(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】シリコン単結晶製造装置
(51)【国際特許分類】
C30B 29/06 20060101AFI20240910BHJP
G01J 5/00 20220101ALI20240910BHJP
C30B 15/26 20060101ALI20240910BHJP
【FI】
C30B29/06 502C
G01J5/00 101D
C30B15/26
(21)【出願番号】P 2021130601
(22)【出願日】2021-08-10
【審査請求日】2023-08-16
(73)【特許権者】
【識別番号】302006854
【氏名又は名称】株式会社SUMCO
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】尼ヶ▲崎▼ 晋
【審査官】今井 淳一
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-218402(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0346377(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C30B 29/06
G01J 5/00
C30B 15/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャンバと、
前記チャンバ内に配置された坩堝と、
測定対象からの輻射光を検出する検出素子、前記輻射光を前記検出素子に集光するレンズ、前記測定対象を視認するためのファインダー、および中心が前記レンズの光軸と一致するマーキングを有する放射温度計と、
前記ファインダーを介して前記マーキングおよび前記測定対象を撮影する撮影装置と、
撮影された前記マーキングおよび前記測定対象を表示する表示装置と、
前記測定対象を撮影可能に照明する照明装置と、
前記放射温度計による測定位置を調整が可能な状態で前記放射温度計を支持する調整装置と、を備え
、
前記撮影装置は、画像を撮影可能であり、前記マーキングと前記測定位置の両方を同時に撮影可能な高深度レンズを有しているカメラであり、
前記放射温度計によりシリコン融液表面の温度を計測する、シリコン単結晶製造装置。
【請求項2】
請求項
1に記載のシリコン単結晶製造装置において、
前記高深度レンズは、液体レンズであるシリコン単結晶製造装置。
【請求項3】
請求項1
又は請求項2に記載のシリコン単結晶製造装置において、
前記撮影装置は、前記カメラを前記ファインダーに固定するためのカメラ固定治具を有し、
前記カメラ固定治具は、
円筒状に形成されて前記ファインダーに接続される接続軸と、
前記接続軸が挿入可能な挿入部を有し、前記カメラを保持するカメラ保持部と、
前記挿入部内に前記接続軸が挿入された状態で前記カメラ保持部を前記接続軸に固定する固定部材と、を有するシリコン単結晶製造装置。
【請求項4】
請求項
3に記載のシリコン単結晶製造装置において、
前記接続軸は、前記ファインダーに接続される接続部と、前記接続部と一体をなして円筒状をなし、外周面における前記接続部とは反対の側に雄ネジ溝が形成され、内部を通じて前記ファインダーを確認可能な円筒部と、を有し、
前記挿入部は、下方が開放され、突き当りが前記円筒部の外径の寸法と同じ寸法の内径の円弧とされているU字溝であり、
前記固定部材は、前記接続軸の雄ネジ溝と螺合して、前記挿入部内に前記円筒部を挿入した状態で前記カメラ保持部を固定するシリコン単結晶製造装置。
【請求項5】
請求項1から請求項
4のいずれか一項に記載のシリコン単結晶製造装置において、
前記調整装置は、前記放射温度計を支持する二軸ゴニオステージであるシリコン単結晶製造装置。
【請求項6】
請求項
5に記載のシリコン単結晶製造装置において、
前記二軸ゴニオステージを支持するベースプレートと、
前記放射温度計と前記二軸ゴニオステージとの間に配置されるマウントプレートと、
前記ベースプレートに形成された雌ネジ孔に螺合する軸部と、前記マウントプレートの下面に接触する頭部とを有する複数のストッパボルトと、
前記ストッパボルトの高さを固定するナットと、を有するシリコン単結晶製造装置。
【請求項7】
請求項1から請求項
6のいずれか一項に記載のシリコン単結晶製造装置において、
前記放射温度計で測定される輻射光の光路を、入射方向に対して直交方向に反射する反射部を有するシリコン単結晶製造装置。
【請求項8】
請求項
7に記載のシリコン単結晶製造装置において、
前記反射部は、アルミ蒸着ミラーにより形成されているミラー本体を有するシリコン単結晶製造装置。
【請求項9】
請求項1から請求項
8のいずれか一項に記載のシリコン単結晶製造装置において、
前記坩堝が着脱可能に取り付けられ、前記坩堝を回転及び昇降駆動させる坩堝軸と、
前記坩堝軸に着脱可能に取り付けられ、前記撮影装置によって撮影される座標板と、を備えるシリコン単結晶製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコン単結晶製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
チョクラルスキー法(CZ法)によるシリコン単結晶の引き上げは、坩堝内のシリコン融液に種結晶を着床させ、引き上げワイヤーにより種結晶を上方に引き上げることにより行われる。
シリコン単結晶の引き上げにおいて、坩堝内のシリコン融液表面の温度は重要なパラメータの一つであり、シリコン融液表面の温度を正確に測定することにより、シリコン単結晶の品質を精密に制御することが可能となる。
特許文献1には、プルチャンバの上部に放射温度計と二次元温度計を配置し、これら二つの温度計を用いて、シリコン融液表面の温度を測定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、放射温度計では、通常、付属のファインダーを目視することによって測定位置の位置合わせを行うが、プルチャンバの上部に配置された放射温度計のファインダーから坩堝までの測定距離が長く、測定者の目視調整では、見る人の感覚および見る角度により測定位置が変動して安定しないという課題がある。
加えて、チャンバ内にシリコン融液が無いときはチャンバ内は暗闇にあり、これまで通常はシリコン融液(発光物)がある状態で目視調整を行うことが常であった。しかし、この場合、目視によりマーキングは見えるが、目標位置が正確に分からないという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、放射温度計によりシリコン融液表面の温度を計測するシリコン単結晶製造装置において、放射温度計による測定位置を目標位置に対して正確に合わせることができるシリコン単結晶製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のシリコン単結晶製造装置は、チャンバと、前記チャンバ内に配置された坩堝と、測定対象からの輻射光を検出する検出素子、前記輻射光を前記検出素子に集光するレンズ、前記測定対象を視認するためのファインダー、および中心が前記レンズの光軸と一致するマーキングを有する放射温度計と、前記ファインダーを介して前記マーキングおよび前記測定対象を撮影する撮影装置と、撮影された前記マーキングおよび前記測定対象を表示する表示装置と、前記測定対象を撮影可能に照明する照明装置と、前記放射温度計による測定位置を調整が可能な状態で前記放射温度計を支持する調整装置と、を備えることを特徴とする。
【0007】
上記シリコン単結晶製造装置において、前記撮影装置は、画像を撮影可能なカメラであってよい。
【0008】
上記シリコン単結晶製造装置において、前記カメラは、前記マーキングと前記測定位置の両方を同時に撮影可能な高深度レンズを有してよい。
上記シリコン単結晶製造装置において、前記高深度レンズは、液体レンズであってよい。
【0009】
上記シリコン単結晶製造装置において、前記撮影装置は、前記カメラを前記ファインダーに固定するためのカメラ固定治具を有し、前記カメラ固定治具は、円筒状に形成されて前記ファインダーに接続される接続軸と、前記接続軸が挿入可能な挿入部を有し、前記カメラを保持するカメラ保持部と、前記挿入部内に前記接続軸が挿入された状態で前記カメラ保持部を前記接続軸に固定する固定部材と、を有してよい。
【0010】
上記シリコン単結晶製造装置において、前記接続軸は、前記ファインダーに接続される接続部と、前記接続部と一体をなして円筒状をなし、外周面における前記接続部とは反対の側に雄ネジ溝が形成され、内部を通じて前記ファインダーを確認可能な円筒部と、を有し、前記挿入部は、下方が開放され、突き当りが前記円筒部の外径の寸法と同じ寸法の内径の円弧とされているU字溝であり、前記固定部材は、前記接続軸の雄ネジ溝と螺合して、前記挿入部内に前記円筒部を挿入した状態で前記カメラ保持部を固定してよい。
【0011】
上記シリコン単結晶製造装置において、前記調整装置は、前記放射温度計を支持する二軸ゴニオステージであってよい。
【0012】
上記シリコン単結晶製造装置において、前記二軸ゴニオステージを支持するベースプレートと、前記放射温度計と前記二軸ゴニオステージとの間に配置されるマウントプレートと、前記ベースプレートに形成された雌ネジ孔に螺合する軸部と、前記マウントプレートの下面に接触する頭部とを有する複数のストッパボルトと、前記ストッパボルトの高さを固定するナットと、を有してよい。
【0013】
上記シリコン単結晶製造装置において、前記放射温度計で測定される輻射光の光路を、入射方向に対して直交方向に反射する反射部を有してよい。
【0014】
上記シリコン単結晶製造装置において、前記反射部は、アルミ蒸着ミラーにより形成されているミラー本体を有してよい。
【0015】
上記シリコン単結晶製造装置において、前記坩堝が着脱可能に取り付けられ、前記坩堝を回転及び昇降駆動させる坩堝軸と、前記坩堝軸に着脱可能に取り付けられ、前記撮影装置によって撮影される座標板と、を備えてよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、放射温度計によりシリコン融液表面の温度を計測するシリコン単結晶製造装置において、放射温度計による測定位置を目標位置に正確に合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明にかかるシリコン単結晶製造装置の一実施形態の概略構成を示す縦断面図である。
【
図2】本発明にかかるプルチャンバ蓋体に固定された放射温度計ユニットの一実施形態を示す斜視図である。
【
図3】本発明にかかる調整装置の一実施形態の一部を分解した斜視図である。
【
図4】本発明にかかる放射温度計および反射部の一実施形態の構造を説明する一部を断面視した側面図である。
【
図5】本発明にかかる撮影装置の一実施形態の分解斜視図である。
【
図6】本発明にかかるカメラ保持部の一実施形態の斜視図である。
【
図7】本発明にかかる座標板の一実施形態の平面図および側面図である。
【
図8】円板固定工程における座標板の固定状態を説明する概略図である。
【
図9】表示装置に表示された撮影画像の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明にかかるシリコン単結晶製造装置の一実施形態の概略構成を示す縦断面図である。シリコン単結晶製造装置1は、CZ法を用いてシリコン単結晶SMを製造する。
図1に示されるように、シリコン単結晶製造装置1は、チャンバ50と、坩堝51と、ヒーター52と、引き上げ部53と、熱遮蔽体54と、断熱材55と、坩堝軸56と、放射温度計ユニット2と、を備えている。
【0019】
チャンバ50は、結晶の引き上げを行うメインチャンバ57と、メインチャンバ57の上部に接続され、引き上げられた結晶が収容されるプルチャンバ58とを備えている。プルチャンバ58には、アルゴン(Ar)ガスなどの不活性ガスをメインチャンバ57内に導入するガス導入口59が設けられている。メインチャンバ57の下部には、真空ポンプの駆動により、メインチャンバ57内の気体を排出するガス排気口(図示せず)が設けられている。
【0020】
プルチャンバ58は、円筒形状のプルチャンバ本体58Aと、プルチャンバ本体58Aの上端を塞ぐプルチャンバ蓋体58Bとを有する。プルチャンバ蓋体58Bには、測定用窓58Cが設けられている。測定用窓58Cは、シリコン融液Mからの輻射光および可視光を透過する材料、例えば石英によって形成することができる。
【0021】
メインチャンバ57には、メインチャンバ57内を観察するための観察窓57Aが設けられている。観察窓57Aの近傍であって、メインチャンバ57の外側には、測定対象を撮影可能に照明する照明装置63が設けられている。照明装置63は、坩堝51や、後述する座標板35(
図8参照)を照らすように方向付けられている。照明装置63としては、LEDライトが好ましい。発明者らの実験によれば、LEDライトの光量は70ルーメン以上200ルーメン以下とすることで十分であり、このような光量とすることで、例えば1000ルーメンの照明装置とするよりもコストを低減することができる。
【0022】
放射温度計ユニット2は、プルチャンバ蓋体58Bに固定されており、測定用窓58Cを介して、シリコン融液表面の測定位置の温度を測定する。なお、放射温度計ユニット2からシリコン融液表面までの距離は、約6mである。
プルチャンバ58の上部には、メンテナンスデッキ60が設けられている。作業者は、メンテナンスデッキ60上で、放射温度計ユニット2に関する作業(調整、測定など)を行うことができる。
【0023】
坩堝51は、メインチャンバ57内に配置され、シリコン融液Mを貯留する。
ヒーター52は、坩堝51の外側に所定間隔を隔てて配置され、坩堝51内のシリコン融液Mを加熱する。引き上げ部53は、一端に種結晶SCが取り付けられるケーブル61と、ケーブル61を昇降及び回転させる引き上げ駆動部62とを備えている。
【0024】
熱遮蔽体54は、引き上げられるシリコン単結晶SMを囲むように設けられ、ヒーター52からシリコン単結晶SMへの輻射熱を遮断する。坩堝軸56は、坩堝51を下方から支持する支持軸であり、坩堝51を所定の速度で回転及び昇降させる駆動装置(図示せず)に接続されている。なお、坩堝51は、坩堝軸56に対して着脱可能に取り付けられ、坩堝軸56には坩堝51に替えて後述する座標板35を着脱可能に取り付けることができる。
【0025】
次に、放射温度計ユニット2について説明する。
放射温度計ユニット2は、シリコン単結晶SMの製造時に、坩堝51内のシリコン融液表面の温度を測定する放射温度計3を備えるユニットである。
図2は、プルチャンバ蓋体58Bに固定された放射温度計ユニット2の斜視図である。
【0026】
図2に示されるように、放射温度計ユニット2は、シリコン融液表面の温度を非接触で計測する放射温度計3と、放射温度計3による測定位置を調整する調整装置4と、放射温度計3による測定位置を撮影する撮影装置5と、表示装置13(
図1参照)と、反射部6と、を備えている。
反射部6は、放射温度計3で測定される輻射光(赤外線)の光路Pを、入射方向に対して直交方向に反射する。シリコン融液Mからの輻射光の光路Pは、反射部6で直交方向に反射されてレンズ15に入射され、放射温度計3で測定される。
【0027】
放射温度計3のファインダー17は、通常は目視による温度測定の際に使用されるが、本発明の放射温度計ユニット2では、ファインダー17に撮影装置5を取り付けている。これにより、撮影装置5は、放射温度計3および反射部6を介して測定位置を撮影することができる。
【0028】
放射温度計3は、調整装置4を介してプルチャンバ蓋体58Bに固定されている。本実施形態の放射温度計ユニット2では、放射温度計3は、レンズ15の光軸Aが略水平となるように配置されている。
【0029】
図3は、調整装置4の一部を分解した斜視図である。調整装置4は、プルチャンバ蓋体58Bに固定され、放射温度計3を支持し、放射温度計3による測定位置を調整する装置である。
調整装置4は、プルチャンバ蓋体58Bに固定されるベースプレート7と、ベースプレート7上に固定される二軸ゴニオステージ8と、二軸ゴニオステージ8上に固定され、放射温度計3を支持するマウントプレート9と、を備えている。
【0030】
ベースプレート7は、例えばボルトB1(
図2参照)などの締結部材によってプルチャンバ蓋体58Bに固定される板状部材である。ベースプレート7は、放射温度計3および二軸ゴニオステージ8を支持するのに十分な強度を有する板によって形成することができる。ベースプレート7は、プルチャンバ蓋体58Bにその上面が水平となるように固定される。ベースプレート7の上面には、例えばボルト(図示せず)によって二軸ゴニオステージ8が固定される。
【0031】
ベースプレート7には、複数のストッパボルト10を取り付けることができる。ストッパボルト10は、ベースプレート7の雌ネジ孔に螺合する軸部10Aと、樹脂製のパッドが設けられた頭部10Bとを有するボルトである。ストッパボルト10は、頭部10Bのパッドがマウントプレート9の下面に接触するように調整される。
【0032】
二軸ゴニオステージ8は、調整装置4によって支持された放射温度計3の姿勢調整に使用される装置である。二軸ゴニオステージ8により放射温度計3の姿勢が調整されることによって、放射温度計3のレンズ15の光軸Aの角度が調整されて、放射温度計3による測定位置が調整される。
二軸ゴニオステージ8は、2つの一軸ゴニオステージ(傾斜ステージ)を各々の回転中心が互いに直交するように組み合わせたものであり、ベースプレート7上に配置される第一ゴニオステージ11と、第一ゴニオステージ11の上方に接続される第二ゴニオステージ12とを備える。
【0033】
第一ゴニオステージ11は、第一固定ステージ11Aと、第一固定ステージ11Aの上方に接続されている第一可動ステージ11Bと、第一ハンドル11Cとを有する。第一固定ステージ11Aの上面は、Y軸(
図3参照)と平行な軸線を中心とする円筒状の曲面であり、第一可動ステージ11Bの下面は、第一固定ステージ11Aの上面に沿う曲面である。第一ハンドル11Cを回動させることにより、第一可動ステージ11BがY軸と平行な軸回りに回動する。
【0034】
第二ゴニオステージ12は、第二固定ステージ12Aと、第二固定ステージ12Aの上方に接続されている第二可動ステージ12Bと、第二ハンドル12Cとを有する。第二固定ステージ12Aの上面は、X軸(
図3参照)と平行をなす軸線を中心とする円筒状の曲面であり、第二可動ステージ12Bの下面は、第二固定ステージ12Aの上面に沿う曲面である。第二ハンドル12Cを回動させることにより、第二可動ステージ12BがX軸と平行な軸回りに回動する。
ここで、X軸は、チャンバ50の中心を通過して水平に延びる軸線であり、Y軸はX軸に直交し水平方向に延びる軸線である。
【0035】
マウントプレート9は、例えばボルトB2などの締結部材によって第二ゴニオステージ12の上面に固定され、放射温度計3と二軸ゴニオステージ8との間に配置される板状部材である。マウントプレート9は放射温度計3を支持するのに十分な強度を有する板によって形成することができる。マウントプレート9には、マウントプレート9上に放射温度計3を固定する際に使用する、複数の放射温度計固定孔9Aが形成されている。
【0036】
次に、放射温度計3の構成について説明する。
図4は、放射温度計3および反射部6の構造を説明する一部を断面視した側面図である。
図4に示されるように、放射温度計3は、略円筒形状のケーシング14と、ケーシング14内に配置されたレンズ15と、ケーシング14内に配置された検出素子16と、ファインダー17と、を備える。
【0037】
レンズ15は、その光軸Aがケーシング14の中心軸と一致するように配置されている。すなわち、ケーシング14の中心軸が水平となるように放射温度計3を設置することによって、レンズ15の光軸Aを水平とすることができる。
放射温度計3は、ケーシング14に形成された開口部14Aを介して取り込まれた測定対象の輻射光をレンズ15およびビームスプリッタ18を介して検出素子16に集光する方式の放射温度計である。ビームスプリッタ18は、輻射光と可視光を分離するためのもので、例えば、ハーフミラーを使用することができる。
【0038】
検出素子16は、輻射光に感応し、輻射光のエネルギーに対応した電気信号を発生する素子である。
放射温度計3は、その中心がレンズ15の光軸Aと一致するマーキング(例えば黒丸)を有している。マーキングは、その中心が測定中心となるように記されている。このマーキングは、通常は、レンズ15に直接形成すれば良いが、レンズ15以外に形成してもよい。また、放射温度計3の距離係数は、測定距離(本実施形態であれば、例えば6,000mm)と測定対象物の大きさに応じて選択する。
【0039】
次に、反射部6について説明する。反射部6は、輻射光の光路Pを直角に曲げるための機構である。
図4に示されるように、反射部6は、放射温度計3のケーシング14に固定されるミラーケーシング30と、ミラーケーシング30内に固定されるミラー本体31と、ミラーケーシング30の下方に接続され、ミラーケーシング30と測定用窓58Cとの間をシールドするシールドパイプ32とを有する。なお、二軸ゴニオステージ8によって放射温度計3を傾けた際に、シールドパイプ32が測定用窓58Cに衝突しないように、シールドパイプ32と測定用窓58Cとの間には僅かな隙間が設定されている。
ミラーケーシング30は、ミラー本体31がレンズ15の光軸Aに対して適切な角度となるように、ミラー本体31を収容するケーシングである。ミラーケーシング30は、外部の光を遮断する機能を有する。
【0040】
ミラー本体31は、輻射光(赤外線)および可視光を反射可能な材料によって形成されている。ミラー本体31は例えば、アルミ蒸着ミラーにより形成することができる。ミラー本体31は、アルミ蒸着ミラーに限らず、例えば金蒸着ミラーを採用してもよい。金蒸着コートのミラーは赤外波長や近赤外波長で最良条件においては高反射率を持つが、シリコンは600℃程度で0.6μm(600nm)程度の波長と言われ、さらに高温では短波長となる。その領域ではアルミ蒸着ミラーと金蒸着ミラーの反射率に大差はない。このため、金蒸着ミラーに比べて安価なアルミ蒸着ミラーを用いることができる。
シールドパイプ32は、ミラーケーシング30の下方に接続される円筒状の部材である。シールドパイプ32は、ミラーケーシング30と測定用窓58Cとの間で、外部の光を遮断する機能を有する。
【0041】
次に、撮影装置5について説明する。
図5は撮影装置5の分解斜視図である。なお、以下の説明では、放射温度計3のレンズ15(
図4参照)の光軸Aに沿う方向を軸線方向DAと呼ぶ。また、撮影装置5の各構成要素の説明で使用する上下方向DV、軸線方向DAなどの方向は、
図5に対応する。
図5に示されるように、撮影装置5は、カメラ19と、カメラ19をファインダー17に固定するためのカメラ固定治具20と、を有する。
【0042】
カメラ19は、画像を撮影可能な装置であり、高深度レンズ19Aと、電源供給に用いられるケーブル19Bとを有する。カメラ19の本体部は直方体形状をなし、その下面には、カメラ19の固定に使用される雌ネジ穴19Cが形成されている。カメラ19には、例えば、充電式のポータブルバッテリーにより電源供給を行うことができる。
【0043】
また、カメラ19は、近距離(例えば、100mm)から遠距離(例えば、6,000mm)までを同時に撮影可能な高深度レンズ19Aを備えている。高深度レンズ19Aは、例えば、液体レンズを用いた機構を採用することができる。液体レンズは、二種類の同密度の液体を使用して電気的に液体間の界面の曲率を制御することにより焦点距離を変更可能なレンズである。液体レンズは、2種類の同密度の液体、例えば絶縁体としてのオイルと導体としての水を使用して、電圧を変化させることで2つの液体間の界面の曲率を変化させてレンズの焦点距離を変更する。
【0044】
さらに、カメラ19は、無線通信(例えば無線LAN)によるデータ送受信機能を有している。作業者は、表示装置13(
図1参照)を介して、カメラ19によって撮影された画像を確認することができる。
表示装置13は、カメラ19と無線通信可能な装置、例えばタブレットPCなどの端末とすることができ、カメラ19の制御用ソフトウェアを組み込むことによって、フォーカス・露光などのカメラ19における各種設定操作を行える構成としてもよい。
カメラ19の構成は上記の構成に限ることはなく、表示装置13をカメラ19と一体とし、無線通信機能を有さないものとしてもよい。本実施形態では、カメラ19として、コグネックス社製ビジョンセンサIn-Sight 2000シリーズを採用しているが、同様の機能を有するものであればこれに限ることはない。
【0045】
カメラ固定治具20は、ファインダー17に固定される接続軸21と、カメラ19を保持して接続軸21に固定されるカメラ保持部22と、接続軸21にカメラ保持部22を固定するためのナットである固定部材23と、を有する。
【0046】
接続軸21は、ファインダー17に接続される接続部24と、接続部24と一体をなす円筒部25とを有する。接続軸21は、カメラ保持部22をファインダー17に固定するための基部として機能する部材である。
【0047】
接続部24は、放射温度計3のファインダー17の外周面に形成された雄ネジ溝と螺合するナット状の部位である。接続部24の外周面には、ローレット加工が施されている。接続部24の外周面にローレット加工を施して滑り止めの機能を付与することによって、接続軸21のファインダー17への取り付けを容易とすることができる。
円筒部25は、接続部24と同軸状をなす円筒状の部位である。円筒部25の内径は、円筒部25の内部を通じてファインダー17を確認可能な大きさである。円筒部25の外周面における接続部24とは反対の側には、固定部材23と螺合する雄ネジ溝25Aが形成されている。
【0048】
接続部24の外径は円筒部25の外径より大きく、接続部24は、撮影装置5を組み立てた際に後述するベース部40と面接触する接触面24Aを有する。本実施形態の接続部24は、軸線方向から見て円形をなす円柱形状だが、これに限ることはなく、多角形状としてもよい。
【0049】
カメラ保持部22は、接続軸21に固定されるブラケット部27と、ブラケット部27と一体とされ、カメラ19を支持するカメラ支持部28と、を有する。
【0050】
図5および
図6に示されるように、ブラケット部27は、接続軸21に固定されるベース部40と、ベース部40の両端から接続軸21から離隔する方向に突出する一対のアーム部41と、を有する上方から見てコ字形の部位である。
【0051】
ベース部40は、矩形板状の部材である。ベース部40は、接続軸21の接続部24と固定部材23とに挟まれることで接続軸21に固定される。
ベース部40には、接続軸21の円筒部25が挿入され、下方が開放されたU字形の挿入部42が形成されている。挿入部42は、その上端部であり半円形状の円弧部42Aと、円弧部42Aの両端とベース部40の下方の長辺40Aとを接続し、互いに平行をなす一対の直線部42Bとからなる。換言すれば、挿入部42は、下方の長辺40Aから上方の長辺40Bに向かって形成された切り欠きであり、切り欠きの突き当りが円弧とされている。
円弧部42Aの内径の寸法は、接続軸21の円筒部25の外径の寸法と同じであり、一対の直線部42B同士の間隔は、接続軸21の円筒部25の直径よりも僅かに大きい寸法である。
なお、接続軸21を挿入する挿入部42は、必ずしもU字形である必要はなく、単なる円形の穴でも良いが、U字形にすれば、接続軸21を下から挿入してベース部40に取り付けることができるので、その取付けが容易となる。
【0052】
アーム部41は、矩形板状をなし、アーム部41の主面同士が平行をなすようにベース部40の両端に接続されている。
【0053】
カメラ支持部28は矩形板状をなし、カメラ19の下面を下方から支持する部位である。
カメラ支持部28には、カメラ19の下面に形成されている雌ネジ穴19Cに対応する丸孔28Aが形成されている。
【0054】
次に、カメラ固定治具20を用いたカメラ19の取り付け方法について説明する。
まず、ファインダー17に接続軸21を固定する。また、ボルトB3を用いてカメラ保持部22にカメラ19を固定する。次いで、挿入部42の円弧部42Aと、接続軸21の円筒部25を接触させた状態で、固定部材23を用いてカメラ保持部22を接続軸21に固定する。
【0055】
カメラ固定治具20は、このようにカメラ19をカメラ固定治具20を用いてファインダー17に取り付けることで、カメラ19がファインダー17を介して放射温度計3のマーキングおよび測定対象を撮影が可能となり、カメラ19の高深度レンズ19Aの光軸が放射温度計3のレンズ15の光軸Aと略一致し、撮影画像の略中心にマーキングが表示されるように形成されている。
カメラ19をファインダー17に取り付けることで、カメラ19の高深度レンズ19Aが円筒部25の内側を介してファインダー17に面し、かつ、撮影画像に放射温度計3のマーキングおよび測定対象が映し出される。
【0056】
次に、調整装置4を用いた放射温度計3による測定位置の調整の際に使用する、座標板35について説明する。座標板35は、放射温度計3による測定位置の調整の際に、坩堝51を取り外した後の坩堝軸56の上端に固定されて、シリコン融液表面を模した仮想液面として機能する円板である。
【0057】
図7は、座標板35の平面図および側面図である。
図7に示されるように、座標板35は、円板状をなす部材である。座標板35は、その主面が水平をなすように、坩堝軸56の上端に固定される。
座標板35は、例えば、坩堝軸56と接触しても問題無い材質、例えばポリテトラフルオロエチレンのような樹脂によって形成されていることが好ましい。
座標板35は、一面に目標位置を記す際に座標として機能するパターンが溝加工により形成されている。パターンとしては、格子状のパターン(
図7(a))でもよいし、同心円状の複数の円および、中心から放射状に延びる複数の線からなるパターン(
図7(b))でもよい。さらに、これらの各パターンを、座標板35の表面および裏面にそれぞれ形成してもよい。
【0058】
次に、上記シリコン単結晶製造装置1を用いた、温度測定位置の調整方法について説明する。
シリコン単結晶の製造方法は、目標位置決定工程と、座標板固定工程と、撮影工程と、調整工程と、を有する。
【0059】
目標位置決定工程は、シリコン融液表面のうち、温度を測定することにより効果的な結晶品質制御が可能となる目標位置を決定する工程である。
目標位置決定工程では、例えば、二次元温度計によって測定されたシリコン融液表面の温度分布を測定する。次いで、測定された温度分布に基づき温度が他の領域よりも低温であり続ける常低温領域を特定する。次いで、この常低温領域の内側に目標位置を設定する。このとき、座標板35に目標位置T(
図9参照)を記してもよい。
【0060】
座標板固定工程では、
図8に示されるように、坩堝51を取り外した状態で、坩堝軸56の上端に座標板35を取り付ける。次いで、坩堝軸56を上下動させることにより、座標板35の上面がシリコン融液表面の高さと同じになるように座標板35を移動させる。
【0061】
撮影工程では、照明装置63を用いて座標板35が撮影できる程度の照度を確保した後、撮影装置5によりファインダー17を介して放射温度計3のマーキングおよび測定対象である座標板35の撮影を行う。
図9は、撮影画像の一例である。
図9に示すように、表示装置13には、放射温度計3のマーキングMK、および座標板35(目標位置T)の撮影画像が同時に表示される。このような撮影画像は、高深度レンズにより予め焦点深度を調整しておくことによって得られる。
【0062】
調整工程では、撮影画像において、目標位置TとマーキングMKの中心が一致するように、調整装置4を操作する。作業者は、表示装置13に表示された撮影画像を確認しながら、調整装置4を操作することができる。
具体的には、まず最初にマウントプレート9の下面に接触するストッパボルト10の頭部をストッパボルト10のネジをベースプレート7にねじ込むことで下げてマウントプレート9の下面より5~10mm程度を離しておく。次いで二軸ゴニオステージ8の第一ハンドル11Cを回転させることにより、Y軸に沿う軸を中心に放射温度計3を回転させ、第二ハンドル12Cを回転させることにより、X軸に沿う軸を中心に放射温度計3を回転させる。二軸ゴニオステージ8を用いることで、例えば0.1°の傾きを与えることで、6m離れた測定位置が約10.5mm(tan0.1°×6,000mm)動くことになる。これにより、放射温度計3の測定位置を厳密に調整することができる。
目標位置への調整を完了した後、ストッパボルト10のねじ込みをベースプレート7より緩めることでストッパボルト10の頭部を上げていき、マウントプレート9の下面へ接触させたところでストッパボルト10とベースプレート7との間に配置した二個の六角ナット10Cをベースプレート7の側へ締めこむことにより、ストッパボルト10の高さを固定させる。
次いで、坩堝軸56から座標板35を取り外して、坩堝51を取り付ける。また、ファインダー17からカメラ固定治具20を取り外す。
【0063】
上記実施形態によれば、撮影装置5によって撮影された撮影画像を見ながら、放射温度計3による測定位置の調整を行うことによって、ファインダー17を目視しながら行う調整と比較して、放射温度計3による測定位置を目標位置に正確に合わせることができる。すなわち、ファインダー17を目視することによる目視調整では、作業者の感覚および見る角度により測定位置が変動して安定しないが、撮影画像による調整では、マーキングMKと座標板35とが重なって表示されるため、作業者による差を無くすることができる。よって、所望の位置でシリコン融液表面の温度測定を行いながら、シリコン単結晶の引き上げが可能となる。
【0064】
また、撮影画像を、カメラ19から離れた場所に配置した表示装置13に表示することによって、作業者は自由な姿勢で撮影画像の確認が可能となる。
また、ファインダー17に接続軸21を取り付け、この接続軸21にベース部40の挿入部42を嵌めて固定部材23で締め付ける方法によりカメラ保持部22をファインダー17に取り付ける構成にしたことによって、接続軸21に対してカメラ保持部22を容易に脱着することができる。
また、接続軸21の円筒部25に挿入部42の円弧部42Aを接触させることによりカメラ19の位置決めがなされる構造としたことによって、カメラ19の位置決めの再現性を高め、作業者毎の取り付け誤差をなくすることができる。
【0065】
また、カメラ19は、焦点距離を調整可能な焦点機構を有するため、マーキングMKおよび座標板35の2箇所に焦点が有った画像を撮影して、表示装置13に表示させることができる。
また、表示装置13で座標板35などが表示された撮影画像を確認しながら調整装置4の調整が行えるため、一人の作業者による作業が可能となる。
【0066】
また、調整装置4として二軸ゴニオステージ8を使用することによって、放射温度計3による測定位置の微調整を可能とすることができる。さらに、二軸ゴニオステージ8による角度調整のみで放射温度計3の測定位置を変更するため、調整後にマウントプレート9、等を固定するボルトを締める必要が無く、測定位置の変動がない。
また、二軸ゴニオステージ8の調整後、ストッパボルト10の頭部をマウントプレート9の下面に接触させた状態でストッパボルト10を固定することにより、経時変化またはシリコン単結晶製造装置1より発生する機械微振動などで二軸ゴニオステージ8の変動による温度測定位置の変動を抑止することができる。
【0067】
また、ゴニオステージは水平面での設置が推奨されているため、輻射光の光路Pを反射部6によって直交方向に反射させる構成としたことによって、二軸ゴニオステージ8を用いた調整作業が可能となった。また、反射部6と二軸ゴニオステージ8の組み合わせにより、メンテナンスデッキ60上での作業が可能となり、調整作業を容易とすることができる。
【0068】
また、反射部6のミラーとしてアルミ蒸着ミラーを採用したことにより、金蒸着ガラスミラーと比較して、色具合がカメラ視認に適したミラーとすることができる。
また、カメラ19として、充電式のポータブルバッテリーにより電源供給を行うことができるものを使用することにより、カメラ19の携帯性が高まり、高所での作業を容易とすることができる。
また、調整工程の際に、シリコン融液表面を模した仮想液面として機能する座標板35を用いることによって、設定した目標位置の把握が容易となり、撮影画像を用いた調整を容易とすることができる。
【0069】
[変形例]
本発明は、以上の各実施形態で説明した構成のものに限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形例は、本発明に含まれる。
上記実施形態では、カメラ保持部22を、ブラケット部27とカメラ支持部28とが一体である構成としたがこれに限ることはない。例えば、ブラケット部27とカメラ支持部28とを別体構造とし、カメラ支持部28を軸線方向DAにスライド自在にブラケット部27に取り付けてもよい。このような構造とすることにより、カメラ19の軸線方向DAの位置を調整することができる。
【0070】
また、上記実施形態では、ファインダー17に接続軸21を固定した後、接続軸21を介してカメラ保持部22を取り付ける構成としたがこれに限ることはない。例えば、ファインダー17を軸線方向DAにより長く形成して、ファインダー17とカメラ保持部22とを直接的に固定してもよい。
【0071】
また、調整装置4として二軸ゴニオステージを採用したが、放射温度計3による測定位置を調整できる装置であれば他の構成を採用することができる。例えば、調整装置4として、X軸・Y軸・θ軸が各々独立した構造のステージ装置の採用も可能である。
また、上記実施形態では、反射部6を設けて輻射光を反射する構成としたが、これに限ることはなく、放射温度計3が直接輻射光を取り込む構成としてもよい。例えば、二軸ゴニオステージ上にL字ブラケットを取り付けて、このL字ブラケットに放射温度計3を光軸が鉛直方向に沿うように取り付けることによって、反射部6を省略することができる。
また、座標板35は、円板とする必要はなく、多角形状としてもよい。放射温度計3に設けるマーキングは黒丸に限定されず、その形状や色は適宜設定できる。
【符号の説明】
【0072】
1…シリコン単結晶製造装置、2…放射温度計ユニット、3…放射温度計、4…調整装置、5…撮影装置、6…反射部、8…二軸ゴニオステージ、13…表示装置、15…レンズ、16…検出素子、17…ファインダー、19…カメラ、19A…高深度レンズ、20…カメラ固定治具、21…接続軸、22…カメラ保持部、23…固定部材、24…接続部、25…円筒部、25A…雄ネジ溝、40…ベース部、42…挿入部、42A…円弧部(円弧)、31…ミラー本体、35…座標板、50…チャンバ、51…坩堝51、53…引き上げ部、63…照明装置、A…光軸、M…シリコン融液、MK…マーキング、P…光路、SM…シリコン単結晶。