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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-22
(45)【発行日】2024-08-30
(54)【発明の名称】自己参照集積アライメントセンサ
(51)【国際特許分類】
   G03F 9/00 20060101AFI20240823BHJP
   G01B 11/00 20060101ALI20240823BHJP
【FI】
G03F9/00 H
G01B11/00 C
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022573762
(86)(22)【出願日】2021-06-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-20
(86)【国際出願番号】 EP2021065537
(87)【国際公開番号】W WO2021259645
(87)【国際公開日】2021-12-30
【審査請求日】2023-01-27
(31)【優先権主張番号】63/043,543
(32)【優先日】2020-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503195263
【氏名又は名称】エーエスエムエル ホールディング エヌ.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】スウィラム,モハメド
(72)【発明者】
【氏名】クロイツァー,ジャスティン,ロイド
(72)【発明者】
【氏名】ルー,ステファン
【審査官】植木 隆和
(56)【参考文献】
【文献】特開昭64-089323(JP,A)
【文献】特開平04-186116(JP,A)
【文献】特開2005-268237(JP,A)
【文献】特開2012-084594(JP,A)
【文献】特表2020-502580(JP,A)
【文献】国際公開第2020/043582(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/027
G03F 7/20
G03F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の波長及び第2の波長を含む多波長放射ビームを生成することと、基板の表面の領域に向けて前記多波長放射ビームを伝送することと、を行う照明システムと、
前記第1の波長における第1の光子のセットであって、前記多波長放射ビームによる前記領域の照明に応答して前記基板の前記表面の前記領域から回折された第1の光子のセットを受け取ることと、前記第2の波長における第2の光子のセットであって、前記多波長放射ビームによる前記領域の前記照明に応答して前記基板の前記表面の前記領域から回折された第2の光子のセットを受け取ることと、前記第1の光子のセット及び前記第2の光子のセットに基づいて電子信号を生成することと、を行う検出システムと、を備え、
前記検出システムは、多モード分散導波路構造と、第1の検出器と、第2の検出器と、を含み、
前記多モード分散導波路構造は、第1の入力チャネル構造と、第2の入力チャネル構造と、第1の出力チャネル構造と、第2の出力チャネル構造と、を含み、
前記第1の入力チャネル構造は、前記多モード分散導波路構造の縦軸から第1の角度で前記第1の光子のセットを収集するように構成され、
前記第2の入力チャネル構造は、前記縦軸から第2の角度で前記第2の光子のセットを収集するように構成され、
前記第1の出力チャネル構造は、前記縦軸から第3の角度で第1の光信号を出力するように構成され、
前記第2の出力チャネル構造は、前記縦軸から第4の角度で第2の光信号を出力するように構成される
システム。
【請求項2】
前記第2の波長は、前記第1の波長と異なる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記基板の前記表面の前記領域の面積は、約1.0平方ミリメートルである、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記基板の前記表面の前記領域は、アライメント格子構造の一部を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1の光子のセットは、前記多波長放射ビームによる前記領域の前記照明に応答した1次回折を示し、
前記第2の光子のセットは、前記多波長放射ビームによる前記領域の前記照明に応答した1次回折を示す、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記電子信号は、前記第1の光子のセットと前記第2の光子のセットとの間の位相差を示す、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記検出システムは、前記電子信号に基づいて前記基板のアライメント位置をさらに決定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記検出システムは、光学系を含み、
前記光学系は、第1の回折角における前記基板の前記表面の前記領域からの第1の回折放射ビームを収集することと、第2の回折角における前記基板の前記表面の前記領域からの第2の回折放射ビームを収集することと、を行い、
前記第1の回折放射ビームは、前記第1の光子のセットを含み、
前記第2の回折放射ビームは、前記第2の光子のセットを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1の回折放射ビームは、前記多波長放射ビームによる前記領域の前記照明に応答した1次回折を示し、
前記第2の回折放射ビームは、前記多波長放射ビームによる前記領域の前記照明に応答した1次回折を示す、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記光学系は、マイクロレンズ構造を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
記多モード分散導波路構造は、前記第1の入力チャネル構造から前記第1の光子のセットを受け取ることと、前記第2の入力チャネル構造から前記第2の光子のセットを受け取ることと、前記第1の光子のセットと前記第2の光子のセットとの間の差を示す前記第1の光信号を生成することと、前記第1の光子のセット及び前記第2の光子のセットの総和を示す前記第2の光信号を生成することと、前記第1の出力チャネル構造を介して前記第1の光信号を前記第1の検出器に伝送することと、前記第2の出力チャネル構造を介して前記第2の光信号を前記第2の検出器に伝送することと、を行う、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記第1の検出器は、前記第1の光信号を受け取ることと、前記第1の光信号の第1の測定のセットに基づいて差測定データを生成することと、を行い、
前記第2の検出器は、前記第2の光信号を受け取ることと、前記第2の光信号の第2の測定のセットに基づいて総和測定データを生成することと、を行う、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記検出システムは、前記差測定データ及び前記総和測定データに基づいて前記電子信号を生成する、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
光結合器を含み、
前記光結合器は、前記第1の光子のセットを受け取ることと、前記第2の光子のセットを受け取ることと、前記第1の光子のセットを前記検出システムに伝送することと、前記第2の光子のセットを前記検出システムに伝送することと、を行う、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
基板の表面の領域に向けて、第1の波長及び第2の波長を含む多波長放射ビームを放出することを行う放射源と、
前記多波長放射ビームによる前記領域の照射に応答した前記第1の波長の1次回折を示す第1の回折放射ビームを測定することと、前記多波長放射ビームによる前記領域の前記照射に応答した前記第2の波長の1次回折を示す第2の回折放射ビーム(第2の光子のセット)を測定することと、前記測定された第1の回折放射ビーム及び前記測定された第2の回折放射ビームに基づいて電子信号を生成することと、を行うメトロロジシステムと、を備え
前記メトロロジシステムは、多モード分散導波路構造と、第1の検出器と、第2の検出器と、を含み、
前記多モード分散導波路構造は、第1の入力チャネル構造と、第2の入力チャネル構造と、第1の出力チャネル構造と、第2の出力チャネル構造と、を含み、
前記第1の入力チャネル構造は、前記多モード分散導波路構造の縦軸から第1の角度で前記第1の回折放射ビームを収集するように構成され、
前記第2の入力チャネル構造は、前記縦軸から第2の角度で前記第2の回折放射ビームを収集するように構成され、
前記第1の出力チャネル構造は、前記縦軸から第3の角度で第1の光信号を出力するように構成され、
前記第2の出力チャネル構造は、前記縦軸から第4の角度で第2の光信号を出力するように構成される
集積光デバイス。
【請求項16】
前記電子信号は、前記測定された第1の回折放射ビームと、前記測定された第2の回折放射ビームと、の間の位相差を示す、請求項15に記載の集積光デバイス。
【請求項17】
前記メトロロジシステムは、前記生成された電子信号に基づいて前記基板のアライメント位置をさらに決定する、請求項15に記載の集積光デバイス。
【請求項18】
放射源により、第1の波長及び第2の波長を有する多波長放射ビームを生成すること、
前記放射源により、基板の表面の領域に向けて前記多波長放射ビームを伝送すること、
メトロロジシステムにより、前記多波長放射ビームによる前記領域の照射に応答した前記第1の波長の1次回折を示す第1の回折放射ビームを測定すること、
前記メトロロジシステムにより、前記多波長放射ビームによる前記領域の前記照射に応答した前記第2の波長の1次回折を示す第2の回折放射ビームを測定すること、及び、
前記メトロロジシステムにより、前記測定された第1の回折放射ビーム及び前記測定された第2の回折放射ビームに基づいて電子信号を生成すること、を含み、
前記メトロロジシステムは、多モード分散導波路構造と、第1の検出器と、第2の検出器と、を含み、
前記多モード分散導波路構造は、第1の入力チャネル構造と、第2の入力チャネル構造と、第1の出力チャネル構造と、第2の出力チャネル構造と、を含み、
前記第1の入力チャネル構造は、前記多モード分散導波路構造の縦軸から第1の角度で前記第1の回折放射ビームを収集するように構成され、
前記第2の入力チャネル構造は、前記縦軸から第2の角度で前記第2の回折放射ビームを収集するように構成され、
前記第1の出力チャネル構造は、前記縦軸から第3の角度で第1の光信号を出力するように構成され、
前記第2の出力チャネル構造は、前記縦軸から第4の角度で第2の光信号を出力するように構成される
方法。
【請求項19】
前記電子信号は、前記第1の回折放射ビームと前記第2の回折放射ビームとの間の位相差を示す、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記メトロロジシステムにより、前記電子信号に基づいて前記基板のアライメント位置を決定することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2020年6月24日に出願され、参照により全体として本明細書に援用される米国仮特許出願第63/043,543号の優先権を主張するものである。
【0002】
[0002] 本開示は、リソグラフィ装置のための光センサ及びセンシングシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] リソグラフィ装置は、基板上、通常、基板のターゲット部分上に所望のパターンを施す機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造において使用することができる。その場合、パターニングデバイス(これは、同義でマスク又はレチクルと呼ばれる)を使用して、形成中のICの個々の層上に形成される回路パターンを生成することができる。このパターンは、基板(例えば、シリコン(Si)ウェーハ)上のターゲット部分(例えば、1つ又は幾つかのダイの一部を含む)上に転写することができる。パターンの転写は、一般的に、基板上に設けられた放射感応性材料(例えば、レジスト)の層上への結像によるものである。一般に、単一の基板は、連続的にパターン形成される隣接したターゲット部分のネットワークを含む。従来のリソグラフィ装置は、ターゲット部分上にパターン全体を一度に露光させることによって各ターゲット部分が照射される、いわゆるステッパと、所与の方向(「スキャン」方向)に放射ビームを用いてパターンをスキャンする一方、同期してこのスキャン方向に対して平行又は逆平行(例えば、反対)にターゲット部分をスキャンすることによって各ターゲット部分が照射される、いわゆるスキャナとを含む。パターンを基板上にインプリントすることにより、パターニングデバイスから基板にパターンを転写することも可能である。
【0004】
[0004] 半導体製造プロセスが継続的に進歩しているため、何十年にもわたり、1デバイス当たりのトランジスタなどの機能素子の量が着実に増加している一方、回路素子の寸法は、継続的に減少しており、一般的にムーアの法則と呼ばれる傾向に従っている。ムーアの法則に遅れをとらないために、半導体業界は、一層小さいフィーチャの作成を可能にする技術を追求している。基板上にパターンを投影するために、リソグラフィ装置は、電磁放射を使用し得る。この放射の波長は、基板上にパターン形成されるフィーチャの最小サイズを決定する。現在使用されている一般的な波長は、365nm(i線)、248nm、193nm及び13.5nmである。
【0005】
[0005] 極端紫外線(EUV)(例えば、約50ナノメートル(nm)以下の波長を有し(ときに軟X線とも呼ばれる)、及び約13nmの波長の光を含む電磁放射)は、基板(例えば、シリコンウェーハ)内又は基板上に極めて小さいフィーチャを製造するために、リソグラフィ装置内において又はリソグラフィ装置と共に使用され得る。4nm~20nmの範囲内の波長(例えば、6.7nm又は13.5nm)を有するEUV放射を使用するリソグラフィ装置を使用して、例えば193nmの波長を有する放射を使用するリソグラフィ装置と比べて、より小さいフィーチャを基板上に形成することができる。
【0006】
[0006] EUV光を生成する方法は、EUV領域の輝線を有する元素、例えばキセノン(Xe)、リチウム(Li)又はスズ(Sn)を有する材料をプラズマ状態に変換することを含むが、必ずしもこれに限定されない。例えば、レーザ生成プラズマ(LPP)と呼ばれるそのような方法の1つでは、プラズマは、例えば、材料の液滴、プレート、テープ、ストリーム又はクラスタの形態のターゲット材料(これは、LPP源に関連して同義で燃料と呼ばれる)を、ドライブレーザと呼ばれることがある増幅光ビームで照射することによって生成され得る。このプロセスのために、プラズマは、一般的に密閉容器(例えば、真空チャンバ)内で生成され、様々なタイプのメトロロジ機器を使用してモニタリングされる。
【発明の概要】
【0007】
[0007] 本開示は、自己参照集積アライメントセンサを含む基板アライメントセンシングシステムを使用して、基板(例えば、ウェーハ)のアライメントを決定するためのシステム、装置、方法及びコンピュータプログラムの様々な態様を記載する。幾つかの態様では、自己参照集積アライメントセンサは、(例えば、図4~9を参照して説明されるように)オンアクシス照明及びオフアクシス検出を利用するように構成され得る。他の態様では、自己参照集積アライメントセンサは、(例えば、図10~12を参照して説明されるように)オフアクシス照明及びオンアクシス検出を利用するように構成され得る。「オンアクシス」という用語は、測定中の基板の表面の面法線と実質的に平行な方向(例えば、測定中の基板の表面に対して実質的に垂直な方向)を指し、「オフアクシス」という用語は、面法線と実質的に非平行な(例えば、傾斜した、斜めの)方向(例えば、測定中の基板の表面に対して実質的に非垂直な方向)を指す。
【0008】
[0008] 幾つかの態様では、本開示は、照明システム(例えば、放射源、ソース照明サブシステム)及び検出システム(例えば、メトロロジシステム)を含み得るシステムを記載する。幾つかの態様では、照明システム及び検出システムは、集積光デバイスに含まれ得る。
【0009】
[0009] 照明システムは、第1の波長及び第2の波長を含む多波長放射ビームを生成するように構成され得る。幾つかの態様では、多波長放射ビームは、白色光ビームなどのインコヒーレント放射ビームを含み得る。幾つかの態様では、第2の波長は、第1の波長と異なり得る。照明システムは、基板の表面の領域に多波長放射ビームを伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、基板の表面の領域の面積は、約1.0平方ミリメートルである。例えば、基板の表面の領域の直径は、約35ミクロンであり得る。幾つかの態様では、基板の表面の領域は、アライメント格子構造の一部を含み得る。
【0010】
[0010] 検出システムは、多波長放射ビームによる領域の照明(例えば、照射)に応答して基板の表面の領域から回折された第1の光子のセットを含む第1の回折放射ビームを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、第1の回折放射ビームに含まれる第1の光子のセットは、多波長放射ビームによる領域の照明に応答した1次回折を示し得る。検出システムは、多波長放射ビームによる領域の照明に応答して基板の表面の領域から回折された第2の光子のセットを含む第2の回折放射ビームを受け取るようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第2の回折放射ビームに含まれる第2の光子のセットは、多波長放射ビームによる領域の照明に応答した1次回折を示し得る。
【0011】
[0011] 検出システムは、第1の光子のセット及び第2の光子のセットに基づいて電子信号を生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、電子信号は、第1の光子のセットと第2の光子のセットとの間の位相差を示し得る。幾つかの態様では、検出システムは、電子信号に基づいて基板のアライメント位置を決定するようにさらに構成され得る。
【0012】
[0012] 幾つかの態様では、照明システムは、オンアクシス照明システムであり得、多波長放射ビームは、オンアクシス多波長放射ビームであり得る。幾つかの態様では、検出システムは、オフアクシス検出システムであり得、第1の回折放射ビームは、第1のオフアクシス回折角で基板の表面の領域から回折された第1のオフアクシス回折放射ビームであり得、第2の回折放射ビームは、第2のオフアクシス回折角で基板の表面の領域から回折された第2のオフアクシス回折放射ビームであり得る。幾つかの態様では、検出システムは、第1の回折放射ビームを受け取るように構成された第1のオフアクシス検出システムと、第2の回折放射ビームを受け取るように構成された第2のオフアクシス検出システムと、を含み得る。
【0013】
[0013] 幾つかの態様では、第1及び第2のオフアクシス検出システムは、それぞれほぼ同じ波長の実質的に単色の回折放射を検出するように構成された第1及び第2の検出器を含み得る。例えば、第1のオフアクシス検出システムは、約450nm~約500nmの波長を有する放射の正の1次回折を検出するように構成された正の青色光検出器を含み得、第2のオフアクシス検出システムは、同様に約450nm~約500nmの波長を有する放射の負の1次回折を検出するように構成された負の青色光検出器を含み得る。別の例では、第1のオフアクシス検出システムは、約550nm~約575nmの波長を有する放射の正の1次回折を検出するように構成された正の緑色光検出器を含み得、第2のオフアクシス検出システムは、同様に約550nm~約575nmの波長を有する放射の負の1次回折を検出するように構成された負の緑色光検出器を含み得る。さらに別の例では、第1のオフアクシス検出システムは、約625nm~約675nmの波長を有する放射の正の1次回折を検出するように構成された正の赤色光検出器を含み得、第2のオフアクシス検出システムは、同様に約625nm~約675nmの波長を有する放射の負の1次回折を検出するように構成された負の赤色光検出器を含み得る。
【0014】
[0014] 幾つかの態様では、第1及び第2のオフアクシス検出システムは、それぞれ異なる波長の実質的に単色の放射を検出するように構成された第1及び第2の検出器を含み得る。例えば、第1及び第2のオフアクシス検出システムは、それぞれ正の青色光検出器及び正の緑色光検出器を含み得る。別の例では、第1及び第2のオフアクシス検出システムは、それぞれ正の緑色光検出器及び負の赤色光検出器を含み得る。幾つかの態様では、放射ビームを説明するために使用されるときの「正の」及び「負の」という用語は、入射又は回折放射の相対方向を示す場合があり、したがって、それらの順序は、交換され得るか、又は「第1の」及び「第2の」若しくは「A」及び「B」などの用語に置き換えられ得る。これらの態様では、「正の」及び「負の」という用語は、大きさ又は値を示さなくてもよい。
【0015】
[0015] 幾つかの態様では、検出システムは、第1の回折角における基板の表面の領域からの第1の回折放射ビームを収集するように構成された光学系を含み得る。幾つかの態様では、第1の回折放射ビームは、多波長放射ビームによる領域の照明に応答した1次回折を示し得る。幾つかの態様では、光学系は、第2の回折角における基板の表面の領域からの第2の回折放射ビームを収集するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第2の回折放射ビームは、多波長放射ビームによる領域の照明に応答した1次回折を示し得る。幾つかの態様では、光学系は、マイクロレンズ構造を含み得る。
【0016】
[0016] 幾つかの態様では、システムは、光結合器をさらに含み得る。光結合器は、第1の光子のセットを受け取り、第2の光子のセットを受け取り、第1の光子のセットを検出システムに伝送し、及び第2の光子のセットを検出システムに伝送するように構成され得る。幾つかの態様では、光結合器は、微小電気機械システム(MEMS)ベース光結合器であり得るか、又はMEMSベース光結合器を含み得る。幾つかの態様では、光結合器は、レンズトップ垂直方向湾曲結合器(例えば、エレファントカプラ、レンズトップ垂直方向湾曲シリコン導波路)、レンズ垂直結合器に対する直接的なレーザ書き込み、イルミネータ(例えば、放射源)及び受光器(例えば、放射検出器)の両方として機能することができる広帯域波長非感応性内外結合器、格子の異なる部分で異なる波長サブバンドをカバーし得る多周期格子若しくはチャープ格子を有する光結合器(例えば、ピーク位置間にチャープを有する多周期格子)、3D集積光学系のためのマルチレベル(例えば、多層)光結合器、任意の他の適切な光結合器又はそれらの任意の組み合わせなどの広帯域オンチップ光結合器を含み得るが、それに限定されない。
【0017】
[0017] 幾つかの態様では、検出システムは、多モード分散導波路構造と、第1の検出器と、第2の検出器と、を含み得る。幾つかの態様では、多モード分散導波路構造は、第1の入力チャネル構造と、第2の入力チャネル構造と、第1の出力チャネル構造と、第2の出力チャネル構造と、を含み得る。幾つかの態様では、多モード分散導波路構造は、第1の入力チャネル構造から第1の光子のセットを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、多モード分散導波路構造は、第2の入力チャネル構造から第2の光子のセットを受け取るようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、多モード分散導波路構造は、第1の光子のセットと第2の光子のセットとの間の差を示す第1の光信号を生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、多モード分散導波路構造は、第1の光子のセット及び第2の光子のセットの総和を示す第2の光信号を生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、多モード分散導波路構造は、第1の出力チャネル構造を介して第1の光信号を第1の検出器に伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、多モード分散導波路構造は、第2の出力チャネル構造を介して第2の光信号を第2の検出器に伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第1の検出器は、第1の光信号を受け取るようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第1の検出器は、第1の光信号の第1の測定のセットに基づいて差測定データを生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第2の検出器は、第2の光信号を受け取るようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第2の検出器は、第2の光信号の第2の測定のセットに基づいて総和測定データを生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、検出システムは、差測定データ及び総和測定データに基づいて電子信号を生成するようにさらに構成され得る。
【0018】
[0018] 幾つかの態様では、本開示は、装置を記載する。装置は、集積光デバイスを含み得る。集積光デバイスは、放射源及びメトロロジシステムを含み得る。放射源は、基板の表面の領域に向けて多波長放射ビームを放出するように構成され得る。多波長放射ビームは、第1の波長及び第2の波長を含み得る。メトロロジシステムは、多波長放射ビームによる領域の照射に応答した第1の波長の1次回折を示す第1の回折放射ビームを測定するように構成され得る。メトロロジシステムは、多波長放射ビームによる領域の照射に応答した第2の波長の1次回折を示す第2の回折放射ビームを測定するようにさらに構成され得る。メトロロジシステムは、測定された第3の放射ビーム及び測定された第4の放射ビームに基づいて電子信号を生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、電子信号は、第1の光子のセットと第2の光子のセットとの間の位相差を示し得る。幾つかの態様では、メトロロジシステムは、電子信号に基づいて基板のアライメント位置を決定するようにさらに構成され得る。
【0019】
[0019] 幾つかの態様では、本開示は、基板のアライメントを決定する方法を記載する。本方法は、放射源により、第1の波長及び第2の波長を有する多波長放射ビームを生成することを含み得る。本方法は、放射源により、基板の表面の領域に向けて多波長放射ビームを伝送することをさらに含み得る。本方法は、メトロロジシステムにより、多波長放射ビームによる領域の照射に応答した第1の波長の1次回折を示す第1の回折放射ビームを測定することをさらに含み得る。本方法は、メトロロジシステムにより、多波長放射ビームによる領域の照射に応答した第2の波長の1次回折を示す第2の回折放射ビームを測定することをさらに含み得る。本方法は、メトロロジシステムにより、測定された第1の光子のセット及び測定された第2の光子のセットに基づいて電子信号を生成することをさらに含み得る。幾つかの態様では、電子信号は、第1の回折放射ビームと第2の回折放射ビームとの間の位相差を示し得る。幾つかの態様では、本方法は、メトロロジシステムにより、電子信号に基づいて基板のアライメント位置を決定することをさらに含み得る。
【0020】
[0020] さらなる特徴及び利点並びに様々な態様の構造及び動作は、添付の図面を参照して以下に詳細に記載される。本開示は、本明細書に記載される特定の態様に限定されないことに留意されたい。そのような態様は、本明細書では、単なる例示目的で提示されるものである。さらなる態様は、本明細書に含まれる教示に基づいて当業者に明らかになるであろう。
【0021】
[0021] 本明細書に組み込まれ、及び本明細書の一部を形成する添付の図面は、本開示を図示し、発明の詳細な説明と共に本開示の態様の原理を説明し、当業者が本開示の態様を製造及び使用することを可能にすることにさらに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1A】[0022]本開示の幾つかの態様による例示的反射型リソグラフィ装置の概略図である。
図1B】[0023]本開示の幾つかの態様による例示的透過型リソグラフィ装置の概略図である。
図2】[0024]本開示の幾つかの態様による、図1Aに示される反射型リソグラフィ装置のより詳細な概略図である。
図3】[0025]本開示の幾つかの態様による例示的リソグラフィセルの概略図である。
図4】[0026]本開示の幾つかの態様による、オンアクシス照明及びオフアクシス検出を利用するように構成された例示的基板アライメントセンシングシステムの概略図である。
図5A】[0027]本開示の幾つかの態様による、オンアクシス照明及びオフアクシス検出を利用するように構成された他の例示的基板アライメントセンシングシステムの概略図である。
図5B】[0027]本開示の幾つかの態様による、オンアクシス照明及びオフアクシス検出を利用するように構成された他の例示的基板アライメントセンシングシステムの概略図である。
図6A】[0028]本開示の幾つかの態様による、オンアクシス照明及びオフアクシス検出を利用するように構成された別の例示的基板アライメントセンシングシステムの概略図である。
図6B】[0029]例示的多モード分散導波路構造の概略図である。
図6C】[0030]本開示の幾つかの態様による例示的オフアクシス検出サブシステムの概略図である。
図6D】[0030]本開示の幾つかの態様による例示的オフアクシス検出サブシステムの概略図である。
図7】[0031]本開示の幾つかの態様によるオフアクシス検出を利用するように構成された例示的基板アライメントセンシングシステムの一部の概略図である。
図8】[0032]本開示の幾つかの態様によるオフアクシス検出を利用するように構成された別の例示的基板アライメントセンシングシステムの一部の概略図である。
図9】[0033]本開示又はその1つ若しくは複数の部分の幾つかの態様による、オンアクシス照明及びオフアクシス検出を利用して基板のアライメントを決定する例示的方法である。
図10】[0034]本開示の幾つかの態様による、オフアクシス照明及びオンアクシス検出を利用するように構成された例示的基板アライメントセンシングシステムの概略図である。
図11A】[0035]本開示の幾つかの態様による、オフアクシス照明及びオンアクシス検出を利用するように構成された別の例示的基板アライメントセンシングシステムの概略図である。
図11B】[0035]本開示の幾つかの態様による、オフアクシス照明及びオンアクシス検出を利用するように構成された別の例示的基板アライメントセンシングシステムの概略図である。
図11C】[0035]本開示の幾つかの態様による、オフアクシス照明及びオンアクシス検出を利用するように構成された別の例示的基板アライメントセンシングシステムの概略図である。
図11D】[0035]本開示の幾つかの態様による、オフアクシス照明及びオンアクシス検出を利用するように構成された別の例示的基板アライメントセンシングシステムの概略図である。
図11E】[0035]本開示の幾つかの態様による、オフアクシス照明及びオンアクシス検出を利用するように構成された別の例示的基板アライメントセンシングシステムの概略図である。
図11F】[0035]本開示の幾つかの態様による、オフアクシス照明及びオンアクシス検出を利用するように構成された別の例示的基板アライメントセンシングシステムの概略図である。
図12】[0036]本開示又はその1つ若しくは複数の部分の幾つかの態様による、オフアクシス照明及びオンアクシス検出を利用して基板のアライメントを決定する例示的方法である。
図13】[0037]本開示又はその1つ若しくは複数の部分の幾つかの態様を実装するための例示的コンピュータシステムである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[0038] 本開示の特徴及び利点は、同様の参照符号が全体を通して対応する要素を識別する図面と併せて、以下に記載される詳細な説明からより明らかになるであろう。図面では、別段の記載のない限り、一般に、同様の参照番号は、同一の、機能的に類似した及び/又は構造的に類似した要素を示す。さらに、一般に、参照番号の1つ又は複数の一番左の数字は、その参照番号が最初に現れた図を識別する。別段の記載のない限り、本開示全体を通して提供される図面は、一定の縮尺の図面であると見なされるべきではない。
【0024】
[0039] 本明細書は、本開示の特徴を組み込んだ1つ又は複数の実施形態を開示する。1つ又は複数の開示される実施形態は、単に本開示を説明するものである。本開示の範囲は、1つ又は複数の開示される実施形態に限定されない。本開示の広さ及び範囲は、本明細書に添付される特許請求の範囲及びその均等物によって規定される。
【0025】
[0040] 1つ又は複数の記載される実施形態及び本明細書における「一実施形態」、「ある実施形態」、「例示的実施形態」などへの言及は、1つ又は複数の記載される実施形態が特定の特徴、構造又は特性を含み得るが、すべての実施形態がその特定の特徴、構造又は特性を必ずしも含まなくてもよいことを示す。また、そのような表現は、必ずしも同じ実施形態を指すわけではない。さらに、特定の特徴、構造又は特性がある実施形態との関連で説明される場合、明示的な記載の有無にかかわらず、他の実施形態との関連でそのような特徴、構造又は特性に影響を与えることは、当業者の知識の範囲内であることが理解される。
【0026】
[0041] 「正」、「負」、「真下」、「下」、「下部」、「上方」、「上」、「上部」などの空間相対的用語は、本明細書では、図面に示されるような、別の1つ又は複数の要素又は特徴に対するある要素又は特徴の関係性を説明するために説明の便宜上使用され得る。空間相対的用語は、図面に示される配向に加えて、使用中又は動作中のデバイスの異なる配向を包含することが意図される。デバイスは、別様に配向され得(90度回転されるか又は他の配向において)、本明細書で使用される空間相対的記述子は、同様にそれに応じて解釈され得る。加えて、「第1の」、「第2の」、「第3の」などの用語は、本明細書で説明の便宜上使用される場合があり、動作又はコンポーネントのタイミング、順序付け、ランキング又は優先度を指すことが意図されるものではない。
【0027】
[0042] 本明細書において「約」という用語は、特定の技術に基づいて変動し得る所与の量の値を示す。特定の技術に基づいて、「約」という用語は、例えば、値の10~30%の範囲内で変動する所与の量の値(例えば、値の±10%、±20%又は±30%)を示し得る。
【0028】
[0043] 概要
[0044] 一般的に、ICは、層ごとに構築され、30以上の層を有し得る。オンプロダクトオーバーレイ(OPO)は、これらの層を正確に重ねて製作するリソグラフィ装置の能力の尺度である。連続する層又は同じ層上の複数のプロセスは、前の層と正確にアライメントされなければならない。そうでなければ、構造間の電気的接触が不十分となる可能性があり、結果として得られるデバイスは、仕様通りに機能しないことがあり得る。正確なアライメント(例えば、オーバーレイエラーの減少)は、デバイスの歩留まりを向上させ、より小さいプロダクトパターンの製作を可能にし得る。パターン形成された基板内又はパターン形成された基板上に形成される連続する層間のオーバーレイエラーは、リソグラフィ装置の露光システムの様々な部分によって制御することができる。
【0029】
[0045] プロセス誘起ウェーハエラーは、OPOエラーの主な原因となり得る。OPOエラーは、パターンの複雑さ及びパターン形成された層の量に起因し得る。OPOエラーは、比較的高い空間的変動を有する可能性があり、これは、ウェーハごとに及び各ウェーハ内で変動し得る。フィールド内の幾つかのアライメントマークの相対位置の測定は、OPOエラーを減少させることができ、及びOPOエラーの補正に役立ち得る。フィールド内のアライメントエラーの変動は、例えば、回帰モデルにおいてフィールド内のOPOエラーを補正するために使用することができる。
【0030】
[0046] 基板上にデバイスフィーチャを正確に配置するようにリソグラフィプロセスを制御するために、1つ又は複数の回折ターゲット(例えば、アライメントマーク)が基板上に設けられ得、リソグラフィ装置は、1つ又は複数の回折ターゲットの位置を測定するように構成された1つ又は複数のアライメントセンサ(例えば、位置測定装置を形成する)を含み得る。加えて、フリンジパターンは、構造化照明を提供するためにアライメントセンサの2つのオフアクシスコヒーレントビームによって形成され得、構造化照明は、回折ターゲット非対称性を調査し、及び別個の物理的基準格子の必要性を実質的に排除するための投影基準格子として機能し得る。プロセス誘起ウェーハエラーは、特定の測定フィールド内の幾つかのアライメントマークの相対位置を測定することによってさらに軽減することができる。例えば、フィールド内のアライメントエラー変動を使用して、フィールド内のOPOを補正するようにモデルをフィットさせることができる。
【0031】
[0047] リソグラフィ装置は、回折ターゲットの位置を測定し、及びリソグラフィ装置に対して基板をアライメントさせるように構成された1つ又は複数のアライメントシステムを含み得る。例えば、データは、単一の検出器及び4つの異なる波長を用いる自己参照干渉計を採用し、ソフトウェアのアライメント信号を抽出するSMart Alignment Sensor Hybrid(SMASH)を用いて取得することができる。SMASHセンサの一例は、例えば、参照により全体として本明細書に援用される、2005年11月1日に発行された「Lithographic Apparatus, Device Manufacturing Method, and Device Manufactured Thereby」という名称の米国特許第6,961,116号に記載されている。別の例では、データは、7つの回折次数のそれぞれを専用検出器に誘導するAdvanced Technology using High order ENhancement of Alignment(ATHENA)センサを用いて取得され得る。ATHENAセンサの一例は、例えば、参照により全体として本明細書に援用される、2001年10月2日に発行された「Lithographic Projection Apparatus with an Alignment System for Aligning Substrate on Mask」という名称の米国特許第6,297,876号に記載されている。
【0032】
[0048] さらに別の例では、アライメントシステムは、アライメントマーカの2つのオーバーラップする像を生成し、これらの2つのオーバーラップする像を互いに対して180°回転させ、及び瞳面内において、これらの2つのオーバーラップする像の干渉するフーリエ変換の強度変動を検出するように構成された自己参照干渉計を含み得る。これらの強度変動は、2つのオーバーラップする像の異なる回折次数間の位相差に対応し得る。自己参照干渉計は、アライメントプロセスで使用するために、この位相差から位相差位置情報を導出することができる。自己参照干渉計を含む例示的アライメントシステムは、例えば、2008年3月5日に付与された「Lithographic Apparatus and Device Manufacturing Method」という名称の欧州特許第1 372 040号及び2013年12月17日に発行された「Self-Referencing Interferometer, Alignment System, and Lithographic Apparatus」という名称の米国特許第8,610,898号に記載されており、これらの特許のそれぞれは、参照により全体として本明細書に援用される。
【0033】
[0049] 加えて、複数のアライメントマークの測定は、フィールド内ディストーションのモデリング及び補正を可能にし得る。例えば、並列ウェーハアライメントシステムは、全体的なスループットに実質的に影響を与えることなく、フィールド内ディストーションの補正を可能するために実装され得る。これらの並列ウェーハアライメントシステムは、干渉法及び多モード干渉(MMI)を利用して、回折ターゲットの位置を測定し、リソグラフィ装置に対して基板をアライメントさせることができる。例示的並列ウェーハアライメントシステムは、例えば、2018年8月29日に出願された「Compact Alignment Sensor Arrangements」という名称の米国仮特許出願第62/724,198号及び2019年7月24日に出願された「On Chip Wafer Alignment Sensor」という名称の米国仮特許出願第62/877,964号に記載されており、これらの出願のそれぞれは、参照により全体として本明細書に援用される。
【0034】
[0050] しかしながら、これら及び他のアライメントシステム及び技術は、特定の欠点及び制限の対象となり得る。例えば、これらのアライメントシステム及び技術の幾つかは、アライメントマークフィールド内のディストーション(例えば、フィールド内ディストーション)を実質的に測定できない場合がある。別の例では、これらのアライメントシステム及び技術の幾つかは、約1.0ミクロン未満の格子ピッチなどのより細かいアライメント格子ピッチを実質的に測定できない場合がある。さらに別の例では、これらのアライメントシステム及び技術の幾つかは、複数の回折ターゲットを実質的に同時に測定する能力が限られている場合がある。さらに別の例では、これらのアライメントシステム及び技術の幾つかは、例えば、複数のイルミネータの2次元(2D)制御の要件に基づいて比較的かさばり、複雑な場合がある。さらに、これらのアライメントシステム及び技術の幾つかは、一度に1つのアライメントマークの1つの位置のみを測定することができ、したがって、現在のアライメントセンサ技術を使用して多くのマークの位置を測定しようとすると、多大な時間及びスループットに関する不利益がもたらされる。さらにまた、これらのアライメントシステム及び技術の幾つかは、導波路格子を利用し得るが、それらの波長依存性は、異なる波長でエレベーションシフトを生じさせ得る。
【0035】
[0051] したがって、基板上に製作された回折ターゲットに対するナノメートルスケール精度のアライメントが可能なアライメントシステムが必要とされている。さらに、フィールド内ディストーションを測定することが可能であり、より細かい回折ターゲットピッチをサポートし、及びより多数の回折ターゲットを実質的に同時に測定するように構成されたスケーラブルでコンパクトな(例えば、設置面積の減少)アライメントセンサが必要とされている。加えて、基板の表面から約400nm~約100nmの垂直範囲(例えば、Z軸に沿った距離)内にある全スペクトルを実質的にカバーし得る広帯域干渉計及び広帯域光結合器を含むアライメントシステムが必要とされている。
【0036】
[0052] 対照的に、本開示の幾つかの態様は、例えば、(i)多モード分散導波路を含み得る自己参照集積アライメントシステム、(ii)(例えば、自由空間と導波路との間に配置された)広帯域格子結合器又はチャープ格子、(iii)オーバーレイメトロロジ及びウェーハアライメントセンシング用途のための広帯域オンチップ光結合器を含み得る広帯域集積光学システム、(iv)集積音響光学チューナブルフィルタ(AOTF)を含み得る広帯域集積アライメントシステム並びにこれらの組み合わせを使用した、より高いアライメント精度を有する、基板のアライメントを決定するためのシステム、装置、方法及びコンピュータプログラムを提供することができる。幾つかの態様では、これらのシステム及びそれらの組み合わせは、本明細書では「基板アライメントセンシングシステム」と呼ばれることがある。幾つかの態様では、本開示は、本明細書に開示されるシステム、装置、方法及びコンピュータプログラムに関連して記載されるコンポーネント、構造、特徴及び技術の様々な組み合わせを含む基板アライメントセンシングシステムを説明する。幾つかの態様では、本開示は、暗視野照明、オフアクシス照明又はその両方を利用する基板アライメントセンシングシステムを説明する。
【0037】
[0053] 幾つかの態様では、本開示は、幾つかの態様において1つ又は複数のセンサに結合された多モード分散導波路を含み得る自己参照MMIベース集積アライメントシステムをさらに提供する。一部の干渉法ベースアライメントシステムとは対照的に、本明細書に開示される自己参照MMIベース集積アライメントシステムは、傾斜MMIデバイスを含み得る窒化ケイ素(SiN)技術システムを利用し得る。本明細書に開示される自己参照MMIベース集積アライメントシステムに対する多くの例示的態様が存在する。例えば、本開示の態様は、(i)小さい波長帯域にわたり干渉計として良好に機能すること、(ii)サイズが実質的によりコンパクトであること(例えば、システム全体が約5ミリメートル(mm)×約5mmのサイズであることが可能であり、これは、より優れた精度及び多重並列アライメントセンシングを提供する)、(iii)システムが、同じセンシングチップ上に配置された数百のセンサを有し得るため、スケーラブルであること、(iv)費用対効果が高いこと(例えば、システムの総コストは、他のシステムよりも実質的に少ない)、(v)構造化照明に基づくより安価な集積システムを含むことにより、コスト及びハードウェアの複雑さを減少させること、(vi)サイズの減少の結果、並列化を可能にすること、(vii)照明源のアレイにおける各照明源の位相及び大きさを制御することにより、照明スポットの整形及び制御を提供すること、及び(viii)完全な集積アライメントセンサを提供することが可能な自己参照MMIベース集積アライメントシステムを提供する。
【0038】
[0054] 幾つかの態様では、本開示は、広帯域格子結合器をさらに提供する。一部の光結合器とは対照的に、本明細書に開示される広帯域格子結合器は、格子の異なる部分で異なる波長サブバンドをカバーし得る多周期格子又はチャープ格子を利用することができる。幾つかの態様では、本明細書に開示される広帯域格子結合器は、3次元(3D)集積光学系のためのマルチレベル結合器を利用することができる。幾つかの態様では、本明細書に開示される広帯域格子結合器は、ピーク位置間にチャープを有する多周期格子を利用し得る。本明細書に開示される広帯域格子結合器に対する多くの例示的態様が存在する。例えば、本開示の態様は、アライメントマークに対して光を内外に結合させるための一意解を集積された単一チップベースアライメントシステムに提供する広帯域格子結合器を提供する。
【0039】
[0055] 幾つかの態様では、本開示は、オーバーレイメトロロジ及びウェーハアライメントセンシング用途のための広帯域オンチップ光結合器を含む広帯域集積光学システムをさらに提供する。幾つかの態様では、広帯域オンチップ光結合器は、エレファントカプラなどのレンズトップ垂直方向湾曲結合器を含み得る。幾つかの態様では、広帯域オンチップ光結合器は、レンズ垂直結合器に対して直接的なレーザ書き込みを利用し得る。幾つかの態様では、広帯域集積光学システムは、本明細書に記載される様々なアライメントシステムのためのイルミネータ及び受光器の両方として機能することができる広帯域波長非感応性内外結合器を利用し得る。幾つかの態様では、広帯域集積光学システムは、照明スポットのビームステアリング、フォーカス及び制御のための1次元(1D)若しくは2Dアレイ内に含まれ得るか、又はそのような1D若しくは2Dアレイとして機能し得る。本明細書に開示される広帯域集積光学システムに対する多くの例示的態様が存在する。例えば、本開示の態様は、(i)集積光学系用途並びにアライメント及びオーバーレイメトロロジ用途のために、広い波長帯域にわたり実質的に波長に依存しないこと、(ii)照明スポットにわたり向上した制御を提供するために2Dアレイ構成に含まれること、及び(iii)波長変化を補償し、それによりサブ波長帯域ごとに必要とされるアレイの数を減少させ得ることが可能である広帯域集積光学システムを提供する。
【0040】
[0056] 幾つかの態様では、本開示は、広帯域集積アライメントシステムをさらに提供する。幾つかの態様では、広帯域集積アライメントシステムは、アライメントマークピッチに似た格子を生成するように構成された集積音響光学チューナブルフィルタ(AOTF)を含み得る。幾つかの態様では、AOTFは、表面弾性波(SAW)トランスデューサを含み得るか、又はSAWトランスデューサと一体化され得る。幾つかの態様では、広帯域集積アライメントシステムは、レンズトップ垂直方向湾曲結合器、レンズ垂直結合器に対する直接的なレーザ書き込み、イルミネータ及び受光器の両方として機能することができる広帯域波長非感応性内外結合器又は任意の他の適切な光結合器などの広帯域オンチップ光結合器を含み得る。本明細書に開示される広帯域集積アライメントシステムに対する多くの例示的態様が存在する。例えば、本開示の態様は、アライメントセンシング用途に関して、他の集積光学系用途の波長に依存した問題を実質的に解決する広帯域集積アライメントシステムを提供する。
【0041】
[0057] 本明細書に開示されるシステム、装置、方法及びコンピュータプログラムに対する多くの例示的態様が存在する。例えば、本開示の態様は、幾つかの態様では、同じ共通のプラットフォーム上に数百のセンサが実装され得るため、精度の向上、コストの低下及びスケーラビリティを提供することができる。別の例では、本明細書に開示されるコンポーネント(例えば、照明源、光結合器、ファイバ、ミラー、レンズ、プリズム、ビームスプリッタ、波長板、導波路、ポラライザ、偏光回転子、検出器、プロセッサ及び他の適切な構造)の集積は、基板上に位置決めされたアライメントマークのアライメント位置などの特性を測定するための小型単一チップセンサを提供することができる。さらに別の例では、本開示の態様は、同じ基板上に位置決めされた複数のアライメントマークの異なる測定を同時に又はリアルタイムで実施することができる単一オンチップ集積アライメントシステム上に配置された複数のセンサ(例えば、センサアレイ)を提供することができる。さらに別の例では、本開示の態様は、正確で一貫性のあるウェーハアライメントのために、安定性及び位相精度の実質的向上並びに光結合損失の減少を提供することができる。さらに別の例では、本開示の態様は、ウェーハ上に印刷されたアライメント格子マークに対するナノメートルスケール精度のアライメントを提供することができる。さらに別の例では、本開示の態様は、より細かいアライメント格子ピッチをサポートし、及び複数のマークを同時に測定することができる、フィールド内ディストーションを測定可能なコンパクトアライメントセンサを提供することができる。さらに別の例では、本開示の態様は、設置面積が減少し、及びフィールド内ディストーションの測定の精度が向上した、自己整合されたコンパクトなセンサシステムを提供することができる。
【0042】
[0058] しかしながら、このような態様をより詳細に説明する前に、本開示の態様が実装され得る例示的環境を示すことが有益である。
【0043】
[0059] 例示的リソグラフィシステム
[0060] 図1A及び1Bは、それぞれ本開示の態様が実装され得るリソグラフィ装置100及びリソグラフィ装置100’の概略図である。図1A及び1Bに示されるように、リソグラフィ装置100及び100’は、XZ平面(例えば、X軸は、右を指し示し、Z軸は、上方を指し、Y軸は、見ている人から離れて紙面内を指す)に対して垂直な視点(例えば、側面図)から示され、パターニングデバイスMA及び基板Wは、XY平面(例えば、X軸は、右を指し示し、Y軸は、上方を指し、Z軸は、見ている人に向かって紙面から外を指す)に対して垂直な別の視点(例えば、上面図)から示される。
【0044】
[0061] 幾つかの態様では、リソグラフィ装置100及び/又はリソグラフィ装置100’は、以下の構造:放射ビームB(例えば、深紫外線(DUV)放射ビーム又は極端紫外線(EUV)放射ビーム)を調節するように構成された照明システムIL(例えば、イルミネータ);パターニングデバイスMA(例えば、マスク、レチクル又は動的パターニングデバイス)を支持するように構成され、及びパターニングデバイスMAを正確に位置決めするように構成された第1のポジショナPMに接続されたサポート構造MT(例えば、マスクテーブル);並びに基板W(例えば、レジストコートウェーハ)を保持し、及び基板Wを正確に位置決めするように構成された第2のポジショナPWに接続された、基板テーブルWT(例えば、ウェーハテーブル)などの基板ホルダの1つ又は複数を含み得る。リソグラフィ装置100及び100’は、基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ又は複数のダイを含む部分)上において、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付与されたパターンを投影するように構成された投影システムPS(例えば、屈折投影レンズシステム)も有する。リソグラフィ装置100では、パターニングデバイスMA及び投影システムPSは、反射型である。リソグラフィ装置100’では、パターニングデバイスMA及び投影システムPSは、透過型である。
【0045】
[0062] 幾つかの態様では、動作中、照明システムILは、放射源SOから(例えば、図1Bに示されるビームデリバリシステムBDを介して)放射ビームを受け取り得る。照明システムILは、放射の誘導、整形又は制御を行うための、屈折、反射、反射屈折、磁気、電磁、静電及び他のタイプの光学コンポーネント又はそれらの任意の組み合わせなどの様々なタイプの光学構造を含み得る。幾つかの態様では、照明システムILは、パターニングデバイスMAの平面において、断面に所望の空間及び角度強度分布を有するように放射ビームBを調節するように構成され得る。
【0046】
[0063] 幾つかの態様では、サポート構造MTは、基準座標系に対するパターニングデバイスMAの配向、リソグラフィ装置100及び100’の少なくとも一方の設計並びにパターニングデバイスMAが真空環境内で保持されるか否かなどの他の条件に依存する方法でパターニングデバイスMAを保持し得る。サポート構造MTは、パターニングデバイスMAを保持するために機械的、真空、静電又は他のクランプ技術を使用し得る。サポート構造MTは、例えば、フレーム又はテーブルであり得、これは、必要に応じて固定又は可動であり得る。センサを使用することにより、サポート構造MTは、パターニングデバイスMAが例えば投影システムPSに対して所望の位置にあることを確実にし得る。
【0047】
[0064] 「パターニングデバイス」MAという用語は、基板Wのターゲット部分Cにパターンを作成するためなど、放射ビームBの断面にパターンを付与するために使用することができるあらゆるデバイスを指すと広く解釈されるものとする。放射ビームBに付与されるパターンは、集積回路を形成するためにターゲット部分Cに作成される、デバイス内の特定の機能層に対応し得る。
【0048】
[0065] 幾つかの態様では、パターニングデバイスMAは、(図1Bのリソグラフィ装置100’の場合のように)透過型であり得るか、又は(図1Aのリソグラフィ装置100の場合のように)反射型であり得る。パターニングデバイスMAは、レチクル、マスク、プログラマブルミラーアレイ、プログラマブルLCDパネル、他の適切な構造又はそれらの組み合わせなどの様々な構造を含み得る。マスクは、バイナリ、レベンソン型(alternating)位相シフト又はハーフトーン型(attenuated)位相シフトなどのマスクタイプ及び様々なハイブリッドマスクタイプを含み得る。一例では、プログラマブルミラーアレイは、小型ミラーのマトリックス配置を含み得、各小型ミラーは、入ってくる放射ビームを異なる方向に反射するように個々に傾けられ得る。傾斜ミラーは、放射ビームBにパターンを付与することができ、放射ビームBは、小型ミラーのマトリックスによって反射される。
【0049】
[0066] 「投影システム」PSという用語は、広く解釈されるものであり、使用される露光放射及び/又は(例えば、基板W上の)液浸液の使用若しくは真空の使用などの他の要因に応じて、適宜、屈折、反射、反射屈折、磁気、アナモルフィック、電磁及び静電光学システム又はそれらの任意の組み合わせを含む任意のタイプの投影システムを包含し得る。真空環境は、他のガスが過剰に放射又は電子を吸収し得るため、EUV又は電子ビーム放射に使用され得る。したがって、真空環境は、真空壁及び真空ポンプを用いてビームパス全体に提供され得る。加えて、本明細書における「投影レンズ」という用語の使用は、幾つかの態様では、より一般的な用語「投影システム」PSと同義と解釈することができる。
【0050】
[0067] 幾つかの態様では、リソグラフィ装置100及び/又はリソグラフィ装置100’は、2つ(例えば、「デュアルステージ」)以上の基板テーブルWT及び/又は2つ以上のマスクテーブルを有するタイプのものであり得る。このような「マルチステージ」機械では、さらなる基板テーブルWTを並行して使用することができるか、又は1つ若しくは複数の他の基板テーブルWTが露光に使用されている間、1つ若しくは複数のテーブル上で準備ステップを行うことができる。一例では、基板Wの後続の露光の準備のステップは、基板テーブルWTの1つの上に位置する基板Wに対して、基板テーブルWTの別の1つの上に位置する別の基板Wが別の基板W上のパターンを露光させるために使用されている間に実施され得る。幾つかの態様では、さらなるテーブルは、基板テーブルWTでなくてもよい。
【0051】
[0068] 幾つかの態様では、基板テーブルWTに加えて、リソグラフィ装置100及び/又はリソグラフィ装置100’は、測定ステージを含み得る。測定ステージは、センサを保持するように配置され得る。センサは、投影システムPSの特性、放射ビームBの特性又はその両方を測定するように配置され得る。幾つかの態様では、測定ステージは、複数のセンサを保持し得る。幾つかの態様では、測定ステージは、基板テーブルWTが投影システムPSから離れたとき、投影システムPSの真下に移動し得る。
【0052】
[0069] 幾つかの態様では、リソグラフィ装置100及び/又はリソグラフィ装置100’は、基板の少なくとも一部が、投影システムPSと基板Wとの間の空間を満たすように比較的高い屈折率を有する液体(例えば、水)によって覆われ得るタイプのものであり得る。液浸液は、リソグラフィ装置の他の空間、例えばパターニングデバイスMAと投影システムPSとの間にも与えられ得る。液浸技術は、投影システムの開口数の増加を提供する。本明細書で使用される「液浸」という用語は、基板などの構造が液体中に沈められなければならないことを意味するのではなく、単に液体が露光中に投影システムと基板との間に位置することを意味する。様々な液浸技術は、参照により全体として本明細書に援用される、2005年10月4日に発行された「LITHOGRAPHIC APPARATUS AND DEVICE MANUFACTURING METHOD」という名称の米国特許第6,952,253号に記載されている。
【0053】
[0070] 図1A及び1Bを参照すると、照明システムILは、放射源SOから放射ビームBを受け取る。放射源SO及びリソグラフィ装置100又は100’は、例えば、放射源SOがエキシマレーザである場合、別個の物理的エンティティであり得る。そのような場合、放射源SOは、リソグラフィ装置100又は100’の一部を形成すると見なされず、放射ビームBは、例えば、適切な誘導ミラー及び/又はビームエキスパンダを含むビームデリバリシステムBD(例えば、図1Bに示される)を用いて放射源SOから照明システムILに渡る。他の場合、放射源SOは、例えば、放射源SOが水銀ランプである場合、リソグラフィ装置100又は100’の一体化部分であり得る。放射源SO及びイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDと共に放射システムと呼ばれることがある。
【0054】
[0071] 幾つかの態様では、照明システムILは、放射ビームの角度強度分布を調整するためのアジャスタADを含み得る。一般に、イルミネータの瞳面内の強度分布の少なくとも外側及び/又は内側半径範囲(通常、それぞれ「σ-外側」及び「σ-内側」と呼ばれる)を調節することができる。加えて、照明システムILは、インテグレータIN及び放射コレクタCO(例えば、コンデンサ又はコレクタ系)などの様々な他のコンポーネントを含み得る。幾つかの態様では、照明システムILを使用して、断面に所望の均一性及び強度分布を有するように放射ビームBを調節することができる。
【0055】
[0072] 図1Aを参照すると、動作中、放射ビームBは、サポート構造MT(例えば、マスクテーブル)上に保持され得るパターニングデバイスMA(例えば、マスク、レチクル、プログラマブルミラーアレイ、プログラマブルLCDパネル、任意の他の適切な構造又はそれらの組み合わせ)上に入射することができ、パターニングデバイスMA上に存在するパターン(例えば、設計レイアウト)によってパターン形成され得る。リソグラフィ装置100では、放射ビームBは、パターニングデバイスMAから反射され得る。パターニングデバイスMAを横断した後(例えば、パターニングデバイスMAから反射された後)、放射ビームBは、放射ビームBを基板Wのターゲット部分C上又はステージに配置されたセンサ上に集束させることができる投影システムPSを通過することができる。
【0056】
[0073] 幾つかの態様では、第2のポジショナPW及び位置センサIFD2(例えば、干渉デバイス、リニアエンコーダ又は静電容量センサ)を用いて、基板テーブルWTは、例えば、放射ビームBのパスにおいて異なるターゲット部分Cを位置決めするように正確に移動させることができる。同様に、第1のポジショナPM及び別の位置センサIFD1(例えば、干渉デバイス、リニアエンコーダ又は静電容量センサ)を使用して、放射ビームBのパスに対してパターニングデバイスMAを正確に位置決めすることができる。
【0057】
[0074] 幾つかの態様では、パターニングデバイスMA及び基板Wは、マスクアライメントマークM1及びM2並びに基板アライメントマークP1及びP2を使用してアライメントされ得る。図1A及び1Bは、基板アライメントマークP1及びP2が専用ターゲット部分を占有するとして示すが、基板アライメントマークP1及びP2は、ターゲット部分間の空間に位置し得る。基板アライメントマークP1及びP2は、ターゲット部分C間に位置する場合、スクライブラインアライメントマークとして知られる。基板アライメントマークP1及びP2は、インダイマークとして、ターゲット部分Cエリアに配置され得る。これらのインダイマークは、例えば、オーバーレイ測定のためのメトロロジマークとして使用され得る。
【0058】
[0075] 幾つかの態様では、限定ではなく、例示目的で、本明細書の図の1つ又は複数は、デカルト座標系を利用し得る。デカルト座標系は、3つの軸:X軸、Y軸及びZ軸を含む。3つの軸のそれぞれは、他の2つの軸と直交する(例えば、X軸は、Y軸及びZ軸と直交し、Y軸は、X軸及びZ軸と直交し、Z軸は、X軸及びY軸と直交する)。X軸を中心とした回転は、Rx回転と呼ばれる。Y軸を中心とした回転は、Ry回転と呼ばれる。Z軸を中心とした回転は、Rz回転と呼ばれる。幾つかの態様では、X軸及びY軸は、水平面を規定し、Z軸は、垂直方向にある。幾つかの態様では、デカルト座標系の配向は、例えば、Z軸が水平面に沿った成分を有するように異なり得る。幾つかの態様では、円柱座標系などの別の座標系が使用され得る。
【0059】
[0076] 図1Bを参照すると、放射ビームBは、サポート構造MT上に保持されるパターニングデバイスMAに入射し、パターニングデバイスMAによってパターン形成される。パターニングデバイスMAを横断した後、放射ビームBは、投影システムPSを通過し、投影システムPSは、ビームを基板Wのターゲット部分C上に集束させる。幾つかの態様では、投影システムPSは、照明システム瞳に対する瞳共役を有し得る。幾つかの態様では、放射の一部は、照明システム瞳における強度分布から生じ、マスクパターンMPにおいて回折によって影響を受けることなくマスクパターンを横断し、及び照明システム瞳における強度分布の像を生成することができる。
【0060】
[0077] 投影システムPSは、マスクパターンMPの像MP’を投影し、像MP’は、強度分布からの放射によってマスクパターンMPから生成された回折ビームにより、基板W上にコートされたレジスト層上に形成される。例えば、マスクパターンMPは、ラインアンドスペースのアレイを含み得る。上記アレイにおける及び0次回折と異なる放射の回折は、ラインに垂直な方向に方向変化を有する、方向転換された回折ビームを生成する。非回折ビーム(例えば、いわゆる0次回折ビーム)は、伝搬方向の変化なしにパターンを横断する。0次回折ビームは、投影システムPSの瞳共役の上流にある、投影システムPSの上部レンズ又は上部レンズ群を横断して、瞳共役に到達する。瞳共役の平面内にあり、及び0次回折ビームに関連した強度分布の部分は、照明システムILの照明システム瞳における強度分布の像である。幾つかの態様では、アパーチャデバイスは、投影システムPSの瞳共役を含む平面に又は実質的にそのような平面に配置され得る。
【0061】
[0078] 投影システムPSは、レンズ又はレンズ群を用いて、0次回折ビームだけでなく、1次又は1次以上の回折ビーム(不図示)を捕捉するように配置される。幾つかの態様では、ラインに垂直な方向に延在するラインパターンを結像するためのダイポール照明を使用して、ダイポール照明の解像度向上効果を利用することができる。例えば、1次回折ビームは、基板Wの高さにおいて、対応する0次回折ビームと干渉し、それにより可能な限り高い解像度及びプロセスウィンドウ(例えば、許容露光ドーズ偏差と組み合わせた使用可能な焦点深度)でマスクパターンMPの像が生成される。幾つかの態様では、非点収差は、照明システム瞳の反対の象限に放射ポール(不図示)を設けることによって減少させることができる。さらに、幾つかの態様では、非点収差は、反対の象限の放射ポールに関連した投影システムPSの瞳共役において0次ビームをブロックすることによって減少させることができる。これは、参照により全体として本明細書に援用される、2009年3月31日に発行された「LITHOGRAPHIC PROJECTION APPARATUS AND A DEVICE MANUFACTURING METHOD」という名称の米国特許第7,511,799号により詳細に記載されている。
【0062】
[0079] 幾つかの態様では、第2のポジショナPW及び位置測定システムPMS(例えば、干渉デバイス、リニアエンコーダ又は静電容量センサなどの位置センサを含む)を用いて、基板テーブルWTは、例えば、集束及びアライメントされた位置にある放射ビームBのパスにおいて異なるターゲット部分Cを位置決めするように正確に移動させることができる。同様に、(例えば、マスクライブラリの機械検索後又はスキャン中に)第1のポジショナPM及び別の位置センサ(例えば、干渉デバイス、リニアエンコーダ又は静電容量センサ)(図1Bでは不図示)を使用して、放射ビームBのパスに対してパターニングデバイスMAを正確に位置決めすることができる。パターニングデバイスMA及び基板Wは、マスクアライメントマークM1及びM2並びに基板アライメントマークP1及びP2を使用してアライメントされ得る。
【0063】
[0080] 一般に、サポート構造MTの移動は、第1のポジショナPMの一部を形成するロングストロークポジショナ(粗動位置決め)及びショートストロークポジショナ(微動位置決め)を用いて実現することができる。同様に、基板テーブルWTの移動は、第2のポジショナPWの一部を形成するロングストロークポジショナ及びショートストロークポジショナを使用して実現することができる。(スキャナとは対照的に)ステッパの場合、サポート構造MTは、ショートストロークアクチュエータにのみ接続又は固定され得る。パターニングデバイスMA及び基板Wは、マスクアライメントマークM1及びM2並びに基板アライメントマークP1及びP2を使用してアライメントされ得る。(図示されるような)基板アライメントマークは、専用ターゲット部分を占有するが、基板アライメントマークは、ターゲット部分間の空間に位置し得る(例えば、スクライブラインアライメントマーク)。同様に、2つ以上のダイがパターニングデバイスMA上に設けられる状況では、マスクアライメントマークM1及びM2は、ダイ間に位置し得る。
【0064】
[0081] サポート構造MT及びパターニングデバイスMAは、真空チャンバV内に存在し得、真空チャンバVでは、真空内ロボットを使用してマスクなどのパターニングデバイスを真空チャンバの内外に移動させることができる。代替的に、サポート構造MT及びパターニングデバイスMAが真空チャンバの外にある場合、様々な輸送動作のために、真空内ロボットに類似した真空外ロボットを使用することができる。幾つかの例では、真空内ロボット及び真空外ロボットの両方は、移動ステーションの固定された運動マウントへのペイロード(例えば、マスク)の円滑な移動のために較正される必要がある。
【0065】
[0082] 幾つかの態様では、リソグラフィ装置100及び100’は、以下のモードの少なくとも1つで使用され得る。
【0066】
[0083] 1.ステップモードでは、放射ビームBに付与されたパターン全体が一度にターゲット部分C上に投影される間、サポート構造MT及び基板テーブルWTは、基本的に静止状態に保たれる(例えば、単一静的露光)。次に、異なるターゲット部分Cが露光され得るように、基板テーブルWTがX及び/又はY方向にシフトされる。
【0067】
[0084] 2.スキャンモードでは、放射ビームBに付与されたパターンがターゲット部分C上に投影される間、サポート構造MT及び基板テーブルWTが同期してスキャンされる(例えば、単一動的露光)。サポート構造MT(例えば、マスクテーブル)に対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPSの拡大(縮小)及び像反転特性によって決定され得る。
【0068】
[0085] 3.別のモードでは、サポート構造MTは、プログラマブルパターニングデバイスMAを保持して実質的に静止状態に保たれ、放射ビームBに付与されたパターンがターゲット部分C上に投影される間、基板テーブルWTが移動又はスキャンされる。パルス放射源SOが用いられ得、基板テーブルWTの各移動後又はスキャン中の連続する放射パルス間において、必要に応じてプログラマブルパターニングデバイスが更新される。この動作モードは、プログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスMAを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
【0069】
[0086] 幾つかの態様では、リソグラフィ装置100及び100’は、上記の使用モード又は完全に異なる使用モードの組み合わせ及び/又はバリエーションを用いることができる。
【0070】
[0087] 幾つかの態様では、図1Aに示されるように、リソグラフィ装置100は、EUVリソグラフィのためのEUV放射ビームBを生成するように構成されたEUV源を含み得る。一般に、EUV源は、放射源SOにおいて構成され得、対応する照明システムILは、EUV源のEUV放射ビームBを調節するように構成され得る。
【0071】
[0088] 図2は、放射源SO(例えば、ソースコレクタ装置)、照明システムIL及び投影システムPSを含むリソグラフィ装置100をより詳細に示す。図2に示されるように、リソグラフィ装置100は、XZ平面(例えば、X軸は、右を指し示し、Z軸は、上方を指す)に対して垂直な視点(例えば、側面図)から示される。
【0072】
[0089] 放射源SOは、閉鎖構造220内で真空環境が維持され得るように構築及び配置される。放射源SOは、ソースチャンバ211及びコレクタチャンバ212を含み、EUV放射を生成し、及び伝送するように構成される。EUV放射は、ガス又は蒸気、例えば電磁スペクトルのEUV領域の放射を放出するようにEUV放射放出プラズマ210が生成される、キセノン(Xe)ガス、リチウム(Li)蒸気又はスズ(Sn)蒸気によって生成され得る。少なくとも部分的にイオン化されたEUV放射放出プラズマ210は、例えば、放電又はレーザビームによって生成され得る。効率的な放射の生成のために、例えば約10.0パスカル(Pa)のXeガス、Li蒸気、Sn蒸気又は任意の他の適切なガス若しくは蒸気の分圧を使用することができる。幾つかの態様では、EUV放射を生成するために、励起スズのプラズマが提供される。
【0073】
[0090] EUV放射放出プラズマ210によって放出された放射は、ソースチャンバ211からコレクタチャンバ212内へと、任意選択的なガスバリア又は汚染物質トラップ230(例えば、場合により汚染物質バリア又はフォイルトラップとも呼ばれる)を介して入り、ガスバリア又は汚染物質トラップ230は、ソースチャンバ211の開口内又はソースチャンバ211の開口の後に位置決めされる。汚染物質トラップ230は、チャネル構造を含み得る。汚染物質トラップ230は、ガスバリア又はガスバリア及びチャネル構造の組み合わせも含み得る。本明細書にさらに示される汚染物質トラップ230は、少なくともチャネル構造を含む。
【0074】
[0091] コレクタチャンバ212は、放射コレクタCO(例えば、コンデンサ又はコレクタ系)を含み得、放射コレクタCOは、いわゆる斜入射型コレクタであり得る。放射コレクタCOは、上流放射コレクタ面251及び下流放射コレクタ面252を有する。放射コレクタCOを横断した放射は、格子スペクトルフィルタ240で反射されて仮想光源点IFに集束され得る。仮想光源点IFは、一般に中間焦点と呼ばれ、ソースコレクタ装置は、仮想光源点IFが閉鎖構造220の開口219又は開口219の近くに位置するように配置される。仮想光源点IFは、EUV放射放出プラズマ210の像である。格子スペクトルフィルタ240は、特に赤外線(IR)放射を抑制するために使用される。
【0075】
[0092] 続いて、放射が照明システムILを横断し、照明システムILは、パターニングデバイスMAにおいて放射ビーム221の所望の角度分布及びパターニングデバイスMAにおいて放射強度の所望の均一性を提供するように配置されたファセットフィールドミラーデバイス222及びファセット瞳ミラーデバイス224を含み得る。サポート構造MTによって保持されたパターニングデバイスMAにおける放射ビーム221の反射時、パターン形成されたビーム226が形成され、パターン形成されたビーム226は、反射要素228、229を用いて、投影システムPSにより、ウェーハステージ又は基板テーブルWTによって保持された基板W上に結像される。
【0076】
[0093] 照明システムIL及び投影システムPSにおいて、図示されるよりも多くの要素が一般に存在し得る。任意選択的に、格子スペクトルフィルタ240は、リソグラフィ装置のタイプに応じて存在し得る。さらに、図2に示されるよりも多くのミラーが存在し得る。例えば、図2に示されるものと比べて1~6個の追加の反射要素が投影システムPSに存在し得る。
【0077】
[0094] 図2に示されるように、放射コレクタCOは、コレクタ(又はコレクタミラー)の単なる一例として、斜入射型リフレクタ253、254及び255を備えた入れ子型コレクタとして描かれている。斜入射型リフレクタ253、254及び255は、光軸Oを中心として軸対称に配置され、このタイプの放射コレクタCOは、好ましくは、放電生成プラズマ(DPP)源と組み合わせて使用される。
【0078】
[0095] 例示的リソグラフィセル
[0096] 図3は、ときにリソセル又はクラスタとも呼ばれるリソグラフィセル300を示す。図3に示されるように、リソグラフィセル300は、XY平面(例えば、X軸は、右を指し示し、Y軸は、上方を指す)に対して垂直な視点(例えば、上面図)から示される。
【0079】
[0097] リソグラフィ装置100又は100’は、リソグラフィセル300の一部を形成し得る。リソグラフィセル300は、基板に対して露光前及び露光後プロセスを行うための1つ又は複数の装置も含み得る。例えば、これらの装置は、レジスト層を堆積させるためのスピンコータSC、露光されたレジストを現像するためのデベロッパDE、冷却プレートCH及びベークプレートBKを含み得る。基板ハンドラRO(例えば、ロボット)は、入出力ポートI/O1及びI/O2から基板をピックアップし、異なるプロセス装置間でそれらを移動させ、それらをリソグラフィ装置100又は100’のローディングベイLBに搬送する。まとめてトラックと呼ばれることが多いこれらのデバイスは、トラック制御ユニットTCUの制御下にあり、トラック制御ユニットTCU自体は、監視制御システムSCSによって制御され、監視制御システムSCSは、リソグラフィ制御ユニットLACUを用いてリソグラフィ装置も制御する。したがって、スループット及び処理効率を最大化するために、異なる複数の装置を動作させることができる。
【0080】
[0098] オンアクシス照明及びオフアクシス検出を有する例示的基板アライメントセンシングシステム
[0099] 図4に示されるように、例示的基板アライメントセンシングシステム400は、オンアクシス照明サブシステム460及び複数のオフアクシス検出サブシステムを含む検出システムを含み得る。幾つかの態様では、複数のオフアクシス検出サブシステムは、第1のオフアクシス検出サブシステム402A、第2のオフアクシス検出サブシステム402B、第3のオフアクシス検出サブシステム404A、第4のオフアクシス検出サブシステム404B、任意の他の適切なオフアクシス検出システム(例えば、数十若しくは数百のオフアクシス検出サブシステム)又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム400は、オンアクシス照明サブシステム460及び複数のオフアクシス検出サブシステムを含む集積光デバイス(例えば、単一チップSiNベースシステム)を含み得る。幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム400、オンアクシス照明サブシステム460、検出システム、複数のオフアクシス検出サブシステム又はそれらの組み合わせは、本明細書に記載される機能及び動作を行うように構成された基板アライメントセンシングコントローラ(例えば、図13を参照して記載される例示的コンピューティングシステム1300)を含み得るか、又はそのような基板アライメントセンシングコントローラと通信し得る。
【0081】
[0100] 幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム400又はその任意の部分は、図5A及び5Bを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム500及び500’、図6A、6B、6C及び6Dを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム600、図7を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム700、図8を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム800、図10を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム1000、図11A、11B、11C、11D、11E及び11Fを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム1100、図13を参照して説明される例示的コンピューティングシステム1300、任意の他の適切な構造、コンポーネント、特徴若しくは技術、それらの任意の部分又はそれらの任意の組み合わせに関連して説明される構造、コンポーネント、特徴又は技術の何れかを使用して実装され得る。
【0082】
[0101] 幾つかの態様では、オンアクシス照明サブシステム460は、オンアクシス多波長放射ビーム480を生成するように構成され得る。他の態様では、オンアクシス照明サブシステム460は、ソース照明サブシステムからオンアクシス多波長放射ビーム480を受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス照明サブシステム460は、基板492の表面の領域490に向けてオンアクシス多波長放射ビーム480を伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、領域490の面積は、約1.0平方ミリメートルであり得る。ある例示的及び非限定的な例では、領域490の直径は、約35ミクロンであり得る。
【0083】
[0102] 幾つかの態様では、複数のオフアクシス検出サブシステムのそれぞれは、オンアクシス多波長放射ビーム480による領域490のオンアクシス照明(例えば、照射)に応答した基板492の表面の領域490からのオフアクシス回折放射ビーム(例えば、特定の波長の正又は負の1次回折を示す)を受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、複数のオフアクシス検出サブシステムのそれぞれは、領域490からそれぞれのオフアクシス回折放射ビームを収集するように構成された光学系を含み得るか、又はそのような光学系に光学的に結合され得る。幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム400は、入力側の複数のオフアクシス検出サブシステムの2つ以上及び出力側の1つ又は複数のセンサに結合された多モード分散導波路を含み得るか、又はそのような多モード分散導波路に結合され得る。
【0084】
[0103] 幾つかの態様では、第1のオフアクシス検出サブシステム402Aは、第1のオフアクシス回折角472Aで領域490から第1の波長の第1のオフアクシス回折放射ビーム482Aを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、第2のオフアクシス検出サブシステム402Bは、第2のオフアクシス回折角472Bで領域490から第2の波長の第2のオフアクシス回折放射ビーム482Bを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、第2の波長は、第1の波長とほぼ等しくてもよい。例えば、第1のオフアクシス回折放射ビーム482Aは、オンアクシス多波長放射ビーム480による領域490の照明に応答した第1の波長の「正の」1次回折を示し、第2のオフアクシス回折放射ビーム482Bは、オンアクシス多波長放射ビーム480による領域490の照明に応答した第1の波長の「負の」1次回折を示し得る。
【0085】
[0104] 幾つかの態様では、第3のオフアクシス検出サブシステム404Aは、第3のオフアクシス回折角474Aで領域490から第3の波長の第3のオフアクシス回折放射ビーム484Aを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、第4のオフアクシス検出サブシステム404Bは、第4のオフアクシス回折角474Bで領域490から第4の波長の第4のオフアクシス回折放射ビーム484Bを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、第4の波長は、第3の波長とほぼ等しくてもよい。例えば、第3のオフアクシス回折放射ビーム484Aは、オンアクシス多波長放射ビーム480による領域490の照明に応答した第3の波長の「正の」1次回折を示し、第4のオフアクシス回折放射ビーム484Bは、オンアクシス多波長放射ビーム480による領域490の照明に応答した第3の波長の「負の」1次回折を示し得る。
【0086】
[0105] 幾つかの態様では、第1のオフアクシス回折角472A、第2のオフアクシス回折角472B、第3のオフアクシス回折角474A及び第4のオフアクシス回折角474Bのそれぞれは、基板492の表面の面法線に対して規定され得る。幾つかの態様では、オンアクシス多波長放射ビーム480は、面法線と一致し得る(例えば、オンアクシス多波長放射ビーム480と面法線との間の角度は、ほぼゼロであり得る)。他の態様では、オンアクシス多波長放射ビーム480は、面法線と不一致であり得る(例えば、オンアクシス多波長放射ビーム480と面法線との間の角度は、非ゼロであり得る)。
【0087】
[0106] 幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム400は、第1のオフアクシス検出サブシステム402A、第2のオフアクシス検出サブシステム402B、第3のオフアクシス検出サブシステム404A、第4のオフアクシス検出サブシステム404B、任意の他の適切なコンポーネント(例えば、検出器、レンズ、くさび)又はそれらの任意の組み合わせと光通信する光結合器をさらに含み得る。幾つかの態様では、光結合器は、第1のオフアクシス回折放射ビーム482A、第2のオフアクシス回折放射ビーム482B、第3のオフアクシス回折放射ビーム484A及び第4のオフアクシス回折放射ビーム484Bから光子を受け取り、受け取った光子を検出システムに伝送するように構成され得る。幾つかの態様では、光結合器は、MEMSベース光結合器であり得るか、又はMEMSベース光結合器を含み得る。幾つかの態様では、光結合器は、レンズトップ垂直方向湾曲結合器(例えば、エレファントカプラ、レンズトップ垂直方向湾曲シリコン導波路)、レンズ垂直結合器に対する直接的なレーザ書き込み、イルミネータ(例えば、放射源)及び受光器(例えば、放射検出器)の両方として機能することができる広帯域波長非感応性内外結合器、格子の異なる部分で異なる波長サブバンドをカバーし得る多周期格子若しくはチャープ格子を有する光結合器(例えば、ピーク位置間にチャープを有する多周期格子)、3D集積光学系のためのマルチレベル光結合器、任意の他の適切な光結合器又はそれらの任意の組み合わせなどの広帯域オンチップ光結合器を含み得るが、それに限定されない。
【0088】
[0107] 幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム400は、第1のオフアクシス回折放射ビーム482A、第2のオフアクシス回折放射ビーム482B、第3のオフアクシス回折放射ビーム484A、第4のオフアクシス回折放射ビーム484B又はそれらの組み合わせに基づいて電子信号を生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、電子信号は、第1のオフアクシス回折放射ビーム482Aと第2のオフアクシス回折放射ビーム482Bとの間の第1の位相差を示す第1のサブ信号を含み得る。幾つかの態様では、電子信号は、第3のオフアクシス回折放射ビーム484Aと第4のオフアクシス回折放射ビーム484Bとの間の第2の位相差を示す第2のサブ信号をさらに含み得る。幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム400は、電子信号又はその任意の部分(例えば、サブ信号)若しくは部分の組み合わせに基づいてアライメント格子構造494のアライメント位置を決定するようにさらに構成され得る。
【0089】
[0108] 図5Aは、本開示の幾つかの態様による別の例示的基板アライメントセンシングシステム500の概略図である。図5Aに示されるように、例示的基板アライメントセンシングシステム500は、検出システムと、任意選択的に幾つかの態様では照明システムとを含み得る。幾つかの態様では、検出システムは、第1の層501A、第2の層501B及び第3の層501Cを含む集積アライメントセンサであり得るか、又はそのような集積アライメントセンサを含み得る。幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム500は、本明細書に記載される機能及び動作を行うように構成された基板アライメントセンシングコントローラ(例えば、図13を参照して説明される例示的コンピューティングシステム1300)を含み得るか、又はそのような基板アライメントセンシングコントローラと通信し得る。
【0090】
[0109] 幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム500又はその任意の部分は、図4を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム400、図5Bを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム500’、図6A、6B、6C及び6Dを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム600、図7を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム700、図8を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム800、図10を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム1000、図11A、11B、11C、11D、11E及び11Fを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム1100、図13を参照して説明される例示的コンピューティングシステム1300、任意の他の適切な構造、コンポーネント、特徴若しくは技術、それらの任意の部分又はそれらの任意の組み合わせに関連して説明される構造、コンポーネント、特徴又は技術の何れかを使用して実装され得る。
【0091】
[0110] 幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム500は、オンアクシス多波長放射ビーム580を生成するように構成された照明システムを含み得る。幾つかの態様では、照明システムは、基板592の表面の領域590にオンアクシス多波長放射ビーム580を伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、領域590は、アライメント格子構造594の一部を含み得る。幾つかの態様では、照明システムは、光学系550、光学系551又はその両方を通してオンアクシス多波長放射ビーム580を領域590に伝送するようにさらに構成され得る。
【0092】
[0111] 幾つかの態様では、検出システムの第1の層501Aは、光学系550及び光学系551を介して、オンアクシス多波長放射ビーム580による領域590の照明に応答した基板592の表面の領域590からの複数の回折放射ビーム(例えば、複数の波長の正及び負の1次回折を示す)を受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、複数の回折放射ビームは、第1のオフアクシス回折放射ビーム581A、第2のオフアクシス回折放射ビーム581B、第3のオフアクシス回折放射ビーム582A、第4のオフアクシス回折放射ビーム582B、第5のオフアクシス回折放射ビーム583A、第6のオフアクシス回折放射ビーム583B、任意の他の適切な放射ビーム又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0093】
[0112] 幾つかの態様では、第1の層501Aは、光学系550及び光学系551を介して、第1の波長を有し、及び第1の回折角で領域590から回折された第1のオフアクシス回折放射ビーム581Aを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、第1の層501Aは、光学系550及び光学系551を介して、第2の波長を有し、及び第2の回折角で領域590から回折された第2のオフアクシス回折放射ビーム581Bを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、第2の波長は、第1の波長とほぼ等しくてもよく、第2の回折角の第2の大きさは、第1の回折角の第1の大きさとほぼ等しくてもよい。例えば、第1のオフアクシス回折放射ビーム581Aは、オンアクシス多波長放射ビーム580による領域590の照明に応答した第1の波長の「正の」1次回折を示し、第2のオフアクシス回折放射ビーム581Bは、オンアクシス多波長放射ビーム580による領域590の照明に応答した第1の波長の「負の」1次回折を示し得る。
【0094】
[0113] 幾つかの態様では、第1の層501Aは、光学系550及び光学系551を介して、第3の波長を有し、及び第3の回折角で領域590から回折された第3のオフアクシス回折放射ビーム582Aを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、第1の層501Aは、光学系550及び光学系551を介して、第4の波長を有し、及び第4の回折角で領域590から回折された第4のオフアクシス回折放射ビーム582Bを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、第4の波長は、第3の波長とほぼ等しくてもよく、第4の回折角の第4の大きさは、第3の回折角の第3の大きさとほぼ等しくてもよい。例えば、第3のオフアクシス回折放射ビーム582Aは、オンアクシス多波長放射ビーム580による領域590の照明に応答した第3の波長の「正の」1次回折を示し、第4のオフアクシス回折放射ビーム582Bは、オンアクシス多波長放射ビーム580による領域590の照明に応答した第3の波長の「負の」1次回折を示し得る。
【0095】
[0114] 幾つかの態様では、第1の層501Aは、光学系550及び光学系551を介して、第5の波長を有し、及び第5の回折角で領域590から回折された第5のオフアクシス回折放射ビーム583Aを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、第1の層501Aは、光学系550及び光学系551を介して、第6の波長を有し、及び第6の回折角で領域590から回折された第6のオフアクシス回折放射ビーム583Bを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、第6の波長は、第5の波長とほぼ等しくてもよく、第6の回折角の第6の大きさは、第5の回折角の第5の大きさとほぼ等しくてもよい。例えば、第5のオフアクシス回折放射ビーム583Aは、オンアクシス多波長放射ビーム580による領域590の照明に応答した第5の波長の「正の」1次回折を示し、第6のオフアクシス回折放射ビーム583Bは、オンアクシス多波長放射ビーム580による領域590の照明に応答した第5の波長の「負の」1次回折を示し得る。
【0096】
[0115] 幾つかの態様では、第1の回折角、第2の回折角、第3の回折角、第4の回折角、第5の回折角及び第6の回折角のそれぞれは、基板592の表面の面法線に対して規定され得る。幾つかの態様では、オンアクシス多波長放射ビーム580は、面法線と実質的に一致し得る(例えば、オンアクシス多波長放射ビーム580と面法線との間の角度は、ほぼゼロであり得る)。他の態様では、オンアクシス多波長放射ビーム580は、面法線と不一致であり得る(例えば、オンアクシス多波長放射ビーム580と面法線との間の角度は、非ゼロであり得る)。
【0097】
[0116] 幾つかの態様では、第1の層501Aは、位相格子502に基づいて、受け取った複数の回折放射ビームを変調することによって変調光子を生成し、第2の層501Bを通して光結合器540に変調光子を伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第1の層501Aは、アライメント格子構造594のアライメントマークピッチに実質的に似ていてもよい位相格子502を生成するように構成されたAOTFであり得るか、又はそのようなAOTFを含み得る。幾つかの態様では、AOTFは、複屈折結晶層(例えば、二酸化テルル(TeO2)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、二酸化ケイ素(SiO2)又は任意の他の適切な材料)の屈折率を周期的に変調する超音波(例えば、SAW)を生成するために複屈折結晶層上に製作されるか、又はそのような複屈折結晶層に接着されたピエゾトランスデューサを含み得る。幾つかの態様では、AOTFは、位相格子502の周期を変更するためにSAW周波数を異ならせることによって回折放射の波長を変調するように構成されたAOTFコントローラ(例えば、SAWトランスデューサ)を含み得るか、又はそのようなAOTFコントローラと一体化され得る。幾つかの態様では、AOTFコントローラは、SAW振幅を変化させることにより、回折放射の振幅(例えば、強度)を変調するようにさらに構成され得る。
【0098】
[0117] 幾つかの態様では、検出システムの第2の層501Bは、第1の層501Aから変調光子を受け取り、受け取った光子を光結合器540に伝送するように構成された光伝送層であり得る。幾つかの態様では、第2の層501Bは、第1の層501Aから受け取った変調光子の波長付近で実質的に光学的に透明な(例えば、最大強度を有する透過スペクトルを有する)材料であり得るか、又はそのような材料を含み得る。幾つかの態様では、第2の層501Bは、真空媒質、ガス状媒質、液状媒質、固形媒質又はそれらの組み合わせを含み得る。
【0099】
[0118] 幾つかの態様では、検出システムの第3の層501Cは、光結合器540を介して第2の層501Bから光子を受け取り、受け取った光子を検出システムの別の部分(例えば、結像デバイス、多モード導波路、多モード分散導波路構造、多モード光ファイバ又は任意の他の適切な構造若しくはコンポーネント)に伝送するように構成された光結合層であり得る。幾つかの態様では、光結合器540は、第3の層501Cの表面上に配置され得る。幾つかの態様では、光結合器540は、エレファントカプラ、任意の他の適切な光結合器又はそれらの任意の組み合わせであり得るか又はそれを含み得る。本明細書では、「エレファントカプラ」という用語は、垂直方向湾曲シリコン導波路を用いた低損失広帯域表面ファイバ結合技術などの集積光学系(例えば、シリコンフォトニクス)における垂直相互接続のための、低損失及び低波長依存性を有するマイクロスケール光結合器を指す。
【0100】
[0119] 幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム500は、光結合器540を介して光子を受け取り、受け取った光子に基づいて電子信号を生成するように構成され得る。幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム500は、第1のオフアクシス回折放射ビーム581A、第2のオフアクシス回折放射ビーム581B、第3のオフアクシス回折放射ビーム582A、第4のオフアクシス回折放射ビーム582B、第5のオフアクシス回折放射ビーム583A、第6のオフアクシス回折放射ビーム583B又はそれらの任意の部分、変更形態若しくは組み合わせに基づいて電子信号を生成するように構成され得る。幾つかの態様では、電子信号は、第1のオフアクシス回折放射ビーム581Aと第2のオフアクシス回折放射ビーム581Bとの間の第1の位相差を示す第1のサブ信号を含み得る。幾つかの態様では、電子信号は、第3のオフアクシス回折放射ビーム582Aと第4のオフアクシス回折放射ビーム582Bとの間の第2の位相差を示す第2のサブ信号をさらに含み得る。幾つかの態様では、電子信号は、第5のオフアクシス回折放射ビーム583Aと第6のオフアクシス回折放射ビーム583Bとの間の第3の位相差を示す第3のサブ信号をさらに含み得る。幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム500は、電子信号又はその任意の部分(例えば、サブ信号)若しくは部分の組み合わせに基づいてアライメント格子構造594のアライメント位置を決定するようにさらに構成され得る。
【0101】
[0120] 図5Bは、図5Aに示される例示的基板アライメントセンシングシステム500の代替構成に従って実装され得る例示的基板アライメントセンシングシステム500’の概略図である。例えば、例示的基板アライメントセンシングシステム500’は、光学系551を備えずに実装され得、代わりに、位相格子502は、複数の回折放射ビームを光結合器540に向けて再誘導するように構成され得る。
【0102】
[0121] 図6Aに示されるように、例示的基板アライメントセンシングシステム600は、集積光デバイス基板601、光学系650(例えば、マイクロレンズ構造)に結合されたオンアクシス照明サブシステムを含み得る集積光デバイス(例えば、単一チップSiNベースシステム)を含み得る。例示的基板アライメントセンシングシステム600は、複数の光路構造を介して例示的多モード分散導波路構造640に結合された複数のオフアクシス検出サブシステムを含む検出システムをさらに含み得る。幾つかの態様では、複数のオフアクシス検出サブシステムは、第1の光路構造632Aを介して例示的多モード分散導波路構造640の第1の入力に結合された第1のオフアクシス検出サブシステム602A、第2の光路構造632Bを介して例示的多モード分散導波路構造640の第2の入力に結合された第2のオフアクシス検出サブシステム602B、任意の他の適切なオフアクシス検出サブシステム(例えば、数十若しくは数百のオフアクシス検出サブシステム)又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0103】
[0122] 幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム600は、集積光デバイス基板601上に製作された集積光デバイスを含み得る。幾つかの態様では、集積光デバイスは、オンアクシス照明サブシステム、光学系650、複数のオフアクシス検出サブシステム、例示的多モード分散導波路構造640、複数の光路構造、任意の他の適切なコンポーネント又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム600、オンアクシス照明サブシステム、検出システム、複数のオフアクシス検出サブシステム、例示的多モード分散導波路構造640又はそれらの組み合わせは、本明細書に記載される機能及び動作を行うように構成された基板アライメントセンシングコントローラを含み得るか、又はそのような基板アライメントセンシングコントローラと通信し得る。
【0104】
[0123] 幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム600又はその任意の部分は、図4を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム400、図5A及び5Bを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム500及び500’、図7を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム700、図8を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム800、図10を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム1000、図11A、11B、11C、11D、11E及び11Fを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム1100、図13を参照して説明される例示的コンピューティングシステム1300、任意の他の適切な構造、コンポーネント、特徴若しくは技術、それらの任意の部分又はそれらの任意の組み合わせに関連して説明される構造、コンポーネント、特徴又は技術の何れかを使用して実装され得る。
【0105】
[0124] 幾つかの態様では、オンアクシス照明サブシステムは、オンアクシス多波長放射ビーム680を生成するように構成され得る。他の態様では、オンアクシス照明サブシステム660は、ソース照明サブシステムからオンアクシス多波長放射ビーム680を受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス照明サブシステム660は、光学系650を用いて基板692の表面の領域690に向けてオンアクシス多波長放射ビーム680を伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、領域690は、アライメント格子構造694の一部を含み得る。幾つかの態様では、光学系650は、集積光デバイス基板601を通してエッチングされたアパーチャ(例えば、孔)によって規定され得る。他の態様では、例えば集積光デバイス基板601がガラス基板(例えば、ガラス、ホウケイ酸ガラス、クォーツなど)上にSiNを含む場合などでは、光学系650は、SiN層を通るが、誘電体基板を通らずにエッチングされたアパーチャによって規定され得る。
【0106】
[0125] 幾つかの態様では、複数のオフアクシス検出サブシステムのそれぞれは、オンアクシス多波長放射ビーム680による領域690の照明(例えば、照射)に応答した基板692の表面の領域690からの1つ又は複数のオフアクシス回折放射ビーム(例えば、1つ又は複数の波長サブバンドの正又は負の1次回折を示す)を受け取るように構成され得る。
【0107】
[0126] 幾つかの態様では、第1のオフアクシス検出サブシステム602Aは、約第1のオフアクシス回折角672Aにおける領域690からの1つ又は複数の第1の波長の回折放射を含む第1のオフアクシス回折放射ビーム682Aを収集するように構成され得る。幾つかの態様では、第2のオフアクシス検出サブシステム602Bは、約第2のオフアクシス回折角672Bにおける領域690からの1つ又は複数の第2の波長の回折放射を含む第2のオフアクシス回折放射ビーム682Bを収集するように構成され得る。幾つかの態様では、第2のオフアクシス回折放射ビーム682Bに含まれる1つ又は複数の第2の波長は、第1のオフアクシス回折放射ビーム682Aに含まれる1つ又は複数の第1の波長と実質的に同じであるか又は異なり得る。例えば、第1のオフアクシス回折放射ビーム682Aは、オンアクシス多波長放射ビーム680による領域690の照明に応答した第1の波長のセット(例えば、青、緑及び赤)の「正の」1次回折を示し、第2のオフアクシス回折放射ビーム682Bは、オンアクシス多波長放射ビーム680による領域690の照明に応答した(例えば、第1の波長のセットに実質的に類似した)第2の波長のセットの「負の」1次回折を示し得る。
【0108】
[0127] 幾つかの態様では、第1のオフアクシス回折角672A及び第2のオフアクシス回折角672Bのそれぞれは、基板692の表面の面法線に対して規定され得る。幾つかの態様では、オンアクシス多波長放射ビーム680は、面法線と一致し得る(例えば、オンアクシス多波長放射ビーム680と面法線との間の角度は、ほぼゼロであり得る)。他の態様では、オンアクシス多波長放射ビーム680は、面法線と不一致であり得る(例えば、オンアクシス多波長放射ビーム680と面法線との間の角度は、非ゼロであり得る)。
【0109】
[0128] 幾つかの態様では、第1のオフアクシス検出サブシステム602A及び第2のオフアクシス検出サブシステム602Bは、特定のオフアクシス回折角の広波長結合のための多周期、マルチレベル若しくはチャープ格子(例えば、ピーク位置間にチャープを有する多周期格子、異なる複数の周期を有するマルチレベル格子)を有する光結合器であり得るか、又はそのような光結合器を含み得る。例えば、第1のオフアクシス検出サブシステム602A及び第2のオフアクシス検出サブシステム602Bのそれぞれは、格子の異なる部分で異なる波長サブバンドを受け取り、それぞれの光路構造を介して受け取った光子を例示的多モード分散導波路構造640に伝送することができる光結合器を含み得る。任意選択的に、幾つかの態様では、格子は、回折放射ビームの異なる波長サブバンドを格子の異なる部分に向けて再誘導するように構成されたウェッジレンズ又はプリズムなどの光学系に結合され得る。任意選択的に、幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム600は、集積光デバイス基板601と、第1のオフアクシス検出サブシステム602A、第2のオフアクシス検出サブシステム602B又はその両方との間の距離を変更することにより、周期変化を補償することができる。
【0110】
[0129] 一例では、第1のオフアクシス検出サブシステム602Aは、第1のオフアクシス回折放射ビーム682Aから複数の異なる波長サブバンドの光子を受け取り、受け取った光子を、第1の光路構造632Aを介して例示的多モード分散導波路構造640の第1の入力チャネルに伝送するように構成された第1の光結合器を含み得る。別の例では、第2のオフアクシス検出サブシステム602Bは、第2のオフアクシス回折放射ビーム682Bから複数の異なる波長サブバンドの光子を受け取り、受け取った光子を、第2の光路構造632Bを介して例示的多モード分散導波路構造640の第2の入力チャネルに伝送するように構成された第2の光結合器を含み得る。幾つかの態様では、例示的多モード分散導波路構造640は、1つ又は複数のセンサ(例えば、光検出器、干渉計など)に結合された1つ又は複数の出力チャネルを含み得る。
【0111】
[0130] 幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム600は、第1のオフアクシス回折放射ビーム682A、第2のオフアクシス回折放射ビーム682B又はそれらの組み合わせに基づいて電子信号を生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、電子信号は、第1のオフアクシス回折放射ビーム682Aの第1の光子のセットと、第2のオフアクシス回折放射ビーム682Bの第2の光子のセットとの間の複数の位相差を示す複数のサブ信号を含み得る。幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム600は、電子信号又はその任意の部分(例えば、サブ信号)若しくは部分の組み合わせに基づいてアライメント格子構造694のアライメント位置を決定するようにさらに構成され得る。
【0112】
[0131] 図6Bは、本開示の幾つかの態様による例示的多モード分散導波路構造640の概略図である。幾つかの態様では、例示的多モード分散導波路構造640は、角度多モード干渉計(AMMI)デマルチプレクサであり得るか、又は角度多モード干渉計デマルチプレクサを含み得る。図6Bに示されるように、多モード分散導波路構造は、第1の入力チャネル構造642A、第2の入力チャネル構造642B、複数の第1の出力チャネル構造(例えば、出力構造646A、出力構造646B、出力構造646C及び出力構造646D)並びに複数の第2の出力チャネル構造(例えば、出力構造648A、出力構造648B、出力構造646C及び出力構造648D)を含み得る。幾つかの態様では、第1の入力チャネル構造642A及び第2の入力チャネル構造642Bは、複数の異なる波長(例えば、2、4、16又は数百の異なる波長)の複数の異なる回折放射ビームから複数の光子のセットを収集するように構成され得る。
【0113】
[0132] 幾つかの態様では、第1の入力チャネル構造642Aは、例示的多モード分散導波路構造640の縦軸641から第1の角度643Aで第1の光子のセットを収集するように構成され得る。幾つかの態様では、第1の光子のセットは、第1の波長、第1の偏光及び第1の入射角の第1の放射ビームによる領域の照明に応答した、アライメントマーク(例えば、アライメント回折格子又はその一部)を含む基板の表面の領域からの「正の」1次回折を示す第1の回折放射ビームに含まれ得る。
【0114】
[0133] 幾つかの態様では、第2の入力チャネル構造642Bは、縦軸641から第2の角度643Bで第2の光子のセットを収集するように構成され得る。幾つかの態様では、第2の光子のセットは、第1の波長、(例えば、第1の偏光と同じであるか、又は90度などの任意の適切な量だけ回転された)第2の偏光及び第2の入射角の第2の放射ビームによる領域の照明に応答した領域からの「負の」1次回折を示す第2の回折放射ビームに含まれ得る。
【0115】
[0134] 幾つかの態様では、第1の光子のセット及び第2の光子のセットは、チャネル構造644中を伝搬することができる。幾つかの態様では、第1の光子のセットと第2の光子のセットとの間に位相差が存在し得る。幾つかの態様では、第1の光子のセット及び第2の光子のセットは、チャネル構造644中を伝搬しながら、建設的及び相殺的に互いに干渉し合い得る。
【0116】
[0135] 幾つかの態様では、複数の第1の出力チャネル構造は、出力構造646A、出力構造646B、出力構造646C、出力構造646D、任意の他の適切な構造若しくはコンポーネント又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。幾つかの態様では、複数の第1の出力チャネル構造は、縦軸641から第3の角度647で1つ又は複数の第1の光信号(例えば、差信号)を出力するように構成され得る。幾つかの態様では、出力構造646Dにより出力される波長は、出力構造646Cにより出力される波長よりも大きくてもよく、出力構造646Cにより出力される波長は、出力構造646Bにより出力される波長よりも大きくてもよく、出力構造646Bにより出力される波長は、出力構造646Aにより出力される波長よりも大きくてもよい。
【0117】
[0136] 幾つかの態様では、複数の第2の出力チャネル構造は、出力構造648A、出力構造648B、出力構造648C、出力構造648D、任意の他の適切な構造若しくはコンポーネント又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。幾つかの態様では、複数の第2の出力チャネル構造は、縦軸641から第4の角度649で1つ又は複数の第2の光信号(例えば、総和信号)を出力するように構成され得る。幾つかの態様では、出力構造648Dにより出力される波長は、出力構造648Cにより出力される波長よりも大きくてもよく、出力構造648Cにより出力される波長は、出力構造648Bにより出力される波長よりも大きくてもよく、出力構造648Bにより出力される波長は、出力構造648Aにより出力される波長よりも大きくてもよい。
【0118】
[0137] 幾つかの態様では、特定の波長(例えば、第1の波長)に関して、第1の光子のセットと第2の光子のセットとの間の位相差は、アライメントマークの位置に依存し得る。幾つかの態様では、位相差に応じて、例示的多モード分散導波路構造640は、複数の第1の出力チャネル構造の1つ若しくは複数又は複数の第2の出力チャネル構造の1つ若しくは複数から1つ又は複数の光信号を出力し得る。一例では、例示的多モード分散導波路構造640は、第1の光子のセットと第2の光子のセットとの間の差を示す第1の光信号を生成し、複数の第1の出力チャネル構造の1つから第1の検出器に第1の光信号を出力するようにさらに構成され得る。別の例では、例示的多モード分散導波路構造640は、第1の光子のセット及び第2の光子のセットの総和を示す第2の光信号を生成し、複数の第2の出力チャネル構造の1つから(例えば、第1の検出器と同じであるか又は第1の検出器と異なる)第2の検出器に第2の光信号を出力するようにさらに構成され得る。
【0119】
[0138] (例えば、1秒当たり1周期で)アライメントマークが連続して移動している幾つかの態様では、例示的多モード分散導波路構造640は、代替的に、複数の第1の出力チャネル構造の1つ又は複数及び複数の第2の出力チャネル構造の1つ又は複数から光信号を出力し得る(例えば、1秒当たり2サイクルで)。このような態様では、検出システムは、フィールド自体ではなく、強度を検出するように構成され得る。
【0120】
[0139] 図6Cは、第1のオフアクシス検出サブシステム602A及び第1の光路構造632Aの一部の例示的実装形態を示す。幾つかの態様では、第1のオフアクシス検出サブシステム602Aは、多周期格子結合器の異なる部分で第1のオフアクシス回折放射ビーム682A(例えば、「正の」1次回折)の異なる波長サブバンドを受け取り、受け取った波長サブバンドを、第1の光路構造632Aを介して例示的多モード分散導波路構造640に伝送し得る、ピーク位置間にチャープを有する多周期格子結合器であり得るか、又はそのような多周期格子結合器を含み得る。
【0121】
[0140] 一例では、第1のオフアクシス検出サブシステム602Aは、第1の格子構造を有し、及び第1のオフアクシス回折放射ビーム682Aの第1の波長サブバンド(例えば、約第1の波長の「正の」1次回折)の第1の光子のセットを受け取り、受け取った第1の光子のセットを、第1の光路構造632Aを介して例示的多モード分散導波路構造640の第1の入力チャネル構造642Aに伝送するように構成された第1の領域を含み得る。別の例では、第1のオフアクシス検出サブシステム602Aは、第2の格子構造を有し、及び第1のオフアクシス回折放射ビーム682Aの第2の波長サブバンド(例えば、約第2の波長の「正の」1次回折)の第2の光子のセットを受け取り、受け取った第2の光子のセットを、第1の光路構造632Aを介して例示的多モード分散導波路構造640の第1の入力チャネル構造642Aに伝送するように構成された第2の領域を含み得る。さらに別の例では、第1のオフアクシス検出サブシステム602Aは、第3の格子構造を有し、及び第1のオフアクシス回折放射ビーム682Aの第3の波長サブバンド(例えば、約第3の波長の「正の」1次回折)の第3の光子のセットを受け取り、受け取った第3の光子のセットを、第1の光路構造632Aを介して例示的多モード分散導波路構造640の第1の入力チャネル構造642Aに伝送するように構成された第3の領域を含み得る。
【0122】
[0141] 図6Dは、第2のオフアクシス検出サブシステム602B及び第2の光路構造632Bの一部の例示的実装形態を示す。幾つかの態様では、第2のオフアクシス検出サブシステム602Bは、多周期格子結合器の異なる部分で第2のオフアクシス回折放射ビーム682B(例えば、「負の」1次回折)の異なる波長サブバンドを受け取り、受け取った波長サブバンドを、第2の光路構造632Bを介して例示的多モード分散導波路構造640に伝送し得る、ピーク位置間にチャープを有する多周期格子結合器であり得るか、又はそのような多周期格子結合器を含み得る。
【0123】
[0142] 一例では、第2のオフアクシス検出サブシステム602Bは、第4の格子構造を有し、及び第2のオフアクシス回折放射ビーム682Bの第4の波長サブバンド(例えば、図6Cを参照して説明した約第1の波長の「負の」1次回折)の第1の光子のセットを受け取り、受け取った第4の光子のセットを、第2の光路構造632Bを介して例示的多モード分散導波路構造640の第2の入力チャネル構造642Bに伝送するように構成された第4の領域を含み得る。別の例では、第2のオフアクシス検出サブシステム602Bは、第5の格子構造を有し、及び第2のオフアクシス回折放射ビーム682Bの第5の波長サブバンド(例えば、図6Cを参照して説明した約第2の波長の「負の」1次回折)の第5の光子のセットを受け取り、受け取った第5の光子のセットを、第2の光路構造632Bを介して例示的多モード分散導波路構造640の第2の入力チャネル構造642Bに伝送するように構成された第5の領域を含み得る。さらに別の例では、第2のオフアクシス検出サブシステム602Bは、第6の格子構造を有し、及び第2のオフアクシス回折放射ビーム682Bの第6の波長サブバンド(例えば、図6Cを参照して説明した約第3の波長の「負の」1次回折)の第6の光子のセットを受け取り、受け取った第6の光子のセットを、第2の光路構造632Bを介して例示的多モード分散導波路構造640の第2の入力チャネル構造642Bに伝送するように構成された第6の領域を含み得る。
【0124】
[0143] 図7は、数あるコンポーネント及び構造の中でも、例示的オフアクシス検出サブシステム702及び光路構造732の一部の例示的実装形態を含む集積光デバイス(例えば、単一チップSiNベースシステム)を含み得る例示的基板アライメントセンシングシステム700の例示的検出システムの例示的一部を示す。
【0125】
[0144] 幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム700又はその任意の部分は、図4を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム400、図5A及び5Bを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム500及び500’、図6A、6B、6C及び6Dを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム600、図8を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム800、図10を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム1000、図11A、11B、11C、11D、11E及び11Fを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム1100、図13を参照して説明される例示的コンピューティングシステム1300、任意の他の適切な構造、コンポーネント、特徴若しくは技術、それらの任意の部分又はそれらの任意の組み合わせに関連して説明される構造、コンポーネント、特徴又は技術の何れかを使用して実装され得る。
【0126】
[0145] 幾つかの態様では、例示的オフアクシス検出サブシステム702は、多波長放射ビーム(例えば、オンアクシス多波長放射ビーム)による領域790の照明(例えば、照射)に応答した基板792の表面の領域790からのオフアクシス回折放射ビーム782の複数の波長サブバンドを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、領域790は、アライメント格子構造794の一部を含み得る。オフアクシス回折放射ビーム782は、正又は負の1次回折を示すことができ、複数の異なる波長サブバンドの多波長放射を含み得る。
【0127】
[0146] 幾つかの態様では、例示的オフアクシス検出サブシステム702は、マルチレベル格子結合器の異なる部分でオフアクシス回折放射ビーム782の異なる波長サブバンドを受け取り、光路構造732を介して、受け取った波長サブバンドを検出システムの別の部分(例えば、検出器;光結合器若しくは多モード分散導波路構造の入力又はその複数の入力(各入力は、それぞれの波長サブバンドを受け取るように構成される);レンズ若しくはミラーなどの光学系;自由空間;又は検出システムの任意の他の適切な部分)に伝送し得る、異なる層に異なる格子構造(例えば、チャープ格子構造)を有するマルチレベル格子結合器であり得るか、又はそのようなマルチレベル格子結合器を含み得る。
【0128】
[0147] 一例では、例示的オフアクシス検出サブシステム702は、第1の格子構造を有し、及びオフアクシス回折放射ビーム782の第1の波長サブバンドの第1の光子のセットを受け取り、受け取った第1の光子のセットを、光路構造732の第1の部分を介して検出システムの別の部分に伝送するように構成された第1の層を含み得る。別の例では、例示的オフアクシス検出サブシステム702は、第2の格子構造を有し、及びオフアクシス回折放射ビーム782の第2の波長サブバンドの第2の光子のセットを受け取り、受け取った第2の光子のセットを、光路構造732の第2の部分を介して検出システムの別の部分に伝送するように構成された第2の層を含み得る。さらに別の例では、例示的オフアクシス検出サブシステム702は、第3の格子構造を有し、及びオフアクシス回折放射ビーム782の第3の波長サブバンドの第3の光子のセットを受け取り、受け取った第3の光子のセットを、光路構造732の第3の部分を介して検出システムの別の部分に伝送するように構成された第3の層を含み得る。
【0129】
[0148] 図8は、数あるコンポーネント及び構造の中でも、例示的オフアクシス検出サブシステム802及び例示的光路構造832の例示的実装形態を含む集積光デバイス(例えば、単一チップSiNベースシステム)を含み得る例示的基板アライメントセンシングシステム800の例示的検出システムの例示的一部を示す。幾つかの態様では、例示的オフアクシス検出サブシステム802は、回折放射ビーム882の異なる波長サブバンドを例示的オフアクシス検出サブシステム802の異なる部分に向けて再誘導するように構成された光学系851(例えば、ウェッジレンズ、プリズム)に結合され得る。
【0130】
[0149] 幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム800又はその任意の部分は、図4を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム400、図5A及び5Bを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム500及び500’、図6A、6B、6C及び6Dを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム600、図8を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム800、図10を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム1000、図11A、11B、11C、11D、11E及び11Fを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム1100、図13を参照して説明される例示的コンピューティングシステム1300、任意の他の適切な構造、コンポーネント、特徴若しくは技術、それらの任意の部分又はそれらの任意の組み合わせに関連して説明される構造、コンポーネント、特徴又は技術の何れかを使用して実装され得る。
【0131】
[0150] 幾つかの態様では、例示的オフアクシス検出サブシステム802は、光学系851を介して、多波長放射ビーム(例えば、オンアクシス多波長放射ビーム;例えば70度のオフアクシス入射角を有するオンアクシス多波長放射ビーム)による領域890の照明(例えば、照射)に応答した基板892の表面の領域890からのオフアクシス回折放射ビーム882の複数の波長サブバンドを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、領域890は、アライメント格子構造894の一部を含み得る。オフアクシス回折放射ビーム882は、正又は負の1次回折を示すことができ、複数の異なる波長サブバンドの多波長放射を含み得る。
【0132】
[0151] 幾つかの態様では、例示的オフアクシス検出サブシステム802は、光学系851を介して、マルチレベル格子結合器の異なる部分でオフアクシス回折放射ビーム882の異なる波長サブバンドを受け取り、例示的光路構造832を介して、受け取った波長サブバンドを例示的検出システムの例示的光結合器840(例えば、広帯域格子結合器;多モード分散導波路構造;エレファントカプラ;多モード光ファイバ;又は任意の他の適切な光結合器)に伝送し得る、異なる層に異なる格子構造(例えば、チャープ格子構造)を有するマルチレベル格子結合器であり得るか、又はそのようなマルチレベル格子結合器を含み得る。
【0133】
[0152] 一例では、例示的オフアクシス検出サブシステム802は、第1の格子構造及び第2の格子構造を有する第1の層を含み得る。第1の格子構造は、光学系851の第1の部分を介して、オフアクシス回折放射ビーム882の第1の波長サブバンドの第1の光子のセットを受け取るように構成され得る。受け取った第1の光子のセットは、第1の層を通して第2の格子構造に伝搬し得る。第2の格子構造は、第1の光子のセットを例示的光結合器840に伝送(例えば、放出)するように構成され得る。
【0134】
[0153] 別の例では、例示的オフアクシス検出サブシステム802は、第3の格子構造及び第4の格子構造を有する第2の層を含み得る。第3の格子構造は、光学系851の第2の部分を介して、オフアクシス回折放射ビーム882の第2の波長サブバンドの第2の光子のセットを受け取るように構成され得る。受け取った第2の光子のセットは、第2の層を通して第4の格子構造に伝搬し得る。第4の格子構造は、第2の光子のセットを例示的光結合器840に伝送するように構成され得る。
【0135】
[0154] さらに別の例では、例示的オフアクシス検出サブシステム802は、第5の格子構造及び第6の格子構造を有する第3の層を含み得る。第5の格子構造は、光学系851の第3の部分を介して、オフアクシス回折放射ビーム882の第3の波長サブバンドの第3の光子のセットを受け取るように構成され得る。受け取った第3の光子のセットは、第3の層を通して第6の格子構造に伝搬し得る。第6の格子構造は、第3の光子のセットを例示的光結合器840に伝送するように構成され得る。
【0136】
[0155] オンアクシス照明及びオフアクシス検出を用いて基板をアライメントさせる例示的プロセス
[0156] 図9は、本開示又はその1つ若しくは複数の部分の幾つかの態様による、オンアクシス照明及びオフアクシス検出を用いて基板のアライメントを決定する例示的方法900である。例示的方法900を参照して説明される動作は、上記の図1~8及び下記の図10~13を参照して説明されるものなどの本明細書に記載されるシステム、装置、コンポーネント、構造、特徴、技術又はそれらの組み合わせの何れかによって又はそれに従って行われ得る。
【0137】
[0157] 動作902では、方法は、照明システム(例えば、オンアクシス照明サブシステム)により、第1の波長及び第2の波長を含む多波長放射ビームを生成することを含み得る。幾つかの態様では、多波長放射ビームは、オンアクシス多波長放射ビーム480、580、680の1つ又は任意の他の適切な放射ビームを含み得る。幾つかの態様では、多波長放射ビームの生成は、適切な機械的又は他の方法を使用して達成することができ、上記の図1~8及び下記の図10~13を参照して説明される何れかの態様又は態様の組み合わせに従って多波長放射ビームを生成することを含み得る。
【0138】
[0158] 動作904では、方法は、照明システムにより、(例えば、基板の表面に対して実質的に垂直な)基板の表面の面法線と実質的に一致する入射角で基板(例えば、基板492、592、692、792、892)の表面の領域(例えば、領域490、590、690、790、890)に向けて多波長放射ビームを伝送することを含み得る。幾つかの態様では、多波長放射ビームの伝送は、適切な機械的又は他の方法を使用して達成することができ、上記の図1~8及び下記の図10~13を参照して説明される何れかの態様又は態様の組み合わせに従って多波長放射ビームを伝送することを含み得る。
【0139】
[0159] 動作906では、方法は、検出システム(例えば、第1のオフアクシス検出サブシステム)により、第1の回折放射ビームを測定することを含み得る。幾つかの態様では、第1の回折放射ビームは、第1の波長における第1の光子のセットであって、多波長放射ビームによる領域の照明(例えば、照射)に応答して基板の表面の領域から回折された第1の光子のセットを含み得る。幾つかの態様では、第1の回折放射ビームは、オフアクシス回折放射ビーム482A、482B、484A、484B、581A、581B、582A、582B、583A、583B、682A、682B、782及び882の1つ又は任意の他の適切な回折放射ビーム(例えば、0次、+/-1次、+/-2次など)を含み得る。幾つかの態様では、第1の回折放射ビームの測定は、適切な機械的又は他の方法を使用して達成することができ、上記の図1~8及び下記の図10~13を参照して説明される何れかの態様又は態様の組み合わせに従って第1の回折放射ビームを測定することを含み得る。
【0140】
[0160] 動作908では、方法は、検出システム(例えば、第2のオフアクシス検出サブシステム)により、第2の回折放射ビームを測定することを含み得る。幾つかの態様では、第2の回折放射ビームは、第2の波長における第2の光子のセットであって、多波長放射ビームによる領域の照明に応答して基板の表面の領域から回折された第2の光子のセットを含み得る。幾つかの態様では、第2の回折放射ビームは、オフアクシス回折放射ビーム482A、482B、484A、484B、581A、581B、582A、582B、583A、583B、682A、682B、782及び882の別の1つ又は任意の他の適切な回折放射ビームを含み得る。幾つかの態様では、第2の回折放射ビームの測定は、適切な機械的又は他の方法を使用して達成することができ、上記の図1~8及び下記の図10~13を参照して説明される何れかの態様又は態様の組み合わせに従って第2の回折放射ビームを測定することを含み得る。
【0141】
[0161] 動作910では、方法は、検出システムにより、測定された第1の光子のセット及び測定された第2の光子のセットに基づいて電子信号を生成することを含み得る。幾つかの態様では、電子信号は、第1の光子のセットと第2の光子のセットとの間の位相差を示し得る。幾つかの態様では、電子信号は、基板の表面のアライメントを示し得る。幾つかの態様では、電子信号の生成は、適切な機械的又は他の方法を使用して達成することができ、上記の図1~8及び下記の図10~13を参照して説明される何れかの態様又は態様の組み合わせに従って電子信号を生成することを含み得る。
【0142】
[0162] オフアクシス照明及びオンアクシス検出を有する例示的基板アライメントセンシングシステム
[0163] 幾つかの態様では、本開示は、第1のオフアクシス照明システム、第2のオフアクシス照明システム及びオンアクシス検出システムを含み得るシステムを記載する。幾つかの態様では、第1のオフアクシス照明システム、第2のオフアクシス照明システム及びオンアクシス検出システムは、集積光デバイスに含まれ得る。
【0143】
[0164] 第1のオフアクシス照明システムは、第1の波長の第1のオフアクシス放射ビーム(例えば、第1のオフアクシスコヒーレント放射ビーム)を生成するように構成され得る。第1のオフアクシス照明システムは、第1の入射角で基板の表面の領域に第1のオフアクシス放射ビームを伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、基板の表面の領域のエリアは、約1.0平方ミリメートルである。例えば、基板の表面の領域の直径は、約35マイクロメートル(ミクロン)であり得る。幾つかの態様では、基板の表面の領域は、アライメント格子構造の一部を含み得る。
【0144】
[0165] 第2のオフアクシス照明システムは、第2の波長の第2のオフアクシス放射ビーム(例えば、第2のオフアクシスコヒーレント放射ビーム)を生成するように構成され得る。第2のオフアクシス照明システムは、第2の入射角で基板の表面の領域に第2のオフアクシス放射ビームを伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第2の波長は、第1の波長とほぼ等しくてもよい。幾つかの態様では、第2の波長は、第1の波長と異なり得る。幾つかの態様では、第1の入射角の第1の大きさは、第2の入射角の第2の大きさとほぼ等しくてもよい。例えば、第1の入射角は、測定中の基板の表面の面法線から約+5.0度であり得、第2の入射角は、面法線から約-5.0度であり得る。幾つかの態様では、第2の入射角は、第1の入射角と異なり得る。例えば、第1の入射角は、測定中の基板の表面の面法線から約+5.0度であり得、第2の入射角は、面法線から約+7.5度であり得る。別の例では、第1の入射角は、測定中の基板の表面の面法線から約+5.0度であり得、第2の入射角は、面法線から約-7.5度であり得る。
【0145】
[0166] オンアクシス検出システムは、第1のオフアクシス放射ビームによる領域の第1のオフアクシス照明に応答して基板の表面の領域から回折された第1の光子のセットを含む第1のオンアクシス回折放射ビームを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、第1のオンアクシス回折放射ビームに含まれる第1の光子のセットは、第1のオフアクシス放射ビームによる領域の第1のオフアクシス照明に応答した1次回折を示し得る。
【0146】
[0167] オンアクシス検出システムは、第2のオフアクシス放射ビームによる領域の第2のオフアクシス照明に応答して基板の表面の領域から回折された第2の光子のセットを含む第2のオンアクシス回折放射ビームを受け取るようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第2のオンアクシス回折放射ビームに含まれる第2の光子のセットは、第2のオフアクシス放射ビームによる領域の第2のオフアクシス照明に応答した1次回折を示し得る。
【0147】
[0168] オンアクシス検出システムは、第1の光子のセット及び第2の光子のセットに基づいて電子信号を生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、電子信号は、第1の光子のセットと第2の光子のセットとの間の位相差を示し得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出システムは、電子信号に基づいてアライメント格子構造のアライメント位置を決定するようにさらに構成され得る。
【0148】
[0169] 幾つかの態様では、オンアクシス検出システムは、第1の回折角における基板の表面の領域からの第1のオンアクシス回折放射ビームを収集するように構成された光学系を含み得る。幾つかの態様では、第1のオンアクシス回折放射ビームは、第1のオフアクシス放射ビームによる領域の第1のオフアクシス照明に応答した1次回折を示し得る。幾つかの態様では、光学系は、第2の回折角における基板の表面の領域からの第2のオンアクシス回折放射ビームを収集するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第2のオンアクシス回折放射ビームは、第2のオフアクシス放射ビームによる領域の第2のオフアクシス照明に応答した1次回折を示し得る。幾つかの態様では、第2の回折角は、第1の回折角とほぼ等しくてもよい。幾つかの態様では、光学系は、マイクロレンズ構造を含み得る。
【0149】
[0170] 幾つかの態様では、システムは、光ファイバ(例えば、偏波保持(PM)ファイバ)を介してソース照明サブシステムから多波長放射ビームを受け取るように構成された結合器(例えば、MEMSベース光結合器)をさらに含み得る。幾つかの態様では、結合器は、多波長放射ビームの第1の部分を第1のオフアクシス照明システムに伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、結合器は、多波長放射ビームの第2の部分を第2のオフアクシス照明システムに伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第1のオフアクシス照明システムは、多波長放射ビームの第1の部分を受け取り、多波長放射ビームの第1の部分に基づいて第1のオフアクシス放射ビームを生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第2のオフアクシス照明システムは、多波長放射ビームの第2の部分を受け取り、多波長放射ビームの第2の部分に基づいて第2のオフアクシス放射ビームを生成するようにさらに構成され得る。
【0150】
[0171] 幾つかの態様では、第1のオフアクシス照明システムは、第1の入射角で基板の表面の領域に向けて第1のオフアクシス放射ビームをステアリングするように構成された第1の位相アレイを含み得る。幾つかの態様では、第1の位相アレイは、第1の複数の位相シフタを含み得る。幾つかの態様では、第1の位相アレイは、第1の複数の光位相変調器を含み得る。
【0151】
[0172] 幾つかの態様では、第2のオフアクシス照明システムは、第2の入射角で基板の表面の領域に向けて第2のオフアクシス放射ビームをステアリングするように構成された第2の位相アレイを含み得る。幾つかの態様では、第2の位相アレイは、第2の複数の位相シフタを含み得る。幾つかの態様では、第2の位相アレイは、第2の複数の光位相変調器を含み得る。
【0152】
[0173] 幾つかの態様では、第1及び第2のオフアクシス照明システムは、それぞれ同じ波長の実質的に単色の放射の第1及び第2のエミッタを含み得る。例えば、第1及び第2のオフアクシス照明システムは、それぞれ正の青色光エミッタ及び負の青色光エミッタを含み得る。別の例では、第1及び第2のオフアクシス照明システムは、それぞれ正の緑色光エミッタ及び負の緑色光エミッタを含み得る。さらに別の例では、第1及び第2のオフアクシス照明システムは、それぞれ正の赤色光エミッタ及び負の赤色光エミッタを含み得る。
【0153】
[0174] 幾つかの態様では、第1及び第2のオフアクシス照明システムは、それぞれ異なる波長の実質的に単色の放射の第1及び第2のエミッタを含み得る。例えば、第1及び第2のオフアクシス照明システムは、それぞれ正の青色光エミッタ及び正の緑色光エミッタを含み得る。別の例では、第1及び第2のオフアクシス照明システムは、それぞれ正の緑色光エミッタ及び負の赤色光エミッタを含み得る。
【0154】
[0175] 幾つかの態様では、オンアクシス検出システムは、多モード分散導波路構造を含み得る。幾つかの態様では、多モード分散導波路構造は、第1の入力チャネル構造、第2の入力チャネル構造、第1の出力チャネル構造及び第2の出力チャネル構造を含み得る。幾つかの態様では、多モード分散導波路構造は、第1の入力チャネル構造から第1の光子のセットを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、多モード分散導波路構造は、第2の入力チャネル構造から第2の光子のセットを受け取るようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、多モード分散導波路構造は、第1の光子のセットと第2の光子のセットとの間の差を示す第1の光信号を生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、多モード分散導波路構造は、第1の光子のセット及び第2の光子のセットの総和を示す第2の光信号を生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、多モード分散導波路構造は、第1の出力チャネル構造を介して第1の光信号を第1の検出器に伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、多モード分散導波路構造は、第2の出力チャネル構造を介して第2の光信号を第2の検出器に伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第1の検出器は、第1の光信号を受け取るようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第1の検出器は、第1の光信号の第1の測定のセットに基づいて差測定データを生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第2の検出器は、第2の光信号を受け取るようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第2の検出器は、第2の光信号の第2の測定のセットに基づいて総和測定データを生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出システムは、差測定データ及び総和測定データに基づいて電子信号を生成するようにさらに構成され得る。
【0155】
[0176] 幾つかの態様では、本開示は、装置を記載する。装置は、集積光デバイスを含み得る。集積光デバイスは、第1の入射角で基板の表面の領域に向けて第1の波長の第1のオフアクシス放射ビームを放出するように構成された第1の放射源を含み得る。集積光デバイスは、第2の入射角で基板の表面の領域に向けて第2の波長の第2のオフアクシス放射ビームを放出するように構成された第2の放射源をさらに含み得る。集積光デバイスは、第1のオフアクシス放射ビームによる領域の第1のオフアクシス照射に応答した1次回折を示す第1のオンアクシス回折放射ビームを測定するように構成されたメトロロジシステムをさらに含み得る。メトロロジシステムは、第2のオフアクシス放射ビームによる領域の第2のオフアクシス照射に応答した1次回折を示す第2のオンアクシス回折放射ビームを測定するようにさらに構成され得る。放射メトロロジシステムは、測定された第1のオンアクシス放射ビーム及び測定された第2のオンアクシス放射ビームに基づいて電子信号を生成するようにさらに構成され得る。
【0156】
[0177] 幾つかの態様では、本開示は、基板のアライメントを決定する方法を記載する。方法は、第1のオフアクシス放射源により、第1の波長の第1のオフアクシス放射ビームを生成することを含み得る。方法は、第1のオフアクシス放射源により、第1の入射角で基板の表面の領域に向けて第1のオフアクシス放射ビームを伝送することをさらに含み得る。方法は、オンアクシス検出システムにより、第1のオフアクシス放射ビームによる領域の第1のオフアクシス照射に応答して基板の表面の領域から回折された第1の光子のセットを測定することをさらに含み得る。方法は、第2のオフアクシス放射源により、第2の波長の第2のオフアクシス放射ビームを生成することをさらに含み得る。方法は、第2のオフアクシス放射源により、第2の入射角で基板の表面の領域に向けて第2のオフアクシス放射ビームを伝送することをさらに含み得る。方法は、オンアクシス検出システムにより、第2のオフアクシス放射ビームによる領域の第2のオフアクシス照射に応答して基板の表面の領域から回折された第2の光子のセットを測定することをさらに含み得る。方法は、オンアクシス検出システムにより、測定された第1の光子のセット及び測定された第2の光子のセットに基づいて電子信号を生成することをさらに含み得る。
【0157】
[0178] 図10は、本開示の幾つかの態様によるオフアクシス照明及びオンアクシス検出を利用する例示的基板アライメントセンシングシステム1000の概略図である。幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム1000又はその任意の部分は、図4を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム400、図5A及び5Bを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム500及び500’、図6A、6B、6C及び6Dを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム600、図7を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム700、図8を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム800、図11A、11B、11C、11D、11E及び11Fを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム1100、図13を参照して説明される例示的コンピューティングシステム1300、任意の他の適切な構造、コンポーネント、特徴若しくは技術、それらの任意の部分又はそれらの任意の組み合わせに関連して説明される構造、コンポーネント、特徴又は技術の何れかを使用して実装され得る。
【0158】
[0179] 図10に示されるように、例示的基板アライメントセンシングシステム1000は、複数のオフアクシス照明サブシステム(例えば、放射源)を含み得る。幾つかの態様では、複数のオフアクシス照明サブシステムは、第1のオフアクシス照明サブシステム1002A、第2のオフアクシス照明サブシステム1002B、第3のオフアクシス照明サブシステム1004A、第4のオフアクシス照明サブシステム1004B、任意の他の適切なオフアクシス照明サブシステム(例えば、数十若しくは数百のオフアクシス照明サブシステム)又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム1000は、オンアクシス検出サブシステム1060をさらに含み得る。幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム1000は、複数のオフアクシス照明サブシステム及びオンアクシス検出サブシステム1060を含む集積光デバイスを含み得る。幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム1000、複数のオフアクシス照明サブシステム、オンアクシス検出サブシステム1060又はそれらの組み合わせは、本明細書に記載の機能及び動作を行うように構成された基板アライメントセンシングコントローラ(例えば、図13に示される例示的コンピューティングシステム1300)を含み得るか、又はそのような基板アライメントセンシングコントローラと通信し得る。
【0159】
[0180] 幾つかの態様では、複数のオフアクシス照明サブシステムのそれぞれは、異なるオフアクシス入射角で基板1092の表面の領域1090に向けてオフアクシス放射ビーム(例えば、実質的にコヒーレントな放射ビーム)を放出するように構成され得る。幾つかの態様では、領域1090の面積は、約1.0平方ミリメートルであり得る。ある例示的及び非限定的な例では、領域1090の直径は、約35ミクロンであり得る。幾つかの態様では、領域1090は、アライメント格子構造1094の一部を含み得る。幾つかの態様では、複数のオフアクシス照明サブシステムのそれぞれは、光結合器(例えば、広帯域波長非感応性内外光結合器)を含み得、オフアクシス照明サブシステム及びオフアクシス検出サブシステムの両方として機能し得る(例えば、本明細書では「エミッタ-検出器」とも呼ばれる)。幾つかの態様では、複数のオフアクシス照明サブシステムのそれぞれは、領域1090に入射する照明スポットのビームステアリング、フォーカス及び制御のための1D若しくは2Dアレイ内に含まれ得るか、又はそのような1D若しくは2Dアレイとして機能し得る。幾つかの態様では、複数のオフアクシス照明サブシステムは、単一チップSiNベースアライメントシステム上に配置され得る。例えば、単一チップSiNベースアライメントシステムは、基板(例えば、Si基板)、絶縁層(例えば、SiO絶縁層)、複数のSiN格子(例えば、Si格子)及びそれぞれ複数のSiN格子上に配置された複数の位相シフタ(例えば、1つの格子につき1つの位相シフタ)を含み得る。
【0160】
[0181] 幾つかの態様では、複数のオフアクシス照明サブシステムのそれぞれは、領域1090に向けてオフアクシス放射ビームをステアリングするように構成された位相アレイを含み得る。幾つかの態様では、各位相アレイは、複数の位相シフタ(例えば、遅延線、熱光学位相シフタ又は任意の他の適切な位相シフタ)を含み得る。幾つかの態様では、各位相アレイは、複数の光位相変調器(OPM)などの複数の可変位相変調器を含み得る。幾つかの態様では、複数のオフアクシス照明サブシステムのそれぞれは、1つ又は複数の光結合器、照明源、ファイバ、ミラー、プリズム、レンズ、導波路、検出器、プロセッサ、他の適切な構造及びそれらの組み合わせを含み得るか、又はそれらと光通信し得る。
【0161】
[0182] 幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム1000は、複数のオフアクシス照明サブシステムのそれぞれ及びソース照明サブシステムに光学的に結合されるように構成された光結合器を含み得る。幾つかの態様では、光結合器は、例えば、広帯域オンチップ光結合器、レンズトップ垂直方向湾曲結合器、レンズ垂直結合器に対する直接的なレーザ書き込み、広帯域波長非感応性内外結合器又は任意の他の適切な光結合器を含み得る。幾つかの態様では、光結合器は、ソース照明サブシステムから多波長放射(例えば、白色光、インコヒーレント放射、二波長放射、三波長放射、四波長放射など)を受け取り、受け取った多波長放射をそれぞれ異なる波長の複数のコヒーレント放射ビームにフィルタ処理し、複数のコヒーレントオフアクシス放射ビームのそれぞれを複数のオフアクシス照明サブシステムの対応する1つに伝送するように構成され得る。幾つかの態様では、ソース照明サブシステムは、発光ダイオード(LED)光源に結合された光ファイバ又はライトパイプなどの光源を含み得る。幾つかの態様では、ソース照明サブシステムは、垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)などの集積レーザダイオードを含み得る。
【0162】
[0183] ある実例では、光結合器は、ソース照明サブシステムから白色光ビームを受け取り、白色光ビームを青色光ビーム及び緑色光ビームにフィルタ処理し、(例えば、第1の光学スプリッタを使用して)青色光ビームを第1のオフアクシス照明サブシステム1002A及び第2のオフアクシス照明サブシステム1002Bに伝送し、(例えば、第2の光学スプリッタを使用して)緑色光ビームを第3のオフアクシス照明サブシステム1004A及び第4のオフアクシス照明サブシステム1004Bに伝送するように構成され得る。幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム1000は、光結合器と、複数のオフアクシス照明サブシステムの1つ又は複数との間の光路に沿って配置された偏光回転子を含み得る。例えば、上記の実例を継続して、例示的基板アライメントセンシングシステム1000は、(例えば、第2のオフアクシス照明サブシステム1002Bによって受け取られる青色光ビームが、第1のオフアクシス照明サブシステム1002Aによって受け取られる青色光ビームと回転において(例えば、90度)異なるように)光結合器と第2のオフアクシス照明サブシステム1002Bとの間に配置された第1の偏光回転子と、(例えば、第4のオフアクシス照明サブシステム1004Bによって受け取られる緑色光ビームが、第3のオフアクシス照明サブシステム1004Aによって受け取られる緑色光ビームと回転において(例えば、90度)異なるように)光結合器と第4のオフアクシス照明サブシステム1004Bとの間に配置された第2の偏光回転子とを含み得る。
【0163】
[0184] 幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、1つ又は複数のオフアクシス放射ビームによる領域1090の照明に応答した領域1090からの1つ又は複数の(例えば、1次回折を示す)オンアクシス回折放射ビームを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、領域1090からオンアクシス回折放射ビームを収集するように構成された光学系を含み得る。幾つかの態様では、光学系は、マイクロレンズ構造を含み得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、1つ又は複数のセンサに結合された多モード分散導波路を含み得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、傾斜MMIデバイスを含み得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、広帯域格子結合器を含み得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、多周期格子又はチャープ格子を含み得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、マルチレベル光結合器を含み得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、ピーク位置間にチャープを有する多周期格子を含み得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、広帯域オンチップ光結合器を含み得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、レンズトップ垂直方向湾曲光結合器(例えば、エレファントカプラ)を含み得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、レンズ垂直光結合器に対する直接的なレーザ書き込みを含み得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、広帯域波長非感応性内外光結合器を含み得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、アライメントマークピッチに似た格子を生成するように構成されたAOTFを含み得る。幾つかの態様では、AOTFは、SAWトランスデューサを含み得るか、又はSAWトランスデューサと一体化され得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、1つ又は複数の光結合器、ファイバ、ミラー、レンズ、プリズム、ビームスプリッタ、波長板、導波路、ポラライザ、偏光回転子、検出器(例えば、光検出器、フォトダイオード、電荷結合素子(CCD)結像デバイス、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)結像デバイス、偏光計及び他の適切な検出器)、プロセッサ並びに他の適切な構造を含み得る。
【0164】
[0185] 幾つかの態様の基盤として、例示的基板アライメントセンシングシステム1000は、第1の波長の第1のオフアクシス放射ビーム1082A(例えば、第1の実質的にコヒーレントな放射ビーム)を生成するように構成された第1のオフアクシス照明サブシステム1002Aを含み得る。幾つかの態様では、第1のオフアクシス照明サブシステム1002Aは、第1のオフアクシス入射角1072Aで基板1092の表面の領域1090に第1のオフアクシス放射ビーム1082Aを伝送するようにさらに構成され得る。
【0165】
[0186] 幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム1000は、第2の波長の第2のオフアクシス放射ビーム1082B(例えば、第2の実質的にコヒーレントな放射ビーム)を生成するように構成された第2のオフアクシス照明サブシステム1002Bを含み得る。幾つかの態様では、第2のオフアクシス照明サブシステム1002Bは、第2のオフアクシス入射角1072Bで領域1090に第2のオフアクシス放射ビーム1082Bを伝送するようにさらに構成され得る。
【0166】
[0187] 幾つかの態様では、第2の波長は、第1の波長とほぼ等しくてもよい。幾つかの態様では、第2の波長は、第1の波長と異なり得る。幾つかの態様では、第2のオフアクシス入射角1072Bは、第1のオフアクシス入射角1072Aとほぼ等しくてもよい(例えば、第2のオフアクシス入射角1072Bの大きさは、第1のオフアクシス入射角1072Aの大きさとほぼ等しくてもよい)。幾つかの態様では、第2のオフアクシス入射角1072Bは、第1のオフアクシス入射角1072Aと異なり得る。幾つかの態様では、第1のオフアクシス放射ビーム1082Aの第1の回転は、第2のオフアクシス放射ビーム1082Bの第2の回転と等しくてもよい。幾つかの態様では、第1のオフアクシス放射ビーム1082Aの第1の回転は、第2のオフアクシス放射ビーム1082Bの第2の回転と異なり得る(例えば、第1のオフアクシス放射ビーム1082A及び第2のオフアクシス放射ビーム1082Bは、同じ波長を有するが、回転において90度異なり得る)。
【0167】
[0188] 幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム1000は、第3の波長の第3のオフアクシス放射ビーム1084A(例えば、第3の実質的にコヒーレントな放射ビーム)を生成するように構成された第3のオフアクシス照明サブシステム1004Aを含み得る。幾つかの態様では、第3のオフアクシス照明サブシステム1004Aは、第3のオフアクシス入射角1074Aで領域1090に第3のオフアクシス放射ビーム1084Aを伝送するようにさらに構成され得る。
【0168】
[0189] 幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム1000は、第4の波長の第4のオフアクシス放射ビーム1084B(例えば、第4の実質的にコヒーレントな放射ビーム)を生成するように構成された第4のオフアクシス照明サブシステム1004Bを含み得る。幾つかの態様では、第4のオフアクシス照明サブシステム1004Bは、第4のオフアクシス入射角1074Bで領域1090に第4のオフアクシス放射ビーム1084Bを伝送するようにさらに構成され得る。
【0169】
[0190] 幾つかの態様では、第4の波長は、第3の波長とほぼ等しくてもよい。幾つかの態様では、第4の波長は、第3の波長と異なり得る。幾つかの態様では、第4のオフアクシス入射角1074Bは、第3のオフアクシス入射角1074Aとほぼ等しくてもよい(例えば、第4のオフアクシス入射角1074Bの大きさは、第3のオフアクシス入射角1074Aの大きさとほぼ等しくてもよい)。幾つかの態様では、第4のオフアクシス入射角1074Bは、第3のオフアクシス入射角1074Aと異なり得る。幾つかの態様では、第3のオフアクシス放射ビーム1084Aの第3の回転は、第4のオフアクシス放射ビーム1084Bの第4の回転と等しくてもよい。幾つかの態様では、第3のオフアクシス放射ビーム1084Aの第3の回転は、第4のオフアクシス放射ビーム1084Bの第4の回転と異なり得る(例えば、第3のオフアクシス放射ビーム1084A及び第4のオフアクシス放射ビーム1084Bは、同じ波長を有するが、回転において90度異なり得る)。
【0170】
[0191] 幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム1000は、光ファイバ(例えば、PMファイバ)を介してソース照明サブシステムから多波長放射ビームを受け取るように構成された結合器(例えば、光結合器)をさらに含み得る。幾つかの態様では、結合器は、多波長放射ビームの第1の部分を第1のオフアクシス照明サブシステム1002Aに伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、結合器は、多波長放射ビームの第2の部分を第2のオフアクシス照明サブシステム1002Bに伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、結合器は、多波長放射ビームの第3の部分を第3のオフアクシス照明サブシステム1004Aに伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、結合器は、多波長放射ビームの第4の部分を第4のオフアクシス照明サブシステム1004Bに伝送するようにさらに構成され得る。
【0171】
[0192] 幾つかの態様では、第1のオフアクシス照明サブシステム1002Aは、多波長放射ビームの第1の部分を受け取り、多波長放射ビームの第1の部分に基づいて第1のオフアクシス放射ビーム1082Aを生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第2のオフアクシス照明サブシステム1002Bは、多波長放射ビームの第2の部分を受け取り、多波長放射ビームの第2の部分に基づいて第2のオフアクシス放射ビーム1082Bを生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第3のオフアクシス照明サブシステム1004Aは、多波長放射ビームの第3の部分を受け取り、多波長放射ビームの第3の部分に基づいて第3のオフアクシス放射ビーム1084Aを生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第4のオフアクシス照明サブシステム1004Bは、多波長放射ビームの第4の部分を受け取り、多波長放射ビームの第4の部分に基づいて第4のオフアクシス放射ビーム1084Bを生成するようにさらに構成され得る。
【0172】
[0193] 幾つかの態様では、第1のオフアクシス照明サブシステム1002Aは、第1のオフアクシス入射角1072Aで基板1092の表面の領域1090に向けて第1のオフアクシス放射ビーム1082Aをステアリングするように構成された第1の位相アレイを含み得る。幾つかの態様では、第1の位相アレイは、第1の複数の位相シフタを含み得る。幾つかの態様では、第1の位相アレイは、第1の複数のOPMを含み得る。
【0173】
[0194] 幾つかの態様では、第2のオフアクシス照明サブシステム1002Bは、第2のオフアクシス入射角1072Bで基板1092の表面の領域1090に向けて第2のオフアクシス放射ビーム1082Bをステアリングするように構成された第2の位相アレイを含み得る。幾つかの態様では、第2の位相アレイは、第2の複数の位相シフタを含み得る。幾つかの態様では、第2の位相アレイは、第2の複数のOPMを含み得る。
【0174】
[0195] 幾つかの態様では、第3のオフアクシス照明サブシステム1004Aは、第3のオフアクシス入射角1074Aで基板1092の表面の領域1090に向けて第3のオフアクシス放射ビーム1084Aをステアリングするように構成された第3の位相アレイを含み得る。幾つかの態様では、第3の位相アレイは、第3の複数の位相シフタを含み得る。幾つかの態様では、第3の位相アレイは、第3の複数のOPMを含み得る。
【0175】
[0196] 幾つかの態様では、第4のオフアクシス照明サブシステム1004Bは、第4のオフアクシス入射角1074Bで基板1092の表面の領域1090に向けて第4のオフアクシス放射ビーム1084Bをステアリングするように構成された第4の位相アレイを含み得る。幾つかの態様では、第4の位相アレイは、第4の複数の位相シフタを含み得る。幾つかの態様では、第4の位相アレイは、第4の複数のOPMを含み得る。
【0176】
[0197] 幾つかの態様では、第1のオフアクシス照明サブシステム1002A及び第2のオフアクシス照明サブシステム1002Bは、それぞれ第1の波長の実質的に単色の放射の第1及び第2のエミッタを含み得る。例えば、第1のオフアクシス照明サブシステム1002Aは、正の青色光エミッタを含み得、第2のオフアクシス照明サブシステム1002Bは、負の青色光エミッタを含み得る。幾つかの態様では、第3のオフアクシス照明サブシステム1004A及び第4のオフアクシス照明サブシステム1004Bは、それぞれ第1の波長と異なる第2の波長の実質的に単色の放射の第3及び第4のエミッタを含み得る。例えば、第3のオフアクシス照明サブシステム1004Aは、正の緑色光エミッタを含み得、第4のオフアクシス照明サブシステム1004Bは、負の緑色光エミッタを含み得る。
【0177】
[0198] 幾つかの態様では、第1のオフアクシス入射角1072A、第2のオフアクシス入射角1072B、第3のオフアクシス入射角1074A及び第4のオフアクシス入射角1074Bのそれぞれは、基板1092の表面の面法線に対して規定され得る。幾つかの態様では、オンアクシス回折放射ビームパス1086は、面法線と一致し得る(例えば、オンアクシス回折放射ビームパス1086と面法線との間の角度は、ほぼゼロであり得る)。他の態様では、オンアクシス回折放射ビームパス1086は、面法線と不一致であり得る(例えば、オンアクシス回折放射ビームパス1086と面法線との間の角度は、非ゼロであり得る)。
【0178】
[0199] 幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、オンアクシス回折放射ビームパス1086を介して、第1のオフアクシス放射ビーム1082Aによる領域1090の第1の照明に応答して領域1090から回折された第1の光子のセットを含む第1のオンアクシス回折放射ビームを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、第1のオンアクシス回折放射ビームに含まれる第1の光子のセットは、第1のオフアクシス放射ビーム1082Aによる領域1090の第1の照明に応答した1次回折を示し得る。
【0179】
[0200] 幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、オンアクシス回折放射ビームパス1086を介して、第2のオフアクシス放射ビーム1082Bによる領域1090の第2の照明に応答して領域1090から回折された第2の光子のセットを含む第2のオンアクシス回折放射ビームを受け取るようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第2のオンアクシス回折放射ビームに含まれる第2の光子のセットは、第2のオフアクシス放射ビーム1082Bによる領域1090の第2の照明に応答した1次回折を示し得る。
【0180】
[0201] 幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、オンアクシス回折放射ビームパス1086を介して、第3のオフアクシス放射ビーム1084Aによる領域1090の第3の照明に応答して領域1090から回折された第3の光子のセットを含む第3のオンアクシス回折放射ビームを受け取るようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第3のオンアクシス回折放射ビームに含まれる第3の光子のセットは、第3のオフアクシス放射ビーム1084Aによる領域1090の第3の照明に応答した1次回折を示し得る。
【0181】
[0202] 幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、オンアクシス回折放射ビームパス1086を介して、第4のオフアクシス放射ビーム1084Bによる領域1090の第4の照明に応答して領域1090から回折された第4の光子のセットを含む第4のオンアクシス回折放射ビームを受け取るようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第4のオンアクシス回折放射ビームに含まれる第4の光子のセットは、第4のオフアクシス放射ビーム1084Bによる領域1090の第4の照明に応答した1次回折を示し得る。
【0182】
[0203] 幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、第1のオンアクシス回折放射ビーム(例えば、第1の光子のセット)、第2のオンアクシス回折放射ビーム(例えば、第2の光子のセット)、第3のオンアクシス回折放射ビーム(例えば、第3の光子のセット)、第4のオンアクシス回折放射ビーム(例えば、第4の光子のセット)又はそれらの組み合わせに基づいて電子信号を生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、電子信号は、第1のオンアクシス回折放射ビームと第2のオンアクシス回折放射ビームとの間の第1の位相差を示す第1のサブ信号を含み得る。幾つかの態様では、電子信号は、第3のオンアクシス回折放射ビームと第4のオンアクシス回折放射ビームとの間の第2の位相差を示す第2のサブ信号をさらに含み得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、電子信号又はその任意の部分(例えば、サブ信号)若しくは部分の組み合わせに基づいてアライメント格子構造1094のアライメント位置を決定するようにさらに構成され得る。
【0183】
[0204] 幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、多モード分散導波路構造を含み得る。幾つかの態様では、多モード分散導波路構造は、第1の光子のセットと第2の光子のセットとの間の差を示す第1の光信号を生成するように構成され得る。幾つかの態様では、多モード分散導波路構造は、第1の光子のセット及び第2の光子のセットの総和を示す第2の光信号を生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、第1の光信号に基づいて第1の差測定データを生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、第2の光信号に基づいて第1の総和測定データを生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、多モード分散導波路構造は、第3の光子のセットと第4の光子のセットとの間の差を示す第3の光信号を生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、多モード分散導波路構造は、第3の光子のセット及び第4の光子のセットの総和を示す第4の光信号を生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、第3の光信号に基づいて第2の差測定データを生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステム1060は、第4の光信号に基づいて第2の総和測定データを生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステムは、第1の差測定データ、第1の総和測定データ、第2の差測定データ、第2の総和測定データ、任意の他の適切なデータ若しくは信号又はそれらの任意の組み合わせに基づいて電子信号を生成するようにさらに構成され得る。
【0184】
[0205] 図11A、11B、11C、11D、11E及び11Fは、本開示の幾つかの態様による例示的基板アライメントセンシングシステム1100の概略図である。図11A、11B、11C、11D、11E及び11Fに示されるように、例示的基板アライメントセンシングシステム1100は、集積光デバイス基板1101、複数のオフアクシス照明サブシステム、複数のオフアクシス照明サブシステム(例えば、コヒーレント放射源)のそれぞれ及びソース照明サブシステム(例えば、多波長放射源)に光学的に結合されるように構成された光結合器1140並びに光学系1150(例えば、マイクロレンズ構造)を含み得るオンアクシス検出サブシステムを含み得る集積光デバイス(例えば、単一チップSiNベースシステム)を含み得る。
【0185】
[0206] 幾つかの態様では、例示的基板アライメントセンシングシステム1100は、図4を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム400、図5A及び5Bを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム500及び500’、図6Aを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム600、図6A、6B、6C及び6Dを参照して説明される例示的多モード分散導波路構造640、図7を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム700、図8を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム800、図10を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム1000、図13を参照して説明される例示的コンピューティングシステム1300、任意の他の適切な構造、コンポーネント、特徴若しくは技術、それらの任意の部分又はそれらの任意の組み合わせに関連して説明される構造、コンポーネント、特徴又は技術の何れかを使用して実装され得る。
【0186】
[0207] 幾つかの態様では、図11A、11B、11C、11D、11E及び11Fに示されるように、複数のオフアクシス照明サブシステムは、X軸と実質的に平行に配置され得る。他の態様では、複数のオフアクシス照明サブシステムは、Y軸と実質的に平行に配置され得る。さらに他の態様では、複数のオフアクシス照明サブシステムは、(i)X軸と実質的に平行に配置された複数のオフアクシス照明サブシステムの第1のサブセット、及び(ii)Y軸と実質的に平行に配置された複数のオフアクシス照明サブシステムの第2のサブセットを含み得る。幾つかの態様では、図11A、11B、11C、11D、11E又は11Fを参照して説明されるエミッタの1つ又は複数は、イルミネータ及び検出器の両方として機能し得る。幾つかの態様では、図11A、11B、11C、11D、11E又は11Fを参照して説明される位相アレイの1つ又は複数は、位相シフタ、位相変調器(例えば、OPM)又は任意の他の適切なコンポーネント若しくは構造を含み得る。
【0187】
[0208] 幾つかの態様では、図11Aに示されるように、複数のオフアクシス照明サブシステムは、(i)エミッタ1102A、格子構造1112A(例えば、Si格子)及び位相アレイ1122Aを含む第1のオフアクシス照明サブシステム、(ii)エミッタ1102B、格子構造1112B及び位相アレイ1122Bを含む第2のオフアクシス照明サブシステム、(iii)エミッタ1104A、格子構造1114A及び位相アレイ1124Aを含む第3のオフアクシス照明サブシステム、(iv)エミッタ1104B、格子構造1114B及び位相アレイ1124Bを含む第4のオフアクシス照明サブシステム、(v)エミッタ1106A、格子構造1116A及び位相アレイ1126Aを含む第5のオフアクシス照明サブシステム、(vi)エミッタ1106B、格子構造1116B及び位相アレイ1126Bを含む第6のオフアクシス照明サブシステム、(vii)エミッタ1108A、格子構造1118A及び位相アレイ1128Aを含む第7のオフアクシス照明サブシステム、(viii)エミッタ1108B、格子構造1118B及び位相アレイ1128Bを含む第8のオフアクシス照明サブシステム、任意の他の適切な照明サブシステム、デバイス若しくは構造又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。幾つかの態様では、エミッタの1つ又は複数は、イルミネータ及び検出器の両方として機能し得る。幾つかの態様では、位相アレイの1つ又は複数は、位相シフタ、位相変調器(例えば、OPM)又は任意の他の適切なコンポーネント若しくは構造を含み得る。
【0188】
[0209] 幾つかの態様では、光結合器1140は、光結合器1140の上流に光学的に配置されたソース照明サブシステムに光学的に結合されるように構成された入力構造を含み得る。幾つかの態様では、光結合器1140は、複数の出力構造を有し得、複数の出力構造のそれぞれは、光結合器1140の下流に光学的に配置された複数のオフアクシス照明サブシステムの対応する1つに光学的に結合されるように構成される。幾つかの態様では、光結合器1140は、ソース照明サブシステムから多波長放射を受け取り、受け取った多波長放射をそれぞれ異なる波長の複数のコヒーレント放射ビームにフィルタ処理し、及び複数のコヒーレント放射ビームのそれぞれをそれぞれの光路構造(例えば、それぞれの光ファイバ、導波路又は他の適切な光伝送構造)を介して複数のオフアクシス照明サブシステムの対応する1つに伝送するように構成され得る。幾つかの態様では、光結合器1140は、複数のコヒーレント放射ビームのそれぞれを、2つの別個の光路構造を介して複数のオフアクシス照明サブシステムの2つ(例えば、X軸又はY軸と実質的に平行に配置された2つのオフアクシス照明サブシステム)に伝送するように構成され得る。幾つかの態様では、光結合器1140は、複数のコヒーレント放射ビームのそれぞれを、4つの別個の光路構造を介して複数のオフアクシス照明サブシステムの4つ(例えば、X軸と実質的に平行に配置された2つのオフアクシス照明サブシステム及びY軸と実質的に平行に配置された別の2つのオフアクシス照明サブシステム)に伝送するように構成され得る。
【0189】
[0210] 幾つかの態様では、光結合器1140は、受け取った多波長放射を第1の波長(例えば、青色光)の第1の放射ビームにフィルタ処理し、光路構造1132Aを介して「正の」第1の放射ビームを第1のオフアクシス照明サブシステム(例えば、位相アレイ1122A)に伝送し、及び光路構造1132Bを介して「負の」第1の放射ビーム(例えば、これは、「正の」第1の放射ビームと同じであり得るか、又は「正の」第1の放射ビームの修正(例えば、90度回転された)バージョンであり得る)を第2のオフアクシス照明サブシステム(例えば、位相アレイ1122B)に伝送するように構成された光学フィルタ構造1142を含み得る。
【0190】
[0211] 幾つかの態様では、光結合器1140は、受け取った多波長放射を第2の波長(例えば、緑色光)の第2の放射ビームにフィルタ処理し、光路構造1134Aを介して「正の」第2の放射ビームを第3のオフアクシス照明サブシステム(例えば、位相アレイ1124A)に伝送し、及び光路構造1134Bを介して「負の」第2の放射ビーム(例えば、これは、「正の」第2の放射ビームと同じであり得るか、又は「正の」第2の放射ビームの修正(例えば、90度回転された)バージョンであり得る)を第4のオフアクシス照明サブシステム(例えば、位相アレイ1124B)に伝送するように構成された光学フィルタ構造1144を含み得る。
【0191】
[0212] 幾つかの態様では、光結合器1140は、受け取った多波長放射を第3の波長(例えば、橙色光)の第3の放射ビームにフィルタ処理し、光路構造1136Aを介して「正の」第3の放射ビームを第5のオフアクシス照明サブシステム(例えば、位相アレイ1126A)に伝送し、及び光路構造1136Bを介して「負の」第3の放射ビーム(例えば、これは、「正の」第3の放射ビームと同じであり得るか、又は「正の」第3の放射ビームの修正(例えば、90度回転された)バージョンであり得る)を第6のオフアクシス照明サブシステム(例えば、位相アレイ1126B)に伝送するように構成された光学フィルタ構造1146を含み得る。
【0192】
[0213] 幾つかの態様では、光結合器1140は、受け取った多波長放射を第4の波長(例えば、赤色光)の第4の放射ビームにフィルタ処理し、光路構造1138Aを介して「正の」第4の放射ビームを第7のオフアクシス照明サブシステム(例えば、位相アレイ1128A)に伝送し、及び光路構造1138Bを介して「負の」第4の放射ビーム(例えば、これは、「正の」第4の放射ビームと同じであり得るか、又は「正の」第4の放射ビームの修正(例えば、90度回転された)バージョンであり得る)を第8のオフアクシス照明サブシステム(例えば、位相アレイ1128B)に伝送するように構成された光学フィルタ構造1148を含み得る。
【0193】
[0214] 幾つかの態様では、複数のオフアクシス照明サブシステムのそれぞれは、異なる入射角で基板の表面の領域に向けて放射ビームを放出するように構成され得る。幾つかの態様では、領域は、アライメント格子構造の一部を含み得る。幾つかの態様では、光学系1150は、複数のオフアクシス照明サブシステムによって放出された放射ビームによる領域の照明に応答した基板の表面の領域からの(例えば、1次回折を示す)1つ又は複数の回折放射ビームを受け取るように構成され得る。
【0194】
[0215] 図11B及び11Cに示されるように、幾つかの態様では、複数のオフアクシス照明サブシステムは、エミッタ1102A、格子構造1112A及び位相アレイ1122Aを含む第1のオフアクシス照明サブシステムを含み得る。幾つかの態様では、複数のオフアクシス照明サブシステムは、エミッタ1102B、格子構造1112B及び位相アレイ1122Bを含む第2のオフアクシス照明サブシステムを含み得る。
【0195】
[0216] 幾つかの態様では、光結合器1140は、ソース照明サブシステムから多波長放射(例えば、白色光などのインコヒーレント放射)を受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、光結合器1140は、光学フィルタ構造1142を含み得る。光学フィルタ構造1142は、受け取った多波長放射を第1の波長(例えば、青色光)の光子流にフィルタ処理し、光路構造1132Aを介して第1の波長の第1の「正の」光子流を第1のオフアクシス照明サブシステム(例えば、位相アレイ1122A、次に格子構造1112A及び次にエミッタ1102A)に伝送し、光路構造1132Bを介して第1の波長の第1の「負の」光子流を第2のオフアクシス照明サブシステム(例えば、位相アレイ1122B、次に格子構造1112B及び次にエミッタ1102B)に伝送するように構成され得る。幾つかの態様では、第1の「負の」光子流は、第1の「正の」光子流と同じであり得る。他の態様では、第1の「負の」光子流は、第1の「正の」光子流と異なり得る。例えば、第1の「負の」光子流は、第1の「正の」光子流の修正(例えば、90度回転された)バージョンであり得る。
【0196】
[0217] 図11Bに示されるように、幾つかの態様では、第1のオフアクシス照明サブシステムは、第1の「正の」光子流に基づいてオフアクシス放射ビーム1182A(例えば、第1の波長の実質的にコヒーレントな放射ビーム)を生成するように構成され得る。幾つかの態様では、第1のオフアクシス照明サブシステムは、オフアクシス入射角1172Aで基板1192の表面の領域1190にオフアクシス放射ビーム1182Aを伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、領域1190は、アライメント格子構造1194の一部を含み得る。
【0197】
[0218] 幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステムは、光学系1150を介して、オフアクシス放射ビーム1182Aによる領域1190の照明に応答して領域1190から回折された光子のセットを含むオンアクシス回折放射ビーム1186Aを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス回折放射ビーム1186Aに含まれる光子のセットは、オフアクシス放射ビーム1182Aによる領域1190の照明に応答した1次回折を示し得る。
【0198】
[0219] 幾つかの態様では、エミッタ1102Bは、オフアクシス放射ビーム1182Aによる領域1190の照明に応答してオフアクシス回折角1173Aで領域1190から回折された光子のセットを含むオフアクシス回折放射ビーム1183Aを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、オフアクシス回折放射ビーム1183Aに含まれる光子のセットは、オフアクシス放射ビーム1182Aによる領域1190の照明に応答した0次回折を示し得る。
【0199】
[0220] 幾つかの態様では、オフアクシス入射角1172A及びオフアクシス回折角1173Aは、基板1192の表面の面法線に対して規定され得る。幾つかの態様では、オフアクシス入射角1172Aの大きさは、オフアクシス回折角1173Aの大きさとほぼ同じであり得る(例えば、ほぼ等しくてもよい)。幾つかの態様では、オンアクシス回折放射ビーム1186Aは、面法線と一致し得る(例えば、オンアクシス回折放射ビーム1186Aと面法線との間の角度は、ほぼゼロであり得る)。他の態様では、オンアクシス回折放射ビーム1186Aは、面法線と不一致であり得る(例えば、オンアクシス回折放射ビーム1186Aと面法線との間の角度は、約1.0度、約3.0度又は約10.0度などの非ゼロであり得る)。
【0200】
[0221] 図11Cに示されるように、幾つかの態様では、第2のオフアクシス照明サブシステムは、第1の「負の」光子流に基づいてオフアクシス放射ビーム1182B(例えば、第1の波長の実質的にコヒーレントな放射ビーム)を生成するように構成され得る。幾つかの態様では、第2のオフアクシス照明サブシステムは、オフアクシス入射角1172Bで領域1190にオフアクシス放射ビーム1182Bを伝送するようにさらに構成され得る。
【0201】
[0222] 幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステムは、光学系1150を介して、オフアクシス放射ビーム1182Bによる領域1190の照明に応答して領域1190から回折された光子のセットを含むオンアクシス回折放射ビーム1186Bを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス回折放射ビーム1186Bに含まれる光子のセットは、オフアクシス放射ビーム1182Bによる領域1190の照明に応答した1次回折を示し得る。
【0202】
[0223] 幾つかの態様では、エミッタ1102Aは、オフアクシス放射ビーム1182Bによる領域1190の照明に応答してオフアクシス回折角1173Bで領域1190から回折された光子のセットを含むオフアクシス回折放射ビーム1183Bを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、オフアクシス回折放射ビーム1183Bに含まれる光子のセットは、オフアクシス放射ビーム1182Bによる領域1190の照明に応答した0次回折を示し得る。
【0203】
[0224] 図11Cに示されるように、オフアクシス入射角1172B及びオフアクシス回折角1173Bは、基板1192の表面の面法線に対して規定され得る。幾つかの態様では、オフアクシス入射角1172Bの大きさは、オフアクシス回折角1173Bの大きさとほぼ同じであり得る(例えば、ほぼ等しくてもよい)。幾つかの態様では、オンアクシス回折放射ビーム1186Bは、面法線と一致し得る(例えば、オンアクシス回折放射ビーム1186Bと面法線との間の角度は、ほぼゼロであり得る)。他の態様では、オンアクシス回折放射ビーム1186Bは、面法線と不一致であり得る(例えば、オンアクシス回折放射ビーム1186Bと面法線との間の角度は、非ゼロであり得る)。
【0204】
[0225] 図11D及び11Eに示されるように、幾つかの態様では、複数のオフアクシス照明サブシステムは、エミッタ1104A、格子構造1114A及び位相アレイ1124Aを含む第3のオフアクシス照明サブシステムを含み得る。幾つかの態様では、複数のオフアクシス照明サブシステムは、エミッタ1104B、格子構造1114B及び位相アレイ1124Bを含む第4のオフアクシス照明サブシステムを含み得る。
【0205】
[0226] 幾つかの態様では、光結合器1140は、光学フィルタ構造1144を含み得る。光学フィルタ構造1144は、受け取った多波長放射を第2の波長(例えば、緑色光)の光子流にフィルタ処理し、光路構造1134Aを介して第2の波長の第2の「正の」光子流を第3のオフアクシス照明サブシステム(例えば、位相アレイ1124A、次に格子構造1114A及び次にエミッタ1104A)に伝送し、光路構造1134Bを介して第2の波長の第2の「負の」光子流を第4のオフアクシス照明サブシステム(例えば、位相アレイ1124B、次に格子構造1114B及び次にエミッタ1104B)に伝送するように構成され得る。幾つかの態様では、第2の「負の」光子流は、第2の「正の」光子流と同じであり得る。他の態様では、第2の「負の」光子流は、第2の「正の」光子流と異なり得る。例えば、第2の「負の」光子流は、第2の「正の」光子流の修正(例えば、90度回転された)バージョンであり得る。
【0206】
[0227] 図11Dに示されるように、幾つかの態様では、第3のオフアクシス照明サブシステムは、第2の「正の」光子流に基づいてオフアクシス放射ビーム1184A(例えば、第2の波長の実質的にコヒーレントな放射ビーム)を生成するように構成され得る。幾つかの態様では、第3のオフアクシス照明サブシステムは、オフアクシス入射角1174Aで領域1190にオフアクシス放射ビーム1184Aを伝送するようにさらに構成され得る。
【0207】
[0228] 幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステムは、光学系1150を介して、オフアクシス放射ビーム1184Aによる領域1190の照明に応答して領域1190から回折された光子のセットを含むオンアクシス回折放射ビーム1186Cを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス回折放射ビーム1186Cに含まれる光子のセットは、オフアクシス放射ビーム1184Aによる領域1190の照明に応答した1次回折を示し得る。
【0208】
[0229] 幾つかの態様では、エミッタ1104Bは、オフアクシス放射ビーム1184Aによる領域1190の照明に応答してオフアクシス回折角1175Aで領域1190から回折された光子のセットを含むオフアクシス回折放射ビーム1185Aを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、オフアクシス回折放射ビーム1185Aに含まれる光子のセットは、オフアクシス放射ビーム1184Aによる領域1190の照明に応答した0次回折を示し得る。
【0209】
[0230] 幾つかの態様では、オフアクシス入射角1174A及びオフアクシス回折角1175Aは、基板1192の表面の面法線に対して規定され得る。幾つかの態様では、オフアクシス入射角1174Aの大きさは、オフアクシス回折角1175Aの大きさとほぼ同じであり得る(例えば、ほぼ等しくてもよい)。幾つかの態様では、オンアクシス回折放射ビーム1186Cは、面法線と一致し得る(例えば、オンアクシス回折放射ビーム1186Cと面法線との間の角度は、ほぼゼロであり得る)。他の態様では、オンアクシス回折放射ビーム1186Cは、面法線と不一致であり得る(例えば、オンアクシス回折放射ビーム1186Cと面法線との間の角度は、非ゼロであり得る)。
【0210】
[0231] 図11Eに示されるように、幾つかの態様では、第4のオフアクシス照明サブシステムは、第2の「負の」光子流に基づいてオフアクシス放射ビーム1184B(例えば、第2の波長の実質的にコヒーレントな放射ビーム)を生成するように構成され得る。幾つかの態様では、第4のオフアクシス照明サブシステムは、オフアクシス入射角1174Bで領域1190にオフアクシス放射ビーム1184Bを伝送するようにさらに構成され得る。
【0211】
[0232] 幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステムは、光学系1150を介して、オフアクシス放射ビーム1184Bによる領域1190の照明に応答して領域1190から回折された光子のセットを含むオンアクシス回折放射ビーム1186Dを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス回折放射ビーム1186Dに含まれる光子のセットは、オフアクシス放射ビーム1184Bによる領域1190の照明に応答した1次回折を示し得る。
【0212】
[0233] 幾つかの態様では、エミッタ1104Aは、オフアクシス放射ビーム1184Bによる領域1190の照明に応答してオフアクシス回折角1175Bで領域1190から回折された光子のセットを含むオフアクシス回折放射ビーム1185Bを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、オフアクシス回折放射ビーム1185Bに含まれる光子のセットは、オフアクシス放射ビーム1184Bによる領域1190の照明に応答した0次回折を示し得る。
【0213】
[0234] 幾つかの態様では、オフアクシス入射角1174B及びオフアクシス回折角1175Bは、基板1192の表面の面法線に対して規定され得る。幾つかの態様では、オフアクシス入射角1174Bの大きさは、オフアクシス回折角1175Bの大きさとほぼ同じであり得る(例えば、ほぼ等しくてもよい)。幾つかの態様では、オンアクシス回折放射ビーム1186Dは、面法線と一致し得る(例えば、オンアクシス回折放射ビーム1186Dと面法線との間の角度は、ほぼゼロであり得る)。他の態様では、オンアクシス回折放射ビーム1186Dは、面法線と不一致であり得る(例えば、オンアクシス回折放射ビーム1186Dと面法線との間の角度は、非ゼロであり得る)。
【0214】
[0235] 図11Fに示されるように、幾つかの態様では、複数のオフアクシス照明サブシステムは、エミッタ1106A、格子構造1116A及び位相アレイ1126Aを含む第5のオフアクシス照明サブシステムを含み得る。幾つかの態様では、複数のオフアクシス照明サブシステムは、エミッタ1106B、格子構造1116B及び位相アレイ1126Bを含む第6のオフアクシス照明サブシステムを含み得る。幾つかの態様では、複数のオフアクシス照明サブシステムは、エミッタ1108A、格子構造1118A及び位相アレイ1128Aを含む第7のオフアクシス照明サブシステムを含み得る。幾つかの態様では、複数のオフアクシス照明サブシステムは、エミッタ1108B、格子構造1118B及び位相アレイ1128Bを含む第8のオフアクシス照明サブシステムを含み得る。
【0215】
[0236] 幾つかの態様では、光結合器1140は、光学フィルタ構造1146を含み得る。光学フィルタ構造1146は、受け取った多波長放射を第3の波長(例えば、橙色光)の光子流にフィルタ処理し、光路構造1136Aを介して第3の波長の第3の「正の」光子流を第5のオフアクシス照明サブシステム(例えば、位相アレイ1126A、次に格子構造1116A及び次にエミッタ1106A)に伝送し、光路構造1136Bを介して第3の波長の第3の「負の」光子流を第6のオフアクシス照明サブシステム(例えば、位相アレイ1126B、次に格子構造1116B及び次にエミッタ1106B)に伝送するように構成され得る。幾つかの態様では、第3の「負の」光子流は、第3の「正の」光子流と同じであり得る。他の態様では、第3の「負の」光子流は、第3の「正の」光子流と異なり得る。例えば、第3の「負の」光子流は、第3の「正の」光子流の修正(例えば、90度回転された)バージョンであり得る。
【0216】
[0237] 幾つかの態様では、光結合器1140は、光学フィルタ構造1148を含み得る。光学フィルタ構造1148は、受け取った多波長放射を第4の波長(例えば、赤色光)の光子流にフィルタ処理し、光路構造1138Aを介して第4の波長の第4の「正の」光子流を第7のオフアクシス照明サブシステム(例えば、位相アレイ1128A、次に格子構造1118A及び次にエミッタ1108A)に伝送し、光路構造1138Bを介して第4の波長の第4の「負の」光子流を第8のオフアクシス照明サブシステム(例えば、位相アレイ1128B、次に格子構造1118B及び次にエミッタ1108B)に伝送するように構成され得る。幾つかの態様では、第4の「負の」光子流は、第4の「正の」光子流と同じであり得る。他の態様では、第4の「負の」光子流は、第4の「正の」光子流と異なり得る。例えば、第4の「負の」光子流は、第4の「正の」光子流の修正(例えば、90度回転された)バージョンであり得る。
【0217】
[0238] 幾つかの態様では、第5のオフアクシス照明サブシステムは、第3の「正の」光子流に基づいてオフアクシス放射ビーム1187A(例えば、第3の波長の実質的にコヒーレントな放射ビーム)を生成するように構成され得る。幾つかの態様では、第6のオフアクシス照明サブシステムは、第3の「負の」光子流に基づいてオフアクシス放射ビーム1187B(例えば、第3の波長の実質的にコヒーレントな放射ビーム)を生成するように構成され得る。幾つかの態様では、第7のオフアクシス照明サブシステムは、第4の「正の」光子流に基づいてオフアクシス放射ビーム1188A(例えば、第4の波長の実質的にコヒーレントな放射ビーム)を生成するように構成され得る。幾つかの態様では、第8のオフアクシス照明サブシステムは、第4の「負の」光子流に基づいてオフアクシス放射ビーム1188B(例えば、第4の波長の実質的にコヒーレントな放射ビーム)を生成するように構成され得る。
【0218】
[0239] 幾つかの態様では、第1のオフアクシス照明サブシステムは、第1のオフアクシス入射角で領域1190にオフアクシス放射ビーム1182Aを伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第2のオフアクシス照明サブシステムは、第2のオフアクシス入射角で領域1190にオフアクシス放射ビーム1182Bを伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第3のオフアクシス照明サブシステムは、第3のオフアクシス入射角で領域1190にオフアクシス放射ビーム1184Aを伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第4のオフアクシス照明サブシステムは、第4のオフアクシス入射角で領域1190にオフアクシス放射ビーム1184Bを伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第5のオフアクシス照明サブシステムは、第5のオフアクシス入射角で領域1190にオフアクシス放射ビーム1187Aを伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第6のオフアクシス照明サブシステムは、第6のオフアクシス入射角で領域1190にオフアクシス放射ビーム1187Bを伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第7のオフアクシス照明サブシステムは、第7のオフアクシス入射角で領域1190にオフアクシス放射ビーム1188Aを伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、第8のオフアクシス照明サブシステムは、第8のオフアクシス入射角で領域1190にオフアクシス放射ビーム1188Bを伝送するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、オフアクシス放射ビーム1182A、1182B、1184A、1184B、1187A、1187B、1188A及び1188Bは、実質的に同時に領域1190に伝送され得るか又は領域1190に入射し得る。幾つかの態様では、オフアクシス放射ビーム1182A、1182B、1184A、1184B、1187A、1187B、1188A及び1188Bは、実質的に異なる時点で領域1190に伝送され得るか又は領域1190に入射し得る。
【0219】
[0240] 幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステムは、オンアクシス回折放射ビームパス1186Eに沿った光学系1150を介して、オフアクシス放射ビーム1182Aによる領域1190の照明に応答して領域1190から回折された第1の光子のセットを含む、1次回折を示す第1のオンアクシス回折放射ビームを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステムは、オンアクシス回折放射ビームパス1186Eに沿った光学系1150を介して、オフアクシス放射ビーム1182Bによる領域1190の照明に応答して領域1190から回折された第2の光子のセットを含む、1次回折を示す第2のオンアクシス回折放射ビームを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステムは、オンアクシス回折放射ビームパス1186Eに沿った光学系1150を介して、オフアクシス放射ビーム1184Aによる領域1190の照明に応答して領域1190から回折された第3の光子のセットを含む、1次回折を示す第3のオンアクシス回折放射ビームを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステムは、オンアクシス回折放射ビームパス1186Eに沿った光学系1150を介して、オフアクシス放射ビーム1184Bによる領域1190の照明に応答して領域1190から回折された第4の光子のセットを含む、1次回折を示す第4のオンアクシス回折放射ビームを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステムは、オンアクシス回折放射ビームパス1186Eに沿った光学系1150を介して、オフアクシス放射ビーム1187Aによる領域1190の照明に応答して領域1190から回折された第5の光子のセットを含む、1次回折を示す第5のオンアクシス回折放射ビームを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステムは、オンアクシス回折放射ビームパス1186Eに沿った光学系1150を介して、オフアクシス放射ビーム1187Bによる領域1190の照明に応答して領域1190から回折された第6の光子のセットを含む、1次回折を示す第6のオンアクシス回折放射ビームを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステムは、オンアクシス回折放射ビームパス1186Eに沿った光学系1150を介して、オフアクシス放射ビーム1188Aによる領域1190の照明に応答して領域1190から回折された第7の光子のセットを含む、1次回折を示す第7のオンアクシス回折放射ビームを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステムは、オンアクシス回折放射ビームパス1186Eに沿った光学系1150を介して、オフアクシス放射ビーム1188Bによる領域1190の照明に応答して領域1190から回折された第8の光子のセットを含む、1次回折を示す第8のオンアクシス回折放射ビームを受け取るように構成され得る。
【0220】
[0241] 幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステムは、オンアクシス回折放射ビームパス1186Eに沿った光学系1150を介して第1のオンアクシス回折放射ビーム、第2のオンアクシス回折放射ビーム、第3のオンアクシス回折放射ビーム、第4のオンアクシス回折放射ビーム、第5のオンアクシス回折放射ビーム、第6のオンアクシス回折放射ビーム、第7のオンアクシス回折放射ビーム及び第8のオンアクシス回折放射ビームを実質的に同時に受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステムは、オンアクシス回折放射ビームパス1186Eに沿った光学系1150を介して第1のオンアクシス回折放射ビーム、第2のオンアクシス回折放射ビーム、第3のオンアクシス回折放射ビーム、第4のオンアクシス回折放射ビーム、第5のオンアクシス回折放射ビーム、第6のオンアクシス回折放射ビーム、第7のオンアクシス回折放射ビーム及び第8のオンアクシス回折放射ビームを実質的に異なる時点で受け取るように構成され得る。
【0221】
[0242] 幾つかの態様では、エミッタ1102Bは、オフアクシス放射ビーム1182Aによる領域1190の照明に応答して第9の回折角で領域1190から回折された第9の光子のセットを含む、0次回折を示す第9のオンアクシス回折放射ビームを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、エミッタ1102Aは、オフアクシス放射ビーム1182Bによる領域1190の照明に応答して第10の回折角で領域1190から回折された第10の光子のセットを含む、0次回折を示す第10のオンアクシス回折放射ビームを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、エミッタ1104Bは、オフアクシス放射ビーム1184Aによる領域1190の照明に応答して第11の回折角で領域1190から回折された第11の光子のセットを含む、0次回折を示す第11のオンアクシス回折放射ビームを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、エミッタ1104Aは、オフアクシス放射ビーム1184Bによる領域1190の照明に応答して第12の回折角で領域1190から回折された第12の光子のセットを含む、0次回折を示す第12のオンアクシス回折放射ビームを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、エミッタ1106Bは、オフアクシス放射ビーム1187Aによる領域1190の照明に応答して第13の回折角で領域1190から回折された第13の光子のセットを含む、0次回折を示す第13のオンアクシス回折放射ビームを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、エミッタ1106Aは、オフアクシス放射ビーム1187Bによる領域1190の照明に応答して第14の回折角で領域1190から回折された第14の光子のセットを含む、0次回折を示す第14のオンアクシス回折放射ビームを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、エミッタ1108Bは、オフアクシス放射ビーム1188Aによる領域1190の照明に応答して第15の回折角で領域1190から回折された第15の光子のセットを含む、0次回折を示す第15のオンアクシス回折放射ビームを受け取るように構成され得る。幾つかの態様では、エミッタ1108Aは、オフアクシス放射ビーム1188Bによる領域1190の照明に応答して第16の回折角で領域1190から回折された第16の光子のセットを含む、0次回折を示す第16のオンアクシス回折放射ビームを受け取るように構成され得る。
【0222】
[0243] 幾つかの態様では、図11Fを参照して説明されたオフアクシス入射角及び回折角のそれぞれは、基板1192の表面の面法線に対して規定され得る。幾つかの態様では、オンアクシス回折放射ビームパス1186Eは、面法線と一致し得る(例えば、オンアクシス回折放射ビームパス1186Eと面法線との間の角度は、ほぼゼロであり得る)。他の態様では、オンアクシス回折放射ビームパス1186Eは、面法線と不一致であり得る(例えば、オンアクシス回折放射ビームパス1186Eと面法線との間の角度は、非ゼロであり得る)。
【0223】
[0244] 幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステムは、第1のオンアクシス回折放射ビーム、第2のオンアクシス回折放射ビーム、第3のオンアクシス回折放射ビーム、第4のオンアクシス回折放射ビーム、第5のオンアクシス回折放射ビーム、第6のオンアクシス回折放射ビーム、第7のオンアクシス回折放射ビーム、第8のオンアクシス回折放射ビーム、任意の他の適切なオフアクシス放射ビーム、光子のセット、信号(オフアクシス放射ビーム間の位相差を示すサブ信号を含むが、それに限定されない)、データ若しくは電子情報又はそれらの任意の組み合わせに基づいて電子信号を生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、電子信号は、第1のオンアクシス回折放射ビームと第2のオンアクシス回折放射ビームとの間の位相差を示す第1のサブ信号、第3のオンアクシス回折放射ビームと第4のオンアクシス回折放射ビームとの間の位相差を示す第2のサブ信号、第5のオンアクシス回折放射ビームと第6のオンアクシス回折放射ビームとの間の位相差を示す第3のサブ信号、第7のオンアクシス回折放射ビームと第8のオンアクシス回折放射ビームとの間の位相差を示す第4のサブ信号、任意の他の適切な信号、データ若しくは電子情報又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0224】
[0245] 幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステムは、第9のオンアクシス回折放射ビーム、第10のオンアクシス回折放射ビーム、第11のオンアクシス回折放射ビーム、第12のオンアクシス回折放射ビーム、第13のオンアクシス回折放射ビーム、第14のオンアクシス回折放射ビーム、第15のオンアクシス回折放射ビーム、第16のオンアクシス回折放射ビーム、任意の他の適切なオフアクシス放射ビーム、光子のセット、信号(オフアクシス放射ビーム間の位相差を示すサブ信号を含むが、それに限定されない)、データ若しくは電子情報又はそれらの任意の組み合わせにさらに基づいて電子信号を生成するようにさらに構成され得る。幾つかの態様では、電子信号は、第9のオンアクシス回折放射ビームと第10のオンアクシス回折放射ビームとの間の位相差を示す第5のサブ信号、第11のオンアクシス回折放射ビームと第12のオンアクシス回折放射ビームとの間の位相差を示す第6のサブ信号、第13のオンアクシス回折放射ビームと第14のオンアクシス回折放射ビームとの間の位相差を示す第7のサブ信号、第15のオンアクシス回折放射ビームと第16のオンアクシス回折放射ビームとの間の位相差を示す第8のサブ信号、任意の他の適切な信号、データ若しくは電子情報又はそれらの任意の組み合わせをさらに含み得る。
【0225】
[0246] 幾つかの態様では、オンアクシス検出サブシステムは、電子信号又はその任意の部分(例えば、サブ信号)若しくは部分の組み合わせに基づいてアライメント格子構造1194のアライメント位置を決定するようにさらに構成され得る。
【0226】
[0247] オフアクシス照明及びオンアクシス検出を用いて基板をアライメントさせる例示的プロセス
[0248] 図12は、本開示又はその1つ若しくは複数の部分の幾つかの態様による、オフアクシス照明及びオンアクシス検出を用いて基板のアライメントを決定する例示的方法1200である。例示的方法1200を参照して説明される動作は、上記の図1~11及び下記の図13を参照して説明されるものなどの本明細書に記載されるシステム、装置、コンポーネント、構造、特徴、技術又はそれらの組み合わせの何れかによって又はそれに従って行われ得る。
【0227】
[0249] 動作1202では、方法は、第1の照明システム(例えば、第1のオフアクシス照明サブシステム)により、第1の波長の第1の放射ビームを生成することを含み得る。幾つかの態様では、第1の放射ビームは、オフアクシス放射ビーム1082A、1082B、1084A、1084B、1182A、1182B、1184A、1184B、1187A、1187B、1188A及び1188Bの1つ又は任意の他の適切な放射ビームを含み得る。幾つかの態様では、第1の放射ビームの生成は、適切な機械的又は他の方法を使用して達成することができ、上記の図1~11及び下記の図13を参照して説明される何れかの態様又は態様の組み合わせに従って第1の放射ビームを生成することを含み得る。
【0228】
[0250] 動作1204では、方法は、第1の照明システムにより、第1の入射角で基板(例えば、基板1092、1192)の表面の領域(例えば、領域1090、1190)に向けて第1の放射ビームを伝送することを含み得る。幾つかの態様では、第1の入射角は、オフアクシス入射角1072A、1072B、1074A、1074B、1172A、1172B、1174A及び1174Bの1つ又は任意の他の適切な入射角を含み得る。幾つかの態様では、第1の放射ビームの伝送は、適切な機械的又は他の方法を使用して達成することができ、上記の図1~11及び下記の図13を参照して説明される何れかの態様又は態様の組み合わせに従って第1の放射ビームを伝送することを含み得る。
【0229】
[0251] 動作1206では、方法は、検出システム(例えば、オンアクシス検出サブシステム)により、第1の回折放射ビームを測定することを含み得る。幾つかの態様では、第1の回折放射ビームは、第1の放射ビームによる領域の第1の照明に応答して基板の表面の領域から回折された第1の光子のセットを含み得る。幾つかの態様では、第1の回折放射ビームは、オンアクシス回折放射ビーム1186A、1186B、1186C及び1186D、オンアクシス回折放射ビームパス1086若しくは1186Eに沿って伝搬されるオンアクシス回折放射ビーム並びにオフアクシス回折放射ビーム1183A、1183B、1185A及び1185B又は任意の他の適切な回折放射ビーム(例えば、0次、+/-1次、+/-2次など)の1つを含み得る。幾つかの態様では、第1の回折放射ビームの測定は、適切な機械的又は他の方法を使用して達成することができ、上記の図1~11及び下記の図13を参照して説明される何れかの態様又は態様の組み合わせに従って第1の回折放射ビームを測定することを含み得る。
【0230】
[0252] 動作1208では、方法は、第2の照明システム(例えば、第2のオフアクシス照明サブシステム)により、第2の波長の第2の放射ビームを生成することを含み得る。幾つかの態様では、第2の放射ビームは、オフアクシス放射ビーム1082A、1082B、1084A、1084B、1182A、1182B、1184A、1184B、1187A、1187B、1188A及び1188Bの別の1つ又は任意の他の適切な放射ビームを含み得る。幾つかの態様では、第1の放射ビームは、第1のオフアクシス放射ビーム1082Aを含み得、第2の放射ビームは、第2のオフアクシス放射ビーム1082Bを含み得る。他の態様では、第1の放射ビームは、第1のオフアクシス放射ビーム1082Aを含み得、第2の放射ビームは、第3のオフアクシス放射ビーム1084Aを含み得る。さらに他の態様では、第1の放射ビームは、第3のオフアクシス放射ビーム1084Aを含み得、第2の放射ビームは、第4のオフアクシス放射ビーム1084Bを含み得る。さらに他の態様では、第1の放射ビームは、第2のオフアクシス放射ビーム1082Bを含み得、第2の放射ビームは、第4のオフアクシス放射ビーム1084Bを含み得る。幾つかの態様では、第2の放射ビームの生成は、適切な機械的又は他の方法を使用して達成することができ、上記の図1~11及び下記の図13を参照して説明される何れかの態様又は態様の組み合わせに従って第2の放射ビームを生成することを含み得る。
【0231】
[0253] 動作1210では、方法は、第2の照明システムにより、第2の入射角で基板の表面の領域に向けて第2の放射ビームを伝送することを含み得る。幾つかの態様では、第2の入射角は、オフアクシス入射角1072A、1072B、1074A、1074B、1172A、1172B、1174A、1174Bの別の1つ又は任意の他の適切な入射角を含み得る。幾つかの態様では、第2の放射ビームの伝送は、適切な機械的又は他の方法を使用して達成することができ、上記の図1~11及び下記の図13を参照して説明される何れかの態様又は態様の組み合わせに従って第2の放射ビームを伝送することを含み得る。
【0232】
[0254] 動作1212では、方法は、検出システムにより、第2の回折放射ビームを測定することを含み得る。幾つかの態様では、第2の回折放射ビームは、第2のコヒーレント放射ビームによる領域の第2の照明に応答して基板の表面の領域から回折された第2の光子のセットを含み得る。幾つかの態様では、第2の回折放射ビームは、オンアクシス回折放射ビーム1186A、1186B、1186C及び1186D、オンアクシス回折放射ビームパス1086若しくは1186Eに沿って伝搬されるオンアクシス回折放射ビーム並びにオフアクシス回折放射ビーム1183A、1183B、1185A及び1185B又は任意の他の適切な回折放射ビームの別の1つを含み得る。幾つかの態様では、第2の回折放射ビームの測定は、適切な機械的又は他の方法を使用して達成することができ、上記の図1~11及び下記の図13を参照して説明される何れかの態様又は態様の組み合わせに従って第2の回折放射ビームを測定することを含み得る。
【0233】
[0255] 動作1214では、方法は、検出システムにより、測定された第1の光子のセット及び測定された第2の光子のセットに基づいて電子信号を生成することを含み得る。幾つかの態様では、電子信号は、第1の光子のセットと第2の光子のセットとの間の位相差を示し得る。幾つかの態様では、電子信号は、基板の表面のアライメントを示し得る。幾つかの態様では、電子信号の生成は、適切な機械的又は他の方法を使用して達成することができ、上記の図1~11及び下記の図13を参照して説明される何れかの態様又は態様の組み合わせに従って電子信号を生成することを含み得る。
【0234】
[0256] 例示的コンピューティングシステム
[0257] 本開示の態様は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの任意の組み合わせにおいて実装され得る。本開示の態様は、1つ又は複数のプロセッサによって読み取り及び実行が行われ得る機械可読媒体に保存された命令としても実装され得る。機械可読媒体は、機械(例えば、コンピューティングデバイス)によって読み取り可能な形式で情報の保存又は伝送を行うための任意の機構を含み得る。例えば、機械可読媒体は、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光学式記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、電気、光、音響又は他の形態の伝搬信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)などを含み得る。さらに、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令及びそれらの組み合わせは、本明細書では、特定の動作を行うとして記載され得る。しかしながら、このような記載は、単に便宜上のものであり、このような動作は、実際には、コンピューティングデバイス、プロセッサ、コントローラ又は他のデバイスが、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令又はそれらの組み合わせを実行し、そうすることによりアクチュエータ又は他のデバイス(例えば、サーボモータ、ロボットデバイス)に物理世界とインタラクトさせることによって生じることを理解されたい。
【0235】
[0258] 様々な態様は、例えば、図13に示される例示的コンピューティングシステム1300などの1つ又は複数のコンピューティングシステムを使用して実装され得る。例示的コンピューティングシステム1300は、図4を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム400、図5A及び5Bを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム500及び500’、図6Aを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム600、図6A、6B、6C及び6Dを参照して説明される例示的多モード分散導波路構造640、図7を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム700、図8を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム800、図10を参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム1000、図11A、11B、11C、11D、11E及び11Fを参照して説明される例示的基板アライメントセンシングシステム1100、任意の他の適切なシステム、サブシステム若しくはコンポーネント、それらの任意の部分又はそれらの任意の組み合わせなどの本明細書に記載される機能を実施可能な専用コンピュータであり得る。例示的コンピューティングシステム1300は、プロセッサ1304などの1つ又は複数のプロセッサ(中央処理装置又はCPUとも呼ばれる)を含み得る。プロセッサ1304は、通信インフラ1306(例えば、バス)に接続される。例示的コンピューティングシステム1300は、1つ又は複数のユーザ入出力インターフェース1302を介して通信インフラ1306と通信するモニタ、キーボード、ポインティングデバイスなどの1つ又は複数のユーザ入出力デバイス1303も含み得る。例示的コンピューティングシステム1300は、ランダムアクセスメモリ(RAM)などのメインメモリ1308(例えば、1つ又は複数の一次記憶デバイス)も含み得る。メインメモリ1308は、1つ又は複数のレベルのキャッシュを含み得る。メインメモリ1308は、内部に制御論理(例えば、コンピュータソフトウェア)及び/又はデータを保存している。
【0236】
[0259] 例示的コンピューティングシステム1300は、二次メモリ1310(例えば、1つ又は複数の二次記憶デバイス)も含み得る。二次メモリ1310は、例えば、ハードディスクドライブ1312及び/又はリムーバブル記憶ドライブ1314を含み得る。リムーバブル記憶ドライブ1314は、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、コンパクトディスクドライブ、光学式記憶デバイス、テープバックアップデバイス及び/又は任意の他の記憶デバイス/ドライブであり得る。
【0237】
[0260] リムーバブル記憶ドライブ1314は、リムーバブル記憶ユニット1318とインタラクトし得る。リムーバブル記憶ユニット1318は、コンピュータソフトウェア(制御論理)及び/又はデータを保存したコンピュータ使用可能又は可読記憶デバイスを含む。リムーバブル記憶ユニット1318は、フロッピーディスク、磁気テープ、コンパクトディスク、DVD、光学式記憶ディスク及び/又は任意の他のコンピュータデータ記憶デバイスであり得る。リムーバブル記憶ドライブ1314は、リムーバブル記憶ユニット1318から読み取り、及び/又はリムーバブル記憶ユニット1318に書き込む。
【0238】
[0261] 幾つかの態様によれば、二次メモリ1310は、コンピュータプログラム及び/又は他の命令及び/又はデータが例示的コンピューティングシステム1300によってアクセスされることを可能にするための他の手段、機器又は他の手法を含み得る。このような手段、機器又は手法は、例えば、リムーバブル記憶ユニット1322及びインターフェース1320を含み得る。リムーバブル記憶ユニット1322及びインターフェース1320の例は、プログラムカートリッジ及びカートリッジインターフェース(ビデオゲームデバイスにおいて見られるものなど)、リムーバブルメモリチップ(EPROM若しくはPROMなど)及び関連のソケット、メモリスティック及びUSBポート、メモリカード及び関連のメモリカードスロット及び/又は任意の他のリムーバブル記憶ユニット及び関連のインターフェースを含み得る。
【0239】
[0262] 例示的コンピューティングシステム1300は、通信インターフェース1324(例えば、1つ又は複数のネットワークインターフェース)をさらに含み得る。通信インターフェース1324は、例示的コンピューティングシステム1300が、リモートデバイス、リモートネットワーク、リモートエンティティなど(個々に及びまとめてリモートデバイス1328と呼ばれる)の任意の組み合わせと通信及びインタラクトすることを可能にする。例えば、通信インターフェース1324は、例示的コンピューティングシステム1300が通信路1326を介してリモートデバイス1328と通信することを可能にし得、通信路1326は、有線及び/又は無線であり得、LAN、WAN、インターネットなどの任意の組み合わせを含み得る。制御論理、データ又はその両方は、通信路1326を介して例示的コンピューティングシステム1300に及び例示的コンピューティングシステム1300から伝送され得る。
【0240】
[0263] 本開示の前述の態様の動作は、多様な構成及びアーキテクチャで実装され得る。したがって、前述の態様の動作の一部又はすべては、ハードウェア、ソフトウェア又はその両方で行うことができる。幾つかの態様では、有形の非一時的装置又は製品は、本明細書でコンピュータプログラム又はプログラム記憶デバイスとも呼ばれる制御論理(ソフトウェア)を保存した有形の非一時的コンピュータ使用可能又は可読媒体を含む。これは、例示的コンピューティングシステム1300、メインメモリ1308、二次メモリ1310、並びにリムーバブル記憶ユニット1318及び1322、並びに上記の任意の組み合わせを具現化する有形製品を含むが、それらに限定されない。そのような制御論理は、1つ又は複数のデータ処理デバイス(例示的コンピューティングシステム1300など)によって実行されると、そのようなデータ処理デバイスを、本明細書に記載されるように動作させる。
【0241】
[0264] 本開示に含まれる教示に基づいて、図13に示されるもの以外のデータ処理デバイス、コンピュータシステム及び/又はコンピュータアーキテクチャを使用した本開示の態様の製造方法及び使用方法が当業者に明らかになるであろう。具体的には、本開示の態様は、本明細書に記載されるもの以外のソフトウェア、ハードウェア及び/又はオペレーティングシステム態様で動作し得る。
【0242】
[0265] 実施形態は、以下の条項を使用してさらに説明され得る。
1.第1の波長及び第2の波長を含む多波長放射ビームを生成することと、基板の表面の領域に向けて多波長放射ビームを伝送することと、を行うように構成された照明システムと、
第1の波長における第1の光子のセットであって、多波長放射ビームによる領域の照明に応答して基板の表面の領域から回折された第1の光子のセットを受け取ることと、第2の波長における第2の光子のセットであって、多波長放射ビームによる領域の照明に応答して基板の表面の領域から回折された第2の光子のセットを受け取ることと、第1の光子のセット及び第2の光子のセットに基づいて電子信号を生成することと、を行うように構成された検出システムと、
を含む、システム。
2.第2の波長は、第1の波長と異なる、条項1に記載のシステム。
3.基板の表面の領域の面積は、約1.0平方ミリメートルである、条項1に記載のシステム。
4.基板の表面の領域は、アライメント格子構造の一部を含む、条項1に記載のシステム。
5.第1の光子のセットは、多波長放射ビームによる領域の照明に応答した1次回折を示し、
第2の光子のセットは、多波長放射ビームによる領域の照明に応答した1次回折を示す、条項1に記載のシステム。
6.電子信号は、第1の光子のセットと第2の光子のセットとの間の位相差を示す、条項1に記載のシステム。
7.検出システムは、電子信号に基づいて基板のアライメント位置を決定するようにさらに構成される、条項1に記載のシステム。
8.検出システムは、光学系を含み、
光学系は、第1の回折角における基板の表面の領域からの第1の回折放射ビームを収集することと、第2の回折角における基板の表面の領域からの第2の回折放射ビームを収集することと、を行うように構成され、
第1の回折放射ビームは、第1の光子のセットを含み、
第2の回折放射ビームは、第2の光子のセットを含む、条項1に記載のシステム。
9.第1の回折放射ビームは、多波長放射ビームによる領域の照明に応答した1次回折を示し、
第2の回折放射ビームは、多波長放射ビームによる領域の照明に応答した1次回折を示す、条項8に記載のシステム。
10.光学系は、マイクロレンズ構造を含む、条項9に記載のシステム。
11.検出システムは、多モード分散導波路構造と、第1の検出器と、第2の検出器と、を含み、
多モード分散導波路構造は、第1の入力チャネル構造と、第2の入力チャネル構造と、第1の出力チャネル構造と、第2の出力チャネル構造と、を含み、
多モード分散導波路構造は、第1の入力チャネル構造から第1の光子のセットを受け取ることと、第2の入力チャネル構造から第2の光子のセットを受け取ることと、第1の光子のセットと第2の光子のセットとの間の差を示す第1の光信号を生成することと、第1の光子のセット及び第2の光子のセットの総和を示す第2の光信号を生成することと、第1の出力チャネル構造を介して第1の光信号を第1の検出器に伝送することと、第2の出力チャネル構造を介して第2の光信号を第2の検出器に伝送することと、を行うように構成される、条項1に記載のシステム。
12.第1の検出器は、第1の光信号を受け取ることと、第1の光信号の第1の測定のセットに基づいて差測定データを生成することと、を行うように構成され、
第2の検出器は、第2の光信号を受け取ることと、第2の光信号の第2の測定のセットに基づいて総和測定データを生成することと、を行うように構成される、条項11に記載のシステム。
13.検出システムは、差測定データ及び総和測定データに基づいて電子信号を生成するように構成される、条項12に記載のシステム。
14.光結合器を含み、
光結合器は、第1の光子のセットを受け取ることと、第2の光子のセットを受け取ることと、第1の光子のセットを検出システムに伝送することと、第2の光子のセットを検出システムに伝送することと、を行うように構成される、条項1に記載のシステム。
15.基板の表面の領域に向けて多波長放射ビームを放出することであって、多波長放射ビームは、第1の波長及び第2の波長を含むことを行うように構成された放射源と、
多波長放射ビームによる領域の照射に応答した第1の波長の1次回折を示す第1の回折放射ビームを測定することと、多波長放射ビームによる領域の照射に応答した第2の波長の1次回折を示す第2の回折放射ビームを測定することと、測定された第1の回折放射ビーム及び測定された第2の回折放射ビームに基づいて電子信号を生成することと、を行うように構成されたメトロロジシステムと、
を含む、集積光デバイス。
16.電子信号は、測定された第1の回折放射ビームと、測定された第2の回折放射ビームと、の間の位相差を示す、条項15に記載の集積光デバイス。
17.メトロロジシステムは、生成された電子信号に基づいて基板のアライメント位置を決定するようにさらに構成される、条項15に記載の集積光デバイス。
18.放射源により、第1の波長及び第2の波長を有する多波長放射ビームを生成することと、
放射源により、基板の表面の領域に向けて多波長放射ビームを伝送することと、
メトロロジシステムにより、多波長放射ビームによる領域の照射に応答した第1の波長の1次回折を示す第1の回折放射ビームを測定することと、
メトロロジシステムにより、多波長放射ビームによる領域の照射に応答した第2の波長の1次回折を示す第2の回折放射ビームを測定することと、
メトロロジシステムにより、測定された第1の光子のセット及び測定された第2の光子のセットに基づいて電子信号を生成することと、
を含む、方法。
19.電子信号は、第1の回折放射ビームと第2の回折放射ビームとの間の位相差を示す、条項18に記載の方法。
20.メトロロジシステムにより、電子信号に基づいて基板のアライメント位置を決定することをさらに含む、条項18に記載の方法。
【0243】
[0266] 本明細書において、ICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に対して具体的な言及がなされる場合があるが、本明細書に記載されるリソグラフィ装置は、集積光学システム、磁気ドメインメモリのためのガイダンス及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、LCD、薄膜磁気ヘッドなどの製造などの他の適用例を有し得ることが理解されるものとする。そのような代替適用例に関連して、本明細書における「ウェーハ」又は「ダイ」という用語の使用は、それぞれより一般的な用語である「基板」又は「ターゲット部分」と同義であると見なすことができることを当業者であれば理解するであろう。本明細書で言及される基板は、露光前又は後に例えばトラックユニット(一般的にレジストの層を基板に塗布し、及び露光されたレジストを現像するツール)、メトロロジユニット及び/又は検査ユニットにおいて処理され得る。適用可能な場合、本明細書の開示は、上記及び他の基板処理ツールに適用され得る。さらに、基板は、例えば、多層ICを作製するために2回以上処理され得、したがって、本明細書で使用される基板という用語は、複数の処理された層を既に含む基板を指す場合もある。
【0244】
[0267] 本明細書の用語又は専門用語は、本明細書の専門用語又は用語が本明細書の教示に鑑みて当業者によって解釈されるように、説明を目的としたものであり、限定を目的としたものではないことが理解されるものとする。
【0245】
[0268] 本明細書において、「基板」という用語は、上に材料層が加えられる材料を表す。幾つかの態様では、基板自体がパターン形成され得、及び基板の上に加えられた材料もパターン形成され得るか、又はパターン形成なしのままであり得る。
【0246】
[0269] 本明細書に開示される例は、本開示の実施形態の例示であり、限定ではない。本分野で通常遭遇する様々な条件及びパラメータの他の適切な変更形態及び適応形態(これらは、当業者に明らかになるであろう)は、本開示の趣旨及び範囲内である。
【0247】
[0270] 本開示の具体的な態様を上記に記載したが、これらの態様は、記載した以外の方法で実施され得ることが理解されるであろう。これらの記載は、本開示の実施形態を限定することを意図したものではない。
【0248】
[0271] 背景、概要及び要約のセクションではなく、詳細な説明のセクションは、請求項を解釈するために使用されることが意図される。概要及び要約のセクションは、本発明者によって企図されるような1つ又は複数の(ただし、すべてではない)例示的実施形態を記載することができ、したがって決して本実施形態及び添付の請求項を限定することを意図したものではない。
【0249】
[0272] 本開示の幾つかの態様は、特定の機能の実装及びそれらの関係性を示す機能的構成要素を用いて上記で説明された。これらの機能的構成要素の境界は、説明の便宜上、本明細書では任意に定義されている。特定の機能及びそれらの関係性が適切に行われる限り、別の境界が定義され得る。
【0250】
[0273] 本開示の特定の態様の上記の説明は、他者が、当技術分野の技能の範囲内の知識を適用することにより、過度の実験を行うことなく、本開示の一般概念から逸脱することなく、様々な用途のためにそのような特定の態様を容易に変更及び/又は適応させることができるように、態様の一般的性質を完全に明らかにするであろう。したがって、このような適応形態及び変更形態は、本明細書に提示される教示及びガイダンスに基づいて、開示される態様の均等物の意味及び範囲内にあることが意図される。
【0251】
[0274] 本開示の広さ及び範囲は、上記の例示的態様又は実施形態の何れによっても限定されるものではなく、以下の請求項及びその均等物のみに従って定義されるものとする。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図11C
図11D
図11E
図11F
図12
図13