(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-27
(45)【発行日】2024-09-04
(54)【発明の名称】光源装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20240828BHJP
F21V 5/00 20180101ALI20240828BHJP
F21V 13/02 20060101ALI20240828BHJP
F21L 4/00 20060101ALI20240828BHJP
【FI】
F21S2/00 311
F21V5/00 510
F21V13/02 400
F21L4/00 621
(21)【出願番号】P 2020147019
(22)【出願日】2020-09-01
【審査請求日】2023-08-01
(31)【優先権主張番号】P 2020009416
(32)【優先日】2020-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2020028320
(32)【優先日】2020-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100138863
【氏名又は名称】言上 惠一
(72)【発明者】
【氏名】▲吉▼田 典正
(72)【発明者】
【氏名】岡久 強志
【審査官】土谷 秀人
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/225376(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0051862(US,A1)
【文献】特開2012-164626(JP,A)
【文献】特開2015-090772(JP,A)
【文献】国際公開第2018/130467(WO,A1)
【文献】特開2005-259653(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0133142(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0204491(US,A1)
【文献】特開2019-160780(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 5/00
F21V 13/02
F21L 4/00
H01L 33/58
G02B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2以上の照射領域に光を照射するための光源装置であって、
それぞれ上面に発光面を有し、前記発光面から第1半値全角で光を出射し、個別点灯可能な複数の発光部と、
前記複数の発光部の発光面を覆
い、前記発光部から出射された光をそれぞれ前記第1半値全角より小さい第2半値全角で出射する第1レンズと、
前記発光部それぞれに対応し、該発光部から出射された光が
前記第1レンズを介して入射する複数の入射領域を含む、前記発光部の発光面側に位置する第1面、及び前記複数の入射領域のそれぞれに対応する複数の出射領域を含む、前記第1面と反対側に位置する第2面を備え、前記発光部の発光面の上方に位置する光学レンズと、
を備え、
前記第1レンズは、少なくとも1つの前記発光部から出射した光を前記光学レンズの光軸に対して角度γ傾斜させて前記光学レンズに入射し、
前記少なくとも1つの発光部から出射した光を前記角度γに対応する照射領域に向けて前記光学レンズから出射する、光源装置。
【請求項2】
2以上の照射領域に光を照射するための光源装置であって、
それぞれ上面に発光面を有し、前記発光面から第1半値全角で光を出射し、個別点灯可能な複数の発光部と、
前記複数の発光部の発光面を覆
い、前記発光部から出射された光をそれぞれ前記第1半値全角より小さい第2半値全角で出射する第1レンズと、
複数の入射領域を含み、前記複数の光部から出射された光が
前記第1レンズを介して入射する第1面及び複数の出射領域を含む第2面を有し、前記発光部の発光面の上方に位置する光学レンズと、
を備え、
前記第1レンズは、少なくとも1つの前記発光部から出射した光を前記光学レンズの光軸に対して角度γ傾斜させて前記光学レンズに入射し、
前記少なくとも1つの発光部から出射した光を前記角度γに対応する照射領域に向けて前記光学レンズから出射する、光源装置。
【請求項3】
前記第1レンズは、前記複数の発光部の発光面を一括して覆い、前記光学レンズ側に少なくとも1つの凸状の面を有する、請求項1又は2に記載の光源装置。
【請求項4】
前記第1レンズは、前記発光部の発光面を一括して覆い、前記発光部毎に設けられた、単位第1レンズを含む、請求項1又は2に記載の光源装置。
【請求項5】
前記第1レンズは、前記発光部毎に分離して設けられた複数の単位第1レンズを含む、請求項1又は2に記載の光源装置。
【請求項6】
少なくとも1つの前記単位第1レンズの光軸は、前記光学レンズの光軸に対して
前記角度γで傾斜している、請求項4又は5に記載の光源装置。
【請求項7】
前記複数の発光部は、マトリクス状に配列されており、
前記角度γは、
前記光学レンズの光軸から前記マトリクス状の隅部に配置された前記発光部の発光面の中心までの最短距離L(0<L)と、
前記光学レンズの光軸から前記傾斜するように設けられた光軸を有する単位第1レンズに覆われた前記発光部の発光面の中心までの最短距離x(0<x≦L)と、
前記複数の発光部の発光面が延在する平面と前記光学レンズの光軸との交点を中心点としたときの、該中心点と、前記照射領域を全て含む領域の対角に位置する2点のうちの1点と、を結ぶ直線、及び該中心点と該2点の他点とを結ぶ直線がなす角度α(0°<α<180°)と、
を用いて、
と表される、請求項6に記載の光源装置。
【請求項8】
前記単位第1レンズは、前記光学レンズ側に凸状の面を有する、請求項4~7のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項9】
前記単位第1レンズは、柱状レンズ又は錐台レンズである、請求項4~8のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項10】
前記単位第1レンズは、内部全反射レンズである、請求項4~7のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項11】
前記内部全反射レンズは、当該内部全反射レンズの光軸に対して回転非対称形状であり、
前記発光部の発光面は、前記内部全反射レンズの、前記発光部の発光面側に設けられた凹部の内面によって覆われる、請求項10に記載の光源装置。
【請求項12】
前記光学レンズは、複数のレンズから構成されている、請求項1~11のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項13】
前記光学レンズの前記各入射領域は、
該入射領域に対応する発光部から出射される光が入射する第1入射領域と、
該光に加えて、該発光部に隣接する発光部から出射される光が入射する第2入射領域と、
を含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項14】
前記光学レンズの前記各出射領域は、
該出射領域に対応する入射領域を介して前記光学レンズに入射した光が出射する第1出射領域と、
該光に加えて、該入射領域に隣接する入射領域から前記光学レンズに入射した光が出射する第2出射領域と、
を含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項15】
前記発光部と該発光部から出射した光が照射する照射領域とは、該発光部上に配置される前記単位第1レンズの光軸上に位置する一点に対して点対称の配置関係にある、請求項4~11、請求項12~14のうち請求項4又は5を引用する請求項のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項16】
前記複数の発光部にそれぞれ対応する前記一点は、同一の点である、請求項15に記載の光源装置。
【請求項17】
前記複数の発光部は、m行n列のマトリクス状に配列されている、請求項1~16のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項18】
前記発光部は、波長変換部材を備えており、
前記発光部の発光面は、前記波長変換部材の上面である、請求項1~17のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項19】
前記複数の発光部が基板の上面に配置され、
前記複数の発光部と、前記第1レンズと、前記光学レンズとを覆う枠体が前記基板の上面に設けられており、
前記基板の上面から前記枠体の最上面までの高さが2.0mm以上10.0mm以下である請求項1~18のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項20】
前記光学レンズの前記第1面と前記第1レンズとの最短距離が0.1mm以上1.0mm以下である、請求項1~19のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項21】
前記光学レンズの前記第1面と前記第1レンズとの最短距離が0.1mm以上0.5mm以下である、請求項1~20のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項22】
前記複数の発光部から出射した光はそれぞれ、前記光学レンズの光軸と交差して、又は前記光学レンズの光軸を通って前記照射領域を照射する、請求項1~21のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項23】
請求項1~22のいずれか1項に記載の光源装置は、フラッシュライトである光源装置。
【請求項24】
2以上の照射領域に光を照射するための光源装置であって、
上面に発光面を有し、前記発光面から第1半値全角で光を出射し、マトリクス状に配列された個別点灯可能な複数の発光部と、
前記複数の発光部の発光面を覆う第1レンズと、
複数の入射領域を含む第1面と、複数の出射領域を含む第2面と、を有し、前記発光部の発光面の上方に位置する光学レンズと、
を備え、
前記発光部それぞれから出射した光は、
前記第1レンズを介して前記光学レンズに入射し、
前記第1半値全角より小さい第2半値全角で前記第1レンズから出射し、
前記第1レンズは、前記発光部毎に設けられた複数の単位第1レンズを含み、
少なくとも1つの前記単位第1レンズの光軸は、前記光学レンズの光軸に対して角度γで傾斜しており、
前記角度γは、
前記光学レンズの光軸から前記マトリクス状の隅部に配置された前記発光部の発光面の中心までの最短距離L(0<L)と、
前記光学レンズの光軸から前記傾斜するように設けられた光軸を有する単位第1レンズに覆われた前記発光部の発光面の中心までの最短距離x(0<x≦L)と、
前記複数の発光部の発光面が延在する平面と前記光学レンズの光軸との交点を中心点としたときの、該中心点と前記照射領域を全て含む領域の対角に位置する2点のうちの1点とを結ぶ直線、及び該中心点と該2点の他点とを結ぶ直線がなす角度α(0°<α<180°)と、
を用いて、
と表される、光源装置。
【請求項25】
前記複数の発光部はマトリクス状に配列されており、中心に配置された前記発光部の前記発光面の大きさと、隅部に配置された前記発光部の前記発光面の大きさと、が異なる、請求項1~24のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項26】
前記複数の発光部はマトリクス状に配列されており、中心に配置された前記発光部の前記発光面の大きさが、隅部に配置された前記発光部の前記発光面の大きさよりも大きい、請求項1~25のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項27】
前記複数の発光部はマトリクス状に配列されており、隅部に配置された前記発光部の前記発光面の大きさが、中心に配置された前記発光部の前記発光面の大きさよりも大きい、請求項1~25のいずれか1項に記載の光源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、発光ダイオード等の複数の発光部を用いた光源が幅広く使用されるようになっていている。例えば、特許文献1には、携帯電話に搭載されたカメラのような小型カメラのフラッシュ用に用いることができる光源が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような、例えば、カメラのフラッシュ用に用いる光源は、照射領域全体を分割した個々の照射領域のうち、所望の照射領域を十分な光量で照射することが求められる。
【0005】
そこで、本開示は、所望の照射領域を十分な光量で照射することができる光源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る光源装置は、2以上の照射領域に光を照射するための光源装置であって、上面に発光面を有し、前記発光面から第1半値全角で光を出射し、個別点灯可能な複数の発光部と、前記複数の発光部の発光面を覆う第1レンズと、前記発光部それぞれに対応し、該発光部から出射された光が入射する複数の入射領域を含む、前記発光部の発光面側に位置する第1面、及び前記複数の入射領域のそれぞれに対応する複数の出射領域を含む、前記第1面と反対側に位置する第2面を備え、前記発光部の発光面の上方に位置する光学レンズと、を備え、前記光学レンズの前記第1面と前記第1レンズとの最短距離が0.1mm以上1.0mm以下であり、前記発光部のそれぞれから出射した光は、前記第1レンズを介して前記光学レンズに入射し、前記第1半値全角より小さい第2半値全角で前記第1レンズから出射する。
【0007】
また、本開示の一実施形態に係る光源装置は、2以上の照射領域に光を照射するための光源装置であって、上面に発光面を有し、前記発光面から第1半値全角で光を出射し、個別点灯可能な複数の発光部と、前記複数の発光部の発光面を覆う第1レンズと、複数の入射領域を含む第1面及び複数の出射領域を含む第2面を有し、前記発光部の発光面の上方に位置する光学レンズと、を備え、前記光学レンズの前記第1面と前記第1レンズとの最短距離が0.1mm以上1.0mm以下であり、前記発光部のそれぞれから出射した光は、前記第1レンズを介して前記光学レンズに入射し、前記第1半値全角より小さい第2半値全角で前記第1レンズから出射する。
【0008】
また、本開示の一実施形態に係る光源装置は、2以上の照射領域に光を照射するための光源装置であって、上面に発光面を有し、前記発光面から第1半値全角で光を出射し、マトリクス状に配列された個別点灯可能な複数の発光部と、前記複数の発光部の発光面を覆う第1レンズと、複数の入射領域を含む第1面と、複数の出射領域を含む第2面と、を有し、前記発光部の発光面の上方に位置する光学レンズと、を備え、前記発光部それぞれから出射した光は、前記第1レンズを介して前記光学レンズに入射し、前記第1半値全角より小さい第2半値全角で前記第1レンズから出射し、前記第1レンズは、前記発光部毎に設けられた複数の単位第1レンズを含み、少なくとも1つの前記単位第1レンズの光軸は、前記光学レンズの光軸に対して角度γで傾斜しており、前記角度γは、前記光学レンズの光軸から前記マトリクス状の隅部に配置された前記発光部の発光面の中心までの最短距離L(0<L)と、前記光学レンズの光軸から前記傾斜するように設けられた光軸を有する単位第1レンズに覆われた前記発光部の発光面の中心までの最短距離x(0<x≦L)と、前記複数の発光部の発光面が延在する平面と前記光学レンズの光軸との交点を中心点としたときの、該中心点と前記照射領域を全て含む領域の対角に位置する2点のうちの1点とを結ぶ直線、及び該中心点と該2点の他点とを結ぶ直線がなす角度α(0°<α<180°)と、を用いて、
と表される。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一実施形態に係る光源装置は、所望の照射領域を十分な光量で照射することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の実施形態1に係るフラッシュ用光源の斜視図である。
【
図2A】
図1に示すフラッシュ用光源の発光部の上面視であって、該発光部の配列を説明する図である。
【
図2B】
図1に示すフラッシュ用光源において、発光部毎に発光面の寸法が異なる場合の発光部の上面図である。
【
図2C】
図1に示すフラッシュ用光源において、発光部毎に発光面の寸法が異なる場合の発光部の上面図である。
【
図3】
図1に示すフラッシュ用光源の発光部と該発光部に対応して設けられた照射領域との関係を説明する図である。
【
図4A】
図1に示すフラッシュ用光源のA-A線における断面図である。
【
図4B】
図1に示すフラッシュ用光源において、単位第1レンズが一体化して第1レンズを構成している場合のA-A線における他の断面図である。
【
図5】
図4Aに示す断面図の発光部及び第1レンズの拡大断面図である。
【
図6A】
図4Aの一部を拡大した図であり、中心発光部からの光が中心単位第1レンズを介して光学レンズに入射する様子を示している。
【
図6B】
図4Aに示す断面図において、中心単位第1レンズから出射した光が、光学レンズを介して対応する照射領域を照射する様子を示している。
【
図7A】
図4Aの一部を拡大した図であり、周囲発光部からの光が周囲単位第1レンズを介して光学レンズに入射する様子を示している。
【
図7B】
図4Aに示す断面図において、周囲単位第1レンズから出射した光が、光学レンズを介して対応する照射領域を照射する様子を示している。
【
図8】本開示の実施形態2に係るフラッシュ用光源の断面図である。
【
図9】本開示の実施形態3に係るフラッシュ用光源の断面図である。
【
図10】本開示の実施形態4に係るフラッシュ用光源の断面図である。
【
図11】本開示の実施形態5に係るフラッシュ用光源の断面図である。
【
図12】本開示の実施形態6に係るフラッシュ用光源の断面図である。
【
図13】本開示の実施形態7に係るフラッシュ用光源が備える第1レンズの断面図である。
【
図14】本開示の実施形態8に係るフラッシュ用光源の断面図である。
【
図15】本開示の変形例に係るフラッシュ用光源の断面図である。
【
図16】本開示の変形例に係るフラッシュ用光源の断面図である。
【
図17】本開示の変形例に係るフラッシュ用光源の断面図である。
【
図18】本開示の実施形態1に係るフラッシュ用光源において、3行1列目の発光部を点灯させたときの点灯状況を示す図である。
【
図19】第1レンズを有さない点を除いて、本開示の実施形態1に係るフラッシュ用光源と同一の構成を有する光源において、3行1列目の発光部を点灯させたときの点灯状況を示す図である。
【
図20】
図1に示すフラッシュ用光源における、最短距離L、最短距離x、及び角度αを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本開示に係る発明を実施するための実施形態や実施例を説明する。なお、以下に説明する、本開示に係る光源装置の一例であるフラッシュ用光源は、本開示に係る発明の技術思想を具体化するためのものであって、特定的な記載がない限り、本開示に係る発明を以下のものに限定しない。
各図面中、同一の機能を有する部材には、同一符号を付している場合がある。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態や実施例に分けて示す場合があるが、異なる実施形態や実施例で示した構成の部分的な置換または組み合わせは可能である。後述の実施形態や実施例では、前述と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については、実施形態や実施例ごとには逐次言及しないものとする。各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張して示している場合もある。
【0012】
例えばカメラのフラッシュ用の光源において、照射領域全体を個々の照射領域に分割する分割数は大きければ大きい程、光が照射される照射領域と光が照射されない照射領域とをより細かく区別することが可能になり、被写体がより鮮明に写された写真を得ることができる。
しかしながら、分割数を大きくし、照射領域全体を細分化すると、個々の照射領域の範囲が小さくなり、各発光部から出射された光を光学レンズ(例えば、カメラレンズ)によって所望の照射領域に集光させることが困難になり、所望の照射領域を十分な光量で照射することが困難であった。発明者らは、この問題を解決するために鋭意検討を尽くした。
【0013】
その結果、発明者らは、光学レンズに加えて別のレンズを用いて、各発光部から出射した光を、その半値全角(指向半値全角)を狭め、指向性、とりわけ所望の照射領域の方向に向けて限定された指向性、を持たせた後に光学レンズに入射させることで、所望の照射領域を十分な光量で照射できることを見いだした。
【0014】
本開示の一実施形態に係る光源装置は、上記の知見に基づいてなされたものであり、2以上の照射領域に光を照射するための光源装置であって、上面に発光面を有し、発光面から第1半値全角で光を出射し、個別点灯可能な複数の発光部と、前記複数の発光部の発光面を覆う第1レンズと、発光部それぞれに対応し、発光部から出射された光が入射する複数の入射領域を含む、発光部の発光面側に位置する第1面、及び複数の入射領域のそれぞれに対応する複数の出射領域を含む、第1面と反対側に位置する第2面を備え、発光部の発光面の上方に位置する光学レンズと、を備え、前記光学レンズの前記第1面と前記第1レンズとの最短距離が0.1mm以上1.0mm以下であり、発光部のそれぞれから出射した光は、第1レンズを介して光学レンズに入射し、第1半値全角より小さい第2半値全角で光を第1レンズから出射しする。
【0015】
また、本開示の他の実施形態に係る光源装置は、上記の知見に基づいてなされたものであり、2以上の照射領域に光を照射するための光源装置であって、上面に発光面を有し、前記発光面から第1半値全角で光を出射し、個別点灯可能な複数の発光部と、前記複数の発光部の発光面を覆う第1レンズと、複数の入射領域を含む第1面及び複数の出射領域を含む第2面を有し、前記発光部の発光面の上方に位置する光学レンズと、を備え、前記光学レンズの前記第1面と前記第1レンズとの最短距離が0.1mm以上1.0mm以下であり、前記発光部のそれぞれから出射した光は、前記第1レンズを介して前記光学レンズに入射し、前記第1半値全角より小さい第2半値全角で前記第1レンズから出射する。
【0016】
また、本開示の他の実施形態に係る光源装置は、上記の知見に基づいてなされたものであり、2以上の照射領域に光を照射するための光源装置であって、上面に発光面を有し、前記発光面から第1半値全角で光を出射し、マトリクス状に配列された個別点灯可能な複数の発光部と、前記複数の発光部の発光面を覆う第1レンズと、複数の入射領域を含む第1面と、複数の出射領域を含む第2面と、を有し、前記発光部の発光面の上方に位置する光学レンズと、を備え、前記発光部それぞれから出射した光は、前記第1レンズを介して前記光学レンズに入射し、前記第1半値全角より小さい第2半値全角で前記第1レンズから出射し、前記第1レンズは、前記発光部毎に設けられた複数の単位第1レンズを含み、少なくとも1つの前記単位第1レンズの光軸は、前記光学レンズの光軸に対して角度γで傾斜しており、前記角度γは、前記光学レンズの光軸から前記マトリクス状の隅部に配置された前記発光部の発光面の中心までの最短距離L(0<L)と、前記光学レンズの光軸から前記傾斜するように設けられた光軸を有する単位第1レンズに覆われた前記発光部の発光面の中心までの最短距離x(0<x≦L)と、前記複数の発光部の発光面が延在する平面と前記光学レンズの光軸との交点を中心点としたときの、該中心点と前記照射領域を全て含む領域の対角に位置する2点のうちの1点とを結ぶ直線、及び該中心点と該2点の他点とを結ぶ直線がなす角度α(0°<α<180°)と、を用いて、
と表される。
【0017】
実施形態
1.実施形態1
以下、本開示に係る光源装置の一例として、本開示に係る実施形態1のフラッシュ用光源について図面を参照しながら説明する。
本実施形態に係るフラッシュ用の光源1は、発光部から出射された光を2以上の照射領域を照射するための光源である。ここで、照射領域とは、ある方向を中心としてその周りの広がりをもった領域である。本実施形態において、2以上の照射領域とは、2以上の発光部を個別点灯させたときに、個々の照射領域の中心が所定の距離離れており、所定の大きさを有して、発光部から照射された光のそれぞれが個々に照射する領域である。また、2以上の発光部から出射された光を集めて照射する領域ではなく、2以上の発光部から出射された光それぞれが、個々に照射するそれぞれの領域であることを意味する。本実施形態に係るフラッシュ用の光源1では、後述するように、方向が異なる複数の照射領域に対応するように複数の発光部が設けられている。これにより、複数の発光部のうちの1又は2以上の発光部を選択して点灯させることにより、所望の照射領域に光を照射することができる。光源1は、
図1に示すように、基板2と基板2の上面2aに配置された25個の発光部41と、各発光部41の上面に配置された発光面41aを覆い、各発光部41に対応して設けられた25個の単位第1レンズ11を含む第1レンズ10と、発光部41の上方に位置する光学レンズ30とを備える。光学レンズ30は、発光部41から出射された光を対応する照射領域に向けて集光させる、又は投光させる。
光学レンズ30は、発光部41の発光面41a側に第1面31を有し、第1面31と反対側に第2面32を有する。第1面31は、発光部41それぞれに対応し、該発光部から出射された光が入射する複数の入射領域33を含む。第2面32は、各入射領域33に対応する複数の出射領域34を含む。なお、図示する入射領域33と出射領域34とは、領域を示すために誇張して描いている。
各発光部41から出射した光は、第1レンズ10を介して光学レンズ30に入射し、その後、光学レンズ30から出射し、各発光部41に対応して配置された照射領域をそれぞれ照射する。
また、本実施形態では、25個の発光部41と、第1レンズ10と、光学レンズ30とを覆う枠体3が基板2の上面2aに配置されている。
なお、光源1の内部構造の理解を容易にするために、
図1の光学レンズ30及び枠体3は、これらの一部を省略して断面を表している。
【0018】
ここで、例えば、単位第1レンズ11が発光部41に「対応」して設けられるとは、単位第1レンズ11が、発光部41から出射された光を入射させ、光学レンズ30に向けて出射させるために、発光部41に対して1対1の関係で設けられることを意味する。また、例えば、入射領域33に「対応」する出射領域34とは、入射領域33から光学レンズ30に入射した光を光学レンズ30外へ出射させる領域であって、入射領域33に対して1対1の関係で設けられる領域を意味する。さらに、例えば、発光部41に「対応」する照射領域とは、発光部41から出射された光が照射目的とする領域であって、発光部41に対して1対1の関係で設けられる領域を意味する。
このように、本明細書において「対応」とは、互いに関係付けられている、部材と部材、領域と領域、部材と領域等の関係を意味する。
【0019】
(発光部の配列)
25個の発光部41は、
図2Aに示すように、5行5列のマトリクス状に配置されている。25個の発光部41の中心に位置する発光部(中心発光部50)は、3行3列目に配列された発光部である。
本実施形態では、各発光部41(中心発光部50を含む)の上面視形状が正方形であり、隣接する発光部41は互いに接して配置されているが、これに限定されるものではない。例えば、発光部41の上面視形状は、長方形、円形、多角形等であってもよい。例えば、隣接する発光部41は互いに離隔して配置されていてもよい。また、各発光部41は、それぞれの発光面41aの上面視形状が相似であってもよい。例えば、
図2Bに示すように、中心発光部50Aから遠くなるにつれて発光面50A1、41a1、41a2の大きさが小さくなるようにしてもよい。また、例えば、
図2Cに示すように、中心発光部50Bから遠くなるにつれて発光面50B1、41b1、41b2の大きさが大きくなるようにしてもよい。すなわち、各発光部41の発光面41aの大きさは、マトリクス状の配列のうち、該発光部41が配置される場所に応じて異なっていてもよい。ここで、光学レンズ30の光軸から遠くに配置された発光部41ほど、対応する照射領域までの距離が長くなるため、配光の制御が難しく、光の損失が大きくなる傾向にある。そのため、
図2Cに示すように、中心発光部50Bから遠い発光部41ほど発光面41b1、41b2を大きくすることで、中心発光部50Bから離れた発光部41における光量を多くすることができ、明るさの低下を抑制することができる。
さらにまた、発光部41の数は、25個に限定されるものではなく、2個以上であればよい。さらに、複数の発光部41の配列は、m行m列(m≧2)のマトリクス状に限定されるものではなく、m行n列(m≧1、n≧2、m≠n)のマトリクス状であってもよいし、マトリクス状ではない配列であってもよい。例えば、発光部41を2行2列の4個配置し、4個の発光部41の外周に他の発光部41を1辺4個の合計12個配置し、さらにその外周に他の発光部41を、角部を除く1辺2個の合計8個を配置してもよい。これにより複数の発光部41を平面視において円形に近い形状で配置することができ、光学レンズ30を平面視において円形とすることにより、複数の発光部41からの光を効率よく光学レンズ30に入射することができる。また、隣接する発光部41同士又は隣接する発光面41a同士の距離が異なっていてもよい。すなわち、行方向に隣接する2つの発光部41の距離又は2つの発光面41aの距離が、列方向に隣接する2つの発光部41の距離又は2つの発光面41aの距離より短くてもよい。
【0020】
(照射領域の配列)
本実施形態に係る光源1は、
図3に示すように、25個の照射領域に分割された領域R1に光を照射する。図に示される領域R1及び各照射領域は、発明の内容の理解を容易するため、模式的に平面で描かれているが、実際は3次元の空間であり得る。25個の照射領域は、5行5列のマトリクス状に配列されている。1個の照射領域は、1個の発光部41に対応して設けられており、該対応する発光部41から出射された光によって照射される。
本実施形態では、このように、25個の照射領域がマトリクス状配列されているが、これに限定されるものではない。例えば、照射領域の数は、2個以上であればよい。ただし、照射領域の数は、発光部41の数と同一であることが望ましい。さらに、複数の照射領域の配列は、i行i列(i≧2)のマトリクス状に限定されるものではなく、i行j列(i≧1、j≧2、i≠j)のマトリクス状であってもよいし、マトリクス状ではない配列であってもよい。ただし、照射領域の配列は、発光部41の配列と同一であることが望ましい。
【0021】
(発光部と照射領域の配置関係)
本実施形態では、
図3に示すように、各発光部41と該発光部に対応する照射領域の配置関係は、中心発光部50の発光面50aの中点Pの直上に位置する一点Oに対して、点対称の関係である。すなわち、各発光部41と該発光部から出射した光が照射する照射領域とは、該発光部41に固有の一点に対して点対称の配置関係にあり、複数の発光部それぞれの固有の一点は、同一の点(一点O)である。例えば、25個の照射領域の3行3列目に配置されている照射領域R33は、25個の発光部41において3行3列目に配置されている中心発光部50に対応する照射領域である。例えば、25個の照射領域の3行5列目に配置されている照射領域R35は、25個の発光部41において3行1列目に配置されている発光部55に対応する照射領域である。例えば、25個の照射領域の4行2列目に配置されている照射領域R42は、25個の発光部41において2行4列目に配置されている発光部60に対応する照射領域である。
既述したように、発光部41と対応する照射領域は1対1の関係で設けられているが、これは、該発光部41から出射された光が、実際に対応する照射領域のみを照射することに限定されるものではない。発光部41に対応する照射領域は、該発光部41が照射目的とする照射領域である。従って、実際には、1つ発光部41から出射された光は、隣接する照射領域(又は近傍の照射領域)をも照射し得る。換言すると、
図3に示すように、1つの照射領域は、対応する発光部41から出射された光のみによって照射される領域(第1照射領域)R1Aと、対応する発光部41から出射された光、及び該対応する発光部41に隣接する発光部41(又は近傍の発光部41)から出射された光によって照射される領域(第2照射領域)R1Bと、を含んでいてもよい。また、1つの照射領域は、第1照射領域R1Aを含まず、第2照射領域R1Bだけを含んでいてもよい。
【0022】
上記では、各発光部41と該発光部41に対応する照射領域の配置関係は、一点Oに対する点対称関係としたが、これに限定されるものではない。
例えば、発光部41毎に点対称の基準とする点は、異なっていてもよい。すなわち、各発光部41と該発光部から出射した光が照射する照射領域とは、該発光部41に固有の一点に対して点対称の配置関係にある。さらに、該固有の一点は、例えば、発光部41に対応して設けられた単位第1レンズ11の光軸B1上にある一点である。従って、発光部41と該発光部41から出射した光が照射する照射領域とは、該単位第1レンズ11の光軸B1上に位置する一点に対して点対称の配置関係にあってもよい。そして、複数の発光部それぞれに対応する上記一点は、同一の点であってもよい。
また、例えば、点対称の基準とする点(本実施形態の場合は一点O)は、発光面50aの中点Pの直上に配置されていなくてもよい。
【0023】
(各発光部から出射された光の配光)
次に、
図1を参照して、発光部41から出射された光が対応する照射領域を照射するまでの配光を詳細に説明する。
発光部41の発光面41aから第1半値全角θ1で出射された光は、まず、対応する単位第1レンズ11に入射し、単位第1レンズ11により半値全角を第2半値全角θ2(θ1>θ2)に狭められ、光学レンズ30の光軸B2に対して単位第1レンズ11の光軸を平行に又は傾斜するように設定することにより、対応する照射領域に向けた指向性を有する。単位第1レンズ11から出射された光は、各発光部41に対応して設けられた入射領域33から光学レンズ30に入射する。光学レンズ30に入射した光は、各入射領域33に対応した設けられた出射領域34から光学レンズ30外へ出射し、例えば、一点Oに対して各発光部41と点対称の位置に配置される照射領域を照射する。
【0024】
例示した一点Oは、後述するように、光学レンズ30の光軸B2上の点である。従って、中心発光部50から出射した光は、光学レンズ30の光軸B2に沿って、すなわち光軸B2と略平行な方向に出射して、直上に位置する照射領域R33を照射し、中心発光部50以外の発光部から出射した光はそれぞれ、光学レンズ30の光軸B2と交差した後に対応する照射領域を照射する。ここで、本明細書において、「光学レンズの光軸に沿って」とは、特に、「光学レンズの光軸を通って」という意味である。
なお、本実施形態では、発光部41と対応する照射領域とが中心発光部50の直上に位置する一点Oに対して点対称の位置に配置されているため、中心発光部50以外の発光部41から出射された光が、光学レンズ30の光軸B2と交差して対応する照射を照射するが、いずれの発光部41が光学レンズ30の光軸B2と交差するかは、発光部41と照射領域との配置関係に応じて異なる。
すなわち、本実施形態では、複数の発光部41から出射した光はそれぞれ、光学レンズ30の光軸B2と交差して、又は光学レンズ30の光軸B2を通って照射領域を照射する。
【0025】
本実施形態に開示に係る光源1では、各発光部41から出射される光を対応する照射領域に照射させているための要素の1つとして、光学レンズ30の第1面31における入射領域33、及び第2面32における出射領域34の形状が挙げられる。具体的には、入射領域33における光の屈折及び出射領域34における光の屈折によって、各発光部41から出射される光を対応する照射領域に照射させる。そのために、第1面31における入射領域33の形状、及び第2面32における出射領域34の形状を設定する。
【0026】
光学レンズ30の入射領域33における屈折、及び出射領域34における屈折は、光学レンズ30の屈折率と光学レンズ30と接する媒体の屈折率との差によって得られるものである。そのため、光学レンズ30の、入射領域33を含む第1面31の形状及び出射領域34を含む第2面32の形状を設定する際は、光学レンズ30の屈折率と光学レンズ30と接する媒体の屈折率との屈折率差も考慮すべきパラメータである。本実施形態の光源1では、光学レンズ30と接する媒体は空間であり、空間内には、例えば空気が位置している。従って、本実施形態では、光学レンズ30の屈折率と光学レンズ30と接する媒体の屈折率差は、光学レンズ30と空気との屈折率差である。
【0027】
また、光学レンズ30に入射する光は、単位第1レンズ11を介して入射するものである。従って、発光部41から出射される光を対応する照射領域に照射させているための要素として、単位第1レンズ11の配光特性も挙げられる。具体的には、単位第1レンズ11から出射される光の出射方向(指向性)であり、該出射方向は、各単位第1レンズ11の光軸の方向を設定する。
【0028】
このように発光部41から出射された光を対応する照射領域に照射するためには、光学レンズ30の第1面31及び第2面32の形状を設定する。また、光学レンズ30の屈折率と光学レンズ30と接する媒体の屈折率との屈折率差も設定可能なパラメータである。さらに、光学レンズ30に入射する光は、単位第1レンズ11から出射された光であるため、単位第1レンズ11から出射される光の出射方向もパラメータであり得る。
このように、発光部41から出射された光を対応する照射領域に照射するための要素の1つである入射領域33の形状及び出射領域34の形状は、上記に例示したパラメータを考慮して、例えばシミュレーションにより設定される。
以下、
図1、
図4A及び
図5を参照して、各構成部材について詳細に説明する。
【0029】
(基板)
基板2は、上面2aに接続電極を備えた配線基板である。接続電極は、後述する発光部41の電極44と接続される。
【0030】
(枠体)
基板2の上面2aには、
図1及び
図4Aに示すように、枠体3が配置されている。枠体3は、内部が空洞であり、上部に開口部4を有する。枠体3は、内面に光を反射しない、光吸収性部材を備えていることが好ましい。光吸収性部材は、例えば、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、PPS(Poly Phenilen Sarphayed), PA(ポリアミド)、LCP(Liquid Crystal Plastic)から形成される。なお、枠体3全体が光吸収性部材から形成されていてもよい。枠体3の空洞内に発光部41、第1レンズ10、及び光学レンズ30が配置される。
基板2の上面2aから枠体3の最上面までの高さは、例えば、2.0mm以上10.0mm以下である。基板2の上面2aから枠体3の最上面までの高さをこのような高さにすることで、光源装置1を、スマートフォン等の小型電子機器に搭載することができる。
【0031】
(発光部)
発光部41は、
図5に示すように、発光素子42と、発光素子42の上面を覆う波長変換部材45と、発光素子42の側面及び波長変換部材45の側面を覆う光反射性部材46とを備える。
発光素子42は、少なくとも半導体積層体43と2つの極性(例えば、P側電極とN側電極)を有する電極44とを有する。該電極44が、基板2の接続電極と電気的に接続される。発光素子42は、フェイスダウン実装の場合、電極44が設けられる面の反対側の面(以下、発光素子42の上面と称する)から主に光を出射することが望ましい。
光反射性部材46は、例えば、酸化チタン等の光拡散材を含む白色樹脂である。このように、発光素子42の側面を光反射性部材46で覆うことで、発光素子42の側面から出射した光を光反射性部材46により反射させ、発光素子42の上面から出射させることができる。つまり、発光素子42から出射される光を効率的に利用することができる。
波長変換部材45は、例えば、蛍光体等を含むシリコーン樹脂から形成される。波長変換部材45の上面を、発光部41の発光面41aとすることができる。発光素子42の上面を波長変換部材45で覆うことで、発光部41の発光面41aから所望の波長領域の光を出射させることができる。
このように構成された発光部41はそれぞれ、独立して点灯制御され得る。つまり、複数の発光部41は個別点灯可能である。
【0032】
(第1レンズ)
第1レンズ10は、発光部41から出射された光の半値全角を狭め、該光に対応する照射領域に向けて指向性を持たせるために設けられている。第1レンズ10は、発光部41毎に設けられた複数の単位第1レンズ11を含む。本実施形態に係る第1レンズ10は、25個の発光部41毎に設けられた25個の単位第1レンズ11から構成される。
図1に示すように、単位第1レンズ11は、それぞれ分離して設けられている。しかしながら、単位第1レンズ11は、
図4Bに示すように、隣接する単位第1レンズと接続し一体化した1つの部材であってもよい。このように単位第1レンズが一体化して構成された第1レンズ10Aは、25個の発光部41の各発光面41aを一括して覆い、発光部41毎に設けられた25個の単位第1レンズ11を含む1枚のレンズと言える。
【0033】
本実施形態における単位第1レンズ11は、内部全反射レンズ(Total Internal Reflectionレンズ(TIRレンズ))である。ここで、内部全反射レンズとは、レンズ内部における全反射を利用して光の指向性を調整することができるレンズである。本実施形態に用いられる内部全反射レンズは、
図5に示すように、凹部14を有する下面13と、断面形状が波形形状の上面12とを備えており、上面12から下面13に向けて先細りになる略円錐台形状のレンズである。本実施形態で用いられる内部全反射レンズは、光軸B1を中心に回転対称形状である。
【0034】
内部全反射レンズである単位第1レンズ11は、凹部14の内面14aが発光部41の発光面41aの上方に位置し、発光面41aを内面14aによって覆って配置される。つまり、単位第1レンズ11は、凹部14の開口端部(凹部14の内面14aと下面13との接続部)16が、上面視において、発光面41aの外周より外側に位置するように配置される。
【0035】
次に、
図1、
図2A及び
図4Aを参照して、単位第1レンズ11の光軸B1の延在方向について説明する。
5行5列のマトリクス状に配列された発光部41それぞれに対応して配置された単位第1レンズ11は、
図2Aに示すように、5行5列のマトリクス状に配列されている。少なくとも1つの単位第1レンズ11の光軸B1が、光学レンズ30の光軸B2に対して傾斜していればよく、本実施形態では、
図1及び
図4Aに示すように、中心発光部50上に配置された単位第1レンズ(中心単位第1レンズ)20を除く他の単位第1レンズ11はそれぞれ、光軸B1を、後述する光学レンズ30の光軸B2に対して傾斜させて配置されている。本明細書において2つの光軸が「傾斜」しているとは、2つの光軸が角度を有して交差すること、すなわち、2つの光軸が平行でないことを意味する。中心単位第1レンズ20を除く他の単位第1レンズ11の光軸B1の、光学レンズ30の光軸B2に対する傾斜角度は、該単位第1レンズ11が配置される発光部41と該発光部41に対応する照射領域との配置関係に応じて、適宜設定される。具体的には、該傾斜角度は、単位第1レンズ11から出射された光が、単位第1レンズ11が配置されていない場合と比較して、より対応する照射領域に向けた指向性を有するように設定される。そのため、該傾斜角度は、単位第1レンズ11が配置される発光部41と該発光部41に対応する照射領域との配置関係に応じて、単位第1レンズ11毎に異なった値に設定することができる。
【0036】
上述したように、本実施形態では、5行5列に配列された25個の発光部41と各発光部41に対応する照射領域とが、中心発光部50の上方の一点Oに対して点対称の配置関係を有する。
そのため、
(1)3行2列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸と、3行4列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸とがそれぞれ、光学レンズ30の光軸B2に対して傾斜する角度は、同一角度(第1角度)であり;
(2)2行3列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸と、4行3列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸とがそれぞれ、光学レンズ30の光軸B2に対して傾斜する角度は、同一角度(第2角度)であり;
(3)2行2列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸と、2行4列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸と、4行2列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸と、4行4列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸とがそれぞれ、光学レンズ30の光軸B2に対して傾斜する角度は、同一角度(第3角度)であり;
(4)3行1列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸と、3行5列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸とがそれぞれ、光学レンズ30の光軸B2に対して傾斜する角度は、同一角度(第4角度)であり;
(5)1行3列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸と、5行3列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸とがそれぞれ、光学レンズ30の光軸B2に対して傾斜する角度は、同一角度(第5角度)であり;
(6)2行1列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸と、2行5列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸と、4行1列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸と、4行5列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸とがそれぞれ、光学レンズ30の光軸B2に対して傾斜する角度は、同一角度(第6角度)であり;
(7)1行2列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸と、1行4列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸と、5行2列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸と、5行4列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸とがそれぞれ、光学レンズ30の光軸B2に対して傾斜する角度は、同一角度(第7角度)であり;
(8)1行1列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸と、1行5列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸と、5行1列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸と、5行5列目に配置されている単位第1レンズ11の光軸とがそれぞれ、光学レンズ30の光軸B2に対して傾斜する角度は、同一角度(第8角度)である。
【0037】
さらに、発光部41の上面視形状が正方形であり、各発光部41の発光面41aの寸法が同一の場合、
(a)第1角度及び第2角度は、同一角度であり;
(b)第4角度及び第5角度は、同一角度であり;
(c)第6角度及び第7角度は、同一角度であり;
(d)第3角度は、第1角度及び第2角度よりも大きく設定され;
(e)第4角度及び第5角度は、第1角度及び第2角度よりも大きく設定され;
(f)第6角度及び第7角度は、第4角度及び第5角度よりも大きく設定され;
(g)第8角度は、第6角度及び第7角度よりも大きく設定される。
【0038】
発光部41がマトリクス状に配置されている場合において、少なくとも1つの単位第1レンズ11の光軸B1が、光学レンズ30の光軸B2に対して傾斜する角度γ(
図4C参照)の具体的な算出方法を、
図20を参照しながら説明する。なお、
図20では、図の理解を容易にするために単位第1レンズ11を省略している。
発光部41がマトリクス状に配置されている場合において、
(ア)光学レンズ30の光軸B2からマトリクス状の隅部に配置された発光部41の発光面41aの中心までの最短距離をL(0<L)とし;
(イ)光学レンズ30の光軸B2から傾斜するように設けられた光軸B1を有する単位第1レンズ11に覆われた発光部41の発光面41a(
図20に示す例では、3行4列目に配置された発光部41の発光面41a)の中心までの最短距離をx(0<x≦L)とし;
(ウ)複数の発光部41の発光面41aが延在する平面と光学レンズ30の光軸B2との交点(
図20に示す例では、中心発光部50の発光面50aの中心P)を中心点Q0としたときの、該中心点Q0と、領域R1(2以上の照射領域を全て含む領域)の対角に位置する2点のうちの1点Q1と、を結ぶ直線S1、及び該中心点Q0と該2点の他点Q2とを結ぶ直線S2がなす角度をα(0°<α<180°)とする;
と、角度γは、例えば、下記の式1で算出することができる。
なお、マトリクス状の隅部に位置する発光部41とは、マトリクス状の4つの角部に位置する発光部である。従って、マトリクス状の隅部に位置する発光部41は、例えば5行5列のマトリクス状の場合、1行1列目の発光部41、1行5列目の発光部41、5行1列目の発光部41、若しくは5行5列目の発光部41である。
【式1】
【0039】
【0040】
(光学レンズ)
光学レンズ30は、
図4Aに示すように、発光部41の上方に配置されており、25個の発光部41と第1レンズ10とを一括して覆っている。本実施形態に係る光学レンズ30は、複数のレンズから構成されており、詳細には、第1レンズ10側から順に配置された第1光学レンズ36と、第2光学レンズ37と、第3光学レンズ38とから構成されている。第1光学レンズ36と、第2光学レンズ37と、第3光学レンズ38とは、それぞれのレンズの間に空間を開けて配置されている。空間内には、例えば空気が位置している。第1光学レンズ36と、第2光学レンズ37と、第3光学レンズ38とはそれぞれ、端部を枠体3の内側側面に設けられた支持部5上に配置することによって支持されて、固定されている。なお、添付の図面では、第2光学レンズ37を支持する支持部、及び第3光学レンズ38を支持する支持部は省略している。第1光学レンズ36と、第2光学レンズ37と、第3光学レンズ38とは、互いの光軸が一致して配置されている。そのため、光学レンズ30の光軸B2は、1つの軸に特定される。本実施形態では、光学レンズ30は、光軸B2が基板2の上面2aに直交し、中心発光部50の中点Pを通るように配置されている。従って、発光部41と対応する照射領域との点対称配置関係を規定する一点Oは、光学レンズ30の光軸B2上に配置される。
なお、第1光学レンズ36、第2光学レンズ37、及び第3光学レンズ38の支持方法は、枠体3の内側側面に設けられた支持部5よる方法に限られない。例えば、第1光学レンズ36、第2光学レンズ37、及び第3光学レンズ38は、枠体3の内側上面に設けられた支持棒に取り付けられて支持されてもよい。
【0041】
光学レンズ30は、発光部41の発光面41a側に位置する第1面31と、第1面31と反対側、すなわち枠体3の開口部4側に位置する第2面32とを備える。本実施形態のように、光学レンズ30が第1光学レンズ36と、第2光学レンズ37と、第3光学レンズ38とを備えている場合は、第1光学レンズ36の発光部41側の面が第1面31であり、第3光学レンズ38の、枠体3の開口部4側の面が第2面32である。
【0042】
第1面31は、発光部41それぞれに対応し、該発光部41それぞれから出射された光が入射する複数の入射領域33を含む。第2面32は、複数の入射領域33それぞれに対応する複数の出射領域34を含む。
既述したように、各発光部41から出射された光の配光の決定には、光学レンズ30の、入射領域33を含む第1面31及び出射領域34を含む第2面32の形状を設定する。また、本実施形態では、光学レンズ30が、互いに空気を介して隔離されて配置された第1光学レンズ36、第2光学レンズ37、及び第3光学レンズ38の3枚のレンズから構成されている。そのため、入射領域33と出射領域34との間の光の配光は、第1光学レンズ36から光が出射する領域(出射領域)の形状、第1光学レンズ36の屈折率と空気の屈折率との差、第2光学レンズ37に光が入射する領域(入射領域)の形状、第2光学レンズ37から光が出射する領域(出射領域)の形状、第2光学レンズ37の屈折率と空気の屈折率との差、第3光学レンズ38に光が入射する領域(入射領域)の形状、及び第3光学レンズ38の屈折率と空気の屈折率との差が影響し得る。そのため、入射領域33の形状及び出射領域34の形状は、これらの要素も考慮して、設計される。
【0043】
隣接する発光部41それぞれから出射した光が光学レンズ30に入射するそれぞれの入射領域33は、対応する単位第1レンズ11から出射する光の半値全角の大きさ、該単位第1レンズ11から光学レンズ30までの距離、該単位第1レンズ11の光軸B1の、光学レンズ30の光軸B2に対する傾斜角度等によって、一部又は全部が重なり得る。したがって、光学レンズ30の複数の入射領域33のうち隣接する2つの入射領域33は一部又は全部が重なり得る。本明細書において、各入射領域33のうち、対応する単位第1レンズ11から出射した光のみが入射する領域を第1入射領域33cと呼び、各入射領域33のうち、隣接する入射領域33と重なる領域を第2入射領域33dと呼ぶ。第1入射領域33c及び第2入射領域33dは、
図4Cに示される。従って、光学レンズ30の各入射領域33は、該入射領域33に対応する発光部41から出射される光が入射する第1入射領域33cと、該光に加えて、該発光部41に隣接する発光部41から出射される光が入射する第2入射領域33dと、を含み得る。そのため、各入射領域33は、独立して設計されるとは限らず、隣接する入射領域と関連して適宜設計され得る。
【0044】
同様に、隣接する入射領域33それぞれから光学レンズ30に入射した光が光学レンズ30から出射するそれぞれの出射領域34は、対応する入射領域33の位置、光学レンズ30の屈折率と光学レンズ30の接する媒体の屈折率との屈折率差、対応する照射領域の配置等によって、一部又は全部が重なり得る。したがって、光学レンズ30の複数の出射領域34のうち隣接する2つの出射領域34は一部又は全部が重なり得る。本明細書において、各出射領域34のうち、対応する単位第1レンズ11から出射した光のみが出射する領域を第1出射領域34cと呼び、各出射領域34のうち、隣接する出射領域34と重なる領域を第2出射領域34dと呼ぶ。第1出射領域34c及び第2出射領域34dは、
図4Aに示される。従って、光学レンズ30の各出射領域34は、該出射領域34に対応する入射領域33を介して光学レンズ30に入射した光が出射する第1出射領域34cと、該光に加えて、該入射領域33に隣接する入射領域33から光学レンズ30に入射した光が出射する第2出射領域34dと、を含み得る。そのため、各出射領域34は、独立して設計されるとは限らず、隣接する出射領域34と関連して適宜設計され得る。
【0045】
また、
図4Cに示す、光学レンズ30の第1面31と第1レンズ10との最短距離d0は、例えば、0.1mm以上1.0mm以下であり、好ましくは、例えば、0.1mm以上0.5mm以下である。本実施形態における最短距離d0とは、光学レンズ30の第1面31の形状及び第1レンズ10の形状にかかわらず、互いに最も近い間隔のことをいう。光学レンズ30の第1面31と第1レンズ10との最短距離d0をこのような高さにすることで、光源装置1を、スマートフォン等の小型電子機器に搭載することができる。
【0046】
次に
図6A~
図7Bを参照して、各発光部41からの出射された光の配光を詳細に説明する。
【0047】
(中心発光部50からの光の配光)
図6A及び
図6Bに示されるように、中心発光部50の発光面50aから第1半値全角θ1で出射された光は、主に、
(1)中心単位第1レンズ20の凹部23の内面23aから中心第1レンズ20に入射し
(
図6A参照)、
(2)中心単位第1レンズ20の内側側面24で全反射し、
(3)中心単位第1レンズ20の上面21から、第2半値全角θ2で出射し、
(4)中心発光部50に対応する入射領域33aから光学レンズ30に入射し(
図6B参照)、
(5)入射領域33aに対応する出射領域34aから光学レンズ30外へ出射し、
(6)中心発光部50に対応する照射領域(中心発光部50の直上に位置する照射領域)R33を照射する。
【0048】
中心発光部50は、直上に配置された照射領域R33を照射するため、中心単位第1レンズ20は、光軸B1が中心発光部50の発光面50aに直交するように配置される。つまり、中心単位第1レンズ20の光軸は、光学レンズ30の光軸B2上に配置される。
中心発光部50に対応する光学レンズ30の入射領域33a(第1光学レンズ36の入射領域)の形状、及び該入射領域33aに対応する光学レンズ30の出射領域34a(第3光学レンズ38の出射領域)の形状は、中心単位第1レンズ20から出射された光が、中心発光部50の直上に配置された照射領域R33を照射するように適宜設計される。
同様に、中心発光部50に対応する第1光学レンズ36の出射領域の形状と、第2光学レンズ37の入射領域の形状及び出射領域の形状と、第3光学レンズ38の入射領域の形状とは、中心単位第1レンズ20から出射された光が、中心発光部50の直上に配置された照射領域R33を照射するように適宜設計される。
【0049】
(中心発光部50以外の発光部からの光の配光)
中心発光部50以外の発光部からの光の配光は、該発光部の位置に応じて異なるが、発光部から出射された光が光学レンズ30の光軸B2と交わり、対応する照射領域を照射する点においては、同一である。
そのため、1行3列目の位置に配置された発光部(周囲発光部)55(
図2A参照)を例に挙げて、中心発光部50以外の発光部から出射された光の配光を説明する。
図7Aに示されるように、周囲発光部55の発光面55aから第1半値全角θ1で出射された光は、主に、
(1)周囲発光部55の発光面55aを覆って配置された単位第1レンズ(周囲単位第1レンズ)25の凹部28の内面28aから周囲単位第1レンズ25に入射し(
図7A参照)、
(2)周囲単位第1レンズ25の内側側面29で全反射し、
(3)周囲単位第1レンズ25の上面26から、第2半値全角θ2で出射し、
(4)周囲発光部55に対応する入射領域33bから光学レンズ30に入射し(
図7B参照)、
(5)光学レンズ30内で光学レンズ30の光軸B2と交差し、
(6)入射領域33bに対応する出射領域34bから光学レンズ30外へ出射し、
(7)周囲発光部55に対応する照射領域R35を照射する。
なお、周囲発光部55から出射された光が光学レンズ30の光軸B2と交わる位置は、光学レンズ30内に限定されるものではなく、周囲発光部55から出射され、対応する照射領域R35を照射するまでのいずれかの位置であり得る。
【0050】
上述したように、本実施形態では、25個の発光部41と各発光部41に対応する照射領域とが、中心発光部50の上方の一点Oに対して点対称の配置関係を有する。そのため、周囲単位第1レンズ25は、その光軸B1が、中心発光部50の上方で光学レンズ30の光軸B2と交差するように配置される。これにより、周囲単位レンズ25を介して発光部41から出射される光は、周囲単位レンズ25が設けられていない場合と比較して、対応する照射領域R35に向けてより高い指向性を有する。
周囲発光部55に対応する光学レンズ30の入射領域33b(第1光学レンズ36の入射領域)の形状、及び光学レンズ30の出射領域34b(第3光学レンズ38の出射領域)の形状は、周囲単位第1レンズ25から出射された光が、周囲発光部55と一点Oに対して点対称の位置に配置された照射領域R35を照射するように適宜設計される。
同様に、第1光学レンズ36の出射領域の形状と、第2光学レンズ37の入射領域の形状及び出射領域の形状と、第3光学レンズ38の入射領域の形状とは、周囲単位第1レンズから出射された光が、周囲発光部と一点Oに対して点対称の位置に配置された照射領域を照射するように適宜設計される。
【0051】
以上のように、本実施形態に係る光源1は、発光部41の発光面41aを覆って配置された第1レンズ10を備えており、発光部41の発光面41aから出射される光は、第1レンズ10によって半値全角を狭められ、対応する照射領域に向けた高い指向性を有した後に光学レンズ30に入射する。これにより、発光部41の発光面41aから出射された光を、対応する所望の照射領域を効率的に照射することが可能になる。
【0052】
2.実施形態2
図8に示す実施形態2に係る光源201は、単位第1レンズが、光学レンズ30側に1つの凸状の面(凸面)を有するレンズである点で実施形態1に係る光源1と異なる。実施形態2に係る単位第1レンズ211は、例えば、断面形状が半円形状であり、凸面211aが滑らかな曲面で形成されている。単位第1レンズ211は、発光部41の発光面41aを下面211bで覆って配置されている。
このような単位第1レンズ211は、形状が単純であるため、単位第1レンズ211を形成するために用いられる型の形成が容易である。
【0053】
3.実施形態3
図9に示す実施形態3に係る光源301は、単位第1レンズが、上面312の面積が下面313の面積よりも大きい錐台レンズである点で実施形態1に係る光源1と異なる。実施形態3に係る単位第1レンズ311は、上面312及び下面313の形状が、例えば、円形、三角形、四角形等である。単位第1レンズ311は、発光部41の発光面41aを下面313で覆って配置されている。単位第1レンズ311は、上面312の面積が下面313の面積よりも大きい錐台状レンズに限定されず、上面312の面積が下面313の面積よりも小さい錐台レンズであってもよいし、上面312の面積と下面313の面積が等しい柱状レンズであってもよい。このような単位第1レンズ311も、上述の内部全反射レンズと同様に、単位第1レンズ311の内部における反射を利用して光の指向性を調整することができる。
このような単位第1レンズ311は、形状が単純であるため、単位第1レンズ311を形成するために用いられる型の形成が容易である。
【0054】
4.実施形態4
本実施形態と、後述する実施形態5及び実施形態6とは、第1レンズが、複数の発光部41の発光面41aを一括して覆い、光学レンズ30側に少なくとも1つの凸状の面(凸面)を有するレンズである点で実施形態1に係る光源1と異なる。
【0055】
本実施形態に係る光源401の第1レンズ410は、光学レンズ30側に1つの凸状の面(凸面)410aを有する。第1レンズ410は、
図10に示すように、断面における凸面410aの輪郭形状が弧状であり、凸面410aが滑らかな曲面で形成されている。第1レンズ410は、全ての発光部41の発光面41aを下面410bで一括して覆って配置されている。
このような第1レンズ410は、形状が単純であるため、第1レンズ410を形成するために用いられる型の形成が容易である。また、このような第1レンズ410は、実施形態1のように発光部41毎に配置を調節して対応するレンズ(単位第1レンズ11)を配置する必要がなく、例えば、第1レンズ410の光軸B4を光学レンズ30の光軸B2上に配置すればよく、製造工程を簡略化することができる。
【0056】
また、第1レンズ410の凸面410aの曲率は、光軸B4から第1レンズ410の端部にかけて同一であってもよく、光軸B4からの距離に応じて異ならせてもよい。特に、第1レンズ410の凸面410aの曲率を、光軸B4から第1レンズ410の端部に向かうにつれて大きくすることで、以下のような効果が期待される。
まず、第1レンズ410の凸面410aの端部近傍に配置される発光部41(例えば、本実施形態において、1行k列目、5行k列目、k行1列目、及びk行5列目(k=1~5)に配置される発光部41)から出射される光のうち、指向性を持たせたい方向(本実施形態においては、該発光部41に対応する照射領域の方向)から外れる光、特に、枠体3の方向へ向かう光は、光学レンズ30に入射されにくい。それ故、該発光部41の光の損失が大きくなる。そこで、第1レンズ410の凸面410aの端部の曲率を中央部の曲率より大きくすることにより、凸面410aの端部近傍に配置される発光部41から出射する光のうち、枠体3の方向に向かう光を、指向性を持たせたい方向に屈折させることができ、該発光部41の光の損失を抑えることができる。
【0057】
5.実施形態5
本実施形態に係る光源501の第1レンズ510は、光学レンズ30側に1つの凸状の面(凸面)510aを有する。第1レンズ510は、
図11に示すように、凸面510aが、凸面510aの中央部に位置する平面510b、及び平面510bと第1レンズ510の下面510dとを接続し、第1レンズ510の端部に位置する曲面510cを含む。
平面510bは、光学レンズ30の光軸B2に直交する。曲面510cは、第1レンズ510の外側に向けて湾曲している。第1レンズ510は、全ての発光部41の上面41aを下面510dで一括して覆って配置されている。
実施形態4の光源401について説明したように、本実施形態に係る光源501においても、第1レンズ510の曲面510cのうち、第1レンズ510の端部側の曲率を大きくすることで、第1レンズ510の端部近傍に配置される発光部41から出射する光を、指向性を持たせたい方向(本実施形態においては、該発光部41に対応する照射領域の方向)に屈折させることができる。それ故、該発光部41の光の損失を抑えることができる。さらに、第1レンズ510の凸面510aの中央部を平面にすることで、実施形態4に係る光源401のように光学レンズ30側全体に1つの凸状の曲面を有する第1レンズよりも、レンズ厚みを薄くすることができるので、光源を小型化することができる。
【0058】
6.実施形態6
本実施形態に係る光源601の第1レンズ610は、光学レンズ30側に1つの凸状の面(凸面)610aを有する。
凸面610aは、その断面形状を
図12に示すように、第1レンズ610の光軸B6を中心に円環状に配置された滑らかに湾曲した面である。したがって、第1レンズ610の断面形状において、凸面610aは2つの頂部610dを有している。凸面610aの頂部610dは、凸面610aの頂部610dから第1レンズ610の光軸B6までの距離d1が、凸面610aの頂部610dから第1レンズ610の外周端610fまでの距離d2よりも短くなる位置に配置されることが望ましい。
第1レンズ610の中央部は、凸面610aに連続する凹面610cに形成されており、凹面610cの頂部610eは、第1レンズ610の光軸B6上に配置される。なお、第1レンズ610の光軸B6は、光学レンズ30の光軸B2と一致して配置される。
第1レンズ610の端部(本実施形態では、凸面610aの端部であって、外周端610fの近傍)は、凹面610cの曲率よりも大きい曲率を有することが好ましい。
また、第1レンズ610は、全ての発光部41の上面41aを下面610bで一括して覆って配置されている。
【0059】
7.実施形態7
実施形態7に係る光源は、中心単位第1レンズ以外の単位第1レンズが、
図13に示すように、光軸を中心に回転非対称形状の内部全反射レンズである点で実施形態1に係る光源1と異なる。実施形態7に係る中心単位第1レンズ以外の単位第1レンズ711は、下面713と下面713に設けられた凹部714の内面714aとの接続部716(凹部714の開口端部)が発光面41aを囲って、発光部41の上面41bに接するように形成された、光軸B7を中心に回転非対称形状の内部全反射レンズである。このような単位第1レンズ711は、発光部41の発光面41aを、発光面41a側に位置する凹部714の内面714aによって覆う。従って、
図13の矢印Yで示されるように、発光部41の発光面41aから出射された略全ての光は、単位第1レンズ711の凹部714の内面714aを介して単位第1レンズ711に入光する。これにより、発光部41から出射された光の利用効率を高めることができる。
【0060】
5行5列のマトリクス状のいずれの行と列に配置された発光部かに依拠して、単位第1レンズ711の、光学レンズの光軸に対する傾斜角度は異なるため、各発光部41に応じて、単位第1レンズ711の形状は異なる。
ただし、本実施形態では、25個の発光部41と各発光部41に対応する照射領域とが、中心発光部50の上方の一点Oに対して点対称の配置関係を有する。
そのため、
(1)3行2列目に配置されている単位第1レンズ711と、3行4列目に配置されている単位第1レンズ711とは、同一形状(形状1)であり;
(2)2行3列目に配置されている単位第1レンズ711と、4行3列目に配置されている単位第1レンズ711とは、同一形状(形状2)であり;
(3-1)2行2列目に配置されている単位第1レンズ711と、4行4列目に配置されている単位第1レンズ711とは、同一形状(形状3-1)であり;
(3-2)2行4列目に配置されている単位第1レンズ711と、4行2列目に配置されている単位第1レンズ711とは、同一形状(形状3-2)であり;
(4)3行1列目に配置されている単位第1レンズ711のと、3行5列目に配置されている単位第1レンズ711のとは、同一形状(形状4)であり;
(5)1行3列目に配置されている単位第1レンズ711と、5行3列目に配置されている単位第1レンズ711のとは、同一形状(形状5)であり;
(6-1)2行1列目に配置されている単位第1レンズ711と、4行5列目に配置されている単位第1レンズ711とは、同一形状(形状6-1)であり;
(6-2)2行5列目に配置されている単位第1レンズ711と、4行1列目に配置されている単位第1レンズ711とは、同一形状(形状6-2)であり;
(7-1)1行2列目に配置されている単位第1レンズ711と、5行4列目に配置されている単位第1レンズ711とは、同一形状(形状7-1)であり;
(7-2)1行4列目に配置されている単位第1レンズ711と、5行2列目に配置されている単位第1レンズ711とは、同一形状(形状7-2)であり;
(8-1)1行1列目に配置されている単位第1レンズ711と、5行5列目に配置されている単位第1レンズ711とは、同一形状(形状8-1)であり;
(8-2)1行5列目に配置されている単位第1レンズ711と、5行1列目に配置されている単位第1レンズ711とは、同一形状(形状8-2)である。
【0061】
さらに、発光部41の上面視形状が正方形であり、各発光部41の発光面41aの寸法が同一の場合、形状1と形状2とは同一形状であり、形状4と形状5とは同一形状であり、形状6-1と形状6-2と形状7-1と形状7-2とは同一形状であり、形状3-1と形状3-2とは同一形状であり、形状8-1と形状8-2とは同一形状である。
【0062】
8.実施形態8
図14に示す実施形態8に係る光源801は、発光部が設ける波長変換部材が、発光素子42の上面と光反射性部材46の上面とを覆って配置されている点で、実施形態1に係る光源1と異なる。実施形態8に係る波長変換部材845は、発光部41毎に設けられていてもよいし、25個の発光部41全ての半導体積層体43の上面と光反射性部材46の上面とを一括して覆う1つの部材であってもよい。
なお、波長変換部材845は薄い部材であるため、このように波長変換部材845が、発光素子42の上面と光反射性部材46の上面とを覆って配置されている場合、発光部841の発光面841aは、波長変換部材845の、発光素子42の上面の直上に位置する領域とみなすことができる。
【0063】
変形例
上記の実施形態1~実施形態8に係る光源は、光学レンズ30が第1光学レンズ36、第2光学レンズ37及び第3光学レンズ38の3枚のレンズから構成されていたが、光学レンズを構成するレンズの枚数は、これに限定されるものではない。例えば、
図15に示すように、光学レンズ930は、1枚のレンズから構成されていてもよい。例えば、
図16に示すように、光学レンズ1030は、第1光学レンズ1036と第2光学レンズ1037との2枚のレンズから構成されていてもよい。また、例えば、光学レンズは、4枚以上のレンズから構成されていてもよい。
【0064】
上記の実施形態1~実施形態8及び変形例に係る光源は、枠体3の内面に設けられた支持部5によって光学レンズを支持していたが、光学レンズを支持する手段はこれに限定されるものではない。例えば、
図17に示すように、第1光学レンズ36、第2光学レンズ37、第3光学レンズ38それぞれの端部に接続された第1脚部6A、第2脚部6B、第3脚部6Cによって各光学レンズ36、37、38は支持されてもよい。
【0065】
第1脚部6Aは、第1光学レンズ36の端部から基板2の上面2aの間に延在して、第1光学レンズ36を支持する。第2脚部6Bは、第2光学レンズ37の端部から第1脚部6Aの上面の間に延在して、第2光学レンズ37を支持する。第3脚部6Cは、第3光学レンズ38の端部から第2脚部6Bの上面の間に延在して、第3光学レンズ38を支持する。
【0066】
第1脚部6A、第2脚部6B及び第3脚部6Cは、例えば、光反射性部材や遮光部材で形成されてもよい。第1脚部6A、第2脚部6B、第3脚部6Cは、例えば、第1光学レンズ36、第2光学レンズ37、第3光学レンズ38と同一材料から形成されたレンズの一部であってもよい。この場合、各脚部6A、6B、6C同士を接合する接合部材7は、例えば、接着剤等を用いることができる。
また、第1脚部6A、第2脚部6B及び第3脚部6Cは、一体化された1個の部材であってもよい。
なお、このように各光学レンズの端部に接続された脚部によって各光学レンズを支持する場合、光源は枠体を備えてなくてもよい。
【0067】
実施例
以下、実施例について説明する。
実施例では、実施形態1に係るフラッシュ用の光源に基づき、基板と、独立して点灯可能な25個の発光部と、各発光部に対応して設けられた25個の単位第1レンズを含む第1レンズと、第1レンズの上方に配置された光学レンズと、発光部、第1レンズ及び光学レンズを覆い、上面に開口部を有する枠体とを備える光源モデルを用いて、照射領域における照度分布のシミュレーションを行った。
【0068】
25個の発光部は互いの側面を接触させて、5行×5列のマトリクス状に配列されていると設定した。各発光部の上面視形状は、一辺が1.13mmの正方形状に設定した。各発光部の発光面は、1辺が0.24mmの正方形状に設定した。
照射領域は、25個の発光部それぞれに対応し、5行5列のマトリクス状に配列されていると設定した。照射領域は、カメラの画角およびアスペクト比を参考に、短辺が280mm、長辺が370mmの長方形状の平面に設定し、25個の照射領域は同一平面に隣接して配置されるとした。
3行3列目の照射領域の中点と3行3列目の中心発光部の中点との距離は30cmに設定した。
光学レンズは、第1光学レンズ、第2光学レンズ、及び第3光学レンズの3枚のレンズから構成されたレンズとした。第1光学レンズ、第2光学レンズ、及び第3光学レンズの屈折率は、1.58に設定した。光学レンズは、その光軸を中心発光部の発光面に直交させて配置設定した。
発光部に対応して配置された単位第1レンズもまた、5行×5列のマトリクス状に配列した。単位第1レンズの屈折率は、1.58に設定した。
3行3列目に位置する中心単位第1レンズは、その光軸が光学レンズの光軸上に位置するように配置設定した。
2行3列目に配置されている単位第1レンズと、3行2列目に配置されている単位第1レンズと、3行4列目に配置されている単位第1レンズと、4行2列目に配置されている単位第1レンズとは、それぞれの光軸を光学レンズの光軸に対して15°傾斜させて配置されるように設定した。つまり、第1角度及び第2角度を15°に設定した。
2行2列目に配置されている単位第1レンズと、2行4列目に配置されている単位第1レンズと、4行2列目に配置されている単位第1レンズと、4行4列目に配置されている単位第1レンズとは、それぞれの光軸を光学レンズの光軸に対して22°傾斜させて配置されるように設定した。つまり、第3角度を22°に設定した。
1行3列目に配置されている単位第1レンズと、3行1列目に配置されている単位第1レンズと、3行5列目に配置されている単位第1レンズと、5行3列目に配置されている単位第1レンズとは、それぞれの光軸を光学レンズの光軸に対して27°傾斜させて配置されるように設定した。つまり、第4角度及び第5角度を27°に設定した。
1行2列目に配置されている単位第1レンズと、1行4列目に配置されている単位第1レンズと、2行1列目に配置されている単位第1レンズと、2行5列目に配置されている単位第1レンズと、4行1列目に配置されている単位第1レンズと、4行5列目に配置されている単位第1レンズと、5行2列目に配置されている単位第1レンズと、5行4列目に配置されている単位第1レンズとは、それぞれの光軸を光学レンズの光軸に対して30.5°傾斜させて配置されるように設定した。つまり、第6角度及び第7角度を30°に設定した。
1行1列目に配置されている単位第1レンズと、1行5列目に配置されている単位第1レンズと、5行1列目に配置されている単位第1レンズと、5行5列目に配置されている単位第1レンズとは、それぞれの光軸を光学レンズの光軸に対して35°傾斜させて配置されるように設定した。つまり、第8角度を35°に設定した。
単位第1レンズ及び光学レンズが接する空間には、空気が配置されているとした。空気の屈折率は1に設定した。
光学レンズの第1面の形状、第2面の形状及び単位第1レンズの形状は、以上の設定を考慮して、各発光部から出射された光が、対応する照射領域を照射するように適宜設定した。
【0069】
以上のように製作した実施例の光源モデルにおいて、3行1列目の発光部を点灯させて、対応する照射領域における照度分布を確認した。そのシミュレーション結果を
図18に示す。実施例において、発光部から出射された光量に対する、照射領域に照射された光の光量の割合(光の利用効率)は、24%であった。
【0070】
比較例
次に、比較例について説明する。
比較例の光源モデルは、第1レンズを有さない点を除いて、実施例に係る光源と同一の構成を有しており、各部材に設定した条件も同一であった。
比較例の光源モデルにおいて、3行1列目の発光部を点灯させて、対応する照射領域における照度分布を確認した。そのシミュレーション結果を
図19に示す。比較例において、発光部から出射された光量に対する、照射領域に照射された光の光量の割合(光の利用効率)は、6.0%であった。
【0071】
以上のシミュレーション結果から、実施例の光源モデルの方が比較例の光源モデルよりも、所望の領域を十分な光量で照射できることが理解できる。
【0072】
以上、本開示の実施形態、変形例及び実施例を説明したが、開示内容は構成の細部において変化してもよく、実施形態、変形例及び実施例における要素の組合せや順序の変化等は請求された本開示の範囲および思想を逸脱することなく実現し得るものである。
【0073】
本発明の光源装置は、所望の照射領域に光を照射できるので、照明、カメラのフラッシュ、車載のヘッドライト等に好適に利用できる。但し、本発明の光源装置はこれら用途に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0074】
1、201、301、401、501、601、801、901 光源
2 基板
2a 上面
3 枠体
4 開口部
5 支持部
6A、6B、6C 脚部
7 接合部材
10、410、510、610 第1レンズ
410a、510a、610a 凸面
610d、610e 頂部
610c 凹面
610f 外周端
11、211、311、711 単位第1レンズ
211a 凸面
12、312 上面
13、313、713 下面
14、714 凹部
14a、714a 凹部の内面
15 内側側面
16、716 接続部
20 中心単位第1レンズ
21 上面
23 凹部
23a 内面
24 内側側面
25 周囲単位第1レンズ
26 上面
28 凹部
28a 内面
29 内側側面
30、930、1030、1130 光学レンズ
31 第1面
33 入射領域
33a (中心)入射領域
33b (周囲)入射領域
33c 第1入射領域
33d 第2入射領域
32 第2面
34 出射領域
34a (中心)出射領域
34b (周囲)出射領域
34c 第1出射領域
34d 第2出射領域
36、836、936 第1光学レンズ
37、837、937 第2光学レンズ
38、938 第3光学レンズ
41、841 発光部
41a、41a2、41b1、41b2、50A1、50B1、841a 発光面
42 発光素子
43 半導体積層体
44 電極
45、645、845 波長変換部材
46 光反射性部材
50、50A、50B 中心発光部
55 周囲発光部
60 発光部
B1、B2、B4、B6、B7 光軸
O 一点
P 中点
R1 領域
R33、R35、R42 照射領域