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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】リソース予約システム、情報表示方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20240903BHJP
【FI】
G06Q10/02
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020100326
(22)【出願日】2020-06-09
(65)【公開番号】P2021082245
(43)【公開日】2021-05-27
【審査請求日】2023-02-24
(31)【優先権主張番号】P 2019208226
(32)【優先日】2019-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】友杉 亮
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 竜一
(72)【発明者】
【氏名】藤村 奈都美
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-227847(JP,A)
【文献】特開2016-218722(JP,A)
【文献】特開2019-016343(JP,A)
【文献】特開2016-004511(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0278408(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のリソースをグループに対応づけると共に、前記リソースの予約に関する情報を保持する情報処理装置と、情報処理端末と、を有するリソース予約システムであって、
前記情報処理端末は、前記情報処理装置から受信した各リソースの予約に関する情報を表示する表示制御部と、
各リソースごとに入力を受け付ける操作受付部と、を有し、
前記情報処理装置は、
前記リソースの一覧を登録端末に提供し、前記登録端末が選択を受け付けた1つ以上の前記リソースの識別情報を受信して、受信した1つ以上のリソースを前記グループに対応づけておき、
前記情報処理装置は前記登録端末が入力を受け付けたグループ名を受信して、受信した前記グループ名をグループに対応づけておき、
前記情報処理装置は前記登録端末にグループの識別情報を含む画像コードを送信し、
前記情報処理端末は、前記登録端末が表示した前記画像コードを撮像して前記画像コードに含まれるグループの識別情報を保存し、
前記情報処理装置は、
前記情報処理端末から前記グループの識別情報を指定して各リソースの予約に関する情報を要求された場合、前記グループの識別情報に対応付けられている1つ以上のリソースの予約に関する情報を前記情報処理端末に送信する
ことを特徴とするリソース予約システム。
【請求項2】
前記画像コードには前記グループ名が含まれており、
前記情報処理端末は、前記画像コードを撮像して前記画像コードに含まれる前記グループ名を表示することを特徴とする請求項に記載のリソース予約システム。
【請求項3】
前記情報処理装置は前記登録端末に前記グループの識別情報と対応づけられたURLを送信し、
前記登録端末は前記URLを表示し、
前記情報処理端末は、入力を受け付けた前記URLに接続し、前記情報処理装置から取得した前記URLに対応付けられている前記グループの識別情報を保存することを特徴とする請求項に記載のリソース予約システム。
【請求項4】
前記情報処理端末は、入力を受け付けた前記URLに接続し、前記情報処理装置から取得した前記グループ名を表示することを特徴とする請求項に記載のリソース予約システム。
【請求項5】
前記情報処理端末は、複数のリソースの識別情報を記憶しており、
前記情報処理装置は、前記情報処理端末から各リソースの識別情報を指定して各リソースの予約に関する情報を要求された場合、各リソースの予約に関する情報を前記情報処理端末に送信することを特徴とする請求項1に記載のリソース予約システム。
【請求項6】
前記情報処理装置はリソースの一覧を前記登録端末に提供し、前記登録端末が選択を受け付けた1つ以上の前記リソースの識別情報を受信して、
前記情報処理装置は前記登録端末に1つ以上の前記リソースの識別情報を含む画像コードを送信し、
前記登録端末は前記画像コードを表示し、
前記情報処理端末は、前記画像コードを撮像して前記画像コードに含まれる1つ以上の前記リソースの識別情報を保存することを特徴とする請求項に記載のリソース予約システム。
【請求項7】
前記情報処理装置はリソースの一覧を前記登録端末に提供し、前記登録端末が選択を受け付けた1つ以上の前記リソースの識別情報を受信して、
1つ以上の前記リソースの識別情報をURLに対応付けておき、
前記情報処理装置は前記登録端末に前記URLを送信し、
前記登録端末は前記URLを表示し、
前記情報処理端末は、入力を受け付けた前記URLに接続し、前記情報処理装置から取得した前記URLに対応付けられている1つ以上の前記リソースの識別情報を保存することを特徴とする請求項に記載のリソース予約システム。
【請求項8】
前記情報処理端末は、前記情報処理装置から1つ以上の前記リソースの識別情報を取得した場合、自機の種類に応じて、1つ以上の前記リソースの識別情報を、すでに保存されている前記リソースの識別情報に追加して保存するか、上書きするかを切り替えることを特徴とする請求項6又は7に記載のリソース予約システム。
【請求項9】
前記情報処理装置はリソースの一覧を前記情報処理端末に提供し、前記情報処理端末のWebブラウザが選択を受け付けた1つ以上の前記リソースの識別情報を受信して、受信した1つ以上のリソースをグループに対応づけておき、
前記情報処理装置は前記情報処理端末にグループの識別情報を含む画像コードを送信し、
前記情報処理端末のWebブラウザは前記画像コードを解析して得た前記グループの識別情報を前記情報処理端末で動作するアプリに渡すか、又は、前記Webブラウザから前記画像コードを受け取ったアプリが前記画像コードを解析し、
前記アプリは、前記グループの識別情報を保存することを特徴とする請求項に記載のリソース予約システム。
【請求項10】
前記情報処理装置はリソースの一覧を前記情報処理端末に提供し、前記情報処理端末のWebブラウザが選択を受け付けた1つ以上の前記リソースの識別情報を受信して、受信した1つ以上のリソースをグループに対応づけておき、
前記情報処理装置は前記情報処理端末にグループの識別情報を送信し、
前記情報処理端末のWebブラウザは前記グループの識別情報を前記情報処理端末で動作するアプリに渡し、
前記アプリは、前記グループの識別情報を保存することを特徴とする請求項に記載のリソース予約システム。
【請求項11】
前記情報処理装置はリソースの一覧を前記情報処理端末に提供し、前記情報処理端末のWebブラウザが選択を受け付けた1つ以上の前記リソースの識別情報を受信して、受信した1つ以上のリソースをグループに対応づけておき、
前記情報処理装置は前記情報処理端末にグループの識別情報を送信し、
前記情報処理端末のWebブラウザは前記グループの識別情報を保存することを特徴とする請求項に記載のリソース予約システム。
【請求項12】
前記表示制御部は前記情報処理装置から受信した各リソースの利用に関する状況を表す旨を表示することを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載のリソース予約システム。
【請求項13】
前記操作受付部がリソースへの入力を受け付けた場合、
前記情報処理端末は前記リソースへの入力を受け付けた旨を前記情報処理装置に送信し、前記情報処理装置から前記リソースの前記状況を受信し、
前記表示制御部は前記情報処理装置から受信した前記状況で表示中の前記状況を更新することを特徴とする請求項12に記載のリソース予約システム。
【請求項14】
前記表示制御部は、予約されているリソースの利用が可能である旨を表す前記状況から利用中を表す前記状況に更新することを特徴とする請求項13に記載のリソース予約システム。
【請求項15】
前記表示制御部が、予約されているリソースの利用が可能である旨を表す前記状況を表示中に、前記操作受付部が前記リソースへの入力を受け付けた場合、
前記表示制御部は認証用の情報の入力画面を表示することを特徴とする請求項14に記載のリソース予約システム。
【請求項16】
前記表示制御部が、リソースが予約されていない空室を表す前記状況を表示中に、前記操作受付部が前記リソースへの入力を受け付けた場合、
前記情報処理端末は前記リソースへの入力を受け付けた旨を前記情報処理装置に送信し、前記情報処理装置が予約サービスに前記リソースを予約し、予約した旨の前記状況を前記情報処理装置から受信し、
前記表示制御部は利用中を表す前記状況で表示中の空室を表す前記状況を更新することを特徴とする請求項12又は13に記載のリソース予約システム。
【請求項17】
前記表示制御部が、利用中を表す前記状況を表示中に、前記操作受付部がリソースの利用を終了する旨の入力を受け付けた場合、
前記表示制御部は確認画面を表示することを特徴とする請求項12~16のいずれか1項に記載のリソース予約システム。
【請求項18】
1つ以上のリソースをグループに対応づけると共に、前記リソースの予約に関する情報を保持する情報処理装置と、情報処理端末と、を有するリソース予約システムが行う情報表示方法であって、
前記情報処理端末が、前記情報処理装置から受信した各リソースの予約に関する情報を表示するステップと、
各リソースごとに入力を受け付けるステップと、
前記情報処理装置が、
前記リソースの一覧を登録端末に提供し、前記登録端末が選択を受け付けた1つ以上の前記リソースの識別情報を受信して、受信した1つ以上のリソースを前記グループに対応づけるステップと、
前記情報処理装置が、前記登録端末が入力を受け付けたグループ名を受信して、受信した前記グループ名をグループに対応づけておくステップと、
前記情報処理装置が、前記登録端末にグループの識別情報を含む画像コードを送信するステップと、
前記情報処理端末が、前記登録端末が表示した前記画像コードを撮像して前記画像コードに含まれるグループの識別情報を保存するステップと、
前記情報処理装置が、前記情報処理端末からグループの識別情報を指定して各リソースの予約に関する情報を要求された場合、前記グループの識別情報に対応付けられている1つ以上のリソースの予約に関する情報を前記情報処理端末に送信するステップと
を有することを特徴とする情報表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リソース予約システム、及び、情報表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
会議室などのリソースの予約に関する情報を会議室に配置された情報処理端末が表示する技術が知られている。ユーザが会議室の利用を開始するにあたり、情報処理端末に利用開始を入力し、利用を終了するにあたり利用終了を入力するような使い方が可能になる。
【0003】
この情報処理端末を利用した情報収集に関する技術が考案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、会議室の予約に関する情報を表示し、予約された会議室において開催される会議の内容に関する質問調査を行う情報処理端末が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、1つのリソースにつき1台の情報処理端末が必要であるという問題があった。例えば、1つの会議室につき1つの情報処理端末が必要であると、会議室の数が多い場合には、電源不足、LAN回線の接続インターフェースの不足、コスト増、又は、設置場所の確保が困難などの不都合が生じる場合があった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑み、複数のリソースで共用される情報処理端末を提供するリソース予約システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題に鑑み、本発明は、1つ以上のリソースをグループに対応づけると共に、前記リソースの予約に関する情報を保持する情報処理装置と、情報処理端末と、を有するリソース予約システムであって、前記情報処理端末は、前記情報処理装置から受信した各リソースの予約に関する情報を表示する表示制御部と、各リソースごとに入力を受け付ける操作受付部と、を有し、前記情報処理装置は、前記リソースの一覧を登録端末に提供し、前記登録端末が選択を受け付けた1つ以上の前記リソースの識別情報を受信して、受信した1つ以上のリソースを前記グループに対応づけておき、前記情報処理装置は前記登録端末が入力を受け付けたグループ名を受信して、受信した前記グループ名をグループに対応づけておき、 前記情報処理装置は前記登録端末にグループの識別情報を含む画像コードを送信し、前記情報処理端末は、前記登録端末が表示した前記画像コードを撮像して前記画像コードに含まれるグループの識別情報を保存し、前記情報処理装置は、前記情報処理端末から前記グループの識別情報を指定して各リソースの予約に関する情報を要求された場合、前記グループの識別情報に対応付けられている1つ以上のリソースの予約に関する情報を前記情報処理端末に送信する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
複数のリソースで共用される情報処理端末を提供するリソース予約システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】リソース予約システムの全体的な動作の概略を説明する図の一例である。
図2】複数の会議室の配置と受付端末の配置の一例を示す図である。
図3】画像コードを用いた受付端末の初期設定の概略を説明する図の一例である。
図4】リソース予約システムのシステム構成図の一例である。
図5】会議管理サーバのハードウェア構成図の一例である。
図6】受付端末の一例のハードウェア構成図である。
図7】予約管理サーバ、チャットサーバ、会議管理サーバ、及び、登録端末の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。
図8】端末装置、会議室端末及び受付端末の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。
図9】初期設定部の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。
図10】受付端末がグループIDを保存する処理を説明するシーケンス図の一例である。
図11】登録端末が表示するログイン画面の一例を示す図である。
図12】登録端末が表示する初期画面の一例を示す図である。
図13】登録端末が表示するグループ一覧画面の一例を示す図である。
図14】登録端末が表示する新規グループ作成画面の一例を示す図である。
図15】登録端末が表示する会議室一覧画面の一例を示す図である。
図16】登録端末が表示するグループ登録確認画面の一例を示す図である。
図17】登録端末が表示するグループ一覧画面の一例を示す図である。
図18】登録端末が表示する画像コード表示画面の一例を示す図である。
図19】受付端末が表示する起動画面の一例を示す図である。
図20】受付端末が表示するグループ設定画面の一例を示す図である。
図21】受付端末が表示する待受画面の一例を示す図である。
図22】会議識別情報の入力欄が表示された一例の待受画面である。
図23】状況の項目が使用中になった待受画面の一例を示す図である。
図24】空室に対して「今すぐ利用」ボタンが押下された場合に表示される待受画面の一例である。
図25】「退室」ボタンが押下された場合に表示される退室確認画面の一例を示す図である。
図26】会議識別情報の入力欄が表示された退室確認画面の一例を示す図である。
図27】退室処理が行われた待受画面の一例を示す図である。
図28】受付端末がグループIDを保存する処理を説明するシーケンス図の一例である。
図29】登録端末が表示するURL表示画面の一例を示す図である。
図30】受付端末が表示するURL入力画面の一例を示す図である。
図31】端末装置、会議室端末及び受付端末の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。
図32】受付端末が会議室IDを保存する処理を説明するシーケンス図の一例である。
図33】登録端末が表示する会議室一覧画面の一例を示す図である。
図34】登録端末が表示する画像コード表示画面の一例を示す図である。
図35】受付端末が表示する起動画面の一例を示す図である。
図36】受付端末が表示する待受画面の一例を示す図である。
図37】受付端末が会議室IDを記憶する手順を示すフローチャート図の一例である。
図38】会議室一覧画面の一例を示す図である。
図39】一括編集画面の一例を示す図である。
図40】待受画面の一例を示す図である。
図41】受付端末が会議室IDを保存する処理を説明するシーケンス図の一例である。
図42】端末装置、会議室端末及び受付端末の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である(実施例3)。
図43】受付端末がグループIDを保存する処理を説明するシーケンス図の一例である。
図44】Webブラウザが表示する画像コード表示画面の一例を示す図である。
図45】受付端末がグループIDを保存する処理を説明するシーケンス図の一例である。
図46】Webブラウザが表示するダウンロード画面の一例を示す図である。
図47】端末装置、会議室端末及び受付端末の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である(実施例4)。
図48】受付端末7がグループIDを保存し、予約情報を表示する処理を説明するシーケンス図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態の一例として、リソース予約システム及びリソース予約システムが行う情報表示方法について図面を用いて説明する。
【0010】
<リソース予約システムの概略>
始めに図1を用いてリソース予約システム100の概略を説明する。図1はリソース予約システム100の全体的な動作の概略を説明する図の一例である。
【0011】
A.予約者は自分の端末装置を操作して予約管理サーバ20と通信し、会議室を予約する。予約管理サーバ20は汎用のクラウドサービス(Office365、G Suite(いずれも登録商標)等)であるが、予約者が所属する企業などの組織が有する会議室が登録されている。
【0012】
B.会議管理サーバ30は会議室の予約状態に基づいてリソース予約システム100の全体を制御するサーバである。会議管理サーバ30は適宜、予約管理サーバ20と通信して予約情報を取得するので、予約管理サーバ20と予約情報を同期している。
【0013】
C.リソース予約システム100又は組織側の管理者は会議管理サーバ30に対し、ユーザの登録、及び、各種の設定を行うことができる。ユーザの登録とは、チャットサーバ10(slack、Line、Microsoft Teams(いずれも登録商標)等)を使った各種の通知の対象となるユーザを登録することをいう。また、通知は会議管理サーバ30としてメッセージを送信するボットを介して行われるためチャットサーバが提供するボットも登録される。各種の設定は、会議室端末90の登録(後述する初期設定)、リマインドのタイミングの設定などである。
【0014】
D.会議管理サーバ30は予約情報における会議の開始時刻の一定時間前になると、予約者に会議の開催をリマインドする。これにより、会議室の空予約を抑制する。また、会議管理サーバ30は必要に応じてユーザに招待コードを通知する。会議の予約者はリマインドを受信することで会議室にチェックインするための情報(会議識別情報)を端末装置60に保存する。チェックインとは会議室の使用を開始することである。
【0015】
E.各会議室6には会議室端末90が配置されており(本実施形態では会議室端末90が配置されない場合がある)、定期的にこの会議室で行う会議の予約情報を会議室端末90がダウンロードしている。会議室端末90は当日や直近の会議の予定などを表示して会議の参加者に予定を確認させることができる。会議の開始時刻の少し前になると会議室の予約者は会議室6に赴いてチェックインする。例えば、会議識別情報を会議室端末90に入力する、又は、端末装置60を会議識別情報にかざす(会議識別情報を読み取らせる、通信させるなど)。
【0016】
F.会議室端末90はチェックイン要求を会議管理サーバ30に送信するので、会議識別情報で認証できれば、チェックインできた旨の応答を会議管理サーバ30から受信する。会議室端末90は(会議中)使用中である旨を表示する。会議の開始時刻に対し決まった時刻までにチェックインを知らせる使用開始通知が確認できない場合、会議管理サーバ30は会議室6の予約をキャンセル(会議室が所定時間利用開始されない場合に予約情報の取り消しを行うこと)して、予約情報に含まれるステータスとしてキャンセル済みを会議室端末90に送信する。この場合、会議室端末90は空室である旨を表示するので、任意のユーザが会議室6を使用できる。
【0017】
G.会議室端末90は、会議管理サーバ30からの要求により電子機器70を制御する。例えば、会議開始時刻に電源をONし、会議終了時刻に電源をOFFする。こうすることで、会議の参加者による電子機器70の操作時の利便性を向上できる。
【0018】
H.電子機器70が例えばテレビ会議の機能を有する場合、別の拠点4の電子機器(テレビ会議端末70x等)と通信して、他拠点と会議を開催できる。なお、アプリが動作するPC70yも電子機器70と通信できる。予約情報には予め他拠点を示す宛先情報(宛先の通信ID)が含まれており、電子機器70は自動でテレビ会議端末70x及びPC70yと通信できる。
【0019】
I.予約者が会議を終了する際、会議室端末90のボタンを押下してチェックアウトするので、会議室端末90は次の予約状況を表示する。これにより、任意のユーザが会議室の予約状況を把握できる。
【実施例1】
【0020】
<多くの会議室が存在している場合の一例>
図2は、複数の会議室6の配置と受付端末7の配置の一例を示す図である。図2に示すように多くの会議室6が密集している場合、電源不足、LAN回線の接続インターフェースの不足、コスト増、又は、設置場所の確保が困難などの理由から、各会議室6の入り口などにそれぞれ会議室端末90を配置することが困難な場合がある。
【0021】
そこで、本実施形態では、図2に示すように、複数の会議室6に共通の受付端末7を配置した。受付端末7は、1つ以上の会議室6に共通に使用される。1つの受付端末7が共通に使用される会議室6の数には特に上限はないが、図2では14室の会議室6の利用等の受け付けを1台の受付端末7が行うことができる。こうすることで複数の会議室で共用される受付端末7を提供することができる。上記の不都合を解決できるだけでなく、ユーザは利用する会議室に関わらず、同じ受付端末7を操作して会議室6を利用できる。
【0022】
受付端末7は、図1に示した会議室端末90と同様に、各会議室の予約情報を表示し、各会議室のチェックイン(利用開始)及びチェックアウト(利用終了)を受け付ける。後述する「延長」又は「今すぐ利用」も受け付けることができる。また、後述するように、受付端末7は管理者の操作に応じて、この受付端末7がチェックイン、チェックアウトを受け付ける会議室6のグループに関する初期設定を受け付ける。
【0023】
なお、図2では1つの受付端末7しか配置されていないが、複数の受付端末7が配置されている場合、同じ会議室6のチェックイン又はチェックアウトを複数の受付端末7が受け付けることができる。例えば、フロアが広い場合などに、ユーザは近くの受付端末7を操作してチェックイン、チェックアウトを入力できる。
【0024】
受付端末7の外観は一例に過ぎず、大型のディスプレイ、電子黒板、又はプロジェクタなどを使用してもよい。プロジェクタの場合、レーザポインタなどで入力を受け付ける方法がある。
【0025】
<受付端末の初期設定>
受付端末7には本実施形態のリソース予約システム100に専用のものと、汎用的な情報処理端末がアプリを実行して実現されるものがある。会議室に専用の受付端末7が用意されるリソース予約システム100では、受付端末7の初期設定が工場出荷時に行われており、管理者等が受付端末7を初期設定することは不要か又は最小限でよい。しかし、専用の受付端末7は、他の用途に活用できない。
【0026】
近年ではBYOD(Bring Your Own Device)という情報処理端末の利用形態があり、ユーザが自前のスマートデバイスを受付端末7として用いることで、低コストで簡単にリソース予約システム100を実現したいユーザも多い。そこで、本実施形態では以下のように例えばQRコード(登録商標。以下、画像コードという)などの画像データを受付端末7で撮像することで初期設定を可能とするリソース予約システム100について説明する。
【0027】
図3は、画像コードを用いた受付端末7の初期設定の概略を説明する図の一例である。
【0028】
(1) リソース予約システム100を提供する提供者が予め顧客の会議室を予約管理サーバ20に登録している。予約管理サーバ20は登録された会議室の予約をユーザから受け付け、予約情報を保持している。会議管理サーバ30は予約管理サーバ20と通信するため、会議室のリストを予約管理サーバから受信する。また、予約情報が登録又は更新された場合は会議室ごとの予約情報を受信する。
【0029】
(2)管理者Kは受付端末7の初期設定の1つとして、受付端末7をグループ化する。このために、まず管理者は登録端末50を操作して、会議管理サーバ30から取得した会議室のリストを表示させ、グループに所属させる会議室を決定する。決定する会議室は1つでもよい。グループは1つ以上の会議室のあつまりである。会議管理サーバ30はグループIDを採番して登録端末50に送信する。グループIDはこのグループの識別情報である。グループIDは画像コードの形態で送信されてもよいし、後述するようにURLの形態で送信されてもよい。受付端末7の初期設定は他にもいくつかの作業を含みうるが、例えば、受付端末7がこのグループIDを記憶することが含まれる。
【0030】
(3) 管理者Kは登録端末50が表示する画像コード110を受付端末7で撮像する。受付端末7には受付アプリがインストールされており、受付端末7は画像コードをデコードしてグループIDを取得する。また、グループIDを記憶する。
【0031】
(4) 登録端末50はこのグループに所属する会議室の予約情報を取得するために会議管理サーバ30にグループIDを送信する。
【0032】
(5) 会議管理サーバ30はグループIDで特定される会議室6の予約情報を受付端末7に送信する。受付端末7はグループに所属する1つ以上の会議室の予約情報を表示する。このように、1台の受付端末7が複数の会議室の予約情報を表示できるようになる。以降、受付端末7は定期的にグループIDを送信して最新の予約情報の取得と表示を繰り返す。また、各会議室の利用開始(チェックイン)と利用終了(チェックアウト)を受け付ける。
【0033】
このように、本実施形態のリソース予約システム100は、汎用的な情報処理端末を受付端末7として使用できる。また、画像コードを利用することで管理者が容易に初期設定することができる。受付端末7は複数の会議室の予約情報を表示でき、顧客のユーザは1つの受付端末7から各会議室にチェックインしたりチェックアウトしたりすることができるようになる。
【0034】
<用語について>
リソースとは資源をいう。会議室、及び、会議室で使用可能な備品、装置、人(受け付け)、仕組みなどがリソースとなりうる。リソースのうち移動しにくいものを設備という。本実施形態では説明の便宜上、リソースの一例として会議室という用語を使用する。
【0035】
初期設定とは、機器が少なくとも最小限の機能を発揮できるように、人が何らかの設定を行うことをいう。例えば通信に関する設定などである。必要な通信のための情報は、初期設定により設定される情報となる。
【0036】
予約者は会議室を予約した者であり、参加者は会議への参加者である。予約者は参加者に含まれる場合が多いが、含まれなくてもよい。本実施形態において予約者が行う作業は参加者が行うことができる場合がある。総称して会議室を利用する者を単にユーザという。
【0037】
会議室端末90が会議管理サーバ30との通信を開始するには、管理者の初期設定により通信設定情報を会議室端末90が記憶する必要がある。また、受付端末7はグループIDを記憶する必要がある。これにより予約情報を定期的に要求することを開始するが、要求情報を取得できるかどうかは会議管理サーバ30の設定に依存する。
【0038】
会議管理サーバ30の後述する管理開始フラグがTrueに設定されると、会議管理サーバ30は会議室の管理の準備が整う。会議管理サーバ30は管理開始フラグがTrueであり、会議室端末90又は受付端末7から予約情報の要求を受信すると、会議室の管理を開始する。これにより、会議室端末90又は受付端末7から要求がある場合に予約情報の送信を開始する。
【0039】
会議室端末90又は受付端末7が会議管理サーバ30から予約情報を取得すると、会議室端末90又は受付端末7は会議管理サーバ30との連携を開始する。したがって、連携開始と管理開始は予約情報の要求と予約情報の送信という関連した処理を契機にする。
【0040】
連携開始又は管理開始により以下の処理が行われる。
・予約情報の表示(チェックイン、チェックアウト、延長、今すぐ利用)
・チェックイン、チェックアウトに連動する電子機器の制御
・予約の自動キャンセル
なお、「延長」は会議室の予約の終了時刻を越えて参加者が予約を延長することをいい、「今すぐ利用」は空室の会議室を任意のユーザが予約なしに利用することをいう。
【0041】
会議室端末90又は受付端末7は予約情報を表示すると入力を受け付けることができる。どのような入力を受け付けるかは、会議室の状況に応じて自動的に切り替わる。上記のようにチェックイン、チェックアウト、延長、又は、今すぐ利用の入力を受け付ける。
【0042】
図4は、リソース予約システム100のシステム構成図の一例である。リソース予約システム100は、主に社外ネットワークN2と社内ネットワークN1に分けることができる。社内ネットワークN1はファイアウォール73の内側のネットワークをいい、社外ネットワークN2は不特定多数の通信が伝送されるインターネット等のネットワークである。
【0043】
社外ネットワークN2には、予約管理サーバ20、会議管理サーバ30、及び1つ以上のチャットサーバ10が接続されており、各サーバは必要に応じて通信することができる。社外ネットワークN2に会議の参加者が操作する端末装置60が必要に応じて接続されてよい。
【0044】
予約管理サーバ20は、一般的なサーバOSなどが搭載された1台以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現される。予約管理サーバ20が提供する設備の予約に関するシステムを予約管理システムという。予約管理サーバ20はカレンダーシステムを有しており、各種の予約サービスを提供するWebアプリを提供する。具体的には、例えば以下のような機能を有している。
・予定の登録を受け付け、いつでもどこからでも予約者が確認できる
・予定の30分前など、設定した日時に電子メールで通知する
・一人が複数のカレンダー(仕事用、家庭用など)で予定を管理できる
・同じグループの人とカレンダーを共有する
予約管理サーバ20はユーザをアカウントで管理する。アカウントとはユーザがサービスを利用する権利のことである。多くのシステムではユーザはアカウントを使用してシステムにログインする。このため、アカウントはシステムがユーザを一意に特定する機能(識別情報の機能)を有している。本実施形態では、予め登録しておいたアカウント(ドメイン)の予約情報を予約管理サーバ20が会議管理サーバ30に送信する。あるいは、予約管理サーバ20のアカウントを指定して会議管理サーバ30が予約情報を要求することで、会議管理サーバ30が会議室6の予約情報を予約管理サーバ20から取得できる。なお、アカウントは例えば電子メール、ID、電話番号など、ユーザを一意に識別できる情報であればよい。
【0045】
本実施形態で予定として管理されるのは会議室6の予約であるが、予約管理サーバ20は会議室6に限られず各種の予定を管理できる。会議室6の他、各種の電子機器のレンタル、駐車場の予約など、レンタルオフィス、レンタルスタジオ、レンタルサイクル、レンタカー、ホテル等の宿泊施設、催し物会場・ロッカーなどの貸しスペースなど、各種の設備の予約に利用できる。
【0046】
なお、予約管理システムとしては、G Suite(登録商標)、Office365(登録商標)等が知られているが、本実施形態で説明する機能を有する予約管理システムであればよい。
【0047】
また、本実施形態では、社内ネットワークN1の会議室6に関する情報が予約管理サーバ20に予め登録されている。すなわち、リソース予約システム100を利用する企業の社内ネットワークにある各会議室6の会議室名、会議室ID、予約可能時間、各会議室6の定員、及び、予約単位等に応じて予約管理サーバ20のWebアプリがカスタマイズされている。したがって、リソース予約システム100を利用する企業の会議室6と予約情報が結びつけられる。
【0048】
チャットサーバ10は、一般的なサーバOSなどが搭載された1台以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現できる。チャットサーバ10が提供する複数のユーザにおけるテキスト、音声、映像などの情報のリアルタイムな共有システムをチャットシステムという。チャットサーバ10は端末装置60に会議室6の予約に関する情報を通知する。本実施形態では運営主体が異なる複数のチャットサーバ10が含まれてよい。
【0049】
共有される情報には画像や音声等もありテキストに限られないが、本実施形態では説明の便宜上、通知には主にテキストが用いられるとして説明している。例えば、チャットシステムは、グループ間の音声通話機能を提供してよい。音声通話は1対1でも1対N(≧2)でもよい。したがって、本実施形態でチャットシステムが会議室6の予約に関する情報を通知する際は、テキストの表示の他、音声メッセージの出力でもよい。なお、チャットシステムとしてはLINE(登録商標。以下、省略する。)、slack、Microsoft Teams(登録商標。以下、省略する。)等が知られているが、ボット(事前に決められている処理を実行するプログラム)から1又は複数のユーザに対して通知が可能なチャットシステムであればよい。
【0050】
チャットサーバ10も同様にアカウント(予約管理サーバ20のアカウントとは異なる)でユーザを管理するが、原則的に会議管理サーバ30はチャットサーバ10のアカウントを意識する必要はない。しかし、会議管理サーバ30はチャットサーバ10の任意のアカウントを指定して通知することができる。
【0051】
会議管理サーバ30は、一般的なサーバOSなどが搭載された1台以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現できる。会議管理サーバ30は社外ネットワークN2に関する処理として、予約管理サーバ20から会議室6の予約情報を取得し、予約情報に設定されている参加予定者を取得し、設定されているタイミングで参加予定者と対応付けられたチャットサーバ10のグループ(又は予約者など個別の者)に通知を送信する。また、社内ネットワークN1に関する処理として、会議室6へのチェックイン及びチェックアウトを管理したり、予約管理サーバ20から取得した会議室6の予約情報に基づいて電子機器70の電源等を制御したりする。
【0052】
社内ネットワークN1には会議室6、参加予定者の作業場所101、及び、管理者の作業場所102などがあり、参加予定者は各地から社内ネットワークN1を介して社外ネットワークN2にアクセスできる。社内ネットワークN1は例えばLAN(Local Area Network)である。会議室6、参加予定者の作業場所101、及び、管理者の作業場所102は同じ企業内のLANであるとは限らない。
【0053】
会議室6には会議室端末90、及び電子機器70が配置されている。会議室端末90と電子機器70は小規模なLAN又は専用線で通信することができる。電子機器は会議室端末90を経由することなく社内ネットワークN1及び社外ネットワークN2に接続できる。会議室端末90と電子機器70は無線又は有線のいずれで通信してもよい。なお、社内ネットワークN1はファイアウォール73の内側にあるため、社外ネットワークN2から社内ネットワークN1への直接の通信は困難になっている。
【0054】
会議室端末90は、会議室6を利用する予約者等の会議の参加者が操作する情報処理装置である。会議室の利用を受け付ける受付端末7となる。会議室端末90は会議室6の机の上に配置されていたり、会議室6の入り口に配置されたりしている。1つの会議室6に会議室端末90が複数、配置されていてもよい。会議室端末90は、一般的なOSなどが搭載された1台以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現できる。
【0055】
会議室端末90は会議管理サーバ30に会議室IDを送信し、当日の会議室6の予約情報などを表示する。また、電子機器70の電源ON、OFF等の制御情報を会議管理サーバ30から取得する。これにより、会議室端末90は電子機器70の電源をON及びOFFする。
【0056】
また、会議室端末90はチェックイン、チェックアウトなどのための待ち受け画面を表示し、チェックイン又はチェックアウトを会議管理サーバ30に知らせるために会議管理サーバ30と通信する。チェックインの際、会議室端末90は予約者から入力された会議識別情報と予め保持する会議室IDを会議管理サーバ30に送信するので、会議管理サーバ30は会議識別情報と会議室IDにより、会議室6を予約した予約者が予約した会議室6を使用することを確認できる。
【0057】
電子機器70は会議室6で使用され得る各種のオフィス機器である。例えば、電子黒板、複合機、プロジェクタ、デジタルサイネージ、デジタルカメラ等である。電子黒板とは、タッチパネル付大型ディスプレイを有しユーザが指示した盤面の座標を検出し座標を接続してストロークを表示する。この他、接続されたPCの映像を表示したり、他拠点の電子黒板と通信してストロークを同期したりすることができる。なお、電子黒板は、電子情報ボード、電子ホワイトボードと呼ばれる場合もある。
【0058】
複合機は、コピー機、スキャナ、プリンタ、ファクス送受信などの機能を有し、会議中の資料の印刷や資料のコピー、資料の電子化、資料の送信などに利用される。プロジェクタは画像を投影する装置である。例えば、端末装置60がディスプレイに表示する映像をスクリーン等に投影することで参加者の間で共有することを可能にする。デジタルサイネージは大型のディスプレイであり任意の静止画又は動画を表示するために使用される。デジタルカメラは紙の資料や電子黒板に表示された資料を各参加者が撮像して保存するために使用される。
【0059】
社内ネットワークN1には受付端末7が接続されている。受付端末7は1つ以上の会議室に共通に用意される。社内ネットワークN1に複数の受付端末7が接続されていてもよい。受付端末7の機能は会議室端末90と同様でよい。すなわち、予約情報の表示、チェックイン及びチェックアウトの受け付け等を行う。
【0060】
参加予定者の作業場所101には社内ネットワークN1に接続することができる端末装置60が配置されている。端末装置60は有線で通信しても無線で通信してもよい。端末装置60は参加予定者(予約者を含む)が会議室を予約する際に使用される情報処理装置であるが、会議室に持ち込むことも想定されている。参加予定者が携帯する情報処理装置である。
【0061】
端末装置60は、一般的なOSなどが搭載された1台以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現できる。端末装置60は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、ウェアラブルPC(サングラス型、腕時計型など)などである。ただし、通信機能を有しブラウザソフトウェア、又は、チャットサーバ10若しくは予約管理サーバ20に専用のアプリケーションソフトウェアが動作すればよい。例えば、カーナビ、ゲーム機、テレビ受像器なども端末装置60となりうる。
【0062】
端末装置60ではチャットサーバ10に専用のアプリケーションソフトウェア(以下、チャットアプリという)が動作し、更に、リソース予約システム100に専用のアプリケーションソフトウェア(以下、会議アプリという)が動作する。ただし、これらはブラウザソフトウェアで代用されてよい。
【0063】
管理者の作業場所102には社内ネットワークN1に接続することができる登録端末50が配置されている。登録端末50は有線で通信しても無線で通信してもよい。登録端末50は管理者が会議室端末90及び受付端末7に初期設定するための表示端末である。
【0064】
登録端末50も端末装置60と同様の情報処理装置でよい。ただし、主に会議管理サーバ30に管理者が設定するために使用されるので、チャットアプリや会議アプリはなくてよい。登録端末50は主にブラウザソフトウェアで会議管理サーバ30と通信し、Webページを表示する。
【0065】
<ハードウェア構成>
<<会議管理サーバのハードウェア構成>>
図5は、会議管理サーバ30のハードウェア構成図の一例である。図5は、会議管理サーバ30の概略的なハードウェア構成図の一例である。会議管理サーバ30は、コンピュータによって構築されており、図5に示されているように、CPU501、ROM502、RAM503、HD504、HDDコントローラ505(Hard Disk Drive)、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、バスライン510、キーボード511、ポインティングデバイス512、DVD-RWドライブ514(Digital Versatile Disk Rewritable)、メディアI/F516を備えている。
【0066】
これらのうち、CPU501は、サーバ5全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、通信ネットワークを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン510は、図5に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0067】
また、キーボード511は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
【0068】
<<受付端末>>
図6は受付端末7の一例のハードウェア構成図である。会議室端末90のハードウェア構成図も図6と同様とする。図6に示されているように、受付端末7は、CPU701、ROM702、RAM703、EEPROM704、CMOSセンサ705(Complementary Metal Oxide Semiconductor)、撮像素子I/F706、加速度・方位センサ707、メディアI/F709、GPS受信部711を備えている。
【0069】
これらのうち、CPU701は、受付端末7全体の動作を制御する。ROM702は、CPU701やIPL等のCPU701の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM703は、CPU701のワークエリアとして使用される。EEPROM704は、CPU701の制御にしたがって、アプリ等の各種データの読み出し又は書き込みを行う。CMOSセンサ705は、CPU701の制御にしたがって被写体(主に自画像)を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。なお、CMOSセンサではなく、CCD(Charge Coupled Device)センサ等の撮像手段であってもよい。撮像素子I/F706は、CMOSセンサ705の駆動を制御する回路である。加速度・方位センサ707は、地磁気を検知する電子磁気コンパスやジャイロコンパス、加速度センサ等の各種センサである。メディアI/F709は、フラッシュメモリ等の記録メディア708に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。GPS受信部711は、GPS衛星からGPS信号を受信する。
【0070】
また、受付端末7は、遠距離通信回路712、CMOSセンサ713、撮像素子I/F714、マイク715、スピーカ716、音入出力I/F717、ディスプレイ718、外部機器接続I/F719、近距離通信回路720、近距離通信回路720のアンテナ720a、及びタッチパネル721を備えている。
【0071】
これらのうち、遠距離通信回路712は、通信ネットワークを介して、他の機器と通信する回路である。CMOSセンサ713は、CPU701の制御にしたがって被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F714は、CMOSセンサ713の駆動を制御する回路である。マイク715は、音を電気信号に変える内蔵型の回路である。スピーカ716は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。音入出力I/F717は、CPU701の制御にしたがってマイク715及びスピーカ716との間で音信号の入出力を処理する回路である。ディスプレイ718は、被写体の画像や各種アイコン等を表示する液晶や有機EL(Electro Luminescence)などの表示手段の一種である。外部機器接続I/F719は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。近距離通信回路720は、NFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)等の通信回路である。タッチパネル721は、利用者がディスプレイ718を押下することで、受付端末7を操作する入力手段の一種である。
【0072】
また、受付端末7は、バスライン710を備えている。バスライン710は、図6に示されているCPU701等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0073】
<機能について>
図7は、予約管理サーバ20、チャットサーバ10、会議管理サーバ30、及び、登録端末50の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。
【0074】
<<予約管理サーバ>>
予約管理サーバ20は、通信部21、及び、予約情報管理部22を有する。予約管理サーバ20が有するこれら各機能部は、図5に示された各構成要素のいずれかが、HD504からRAM503に展開されたプログラムに従ったCPU501からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。
【0075】
通信部21は、会議管理サーバ30及び端末装置60と各種の情報を送受信する。通信部21は予約設定画面の画面情報を端末装置60に送信し、端末装置60から予約の設定を受信する。また、予約情報を会議管理サーバ30に送信する。
【0076】
予約情報管理部22は、ユーザが登録した予約情報を管理する。予約情報管理部22は会議管理サーバ30から要求された会議室6の予約情報を予約情報DB291から読み出して、通信部21を介して会議管理サーバ30に送信する。あるいは、予約情報が登録(又は変更)されると要求がなくても予約情報を会議管理サーバ30に送信する。予約管理サーバ20に予約者が会議室6を予約する方法としては一般的なWebアプリが使用されるものとする。
【0077】
予約管理サーバ20は記憶部29を有している。記憶部29は図5のRAM503及びHD504等により実現される。記憶部29には予約情報DB291(Data Base)が記憶されている。
【0078】
【表1】

表1は予約情報DB291に記憶されている予約情報の一例を示す。予約情報は会議室6の予約状況を管理するための情報である。予約情報には、予約IDに対応付けて予約者アカウント、会議名、会議室ID、開始時刻、終了時刻、及び、参加予定者アカウントの各項目が登録されている。予約IDは予約情報の1レコードを識別する識別情報である。IDはIdentificationの略であり識別子や識別情報という意味である。IDは複数の対象から、ある特定の対象を一意的に区別するために用いられる名称、符号、文字列、数値又はこれらのうち1つ以上の組み合わせをいう。予約ID以外のIDについても同様である。予約者アカウントは会議室6を予約した参加予定者のアカウントである。会議名は参加予定者が任意に付与した会議の名称である。会議室IDは社内ネットワークにある会議室6を識別する識別情報である。開始時刻は会議室6が予約された時間帯の始期(会議が開始される時刻)であり、終了時刻は会議室6が予約された時間帯の終期(会議が終わる時刻)である。参加予定者アカウントは会議に参加する予定の参加予定者のアカウントである。なお、表1のアカウントはいずれも予約管理サーバ20が発行したアカウントである。
【0079】
<<チャットサーバ>>
チャットサーバ10は、通信部11、及び、テキスト処理部12を有する。チャットサーバ10が有するこれら各機能部は、図5に示された各構成カテゴリのいずれかが、HD504からRAM503に展開されたプログラムに従ったCPU501からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。
【0080】
通信部11は、会議管理サーバ30と各種の情報を送受信する。本実施形態では会議管理サーバ30から会議室の予約に関する情報、ボットを識別する情報(後述するトークンなど)、及び、通知先のグループを特定する情報を受信する。このボットを識別する情報は、会議管理サーバ30のボットを作成した際に予めチャットサーバ10からボットの識別情報として通知されている。更に、予約者などの個人のアカウントが指定される場合もある。また、通信部11は参加予定者が会議室の予約に関する情報を既読した旨、又は、表示された会議室の予約に関する情報に対する参加予定者の応答を会議管理サーバ30に送信する。
【0081】
テキスト処理部12は、会議管理サーバ30から通知されたボットを識別する情報及び通知先のグループを特定する情報に基づき、ボットが発言する情報として、グループに属する参加予定者に会議室6の予約に関する情報を送信する。したがって、通知は参加予定者の数だけ行われる場合と、予約者又は通知先ユーザのみに行われる場合がある。また、特定の通知先にのみ会議室6の予約に関する情報を送信する。
【0082】
テキスト処理部12はいわゆるプッシュ通知を行うことができる。仕組みとしては、例えば以下のようなものがある。チャットアプリ60aはプッシュ通知用のID(トークン)を、OS(Operating System)のメーカが運営するサーバから受け取る。このサーバではトークンとデバイス(端末装置60)を紐付けておく。チャットアプリ60aはトークンとチャットアプリ60aのアカウントをチャットサーバ10に登録しておく。チャットサーバ10がプッシュ通知を行う場合、チャットアプリ60aのアカウントを特定するので紐付いたトークンを特定できる。チャットシステムはトークンを指定して通知内容をOSのメーカが運営するサーバに送信する。このサーバはトークンに紐付いたデバイス(端末装置60)に対しプッシュ通知する。
【0083】
また、チャットサーバ10は記憶部19を有している。記憶部19は図5のRAM503及びHD504等により実現される。記憶部19にはグループ情報DB191が記憶されている。
【0084】
【表2】

表2はグループ情報DB191に記憶されているグループ情報の一例を示す。グループ情報は同じグループに属するメンバのアカウントが登録された情報である。グループ情報には、ワークスペースとチャンネルに対応付けて、メンバアカウント1~n(表2ではn=4)、及び、ボットアカウントが登録されている。
【0085】
ワークスペースは企業や部署などの組織を識別するための識別情報である。本実施形態では複数のメンバがワークスペース(例えばA社)に所属している。ワークスペースは例えばURLであるが、一意性があればよい。更にワークスペースはチャットの目的等に応じた複数のチャンネルを有する。チャンネルは例えば、製品A用のグループ、製品B用のグループ等、共通する情報が交換されるメンバの集まりである。チャンネルにはワークスペースに所属するメンバのうちいずれかのメンバが所属している。つまり、通知先はワークスペースとチャンネルによって特定される。ただし、通知先の特定方法はチャットシステムによって異なるため、グループを一意に特定できる識別情報が存在すれば、その情報のみでも良いし、3つ以上の情報によって特定されてもよい。
【0086】
チャンネルは一意性が保証されている。メンバアカウント1~nはチャンネルのメンバのアカウントであり、このアカウントはチャットサーバ10により発行されたものである。本実施形態では、会議室6の予約に関する情報を通知するためのメンバとしてボットが登録される。ボットはいわば会議管理サーバ30の代理人又は架空のメンバということができる。ボットの発言(テキスト)がメンバアカウント1~nの端末装置60に送信される。
【0087】
ワークスペースとチャンネルは、会議管理サーバ30によって管理され、参加者が属するグループを識別するための情報になる。
【0088】
<<会議管理サーバ>>
会議管理サーバ30は、通信部31、情報対応付部32、予約情報取得部33、通知判断部34、制御情報生成部35、制御情報応答部36、会議情報通知部37、チェックイン管理部38、初期設定部39、認証部40、認証キー検証部41、管理制御部42、及び、予約情報送信部44を有する。会議管理サーバ30が有するこれら各機能部は、図5に示された各構成カテゴリのいずれかが、HD504からRAM503に展開されたプログラムに従ったCPU501からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。このプログラムは、プログラム配信用のサーバから配信されるか又は記憶媒体に記憶された状態で配布される。
【0089】
通信部31は、予約管理サーバ20、チャットサーバ10、登録端末50、及び、端末装置60と各種の情報を送受信する。通信部31は送信部31aと受信部31bを有している。受信部31bは予約管理サーバ20から予約情報を受信し、会議室端末90又は受付端末7から予約情報の要求を受信する。また、受信部31bは会議室端末90又は受付端末7からチェックイン要求を受信する。また、受信部31bは管理者が操作する登録端末50からチャットシステムのグループとアカウントの対応付けを受け付ける。送信部31aはチャットサーバ10に会議室の予約に関する情報を送信し、会議室端末90又は受付端末7に予約情報を送信する。
【0090】
情報対応付部32は、主に事前の登録作業に関する処理を行う。すなわち、管理者が操作する登録端末50等からドメインの登録を受けつけ顧客ドメインDB495に登録し、登録端末50等から送信されたチャットシステムのワークスペース及びチャンネルと予約管理サーバ20のアカウントを対応付けて対応付情報DB491に登録する。
【0091】
予約情報取得部33は、リソース予約システム100を利用する顧客のアカウントを指定して予約管理サーバ20から予約情報を取得して会議管理情報として会議管理情報DB493に登録する。あるいは変更があった予約情報を受信する。したがって、予約管理サーバ20の予約情報の少なくとも一部の予約情報が会議管理情報DB493に記憶される。予約情報取得部33は、予約管理サーバ20が保持する予約情報のうち現在から所定期間未来の予約情報を取得する。所定期間はどのくらい先の会議まで会議室6の予約に関する情報を通知するかによって定まる。
【0092】
通知判断部34は、会議管理情報の中に通知する条件を満たす開始時刻の予約があるか否かを判断する。例えば、通知設定DB496を参照し、予約の開始時刻から逆算して設定された日時になると通知すると判断する。なお、例えばリマインダー用のボット、予約受付用のボット等、役割ごとにボットが分けられている場合、処理に応じてボットを特定する。
【0093】
会議情報通知部37は、通知判断部34が通知すると判断すると、ボットを識別する情報(例えばslackではトークン)及び通知先のグループを特定する情報を指定して会議室6の予約に関する情報を通知することをチャットサーバ10に要求する。なお、通知は何回に分けて行われるが、そのうちの少なくとも1回の通知に会議識別情報を含める。会議識別情報は、予約された会議室6を予約した時間帯に参加者が使用する権利を有することを会議管理サーバ30が確認するための情報である。会議情報通知部37は、少なくとも最終的な通知の前に会議識別情報を生成する。なお、会議識別情報は会議識別情報DB494に登録される。
【0094】
制御情報生成部35は、会議管理情報を参照して電子機器70の制御情報を生成し、制御情報を制御情報DB497に登録する。例えば、会議の開始時刻の数分前になると電子機器70の電源をONする制御情報を生成し、チェックアウトを検出すると電子機器70の電源をOFFする制御情報を生成する。制御情報は制御情報DB497に記憶される。
【0095】
制御情報応答部36は、会議室6の会議室端末90から制御情報があるかどうかの問い合わせを受け付け、制御情報DB497を参照し、会議室6に対応する制御情報を会議室端末90に送信する。
【0096】
チェックイン管理部38は、会議室へのチェックイン・チェックアウトを管理する。また、主にチェックイン・チェックアウトに伴う会議のステータスを会議管理情報DB493に登録する。チェックインは、予約IDで特定される会議の開始時刻の5~10分前(この時間は設定により変更できる)になると認められる。そして、会議室端末90が送信する会議室IDと会議識別情報の組が会議識別情報DB494に登録されている場合にチェックインを許可する。
【0097】
初期設定部39は、会議室端末90又は受付端末7の初期設定に関する処理を行う。例えば、会議室端末90の初期設定については、リソース予約システム100の管理者の登録端末50に会議室のリストを提供し、リソース予約システム100の管理者が選んだ会議室の会議室IDと会議室名を特定し、認証キーを生成して、会議管理サーバ30のURL(Uniform Resource Locator。会議管理サーバ30のアドレス情報)を登録端末50に送信する(通信設定情報を送信する)。また、受付端末7の初期設定については管理者が指定した会議室をグループに所属させる。同様に、会議室ごとに認証キーと会議管理サーバ30のURLを登録端末50に送信する。また、初期設定部39はグループIDを登録端末50に送信すると共に、会議室設定情報DB498の会議室に対応付けて登録する。
【0098】
認証部40は、ログイン情報DB499のログインパスワードとユーザIDに基づいて管理者を認証する。
【0099】
認証キー検証部41は会議室端末90から送信される認証キーが、会議室設定情報DB498に登録されているものと一致するかどうかにより、会議室端末90を認証する。したがって、正しい認証キーを有する会議室端末90しか予約情報を取得できない。
【0100】
管理制御部42は会議室ごとに、会議室設定情報DB498に登録されている管理開始フラグがTrueか否か、及び、予約情報の取得が要求されたか否かを確認する。後述するように、管理開始フラグは会議室の管理を開始してよいか否かを示すフラグである。
【0101】
予約情報送信部44は、会議室端末90からの要求に対し、会議管理情報DB493に記憶されている予約情報(会議管理情報)を送信する。ただし、認証キーによる認証が成功し、管理開始フラグがTrueに設定されている必要がある。予約情報送信部44はJSON形式、XML形式、CVS(Comma-Separated Values)形式などで送信すればよい。予約情報は繰り返し送信されるので容量が少ない形式が有利である。
【0102】
また、会議管理サーバ30は記憶部49を有している。記憶部49は図5のRAM503及びHD504等により実現される。記憶部49には、対応付情報DB491、会議管理情報DB493、会議識別情報DB494、顧客ドメインDB495、通知設定DB496、制御情報DB497、会議室設定情報DB498、及び、ログイン情報DB499が記憶されている。
【0103】
【表3】

表3は対応付情報DB491に記憶されている対応付情報の一例を示す。対応付情報は予約管理システムのアカウントとチャットシステムのグループを対応付ける情報である。対応付情報は、ワークスペース、チャンネル及びメンバアカウント1~n(表ではn=4)の各項目を有する。ワークスペースとチャンネルは上記のとおりである。メンバアカウント1~nには予約管理サーバ20が発行した各参加者のアカウントが登録される。また、表3に示すようにチャットシステムのアカウントが登録されてよい。グループに対して通知を行うためには予約管理サーバ20に対して会議を予約したユーザの予約管理サーバ20のアカウントと通知先のグループ及びチャンネルを特定するための情報(本実施形態ではワークスペースとチャンネル名)があればよく、必ずしもグループに所属するすべてのメンバのアカウントが登録されている必要はない。ただし、個人ユーザ宛に通知する場合、それぞれのチャットシステムのアカウント情報が必要なため、表3のように登録されていてもよい。
【0104】
【表4】

表4は会議管理サーバ30の会議管理情報DB493が記憶する会議管理情報の一例を示す。会議管理情報DB493には予約情報が記憶されるので、表4では表1の予約情報DB291との相違を説明する。表4の会議管理情報はステータスの項目を有する。ステータスは、予約の状況を意味する。例えば、会議室6の予約に関する情報の通知済み、利用確定、チェックイン待ち、チェックイン済み、チェックアウト済み、又は、キャンセル(取り消し)等の状況が登録される。
【0105】
【表5】

表5は会議識別情報DB494に記憶されている会議識別情報管理情報の一例を示す。会議識別情報管理情報は会議室6の予約ごとに会議識別情報を管理する情報である。会議識別情報管理情報は、予約ID、会議室ID、及び、会議識別情報の各項目を有する。これらについてはステータスを除き予約情報と同じであり(予約管理サーバ20から受信した予約情報)、既出であるため説明は省略する。なお、予約IDが登録されているのは、同じ会議室6の予約を識別するためである。ステータスは、予約の状況を意味する。例えば、会議室の予約に関する情報の通知済み、利用確定、チェックイン済み、チェックアウト、又は、キャンセル(取り消し)等の状況が登録される。
【0106】
【表6】

表6は顧客ドメインDB495に記憶されている顧客ドメイン情報の一例を示す。顧客ドメイン情報は顧客のドメインと顧客の管理者のアカウントを管理する情報である。顧客ドメイン情報には顧客のドメイン名と顧客の管理者アカウントが対応付けて登録されている。表6の顧客のドメインは予約管理サーバ20が発行したアカウント(メールアドレス)のドメインである。また、管理者アカウントは、顧客の管理者(代表する)のアカウントである。なお、表6のアカウントは予約管理サーバ20が発行したものである。
【0107】
【表7】

表7は通知設定DB496に記憶されている通知設定情報の一例を示す。通知設定情報は顧客ごとに通知に関する設定を保持する。通知設定情報には、顧客ドメイン名と通知設定が対応付けて登録されている。通知設定には、会議の開始時刻のどのくらい前に、会議室6の予約に関する情報を通知するかのタイミングが設定されている。あるいは決まった日時が設定されていてもよい。また、タイミングは1つである必要はなく、1つの顧客に複数回の通知設定が登録されていてもよい。
【0108】
【表8】

表8は制御情報DB497に記憶されている制御情報の一例を示す。制御情報は会議室6の電子機器70を制御するための情報である。制御情報は、会議室ID、及び、制御内容の各項目を有する。制御内容は、電子機器70の具体的な制御方法である。会議管理サーバ30は電子機器70ごとに詳細な制御内容を設定できる。また、制御する時刻が登録されないのは、社外ネットワークの会議管理サーバ30から会議室端末90に送信することが困難であり、会議室端末90が会議管理サーバ30にアクセスし、この時、制御情報が生成されていれば制御内容を送信するからである。
【0109】
【表9】

表9は、会議室設定情報DB498に記憶されている会議室設定情報の一例を示す。会議室設定情報は会議室ごとの設定に関する情報である。会議室設定情報は、顧客IDに対応付けて、会議室名称、会議室ID、会議室の状態、認証キー、管理開始フラグ、リソースグループ、運用ルール、グループID、及び、グループ名の各項目を有する。
・会議室名称は会議の参加者が認識している会議室の一般的な名称であり、例えば会議室の入り口に提示されているものをいう。
・会議室IDは上記のように会議室を一意に識別する識別情報である。簡易的には、会議室IDは予約管理サーバ20と共通とすることができる。また、変換テーブルを設けることで、予約管理サーバ20と別に管理者が設定することもできる。
・会議室の状態は会議室端末90又は受付端末7の初期設定が終了したか、通信が可能か等を示す。
接続中:一定期間内に通信が確認できている状態
セットアップ前:初期設定の前
接続断:一定期間以上、通信がない状態
・認証キーは会議管理サーバ30が会議室端末90又は受付端末7を認証するための認証情報となる。初期設定により認証キーが会議室端末90又は受付端末7に設定される。認証キーは総当たり方式で特定できない程度に長い桁数の数字、アルファベット、記号などの組み合わせである。認証キーは会議管理サーバ30が決定しても管理者が決定してもよい。
・管理開始フラグは、会議室端末90又は受付端末7の初期設定が終わった後に、会議室の管理を会議管理サーバ30が開始するか否かを示すフラグ(True:開始する False:開始しない)である。管理開始フラグがあることで、初期設定が完了してから会議室端末90の配置までのタイムラグで生じる不都合(予約が自動的にキャンセルされてしまう)を抑制できる。
・リソースグループは、会議室の管理上のグループであり、会議室が存在する例えば事業所や棟の違いを表す。必ずしも必須ではない。
・運用ルールは、チェックインが可能となる時間、自動キャンセル時間、又は、電子機器の自動起動をするかしないかなど、会議室の運用に関するどのルールを適用するかを示す。例えば、Defaultは社員用のルールを、Guestは来客者のルールを、Executiveは役員用のルールを示す。
・グループIDの項目には、管理者がグループ化した複数の会議室が所属するグループの識別情報が設定される。例えば、B-1からB-3の会議室はG-001にグループ化されていることが分かる。グループに所属しない会議室ではグループIDの項目が設定されない。
・グループ名の項目には、管理者が入力したグループ名が設定される。グループに所属しない会議室ではグループの項目が設定されない。
【0110】
各項目のうち、会議室名称、会議室ID、管理開始フラグ(初期値はFalse)、リソースグループ、及び、運用グループは、予約管理サーバ20から送信されたものを使用してよい。あるいは、管理者が会議管理サーバ30に対し設定できる。会議室の状態の初期状態(提供者の設定直後)は「セットアップ前」であるが、通信の状況によって遷移する。認証キーは初期設定時に例えば会議管理サーバ30が採番して設定する。管理開始フラグは管理者が設定する。グループIDの項目は管理者がグループ化したタイミングで会議管理サーバ30が設定し、グループ名の項目は管理者が設定する。
【0111】
【表10】

表10はログイン情報DB499に記憶されているログイン情報の一例を示す。ログイン情報は管理者が会議管理サーバ30にログインするための情報である。ログイン情報は、顧客ID、ログインパスワード、ユーザID、及び、サーバURLの各項目を有する。管理者がログインパスワード、及び、ユーザIDで会議管理サーバ30にログインし、登録端末50に各種の画面を表示させる。ログインにより管理者が会議室端末90又は受付端末7を配置する会議室がある顧客が特定される。また、ログイン情報DB499には顧客に割り当てられたサーバURLが登録されており、顧客の会議室端末90又は受付端末7が会議管理サーバ30と通信できる。サーバURLは会議管理サーバ30のうち顧客に割り当てられたURLであり、会議室端末90がサーバURLにアクセスすることで顧客の予約情報を取得できる。ただし、サーバURLは複数の顧客に共通でもよい。
【0112】
<<登録端末>>
登録端末50は、通信部51、操作受付部52、及び、表示制御部53を有する。登録端末50が有するこれら各機能部は、図5に示された各構成要素のいずれかが、HD504からRAM503に展開されたプログラムに従ったCPU501からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。このプログラム(例えばブラウザ)は、プログラム配信用のサーバから配信されるか又は記憶媒体に記憶された状態で配布される。
【0113】
登録端末50は、会議管理サーバが提供するWebページを介して管理者が会議室に関する各種の設定を行うための端末である。この設定の1つに初期設定がある。なお、初期設定には端末装置60が使用されてもよい。
【0114】
通信部51は、会議管理サーバ30及び予約管理サーバ20と各種の情報を送受信する。本実施形態では、会議管理サーバ30に会議室のグループ化に関する情報を送信する。
【0115】
操作受付部52は、登録端末50に対する参加者の各種の操作を受け付ける。表示制御部53は各種の画面の画面情報を解釈してディスプレイ506に表示する。操作受付部52と表示制御部53は例えばブラウザの機能を有し、Webアプリを実行できる。例えば、会議管理サーバ30から受信した画面情報に基づいて画面を表示し、操作受付部52はグループ化する会議室を受け付ける。
【0116】
<<端末装置>>
図8は、端末装置60、会議室端末90及び受付端末7の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。電子機器70の機能については必要に応じて説明する。
【0117】
端末装置60は、通信部61a、操作受付部61b、表示制御部61c、チャット通信部62、テキスト表示部63、アプリ通信部64、サーバ通信部65、表示制御部66、アプリ通信部67、及び、端末通信部68を有する。端末装置60が有するこれら各機能部は、図5に示された各構成カテゴリのいずれかが、HD504からRAM503に展開されたプログラムに従ったCPUからの命令により動作することで実現される機能又は手段である。このプログラムは、プログラム配信用のサーバから配信されるか又は記憶媒体に記憶された状態で配布される。端末装置60ではチャットアプリ60aと会議アプリ60bが動作しているので、プログラムにはチャットアプリ60aと会議アプリ60bが含まれる。
【0118】
通信部61aは、会議管理サーバ30及び予約管理サーバ20と各種の情報を送受信する。操作受付部61bは、端末装置60に対する参加者の各種の操作を受け付ける。表示制御部61cは各種の画面の画面情報を解釈してディスプレイ506に表示する。操作受付部61bと表示制御部61cは例えばブラウザの機能を有し、Webアプリを実行できる。例えば、予約管理サーバ20から受信した予約設定画面を表示し、操作受付部61bは予約者が設定する予約情報を受け付ける。
【0119】
チャットアプリ60aのチャット通信部62は、チャットサーバ10と各種の情報の送受信を行う。本実施形態ではチャットサーバ10から会議室6の予約に関する情報を受信し、既読であること、会議室6が利用される又はキャンセルされるか、等をチャットサーバ10に通知する。
【0120】
チャットアプリ60aのテキスト表示部63は、チャットサーバ10から送信されたテキスト(会議室6の予約に関する情報)を表示する。例えば、発言元はボットでありボットが入力したかのようにテキストを表示する。
【0121】
チャットアプリ60aのアプリ通信部64は、会議アプリ60bを呼び出すと共に会議識別情報を会議アプリ60bに送信する。チャットサーバ10は、会議室6の予約に関する情報を通知する際、会議アプリ60bを識別する情報を端末装置60に送信しているので、チャットアプリ60aはOSに対し会議アプリ60bを指定し会議識別情報の通知を依頼する。OSは会議アプリ60bを起動することができる。
【0122】
会議アプリ60bのサーバ通信部65は会議管理サーバ30と通信する。会議識別情報を含む画像コードを会議管理サーバ30から取得することなどを行う。サーバ通信部65は図5のCPU501が会議アプリ60bを実行すること等により実現される。画像コードはチェックイン時の認証に使用される。認証用の数桁の数字でもよい。
【0123】
会議アプリ60bの表示制御部66は、会議識別情報が含まれる画像コード等をディスプレイ506に表示する。会議アプリ60bのアプリ通信部67は、OSを介して、チャットアプリ60aから各種の情報(会議室6の予約に関する情報に含まれる会議識別情報等)を取得する。
【0124】
端末通信部68は、会議室端末90と通信し会議識別情報等を送信する。端末通信部68は、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信で会議室端末90の存在を検出し、会議室端末90を検出すると会議識別情報を送信する。また、会議室端末90に対し画像コードを表示する機能を提供する。
【0125】
<<会議室端末>>
会議室端末90はサーバ通信部91、端末装置通信部92、操作受付部93、表示制御部94、電子機器通信部95、端末認証部96、撮像部97、デコード部98、設定記録部98-2、及び、予約情報要求部98-3を有する。会議室端末90が有するこれら各機能部は、図6に示された各構成カテゴリのいずれかが、EEPROM704からRAM703に展開されたプログラムに従ったCPU701からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。このプログラムは、プログラム配信用のサーバから配信されるか又は記憶媒体に記憶された状態で配布される。
【0126】
サーバ通信部91は、サーバURL993を宛先にして会議管理サーバ30と通信する。会議室端末90は社内ネットワークに存在するため会議管理サーバ30から会議室端末90と通信することは困難である。このため、サーバ通信部91はポーリング(定期的に会議管理サーバ30と通信する)やWebSocketなどの通信技術で会議管理サーバ30と通信する。サーバ通信部91からの通信がない場合、会議室設定情報DB498に接続断が登録される。サーバ通信部91はHTTPなどの通信プロトコルで通信すればよく、通信プロトコルは特に制限しない。
【0127】
本実施形態のサーバ通信部91は予約情報を受信し、チェックイン時に、端末装置通信部92が端末装置60から受信した会議識別情報又は手で入力された会議識別情報を会議管理サーバ30に送信する。また、サーバ通信部91は会議管理サーバ30から制御情報を受信する。
【0128】
端末装置通信部92は端末装置60と通信する。本実施形態では会議識別情報等を受信する。電子機器通信部95は、電子機器70と通信する。本実施形態ではサーバ通信部91が受信した制御情報を電子機器70に送信する。
【0129】
表示制御部94はディスプレイ718に端末アプリ90aが生成する画面を表示する。この画面はチェックイン、チェックアウトなどが可能な待ち受け画面である。操作受付部93は会議室端末90に対する各種の操作を受け付ける。
【0130】
端末認証部96は、入力された管理者パスワードが正しいか否かに基づいて端末アプリへの管理者のログインを認証する。会議室に配置された会議室端末90は、不特定の参加者により操作可能であるため、認証機能がないと初期設定を変更されるおそれがあるためである。
【0131】
撮像部97は主に画像コードを撮像する。管理者がCMOSセンサ705の画角に画像コードが入るように会議室端末90を操作すると、撮像部97は画像コードを認識して自動的に画像データを生成する。デコード部98は、撮像部97が撮像した画像コードをデコードして通信設定情報を復元する。
【0132】
設定記録部98-2は、デコード部98がデコードした通信設定情報(会議室ID、認証キー、サーバURL、会議室名称)を記憶部99に記憶させる。
【0133】
予約情報要求部98-3は、予約情報を取得する定期的なタイミングになるとサーバ通信部91を介して会議室IDと認証キーを繰り返し会議管理サーバ30に送信する。この応答として、予約情報要求部98-3はサーバ通信部91を介して予約情報を取得する。予約情報は変更があった場合にだけ取得すればよい。タイミングは数秒~数分ごとの周期である。周期が短い方が早期に予約情報を更新できるが、通信負荷も高くなるため、両者を考量して決定される。本実施形態では例えば30秒とする。また、サーバ通信部91を介して少なくとも当日の会議室6の会議管理情報(予約情報)等を受信できる。
【0134】
また、会議室端末90は記憶部99を有している。記憶部99は図6のROM702及びEEPROM704等により実現される。記憶部99には会議室ID991、認証キー992、サーバURL993、会議室名称994、アプリID995、管理者パスワード996、及び、電子機器70のIPアドレス997が記憶されている。
【0135】
会議室ID991、認証キー992、サーバURL993及び会議室名称994は初期設定により記憶される。アプリID995は会議室端末90で動作する端末アプリ90aの識別情報である。アプリIDは情報処理端末の種類(例えば会議室端末90か受付端末7か)を会議管理サーバ30に知らせるために使用される。アプリIDは端末アプリ90aに特有の番号であるか又は特有の番号を一部に含んでいる。アプリIDは、例えば端末アプリのUUID(Universally Unique Identifier)でもよい。UUIDは特定の管理がなくても全世界で2つ以上のアイテムが同じ値を持つことがない一意な識別子である。
【0136】
管理者パスワード996は端末アプリ90aのインストール時又は初回の起動時に管理者が設定する。電子機器70のIPアドレス997は必要に応じて管理者が設定する。
【0137】
<<受付端末>>
受付端末7はサーバ通信部91b、操作受付部93b、表示制御部94b、端末認証部96b、撮像部97b、デコード部98b、設定記録部98-2b、及び、予約情報要求部98-3bを有する。受付端末7が有するこれら各機能部は、図6に示された各構成カテゴリのいずれかが、EEPROM704からRAM703に展開されたプログラムに従ったCPU701からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。このプログラム(受付アプリ)は、プログラム配信用のサーバから配信されるか又は記憶媒体に記憶された状態で配布される。また、受付端末7が有するこれらの機能は端末アプリの機能と同等なため、説明は省略する。
【0138】
また、受付端末7は記憶部99bを有している。記憶部99bは図6のROM702及びEEPROM704等により実現される。記憶部99bにはグループID998b、1つ以上の認証キー992b、サーバURL993b、アプリID995b、管理者パスワード996b、及び、グループ名999bが記憶されている。すなわち、受付端末7では会議室IDと会議室名称でなくグループID998とグループ名が記憶され、電子機器IPアドレスがない。
【0139】
<会議管理サーバの初期設定部について>
図9は、初期設定部39の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。初期設定部39は設定画面生成部391、認証キー生成部392、暗号化部393、画像コード生成部394、URL生成部396、及び、情報管理部395、を有している。また、記憶部49は図7の記憶部49と同じものである。初期設定部39は各機能を制御して必要な処理を行わせる。
【0140】
情報管理部395は、記憶部49に記憶されている各種の情報を読み出し、情報を必要とする機能(設定画面生成部391、認証キー生成部392、暗号化部393、画像コード生成部394、URL生成部396)に送出する。
【0141】
設定画面生成部391は、各種の画面の画面情報を生成し、通信部31を介して登録端末50に送信する。画面情報は、HTML、CSS(Cascade Style Sheet)、及びJavaScript(登録商標)等により作成される。JavaScript(登録商標)によりブラウザ上で動作するWebアプリの一画面として画面が提供される。
【0142】
暗号化部393は、会議室端末90の初期設定の場合は通信設定情報を暗号化し、受付端末7の初期設定の場合はグループIDとグループ名(認証キーとサーバURLを含んでもよい)を暗号化する。ただし、暗号化は必須でない。
【0143】
画像コード生成部394は暗号化された情報を画像コードにエンコードする。URL生成部396はグループIDを含むURLを作成するか、又は、グループIDに対応付けられたURLを作成する。
【0144】
通信設定情報(会議室ID、認証キー、サーバURL、会議室名称)は、簡単に言うと、会議室端末90が会議管理サーバ30と通信するために必要な情報である。このうちサーバURLは通信先を特定するための情報であり、認証キーは認証を受けるための情報であり、会議室IDはどの会議室からの通信であるかを通知するための情報である。会議室名称は会議室端末90が表示するための情報であるため、通信設定情報に含まれていなくても支障はない。サーバURLは端末アプリ又は受付アプリに設定されていればなくてもよい。
【0145】
<受付端末がグループIDを保存するまでの処理及び画面遷移>
続いて、図10図28を用いて受付端末7がグループIDを保存するまでの処理及び画面遷移について説明する。図10は、受付端末7がグループIDを保存する処理を説明するシーケンス図の一例である。
【0146】
S1、S2:会議管理サーバ30の予約情報取得部33は事前に予約管理サーバ20から顧客ごとに全ての会議室の情報を取得しておく。これにより、会議室設定情報DB498に取得した情報が登録される。会議室の情報は頻繁には変化しないので、1日に1回など低頻度に取得しておけばよい。また、予約情報取得部33は予約管理サーバ20から定期的に又は予約情報に更新があった場合に予約情報を取得する。
【0147】
S3:受付端末7を初期設定する管理者は登録端末50のブラウザを起動して(専用のアプリでもよい)、会議管理サーバ30にログインするための操作を入力する。図11にログイン画面の一例を示す。例えば、認証情報としてユーザIDとパスワードを入力する。
【0148】
S4:登録端末50の操作受付部52は認証情報の入力を受け付け、通信部51が認証情報を指定してログイン要求を会議管理サーバ30に送信する。会議管理サーバ30の認証部40はログイン情報DB499のログインパスワードとユーザIDに基づいて管理者を認証する。ここでは認証が成功したものとする。これにより登録端末50は初期画面を表示する。図12に初期画面の一例を示す。
【0149】
S5:次に、管理者は登録端末50にグループ一覧を表示する操作を入力する。グループ一覧の表示とは会議管理サーバ30に登録されているグループの一覧を表示することをいう。
【0150】
S6:登録端末50の操作受付部52は操作を受け付け、通信部51がグループ一覧表示要求を会議管理サーバ30に送信する。
【0151】
S7:会議管理サーバ30の受信部31bはグループ一覧表示要求を受信し、設定画面生成部391が会議室設定情報DB498を参照してグループ一覧画面の画面情報を生成する。
【0152】
S8:会議管理サーバ30の送信部31aはグループ一覧画面の画面情報を登録端末50に送信する。登録端末50の通信部51はグループ一覧画面の画面情報を受信し、表示制御部53がグループ一覧画面を表示する。図13にグループ一覧画面410の一例を示す。
【0153】
S9:管理者はグループ一覧画面410において、新規グループを作成する操作を入力する。新規グループの作成とは新たにグループを作成することをいう。
【0154】
S10:登録端末50の操作受付部52は操作を受け付け、通信部51が新規グループ作成要求を会議管理サーバ30に送信する。
【0155】
S11:会議管理サーバ30の受信部31bは新規グループ作成要求を受信し、設定画面生成部391が新規グループ作成画面の画面情報を生成する。
【0156】
S12:会議管理サーバ30の送信部31aは新規グループ作成画面の画面情報を登録端末50に送信する。登録端末50の通信部51は新規グループ作成画面の画面情報を受信し、表示制御部53が新規グループ作成画面を表示する。図14に新規グループ作成画面420の一例を示す。
【0157】
S13:管理者は新規グループ作成画面420において、グループ名を入力し、会議室の選択を開始する。これにより、設定画面生成部391が会議室設定情報DB498を参照して会議室一覧画面の画面情報を生成するので、登録端末50は会議室一覧画面を表示する。図15に会議室一覧画面430の一例を示す。会議室一覧画面430において、管理者はグループに所属させる会議室を選択する操作を入力する。すなわち、複数の会議室をグループ化する。
【0158】
S14,S15:登録端末50の操作受付部52は操作を受け付け、通信部51がグループ対象リソース(例えば、会議室ID)を会議管理サーバ30に送信する。会議管理サーバ30の受信部31bは会議室IDを受信して情報管理部395が保存しておき、送信部31aが保存OKを登録端末50に送信する。ステップS13~S15は会議室の数だけ繰り返し実行される。あるいは、管理者が一度に複数の会議室を指定してもよい。ステップS13~S15の間に登録端末50は会議管理サーバ30にグループ名を送信する。
【0159】
S16:グループ化する会議室の選択を終えると、管理者は会議室一覧画面において選択完了を入力する。これにより、登録端末50はグループ登録確認画面を表示する。図16にグループ登録確認画面440の一例を示す。管理者がグループ登録確認画面440でグループに登録する会議室を確認すると、グループ情報の登録のためにグループ情報を保存する操作を入力する。グループ情報は、グループ名、グループID及び会議室IDである。
【0160】
S17:登録端末50の操作受付部52は操作を受け付け、通信部51がグループ名を含むグループ情報保存要求を会議管理サーバ30に送信する。グループ名はステップS9~S17の間に送信されればよい。
【0161】
S18:会議管理サーバ30の受信部31bはグループ名を含むグループ情報保存要求を受信し、情報管理部395がグループ情報を保存する。すなわち、グループIDを採番し、会議室設定情報DB498において、ステップS13、S14で送信された会議室IDにグループIDとグループ名を登録する。なお、会議室設定情報DB498において認証キーが生成されていない会議室が選択された場合、認証キーも生成される。
【0162】
S19:また、画像コード生成部394はグループIDとグループ名とを含む画像コードを生成する。画像コード生成部394はグループIDに画像コードを対応付けておく。シーケンス図には明示しないが画像コードには会議室の数だけの認証キーと1つのサーバURLが含まれる。認証キーは会議室に共通でもよい。サーバURLについては受付アプリに登録されている場合、省略してよい。
【0163】
S20:会議管理サーバ30の送信部31aは保存OKを登録端末50に送信する。保存OKと共に、設定画面生成部391が会議室設定情報DB498を参照してグループ一覧画面の画面情報を生成して登録端末50に送信するので、登録端末50は、会議管理サーバ30から取得したグループ一覧画面を再度、表示する。図17にグループ一覧画面450の一例を示す。
【0164】
S21:管理者はグループ一覧画面450において登録端末50に、グループを指定して画像コードを表示する操作を入力する。グループ一覧画面450の画像コード/URLは画像コード又はURLを選択的に押下できる場合と、2つをまとめて押下できる場合がある。ここではまとめて押下されたか又は画像コードが押下された場合を説明する。
【0165】
S22:登録端末50の操作受付部52は操作を受け付け、通信部51がグループIDを指定して画像コード表示要求を会議管理サーバ30に送信する。
【0166】
S23:会議管理サーバ30の受信部31bは画像コード表示要求を受信し、設定画面生成部391がグループIDに対応付けられている画像コードを表示する画像コード表示画面の画面情報を生成する。画像コード生成部394はこのタイミングで画像コードを生成してもよい。これにより、グループ名や会議室等に変更があっても変更後のグループ名や会議室で画像コードを生成できる。
【0167】
S24:会議管理サーバ30の送信部31aは画像コード表示画面の画面情報を登録端末50に送信する。登録端末50の通信部51は画像コード表示画面の画面情報を受信し、表示制御部53が画像コード表示画面を表示する。図18に画像コード表示画面460の一例を示す。
【0168】
S25:次に、管理者は受付端末7をサーバURLに接続させるため、受付端末7を操作して受付アプリを起動させる(起動していれば起動操作は不要である)。受付端末7へのログインは必要ない。これは、管理者が画像コードを表示する場合、すでに会議管理サーバ30から認証を受けているためである。ただし、管理者パスワードを使った認証も可能である。図19に受付アプリの起動画面470の一例を示す。また、管理者は受付端末7に画像コードを撮像させるため、受付端末7を操作してカメラを起動させる。
【0169】
S26:受付端末7のカメラが起動し、撮像が可能になる。
【0170】
S27:次に、管理者は受付端末7に画像コードを撮像させる。例えば、CMOSセンサ713の画角に入るように登録端末50を保持する。
【0171】
S28:受付端末7の撮像部97bは動画のように撮像しているので、画像コードを自動的に検出する。デコード部98bは検出された画像コードをデコードして、グループIDとグループ名を取得する(認証キーとサーバURLを含んでよい)。これにより、受付端末7の表示制御部94bはグループ設定画面を表示する。図20にグループ設定画面480の一例を示す。
【0172】
S29:また、受付端末7の設定記録部98-2bはグループID、グループ名、認証キー、及び、サーバURLを記憶部99bに記憶しておく。これにより、受付端末7はグループIDを指定して予約情報を取得できる。なお、すでにグループID等が記憶されている場合、上書きしてよい。これにより、管理者は受付端末7を新たに配置できる。また、会議室IDが記憶されていた場合も上書きしてよい。会議室端末90を受付端末7に転用できる。受付端末7が上書きするかどうかを受け付けるダイアログを表示し、ユーザによる応答に応じて上書きするかどうか制御してもよい。複数のグループIDが記憶された場合、それぞれに基づいて予約情報が取得される。
【0173】
S30:グループIDが記憶されると、受付端末7の予約情報要求部98-3bは、グループID及び認証キーを指定して、サーバURLで指定される会議管理サーバ30に予約情報を要求する。以降は、定期的に予約情報を要求する。
【0174】
S31:会議管理サーバ30の受信部31bは予約情報の要求を受信すると、認証キー検証部41が認証キーを検証する。すなわち、会議室IDで特定される認証キーを会議室設定情報DB498から取得して、会議室端末90から送信された認証キーと一致するか否かを判断する。認証キーの検証が成功すると、初期設定部39は会議室設定情報DB498の会議室端末の状態を接続中に変更する。次に、管理開始フラグがTrueの場合に、予約情報送信部44がグループIDに対応付けられている会議室IDを会議室設定情報DB498から取得し、この会議室IDに対応付けられている予約情報を会議管理情報DB493から取得する。会議管理サーバ30の送信部31aは予約情報を受付端末7に送信する。
【0175】
S32:受付端末7のサーバ通信部91bは予約情報を受信し、表示制御部94bが予約情報を待受画面に表示する。図21に待受画面490の一例を示す。
【0176】
S33:待受画面490の状況732aが「入室待ち」になると、ユーザが会議室を指定して利用開始(チェックイン)を受付端末7に入力できる。受付端末7の操作受付部93bは入力を受け付ける。ユーザは例えば、自分が予約した会議室の「入室待ち」を押下する。受付端末7が会議識別情報の入力画面を表示するので、ユーザは会議識別情報を入力する。
【0177】
S34:受付端末7の操作受付部93bは会議識別情報の入力を受け付け、サーバ通信部91bが会議室IDと会議識別情報を指定して利用開始要求を会議管理サーバ30に送信する。
【0178】
S35:会議管理サーバ30の受信部31bは利用開始要求を受信し、受付端末7が送信した会議室IDと会議識別情報が会議識別情報DB494に登録されている場合、チェックイン管理部38が利用を許可する。チェックイン管理部38は会議管理情報DB493のステータスをチェックイン済みに変更する。また、自動キャンセルのタスクを削除する。送信部31aは更新した予約情報を受付端末7に送信する。
【0179】
S36:受付端末7のサーバ通信部91bは予約情報を受信し、ステータスが「チェックイン済み」なので、表示制御部94bは状況732aを「使用中」に変更する。「使用中」は利用中であることを意味する。
【0180】
このように、管理者は会議室をグループ化して受付端末7がグループIDを記憶しておき、受付端末7がグループIDで予約情報を取得するので、複数の会議室の利用開始(チェックイン)と利用終了(チェックアウト)を1台の受付端末7で受け付けることができる。
【0181】
<<画面例>>
図11は登録端末50が表示するログイン画面530の一例を示す。ログイン画面530は、メールアドレス欄531、及び、次へボタン532を有している。管理者がメールアドレス欄531にメールアドレス(ユーザIDに相当)を入力し、次へボタン532を押下するとパスワードの入力画面が表示される。管理者が正しいパスワードを入力するとログインできる。ログインが成功した場合、図12の初期画面540が表示される。
【0182】
図12は、登録端末50が表示する初期画面540の一例である。初期画面540は、メニュー欄411、及び、状態欄541を有している。メニュー欄411にはいくつかのボタンが表示されており、初期画面540ではダッシュボード544が選択された状態が表示される。ダッシュボード544は、本来、自動車の「計器盤」であるが、本実施形態では、重要な情報を一覧表示することをいう。例えば、状態欄541には接続断が発生している会議室の情報542、予約情報を取得する権限(ライセンス)が設定されていない会議室の情報543が表示されている。メニュー欄411のグループ管理ボタン413が押下されると図13のグループ一覧画面が表示される。
【0183】
図13は登録端末50が表示するグループ一覧画面410の一例である。グループ一覧画面410は、メニュー欄411、グループ表示欄412、及び、新規作成ボタン415を有している。グループ管理ボタン413が押下されると、グループ表示欄412にグループの一覧が表示される。グループ表示欄412には会議管理サーバ30の会議室設定情報DB498にすでに登録されているグループの一覧414が表示される。
【0184】
グループの一覧414は、グループ名414a、会議室数414b、画像コード/URL414c、編集ボタン414d、及び、削除ボタン414eの各項目を有している。グループ名414aと会議室数414b(同じグループIDが対応付けられた会議室の数)は会議管理サーバ30から送信される。画像コード/URL414cは、管理者がグループIDを画像コード又はURLのどちらで取得するかを選択するための入力ボタンになっている。編集ボタン414dは、すでに作成されているグループに所属する会議室を管理者が編集(削除、追加)するためのボタンである。削除ボタン414eは管理者がグループを削除するためのボタンである。
【0185】
管理者が新規作成ボタン415を押下すると、グループ一覧画面は図14の新規グループ作成画面420に遷移する。
【0186】
図14は登録端末50が表示する新規グループ作成画面420の一例である。新規グループ作成画面420は、メニュー欄411とグループ名欄421を有している。また、グループ名欄421は、グループ名入力欄422、会議室追加ボタン423、保存ボタン424、及び、キャンセルボタン425を有している。グループ名入力欄422は管理者がグループ名を入力するための欄である。会議室追加ボタン423は管理者がグループに会議室を追加する(グループ化する)ためのボタンである。保存ボタン424はグループ情報を保存するためのボタンである。キャンセルボタン425はグループ化を中止するためのボタンである。
【0187】
管理者が会議室追加ボタン423を押下すると、新規グループ作成画面420は図15の会議室一覧画面430に遷移する。
【0188】
図15は登録端末50が表示する会議室一覧画面430の一例である。会議室一覧画面は、メニュー欄411と会議室一覧欄431を有している。会議室一覧欄431は、フィルター部432、会議室一覧テーブル433、選択完了ボタン434、及び、キャンセルボタン435を有している。フィルター部432は、会議室一覧テーブル433に表示する会議室をフィルタリングする設定を受け付ける。フィルター部432は、検索欄432a、リソースグループ欄432b、運用ルール欄432c、稼働状態欄432eを有し、管理者はこれらで会議室一覧テーブル433に表示する会議室を絞り込むことができる。フィルターの設定は会議室設定情報DB498の項目と対応している。
【0189】
会議室一覧テーブル433は、チェックボックス433a、会議室433b、リソースグループ433c、運用ルール433d、及び、稼働状態433eの項目を有している。管理者はグループに所属させたい会議室をチェックボックス433aで選択する。その他の項目は会議室設定情報DB498に登録されている情報である。補足すると、稼働状態には会議室設定情報DB498の会議室の状態の項目が表示される。「接続中」である場合は、すでに初期設定が完了している(会議室端末90が配置されているか又は別のグループに登録されている)ことになるが、支障はない。
【0190】
選択完了ボタン434は会議室の選択が完了した旨を管理者が入力するためのボタンである。キャンセルボタン435は会議室の選択を中止し、新規グループ作成画面に戻るためのボタンである。
【0191】
管理者が選択完了ボタン434を押下すると、新規グループ作成画面420は図16のグループ登録確認画面440に遷移する。
【0192】
図16は登録端末50が表示するグループ登録確認画面440の一例を示す。グループ登録確認画面440はメニュー欄411と選択会議室表示欄441を有する。選択会議室表示欄441はグループ名入力欄442、会議室リスト443、会議室追加ボタン444、保存ボタン455、及び、キャンセルボタン446を有している。グループ名入力欄442、会議室追加ボタン444、保存ボタン445、及び、キャンセルボタン446は図14の新規グループ作成画面420と同じものである。会議室リスト443には、図15の新規グループ作成画面420で選択された会議室(会議室名又は会議室ID)が表示される。
【0193】
管理者が保存ボタン445を押下すると、グループ登録確認画面440は図17のグループ一覧画面450に遷移する。
【0194】
図17は登録端末50が表示するグループ一覧画面450の一例を示す。図17のグループ一覧画面450は、図13のグループ一覧画面410と同じ構成であるが、グループ名414aの項目に、図14のグループ名入力欄422で入力されたグループ名が表示されている。このように、管理者はグループを登録できる。
【0195】
管理者が画像コード/URL414cを押下すると、グループ一覧画面450は図18の画像コード表示画面460に遷移する。
【0196】
図18(a)は登録端末50が表示する画像コード表示画面460の一例である。画像コード表示画面460は、画像コード461、「集中管理端末アプリの[撮影]を使用して、画像コードを読み取ってください」というメッセージ462、及び、URL463を表示する。画像コード461には上記のように、グループIDとグループ名が含まれる(会議室ごとの認証キー、サーバURLも含まれてよい)。また、URL463は受付端末7が接続した場合に会議管理サーバ30がグループIDを特定するための接続先(アドレス)である。例えば、URLクエリパラメータとしてグループIDが含まれている。あるいは会議管理サーバ30がURLとグループIDを対応付けて保持している。なお、受付端末7がURLを指定して会議管理サーバ30に接続した場合、受付端末7はグループIDに対応付けられている認証キーとサーバURLを会議管理サーバ30から取得できる。URL463が添付されることで、受付端末7にカメラがない場合でも初期設定が可能になる。
【0197】
図18(b)も画像コード表示画面460の一例である。図18(b)では画像コード461のみが表示されている。例えば、管理者が画像コードのみを明示的に要求した場合は(画像コード/URL414cのうちURLのみが押下された)、このように登録端末50は画像コードのみを表示できる。
【0198】
図19は受付端末7が表示する起動画面470の一例である。起動画面470は設定ボタン471を有し、「設定ボタンから画像コードを撮像してください」というメッセージ472を表示する。受付端末7の表示制御部94bは、例えば、記憶部99bにグループIDが記憶されていない場合、このメッセージ472を表示する。管理者はメッセージ472を見て画像コードを撮像すればよいことを把握できる。記憶部99bにグループIDがすでに記憶されている場合、表示制御部94bは例えば「グループを再設定又は追加する場合は設定ボタンから画像コードを撮像してください」というメッセージを表示する。管理者はメッセージ472を見て画像コードを撮像すればよいことを把握できる。
【0199】
管理者が設定ボタン471を押下すると、起動画面470は図20のグループ設定画面480に遷移する。
【0200】
図20は受付端末7が表示するグループ設定画面480の一例を示す。グループ設定画面480は、グループ名欄481、URL設定欄482、撮像ボタン483、設定完了ボタン484、及び、キャンセルボタン485を有している。グループ名欄481は、グループ設定画面480の表示直後は空欄であり、画像コードを撮像するとデコードされたグループ名が表示される。URL設定欄482は管理者がURLを入力するための欄である。撮像ボタン483は受付端末7に画像コードを撮像させるためのボタンである。設定完了ボタン484は受付端末7にグループID等を記憶部99bに記憶させるためのボタンである。キャンセルボタン485は起動画面470に戻るためのボタンである。
【0201】
管理者が設定完了ボタン484を押下すると、受付端末7はグループID等を記憶部99bに記憶し、グループIDを指定してグループIDに対応付けられた会議室の予約情報を取得する。これにより図21の待受画面490が表示される。
【0202】
図21は、受付端末7が表示する待受画面490の一例を示す。待受画面490は、グループ名731、及び、各会議室の予約情報欄732を有している。グループ名731は記憶部99bに記憶されている。予約情報は会議管理サーバ30から送信される。予約情報欄732の1行が1つの会議室の予約情報である。予約情報は、状況732a、会議室名732b、予約時間732c、予約者732d、及び、操作ボタン732eの各項目を有している。状況732aの項目には、会議管理情報DB493のステータスに応じた状況(空室、入室待ち、使用中)が表示される。受付端末7の表示制御部94bは表示中の状況をステータスに応じて更新する。空室は入室待ちでも使用中でもない状況である。入室待ちはチェックイン可能な状況である(開始時刻から所定時間前から自動キャンセル時間まで)。使用中はチェックイン済みかつチェックアウト前である。
【0203】
会議室名732b、予約時間732c(開始時刻、終了時刻)、及び、予約者732dは予約情報に含まれている。操作ボタン732eの項目は、状況732aに応じたボタンが表示される。表示制御部94bは空室の場合は「今すぐ利用」ボタン733を表示し、入室待ちの場合は「入室」ボタン734を表示し、使用中の場合は「延長」ボタン735と「退室」ボタン736を表示する。延長できない場合(次の予約の開始時刻まで一定時間未満の場合)は「延長」ボタン735は表示されない。「今すぐ利用」ボタン733が押下されると、受付端末7が会議管理サーバ30にその旨を通知し、会議管理サーバ30が予約管理サーバ20に会議管理サーバ30の権限で会議室を一定時間予約する。予約情報によればその時間は空いているはずなので会議管理サーバ30は予約が完了した旨を受信し、会議管理サーバ30が会議室IDと共にチェックイン済みのステータスを受付端末7に送信するので、受付端末7は「使用中」という状況732aを表示する。「入室」ボタン734が押下されると予約者に知らされている会議識別情報の入力欄が表示される。
【0204】
図22は会議識別情報の入力欄550が表示された一例の待受画面490である。入力欄550にはテンキー551が表示され、ユーザはテンキー551を操作して会議識別情報を入力できる。会議識別情報を間違えた場合は削除ボタン552で修正できる。ユーザが会議識別情報を1つも入力していない場合、削除ボタン552はキャンセルボタンとなる。例えば4桁の会議識別情報の入力が完了すると会議室IDと会議識別情報が会議管理サーバ30に送信される。
【0205】
会議識別情報と会議室IDの検証が成功すると会議管理情報DB493のステータスがチェックイン済みとなる。したがって、状況732aの項目は使用中となる。このように、ユーザが間違って入室することを抑制できる。
【0206】
図23は状況732aの項目が使用中になった待受画面490の一例である。「B102」の状況732aの項目が使用中になると共に、「退室」ボタン736が表示されている。
【0207】
図21で「延長」ボタン735が押下されると「今すぐ利用」ボタン733と同様に一定時間、該会議室が予約される。「退室」ボタン736が押下されると、チェックアウト要求を受付端末7が会議管理サーバ30に送信する。これにより会議管理情報DB493のステータスがチェックアウト済みとなる。このステータスは会議室IDと共に受付端末7に送信されるので、受付端末7は状況732aに「空室」又は「入室待ち」を表示する。なお、「退室」ボタン736が押下された場合にも受付端末7が何らかの確認画面を表示するとよい。これにより、自分たちが使用しなかった会議室の「退室」ボタン736をユーザが誤って押下するおそれを抑制できる。例えば、会議識別情報の入力画面を表示してもよい。
【0208】
図24図27は、待受画面490の画面遷移を説明する図である。図24図23において、空室に対して「今すぐ利用」ボタンをユーザが押下した場合に表示される待受画面490である。図23では空室であった「B101」の「今すぐ利用」ボタン733をユーザが押下すると、状況732aが「使用中」になり、ユーザはすぐに会議室を利用できる。
【0209】
図25は、図24において「退室」ボタン736が押下された場合に表示される退室確認画面560の一例を示す。退室確認画面560は、予約情報561、「退室しますか?」というメッセージ562、「退室」ボタン563、及び、キャンセルボタン564を有する。ユーザは予約情報561を見て退室するかどうかを判断し、「退室」ボタン563又はキャンセルボタン564を押下する。キャンセルボタン564が押下されると状況732aに変更なく元の待受画面に戻る。「退室」ボタン563が押下された場合、会議識別情報の入力欄を表示してもよい。
【0210】
図26は、会議識別情報の入力欄570が表示された退室確認画面560の一例である。受付端末7が退室時にも会議識別情報(認証用の情報)の入力を要求することで、ユーザが誤って別の会議室の「退室」ボタン563を押下しても、会議管理サーバ30が退室処理を行わないようにできる。
【0211】
図27は、図24の待受画面490で退室処理が行われた待受画面490の一例である。図24では状況732aが「使用中」であった「B103」が「空室」になっている。また、「今すぐ利用」ボタン733が表示されるので、他のユーザが利用できるようになる。
【0212】
<管理者がURLを受付端末に入力してグループIDを保存する場合>
図10では管理者が画像コードを受付端末7に撮像させる場合を主に説明したが、管理者がURLを受付端末7に入力して受付端末7がグループIDを保存する場合について補足する。このような方法は受付端末7がカメラを有さない場合に有効である。
【0213】
図28は、受付端末7がグループIDを保存する処理を説明するシーケンス図の一例である。なお、図28の説明においては主に図10との相違を説明する。まず、ステップS1~S18-2の処理は図10と同様になる。
【0214】
S19-2:URL生成部396はグループIDを含むURLを作成するか、又は、グループIDに対応付けたURLを作成する。したがって、受付端末7がURLに接続すると会議管理サーバ30はグループIDを特定できる。
【0215】
S20-2:保存OKと共に、設定画面生成部391が会議室設定情報DB498を参照してグループ一覧画面の画面情報を生成して登録端末50に送信するので、登録端末50は、会議管理サーバ30から取得したグループ一覧画面450を表示する(図17)。
【0216】
S21-2:管理者はグループ一覧画面450において、グループを指定してURLコードを表示する操作を登録端末50に入力する。図17のグループ一覧画面450において、例えば、画像コード/URLに対し管理者がURLを押下する。
【0217】
S22-2:登録端末50の操作受付部52は操作を受け付け、通信部51がグループIDを指定してURL表示要求を会議管理サーバ30に送信する。
【0218】
S23-2:会議管理サーバ30の受信部31bはURL表示要求を受信し、設定画面生成部391がグループIDに対応付けられているURLを表示するURL表示画面の画面情報を生成する。URL生成部396はこのタイミングでURLを生成してもよい。これにより、グループ名や会議室等に変更があっても変更後のグループ名や会議室でURLを生成できる。
【0219】
S24-2:会議管理サーバ30の送信部31aはURL表示画面の画面情報を登録端末50に送信する。登録端末50の通信部51はURL表示画面の画面情報を受信し、表示制御部53がURL表示画面を表示する。図29にURL表示画面600の一例を示す。
【0220】
S25-2:次に、管理者は受付端末7をサーバURLに接続させるため、受付端末7を操作して受付アプリを起動させる(すでに起動していれば起動操作は不要である)。受付端末7へのログインは必要ない。これは、管理者がURLを表示する場合にすでに会議管理サーバ30から認証を受けているためである。ただし、管理者パスワードを使った認証も可能である。また、管理者は受付端末7のブラウザを起動する。
【0221】
S26-2:これにより受付端末7は起動画面を表示する。受付アプリの起動画面は図19と同様でよい。管理者は受付アプリを操作してURL入力画面を表示させる。図30にURL入力画面610の一例を示す。
【0222】
S27-2:次に、管理者は受付端末7が表示したURL入力画面610にURLを入力する。
【0223】
S28-2:受付端末7のサーバ通信部91bはURLを宛先に会議管理サーバ30に接続し、会議管理サーバ30のURL生成部396はURLに基づいてグループIDを特定する。会議管理サーバ30の送信部31aは会議室設定情報DB498に登録されているグループIDとグループ名を受付端末7に送信する(認証キーと会議管理サーバのURLを含んでよい)。
【0224】
S29-2:受付端末7のサーバ通信部91bはグループIDとグループ名(認証キーと会議管理サーバのURL)を受信して、設定記録部98-2bが記憶部99bに記憶させる。これにより、受付端末7の表示制御部94bはURL入力画面610にグループ名を表示する。以降の処理は図10と同様になる。
【0225】
このように、管理者は受付端末7がカメラを有さない場合でも、会議室をグループ化して受付端末7がグループIDを記憶しておき、受付端末7がグループIDで予約情報を取得するので、複数の会議室の利用開始(チェックイン)と利用終了(チェックアウト)を1台の受付端末7で受け付けることができる。なお、受付端末7がカメラを有する場合にURLを使用してグループIDを記憶させてもよい。
【0226】
<<画面遷移例>>
図29は登録端末50が表示するURL表示画面600の一例である。URL表示画面600は「[URL設定]に以下を入力してください」というメッセージ601と、URL602を有している。管理者はメッセージ601を見てURL602を受付端末7に入力できる。
【0227】
図30は、受付端末7が表示するURL入力画面610の一例である。URL入力画面610は図20のグループ設定画面480と同じ構成でよい。URL入力画面610は、グループ名欄481、URL設定欄482、撮像ボタン483、設定完了ボタン484、及び、キャンセルボタン485を有している。グループ名欄481は、URL入力画面610の表示直後は空欄であり、受付端末7がURL設定欄482に入力されたURLに接続すると会議管理サーバ30から送信されたグループ名が表示される。URL設定欄482は管理者がURLを入力するための欄である。撮像ボタン483は受付端末7に画像コードを撮像させるためのボタンである。したがって、画像コードを撮像することもできる。設定完了ボタン484は受付端末7にグループID等を記憶部99bに記憶させるためのボタンである。キャンセルボタン485は起動画面に戻るためのボタンである。
【0228】
<主な効果>
以上説明したように、本実施形態のリソース予約システム100は、汎用的な情報処理装置を受付端末7として使用できる。また、画像コード又はURLを利用することで管理者が容易に初期設定することができる。複数の会議室で共用される受付端末7を提供することができる。受付端末7は複数の会議室の予約情報を表示でき、顧客のユーザは1つの受付端末7から複数の会議室にチェックインしたりチェックアウトしたりすることができるようになる。
【実施例2】
【0229】
実施例1では会議管理サーバ30が会議室とグループを対応付けて管理したが、本実施例では、会議管理サーバ30がこのような対応付けをすることなく、受付端末7が複数の会議室の予約情報を表示でき、複数の会議室へのチェックインとチェックアウトが可能なリソース予約システム100について説明する。
【0230】
本実施例においては、上記の実施例にて説明した図5図6のハードウェア構成図、及び、図7図9に示した機能ブロック図を援用できるものとし、主に相違を説明する。
【0231】
<機能について>
図31は、端末装置60、会議室端末90及び受付端末7の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。電子機器70の機能については必要に応じて説明する。図31の説明において、図8において同一の符号を付した構成要素は同様の機能を果たすので、主に本実施例の主要な構成要素についてのみ説明する場合がある。
【0232】
本実施例では受付端末7の記憶部99bに記憶される情報が異なっている。すなわち、記憶部99bは1つ以上の会議室ID991b、サーバURL993b、管理者パスワード996b、会議室ごとの認証キー992b、アプリID995b、会議室ごとの会議室名称994b、及び、端末名989bを記憶する。すなわち、グループという概念がなく、会議室ごとの情報を記憶する。端末名989bは、受付端末7がなんという端末であるかを表示する場合に使用される。
【0233】
このため、会議管理サーバ30が保持する会議室設定情報DB498が保持する情報が異なる。表11は会議室設定情報DB498が保持する情報を模式的に示す。
【0234】
【表11】

表11に示すように、本実施例ではグループIDとグループ名の項目が不要である。会議管理サーバ30の予約情報送信部44は要求された会議室の予約情報を返せばよい。
【0235】
<受付端末が会議室IDを保存するまでの処理及び画面遷移>
続いて、図32図40を用いて受付端末7が会議室IDを保存するまでの処理及び画面遷移について説明する。図32は、受付端末7が会議室IDを保存する処理を説明するシーケンス図の一例である。
【0236】
S1、S2:図10と同様でよい。
【0237】
S41:受付端末7を初期設定する管理者は登録端末50のブラウザを起動して(専用のアプリでもよい)、会議管理サーバ30にログインするための操作を入力する。例えば、認証情報としてユーザIDとパスワードを入力する。
【0238】
S42:登録端末50の操作受付部52は認証情報の入力を受け付け、通信部51が認証情報を指定してログイン要求を会議管理サーバ30に送信する。会議管理サーバ30の認証部40はログイン情報DB499のログインパスワードとユーザIDに基づいて管理者を認証する。ここでは認証が成功したものとする。これにより登録端末50は初期画面(図12)を表示する。
【0239】
S43:次に、管理者は登録端末50に会議室一覧を表示する操作を入力する。会議室一覧の表示とは会議管理サーバ30の会議室設定情報DB498に登録されている会議室の一覧を表示することをいう。
【0240】
S44:登録端末50の操作受付部52は操作を受け付け、通信部51が会議室一覧表示要求を会議管理サーバ30に送信する。
【0241】
S45:会議管理サーバ30の受信部31bは会議室一覧表示要求を受信し、設定画面生成部391が会議室設定情報DB498を参照して会議室一覧画面の画面情報を生成する。
【0242】
S46:会議管理サーバ30の送信部31aは会議室一覧画面の画面情報を登録端末50に送信する。登録端末50の通信部51は会議室一覧画面の画面情報を受信し、表示制御部53が会議室一覧画面を表示する。図33に会議室一覧画面620の一例を示す。
【0243】
S47:管理者は会議室一覧画面620において、受付端末7に登録したい会議室を選択する。同時に選択する会議室は1つでも複数でも可能である。
【0244】
S48:選択が終了すると、管理者は会議室一覧画面620において、画像コードを表示する操作を入力する。会議室一覧画面620の画像コード/URL433fは画像コード又はURLを選択的に押下できる場合と、2つをまとめて押下できる場合がある。ここではまとめて押下されたか又は画像コードが押下された場合を説明する。
【0245】
S49:登録端末50の操作受付部52は操作を受け付け、通信部51が会議室IDを指定して画像コード表示要求を会議管理サーバ30に送信する。
【0246】
S50:会議管理サーバ30の受信部31bは画像コード表示要求を受信し、画像コード生成部394が会議室IDを含む通信設定情報(会議室ID、認証キー、サーバURL、会議室名称)を含む画像コードを生成する。通信設定情報は会議室の数だけ生成される。
【0247】
S51:次に、設定画面生成部391が画像コードを表示する画像コード表示画面の画面情報を生成する。
【0248】
S52:会議管理サーバ30の送信部31aは画像コード表示画面の画面情報を登録端末50に送信する。登録端末50の通信部51は画像コード表示画面の画面情報を受信し、表示制御部53が画像コード表示画面を表示する。図34に画像コード表示画面630の一例を示す。
【0249】
S53:次に、管理者は受付端末7をサーバURLに接続させるため、受付端末7を操作して受付アプリを起動させる(起動していれば起動操作は不要である)。受付端末7へのログインは必要ない。これは、管理者が画像コードを表示する場合、すでに会議管理サーバ30から認証を受けているためである。ただし、管理者パスワードを使った認証も可能である。図35に受付アプリの起動画面640の一例を示す。また、管理者は受付端末7に画像コードを撮像させるため、受付端末7を操作してカメラを起動させる。
【0250】
S54:受付端末7のカメラが起動し、撮像が可能になる。
【0251】
S55:次に、管理者は受付端末7に画像コードを撮像させる。例えば、CMOSセンサ713の画角に入るように端末装置を保持する。
【0252】
S56:受付端末7の撮像部97bは動画のように撮像しているので、画像コードを自動的に検出する。デコード部98bは検出された画像コードをデコードして、通信設定情報を取得する。
【0253】
S57:また、受付端末7の設定記録部98-2bは通信設定情報を記憶部99bに記憶しておく。これにより、受付端末7は会議室IDを指定して予約情報を取得できる。なお、すでにグループID又は会議室IDが記憶されている場合があるため、デコード部98bは上書きするか追加するかを判断する。この判断については後述する。
【0254】
S58:会議室IDが記憶されると、受付端末7の予約情報要求部98-3bは、会議室IDと認証キーを指定して、サーバURLで指定される会議管理サーバ30に予約情報を要求する。以降は、定期的に予約情報を要求する。なお、予約情報要求部は一度に1つの会議室IDを指定して予約情報を要求する他、一度に複数の会議室IDを指定して予約情報を要求することができる。すなわち、1つのHTTPリクエストに複数の会議室IDを含めることができる。これにより通信のオーバーヘッドを抑制し通信量を低減できる。なお、この場合、会議管理サーバ30が複数の会議室IDに対応したAPI(Application Interface)を有している。
【0255】
S59:会議管理サーバ30の受信部31bは予約情報の要求を受信し、認証キーの認証が成功して、会議室設定情報DB498の管理開始フラグがTrueの場合に、予約情報送信部44が複数の会議室IDに対応付けられている予約情報をそれぞれ会議管理情報DB493から取得する。会議管理サーバ30の送信部31aは各会議室の予約情報を受付端末7に送信する。
【0256】
S60:受付端末7のサーバ通信部91bは予約情報を受信し、表示制御部94bが予約情報を待受画面に表示する。図36に待受画面650の一例を示す。以降の処理は図10と同様でよい。
【0257】
このように、管理者は会議室をグループ化しなくても、受付端末7が1つ以上の会議室IDを指定して予約情報を取得するので、複数の会議室の利用開始(チェックイン)と利用終了(チェックアウト)を1台の受付端末7で受け付けることができる。
【0258】
<<画面例>>
図33は登録端末50が表示する会議室一覧画面620の一例を示す。会議室一覧画面620は、メニュー欄411と会議室一覧欄431を有している。メニュー欄411の会議室の管理439が押下されると会議室一覧欄431が表示される。会議室一覧欄431は、フィルター部432、及び、会議室一覧テーブル433を有している。フィルター部432は図15の会議室一覧画面430と同様でよい。会議室一覧テーブル433は、チェックボックス433a、会議室433b、リソースグループ433c、運用ルール433d、稼働状態433e、画像コード/URL433f、編集ボタン433g、及び、削除ボタン433hの項目を有している。管理者は画像コードを生成したい会議室をチェックボックス433aで選択する。会議室433b、リソースグループ433c、運用ルール433dは会議室設定情報DB498に登録されている情報である。
【0259】
画像コード/URL433fは、管理者が会議室IDを画像コード又はURLのどちらで取得するかを選択するための入力ボタンになっている。編集ボタン433gは、会議室に関する情報を管理者が編集(削除、追加)するためのボタンである。削除ボタン433hは管理者が会議室に関する情報を削除するためのボタンである。
【0260】
管理者が画像コード/URL433fを押下すると、会議室一覧画面は図34の画像コード表示画面630に遷移する。
【0261】
図34(a)は登録端末50が表示する画像コード表示画面630の一例である。画像コード表示画面630は画像コード631と「会議室受付アプリの[撮影]を使用して、画像コードを読み取ってください」というメッセージ632を有している。画像コード631には通信設定情報が含まれている。画像コード631の下方には会議室IDが表示されている。
【0262】
図34(b)も画像コード表示画面630の一例である。図34(b)では画像コード631とURL633が表示されている。例えば、管理者が画像コード631とURL633を明示的に要求した場合は、このように登録端末50は画像コード631とURL633を表示できる。
【0263】
図35は受付端末7が表示する起動画面640の一例である。起動画面640は端末名入力欄641と設定ボタン471を有し、「端末名を入力し、設定ボタンから画像コードを撮像してください」というメッセージ642を表示する。会議管理サーバ30には端末名(実施例1のグループ名に対応する)が登録されていないので、管理者は端末名入力欄641に端末名を入力する。受付端末7の表示制御部94bは、例えば、記憶部99bに端末名989bが記憶されていない場合、このメッセージ642を表示する。管理者はメッセージ642を見て画像コードを撮像すればよいことを把握できる。記憶部99bに端末名989bがすでに記憶されている場合、表示制御部94bは例えば「会議室を追加する場合又は上書きする場合、設定ボタンから画像コードを撮像してください」というメッセージを表示する。管理者はメッセージを見て画像コードを撮像すればよいことを把握できる。
【0264】
管理者が設定ボタン471を押下して画像コードを撮像すると、受付端末7は端末名と通信設定情報を保存する。受付端末7は会議管理サーバ30から取得した予約情報を表示する。
【0265】
図36は、受付端末7が表示する待受画面650の一例を示す。待受画面650は、端末名651、及び、各会議室の予約情報欄732を有している。端末名651は記憶部99bに記憶されている。予約情報欄732については図21と同様でよい。
【0266】
<会議室IDの追加又は上書きの判断>
汎用的な情報処理端末は会議室端末90として利用される場合と受付端末7として利用される場合がある。しかし、会議室端末90は1つの会議室に専用であるので、1つの会議室IDのみを記憶することが好ましいのに対し、受付端末7は複数の会議室で共有されるため複数の会議室IDを記憶しなければならない。そこで、本実施形態では、情報処理端末で動作しているアプリが受付アプリか端末アプリかで、自身が受付端末7か会議室端末90かを判断する。
【0267】
図37は、受付端末7が会議室IDを記憶する手順を示すフローチャート図の一例である。図37の処理は図32のステップS56で実行される。
【0268】
受付端末7のデコード部98bは画像コードから会議室IDを取得する(S101)。会議室IDはURLに基づいて会議管理サーバ30から取得される場合もある。
【0269】
デコード部98bは記憶部99bに記憶されているアプリID995bが受付アプリのものであるかを判断する(S102)。アプリIDの先頭、末尾又は一部に決まった1つ以上の番号やアルファベットが含まれる場合、受付アプリと判断し、そうでない場合は端末アプリと判断する。アプリIDに基づく他、受付アプリ又は端末アプリであることを示す名称やフラグ等に基づいて判断してもよい。
【0270】
受付端末7で受付アプリが動作している場合、デコード部98bは会議室IDを記憶部99bに追加で保存する(S103)。
【0271】
会議室端末90で端末アプリが動作している場合、デコード部98bは記憶部99に会議室IDを上書き保存する(S104)。
【0272】
このような処理により、会議室端末90は1つの会議室IDのみを記憶することができ、受付端末7は複数の会議室IDを記憶できる。
【0273】
<会議室IDの追加の場合の画面遷移>
図38図40を用いて会議室IDが追加される場合の画面遷移について説明する。図38は会議室一覧画面620の一例であり、図39は一括編集画面660の一例であり、図40は待受画面650の一例である。
【0274】
図38の会議室一覧画面620は図33と同様であるため相違を説明する。会議室一覧画面620で管理者が複数の会議室を選択すると、表示制御部94bが一括編集ボタン622を表示する。図38では2つの会議室が選択されている。一括編集ボタン622は複数の会議室に関する設定を管理者が一括で編集するためのボタンである。一括編集ボタン622が押下されると会議室一覧画面620は一括編集画面660を表示する。
【0275】
図39の一括編集画面660は、運用ルール661、稼働状態662、画像コード663、URL664、保存ボタン665、及び、キャンセルボタン666を有している。運用ルール661は一括で運用ルールを変更するための項目であり、稼働状態662は一括で稼働状態を変更するための項目である。画像コード663は会議管理サーバ30が生成したものである。この画像コードには会議室の数だけ通信設定情報が含まれている。URL664は会議管理サーバ30が送信したものであるが、後述するように会議管理サーバ30において複数の会議室IDと対応付けられている。保存ボタン665は通信設定情報を記憶部99bに記憶させるためのボタンである。キャンセルボタン666は会議室一覧画面620に戻るためのボタンである。保存ボタン665が押下され、受付端末7が各会議室の予約情報を受信すると、図40の待受画面650を受付端末7が表示できる。
【0276】
図40の待受画面650は、図36と同様の構成であるが、図36に比べ2つの会議室が追加されていることが分かる。このように、本実施形態の受付端末7は複数の会議室を追加で自機に登録して、予約情報を取得できる。
【0277】
<管理者がURLを受付端末7に入力して会議室IDを保存する場合>
図28では管理者が画像コードを受付端末7に撮像させる場合を主に説明したが、管理者がURLを受付端末7に入力して受付端末7が会議室IDを保存する場合について補足する。このような方法は受付端末7がカメラを有さない場合に有効である。
【0278】
図41は、受付端末7が会議室IDを保存する処理を説明するシーケンス図の一例である。なお、図41の説明においては主に図32との相違を説明する。
【0279】
S1、S2:図32と同様でよい。また、ステップS41-2~S47-2は図32のステップS41~S47と同様でよい。
【0280】
S48-2:会議室の選択が終了すると、管理者は会議室一覧画面620において、画像コードを表示する操作を入力する(例えば一括編集ボタン622の押下)。ここでは少なくともURLが指定された場合を説明する。
【0281】
S49-2:登録端末50の操作受付部52は操作を受け付け、通信部51が会議室IDを指定してURL表示要求を会議管理サーバ30に送信する。
【0282】
S50-2:会議管理サーバ30の受信部31bはURL表示要求を受信し、URL生成部396が1つ以上の会議室IDを仮にグループ化してグループIDを採番し、1つ以上の会議室IDと対応付けておく。また、URL生成部396はこのグループIDとURLを対応付けておく。あるいはURLにグループIDを含める。
【0283】
S51-2:次に、設定画面生成部391がURLを表示する一括編集画面660(図39)の画面情報を生成する。
【0284】
S52-2:会議管理サーバ30の送信部31aは一括編集画面660の画面情報を登録端末50に送信する。登録端末50の通信部51は一括編集画面660の画面情報を受信し、表示制御部53が一括編集画面660を表示する。
【0285】
S53-2、S54-2:次に、管理者は受付端末7のブラウザを起動させる。管理者は起動画面で端末名を入力する。
【0286】
S55-2:次に、管理者は受付アプリを操作して例えば図30のようなURL入力画面610を表示させ、管理者はURL入力画面610にURLを入力する。
【0287】
S56-2:受付端末7のサーバ通信部91bはURLを宛先に会議管理サーバ30に接続し、会議管理サーバ30がURLに基づいて仮のグループIDを特定する。会議管理サーバ30の送信部31aは仮のグループIDに対応付けられている会議室IDを含む1つ以上の通信設定情報を受付端末7に送信する。なお、URL生成部396は不要になった仮のグループIDを破棄する。
【0288】
S57-2:受付端末7のサーバ通信部91bは通信設定情報を受信して、設定記録部98-2bが記憶部99bに記憶させる。記憶の処理については、図37で説明した。以降の処理は図32と同様になる。
【0289】
<主な効果>
このように、管理者は会議室をグループ化しなくても、受付端末7が1つ以上の会議室IDを指定して予約情報を取得するので、複数の会議室の利用開始(チェックイン)と利用終了(チェックアウト)を1台の受付端末7で受け付けることができる。
【実施例3】
【0290】
実施例1,2では管理者Kが登録端末50を操作して受付端末7の初期設定を実行した。本実施例では、登録端末50を受付端末7で代用し、管理者Kが受付端末7を操作して初期設定を行う場合について説明する。つまり、受付端末7は初期設定後に受付端末として使用される。本実施例によれば登録端末50を不要にできる。
【0291】
本実施例においては、上記の実施例にて説明した図5図6のハードウェア構成図、及び、図7図9に示した機能ブロック図を援用できるものとし、主に相違を説明する。
【0292】
<機能について>
図42は、端末装置60、会議室端末90及び受付端末7の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。電子機器70の機能については必要に応じて説明する。図42の各機能のうち、図8において同一の符号を付した構成要素は同様の機能を果たすので、主に本実施例の主要な構成要素についてのみ説明する場合がある。
【0293】
本実施例の受付端末7は受付アプリ300とは別にWebブラウザ200を有している。Webブラウザ200とはWebサーバから送信されたHTML、XML、CSS、及び、JavaScript(登録商標)などの画面情報を解析してWebサイトの画面を表示したりJavaScript(登録商標)で記述されたプログラムを実行したりするソフトウェアである。Webブラウザ200が実行するアプリをWebアプリという。受付端末7のWebブラウザ200は登録端末50の代わりに会議管理サーバ30と通信するために使用される。したがって、図7において登録端末50はなくてよい。
【0294】
Webブラウザ200は、通信部201、表示制御部202、操作受付部203、起動部204、及び、デコード部205を有している。通信部201は、主に会議管理サーバ30と通信し、実施例1にて説明した初期設定に必要な情報を送受信する。表示制御部202は会議管理サーバ30からWebページとして送信される各種の画面情報を解析して表示する。操作受付部203はこれら画面に対するユーザの操作や情報の入力を受け付ける。起動部204は受付アプリ300を起動させ、初期設定に必要な情報を通知する。デコード部205は画像コードをデコードして、コード化されている情報を取得する。
【0295】
<受付端末が会議室IDを保存するまでの処理>
続いて、図43図44を用いて受付端末7が会議室IDを保存するまでの処理について説明する。本実施例では、
(1) 受付端末7が後述する画像コード読み込みボタンを表示して、画像コード読み込みボタンの押下により画像コード又は画像コードの保存先のURLを受信する方法、
(2) 受付端末7が後述するダウンロードボタンを表示して、ダウンロードボタンの押下により、グループIDとグループ名等を受信する方法、
がある。まず、図43では(1)の方法を説明する。
【0296】
図43は、受付端末7がグループIDを保存する処理を説明するシーケンス図の一例である。
【0297】
S71、S72:図10のステップS1、S2と同様でよい。
【0298】
S73,S74:受付端末7を初期設定する管理者は受付端末7のWebブラウザ200を起動させる。
【0299】
S75~79:Webブラウザ200が会議管理サーバ30に接続すると、表示制御部202がログイン画面を表示する。管理者は会議管理サーバ30にログインするための操作を入力する。ログイン画面の一例は図11に示した。例えば、認証情報としてユーザIDとパスワードを入力する。Webブラウザ200の操作受付部203は認証情報の入力を受け付け、通信部201が認証情報を指定してログイン要求を会議管理サーバ30に送信する。会議管理サーバ30の認証部40はログイン情報DB499のログインパスワードとユーザIDに基づいて管理者を認証する。ここでは認証が成功したものとする。これによりWebブラウザ200の表示制御部202は初期画面を表示する。図12に初期画面の一例を示した。
【0300】
S80:次に、管理者は初期画面にグループ一覧を表示する操作を入力する。グループ一覧の表示とは会議管理サーバ30に登録されているグループの一覧を表示することをいう。
【0301】
S81:Webブラウザ200の操作受付部203は操作を受け付け、通信部201がグループ一覧表示要求を会議管理サーバ30に送信する。
【0302】
S82:会議管理サーバ30の受信部31bはグループ一覧表示要求を受信し、設定画面生成部391が会議室設定情報DB498を参照してグループ一覧画面の画面情報を生成する。
【0303】
S83:会議管理サーバ30の送信部31aはグループ一覧画面の画面情報を受付端末7に送信する。
【0304】
S84:Webブラウザ200の通信部201はグループ一覧画面の画面情報を受信し、表示制御部202がグループ一覧画面を表示する。グループ一覧画面410の一例を図13に示した。
【0305】
S85:管理者はグループ一覧画面410において、新規グループを作成する操作を入力する。新規グループの作成とは新たにグループを作成することをいう。
【0306】
S86:Webブラウザ200の操作受付部203は操作を受け付け、通信部201が新規グループ作成要求を会議管理サーバ30に送信する。
【0307】
S87:会議管理サーバ30の受信部31bは新規グループ作成要求を受信し、設定画面生成部391が新規グループ作成画面の画面情報を生成する。
【0308】
S88:会議管理サーバ30の送信部31aは新規グループ作成画面の画面情報を受付端末7に送信する。
【0309】
S89:Webブラウザ200の通信部201は新規グループ作成画面の画面情報を受信し、表示制御部202が新規グループ作成画面を表示する。新規グループ作成画面420の一例を図14に示した。
【0310】
S90:管理者は新規グループ作成画面420において、グループ名を入力し、会議室の選択を開始する。これにより、設定画面生成部391が会議室設定情報DB498を参照して会議室一覧画面の画面情報を生成するので、Webブラウザ200の表示制御部202は会議室一覧画面を表示する。会議室一覧画面430の一例を図15に示した。会議室一覧画面430において、管理者はグループに所属させる会議室を選択する操作を入力する。すなわち、複数の会議室をグループ化する。
【0311】
S91:Webブラウザ200の操作受付部203は操作を受け付け、通信部201がグループ対象リソース(例えば、会議室ID)を会議管理サーバ30に送信する。会議管理サーバ30の受信部31bは会議室IDを受信して情報管理部395が保存する。
【0312】
S92:会議管理サーバ30の送信部31aが保存OKを受付端末7に送信する。
【0313】
S93:Webブラウザ200の通信部201は保存OKを受信し、表示制御部202が保存OKを表示する。ステップS90~S93は会議室の数だけ繰り返し実行される。あるいは、管理者が一度に複数の会議室を指定してもよい。ステップS90~S93の間に受付端末7は会議管理サーバ30にグループ名を送信する。
【0314】
S94:グループ化する会議室の選択を終えると、管理者は会議室一覧画面において選択完了を入力する。これにより、Webブラウザ200の表示制御部202はグループ登録確認画面を表示する。グループ登録確認画面440の一例を図16に示した。管理者がグループ登録確認画面440でグループに登録する会議室を確認すると、グループ情報の登録のためにグループ情報を保存する操作を入力する。グループ情報は、グループ名、グループID及び会議室IDである。
【0315】
S95:Webブラウザ200の操作受付部203は操作を受け付け、通信部201がグループ名を含むグループ情報保存要求を会議管理サーバ30に送信する。グループ名はグループ名の入力以降に送信されればよい。
【0316】
S96:会議管理サーバ30の受信部31bはグループ名を含むグループ情報保存要求を受信し、情報管理部395がグループ情報を保存する。すなわち、グループIDを採番し、会議室設定情報DB498において、ステップS95で送信された会議室IDにグループIDとグループ名を登録する。なお、会議室設定情報DB498において認証キーが生成されていない会議室が選択された場合、認証キーも生成される。
【0317】
S97:また、画像コード生成部394はグループIDとグループ名とを含む画像コードを生成する。画像コード生成部394はグループIDに画像コードを対応付けておく。シーケンス図には明示しないが画像コードには会議室の数だけの認証キーと1つのサーバURLが含まれる。認証キーは会議室に共通でもよい。サーバURLについては受付アプリに登録されている場合、省略してよい。
【0318】
S98:会議管理サーバ30の送信部31aは保存OKを受付端末7に送信し、設定画面生成部391が会議室設定情報DB498を参照して作成したグループ一覧画面の画面情報を受付端末7に送信する。
【0319】
S99:Webブラウザ200の通信部201は保存OKとグループ一覧画面の画面情報を受信し、表示制御部202が会議管理サーバ30から取得したグループ一覧画面を再度、表示する。グループ一覧画面450の一例を図17に示した。
【0320】
S100:管理者はグループ一覧画面450において受付端末7に、グループを指定して画像コードを表示する操作を入力する。グループ一覧画面450の画像コード/URLは画像コード又はURLを選択的に押下できる場合と、2つをまとめて押下できる場合がある。ここではまとめて押下されたか又は画像コードが押下された場合を説明する。
【0321】
S101:Webブラウザ200の操作受付部203は操作を受け付け、通信部201がグループIDを指定して画像コード表示要求を会議管理サーバ30に送信する。
【0322】
S102:会議管理サーバ30の受信部31bは画像コード表示要求を受信し、設定画面生成部391がグループIDに対応付けられている画像コードと画像コード読み込みボタンを表示する画像コード表示画面の画面情報を生成する。画像コード生成部394はこのタイミングで画像コードを生成してもよい。これにより、グループ名や会議室等に変更があっても変更後の会議室やグループ名等で画像コードを生成できる。画像コード読み込みボタンは、画像コードの保存場所のURLを有している。
【0323】
S103:会議管理サーバ30の送信部31aは画像コード表示画面の画面情報(管理者が選択したグループIDが添付されている)を受付端末7に送信する。
【0324】
S104:Webブラウザ200の通信部201は画像コード表示画面の画面情報を受信し、表示制御部202が画像コード表示画面を表示する。図44に画像コード表示画面の一例を示す。
【0325】
S105:管理者は画像コード表示画面の画像コード読み込みボタンを押下する。Webブラウザ200の操作受付部203は押下を受け付ける。
【0326】
S106:Webブラウザ200の通信部201は、画像コード読み込みボタンが有するグループIDを指定して画像コードを会議管理サーバ30に要求する。
【0327】
S107:会議管理サーバ30の受信部31bは画像コードの要求を受信して、送信部31aは受付アプリの起動要求と共に、グループIDに対応づけられている画像コード又は画像コードの保存場所のURLを受付端末7に送信する。
【0328】
S108:Webブラウザ200の通信部201は画像コード又は画像コードの保存場所のURLを受信する。Webブラウザ200が画像コードの保存場所のURLを受信した場合、Webブラウザ200の通信部201は画像コードの保存場所のURLに接続し、画像コードを取得する。受付アプリ300が画像コードを受信した場合、そのままでよい。デコード部205は画像コードを解析し、グループIDとグループ名を取得する(認証キーとサーバURLを含んでよい)。なお、画像コードのデコードは、受付アプリ300が行ってもよい。
【0329】
S109:Webブラウザ200の起動部204は会議管理サーバ30からの起動要求に応じて、又は、画像コード読み込みボタンの押下に応じて受付アプリ300を起動させる。起動と受付アプリ300への情報の渡し方については受付端末7のOSが提供する方法で行う。そのため、受付アプリ300の起動、画像コード等の受け渡し、又は、グループIDの保存の順序が前後する場合がある。
【0330】
受付アプリ300の起動方法にはOSが提供するカスタムURIスキームいう方法がある。カスタムURIスキームはURIスキームをカスタム化したものである。URIスキームは、インターネット上の資源の所在を表すURI(又はURLでもよい)の先頭部分で、資源に到達するための手段を表す表記法である。通常は、URIとしてhttp、file、mailtoなどの予約語が指定される。これに対し、カスタムURIスキームは、任意のURIで資源を表すことができる。
【0331】
subapp://filepath?id=/foo/bar/001/groupeid.txt
先頭の「subapp」が受付アプリを指定し、「filepath」に続く「id=/foo/bar/001/groupeid.txt」が、受付アプリに通知される情報が「filepath」という変数に含まれ、変数の値は「/foo/bar/001/groupeid.txt」であることを指定する。groupeid.txtがグループIDである。グループ名、認証キー、及び、サーバURLなど他の情報も同様に送信される。
【0332】
カスタムURIスキームを用いてWebブラウザ200が受付アプリを起動してファイルパスを通知する手順は以下のようになる。
(1)Webブラウザ200のカスタムURIスキームをOSに通知する。
(2)OSはカスタムURIスキームの「subapp」で指定されるアプリを各アプリのマニフェスト(OSに登録されているアプリのリスト)から検索し受付アプリ300を特定する。
(3)受付アプリ300を特定できるとOSは受付アプリの実行ファイルを実行することで受付アプリを起動する。
(4)受付アプリ300は起動時にOSからカスタムURIスキームを取得する処理を行う。
(5)受付アプリ300は引き続き、カスタムURIスキームの「id」以下のファイルパスを取得する。
【0333】
S110:受付アプリ300はOSからグループID等を受信し、設定記録部98-2bはグループID、グループ名、認証キー、及び、サーバURLを記憶部99bに記憶しておく。これにより、受付端末7はグループIDを指定して予約情報を取得できる。なお、すでにグループID等が記憶されている場合、上書きしてよい。これにより、管理者は受付端末7を新たに配置できる。また、会議室IDが記憶されていた場合も上書きしてよい。会議室端末90を受付端末7に転用できる。受付端末7が上書きするかどうかを受け付けるダイアログを表示し、ユーザによる応答に応じて上書きするかどうか制御してもよい。複数のグループIDが記憶された場合、それぞれに基づいて予約情報が取得される。
【0334】
S111:グループIDが記憶されると、受付アプリ300の予約情報要求部98-3bは、グループID及び認証キーを指定して、サーバURLで指定される会議管理サーバ30に予約情報を要求する。以降は、定期的に予約情報を要求する。
【0335】
S112:会議管理サーバ30の受信部31bは予約情報の要求を受信すると、認証キー検証部41が認証キーを検証する。すなわち、会議室IDで特定される認証キーを会議室設定情報DB498から取得して、会議室端末90から送信された認証キーと一致するか否かを判断する。認証キーの検証が成功すると、初期設定部39は会議室設定情報DB498の会議室端末の状態を接続中に変更する。次に、管理開始フラグがTrueの場合に、予約情報送信部44がグループIDに対応付けられている会議室IDを会議室設定情報DB498から取得し、この会議室IDに対応付けられている予約情報を会議管理情報DB493から取得する。会議管理サーバ30の送信部31aは予約情報を受付端末7に送信する。
【0336】
S113:受付アプリ300のサーバ通信部91bは予約情報を受信し、表示制御部94bが予約情報を待受画面に表示する。待受画面490の一例を図21に示した。
【0337】
このように、本実施例では、受付端末7が登録端末50の代わりに画像コードを取得して、受付端末7がグループIDを記憶しておき、受付端末7がグループIDで予約情報を取得できる。
【0338】
<<画面例>>
図44はWebブラウザ200が表示する画像コード表示画面800の一例を示す。図44では図18の画像コード表示画面との相違を主に説明する。図44の画像コード表示画面800は、画像コード461、「集中端末アプリに画像コードを読み込む場合は、「画像コード読み込み」を押下してください」というメッセージ801、及び、画像コード読み込みボタン802を表示する。画像コード読み込みボタン802が押下されることで、受付端末7が画像コード又は画像コードの保存先のURLを取得し、受付アプリ300が起動する。なお、画像コード461が画像コード読み込みボタン802の代わりに押下可能でもよい。
【0339】
画像コード461はなくてもよいが、図44のような画像コード表示画面800であれば、登録端末50が表示しても実施例1で説明したように管理者が初期設定できる。受付端末7が表示すれば登録端末50がなくても管理者が初期設定できる。
【0340】
<受付端末がダウンロードボタンを表示する場合>
次に、図45を参照して、(2)の方法を説明する。図45は、受付端末7がグループIDを保存する処理を説明するシーケンス図の一例である。なお、図45の説明では図43との相違を主に説明する。ステップS71~S96の処理は図43と同様でよい。
【0341】
S127:画像コード生成部394は各グループごとにグループID等をダウンロードできるダウンロード画面の画面情報を生成する。例えば各グループ名にグループIDが対応づけられている。
【0342】
S128:会議管理サーバ30の送信部31aはダウンロード画面の画面情報を受付端末7に送信する。
【0343】
S129:Webブラウザ200の通信部201はダウンロード画面の画面情報を受信し、表示制御部202がダウンロード画面を表示する。図46にダウンロード画面の一例を示す。
【0344】
S130:管理者はダウンロード画面においてグループID等をダウンロードしたいグループのダウンロードタンを押下する。
【0345】
S131:Webブラウザ200の操作受付部203は操作を受け付け、通信部201がグループIDを指定してグループID等のダウンロード要求を会議管理サーバ30に送信する。
【0346】
S132:会議管理サーバ30の受信部31bはダウンロード要求を受信し、情報管理部395がグループIDに対応付けられている認証キー、グループ名等を会議室設定情報498から取得する(ログイン情報DB499に記憶されているサーバURLも取得する)。会議管理サーバ30の送信部31aは、受付アプリ300の起動要求と共にグループID、グループ名、認証キー、サーバURL等を受付端末7に送信する。
【0347】
S133:Webブラウザ200の通信部201は受付アプリ300の起動要求とグループID等を受信する。Webブラウザ200の起動部204は起動要求の受信又はダウンロードボタンの押下をイベントに、受付アプリ300を起動させる。起動方法は図43で説明したカスタムURIスキームと同様でよい。したがって、受付アプリ300はWebブラウザ200からグループID等を受信する。
【0348】
S134:受付アプリ300の設定記録部98-2bはグループID、グループ名、認証キー、及び、サーバURLを記憶部99bに記憶しておく。これにより、受付端末7はグループIDを指定して予約情報を取得できる。
【0349】
S135~S137:以降の処理は図42のステップS111~S113と同様でよい。
【0350】
このように、本実施例では、受付端末7が登録端末50の代わりにグループID等を取得して、受付端末7がグループIDを記憶しておき、受付端末7がグループIDで予約情報を取得できる。
【0351】
<<画面例>>
図46はWebブラウザ200が表示するダウンロード画面810の一例を示す。図46では図13のグループ一覧画面410との相違を主に説明する。図46のダウンロード画面810は、グループ名に対応づけられたダウンロードボタン811を有している。ダウンロードボタン811が押下されることで、受付端末7がグループID等を会議管理サーバ30から取得できる。
【0352】
<主な効果>
本実施例のリソース予約システム100によれば、受付端末7がWebブラウザ200で会議管理サーバ30と通信し、受付アプリ300を起動するので、登録端末50を不要にできる。そのため、例えば、ユーザや管理者は、登録端末50から離れた会議室エリア等、会議室に近い場所で、受付端末7のみを用いて、会議室を見ながらグループに含める会議室の選択と自機の設置完了までの一連をまとめて行うなどができる。
【実施例4】
【0353】
実施例3ではWebブラウザ200とは別に受付アプリが予約情報を表示した。本実施例では、受付端末7がWebブラウザ200で初期設定し、更に予約情報を表示する場合について説明する。本実施例によれば登録端末50を不要にできる。
【0354】
本実施例においては、上記の実施例にて説明した図5図6のハードウェア構成図、及び、図7図9に示した機能ブロック図を援用できるものとし、主に相違を説明する。
【0355】
<機能について>
図47は、端末装置60、会議室端末90及び受付端末7の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。電子機器70の機能については必要に応じて説明する。図47の各機能は、図8において同一の符号を付した構成要素は同様の機能を果たすので、主に本実施例の主要な構成要素についてのみ説明する場合がある。
【0356】
本実施例の受付端末7は受付アプリでなくWebブラウザ200を有している。また、本実施例の受付端末7は画像コードをデコードしないので、デコード部98bと撮像部97bは不要である。受付端末7のWebブラウザ200は登録端末50の代わりに会議管理サーバ30と通信し、予約情報を表示するために使用される。
【0357】
<受付端末が会議室IDを保存するまでの処理>
続いて、図48を用いて受付端末7が会議室IDを保存し、予約情報を表示するまでの処理について説明する。図48は、受付端末7がグループIDを保存し、予約情報を表示する処理を説明するシーケンス図の一例である。図48の説明では主に図43との相違を説明する。まず、ステップS71~S96は図43と同様でよい。
【0358】
S141:会議管理サーバ30の予約情報送信部44は、グループIDで特定される各会議室の予約情報を会議管理情報DB493から取得する。また、予約情報送信部44は予約情報が図21の待受画面490のように表示される待受画面の画面情報を生成する。すなわち、実施例1~3では、画面の形成(デザイン)は受付アプリが行っていたが、本実施例ではWebブラウザ200が待受画面を表示する。このため、予約情報送信部44がHTML等で予約情報を表示するための待受画面の画面情報を生成する。
【0359】
S142:会議管理サーバ30の送信部31aは待受画面の画面情報と、会議室設定情報DB498とログイン情報DB499から取得された各会議室のグループID、グループ名、認証キー、及び、サーバURL等を受付端末7に送信する。
【0360】
S143:Webブラウザ200のサーバ通信部91bは待受画面の画面情報とグループID等を受信する。表示制御部94bが待受画面を表示する。待受画面の一例を図21に示した。会議管理サーバ30が待受画面の画面情報を直接、送信するのでなく、待受画面を表示するためのURLを受付端末7に送信してもよい。受付端末7は該URLにリダイレクトするか、管理者がWebブラウザ200に入力することで既存タブ又は新規のタブで待受画面を表示できる。新規のタブで表示すると、受付端末7が会議室一覧画面430を表示したままになるので、受付端末7が元のタブを削除するとよい。
【0361】
また、ユーザが待受画面を別の画面に変更したり、電源や画面をオフしたりしないように、受付端末7はキヨスクモードで動作するとよい。キオスクモードとは、情報処理端末が特定の用途でのみ動作するように設定された動作モードをいう。
【0362】
また、受付端末7の設定記録部98-2bはグループID、グループ名、認証キー、及び、サーバURLを記憶部99bに記憶しておく。記憶部99bはWebブラウザ200がアクセスできるローカルストレージなどである。これにより、受付端末7はグループIDを指定して予約情報を取得できる。なお、すでにグループID等が記憶されている場合、上書きしてよい。これにより、管理者は受付端末7を新たに配置できる。また、会議室IDが記憶されていた場合も上書きしてよい。会議室端末90を受付端末7に転用できる。受付端末7が上書きするかどうかを受け付けるダイアログを表示し、ユーザによる応答に応じて上書きするかどうか制御してもよい。複数のグループIDが記憶された場合、それぞれに基づいて予約情報が取得される。
【0363】
S144~S146:図43のステップS111~S113と同様でよい。
【0364】
<主な効果>
このように、本実施例では、受付端末7がWebブラウザ200で予約情報を受信し表示できる。
【0365】
<その他の適用例>
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【0366】
例えば、登録端末50が画像コードを表示するのでなく、会議管理サーバ30に接続されたディスプレイが画像コードを表示してもよい。画像コードを表示する端末は登録端末50でなくてよい。画像コードは電子メールで管理者に送信されてもよい。
【0367】
例えば、本実施形態ではグループIDや通信設定情報を画像コードにエンコードしたが、グループIDや通信設定情報は1対1の近距離通信無線通信で登録端末50が会議室端末90に送信してもよい。例えば、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Filed Communication)、赤外線通信、可視光通信などで送信してよい。
【0368】
なお、会議管理サーバ30は複数、存在してもよいし、会議管理サーバ30の機能が複数のサーバに分散されていてもよい。また、予約管理サーバ20と会議管理サーバ30が一体でもよい。
【0369】
本実施形態に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施形態では、会議管理サーバ30は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。同様に、受付端末7は、互いに通信するように構成された複数のコンピューティングデバイスを含むことができる。
【0370】
また、本実施形態のリソース予約システム100はWebサービスとも称することができる。Webサービスとはインターネット関連技術を応用して提供される各種のサービスである。例えば、会議室貸し出しサービス、各種のレンタルサービスが挙げられる。Webサービスを利用するシステムを利用システムという。
【0371】
また、以上の実施例で示した図7図9などの構成例は、リソース予約システム100の処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。しかし、各処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。リソース予約システム100は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
【0372】
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【符号の説明】
【0373】
6 会議室
7 受付端末
10 チャットサーバ
20 予約管理サーバ
30 会議管理サーバ
60 端末装置
70 電子機器
90 会議室端末
100 リソース予約システム
【先行技術文献】
【特許文献】
【0374】
【文献】特開2018‐190414号公報
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