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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】立体造形装置、立体造形方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/205 20170101AFI20240903BHJP
   B29C 64/141 20170101ALI20240903BHJP
   B29C 64/273 20170101ALI20240903BHJP
   B29C 64/321 20170101ALI20240903BHJP
   B22F 10/25 20210101ALI20240903BHJP
   B22F 12/45 20210101ALI20240903BHJP
   B22F 12/50 20210101ALI20240903BHJP
   B28B 1/30 20060101ALI20240903BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20240903BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20240903BHJP
【FI】
B29C64/205
B29C64/141
B29C64/273
B29C64/321
B22F10/25
B22F12/45
B22F12/50
B28B1/30
B33Y10/00
B33Y30/00
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020182382
(22)【出願日】2020-10-30
(65)【公開番号】P2021130302
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2023-08-24
(31)【優先権主張番号】P 2020026565
(32)【優先日】2020-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】小橋川 翔太
(72)【発明者】
【氏名】藤田 貴史
【審査官】今井 拓也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/136722(WO,A1)
【文献】特開2019-123133(JP,A)
【文献】特表2019-523153(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 64/00 - 64/40
B22F 10/00 - 10/85
B22F 12/00 - 12/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
造形材料を担持する担持体と、
造形物の表面に対し、前記担持体に担持されている前記造形材料を飛翔させる手段と、
飛翔された前記造形材料に所定の外力を付与する外力付与手段と、を備え
前記外力付与手段は、前記担持体に電圧を印加することで、前記所定の外力を付与する
立体造形装置。
【請求項2】
造形材料を担持する担持体と、
造形物の表面に対し、前記担持体に担持されている前記造形材料を飛翔させる手段と、
飛翔された前記造形材料に所定の外力を付与する外力付与手段と、を備え、
前記外力付与手段は、前記担持体を支持する支持体を含む
立体造形装置。
【請求項3】
造形材料を担持する担持体と、
造形物の表面に対し、前記担持体に担持されている前記造形材料を飛翔させる手段と、
飛翔された前記造形材料に所定の外力を付与する外力付与手段と、
前記担持体と前記造形物との間に通電部材と、を備え、
前記外力付与手段は前記通電部材に電圧を印加することで、前記所定の外力を付与する
立体造形装置。
【請求項4】
造形材料を担持する担持体と、
造形物の表面に対し、前記担持体に担持されている前記造形材料を飛翔させる手段と、
飛翔された前記造形材料に所定の外力を付与する外力付与手段と、を備え、
前記外力付与手段は、飛翔された前記造形材料に対して送風する送風部材を備える
立体造形装置。
【請求項5】
前記担持体に前記造形材料を供給する規制供給手段を備え、
前記規制供給手段は、
造形材料収容部に収容された前記造形材料を担持して搬送する搬送担持体と、
前記搬送担持体に担持された前記造形材料の層厚を規制する規制部材と、を備える
請求項1乃至の何れか1項に記載の立体造形装置。
【請求項6】
担持体が造形材料を担持する工程と、
造形物の表面に対し、前記担持体に担持されている前記造形材料を飛翔させる工程と、
外力付与手段により、飛翔された前記造形材料に所定の外力を付与する工程と、を行い、
前記外力付与手段は、前記担持体に電圧を印加することで、前記所定の外力を付与する
立体造形方法。
【請求項7】
担持体が造形材料を担持する工程と、
造形物の表面に対し、前記担持体に担持されている前記造形材料を飛翔させる工程と、
外力付与手段により、飛翔された前記造形材料に所定の外力を付与する工程と、を行い、
前記外力付与手段は、前記担持体を支持する支持体を含む
立体造形方法。
【請求項8】
担持体が造形材料を担持する工程と、
造形物の表面に対し、前記担持体に担持されている前記造形材料を飛翔させる工程と、
外力付与手段により、飛翔された前記造形材料に所定の外力を付与する工程と、を行い、
前記外力付与手段は、前記担持体と前記造形物との間に位置する通電部材に電圧を印加することで、前記所定の外力を付与する
立体造形方法。
【請求項9】
担持体が造形材料を担持する工程と、
造形物の表面に対し、前記担持体に担持されている前記造形材料を飛翔させる工程と、
外力付与手段により、飛翔された前記造形材料に所定の外力を付与する工程と、を行い、
前記外力付与手段は、飛翔された前記造形材料に対して送風する送風部材を備える
立体造形方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体造形装置、立体造形方法に関する。
【背景技術】
【0002】
立体造形物(三次元造形物)を造形する装置としては、一般的に、溶融堆積(MEX;Materials Extrusion)、光造形(VPP;Vat Photo Polymerization)、粉体焼結(PBF;Powder Bed Fusion)、材料噴射(MJT;Material Jetting)、結合剤噴射(BJT;Binder Jetting)、シート積層(SHL;Sheet. Lamination)、指向性エネルギー堆積(DED;Directed Energy Deposition)等の技術を利用した積層造形法が知られている。
【0003】
また、光を吸収する立体造形剤に対して光渦レーザービームを照射して、立体造形剤を飛翔させて被付着物に立体的に付着させるものも知られている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の構成では、飛翔させた立体造形剤が付着した後に紫外線等で硬化させるため、立体造形剤が造形物に衝突したとき、衝突した立体造形剤が飛散し、造形品質が得られにくい場合がある。
【0005】
本発明は、造形品質の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、立体造形装置は、造形材料を担持する担持体と、造形物の表面に対し、前記担持体に担持されている前記造形材料を飛翔させる手段と、飛翔された前記造形材料に所定の外力を付与する外力付与手段と、を備え、前記外力付与手段は、前記担持体に電圧を印加することで、前記所定の外力を付与する
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、造形品質の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係る立体造形装置の構成例を示す図である。
図2】第1実施形態に係る立体造形装置の作用例を示す図である。
図3】造形材料の飛翔方向を示す図であり、(a)は飛翔方向のずれを示す図、(b)は飛翔方向の変動を示す図、(c)は飛翔方向の変動の低減作用を示す図である。
図4】固定部材の構成の一例を説明する図である。
図5】第2実施形態に係る立体造形装置の通電部材の構成例を示す図である。
図6】第3実施形態に係る立体造形装置の構成の一例を説明する図である。
図7】第4実施形態に係る立体造形装置の構成の一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を適宜省略する。
【0010】
実施形態では、担持体に担持されている造形材料を造形物の表面に対して飛翔させる際に、電界、気流、又は重力等による所定の外力を飛翔された造形材料に付与することで、慣性及び飛翔時間変動に起因する造形材料の造形物表面での着弾位置変動を低減し、造形品質の向上を図る。
【0011】
[第1実施形態]
<立体造形装置100の構成例>
まず、第1実施形態に係る立体造形物を造形する装置(以下では立体造形装置100という)について図1を参照して説明する。ここで、図1は立体造形装置100の構成の一例を説明する図である。
【0012】
図1に示すように、立体造形装置100は、ステージ101と、ステージ加熱ヒータ102と、担持体111と、固定部材155と、供給手段112と、飛翔用レーザ115と、エネルギーを付与する手段として溶融用レーザ116と、クリーニングブレード117と、回収ケース118とを備えている。
【0013】
ステージ101は、造形する造形物(造形過程にある造形物)200を支持する支持部材である。ステージ101は、矢印Y方向に往復移動可能であり、また矢印Z方向に例えば造形厚み0.05mmピッチで上下動可能である。
【0014】
ステージ加熱ヒータ102は、ステージ101の下側に配置され、ステージ101を造形材料201に合わせた温度に制御する。
【0015】
担持体111は、周回移動する回転部材である無端ベルトから構成されている。具体的には、担持体111は、例えばPETフィルム(東レ製ルミラー)で構成されている。但し、ポリイミドフィルム(東レ製カプトンH)で構成することもできる。
【0016】
担持体111は、ステージ101の上方(Z方向における上側)に配置され、ローラ151、152及び固定部材155に架け回されている。担持体111は、粒子状の造形材料201を担持し、ステージ101上の造形物200の上方まで造形材料201を移送する。但し、担持体111は無端ベルトに限るものではなく、造形材料201を担持して矢印方向(移送方向)に回転する円筒形のガラス部材などからなる回転ドラムで構成してもよい。
【0017】
固定部材155は、担持体111を支持する支持体であり、造形物200を造形する位置(造形位置)でステージ101の上方に配置されている。この固定部材155の構成及び機能については、別途、図4を用いて詳述する。
【0018】
ここで、造形材料201は、目的とする造形物200に応じて適宜選択されるべきものであるが、樹脂の場合、例えば、PA12(ポリアミド12)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PSU(ポリスルホン)、PA66(ポリアミド66)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、LCP(液晶ポリマー)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、POM(ポリアセタール)、PSF(ポリサルホン)、PA6(ポリアミド6)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等である。また、造形材料201は、結晶性樹脂のみに限らず、非晶性樹脂であるPC(ポリカーボネート)やABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)、PEI(ポリエーテルイミド)、或いは結晶性と非晶性の混合樹脂であってもよい。
【0019】
また造形材料201は、樹脂の他、金属、セラミック、液体などの種々の材料を用いることができる。また、造形材料201は、1pa・s以上の粘度を有する材料であってもよい。
【0020】
担持体111の周面による造形材料201の担持は、実施形態ではファンデルワールス力によって行っている。但し、造形材料201の抵抗値が高い場合には、静電的な付着力だけでも担持できる。
【0021】
担持体111の周囲には、担持体111の周面(表面)に造形材料201を供給する供給手段112が配置されている。
【0022】
供給手段112はローレットローラ123と、ブレード122とを備えている。またローレットローラ123に対向して表面にゴム層を有する当接ローラ124が配置されている。
【0023】
供給手段112は、ブレード122で造形材料201を摺って擦りながら凝集を解き、ローレットローラ123を介して、担持体111の周面に造形材料201の薄層を形成する。
【0024】
但し、供給手段112による供給は、ローレットローラ123に限定されるものではなく、メッシュローラを用いる構成や、回転体による接触供給、非接触供給、非接触のメッシュ上からの散布、粉体気流撹拌による流動浸漬等も可能である。
【0025】
また担持体111の内側には、担持体111の周面から造形材料201を飛翔させる手段としての飛翔用レーザ115が配置されている。
【0026】
飛翔用レーザ115はパルスレーザで構成され、担持体111の内側から造形材料201に対してパルスレーザ光115aを照射する(照射位置を「造形位置」とする。)。
【0027】
造形材料201は、パルスレーザ光115aを受けることで、放射圧と呼ばれる力により粉の付着力が開放され、重力により下向きに落下する。従来知られているUS006025110A等に記載されているレーザ転写LIFT(Laser Induced Forward Transfer)は、担持体に密着した箔状、液状の材料をレーザ照射により非接触転写するものであり、局部的に加熱されて材料が気化することにより、担持体111の周面からパルスレーザ光115aの方向に飛翔する。ここで、飛翔用レーザ115は「飛翔させる手段」の一例である。
【0028】
ここで、「飛翔」とは、造形材料201が非接触で担持体111からステージ101側に移動することを意味し、転写と異なり、非接触で移動できるので、造形材料201のロスを少なくしたり、造形精度を向上したりすることができる。
【0029】
なお、図1などでは、造形材料201が、ステージ101に対して重力方向に飛翔する例で示しているが、必ずしもステージ101に対して垂直(90°)を維持する必要はなく、必要に応じてステージ101に対して所要の角度で傾斜させてもよい。
【0030】
本実施形態では、後者のメカニズムの寄与を皆無とまで言うことはできないが、前者が中心と考える理由に以下のものがある。
【0031】
1.レーザ光の吸収率が高い黒色粉と透明粉で飛翔開始エネルギーが同等である。
【0032】
2.担持体が透明樹脂フィルムであっても透明粉は飛翔する。
【0033】
3.担持体の透明樹脂フィルムは1000回までの多数回でのパルスレーザ光の照射でも劣化しない。
【0034】
担持体111と造形物200との空隙距離は、造形材料201の平均粒径の3~4倍を目安に維持することが好ましい。これにより、飛翔前後の上下の造形材料同士の接触を避け、飛翔による散逸を避けることができる。
【0035】
また、担持体111の外側には、造形物200の表面を加熱する手段としての溶融用レーザ116が配置されている。溶融用レーザ116は、パルスを積極的に用いる必要はなく、連続波のレーザが適している。
【0036】
溶融用レーザ116は、ステージ101上で造形される造形物200の表面を溶融させて溶融にする。
【0037】
溶融用レーザ116は、ステージ101上で造形される造形物200の表面を加熱して溶融状態にする。1つまたは複数のエネルギーを付与する手段のエネルギーによって溶融状態になればよく、レーザによる加熱以外にも対流、ランプ、誘導加熱、誘電加熱など適用可能である。また、このときの「表面」とは、造形1回の1層でも良いし、2、3層などの複数層にわたっても良い。また、各層の一部でも良いし、全体でもよい。つまり、最表層の一部が含まれていることが重要である。
【0038】
溶融用レーザ116のレーザ光116aは、図1において、飛翔用レーザ115のパルスレーザ光115aの照射位置(造形材料201の着弾位置)を狙って照射されている。両者の位置は調整可能で、材料種や造形速度などで調整位置を切り替えることも考慮される。
【0039】
これにより、溶融用レーザ116のレーザ光116aで溶融になった造形物200の表面に、飛翔用レーザ115で飛翔される造形材料201が着弾することで造形物200に付着される。
【0040】
なお、造形材料201の飛翔と造形物200の溶融の開始タイミングの前後関係は特に限定されるものではない。つまり、造形材料201が飛翔する前に、造形物200の表面を溶融させてもよい。または、造形材料201が飛翔した後、造形物200の表面を溶融させ、この溶融させた表面に飛翔した造形材料201が着弾してもよい。
【0041】
着弾位置のばらつきや過不足は積層間で調整可能で、飛翔用レーザ115は造形の形状と異なることがあり得る、造形の形状決定するのは溶融用レーザ116である。
【0042】
また、担持体111の周囲には、造形物200を造形する領域よりも担持体111の回転方向下流側に、担持体111上に残存する造形材料201を除去するクリーニングブレード117を備えている。クリーニングブレード117で掻き落とされた造形材料201は回収ケース118に回収する。
【0043】
<立体造形装置100の作用>
次に、この立体造形装置100の作用について図2のフロー図を参照して説明する。
【0044】
造形動作を開始すると、供給手段112は、供給手段112内の造形材料201をブレード122で摺って擦り(ステップS1、以下、単に「S1」というように表記する。)、造形材料201をローレットローラで移送し(S2)、担持体111の周面に造形材料201を重ならない状態で配置する(S3)。供給手段112は、造形が完了するまで(S4)、担持体111に対する造形材料201の供給を継続する。
【0045】
このようにして、供給手段112によって担持体111の周面に造形材料201が供給され、造形物200を支持するステージ101の上方に配置された担持体111の表面に造形材料201が担持される。
【0046】
そして、担持体111の回転によってステージ101の上方に移送され、ステージ101の上方に造形材料201の天井が形成される。
【0047】
一方、造形開始タイミングになると(S5)、溶融用レーザ116からレーザ光116aを照射して造形物200の表面のうち造形材料201を付着する部分を加熱して溶融する(S6)。但し、造形開始第一層だけはステージ加熱ヒータ102の温度により造形材料201が融着する。
【0048】
そして、飛翔用レーザ115から造形データに応じて所要の造形材料201にパルスレーザ光115aを照射して、担持体111に担持されている造形材料201を造形物200の溶融の部分に向けて飛翔させる(S7)。
【0049】
担持体111から飛翔する造形材料201は溶融にある造形物200の表面に着弾して造形物200と一体になり、造形物200が少なくとも1造形材料分成長する。
【0050】
このように、担持体111の連続回転によって造形材料201を順次ステージ101上の移送しながら、溶融用レーザ116による造形物200の表面に溶融化、飛翔用レーザ115による造形材料201の飛翔、着弾を、造形が完了するまで繰り返す(S8)。
【0051】
これによって、造形物200を所要の形状まで成長させて立体造形物を造形することができる。
【0052】
このとき、飛翔された造形材料201は溶融状態にある造形物200の表面に着弾して付着し、衝突によって拡散しないので、造形物200のエッジ等でも高い精度を得ることができ、造形品質が向上する。
【0053】
また、造形材料201としては、結晶性樹脂のみならず、結晶性及び非結晶性樹脂の混合樹脂等も使用できて材料の多様性を確保でき、また連続造形によって造形速度の高速化を図れ、更に廃棄材料を減少することができる。
【0054】
<造形材料201の飛翔方向について>
次に、造形材料201の飛翔方向について図3を参照して説明する。図3は、造形材料201の飛翔方向について説明する図であり、(a)は慣性による飛翔方向のずれを説明する図、(b)は飛翔方向の変動を説明する図、(c)は実施形態に係る飛翔方向の変動の低減作用を説明する図である。
【0055】
図3(a)乃至(c)のそれぞれは、表面に造形材料201を担持した担持体111が移動速度Vで矢印30の方向に周回移動している状態で、パルスレーザ光115aが照射され、造形材料201が造形物200の表面に向けて飛翔する様子を示している。ここで、矢印30の方向は、担持体111の「移動方向」の一例であり、「所定方向」の一例である。
【0056】
図3(a)では、造形材料201は造形物200の表面に向けて、重力gの方向に初速度Vで飛翔する。この際に、造形材料201には担持体111による移動の慣性力が働くため、造形材料201は矢印30で示す移動方向に対しても初速度Vで飛翔する。
【0057】
初速度V及びVの合成の結果、造形材料201は狙いの飛翔方向である重力g方向からずれた矢印31の方向に飛翔する。ここで造形材料201aは、矢印31の方向に飛翔する造形材料を表している。
【0058】
例えば造形材料201の移動速度Vを100(mm/s)とし、飛翔時間を0.02(s)とすると、造形材料201は、重力g方向の直下に対して100×0.02=2(mm)だけ移動方向側にずれた位置で造形物200の表面に着弾する。
【0059】
また造形材料201の飛翔時間も変動する場合がある。飛翔時間の変動因子としては、飛翔用レーザ照射時の造形材料201の初速度や、造形材料201の粒径差による飛翔中の空気抵抗、造形材料201同士の衝突の影響、造形材料201の回転の影響等が挙げられる。
【0060】
図3(b)の上側の図において、初速度V21は造形材料201の重力g方向への初速度成分を表している。初速度V21と移動方向への初速度Vとの合成の結果、造形材料201は矢印311の方向に飛翔している。また図3(b)の下側の図では、同様に初速度V22は造形材料201の重力g方向への初速度成分を表しており、初速度V22は上記の初速度V21より大きい。初速度V22と移動方向への初速度Vとの合成の結果、造形材料201は矢印312の方向に飛翔している。矢印312の方向は、矢印311の方向と比較して重力g方向に近い方向である。
【0061】
このように飛翔方向がずれる結果、造形物200表面で造形材料201の着弾位置ずれdが生じる。このような着弾位置ずれは、立体造形装置100による造形品質を低下させる。
【0062】
これに対し、本実施形態では、図3(c)に示すように、飛翔された造形材料201に対して担持体111の移動方向とは逆向きの外力Fを付与する。この外力Fは、電圧印加で形成された電界における静電気力によって生成されるものであり、「所定の外力」の一例である。但し、飛翔された造形材料201に対して一様に力を付与することができれば、静電気力によらず、風力や磁気力や重力等により外力Fを生成してもよい。
【0063】
このような外力Fにより、飛翔された造形材料201は担持体111の移動方向とは逆向きに移動することで、造形材料201の造形物200表面での着弾位置ずれdが低減される。また飛翔時間の長い造形材料201ほど外力Fによる移動量は大きく、飛翔時間の短い造形材料201ほど外力Fによる移動量は小さくなる。その結果、造形材料201の造形物200表面での着弾位置変動も低減される。
【0064】
<固定部材155の構成>
次に、固定部材155の構成について図4を参照して説明する。図4は、固定部材155の構成の一例を説明する図である。
【0065】
図4に示すように、固定部材155は、半リング状に形成された部材であり、その一部にスリット部155aが形成されている。立体造形装置100では、固定部材155は、担持体111を挟んで造形物200に対向配置される。飛翔用レーザ115のパルスレーザ光115aは、固定部材155のスリット部155aを通過して担持体111へ照射されるようになっている。
【0066】
固定部材155はSUS金属等の導体により構成され、固定部材155の周囲に架け回される担持体111との接触摩耗に対する耐久性を確保しつつ、通電できるようになっている。
【0067】
但し、固定部材155に含まれるスリット部155aのみは、パルスレーザ光115aに対して透過性があるガラス等の絶縁体で構成されている。絶縁体であるスリット部155aで固定部材155を2つに分離することで、固定部材155におけるスリット部155aを挟んだ一端部155bと他端部155cは絶縁されている。
【0068】
またパルスレーザ光115aに対して透過性があることで、パルスレーザ光115aを透過させ、パルスレーザ光115aを担持体111に担持された造形材料201に照射できる。ここで、固定部材155は「外力付与手段」の一例であり、また「支持体」の一例である。
【0069】
なお、スリット部155aをガラス等で構成せず、スリット部155aを空隙にしてもよい。この構成でもパルスレーザ光115aを通過させるとともに一端部155bと他端部155cとを絶縁できる。
【0070】
また固定部材155における一端部155bは電源157に電気的に接続され、他端部155cは接地部156に接続されている。飛翔用レーザ115を担持体111に照射する際には、電源157が電圧を印加してスリット部155a内に電界を形成する。
【0071】
造形材料201は、一般に造形材料201の搬送等で微小な電荷を帯電するため、これを利用して、電界による担持体111の移動方向とは逆向きの静電気力を、造形材料201に付与できるようになっている。この静電気力の作用で、飛翔された造形材料201が担持体111の移動方向とは逆向きに移動することで着弾位置ずれdが低減される。
【0072】
また本実施形態では、造形材料201としてPA12を用い、造形材料201は正電荷を帯電している。そのため、担持体111の移動方向の上流側を接地し、下流側から電圧を印加することで、下流方向への電界が担持体111の表面に形成される。これにより、担持体111の移動方向とは逆向きの静電気力を造形材料201に付与できる。
【0073】
なお、造形材料201の種類(材質)によっては負に帯電する場合があるが、その場合は図4における接地部156と電源157とを逆に配置してもよい。またスイッチ等により造形材料201の種類に応じて、電源157と接地部156との配置を切り替えられるようにしてもよい。このようにすることで、造形材料201の種類に応じて、静電気力による外力Fを適切に作用させることができる。
【0074】
また本実施形態では特段に積極的な帯電を行っていないが、電子写真におけるトナーのように、造形材料201に他の粉体を混合して攪拌したり、回転部材で形成したニップを通過させたりすることで、積極的に摩擦帯電させてもよい。これにより、造形材料201に対して、静電気力による外力Fを適切に作用させることができる。
【0075】
<外力Fの生成条件>
ここで、外力Fのより詳細な生成条件を説明する。
【0076】
造形材料201が飛翔してから造形物200の表面に着弾までにかかる時間が時間t(s)である造形材料201aと、該時間が時間t+Δt(s)である造形材料201bの2つの造形材料があるとする。担持体111の移動速度をV(m/s)とすると、造形材料201aと造形材料201b間での着弾位置ずれは以下の(1)式で表すことができる。
(t+Δt)-V(t)=V×Δt・・・(1)
固定部材155のスリット部155aの間隔(幅)w(m)に電圧E(V)を印加する場合には、電界はE/w(N/C)となる。造形材料201の質量当たりの帯電量をQ(C/kg)とすると、造形材料201にかかる加速度は、E×Q/w(m/s)となる。
【0077】
従って、造形材料201aと造形材料201b間での着弾位置ずれの補正量は、以下の(2)式で表すことができる。
E×Q×(t+Δt)/(2×w)-E×Q×t/(2×w)=E×Q×t×Δt/w・・・(2)
着弾位置ずれを補正するための電圧は、V×Δt=E×Q×t×Δt/wを解いて、E=V×w/(Q×t)となる。
【0078】
以下に、本実施形態における条件の具体例を示す。
造形材料201:PA12
帯電量Q :Q=0.3(mC/kg)
移動速度V :V=0.1(m/s)
間隔w :w=0.0015(m)
時間t :0.02(s)
電圧E :26(V)
なお、実際に形成される電界は一様に水平方向に形成されないことや、造形材料201の粒径等に伴う空気抵抗、造形材料201の回転等の影響で、上述した見積は誤差が生じる場合がある。そのため、見積値の±50%程度の範囲内で条件を調整すると好適である。
【0079】
<立体造形装置100の作用効果>
以上説明したように、本実施形態では、担持体111に担持されている造形材料201を造形物200の表面に対して飛翔させる際に、電界により生成した外力Fを飛翔された造形材料201に付与する。この外力Fは担持体111の移動方向とは逆向きの力である。また電界は固定部材155に電圧を印加することで形成される。
【0080】
外力Fを付与することで、飛翔された造形材料201は担持体111の移動方向とは逆向きに移動する。これにより造形材料201の造形物200表面での着弾位置ずれdを低減できる。また飛翔時間の長い造形材料201ほど外力Fによる移動量が大きく、飛翔時間の短い造形材料201ほど外力Fによる移動量が小さくなる。その結果、造形材料201の造形物200表面での着弾位置変動を低減できる。
【0081】
このようにして、慣性及び飛翔時間変動に起因する造形材料201の造形物200表面での着弾位置変動を低減し、造形品質の向上を図ることができる。
【0082】
また本実施形態では、担持体111を支持する支持体としての固定部材155を用いて担持体111に電圧を印加することで、飛翔された造形材料201に外力Fを付与する。これにより、担持体111の支持体に外力付与手段の機能を備えさせることができ、外力Fを付与するための構成を追加することなく、飛翔された造形材料201に外力Fを付与できる。
【0083】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る立体造形装置100aについて説明する。図5は、立体造形装置100aにおける通電部材160の構成の一例を説明する図である。なお、図5における矢印30の方向は、担持体111の移動方向を示し、矢印32の方向はパルスレーザ光115aの走査方向を示している。
【0084】
図5に示すように、通電部材160はワイヤー160aとワイヤー160bとを備え、担持体111と造形物200との間の空間に配置されている。ワイヤー160aとワイヤー160bは、パルスレーザ光115aを挟むようにして担持体111の移動方向に沿う方向に離間して配置され、通電部材160を構成している。
【0085】
ワイヤー160a,160bのそれぞれは、ニッケル等の導電性の高い金属で構成された長尺の部材であり、長手方向がパルスレーザ光115aの走査方向に沿うようにして配置されている。
【0086】
また、担持体111の移動方向において、上流側に配置されたワイヤー160aは接地部161に電気的に接続され、下流側に配置されたワイヤー160bは電源162に接続されている。電源162がワイヤー160aに電圧を印加することで、ワイヤー160aとワイヤー160bとの間の空間に電界を形成し、電界により生成される静電気力を外力Fとして飛翔された造形材料201に付与できる。
【0087】
担持体111に担持された造形材料201がパルスレーザ光115aの照射で造形物200表面に対して飛翔する際に、飛翔された造形材料201が外力Fの作用で担持体111の移動方向とは逆向きに移動する。これにより、造形材料201の造形物200表面での着弾位置ずれ及び着弾位置変動を低減できる。
【0088】
固定部材155等の部材を介さずに、ワイヤー160a,160bで構成された通電部材160により直接電界を制御できるため、より好適に着弾位置ずれ及び着弾位置変動を低減できる。なお、通電部材160に印加する電圧やワイヤー160a,160b間の距離等の設定方法は第1実施形態で説明したものと同様であるため、ここでは重複する説明を省略する。
【0089】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る立体造形装置100bについて説明する。本実施形態では、飛翔された造形材料に送風することで外力を付与し、造形材料の造形物表面での着弾位置ずれ及び着弾位置変動を低減させる。
【0090】
ここで、図6は、立体造形装置100bの構成の一例を説明する図である。図6に示すように立体造形装置100bは、送風部材の一例としてのファン170を備えている。
【0091】
ファン170は、造形材料201を飛翔させる際に作動して、飛翔された造形材料201に対して担持体111の移動方向とは逆向きに送風することで、外力Fを風力により付与するこれにより、造形材料201の造形物200表面での着弾位置ずれ及び着弾位置変動を低減できる。
【0092】
ファン170による気流の風速は、慣性による造形材料201の飛翔方向のずれをキャンセルするように、担持体111の移動速度と同じ又は±50%の範囲内で制御することが好ましい。本実施形態では、担持体111の移動速度と同じ0.1(m/s)にしている。
【0093】
電界の静電気力で外力Fを付与すると、立体造形装置の動作が放電等の影響を受ける場合があるが、本実施形態では風力により外力Fを付与するため、放電等の影響を受けずに立体造形を行うことができる。
【0094】
但し、造形中の自然対流等の気流が立体造形装置の動作に影響する場合があるため、気流の状態に配慮することが好ましい。また気流を安定化させるために、ファンではなくコンデンサ等により一定のイオン風を発生させることも好適である。
【0095】
[第4実施形態]
次に、第4実施形態に係る立体造形装置100cについて説明する。本実施形態では、飛翔された造形材料に静電気力を用いて外力を付与することで、造形材料の造形物表面での着弾位置ずれ及び着弾位置変動を低減させる。また造形材料収容部に収容された造形材料を担持して搬送する搬送担持体と、該搬送担持体に担持された造形材料の層厚を規制する規制部材とを備える供給手段を用いて、担持体に造形材料を安定供給する。
【0096】
ここで、図7は、立体造形装置100cの構成の一例を説明する図である。図7に示すように立体造形装置100cは、小径ローラ158及び159と、スリット103と、規制供給手段300とを備えている。
【0097】
小径ローラ158及び159は、担持体111に内側から接触して担持体111を支持する支持体である。小径ローラ158及び159は、担持体111が架け回され、担持体111の周回移動に従って従動回転する。
【0098】
担持体111を支持する支持体として、第1実施形態における固定部材155(図1参照)に代えて小径ローラ158及び159を設けることで、担持体111を高速に周回移動させることができ、また静電気が発生させない等の効果を得ることができる。
【0099】
また小径ローラ158は接地部156(図4参照)に電気的に接続し、小径ローラ159は電源157(図4参照)に接続している。飛翔用レーザ115から担持体111にパルスレーザ光115aを照射する際には、立体造形装置100cは、小径ローラ159に電源157から電圧を印加し、小径ローラ158と小径ローラ159との間に電界を形成する。
【0100】
造形材料201は、一般に造形材料201の搬送等で微小な電荷を帯電しているため、これを利用して、担持体111の移動方向とは逆向きの静電気力を造形材料 201に付与する。この静電気力の作用によって、飛翔された造形材料201が担持体111の移動方向とは逆向きに移動することで、着弾位置ずれd(図3参照)を低減できる。
【0101】
スリット103は、溶融用レーザ116が照射したレーザ光116aを通過させるための間隙を有する部材である。立体造形装置100cは、スリット103を通過したレーザ光116aを造形物200に照射する。
【0102】
スリット103を通過させることで、造形物200の熱が放熱されることを抑制しながら、鉛直方向から溶融用レーザ116を造形物200に照射できる。溶融用レーザ116と光軸と同軸の光学系を備える赤外線カメラを配置すると、レーザ光116aの照射に伴う造形物200の溶融状態及び温度等を観測でき、これらに基づき造形を制御できるため、より好適である。
【0103】
規制供給手段300は、造形材料収容部320と担持ローラ301と、供給ローラ303と、ドクターローラ310と、スクレーパ311とを備え、担持体111に造形材料201を供給する。
【0104】
造形材料収容部320は、造形材料201を収容する収容器である。担持ローラ301は、造形材料収容部320に収容された造形材料201を表面に担持して搬送する搬送担持体の一例である。
【0105】
供給ローラ303は、造形材料収容部320の内部に回転可能に設けられ、回転により担持ローラ301に造形材料201を供給する供給部材の一例である。ドクターローラ310は、担持ローラ301に表面同士が近接する配置で回転可能に設けられ、担持ローラ301の表面に担持された造形材料201の厚みを回転しながら規制する規制部材の一例であり、規制回転部材の一例である。
【0106】
スクレーパ311は、ドクターローラ310の表面に接触し、ドクターローラ310の表面に残留する造形材料201を掻き取ることで、ドクターローラ310を清掃する清掃部材の一例である。
【0107】
立体造形装置100cは、担持ローラ301の回転方向における上流側に規制供給手段300を配置する。供給ローラ303で担持ローラ301に造形材料201を供給し、ドクターローラ310で担持ローラ301表面の造形材料201の厚みを規制することで、規制供給手段300は、担持ローラ301の表面に造形材料201の薄層を連続的に安定して形成する。
【0108】
その後、担持ローラ301が担持体111に当接し、担持ローラ301表面における造形材料201の薄層を担持体111の表面に転写することで、担持体111の表面に造形材料201の薄層を形成できる。
【0109】
ここで、担持体111の搬送速度V111と担持ローラ301の周速度V301をV111<V301の関係にすると、造形材料201による薄層を担持体111に対してより密な状態で形成できるため、好適である。
【0110】
また、規制供給手段300は、造形材料収容部320に収容保持する造形材料201の種類に応じて構成や配置を変更可能である。例えば、担持ローラ301及び供給ローラ303の材料又は外径、ドクターローラ310の形状、担持ローラ301への当接圧や当接位置等を変更できる。規制供給手段300は、これらの情報をICチップ等の情報記憶部に予め記憶しておき、変更時には情報記憶部を参照してこれらの情報を取得し、変更動作に用いることができる。
【0111】
また、規制供給手段300の上流部に均しブレードを配置すると、供給前の前工程で造形材料201を均等化し、規制供給手段300通過後の造形材料201の量も均等化できるため、さらに好ましい。
【0112】
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳説したが、本発明は、上述した実施の形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0113】
なお、実施形態は立体造形方法も含む。例えば、立体造形方法は、担持体が造形材料を担持する工程と、造形物の表面に対し、前記担持体に担持されている前記造形材料を飛翔させる工程と、飛翔された前記造形材料に所定の外力を付与する工程と、を行う。このような立体造形方法により、上述した立体造形装置と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0114】
100 立体造形装置
101 ステージ
102 ステージ加熱ヒータ
111 担持体
115 飛翔用レーザ
115a パルスレーザ光
116 溶融用レーザ(エネルギーを付与する手段)
116a レーザ光(エネルギー)
117 クリーニングブレード
118 回収ケース
122 ブレード
123 ローレットローラ
124 当接ローラ
151、152 ローラ
155 固定部材
155a スリット部
156 接地部
157 電源
160 通電部材
160a,160b ワイヤー
161 接地部
162 電源
170 ファン
200 造形物
201 造形材料
30 矢印(移動方向)
31 矢印(飛翔方向)
32 矢印(走査方向)
g 重力
d 着弾位置ずれ
103 スリット
158、159 小径ローラ
300 規制供給手段
301 担持ローラ(搬送担持体の一例)
302 規制部材
303 供給ローラ(供給部材の一例)
310 ドクターローラ(規制部材の一例、規制回転部材の一例)
311 スクレーパ(清掃部材の一例)
移動速度
重力方向への飛翔の初速度
移動方向への飛翔の初速度
【先行技術文献】
【特許文献】
【0115】
【文献】再表2016-136722号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7