(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-19
(45)【発行日】2024-08-27
(54)【発明の名称】管理サーバ、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20240820BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20240820BHJP
【FI】
G06Q30/0207 378
G06Q30/0207 328
G06Q30/06
(21)【出願番号】P 2023171995
(22)【出願日】2023-10-03
(62)【分割の表示】P 2022163263の分割
【原出願日】2018-08-31
【審査請求日】2023-10-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000241485
【氏名又は名称】豊田通商株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】598121606
【氏名又は名称】三菱地所パークス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121706
【氏名又は名称】中尾 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128705
【氏名又は名称】中村 幸雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147773
【氏名又は名称】義村 宗洋
(72)【発明者】
【氏名】奥野 潤
(72)【発明者】
【氏名】永久保 太一
(72)【発明者】
【氏名】大山 潤一郎
(72)【発明者】
【氏名】荻田 健之
(72)【発明者】
【氏名】磯部 俊哉
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-275584(JP,A)
【文献】特開2006-072728(JP,A)
【文献】特開2017-102608(JP,A)
【文献】特開2007-086915(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0122152(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2002/0072964(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末からWCNを含むユーザ登録要求を受信した場合に、前記WCNをユーザデータベースに登録するユーザ登録部と、
駐車場の入場口に設けられた入場ETC路側器から前記WCNを含む入場IDを受信した場合に、入場時刻を生成して前記WCNを前記入場時刻に紐付けて前記ユーザデータベースに登録する入場時刻登録部と、
店舗端末から前記WCNを含むサービス情報を受信した場合に、前記駐車場の利用料金の割引に関するサービスポイントを前記サービス情報に含まれる前記WCNに紐付けて前記ユーザデータベースに登録するサービスポイント計算部と、
駐車場の出場口に設けられた出場ETC路側器から前記WCNを含む出場IDを受信した場合に、出場時刻を生成して、前記出場IDに含まれる前記WCNに紐付けられた前記入場時刻と、前記出場時刻と、前記出場IDに含まれる前記WCNに紐付けられたサービスポイントに基づいて決済情報を生成する決済情報生成部を含む
管理サーバ。
【請求項2】
携帯端末からWCNとアプリIDを含むユーザ登録要求を受信した場合に、前記WCNと前記アプリIDをユーザデータベースに登録するユーザ登録部と、
駐車場の入場口に設けられた入場ETC路側器から前記WCNを含む入場IDを受信した場合に、入場時刻を生成して前記WCNを前記入場時刻に紐付けて前記ユーザデータベースに登録する入場時刻登録部と、
店舗端末から前記アプリIDを含むサービス情報を受信した場合に、前記駐車場の利用料金の割引に関するサービスポイントを前記サービス情報に含まれる前記アプリIDに紐付けて前記ユーザデータベースに登録するサービスポイント計算部と、
駐車場の出場口に設けられた出場ETC路側器から前記WCNを含む出場IDを受信した場合に、出場時刻を生成して、前記出場IDに含まれる前記WCNに紐付けられた前記入場時刻と、前記出場時刻と、前記出場IDに含まれる前記WCNに紐付けられたサービスポイントに基づいて決済情報を生成する決済情報生成部を含む
管理サーバ。
【請求項3】
携帯端末からWCNと代替IDを含むユーザ登録要求を受信した場合に、前記WCNと前記代替IDをユーザデータベースに登録するユーザ登録部と、
駐車場の入場口に設けられた入場ETC路側器から前記WCNを含む入場IDを受信した場合に、入場時刻を生成して前記WCNを前記入場時刻に紐付けて前記ユーザデータベースに登録する入場時刻登録部と、
店舗端末から前記代替IDを含むサービス情報を受信した場合に、前記駐車場の利用料金の割引に関するサービスポイントを前記サービス情報に含まれる前記代替IDに紐付けて前記ユーザデータベースに登録するサービスポイント計算部と、
駐車場の出場口に設けられた出場ETC路側器から前記WCNを含む出場IDを受信した場合に、出場時刻を生成して、前記出場IDに含まれる前記WCNに紐付けられた前記入場時刻と、前記出場時刻と、前記出場IDに含まれる前記WCNに紐付けられたサービスポイントに基づいて決済情報を生成する決済情報生成部を含む
管理サーバ。
【請求項4】
携帯端末からWCNを含むユーザ登録要求を受信した場合に、前記WCNと代替IDをユーザデータベースに登録するユーザ登録部と、
駐車場の入場口に設けられた入場ETC路側器から前記WCNを含む入場IDを受信した場合に、入場時刻を生成して前記WCNを前記入場時刻に紐付けて前記ユーザデータベースに登録する入場時刻登録部と、
店舗端末から前記代替IDを含むサービス情報を受信した場合に、前記駐車場の利用料金の割引に関するサービスポイントを前記サービス情報に含まれる前記代替IDに紐付けて前記ユーザデータベースに登録するサービスポイント計算部と、
駐車場の出場口に設けられた出場ETC路側器から前記WCNを含む出場IDを受信した場合に、出場時刻を生成して、前記出場IDに含まれる前記WCNに紐付けられた前記入場時刻と、前記出場時刻と、前記出場IDに含まれる前記WCNに紐付けられたサービスポイントに基づいて決済情報を生成する決済情報生成部を含む
管理サーバ。
【請求項5】
携帯端末からアプリIDを含むユーザ登録要求を受信した場合に、前記アプリIDをユーザデータベースに登録する第1ユーザ登録部と、
携帯端末からWCNとアプリIDを含むユーザ登録要求を受信した場合に、前記WCNを前記アプリIDに紐付けてユーザデータベースに登録する第2ユーザ登録部と、
駐車場の入場口に設けられた入場ETC路側器から前記WCNを含む入場IDを受信した場合に、入場時刻を生成して前記WCNを前記入場時刻に紐付けて前記ユーザデータベースに登録する入場時刻登録部と、
店舗端末から前記アプリIDを含むサービス情報を受信した場合に、前記駐車場の利用料金の割引に関するサービスポイントを前記アプリIDに紐付けて前記ユーザデータベースに登録するサービスポイント計算部と、
駐車場の出場口に設けられた出場ETC路側器から前記WCNを含む出場IDを受信した場合に、出場時刻を生成して、前記出場IDに含まれる前記WCNに紐付けられた前記入場時刻と、前記出場時刻と、前記出場IDに含まれる前記WCNに紐付けられたサービスポイントに基づいて決済情報を生成する決済情報生成部を含む
管理サーバ。
【請求項6】
コンピュータを請求項1から5の何れかに記載の管理サーバとして機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理サーバ、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ETC2.0は、道路沿いに設置されたITSスポットと対応車載器(DSRC通信対応機)との相互通信により、高度な支援を提供するサービスである。
【0003】
国土交通省は、ETC2.0を様々な民間サービスに利用する計画を発表している(非特許文献1)。民間サービスの一例として、公共駐車場決済サービスがある。このサービスでは、事前登録の手続きによって公共駐車場のゲートをキャッシュレス、チケットレスでスムーズに通過できるようにすることを目指している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】国土交通省、“ETC2.0 広がる民間サービス”、[online]、国土交通省、[平成 29年2月 23日検索]、インターネット<URL:http://www.mlit.go.jp/road/ITS/j-html/etc2/minkan.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば店舗併設型駐車場の決済をETCによるキャッシュレス決済としようとすると、店舗利用などで利用者が獲得した駐車料金の割引情報を決済情報に反映することができない。これは、既存の店舗-駐車場間で構築されている割引サービスがETC決済システムとリンクしていないからである。従って、上述の公共駐車場決済サービスは、割引サービスを有さない駐車場でしか利用できないという課題があった。
【0006】
そこで本発明では、割引情報が反映された駐車料金をETCシステムによりキャッシュレス決済することができる管理サーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の管理サーバは、ユーザ登録部と、入場時刻登録部と、サービスポイント計算部と、決済情報生成部を含む。
【0008】
ユーザ登録部は、携帯端末からWCNを含むユーザ登録要求を受信した場合に、WCNをユーザデータベースに登録する。入場時刻登録部は、駐車場の入場口に設けられた入場ETC路側器からWCNを含む入場IDを受信した場合に、入場時刻を生成してWCNを入場時刻に紐付けてユーザデータベースに登録する。サービスポイント計算部は、店舗端末からWCNを含むサービス情報を受信した場合に、駐車場の利用料金の割引に関するサービスポイントをサービス情報に含まれるWCNに紐付けてユーザデータベースに登録する。決済情報生成部は、駐車場の出場口に設けられた出場ETC路側器からWCNを含む出場IDを受信した場合に、出場時刻を生成して、出場IDに含まれるWCNに紐付けられた入場時刻と、出場時刻と、出場IDに含まれるWCNに紐付けられたサービスポイントに基づいて決済情報を生成する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の管理サーバによれば、割引情報が反映された駐車料金をETCシステムによりキャッシュレス決済することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施例1の駐車料金精算システムの構成を示すブロック図。
【
図2】実施例1の管理サーバの構成を示すブロック図。
【
図3】実施例1の駐車料金精算システムのユーザ登録動作を示すシーケンス図。
【
図4】実施例1の駐車料金精算システムの自動車入場時の動作を示すシーケンス図。
【
図5】実施例1の駐車料金精算システムのポイント付与動作を示すシーケンス図。
【
図6】実施例1の駐車料金精算システムの自動車出場時の動作を示すシーケンス図。
【
図7】変形例5の駐車料金精算システムの構成を示すブロック図。
【
図8】変形例5の駐車料金精算システムの第1ユーザ登録動作を示すシーケンス図。
【
図9】変形例5の駐車料金精算システムのポイント付与動作を示すシーケンス図。
【
図10】変形例5の駐車料金精算システムの第2ユーザ登録動作を示すシーケンス図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
【実施例1】
【0012】
以下、
図1を参照して実施例1の駐車料金精算システムの構成を説明する。同図に示すように、本実施例の駐車料金精算システム1は、携帯端末10と、管理サーバ11と、ETC車載器12と、ETCカード13と、入場ETC路側器14と、店舗端末15と、出場ETC路側器16と、決済機関サーバ17を含む構成である。以下、各装置について説明する。
【0013】
<携帯端末10>
携帯端末10は、例えば、スマートフォン、フィーチャーフォン、通信機能を持つタブレット端末などであって、本システムを利用するユーザ9と紐付いているものとする。携帯端末10には、後述する本システム専用のアプリケーションがインストール可能であるものとする。携帯端末10は少なくとも、管理サーバ11、店舗端末15と通信可能であるものとする。携帯端末10と管理サーバ11は、例えばモバイル通信ネットワークや無線LANネットワークにより通信できる。携帯端末10と店舗端末15は、無線LANネットワークなどに加え、近接無線通信(例えばブルートゥース(登録商標))、コードの読み取りなどにより通信できる。
【0014】
<管理サーバ11>
管理サーバ11は、駐車場事業者などが管理するサーバ装置である。管理サーバ11は少なくとも、携帯端末10、後述する入場ETC路側器14、店舗端末15、出場ETC路側器16、決済機関サーバ17とモバイル通信ネットワークや無線LANネットワークにより通信可能であるものとする。なお、管理サーバ11の処理を分割して複数のハードウェアのそれぞれに分担させてもよい。本実施例では、管理サーバ11を単一のハードウェアとみなす。
【0015】
<ETC車載器12>
ETC車載器12は、前述したユーザ9が乗車している、または乗車していた自動車8に搭載され、ETCカード13が挿入済みであるものとする。ETC車載器12、自動車8はユーザ9と紐付いているものとする。ETC車載器12は少なくとも、後述する入場ETC路側器14、出場ETC路側器16と通信可能であるものとする。通信の方式は、例えばDSRCなどである。
【0016】
<ETCカード13>
ETCカード13は、上述のETC車載器12に挿入されているものとする。ETCカード13は、ユーザ9と紐付いているものとする。
【0017】
<入場ETC路側器14>
入場ETC路側器14は、本システムを導入済みの駐車場の入場口(例えば入場ゲート近傍)に設置され、入場口に進入してきた車両8のETC車載器12と通信を行う。入場ETC路側器14は管理サーバ11とも通信可能であるものとする。
【0018】
<店舗端末15>
店舗端末15は、ユーザ9が利用した(例えば商品を購入した、サービスを受けた、あるいは、来店した)店舗の端末であって、店舗が認定するショップポイント(後述)を発行する端末である。店舗端末15は少なくとも、携帯端末10、管理サーバ11と通信可能であるものとする。
【0019】
<出場ETC路側器16>
出場ETC路側器16は、本システムを導入済みの駐車場の出場口(例えば出場ゲート近傍)に設置され、出場口に進入してきた車両8のETC車載器12と通信を行う。出場ETC路側器16は管理サーバ11とも通信可能であるものとする。
【0020】
<決済機関サーバ17>
決済機関サーバ17は、本システムによる割引を適用済みの駐車料金をETCカード13に紐付いているクレジットカードに対して請求するサーバ装置である。決済機関サーバ17は少なくとも、管理サーバ11と通信可能であるものとする。
【0021】
以下、
図2を参照して管理サーバ11の構成を説明する。同図に示すように管理サーバ11は、ユーザデータベース11Aと、登録情報受信部110と、ユーザ登録部111と、代替ID発行部11-1と、代替ID送信部11-2と、入場ID受信部112と、入場時刻登録部113と、管理連番発行部114と、サービス情報受信部115と、サービスポイント計算部116と、出場ID受信部117と、決済情報生成部118と、決済情報送信部119を含む。なお、代替ID発行部11-1と、代替ID送信部11-2は場合により省略可能な構成要件である。
【0022】
登録情報受信部110と、代替ID送信部11-2と、入場ID受信部112と、サービス情報受信部115と、出場ID受信部117と、決済情報送信部119は何れもデータを送信、または受信する機能を持つ構成要件であるため、これらをまとめてデータ送受信部11Bとも呼称する。
【0023】
<システムの動作(ユーザ登録)>
以下、
図3を参照して、本実施例の駐車料金精算システム1のユーザ登録動作を説明する。同図のシーケンスの処理に先立ち、携帯端末10には、本システムで利用されるアプリケーションがインストール済みであるものとする。まず、携帯端末10は、ユーザ9と紐付いているETCカード13のETCカード番号(ETC-No.)と、携帯端末10にインストールされたアプリケーションの識別番号であるアプリID(app-ID)を含むユーザ登録要求を管理サーバ11に送信する(S100)。携帯端末10はユーザ登録要求に代替ID(alt-ID)を加え、管理サーバ11に送信してもよい(後述する変形例1を参照)。また、携帯端末10は、ETCカード番号(ETC-No.)の代わりにワイヤレスコールナンバー(WCN)とアプリID(app-ID)を含むユーザ登録要求を管理サーバ11に送信してもよい(後述する変形例3を参照)。
【0024】
管理サーバ11の登録情報受信部110は、ユーザ登録要求(ETC-No.(orWCN)、場合によりさらにalt-ID/app-ID)を、携帯端末10から受信する(S110)。
【0025】
管理サーバ11のユーザ登録部111は、携帯端末10からユーザ登録要求(ETC-No.(orWCN)、場合によりさらにalt-ID/app-ID)を受信した場合に、ETCカード番号(ETC-No.)、またはWCN(場合によりさらにalt-ID)をユーザデータベース11Aに登録する(S111)。
【0026】
場合により、管理サーバ11の代替ID発行部11-1は、代替ID(alt-ID)を発行する(S11-1)。管理サーバ11の代替ID送信部11-2は、発行された代替ID(alt-ID)を携帯端末10に送信する(S11-2)。携帯端末10は、代替ID(alt-ID)を受信する(S10-1)。ステップS11-1、S11-2については、変形例2で詳述する。ステップS11-1、S11-2が実行されて代替ID(alt-ID)が発行された場合、管理サーバ11のユーザ登録部111は、ユーザ登録要求に含まれるETCカード番号(ETC-No.)またはWCNを代替ID(alt-ID)に紐付けてユーザデータベース11Aに登録する(後述の変形例1、変形例2参照)。
【0027】
<システムの動作(入場)>
以下、
図4を参照して、本実施例の駐車料金精算システム1の自動車8入場時の動作を説明する。まず、自動車8のETC車載器12は、入場ETC路側器14にワイヤレスコールナンバー(WCN)を含む入場IDを送信する(S120)。このときETC車載器12は、入場IDにETCカード番号(ETC-No.)を加え、入場ETC路側器14に送信してもよい(後述の変形例4参照)。
【0028】
入場ETC路側器14は、ETC車載器12から入場ID(WCN,場合によりさらにETC-No.)を受信する(S140)。入場ETC路側器14は、受信した入場ID(WCN,場合によりさらにETC-No.)を管理サーバ11に送信する(S141)。
【0029】
管理サーバ11の入場ID受信部112は、入場ETC路側器14から入場ID(WCN,場合によりさらにETC-No.)を受信する(S112)。
【0030】
管理サーバ11の入場時刻登録部113は、入場ETC路側器14から入場ID(WCN,場合によりさらにETC-No.)を受信した場合に、入場時刻(TIME-1)を生成してWCN、場合によりETC-No.を入場時刻(TIME-1)に紐付けてユーザデータベース11Aに登録する(S113)。
【0031】
管理サーバ11の管理連番発行部114は、駐車場管理連番(PRK-serial-No.)を発行し、当該駐車場管理連番(PRK-serial-No.)を前述のWCN(ETC-No.),TIME-1に紐付けてユーザデータベース11Aに登録する(S114)。
【0032】
<システムの動作(ポイント付与)>
以下、
図5を参照して、本実施例の駐車料金精算システム1のポイント付与動作を説明する。まず、携帯端末10は、ETCカード番号(ETC-No.)とアプリID(app-ID)を含む要求情報を、店舗端末15に送信する(S101)。要求情報には、ETCカード番号(ETC-No.)の代替情報として前述の代替ID(alt-ID)を含んでもよい(後述の変形例1、変形例2参照)。要求情報には、ETCカード番号(ETC-No.)の代替情報として前述のWCNを含んでもよい(後述の変形例3参照)。ステップS101の送信動作は、例えばQRコード(登録商標)の表示によっても実現できる。
【0033】
店舗端末15は、ETCカード番号(ETC-No.)とアプリID(app-ID)を含む要求情報(場合により、ETC-No.はalt-ID,WCNに代替される)を、携帯端末10から受信する(S150)。ステップS150の受信動作は、例えばQRコード(登録商標)の読み取りによっても実現できる。
【0034】
店舗端末15は、ETCカード番号(ETC-No.)とアプリID(app-ID)を含む要求情報(場合により、ETC-No.はalt-ID,WCNに代替される)に、ショップポイント(POINT)、店舗ID(shop-ID)、店舗管理連番(SHP-serial-No.)を加えたサービス情報を、管理サーバ11に送信する(S151)。ショップポイント(POINT)とは、典型的には、店舗で支払った金銭の合計額そのものである。例えばユーザがある店舗で合計2500円(税抜)を支払った場合、ショップポイント(POINT)=2500ptが与えられる。この他、ショップポイント(POINT)の付与の仕方として、来店特典などが考えられる。例えば、ある店舗にユーザが訪れ、上述の認証(ステップS101、S150)が実行された場合、ユーザが特に何も購入していなくても来店特典としてショップポイント(POINT)=500ptを与えることなどが考えられる。
【0035】
管理サーバ11のサービス情報受信部115は、サービス情報(ETC-No.(場合によりalt-ID、WCNに代替)/app-ID/POINT/shop-ID/SHP-serial-No.)を、店舗端末15から受信する(S115、
図1の*印参照)。
【0036】
管理サーバ11のサービスポイント計算部116は、店舗端末15からサービス情報(ETC-No.(場合によりalt-ID、WCNに代替)/app-ID/POINT/shop-ID/SHP-serial-No.)を受信した場合に、ショップポイント(POINT)から駐車場の利用料金の割引に関するサービスポイント(SERVICE)を計算して、サービスポイント(SERVICE)をETCカード番号(ETC-No.、場合によりalt-ID、WCNに代替)に紐付けてユーザデータベース11Aに登録する(S116)。サービスポイント(SERVICE)は、典型的には、駐車場の利用料金の割引額そのものである。例えば、ショップポイント(POINT)が2000ptを超えている場合、駐車場の利用料金を500円割り引くことが決められている場合であって、ショップポイント(POINT)=2500pt与えられていれば、サービスポイント(SERVICE)=500ptが与えられる。サービスポイント(SERVICE)が時間の単位で与えられる可能性もある。例えば、ショップポイント(POINT)が2000ptを超えている場合、サービスポイント(SERVICE)=2.0hrを与え、駐車場の利用料金を計算する場合に、ショップポイント(POINT)=2500pt与えられていれば、駐車場の利用時間から2時間分を差し引くといった利用方法も考えられる。
【0037】
<システムの動作(出場)>
以下、
図6を参照して、本実施例の駐車料金精算システム1の自動車8出場時の動作を説明する。まず、自動車8のETC車載器12は、出場ETC路側器16にワイヤレスコールナンバー(WCN)と、ETCカード番号(ETC-No.)を含む出場IDを送信する(S121)。
【0038】
出場ETC路側器16は、ETC車載器12から出場ID(WCN+ETC-No.)を受信する(S160)。出場ETC路側器16は、受信した出場ID(WCN+ETC-No.)を管理サーバ11に送信する(S161)。
【0039】
管理サーバ11の出場ID受信部117は、出場ETC路側器16から出場ID(WCN+ETC-No.)を受信する(S117)。
【0040】
管理サーバ11の決済情報生成部118は、出場ETC路側器16から出場ID(WCN+ETC-No.)を受信した場合に、出場時刻(TIME-2)を生成して、出場ID(WCN+ETC-No.)に含まれるWCN(場合によりETC-No.)に紐付けられた入場時刻(TIME-1)と、出場時刻(TIME-2)と、出場ID(WCN+ETC-No.)に含まれるETCカード番号(ETC-No.、場合によりWCN)に紐付けられたサービスポイント(SERVICE)に基づいて決済情報(ETC-No./FEE)を生成する(S118)。具体的には、決済情報生成部118は、入場時刻(TIME-1)と出場時刻(TIME-2)の差分から駐車時間を割り出し、当該駐車時間とサービスポイント(SERVICE)による割引に基づいて駐車料金(FEE)を計算し、計算された駐車料金(FEE)を指定のETCカード番号(ETC-No.)に対して請求する決済情報(ETC-No./FEE)を生成する。
【0041】
管理サーバ11の決済情報送信部119は、生成された決済情報(ETC-No./FEE)を決済機関サーバ17に送信する(S119)。
【0042】
決済機関サーバ17は、管理サーバ11から決済情報(ETC-No./FEE)を受信する(S170)。決済機関サーバ17は、受信した決済情報(ETC-No./FEE)に基づいて、決済処理を実行する(S171)。
【0043】
<変形例1>
実施例1では、ユーザ登録、ポイント付与にETCカード番号(ETC-No.)を用いたが、本発明はこれに限定されない。例えば携帯端末10がステップS100において、ETCカード番号(ETC-No.、場合によりWCN)に対応する代替ID(alt-ID)を生成し、生成した代替ID(alt-ID)をユーザ登録要求に加え、管理サーバ11に送信してもよい。
【0044】
この変形例において管理サーバ11のユーザ登録部111は、携帯端末10からETCカード番号(ETC-No.、場合によりWCN)と代替ID(alt-ID)を含むユーザ登録要求を受信した場合に、ETCカード番号(ETC-No.、場合によりWCN)を代替ID(alt-ID)に紐付けてユーザデータベースに登録する。
【0045】
この変形例において携帯端末10は、ステップS101においてETCカード番号(ETC-No.)の代わりに代替ID(alt-ID)とアプリID(app-ID)を含む要求情報を店舗端末15に送信する。
【0046】
この変形例において管理サーバ11のサービスポイント計算部116は、店舗端末15から代替ID(alt-ID)とショップポイント(POINT)を含むサービス情報を受信した場合に、ショップポイント(POINT)からサービスポイント(SERVICE)を計算して、サービスポイント(SERVICE)を、サービス情報に含まれる代替ID(alt-ID)に紐付けられたETCカード番号(ETC-No.、場合によりWCN)に紐付けてユーザデータベース11Aに登録する。
【0047】
この変形例において管理サーバ11の決済情報生成部118は、出場ETC路側器16からWCNとETCカード番号(ETC-No.)を含む出場IDを受信した場合に、出場時刻(TIME-2)を生成して、出場IDに含まれるWCN(場合によりETC-No.)に紐付けられた入場時刻(TIME-1)と、出場時刻(TIME-2)と、出場IDに含まれるETCカード番号(ETC-No.、場合によりWCN)に紐付けられたサービスポイント(SERVICE)に基づいて決済情報(ETC-No./FEE)を生成する。
【0048】
<変形例2>
変形例1では、携帯端末10が代替ID(alt-ID)を生成したが、本発明はこれに限定されない。例えば管理サーバ11が前述したステップS11-1において、代替ID(alt-ID)を発行してもよい。
【0049】
この変形例において管理サーバ11のユーザ登録部111は、携帯端末10からETCカード番号(ETC-No.、場合によりWCN)を含むユーザ登録要求を受信した場合に、ETCカード番号(ETC-No.、場合によりWCN)をステップS11-1において生成した代替ID(alt-ID)に紐付けてユーザデータベース11Aに登録する。
【0050】
この変形例において管理サーバ11の入場時刻登録部113は、入場ETC路側器14からWCN(場合によりETC-No.)を含む入場IDを受信した場合に、入場時刻(TIME-1)を生成してWCN(場合によりETC-No.)を入場時刻(TIME-1)に紐付けてユーザデータベース11Aに登録する。
【0051】
この変形例において管理サーバ11のサービスポイント計算部116は、店舗端末15から代替ID(alt-ID)とショップポイント(POINT)を含むサービス情報を受信した場合に、ショップポイント(POINT)からサービスポイント(SERVICE)を計算して、サービスポイント(SERVICE)を、サービス情報に含まれる代替ID(alt-ID)に紐付けられたETCカード番号(ETC-No.、場合によりWCN)に紐付けてユーザデータベース11Aに登録する。
【0052】
この変形例において管理サーバ11の決済情報生成部118は、出場ETC路側器16からWCNとETCカード番号(ETC-No.)を含む出場IDを受信した場合に、出場時刻(TIME-2)を生成して、出場IDに含まれるWCN(場合によりETC-No.)に紐付けられた入場時刻(TIME-1)と、出場時刻(TIME-2)と、出場IDに含まれるETCカード番号(ETC-No.、場合によりWCN)に紐付けられたサービスポイント(SERVICE)に基づいて決済情報(ETC-No./FEE)を生成する。
【0053】
<変形例3>
実施例1では、各処理にETCカード番号(ETC-No.)を用いたが、本発明はこれに限定されない。例えばシステム全般において、一貫してWCNを用いるように構成してもよい。
【0054】
この変形例において管理サーバ11のユーザ登録部111は、携帯端末10からWCNを含むユーザ登録要求を受信した場合に、WCNをユーザデータベース11Aに登録する。
【0055】
この変形例において管理サーバ11の入場時刻登録部113は、入場ETC路側器14からWCNを含む入場IDを受信した場合に、入場時刻(TIME-1)を生成してWCNを入場時刻(TIME-1)に紐付けてユーザデータベース11Aに登録する。
【0056】
この変形例において管理サーバ11のサービスポイント計算部116は、店舗端末15からWCNとショップポイント(POINT)を含むサービス情報を受信した場合に、ショップポイント(POINT)からサービスポイント(SERVICE)を計算して、サービスポイント(SERVICE)を、サービス情報に含まれるWCNに紐付けてユーザデータベース11Aに登録する。
【0057】
この変形例において管理サーバ11の決済情報生成部118は、出場ETC路側器16からWCNとETCカード番号(ETC-No.)を含む出場IDを受信した場合に、出場時刻(TIME-2)を生成して、出場IDに含まれるWCNに紐付けられた入場時刻(TIME-1)と、出場時刻(TIME-2)と、出場IDに含まれるWCNに紐付けられたサービスポイント(SERVICE)に基づいて決済情報(ETC-No./FEE)を生成する。
【0058】
<変形例4>
上述の実施例、変形例1~3では、各処理にWCNを用いたが、本発明はこれに限定されない。例えばシステム全般において、一貫してETCカード番号(ETC-No.)を用いるように構成してもよい。
【0059】
この変形例において管理サーバ11のユーザ登録部111は、携帯端末10からETCカード番号(ETC-No.)を含むユーザ登録要求を受信した場合に、ETCカード番号(ETC-No.)をユーザデータベース11Aに登録する。
【0060】
この変形例において管理サーバ11の入場時刻登録部113は、入場ETC路側器14からETCカード番号(ETC-No.)を含む入場IDを受信した場合に、入場時刻(TIME-1)を生成してETCカード番号(ETC-No.)を入場時刻(TIME-1)に紐付けてユーザデータベース11Aに登録する。
【0061】
この変形例において管理サーバ11のサービスポイント計算部116は、店舗端末10からETCカード番号(ETC-No.)とショップポイント(POINT)を含むサービス情報を受信した場合に、ショップポイント(POINT)からサービスポイント(SERVICE)を計算して、サービスポイント(SERVICE)を、サービス情報に含まれるETCカード番号(ETC-No.)に紐付けてユーザデータベース11Aに登録する。
【0062】
この変形例において管理サーバ11の決済情報生成部118は、出場ETC路側器16からETCカード番号(ETC-No.)を含む出場IDを受信した場合に、出場時刻(TIME-2)を生成して、出場IDに含まれるETCカード番号(ETC-No.)に紐付けられた入場時刻(TIME-1)と、出場時刻(TIME-2)と、出場IDに含まれるETCカード番号(ETC-No.)に紐付けられたサービスポイント(SERVICE)に基づいて決済情報(ETC-No./FEE)を生成する。
【0063】
<変形例5>
上述の実施例1では、ユーザ登録動作処理においてETCカード番号(ETC-No.)またはWCNとアプリID(app-ID)を対にして送信したが、本発明はこれに限定されない。例えばETCカード番号(ETC-No.)とアプリID(app-ID)を別々に送信し、決済情報生成までに紐付けるように構成してもよい。
【0064】
以下、
図7を参照して変形例5の駐車料金精算システムの構成を説明する。同図に示すように、本実施例の駐車料金精算システム1aは、携帯端末10aと、管理サーバ11aと、店舗端末15aと、実施例1と同じETC車載器12と、ETCカード13と、入場ETC路側器14と、出場ETC路側器16と、決済機関サーバ17を含む構成である。
【0065】
この変形例において、自動車入場時の動作は実施例1と同じである。以下、実施例1と異なる動作について説明する。
【0066】
図8を参照して、本変形例の駐車料金精算システム1aの第1ユーザ登録動作(入場後登録動作)を説明する。
【0067】
この変形例において携帯端末10aは、ユーザ9と紐付いている携帯端末10aにインストールされたアプリケーションの識別番号であるアプリID(app-ID)を含むユーザ登録要求を管理サーバ11aに送信する(S100-1)。
【0068】
この変形例において管理サーバ11aの登録情報受信部110は、ユーザ登録要求(app-ID)を、携帯端末10から受信する(S110-1)。
【0069】
この変形例において管理サーバ11aのユーザ登録部111は、携帯端末10からユーザ登録要求(app-ID)を受信した場合に、ユーザデータベース11Aに登録する(S111-1)。なお、ユーザ登録部111を第1ユーザ登録部111-1と第2ユーザ登録部111-2に分割し、第1ユーザ登録部111-1がステップS111-1を、第2ユーザ登録部111-2が後述するステップS111-2を実行してもよい。
【0070】
図9を参照して、本変形例の駐車料金精算システム1aのポイント付与動作を説明する。
【0071】
この変形例において携帯端末10aは、アプリID(app-ID)を含む要求情報を店舗端末15aに送信する(S101-1)。
【0072】
この変形例において店舗端末15aは、アプリID(app-ID)を含む要求情報を、携帯端末10から受信し(S150-1)、アプリID(app-ID)を含む要求情報に、ショップポイント(POINT)、店舗ID(shop-ID)、店舗管理連番(SHP-serial-No.)を加えたサービス情報を、管理サーバ11に送信する(S151-1)。
【0073】
この変形例において管理サーバ11aのサービス情報受信部115は、サービス情報(app-ID/POINT/shop-ID/SHP-serial-No.)を、店舗端末15aから受信する(S115-1)。
【0074】
この変形例において管理サーバ11aのサービスポイント計算部116は、店舗端末15aからアプリID(app-ID)とショップポイント(POINT)を含むサービス情報を受信した場合に、ショップポイント(POINT)からサービスポイント(SERVICE)を計算して、サービスポイント(SERVICE)を、サービス情報に含まれるアプリID(app-ID)に紐付けてユーザデータベース11Aに登録する(S116)。
【0075】
次に、
図10を参照して、本変形例の駐車料金精算システム1aの第2ユーザ登録動作(出場前登録動作)を説明する。
【0076】
この変形例において携帯端末10aは、ユーザ9と紐付いているETCカード番号(ETC-No.)とアプリID(app-ID)を含むユーザ登録要求を管理サーバ11aに送信する(S100-2)。
【0077】
この変形例において管理サーバ11aの登録情報受信部110は、ETCカード番号(ETC-No.)とアプリID(app-ID)を、携帯端末10aから受信する(S110-2)。
【0078】
この変形例において管理サーバ11aのユーザ登録部111は、携帯端末10aからユーザ登録要求(ETC-No./app-ID)を受信した場合に、ETCカード番号(ETC-No.)をアプリID(app-ID)に紐付けてユーザデータベース11Aに登録する(S111-2)。
【0079】
自動車出場時は、実施例1と同様にステップS121、S160、S161、S117が実行される。
【0080】
この変形例において管理サーバ11aの決済情報生成部118は、出場ETC路側器16からWCNとETCカード番号(ETC-No.)を含む出場IDを受信した場合に、出場時刻(TIME-2)を生成して、出場IDに含まれるWCNに紐付けられた入場時刻(TIME-1)と、出場時刻(TIME-2)と、出場IDに含まれるETCカード番号(ETC-No.)に紐付けられたサービスポイント(SERVICE)に基づいて決済情報(ETC-No./FEE)を生成する(S118-1,図示略)。以下、ステップS119、S170、S171が実施例1と同様に実行される。
【0081】
<補記1>
上述の実施例、および変形例において、出場時にかならずETCカード番号を読み取っていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、決済情報を生成した結果、精算料金が発生しない場合には、出場時にETCカード番号を読み取らない処理とすることもできる。
【0082】
<補記2>
本発明の装置は、例えば単一のハードウェアエンティティとして、キーボードなどが接続可能な入力部、液晶ディスプレイなどが接続可能な出力部、ハードウェアエンティティの外部に通信可能な通信装置(例えば通信ケーブル)が接続可能な通信部、CPU(Central Processing Unit、キャッシュメモリやレジスタなどを備えていてもよい)、メモリであるRAMやROM、ハードディスクである外部記憶装置並びにこれらの入力部、出力部、通信部、CPU、RAM、ROM、外部記憶装置の間のデータのやり取りが可能なように接続するバスを有している。また必要に応じて、ハードウェアエンティティに、CD-ROMなどの記録媒体を読み書きできる装置(ドライブ)などを設けることとしてもよい。このようなハードウェア資源を備えた物理的実体としては、汎用コンピュータなどがある。
【0083】
ハードウェアエンティティの外部記憶装置には、上述の機能を実現するために必要となるプログラムおよびこのプログラムの処理において必要となるデータなどが記憶されている(外部記憶装置に限らず、例えばプログラムを読み出し専用記憶装置であるROMに記憶させておくこととしてもよい)。また、これらのプログラムの処理によって得られるデータなどは、RAMや外部記憶装置などに適宜に記憶される。
【0084】
ハードウェアエンティティでは、外部記憶装置(あるいはROMなど)に記憶された各プログラムとこの各プログラムの処理に必要なデータが必要に応じてメモリに読み込まれて、適宜にCPUで解釈実行・処理される。その結果、CPUが所定の機能(上記、…部、…手段などと表した各構成要件)を実現する。
【0085】
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。また、上記実施形態において説明した処理は、記載の順に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されるとしてもよい。
【0086】
既述のように、上記実施形態において説明したハードウェアエンティティ(本発明の装置)における処理機能をコンピュータによって実現する場合、ハードウェアエンティティが有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記ハードウェアエンティティにおける処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0087】
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。具体的には、例えば、磁気記録装置として、ハードディスク装置、フレキシブルディスク、磁気テープ等を、光ディスクとして、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD-RAM(Random Access Memory)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD-R(Recordable)/RW(ReWritable)等を、光磁気記録媒体として、MO(Magneto-Optical disc)等を、半導体メモリとしてEEP-ROM(Electronically Erasable and Programmable-Read Only Memory)等を用いることができる。
【0088】
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD-ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
【0089】
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記録媒体に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
【0090】
また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、ハードウェアエンティティを構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。