(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-29
(45)【発行日】2024-09-06
(54)【発明の名称】基板処理装置、基板処理システム及び基板処理方法
(51)【国際特許分類】
B23K 26/57 20140101AFI20240830BHJP
B23K 26/064 20140101ALI20240830BHJP
B23K 26/00 20140101ALI20240830BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20240830BHJP
H01L 21/677 20060101ALI20240830BHJP
【FI】
B23K26/57
B23K26/064 N
B23K26/00 N
H01L21/304 611Z
H01L21/68 A
(21)【出願番号】P 2023505301
(86)(22)【出願日】2022-02-28
(86)【国際出願番号】 JP2022008206
(87)【国際公開番号】W WO2022190924
(87)【国際公開日】2022-09-15
【審査請求日】2023-09-01
(31)【優先権主張番号】P 2021040497
(32)【優先日】2021-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096389
【氏名又は名称】金本 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100101557
【氏名又は名称】萩原 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100167634
【氏名又は名称】扇田 尚紀
(74)【代理人】
【識別番号】100187849
【氏名又は名称】齊藤 隆史
(74)【代理人】
【識別番号】100212059
【氏名又は名称】三根 卓也
(72)【発明者】
【氏名】川口 義広
(72)【発明者】
【氏名】山下 陽平
【審査官】豊島 唯
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-188455(JP,A)
【文献】実公平03-035511(JP,Y2)
【文献】特表2010-501354(JP,A)
【文献】特開2017-042805(JP,A)
【文献】特開2011-230179(JP,A)
【文献】特開2011-187481(JP,A)
【文献】国際公開第2020/213479(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 26/00 - 26/70
H01L 21/304
H01L 21/677
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板にレーザ光を照射して当該基板を処理する基板処理装置であって、
前記基板を保持する基板保持部と、
前記基板保持部に保持された前記基板にレーザ光を照射するレーザ照射レンズと、
前記基板保持部の基板保持面よりも上方向に向けてレーザ光を出射するレーザ発振器と、
前記基板保持部の上方において、前記レーザ発振器から出射されたレーザ光を水平方向に方向変更するミラーと、
前記ミラーから入射するレーザ光を前記レーザ照射レンズへ導く光学系と、
前記基板保持部と前記レーザ発振器を支持する支持フレームと、
前記ミラーを収容するミラーボックスと、
前記光学系を収容する光学系ボックスと、を有
し、
前記光学系は、前記光学系ボックスの内部において前記レーザ発振器側の側面に配置され、
前記光学系ボックスは、当該光学系ボックスの内部に前記レーザ発振器と反対側の側面からアクセス可能に構成されている、基板処理装置。
【請求項2】
基板にレーザ光を照射して当該基板を処理する基板処理装置であって、
前記基板を保持する基板保持部と、
前記基板保持部に保持された前記基板にレーザ光を照射するレーザ照射レンズと、
前記基板保持部の基板保持面よりも上方向に向けてレーザ光を出射するレーザ発振器と、
前記基板保持部の上方において、前記レーザ発振器から出射されたレーザ光を水平方向に方向変更するミラーと、
前記ミラーから入射するレーザ光を前記レーザ照射レンズへ導く光学系と、
前記基板保持部と前記レーザ発振器を支持する支持フレームと、を有し、
前記支持フレームは上部支持フレームと下部支持フレームを含み、
前記上部支持フレームと前記下部支持フレームの間にはインシュレータが設けられている、基板処理装置。
【請求項3】
前記ミラーを収容するミラーボックスと、
前記光学系を収容する光学系ボックスと、を有する、請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記光学系は、前記光学系ボックスの内部において前記レーザ発振器側の側面に配置され、
前記光学系ボックスは、当該光学系ボックスの内部に前記レーザ発振器と反対側の側面からアクセス可能に構成されている、請求項
3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記支持フレームは、前記ミラーボックスと前記光学系ボックスを支持する、請求項
1、3又は
4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記支持フレームの外側に設けられた連結フレームを有し、
前記下部支持フレームと前記連結フレームが接続されている、請求項
2~4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項7】
電装品を収容する電装品ボックスを有し、
前記電装品ボックスは、前記基板保持部と前記レーザ発振器の上方において前記連結フレームに支持されている、請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記基板保持部と前記レーザ発振器は水平方向に並べて配置され、
少なくとも前記基板保持部の一部と前記レーザ発振器の一部は同一高さにある、請求項1~7のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項9】
基板処理システムであって、
基板にレーザ光を照射して当該基板を処理する
複数の基板処理装置と、
前記基板処理装置に前記基板を搬送する基板搬送装置と、を有し、
前記基板処理装置は、
前記基板を保持する基板保持部と、
前記基板保持部に保持された前記基板にレーザ光を照射するレーザ照射レンズと、
前記基板保持部の基板保持面よりも上方向に向けてレーザ光を出射するレーザ発振器と、
前記基板保持部の上方において、前記レーザ発振器から出射されたレーザ光を水平方向に方向変更するミラーと、
前記ミラーから入射するレーザ光を前記レーザ照射レンズへ導く光学系と、
前記基板保持部と前記レーザ発振器を支持する支持フレームと、
前記支持フレームの外側に設けられた連結フレームと、を有
し、
前記連結フレームは水平方向に並べて複数配置される、基板処理システム。
【請求項10】
基板処理システムであって、
基板にレーザ光を照射して当該基板を処理する基板処理装置と、
前記基板処理装置に前記基板を搬送する基板搬送装置と、を有し、
前記基板処理装置は、
前記基板を保持する基板保持部と、
前記基板保持部に保持された前記基板にレーザ光を照射するレーザ照射レンズと、
前記基板保持部の基板保持面よりも上方向に向けてレーザ光を出射するレーザ発振器と、
前記基板保持部の上方において、前記レーザ発振器から出射されたレーザ光を水平方向に方向変更するミラーと、
前記ミラーから入射するレーザ光を前記レーザ照射レンズへ導く光学系と、
前記基板保持部と前記レーザ発振器を支持する支持フレームと、
前記支持フレームの外側に設けられた連結フレームと、
前記基板搬送装置を収容する基板搬送領域のフレームと、を有し、
前記連結フレームと、前記基板搬送領域のフレームは水平方向に並べて配置される、基板処理システム。
【請求項11】
基板処理システムであって、
基板にレーザ光を照射して当該基板を処理する基板処理装置と、
前記基板処理装置に前記基板を搬送する基板搬送装置と、を有し、
前記基板処理装置は、
前記基板を保持する基板保持部と、
前記基板保持部に保持された前記基板にレーザ光を照射するレーザ照射レンズと、
前記基板保持部の基板保持面よりも上方向に向けてレーザ光を出射するレーザ発振器と、
前記基板保持部の上方において、前記レーザ発振器から出射されたレーザ光を水平方向に方向変更するミラーと、
前記ミラーから入射するレーザ光を前記レーザ照射レンズへ導く光学系と、を有し、
前記基板搬送装置、前記基板保持部及び前記レーザ発振器は、水平方向にこの順で並べて配置されている、基板処理システム。
【請求項12】
基板処理システムであって、
基板にレーザ光を照射して当該基板を処理する基板処理装置と、
前記基板処理装置に前記基板を搬送する基板搬送装置と、を有し、
前記基板処理装置は、
前記基板を保持する基板保持部と、
前記基板保持部に保持された前記基板にレーザ光を照射するレーザ照射レンズと、
前記基板保持部の基板保持面よりも上方向に向けてレーザ光を出射するレーザ発振器と、
前記基板保持部の上方において、前記レーザ発振器から出射されたレーザ光を水平方向に方向変更するミラーと、
前記ミラーから入射するレーザ光を前記レーザ照射レンズへ導く光学系と、を有し、
前記レーザ発振器、前記基板保持部、前記基板搬送装置、前記基板保持部及び前記レーザ発振器は、水平方向にこの順で並べて配置されている、基板処理システム。
【請求項13】
前記基板搬送装置、前記基板保持部及び前記レーザ発振器は、水平方向にこの順で並べて配置されている、請求項9又は10に記載の基板処理システム。
【請求項14】
前記レーザ発振器、前記基板保持部、前記基板搬送装置、前記基板保持部及び前記レーザ発振器は、水平方向にこの順で並べて配置されている、請求項9又は10に記載の基板処理システム。
【請求項15】
少なくとも前記基板保持部の一部と前記レーザ発振器の一部は同一高さにある、請求項
11~14のいずれか一項に記載の基板処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板処理装置、基板処理システム及び基板処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、上側にウェハにレーザ加工を施す加工機構が配設され、下側にウェハを保持する保持テーブルが配設されたレーザ加工装置が開示されている。加工機構は、ウェハにレーザ光線を照射する加工ヘッドと、レーザ光線を発振する発振器とを有している。発振器は、加工ヘッドの上部に設けられた筐体内に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示にかかる技術は、基板にレーザ光を照射して当該基板を処理する基板処理装置を小型化する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様は、基板にレーザ光を照射して当該基板を処理する基板処理装置であって、前記基板を保持する基板保持部と、前記基板保持部に保持された前記基板にレーザ光を照射するレーザ照射レンズと、前記基板保持部の基板保持面よりも上方向に向けてレーザ光を出射するレーザ発振器と、前記基板保持部の上方において、前記レーザ発振器から出射されたレーザ光を水平方向に方向変更するミラーと、前記ミラーから入射するレーザ光を前記レーザ照射レンズへ導く光学系と、前記基板保持部と前記レーザ発振器を支持する支持フレームと、前記ミラーを収容するミラーボックスと、前記光学系を収容する光学系ボックスと、を有し、前記光学系は、前記光学系ボックスの内部において前記レーザ発振器側の側面に配置され、前記光学系ボックスは、当該光学系ボックスの内部に前記レーザ発振器と反対側の側面からアクセス可能に構成されている。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、基板にレーザ光を照射して当該基板を処理する基板処理装置を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】ウェハ処理システムにおいて処理される重合ウェハの構成の概略を示す側面図である。
【
図2】本実施形態にかかるウェハ処理システムの構成の概略を模式的に示す平面図である。
【
図3】レーザ吸収層から第1のウェハを剥離する様子を示す説明図である。
【
図4】本実施形態にかかるウェハ処理装置の構成の概略を模式的に示す側面図である。
【
図5】本実施形態にかかるウェハ処理装置の構成の概略を示す側面図である。
【
図6】本実施形態にかかるウェハ処理装置の構成の概略を示す側面図である。
【
図7】本実施形態にかかるウェハ処理装置とウェハ搬送装置の配置を示す側面図である。
【
図8】他の実施形態にかかるウェハ処理装置の構成の概略を示す側面図である。
【
図9】他の実施形態にかかるウェハ処理装置の構成の概略を示す側面図である。
【
図10】他の実施形態にかかるウェハ処理装置の構成の概略を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
半導体デバイスの製造プロセスにおいては、半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)にレーザ光を照射して当該ウェハを処理することが行われている。例えば、一のウェハの表面に形成されたデバイス層を他のウェハに転写する、いわゆるレーザリフトオフを行う場合や、ウェハを分離する場合など、種々の用途でレーザ処理は行われる。
【0009】
近年、レーザ処理を効率よく行うため、レーザ光の高出力化が進んでおり、これに伴い、レーザ光を発振するレーザ発振器が大型化している。この点、従来、例えば特許文献1に開示されたレーザ加工装置では、レーザ発振器は水平方向に延在するように設置されている。このため、レーザ発振器が大型化すると、レーザ加工装置が水平方向に大きくなり、当該レーザ加工装置の占有面積(フットプリント)が大きくなる。かかる場合、ウェハ処理スペースに設置できるレーザ加工装置の数が低減するため、ウェハの処理枚数(生産枚数)が低下してしまう。
【0010】
また、特許文献1に開示されたレーザ加工装置では、ウェハを保持する保持テーブル、ウェハにレーザ光線を照射する加工ヘッド、レーザ光を発振するレーザ発振器が、下側からこの順で配設されている。このため、レーザ加工装置が高さ方向に大きくなり、上側のレーザ発振器の高さ位置が高くなる。かかる場合、例えばレーザ発振器をメンテナンスする場合、重量物であるレーザ発振器を高所で取り外し、更に設置する必要があるため、メンテナンスに手間も時間もかかる。
【0011】
本開示にかかる技術は、基板にレーザ光を照射して当該基板を処理する基板処理装置を小型化する。以下、本実施形態にかかる基板処理装置としてのウェハ処理装置、基板処理システムとしてのウェハ処理システム、及び基板処理方法としてのウェハ処理方法ついて、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0012】
本実施形態にかかる後述のウェハ処理システム1では、
図1に示すように第1のウェハWと第2のウェハSとが接合された基板としての重合ウェハTに対して処理を行う。以下、第1のウェハWにおいて、第2のウェハSと接合される側の面を表面Waといい、表面Waと反対側の面を裏面Wbという。同様に、第2のウェハSにおいて、第1のウェハWと接合される側の面を表面Saといい、表面Saと反対側の面を裏面Sbという。
【0013】
第1のウェハWは、例えばシリコン基板等の半導体ウェハである。第1のウェハWの表面Waには、レーザ吸収層P、デバイス層Dw、表面膜Fwが表面Wa側からこの順で積層されている。レーザ吸収層Pは、後述するようにレーザ照射機構110から照射されたレーザ光を吸収する。レーザ吸収層Pには、例えば酸化膜(SiO2膜)が用いられるが、レーザ光を吸収するものであれば特に限定されない。デバイス層Dwは、複数のデバイスを含む。表面膜Fwとしては、例えば酸化膜(SiO2膜、TEOS膜)、SiC膜、SiCN膜又は接着剤などが挙げられる。なお、レーザ吸収層Pの位置は、上記実施形態に限定されず、例えばデバイス層Dwと表面膜Fwの間に形成されていてもよい。また、表面Waには、デバイス層Dwと表面膜Fwが形成されていない場合もある。この場合、レーザ吸収層Pは第2のウェハS側に形成され、第2のウェハS側のデバイス層Dsが第1のウェハW側に転写される。
【0014】
第2のウェハSも、例えばシリコン基板等の半導体ウェハである。第2のウェハSの表面Saには、デバイス層Dsと表面膜Fsが表面Sa側からこの順で積層されている。デバイス層Dsと表面膜Fsはそれぞれ、第1のウェハWのデバイス層Dwと表面膜Fwと同様である。なお、表面Saには、デバイス層Dsと表面膜Fsが形成されていない場合もある。そして、第1のウェハWの表面膜Fwと第2のウェハSの表面膜Fsが接合される。
【0015】
図2に示すようにウェハ処理システム1は、搬入出ステーション2と処理ステーション3を一体に接続した構成を有している。搬入出ステーション2では、例えば外部との間で複数の重合ウェハT、複数の第1のウェハW、複数の第2のウェハSをそれぞれ収容可能なカセットCt、Cw、Csがそれぞれ搬入出される。処理ステーション3は、重合ウェハTに対して所望の処理を施す各種処理装置を備えている。
【0016】
搬入出ステーション2には、カセット載置台10が設けられている。図示の例では、カセット載置台10には、複数のカセットCt、Cw、CsをY軸方向に一列に載置自在になっている。なお、カセット載置台10に載置されるカセットCt、Cw、Csの個数は、任意に決定することができる。
【0017】
搬入出ステーション2には、カセット載置台10のX軸正方向側において、当該カセット載置台10に隣接してウェハ搬送装置20が設けられている。ウェハ搬送装置20は、重合ウェハT、第1のウェハW、第2のウェハSを保持して搬送する搬送アーム21を有している。そして、ウェハ搬送装置20は、Y軸方向に延伸する搬送路22上を移動し、カセット載置台10のカセットCt、Cw、Csと後述のトランジション装置30との間で重合ウェハT、第1のウェハW、第2のウェハSを搬送可能に構成されている。
【0018】
搬入出ステーション2には、ウェハ搬送装置20のX軸正方向側において、当該ウェハ搬送装置20に隣接して、重合ウェハT、第1のウェハW、第2のウェハSを処理ステーション3との間で受け渡すためのトランジション装置30が設けられている。
【0019】
処理ステーション3には、基板搬送装置としてのウェハ搬送装置40、洗浄装置50、剥離装置60、及びウェハ処理装置70~73が設けられている。ウェハ搬送装置40は、トランジション装置30のX軸正方向側に配置されている。ウェハ搬送装置40のY軸正方向側には、洗浄装置50、2つのウェハ処理装置70、71がX軸負方向側から正方向側に向けて並べて配置されている。ウェハ搬送装置40のY軸負方向側には、剥離装置60、2つのウェハ処理装置72、73がX軸負方向側から正方向側に向けて並べて配置されている。
【0020】
ウェハ搬送装置40は、重合ウェハT、第1のウェハW、第2のウェハSを保持して搬送する搬送アーム41を有している。ウェハ搬送装置40は、X軸方向に延伸する搬送路42上を移動し、搬入出ステーション2のトランジション装置30、洗浄装置50、剥離装置60、及びウェハ処理装置70~73に対して重合ウェハTを搬送可能に構成されている。
【0021】
洗浄装置50は、剥離装置60で剥離された第2のウェハSの表面Saに形成されたレーザ吸収層Pの表面を洗浄する。また、洗浄装置50は、第2のウェハSの表面Sa側と共に、裏面Sbを洗浄する構成を有していてもよい。
【0022】
剥離装置60は、ウェハ処理装置70~73でレーザ処理された重合ウェハTに対し、第2のウェハSから第1のウェハWを剥離する。
【0023】
ウェハ処理装置70~73は、第1のウェハWのレーザ吸収層Pにレーザ光を照射して、レーザ吸収層Pと第1のウェハWとの界面において剥離を生じさせる。なお、ウェハ処理装置70~73の構成は後述する。
【0024】
以上のウェハ処理システム1には、制御部80が設けられている。制御部80は、例えばCPUやメモリ等を備えたコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、ウェハ処理システム1における重合ウェハTの処理を制御するプログラムが格納されている。なお、上記プログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、当該記憶媒体Hから制御部80にインストールされたものであってもよい。また、上記記憶媒体Hは、一時的なものであっても非一時的なものであってもよい。
【0025】
次に、以上のように構成されたウェハ処理システム1を用いて行われるウェハ処理について説明する。なお、本実施形態では、ウェハ処理システム1の外部の接合装置(図示せず)において、第1のウェハWと第2のウェハSが接合され、予め重合ウェハTが形成されている。
【0026】
先ず、重合ウェハTを複数収納したカセットCtが、搬入出ステーション2のカセット載置台10に載置される。
【0027】
次に、ウェハ搬送装置20によりカセットCt内の重合ウェハTが取り出され、トランジション装置30に搬送され、更にウェハ搬送装置40によりウェハ処理装置70に搬送される。ウェハ処理装置70では、
図3(a)に示すように第1のウェハWのレーザ吸収層P、より詳細にはレーザ吸収層Pと第1のウェハWの界面に、レーザ光L(CO
2レーザ光)がパルス状に照射される。レーザ光Lは、レーザ吸収層Pの全面に照射される。また、レーザ光Lは、第1のウェハWの裏面Wb側から当該第1のウェハWを透過し、レーザ吸収層Pにおいて吸収される。そして、このレーザ光Lによって、レーザ吸収層Pと第1のウェハWとの界面において剥離が生じる。
【0028】
次に、重合ウェハTは、ウェハ搬送装置40により剥離装置60に搬送される。剥離装置60では、
図3(b)に示すように吸着パッド(図示せず)で第1のウェハWの裏面Wbを吸着保持した状態で、当該吸着パッドを上昇させて、レーザ吸収層Pから第1のウェハWを剥離する。
【0029】
剥離された第1のウェハWは、ウェハ搬送装置40によりトランジション装置30に搬送され、更にウェハ搬送装置20によりカセット載置台10のカセットCwに搬送される。なお、剥離装置60から搬出された第1のウェハWは、カセットCwに搬送される前に洗浄装置50に搬送され、その剥離面である表面Waが洗浄されてもよい。
【0030】
一方、剥離された第2のウェハSは、ウェハ搬送装置40により洗浄装置50に搬送される。洗浄装置50では、剥離面であるレーザ吸収層Pの表面が洗浄される。なお、洗浄装置50では、レーザ吸収層Pの表面と共に、第2のウェハSの裏面Sbが洗浄されてもよい。また、レーザ吸収層Pの表面と第2のウェハSの裏面Sbをそれぞれ洗浄する洗浄部を別々に設けてもよい。
【0031】
その後、すべての処理が施された第2のウェハSは、ウェハ搬送装置40によりトランジション装置30に搬送され、更にウェハ搬送装置20によりカセット載置台10のカセットCsに搬送される。こうして、ウェハ処理システム1における一連のウェハ処理が終了する。
【0032】
次に、上述したウェハ処理装置70~73について説明する。
【0033】
図4に示すようにウェハ処理装置70は、ステージ100、レーザ照射機構110、及び電装品120を有している。ステージ100は、重合ウェハTを保持して処理するためのステージである。レーザ照射機構110は、ステージ100に保持された重合ウェハTにレーザ光を照射する。
【0034】
ステージ100は、基板保持部としてのチャック101、エアベアリング102、スライダテーブル103、回転機構104、移動機構105、レール106、及び基台107を有している。チャック101は、重合ウェハTを上面で保持し、第2のウェハSの裏面Sbを吸着保持する。
【0035】
チャック101は、エアベアリング102を介して、スライダテーブル103に支持されている。スライダテーブル103の下面側には、回転機構104が設けられている。回転機構104は、駆動源として例えばモータを内蔵している。チャック101は、回転機構104によってエアベアリング102を介して、Z軸(鉛直軸)回りに回転自在に構成されている。スライダテーブル103は、その下面側に設けられた移動機構105によって、X軸方向に延伸するレール106に沿って移動可能に構成されている。レール106は、基台107に設けられている。なお、移動機構105の駆動源は特に限定されるものではないが、例えばリニアモータが用いられる。
【0036】
レーザ照射機構110は、レーザ照射レンズ111、レーザ発振器112、ミラー113、及び光学系114を有している。
【0037】
レーザ照射レンズ111は、チャック101の上方に配置されている。レーザ照射レンズ111は、例えば筒状の部材であり、チャック101に保持された重合ウェハTにレーザ光を照射する。レーザ照射レンズ111から出射されたレーザ光は第1のウェハWを透過し、レーザ吸収層Pに照射される。なお、レーザ照射レンズ111は、昇降機構(図示せず)によって昇降自在に構成されていてもよい。
【0038】
レーザ発振器112は、レーザ光をパルス状に発振して出射する。すなわち、このレーザ光はいわゆるパルスレーザである。また、本実施形態ではレーザ光はCO2レーザ光であり、CO2レーザ光の波長は例えば8.9μm~11μmである。
【0039】
ミラー113は、レーザ発振器112から出射されたレーザ光を光学系114の方向、すなわち後述するように水平方向に方向変更する。例えばレーザ発振器112を交換した際やレーザ発振器112の機差によって、レーザ発振器112からのレーザ光の出射位置や出射向きが変わる場合がある。このような場合でも、光学系114を変更することなく、ミラー113によってレーザ光の方向を補正することができる。なお、ミラー113は、ミラーボックス115に収容されている。
【0040】
光学系114は、ミラー113から入射するレーザ光の出力を調整し、かつ当該レーザ光をレーザ照射レンズ111へ導く。光学系114は、光学系ボックス116に収容されている。光学系114は、例えば複数のミラー、ビームエキスパンダー、DOE(Diffractive Optical Elements)などで構成されている。これら光学系114の構成部品は、
図6に示すように光学系ボックス116の内部において底面に水平方向に配置されている。そして、ミラー113から入射するレーザ光は、光学系114を介して下方に出射され、レーザ照射レンズ111に導かれる。光学系ボックス116の天板116aは着脱自在に構成されている。光学系ボックス116の内部には、天板116aが取り外された状態で、水平方向及び上方からアクセス可能に構成され(
図6中のブロック矢印)、例えば光学系114のメンテナンス等が行われる。
【0041】
電装品120は、ウェハ処理装置70の各部に用いられる電装品であり、ステージ100又はレーザ照射機構110に用いられる電装品も含まれる。電装品120は、電装品ボックス121に収容されている。
【0042】
図5~
図8に示すようにウェハ処理装置70は、支持フレーム130と連結フレーム140を更に有している。支持フレーム130は、少なくともステージ100とレーザ発振器112を支持する。連結フレーム140は、支持フレーム130を囲うように当該支持フレーム130の外側に設けられている。
【0043】
支持フレーム130は、上部支持フレーム131と下部支持フレーム132を含む。上部支持フレーム131と下部支持フレーム132の間には、インシュレータ133が設けられている。インシュレータ133には、例えば防振ゴムが用いられる。このインシュレータ133により、下部支持フレーム132の振動が上部支持フレーム131に伝達されるのが抑制される。
【0044】
上部支持フレーム131は、Y軸負方向側においてステージ100が配置される第1の支持領域131Sと、Y軸正方向側においてレーザ発振器112が配置される第2の支持領域131Tに区画されている。第1の支持領域131Sは、ビーム131a、131b、131cとカラム131d、131eで構成される領域である。ビーム131a、131b、131cは下方からこの順で3段に配置されている。カラム131d、131eはY軸負方向から正方向に向けてこの順で配置されている。第2の支持領域131Tは、ビーム131fとカラム131eで構成される領域である。ビーム131fは、ビーム131aと同一であってもよいし、ビーム131aと連結されていてもよい。
【0045】
第1の支持領域131Sにおいて、中段のビーム131bにはステージ100が支持され、上段のビーム131cには光学系ボックス116が支持されている。すなわち、光学系ボックス116は、ステージ100の上方に配置されている。
【0046】
第2の支持領域131Tにおいて、ビーム131fにはレーザ発振器112が支持されている。レーザ発振器112は、カラム131eに支持されていてもよい。レーザ発振器112は高さ方向に延在するように設けられている。なお、レーザ発振器112の下部には、電気ケーブルや冷却水供給パイプなどが接続されており、これらが設けられるスペースが確保されている。ミラーボックス115は、レーザ発振器112の上に積層されて設けられている。
【0047】
ステージ100とレーザ発振器112は水平方向に並べて配置されている。少なくともステージ100の一部とレーザ発振器112の一部は同一高さになっており、すなわちステージ100とレーザ発振器112は側面視において高さ方向に重なっている。また、光学系ボックス116とミラーボックス115は水平方向に並べて配置され、本実施形態では光学系ボックス116の上面とミラーボックス115の上面は同一高さである。
【0048】
レーザ照射機構110の構成部品は上記のとおり配置されている。かかる場合、
図5及び
図6において矢印で示すように、レーザ発振器112から、ステージ100におけるチャック101のウェハ保持面より上方に向けてレーザ光Lが出射される。レーザ発振器112からのレーザ光Lはステージ100の上方においてミラーボックス115に入射し、ミラー113により水平方向(Y軸負方向)に方向変更される。ミラーボックス115からのレーザ光Lは光学系ボックス116に入射し、光学系114によりレーザ光Lの出力が調整された後、下方に設けられたレーザ照射レンズ111に導かれる。そして、レーザ照射レンズ111からチャック101に保持された重合ウェハTにレーザ光Lが照射される。
【0049】
下部支持フレーム132の下端において四隅にはそれぞれ、連結フレーム140の下端に接続される連結部材134が設けられている。連結部材134の下面にはキャスタ135が設けられており、支持フレーム130及び当該支持フレーム130に支持される構成部品は、独立して移動可能に構成されている。
【0050】
連結フレーム140には、電装品ボックス121が支持されている。電装品ボックス121は、連結フレーム140の最上段に支持されており、すなわち上部支持フレーム131に支持されたステージ100及びレーザ照射機構110の上方に配置されている。
【0051】
連結フレーム140の下端において四隅それぞれには、上述したように連結部材134が接続されている。また、連結フレーム140の下端には、キャスタ141が設けられており、連結フレーム140及び当該連結フレーム140に支持される構成部品は、独立して移動可能に構成されている。
【0052】
ウェハ処理装置70の連結フレーム140は、隣接する各装置のフレームと連結されている。すなわち、連結フレーム140は、ウェハ処理装置71の連結フレーム140、洗浄装置50のフレーム(図示せず)、及びウェハ搬送装置40を収容するウェハ搬送領域のフレーム150に連結される。
【0053】
なお、他のウェハ処理装置71~73も、上記ウェハ処理装置70と同様の構成を有している。但し、ウェハ処理装置70、71とウェハ処理装置72、73では、Y軸方向の向きが異なる。
図7に示すようにウェハ処理装置70とウェハ処理装置72は、ウェハ搬送装置40を挟んで対向して設けられる。かかる場合、Y軸方向には
負方向側から
正方向側に向けて、ウェハ処理装置72のレーザ発振器112、ステージ100、ウェハ搬送装置40、ウェハ処理装置70のステージ100、レーザ発振器112がこの順で配置される。また、ウェハ処理装置71とウェハ処理装置73の配置も同様である。
【0054】
以上の実施形態のウェハ処理装置70によれば、レーザ発振器112は高さ方向に延在し、レーザ光の出射方向を上方向に向けるように設けられているので、当該レーザ発振器112が大型化したとしても、ウェハ処理装置70を小型化することができる。以下、本実施形態の効果について、従来のウェハ処理装置と比較して説明する。従来のウェハ処理装置では、レーザ発振器は水平方向に延在して設けられる。
【0055】
従来のウェハ処理装置では、ステージの上方において、レーザ発振器が設けられる。レーザ発振器は水平方向(本実施形態におけるX軸方向)に延在して配置される。レーザ発振器と、レーザ光学系と駆動部の制御部はX軸方向に並べて配置される。かかる場合、レーザ発振器が大型化すると、当該レーザ発振器のX軸方向の幅が大きくなり、ウェハ処理装置のX軸方向の幅が大きくなる。また、ウェハ処理装置のX軸方向の幅を小さくするため、レーザ発振器とレーザ光学系ボックス、及び電装品を含む制御部を積層すると、ウェハ処理装置の高さも大きくなる。
【0056】
以上のとおり、従来のウェハ処理装置では本実施形態におけるX軸方向の幅が大きくなるので、当該ウェハ処理装置の占有面積が大きくなる。かかる場合、例えば本実施形態のウェハ処理システム1に従来のウェハ処理装置を設置しようとすると、設置場所における、X軸方向の幅の制限のため、ウェハ処理装置の数が少なくなる。このため、ウェハの処理枚数が低下してしまう。
【0057】
また、従来のウェハ処理装置の高さが大きくなり、レーザ発振器の設置高さ位置が高くなる。かかる場合、例えばレーザ発振器をメンテナンスする場合、重量物であるレーザ発振器を高所で取り外し、更に設置することになるため、例えば大型の治具(リフター)やクレーンが必要になる。その結果、レーザ発振器のメンテナンスに手間も時間もかかる。
【0058】
また、従来のウェハ処理装置の高さが大きくなるため、レーザ光学系を含む光学系ボックスに対して、上方からのアクセスが困難になる。
【0059】
この点、本実施形態のウェハ処理装置70によれば、
図5及び
図6に示したようにレーザ発振器112は高さ方向に延在するように設けられている。このため、レーザ発振器112が大型化したとしても、ウェハ処理装置70のX軸方向の幅Aを、従来のウェハ処理装置の幅より小さくすることができ、当該ウェハ処理装置70の占有面積を小さくすることができる。なお、ウェハ処理装置70のY軸方向の長さBも、従来のウェハ処理装置の長さ以下である。かかる場合、例えば本実施形態のウェハ処理システム1に設置できるウェハ処理装置70の数が多くなり、例えば4つ設置することができる。その結果、重合ウェハTの処理枚数を増加させることができる。
【0060】
また、ウェハ処理装置70の高さHも、従来のウェハ処理装置の高さよりも小さくなり、レーザ発振器112の高さ位置を低くすることができる。具体的には、例えば作業員がレーザ発振器112に直接アクセスすることができる。特に、レーザ発振器112はウェハ搬送装置40と反対側に設けられているので、作業員がレーザ発振器112に容易にアクセスすることができる。その結果、レーザ発振器112のメンテナンスに手間がかからず、短時間で行うことができ、メンテナンスの効率性を向上させることができる。
【0061】
また、ウェハ処理装置70の高さHが小さくなるため、天板116aが取り外された状態で、光学系ボックス116に対して水平方向からも上方からもアクセスすることができ(
図6中のブロック矢印)、アクセス性を向上させることもできる。その結果、光学系ボックス116の光学系114のメンテナンスの効率性を向上させることができる。
【0062】
また、本実施形態では、ウェハ処理装置70の連結フレーム140は、ウェハ搬送領域のフレーム150に連結される。かかる場合、例えばウェハ搬送装置40が駆動する際に振動が生じたとしても、当該振動は、ウェハ搬送領域のフレーム150を介して、ウェハ処理装置70の連結フレーム140に伝達される。この点、本実施形態によれば、連結フレーム140は支持フレーム130と連結部材134のみで接続されているため、連結フレーム140の振動が支持フレーム130に伝達されるのを抑制することができる。
【0063】
また、支持フレーム130の下部支持フレーム132に床振動が伝達されたとしても、下部支持フレーム132と上部支持フレーム131の間にはインシュレータ133が設けられているため、当該振動が上部支持フレーム131に伝達するのを抑制することができる。
【0064】
更に、上部支持フレーム131には、ステージ100とレーザ照射機構110が支持されている。かかる場合、例えば上部支持フレーム131が振動した場合でも、ステージ100のチャック101に保持された重合ウェハTと、レーザ照射レンズ111(加工点)との、振幅ずれや位相ずれを抑制することができる。したがって、重合ウェハTのレーザ吸収層Pに対してレーザ照射レンズ111からレーザ光を照射する際、当該レーザ光が蛇行するのを抑制でき、また、レーザ光の位置ずれを抑制することができる。その結果、重合ウェハTに対するレーザ処理を精度よく適切に行うことができる。
【0065】
以上の実施形態のウェハ処理装置70では、ミラーボックス115は光学系ボックス116と
水平方向に並べて配置されていたが、
図8及び
図9に示すようにミラーボックス115は光学系ボックス116の上方において、レーザ発振器112の上に積層されていてもよい。例えばレーザ発振器112の長手方向の長さ(図示における高さ)が大きい場合には、本実形態のようにミラーボックス115が配置される。かかる場合でも、ウェハ処理装置70のX軸方向の幅Aは、従来のウェハ処理装置の幅より小さくすることができ、当該ウェハ処理装置70の占有面積を小さくすることができる。また、レーザ発振器112の高さ位置は上記実施形態のレーザ発振器112の高さ位置より少し高くなるものの、依然として、従来のウェハ処理装置に比べてレーザ発振器112の高さ位置を低くすることができる。
【0066】
以上の実施形態のウェハ処理装置70において、光学系114と光学系ボックス116の構成は
図10に示すものであってもよい。光学系114は上述したように、例えば複数のミラー、ビームエキスパンダー、DOEなどで構成されている。これら光学系114の構成部品は、光学系ボックス116の内部において、レーザ発振器112及びミラーボックス115側の側面に鉛直方向に配置されると共に、底面に水平方向にミラーが配置されている。そして、ミラー113から入射するレーザ光は、光学系114を介して下方に出射され、レーザ照射レンズ111に導かれる。光学系ボックス116のレーザ発振器112と反対側の側壁116bは、着脱自在に構成されている。光学系ボックス116の内部に対して、側壁116bが取り外された状態で、水平方向からアクセス可能に構成される(
図10中のブロック矢印)。
【0067】
かかる場合、光学系ボックス116の内部に対して水平方向からアクセスできることと、光学系114の構成部品が鉛直方向に配置されるため、当該アクセス性を向上させることもできる。その結果、光学系ボックス116の光学系114のメンテナンスの効率性を向上させることができる。
【0068】
なお、本実施形態のように着脱自在の側壁116bを備えた光学系ボックス116は、
図8及び
図9に示したようにミラーボックス115が光学系ボックス116の上方に設けられる場合にも適用できる。
【0069】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
【符号の説明】
【0070】
1 ウェハ処理システム
70~73 ウェハ処理装置
100 ステージ
101 チャック
111 レーザ照射レンズ
112 レーザ発振器
113 ミラー
114 光学系
T 重合ウェハ
W 第1のウェハ
S 第2のウェハ