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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-27
(45)【発行日】2024-09-04
(54)【発明の名称】統計的に定義されたゲームチャンネル
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/86 20140101AFI20240828BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20240828BHJP
【FI】
A63F13/86
A63F13/79
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2020545313
(86)(22)【出願日】2019-01-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-06-17
(86)【国際出願番号】 US2019015124
(87)【国際公開番号】W WO2019168615
(87)【国際公開日】2019-09-06
【審査請求日】2021-10-25
(31)【優先権主張番号】15/908,635
(32)【優先日】2018-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】518187455
【氏名又は名称】ソニー・インタラクティブエンタテインメント エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】トロベッタ、スティーヴン
【審査官】早川 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-512172(JP,A)
【文献】特開2007-036830(JP,A)
【文献】格闘ゲーム専門動画キュレーションアプリ「格ゲーTube」にサポートを表明,MSY [online],2016年07月14日,https://msygroup.com/pressrelease/%E6%A0%BC%E9%97%98%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E5%B0%82%E9%96%80%E5%8B%95%E7%94%BB%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AA%E3%80%8C%E6%A0%BC%E3%82%B2/,[検索日:2022年11月25日]
【文献】レーシングゲームの動画キュレーションアプリ「MotorTube」が配信開始,4Gamer.net [online],2016年11月17日,https://www.4gamer.net/games/251/G025195/20161117017/,[検索日:2022年11月25日]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームプレーチャンネルを提供するためのシステムであって、
1つ以上のプロセッサと、
1つ以上の前記プロセッサに結合されたネットワークインタフェースと、
1つ以上の前記プロセッサに結合された非一時的なメモリであって、前記メモリは、
ストリーム内イベントの1つ以上の属性の統計パラメータが満たすべき条件を特定する基準のセットを格納すること、
前記ネットワークインタフェースを介して、第1のユーザからユーザ定義のイベント属性のセットを受け取ることであって、前記イベント属性のセットが、第1のゲームタイトル、および前記第1のゲームタイトルに関連付けられた第1のゲームプレーイベントを識別する情報、および前記第1のゲームプレーイベントに関連付けられた統計パラメータを含む、前記イベント属性のセットを受け取ること、
前記ユーザ定義のイベント属性のセットに基づいてゲーム環境における複数のゲームイベントの複数のビデオフィードをキャプチャすることによって前記ゲーム環境を監視し、前記イベント属性のセットの内の統計パラメータが前記基準のセットを満たすか否かを決定すること、
前記基準のセットを満たすと決定された前記イベント属性のセットに関連付けられたイベントを含む前記ビデオフィードのセットを識別するために、複数の前記ビデオフィードを選別し、前記識別されたビデオフィードのセットにおける前記イベントを別の視野角で再レンダリングすること、ならびに
前記再レンダリングされた前記ビデオフィードのセットを含むビデオストリームを前記第1のユーザに自動的に提供すること
を含む動作を実行するように前記プロセッサによって実行可能な、前記メモリに格納された命令を含む、前記非一時的なメモリと
を備える、システム。
【請求項2】
前記イベント属性のセットが、前記第1のゲームプレーイベントに関する基準を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ビデオストリーム中の選別された前記ビデオフィードのセットは、前記第1のゲームタイトルのビデオフィードと第2のゲームタイトルのビデオフィードとを含み、
前記ビデオストリームが、前記第1のユーザに関連付けられたチャンネルに提供される、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1のゲームタイトルのプレーと、前記第2のゲームタイトルのプレーとが同時に行われる、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1のゲームタイトルのプレーと、前記第2のゲームタイトルのプレーとが非同期的に行われる、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記プロセッサは、更に、選別された前記ビデオフィードのセットの1つにおける前記第1のゲームプレーイベントの第1の発生が検出されたことに基づいて、前記第1のユーザにイベント通知を提供することを含む動作を実行する、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1のゲームプレーイベントが、ハイスコアの達成、所定のゲームレベルの到達、または所定の勝敗記録の発生のうちの1つ以上を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
ゲームプレーチャンネルを提供する方法であって、
ストリーム内イベントの1つ以上の属性の統計パラメータが満たすべき条件を特定する基準のセットを格納すること、
ネットワークインタフェースを介して、第1のユーザからユーザ定義のイベント属性のセットを受け取ることであって、前記イベント属性のセットが、第1のゲームタイトル、及び前記第1のゲームタイトルに関連付けられた第1のゲームプレーイベントを識別する情報、および前記第1のゲームプレーイベントに関連付けられた統計パラメータを含む、前記イベント属性のセットを受け取ること、
前記ユーザ定義のイベント属性のセットに基づいてゲーム環境における複数のゲームイベントの複数のビデオフィードをキャプチャすることによって前記ゲーム環境を監視し、前記イベント属性のセットの内の統計パラメータが前記基準のセットを満たすか否かを決定すること、
前記基準のセットを満たすと決定された前記イベント属性のセットに関連付けられたイベントを含む前記ビデオフィードのセットを識別するために、複数の前記ビデオフィードを選別し、前記識別されたビデオフィードのセットにおける前記イベントを別の視野角で再レンダリングすること、ならびに
前記再レンダリングされた前記ビデオフィードのセットを含むビデオストリームを前記第1のユーザに自動的に提供すること
を含む、方法。
【請求項9】
前記イベント属性のセットが、前記第1のゲームプレーイベントに関する基準を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ビデオストリーム中の選別された前記ビデオフィードのセットは、前記第1のゲームタイトルのビデオフィードと第2のゲームタイトルのビデオフィードとを含み、
前記ビデオストリームが、前記第1のユーザに関連付けられたチャンネルに提供される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のゲームタイトルのプレーと、前記第2のゲームタイトルのプレーとが同時に行われる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のゲームタイトルのプレーと、前記第2のゲームタイトルのプレーとが非同期的に行われる、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
更に、選別された前記ビデオフィードのセットの1つにおける前記第1のゲームプレーイベントの第1の発生が検出されたことに基づいて、前記第1のユーザにイベント通知を提供することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のゲームプレーイベントが、ハイスコアの達成、所定のゲームレベルの到達、または所定の勝敗記録の発生のうちの1つ以上を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に、
ストリーム内イベントの1つ以上の属性の統計パラメータが満たすべき条件を特定する基準のセットを格納すること、
ネットワークインタフェースを介して、第1のユーザからユーザ定義のイベント属性のセットを受け取ることであって、前記イベント属性のセットが、第1のゲームタイトル、及び前記第1のゲームタイトルに関連付けられた第1のゲームプレーイベントを識別する情報、および前記第1のゲームプレーイベントに関連付けられた統計パラメータを含む、前記イベント属性のセットを受け取ること、
前記ユーザ定義のイベント属性のセットに基づいてゲーム環境における複数のゲームイベントの複数のビデオフィードをキャプチャすることによって前記ゲーム環境を監視し、前記イベント属性のセットの内の統計パラメータが前記基準のセットを満たすか否かを決定すること、
前記基準のセットを満たすと決定された前記イベント属性のセットに関連付けられたイベントを含む前記ビデオフィードのセットを識別するために、複数の前記ビデオフィードを選別し、前記識別されたビデオフィードのセットにおける前記イベントを別の視野角で再レンダリングすること、ならびに
前記再レンダリングされた前記ビデオフィードのセットを含むビデオストリームを前記第1のユーザに自動的に提供すること
を含む動作を実行するようにプロセッサによって実行可能なプログラムが取り入れられている、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記ビデオストリームを自動的に提供することは、ユーザ選択に従って、選別された前記ビデオフィードのセットを再レンダリングすることを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
選別された前記ビデオフィードのセットのそれぞれのうちで、前記第1のゲームプレーイベントの少なくとも1つの発生が、前記基準を満たす少なくとも1つの前記発生に基づいている、請求項2に記載のシステム。
【請求項18】
前記基準は、プレーヤパラメータ、ゲームタイトルパラメータ、およびイベントパラメータの少なくとも1つを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項19】
第2のイベント属性のセットに基づいて第2のユーザに提供されるビデオストリームが、選別されたビデオフィードの異なるセットを含む、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の技術の態様は、オンラインゲーミングプラットフォームに関し、特に、競技ゲームプレーを視聴する目的のカスタマイズ可能なゲーミングチャンネルのユーザ作成を容易にするためのプラットフォームに関する。
【背景技術】
【0002】
フットボール、カードゲーム、及びボードゲームなどの人気のある全ての競技活動と同様に、オンラインゲームには、競技ゲームや高度なスキルを有するプレーヤの価値を認める多くのファンがついている。他のゲームと同様に、そのようなファンもまた、同等のスキルレベルの仲間同士で、組織化された競技会を楽しんでいる。例えば、仲間同士で競争する雰囲気を助長することによって、ファンタジースポーツのリーグ及び競技会が広く行われるようになっている。様々なスポーツのファンタジーリーグが現在、普及しているが、オンラインゲームの相当するリーグは、プロではないプレーヤが即座に利用できるものではない。
【発明の概要】
【0003】
本願により特許請求される発明の実施形態は、オンラインゲーミングリーグを管理するための方法及びシステムであって、特に、競技ゲームプレーを視聴する目的のカスタマイズ可能なチャンネルを可能にするための方法及びシステムを含む。そのようなシステムは、例えば、ユーザによってキュレートされたゲーミングチャンネルへの関連ゲームプレーのビデオストリーミングを開始するのに必要な、ゲーミングタイトルとゲーム環境の前提条件とに関する情報を定義するイベント属性を受け取るように構成されたネットワークインタフェースを含み得る。ある態様では、そのようなシステムの1つ以上のプロセッサは、第1のユーザから第1のイベント属性のセットを受け取ることであって、第1のイベント属性のセットが、第1のゲームタイトル、及び第1のゲームタイトルに関連付けられた第1のゲームプレーイベントを識別する情報を含む、第1のイベント属性のセットを受け取ること、ゲームプレーイベントの発生を検出するために、第2のユーザによる第1のゲームタイトルのプレーを監視すること、ならびに第1のゲームプレーイベントの発生が検出されたことに応答して、第1のゲームタイトルのビデオストリームを第1のユーザに自動的に提供することのためのステップを行う動作を実行するように構成され得る。
【0004】
本願の技術の特定の特徴は、添付の特許請求の範囲に記載されている。また一方、添付の図面は、一層の理解を深めるために含められたものであり、開示された態様を図で表し、説明に加えて本願技術の原理を明確化するのに有用である。以下の図面である。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】本技術のいくつかの態様を実施することができるネットワーク環境の一例を示す。
【0006】
図2】ユーザ指定の前提条件(例えば、イベントまたはイベント属性)に基づいて定義することができる様々なゲーミングチャンネルを概念的に示す。
【0007】
図3】ゲームチャンネルを定義し、選択されたゲームタイトルのビデオストリームをユーザに自動的に提供するための一プロセス例のステップを示す。
【0008】
図4】本技術のいくつかの態様を実施することができる電子システムの一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
下記の詳細な説明は、本技術の様々な構成について説明することを意図したものであり、本技術が実施され得る唯一の構成を示すことを意図したものではない。添付の図面は、本明細書に組み込まれ、詳細な説明の一部を構成する。この詳細な説明には、本技術をより十分に理解するための具体的な内容が記載されている。しかしながら、本技術は、本明細書に記載された特定の内容に限定されるものではなく、これらの内容に限定されずに実施してもよいことは明らかであり、容易に認識されるであろう。ある例では、本技術の概念を曖昧にすることを避けるために、構造及び構成要素をブロック図の形式で示す。
【0010】
一般にエレクトロニックスポーツまたは「eスポーツ」と呼ばれる競技ゲーミングは、競争環境においてビデオゲームをプレーするものである。ビデオゲームの競技会は、ビデオゲーム自体と同じくらい長く存在している。初期の競技会は、ある特定のゲームに特化したプレーヤ同士のトーナメント形式の試合として設定され、多くの場合、新製品のリリースに結び付けられていた。最終的には、競技リーグと絶え間の無いトーナメントとが発展して、eスポーツコミュニティが組織化された。プレーヤは現在、物理的な場所で開催されるプロ及びアマチュアの無数の競技会や、またはオンラインで行われる仮想の競技会に参加することを選択できる。Major League Gaming(MLG)、及びGlobal StarCraft(登録商標) Leagueなどのリーグ及びコンテンツプロバイダは、競技の機会を提供するとともに、競技ゲーミングに関する情報を見つける機会を提供する。最近まで、競技ゲーミングへの参加は、緩やかで着実な成長のペースを示してきた。しかし、目下、競技ゲーミングへの参加及び関心は急速な拡大を遂げている。
【0011】
ファンタジーフットボールなどのファンタジーゲーミングリーグとは異なり、オンラインゲームのプロではないプレーヤは、同じようなスキルレベルのプレーヤが競い合うことのできるプレーヤ自身のリーグを作成して運営するには能力が十分ではない。オンラインゲーマは、プレーヤの順位付けを実行するように直ちに設定することができ、またはユーザが、ユーザ定義の統計的基準に基づいて、異なるプレーヤ間、もしくは異なるゲームタイトル間を簡単に比較することが可能となり得る集中型のプラットフォームにアクセスできないことが多い。更に、ゲーマ(例えば、ユーザ/プレーヤ)は、プロと非プロの両者がプレーするゲームの観戦者であることが多々あるが、ゲーマ自身の基準に基づいて、利用可能なゲーミングビデオフィードを選別する機能に欠ける。
【0012】
本技術は、カスタマイズされたゲーミングリーグの作成及び管理を容易にするゲーミングリーグプラットフォームと、プレーヤが、視聴を希望しているゲームのビデオフィードを選択するための統計的基準を定義できるようにするダッシュボードとを提供することにより、上記の制限に対処する。
【0013】
ある態様では、ゲーミングプラットフォームによって、プレーヤ観戦者は、利用可能なゲーミングフィードを選別するのに使用できるイベント属性を定義することが可能になり得る。ある態様では、選別されたゲーミングフィードは、登録ユーザ/登録プレーヤが利用可能なゲーミングチャンネルを形成するようにキュレートされ得る。本明細書で使用するとき、イベント属性は、任意のタイプのゲーム識別情報(例えば、タイトル名またはバージョン)と、競技ゲームプレーに関連するプレーヤ識別情報(例えば、プレーヤ名またはオンラインハンドル)とを含んでもよい。また、イベント属性は、どのゲーミングフィード(ビデオフィード)をキャプチャして提供するかを選別するのに使用され得る統計パラメータまたは前提条件を含んでもよい。
【0014】
一例として、イベント属性情報は、ダッシュボードを使用してゲーミングプラットフォームに提供され得る。イベント属性情報は、1つ以上のゲームタイトル、1つ以上のゲームプレーヤ、及び/またはビデオキャプチャ及びビデオストリーミングの前提条件である1つ以上の統計パラメータを識別し得るものである。したがって、プレーヤは、オンラインゲーミング環境において、面白そうなゲームイベント、プレーヤの対戦、またはその他の現象に手軽に「フラグを立て」て、キャプチャ及び視聴を行うことができる。このような機能により、プレーヤは、面白そうなゲーミングイベントが起こっている間に(リアルタイムで)、それらに合わせたり、または面白いイベントをキャプチャして後で視聴したりすることができるようになり得る。ある態様では、プレーヤは、同時にまたは非同期的にプレーされる複数の異なるゲームからのフィードを組み合わせて、プレーヤ自身の事前に定義された基準に基づいてコンテンツチャンネルを作成してもよい。一例として、ユーザ定義のイベント属性情報を使用して、ユーザが、スピードランと投手戦とボクシングの戦いとを比較視聴できるようにするなど、ゲーミングマッシュアップを作成することができ、それによって例えば、普通なら視聴可能ではないはずのカスタマイズされたゲームストリーミングチャンネルを作成することができる。
【0015】
ある態様では、例えば興味のあるゲームイベントを選択して見るための好ましい視野角またはその他の視点を消費ユーザに提供できるように、ユーザが選択したゲームフィードの再実行または再レンダリングを行うことができる。
【0016】
図1は、本技術のいくつかの態様を実施することができるネットワーク環境100の一例を示す。環境100は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、またはインターネットなどのパブリック/プライベートネットワークのネットワークなど、1つ以上のプライベートネットワークを含み得るパブリックネットワーク102を含む。パブリックネットワーク102は、本技術のゲーミングリーグ管理システム112を実施するために構成されたコンピューティング資源のネットワークに相当するゲーミングネットワーク104に通信可能に結合されている。
【0017】
パブリックネットワーク102、及びゲーミングネットワーク104は、プレーヤ及び開発者にリーグ管理システム112へのアクセスを提供する。図に示すように、プレーヤ108、109、及び110は、それぞれのクライアントデバイス(例えば、108A、109A、及び110A)を使用して、リーグ管理システム112へのアクセスを許可されている。クライアントデバイス108A、109A、及び110Aは、パーソナルコンピューティングデバイスとして示されているが、クライアントデバイスは、ゲームコンソール、スマートフォン、タブレットコンピュータシステムなどを含むがこれらに限定されない、各種のプロセッサベースのシステムを含んでもよいことが理解される。クライアントデバイスを実施するために使用され得るハードウェアシステムの例は、図4に関して更に詳しく後述してある。同様に、開発者(例えば、105、106、及び107)は、それぞれ自身のコンピューティングシステム(例えば、105A、106A、及び107A)を介して、リーグ管理システムへのアクセスを許可されている。
【0018】
より多数(またはより少数)のプレーヤ及び/または開発者が、本技術の範囲から逸脱することなく、環境100と関わり合うことができることが理解される。
【0019】
実際には、管理システム112は、様々なプレーヤ間の、複数の異なるゲームタイトル向けに、トーナメント形式の競技会を作成し、サポートするとともに、ユーザ/プレーヤが、ゲームのキャプチャ用及び再生用のパラメータを定義できるようにするために必要なインタフェース(ダッシュボード)を提供するように構成されている。したがって、管理システム112は、ゲームのジャンルを超えたプレーヤの競争を促進するとともに、競技ゲームプレーイベントの選択、キャプチャ、及び配信を促進するように構成される。
【0020】
特定のゲームのプレーヤの成績を評価するのに使用されるメトリックは、ゲームのタイトルや種類によって大きく異なり得るので、ある態様では、ゲーム開発者は、開発者のゲームのプレーヤ成績を評価するのに使用されるべきである特定のゲーム成績属性の表示を提供することが推奨される。
【0021】
一例として、開発者105、106、及び/または107は、それぞれが異なるジャンルに関連した異なるゲームタイトルの開発者であり得る。自分のゲームのリーグ戦を促進するために、開発者の各々は、例えば、それぞれのコンピューティングシステム105A、106A、及び107Aを使用して、ゲーム成績属性をリーグに提出してもよい。同様にして、ゲーミングリーグ及び対応するリーグパラメータの作成は、例えば、プレーヤ108、109、及び/または110のうちの1つ以上のプレーヤによって、プレーヤレベルで管理されてもよい。つまり、個々のプレーヤまたはプレーヤの集合体は、それらが、独自の個別化したリーグプレーを構築するために実装したい特定のゲーム成績属性を提供することができる。
【0022】
ゲーム成績属性は、ゲーミングリーグの作成、実行、管理、及び/またはプロモーションと組み合わせて使用できる情報の実質的に任意のタイプを含むことがあるが、ある態様では、ゲーム成績属性情報は、「試合タイプ」、「イベント情報」、及び/またはプレーヤアクセスリストなどの1つ以上を含むがこれらに限定されないゲーム特性を含んでもよい。また、ゲーム属性情報は、勝敗記録、プレー時間の長さ、達成レベル、得点、及び/またはELOレーティングなどの「高レベル」プレーヤ統計データを含むが、これらに限定されないゲーム統計データを含んでもよい。ある態様では、ゲーム統計データは、マップ上の位置の情報、マップ上の経路の情報、発射された弾、ライフルを使用している時間、膝をついている時間、走行時間、最初の位置決定までの時間、ターゲットを獲得する時間(例えば、「早撃ち」メトリック)、及び/またはプレーヤ/アバタの健康状態の尺度などを含むが、これらに限定されない「低レベル」プレーヤ統計データを含む。
【0023】
ゲーム特性及びゲームプレー統計データを含むゲーム成績属性は、例えば、API114などのアプリケーションプログラミングインタフェース(API)を使用して、リーグ管理システム112によって受け取られ、記録され得る。その後、ゲーム成績属性は、プレーヤ分析で使用するために、API114から統計モジュール116に渡されてもよい。同様にして、ゲームプレー統計データがAPI114によって収集され、統計モジュール116に渡されてもよい。
【0024】
実装に応じて、ゲームプレー統計データは、例えば、1つ以上のゲームタイトル及び/またはジャンルカテゴリに対する個々のプレーヤの成績を記述する情報を含むゲーム成績データセットの一部として、オンラインゲーム環境の能動的監視を介して収集されてもよいし、または1つ以上の外部システムから受信されてもよい。
【0025】
上記のように、(例えば、単一ゲームタイトルまたは複数ゲームタイトルの)ゲーム環境の監視は、ゲームキャプチャがいつ実行されるかと、どのような態様の挙動/イベントが記録されるかとを示すユーザ定義のイベント属性に基づいて実行され得る。実際には、キャプチャ/ストリーミングモジュール120が、管理システム112によって提供されたダッシュボードに与えられるユーザ定義のイベント属性によって事前に選択されているゲームプレー部分の記録及び/またはストリーミングを行うように構成されている。
【0026】
図2は、カスタマイズされたゲームストリーミングチャンネルのユーザ作成を概念的に示す。図2の例では、複数のユーザ206が、ネットワーク202を介してゲーミングプラットフォーム204に通信可能に結合されている。プラットフォーム204は、ユーザ定義の統計的変数(例えば、イベント属性)を受け取るために必要なダッシュボード及び監視システムを提供するとともに、キャプチャされたゲーミングイベントのストリーミングビデオコンテンツを提供するように構成されてもよい。
【0027】
図示の例では、ユーザ206の各々は、例えば、それぞれ提供されたイベント属性情報によって定義される、例えば、異なる所定のイベントに基づいて定義される、異なる「チャンネル」を登録している。すなわち、ユーザ206Aは、イベント(イベント属性)A、B、及びCに基づくゲーミングフィードを含むチャンネル1に登録している。ユーザ206Bは、イベントA、C、及びDに基づく様々なゲーミングフィードを含むチャンネル2を登録している。ユーザ206Nは、イベントX、Y、及びZに基づくゲーミングフィードで構成されるチャンネルNを登録している。
【0028】
上記のように、イベント属性は、それぞれのゲーミングフィードが基づいているプレーヤパラメータ、タイトルパラメータ、及び/またはイベントパラメータなどを含むがこれらに限定されない、ゲームプレー環境に関連する任意の特性を定義することができる。例えば、イベントAは、一人称シューティングゲームでプレーされる全てのゲーミングイベントの選択を指定してもよく、そのイベントに対して、参加している各対戦相手が、所定の閾値を超えるポイント合計(または「キルカウント」)を蓄積している。イベントBは、競い合うプレーヤのラップタイムが互いに8秒以内であるレーシングゲームのタイトルを指定してもよい。イベントCは、オンラインゲーミング環境における特定の4人のプレーヤに関連する全てのイベントを指定してもよく、イベントEは、サッカー関連のゲームに関連する全てのゲーミングイベントを指定してもよい。そのため、チャンネル1を登録しているプレーヤ206Aが、イベントA、B、及びCのストリーミング対象範囲を受信することになるのに対して、プレーヤ206Bは、イベントA、C、及びD等の基準に合致する様々なゲームタイトル/プレーヤ/環境からのフィードのストリーミング対象範囲を受信することになる。本技術の範囲は、プレーヤ数/登録者数によって制限されず、各チャネルは、実質的に任意の数及び任意のタイプのユーザ定義の特性または統計的属性に基づいて定義され得ることが理解される。したがって、各ユーザ/プレーヤは、特異性の高いゲーミングイベント、及びプレーヤのアクションまたは実績などによって選別される1つ以上のチャンネルを任意選択で作成することができる。
【0029】
図3は、ゲームチャンネルを定義し、選択されたゲームタイトルのビデオストリームをユーザに自動的に提供するための一プロセス例300のステップを示す。プロセス300はステップ302で始まり、そのステップにおいて、第1のイベント属性のセットが、例えば、ゲームプラットフォームのダッシュボードで受け取られる。上記のように、第1のイベント属性のセットが、第1のユーザから受け取られ得、このセットは、第1のゲームタイトル、及び第1のゲームタイトルに関連付けられた第1のゲームプレーイベントを識別する情報を含み得る。
【0030】
ステップ304では、第1のゲームタイトルのゲームプレーが、第1のユーザによって提供された第1のイベント属性のセットに従って監視される。ゲームプレーの監視は、イベント属性を定義したユーザ(例えば、第1のユーザ)、またはイベントタイトルに関与する1人以上の他のユーザ、例えば、第2のユーザのいずれかに対して行われ得る。したがって、第1のユーザは、通知またはビデオストリーミングが後になって提供される特定のゲーミングタイトルのゲームプレーイベントに「フラグを立てる」ことができる。
【0031】
ステップ306では、第1のゲームプレーイベントの発生が検出されたことに応答して、第1のゲームタイトルのビデオストリームが自動的に第1のユーザに提供される。提供されるビデオストリームは、同時にまたは非同期的に再生される1つ以上のゲームタイトルから引き出されたクリップ、ハイライト、または通知を含み得ることが理解される。すなわち、本技術の態様は、単一のゲーム環境、または単一のゲームタイトルなどの監視に限定されない。
【0032】
図4は、例示的なユーザデバイス400である。ユーザデバイス400(例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレット、モバイルデバイス、コンソールゲーミングシステム)は、サードパーティコンテンツの閲覧に関する本発明の機能を実行することを容易にするためにユーザが利用できるデバイスである。
【0033】
ユーザデバイス400は、図4に示す各種の要素を含んでもよい。要素は例示的なものであり、他の実施形態は、図示した要素よりも多い要素、または少ない要素を組み込むことができることに留意されたい。図4を参照すると、ユーザデバイス400は、メインメモリ402、中央処理ユニット(CPU)404、少なくとも1つのベクトルユニット406、グラフィックス処理ユニット408、入力/出力(I/O)プロセッサ410、I/Oプロセッサメモリ412、コントローラインタフェース414、メモリカード416、ユニバーサルシリアルバス(USB)インタフェース418、及びIEEE1394インタフェース420、トラッキングデバイス424を接続するための補助(AUX)インタフェース422を含む。ただし、他のバス規格及びインタフェースを利用してもよい。ユーザデバイス400は、オペレーティングシステムの読み取り専用メモリ(OS ROM)426、サウンド処理ユニット428、光ディスク制御ユニット430及びハードディスクドライブ432を更に含み、これらは、バス434を介してI/Oプロセッサ410に接続される。ユーザデバイス400は、少なくとも1つのトラッキングデバイス424を更に含む。
【0034】
トラッキングデバイス424は、アイトラッキング機能を含むカメラであってもよい。カメラは、周辺デバイスとしてユーザ機器400に組み込まれ、または取り付けられてもよい。典型的なアイトラッキングデバイスでは、赤外線の非平行光が目から反射され、カメラまたは光学センサによって検知される。次いで、情報が分析されて、反射の変化から目の回転を抽出する。カメラベースのトラッカーは、片目または両目に焦点を合わせ、観察者が何らかの種類の刺激を見るときの目の動きを記録する。カメラベースのアイトラッカーは、瞳孔の中心及び光を使用して角膜反射(CR)を生じさせる。瞳孔中心とCRとの間のベクトルは、表面上の注視点または視線方向を計算するために使用することができる。アイトラッカーを使用する前に、通常、観察者の簡単なキャリブレーション手順が必要となる。
【0035】
代替的には、より高感度なトラッカーは、角膜の前部及び目の水晶体の後ろからの反射を特徴として使用して、時間の経過とともに追跡する。更に高感度なトラッカーは、網膜血管を含む目の内側から特徴を画像化し、目が回転するときにこれらの特徴に追従する。
【0036】
多くのアイトラッキングデバイスは、少なくとも30Hzのサンプリング速度を使用するが、50/60Hzが最も一般的である。一部のトラッキングデバイスは1250Hzの高さまで動作する。この周波数は、非常に速い目の動きを詳細にキャプチャするために必要である。
【0037】
その代わりに、ユーザによってなされたジェスチャをキャプチャするために本発明と共に距離カメラが使用されてもよく、距離カメラは顔認識が可能である。距離カメラは、通常、特定のジェスチャをキャプチャし、解釈するために使用される。これにより、エンターテインメントシステムのハンズフリー制御が可能となる。この技術は、赤外線プロジェクタ、カメラ、深度センサ及びマイクロチップを使用して、物体及び人の動きを3次元で追跡する。このユーザデバイスはまた、画像ベースの3次元再構成の変種を利用してもよい。
【0038】
トラッキングデバイス424は、音声データをキャプチャするユーザデバイス400内に統合された、またはこのゲームコンソールに周辺デバイスとして取り付けられたマイクロホンを含んでもよい。マイクロホンは、音源定位及び/または周囲雑音抑制を実施してもよい。
【0039】
代替的には、トラッキングデバイス424は、ユーザデバイス400のコントローラであってもよい。コントローラは、内蔵の加速度計と赤外線検出との組み合わせを使用して、エンターテインメントシステムのコンソールの近くにあるか、このコンソールに取り付けられているか、またはこのコンソール内に組み込まれているセンサ内のLEDに向けられたときに3D空間内の位置を検知する。この設計により、ユーザは、ボタンを押すだけでなく、物理的なジェスチャで、ユーザデバイス400の機能を制御することができるようになる。コントローラは、短距離(例えば、30フィート)にわたるデータ交換を可能にする無線技術を使用してユーザデバイス400に接続する。コントローラは、「ランブル」機能(すなわち、ゲーム内の特定の箇所の間のコントローラの振動)及び/または内部スピーカを追加的に含んでもよい。
【0040】
コントローラは、追加的または代替的に、リモートでセンサを使用して生体の読み取り値をキャプチャして、例えば、皮膚の水分、心臓の律動及び筋肉の動きを含むデータを記録するように設計されてもよい。
【0041】
上記のように、ユーザデバイス400は、電子式ゲーミングコンソールであってもよい。あるいは、ユーザデバイス400は、汎用コンピュータ、セットトップボックス、またはハンドヘルドゲーミングデバイスとして実施されてもよい。更に、同様のユーザデバイスは、より多いか、またはより少ない動作構成要素を含み得る。
【0042】
CPU404、ベクトルユニット406、グラフィックス処理ユニット408及びI/Oプロセッサ410は、システムバス436を介して通信する。更に、CPU404は専用バス438を介してメインメモリ402と通信する一方、ベクトルユニット406及びグラフィックス処理ユニット408は専用バス440を介して通信し得る。CPU404は、OS ROM426及びメインメモリ402内に記憶されたプログラムを実行する。メインメモリ402は、予め記憶されたプログラム、及び光ディスク制御ユニット432を使用してCD-ROM、DVD-ROMまたは他の光ディスク(図示せず)からI/Oプロセッサ410を通じて転送されるプログラムを含んでもよい。I/Oプロセッサ410は、主として、CPU404、ベクトルユニット406、グラフィックス処理ユニット408及びコントローラインタフェース414を含む、ユーザデバイス400の各種のデバイスの間のデータ交換を制御する。
【0043】
グラフィックス処理ユニット408は、CPU404及びベクトルユニット406から受信したグラフィックス命令を実行して、表示デバイス(図示せず)上に表示するための画像を生成する。例えば、ベクトルユニット406は、オブジェクトを3次元座標から2次元座標に変換し、その2次元座標をグラフィックス処理ユニット408に送ってもよい。更に、サウンド処理ユニット430は、スピーカなどのオーディオデバイス(図示せず)に出力されるサウンド信号を生成するための命令を実行する。
【0044】
ユーザデバイス400のユーザは、コントローラインタフェース414を介してCPU404に命令を提供する。例えば、ユーザは、特定の情報をメモリカード416上に記憶させるようにCPU404に命令してもよく、または何らかの指定されたアクションを実行するようにユーザデバイス400に命令してもよい。
【0045】
他のデバイスは、USBインタフェース418、IEEE1394インタフェース420及びAUXインタフェース422を介してユーザデバイス400に接続されてもよい。具体的には、カメラまたはセンサを含むトラッキングデバイス424は、AUXインタフェース422を介してユーザデバイス400に接続されてもよく、他方、コントローラは、USBインタフェース418を介して接続されてもよい。
【0046】
開示されるプロセスにおけるステップの任意の特定の順序または階層は、例示的なアプローチの実例であることが理解される。設計の選好に基づいて、プロセスにおけるステップの特定の順序または階層が再配置されてもよいこと、または図示されたステップの一部のみが実行されてもよいことが理解されよう。いくつかのステップは同時に実行されてもよい。例えば、ある特定の状況では、マルチタスク及び並列処理が有利な場合がある。更に、上記の実施形態における様々なシステム構成要素の分離は、全ての実施形態においてそのような分離を必要とするものと理解されるべきではなく、説明されるプログラム構成要素及びシステムは、一般に、単一のソフトウェア製品に一緒に統合され得るか、または複数のソフトウェア製品にパッケージ化され得ることが理解されるべきである。
【0047】
上記の説明は、当業者が、本明細書中に記載された様々な態様を実施することを可能にするように提供されている。これらの態様に対する様々な変形は、当業者に容易に明らかであり、本明細書に定義された一般的な原理は、他の態様に適用することができる。したがって、特許請求の範囲は、本明細書中に示される態様に限定されることを意図するものではなく、言語の特許請求の範囲と整合する完全な範囲が与えられるものであり、単数形の要素への言及は、特に明記されていない限り、「1つ及び1つだけの」を意味することを意図したものではなく、「1つ以上の」を意味するものである。
【0048】
「態様」などの語句は、そのような態様が主題の技術に不可欠であること、またはそのような態様が主題の技術の全ての構成に適用されることを意味するものではない。態様に関する開示は、全ての構成、または1つ以上の構成に適用され得る。態様などの語句は、1つ以上の態様を指し、逆もまた同様である。「構成」などの語句は、そのような構成が主題の技術に不可欠であること、またはそのような構成が主題の技術の全ての構成に適用されることを意味するものではない。構成に関する開示は、全ての構成、または1つ以上の構成に適用され得る。構成などの語句は、1つ以上の構成を指し、逆もまた同様である。
【0049】
本明細書では、「例示的」という言葉は、「例または実例として機能する」ことを意味するのに使用される。本明細書で「例示的」と記載されている全ての態様または設計は、必ずしも、他の態様または設計よりも好ましいまたは有利であると解釈されるものではない。
図1
図2
図3
図4