(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-19
(45)【発行日】2024-08-27
(54)【発明の名称】基板保持治具
(51)【国際特許分類】
H05K 3/22 20060101AFI20240820BHJP
【FI】
H05K3/22 C
(21)【出願番号】P 2020060131
(22)【出願日】2020-03-30
【審査請求日】2023-02-21
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】392019709
【氏名又は名称】ニデックアドバンステクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100138689
【氏名又は名称】梶原 慶
(72)【発明者】
【氏名】服部 光紀
【審査官】小林 大介
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-090978(JP,A)
【文献】特開2014-212247(JP,A)
【文献】特開平08-321699(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 3/22
H05K 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
保持しようとする基板の一方の面の少なくとも一部における幅全体が接触する略平坦な平坦面を有する接触受部と、
磁性体を含み、前記基板の他方の面を押圧する押圧部材と、
前記押圧部材を前記平坦面側に引き寄せる磁石とを備え、
前記押圧部材は、前記基板の他方の面で前記幅全体に接触する接触部と、前記接触部に対して前記幅の方向に連なる突出部とを備え、
前記突出部は、前記接触部よりも前記平坦面側に突出
し、
前記磁石は、前記突出部が突出する方向に沿って離間する基板保持治具。
【請求項2】
前記突出部は、前記接触部の一方の側に連なる第一突出部と前記接触部の他方の側に連なる第二突出部とを含む請求項1に記載の基板保持治具。
【請求項3】
磁性体を含む補助部材と、
前記補助部材と接触する補助接触面を有する補助接触受部と、
前記補助部材を前記補助接触面に引き寄せる補助磁石とを備え、
前記補助部材は、前記第一突出部及び第二突出部により、前記接触部と架け渡され、
前記平坦面と前記補助接触面とは同一平面内に位置
し、
前記補助磁石は、前記突出部が突出する方向と平行な方向に沿って離間する請求項2に記載の基板保持治具。
【請求項4】
前記突出部
の突出量は、前記基板の厚み以下である請求項1~3のいずれか1項に記載の基板保持治具。
【請求項5】
前記接触部の前記平坦面とは反対側の面は、前記幅の方向と直交する方向の縁部のうち少なくとも一方において、縁に近づくに従って前記平坦面に近づくように傾斜している請求項1~4のいずれか1項に記載の基板保持治具。
【請求項6】
前記突出部には、前記磁石と引き合う対向磁石が設けられている請求項1~5のいずれか1項に記載の基板保持治具。
【請求項7】
前記磁石は、磁力のオン、オフを切り替え可能なマグネットホルダである請求項1~6のいずれか1項に記載の基板保持治具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を保持する基板保持治具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、回路基板の反りを矯正する治具が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の反り防止用治具は、平板に複数のマグネットを埋め込むことによって形成される。この反り防止用治具に回路基板を重ね合わせ、マグネットを回路基板上に載置する。これにより、反り防止用治具に埋め込まれたマグネットと回路基板上のマグネットとの間の引力によって、回路基板の反りが矯正される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の反り防止用治具では、反り防止用治具に埋め込まれたマグネットと回路基板上のマグネットとの間に基板が挟まるため、基板の厚さ分、相対向するマグネットが離れる。そのため、マグネットの引力が低下する。
【0005】
一方、基板の反りを矯正する力を増大したいというニーズがある。
【0006】
本発明の目的は、基板の反りを矯正する力を増大させることが容易な基板保持治具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一例に係る基板保持治具は、保持しようとする基板の一方の面の少なくとも一部における幅全体が接触する略平坦な平坦面を有する接触受部と、磁性体を含み、前記基板の他方の面を押圧する押圧部材と、前記押圧部材を前記平坦面側に引き寄せる磁石とを備え、前記押圧部材は、前記基板の他方の面で前記幅全体に接触する接触部と、前記接触部に対して前記幅の方向に連なる突出部とを備え、前記突出部は、前記接触部よりも前記平坦面側に突出している。
【発明の効果】
【0008】
このような構成の基板保持治具は、基板の反りを矯正する力を増大させることが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一例に係る基板保持治具の構成の一例を示す斜視図である。
【
図2】
図1に示すマグネットホルダ4の一例を示す斜視図である。
【
図3】
図1に示す基板保持治具1から押圧プレート2を取り外した状態を示す斜視図である。
【
図4】
図1に示す押圧プレート2を下方から見た斜視図である。
【
図5】
図4に示す押圧プレート2のV-V線断面図である。
【
図6】
図4に示す押圧プレート2のVI-VI線断面図である。
【
図7】
図1に示す基板保持治具1に対して基板100と押圧プレート2とを取り付けた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。各図の向きを示すために適宜XYZ直交座標軸を記載している。
【0011】
図1に示す基板保持治具1は、大略的に、押圧プレート2、マグネットホルダ4(磁石、補助磁石)、接触受部31、コネクタ保持部71、スペーサ72、壁部61,62,63、及びベースプレート5を備えている。
【0012】
ベースプレート5は、Y方向に長尺の略矩形板状の部材である。以下、ベースプレート5の長尺方向をY方向、ベースプレート5の幅方向をX方向、ベースプレート5の厚さ方向をZ方向、上方を+Z方向、下方を-Z方向として説明する。以下の説明において、上、下の記載は、+Z方向、-Z方向に対応していればよく、必ずしも上下方向に限らない。
【0013】
図2を参照して、マグネットホルダ4は、ハンドル40を備え、ハンドル40の操作により磁力のオン、オフを切り替え可能な磁石である。マグネットホルダ4としては、例えば、マグネットホルダ、マグネットベース、又はマグネットチャック等の名称で市販されている磁石を用いることができる。
【0014】
マグネットホルダ4は、略直方体形状を有している。マグネットホルダ4は、X方向に帯状に延びる略平坦な一対の吸着面41,42を有する。
【0015】
図1を参照して、マグネットホルダ4は、ベースプレート5の+Y方向の端部近傍に、吸着面41,42を上方に向けて配設されている。マグネットホルダ4の-X方向側側面に、ハンドル40が設けられている。
【0016】
壁部61,62,63は、略矩形板状の部材である。マグネットホルダ4のY方向両側に密着するように、ベースプレート5に壁部61,62が立設されている。壁部61はマグネットホルダ4の-Y側、壁部62はマグネットホルダ4の+Y側、壁部63は、ベースプレート5の-Y方向の端部近傍に立設されている。
【0017】
壁部61のX方向両端近傍には、上方に突出するガイド突起611,612が形成されている。ガイド突起611,612に挟まれた端面613のX方向の長さ、すなわちガイド突起611,612の間隔は、基板100の幅と略同一、又は僅かに大きくされている。これにより、ガイド突起611,612の間に基板100を位置させたときに、基板100をX方向に位置決め可能にされている。
【0018】
図3を参照して、接触受部31及び補助接触受部32は、断面矩形のX方向に沿って延びる角柱形状を有している。接触受部31は、その底面がマグネットホルダ4の吸着面41に密着するように取り付けられ、補助接触受部32は、その底面がマグネットホルダ4の吸着面42に密着するように取り付けられている。
【0019】
接触受部31及び補助接触受部32は、例えば鉄などの強磁性体によって構成されている。これにより、接触受部31及び補助接触受部32は、マグネットホルダ4の磁力によって磁化されるようになっている。接触受部31の上面が平坦面311、補助接触受部32の上面が補助接触面321となっている。平坦面311と補助接触面321とは、同一平面内に位置している。マグネットホルダ4は、磁石、及び補助磁石の一例を兼ねている。
【0020】
接触受部31と補助接触受部32との間であって、マグネットホルダ4の上面には、略矩形板状のスペーサ72が配設されている。スペーサ72の上面には、X方向に沿って延びるコネクタ保持部71が配設されている。コネクタ保持部71及びスペーサ72は、例えば樹脂等の非磁性体によって構成されている。
【0021】
コネクタ保持部71は、保持部本体711と、ピン受け部712とを備えている。保持部本体711は、略断面矩形のX方向に沿って延びる角柱形状を有している。ピン受け部712は、保持部本体711の上面、+Y側端部近傍に、X方向に沿って延設されている。ピン受け部712には、Y方向に貫通する複数の貫通孔が形成されている。ピン受け部712の複数の貫通孔は、基板100に実装されるコネクタ101のピンを受け入れ可能な孔径及び配置とされている。
【0022】
保持部本体711の両端部近傍には、一対の位置決孔713,713が形成されている。コネクタ保持部71は、スペーサ72に対して着脱可能とされている。これにより、コネクタ保持部71をスペーサ72から取り外した状態で、ピン受け部712の貫通孔にコネクタ101のピンを挿入することによって、コネクタ保持部71によってコネクタ101を保持させることができる。
【0023】
スペーサ72には、図略の一対の位置決め孔が、一対の位置決孔713,713と対応するように形成されている。コネクタ保持部71によってコネクタ101を保持させた状態で、コネクタ保持部71をスペーサ72に取り付け、図略の一対の位置決めピンを、コネクタ保持部71の一対の位置決孔713,713とスペーサ72の一対の位置決め孔とに挿入することによって、コネクタ101が壁部61に対して位置決めされる。
【0024】
そうすると、上述したように、壁部61のガイド突起611,612によって基板100が位置決めされるので、コネクタ保持部71によって保持されたコネクタ101と、基板100とが、相対的に略位置決めされる。
【0025】
図4を参照して、押圧プレート2は、接触部20、第一突出部21、第二突出部22、及び補助部材23を含む。接触部20、第一突出部21、及び第二突出部22が押圧部材の一例に相当する。接触部20は、基板100の幅方向であるX方向に延びる。第一突出部21は接触部20の一方の側に連なり、第二突出部22は接触部20の他方の側に連なる。第一突出部21及び第二突出部22は、Y方向に延び、接触部20よりも下方、すなわち平坦面311側に突出している。
【0026】
補助部材23は、接触部20に対して+Y方向に離間している。補助部材23の+X側端部は第一突出部21によって接触部20の+X側端部と架け渡され、補助部材23の-X側端部は第二突出部22によって接触部20の-X側端部と架け渡されている。
【0027】
接触部20、第一突出部21、第二突出部22、及び補助部材23は、例えば鉄等の強磁性体を含んでいる。接触部20、第一突出部21、第二突出部22、及び補助部材23によって囲まれた部分が、開口部24とされている。
【0028】
図4、
図5を参照して、接触部20は厚さT1、第一突出部21及び第二突出部22は厚さT2、第一突出部21及び第二突出部22の接触部20に対する突出量はT3となっている。突出量T3は、基板100の厚み以下とされている。
【0029】
図6、
図7を参照して、開口部24の開口縁部近傍の上面、すなわち平坦面311と反対側の面は、縁に近づくに従って平坦面311に近づくように傾斜している。なお、必ずしも開口部24の縁部全体が傾斜している必要はなく、少なくとも接触部20の開口部24側において、上面が傾斜していればよい。
【0030】
図7に示すように、壁部63の上部端面には、基板100の端部を受ける基板受面631と、基板受面631よりも上方に突出する突起部632とが形成されている。基板保持治具1に基板100を取り付けると、基板受面631に基板100の端部が対向配置され、突起部632によって基板100の-Y方向への位置ずれが規制されるようになっている。
【0031】
マグネットホルダ4の磁力がオフの状態で、基板100の上から押圧プレート2を取り付けると、コネクタ101及びピン受け部712が開口部24内に位置し、接触部20が基板100の上面を幅方向に横断するように配置される。
【0032】
この状態では、接触部20は、押圧プレート2の重量により、基板100を軽く押圧する。この状態では、ガイド突起611,612によって大雑把に位置決めされた基板100の位置を、僅かに移動させることが可能となっている。
【0033】
ユーザは、開口部24からコネクタ101の実装用リードと基板100のコネクタ実装用パッドとの位置関係を確認しつつ、基板100の位置を動かして、コネクタ101と基板100とを精度よく位置決めすることができる。
【0034】
ユーザは、精度よく位置決めした後、ハンドル40を操作してマグネットホルダ4の磁力をオンにする。そうすると、マグネットホルダ4の磁力によって、接触受部31に対して押圧プレート2の接触部20が引き寄せられ、補助接触受部32に対して押圧プレート2の補助部材23が引き寄せられる。その結果、接触部20によって基板100が平坦面311に押圧される。これにより、基板100は、平坦面311と接触部20とに挟まれるので、基板100のX方向の反りが矯正される。
【0035】
このとき、補助部材23を備えることによって、接触部20が接触受部31に引き寄せられる力に加えて、補助部材23が補助接触受部32に引き寄せられる力によって、接触部20による基板100の押圧力が高められる。その結果、基板100の反りを矯正する効果が向上する。
【0036】
なお、必ずしも補助部材23及び補助接触受部32を備えていなくてもよく、マグネットホルダ4は補助磁石として機能しなくてもよい。
【0037】
また、
図4、
図5に示すように、第一突出部21及び第二突出部22は、接触部20よりも突出量T3突出し、かつ突出量T3は基板100の厚み以下とされている。従って、第一突出部21及び第二突出部22は、接触部20よりも接触受部31に近づく。その結果、マグネットホルダ4の磁力によって接触部20が引き寄せられる力よりも大きな力が第一突出部21及び第二突出部22に作用する。
【0038】
第一突出部21及び第二突出部22が大きな力で引き寄せられると、第一突出部21及び第二突出部22に連なる接触部20が基板100を押圧する押圧力が増大する。これにより、基板100の反りを矯正する力を増大させることが容易となる。
【0039】
なお、第一突出部21及び第二突出部22を備える例に限られず、第一突出部21及び第二突出部22のうちいずれか一方を突出部として備える構成であってもよい。しかしながら、第一突出部21及び第二突出部22を備えると、基板100の反りを矯正する力が増大する点でより好ましい。
【0040】
また、マグネットホルダ4は、ハンドル40を操作することによって、磁力のオン、オフを切り替えることができる。従って、磁力をオフした状態で基板100を動かして位置決め位置を調節した後、磁力をオンして基板100の反りを矯正することができる。その結果、はんだ付け作業の作業性が向上する。
【0041】
第一突出部21及び第二突出部22には、接触受部31及び補助接触受部32を介してマグネットホルダ4と引き合う対向磁石が設けられていてもよい。これにより、接触部20による基板100の押圧力が増大し、基板100の反りを矯正する力を増大させることが容易になる。
【0042】
図6、
図7を参照して、開口部24の開口縁部近傍の上面は、開口部24の縁に近づくに従って平坦面311に近づくように、すなわち基板100に近づくように、傾斜している。そのため、コネクタ101の実装用リードにはんだごての先を当ててはんだ付け作業を行う際に、はんだごてが開口部24の縁と干渉し難くなる。その結果、はんだ付け作業の作業性が向上する。なお、開口部24の開口縁部近傍の上面は、必ずしも傾斜していなくてもよい。また、はんだごてに限られず、ドライバー、ラジオペンチ等の工具を用いる際も、同様の効果が期待できる。
【0043】
なお、磁石、及び補助磁石として磁力をオン、オフ可能なマグネットホルダ4を用いる例に限らない。マグネットホルダ4の代わりに単一の永久磁石、又は電磁石を磁石、及び補助磁石として用いてもよい。また、磁石、及び補助磁石は分離された別の磁石であってもよい。
【0044】
また、接触受部31、補助接触受部32を備えず、マグネットホルダ4の吸着面41を接触受部の平坦面、マグネットホルダ4の吸着面42を補助接触受部の補助接触面として用いてもよい。この場合、マグネットホルダ4が、接触受部及び補助接触受部を兼ねる。
【0045】
また、第一突出部21及び第二突出部22の突出量T3は、基板100の厚みを超えていてもよい。突出量T3が基板100の厚みを超えている場合であっても、Z方向のたわみ量が突出量T3を超える大きな反りを矯正することができる。しかしながら、突出量T3が基板100の厚み以下である方が、基板100の小さな反りを矯正しやすく、より好ましい。
【0046】
すなわち、本発明の一例に係る基板保持治具は、保持しようとする基板の一方の面の少なくとも一部における幅全体が接触する略平坦な平坦面を有する接触受部と、磁性体を含み、前記基板の他方の面を押圧する押圧部材と、前記押圧部材を前記平坦面側に引き寄せる磁石とを備え、前記押圧部材は、前記基板の他方の面で前記幅全体に接触する接触部と、前記接触部に対して前記幅の方向に連なる突出部とを備え、前記突出部は、前記接触部よりも前記平坦面側に突出している。
【0047】
この構成によれば、磁石によって押圧部材が平坦面側に引き寄せられ、接触部によって基板が平坦面に押圧される。これにより、基板が平坦面と接触部とに挟まれるので、基板の反りが矯正される。さらに、突出部が接触部よりも平坦面側に突出しているので、突出部と平坦面との距離が、接触部と平坦面との距離よりも短い。その結果、接触部が磁石によって平坦面側に引き寄せられる力よりも大きな力が突出部に作用する。突出部が大きな力で引き寄せられると、突出部に連なる接触部が基板を押圧する押圧力が増大する。これにより、基板の反りを矯正する力を増大させることが容易となる。
【0048】
また、前記突出部は、前記接触部の一方の側に連なる第一突出部と前記接触部の他方の側に連なる第二突出部とを含むことが好ましい。
【0049】
この構成によれば、接触部の両側に連なる第一突出部と第二突出部とによって、接触部が基板を押圧する押圧力が高められる。その結果、基板の反りを矯正する力を増大させることが容易となる。
【0050】
また、磁性体を含む補助部材と、前記補助部材と接触する補助接触面を有する補助接触受部と、前記補助部材を前記補助接触面に引き寄せる補助磁石とを備え、前記補助部材は、前記第一突出部及び第二突出部により、前記接触部と架け渡され、前記平坦面と前記補助接触面とは同一平面内に位置することが好ましい。
【0051】
この構成によれば、接触部が接触受部に引き寄せられる力に加えて、補助部材が補助接触受部に引き寄せられる力によって、接触部による基板の押圧力が高められる。その結果、基板の反りを矯正する効果が向上する。
【0052】
また、前記突出部の前記突出量は、前記基板の厚み以下であることが好ましい。
【0053】
この構成によれば、基板の反りを矯正しやすい。
【0054】
また、前記接触部の前記平坦面とは反対側の面は、前記幅の方向と直交する方向の縁部のうち少なくとも一方において、縁に近づくに従って前記平坦面に近づくように傾斜していることが好ましい。
【0055】
この構成によれば、基板に部品を実装する際の作業において、工具が接触部の縁部と干渉し難くなる。その結果、実装作業の作業性が向上する。
【0056】
また、前記突出部には、前記磁石と引き合う対向磁石が設けることが可能である。
【0057】
この構成によれば、接触部による基板の押圧力が増大し、基板の反りを矯正する力を増大させることが容易になる。
【0058】
また、前記磁石は、磁力のオン、オフを切り替え可能なマグネットホルダであることが好ましい。
【0059】
この構成によれば、磁力をオフした状態で、基板を動かして位置調整を行った後に磁力をオンして基板の反りを矯正することができるので、作業者の作業性が向上する。
【符号の説明】
【0060】
1 基板保持治具
2 押圧プレート(押圧部材,補助部材)
4 マグネットホルダ(磁石,補助磁石)
5 ベースプレート
20 接触部
21 第一突出部(突出部)
22 第二突出部(突出部)
23 補助部材
24 開口部
31 接触受部
32 補助接触受部
40 ハンドル
41,42 吸着面
61,62,63 壁部
71 コネクタ保持部
72 スペーサ
100 基板
101 コネクタ
311 平坦面
321 補助接触面
611,612 ガイド突起
613,623 端面
631 基板受面
632 突起部
711 保持部本体
712 ピン受け部
713,713 位置決孔
T1,T2 厚さ
T3 突出量