(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-15
(45)【発行日】2024-08-23
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20240816BHJP
G06Q 30/015 20230101ALI20240816BHJP
【FI】
G06Q30/06
G06Q30/015
(21)【出願番号】P 2021082740
(22)【出願日】2021-05-14
【審査請求日】2022-07-20
【審判番号】
【審判請求日】2023-06-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】百合野 元太
(72)【発明者】
【氏名】駒宮 健大
【合議体】
【審判長】伏本 正典
【審判官】古川 哲也
【審判官】木方 庸輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2020- 4298(JP,A)
【文献】特開2020- 87078(JP,A)
【文献】特開2009-294909(JP,A)
【文献】特開2021- 2232(JP,A)
【文献】特開2018- 18383(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0005290(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者に関する使用者情報を取得する第1取得部と、
前記使用者情報に基づいて、前記使用者によって着用される物品である着用物品の種別を特定する第1特定部と、
前記着用物品の種別が当該着用物品のサイズ
の特定が必要な種別である場合、前記第1特定部によって着用物品の種別が特定された後に、前記使用者の体型に関する体型情報を取得する第2取得部と、
前記着用物品の種別が前記着用物品のサイズ
の特定が必要な種別である場合は、前記第2取得部により取得された体型情報に基づいて、前記第1特定部によって特定された着用物品の種別に属する着用物品のサイズを特定し、前記着用物品の種別が前記着用物品のサイズ
の特定が不要な種別である場合は、前記第1特定部によって特定された着用物品の種別に属する着用物品のサイズを特定しない第2特定部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記第1取得部は、
前記使用者情報として、前記使用者の生活状況に関する生活情報を取得し、
前記第1特定部は、
前記生活情報に応じて、前記着用物品の種別を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1取得部は、
前記使用者情報として、前記使用者の身体に関する身体情報を取得し、
前記第1特定部は、
前記身体情報に応じて、前記着用物品の種別を特定する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1取得部は、
前記使用者情報として、前記使用者によって前記着用物品が使用されるのか否かに関する情報又は利用者によって介護される使用者によって前記着用物品が使用されるのか否かに関する情報を取得し、
前記第1特定部は、
前記使用者によって前記着用物品が利用されるのか否かに関する情報又は前記利用者によって介護される使用者によって前記着用物品が使用されるのか否かに関する情報に応じて、前記着用物品の種別を特定する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1特定部は、
前記着用物品の種別として、前記着用物品のブランドを特定する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1取得部は、
前記使用者情報を所定のメッセージアプリケーションを介して取得する
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第2特定部は、
前記第1特定部によって着用物品の種別が特定された後に、前記体型情報に応じて、当該着用物品の種別に属する着用物品のサイズを特定する
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第2取得部は、
前記体型情報が前記着用物品の種別に応じて補正された補正体型情報を取得し、
前記第2特定部は、
前記補正体型情報に応じて、前記着用物品のサイズを特定する
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第2取得部は、
前記使用者の体型が撮影された画像に基づいて推定された体型情報を取得する
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記着用物品の種別に属する着用物品に関する情報を利用者又は前記使用者に対して通知する通知部をさらに備える
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記通知部は、
前記着用物品の種別に属する着用物品のサイズに関する情報を前記利用者又は前記使用者に対して通知する
ことを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記通知部は、
前記着用物品のサイズに関する情報とともに、前記使用者の体型に関する体型情報を前記利用者又は前記使用者に対して通知する
ことを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記通知部は、
前記着用物品の種別に属する着用物品の購入に関する情報を前記利用者又は前記使用者に対して通知する
ことを特徴とする請求項10~12のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項14】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
使用者に関する使用者情報を取得する第1取得工程と、
前記使用者情報に基づいて、前記使用者によって着用される物品である着用物品の種別を特定する第1特定工程と、
前記着用物品の種別が当該着用物品のサイズ
の特定が必要な種別である場合、前記第1特定工程によって着用物品の種別が特定された後に、前記使用者の体型に関する体型情報を取得する第2取得工程と、
前記着用物品の種別が前記着用物品のサイズ
の特定が必要な種別である場合は、前記第2取得工程により取得された体型情報に基づいて、前記第1特定工程によって特定された着用物品の種別に属する着用物品のサイズを特定し、前記着用物品の種別が前記着用物品のサイズ
の特定が不要な種別である場合は、前記第1特定工程によって特定された着用物品の種別に属する着用物品のサイズを特定しない第2特定工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項15】
使用者に関する使用者情報を取得する第1取得手順と、
前記使用者情報に基づいて、前記使用者によって着用される物品である着用物品の種別を特定する第1特定手順と、
前記着用物品の種別が当該着用物品のサイズ
の特定が必要な種別である場合、前記第1特定手順によって着用物品の種別が特定された後に、前記使用者の体型に関する体型情報を取得する第2取得手順と、
前記着用物品の種別が前記着用物品のサイズ
の特定が必要な種別である場合は、前記第2取得手順により取得された体型情報に基づいて、前記第1特定手順によって特定された着用物品の種別に属する着用物品のサイズを特定し、前記着用物品の種別が前記着用物品のサイズ
の特定が不要な種別である場合は、前記第1特定手順によって特定された着用物品の種別に属する着用物品のサイズを特定しない第2特定手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ADL(Activities of Daily Living)に基づいて、吸収性物品を提案する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-139739号公報
【文献】特開2018-181388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術は、ADLに基づいて、吸収性物品を提案するに過ぎず、利用者の多様なニーズに対応することが限定的となる場合がある。この点において改善の余地がある。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、使用者にとって最適な着用物品を特定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、使用者に関する使用者情報を取得する第1取得部と、前記使用者情報に基づいて、前記使用者によって着用される物品である着用物品の種別を特定する第1特定部と、前記使用者の体型に関する体型情報を取得する第2取得部と、前記体型情報に基づいて、前記第1特定部によって特定された着用物品の種別に属する着用物品のサイズを特定する第2特定部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、使用者にとって最適な着用物品を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理装置が実行する情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る質問の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るチャット画面を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るチャット画面を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る使用者情報記憶部の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る体型情報記憶部の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る商品情報記憶部の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る情報処理装置が実行する情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0010】
使用者に関する使用者情報を取得する第1取得部と、前記使用者情報に基づいて、前記使用者によって着用される物品である着用物品の種別を特定する第1特定部と、前記使用者の体型に関する体型情報を取得する第2取得部と、前記体型情報に基づいて、前記第1特定部によって特定された着用物品の種別に属する着用物品のサイズを特定する第2特定部とを備えることを特徴とする情報処理装置。
【0011】
このような情報処理装置によれば、例えば、性別や、年齢、生活状況や、身体状況や、おむつや、生理用品や、軽度失禁ライナーや、軽度失禁パッド等の商品である着用物品を使用する主体等の使用者情報を取得する。そして、情報処理装置は、かかる使用者情報に基づいて、着用物品の種別として、着用物品のブランドを特定する。これにより、情報処理装置は、使用者にとって適切な着用物品の種別を特定することができる。
【0012】
さらに、情報処理装置は、使用者の体が撮影された画像を解析することで得られた体型情報を取得する。そして、情報処理装置は、かかる体型情報に基づいて、着用物品のブランドに属する着用物品のサイズを特定する。このように、情報処理装置は、使用者の体が撮影された画像を解析することで得られた体型情報を利用するため、例えば、メジャー等を用いて手動で測定した場合の測定ムラや測定誤差等を低減することができる。これにより、情報処理装置は、より精度が高く着用物品のサイズを特定することができる。
【0013】
例えば、おむつや、生理用品や、軽度失禁ライナーや、軽度失禁パッド等の着用物品では、使用者の嗜好で選択することが困難である場合が多い。また、着用物品のブランドと、着用物品のブランドに属する着用物品のサイズとの組合せにより、使用者に対して提案する着用物品の数が非常に多くなりやすい。この場合、使用者は、複数の着用物品のうちから、自身に合った着用物品を選択する必要がある。しかしながら、使用者にとって、着用物品が自身に合っているのか、又は、合っていないのかといった判断は実際に使用してみないことにははっきりと判断できない場合も多く、使用者によって着用物品と、着用物品のサイズとの最適な組合せを容易に特定することができない場合がある。そこで、情報処理装置は、着用物品の種別を特定した後に、かかる種別に属する着用物品のサイズを特定することで、使用者にとって、より適切な着用物品を特定する。これにより、情報処理装置は、使用者にとって最適な着用物品を特定することができる。
【0014】
また、情報処理装置は、前記使用者情報として、前記使用者の生活状況に関する生活情報を取得し、前記生活情報に応じて、前記着用物品の種別を特定する。
【0015】
このような情報処理装置によれば、生活情報に応じて、着用物品の種別を特定するため、使用者にとって最適な着用物品の種別を特定することができる。
【0016】
また、情報処理装置は、前記使用者情報として、前記使用者の身体に関する身体情報を取得し、前記身体情報に応じて、前記着用物品の種別を特定する。
【0017】
このような情報処理装置によれば、身体情報に応じて、着用物品の種別を特定するため、使用者にとって最適な着用物品の種別を特定することができる。
【0018】
また、情報処理装置は、前記使用者情報として、前記使用者によって前記着用物品が使用されるのか否かに関する情報又は利用者によって介護される使用者によって前記着用物品が使用されるのか否かに関する情報を取得し、前記使用者によって前記着用物品が利用されるのか否かに関する情報又は前記利用者によって介護される使用者によって前記着用物品が使用されるのか否かに関する情報に応じて、前記着用物品の種別を特定する。
【0019】
このような情報処理装置によれば、使用者によって着用物品が利用されるのか否かに関する情報又は利用者によって介護される使用者によって着用物品が使用されるのか否かに関する情報に応じて、着用物品の種別を特定するため、使用者にとって最適な着用物品の種別を特定することができる。
【0020】
また、情報処理装置は、前記着用物品の種別として、前記着用物品のブランドを特定する。
【0021】
このような情報処理装置によれば、着用物品の種別として、着用物品のブランドを特定するため、使用者にとって最適な着用物品の種別を特定することができる。
【0022】
また、情報処理装置は、前記使用者情報を所定のメッセージアプリケーションを介して取得する。
【0023】
このような情報処理装置によれば、使用者情報を所定のメッセージアプリケーションを介して取得するため、使用者にとって最適な着用物品の種別を特定するための各種情報を取得することができる。
【0024】
また、情報処理装置は、着用物品の種別が特定された後に、前記体型情報に応じて、当該着用物品の種別に属する着用物品のサイズを特定する。
【0025】
このような情報処理装置によれば、着用物品の種別が特定された後に、体型情報に応じて、着用物品の種別に属する着用物品のサイズを特定するため、使用者にとって最適な着用物品を特定することができる。
【0026】
また、情報処理装置は、前記体型情報が前記着用物品の種別に応じて補正された補正体型情報を取得し、前記補正体型情報に応じて、前記着用物品のサイズを特定する。
【0027】
このような情報処理装置によれば、補正体型情報に応じて、着用物品のサイズを特定するため、使用者にとって最適な着用物品を特定することができる。
【0028】
また、情報処理装置は、前記使用者の体型が撮影された画像に基づいて推定された体型情報を取得する。
【0029】
このような情報処理装置によれば、使用者の体型が撮影された画像に基づいて推定された体型情報を取得するため、使用者にとって最適な着用物品を特定するための各種情報を取得することができる。
【0030】
また、情報処理装置は、前記着用物品の種別に属する着用物品に関する情報を利用者又は前記使用者に対して通知する。
【0031】
このような情報処理装置によれば、着用物品の種別に属する着用物品に関する情報を利用者又は使用者に対して通知するため、使用者にとって最適な着用物品に関する情報を通知することができる。
【0032】
また、情報処理装置は、前記着用物品の種別に属する着用物品のサイズに関する情報を前記利用者又は前記使用者に対して通知する。
【0033】
このような情報処理装置によれば、着用物品の種別に属する着用物品のサイズに関する情報を利用者又は使用者に対して通知するため、使用者にとって最適な着用物品に関する情報を通知することができる。
【0034】
また、情報処理装置は、前記着用物品のサイズに関する情報とともに、前記使用者の体型に関する体型情報を前記利用者又は前記使用者に対して通知する。
【0035】
このような情報処理装置によれば、着用物品のサイズに関する情報とともに、使用者の体型に関する体型情報を利用者又は使用者に対して通知するため、使用者にとって最適な着用物品に関する情報を通知することができる。
【0036】
また、情報処理装置は、前記着用物品の種別に属する着用物品の購入に関する情報を前記利用者又は前記使用者に対して通知する。
【0037】
このような情報処理装置によれば、着用物品の種別に属する着用物品の購入に関する情報を利用者又は使用者に対して通知するため、使用者にとって最適な着用物品に関する情報を通知することができる。
【0038】
以下に、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)の一例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0039】
[実施形態]
〔1.情報処理装置が示す情報処理の一例〕
図1を用いて、実施形態に係る情報処理装置100が実行する情報処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理装置100が実行する情報処理の一例を示す図である。
【0040】
図1の例では、情報処理装置100がチャット上で通知された質問に対する回答に基づいて、商品(着用物品の一例)の種別を特定する。そして、情報処理装置100が商品を使用する使用者の体型情報を外部サーバ20から取得し、かかる体型情報に基づいて、商品の種別に属する商品のサイズを特定する例について説明する。
【0041】
図1の例では、利用者によって利用される端末装置10に所定のメッセージアプリケーションが予めインストールされているものとする。この場合、端末装置10は、所定のメッセージアプリケーションを利用してチャット上でメッセージの送受信が可能である。また、ここでいう利用者とは、着用物品を使用する使用者を介護する介護者である。すなわち、使用者は、被介護者であってもよい。なお、端末装置10を利用する利用者は、介護者であってもよいし、着用物品を使用する使用者であってもよい。
【0042】
図1に示すように、情報処理装置100は、所定のメッセージアプリケーションを介して、端末装置10からチャットを受付ける(ステップS1)。この場合、情報処理装置100は、所定のメッセージアプリケーションを介して、端末装置10とチャット上でメッセージの送受信が可能である。例えば、情報処理装置100は、チャット上に表示されたメッセージに対する利用者からの操作に応じて、メッセージの要求を受付ける。
【0043】
続いて、情報処理装置100は、チャット上で質問を通知する(ステップS2)。例えば、情報処理装置100は、質問として、使用者の身体的な状態に関する質問や、尿漏れの状況に関する質問や、商品を使用する主体に関する質問や、商品の使用場面に関する質問等を通知する。
【0044】
そして、情報処理装置100は、チャット上で質問に対する回答を受付ける(ステップS3)。例えば、情報処理装置100は、各質問に対する回答を、質問とともに通知された選択肢を選択する形式で受付ける。
【0045】
ここで、
図2を用いて、質問の順序について説明する。
図2は、実施形態に係る質問の一例を示す図である。なお、
図2を用いて説明する内容は、
図1のステップS2~S3の処理に相当する。
【0046】
図2の例では、情報処理装置100は、質問Q1として、使用者の身体的な状態に関する質問を通知する。この場合、情報処理装置100は、例えば、「おむつを使用する方に最も近いものを選択してください」といった質問とともに、「歩ける」、「立てる」、「座れる」、「寝て過ごすことが多い」といった選択肢を通知する。そして、情報処理装置100は、利用者によって選択された選択肢を、質問Q1に対する回答として受付ける。ここでは、利用者によって「座れる」が選択されたものとする。
【0047】
続いて、情報処理装置100は、質問Q2として、尿漏れの状況に関する質問を通知する。この場合、情報処理装置100は、例えば、「尿もれが起きた場合の状況を選択してください」といった質問とともに、「下着がしみる程度」、「ズボンが濡れる程度」、「排尿1回程度の量が一度に漏れる」といった選択肢を通知する。そして、情報処理装置100は、利用者によって選択された選択肢を、質問Q2に対する回答として受付ける。ここでは、利用者によって「ズボンが濡れる程度」が選択されたものとする。
【0048】
続いて、情報処理装置100は、質問Q3として、商品を使用する主体に関する質問を通知する。この場合、情報処理装置100は、例えば、「おむつは誰が使用しますか?」といった質問とともに、「私」、「私以外」といった選択肢を通知する。そして、情報処理装置100は、利用者によって選択された選択肢を、質問Q3に対する回答として受付ける。ここでは、利用者によって「私以外」が選択されたものとする。
【0049】
続いて、情報処理装置100は、質問Q4として、商品の使用場面に関する質問を通知する。この場合、情報処理装置100は、例えば、「おむつ選びで特に重視することを選択してください」といった質問とともに、「下着又は服が尿で濡れないこと」、「簡単又は手軽に使用できること」といった選択肢を通知する。そして、情報処理装置100は、利用者によって選択された選択肢を、質問Q4に対する回答として受付ける。ここでは、利用者によって「下着又は服が尿で濡れないこと」が選択されたものとする。
【0050】
このように、情報処理装置100は、各質問Q1~Q4に対する回答として、「座れる」、「ズボンが濡れる程度」、「私以外」、「下着又は服が尿で濡れないこと」といった回答を受付ける。
【0051】
図1の説明に戻る。情報処理装置100は、回答に基づいて、商品の種別を特定する(ステップS4)。例えば、情報処理装置100は、各質問Q1~Q4に対する回答として、「座れる」、「ズボンが濡れる程度」、「私以外」、「下着又は服が尿で濡れないこと」といった回答に基づいて、商品のブランドを特定する。ここで、情報処理装置100は、商品のブランドとして、「健やかおむつ」を特定するものとする。
【0052】
続いて、情報処理装置100は、チャット上で商品の種別に関する情報を通知する(ステップS5)。例えば、情報処理装置100は、「健やかおむつ」に属する商品が表示されたメッセージを通知する。
【0053】
そして、情報処理装置100は、チャット上で「使用者の体型を撮影しましょう」といったメッセージとともに、使用者の体型を撮影するためのコンテンツに遷移させる情報を通知する。ここで、利用者が、使用者の体型を撮影するためのコンテンツに遷移させる情報に対して所定の操作を行い、使用者の体型を撮影するためのコンテンツに遷移したものとする。
【0054】
続いて、端末装置10は、使用者の体型を撮影した画像を外部サーバ20に送信する(ステップS6)。例えば、利用者が端末装置10を操作し、使用者を撮影する。そして、端末装置10は、使用者が洋服を着た状態で、使用者の正面と、側面とを撮影する。また、端末装置10は、使用者の正面及び側面の画像を外部サーバ20に送信する。このとき、端末装置10は、複数の正面及び側面の画像を外部サーバ20に送信してもよい。
【0055】
そして、外部サーバ20は、受信した画像に対して画像解析等の従来技術を用いて解析を行い、使用者の体型情報を生成する。例えば、外部サーバ20は、受信した正面及び側面の画像に基づいて、使用者の人体模型のような3次元の体型情報を生成する。
【0056】
続いて、情報処理装置100は、使用者の体型情報を外部サーバ20から取得する(ステップS7)。例えば、情報処理装置100は、体型情報のうち、体型を特徴づける情報を外部サーバ20から取得する。より具体的な例を挙げると、情報処理装置100は、商品を使用するときに商品と、使用者の体の部位とが接触する箇所であるウエスト、鼠蹊部周り(以下では、足ぐりと表記する場合がある)、太ももの太さ、ヒップ周り等に関する情報を取得する。
【0057】
そして、情報処理装置100は、体型情報に基づいて、商品の種別に属する商品のサイズを特定する(ステップS8)。例えば、使用者のウエストのサイズが82 cmであるものとする。この場合、情報処理装置100は、体型情報のうち、ウエストの大きさに基づいて、「健やかおむつ」に属するおむつのサイズをLサイズと特定する。
【0058】
続いて、情報処理装置100は、チャット上で商品に関する情報を通知する(ステップS9)。例えば、情報処理装置100は、商品に関する情報として、「健やかおむつ」といった商品の種別と、Lサイズといったサイズに関する情報と、商品を購入するためのコンテンツへ遷移させる情報又は商品の画像とを通知する。
【0059】
先行技術では、ADLに基づいて、吸収性物品を提案するに過ぎず、利用者の多様なニーズに対応することが限定的となる場合があった。そこで、実施形態に係る情報処理装置100は、使用者に関する使用者情報を取得し、かかる使用者情報に基づいて、着用物品の種別を特定する。さらに、情報処理装置100は、使用者の体型情報を取得し、かかる体型情報に基づいて、特定した着用物品の種別に属する着用物品のサイズを特定する。これにより、情報処理装置100は、使用者にとって最適な着用物品を特定することができる。
【0060】
〔2.チャット画面の一例〕
次に、
図3を用いて、チャット画面について説明する。
図3は、実施形態に係るチャット画面の一例を示す図である。
図3の例では、チャットボットと、利用者とのチャット上でのメッセージの送受信について説明する。なお、
図3に示すチャット画面は、端末装置10に表示される。
【0061】
まず、チャット画面C20に示すように、チャットボットは、「おすすめ商品診断」に関するメッセージとして、「大人用の尿ケア商品・紙おむつ選びでお困りではありませんか?簡単な質問にお答えいただくことで最適な商品とサイズをご提案します!あなたに最適な情報をお届けするために、まずは4つの質問にお答えください」といったメッセージを送信する。続いて、チャットボットは、質問として、「尿ケア商品・おむつを使用されるのはあなた自身ですか?」と、回答となる選択肢として、「私です」及び「私以外です」といったメッセージを送信する。このように、端末装置10は、
図2に示す質問に対する回答を受付ける(ステップS21)。
【0062】
また、チャット画面C21に示すように、チャットボットは、商品を利用したことがあるか否かに関するメッセージを送信する。これに対し、利用者は、「ある(A/B)」とメッセージを送信する。続いて、チャットボットは、「ご回答ありがとうございます。それではこれから、お身体の状態や尿もれに関する質問をしたいと思います。まずはメニューから「おすすめ商品診断」をタップしてください」といったメッセージを送信する。これにより、端末装置10は、
図2に示す質問に対する回答をさらに受付ける(ステップS22)。
【0063】
そして、チャット画面C22に示すように、チャットボットは、「診断の結果、おすすめのC商品はこちらです」とともに、質問に対する回答に基づいて特定された商品の種別に関する情報MA221を送信する。このように、端末装置10は、商品の種別に関する情報MA221を表示する(ステップS23)。
【0064】
続いて、チャット画面C23に示すように、チャットボットは、「もれ等のトラブルを防ぐためには、お身体にあったサイズを選ぶことが重要です。おすすめ商品のサイズ診断をしてみましょう!」といったメッセージとともに、「最適サイズ診断 おすすめ商品の最適なサイズをスマホだけで素早く診断!」といった体型情報を計測するための情報R231を送信する。
図3の例では、体型情報を計測するための情報R231には、さらに、「基本情報入力」、「スマホで撮影」、「診断結果」といった利用例や、「サイズ診断を始める」といった体型を撮影するためのコンテンツに遷移させる情報が含まれる。これにより、端末装置10は、使用者の体型を撮影するためのコンテンツに遷移させる情報を表示する。
【0065】
このように、端末装置10は、利用者とコミュニケーションを取りつつ、商品の種別の特定や、商品のサイズの特定を行うことができる。これにより、端末装置10は、利用者に対して、最適な商品を特定することができる。
【0066】
〔3.チャット画面の一例〕
次に、
図4を用いて、サイズの特定が不要な商品におけるチャット画面について説明する。
図4は、実施形態に係るチャット画面の一例を示す図である。
図4の例では、
図3と同様の説明について省略する。
【0067】
図4の例では、商品が軽度失禁ライナーであるものとする。まず、チャット画面C30に示すように、端末装置10は、
図2に示す質問に対する回答を受付ける(ステップS31)。
【0068】
続いて、チャット画面C31に示すように、端末装置10は、
図2に示す質問に対する回答をさらに受付ける(ステップS32)。
【0069】
そして、チャット画面C32に示すように、チャットボットは、「診断の結果、おすすめのC商品はこちらです」とともに、質問に対する回答に基づいて特定された商品に関する情報MA321を送信する。このように、端末装置10は、商品に関する情報MA321を表示する。
【0070】
このように、端末装置10は、利用者とコミュニケーションを取りつつ、サイズの特定が不要な商品である場合には、商品のサイズの特定を行わない。これにより、端末装置10は、商品に応じた特定処理を実行するため、ユーザビリティを向上させることができる。例えば、前述の軽度失禁ライナーの場合、体型ではなく吸収量でサイズが決定されるため体型測定は不要である。そのため、端末装置10は、商品に関する情報を提供する処理を、使用者情報を取得する処理と、体型測定とを分けて実行させることにより、体型測定の不要な利用者に対して体型測定を実行せずに商品に関する情報を提供することができる。
【0071】
〔4.情報処理システムの構成〕
次に、
図5を用いて、実施形態に係る情報処理システム1の構成について説明する。
図5は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
図5に示すように、情報処理システム1は、端末装置10と、外部サーバ20と、情報処理装置100とを含む。端末装置10、外部サーバ20及び情報処理装置100は、ネットワークNを介して有線又は無線により通信可能に接続される。なお、
図5に示す情報処理システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の外部サーバ20や、複数台の情報処理装置100が含まれてもよい。
【0072】
実施形態に係る端末装置10は、ブラウザに表示されるウェブコンテンツやアプリケーション用のコンテンツ等のコンテンツにアクセスする利用者によって利用される情報処理装置である。また、端末装置10は、カメラ機能を有し、インカメラ又はアウトカメラにより、対象物を撮影可能である。
【0073】
例えば、端末装置10は、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。なお、端末装置10は、スマートスピーカや、ウエアラブルデバイス等であってもよい。
【0074】
実施形態に係る外部サーバ20は、各種情報を提供する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置又はクラウドシステム等により実現される。例えば、外部サーバ20は、利用者によって撮影された使用者の体型が表示された画像を解析し、解析結果を情報処理装置100に提供する。
【0075】
また、外部サーバ20は、データベースサーバのように機能してもよい。例えば、外部サーバ20は、端末装置10に予めインストールされた所定のメッセージアプリケーションを介して使用者の体型が表示された画像が解析された解析結果を受付け、かかる解析結果を所定の記憶部に記憶する。そして、外部サーバ20は、かかる解析結果を情報処理装置100に提供する。なお、外部サーバ20は、上記画像の解析結果以外にも各種情報を提供してもよい。例えば、外部サーバ20は、使用者の体型を特徴付ける情報であれば、如何なる情報を記憶してもよい。そして、外部サーバ20は、使用者の体型を特徴付ける情報を情報処理装置100に提供してもよい。
【0076】
実施形態に係る情報処理装置100は、インターネット等のネットワークNを介して、各種の装置と通信可能な情報処理装置であり、例えば、サーバ装置又はクラウドシステム等により実現される。例えば、情報処理装置100は、ネットワークNを介して、他の各種装置と通信可能に接続される。
【0077】
〔5.情報処理装置の構成〕
次に、
図5を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。
図5は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。
図5に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0078】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、他の各種装置との間で情報の送受信を行う。
【0079】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、使用者情報記憶部121と、体型情報記憶部122と、商品情報記憶部123とを有する。
【0080】
(使用者情報記憶部121について)
実施形態に係る使用者情報記憶部121は、使用者に関する各種情報を記憶する。ここで、
図6に、実施形態に係る使用者情報記憶部121の一例を示す。
図6に示した例では、使用者情報記憶部121は、「使用者ID(Identifier)」、「使用者情報」といった項目を有する。例えば、「使用者情報」は、「性別」、「年齢」、「生活状況」、「身体状況」、「商品を使用する使用者」といった項目を有する。
【0081】
「使用者ID」は、使用者を識別する識別子である。「性別」は、「使用者ID」に対応付けられた使用者の性別に関する情報である。「年齢」は、「使用者ID」に対応付けられた使用者の年齢に関する情報である。
【0082】
「生活状況」は、「使用者ID」に対応付けられた使用者の生活状況に関する情報である。例えば、生活状況とは、使用者が一人住まいか、家族とともに生活しているかに関する情報や、デイサービス又は介護施設を利用しているかに関する情報等を含む。
【0083】
「身体状況」は、「使用者ID」に対応付けられた使用者の身体状況に関する情報である。例えば、身体状況とは、使用者が一人で歩行可能かに関する情報や、ADLに関する情報等を含む。なお、ADLに関する情報とは、起床就寝の規則正しさや、着替えや、整髪や、洗顔や、食事や、排泄や、入浴等といった身の回りの動作に関する情報を含む。また、ADLに関する情報は、屋内又は屋外における歩行状況等といった移動動作に関する情報を含む。また、ADLに関する情報は、身の回りの動作や、移動動作に関する情報以外にも、家事を行う場合の動作や、交通機関を利用する場合の動作等といった情報をさらに含んでもよい。
【0084】
「商品を使用する使用者」は、商品を使用する使用者が、使用者であるか、又は、被介護者であるかに関する情報である。例えば、「商品を使用する使用者」は、使用者が自ら商品を購入するのか、又は、使用者を介護する介護者が商品を購入するのかに関する情報である。
【0085】
例えば、
図6では、使用者IDによって識別された「U1」は、性別が「SE1」であり、年齢が「OL1」であり、生活状況が「LI1」であり、身体状況が「PC1」であり、商品を使用する使用者が「CG1」である。なお、
図6に示した例では、性別等を、「SE1」等の抽象的な符号で表現したが、性別等は、数値や、文字列や、性別に関する情報を含むファイル形式等であってもよい。
【0086】
また、商品を使用する使用者は、フラグとして、使用者が自ら商品を購入する場合に、「0」が記憶され、使用者を介護する介護者が商品を購入する場合に、「1」が記憶されてもよい。
【0087】
(体型情報記憶部122について)
実施形態に係る体型情報記憶部122は、使用者の体型に関する各種情報を記憶する。ここで、
図7に、実施形態に係る体型情報記憶部122の一例を示す。
図7に示した例では、体型情報記憶部122は、「使用者ID」、「ウエスト」、「足ぐり」、「太ももの太さ」、「重み情報」といった項目を有する。
【0088】
「使用者ID」は、使用者を識別する識別子である。「ウエスト」は、「使用者ID」に対応付けられた使用者のお腹周りの長さに関する情報である。「足ぐり」は、「使用者ID」に対応付けられた使用者の鼠蹊部周りの長さに関する情報である。
【0089】
「太ももの太さ」は、「使用者ID」に対応付けられた使用者の太もも周りの長さに関する情報である。「重み情報」は、「使用者ID」に対応付けられたウエスト、足ぐり、太ももの太さの各々に対応する重みを示す値である。
【0090】
例えば、
図7では、使用者IDによって識別された「U1」は、ウエストが「PW1」であり、足ぐりが「PG1」であり、太ももの太さが「PT1」であり、重み情報が「WE1」である。なお、
図7に示した例では、ウエスト等を、「PW1」等の抽象的な符号で表現したが、ウエスト等は、数値や、ウエストに関する情報を含むファイル形式等であってもよい。なお、体型情報記憶部122に記憶される項目は、上記例以外にも、ヒップ周り等を含んでもよい。
【0091】
(商品情報記憶部123について)
実施形態に係る商品情報記憶部123は、商品に関する各種情報を記憶する。ここで、
図8に、実施形態に係る商品情報記憶部123の一例を示す。
図8に示した例では、商品情報記憶部123は、「商品ID」、「種別」、「商品」、「サイズ」といった項目を有する。
【0092】
「商品ID」は、商品を識別する識別子である。「種別」は、「商品ID」に対応付けられた商品の種別に関する情報である。「商品」は、「商品ID」に対応付けられた商品に関する情報である。「サイズ」は、「商品ID」に対応付けられた商品のサイズに関する情報である。
【0093】
例えば、
図8では、商品IDによって識別された「M1」は、種別が「UA1」であり、商品が「AR1」であり、サイズが「PD1」である。なお、
図8に示した例では、種別等を、「UA1」等の抽象的な符号で表現したが、種別等は、数値や、文字列や、種別に関する情報を含むファイル形式等であってもよい。
【0094】
(制御部130について)
制御部130は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0095】
図5に示すように、制御部130は、受付部131と、通知部132と、第1取得部133と、第1特定部134と、第2取得部135と、第2特定部136とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図5に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図5に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0096】
(受付部131について)
受付部131は、各種情報や、各種要求を受付ける。具体的には、受付部131は、所定のメッセージアプリケーションを介して、端末装置10からチャットを受付ける。この場合、受付部131は、所定のメッセージアプリケーションを介して、端末装置10とチャット上でメッセージの送受信が可能である。例えば、受付部131は、チャット上に表示されたメッセージに対する利用者からの操作に応じて、メッセージの要求を受付ける。
【0097】
また、受付部131は、チャット上で質問に対する回答を受付ける。例えば、受付部131は、各質問に対する回答を、質問とともに通知された選択肢を選択する形式で受付ける。そして、受付部131は、受付けた回答を使用者情報記憶部121に記憶する。
【0098】
(通知部132について)
通知部132は、各種情報を通知する。具体的には、通知部132は、チャット上でメッセージを通知する。例えば、通知部132は、チャット上で質問を通知する。より具体的な例を挙げると、通知部132は、質問として、使用者の身体的な状態に関する質問や、尿漏れの状況に関する質問や、商品を使用する主体に関する質問や、商品の使用場面に関する質問等を通知する。
【0099】
また、通知部132は、商品の種別に属する商品に関する情報を利用者に対して通知する。例えば、通知部132は、商品情報記憶部123に記憶される商品に関する情報として、「健やかおむつ」といった商品の種別と、Lサイズといったサイズに関する情報と、商品を購入するためのコンテンツへ遷移させる情報又は商品の画像とを端末装置10に通知する。
【0100】
(第1取得部133について)
第1取得部133は、各種情報を取得する。例えば、第1取得部133は、使用者の性別、年齢、生活状況、身体状況、商品を使用する主体といった使用者情報を使用者情報記憶部121から取得する。
【0101】
(第1特定部134について)
第1特定部134は、使用者情報に基づいて、使用者によって着用される商品の種別を特定する。例えば、第1特定部134は、使用者情報記憶部121に記憶される使用者情報に基づいて、商品の種別を特定する。より具体的な例を挙げると、第1特定部134は、
図2に示す各質問Q1~Q4に対する回答として受付けられた「座れる」、「ズボンが濡れる程度」、「私以外」、「下着又は服が尿で濡れないこと」といった使用者情報に基づいて、商品のブランドとして、「健やかおむつ」を特定する。
【0102】
(第2取得部135について)
第2取得部135は、各種情報を取得する。例えば、第2取得部135は、使用者の体型情報を外部サーバ20から取得する。この場合、第2取得部135は、体型情報のうち、体型を特徴づける情報を外部サーバ20から取得する。より具体的な例を挙げると、第2取得部135は、商品を使用するときに商品と、使用者の体の部位とが接触する箇所であるウエスト、足ぐり、太ももの太さ、ヒップ周り等に関する情報を取得する。そして、第2取得部135は、取得した体型情報を体型情報記憶部122に記憶する。
【0103】
(第2特定部136について)
第2特定部136は、体型情報に基づいて、第1特定部によって特定された商品の種別に属する商品のサイズを特定する。例えば、使用者のウエストのサイズが82 cmであるものとする。この場合、第2特定部136は、体型情報のうち、ウエストの大きさに基づいて、「健やかおむつ」に属するおむつのサイズをLサイズと特定する。
【0104】
〔6.処理手順〕
次に、
図9を用いて、実施形態に係る情報処理装置100が実行する情報処理の手順について説明する。
図9は、実施形態に係る情報処理装置100が実行する情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0105】
図9に示すように、受付部131は、チャットを受付ける(ステップS101)。具体的には、受付部131は、所定のメッセージアプリケーションがインストールされた端末装置10から、チャット(メッセージ)を受付ける。例えば、受付部131は、チャットを受付けていない場合(ステップS101;No)、チャットを受付けるまで待機する。
【0106】
一方、第1取得部133は、受付部131がチャットを受付けた場合(ステップS101;Yes)、使用者情報を取得する(ステップS102)。そして、第1特定部134は、第1取得部133によって取得された使用者情報に基づいて、商品の種別を特定する(ステップS103)。
【0107】
そして、第2取得部135は、使用者の体型情報を外部サーバ20から取得する(ステップS104)。さらに、第2特定部136は、第2取得部135によって取得された体型情報に基づいて、第1特定部134によって特定された商品の種別に属する商品のサイズを特定する(ステップS105)。
【0108】
そして、通知部132は、商品の種別に属する商品に関する情報を利用者に対して通知する(ステップS106)。具体的には、通知部132は、商品の種別に属する商品に関する情報をチャット上で端末装置10に通知する。
【0109】
〔7.変形例〕
上述した情報処理装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、情報処理装置100の他の実施形態について説明する。
【0110】
〔7-1.商品〕
上記実施形態では、商品がおむつや、生理用品や、軽度失禁ライナーや、軽度失禁パッドである例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、商品は、生理用ショーツ等であってもよい。また、商品は、各商品の組合せであってもよい。例えば、商品は、おむつと、尿とりパッドとの組合せであってもよい。この場合、おむつは、サイズの特定処理の実行対象である。また、尿とりパッドは、サイズの特定処理の実行対象ではない。このとき、情報処理装置100は、おむつに対するサイズの特定処理の実行後に、連続的に、尿とりパッドの種別の特定処理を実行してもよい。これにより、情報処理装置100は、利用者がおむつと、尿とりパッドとを組合せて利用することを検討できるため、より使用者に最適な商品を使用することができる。
【0111】
〔7-2.質問〕
上記実施形態では、実施形態に係る情報処理装置100の通知部132が各質問を通知する例について説明したが、これに限定されない。例えば、通知部132は、
図2に示した質問以外の質問を通知してもよい。
【0112】
より具体的な例を挙げると、通知部132は、「自分で使用するおむつを自分で購入するのか、他の人が使用するおむつを購入するのか」、「おむつの交換を誰がすることを想定しているのか」、「おむつを使用する人の性別」、「商品を使用する人の年齢」、「現在使用しているおむつの種別やおむつ」に関する質問を通知してもよい。
【0113】
また、通知部132は、使用者が自身で商品を購入する場合と、利用者が使用者のために商品を購入する場合とで質問内容及び質問順序を変更されるように、通知してもよい。例えば、通知部132は、利用者が使用者のために商品を購入する場合、「介護にどの程度の時間を割くことができていますか?」といった質問をさらに通知してもよい。
【0114】
なお、通知部132は、使用者の要介護度等が所定の閾値以上であると予測される場合や、回答を受付けられない場合には、「大変申し訳ございません。本サービスではお答えできない内容の可能性があります。大変恐れ入りますが、0120-XXX-XXXにお電話ください。メールでのお問い合わせはこちらから。https://xxx.xxxx.jp/xx」といった内容のメッセージを通知してもよい。また、通知部132は、回答から得られた性別に応じて、質問順序を変更した質問を通知してもよい。また、通知部132は、回答から得られた性別に応じた質問を通知してもよい。例えば、女性は通常、生理用ナプキン等の吸収性物品を利用するため、下着に吸収性物品を装着することになれているが、男性は下着に吸収性物品を装着することには不慣れである。したがって、軽度失禁ライナー等を提案する際に、女性には「生理用ナプキンと同じような仕様感」と伝えることで理解してもらえる一方、男性には理解をしてもらいにくいことがあるため、別の表現で質問する方が望ましい。
【0115】
〔7-3.重み〕
上記実施形態では、実施形態に係る情報処理装置100の第2特定部136が、体型情報に基づいて、第1特定部によって特定された商品の種別に属する商品のサイズを特定する例について説明したが、これに限定されない。例えば、第2取得部135は、体型情報が商品の種別に応じて補正された補正体型情報を取得し、第2特定部136は、補正体型情報に応じて、商品のサイズを特定してもよい。
【0116】
より具体的な例を挙げると、第2取得部135は、体型情報記憶部122に記憶されるウエストに関する情報と、ウエストに対する重みに関する情報とを取得し、ウエストの値に重みを乗じた値を補正体型情報として算出する。そして、第2特定部136は、かかる補正体型情報に基づいて、商品のサイズを特定してもよい。これにより、実施形態に係る情報処理装置100の第2特定部136は、使用者にとって最適な商品のサイズを特定することができる。
【0117】
〔7-4.通知対象〕
上記実施形態では、実施形態に係る情報処理装置100の通知部132が、商品の種別に属する商品に関する情報を利用者に対して通知する例について説明したが、これに限定されない。例えば、通知部132は、商品の種別に属する商品に関する情報を使用者に対して通知してもよい。この場合、使用者が自身で使用する商品に対して端末装置10を利用して、情報処理装置100が商品の種別と、商品のサイズとを特定する。これにより、例えば介護を受けない使用者が自身に最適な商品を検討することができるようになる。
【0118】
〔7-5.商品の評価〕
さらに、実施形態に係る情報処理装置100の通知部132は、所定の期間後、提案した商品に対する評価を受付けるためのメッセージを通知してもよい。例えば、通知部132は、「X月Y日に提案しました商品の評価を教えてください」といったメッセージとともに、商品の評価を5段階で選択可能な選択肢に関する情報を通知してもよい。なお、商品の評価は、5段階に限定されなくともよく、例えば、任意の値によって商品の評価が行われてもよい。
【0119】
また、通知部132は、商品に対する評価以外にも、問題点や、要望等について利用者に対して定期的に質問するような内容のメッセージを通知してもよい。これにより、通知部132は、継続的なサービスの利用を促すことができる。また、通知部132は、利用者とのコミュニケーションを定期的に図ることで、提供するサービスの質を向上させることができる。また、利用者や使用者の身体や環境の変化に合わせて適切な商品を選択することができるため、利用者や使用者が最適な商品を使用し続けることができるようになる。
【0120】
〔7-6.商品に関する情報〕
さらに、実施形態に係る情報処理装置100の通知部132は、体型情報を含む商品に関する情報を通知してもよい。例えば、通知部132は、通知部132は、商品の種別に属する商品に関する情報とともに、使用者のウエスト、足ぐり、太ももの太さ、ヒップ周りに関する情報を通知してもよい。より具体的な例を挙げると、通知部132は、商品の種別に属する商品に関する情報とともに、使用者のウエストが「82 cm」であり、、足ぐりが「53 cm」であり、太ももの太さが「54 cm」、ヒップ周りが「93 cm」であるといった情報を通知してもよい。
【0121】
また、通知部132は、商品説明が表示される商品専用のコンテンツに遷移させるための情報を含む商品に関する情報を通知してもよい。
【0122】
〔7-7.メッセージ内容〕
さらに、実施形態に係る情報処理装置100の通知部132は、使用者情報に基づいて、メッセージの内容を変更したメッセージを通知してもよい。例えば、通知部132は、性別や、年齢に応じて、メッセージの字体又は文体を変更したメッセージを通知してもよい。より具体的な例を挙げると、通知部132は、利用者が高齢者である場合に、堅い表現を使用したメッセージを通知してもよい。
【0123】
また、通知部132は、性別や、年齢に応じて、メッセージの内容の情報を変更したメッセージを通知してもよい。より具体的な例を挙げると、通知部132は、利用者が高齢者である場合に、操作手順を細かく指定したメッセージを通知してもよい。一方、通知部132は、利用者が若者である場合に、操作手順を細かく指定しなくとも簡単に対応できると推定されるため、操作手順の要点を簡潔に示したメッセージを通知してもよい。これにより、実施形態に係る情報処理装置100の通知部132は、使用者情報に応じた適切なメッセージを通知することができるため、利用者や使用者の回答のしやすさが向上し、サービスを利用しやすくすることで、利用者や使用者が最適な商品を検討することができるようになる。
【0124】
〔7-8.体型測定〕
さらに、実施形態に係る情報処理装置100は、予め体型測定を実施したい使用者と、体型測定を実施したくない使用者とを対応付けて記憶していてもよい。この場合、通知部132は、使用者が体型測定を実施したい使用者である場合に、使用者の体型を撮影するためのコンテンツに遷移させる情報を通知しない。すなわち、商品の種別を特定する特定処理のみが実行される。
【0125】
一方、通知部132は、使用者が体型測定を実施したい使用者である場合に、使用者の体型を撮影するためのコンテンツに遷移させる情報を通知する。すなわち、商品の種別を特定する特定処理と、商品のサイズを特定する特定処理とが実行される。
【0126】
なお、通知部132は、体型情報を入力させるコンテンツに遷移させる情報を通知してもよい。また、通知部132は、体型情報を入力させるコンテンツと、使用者の体型を撮影するためのコンテンツとに遷移させる情報を通知してもよい。
【0127】
〔7-9.該当するサイズがない場合の処理〕
さらに、実施形態に係る情報処理装置100の通知部132は、使用者の体型が大きすぎる場合等、該当する商品のサイズがないとき、かかる商品と類似の商品の種別を通知してもよい。そして、第2特定部136は、かかる類似の商品の種別に属する商品のサイズを特定する。そして、通知部132は、かかる類似の商品の種別に属する商品のサイズを含む商品に関する情報を通知してもよい。これにより、使用者の体型に合った商品が提案されるため、漏れなどのトラブルを低減させることができる。
【0128】
なお、通知部132によって実行される類似の商品を選択する選択処理には、如何なる従来技術が利用されてもよい。また、通知部132は、類似の商品を使用している使用者のADLが示す値の類似性に基づいて、選択処理を実行してもよい。例えば、通知部132は、類似の商品を使用している使用者のADLが所定の閾値未満である場合に、かかる類似の商品を選択してもよい。一方、通知部132は、類似の商品を使用している使用者のADLが所定の閾値以上である場合に、かかる類似の商品を選択しない。
【0129】
〔7-10.その他〕
上記した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、手動的に行われてもよい。また、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、公知の方法で自動的に行われてもよい。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られるものではない。
【0130】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されなくともよい。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られない。また、各構成要素は、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成してもよい。
【0131】
また、上記してきた各処理は、矛盾しない範囲で適宜組合せて実行されてもよい。
【0132】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、第1取得部は、第1取得手段や第1取得回路に読み替えることができる。
【0133】
〔8.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る端末装置10や、外部サーバ20や、情報処理装置100は、例えば、
図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図10は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、キャッシュ1040、メモリ1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続される。
【0134】
演算装置1030は、キャッシュ1040やメモリ1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。キャッシュ1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するキャッシュである。また、メモリ1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現されるメモリである。
【0135】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現されてよい。一方、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0136】
例えば、入力装置1020は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置により実現されてもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体により実現されてもよい。
【0137】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する機能を有する。
【0138】
ここで、演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行うこととなる。例えば、演算装置1030は、入力装置1020やメモリ1050からプログラムをキャッシュ1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。例えば、コンピュータ1000が情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、キャッシュ1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現することとなる。
【0139】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明した。しかしながら、これらは例示であり、本願の実施形態は、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、所謂当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で実施することが可能である。
【符号の説明】
【0140】
N ネットワーク
1 情報処理システム
10 端末装置
20 外部サーバ
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 使用者情報記憶部
122 体型情報記憶部
123 商品情報記憶部
130 制御部
131 受付部
132 通知部
133 第1取得部
134 第1特定部
135 第2取得部
136 第2特定部