略環状の領域である。第2の領域22の中心軸線は、軸線AXに略一致している。第2の領域22は、その上(即ち、その上面の上)に載置されるエッジリングERを支持するように構成されている。第2の領域22は、誘電体部20dを第1の領域21と共有している。
【0047】
一実施形態において、第2の領域22は、エッジリングERを静電引力により保持してもよい。即ち、第2の領域22は、その上に載置されるエッジリングERを保持するように構成された第2の静電チャックを構成していてもよい。この実施形態において、第2の領域22は、一つ以上の電極(チャック電極)を有し得る。一実施形態では、第2の領域22は、一対の電極、即ち電極22a及び電極22bを有する。電極22a及び電極22bは、第2の領域22内で誘電体部20dの中に設けられている。電極22a及び電極22bは、双極電極を構成している。即ち、一実施形態において、第2の領域22は、双極型の静電チャックを構成している。電極22a及び電極22bの各々は、膜状の電極である。電極22a及び電極22bの各々の平面形状は、例えば環形状である。電極22aは電極22bの内側で延在し得る。電極22a及び電極22bは、鉛直方向において略同一の高さ位置で延在していてもよい。なお、電極22a及び電極22bは、後述する第2の電極222よりも鉛直方向において第2の領域22の上面の近くで延在し得る。
【0048】
電極22aには、直流電源71が、スイッチ72及びフィルタ73を介して接続されている。フィルタ73は、高周波電力並びに第1及び第2の電気バイアスを遮断するか、減衰させるように構成された電気フィルタである。電極22bには、直流電源74が、スイッチ75及びフィルタ76を介して接続されている。フィルタ76は、高周波電力並びに第1及び第2の電気バイアスを遮断するか、低減させるように構成された電気フィルタである。
【0049】
直流電源71及び直流電源74はそれぞれ、電極22aと電極22bとの間で電位差が生じるように、電極22a及び電極22bに直流電圧を印加する。なお、電極22a及び電極22bの各々の設定電位は、正電位、負電位、及び0Vのうち何れであってもよい。例えば、電極22aの電位が正電位に設定され、電極22bの電位が負電位に設定されてもよい。また、電極22aと電極22bとの間の電位差は、二つの直流電源ではなく、単一の直流電源を用いて形成されてもよい。
【0050】
電極22aと電極22bとの間で電位差が生じると、第2の領域22とエッジリングERとの間で静電引力が発生する。エッジリングERは、発生した静電引力により第2の領域22に引き付けられ、第2の領域22によって保持される。なお、第2の領域22は、単極型の静電チャックを構成していてもよい。第2の領域22が単極型の静電チャックである場合には、第2の領域22内の一つ以上のチャック電極に、直流電圧が印加される。
【0051】
基板支持器16は、第2の電極222を更に有する。第2の電極222は、膜状の電極である。第2の電極222は、誘電体部20dの中に設けられている。第2の電極222は、少なくとも第2の領域22の中に設けられている。第2の電極222は、第1の電極211から分離されている。第2の電極222は、第1の領域21内で第1の電極211と対面するように、第1の電極211の下方で延在している。一実施形態では、第2の電極222の平面形状は、環形状であり得る。この実施形態において、第2の電極222の中心軸線は、軸線AXに略一致する。この実施形態において、第2の電極222の内縁222iの半径は、第1の電極211の外縁211eの半径よりも小さく、第2の電極222の外縁222oの半径は、第1の電極211の外縁211eの半径よりも大きい。
【0052】
プラズマ処理装置1は、第2のバイアス電源81を更に備えている。第2のバイアス電源81は、回路82を介して第2の電極222に電気的に接続されている。第2のバイアス電源81は、第2の電気バイアスを発生する。第2の電気バイアスは、第2の電極222に与えられる。
【0053】
一実施形態において、第2の電気バイアスは、高周波バイアス電力である。高周波バイアス電力は、上述の第2の周波数を有する。第2の電気バイアスが高周波バイアス電力である場合には、回路82は、整合回路である。回路82は、第2のバイアス電源81の負荷側のインピーダンスを、第2のバイアス電源81の出力インピーダンスに整合させるように構成されている。
【0054】
別の実施形態において、第2の電気バイアスは、上述の第2の周波数で周期的に発生されるパルス波である。各周期において、パルス波は、負の直流電圧のパルスを含む。パルス波の電圧レベルは、周期内で負の直流電圧のパルスが持続する期間以外の期間において0Vであってもよい。或いは、パルス波の電圧は、周期内で負の直流電圧のパルスが持続する期間以外の期間において、パルスの電圧の絶対値よりも低い絶対値を有していてもよい。なお、周期内においてパルスの電圧レベルは時間的に変化してもよい。第2の電気バイアスが周期的に発生されるパルス波である場合には、回路82は、高周波電源57からの高周波電力を遮断するか減衰させるように構成された電気フィルタであり得る。
【0055】
第2の領域22は、ガスライン22gを更に有していてもよい。ガスライン22gは、第2の領域22とエッジリングERとの間の間隙に伝熱ガス、例えばHeガスを供給するために設けられたガスラインである。ガスライン22gは、伝熱ガスのソースであるガス供給機構86に接続されている。
【0056】
一実施形態においては、
図2に示すように、プラズマ処理装置1は、制御部MCを更に備えていてもよい。制御部MCは、プロセッサ、記憶装置、入力装置、表示装置等を備えるコンピュータであり、プラズマ処理装置1の各部を制御する。具体的に、制御部MCは、記憶装置に記憶されている制御プログラムを実行し、当該記憶装置に記憶されているレシピデータに基づいてプラズマ処理装置1の各部を制御する。制御部MCによる制御により、レシピデータによって指定されたプロセスがプラズマ処理装置1において実行される。
【0057】
上述したように、基板支持器16において、第1の電極211と第2の電極222は、第1の領域21内で互いに対面しているので、第1の領域21内で容量的に結合されている。したがって、第1の電極211には、第2の電気バイアスの一部が与えられ、第2の電極222には、第1の電気バイアスの一部が与えられる。故に、第1の電気バイアスと第2の電気バイアスとの間の位相差に起因する第1の電極211と第2の電極222の電位差が緩和され、基板WとエッジリングERの電位差が緩和される。その結果、第1の電気バイアスと第2の電気バイアスとの間の位相差がプラズマ処理に及ぼす影響が緩和される。
【0058】
図4を参照する。
図4は、第1の電気バイアス、第2の電気バイアス、第1の電極の電位、及び第2の電極の電位の一例のタイミングチャートである。
図4に示す例では、第1の電気バイアス及び第2の電気バイアスの各々は、パルス波である。
図4に示す例では、第2の電気バイアスの位相が、第1の電気バイアスの位相に対して遅れているが、第2の電気バイアスが第2の電極222に与えられていない期間においても、第1の電気バイアスの一部が第2の電極222に与えられる。また、第1の電気バイアスが第1の電極211に与えられていない期間においても、第2の電気バイアスの一部が第1の電極211に与えられる。したがって、第1の電気バイアスと第2の電気バイアスとの間の位相差に起因する第1の電極211と第2の電極222の電位差が緩和され、基板WとエッジリングERの電位差が緩和される。
【0059】
図5を参照する。
図5は、別の例示的実施形態に係る基板支持器の部分拡大断面図である。
図5に示す基板支持器16Bは、基板支持器16に代えてプラズマ処理装置1で採用され得る。基板支持器16Bは、誘電体部20d、即ち第1の誘電体部に加えて、誘電体部20m、即ち第2の誘電体部を有している。基板支持器16Bの他の構成は、基板支持器16の対応の構成と同一であり得る。誘電体部20dは、第1の電極211の周囲で延在している。誘電体部20mは、誘電体部20dを形成する誘電体とは異なる誘電体から形成されている。誘電体部20mは、第1の電極211と第2の電極222との間に設けられている。この実施形態によれば、誘電体部20mを形成する誘電体を適宜選択することにより、第1の電極211と第2の電極222との間で形成されるコンデンサの静電容量を設定することが可能となる。一実施形態において、誘電体部20mは、誘電体部20dを形成する誘電率よりも高い誘電率及び高い絶縁耐力を有する誘電体から形成されていてもよい。誘電体部20mは、例えばジルコニア(ZrO
2)から形成される。
【0060】
図6を参照する。
図6は、別の例示的実施形態に係るプラズマ処理装置を概略的に示す図である。
図6に示すプラズマ処理装置1Cは、基板支持器16Cを備えている。基板支持器16Cは、電極21aが第1の電極211を兼ねている点で、基板支持器16と異なっている。基板支持器16Cの他の構成は、基板支持器16の対応の構成と同一であり得る。また、プラズマ処理装置1Cの他の構成は、プラズマ処理装置1の対応の構成と同一であり得る。なお、基板支持器16Cにおいても、基板支持器16Bと同様に、誘電体部20dとは異なる誘電体部20mが、第1の電極211と第2の電極222との間に設けられていてもよい。
【0061】
図7を参照する。
図7は、更に別の例示的実施形態に係る基板支持器における第1の領域、第2の領域、第1の電極、及び第2の電極を概略的に示す平面図である。
図7に示す基板支持器16Dは、基板支持器16の代わりにプラズマ処理装置1又は1Cで採用され得る。基板支持器16Dは、第2の電極222の代わりに第2の電極222Dを有する。第2の電極222Dは、その内縁側の複数の部分が第2の領域22から第1の領域21内に突き出している点で、第2の電極222と異なっている。基板支持器16Dの他の構成は、基板支持器16の対応の構成と同一であり得る。基板支持器16における第2の電極222Dのように、基板支持器の第2の電極の内縁側の一つ以上の部分が、第1の領域内に突き出して、第1の電極の下方まで延在していてもよい。
【0062】
なお、基板支持器16Dにおいても、基板支持器16Bと同様に、誘電体部20dとは異なる誘電体部20mが、第1の電極211と第2の電極222Dとの間に設けられていてもよい。また、基板支持器16Dにおいても、電極21aが第1の電極211を兼ねていてもよい。
【0063】
図8を参照する。
図8は、更に別の例示的実施形態に係るプラズマ処理装置を概略的に示す図である。
図8に示すプラズマ処理装置1Eは、基板支持器16Eを備えている。基板支持器16Eは、第2の電極222が第2の領域22内において延在しており、第1の領域21内まで延びてない点で、基板支持器16と異なっている。基板支持器16Eの他の構成は、基板支持器16の対応の構成と同一であり得る。プラズマ処理装置1Eでは、コンデンサ90が、第1の電気的パス63と第2の電気的パス83との間で接続されている。第1の電気的パス63は、第1のバイアス電源61と第1の電極211との間で接続されている。第2の電気的パス83は、第2のバイアス電源81と第2の電極222との間で接続されている。コンデンサ90は、固定容量コンデンサであってもよく、可変コンデンサであってもよい。なお、プラズマ処理装置1Eの他の構成は、プラズマ処理装置1の対応の構成と同一であり得る。
【0064】
プラズマ処理装置1Eにおいては、第1の電極211と第2の電極222は、コンデンサ90により容量的に結合されている。したがって、第1の電極211には、第2の電気バイアスの一部が与えられ、第2の電極222には、第1の電気バイアスの一部が与えられる。故に、第1の電気バイアスと第2の電気バイアスとの間の位相差に起因する第1の電極211と第2の電極222の電位差が緩和され、基板WとエッジリングERの電位差が、緩和される。その結果、第1の電気バイアスと第2の電気バイアスとの間の位相差がプラズマ処理に及ぼす影響が緩和される。
【0065】
図9を参照する。
図9は、更に別の例示的実施形態に係るプラズマ処理装置を概略的に示す図である。
図9に示すプラズマ処理装置1Fは、基板支持器16Fを備えている。基板支持器16Fは、電極21aが第1の電極211を兼ねており、電極22a及び22bが第2の電極222を兼ねている点で、基板支持器16Eと異なっている。基板支持器16Fの他の構成は、基板支持器16Eの対応の構成と同一であり得る。また、プラズマ処理装置1Fの他の構成は、プラズマ処理装置1Eの対応の構成と同一であり得る。なお、基板支持器16Fにおいて、第1の電極211は、電極21aとは別の電極であってもよい。或いは、第2の電極222は、電極22a及び22bとは別の電極であってもよい。
【0066】
以上、種々の例示的実施形態について説明してきたが、上述した例示的実施形態に限定されることなく、様々な追加、省略、置換、及び変更がなされてもよい。また、異なる実施形態における要素を組み合わせて他の実施形態を形成することが可能である。
【0067】
別の実施形態においては、プラズマ処理装置は、別のタイプのプラズマ処理装置であってもよい。別のタイプのプラズマ処理装置は、例えば誘導結合型のプラズマ処理装置、電子サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマ処理装置、又はマイクロ波といった表面波によりプラズマを生成するプラズマ処理装置である。
【0068】
以上の説明から、本開示の種々の実施形態は、説明の目的で本明細書で説明されており、本開示の範囲及び主旨から逸脱することなく種々の変更をなし得ることが、理解されるであろう。したがって、本明細書に開示した種々の実施形態は限定することを意図しておらず、真の範囲と主旨は、添付の特許請求の範囲によって示される。
【符号の説明】
【0069】
1…プラズマ処理装置、10…チャンバ、16…基板支持器、21…第1の領域、22…第2の領域、211…第1の電極、222…第2の電極。