(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-29
(45)【発行日】2024-09-06
(54)【発明の名称】面状光源
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20240830BHJP
F21Y 105/10 20160101ALN20240830BHJP
F21Y 115/00 20160101ALN20240830BHJP
【FI】
F21S2/00 444
F21S2/00 439
F21S2/00 443
F21S2/00 482
F21Y105:10
F21Y115:00
(21)【出願番号】P 2022136538
(22)【出願日】2022-08-30
【審査請求日】2023-09-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【氏名又は名称】内田 敬人
(72)【発明者】
【氏名】三浦 幸広
(72)【発明者】
【氏名】山下 良平
【審査官】佐藤 彰洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-177050(JP,A)
【文献】特開2021-106114(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0059768(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0026938(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0063625(KR,A)
【文献】特開2020-113409(JP,A)
【文献】特開2013-016325(JP,A)
【文献】特開2003-059309(JP,A)
【文献】特開2007-240565(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 8/00
F21Y 105/10
F21Y 115/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1部分及び第2部分を有する第1基板と、
前記第1部分の上面側に配置される光源と、
前記第1部分の上面側に配置される導光部材と、
前記第1部分の上面に平行な方向において前記導光部材と重なる回路部材であって、前記第2部分の上面側または下面側に配置される第2基板と、前記第2基板に配置される電子素子と、を有する前記回路部材と、
を備える、面状光源。
【請求項2】
上面視において、前記回路部材の外縁は、前記第1基板の外縁よりも内側に位置する、請求項1に記載の面状光源。
【請求項3】
前記第1部分の上面に垂直な方向において、前記回路部材の上面は、前記導光部材の上面と前記導光部材の下面との間に位置する、請求項2に記載の面状光源。
【請求項4】
前記第1部分の上面に垂直な方向において、前記回路部材の下面は、前記第1部分の下面と前記導光部材の上面との間にある、請求項3に記載の面状光源。
【請求項5】
前記第1部分の上面側及び前記第2部分の上面側に配置され、前記第1基板と前記導光部材とを接着し、且つ前記回路部材と前記第1基板とを接着する接着部材をさらに備える、請求項1~4のいずれか1つに記載の面状光源。
【請求項6】
前記第2基板は、前記第2部分の上面側に配置され、
前記第1基板は、第1基材と、前記第2部分において前記第1基材の上面に配置された第1導電部とを有し、
前記第2基板は、第2基材と、前記第2基材の下面に配置された第2導電部とを有し、
前記第1導電部と前記第2導電部との間に配置され、前記第1導電部と前記第2導電部とを電気的に接続する接続部材をさらに備える、請求項1~4のいずれか1つに記載の面状光源。
【請求項7】
前記第2基板は、前記第2部分の上面側に配置され、
前記第1基板は、第1基材と、前記第2部分において前記第1基材の下面に配置された第1導電部とを有し、
前記第2基板は、第2基材と、前記第2基材の上面に配置された第2導電部とを有し、
前記第2部分において前記第1基板を貫通し、前記第1導電部と前記第2導電部とを電気的に接続する接続部材をさらに備える、請求項1~4のいずれか1つに記載の面状光源。
【請求項8】
前記第1基板は、前記第1部分から前記第1部分の上面に垂直な方向に延び、前記第2部分に接続する第3部分と、前記第2部分に配置された孔部とをさらに有し、
前記第2基板は前記第2部分の下面側に配置され、前記電子素子の一部は前記孔部に位置する、請求項1~4のいずれか1つに記載の面状光源。
【請求項9】
前記第3部分と、前記導光部材との間に配置された接着部材をさらに備える、請求項8に記載の面状光源。
【請求項10】
前記接着部材は、光散乱粒子を含む、請求項9に記載の面状光源。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、面状光源に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、LEDドライバ基板とLED基板とを含むバックライトが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
液晶ディスプレイにおいて、液晶パネルの周囲の枠の幅を狭くする要求がある。本発明は、平面サイズを小さくできる面状光源を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、面状光源は、第1部分及び第2部分を有する第1基板と、前記第1部分の上面側に配置される光源と、前記第1部分の上面側に配置される導光部材と、前記第1部分の上面に平行な方向において前記導光部材と重なる回路部材であって、前記第2部分の上面側または下面側に配置される第2基板と、前記第2基板に配置される電子素子と、を有する前記回路部材と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、平面サイズを小さくできる面状光源を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1実施形態の面状光源の模式上面図である。
【
図2】
図1のII-II線における模式断面図である。
【
図3A】第2実施形態の面状光源の模式断面図である。
【
図3B】第2実施形態の回路部材の詳細な模式断面図である。
【
図4】第3実施形態の面状光源の模式断面図である。
【
図5】第4実施形態の面状光源の模式断面図である。
【
図6】第5実施形態の面状光源の模式断面図である。
【
図7】実施形態の面状光源の導光部材及び光源が配置された部分の模式上面図である。
【
図8】
図7のVIII-VIII線における模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照し、実施形態の面状光源について説明する。実施形態に記載されている構成部の寸法、材料、形状、相対的配置などは、特定的な記載がない限り、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさ、位置関係などは、説明を明確にするため誇張していることがある。また、以下の説明において、同一の名称、符号については、同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。また、断面図として、切断面のみを示す端面図を示す場合がある。
【0009】
以下の説明において、特定の方向又は位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、及びそれらの用語を含む別の用語)を用いる場合がある。しかしながら、それらの用語は、参照した図面における相対的な方向又は位置を分かり易さのために用いているに過ぎない。参照した図面における「上」、「下」等の用語による相対的な方向又は位置の関係が同一であれば、本開示以外の図面、実際の製品等において、参照した図面と同一の配置でなくてもよい。本明細書において「上(又は下)」と表現する位置関係は、例えば、2つの部材があると仮定した場合に、2つの部材が接している場合と、2つの部材が接しておらず一方の部材が他方の部材の上方(又は下方)に位置している場合を含む。また、特定的な記載がない限り、部材が被覆対象を覆うとは、部材が被覆対象に接して被覆対象を直接覆う場合と、部材が被覆対象に非接触で被覆対象を間接的に覆う場合を含む。
【0010】
以下に示す図でX軸、Y軸、及びZ軸により方向を示す場合がある。X軸、Y軸、及びZ軸は、互いに直交する。面状光源の発光面はXY平面に平行であり、Z軸はXY平面に直交する。例えば、本明細書において、X軸に沿う方向を第1方向X、Y軸に沿う方向を第2方向Y、Z軸に沿う方向を第3方向Zとする。また、本明細書において、特に他の言及がない限り、各部材の厚さとは、第3方向Zにおける各部材の上面から下面までの距離が最大になるときの値とする。また、本明細書において「平行」とは、2つの直線、辺、面等が延長しても交わらない場合だけでなく、2つの直線、辺、面等がなす角度が10°以内の範囲で交わる場合も含む。
【0011】
[第1実施形態]
第1実施形態の面状光源300について、
図1、
図2、
図7、及び
図8を参照して説明する。
図1に示すように、面状光源300は、発光モジュール100と、回路部材80とを有する。
図8に示すように、発光モジュール100は、第1基板60と、光源10と、導光部材50とを有する。
【0012】
図1に示すように、導光部材50は、上面視において、第1方向Xに延びる第1最外側面50A及び第2最外側面50Bと、第2方向Yに延びる第3最外側面50C及び第4最外側面50Dとを含む4つの最外側面を含む。上面視において、導光部材50の第1最外側面50A、第2最外側面50B、第3最外側面50C、及び第4最外側面50Dは、面状光源300の発光面400の外縁を構成する。上面視において、発光面400は、導光部材50の第1最外側面50A、第2最外側面50B、第3最外側面50C、及び第4最外側面50Dに囲まれている。
【0013】
上面視において、回路部材80は、例えば第1最外側面50A側において発光面400の外側に位置し、第1方向Xに延びて配置されている。回路部材80は、導光部材50から露出している。
【0014】
図2は、
図1のII-II線における模式断面図である。
【0015】
<第1基板>
第1基板60は、第1部分61と第2部分62とを有する。第1部分61は、上面61aと、第3方向Zにおいて上面61aの反対側に位置する下面61bとを有する。光源10及び導光部材50は、第1部分61の上面61a側に配置されている。第2部分62は、第1部分61に連続して、導光部材50の最外側面から導光部材50の外側に延出している。
図2の例では、第2部分62は、第1最外側面50Aから外側に延出している。第2部分62は、第1部分61の上面61aに連続する上面62aと、第3方向Zにおいて上面62aの反対側に位置し、第1部分61の下面61bに連続する下面62bとを有する。
【0016】
第1基板60は、第1基材64と、第1導電部65とを有する。第1導電部65は、少なくとも、第2部分62において第1基材64の上面に配置されている。第1部分61の上面61aは、第1基材64の上面を含む。第2部分62の上面62aは、第1基材64の上面及び第1導電部65の上面を含む。第1基板60は、フレキシブル基板であることが好ましい。第1基板60は、フレキシブル基板である場合、第1基板は60の厚みを小さくすることができる。第1基材64は、絶縁性の材料からなる。第1基材64の材料として、例えば、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂材料を用いることができる。第1導電部65の材料として、例えば、銅、アルミニウム、銀などの金属材料を用いることができる。
【0017】
<回路部材>
回路部材80は、第1基板60の第1部分61の上面61aに平行な方向において、導光部材50と重なる。第1部分61の上面61aに平行な方向は、面状光源300の発光面400に平行な方向である。第2部分62の上面62aも、発光面400に平行である。
図2に示す例では、回路部材80は、導光部材50の第1最外側面50Aの側方に位置する。また、
図1に示すように、上面視において、回路部材80は、第1基板60の第2部分62に重なる。
【0018】
図2に示すように、回路部材80は、第1基板60の第2部分62の上面62a側に配置されている。回路部材80は、第2部分62の上面62a側に配置される第2基板82と、第2基板82に配置される電子素子81とを有する。第2基板82は、上面82aと、第3方向Zにおいて上面82aの反対側に位置する下面82bとを有する。第2基板82の下面82bが、第1基板60の第2部分62の上面62aに対向している。第2基板82は、第2基材83と、第2基材83の下面に配置された第2導電部85とを有する。第2基板82は、第2基材83の下面に配置された第1保護膜89を有する。第2導電部85の少なくとも一部は、第1保護膜89から露出している。第2基板82は、第2基材83の上面に配置された第2保護膜88を有する。第2基板82の上面82aは、第2保護膜88の上面を含む。第2基板82の下面82bは、第2導電部85の下面及び第1保護膜89の下面を含む。
【0019】
第2基材83は、絶縁性の材料を含む。第2基材83の厚さは、第1基材64の厚さよりも厚いことが好ましい。第2基材83の厚さを、第1基材64の厚さよりも厚くすることで、第1基材64の第2部分62において反りの発生を低減できる。さらに、第2基材83は、第1基材64よりも、剛性の高い材料であることが好ましい。第2基材83が、第1基材64よりも剛性が高い場合、例えば、第2基材83は、ガラス繊維や紙に樹脂を含浸させたものや、セラミックとすることができる。第2基材83が、第1基材64よりも剛性が高い場合、第2基板82は、例えば、リジッド基板である。第2基材83を、第1基材64よりも、剛性の高いものとすることで、第1基材64の第2部分62において反りの発生を低減することができる。第2基材83の材料として、例えば、第1基材64と同様の材料を用いてもよい。第2導電部85の材料として、第1導電部65と同様の材料を用いることができる。第1保護膜89及び第2保護膜88は、絶縁性の材料からなる。第1保護膜89及び第2保護膜88の材料として、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂又はアクリル樹脂を用いることができる。
【0020】
電子素子81は、第2基板82の上面82a側に配置されている。電子素子81は、例えば、光源10のオンオフや調光を制御する制御素子である。制御素子は、例えば、トランジスタを含む。または、電子素子81は、例えば、光源10を静電気から保護する保護素子である。保護素子として、例えば、ダイオードを用いることができる。また、電子素子81は、抵抗器、コンデンサー、集積回路などであってもよい。電子素子81の厚さは、第2基材83の厚さよりも厚い。例えば、電子素子81の厚さは0.3mm以上1.0mm以下であり、第2基材83の厚さは0.03mm以上0.3mm以下である。
【0021】
電子素子81は、第2基板82の第2導電部85と電気的に接続されている。第1基板60の第1導電部65は、光源10と電気的に接続されている。第1導電部65と第2導電部85とは電気的に接続されている。したがって、電子素子81は、第2基板82及び第1基板60を介して、光源10と電気的に接続されている。
【0022】
図1に示すように、例えば、複数の電子素子81が、第1方向Xにおいて互いに離れて配置されている。
図1において、第1導電部65及び第2導電部85は、第1導電部65と第2導電部85とが接続している領域のみを示している。
図1に示すように、第1導電部65と第2導電部85とが接続している領域は、平面視において、電子素子81と重ならない位置とすることができる。第1導電部65と第2導電部85とが接続している領域は、平面視において、電子素子81と重ならない位置であることで、後述する接続部材91で、第1導電部65と第2導電部85を接続する場合に、電子素子81に圧力がかかりにくくすることができ、電子素子81が故障しにくくなる。さらに、
図1に示されるように、第1導電部65及び第2導電部85が接続される領域は、第1方向Xにおいて隣り合う電子素子81の間の領域に配置させることができる。第1導電部65及び第2導電部85が接続される領域が、第1方向Xにおいて隣り合う電子素子81の間の領域に配置されていることで、接続部材91で、第1導電部65と第2導電部85を接続する場合に、電子素子81に応力がかかりにくくなる。
【0023】
第1基板60において導光部材50の外側に延出させた第2部分62には、
図1に示すように配線部材500が接続される。配線部材500に配置された配線部は、第1基板60の第2部分62に配置された第1導電部65と電気的に接続される。配線部材500の先端部は、外部回路のコネクタに挿入され、配線部材500の配線部はコネクタの電極端子と電気的に接続される。これにより、面状光源300は、外部回路と電気的に接続される。
【0024】
本実施形態によれば、上面視において、回路部材80を第2部分62に重なる位置に配置している。面状光源300の一部を構成する第2部分62に重なるように回路部材80を配置することで、面状光源300の外縁の外側に回路部材80を配置する場合に比べて、回路部材80も含めた面状光源300全体の平面サイズを小型化できる。これにより、例えば、面状光源300をバックライトして用いた液晶ディスプレイにおける液晶パネルの周囲の枠(ベゼル)の幅を狭くすることができ、液晶ディスプレイを小型化できる。
【0025】
また、回路部材80は、面状光源300の発光面400に平行な方向において導光部材50と重なる。これにより、回路部材80が発光面400に平行な方向において導光部材50と重ならない場合(例えば、
図2において、回路部材80を第2部分62の下面62b側に配置した場合)に比べて、面状光源300の厚さを小さくすることができる。面状光源300を液晶ディスプレイのバックライトとして用いた場合には、液晶ディスプレイを薄型化しやすくできる。
【0026】
図1に示すように、上面視において、回路部材80の第2方向Yにおける外縁80cは、第1基板60の第2方向Yにおける外縁60cよりも内側に位置することが好ましい。これにより、回路部材80の外縁80cが第1基板60の外縁60cよりも外側に位置する場合よりも、面状光源300の平面サイズを小さくできる。なお、回路部材80の外縁80cが第1基板60の外縁60cよりも外側に位置する場合でも、回路部材80の外縁80cと第1基板60の外縁60cとの間の第2方向Yの距離の最大値は、100μm以内になることが好ましい。
【0027】
第1部分61の上面61aに垂直な方向(第3方向Z)において、回路部材80の上面は、導光部材50の上面51と、第3方向Zにおいて上面51の反対側に位置する導光部材50の下面52と、の間の高さに位置することが好ましい。
図2に示す例では、回路部材80の上面のうち、電子素子81の上面が回路部材80の最上面を構成する。すなわち、回路部材80の最上面を構成する電子素子81の上面が、導光部材50の上面51と下面52との間の高さに位置する。これにより、回路部材80の最上面が導光部材50の上面51よりも上方の高さに位置する場合に比べて、面状光源300の厚さを小さくできる。なお、回路部材80の最上面を構成する電子素子81の上面が、導光部材50の上面51よりも上方に位置する場合においては、電子素子81の上面からの熱が光源10に与える影響を低減できる。
【0028】
第1部分61の上面61aに垂直な方向(第3方向Z)において、回路部材80の下面は、第1部分61の下面61bと導光部材50の上面51との間の高さに位置することが好ましい。
図2に示す例では、第1保護膜89の下面及び第2導電部85の下面が、第1部分61の下面61bと導光部材50の上面51との間の高さに位置する。これにより、回路部材80の下面が第1部分61の下面61bよりも下方の高さに位置する場合に比べて、面状光源300の厚さを小さくできる。
【0029】
図2に示す例では、回路部材80の下面は、第2部分62の上面62aと導光部材50の上面51との間の高さに位置する。回路部材80は、導光部材50の上面51と下面52との間の厚さの範囲内に位置している。
【0030】
<接続部材>
面状光源300は、接続部材91をさらに備える。接続部材91は、第1基板60の第1導電部65と、回路部材80の第2導電部85との間に配置され、第1導電部65と第2導電部85とを電気的に接続する。また、接続部材91は、回路部材80を第1基板60に固定する機能も有する。
【0031】
接続部材91として、例えば、異方導電性膜(Anisotropic Conductive Film,ACF)を用いることができる。ACFは、例えば、熱硬化性樹脂と、熱硬化性樹脂中に含まれる導電粒子とを有する。ACFを用いることで、第1導電部65と第2導電部85との接続部の厚さを小さくしやすい。
【0032】
例えばACFである接続部材91の熱硬化性樹脂が未硬化の状態で、接続部材91が第1導電部65と第2導電部85との間に配置される。この後、第1導電部65及び第2導電部85に対して接続部材91を挟む方向に押圧力を加えつつ、接続部材91の熱硬化性樹脂を熱硬化させる。これにより、第1導電部65と第2導電部85とが、接続部材91を介して接着されるとともに、接続部材91に含まれる導電粒子によって電気的に接続される。
【0033】
<接着部材>
面状光源300は、接着部材40をさらに備える。接着部材40は、第1基板60の第1部分61の上面61a側及び第2部分62の上面62a側に配置され、第1基板60と導光部材50とを接着し、且つ回路部材80と第1基板60とを接着する。これにより、接続部材91だけを用いる場合よりも、回路部材80と第1基板60との接合力を高くすることができる。
図2に示す例では、回路部材80の第1保護膜89が、接着部材40に接着される。
【0034】
接着部材40は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材によって構成することができる。接着部材40が光散乱粒子を含むことで、光源10からの光が接着部材40の下方へ光が抜けることを低減でき、発光モジュール100の光取り出し効率が向上しやすくなる。また、接着部材40が光散乱粒子を含むことで、光源10からの光による第1基板60の劣化を低減できる。
【0035】
<光源>
図7に示すように、面状光源300の発光モジュール100は、例えば、複数の光源10を備える。また、発光モジュール100は、1つの光源10を備えてもよい。
図8に示すように、光源10は、第1基板60の第1部分61の上面61a側に配置される。
【0036】
光源10は、発光素子11を含む。発光素子11は、半導体構造体を含む。半導体構造体は、例えば、サファイア又は窒化ガリウム等の基板と、基板上に配置されるn型半導体層と、p型半導体層と、n型半導体層とp型半導体層に挟まれた発光層とを含む。また、発光素子11は、n型半導体層と電気的に接続されたn側電極と、p型半導体層と電気的に接続されたp側電極とを含む。n側電極及びp側電極は、発光素子11の下面の一部を構成する。さらに、光源10は、正負の一対の電極12を含む。正負の一対の電極12は、光源10の下面の一部を構成する。一対の電極12のうちの一方はp側電極と電気的に接続され、他方はn側電極と電気的に接続されている。尚、光源10は電極12を含んでいなくてもよい。光源10が電極12を含んでいない場合には、発光素子11のn側電極とp側電極が、光源10の下面の一部を構成する。また、光源10はサファイア又は窒化ガリウム等の基板を備えていなくてもよい。これにより、第3方向Zにおいて光源10を小型化しやすくなる。
【0037】
発光層の構造としては、ダブルヘテロ構造、単一量子井戸構造(SQW)のように単一の活性層を持つ構造でもよいし、多重量子井戸構造(MQW)のようにひとまとまりの活性層群を持つ構造でもよい。発光層は、可視光又は紫外光を発光可能である。発光層は、可視光として、青色から赤色までを発光可能である。このような発光層を含む半導体構造体としては、例えばInxAlyGa1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)を含むことができる。半導体構造体は、上述した発光が可能な発光層を少なくとも1つ含むことができる。例えば、半導体構造体は、n型半導体層とp型半導体層との間に1つ以上の発光層を含む構造であってもよいし、n型半導体層と発光層とp型半導体層とを順に含む構造が複数回繰り返された構造であってもよい。半導体構造体が複数の発光層を含む場合、発光ピーク波長が異なる発光層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ発光層を含んでいてもよい。なお、発光ピーク波長が同じとは、例えば、数nm程度のばらつきがあってもよい。このような発光層の組み合わせとしては適宜選択することができ、例えば半導体構造体が2つの発光層を含む場合、青色光と青色光、緑色光と緑色光、赤色光と赤色光、紫外光と紫外光、青色光と緑色光、青色光と赤色光、又は緑色光と赤色光などの組み合わせで発光層を選択することができる。また、発光層は、発光ピーク波長が異なる複数の活性層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ複数の活性層を含んでいてもよい。
【0038】
1つの光源10は、1つの発光素子11を含んでいる。1つの光源10は、複数の発光素子11を含んでいてもよい。1つの光源10が含む複数の発光素子の発光ピーク波長は、同じでも異なっていてもよい。例えば、1つの光源10が2つの発光素子を含む場合、青色光と緑色光、青色光と赤色光、紫外光と青光、紫外光と緑色光、紫外光と赤色光、又は緑色光と赤色光などの組み合わせで発光素子の発光ピーク波長を選択することができる。例えば、1つの光源10が3つの発光素子を含む場合、青色光と緑色光と赤色光、紫外光と緑色光と赤色光、紫外光と青色光と緑色光、紫外光と青色光と赤色光、紫外光と緑色光と赤色光などの組み合わせで発光素子の発光ピーク波長を選択することができる。
【0039】
図8に示す例では、光源10は、さらに透光性部材13(以下、光源透光性部材という)を含むことができる。光源透光性部材13は、発光素子11の上面及び側面を覆っている。光源透光性部材13によって発光素子11を保護することができる。光源透光性部材13は、発光素子11の上面の少なくとも一部を露出させるように配置されていてもよい。これにより、第3方向Zにおいて光源10を小型化しやすくなる。
【0040】
光源透光性部材13は、発光素子11が発する光に対する透光性を有する。例えば、光源透光性部材13は、透光性樹脂を含み、蛍光体を更に含んでいてもよい。透光性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂又はエポキシ樹脂等を用いることができる。また、蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、(Y,Gd)3(Al,Ga)5O12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu3(Al,Ga)5O12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Tb3(Al,Ga)5O12:Ce)、CCA系蛍光体(例えば、Ca10(PO4)6Cl2:Eu)、SAE系蛍光体(例えば、Sr4Al14O25:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えば、Ca8MgSi4O16Cl2:Eu)、シリケート系蛍光体(例えば、(Ba,Sr,Ca,Mg)2SiO4:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)3(O,N)4:Eu)若しくはαサイアロン系蛍光体(例えば、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu)等の酸窒化物系蛍光体、LSN系蛍光体(例えば、(La,Y)3Si6N11:Ce)、BSESN系蛍光体(例えば、(Ba,Sr)2Si5N8:Eu)、SLA系蛍光体(例えば、SrLiAl3N4:Eu)、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN3:Eu)若しくはSCASN系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN3:Eu)等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(例えば、K2SiF6:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、K2(Si1-xAlx)F6-x:Mn ここで、xは、0<x<1を満たす。)若しくはMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF2・GeO2:Mn)等のフッ化物系蛍光体、ペロブスカイト構造を有する量子ドット(例えば、(Cs,FA,MA)(Pb,Sn)(F,Cl,Br,I)3 ここで、FAとMAは、それぞれホルムアミジニウムとメチルアンモニウムを表す。)、II-VI族量子ドット(例えば、CdSe)、III-V族量子ドット(例えば、InP)、又はカルコパイライト構造を有する量子ドット(例えば、(Ag,Cu)(In,Ga)(S,Se)2)等を用いることができる。光源透光性部材13に添加する蛍光体としては、1種類の蛍光体を用いてもよく、複数種類の蛍光体を用いてもよい。
【0041】
また、上述した蛍光体を含有する波長変換シートを、発光モジュール100上に配置してもよい。波長変換シートは、光源10からの青色光の一部を吸収して、黄色光、緑色光及び/又は赤色光を発し、面状光源300としては白色光を出射することができる。例えば、青色の発光が可能な光源10と、黄色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、を組み合わせて白色光を得ることができる。また他には、青色の発光が可能な光源10と、赤色蛍光体及び緑色蛍光体を含有する波長変換シートとを組み合わせてもよい。また、青色の発光が可能な光源10と、複数の波長変換シートとを組み合わせてもよい。複数の波長変換シートとしては、例えば、赤色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、緑色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、を選択することができる。また、青色の発光が可能な発光素子11と赤色の発光が可能な蛍光体を含有する光源透光性部材13とを有する光源10と、緑色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、を組み合わせてもよい。
【0042】
波長変換シートに用いられる黄色の発光が可能な蛍光体としては、例えば、上述したイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体を用いるのが好ましい。また、波長変換シートに用いられる緑色の発光が可能な蛍光体としては、発光ピーク波長の半値幅の狭い、例えば、上述したペロブスカイト構造を有する量子ドット、III-V族量子ドット、又は、カルコパイライト構造を有する量子ドットを用いるのが好ましい。また、波長変換シートに用いられる赤色の発光が可能な蛍光体としては、緑色の発光が可能な蛍光体と同様に発光ピーク波長の半値幅の狭い、例えば、上述したKSF系蛍光体、KSAF系蛍光体、III-V族量子ドット、又は、カルコパイライト構造を有する量子ドットを用いるのが好ましい。
【0043】
光源10は、さらに被覆部材15を含むことができる。被覆部材15は、発光素子11の下面に配置される。被覆部材15は、光源10の電極12の下面が被覆部材15から露出するように配置される。被覆部材15は、発光素子11の側面を覆う光源透光性部材13の下面にも配置される。
【0044】
被覆部材15は、発光素子11が発する光に対する反射性を有する。被覆部材15には、例えば、窒素や酸素等の気体を含む樹脂部材や、光散乱粒子を含む樹脂部材等を用いることができる。被覆部材15の樹脂部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。被覆部材15の光散乱粒子としては、例えば、チタニア、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ジルコニア、イットリア、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、五酸化ニオブ、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、硫酸バリウム、又は、ガラス等の粒子を用いることができる。被覆部材15は、気体と光散乱粒子の両方を含んでいてもよい。
【0045】
光源10は光調整部材14(以下、光源光調整部材という)を含むことができる。光源光調整部材14は、光源10の上面の少なくとも一部を構成する。光源光調整部材14は、発光素子11の上側に配置される。上面視において光源光調整部材14と発光素子11とが重なり、その重なる部分において光源光調整部材14が発光素子11の上側に位置する。光源光調整部材14は、光源透光性部材13の上側に配置され、光源透光性部材13の上面から出射する光の量や出射方向を調整する。光源光調整部材14は、発光素子11が発する光に対する反射性及び透光性を有する。光源透光性部材13の上面から出射した光の一部は光源光調整部材14により反射し、他の一部は光源光調整部材14を透過する。発光素子11のピーク波長に対する光源光調整部材14の透過率は、例えば、1%以上50%以下が好ましく、3%以上30%以下であることがより好ましい。光源10が光源光調整部材14を含むことにより、光源10の直上領域が明るくなりすぎることを低減することができる。これにより、面状光源300の輝度むらが低減される。
【0046】
光源光調整部材14は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材によって構成することができる。光源光調整部材14の樹脂部材としては、被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。光源光調整部材14の光散乱粒子としては、被覆部材15の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。また、光源光調整部材14は、例えば、アルミニウム若しくは銀などの金属部材、又は誘電体多層膜であってもよい。
【0047】
光源10は、
図8に示す形態に限らない。以下に、光源10の他の形態について説明する。
【0048】
光源10は、光源光調整部材14を含まなくてもよい。これにより、光源10が発光素子11の上側に配置される光源光調整部材14を含む場合よりも、第3方向Zにおいて光源10を小型化しやすくなる。
【0049】
光源10は、被覆部材15を含まなくてもよい。例えば、発光素子11の下面、一対の電極12の下面、及び、光源透光性部材13の下面によって光源10の下面が構成されていてもよい。
【0050】
光源10は、発光素子11の単体のみであってもよい。
【0051】
光源10は、被覆部材15及び光源透光性部材13を含まず、発光素子11の上面に光源光調整部材14が配置された形態であってもよい。
【0052】
光源10は、光源透光性部材13を含まず、発光素子11の上面に光源光調整部材14が配置され、発光素子11の下面に被覆部材15が配置された形態であってもよい。
【0053】
上面視における光源10の形状は特に限定されない。上面視における光源10の形状は、例えば、円形、三角形、四角形、六角形又は八角形等の形状とすることができる。上面視における光源10の形状が四角形の場合には、光源10の互いに平行な一対の外縁が第1方向Xと平行でもよく、第1方向Xに対して傾斜していてもよい。本実施形態では、
図7に示すように、光源10の互いに平行な一対の外縁が第1方向Xに対して45°傾斜している。
【0054】
<導光部材>
図8に示すように、導光部材50は、第1基板60の第1部分61の上面61a側に配置される。導光部材50は、光源10が発する光に対する透光性を有する。光源10の発光ピーク波長に対する導光部材50の透過率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
【0055】
導光部材50は、上面51から下面52まで貫通する収容部53を有する。収容部53に、光源10が配置される。
【0056】
図7に示すように、上面視において、導光部材50は、光源10の周囲を連続して囲む。収容部53は、例えば、上面視において円形状である。収容部53は、上面視において、楕円、又は、三角形、四角形、六角形若しくは八角形等の多角形状であってもよい。尚、収容部53は、導光部材50の下面52側のみにおいて開口する凹部であってもよい。収容部53が凹部の場合には、収容部53は導光部材50により画定される底面を有する。
【0057】
導光部材50の材料としては、光源10の被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。また、導光部材50の材料として、ガラス等を用いてもよい。導光部材50は、蛍光体や光散乱粒子を含んでいてもよい。
【0058】
導光部材50の第3方向Zにおける厚さは、例えば、150μm以上800μm以下が好ましい。導光部材50は、第3方向Zにおいて単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。導光部材50が積層体で構成される場合、各層の間に透光性の接着剤を配置してもよい。尚、各層の間に接着剤を配置しなくてもよい。積層体の各層は、異なる種類の主材を用いてもよく、同じ種類の主材を用いてもよい。
【0059】
例えば、
図7に示すように、導光部材50は、第1方向X及び第2方向Yに延びる区画溝54によって、複数の発光領域55に区画されている。1つの発光領域55は、ローカルディミングの駆動単位とすることができる。
図7には、面状光源300の発光面において、例えば4つの発光領域55が配置された部分を示す。なお、面状光源300は、複数の発光領域55に限らず、1つの発光領域55を備えた構成であってもよい。また、導光部材50は区画溝54を有することにより、発光状態の発光領域55と、非発光状態の発光領域55とのコントラスト比を向上させやすくなる。例えば、導光部材50内を横方向に伝搬する光源10からの光の一部は、区画溝54を画定する導光部材50の表面によって反射又は屈折する。このため、導光部材50内を横方向に伝搬する光源10からの光が、隣に位置する発光領域の導光部材50に入射することを低減しやすくなる。これにより、発光状態の発光領域55と、非発光状態の発光領域55とのコントラスト比を向上させやすくなる。
【0060】
区画溝54は、導光部材50の上面51から下面52まで貫通することが好ましい。これにより、導光部材50を複数に分離することができるので、例えば導光部材50と、導光部材50を支持する後述の支持部材200との熱膨張係数の違いから生じる支持部材200の反りを低減することができる。支持部材200の反りの低減により、後述する導電部材70に亀裂が生じることを低減できる。また、区画溝54は、導光部材50の上面51側のみにおいて開口する凹部であってもよく、導光部材50の下面52側のみにおいて開口する凹部であってもよい。区画溝54が凹部の場合には、区画溝54は導光部材50により画定される底面を備えている。
【0061】
区画溝54内に、光源10が発する光に対する反射性を有する部材が配置されていてもよい。これにより、発光状態の発光領域55と、非発光状態の発光領域55とのコントラスト比を向上させることができる。尚、区画溝54内に、光源10が発する光に対する反射性を有する部材が配置されなくてもよい。
【0062】
導光部材50の上面51または下面52のいずれか一方の面に、凹部を設けることができる。凹部は、上面51及び下面52の両方の面に設けられてもよい。平面視における凹部の形状は、直線、曲線及び点などが挙げられる。導光部材50に凹部が設けられることによって、光取り出し効率を上昇させることができる。
【0063】
<第1透光性部材>
面状光源300は、第1透光性部材21をさらに備える。第1透光性部材21は、光源10が発する光に対する透光性を有する。光源10の発光ピーク波長に対する第1透光性部材21の透過率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
【0064】
図8に示すように、断面視において、第1透光性部材21は、光源10の側面と、導光部材50との間に位置する。導光部材50によって、光源10からの光を横方向においてさらに広い領域に伝搬しやすくできる。導光部材50は、第1透光性部材21の側面に接することが好ましい。これにより、光源10からの光が、第1透光性部材21内を伝搬して、導光部材50に入射しやすくなる。
【0065】
第1透光性部材21は、光源10の側面と接している。これにより、光源10からの光が第1透光性部材21に入射しやすくなる。第1透光性部材21に入射した光源10からの光は、第1透光性部材21内を横方向に伝搬する。
【0066】
上面視において、第1透光性部材21は光源10の周囲を連続して囲む。これにより、光源10の周囲の360°の方向において、光源10からの光が第1透光性部材21に入射しやすくなる。
【0067】
第1透光性部材21は、光源10の上面の少なくとも一部を露出させるように配置されていることが好ましい。これにより、第1透光性部材21が光源10の上面の全てを覆う場合よりも、第3方向Zにおいて面状光源300を小型化しやすくなる。第1透光性部材21は、光源10の上面の全てを露出させるように配置されていてもよい。
【0068】
第1透光性部材21は、光源10の上面の全てを覆っていてもよい。第1透光性部材21が光源10の上面の全てを覆うことによって、光源10の直上領域における輝度の調整が容易になる。例えば、第1透光性部材21における光源10の上面を覆う部分の厚さを変更することにより、光源10の直上領域における輝度を調整できる。光源10の直上領域における輝度の調整が容易になることで、面状光源300の輝度むらを低減させやすくなる。
【0069】
第1透光性部材21は、第3方向Zにおいて、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。また、第1透光性部材21は蛍光体や光散乱粒子を含んでいてもよい。第1透光性部材21が積層体である場合には、各層が蛍光体及び/又は光散乱粒子を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。例えば、第1透光性部材21が、蛍光体を含む層と、蛍光体を含まない層とで構成されていてもよい。第1透光性部材21の材料として、例えば、被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。
【0070】
<光調整部材>
面状光源300は、光調整部材30をさらに備える。面状光源300の発光面は、導光部材50の上面51及び光調整部材30の上面を含む。光調整部材30は、光源10が発する光に対する反射性及び透光性を有する。光源10から出射した光の一部は光調整部材30により反射し、他の一部は光調整部材30を透過する。光源10の発光ピーク波長に対する光調整部材30の透過率は、光源10の発光ピーク波長に対する導光部材50の透過率よりも低い。光源10のピーク波長に対する光調整部材30の透過率は、例えば、1%以上50%以下が好ましく、3%以上30%以下であることがより好ましい。
【0071】
光調整部材30は、例えば、樹脂部材(以下、光調整樹脂部材という)と、光調整樹脂部材に含まれる反射体(以下、光調整反射体という)によって構成することができる。光調整樹脂部材の材料としては、被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。光調整反射体の材料としては、被覆部材15の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。光調整反射体として窒素や酸素等の気体を用いてもよい。光調整部材30は、光散乱粒子と気体の両方を含んでいてもよい。光調整部材30は、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。
【0072】
光調整部材30は、光源10の上に配置される。
図7に示すように、上面視において、光調整部材30と光源10とが重なる。光調整部材30が光源10の上に位置することにより、光源10の直上領域が明るくなりすぎることを低減でき、面状光源300の発光面における輝度むらを低減しやすくできる。
【0073】
<第2透光性部材>
面状光源300は、第2透光性部材22をさらに備える。第2透光性部材22は、光源10が発する光に対する透光性を有する。光源10の発光ピーク波長に対する第2透光性部材22の透過率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
【0074】
図8に示すように、第2透光性部材22は、断面視において、光源10と光調整部材30との間、及び第1透光性部材21と光調整部材30との間に配置される。第2透光性部材22は、光源10と光調整部材30とを接着し、第1透光性部材21と光調整部材30とを接着する。第2透光性部材22は、光源10の上面、第1透光性部材21の上面、及び光調整部材30の下面に接する。
【0075】
光調整部材30は、第1透光性部材21の上に、第2透光性部材22を介して配置される。上面視において、光調整部材30と、第2透光性部材22と、第1透光性部材21とが重なる。光調整部材30が第1透光性部材21の上に位置することにより、第1透光性部材21の直上領域(光源10の周辺領域)が明るくなりすぎることを低減することができ、面状光源300の発光面における輝度むらを低減しやすくできる。
【0076】
第2透光性部材22の第3方向Zにおける最大厚さは、第1透光性部材21の第3方向Zにおける最大厚さよりも薄い。
【0077】
第1透光性部材21を形成するとき、樹脂の収縮によって第1透光性部材21の上面が凹面になる場合がある。この場合に、第2透光性部材22によって、光調整部材30の配置面(第2透光性部材22の上面)を平坦にしやすくできる。これにより、光調整部材30を形成しやすくなる。
【0078】
第2透光性部材22の材料としては、例えば、第1透光性部材21の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。この場合、第1透光性部材21と第2透光性部材22との屈折率差を小さくできる。これにより、第1透光性部材21と第2透光性部材22との界面における光の反射を低減でき、上方への光取り出し量を向上させやすくなる。第2透光性部材22は、蛍光体や光散乱粒子を含んでいてもよい。
【0079】
<支持部材>
面状光源300は、支持部材200をさらに備える。発光モジュール100は支持部材200上に配置され、支持部材200は発光モジュール100を支持する。導光部材50は、下面52を支持部材200の上面に対向させて、支持部材200上に配置される。
【0080】
支持部材200は、前述した第1基板60及び接着部材40を有する。接着部材40は、例えば、複数の部材の積層構造を有する。接着部材40は、例えば、第1部材41と、第1部材41上に配置された第2部材42と、第2部材42上に配置された第3部材43とを有する。接着部材40は、第1部材41、第2部材42、及び第3部材43のうちの1つを含む単層構造であってもよい。また、接着部材40は、第1部材41、第2部材42、及び第3部材43のうちの2つを含む2層構造であってもよい。
【0081】
第1部材41は、第1基板60の第1部分61の上面61aと、第2部材42との間に配置され、第1基板60と第2部材42とを接着している。第1部材41は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材によって構成することができる。第1部材41の樹脂部材として、例えば、被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。第1部材41の光散乱粒子として、例えば、被覆部材15の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。第1部材41として、シート状の光学用透明粘着剤を用いてもよい。
【0082】
第1部材41の樹脂部材の屈折率は、第2部材42の樹脂部材の屈折率よりも低いことが好ましい。第1部材41の樹脂部材の屈折率を、第2部材42の樹脂部材の屈折率よりも低くすることで、第2部材42から第1部材41に進む光の一部が、第2部材42と第1部材41との界面において全反射しやすくなる。これにより、発光モジュール100の下方へ抜ける光を低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上しやすくなる。
【0083】
第2部材42は、導光部材50の下方、光源10の下方、第1透光性部材21の下方、及び区画溝54の下方に配置されている。第2部材42は、光源10が発する光に対する反射性を有する。第2部材42は、樹脂部材と、樹脂部材中に含まれる反射体によって構成することができる。第2部材42の樹脂部材として、例えば、被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。第2部材42の反射体の材料としては、被覆部材15の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。第2部材42の反射体として窒素や酸素等の気体を用いてもよい。また、第2部材42は、反射体として光散乱粒子と気体の両方を含んでいてもよい。
【0084】
第2部材42の反射体の屈折率は、第2部材42の樹脂部材の屈折率よりも低いことが好ましい。第2部材42の反射体の屈折率を、第2部材42の樹脂部材の屈折率よりも低くすることで、第2部材42に入射した光源10からの光の一部が、第2部材42の樹脂部材と第2部材42の反射体との界面において全反射しやすくなる。これにより、第2部材42から下方へ光が抜ける低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上しやすくなる。
【0085】
第2部材42の反射体の屈折率が第2部材42の樹脂部材の屈折率よりも低い場合には、第2部材42の樹脂部材の屈折率は導光部材50の屈折率よりも高いことが好ましい。これにより、第2部材42の樹脂部材と第2部材42の反射体の屈折率差を大きくしやすくなり、第2部材42に入射した光源10からの光の一部が、第2部材42の樹脂部材と第2部材42の反射体との界面において全反射しやすくなる。
【0086】
第3部材43は、第2部材42と導光部材50の下面52との間に配置され、第2部材42と導光部材50を接着している。光源10は、導光部材50の収容部53内において第3部材43上に配置される。第3部材43は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材によって構成することができる。第3部材43の樹脂部材として、例えば、被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。第3部材43の光散乱粒子として、例えば、被覆部材15の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。第3部材43として、シート状の光学用透明粘着剤を用いてもよい。
【0087】
第3部材43の樹脂部材の屈折率は、導光部材50の屈折率よりも低いことが好ましい。第3部材43の樹脂部材の屈折率を、導光部材50の屈折率よりも低くすることで、導光部材50から第3部材43に進む光の一部が、導光部材50と第3部材43との界面において全反射しやすくなる。これにより、発光モジュール100の下方へ抜ける光を低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上しやすくなる。
【0088】
第3部材43の樹脂部材の屈折率は、第1透光性部材21の屈折率よりも低いことが好ましい。第3部材43の樹脂部材の屈折率を、第1透光性部材21の屈折率よりも低くすることで、第1透光性部材21から第3部材43に進む光の一部が、第1透光性部材21と第3部材43との界面において全反射しやすくなる。これにより、発光モジュール100の下方へ抜ける光を低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上しやすくなる。
【0089】
第1基板60は、第1基材64の下面に配置された第1導電部66をさらに有する。第1導電部66の材料として、第1導電部65と同様の材料を用いることができる。
【0090】
支持部材200は、導電部材70をさらに有する。導電部材70は、例えば、樹脂と、樹脂中に含まれる金属粒子とを含む。導電部材70の樹脂として、例えば、エポキシ樹脂又はフェノール樹脂を用いることができる。導電部材70の金属粒子として、例えば、銅又は銀の粒子を用いることができる。
【0091】
導電部材70は、接続部71と配線部72とを有する。接続部71は、接着部材40及び第1基板60を、第3方向Zにおいて貫通している。配線部72は、接続部71と接続すると共に、第1基板60の第1部分61の下面61bに配置されている。接続部71と配線部72は、例えば、同じ材料で一体に形成することができる。第1部分61の下面61bにおいて、配線部72の一部は、第1導電部66と接続している。
【0092】
光源10の正負の一対の電極12に対応して、一対の導電部材70が互いに離れて配置されている。一対の導電部材70のうち、一方の導電部材70の接続部71は、光源10の下方において正側の電極12と接続され、他方の導電部材70の接続部71は、光源10の下方において負側の電極12と接続されている。光源10の電極12は、導電部材70を介して、第1基板60の第1導電部66と電気的に接続されている。第1導電部66は、
図2Aに示す第1導電部65と電気的に接続されている。
【0093】
支持部材200は、第3保護膜69をさらに有する。第3保護膜69は、第1基板60の第1部分61の下面61b側に配置され、導電部材70及び第1導電部66を覆っている。第3保護膜69は、絶縁性の材料からなる。第3保護膜69の材料として、例えば、第1保護膜89と同様の材料を用いることができる。
【0094】
以下、
図3A、
図4、
図5、及び
図6を参照して、他の実施形態について説明する。
図3A、
図4、
図5、及び
図6は、
図2と同様の部分の模式断面図である。なお、他の実施形態における記載及び図面と矛盾がない限り、第1実施形態で説明した構成及び効果は、他の実施形態にも言える。
【0095】
[第2実施形態]
図3Aに示すように、接着部材40は、第1基板60の第1部分61上に配置し、第2部分62上には配置しなくてもよい。回路部材80は、接続部材91によって、第1基板60に対して接着される。第2部分62に接着部材40を配置しないことで、第2部分62の上面62aからの回路部材80の配置高さを低減しやすくなる。これにより、面状光源300の厚さを小さくしやすくなる。
【0096】
図3Bは、第2実施形態の回路部材80の詳細な模式断面図である。
【0097】
第2基板82の第2導電部は、第2基材83の上面及び下面に配置されている。第2基材83の上面に、上面側第2導電部84が配置されている。電子素子81における第2基板82の上面82aに対向する面には、複数の電極端子81aが配置されている。電極端子81aは、例えば、はんだ等の接合部材を介して、上面側第2導電部84に接合されている。これにより、電子素子81は、上面側第2導電部84と電気的に接続される。第2保護膜88は、第2基材83の上面及び上面側第2導電部84を覆っている。上面側第2導電部84における電極端子81aとの接合面は、第2保護膜88から露出している。
図3Bに例示される電子素子81と、第2基板82の第2導電部との電気的接続構造は、他の実施形態にも適用できる。
【0098】
第2基材83の下面に、下面側第2導電部85が配置されている。上面側第2導電部84と下面側第2導電部85とは、第3導電部95を介して電気的に接続されている。第3導電部95は、第2基板82の第2基材83の上面から下面まで貫通する。第3導電部95は、例えば、金属材料からなる。
【0099】
第1基板60の第1導電部は、第1基材64の上面及び下面に配置されている。第1基材64の上面に、上面側第1導電部65が配置されている。上面側第1導電部65は、第1基板60の第1部分61と第2部分62との間を連続して配置されている。第1基板60の上面側第1導電部65の一部と、第2基板82の下面側第2導電部85の一部との間に、接続部材91が配置されている。第1基板60の上面側第1導電部65と、第2基板82の下面側第2導電部85とは、接続部材91を介して電気的に接続されている。
【0100】
第2基板82の第2基材83の下面と、第1基板60の上面側第1導電部65との間に、第1保護膜89が配置されている。また、第1保護膜89は、第2基板82の下面側第2導電部85及び第1基板60の上面側第1導電部65における、接続部材91による接続箇所以外の部分を覆っている。
【0101】
第1基板60の第1部分61において、第1基材64の下面に下面側第1導電部66が配置されている。下面側第1導電部66は、導電部材70を介して、光源10と電気的に接続されている。また、下面側第1導電部66は、第1基板60の第1部分61に配置された第4導電部96を介して、上面側第1導電部65と電気的に接続されている。第4導電部96は、第1基板60の第1基材64の上面から下面まで貫通する。第4導電部96は、例えば、金属材料からなる。
【0102】
図3Bに示す例では、電子素子81は、第2基板82の第2導電部84、85、第3導電部95、接続部材91、第1基板60の第1導電部65、66、第4導電部96、及び導電部材70を介して、光源10と電気的に接続されている。
【0103】
[第3実施形態]
図4に示すように、回路部材80の第2基板82は、第2基材83の上面に配置された第2導電部84を有する。例えば、複数の第2導電部84が第1方向Xに配置されている。第1基板60の第2部分62は、第1基材64の下面に配置された第1導電部66を有する。例えば、複数の第1導電部66が第1方向Xに配置されている。第1導電部66の下面及び端面は、第3保護膜69に覆われている。
【0104】
第2導電部84と第1導電部66とは、接続部材92によって電気的に接続されている。接続部材92は、第1基板60の第2部分62において、接着部材40及び第1基板60を貫通し、第1導電部66に達する。接続部材92の下端部が第1導電部66に接している。接続部材92の上部は、第2基板82の上面82a側において第2導電部84に接している。接続部材92の材料として、例えば、導電部材70と同様の材料を用いることができる。
【0105】
第3実施形態において、回路部材80は、第2基板82の下面82bと、第1基板60の第2部分62の上面62aとの間に配置された接着部材40によって、第1基板60に対して接着される。第2基板82の下面82bの全面を第1基板60に接着させることができるため、接着強度を高くできる。
【0106】
また、第2基板82の下面82bと、第1基板60の第2部分62の上面62aとの間に導電部が位置しないため、
図2の形態に比べて、第2基板82の下面82bと、第1基板60の第2部分62の上面62aとの間の部分を薄くできる。これにより、面状光源300の厚さを低減しやすい。
【0107】
[第4実施形態]
図5に示すように、第2基板82の上面82aに配置された第1導電部65と、第1基板60の第2部分62の上面62aに配置された第2導電部84とを、金属ワイヤである接続部材93を用いて電気的に接続してもよい。この場合、第2導電部84の数が増え、複数の第2導電部84が第1方向Xに狭ピッチで配置されても、第1導電部65との接続が容易になる。また、第2導電部84に対してワイヤである接続部材93の端部が接合される接続形態のため、第2導電部84の第1方向Xの幅を縮小できる。接続部材93の最上端は、導光部材50の上面51より下方に位置することが好ましい。
【0108】
第4実施形態において、回路部材80は、第2基板82の下面82bと、第1基板60の第2部分62の上面62aとの間に配置された接着部材40によって、第1基板60に対して接着される。
【0109】
[第5実施形態]
図6に示すように、第1基板60は、折り曲げることが可能なフレキシブル基板である。第1基板60は、第1部分61と第2部分62との間に第3部分63を有する。第3部分63は、第1部分61から第1部分61の上面61aに垂直な方向に延び、第2部分62に接続する。第1部分61の上面61aに垂直な方向は、導光部材50の下面52から上面51に向かう方向であり、第3部分63は、導光部材50の下面52側に位置する第1部分61から、導光部材50の上面51に近づく方向に延びる。第2部分62は、導光部材50の下面52と上面51との間の高さに位置する。
【0110】
また、第1基板60は、第2部分62に配置された孔部60hを有する。孔部60hは、第2部分62の上面62aと下面62bとの間を貫通する。孔部60hは、上面視において、孔部60hのすべてが第1基板60に囲まれる形状、または、孔部60hの一部が第1基板60の外縁と連続する形状である。
【0111】
回路部材80の第2基板82は、第1基板60の第2部分62の下面62b側に配置され、電子素子81の一部は孔部60hに位置する。電子素子81の上面は、第2部分62の上面62aと、導光部材50の上面51との間の高さに位置する。電子素子81は、第1基板60の第1部分61の上面61aに平行な方向において、導光部材50と重なる。
【0112】
電子素子81の一部が第2部分62の孔部60hに位置することで、回路部材80のすべてを第2部分62の上面62a側または下面62b側に配置した場合に比べて、第1基板60及び回路部材80が第3方向Zにおいて重なった部分の厚さを低減することができる。これにより、面状光源300の厚さを低減できる。
【0113】
例えば、ACFである接続部材91によって、第1基板60の第1導電部66と第2基板82の第2導電部84とが電気的に接続されると共に、第1基板60と第2基板82とが接着される。また、面状光源300が配置される筐体上に、第2基板82を配置することもできる。この場合、電子素子81が発する熱を、第2基板82を介してシャーシに逃がすことができる。
【0114】
第1基板60の第3部分63が、導光部材50の第1最外側面50Aと、回路部材80との間に位置する。これにより、回路部材80を第1基板60の第2部分62に配置する際に、回路部材80が導光部材50の第1最外側面50Aに接触しにくくでき、第1最外側面50Aを損傷しにくくできる。
【0115】
導光部材50の第1最外側面50Aと、第3部分63との間には、接着部材40の一部40aが配置されている。第3部分63は、接着部材40の一部40aによって、導光部材50の第1最外側面50Aに接着されている。
【0116】
接着部材40が光散乱粒子含む場合、導光部材50内を伝搬して第1最外側面50Aに向かって進んだ光を、接着部材40の一部40aによって上面51側に反射させることができる。これにより、導光部材50において、光源10からの距離が遠く、光が伝搬しにくい第1最外側面50Aの近傍領域の上面51から取り出される光の輝度を向上できる。
【0117】
面状光源300の平面サイズを小さくするため、接続部材91~93は、上面視において、第1基板60の外縁よりも内側に位置することが好ましい。
【0118】
本発明の実施形態は、以下の面状光源を含む。
【0119】
[項1]
第1部分及び第2部分を有する第1基板と、
前記第1部分の上面側に配置される光源と、
前記第1部分の上面側に配置される導光部材と、
前記第1部分の上面に平行な方向において前記導光部材と重なる回路部材であって、前記第2部分の上面側または下面側に配置される第2基板と、前記第2基板に配置される電子素子と、を有する前記回路部材と、
を備える、面状光源。
[項2]
上面視において、前記回路部材の外縁は、前記第1基板の外縁よりも内側に位置する、上記項1に記載の面状光源。
[項3]
前記第1部分の上面に垂直な方向において、前記回路部材の上面は、前記導光部材の上面と前記導光部材の下面との間に位置する、上記項2に記載の面状光源。
[項4]
前記第1部分の上面に垂直な方向において、前記回路部材の下面は、前記第1部分の下面と前記導光部材の上面との間にある、上記項3に記載の面状光源。
[項5]
前記第1部分の上面側及び前記第2部分の上面側に配置され、前記第1基板と前記導光部材とを接着し、且つ前記回路部材と前記第1基板とを接着する接着部材をさらに備える、上記項1~4のいずれか1つに記載の面状光源。
[項6]
前記第2基板は、前記第2部分の上面側に配置され、
前記第1基板は、第1基材と、前記第2部分において前記第1基材の上面に配置された第1導電部とを有し、
前記第2基板は、第2基材と、前記第2基材の下面に配置された第2導電部とを有し、
前記第1導電部と前記第2導電部との間に配置され、前記第1導電部と前記第2導電部とを電気的に接続する接続部材をさらに備える、上記項1~5のいずれか1つに記載の面状光源。
[項7]
前記第2基板は、前記第2部分の上面側に配置され、
前記第1基板は、第1基材と、前記第2部分において前記第1基材の下面に配置された第1導電部とを有し、
前記第2基板は、第2基材と、前記第2基材の上面に配置された第2導電部とを有し、
前記第2部分において前記第1基板を貫通し、前記第1導電部と前記第2導電部とを電気的に接続する接続部材をさらに備える、上記項1~5のいずれか1つに記載の面状光源。
[項8]
前記第1基板は、前記第1部分から前記第1部分の上面に垂直な方向に延び、前記第2部分に接続する第3部分と、前記第2部分に配置された孔部とをさらに有し、
前記第2基板は前記第2部分の下面側に配置され、前記電子素子の一部は前記孔部に位置する、上記項1~5のいずれか1つに記載の面状光源。
[項9]
前記第3部分と、前記導光部材との間に配置された接着部材をさらに備える、上記項8に記載の面状光源。
[項10]
前記接着部材は、光散乱粒子を含む、上記項9に記載の面状光源。
【符号の説明】
【0120】
10…光源、21…第1透光性部材、22…第2透光性部材、30…光調整部材、40…接着部材、41…第1部材、42…第2部材、43…第3部材、50…導光部材、50A…第1最外側面、50B…第2最外側面、50C…第3最外側面、50D…第4最外側面、60…第1基板、60h…孔部、61…第1部分、62…第2部分、63…第3部分、64…第1基材、65,66…第1導電部、69…第3保護膜、70…導電部材、80…回路部材、81…電子素子、82…第2基板、83…第2基材、84,85…第2導電部、88…第2保護膜、89…第1保護膜、91~93…接続部材、100…発光モジュール、200…支持部材、300…面状光源、400…発光面、500…配線部材