(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-04
(45)【発行日】2024-09-12
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/20 20060101AFI20240905BHJP
G03G 15/00 20060101ALI20240905BHJP
H05B 6/06 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
G03G15/20 555
G03G15/00 303
H05B6/06 393
(21)【出願番号】P 2020156532
(22)【出願日】2020-09-17
【審査請求日】2023-07-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100098626
【氏名又は名称】黒田 壽
(72)【発明者】
【氏名】網田 晃康
(72)【発明者】
【氏名】徳田 哲生
(72)【発明者】
【氏名】氏家 大照
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 文洋
(72)【発明者】
【氏名】新井 大輔
【審査官】松山 紗希
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-251627(JP,A)
【文献】特開平11-125988(JP,A)
【文献】特開2014-228707(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/20
G03G 15/00
G03G 21/00
H05B 6/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁誘導加熱手段と磁束制御部材とを有する定着装置を備えた画像形成装置において、
前記電磁誘導加熱手段による加熱対象の目標温度に応じて前記電磁誘導加熱手段への供給電力の上限を変更する供給電力制御手段を設け
、
前記上限は前記目標温度が高いほど小さいことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
電磁誘導加熱手段と磁束制御部材とを有する定着装置を備えた画像形成装置において、
前記電磁誘導加熱手段による加熱対象の目標温度に応じて前記電磁誘導加熱手段への供給電力の上限を変更する供給電力制御手段を設け、
前記供給電力制御手段は、PWM制御を行うものであり、
前記上限の変更は、PWMのパルス幅の上限の変更であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1
又は2に記載の画像形成装置において、
前記電磁誘導加熱手段による加熱対象の温度検知センサを備え、
前記供給電力制御手段は、前記温度検知センサによる検出温度と前記目標温度とに基づいて前記電磁誘導加熱手段への供給電力を変化させることを特徴とする画像形成装置
。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか一に記載の画像形成装置において、
前記目標温度は定着装置に通す紙種毎に設定されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか一に記載の画像形成装置において、
前記目標温度は定着装置を通すシートの速度毎に設定されていることを特徴とする画像形成装置
。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電磁誘導加熱手段と磁束制御部材とを有する定着装置を備えた画像形成装置が知られている。例えば、特許文献1に記載の画像形成装置の定着装置は、電磁誘導加熱手段であるIHヒータで定着ベルトの一部が巻き付く加熱ローラを加熱している。この加熱ローラの中空内部に磁束遮蔽部材(磁束制御部材)を配置している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、磁束制御部材の温度が上昇して変形して近傍の部材に接触してしまう虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述した課題を解決するために、本発明は、電磁誘導加熱手段と磁束制御部材とを有する定着装置を備えた画像形成装置において、前記電磁誘導加熱手段による加熱対象の目標温度に応じて前記電磁誘導加熱手段への供給電力の上限を変更する供給電力制御手段を設け、前記上限は前記目標温度が高いほど小さいことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、磁束制御部材の変形を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しつつ、本発明の形態について説明する。まず、
図1を用いて、画像形成装置であるデジタル複写機の全体構成および動作を説明する。デジタル複写機の装置本体1は、原稿の画像情報を光学読み取りするスキャナ50、原稿を連続してスキャナ50に搬送するADF10、画像形成部51、及び、記録媒体である用紙を収容する給紙部11を備える。
【0008】
画像形成部51には、カラー画像に対応するため、黒用画像形成部51BK、マゼンタ用画像形成部51M、イエロー用画像形成部51Y、及び、シアン用画像形成部51Cが互いに分かれて存在する。それぞれスキャナ画像情報や外部画像情報に基づいて露光光を書き込み部59が照射する。色の違いを除いて構成は同じであるので、図中シアンについてのみ符号を付し、以下に説明する。
【0009】
シアンの露光光を照射される感光体ドラム55Cは、反時計まわりに回転し、帯電部57Cで帯電された後、露光光が照射されたドラム部分に現像部56Cでトナーを付着されて、トナー像が形成される。そのトナー像は1次転写されて各色を重ね合わせることにより中間転写部53上に画像形成され、転写後の感光体ドラム55Cの残留トナーはクリーニング部58Cで回収される。
【0010】
給紙部11から給紙された用紙は、レジスト部60に搬送され、レジスト部60でスキュー補正されるとともに中間転写部53のトナー像とのタイミングを取って2次転写部52に送り込まれ、2次転写部52にてトナー像を転写される。転写工程後の用紙は、搬送経路を経て定着装置20に達する。定着装置20に達した用紙は、加熱回転体たる定着ベルト22と加圧回転体たる加圧ローラ30との間の定着ニップに挿入され、定着ベルト22から受ける熱と加圧ローラ30から受ける圧力とによってトナー像を定着される。トナー像が定着された用紙は、定着ニップから送出された後に、出力画像として装置本体1から排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
【0011】
次に、装置本体1に設置される定着装置20の全体概略構成を示す
図2(a)を用いて、定着装置20の構成および動作を詳述する。定着装置20は、主として、定着ローラ21、定着ベルト22、加熱ローラ23、電磁誘導加熱手段であるIHヒータの外部誘導加熱部24、加圧ローラ30、分離ユニット36等を有する。
【0012】
定着ローラ21は、その表面にシリコーンゴム等の弾性層が形成されており、外周に定着ベルト22を介して加圧ローラ30が押し当てられて定着ニップが形成されている。そして、駆動部によって加圧ローラ30が
図2(a)の反時計方向に回転して、定着ローラ21や定着ベルト22も圧接回転する。
【0013】
定着ベルト22は、ポリイミド樹脂等から成る層厚90μmのベース層上に、弾性層、離型層(表面層)が順次積層された多層構造のエンドレスベルトであり、加熱ローラ23と定着ローラ21とに掛け回されている。弾性層は、層厚が200μm程度であって、シリコーンゴム、フッ素ゴム、発泡性シリコーンゴム等の弾性材料で形成されている。離型層は、層厚が20μm程度であって、PFA(4フッ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルファイド)等で形成されている。定着ベルト22の離型層によって、トナーに対する離型性(剥離性)が担保されている。
【0014】
加熱ローラ23には整磁合金が発熱部材として用いられ、整磁合金製回転体を構成し、
図2(a)の時計方向に回転する。整磁合金は鉄-ニッケル系の合金であり、キュリー温度に達すると磁性を失って、その結果、発熱を抑制し、それ以上の昇温を抑制する作用がある。
図3は、加熱ローラが整磁合金の場合とアルミニウム材で熱源がハロゲンヒータの場合における端部温度の差を示す。小サイズ通紙を行うと、従来のハロゲンヒータだと加熱ローラがアルミニウム材のような金属の場合、非通紙部の温度が破線のように上昇する。これに対してIHヒータにより整磁合金を加熱(発熱)させる場合、Kr(キュリー温度)で磁性を失うため発熱が抑制され、非通紙部の温度上昇が抑えられる。キャンセルコイル等の余計な部品を備える必要もない。
【0015】
加熱ローラ23の内部には、厚みが0.4~1.6mm程度でアルミニウムや銅等の透磁性の低い材料から成る磁束制御板40が、磁束制御部材として、外部誘導加熱部24の幅部分と対向する位置に配置されている。磁束制御板40は加熱ローラ23の内周面と所定の一定間隔を保っている。この磁束制御板40は、上述の整磁合金による昇温抑制効果に次のように寄与する。
図2(b)は、整磁合金がキュリー温度よりも低温である状態の磁束の流れを示すものである。磁束を太めの実線が磁束を表す。コイル25からの磁束は加熱ローラ23に流れ、加熱ローラ23が発熱する。
図2(c)は、整磁合金がキュリー温度に達した状態の磁束の流れを示すものであるる。コイル25からの磁束は磁性を失った加熱ローラ23を通過して磁束制御板40を流れ、加熱ローラ23は発熱しない。加熱ローラ23の整磁合金がキュリー温度を超えた場合に、磁束制御板40が磁束を加熱ローラ23の内部に引き寄せて加熱ローラを通過させるようにする。
【0016】
定着ベルト22を定着ローラ21と加熱ローラ23の2軸によってのみ張架すれば、テンションローラを備えるベルト構成に比べて熱容量を抑えることができ、立ち上がり時間の短縮化に有利である。
【0017】
外部誘導加熱部24は、コイル25、コア26、コイルガイド29を有する。外部誘導加熱部24は、加熱ローラ23を部分的に取り囲むように、定着ベルト22を介して加熱ローラ23に対向している。コイル25は、加熱ローラ23に掛け回される定着ベルト22の一部を覆うように、細線を束ねたリッツ線をローラ軸方向(
図2(a)の紙面垂直方向)に延ばしたものである。コイルガイド29は、耐熱性の高い樹脂材料等から成り、コイル25を保持する。コア26は、フェライト等の透磁性の高い材料から成り、ローラ軸方向に延ばしたコイル25に対向するように設置されている。IHヒータの「コア部」は、電磁誘導加熱に寄与する対向する双方のコア部をいう。つまり、IHヒータの「コア部」は、外部誘導加熱部24のコア26と、加熱ローラ23の整磁合金とを有する。
【0018】
加圧ローラ30は、芯金上にフッ素ゴムやシリコーンゴム等の弾性層を形成させたものであり、定着ベルト22を介して定着ローラ21に圧接する。この加圧ローラ30は加圧・脱圧可能であり、表面にはクリーニング手段33が当接している。加圧ローラ30は内部に、ハロゲンヒータ35を備える。ハロゲンヒータ35は、ローラ外周に対向して配置されたサーミスタ39による検知温度に基づき点灯制御手段でオンオフ制御される。
【0019】
定着ベルト22と加圧ローラ30との当接部である定着ニップに用紙Pが搬送されるので、定着ニップの入口側には、用紙Pの搬送を案内するガイド板が設けられている。定着ニップの出口側には、用紙Pの搬送を案内するとともに用紙Pを定着ベルト22から分離する分離板を備えた分離ユニット36が配設されている。
【0020】
また、外部誘導加熱部24の近傍には、非接触の温度検知センサ28が設置され、加熱ローラ23に掛け回された定着ベルト22上の表面温度(定着温度)を検知している。定着装置20は、この検知結果を用いてIHヒータ温度の制御を行っている。
【0021】
以上のように構成された定着装置20は、以下のように動作する。加圧ローラ30の回転駆動によって、定着ベルト22は
図2(a)中の矢印方向に回転するとともに、加熱ローラ23も時計方向に回転して、定着ローラ21も矢印方向に回転する。コイル25に高周波の交番電流を流すことで、加熱ローラ23表面に渦電流が生じて、加熱ローラ23自体の電気抵抗によってジュール熱が発生する。このジュール熱によって、加熱ローラ23に掛け回される定着ベルト22が外部誘導加熱部24との対向位置で加熱される。このように加熱された定着ベルト22は、定着ニップに達する。一方、既述の作像プロセスを経てトナー像Tを担持した用紙Pが、ガイド板に案内されながら定着ニップに送入される。定着ニップでは、定着ベルト22から受ける熱と加圧ローラ30から受ける圧力とによって溶融されたトナー像Tが用紙Pに押圧されて、定着し、用紙Pは定着ニップから送出される。
【0022】
次に、定着装置20のIHヒータ温度の制御について説明する。
図3は、定着装置20にIHヒータを搭載した場合の電装部の機能構成を示すブロック図である。制御部70は、CPUなどを有し、実行プログラムやパラメータテーブルを記憶する外部メモリ71にアクセスする。また、制御部70は、操作部72から用紙の選択情報、定着装置での用紙搬送速度を決めるプロセススピードの選択情報などを取得する。また、制御部70は、操作部72からの選択情報に基づいて必要に応じて外部メモリ71から定着に関するパラメータを取得する。取得したパラメータ情報を、制御部70はヒータ制御部73に送る。
【0023】
ヒータ制御部73は、温度検知センサ28の出力から定着ベルト22の温度を検知する温度検知部74から温度情報を取得する。ヒータ制御部73は、この温度情報と、制御部70から送られた定着に関するパラメータ情報とに基づいて、最大パルス幅に対する外部誘導加熱部24に与えるパルス幅の比率(以下「PWM-Duty」という)を求める。具体的には、目標温度に対して検出温度が低く、かつ差が大きいほど、供給電力が大きくなるようにする。このPWM-Dutyが、外部誘導加熱部24の最大消費電力に対する供給電力の比率に相当する。ヒータ制御部73は、求めたPWM-Dutyを、外部誘導加熱部24に設定する。
【0024】
外部誘導加熱部24は、PWM-Dutyを用いたパルス幅変調方式(Pulse Width Modulation:PWM制御)によって数ms~数十ms単位のパルス幅のパルスを与えて電力を制御して温度制御を行う。具体的には、外部誘導加熱部24は、設定されたPWM-Dutyに基づいて通電する電流量をリニアに変化させて所定の温度になるように制御する。
【0025】
図3における外部誘導加熱部24は、整流回路と高周波発生回路であるインバータ回路とを含む。整流回路は商用電源31(AC100V)からの交流を整流し、インバータ回路に直流(DC)を入力する。インバータ回路は、コイル25が共振用コンデンサと並列に接続され、LC共振回路を形成している。インバータ回路は、高周波でON/OFFして高周波電流とし、コイル25に供給するスイッチング素子を備える。外部誘導加熱部24は、設定したPWM-Dutyに対応する駆動信号によりスイッチング素子を駆動する。
【0026】
外部誘導加熱部24は、最大消費電力を制御上の最大電力としない場合がある。例えば、IHヒータを用いた画像形成装置に定格1000Wという制限がある。IHヒータ以外の負荷が200W相当を消費するようなときには、1000Wの最大電力を持つIHヒータを最大消費電力800Wのヒータとみなして使用する。これにより、画像形成装置全体での定格1000Wという制限を満たすことができる。
【0027】
ここで、従来は次のような不具合が生じる可能性があった。特許文献1の定着装置は、電磁誘導加熱手段による発熱部材としての加熱ローラに整磁合金を用いている。また、この定着装置は、電磁誘導加熱手段に対して加熱ローラを挟んで対向する位置に磁束制御部材を有する。電磁誘導加熱手段による投入電力が大きいと、加熱ローラの温度が上がった際に整磁合金の透磁率が落ち、余った電力が磁束制御部材表面で渦電流を発生させる。渦電流が磁束制御部材に流れると、磁束制御部材が発熱してしまう。磁束制御部材の温度が想定外に高くなり磁束制御部材の耐熱温度を超えて変質、変形が発生する問題があった。また、磁束制御部材が想定外に熱膨張して近傍部品に接触し変形が発生する問題があった。
【0028】
図4はコート紙で厚みのある用紙(「コート紙-紙厚9」)を200℃設定で連続通紙した時の通紙中の磁束制御板40の温度上昇の推移を示したグラフである。グラフの2つ特性線のうち上方に位置する実線で示すデータは最大点灯duty86%に設定したときの磁束制御板40の温度測定結果である。下方に位置する破線で示すデータは最大点灯duty56%に設定したときの磁束制御板40の温度測定結果である。ここにいう最大点灯dutyが、
図3のブロック図における外部誘導加熱部24で設定するPWM-Dutyの検出温度によらない最大値である。つまり、最大点灯dutyは、加熱対象の目標温度に応じて電磁誘導加熱手段への供給電力の上限に対応するPWM-Dutyの値である。
【0029】
図4から明らかなように、通紙中の時間の経過とともに磁束制御板40の温度は上昇していく。最大点灯dutyが86%設定のときは400℃までの上昇に対して、最大点灯dutyが56%設定の時は273℃までの上昇である。これからもわかるように最大点灯dutyが大きいほど、磁束制御板40の温度は高くなる。このことから、最大点灯dutyを下げれば磁束制御板40の温度は下げれることがわかる。
【0030】
図5は
図4で示した最大点灯dutyと磁束制御板40の温度のMAX値を通紙時の定着ベルトの目標温度毎に示したグラフである。最も上方の実線で示すように、通紙中の定着ベルトの目標温度が200℃の時は、最大点灯duty86%で磁束制御板40温度は400℃となる。これに対し、中段の破線で示す目標温度175℃や最も下方の一点鎖線で示す目標温度160℃では、磁束制御板40温度は比較的上昇しない。例えば、目標温度が160℃の時は最大点灯duty86%で磁束制御板40温度は260℃までしか上昇しない。
【0031】
つまり設定目標温度が高いほど、磁束制御板40の温度は高くなる。したがって、設定目標温度が高い時は最大点灯dutyを低く設定することで磁束制御板40の温度の上昇を抑えることができる。設定目標温度が低い時は磁束制御板40の温度がそれほど高くならないので最大点灯dutyを高く設定することができる。それにより、定着ベルトの温度追従性が良くなり、定着ベルトの温度の落込みがすくなくなるため、CPMダウン等をすることもなく生産性を上げることができる。
【0032】
図6は上記「コート紙-紙厚9」の目標温度の設定値と最大点灯dutyの設定値のテーブルの例である。この例は、目標温度に応じて、最大点灯dutyの値をそれぞれ設定している。目標温度が高いほど最大点灯dutyを低く、目標温度が低いほど最大点灯dutyを高く設定している。
【0033】
図6のテーブルは「コート紙-紙厚9」の時のテーブルであるが、このテーブルを紙種毎(非コート紙、コート紙、等)にまた、紙厚毎(紙厚1~紙厚9)に設定しておくことで、より緻密に設定することができ、抜けもれなく磁束制御板40の温度の上昇を防止できる。さらに、プロセス線速毎(標準速、中速、低速など)に上記テーブルを設定しておくことで、より緻密に設定することができ、抜けもれなく磁束制御板40の温度の上昇を防止できる。原則として、プロセス線速が定着装置を通すシートの速度になる。
【0034】
図6のようなテーブルは、
図3に示す外部メモリ71に記憶され、制御部70やヒータ制御部73での前述の外部誘導加熱部24に対するPWM-Dutyの設定に用いられる。
【符号の説明】
【0035】
1 :装置本体
9 :紙厚
10 :ADF
11 :給紙部
20 :定着装置
21 :定着ローラ
22 :定着ベルト
23 :加熱ローラ
24 :外部誘導加熱部
25 :コイル
26 :コア
28 :温度検知センサ
29 :コイルガイド
30 :加圧ローラ
31 :商用電源
33 :クリーニング手段
35 :ハロゲンヒータ
36 :分離ユニット
39 :サーミスタ
40 :磁束制御板
42 :第2温度検知手段
50 :スキャナ
51 :画像形成部
51BK :黒用画像形成部
51C :シアン用画像形成部
51M :マゼンタ用画像形成部
51Y :イエロー用画像形成部
52 :2次転写部
53 :中間転写部
55C :感光体ドラム
56C :現像部
57C :帯電部
58C :クリーニング部
59 :書き込み部
60 :レジスト部
70 :制御部
71 :外部メモリ
72 :操作部
73 :ヒータ制御部
74 :温度検知部
P :用紙
T :トナー像
【先行技術文献】
【特許文献】
【0036】