IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エフ イー アイ カンパニの特許一覧

特許7544320オブジェクト位置特定のための機械学習による低keVイオンビーム画像復元
<>
  • 特許-オブジェクト位置特定のための機械学習による低keVイオンビーム画像復元 図1
  • 特許-オブジェクト位置特定のための機械学習による低keVイオンビーム画像復元 図2
  • 特許-オブジェクト位置特定のための機械学習による低keVイオンビーム画像復元 図3
  • 特許-オブジェクト位置特定のための機械学習による低keVイオンビーム画像復元 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】オブジェクト位置特定のための機械学習による低keVイオンビーム画像復元
(51)【国際特許分類】
   H01J 37/22 20060101AFI20240827BHJP
   H01J 37/317 20060101ALI20240827BHJP
   G01N 1/28 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
H01J37/22 502H
H01J37/317 D
G01N1/28 F
G01N1/28 G
【請求項の数】 14
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020170634
(22)【出願日】2020-10-08
(65)【公開番号】P2021064606
(43)【公開日】2021-04-22
【審査請求日】2023-10-10
(31)【優先権主張番号】16/596,538
(32)【優先日】2019-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501233536
【氏名又は名称】エフ イー アイ カンパニ
【氏名又は名称原語表記】FEI COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】レムコ ヨハネス ペトラス グールツ
(72)【発明者】
【氏名】パヴェル ポトチェク
(72)【発明者】
【氏名】マウリス ペーメン
(72)【発明者】
【氏名】オンドレイ マチェク
【審査官】藤田 健
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-525959(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0019887(US,A1)
【文献】特開2017-69186(JP,A)
【文献】特開2014-048285(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01J 37/00
G01N 1/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプル材料を成形するように、前記サンプル材料の領域上に1回以上の平削りステップを実施して、高keV設定で動作するイオンビームを用いてサンプルを形成する、実施することと、
前記サンプルをサンプル操作プローブに取り付けることと、
前記イオンビームで前記サンプル材料から前記サンプルを分離することと、
低keV設定で前記イオンビームを前記サンプルに照射することと、
前記イオンビームによる照射から生じる放出に基づいて、前記サンプルの低keVイオンビーム画像を生成することと、
復元画像を生成するように、前記サンプルの前記低keVイオンビーム画像に画像復元モデルを適用することと、
前記復元画像内で前記サンプルを位置特定することと、
前記復元画像内の置特定され前記サンプルに基づいて、前記イオンビームで前記サンプルの低keV平削りを実施することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記画像復元モデルを適用することが、少なくとも1つの機械学習モデルを適用することを含み、前記少なくとも1つの機械学習モデルが、1つ以上のニューラルネットワークを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記機械学習モデルが、前記復元画像の特徴を識別するようにトレーニングされ、前記特徴が、前記サンプルの特徴と前記復元画像の背景の特徴とを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記復元画像の前記特徴を識別することが、前記復元画像の前記特徴に基づいて、前記復元画像内の前記サンプルのための位置および方向を決定することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
1つ以上の顕微鏡設定に基づいて、一連のアルゴリズムの最良アルゴリズムを決定することをさらに含み、
前記画像復元モデルを適用することが、前記復元画像を生成するように、前記サンプルの前記低keVイオンビーム画像に前記最良アルゴリズムを適用することを含む、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
1つ以上の顕微鏡設定に基づいて、一連のアルゴリズムからアルゴリズムの組み合わせを決定することをさらに含み、
前記画像復元モデルを適用することが、前記復元画像を生成するように、前記サンプルの前記低keVイオンビーム画像に前記アルゴリズムの組み合わせを適用することを含む、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
透過型電子顕微鏡で前記サンプルを検査することをさらに含み、前記サンプルが、TEM薄板である、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記TEM薄板が基準を含み、前記サンプルが、前記基準に少なくとも部分的に基づいて、前記復元画像内に配置されている、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記1回以上の平削りステップが、高keV設定で前記イオンビームで前記サンプル材料の部分に照射することを含み、
前記低keV設定が、200eV、500eV、1keV、2keV、5keV、8keV、および/または16keV以下で第1の動作値で動作するように設定されている前記イオンビームを含み、
前記高keV設定が、16keV、30keV、および/または50keV以上で第2の動作値で動作するように設定されている前記イオンビームを含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記サンプルが低keV設定で前記イオンビームで平削りされるときに、前記サンプルの生成中に前記イオンビームによって引き起こされた損傷を含む、前記サンプルの表面が除去される、請求項1~9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記復元画像内で前記サンプルを位置特定することは、前記サンプルの少なくとも一部分を含む、前記復元画像の領域を低エネルギー平削りマッピングと関連付けることを含む、請求項1~10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記低エネルギー平削りマッピングが、前記復元画像上に配置されるグラフィックを含み、前記サンプルの前記低keV平削りを実施することは、前記グラフィックによって覆われている、前記復元画像の一部分に対応する、前記サンプルの領域を、前記イオンビームで低keV平削りに供することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
グラフィックユーザーインターフェース上に、システムによって自動的に配置された前記グラフィック、および承認のための要求で前記復元画像を提示することをさらに含み、前記サンプルの前記低keV平削りが、承認の了承に少なくとも部分的に基づいて実施される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
荷電粒子顕微鏡システムであって、
サンプル材料を保持するように構成されたサンプルホルダーと、
イオンビームで前記サンプルを照射するように構成されたイオン源と、
前記イオンビームでの照射に応答して前記サンプルによって放出された荷電粒子に基づいて、前記サンプルの画像をキャプチャするように構成された撮像システムと、
1つ以上の処理ユニットと、
前記1つ以上の処理ユニットによって実行されるときに、請求項1~13のいずれかに記載の方法を、前記荷電粒子顕微鏡システムに実施させる、コンピュータ可読命令を格納するメモリと、を備える、荷電粒子顕微鏡システム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
透過型電子顕微鏡(TEM)での検査のためのサンプル調整は、より大きなサンプル材料からTEM薄板(lamella)を作成するプロセスである。これは、入射電子ビームからの電子が通過することが可能である厚さを有するTEM薄板を作成して、TEMシステムでの評価および/または分析を可能にするように、サンプル材料の領域を平削りすることを伴う。しかしながら、TEM薄板に最も近いサンプル材料の領域を平削り取るプロセスは、TEM薄板の表面に損傷を引き起こす(例えば、表面特徴の沈着および/または除去を介して)。TEM薄板の評価および/または分析に悪影響を与えることからこのような表面損傷を防ぐために、現在のTEMサンプル調整プロトコルにおける最後のステップは、集束イオンビーム(FIB)での低keV研磨の適用である。
【0002】
低keV研磨を均一に適用するには、熟練ユーザーまたはコンピュータ自動化ソフトウェアのいずれかが、TEM薄板のエッジを位置特定(localize)されなければならない。残念ながら、現在のTEMシステムにおいてTEM薄板のエッジを位置決めすることは、低keV FIBでキャプチャされた低品質画像のため、困難である。さらに、画像キャプチャプロセス中に、FIBの電圧を上げることは、TEM薄板にさらに損傷を起こす。このため、現在のFIBシステムのための不釣合いな量の開発コストは、低keVエネルギーでの光学性能を改善するのに費やされる。これは、製造コストを増加させるだけでなく、システムの他の光学性能に向けられることができる、財源を制限する。
【発明の概要】
【0003】
低keV FIB画像のための画像復元アルゴリズムを使用してTEM薄板を作成するための方法およびシステムが、開示される。例示的な方法は、低keV設定でイオンビームをサンプルに照射することと、イオンビームによる照射から生じる放出に基づいて、サンプルの低keVイオンビーム画像を生成することと、その後、復元画像を生成するように、サンプルの低keVイオンビーム画像に画像復元モデルを適用することと、を含む。その後、サンプルは、復元画像内で位置特定され、サンプルの低keV平削りは、復元画像内の位置特定サンプルに基づいて、イオンビームで実施される。本方法は、画像復元モデル、画像認識モジュール、および/またはそれらのコンポーネント機械学習アルゴリズム(複数可)をトレーニングすることをさらに含み得る。そのようなトレーニングは、類似および/または同一のサンプルの1つ以上のラベル付けされた画像のトレーニングセットに基づいて、処理され得る。
【0004】
顕微鏡システム内でサンプルを自動的に配向するためのシステムは、サンプルを保持するように構成されたサンプルホルダーと、イオンビームでサンプルを照射するように構成されたイオン源と、イオンビームでの照射に応答してサンプルによって放出された荷電粒子に基づいて、サンプルの画像をキャプチャするように構成された撮像システムと、備える。本開示によるシステムはさらに、1つ以上の処理ユニットと、1つ以上の処理ユニットによって実行されるときに、本開示による低keV FIB画像のための画像復元アルゴリズムを使用してTEM薄板を作成するための方法を、荷電粒子顕微鏡システムに実施させる、コンピュータ可読命令を格納するメモリと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0005】
詳細な説明は、添付の図を参照して説明される。図において、参照番号の最も左の桁(複数可)は、参照番号が最初に現れる図を識別する。異なる図の同じ参照番号は、類似または同一の項目を示している。
【0006】
図1】本発明による、荷電粒子システムにおける低keV FIB画像のための画像復元アルゴリズムを使用するTEM薄板調製のための例示的な荷電粒子環境を示す。
図2】荷電粒子システムにおける低keV FIB画像のための画像復元アルゴリズムを使用するTEM薄板調整のための例示的なコンピューティングアーキテクチャを示す概略図を示す。
図3】荷電粒子システムにおける低keV FIB画像のための画像復元アルゴリズムを使用するTEM薄板調製のためのプロセスを示す、一連の図を示す。
図4】顕微鏡画像におけるサンプルの画像に対して、本発明による低keV画像内のサンプルを配置する、本明細書に開示されるシステムおよび方法の用途を示す、図である。
【0007】
同様の参照番号は、図面のいくつかの図を通して対応する部分を指す。概して、図において、所与の例において含まれる可能性が高い要素は、実線で示されているのに対し、所与の例において任意選択的である要素は、破線で示されている。しかしながら、実線で示される要素は、本開示の全ての例に必須である訳ではなく、実線で示される要素は、本開示の範囲から逸脱しない限り、特定の例から省略され得る。
【発明を実施するための形態】
【0008】
低keV FIB画像のための画像復元アルゴリズムを使用してTEM薄板を作成するための方法およびシステムが、本明細書に開示される。より具体的には、本開示は、低keV FIB照射でキャプチャされた画像の鮮明度を改善するように、機械学習アルゴリズムを利用して、改善された方法およびシステムを含む。これは、以前のTEM薄板調整プロセスよりも薄板の位置特定を容易にして、低keV研磨をより的確にすることを可能にする。以前のTEM薄板調製システムによって直面したこれらの位置特定および精度の課題を克服することによって、本発明による方法およびシステムはまた、以前は不可能であった、TEM薄板調製プロセスの信頼できる自動化を可能にする。しかしながら、これは、本明細書に開示される本発明の特定の用途の例示に過ぎず、方法およびシステムは、他の用途のための低keV FIB画像の解像度を改善するように使用され得る。
【0009】
上記の開示された問題に対する1つの解決策は、TEM薄板調整プロセス中に荷電粒子顕微鏡システム内のTEM薄板の画像をキャプチャするように、低keV FIBを使用すること、その後、より高い解像度を有する改良された低keV FIB画像を作成するように、ニューラルネットワーク画像処理を適用することを含む。その後、TEM薄板は、改善された低keV FIB画像内に位置特定されることができ、これにより、低keV研磨ステップを、荷電粒子顕微鏡システム内でTEM薄板に適用することが可能になる。いくつかの実施形態において、改善された低keV FIB画像は、ニューラルネットワークアルゴリズムがTEM薄板を見つけ、その後、低keV研磨パターンを自動的に配置および/または選択することを可能にする。
【0010】
図1は、本発明による、荷電粒子システム102における低keV FIB画像のための画像復元アルゴリズムを使用するTEM薄板調製のための例示的な荷電粒子環境100の図である。具体的には、図1は、サンプル104の調整、評価、および/または分析のための例示的な荷電粒子システム(複数可)102を含むものとして、例示的な荷電粒子環境100を示す。サンプル104は、天然に発生するサンプル(例えば、生物学的サンプル、材料サンプルなど)、または調整されたサンプル(TEM薄板、集積回路など)であり得る。例示的な荷電粒子システム(複数可)102は、透過型電子顕微鏡システム106および集束イオンビームシステム108を含む、デュアルビームシステムであるとして示されている。しかしながら、他の実施形態において、システムは、1つ以上の異なるタイプの光学顕微鏡、および/または荷電粒子顕微鏡であり得るか、または含み得る。
【0011】
透過型電子顕微鏡システム106は、放出軸114に沿って、かつ加速レンズ116に向かって電子ビーム112を放出する、電子源110を含む。放出軸112は、電子源110から透過型電子顕微鏡システム106の長さに沿って、かつサンプル104を通って走る中心軸である。加速レンズ116は、電子ビーム112を集束カラム118に向けて加速/減速、集束、および/または方向付ける。集束カラム118は、電子ビーム112を集束し、それがサンプル104の少なくとも一部分に入射するようにする。いくつかの実施形態において、集束カラム118は、開口、走査コイル、および上部対物レンズのうちの1つ以上を含み得る。例えば、集束カラム118は、電子源110からの電子をサンプル104上の小さなスポットに集束させるように構成される。サンプルの異なる位置は、走査コイルを介して電子ビームの方向を調整することによって走査され得る。さらに、集束カラム118は、電子ビーム112の収差(例えば、幾何学的収差、色収差)を補正および/または調整し得る。
【0012】
サンプル104を通過する電子120は、プロジェクタ122に入ることができる。一実施形態において、プロジェクタ122は、集束カラム118とは別個の部品であってもよい。別の実施形態において、プロジェクタ122は、集束カラム118内のレンズからのレンズ視野の延長部であってもよい。プロジェクタ122は、サンプル104を通過した直接電子120が顕微鏡検出器システム122に衝突するように調整され得る。
【0013】
図1において、顕微鏡検出器システム124は、円盤状の明視野検出器および暗視野検出器(複数可)を含むものとして示されている。いくつかの実施形態において、顕微鏡検出器システム124は、1つ以上の他の検出器を含み得る。代替的に、または追加的に、顕微鏡検出器システム124は、走査型電子顕微鏡検出器システム、集束イオンビーム検出器システム、走査型電子顕微鏡二次電子検出器システム、集束イオンビーム二次電子検出器システム、および光学顕微鏡検出器システムを含み得る。
【0014】
図1は、イオン放出軸130に沿って、かつイオン集束カラム130に向かって荷電粒子ビーム128を放出するように構成される、荷電粒子源126を含むものとして集束イオンビームシステム108を示す。イオン放出軸130は、荷電粒子源126から集束イオンビームシステム108の長さに沿って、かつサンプル104を通って走る中心軸である。イオン集束カラム130は、荷電粒子ビーム128がサンプル104の領域に入射するように、集束するように構成される。いくつかの実施形態において、イオン集束カラム130は、開口、走査コイル、および上部対物レンズのうちの1つ以上を含み得る。例えば、イオン集束カラム130は、荷電粒子源126からのイオンをサンプル104上の小さなスポットに集束させるように構成される。集束イオンビームシステム108は、荷電粒子でサンプル104に照射および/または平削りするように構成される。サンプル104の異なる位置は、走査コイルを介して荷電粒子ビームの方向を調整することによって、照射および/または平削りされ得る。追加的に、照射および/または平削りされるサンプル104上のスポットのサイズは、イオン集束カラム130によって調整されることができる。集束イオンビームシステム108は、低keVモード(例えば、集束イオンビームシステム108が、200eV、500eV、1keV、2keV、5keV、8keV、および/または16keV以下の動作値で動作するように設定されている)、および高keVモード(例えば、集束イオンビームシステム108が、16keV、30keV、および/または50keV以上の第2の動作値で動作するように設定されている場合)を含む多数の電圧設定で動作することができる。
【0015】
図1は、サンプルホルダー132、サンプル操作プローブ134、化学送達ユニット136、コンピューティングデバイス138、および1つ以上の撮像センサー(複数可)140をさらに含む、例示的な荷電粒子システム(複数可)102をさらに示す。サンプルホルダー132は、サンプル104を保持するように構成され、荷電粒子システム102に対してサンプル104を並進、回転、および/または傾斜させることができる。同様に、サンプル操作プローブ134は、サンプル104を保持、移送、および/または他の方法で操作するように構成される。撮像センサー(複数可)140は、荷電粒子ビーム128で照射されるサンプル104から生じる放出に基づいて、センサーデータを検出するように構成される。いくつかの実施形態において、サンプルを照射することは、サンプルを横切って移動するように、荷電粒子ビームイメージングをスキャンすることを含む。サンプル104(例えば、アトムプローブ、TEMトモグラフィーサンプル調整、薄板、チャンク(chunk)、ドッグボーン(dogbone)、電話帳(phonebook)、TEM薄板、1つ以上の窓を備えたTEM薄板など)への損傷を防ぐために、集束イオンビームシステム108は、撮像のためにサンプル104を照射するときに、低keVモードで動作する。その後、コンピューティングデバイス138は、撮像センサー(複数可)140からのセンサーデータに基づいて、サンプル104の画像を生成するように構成される。いくつかの実施形態において、画像は、サンプルの形状および/または材料を示すコントラストを示す、グレースケール画像である。残念ながら、集束イオンビームシステム108は、撮像のためにサンプル104を照射するときに低keVモードで動作するため、コンピューティングデバイス138によって生成された画像は、詳細および/または解像度が低い。
【0016】
本発明によれば、荷電粒子システム102は、薄板調製プロセスを介してTEM薄板を生成および分析するように構成され得る。すなわち、荷電粒子システム102は、より大きなソース材料からTEM薄板を製造するように構成され得る。例えば、集束イオンビームシステム108は、TEM薄板を取り囲む、ソース材料の部分を平削り取ることができる(すなわち、TEM薄板が残るように、ソース材料の部分を除去する)。その後、サンプル操作プローブ134は、化学送達ユニット136を使用してTEM薄板に取り付けられ得、集束イオンビームシステム108は、TEM薄板がもはやソース材料で接続されないように、ソース材料の部分をさらに平削りおよび/または切り取り得る。その後、サンプル操作プローブ134は、荷電粒子システム102内のTEM薄板を並進および/または再配向し得る。その後、TEM薄板は、研磨および分析のためにサンプルホルダー132に取り付けられ得る。代替的に、TEM薄板は、サンプル操作プローブ134に取り付けられている間に、研磨および/または分析され得る。集束イオンビームシステムは、平削り時に高keVモードで動作するため、高エネルギーの荷電粒子ビームは、ソース材料の部分の平削り中に、TEM薄板の表面に損傷を与え得る。代替的に、平削りは、ソース材料の部分が平削りされていることに起因して、TEM薄板の表面に堆積物を引き起こし得る。
【0017】
TEM薄板を研磨することは、集束イオンビームシステム108が、低keVモードで動作して、TEM薄板から少量の材料を除去するだけの、低電力荷電粒子ビームでTEM薄板を照射することを含む。このようにして、TEM薄板の製造(すなわち、平削り)中に作成される、表面上の損傷した部分および/または堆積物は、除去される。研磨されると、TEM薄板は、透過型電子顕微鏡システム106で分析され得る。
【0018】
TEM薄板を研磨するプロセスは、TEM薄板の位置を特定し、その後、低keVモード荷電粒子ビームが対象とされる、領域を識別することを伴う。いくつかの実施形態において、これは、撮像センサー(複数可)140からのセンサーデータに基づいて構成されるコンピューティングデバイス138によって生成された1つ以上の画像におけるTEM薄板の位置を識別すること、その後、集束イオンビームシステムが低keVモードで動作している間に、動作する108ことによって照射される、領域に対応する、画像の領域を選択することを含む。
【0019】
TEM薄板は、ユーザーによって手動でそのような画像内に配置され得るか、またはコンピューティングデバイス128、またはそれらの組み合わせによって自動的に検出され得る。例えば、コンピューティングデバイス128は、画像内のTEM薄板の位置を推定し得、その後、推定された位置を識別し、ユーザーに検証を促すグラフィカルユーザーインターフェースをユーザーに提示し得る。画像内のTEM薄板の位置を決定することは、画像内のTEM薄板の位置および/または方向を決定することを含み得る。
【0020】
しかしながら、上で考察されたように、集束イオンビームシステム108は、撮像のためにTEM薄板を照射するときに、低keVモードで動作するので、コンピューティングデバイス138によって生成された画像は、詳細および/または解像度が低い。これは、生成された画像におけるTEM薄板の正確な位置を決定することが非常に難しいことを意味する。本明細書に提示されるシステムおよび方法は、画像の復元バージョンを生成するように、1つ以上の画像復元モデルを画像に適用することによって、この困難を克服する。画像復元モデルは、復元画像が詳細および/または解像度を向上されるように、低keVモードで動作する集束イオンビームシステム108を使用して生成された画像を復元するようにトレーニングされた、機械学習モデル(例えば、人工ニューラルネットワーク、畳み込みニューラルネットワーク、リカレントニューラルネットワーク、教師ありモデル、教師なしモデルなど)に対応する。いくつかの実施形態において、コンピューティングデバイス138は、画像の特徴、顕微鏡システム102の設定、またはその両方に基づいて、特定の画像に適用するように、最良アルゴリズムおよび/またはアルゴリズムのコレクションを決定するように構成される。画像復元モデルがそのような復元画像を生成すると、コンピューティングデバイス138は、画像内の特徴(例えば、影、エッジ、基準、境界、構造、背景特徴、サンプル104の特徴など)、復元画像におけるTEM薄板、またはその両方の位置を識別することができる。例えば、コンピューティングデバイス138は、第1に、復元画像内の特徴を識別して、その後、識別された特徴に基づいて、復元画像におけるTEM薄板の位置を決定し得る。
【0021】
TEM薄板の位置が決定されると、集束イオンビームシステムが動作する108ことによって研磨する対象とされる、領域を描写する、復元画像の領域が、決定される。これは、復元画像のそのような領域を低エネルギー平削りマッピングと関連付けることを含み得る。低エネルギー平削りマッピングは、集束イオンビームシステム108によって研磨する対象とされる、画像の領域を記載する。いくつかの実施形態において、低エネルギーマッピングは、領域内に含まれる画像のピクセル、領域の境界などを識別する座標に対応する。代替的に、または追加的に、エネルギーマッピングは、ユーザー、コンピュータアルゴリズム、またはそれらの組み合わせによって復元画像上に低オーバーレイされたグラフィックであり得る。例えば、機械学習アルゴリズムは、画像において識別された1つ以上の特徴に基づいて、復元画像の上に低エネルギーマッピンググラフィックをオーバーレイし得る。代替的に、コンピューティングシステム138は、ユーザーが復元画像上に低エネルギーマッピンググラフィックを配置すること、または機械学習アルゴリズムによって自動的にオーバーレイされる低エネルギーマッピンググラフィックの配置を承認することを可能にする、グラフィカルユーザーインターフェースを提示し得る。
【0022】
当業者であれば、図1に図示するコンピューティングデバイス138は、単なる例示であり、本開示の範囲を限定することを意図するものではないことを理解するであろう。コンピューティングシステムおよびデバイスは、コンピュータ、ネットワークデバイス、インターネット家電製品、PDA、無線電話、コントローラ、オシロスコープ、増幅器等を含む、指定された機能を実行することができるハードウェアまたはソフトウェアの任意の組み合わせを含んでもよい。コンピューティングデバイス128はまた、図示されていない他のデバイスに接続されてもよく、または代わりに、スタンドアロンシステムとして動作してもよい。さらに、図示のコンポーネントにより実現される機能は、いくつかの実施態様では、より少ないコンポーネントに組み合わせることができる、または追加のコンポーネントに分散させることができる。同様に、いくつかの実施態様では、図示のコンポーネントのうちいくつかのコンポーネントの機能は実現されなくてもよい、および/または他の追加機能が利用可能であり得る。
【0023】
コンピューティングデバイス(複数可)138は、例示的な荷電粒子システム(複数可)102のコンポーネントであり得、ネットワーク通信インターフェースを介して例示的な荷電粒子システム(複数可)102と通信する、例示的な荷電粒子システム(複数可)102とは別個のデバイスであり得るか、またはそれらの組み合わせであり得ることに留意されたい。例えば、例示的な荷電粒子システム(複数可)102は、例示的な荷電粒子システム(複数可)102のコンポーネント部分である、第1のコンピューティングデバイス138を含み得、これは、例示的な荷電粒子システム(複数可)102の動作を駆動する、コントローラとして機能する(例えば、走査コイルを動作させることによって、サンプル104上の走査場所を調整する、など)。このような実施形態において、例示的な荷電粒子システム(複数可)102はまた、例示的な荷電粒子システム(複数可)102とは別のデスクトップコンピュータである第2のコンピューティングデバイス138を含み得、それは、撮像センサー(複数可)140および顕微鏡検出システム124の一方または両方から受信したデータを処理して、サンプル104の画像を生成する、および/または他のタイプの分析を実施するように実行可能である。コンピューティングデバイス138は、キーボード、マウス、タッチパッド、タッチスクリーンなどを介して、ユーザー選択を受信するように構成され得る。
【0024】
図2は、荷電粒子システムにおける低keV FIB画像のための画像復元アルゴリズムを使用するTEM薄板調製のための例示的なコンピューティングアーキテクチャ200を示す概略図を示す。例示的なコンピューティングアーキテクチャ200は、本開示で説明される技術を実装するために使用され得るハードウェアおよびソフトウェアコンポーネントの追加の詳細を示している。当業者は、コンピューティングアーキテクチャ200が単一のコンピューティングデバイスに実現され得るか、または多数のコンピューティングデバイスにわたって実現され得ることを理解するであろう。例えば、コンピューティングアーキテクチャ200に示される個々のモジュールおよび/またはデータ構成は、異なるコンピューティングデバイスによって実行され、および/または格納され得る。このようにして、本開示による本発明の方法の異なるプロセスステップは、別個のコンピューティングデバイスによって実行および/または実施され得る。
【0025】
例示的なコンピューティングアーキテクチャ200では、コンピューティングデバイスは、1つ以上のプロセッサ202と、1つ以上のプロセッサ202に通信可能に結合されたメモリ204とを含む。例示的なコンピューティングアーキテクチャ200は、メモリ204に格納された撮像モジュール206、画像復元モジュール208、画像認識モジュール210、制御モジュール212、および任意選択のトレーニングモジュール214を含むことができる。例示的なコンピューティングアーキテクチャ200は、メモリ204に格納されたトレーニングセット216を任意選択で含むものとしてさらに示される。トレーニングセット216は、低keVモードで動作するイオンビーム源での照射を介して生成された画像を復元するように、画像復元モジュール208および/またはそのコンポーネント機械学習アルゴリズムをトレーニングするように使用されるデータ構(例えば、画像、ファイル、表など)またはデータ構造の集合である。
【0026】
例えば、トレーニングセット216は、低keVモードで動作するイオンビーム源での照射を介して生成され、画像の特徴(例えば、影、エッジ、基準、境界、構造、背景特徴、サンプル特徴など))がラベル付けされているサンプル(例えば、TEM薄板)の画像を含み得る。追加的に、または代替的例において、トレーニングセット216は、低keVモードで動作するイオンビーム源での照射を介して生成された、サンプルの画像、および高keVモードで動作するイオンビーム源での照射を介して生成された、同じサンプルの画像を含み得る。
【0027】
本明細書で使用される場合、「モジュール」という用語は、考察の目的で実行可能な命令の例示的な区分を表すように意図されており、あらゆるタイプの要件または必要な方法、方式または編成を表すようには意図されていない。したがって、様々な「モジュール」が説明されているが、それらの機能および/または同様の機能は、異なって配置されることができる(例えば、より少数のモジュールに結合、より多数のモジュールに分割等)。
【0028】
さらに、特定の機能およびモジュールは、本明細書ではプロセッサ上で実行可能なソフトウェアおよび/またはファームウェアによって実装されるものとして説明されているが、他の例では、任意または全てのモジュールは、説明された機能を実行するようにハードウェア(例えば、特殊な処理ユニット等)によって全体または部分的に実装されることができる。様々な実施態様において上で考察されたように、例示的なコンピューティングアーキテクチャ200に関連して本明細書で記載されるモジュールは、多数のコンピューティングデバイスにわたって実行され得る。
【0029】
撮像モジュール206は、荷電粒子顕微鏡システム(例えば、荷電粒子システム102)の撮像センサーからセンサーデータを受信して、荷電粒子顕微鏡システム内のサンプルの画像を生成するように、プロセッサ202によって実行可能であり得る。いくつかの実施形態において、画像は、サンプル(例えば、TEM薄板)の形状および/または材料を示すコントラストを示す、グレースケール画像である。センサーデータは、荷電粒子ビームでのサンプルの照射から生じる、検出イベントに基づいて、撮像センサーによって生成される。例えば、センサーデータは、荷電粒子カラム(例えば、集束イオンビームシステム108)からのイオンビームで照射されているサンプルからの放出の検出に基づいて、生成され得る。照射中のサンプルへの損傷を防ぐために、荷電粒子カラムは、サンプルを照射するときに、低keVモードで動作するように設定され、これにより、サンプルに入射する荷電粒子ビームの強度が低減する。ビーム強度のこの低減は、サンプルへの損傷を低減するが、撮像センサーによって生成される検出イベントの数および/またはセンサーデータの品質も低減する。これは、撮像モジュールによって生成される画像が、概して低品質画像であることを意味する(例えば、低ディテール、ぼやけ、低解像度など)。これは、生成された画像におけるサンプルの正確な位置を決定することが、非常に難しいことを意味する。
【0030】
画像復元モジュール208は、撮像モジュール206によって生成された画像の復元バージョンを生成するように、プロセッサ202によって実行可能であることができる。復元画像は、サンプル、背景、および/またはその特徴が人間または自動化されたシステムによって識別/位置決めすることができるように、詳細および/または解像度が改善されている、撮像モジュール206によって生成された画像のバージョンである。画像復元モジュール208は、画像の復元バージョンを生成するように構成される、1つ以上の画像復元モデルを備える。個々のそのような画像復元モデルは、荷電粒子カラムによって照射を介して生成された、サンプル(例えば、TEM薄板)の画像を復元するようにトレーニングされた、機械学習モデル(例えば、人工ニューラルネットワーク、畳み込みニューラルネットワーク、リカレントニューラルネットワーク、教師ありモデル、教師なしモデルなど)に対応し、低keVモードで動作するように設定される。いくつかの実施形態において、画像復元モジュール208は、画像の特徴、関連する荷電粒子顕微鏡システムの設定/特徴、または両方に基づいて、特定の画像に適用するように最良の画像復元モデルおよび/または画像復元モデルのコレクションを決定するように、実行可能である。
【0031】
画像復元モデル208がそのような復元画像を生成すると、画像認識モジュール210は、画像内の特徴(例えば、影、エッジ、基準、境界、構造、背景特徴、サンプル特徴など)、復元画像内のサンプルの位置および/または方向、あるいはその両方を識別するように、プロセッサ202によって実行可能である。例えば、画像復元モデル208は、第1に、復元画像内の特徴を識別し得、その後、識別された特徴に基づいて、復元画像におけるサンプルの位置を決定し得る。
【0032】
サンプルの位置および/または方向が復元画像において決定されると、画像認識モジュール210は、低keVモードで動作する荷電粒子カラムを使用して、研磨の対象とされる、領域を描写する、復元画像の領域を識別するように、さらに実行可能であり得る。これは、復元画像のそのような領域を、荷電粒子カラムによって研磨の対象とされる、画像の領域を記述する、低エネルギー平削りルマッピングと関連付けることを含み得る。低エネルギーマッピングは、領域内に含まれる画像のピクセル、領域の境界、などを識別する座標に対応し得る。代替的に、または追加的に、低エネルギーマッピングは、ユーザー、コンピュータアルゴリズム、またはそれらの組み合わせによる復元画像上にオーバーレイされる、グラフィックであり得る。例えば、機械学習アルゴリズムまたは他のタイプのアルゴリズムは、画像において識別された1つ以上の特徴に基づいて、復元画像の上に低エネルギーマッピンググラフィックをオーバーレイし得る。代替的に、画像認識モジュール210は、ユーザーが復元画像上に低エネルギーマッピンググラフィックを配置すること、または機械学習アルゴリズムによって自動的にオーバーレイされる低エネルギーマッピンググラフィックの配置を承認することを可能にする、グラフィカルユーザーインターフェースを提示し得る。ユーザーが復元画像上に低エネルギーマッピンググラフィックを配置することを可能にする実施形態において、グラフィカルユーザーインターフェースは、ユーザーが低エネルギーマッピンググラフィックを正しく配置するのを支援するように、1つ以上のオーバーレイグラフィックを提示し得る。例えば、オーバーレイグラフィックスは、復元画像内のサンプルの軸、サンプルのエッジ、サンプルの境界、サンプルの特徴などを含み得る。画像認識モジュール210は、復元画像の決定された特徴に基づいて、オーバーレイグラフィックスを自動的に配置するように実行可能であり得る。
【0033】
制御モジュール212は、コンピューティングデバイスおよび/または関連する荷電粒子顕微鏡システム(例えば、荷電粒子システム102)に、1つ以上のアクションを実行させるように、プロセッサ202によって実行可能であり得る。例えば、制御モジュール212は、関連する荷電粒子顕微鏡システムに、サンプルを再配置/配向させ、電子顕微鏡カラムでサンプルを走査し、集束イオンビームカラムでサンプルを照射し、集束イオンビームカラムまたは電子顕微鏡カラムの設定を調整し(例えば、対応するビームの電圧を調整する)、集束イオンビームカラムまたは電子顕微鏡カラムの光学設定を調整するなどを、させ得る。
【0034】
制御モジュール212は、復元画像、低エネルギーマッピング、またはそれらの組み合わせに基づいて、低keVモードで動作する荷電粒子カラムを使用して、サンプル(例えば、TEM薄板)を研磨させるようにさらに実行可能である。例えば、制御モジュール212は、低エネルギーマッピンググラフィックによってオーバーレイされた復元画像の部分に対応するサンプルの領域を照射するように、荷電粒子カラムを低keVモードで動作させ得る。
【0035】
コンピューティングアーキテクチャ200は、任意選択で、画像復元モデル208、画像認識モジュール210、および/またはそれらのコンポーネント機械学習アルゴリズム(複数可)をトレーニングするために実行可能な、トレーニングモジュール214を含み得る。トレーニングモジュール214は、類似および/または同一のサンプルの1つ以上のラベル付き画像のトレーニングセットに基づいて、画像復元モデル208、画像認識モジュール210、および/またはそれらのコンポーネント機械学習アルゴリズム(複数可)のトレーニングを容易にする。ラベル付けされた画像のラベルは、サンプルの特定のキーポイントに対応する、画像の領域および/またはポイント、特定のクラスのピクセルのグループ化に対応する画像の選択(すなわち、セグメンテーション情報)を含み得る。画像のトレーニングセットは、熟練の人間のオペレータによって、計算アルゴリズムによって、またはそれらの組み合わせによってラベル付けされ得る。
【0036】
いくつかの実施形態において、トレーニングモジュール214は、単一のラベル付けされた画像、モデル、および/またはサンプルのCAD図面などから1つ以上のラベル付けされた画像のトレーニングセットを生成するように構成され得る。例えば、トレーニングモジュール214は、複数のラベル付けされた変態(morph)画像を形成するように、ラベル付けされた画像、モデル、および/またはCAD図面に1つ以上の変態操作を実施し得る。トレーニングモジュール214は、新しいトレーニングデータで追加のトレーニングを実施し、その後、更新を送信して、画像復元モデル208、画像認識モジュール210、および/またはそのコンポーネント機械学習アルゴリズム(複数可)のパフォーマンスを向上させるように構成され得る。
【0037】
上で考察されたように、コンピューティングアーキテクチャ200は、1つ以上のプロセッサにアクセス可能なメモリ(複数可)204中に格納された命令、アプリケーション、またはプログラムを実行するように構成された1つ以上のプロセッサ202を含む。いくつかの例では、1つ以上のプロセッサ202は、これらに限定されるものではないが、ハードウェア中央処理装置(CPU)、グラフィックス処理装置(GPU)などを含むハードウェアプロセッサを含むことができる。多くの場合、本技術は、1つ以上のプロセッサ202によって実行されるものとして本明細書では説明されているが、場合によっては、本技術は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、複合プログラマブル論理デバイス(CPLD)、特定用途向け集積回路(ASIC)、システムオンチップ(SoC)、またはそれらの組み合わせなどの1つ以上のハードウェア論理コンポーネントによって実装されてもよい。
【0038】
1つ以上のプロセッサ202にアクセス可能なメモリ204は、コンピュータ可読媒体の例である。コンピュータ可読媒体は、2つのタイプのコンピュータ可読媒体、すなわちコンピュータ記憶媒体および通信媒体を含むことができる。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータのような、情報を格納する任意の方法または技術で実現される揮発性媒体および不揮発性媒体、着脱可能媒体、および着脱不能媒体を含み得る。コンピュータ記憶媒体は、これらに限定されないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、もしくは他の光記憶、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶デバイス、または所望の情報を格納するように使用され得、かつコンピューティングデバイスによってアクセスされ得る、任意の他の非伝送媒体を含む。一般に、コンピュータ記憶媒体は、1つ以上の処理ユニットによって実行されるときに、本明細書に記載される様々な機能および/または操作を実施するようにする、コンピュータ実行可能命令を含み得る。対照的に、通信媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、もしくは搬送波のような変調データ信号における他のデータ、または他の伝送機構を具体化する。本明細書において定義されるように、コンピュータ記憶媒体は通信媒体を含まない。
【0039】
当業者であれば、項目またはその部分が、メモリ管理およびデータ完全性の目的のために、メモリ204と他の記憶デバイスとの間で転送され得ることを理解することもできるであろう。代替的に、他の実施態様において、ソフトウェアコンポーネントのいくつかは、または全ては、別のデバイスのメモリで実行し得、コンピューティングデバイスと通信し得る。システムコンポーネントまたはデータ構造のいくつかは、または全ては、非一時的なコンピュータアクセス可能媒体に格納する、または適切なドライブにより読み取られるポータブル製品に格納することもでき(例えば、命令または構造化データとして)、適切なドライブの様々な例は、上に説明されている。いくつかの実施態様において、コンピューティングデバイスとは別個のコンピュータアクセス可能媒体に格納されている命令は、伝送媒体または無線リンク等の通信媒体を介して伝達される電気、電磁、またはデジタル信号等の信号を介して、コンピューティングデバイスに伝送され得る。様々な実施態様は、コンピュータアクセス可能媒体に関するこれまでの記述に従って実現される命令および/またはデータを受信する、送信する、または格納することをさらに含むことができる。
【0040】
図3は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせで実現することができる一連の操作を表す論理フローグラフのブロックの集まりとして示された例示的なプロセスのフロー図である。ソフトウェアの状況では、ブロックは、1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体に格納されているコンピュータ実行可能命令を表し、コンピュータ実行可能命令が1つ以上のプロセッサにより実行されると、列挙される操作を実行するようになる。一般に、コンピュータ実行可能命令は、特定の機能を実施する、または特定の抽象データタイプを実現するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。操作が記述される順序は、限定として解釈されるべきではなく、任意の数の記述ブロックは、任意の順序で組み合わせる、および/または同時に行われるように組み合わせてプロセスを実現することができる。
【0041】
具体的には、図3は、荷電粒子システムにおける低keV FIB画像のための画像復元アルゴリズムを使用するTEM薄板調製のための例示的なプロセス300の流れ図である。プロセス300は、環境100において、および/または1つ以上のコンピューティングデバイス(複数可)138によって、および/またはコンピューティングアーキテクチャ200によって、および/または他の環境において、およびコンピューティングデバイスによって実現され得る。
【0042】
302で、1つ以上の機械学習モデルは、サンプルの低keV画像を復元し、および/または復元画像内でサンプルを位置特定するように、トレーニングされる。具体的には、機械学習モデル(CNN、GAN、ニューラルネットワークなど)は、類似および/または同一のサンプルの1つ以上のラベル付き画像のトレーニングセットを使用してトレーニングされる。ラベル付けされた画像のラベルは、サンプルの特定のキーポイントに対応する、画像の領域および/またはポイント、特定のクラスのピクセルのグループ化に対応する、画像のセクション(すなわち、セグメンテーション情報)を含み得るが、これらに限定されない。画像のトレーニングセットは、熟練の人間のオペレータによって、計算アルゴリズムによって、またはそれらの組み合わせによってラベル付けされ得る。例えば、トレーニングセットは、単一のラベル付き画像、モデル、および/またはサンプルのCAD図面から、ソースラベル付き画像/モデル/CAD図面を変態および/または変形して複数のラベル付き画像を形成するコンピューティングアルゴリズムによって自動的に生成され得る。いくつかの実施形態において、機械学習モデル(複数可)は、パフォーマンスを改善するために定期的に再トレーニングされ得る。
【0043】
304で、トレーニング済みの機械学習モデル(複数可)は、任意選択で展開される。例えば、中央コンピューティングデバイスによってトレーニングされ得、対応する荷電粒子顕微鏡システムに個別に関連付けられ、本明細書に開示されるシステムおよび方法を実行する、1つ以上の消費者コンピューティングデバイスに配布され得る。追加的に、1つ以上の機械学習モデル(複数可)が定期的に再トレーニングされる場合、更新は、以前に展開された、機械学習モデルのパフォーマンスを改善するように、本明細書に開示されるシステムおよび方法を実行する消費者コンピューティングデバイスに送信され得る。
【0044】
306で、荷電粒子顕微鏡システムの集束イオンビームカラムは、低keV条件に設定される(例えば、HV=2keV、I=100pA)。荷電粒子顕微鏡システムが低keV条件に設定されているときに、荷電粒子顕微鏡システム内のイオンビームシステムは、200eV、500eV、1keV、2keV、5keV、8keV、および/または16keV以下の動作値で動作するように設定される。上で考察されたように、荷電粒子カラムは、照射中のサンプルへの損傷を防ぐように、低keV条件で動作するように設定される。すなわち、荷電粒子ビームの入射エネルギー(landing energy)を低減することによって、照射するときに、荷電粒子ビームを撮像するためのサンプルは、サンプルに構造的損傷を与えることなく、画像センサーによって検出されることができる放出を、サンプルに放出することを引き起こす。しかしながら、荷電粒子ビームのエネルギーが低いため、高エネルギーの荷電粒子ビームで照射したときと比較して、照射によって引き起こされる、放出イベントが少なくなる。
【0045】
308で、荷電粒子顕微鏡システムにおけるサンプルの低keV画像は、荷電粒子顕微鏡システムによって生成される。具体的には、荷電粒子顕微鏡システムの撮像システムは、荷電粒子顕微鏡システム内のサンプルの画像を生成する。様々な実施形態において、サンプルは、TEM薄板であることに対応することができるが、これに限定されない。低keV画像は、低keV条件で動作する、集束イオンビームカラムによって照射されるサンプルによって引き起こされる検出された放出イベントから生成されるため、撮像センサーによって生成されるセンサーデータの量および/または質に留意されたい。これは、サンプルの低keV画像が、概して低品質画像(例えば、低ディテール、ぼやけ、低解像度など)である結果になる。例えば、低keVにおいて、画像の解像度は、その中のサンプルの正確な位置を決定することが非常に困難であるようなものであり得る。
【0046】
310で、画像復元アルゴリズムは、荷電粒子顕微鏡システムによってサンプルの低keV画像に適用される。具体的には、荷電粒子顕微鏡システムは、サンプル、背景、および/またはその特徴を識別/位置決めできるように、人間または自動化されたシステムによって、詳細および/または解像度が改善された低keV画像の復元バージョンを生成する画像復元アルゴリズムを適用する。画像復元アルゴリズムは、ステップ302でトレーニングされたものなど、サンプルの低keV画像を復元するようにトレーニングされた1つ以上の機械学習モデルを含み得る。
【0047】
312で、サンプルは、復元画像において位置特定される。いくつかの実施形態において、サンプルは、荷電粒子顕微鏡システムのユーザーによって位置特定され得る。代替的に、画像復元アルゴリズムは、サンプルを自動的に位置付けし得、および/または復元画像の特徴に基づいて、サンプルを位置付けすることにおいてユーザーを支援し得る。例えば、画像復元アルゴリズムは、復元画像内の特徴(例えば、影、エッジ、基準、境界、構造、背景特徴、サンプル特徴など)を識別し、その後、復元画像におけるサンプルの位置および/または方向を決定するように、さらに実行可能であり得る。ステップ312は、方法300において、310とは別のものとして示されているが、いくつかの実施形態において、サンプルは、ステップ310において適用される画像復元アルゴリズムと並行して、および/またはそれによって位置特定され得る。
【0048】
314で、平削りパターンは、任意選択で、復元画像内に配置される。例えば、平削りパターンは、ユーザー、コンピュータアルゴリズム、またはそれらの組み合わせによって復元画像にオーバーレイされるグラフィックに対応し得、平削りパターングラフィックがオーバーレイする画像の一部分は、荷電粒子カラムによって研磨の対象とされる画像の領域に対応する。いくつかの実施形態において、平削りパターンは、荷電粒子顕微鏡システムによって、またはそのユーザーによって自動的に配置され得る。例えば、荷電粒子顕微鏡システムは、復元画像の1つ以上の特徴に基づいて、平削りパターンを自動的に配置し得る。代替の実施形態において、荷電粒子顕微鏡システムは、ユーザーが復元画像上に平削りパターングラフィックを配置すること、または機械学習アルゴリズムによって自動的にオーバーレイされる、低エネルギーマッピンググラフィックの配置を承認することを可能にする、グラフィカルユーザーインターフェースを提示し得る。さらに、ユーザーが復元画像上に低エネルギーマッピンググラフィックを配置することを可能にする場合、グラフィカルユーザーインターフェースは、ユーザーが低エネルギーマッピンググラフィックを正しく配置するのを支援するように、1つ以上のオーバーレイグラフィックを提示し得る。
【0049】
316で、平削り操作は、荷電粒子顕微鏡システムによってサンプル上で実施される。これは、サンプルの研磨を含み得るが、これに限定されない。例えば、サンプルの研磨は、サンプルから少量の材料のみを除去する荷電粒子ビームとなるように、低keVモードで動作する集束イオンビームシステムでサンプルを照射する荷電粒子顕微鏡システムを含み得る。このようにして、サンプルの製造(すなわち、平削り)中に作成されたサンプルの表面上の損傷した部分および/または堆積物は、除去されることができる。研磨されると、サンプルは、荷電粒子顕微鏡システムによって分析され得る。
【0050】
図4は、顕微鏡画像におけるサンプルの画像に対して、本発明による低keV画像内のサンプルを配置する、本明細書に開示されるシステムおよび方法の用途400を示す。図4は、低keVモード(例えば、HV=2keV、I=100pA)で動作する集束イオンビームでサンプルを照射することによって生成された、荷電粒子顕微鏡システム内のサンプル102の低keV画像402を含む。図4において見られ得るように、低keV画像402は、非常に低品質であり、したがって、サンプル102の正確な境界、またはサンプル102が終了し、サンプルホルダー132が開始する場所を決定することは困難である。
【0051】
図4はまた、本発明による荷電粒子顕微鏡システムによって生成された、低keV画像404の復元バージョンを示す。見られることができるように、1つ以上の画像復元アルゴリズム(例えば、CNN、GAN、ニューラルネットワークなど)の適用は、サンプル102の境界およびサンプルホルダー132がはっきりと見えるように、画像の解像度が拡大された。追加的に、低keV画像404の復元バージョンにおいて、低keV画像402で完全には検出できない基準406が見える。図4は、低keV画像404の復元バージョン上にオーバーレイされた、低エネルギーマッピンググラフィック408をさらに含む。
【0052】
本開示による本発明の主題の例は、以下に列挙される段落で説明される。
【0053】
A1.
低keV設定でイオンビームをサンプルに照射することと、
イオンビームによる照射から生じる放出に基づいて、サンプルの低keVイオンビーム画像を生成することと、
復元画像を生成するように、サンプルの低keVイオンビーム画像に画像復元モデルを適用することと、
復元画像内でサンプルを位置特定することと、
復元画像内の位置特定サンプルに基づいて、イオンビームでサンプルの低keV平削りを実施することと、を含む、方法。
【0054】
A1.1.画像復元モデルを適用することが、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を適用することを含む、段落A1に記載の方法。
【0055】
A1.1.1.機械学習モデルが、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、敵対的生成ネットワーク(GAN)、および/またはニューラルネットワークの1つである段落A1.1に記載の方法。
【0056】
A1.1.2.機械学習モデルが、サンプルの特徴および復元画像の背景の特徴を認識するようにトレーニングされ、サンプルが、サンプルの特徴および復元画像の背景の特徴の両方に基づいて位置特定される、段落A1.1~A1.1.1のいずれかに記載の方法。
【0057】
A1.2.1つ以上の顕微鏡設定に基づいて、一連のアルゴリズムの最良アルゴリズムを決定することをさらに含み、画像復元モデルを適用することが、復元画像を生成するように、サンプルの低keVイオンビーム画像に最良アルゴリズムを適用することを含む、段落A1~A1.1.2のいずれかに記載の方法。
【0058】
A1.2.1.最良アルゴリズムが、機械学習モデルである、段落A1.2に記載の方法。
【0059】
A1.2.2.一連のアルゴリズムの各アルゴリズムが、機械学習モデルである、段落A1.2~A1.2.1のいずれかに記載の方法。
【0060】
A1.3.1つ以上の顕微鏡設定に基づいて、一連のアルゴリズムからアルゴリズムの組み合わせを決定することをさらに含み、画像復元モデルを適用することが、復元画像を生成するように、サンプルの低keVイオンビーム画像にアルゴリズムの組み合わせを適用することを含む、段落A1~A1.2.2のいずれかに記載の方法。
【0061】
A2.荷電粒子顕微鏡でサンプルを検査および/または分析することをさらに含む、段落A1~A1.3のいずれかに記載の方法。
【0062】
A3.サンプルが、薄板である、段落A1~A2のいずれかに記載の方法。
【0063】
A3.1.薄板が基準を含み、サンプルが、基準に少なくとも部分的に基づいて、復元画像内に配置されている、段落A3に記載の方法。
【0064】
A4.イオンビームを使用してサンプル材料からサンプルを生成することをさらに含み、サンプルを生成することが、
イオンビームでサンプルを成形するように、サンプル材料の領域上に1回以上の平削りステップを実施することと、
サンプルをサンプル操作プローブに取り付けることと、
イオンビームでサンプル材料からサンプルを分離することと、を含む、段落A1~A3.1のいずれかに記載の方法。
【0065】
A4.1.1つ以上の平削りステップが、高keV設定で動作するイオンビームで処理される、段落A4に記載の方法。
【0066】
A4.1.1.高keV設定が、16keV、30keV、および/または50keV以上で第2の動作値で動作するように設定されているイオンビームを含む、段落A4.1に記載の方法。
【0067】
A4.2.サンプルをサンプルホルダーに取り付けることをさらに含み、サンプルを照射することは、サンプルがサンプルホルダーに取り付けられたときに、低keV設定でイオンビームでサンプルを照射することに対応する、段落A4~A4.1のいずれかに記載の方法。
【0068】
A4.3.サンプルが低keV設定でイオンビームで照射されるときに、サンプルの表面が、サンプルの作成中にイオンビームによって引き起こされた損傷を含み、イオンビームでのサンプルの低keV平削りが、サンプルの表面から損傷を取り除く、段落A4~A4.2のいずれかに記載の方法。
【0069】
A5.イオンビームの低keV設定を設定することをさらに含む、段落A1~A4.3のいずれかに記載の方法。
【0070】
A5.1.低keV設定が、200eV、500eV、1keV、2keV、5keV、8keV、および/または16keV以下の動作値で動作するように設定されているイオンビームを含む、段落A1~A5のいずれかに記載の方法。
【0071】
A6.復元画像内のサンプルを自動的に識別することをさらに含む、段落A1~A5.2のいずれかに記載の方法。
【0072】
A6.1.復元画像の特徴を識別すること、特徴に基づいて、復元画像内のサンプルの位置および/または方向を決定すること、段落A6に記載の方法。
【0073】
A6.2.復元画像および/または復元画像の識別された特徴をユーザーに提示することをさらに含む、段落A6~A6.1のいずれかに記載の方法。
【0074】
A7.復元画像内でサンプルを位置特定することは、サンプルの少なくとも一部分を含む、復元画像の領域を低エネルギー平削りマッピングと関連付けることを含む、段落A1~A6.2のいずれかに記載の方法。
【0075】
A7.1.低エネルギー平削りマッピングが、復元画像上に配置される、グラフィックを含み、サンプルの低keV平削りを実施することは、グラフィックによって覆われている、復元画像において示されるようにサンプルの一部分に対応する、サンプルの領域を、イオンビームで低keV平削りに、対象とすることを含む、段落A7に記載の方法。
【0076】
A7.1.1.グラフィックが、矩形である、段落A7.1に記載の方法。
【0077】
A7.1.2.グラフィックが、ユーザーインターフェースを介してユーザーによって配置される、段落A7.1~A7.1.1のいずれかに記載の方法。
【0078】
A7.1.3.グラフィックが、システムによって自動的に配置される、段落A7.1~A7.1.2のいずれかに記載の方法。
【0079】
A7.1.3.1.グラフィックが、追加的機械学習アルゴリズムを使用して配置される、段落A7.1.3に記載の方法。
【0080】
A7.1.3.2.グラフィックが、エッジ検出アルゴリズムを使用して配置される、段落A7.1.3に記載の方法。
【0081】
A7.1.3.3.グラフィックが、テンプレートマッチングを使用して配置される、段落A7.1.3に記載の方法。
【0082】
A7.1.3.4.グラフィックが、特徴ベースマッチングを使用して配置される、段落A7.1.3に記載の方法。
【0083】
A7.1.3.4.グラフィックユーザーインターフェース上に、システムによって自動的に配置されたグラフィック、および承認のための要求で復元画像を提示することをさらに含み、サンプルの低keV平削りが、承認の了承に少なくとも部分的に基づいて実施される、段落A7.1.3~A7.1.3.2のいずれかに記載の方法。
【0084】
A8.イオンビームでサンプルの低keV平削りを実施することは、イオンビームで切断ステップを実施することを含む、段落A1~A7.1.3.3のいずれかに記載の方法。
【0085】
B1.
サンプルを保持するように構成されたサンプルホルダーと、
イオンビームでサンプルを照射するように構成されたイオン源と、
イオンビームでの照射に応答してサンプルによって放出された荷電粒子に基づいて、サンプルの画像をキャプチャするように構成された撮像システムと、
1つ以上の処理ユニットと、
1つ以上の処理ユニットによって実行されるときに、段落A1~A8のいずれかに記載の方法を、荷電粒子顕微鏡システムに実施させる、コンピュータ可読命令を格納するメモリと、を備える、荷電粒子顕微鏡システム。
【0086】
C1.段落B1の荷電粒子顕微鏡システムの使用。
【0087】
本明細書に記載のシステム、装置、および方法は、多少なりとも制限的なものとして解釈されるべきではない。代替的に、本開示は、単独で、ならびに相互の様々な組み合わせおよび部分的な組み合わせにおいて、様々な開示された実施形態のすべての新規性および非自明性を有する特徴および態様を対象とする。開示されたシステム、方法、および装置は、任意の特定の態様または特徴もしくはそれらの組み合わせに限定されず、開示されたシステム、方法、および装置は、任意の1つ以上の特定の利点が存在する、または問題が解決されることも必要としない。いずれの動作理論も説明を容易にするためであるが、開示されたシステム、方法、および装置は、そのような動作理論に限定されない。
【0088】
開示された方法のいくつかの動作は、便宜的な提示のため、特定の順番で記載されているが、以下に記載される具体的な用語によって特定の順序が要求されない限り、この説明様式が並び替えを包含することを理解されるものとする。例えば、順に記載される動作は、いくつかの場合において、並び替えられるかまたは同時に実施され得る。さらに、単純化のために、添付の図面は、開示されたシステム、方法、および装置が、他のシステム、方法、および装置とともに使用され得る様々な方式を示さないことがある。追加的に、記載は、開示された方法を記載するために、「決定する」、「識別する」「製造する」および「提供する」などの用語を使用することがある。これらの用語は、実施される実際の動作の高レベルの抽象化である。これらの用語に対応する実際の動作は、特定の実施態様に応じて、様々であり、当業者には容易に認識可能である。
図1
図2
図3
図4