(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】半導体発光装置
(51)【国際特許分類】
H01L 33/20 20100101AFI20240903BHJP
H01L 33/62 20100101ALI20240903BHJP
H01L 33/38 20100101ALI20240903BHJP
H01L 33/44 20100101ALI20240903BHJP
H01L 23/36 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
H01L33/20
H01L33/62
H01L33/38
H01L33/44
H01L23/36 C
(21)【出願番号】P 2021009681
(22)【出願日】2021-01-25
【審査請求日】2023-12-07
(73)【特許権者】
【識別番号】303046277
【氏名又は名称】旭化成エレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【氏名又は名称】森 哲也
(72)【発明者】
【氏名】藤本 佳伸
【審査官】村井 友和
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-113427(JP,A)
【文献】特開2015-076617(JP,A)
【文献】国際公開第2016/157518(WO,A1)
【文献】特開2001-237458(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0365486(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体発光素子、サブマウント基板、第1金属接合部、および第2金属接合部を備える半導体発光装置であって、
前記半導体発光素子は、
素子基板と、
前記素子基板の一方の面側に配置され、第1導電型半導体層、発光層、および第2導電型半導体層を含む半導体積層部と、
前記素子基板の一方の面側に配置され、前記第1導電型半導体層における1つ以上の第1接触領域と接触する第1電極部と、
前記素子基板の一方の面側に配置され、前記第2導電型半導体層における独立した2つ以上の第2接触領域とそれぞ
れ接触する2つ以上の第2電極部と、を有し、
平面視にて、前記第1接触領域は前記第2接触領域に挟まれるように配置され、
前記サブマウント基板は、第3電極部および第4電極部を有し、
前記第1金属接合部は、前記第1電極部と前記第3電極部とを電気的に接続し、
前記第2金属接合部は、前記第2電極部と前記第4電極部とを電気的に接続し、
前記第2金属接合部が複数の前記第2電極部に跨って接触し、
少なくとも一部の前記第2金属接合部は、複数の前記第2電極部と前記第4電極部とを電気的に接続する
半導体発光装置。
【請求項2】
前記第1導電型半導体層の一部、前記発光層、および前記第2導電型半導体層がメサ構造であり、
前記メサ構造の側面および前記第1導電型半導体層の他の一部の表面が絶縁物で覆われる
請求項1に記載の半導体発光装置。
【請求項3】
半導体発光素子、サブマウント基板、第1金属接合部、および第2金属接合部を備える半導体発光装置であって、
前記半導体発光素子は、
素子基板と、
前記素子基板の一方の面側に配置され、第1導電型半導体層、発光層、および第2導電型半導体層を含む半導体積層部と、
前記素子基板の一方の面側に配置され、前記第1導電型半導体層における1つ以上の第1接触領域と接触する第1電極部と、
前記素子基板の一方の面側に配置され、前記第2導電型半導体層における
2つ以上の第2接触領域と
それぞれ接触する2つ以上の第2電極部と、を有し、
前記サブマウント基板は、第3電極部および第4電極部を有し、
前記第1金属接合部は、前記第1電極部と前記第3電極部とを電気的に接続し、
前記第2金属接合部は、前記第2電極部と前記第4電極部とを電気的に接続し、
前記第2金属接合部が複数の前記第2電極部に跨って接触し、
前記第1導電型半導体層の一部、前記発光層、および前記第2導電型半導体層がメサ構造であり、
断面視にて、前記メサ構造の側面、前記第1導電型半導体層の他の一部の表面、および前記第2金属接合部の前記素子基板と対向する側の表面が絶縁物で覆われる領域を有する半導体発光装置。
【請求項4】
前記少なくとも一部の前記第2金属接合部は、前記第2電極部と前記絶縁物とに接する
請求項2または3に記載の半導体発光装置。
【請求項5】
前記絶縁物が、さらに前記第1電極部の少なくとも一部を覆う
請求項2から4のいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【請求項6】
前記絶縁物が、さらに前記第2導電型半導体層の表面の少なくとも一部も覆う
請求項2から5のいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【請求項7】
前記絶縁物が気体を含む
請求項2から6のいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【請求項8】
前記気体が大気である
請求項7に記載の半導体発光装置。
【請求項9】
前記絶縁物が酸化シリコン、窒化シリコン、または酸窒化シリコンのいずれか1つ以上を含む請求項2から8のいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【請求項10】
前記第3電極部と前記第1金属接合部との接触面積の総和が、前記第2導電型半導体層の上面の総面積よりも大きい
請求項1から9のいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【請求項11】
半導体発光素子、サブマウント基板、第1金属接合部、および第2金属接合部を備える半導体発光装置であって、
前記半導体発光素子は、
素子基板と、
前記素子基板の一方の面側に配置され、第1導電型半導体層、発光層、および第2導電型半導体層を含む半導体積層部と、
前記素子基板の一方の面側に配置され、前記第1導電型半導体層における1つ以上の第1接触領域と接触する第1電極部と、
前記素子基板の一方の面側に配置され、前記第2導電型半導体層における
2つ以上の第2接触領域と
それぞれ接触する2つ以上の第2電極部と、
を有し、
前記サブマウント基板は、第3電極部および第4電極部を有し、
前記第1金属接合部は、前記第1電極部と前記第3電極部とを電気的に接続し、
前記第2金属接合部は、前記第2電極部と前記第4電極部とを電気的に接続し、
前記第2金属接合部が複数の前記第2電極部に跨って接触し、
前記第4電極部と前記第2金属接合部の接触面積の総和が、前記第2電極部の上面の総面積よりも大きい半導体発光装置。
【請求項12】
前記第1金属接合部および前記第2金属接合部が、Au、Sn、Cu、Agのいずれか1つ以上を含む請求項1から11のいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【請求項13】
前記第1電極部と前記第2電極部との間に、25℃の環境温度において10秒間4Wの電極を供給した際に、少なくとも一部が55℃以上となる
請求項1から12のいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【請求項14】
前記第1電極部の表面の一部は、前記第1金属接合部と接しない領域を有する請求項1から13のいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【請求項15】
前記第1電極部において前記第1金属接合部と接しない領域の平面視による面積は、前記第1電極部の平面視による総面積の20%以上50%以下である請求項14に記載の半導体発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、半導体素子は、さまざまな電子機器に用いられており、発光素子や受光素子などの光学デバイスおよび各種センサなどに応用されている。例えば、発光素子(LED)に着目すると、発光波長が280nm以下の深紫外領域のLED(以下、UVC-LED)の開発が期待されている。UVC-LEDは、サファイアやAlNなどの基板上に、n型半導体層、発光層、窒化ガリウム(GaN)等のp型半導体層が積層された構造となっている。p型のAlGaNは実現が困難であるため、p型半導体層としては、AlGaNではなくGaNが用いられるのが一般的である。
【0003】
しかしながら、p型半導体層としてGaNを用いた場合、GaNのバンドギャップは発光波長エネルギーよりも小さいため、発光した光をGaNが吸収してしまう。そのため、p型半導体層としてGaNを用いる場合には、基板側から光を取り出す形態を採ることが多い。また、高強度の発光素子では、電流印加時に発生する熱の放熱が重要である。特にUVC-LEDでは発光効率が約3%と非常に低いため、放熱が不十分であると発光素子の劣化が早いという課題がある。この課題に対して、例えば特許文献1には、発光素子を構成する半導体層を基板から剥離し、放熱性の高い支持基板に接着することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
半導体素子の小型化が進むとひずみの影響が大きくなり、従来技術を適用しても、強度を保持することと高い放熱性を実現して熱の影響を抑制することの両立が困難となる。
【0006】
本発明は、強度を保持しつつ、高い放熱性を実現して熱の影響を抑制することが可能な半導体発光装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様においては、半導体発光素子、サブマウント基板、第1金属接合部、および第2金属接合部を備える半導体発光装置であって、
前記半導体発光素子は、素子基板と、前記素子基板の一方の面側に配置され、第1導電型半導体層、発光層、および第2導電型半導体層を含む半導体積層部と、前記素子基板の一方の面側に配置され、前記第1導電型半導体層における1つ以上の第1接触領域と接触する第1電極部と、前記素子基板の一方の面側に配置され、前記第2導電型半導体層における独立した2つ以上の第2接触領域とそれぞれ対で接触する2つ以上の第2電極部と、を有し、
平面視にて、前記第1接触領域は前記第2接触領域に挟まれるように配置され、
前記サブマウント基板は、第3電極部および第4電極部を有し、
前記第1金属接合部は、前記第1電極部と前記第3電極部とを電気的に接続し、
前記第2金属接合部は、前記第2電極部と前記第4電極部とを電気的に接続し、
少なくとも一部の前記第2金属接合部は、複数の前記第2電極部と前記第4電極部とを電気的に接続する半導体発光装置を提供する。
【0008】
本発明の第2の態様においては、半導体発光素子、サブマウント基板、第1金属接合部、および第2金属接合部を備える半導体発光装置であって、
前記半導体発光素子は、素子基板と、前記素子基板の一方の面側に配置され、第1導電型半導体層、発光層、および第2導電型半導体層を含む半導体積層部と、前記素子基板の一方の面側に配置され、前記第1導電型半導体層における1つ以上の第1接触領域と接触する第1電極部と、前記素子基板の一方の面側に配置され、前記第2導電型半導体層における1つ以上の第2接触領域と接触する2つ以上の第2電極部と、を有し、
前記サブマウント基板は、第3電極部および第4電極部を有し、
前記第1金属接合部は、前記第1電極部と前記第3電極部とを電気的に接続し、
前記第2金属接合部は、前記第2電極部と前記第4電極部とを電気的に接続し、
前記第1導電型半導体層の一部、前記発光層、および前記第2導電型半導体層がメサ構造であり、
断面視にて、前記メサ構造の側面、前記第1導電型半導体層の他の一部の表面、および前記第2金属接合部の前記素子基板と対向する側の表面が絶縁物で覆われる領域を有する半導体発光装置を提供する。
【0009】
本発明の第3の態様においては、半導体発光素子、サブマウント基板、第1金属接合部、および第2金属接合部を備える半導体発光装置であって、
前記半導体発光素子は、素子基板と、前記素子基板の一方の面側に配置され、第1導電型半導体層、発光層、および第2導電型半導体層を含む半導体積層部と、前記素子基板の一方の面側に配置され、前記第1導電型半導体層における1つ以上の第1接触領域と接触する第1電極部と、前記素子基板の一方の面側に配置され、前記第2導電型半導体層における1つ以上の第2接触領域と接触する2つ以上の第2電極部と、を有し、
前記サブマウント基板は、第3電極部および第4電極部を有し、
前記第1金属接合部は、前記第1電極部と前記第3電極部とを電気的に接続し、
前記第2金属接合部は、前記第2電極部と前記第4電極部とを電気的に接続し、
前記第4電極部と前記第2金属接合部の接触面積の総和が、前記第2電極部の上面の総面積よりも大きい半導体発光装置を提供する。
【0010】
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一態様に係る半導体発光装置によれば、強度を保持しつつ、高い放熱性を実現して熱の影響を抑制することが可能な半導体発光装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】第1の実施例に係る半導体発光装置に用いられる半導体発光素子の模式図である。
【
図2A】
図1の平面模式図をX軸に平行なX1-X´1線で切断した断面模式図である。
【
図2B】
図1の平面模式図をX軸に平行なX2-X´2線で切断した断面模式図である。
【
図3】第1の実施例に係る半導体発光装置に用いられるサブマウント基板の平面模式図である。
【
図4A】
図3の平面模式図をX軸に平行なX3-X´3線で切断した断面模式図である。
【
図4B】
図3の平面模式図をX軸に平行なX4-X´4線で切断した断面模式図である。
【
図5A】実施例1に係る半導体発光装置の構成例を示す断面図である。
【
図5B】実施例1に係る半導体発光装置の構成例を示す断面図である。
【
図6】第1の実施例に係る半導体発光装置において、第4電極部と第2金属接合部との接触領域S1の面積と、第2電極部の上面S2の面積とを示した模式図である。
【
図7】第1の実施例の変形例に係る半導体発光装置の断面模式図である。
【
図8】第2の実施例に係る半導体発光装置に用いられる半導体発光素子の平面模式図である。
【
図9】第2の実施例に係る半導体発光装置に用いられる半導体発光素子の平面模式図である。
【
図10】第3の実施例に係る半導体発光装置に用いられる半導体発光素子の平面模式図である。
【
図11】
図10にサブマウント基板の第3電極部および第4電極部が配置される領域を書き加えた平面模式図である。
【
図12A】第3の実施例に係る半導体発光装置の断面模式図である。
【
図12B】第3の実施例に係る半導体発光装置の断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0014】
<第1の実施形態の半導体発光装置>
第1の実施形態の半導体発光装置は、半導体発光素子、サブマウント基板、第1金属接合部、および第2金属接合部を備える。
【0015】
<<第1の実施形態の半導体発光装置における半導体発光素子>>
第1の実施形態の半導体発光装置における半導体発光素子は、素子基板と、素子基板の一方の面側に配置され、第1導電型半導体層、発光層、および第2導電型半導体層を含む半導体積層部と、素子基板の一方の面側に配置され、第1導電型半導体層における1つ以上の第1接触領域と接触する第1電極部と、素子基板の一方の面側に配置され、第2導電型半導体層における独立した2つ以上の第2接触領域とそれぞれ対で接触する2つ以上の第2電極部と、を有する。
【0016】
平面視において、第1接触領域は、第2接触領域に挟まれるように配置される。ここで「平面視において、AはBに挟まれる」とは、一方のBを構成する任意の点と他方のBを構成する任意の点とを結ぶ1つ以上の線分がAの一部と交差する形態を意味する。また、「平面視」とは、例えば素子基板の一方の面の法線方向から見ることを意味する。
【0017】
第1導電型半導体層の一部、発光層、および第2導電型半導体層がメサ構造であることが好ましい場合がある。この場合、メサ構造の側面および第1導電型半導体層の他の一部の表面が絶縁物で覆われることが好ましい。
【0018】
第1導電型半導体層の一部、発光層、および第2導電型半導体層がメサ構造であり、メサ構造の側面および第1導電型半導体層の他の一部の表面が絶縁物で覆われることにより、ひずみの影響を直接半導体層に伝えずに、強度を保持しつつ、高い放熱性を実現して熱の影響を抑制することが可能となる。
【0019】
<<第1の実施形態の半導体発光装置におけるサブマウント基板>>
サブマウント基板は、第3電極部および第4電極部を有する。第1金属接合部は、第1電極部と第3電極部とを電気的に接続する。第2金属接合部は、第2電極部と第4電極部とを電気的に接続する。少なくとも一部の第2金属接合部は、複数の第2電極部と第4電極部とを電気的に接続する。少なくとも一部の第2金属接合部が、複数の第2電極と第4電極部とを電気的に接続することで、強度を保持しつつ、高い放熱性を実現して熱の影響を抑制することが可能となる。
【0020】
<第2の実施形態の半導体発光装置>
第2の実施形態の半導体発光装置は、半導体発光素子、サブマウント基板、第1金属接合部、および第2金属接合部を備える。また、第1導電型半導体層の一部、発光層、および第2導電型半導体層がメサ構造である。
【0021】
<<第2の実施形態の半導体発光装置における半導体発光素子>>
第2の実施形態の半導体発光装置における半導体発光素子は、素子基板と、素子基板の一方の面側に配置され、第1導電型半導体層、発光層、および第2導電型半導体層を含む半導体積層部と、素子基板の一方の面側に配置され、第1導電型半導体層における1つ以上の第1接触領域と接触する第1電極部と、素子基板の一方の面側に配置され、第2導電型半導体層における1つ以上の第2接触領域と接触する2つ以上の第2電極部と、を有する。
【0022】
<<第2の実施形態の半導体発光装置におけるサブマウント基板>>
第2の実施形態の半導体発光装置におけるサブマウント基板は、第3電極部および第4電極部を有し、第1金属接合部は、第1電極部と第3電極部とを電気的に接続し、第2金属接合部は、第2電極部と第4電極部とを電気的に接続する。
【0023】
断面視にて、半導体発光素子のメサ構造の側面、第1導電型半導体層の他の一部の表面、および第2金属接合部の素子基板と対向する側の表面が絶縁物で覆われる領域を有する。ここで、「断面視」とは、例えば素子基板の一方の面と垂直に交わる平面で切断した断面を見ることを意味する。これにより、強度を保持しつつ、高い放熱性を実現して熱の影響を抑制することが可能となる。
【0024】
以下、上述した第1および第2の実施形態の半導体発光装置に共通する構成上の特徴について説明する。
【0025】
<<絶縁物>>
第1および第2の実施形態の半導体発光装置において、少なくとも一部の第2金属接合部は、第2電極部と絶縁物とに接することが好ましい場合がある。絶縁物を配置することでひずみの影響を直接半導体層に伝えずに強度を保持しつつ、高い放熱性を実現して熱の影響を抑制することができる
【0026】
また、絶縁物が、第1電極部の少なくとも一部を覆うことが好ましい場合がある。絶縁物が第1電極部の少なくとも一部覆うことで、電気的に絶縁しつつひずみの影響を直接半導体層に伝えずに強度を保持しつつ、高い放熱性を実現して熱の影響を抑制することができる。
【0027】
また、絶縁物が、第2導電型半導体層の表面の少なくとも一部も覆うことが好ましい場合がある。絶縁物が第2導電型半導体層の表面の少なくとも一部も覆うことで、電気的に絶縁しつつひずみの影響を直接半導体層に伝えずに強度を保持しつつ、高い放熱性を実現して熱の影響を抑制することができる。
【0028】
絶縁物が気体を含むことが好ましい場合もある。気体は膨張圧縮が容易であるためひずみの影響をより小さくでき、絶縁しつつひずみの影響を直接半導体層に伝えずに強度を保持しつつ、高い放熱性を実現して熱の影響を抑制することができる
【0029】
また、製造容易性の観点から、気体が大気であることが好ましい場合もある。
【0030】
絶縁物は、酸化シリコン、窒化シリコン、または酸窒化シリコンのいずれか1つ以上を含む絶縁層であることが好ましい場合がある。
【0031】
<第3の実施形態の半導体発光装置>
第3の実施形態の半導体発光装置は、半導体発光素子、サブマウント基板、第1金属接合部、および第2金属接合部を備える。また、第1導電型半導体層の一部、発光層、および第2導電型半導体層がメサ構造であることが好ましい場合がある。この場合、メサ構造の側面および第1導電型半導体層の他の一部の表面が絶縁物で覆われることが好ましい。
【0032】
<<第3の実施形態の半導体発光装置における半導体発光素子>>
第3の実施形態の半導体発光装置における半導体発光素子は、素子基板と、素子基板の一方の面側に配置され、第1導電型半導体層、発光層、および第2導電型半導体層を含む半導体積層部と、素子基板の一方の面側に配置され、第1導電型半導体層における1つ以上の第1接触領域と接触するように配置された第1電極部と、素子基板の一方の面側に配置され、第2導電型半導体層における1つ以上の第2接触領域と接触する2つ以上の第2電極部と、を有する。
【0033】
<<第3の実施形態の半導体発光装置におけるサブマウント基板>>
第2の実施形態の半導体発光装置におけるサブマウント基板は、第3電極部および第4電極部を有し、第1金属接合部は、第1電極部と第3電極部とを電気的に接続し、第2金属接合部は、第2電極部と第4電極部とを電気的に接続する。
【0034】
第3電極部と第1金属接合部の接触面積の総和が、第2導電型半導体層の上面の総面積よりも大きい。
【0035】
第4電極部と第2金属接合部の接触面積の総和が、第2電極部の上面の総面積よりも大きくすることで保持強度が大きくなり、ひずみの影響を直接半導体層に伝えずに強度を保持しつつ、高い放熱性を実現して熱の影響を抑制することができる
【0036】
以下、上述した第1から第3の実施形態の半導体発光装置に共通する構成上の特徴について説明する。
【0037】
<素子基板>
上述した実施形態の半導体発光装置における素子基板としては、サファイア基板、窒化アルミニウム基板(AlN基板)などが採用可能である。半導体発光装置1の信頼性向上の観点からはAlN基板であることが好ましく、AlN単結晶基板であればより好ましい。
【0038】
単結晶AlN基板の製造方法は特に制限されないが、高品質な単結晶AlN基板を得る観点から、窒化アルミニウムセラミックスを原料とする昇華法により製造することが好ましい。単結晶AlN基板の転位密度は107cm-2未満であることが好ましく、特に105cm-2未満であればより好ましい。第1導電型半導体層の転位密度低減の観点から、AlN単結晶基板のRMS表面粗さは、10μm×10μmの面積に対して約1nm未満であることが好ましい。
【0039】
<半導体積層部>
上述した実施形態の半導体発光装置における半導体積層部は、少なくとも、第1導電型半導体層、発光層、および第2導電型半導体層を含んでいればよく、これら以外の層を備えていてもよい。
【0040】
第1導電型半導体層と第2導電型半導体層は、それぞれ異なる導電性を示す半導体層であることを意味しており、例えば、一方がn型半導体層の場合、他方がp型半導体層となる。半導体積層部の全体としての結晶性向上の観点から、第1導電型半導体層がn型半導体層であり、第2導電型半導体層がp型半導体層であることが好ましい場合がある。
【0041】
第1導電型半導体層、発光層、および第2導電型半導体層以外の層としては、例えば、発光層と、第1導電型半導体層および/または第2導電型半導体層との間に、電子または正孔をブロックする層が備えられていてもよい。また、サブマウント基板とのオーミック接合性を向上させる観点から、高濃度に不純物がドーピングされたコンタクト層を備えていてもよい。
【0042】
半導体積層部は、例えば、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:有機金属気相成長)法により形成することが可能である。半導体積層部をメサ構造にするためには、上述したMOCVD法等により半導体積層部を構成する薄膜層を形成した後に、所望の領域をエッチングすることで実現可能である。
【0043】
<発光層>
発光層は電力が印加された時に発光層のバンドギャップに応じた光を発する。本実施形態の半導体発光装置は、従来においては高い信頼性が要求される際に、信頼性確保が必要であった中心発光波長が210nm以上320nm以下の紫外線を発する半導体発光素子が用いられたとしても、十分な信頼性が確保されるため特に好ましく適用可能である。
【0044】
発光層の好ましい形態の例としては、多重量子井戸(Multi Quantum Well)構造が挙げられる。例えば、組成比が異なる(バンドギャップが異なる)AlGaN層を多数積層した多重量子井戸構造が採用可能である。
【0045】
<サブマウント基板>
サブマウント基板は、半導体発光素子と電気的に接続される。半導体発光装置の放熱性向上の観点から、放熱性の高い材料からなるベース部となっていることが好ましい。放熱性の高い材料としては、AlNセラミックが挙げられる。
【0046】
<第1電極部>
第1電極部は、第1導電型半導体層上の少なくとも1つの第1接触領域と接触するように配置されるものであれば特に制限されない。第1導電型半導体層がn型半導体層の場合、コンタクト抵抗低減の観点から、第1電極部はアルミニウムとニッケルを含む材料で構成されていることが好ましい。n型半導体層を構成する材料は、AlN、GaN、InNの単結晶および混晶であることが好ましく、具体例としてはn型AlxGa(1-x)N(0≦x≦1)が挙げられる。また、これらの材料には、P、As、SbといったN以外のV族元素や、C、H、F、O、Mg、Siなどの不純物が含まれていてもよい
【0047】
<第2電極部>
第2電極部は、第2導電型半導体層における独立した2つ以上の第2接触領域とそれぞれ対で接触するように配置されるものであれば特に制限されない。第2導電型半導体層がp型半導体層の場合、窒化物半導体素子に正孔(ホール)を注入することが目的であれば、第2電極部には、例えばNi、Au、Pt、Ag、Rh、Pd、Pt、Cuおよびその合金、またはITO等が適用される。第2導電型半導体層がp型半導体層の場合、第2電極部には、窒化物半導体層とのコンタクト抵抗が小さいNi、Auもしくはこれらの合金、またはITOが適用されることが好ましい。
【0048】
また接続のために、第2電極部として、例えばAu、Al、Cu、Ag、Wなど連続して形成しても良く、これらの中でも導電性の高いAuが望ましい。また、密着性向上のため、第2電極部は、第2導電型半導体層との界面にTiを含んでいてもよい。
<第3電極部および第4電極部>
【0049】
第3電極部は第1金属接合部を介して第1電極部と電気的に接続可能なものであれば特に制限されない。第3電極部の一例としては、NiやAu、Ti、W、Alなどを含む構成が挙げられる。密着性および保持強度の観点から、第3電極部を構成する材料はNiおよびAuを含む合金であることが好ましい。
【0050】
<第1金属接合部および第2金属接合部>
第1金属接合部は、第1電極部と第3電極部とを電気的に接続するものであれば特に制限されない。第1金属接合部の一例としては、Au、Al、Cu、Ag、Wを含む構成が挙げられる。第1金属接合部を構成する材料は、導電性の高いAuを含む材料であることが好ましく、融点が低く接合時の応力発生を抑制できることから、AuとSnを含む材料であることがさらに好ましい。
【0051】
第2金属接合部は、第2電極部と第4電極部とを電気的に接続するものであれば特に制限されない。第2金属接合部の一例としては、Au、Al、Cu、Ag、Wを含む構成が挙げられる。第2金属接合部を構成する材料は、導電性の高いAuを含む材料であることが好ましく、融点が低く接合時の応力発生を抑制できることから、AuとSnを含む材料であることがさらに好ましい。第2金属接合部を構成する材料は、第1金属接合部を構成する材料と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0052】
<半導体発光素子>
本実施形態の半導体発光素子は、第1電極部と第2電極部との間に、25℃の環境温度において10秒間4Wの電力を供給した際に、少なくとも一部が55℃以上となるものであってもよい。本実施形態の半導体発光素子は、電力を供給した際に熱が生じても高い放熱性を実現するものであるから、半導体発光素子の発光特性の劣化が抑制され、信頼性の高い半導体発光素子が実現できる。
【0053】
製造ばらつきの抑制の観点から、本実施形態の半導体発光素子は、第1電極部の表面の一部が、第1金属接合部と接しない領域を有していてもよい。また、第1電極部において第1金属接合部と接しない領域の平面視による面積は、第1電極部の平面視による総面積の20%以上50%以下であってもよい。
【0054】
<実施例>
次に、図面を用いて本実施形態の半導体発光装置をより具体的に説明する。
【0055】
なお、以下の説明における上下等の方向の定義は、単に説明の便宜上の定義であって、本開示の技術的思想を限定するものではない。例えば、対象を90°回転して観察すれば上下は左右に変換して読まれ、180°回転して観察すれば上下は反転して読まれることは勿論である。
【0056】
また、以下の説明では、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向の文言を用いて、方向を説明する場合がある。例えば、X軸方向およびY軸方向は、素子基板11の一方の面11aに平行な方向である。Z軸方向は、素子基板11の一方の面11aの法線方向である。X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向は、互いに直交する。
【0057】
<第1の実施例の半導体発光装置>
図1は、本発明の第1の実施例に係る半導体発光装置1に用いられる半導体発光素子10の平面模式図である。
図2Aは、
図1の平面模式図をX軸に平行なX1-X´1線で切断した断面模式図である。
図2Bは、
図1の平面模式図をX軸に平行なX2-X´2線で切断した断面模式図である。
【0058】
図1から
図2Bに示すように、半導体発光素子10は、素子基板11と、素子基板11の一方の面11a上に設けられた半導体積層部12とを備える。半導体積層部12は、第1導電型半導体層121と、発光層122と、第2導電型半導体層123とを有する。半導体積層部12は、第1導電型半導体層の一部121Aと、第1導電型半導体層の他の一部121Bと、第1導電型半導体層の一部121A上に設けられた発光層122と、発光層122上に設けられた第2導電型半導体層123と、を有する。半導体積層部12は、第1導電型半導体層の一部121Aと、発光層122と、第2導電型半導体層123とで構成されるメサ構造12Aを有する。
図1の形態においては、半導体積層部12は、2つの独立した(すなわち、互いに離して配置された)メサ構造を有する。
【0059】
第1導電型半導体層の他の一部121B上には第1接触領域C1と接触するように第1電極部13が配置されている。第1電極部13は、素子基板11の一方の面11a側に配置され、第1導電型半導体層の他の一部121Bにおける1つの第1接触領域C1と接触している。また、第2導電型半導体層123上には第2接触領域C2と接触するように第2電極部14が配置されている。第2電極部14は、素子基板11の一方の面11a側に配置され、第2導電型半導体層123における独立した2つの第2接触領域C2とそれぞれ対で接触している。第1接触領域C1は、第2接触領域C2に挟まれるように配置されている。
【0060】
図3は、本発明の第1の実施例に係る半導体発光装置に用いられるサブマウント基板20の平面模式図である。
図4Aは、
図3の平面模式図をX軸に平行なX3-X´3線で切断した断面模式図である。
図4Bは、
図3の平面模式図をX軸に平行なX4-X´4線で切断した断面模式図である。なお、
図3は、サブマウント基板20の裏面の側を示している。
図3に示すサブマウント基板20の裏面は、
図4A及び
図4Bではサブマウント基板20の下面に相当する。
図3から
図4Bに示すように、サブマウント基板20は、基板本体23と、基板本体23の上に形成された第3電極部21および第4電極部22を備える。
【0061】
図5A及び
図5Bは、本発明の実施例1に係る半導体発光装置1の構成例を示す断面図である。
図3に示したサブマウント基板20を表裏ひっくり返し、
図1に示した半導体発光素子10と対向させて、第1金属接合部31および第2金属接合部32を介して互いに接合することで、
図5A及び
図5Bに示す半導体発光装置1を得ることができる。
【0062】
図5Aに示すように、半導体発光素子10において、素子基板11の一方の面11a側には、1つの第1電極部13が配置されている。1つの第1電極部13は、第1導電型半導体層の他の一部121Bにおける第1接触領域C1と接触している。第1金属接合部31は、半導体発光素子10とサブマウント基板20との間に配置されている。第1金属接合部31は、第1電極部13とサブマウント基板20の第3電極部21とを電気的に接続する。
【0063】
図5Bに示すように、半導体発光素子10において、素子基板11の一方の面11a側には、2つの第2電極部14が配置されている。2つの第2電極部14は、第1導電型半導体層121の一部121Aにおける独立した2つの第1接触領域C1とそれぞれ対で接触している。第2金属接合部32は、2つの第2電極部14とサブマウント基板20の第4電極部22とを電気的に接続する。また、メサ構造12Aの側面、第1導電型半導体層の他の一部121B、および第2金属接合部32において素子基板11と対向する側の表面は、絶縁物としての大気41で覆われている。
【0064】
図6は、本発明の第1の実施例に係る半導体発光装置1において、第4電極部22と第2金属接合部32の接触領域S1の面積と、第2電極部14の上面S2の面積(実線の内側の面積)とを示した模式図である。それ以外の要素は点線で示している。
図6からも明らかな通り、第4電極部22と第2金属接合部32の接触領域S1の面積(二点破線の内側の面積)は、第2電極部14の上面S2の面積の総和よりも大きい。
【0065】
このような構造とすることにより、半導体発光装置1は、強度を保持しつつ、高い放熱性を実現して熱の影響を抑制することが可能となる。
【0066】
<<変形例>>
図7は、本発明の第1の実施例の変形例に係る半導体発光装置1Aの断面模式図である。
図7に示す半導体発光装置1Aの断面は、
図1におけるX2-X´2線での断面および
図3におけるX4-X´4線での断面に対応している。
図7に示す半導体発光装置1Aは、
図5Bに示した半導体発光装置1と対比すると、メサ構造12Aの側面および第1導電型半導体層の他の一部121Bの表面を覆う絶縁物が、大気41ではなく、絶縁層42である点で異なる。絶縁層42は、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、または酸窒化シリコンで構成される単層膜であってもよいし、これらの1つ以上を含む積層膜であってもよい。
【0067】
このような構造であっても、半導体発光装置1Aは、強度を保持しつつ、高い放熱性を実現して熱の影響を抑制することが可能となる。
【0068】
<第2の実施例の半導体発光装置>
図8および
図9は、本発明の第2の実施例に係る半導体発光装置1Bに用いられる半導体発光素子10の平面模式図である。
図8は、第2の実施例に係る半導体発光装置1Bにおける接触領域S1と、第2電極部14の上面S2とを例示する図である。
図9は、2つの第2接触領域C2と、2つの第2接触領域C2を接続するブリッジ領域B1とを例示する図である。なお、第2の実施例に係る半導体発光装置1Bに用いられるサブマウント基板20の構成は、例えば、実施例1に係る半導体発光装置1に用いられるサブマウント基板20(
図3参照)と同じであるため、その繰り返しの図示は省略する。
【0069】
図8および
図9に示すように、第2の実施例に係る半導体発光素子10Bは、
図1に示した半導体発光素子10と対比すると、2つの第2接触領域C2が、ブリッジ領域B1を介して接続されている点で異なる。半導体発光素子10Bでは、2つの第2接触領域C2がブリッジ領域B1を介して接続されて一体化している。この一体化した構造体は、メサ構造12A(
図2B参照)を成している。半導体発光素子10Bにおいて、これ以外の構成は、半導体発光素子10の構成と同じである。
【0070】
したがって、
図2Bに示した半導体発光素子10と同様に、半導体発光素子10Bにおいても、メサ構造12Aの側面、第1導電型半導体層の他の一部121B、および第2金属接合部の素子基板と対向する側の表面は絶縁物としての大気41で覆われる形態となる。
【0071】
また、第4電極部22と第2金属接合部32の接触領域S1の面積は、第2電極部14の上面S2の面積の総和よりも大きくなる。
【0072】
このような構造とすることにより、半導体発光素子10と第2金属接合部32との接合面と、第2金属接合部32とサブマウント基板20との接合面とをそれぞれ広く確保することができ、半導体発光素子10とサブマウント基板20との接合強度を高めることが可能となる。これにより、半導体発光装置1Bは、強度をさらに保持しつつ、高い放熱性を実現して熱の影響を抑制することが可能となる。
【0073】
<第3の実施例の半導体発光装置>
図10は、本発明の第3の実施例に係る半導体発光装置1Cに用いられる半導体発光素子10の平面模式図である。
図11は、
図10にサブマウント基板20の第3電極部21および第4電極部22が配置される領域を書き加えた平面模式図である。
図12Aおよび
図12Bは、本発明の第3の実施例に係る半導体発光装置1Cの断面模式図である。
図12Aは
図11におけるX5-X´5における断面を示している。
図12Bは
図11におけるX6-X´6における断面を示している。
【0074】
第3の実施例に係る半導体発光装置1Cは、第1の実施例に係る半導体発光装置1と比較して、第1電極部13が第1導電型半導体層121と接する第1接触領域C1が複数存在する。また、第2電極部14が第2導電型半導体層123と接する第2接触領域C2も複数存在する。第1電極部13は平面視による形状が櫛形状となっており、隣り合う櫛の間に第2電極部14が配置されている。別の捉え方をすると、第1接触領域C1は、第2接触領域C2に挟まれているか、第2接触領域C2と隣り合っている。
【0075】
このような構造とすることにより、半導体発光装置1Cは、より効率的に電力を発光部(例えば、発光層122)に供給することが可能となり、かつ、強度を保持しつつ、高い放熱性を実現して熱の影響を抑制することが可能となる。
【符号の説明】
【0076】
1 半導体発光装置
10 半導体発光素子
11 素子基板
11a 素子基板の一方の面
121 第1導電型半導体層
121A 第1導電型半導体層の一部
121B 第1導電型半導体層の他の一部
122 発光層
123 第2導電型半導体層
12 半導体積層部
12A メサ構造
13 第1電極部
14 第2電極部
20 サブマウント基板
21 第3電極部
22 第4電極部
23 基板本体
31 第1金属接合部
32 第2金属接合部
42 絶縁物(絶縁層)
C1 第1接触領域
C2 第2接触領域
B1 ブリッジ領域
S1 接触領域
S2 第2電極部の上面