(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-22
(45)【発行日】2024-08-30
(54)【発明の名称】基板上にデバイスを形成する方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/265 20060101AFI20240823BHJP
【FI】
H01L21/265 603C
H01L21/265 603D
(21)【出願番号】P 2021533793
(86)(22)【出願日】2019-12-06
(86)【国際出願番号】 US2019064966
(87)【国際公開番号】W WO2020131431
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-11-16
(32)【優先日】2018-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】オルソン, ジョセフ シー.
(72)【発明者】
【氏名】ゴデット, ルドヴィーク
(72)【発明者】
【氏名】マイヤー ティマーマン タイセン, ラトガー
(72)【発明者】
【氏名】エヴァンズ, モーガン
(72)【発明者】
【氏名】フー, ジンシン
【審査官】桑原 清
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-170602(JP,A)
【文献】特開平07-173620(JP,A)
【文献】特開平07-078754(JP,A)
【文献】特表2001-526323(JP,A)
【文献】特開2016-084494(JP,A)
【文献】特表2017-525853(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/265
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上にデバイスを形成するための方法であって、
1つ又は複数のイオンビームチャンバから1つ又は複数の
第1のイオンビームを投射して、基板の第1の表面に1つ又は複数のデバイスを形成することと
、
1つ又は複数のイオンビームチャンバから1つ又は複数の
第2のイオンビームを投射して、
前記基板の第2の表面に1つ又は複数のデバイスを形成すること
を含み、前記第1の表面
が、前記基板の片方の側にあり、前記第2の表面が、
前記第1の表面の反対側にあり、
前記第1のイオンビームのうち1つ又は複数、又は前記第2のイオンビームのうち1つ又は複数が、前記基板を保持するペデスタルにおいて1つ又は複数の孔を通過して投射され、前記1つ又は複数のデバイスを形成する、方法。
【請求項2】
前記1つ又は複数の
第1のイオンビームの各々が、前記基板の前記第1の表面に対して最適化された角度で方向付けられ、
前記1つ又は複数の
第2のイオンビームの各々が、前記基板の前記第2の表面に対して最適化された角度で方向付けられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基板が、フレキシブル基板である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ローリングシステムを介して、前記1つ又は複数の
第1及び第2のイオンビームの経路内に前記第1の表面及び前記第2の表面を有する前記基板の部分をローリングさせること
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ローリングシステムが、複数のローラ及び複数のローラアクチュエータを備えている、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
基板上にデバイスを形成するためのシステムであって、
基板の第1の表面に向けて、1つ又は複数の
第1のイオンビームを投射するように位置付けされた1つ又は複数のイオンビームチャンバ
、
前記基板の第2の表面に向けて、1つ又は複数の
第2のイオンビームを投射するように位置付けされた1つ又は複数のイオンビームチャンバ
、及び
前記基板を保持するように構成されたペデスタルであって、前記第1のイオンビームのうち1つ又は複数、又は前記第2のイオンビームのうち1つ又は複数を通過させて、前記基板上に1つ又は複数のデバイスを形成するように構成された孔を備える、ペデスタル、
を備え、前記第1の表面
が、前記基板の片方の側にあり、前記第2の表面が、
前記第1の表面の反対側にある、システム。
【請求項7】
前記1つ又は複数の
第1のイオンビームの各々が、前記基板の前記第1の表面に対して最適化された角度で方向付けられ、
前記1つ又は複数の
第2のイオンビームの各々が、前記基板の前記第2の表面に対して最適化された角度で方向付けられる、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記基板が、フレキシブル基板である、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記1つ又は複数のデバイスが前記基板の種々の部分に形成されるように、前記基板に近接して、y方向及びx方向のうちの少なくとも1つの方向に沿って、
前記ペデスタルを移動させるように構成されたスキャナをさらに備えている、請求項6に記載のシステム。
【請求項10】
前記ペデスタルが、スキャナを介して移動させられる、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
命令が記憶されたコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、システムに、
1つ又は複数のイオンビームチャンバから1つ又は複数の
第1のイオンビームを投射して、基板の第1の表面に1つ又は複数のデバイスを形成することと、
1つ又は複数のイオンビームチャンバから1つ又は複数の
第2のイオンビームを投射して、
前記基板の第2の表面に1つ又は複数のデバイスを形成すること
を実行させ、前記第1の表面
が、前記基板の片方の側にあり、前記第2の表面が、
前記第1の表面の反対側にあり、
前記第1のイオンビームのうち1つ又は複数、又は前記第2のイオンビームのうち1つ又は複数が、前記基板を保持するペデスタルにおいて1つ又は複数の孔を通過して投射され、前記1つ又は複数のデバイスを形成する、コンピュータ可読媒体。
【請求項12】
前記1つ又は複数の
第1のイオンビームの各々が、前記基板の前記第1の表面に対して最適化された角度で方向付けられ、
前記1つ又は複数の
第2のイオンビームの各々が、前記基板の前記第2の表面に対して最適化された角度で方向付けられる、請求項11に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項13】
前記基板が、フレキシブル基板である、請求項11に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項14】
前記命令は、1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記システムに、
前記1つ又は複数の
第1及び第2のイオンビームの経路内に前記第1の表面及び前記第2の表面を有する前記基板の部分をローリングさせること
をさらに実行させる、請求項13に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項15】
ローリングシステムが、複数のローラ及び複数のローラアクチュエータを備えている、請求項14に記載のコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示の実施形態は、概して、基板上にデバイスを形成するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]仮想現実は、概して、ユーザが見かけ上の物理的存在を有する、コンピュータが生成した模擬環境であると考えられている。仮想現実体験は、3Dで生成され、ヘッドマウントディスプレイ(head-mounted display:HMD)(例えば、実際の環境に取って代わる仮想現実環境を表示するためのレンズとしてのニアアイディスプレイパネルを有する眼鏡又は他のウェアラブルディスプレイデバイス)で見ることができる。
【0003】
[0003]しかしながら、拡張現実は、ユーザが眼鏡又は他のHMDデバイスのディスプレイレンズを通して周囲環境を見ながらも、表示のために生成されて環境の一部として現れる仮想物体の画像も見ることができるような体験を可能にする。拡張現実には、任意の種類の入力(例えば、音声入力及びハプティック入力)や、ユーザが体験する環境を強化又は拡張する仮想画像、グラフィックス、及びビデオが含まれる場合がある。
【0004】
[0004]仮想画像は、周囲環境に重ね合わされ、ユーザに拡張現実体験を提供する。導波路は、画像の重ね合わせを補助するために使用される。生成された光は、その光が導波路から出て周囲環境に重ね合わされるまで、導波路を通して伝搬される。光学デバイスは、概して、種々の波長の光を導くために、同一の基板上に物理的性質の異なる複数の導波路を必要とする。
【0005】
[0005]当該技術分野における1つの欠点は、同一の基板上に導波路を製造することが、時間のかかるプロセスであることである。種々の材料特性を有する導波路を製造するためには、フォトリソグラフィにおいて種々のマスキング工程及び方法が必要とされる。さらに、一部のフォトリソグラフィ方法は、種々の導波路においてデバイスの様々な間隔及びプロファイルを形成する能力を有していない。
【0006】
[0006]したがって、基板の種々の部分にデバイスを形成することを可能にする製造プロセスが必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
[0007]本開示の実施形態は、概して、基板上にデバイスを形成するための方法及び装置に関する。
【0008】
[0008]一実施形態では、基板上にデバイスを形成するための方法は、1つ又は複数のイオンビームチャンバから1つ又は複数のイオンビームを投射して、基板の第1の表面に1つ又は複数のデバイスを形成することと、1つ又は複数のイオンビームチャンバから1つ又は複数のイオンビームを投射して、基板の第2の表面に1つ又は複数のデバイスを形成することを含み、第1の表面は、基板の片方の側にあり、第2の表面は、第1の表面の反対側にある。
【0009】
[0009]別の実施形態では、基板上にデバイスを形成するためのシステムは、基板の第1の表面に向けて、1つ又は複数のイオンビームを投射するように位置付けされた1つ又は複数のイオンビームチャンバ、及び基板の第2の表面に向けて、1つ又は複数のイオンビームを投射するように位置付けされた1つ又は複数のイオンビームチャンバを備え、第1の表面は、基板の片方の側にあり、第2の表面は、第1の表面の反対側にある。
【0010】
[0010]別の実施形態では、コンピュータ可読媒体は、命令を記憶しており、該命令は、1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、システムに、1つ又は複数のイオンビームチャンバから1つ又は複数のイオンビームを投射して、基板の第1の表面に1つ又は複数のデバイスを形成することと、1つ又は複数のイオンビームチャンバから1つ又は複数のイオンビームを投射して、基板の第2の表面に1つ又は複数のデバイスを形成することを実行させ、第1の表面は、基板の片方の側にあり、前記第2の表面は、第1の表面の反対側にある。
【0011】
[0011]本開示の上述の特徴を詳細に理解することができるように、上記で簡単に要約された本開示のより具体的な説明は、実施形態を参照することによって、得ることができる。そのうちの幾つかの実施形態は添付の図面で例示されている。しかし、添付図面は例示的な実施形態のみを示すものであり、したがって、本開示の範囲を限定すると見なすべきではなく、その他の等しく有効な実施形態も許容され得ることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1A】本明細書に記載された少なくとも1つの実施形態に係る、複数のレンズが配置された基板の斜視正面図である。
【
図1B】本明細書に記載された少なくとも1つの実施形態に係る導波結合器の斜視正面図である。
【
図2A】本明細書に記載された少なくとも1つの実施形態に係るシステムの概略図である。
【
図2B】本明細書に記載された少なくとも1つの実施形態に係るシステムの概略図である。
【
図2C】本明細書に記載された少なくとも1つの実施形態に係るイオンビームチャンバのうちの1つの近接概略図を示す。
【
図3】本明細書に記載された少なくとも1つの実施形態に係る方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0018]理解を容易にするために、可能な場合には、図に共通する同一の要素を指し示すのに同一の参照番号を使用した。一実施形態の要素及び特徴は、さらなる記述がなくても、他の実施形態に有益に組み込まれ得ると考えられる。
【0014】
[0019]以下の記載では、本開示の実施形態のより完全な理解をもたらすために、多数の具体的な詳細が提示されている。しかしながら、当業者には、これらの具体的な詳細のうちの1つ又は複数がなくても、本開示の実施形態のうちの1つ又は複数を実施することが可能であることが明白であろう。他の例では、本開示の実施形態のうちの1つ又は複数を不明瞭にしないため、周知の機能は説明されていない。
【0015】
[0020]本開示の実施形態は、基板上にデバイスを形成するためのシステム及び方法に関する。例えば、基板上にデバイスを形成するための方法は、1つ又は複数のイオンビームチャンバから1つ又は複数のイオンビームを投射して、基板の第1の表面に1つ又は複数のデバイスを形成することと、1つ又は複数のイオンビームチャンバから1つ又は複数のイオンビームを投射して、基板の第2の表面に1つ又は複数のデバイスを形成することを含み得る。これらの実施形態では、第1の表面第1の表面は、基板の片方の側にあり、前記第2の表面は、第1の表面の反対側にある。したがって、イオンビームは、基板の両側にデバイスを形成することができる。
【0016】
[0021]
図1Aは、少なくとも1つの実施形態に係る基板101の斜視正面図を示す。基板101は、光学デバイスにおいて使用されるように構成されている。基板101は、当技術分野で使用される任意の基板であり得る。例えば、基板101は、半導体材料(例えば、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、及び/又はガリウムヒ素(GaAs)のようなIII-V族半導体)を含む。別の例では、基板101は、透明材料(例えば、ガラス及び/又はプラスチック)を含む。基板101は、その上に任意の数の絶縁層、半導体層、又は金属層を有してもよい。
【0017】
[0022]図示のように、基板101は、表面104上に配置された複数のレンズ103を含む。複数のレンズ103は、基板101の使用に応じて、光を集光するように構成されている。複数のレンズ103は、行及び列のグリッドで基板101上に配置される。本明細書に記載された実施形態に従って、基板101に複数のレンズ103を配置する他の適切な配置が実施可能であるように意図されている。本明細書に記載される導波結合器(waveguide combiners)を製造する方法の後、複数のレンズ103の各レンズは、導波結合器100を含む。
【0018】
[0023]
図1Bは、1つの実施形態に係る導波結合器100の斜視正面図を示す。導波路結合器100は、電磁放射(例えば、光)を導くように構成されている。図示のように、導波結合器100は、複数の領域を含み、複数の領域は、複数の格子102を含む複数の格子102は、マイクロディスプレイから強度を有する光の入射ビーム(仮想画像)を受け入れるように構成されている。複数の格子102の各格子は、入射ビームを複数のモードに分割し、各ビームが1つのモードを有する。0次モード(T
0)ビームは、導波結合器100において、屈折して戻されるか又は失われる。正の1次モード(T
1)ビームは、導波結合器100を通って、複数の格子102まで全内部反射(total internal-reflection:TIR)を受ける。負の1次モード(T
-1)ビームは、T
1ビームとは反対方向に導波結合器100内を伝搬する。T
-1ビームは、導波結合器100を通してTIRを受ける。
【0019】
[0024]
図2A及び
図2Bは、本明細書に記載された少なくとも1つの実施形態に係るシステム200を示す。システム200は、種々の角度でイオンビーム206を基板101に露光するように構成されている。基板101は、フレキシブル基板であり得る。図示のように、システム200は、ペデスタル202、複数のイオンビームチャンバ208、スキャナ212、及びローリングシステム216を含む。
【0020】
[0025]基板101の表面106に向けて配向された1つ又は複数のイオンビームチャンバ208によって生成されたイオンビーム206に表面106が露光されるように、ペデスタル202が基板101を保持する。ここで、デバイス204は、例えば、格子102であってもよい。ペデスタル202は、1つ又は複数の孔207を有しており、それにより、1つ又は複数のイオンビーム206が1つ又は複数の孔207を通過して、表面106に1つ又は複数のデバイス204を形成することが可能になる。さらに、基板101の表面104は、表面106に向けられた1つ又は複数のイオンビームチャンバ208によって生成された1つ又は複数のイオンビーム206に露光される。表面104と表面106の両方が、1つ又は複数のイオンビーム206に露光されて、表面104と表面106の両方にデバイス204が形成される。
図2A及び
図2Bに示すように、表面104
は、基板101の片側に配置され、表面106は、
表面104の反対側に配置される。したがって、システム200は、基板101の両側に1つ又は複数のデバイス204を生成するように構成されている。さらに、システム200は、1つ又は複数のデバイス204が基板101の種々の部分に形成され得るように、基板に近接して、y方向及びx方向のうちの少なくとも1つの方向に沿って、ペデスタル202を移動させるように操作可能なスキャナ212を含み得る。
【0021】
[0026]基板101は、巻回可能な且つフレキシブルな特性を有しており、ローリングシステム216は、イオンビーム206の経路内の基板101の部分を巻いて、デバイス204を形成するように構成されている。図示のように、ローリングシステム216は、複数のローラ214及び複数のローラアクチュエータ215を含む。ローラ214が基板101のロールされた部分218を回転させることにより、基板の追加部分220を1つ又は複数のイオンビーム206に露光させることができる。各々のローラアクチュエータ215は、複数のローラ214のうちの1つを回転させて、基板101の種々の部分を1つ又は複数のイオンビーム206に露光させるように構成されている。
【0022】
[0027]
図2Cは、本明細書に記載された少なくとも1つの実施形態に係るイオンビームチャンバ208のうちの1つの近接概略図を示す。図示のように、イオンチャンバ208は、リボンビーム又はスポットビームのようなイオンビーム206を生成するように構成されたイオンビーム源203を含む。幾つかの実施形態では、イオンビームチャンバ208は、基板101の表面に対して最適化された角度でイオンビーム206を方向付けて、基板101の種々の部分にデバイス204を形成するように構成されている。角度付けられたエッチングシステム200は、発光ダイオード(LED)アレイ232を有する抽出電極230をさらに含む。LEDアレイ232は、複数のLEDから構成され得る。複数のLEDは、デバイス204に対応するイオンビーム206に面する基板101の表面104に温度分布をもたらすことができるように、複数の格子101のうちの1つ又は複数のような、行と列のアレイに配置される。
【0023】
[0028]システム200は、イオンビームチャンバ208、LEDアレイ205、スキャナ212、及びローラアクチュエータ215と通信するように操作可能なコントローラ250をさらに含む。コントローラ250は、システム200の態様を制御するように操作可能であり、以下で説明する方法300を操作するように構成されている。図示のように、コントローラ250は、中央処理装置(CPU)252、メモリ254、及び支持回路(又はI/O)256を含む。CPU252は、様々なプロセス及びハードウェア(例えば、パターン生成器、モータ、及び他のハードウェア)を制御し、プロセス(例えば、処理時間、及び基板の位置又は場所)をモニターするために、産業環境で使用される任意の形態のコンピュータプロセッサのうちの1つであってもよい。メモリ254は、CPU252に接続されており、容易に利用可能なメモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、フロッピーディスク、ハードディスク、又は任意の他の形態のローカル若しくは遠隔のデジタルストレージ)のうちの1つ又は複数であってよい。CPU252に指令を与えるために、ソフトウェア指令及びデータを符号化して、メモリ254内に記憶することができる。従来の様態でCPUを支持するために、支持回路254もCPU252に接続されている。支持回路254は、従来のキャッシュ、電源、クロック回路、入出力回路、サブシステムなどを含んでよい。
【0024】
[0029]
図3は、本明細書に記載された少なくとも1つの実施形態に係る方法300のフロー図である。これらの実施形態では、方法300は、
図1から
図2Cに記載されたシステム及びデバイスを用いて実行されるが、これらのシステム及びデバイスに限定されず、他の類似のシステム及びデバイスを用いて実行することができる。
【0025】
[0030]ブロック302では、1つ又は複数のイオンビーム206は、イオンビームチャンバ208のうちの1つ又は複数から投射され、基板101の表面104に1つ又は複数のデバイス204が形成される。1つ又は複数のイオンビーム206の各々は、基板101の表面104に対して最適化された角度で方向付けられ得る。幾つかの実施態様では、基板101は、フレキシブル基板であり、それにより、ローリングシステム216は、1つ又は複数のイオンビーム206の経路内に基板101の表面104の部分をローリングさせることができる。
【0026】
[0031]ブロック304では、1つ又は複数のイオンビーム206は、1つ又は複数のイオンビームチャンバ208から投射され、基板101の表面106に1つ又は複数のデバイス204が形成される。1つ又は複数のイオンビーム206の各々は、基板101の表面106に対して最適化された角度で方向付けられ得る。幾つかの実施形態では、ローリングシステム216は、1つ又は複数のイオンビーム206の経路内に基板101の表面106の部分をローリングさせることができる。
【0027】
[0032]これらの実施形態では、表面104は、基板101の片側にあり、表面106は、表面104の反対側にある。したがって、イオンビーム206は、基板101の両側にデバイスを形成することができる。幾つかの実施形態では、ペデスタル202は、1つ又は複数のデバイス204が基板101の種々の部分に形成されるように、基板101に近接して、y方向及びx方向のうちの少なくとも1つの方向に沿って移動し得る。スキャナ212は、ペデスタル202を移動させるように作動し得るが、他の構成によってもペデスタル202を移動させることができる。
【0028】
[0033]上記は本発明の実装形態を対象としているが、本発明の基本的な範囲から逸脱することなく、本発明の他のさらなる実装形態を考案することもでき、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。