(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】基板処理システム用の静電容量の変動が低減された可動エッジリング
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20240910BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20240910BHJP
H05H 1/46 20060101ALN20240910BHJP
【FI】
H01L21/68 N
H01L21/302 101M
H05H1/46 M
H05H1/46 L
(21)【出願番号】P 2022507321
(86)(22)【出願日】2020-08-04
(86)【国際出願番号】 US2020044816
(87)【国際公開番号】W WO2021026110
(87)【国際公開日】2021-02-11
【審査請求日】2023-07-20
(32)【優先日】2019-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-02-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キンブル・クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】モピデヴィ・ヘマ スワループ
(72)【発明者】
【氏名】スリラマン・サラヴァナプリヤン
(72)【発明者】
【氏名】カンプ・トム・エイ.
(72)【発明者】
【氏名】アーリック・ダレル
(72)【発明者】
【氏名】コントレラス・アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】マクファーソン・キアラ ヘレナ カテリーナ ジアマンコ
【審査官】小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-092448(JP,A)
【文献】特開2018-098187(JP,A)
【文献】特開2011-054933(JP,A)
【文献】特開2012-146742(JP,A)
【文献】特開2019-160846(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
H01L 21/3065
H05H 1/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマ処理システム用のエッジリングであって、
プラズマ処理中に基板支持体を囲むように構成されている第1の環状本体と、
上側表面と、
下側表面と、
半径方向内側表面と、
半径方向外側表面と、
プラズマ処理中に前記エッジリングが加熱および冷却される際に、前記エッジリングの前記第1の環状本体と前記エッジリングとは別の構造との間の予め定められたギャップの変動を低減するために、前記エッジリングの前記半径方向外側表面上におけるN個の間隔を置いた場所に配置されているN個のスペーサと、Nは、3以上8以下の整数であること
を備える、エッジリング。
【請求項2】
請求項1に記載のエッジリングであって、
前記N個のスペーサは、360°/Nの間隔で配置されている、エッジリング。
【請求項3】
請求項1に記載のエッジリングであって、
前記N個のスペーサの少なくとも1つは、前記エッジリングの前記半径方向外側表面上に形成されている突起を含む、エッジリング。
【請求項4】
請求項3に記載のエッジリングであって、
前記突起を覆っているコーティングをさらに備える、エッジリング。
【請求項5】
請求項4に記載のエッジリングであって、
前記コーティングは、絶縁材料を含む、エッジリング。
【請求項6】
請求項5に記載のエッジリングであって、
前記コーティングは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシポリマー(PFA)、原子層堆積を使用して堆積された酸化アルミニウム、原子層堆積を使用して堆積された酸化イットリウム、および原子層堆積を使用して堆積されたフッ化イットリウムからなる群から選択される、エッジリング。
【請求項7】
請求項1に記載のエッジリングであって、
N=5である、エッジリング。
【請求項8】
請求項1に記載のエッジリングを備えるエッジリングシステムであって、前記エッジリングは、第1のエッジリングに対応し、
プラズマ処理中に前記基板支持体を囲むように構成されている第2の環状本体を含む第2のエッジリング
をさらに備える、エッジリングシステム。
【請求項9】
請求項8に記載のエッジリングシステムであって、
前記第1のエッジリングは、上側縁部リングであり、前記第2のエッジリングは、下側縁部リングである、エッジリングシステム。
【請求項10】
請求項9に記載のエッジリングシステムであって、
前記下側縁部リングに対して前記上側縁部リングを持ち上げ、前記基板支持体上の基板に対する前記上側縁部リングの前記上側表面の高さを調整するリフトピンをさらに備える、エッジリングシステム。
【請求項11】
請求項8に記載のエッジリングシステムであって、
前記第1のエッジリングは、下側縁部リングであり、前記第2のエッジリングは、上側縁部リングである、エッジリングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年2月13日に出願された米国仮出願第62/976,088号および2019年8月5日に出願された米国仮出願第62/882,890号の利益を主張する。上記で参照された出願の全体の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、プラズマ処理システムに関し、より詳細には、可動エッジリングを備えるエッジリングシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
ここで提供される背景の説明は、本開示の内容を概ね提示することを目的とする。この背景技術のセクションで説明されている範囲内における、現時点で名前を挙げられている発明者らによる研究、ならびに出願の時点で先行技術として別途みなされ得ない説明の態様は、明示または暗示を問わず、本開示に対抗する先行技術として認められない。
【0004】
基板処理システムは、半導体ウエハなどの基板上で処理を実施する。基板処理の例には、堆積、アッシング、エッチング、洗浄、および/または他のプロセスが挙げられる。プロセスガス混合物は、基板を処理するために処理チャンバに供給され得る。プラズマを使用してガスに点火し、化学反応を促進することができる。
【0005】
基板は、処理中に基板支持体上に配置される。エッジリングは環状であり、基板の半径方向外側縁部の周りに隣接して配置されている。エッジリングを使用して、プラズマを基板上に成形または集束させることができる。動作中、基板およびエッジリングの露出表面は、プラズマによってエッチングされる。その結果、エッジリングが摩耗し、プラズマに対するエッジリングの効果が経時的に変化する。
【発明の概要】
【0006】
プラズマ処理システム用の可動エッジリングシステムは、上部エッジリングと、上部エッジリングの下側に配置されている第1のエッジリングとを含む。第2のエッジリングは、導電性材料で作製され、上側部分、中間部分、および下側部分を含む。上部エッジリングおよび第2のエッジリングは、リフトピンによって上方に付勢されるとき、基板支持体および第1のエッジリングに対して垂直方向に移動するように構成される。第2のエッジリングは、上部エッジリングの下側に、第1のエッジリングの半径方向外側に配置されている。
【0007】
他の特徴において、第2のエッジリングの下側部分は、中間部分に対して半径方向内方に延び、第2のエッジリングの下側部分と基板支持体の半径方向外側表面との間に第1のギャップを画定する。第2のエッジリングの中間部分は、中間部分と基板支持体の半径方向外側表面との間に第2のギャップを画定する。第2のギャップは、第1のギャップの2倍以上である。
【0008】
他の特徴において、第2のエッジリングの中間部分は、リフトピンが第2のエッジリングおよび上部エッジリングを上昇させると第1のエッジリングの半径方向外側縁部に平行に移動する。上部エッジリングは、逆「U」字形を有する。上部エッジリングは、導電性材料で作製されている。上部エッジリングは、誘電体材料で作製されている。第1のエッジリングは、導電性材料で作製されている。第1のエッジリングは、誘電体材料で作製されている。第2のエッジリングの中間部分は、第2のエッジリングの上側部分に対して半径方向内方に延び、第1の環状凹部を画定する。
【0009】
他の特徴において、第1のエッジリングは、その上側および半径方向外側表面上に第2の環状凹部を含む。上部エッジリングの半径方向内側脚部は、上部エッジリングが下降位置にあるとき、第1の環状凹部および第2の環状凹部に位置する。
【0010】
他の特徴において、第3のエッジリングは、第1のエッジリング、第2のエッジリング、および上部エッジリングの下および半径方向外側に位置する。第3のエッジリングは、上側および半径方向内側表面上に環状凹部を画定する。上部エッジリングの半径方向外側脚部は、上部エッジリングが下降位置にあるとき、環状凹部に位置する。
【0011】
他の特徴において、第3のエッジリングは、リフトピンを受け入れる垂直ボアを含む。第2のエッジリングは、概して長方形の断面と、基板支持体の半径方向外側縁部に平行な半径方向内側表面とを有する。
【0012】
プラズマ処理システム用の可動エッジリングシステムは、上部エッジリングを含む。第1のエッジリングは、誘電体材料で作製され、誘電体材料内に完全に埋め込まれた埋め込み導体を含む。第1のエッジリングは、上部エッジリングの下側に存在する。上部エッジリングおよび第1のエッジリングは、リフトピンによって上方に付勢されるとき、基板支持体に対して垂直方向に移動するように構成されている。
【0013】
他の特徴において、第2のエッジリングは、上部エッジリングの下側に配置されている。第1のエッジリングは、上側部分、中間部分、および下側部分を含む。第1のエッジリングは、上部エッジリングの下側に、第2のエッジリングの半径方向外側に配置されている。
【0014】
他の特徴において、第1のエッジリングの下側部分は、中間部分に対して半径方向内方に延び、第2のエッジリングの下側部分と基板支持体の半径方向外側表面との間に第1のギャップを画定する。第1のエッジリングの中間部分は、中間部分と基板支持体の半径方向外側表面との間に第2のギャップを画定する。第2のギャップは、第1のギャップの2倍以上である。
【0015】
他の特徴において、第1のエッジリングの中間部分は、リフトピンが第1のエッジリングおよび上部エッジリングを上昇させると第2のエッジリングの半径方向外側縁部に平行に移動する。上部エッジリングは、逆「U」字形を有する。
【0016】
他の特徴において、埋め込み導体は、第1のエッジリングの上側表面に平行な上側部分に配置されている水平導体を含む。埋め込み導体は、第1のエッジリングの半径方向内側表面に平行な下側部分に配置されている垂直導体をさらに含む。埋め込み導体は、垂直導体と水平導体を接続する導体をさらに含む。上部エッジリングは、導電性材料で作製されている。上部エッジリングは、誘電体材料で作製されている。第2のエッジリングは、誘電体材料で作製されている。第2のエッジリングは、導電性材料で作製されている。
【0017】
他の特徴において、第1のエッジリング、第2のエッジリング、および上部エッジリングの下および半径方向外側に位置する第3のエッジリング。第3のエッジリングは、上側および半径方向内側表面上に環状凹部を画定する。上部エッジリングの半径方向外側脚部は、上部エッジリングが下降位置にあるとき、環状凹部に位置する。第3のエッジリングは、リフトピンを受け入れる垂直ボアを含む。
【0018】
他の特徴において、第1のエッジリングは、導電性トレースおよびビアを含むセラミックグリーンシートで作製されている。
【0019】
プラズマ処理システム用の可動エッジリングシステムは、上部エッジリングを含む。第1のエッジリングは、誘電体材料で作製され、ドープ領域および非ドープ領域を含む。ドープ領域は、非ドープ領域よりも導電性が高い。第1のエッジリングは、上部エッジリングの下側に存在する。上部エッジリングおよび第1のエッジリングは、リフトピンによって上方に付勢されるとき、基板支持体に対して垂直方向に移動するように構成されている。
【0020】
他の特徴において、第2のエッジリングは、上部エッジリングの下側に配置されている。第1のエッジリングは、上側部分、中間部分、および下側部分を含む。第1のエッジリングは、上部エッジリングの下側に、第2のエッジリングの半径方向外側に配置されている。
【0021】
他の特徴において、第1のエッジリングの下側部分は、中間部分に対して半径方向内方に延び、第2のエッジリングの下側部分と基板支持体の半径方向外側表面との間に第1のギャップを画定する。第1のエッジリングの中間部分は、中間部分と基板支持体の半径方向外側表面との間に第2のギャップを画定する。第2のギャップは、第1のギャップの2倍以上である。
【0022】
他の特徴において、第1のエッジリングの中間部分は、リフトピンが第1のエッジリングおよび上部エッジリングを上昇させると第2のエッジリングの半径方向外側縁部に平行に移動する。ドープ領域は、第1のエッジリングの上側表面および半径方向内側表面に沿って配置されている。上部エッジリングは、逆「U」字形を有する。上部エッジリングは、導電性材料で作製されている。上部エッジリングは、誘電体材料で作製されている。第2のエッジリングは、導電性材料で作製されている。第2のエッジリングは、誘電体材料で作製されている。
【0023】
他の特徴において、第3のエッジリングは、第1のエッジリング、第2のエッジリング、および上部エッジリングの下および半径方向外側に位置する。第3のエッジリングは、上側および半径方向内側表面上に環状凹部を画定する。上部エッジリングの半径方向外側脚部は、上部エッジリングが下降位置にあるとき、環状凹部に位置する。第3のエッジリングは、リフトピンを受け入れる垂直ボアを含む。
【0024】
プラズマ処理システム用のエッジリングは、誘電体材料および導電性材料の少なくとも1つで作製された環状本体を含む。環状本体は、上側部分、中間部分、および下側部分を含む。第1の段差は、上側部分と中間部分との間の環状本体の半径方向内側表面から半径方向外方に突出する。第2の段差は、中間部分と下側部分との間の環状本体の半径方向内側表面から半径方向外方に突出する。
【0025】
他の特徴において、環状本体は、誘電体材料で作製され、環状本体の完全に内側に配置されている埋め込み導体をさらに備える。埋め込み導体は、環状本体の上側外側表面に平行な上側部分に配置されている水平導体を含む。埋め込み導体は、環状本体の半径方向内側表面に平行な環状本体の下側部分に配置されている垂直導体をさらに含む。埋め込み導体は、垂直導体と水平導体を接続する導体をさらに含む。環状本体は、誘電体材料で作製され、ドープ領域および非ドープ領域をさらに備える。環状本体のドープ領域は、非ドープ領域よりも導電性が高い。ドープ領域は、環状本体の上側表面および半径方向内側表面上に配置されている。環状本体は、導電性トレースおよびビアを含むセラミックグリーンシートで作製されている。
【0026】
プラズマ処理システム用のエッジリングは、誘電体材料で作製され、プラズマ処理システムの基板支持体を囲むように構成されている環状本体を含む。埋め込み導体は、環状本体の完全に内側に配置され、環状本体に配置されている第1の導体と、環状本体に配置され、第1の導体を横切って第1の導体に接続された第2の導体とを含む。
【0027】
他の特徴において、環状本体は、「L」字形の断面を有する。環状本体は、第2の脚部に接続された第1の脚部を含む。第1の導体は、第1の脚部に配置され、第2の導体は、第2の脚部に配置されている。
【0028】
他の特徴において、第1の導体は、環状本体の第1の外側表面に平行に配置されている。第3の導体は、環状本体の第2の外側表面に平行に配置されている。第2の導体は、第1の導体および第3の導体に接続される。環状本体は、上側部分、中間部分、および下側部分を含む。第1の段差は、上側部分と中間部分との間の環状本体の半径方向内側表面上に位置し、そこから半径方向外方に突出する。第2の段差は、中間部分と下側部分との間の環状本体の半径方向内側表面上に位置し、そこから半径方向外方に突出する。
【0029】
他の特徴において、第1の導体は、上側部分における環状本体の第1の外側表面に平行に配置されている。第2の導体は、下側部分における環状本体の半径方向内側表面に平行に配置されている。第3の導体は、第1の導体を第2の導体に接続する。環状本体は、導電性トレースおよびビアを含むセラミックグリーンシートで作製されている。
【0030】
プラズマ処理システム用のエッジリングは、プラズマ処理システムの基板支持体を囲むように構成されている環状本体を含む。埋め込み導体は、環状本体内に配置され、基板支持体のベースプレートおよび別のエッジリングからなる群から選択される少なくとも1つの外部導電性構成要素と容量的に結合するが直接結合しないように構成される。
【0031】
プラズマ処理システム用のエッジリングは、誘電体材料で作製され、基板支持体の周りに配置されるように構成されている環状本体を含む。環状本体は、ドープ領域および非ドープ領域を含む。ドープ領域は、非ドープ領域よりも導電性が高い。
【0032】
他の特徴において、ドープ領域は、環状本体の半径方向内側表面に沿って配置されている第1の部分を含む。ドープ領域は、環状本体の上側表面上に配置されている第2の部分を含む。第1の部分は、第2の部分と接触している。環状本体は、上側部分、中間部分、および下側部分を含む。第1の段差は、上側部分と中間部分との間の環状本体の半径方向内側表面上に位置し、そこから半径方向外方に突出する。第2の段差は、中間部分と下側部分との間の環状本体の半径方向内側表面上に位置し、そこから半径方向外方に突出する。
【0033】
他の特徴において、誘電体材料は、炭化ケイ素を含む。誘電体には、ホウ素、アルミニウム、または窒素からなる群から選択される不純物がドープされる。
【0034】
プラズマ処理システム用の可動エッジリングシステムは、上部エッジリングを含む。第1のエッジリングは、上部エッジリングの下側に配置され、長方形の断面を有する。第2のエッジリングは、導電性材料で作製され、Z字形の断面を有し、第1のエッジリングの半径方向外側および上に配置されている。上部エッジリングおよび第2のエッジリングは、リフトピンによって付勢されるとき、第1のエッジリングおよび基板支持体に対して垂直に移動するように構成されている。
【0035】
他の特徴において、第2のエッジリングが第1のエッジリングに沿って下降位置から上昇位置に上方に移動すると、第2のエッジリングは、第1のエッジリングの半径方向外側表面の所定のギャップ内に固定表面積を維持する。第2のエッジリングの残りの表面積は、第1のエッジリングからの所定のギャップの2倍以上の距離に位置する。
【0036】
他の特徴において、第2のエッジリングは、半径方向内方に突出する上側部分、垂直方向に延び、上側部分に接続された中間部分、中間部分の下側端部に接続され、半径方向外方に突出する下側部分、および中間部分から半径方向内方に延び、下側部分の下側縁部に下方に延伸する突起を含む環状本体を含む。
【0037】
他の特徴において、固定表面積は、突起によって画定される。第3のエッジリングは、上部エッジリングの下側に、第1のエッジリングの半径方向内側に位置する。第3のエッジリングは、「L」字形の断面を有する。第4のエッジリングは、上部エッジリングおよび第2のエッジリングの半径方向外側に位置する。第4のエッジリングは、半径方向内方に延び、上部エッジリングおよび第2のエッジリングの部分の間に配置されている突起を含む。上部エッジリングは、逆「U」字形状、本体、内側脚部、および外側脚部を有する。上部エッジリングは、下降位置にあるとき、第2のエッジリング、第3のエッジリング、および第4のエッジリングに直接隣接して存在する。
【0038】
他の特徴において、上部エッジリングは、導電性材料で作製されている。上部エッジリングは、誘電体材料で作製されている。第1のエッジリングは、導電性材料で作製されている。
【0039】
プラズマプロセスシステム用の可動エッジリングシステムは、導電性材料で作製され、基板支持体を囲むように構成されている第1のエッジリングを含む。リフトピンは、導電性材料で作製されている。リフトピンアクチュエータは、下降位置にあるときに第1のエッジリングに対してリフトピンを付勢し、リフトピンと第1のエッジリングとの間の接触を維持しながら、リフトピンを選択的に移動させて基板支持体に対して第1のエッジリングの高さを増加させるように構成されている。
【0040】
他の特徴において、第1のエッジリングの半径方向内方および下側に位置する第2のエッジリング。第2のエッジリングは、誘電体材料で作製されている。第2のエッジリングは、「L」字形の断面を有し、垂直方向に延伸する半径方向内側脚部と、水平方向に延伸する半径方向外側脚部とを含む。
【0041】
他の特徴において、第3のエッジリングは、第1のエッジリングおよび第2のエッジリングの半径方向外方および下側に配置されている。第3のエッジリングは、誘電体材料で作製されている。第3のエッジリングは、「L」字形の断面を有する。第1のエッジリングは、長方形の断面を有する。
【0042】
他の特徴において、第3のエッジリングは、環状本体と、リフトピンを受け入れる垂直ボアを含む半径方向内方突出部分とを含む。
【0043】
プラズマ処理システム用の可動エッジリングシステムは、誘電体材料の完全に内側に配置され、基板支持体を囲むように構成されている埋め込み導体を含む、誘電体材料で作製された第1のエッジリングを含む。リフトピンは、導電性材料で作製されている。リフトピンアクチュエータは、下降位置にあるときに第1のエッジリングに対してリフトピンを付勢し、リフトピンと第1のエッジリングとの間の接触を維持しながら、リフトピンを選択的に移動させて基板支持体に対して第1のエッジリングの高さを増加させるように構成されている。
【0044】
他の特徴において、埋め込み導体は、第1のエッジリングの上部表面に平行に配置されている第1の水平導体を含む。第2の水平導体は、第1のエッジリングの底部表面に平行に配置されている。第3の導体は、第1の水平導体を第2の水平導体に接続する。
【0045】
他の特徴において、第2のエッジリングは、第1のエッジリングの半径方向内方および下側に位置する。第2のエッジリングは、誘電体材料で作製されている。第2のエッジリングは、「L」字形の断面を有し、垂直方向に延伸する半径方向内側脚部と、水平方向に延伸する半径方向外側脚部とを含む。
【0046】
他の特徴において、第3のエッジリングは、第1のエッジリングおよび第2のエッジリングの半径方向外方および下側に位置する。第3のエッジリングは、誘電体材料で作製されている。第3のエッジリングは、「L」字形の断面を有する。第1のエッジリングは、長方形の断面を有する。第3のエッジリングは、環状本体と、リフトピンを受け入れる垂直ボアを含む半径方向内方突出部分とを含む。
【0047】
プラズマ処理システム用の可動エッジリングシステムは、逆「U」字形の断面を有し、環状本体、半径方向内側脚部、および半径方向外側脚部を含む上部エッジリングを含む。第1のエッジリングは、導電性材料で作製され、上部エッジリングの半径方向内側脚部と半径方向外側脚部との間に少なくとも部分的に配置されている。第2のエッジリングは、誘電体材料で作製され、第1のエッジリングと基板支持体との間に配置されている。第3のエッジリングは、第1のエッジリングおよび第2のエッジリングの下および半径方向外側に配置され、N個のリフトピンを受け入れるN個の空洞を含み、Nは、2よりも大きい整数である。上部エッジリングは、N個のリフトピンによって付勢されるとき、第1のエッジリング、第2のエッジリング、第3のエッジリング、および基板支持体に対して移動する。
【0048】
他の特徴において、第2のエッジリングおよび第3のエッジリングは、誘電体材料で作製されている。第1のエッジリングは、「L」字形の断面を有する。第2のエッジリングは、「L」字形の断面を有する。上部エッジリングは、半径方向外側脚部の半径方向内側表面上に位置し、半径方向凹部から半径方向外方に延伸する角度の付いた下側表面を含む、360°/N間隔のN個の半径方向凹部を含む。N個のリフトピンは、上部エッジリングの高さを調整するとき、N個の半径方向凹部の上部エッジリングを付勢する。
【0049】
プラズマ処理システム用のエッジリングは、逆「U」字形の断面を有する環状本体を含む。半径方向内側脚部は、環状本体から延伸する。半径方向外側脚部は、環状本体から延伸する。半径方向外側脚部の半径方向内側表面上に位置する、360°/N間隔のN個の半径方向凹部、Nは、2よりも大きい整数であり、N個の半径方向凹部から半径方向外方に延伸する角度の付いた下側表面を含む。
【0050】
可動エッジリングシステムは、エッジリングを含む。第1のエッジリングは、「U」字形の断面を有し、環状本体、半径方向内側脚部、および半径方向外側脚部を含む。エッジリングの半径方向内側脚部は、第1のエッジリングの半径方向内側脚部と半径方向外側脚部との間に位置する。第2のエッジリングは、エッジリングおよび第1のエッジリングの下および半径方向外側に配置され、N個のリフトピンを受け入れるN個の垂直ボアを含む。エッジリングは、N個のリフトピンによって付勢されるとき、第1のエッジリング、第2のエッジリング、および基板支持体に対して移動する。
【0051】
他の特徴において、第1のエッジリングおよび第2のエッジリングは、誘電体材料で作製されている。第1のエッジリングは、「L」字形の断面を有する。第2のエッジリングは、「L」字形の断面を有する。エッジリングは、エッジリングの高さを調整するとき、N個の半径方向凹部にN個のリフトピンを受け入れるように構成されている。
【0052】
可動エッジリングシステムは、エッジリングを含む。第1のエッジリングは、「L」字形の断面を有し、半径方向内側脚部および垂直脚部を含む。第1のエッジリングの垂直脚部は、エッジリングの半径方向内側脚部と半径方向外側脚部との間に位置する。第2のエッジリングは、第1のエッジリングから半径方向内方に配置されている。第3のエッジリングは、エッジリングの下および半径方向外側に配置されている。第1のエッジリングおよび第2のエッジリングは、リフトピンを受け入れる垂直ボアを含む。エッジリングは、リフトピンによって付勢されるとき、第1のエッジリング、第2のエッジリング、第3のエッジリング、および基板支持体に対して移動する。
【0053】
プラズマ処理システム用の可動エッジリングシステムは、逆「U」字形の断面を有する上部エッジリングを含み、環状本体、半径方向内側脚部、および半径方向外側脚部を含む。第1のエッジリングは、誘電体材料で作製され、誘電体材料の完全に内側に配置され、基板支持体を囲むように構成され、上部エッジリングの半径方向内側脚部と半径方向外側脚部との間に少なくとも部分的に配置されている埋め込み導体を含む。第2のエッジリングは、誘電体材料で作製され、基板支持体と第1のエッジリングとの間に配置されている。第3のエッジリングは、第1のエッジリングおよび第2のエッジリングの下および半径方向外側に配置され、リフトピンを受け入れる垂直ボアを含む。上部エッジリングは、リフトピンによって付勢されるとき、第1のエッジリング、第2のエッジリング、および第3のエッジリングに対して移動可能である。
【0054】
他の特徴において、第2のエッジリングおよび第3のエッジリングは、誘電体材料で作製されている。第2のエッジリングは、「L」字形の断面を有する。第1のエッジリングは、「L」字形の断面を有する。第1のエッジリングは、水平脚部に接続された垂直脚部を備えた環状本体を含む。埋め込み導体は、垂直脚部に配置されている垂直導体と、垂直導体と連通する水平脚部に配置されている水平導体とを含む。
【0055】
プラズマ処理システム用のエッジリングは、環状本体、環状本体に接続された半径方向内側脚部、および環状本体に接続された半径方向外側脚部を含む。環状本体の上側表面の第1の部分は、基板を含む平面に平行である。環状本体の上側表面の第2の部分は、第1の部分から鋭角に下方に傾斜している。
【0056】
他の特徴において、上側表面の第1の部分は、上側表面の第2の部分の半径方向内方に位置する。上側表面の第3の部分は、基板を含む平面に平行であり、上側表面の第2の部分の半径方向外方に位置する。
【0057】
可動エッジリングシステムは、エッジリングを含む。第1のエッジリングは、導電性材料で作製され、基板支持体を囲むように構成され、エッジリングの半径方向内側脚部と半径方向外側脚部との間に少なくとも部分的に配置されている。
【0058】
他の特徴において、第2のエッジリングは、誘電体材料で作製され、第1のエッジリングと基板支持体との間に配置されている。第3のエッジリングは、第1のエッジリングおよび第2のエッジリングの下および半径方向外側に配置され、リフトピンを受け入れる垂直ボアを含む。エッジリングは、リフトピンによって付勢されるとき、第1のエッジリング、第2のエッジリング、および基板支持体に対して移動する。
【0059】
プラズマ処理システム用のエッジリングは、長方形の断面を備えた環状本体を含む。半径方向内方突出脚部は、環状本体の半径方向内側および上側表面から延伸する。環状本体の上側表面の半径方向内側部分は、基板を含む平面に平行に配置されている。
【0060】
他の特徴において、半径方向内側部分から鋭角に下方に傾斜している環状本体の上側表面の半径方向外側部分。
【0061】
プラズマ処理システム用の可動エッジリングシステムは、エッジリングを含む。中間エッジリングは、半径方向内方突出脚部の下側に、環状本体の半径方向内側に配置されている。外側エッジリングは、エッジリングおよび中間エッジリングの下側に配置され、リフトピンを受け入れる垂直ボアを含む。エッジリングは、リフトピンによって付勢されるとき、中間エッジリングおよび外側エッジリングに対して垂直に移動する。
【0062】
他の特徴において、中間エッジリングは、その半径方向内側および上側表面上に概して長方形の断面および環状凹部を有する。基板は、環状凹部に配置されている。外側エッジリングは、半径方向外側部分と、半径方向外側部分の中間部分から半径方向内方に延伸する内側部分とを含む。
【0063】
他の特徴において、外側エッジリングは、内側部分の上側および半径方向内側表面上に突起を含む。突起は、加熱プレートと基板支持体のベースプレートとの間の接合部に隣接して存在する。環状本体の底部部分は、半径方向外側部分と突起との間の外側エッジリングの上側表面に隣接して位置する。
【0064】
プラズマ処理システムは、可動エッジリングシステムを含む。基板支持体は、ベースプレートを含む。加熱プレートは、ベースプレートに連結される。加熱プレートは、複数の無線周波数(RF)電極、円筒形部分、および中間エッジリングの下の円筒形部分から半径方向外方に延伸する突出部分を含む本体を含む。
【0065】
他の特徴において、複数のRF電極は、中間エッジリングの下側に位置する突出部分の部分に位置しない。
【0066】
プラズマ処理システム用の可動エッジリングシステムは、基板支持体を囲むように構成されている上部エッジリングを含む。可動エッジリングシステムは、環状本体と、環状本体の半径方向外側表面から下方に突出する半径方向外側脚部と、環状本体の半径方向内側表面から下方に突出する半径方向内側脚部と、半径方向内側脚部の下側端部から半径方向内方に延伸する内方突出脚部とを含む。内方突出脚部は、基板が基板支持体上に配置されるときに基板の下側に配置される。第1のエッジリングは、基板支持体を囲むように構成され、上部エッジリングの下側に配置され、環状本体および半径方向内方突出脚部を含む。第1のエッジリングの上側表面は、第1のエッジリングが上部エッジリングに対して付勢されるとき、上部エッジリングの半径方向内側脚部と半径方向外側脚部との間に配置されている。
【0067】
他の特徴において、第2のエッジリングは、上部エッジリングおよび第1のエッジリングの半径方向外側に配置されている。第2のエッジリングは、環状本体と、環状本体の上側および半径方向外側表面から延伸する半径方向外方突出脚部と、環状本体の半径方向内側および下側表面から半径方向内方に延伸する半径方向内方突出脚部とを含む。
【0068】
他の特徴において、第1のエッジリングの内方突出脚部は、第1のエッジリングの環状本体の上側および半径方向内側表面から半径方向内方に延伸する。第3のエッジリングは、第1のエッジリングの半径方向外側に、上部エッジリング、第1のエッジリング、および第2のエッジリングの下側に配置されている。第3のエッジリングは、環状本体と、第3のエッジリングの半径方向外側および下側表面から延伸する半径方向下方突出脚部と、第3のエッジリングの中間部分から半径方向内方に延伸する内方突出脚部とを含む。
【0069】
他の特徴において、第3のエッジリングの内方突出脚部は、リフトピンを受け入れる垂直ボアを含む。上部エッジリングに対して付勢されるとき、第1のエッジリングは、第1のエッジリングの半径方向内側脚部の下側表面と基板支持体の表面との間に第1の垂直ギャップ、および第1のエッジリングの下側表面と第3のエッジリングの内方突出脚部の上側表面との間に第2の垂直ギャップを画定する。
【0070】
他の特徴において、下降位置にあるとき、第1のエッジリングは、第3のエッジリングの内方の脚部に当接し、突出により、第1のエッジリングの上側表面と上部エッジリングの下側表面との間に第3の垂直ギャップを画定する。
【0071】
プラズマ処理システムは、処理チャンバを含む。基板支持体は、処理チャンバに配置されている。処理チャンバは、基板ポートを含む。ロボットアームは、基板を基板支持体上に送給する。可動エッジリングシステムは、基板支持体の周りに配置されている。リフトピンは、基板支持体に対して上部エッジリングおよび第1のエッジリングを付勢する。
【0072】
他の特徴において、第1のエッジリングおよび上部エッジリングは、リフトピンによって基板支持体に対して上昇され、ロボットアームは、上部エッジリングを取り外し、ロボットアームは、基板ポートを通して別の上部エッジリングを基板支持体に送給する。
【0073】
プラズマ処理システム用のエッジリングシステムは、プラズマ処理中に基板支持体を囲むように構成されている第1の環状本体を含む上側リングを含む。下側リングは、プラズマ処理中に基板支持体を囲むように構成されている第2の環状本体を含む。下側リングの第2の環状本体の少なくとも一部は、プラズマ処理用に構成されるとき、上側リングの第1の環状本体の一部に対してその中に入れ子にされ、所定のギャップを画定する。N個のスペーサは、上側リングおよび下側リングの少なくとも1つの表面上のN個の間隔を置いた場所に配置され、上側リングおよび下側リングがプラズマ処理中に加熱および冷却されるときに上側リングの環状本体と下側リングの環状本体との間の所定のギャップの変動を低減し、Nは、3以上8以下の整数である。
【0074】
他の特徴において、N個のスペーサの少なくとも1つは、上側リングおよび下側リングの少なくとも1つの半径方向に面する表面上のスロットに位置するシムを含む。シムは、長方形の断面を有する。スロットは、内側リングの半径方向外側表面上に位置する。N個のスペーサの少なくとも1つは、上側リングおよび下側リングの少なくとも1つの表面上のスロットに位置するピンを含む。スロットは、内側リングの半径方向外側表面上に位置する。N個のスペーサは、360°/Nの間隔で配置されている。
【0075】
他の特徴において、N個のスペーサの少なくとも1つは、上側リングおよび下側リングの少なくとも1つの表面上に形成された突起を含む。突起は、内側リングの半径方向外側表面上に位置する。コーティングが、突起を覆っている。コーティングは、絶縁材料を含む。
【0076】
他の特徴において、コーティングは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシポリマー(PFA)、原子層堆積を使用して堆積された酸化アルミニウム、原子層堆積を使用して堆積された酸化イットリウム、および原子層堆積を使用して堆積されたフッ化イットリウムからなる群から選択される。他の特徴において、N=5である。リフトピンは、下側リングに対して上側リングを持ち上げ、基板支持体上の基板に対する上側エッジリングの上部表面の高さを調整する。
【0077】
プラズマ処理システム用のエッジリングは、プラズマ処理中に基板支持体を囲むように構成されている第1の環状本体を含む。第1の環状本体の少なくとも一部は、プラズマ処理中にプラズマに曝される上側リングの第2の環状本体の一部に対してその中に入れ子にされ、所定のギャップを画定するように構成される。N個のスペーサは、環状本体の半径方向内側表面および半径方向外側表面の少なくとも1つの上のN個の間隔を置いた場所に配置され、上側リングおよび下側リングがプラズマ処理中に加熱および冷却されるときに所定のギャップの変動を低減し、Nは、3以上7以下の整数である。
【0078】
他の特徴において、N個のスペーサの少なくとも1つは、環状本体の半径方向内側表面および半径方向外側表面の少なくとも1つの上のスロットに位置するシムを含む。シムは、長方形の断面を有する。スロットは、第1の環状本体の半径方向外側表面上に位置する。N個のスペーサの少なくとも1つは、第1の環状本体の半径方向内側表面および半径方向外側表面の少なくとも1つの上のスロットに位置するピンを含む。スロットは、第1の環状本体の半径方向外側表面上に位置する。
【0079】
他の特徴において、N個のスペーサは、360°/Nの間隔で配置されている。N個のスペーサの少なくとも1つは、第1の環状本体の半径方向内側表面および半径方向外側表面の少なくとも1つの上に形成された突起を含む。突起は、内側リングの半径方向外側表面上に位置する。コーティングが、突起を覆っている。コーティングは、絶縁材料を含む。コーティングは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシポリマー(PFA)、原子層堆積を使用して堆積された酸化アルミニウム、原子層堆積を使用して堆積された酸化イットリウム、および原子層堆積を使用して堆積されたフッ化イットリウムからなる群から選択される。他の特徴において、N=5である。
【0080】
本開示を適用可能な他の分野は、詳細な説明、特許請求の範囲および図面から明らかになるであろう。詳細な説明および特定の例は、例示のみを目的としており、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0081】
本開示は、詳細な説明および添付の図面からより完全に理解されるであろう。
【0082】
【
図1A】
図1Aは、本開示による基板処理システムの一例の機能ブロック図である。
【0083】
【
図1B】
図1Bは、本開示による可動エッジリングの一例の断面図である。
【
図1C】
図1Cは、本開示による可動エッジリングの一例の断面図である。
【0084】
【
図2】
図2は、本開示による基板処理システムの別の例の機能ブロック図である。
【0085】
【
図3A】
図3Aは、本開示による可動エッジリングの一例の断面側面図である。
【0086】
【0087】
【
図4】
図4は、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【0088】
【
図5A】
図5Aは、隣接する構造に対する可動エッジリングの異なる表面の移動を示す図である。
【
図5B】
図5Bは、隣接する構造に対する可動エッジリングの異なる表面の移動を示す図である。
【0089】
【
図6A】
図6Aは、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【
図6B】
図6Bは、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【
図6C】
図6Cは、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【
図6D】
図6Dは、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【0090】
【
図7A】
図7Aは、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【
図7B】
図7Bは、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【0091】
【
図8A】
図8Aは、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【
図8B】
図8Bは、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【
図8C】
図8Cは、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【0092】
【
図9A】
図9Aは、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【
図9B】
図9Bは、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【
図9C】
図9Cは、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【0093】
【0094】
【0095】
【
図9D】
図9Dは、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【
図9E】
図9Eは、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【
図9F】
図9Fは、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【
図9G】
図9Gは、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【0096】
【
図10A】
図10Aは、本開示による埋め込み導体を含む可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【
図10B】
図10Bは、本開示による埋め込み導体を含む可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【0097】
【
図11A】
図11Aは、本開示による埋め込み導体を含む可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【
図11B】
図11Bは、本開示による埋め込み導体を含む可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【0098】
【
図11C】
図11Cは、本開示による可動エッジリングおよび埋め込み導体の一例の断面図である。
【
図11D】
図11Dは、本開示による可動エッジリングおよび埋め込み導体の一例の断面図である。
【
図11E】
図11Eは、本開示による可動エッジリングおよび埋め込み導体の一例の断面図である。
【0099】
【
図12A】
図12Aは、本開示による埋め込み導体を含む可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【
図12B】
図12Bは、本開示による埋め込み導体を含む可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【0100】
【
図13A】
図13Aは、本開示によるドープ導電性部分を含む可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【
図13B】
図13Bは、本開示によるドープ導電性部分を含む可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【0101】
【
図14A】
図14Aは、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【
図14B】
図14Bは、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【
図14C】
図14Cは、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【0102】
【
図15】
図15は、本開示による可動エッジリングの別の例の断面側面図である。
【0103】
【
図16A】
図16Aは、本開示による可動エッジリングの他の例の断面側面図である。
【
図16B】
図16Bは、本開示による可動エッジリングの他の例の断面側面図である。
【
図16C】
図16Cは、本開示による可動エッジリングの他の例の断面側面図である。
【
図16D】
図16Dは、本開示による可動エッジリングの他の例の断面側面図である。
【0104】
【
図17】
図17は、本開示による上側および下側エッジリングの一部の断面図である。
【0105】
【
図18】
図18は、本開示による公称ギャップからのシフト率の関数としての静電容量の増加を示すグラフである。
【0106】
【
図19】
図19は、本開示による上側リングおよび下側リングを含むエッジリングシステムの側面断面図である。
【0107】
【
図20】
図20は、本開示による複数のシムを含む上側リングおよび下側リングを含むエッジリングシステムの側面断面図である。
【0108】
【
図21】
図21は、本開示による複数のピンを含む上側リングおよび下側リングを含むエッジリングシステムの側面断面図である。
【0109】
【
図22A】
図22Aは、本開示による複数の突起を含む上側リングおよび下側リングを含むエッジリングシステムの側面断面図である。
【0110】
【
図22B】
図22Bは、本開示による上昇した平坦部分を備えた突起を含む下側エッジリングの拡大側面断面図である。
【0111】
これらの図面において、参照番号は、類似の要素および/または同一の要素を指すために再度利用されることがある。
【発明を実施するための形態】
【0112】
基板処理中、静電チャック(ESC)などの台座上に基板が配置され、プロセスガスが供給され、プラズマが処理チャンバ内で打たれる。処理チャンバ内の構成要素の露出表面は、プラズマによる摩耗を受ける。
【0113】
例えば、プラズマを成形するために、エッジリングが基板の半径方向の外側縁部の周りに配置されている。基板を処理した後、エッジリングの露出表面が摩耗し、基板に対して異なる高さになる。その結果、プラズマに対するエッジリングの効果が変化し、基板に対するプロセスの効果が変化する。真空を破壊することなくエッジリングの摩耗によるプロセスの変化を低減するために、一部の処理チャンバは、エッジリングの高さを増加させて摩耗を補償する。これらのシステムの多くでは、エッジリングの高さは、サイクル数および/または総プラズマ処理曝露期間に基づいて自動的に調整される。他のシステムは、エッジリングの高さを測定し、測定された高さに基づいて高さを調整する。
【0114】
エッジリングの高さが調整されると、プラズマ、シース、および/または静電容量送給構造(エッジリングを含む)の間の容量結合が変化する。容量結合のこれらの変化は、経時的に基板処理の不均一性を引き起こす可能性がある。本開示による様々なエッジリング配置は、エッジリングの高さの変化による送給構造の静電容量の変化を大幅に低減する。
【0115】
より詳細には、プラズマシースは、プラズマと送給構成要素との間に形成される。いくつかの例では、RFバイアスが基板支持体に出力される。低RFバイアス周波数(例えば、5MHz未満または1MHz未満)でシースの制御を維持してプロセスの均一性を確保するためには、エッジリングの高さが摩耗を補償するように調整されるため、基板支持体への送給構成要素の静電容量値を維持する必要がある。容量結合するエッジリングおよび/または近くの構造の領域は、上部エッジリングが移動するときの容量結合の変化を最小限に抑えるように設計されている。いくつかの例では、エッジリングの高さが増加するにつれて離れる領域で静電容量が最小限に抑えられる。静電容量は、エッジリングの高さが増加しても変化しない(または変化が少ない)他の表面領域で制御される。
【0116】
いくつかの例では、エッジリングは、導電性材料で作製されている。本明細書で使用する場合、導電性材料は、104Ωcm以下の抵抗率を有する材料を指す。例えば、ドープケイ素は、0.05Ωcmの抵抗率を有し、炭化ケイ素は、1~300Ωcmの抵抗率を有し、アルミニウムまたは銅などの金属は、約10-7Ωcmの抵抗率を有する。他の例では、エッジリングは、非導電性材料または誘電体材料(抵抗率≧104Ωcm)で作製され、導電性電極が埋め込まれている。埋め込まれた電極は、上部エッジリングが移動する際の容量結合の変化を最小限に抑えるように設計されている。他の例では、エッジリングは、誘電体材料で作製され、非ドープ領域よりも導電性の高いドープ領域を含む。ドープ領域は、エッジリングが摩耗を相殺するために移動するときの容量結合の変化を最小限に抑えるように設計されている。
【0117】
ここで
図1Aおよび
図2を参照すると、可動エッジリングを使用するプラズマ処理チャンバの例が示されている。理解され得るように、他のタイプのプラズマ処理チャンバが使用されてもよい。
図1Aでは、本開示による基板処理システム110の一例が示されている。基板処理システム110は、容量結合プラズマ(CCP)を使用してエッチングを実施するために使用され得る。基板処理システム110は、基板処理システム110の他の構成要素を取り囲み、RFプラズマ(使用される場合)を含む処理チャンバ122を含む。基板処理システム110は、上側電極124と、静電チャック(ESC)などの基板支持体126とを含む。動作中、基板128は、基板支持体126上に配置されている。
【0118】
ほんの一例として、上側電極124は、プロセスガスを導入および分配するシャワーヘッドなどのガス分配デバイス129を含み得る。ガス分配デバイス129は、処理チャンバの上部表面に接続された一端を含むステム部分を含むことができる。環状本体は、概して円筒形であり、処理チャンバの上部表面から離間した場所で、ステム部分の反対側の端部から半径方向外方に延伸する。シャワーヘッドの環状本体の基板に面する表面またはフェースプレートは、前駆体、反応剤、エッチングガス、不活性ガス、キャリアガス、他のプロセスガス、またはパージガスが通って流れる複数の穴を含む。あるいは、上側電極124は、導電性プレートを含み得、プロセスガスは、別の方式で導入され得る。
【0119】
基板支持体126は、下側電極として作用するベースプレート130を含む。ベースプレート130は、セラミックマルチゾーン加熱プレートに対応し得る加熱プレート132を支持する。連結および/または熱抵抗層134は、加熱プレート132とベースプレート130との間に配置され得る。ベースプレート130は、ベースプレート130を通して冷却剤を流すための1つまたは複数のチャネル136を含むことができる。
【0120】
RF生成システム140は、RF電圧を生成し、上側電極124および下側電極(例えば、基板支持体126のベースプレート130)の1つに出力する。上側電極124およびベースプレート130のもう一方は、DC接地されるか、AC接地されるか、または浮動とすることができる。ほんの一例として、RF生成システム140は、整合および分配ネットワーク144によって上側電極124またはベースプレート130に供給されるRFプラズマ電力を生成するRF発生器142を含み得る。他の例では、プラズマは、誘導的または遠隔的に生成されてもよい。
【0121】
ガス送給システム150は、1つまたは複数のガス源152-1、152-2、…、および152-N(総称してガス源152)を含み、Nは、ゼロよりも大きい整数である。ガス源152は、弁154-1、154-2、…、および154-N(総称して弁154)およびMFC156-1、156-2、…、および156-N(総称してMFC156)によってマニホールド160に接続される。二次弁が、MFC156とマニホールド160との間に使用されてもよい。単一のガス送給システム150が示されているが、2つ以上のガス送給システムを使用することができる。
【0122】
温度コントローラ163は、加熱プレート132に配置されている複数の熱制御要素(TCE)164に接続され得る。温度コントローラ163を使用して複数のTCE164を制御し、基板支持体126および基板128の温度を制御することができる。温度コントローラ163は、冷却剤アセンブリ166と通信し、チャネル136を通る冷却剤の流れを制御することができる。例えば、冷却剤アセンブリ166は、冷却剤ポンプ、リザーバ、および/または1つまたは複数の温度センサを含み得る。温度コントローラ163は、冷却剤アセンブリ166を動作させ、チャネル136を通して冷却剤を選択的に流して基板支持体126を冷却する。
【0123】
弁170およびポンプ172を使用して、処理チャンバ122から反応剤を排出することができる。システムコントローラ180は、基板処理システム110の構成要素を制御するために使用され得る。エッジリング182は、プラズマ処理中に基板128の半径方向外側に配置され得る。エッジリング高さ調整システム184を使用して、以下でさらに説明するように、基板128に対するエッジリング182の上部表面の高さを調整することができる。いくつかの例では、エッジリング182を上昇させ、ロボットエンドエフェクタによって取り外し、真空を破壊することなく別のエッジリングと交換することもできる。
【0124】
ここで
図1Bおよび
図1Cを参照すると、いくつかの例では、基板128は、基板支持体126(またはESC)の上側表面190上に載っている。
図1Bでは、エッジリング182は、中間エッジリング186および底部エッジリング188上に載っている。中間エッジリング186および底部エッジリング188は、移動されない。エッジリング182は、エッジリング182が中間エッジリング186および底部エッジリング188上に載っており、エッジリング182が摩耗されないとき、上側表面190の上の高さhを画定する。1つまたは複数の開口部192は、基板支持体126、中間エッジリング186、および/または底部エッジリング188の1つまたは複数に画定され、以下でさらに説明するように、高さアジャスタがエッジリング182の高さを調整することを可能にする。
【0125】
図1Cでは、エッジリング182が摩耗し、厚さが高さh’(h’<h)に減少している。高さアジャスタは、エッジリング182を上昇させ、エッジリング182の上部表面と上側表面190との間の高さ関係hを復元するために使用される。エッジリング182が十分に摩耗したとき、エッジリング182は、新しいエッジリングと交換することができる。
【0126】
図2では、本開示による基板処理システム210の一例が示されている。基板処理システム210は、誘導結合プラズマを使用してエッチングを実施する。基板処理システム210は、コイル駆動回路211を含む。パルス回路214を使用して、RF電力をオンおよびオフにパルスするか、またはRF電力の振幅もしくはレベルを変化させることができる。調節回路213は、1つまたは複数の誘導コイル216に直接接続することができる。調節回路213は、RF源212の出力を所望の周波数および/または所望の位相に調節し、コイル216のインピーダンスを一致させ、コイル216の間で電力を分割する。いくつかの例では、コイル駆動回路211は、RFバイアスの制御に関連して、以下でさらに説明される駆動回路の1つによって置き換えられる。
【0127】
いくつかの例では、プレナム220をコイル216と誘電体窓224との間に配置し、高温および/または低温の空気流で誘電体窓224の温度を制御することができる。誘電体窓224は、処理チャンバ228の片側に沿って配置されている。処理チャンバ228は、基板支持体(または台座)232をさらに備える。基板支持体232は、静電チャック(ESC)、または機械的チャックまたは他のタイプのチャックを含み得る。プロセスガスは処理チャンバ228に供給され、プラズマ240は処理チャンバ228の内側で生成される。プラズマ240は、基板234の露出表面をエッチングする。駆動回路252(以下で説明されるものの1つなど)を使用して、動作中にRFバイアスを基板支持体232内の電極に提供することができる。
【0128】
ガス送給システム256を使用して、プロセスガス混合物を処理チャンバ228に供給することができる。ガス送給システム256は、プロセスおよび不活性ガス源257と、弁およびマスフローコントローラなどのガス計量システム258と、マニホールド259とを含み得る。ガス送給システム260を使用して、弁261を介してガス262をプレナム220に送給することができる。ガスは、コイル216および誘電体窓224を冷却するために使用される冷却ガス(空気)を含み得る。ヒータ/クーラ264を使用して、基板支持体232を所定の温度に加熱/冷却することができる。排気システム265は、パージまたは排出によって処理チャンバ228から反応剤を除去する弁266およびポンプ267を含む。
【0129】
コントローラ254を使用して、エッチングプロセスを制御することができる。コントローラ254は、システムパラメータを監視し、ガス混合物の送給、プラズマの打撃、維持、および消滅、反応剤の除去、冷却ガスの供給などを制御する。加えて、以下で詳細に説明するように、コントローラ254は、コイル駆動回路211および駆動回路252の様々な態様を制御することができる。エッジリング282は、プラズマ処理中に基板234の半径方向外側に位置し得る。高さ調整システム284を使用して、エッジリング282の上部表面の高さを調整することができる。加えて、エッジリング282は、摩耗したときに任意選択で取り外し、真空を破壊することなく新しいエッジリングと交換することができる。コントローラ254は、高さ調整システム284を制御するために使用され得る。
【0130】
処理中、プラズマが処理チャンバ内で打たれる。いくつかの例では、RFバイアスが基板支持体に出力される。低バイアス周波数でプラズマのシースの制御を維持するためには、上部エッジリングの高さが摩耗により調整されるため、基板支持体への送給構成要素(上部、中間、および底部エッジリングなど)の静電容量CDを維持する必要がある。以下の例では、エッジリングは、導電性材料または誘電体材料で作製され、電極が埋め込まれている。以下でさらに説明するように、容量結合を提供する領域は、上部エッジリングが移動する際の容量結合の変化を最小限に抑えるように設計されている。
【0131】
ここで
図3Aを参照すると、基板支持体用のエッジリングシステムは、上部エッジリング310、中間エッジリング314、および底部エッジリング316を含む。上部エッジリング310は、逆「U」字形を有し、半径方向内側脚部332および半径方向外側脚部334に接続された環状本体330を含む。中間エッジリング314は、「U」字形を有し、半径方向内側脚部342および半径方向外側脚部344に接続された環状本体340を含む。上部エッジリング310の半径方向内側脚部332は、中間エッジリング314の半径方向内側脚部342と半径方向外側脚部344との間に位置する。
【0132】
底部エッジリング316は、半径方向外側部分350、中間部分352、および半径方向内側部分354を含む。環状凹状部分360は、半径方向外側部分350と中間部分352との間の底部エッジリング316の上側および半径方向内側表面上に配置されている。環状凹状部分364は、半径方向内側部分354と中間部分352との間の底部エッジリング316の上側および半径方向内側表面上に配置されている。底部エッジリング316は、上部エッジリング310を上下させるために使用されるリフトピン372を受け入れるように構成されている細長い垂直ボア374を含む。同様に、ベースプレート130は、リフトピン372を受け入れるように構成され、細長い垂直ボア370と位置合わせされた細長い垂直ボア376を含み得る。単一のリフトピンが示されているが、N個のリフトピンが使用されてもよく、Nは、2よりも大きい整数である。いくつかの例では、N個のリフトピンは、360°/Nに等しい角度だけ離れて配置されている。
【0133】
動作中、プラズマ380が生成される。シース390は、プラズマ380と送給構成要素392(上部エッジリング310、中間エッジリング314、および/または底部エッジリング316を含む)との間に形成される。
【0134】
ここで
図3Bを参照すると、プラズマ、シース、および送給構成要素392の電気モデルが示されている。シース390はシース静電容量C
Sを有し、送給構成要素392は送給静電容量C
Dを有する。送給構成要素392の静電容量が構成要素の摩耗またはエッジリングの高さの調整に応じて変化する場合、プロセスは不均一になり、性能の変動および/または欠陥が発生する可能性がある。
【0135】
ここで
図4を参照すると、様々なパラメータを調整し、送給構成要素の静電容量を変化させることができる。
図4では、上部エッジリング420は、逆「U」字形を有し、環状本体424によって半径方向外側脚部426に接続された半径方向内側脚部422を含む。中間エッジリング430は、「U」字形を有し、環状本体436によって半径方向内側脚部438に接続された半径方向外側脚部432を含む。上部エッジリング420の半径方向内側脚部422は、中間エッジリング430の半径方向内側脚部438と半径方向外側脚部432との間に配置されている。ベースプレート130の静電電極410およびRF電極412もまた、示されている。
【0136】
底部エッジリング440は、中間部分444、底部エッジリング440の半径方向外側縁部に隣接する中間部分444から上方に突出する上側部分446、および底部エッジリング440の半径方向外側縁部に隣接する中間部分444から下方に突出する下側部分448を含む。底部エッジリング440は、その上側の半径方向内側表面上に上方突起452を備えた半径方向内側部分450を含む。ベースプレート130は、底部エッジリング440の半径方向内側部分450を受け入れる段差状部分456を含む。底部エッジリング440およびベースプレート130における空洞462および464は、それぞれ、リフトピン470を相互に受け入れる。
【0137】
いくつかの例では、上部エッジリング420および中間エッジリング430は、導電性材料で作製され、底部エッジリング440は、誘電体などの非導電性材料で作製されている。いくつかの例では、リフトピン470は、誘電体などの導電性材料または非導電性材料で作製されている。
【0138】
ここで
図5Aおよび
図5Bを参照すると、2つの導電性表面の間の結合容量は、対向表面の間のギャップが増加するにつれて著しく減少する。エッジリングが上昇すると、A領域の対向表面は、一般に同じギャップD
Aを維持する。対照的に、B領域の対向表面のギャップD
Bは、エッジリングが上昇するにつれて比例して増加する。対向する導電性表面の結合容量は、A領域とB領域の両方の影響を受ける。A領域の結合容量は、エッジリングが移動すると安定し、B領域の結合容量は、エッジリングが移動すると減少する。
【0139】
本開示によれば、A領域の結合容量は比較的一定であるため最大化され、B領域の結合容量は変化しているため最小限に抑えられる。いくつかの例では、A領域についてのギャップDAは最小値に設定され、B領域についてのギャップDBはk*DAに設定され、kは、2以上の数値である。いくつかの例では、kは、3に等しい。いくつかの例では、ギャップは、結合が望まれる領域については0.006インチ(0.1524ミリメートル)または6ミル(0.1524ミリメートル)以下のギャップに設定され、結合が望まれない領域については0.012インチ(0.3048ミリメートル)または12ミル(0.3048ミリメートル)以上のギャップに設定される。いくつかの例では、ギャップは、結合が望まれる領域については0.006インチまたは6ミル以下のギャップに設定され、結合が望まれない領域については0.018インチ(0.4572ミリメートル)または18(0.4572ミリメートル)ミル以上のギャップに設定される。
【0140】
図5Aおよび
図5Bでは、移動中のエッジリング本体の対向表面が示されている。A領域では、エッジリングの対向表面は、それらの間のギャップD
Aを大幅に変えることなく、互いに隣接してスライドする。B領域では、エッジリングの対向表面がスライドして離れ、それらの間のギャップD
Bが増加する。
【0141】
いくつかの例では、ギャップDAは、A領域の対向表面の間の最小ギャップ(dmin)に基づいて設定される。最小ギャップdminは、所与のプロセス温度範囲での送給構成要素の公差および/または熱膨張に基づいて決定される。ギャップDAは、静電容量を一定にする必要があるA領域の最小ギャップdminに等しく設定される。(対向表面の間のギャップが増加するため)静電容量が最小限に抑えられる他の領域では、ギャップDBは、k*dmin以上に設定される(kは、2以上の数値である)。他の例では、kは、3以上である。その結果、A領域による静電容量が送給静電容量を支配し、B領域による静電容量は送給静電容量に対する影響を大幅に低減する。
【0142】
ここで
図6Aおよび
図6Bを参照すると、エッジリング610は、「U」字形を有し、環状本体614によって外側脚部616に接続された内側脚部612を含む。凹状部分618は、内側脚部612と外側脚部616との間に位置する。上部エッジリング620は、逆「U」字形を有し、環状本体624によって外側脚部626に接続される内側脚部622を含む。
【0143】
エッジリング630は、中間部分634によって半径方向外方突出部分636に接続された半径方向内方に突出する上側部分632を含む。いくつかの例では、エッジリング630は、「Z」字形の断面を有する。突出表面638は、中間部分634の中間領域から(エッジリング640の対向表面639に向かって)下方に、エッジリング630の下側縁部まで半径方向内方に延伸する。
【0144】
エッジリング640は、エッジリング630から半径方向内方に、エッジリング630の上側部分632の下側に位置する。エッジリング640は、概して長方形の断面を有する本体642、上側部分644、下側部分646、およびエッジリング640の下側の半径方向内側表面から下方に突出する突出部分648を含む。外側エッジリング650は、本体652、本体652の上側表面に隣接して半径方向内方に突出する半径方向内方突出部分654、および外側エッジリング650の半径方向外側表面から下方に突出する下方突出部分656を含む。環状凹部658および659は、それぞれ、半径方向外方突出部分636およびベースプレート130のためのクリアランスを提供する。
【0145】
環状シール660は、ベースプレート130、加熱層132、およびエッジリング640の間に画定された環状スロット661に配置され、加熱層132とベースプレート130との間に配置されている連結および/または熱抵抗層134を保護する。リフトピン662は、ベースプレート130における垂直ボア666に配置されているガイドスリーブ664を通過する。
【0146】
上部エッジリング620は、エッジリング630上に載っている。上部エッジリング620の内側脚部622は、エッジリング610の内側脚部612とエッジリング630の半径方向内方突出上側部分632との間に位置する。エッジリング610は、加熱層132の段差状表面上に載っている。エッジリング640は、加熱層132およびエッジリング610の半径方向外側に存在する。外側エッジリング650の本体652は、エッジリング630の半径方向外側に存在する。外側エッジリング650の内方突出部分654は、上部エッジリング620の外側脚部626とエッジリング630の半径方向外方突出部分636との間に配置されている。垂直ギャップ690は、エッジリング630とエッジリング610との間に画定される。水平ギャップ691は、エッジリング630および640の上側部分の間に画定される。垂直ギャップは、エッジリング630と外側エッジリング650との間に画定される。
【0147】
図6Bでは、上部エッジリング620が摩耗すると、リフトピン662が上方に移動してエッジリング630を上方に付勢し、プラズマおよび/または他のプロセスガス混合物への曝露による上部エッジリング620に対する摩耗を補償する。見てわかるように、突出部分638は、エッジリング640のギャップD
A内に配置されている。同様に、エッジリング630の上部表面は、環状本体の底部表面のギャップD
A内に配置されている。エッジリング630および640の下側部分の間の最小ギャップは、一貫した容量結合のために維持される。増加する他のギャップは、より大きなギャップ(最小ギャップの2倍以上)から開始し、そして容量結合に対する影響を低減するために増加する。減少するギャップは、最小ギャップの2倍よりも大きい状態から開始し、容量結合に対する影響を低減するためにその大きさのままである。
【0148】
ここで
図6Cを参照すると、エッジリング630の例示的な変形例が示されている。エッジリング630’の上側部分632は、エッジリング610の外側脚部616の上側表面に隣接して、およびエッジリング640の上側部分644の上側表面に隣接して下方に延伸する。エッジリング630の内側表面637は、エッジリング630の半径方向外側表面641に平行に(そしてその所定の固定距離内に)延伸する。いくつかの例では、ベース高さ(例えば、上部エッジリングの上部表面から加熱層132の上部表面まで)は、1mm~6mmの範囲である。いくつかの例では、ベース高さは、4mmである。いくつかの例では、エッジリング630’の上側部分632の底部表面の間のギャップは、0.1mm~1mmの範囲である。いくつかの例では、エッジリング630’の上側部分632の底部表面の間のギャップは、0.1mmまたは0.5mmの範囲である。ギャップが増加すると、それらの間の結合が低減され、その逆も同様である。
【0149】
いくつかの例では、上部エッジリング620は石英で作製され、エッジリング630’はケイ素または炭化ケイ素で作製され、エッジリング610は石英で作製され、エッジリング640はケイ素または炭化ケイ素で作製されているが、他の材料を使用することもできる。
【0150】
ここで
図6Dを参照すると、エッジリング630’’および上部エッジリング620’の他の変形例が示されている。エッジリング630’の上側部分632は、上に示されるエッジリング630および630’と比較して半径方向内方にあまり延びていない。上部エッジリング620’の内側脚部622は、半径方向に幅が広い(そしてさらに半径方向外方に延伸する)。
【0151】
いくつかの例では、上部エッジリング620は石英で作製され、エッジリング630’’はケイ素または炭化ケイ素で作製され、エッジリング610は石英で作製され、エッジリング640はケイ素または炭化ケイ素で作製されているが、他の材料を使用することもできる。
【0152】
ここで
図7Aおよび
図7Bを参照すると、上部エッジリング710は、長方形の断面を有する。中間エッジリング720は、「L」字形であり、半径方向外方突出脚部726に接続された垂直脚部722を含む。底部エッジリング740は、環状本体744、上方突出部分742、下方突出部分749、および内方突出部分745を含む。
【0153】
垂直ボア746は、内方突出部分745を通過し、リフトピン754が相互に通過して上部エッジリング710を移動させることを可能にする。内方突出部分745は、ピン754に隣接して位置する上方突出部分747を含み、外方突出脚部726を受け入れる環状凹部を画定する。内方突出部分745はまた、底部エッジリング740の半径方向内側表面の近くに位置する下方突出部分748を含む。ガイドスリーブ750は、下方突出部分748によって画定された環状凹部に位置する。
【0154】
いくつかの例では、上部エッジリング710およびリフトピン754は、導電性材料で作製されている。中間エッジリング720および底部エッジリング740は、非導電性であり、誘電体材料で作製されている。容量結合は、上部エッジリング710が
図7Bにおいて上昇されると、導電性であり、上部エッジリング710と接触しているリフトピン754を通して維持される。
【0155】
ここで
図8Aおよび
図8Bを参照すると、上部エッジリング810は、逆「U」字形を有し、内側脚部814および外側脚部816に接続された環状本体812を含む。外側エッジリング820は、中間部分822、下側部分824、および上側部分828を含む。中間部分822は、上側部分828の下で半径方向内方に突出して環状凹部826または段差を形成し、上部エッジリング810が下降されるときに上部エッジリング810の外側脚部816を受け入れる。下側部分824は、ベースプレート130に向かって半径方向内方に突出し、段差829を形成する。
【0156】
エッジリング840は、外側エッジリング820とベースプレート130との間の上部エッジリング810の下側に位置する。エッジリング840は、中間部分842、上側部分843、および下側部分844を含む。エッジリング840は、半径方向内方に延び、中間部分842と上側部分843との間に環状凹部846または段差を形成する。エッジリング840は、半径方向内方に延び、中間部分842と下側部分844との間に環状凹部848または段差を形成する。エッジリング840は、ベースプレート130の対向表面のギャップD
A内に位置する下側表面849を含む。ベースプレート130に面し、移動に応じて変化するエッジリング840の他の表面(
図8Bに示すような)は、ベースプレート130の対向表面のギャップD
Bと共に位置する。
【0157】
エッジリング850は、概して長方形の断面を有する本体部分852を含む。環状凹部または段差854は、本体部分852の上側および半径方向外側部分に位置する。上部エッジリング810の内側脚部は、環状凹部846および854に位置する。
【0158】
いくつかの例では、上部エッジリング810は、導電性材料または誘電体材料で作製され、エッジリング850および外側エッジリング820は、誘電体材料で作製され、エッジリング840は、導電性材料で作製されている。リフトピン870がエッジリング820における垂直ボアを通過するように示されているが、ベースプレート130は半径方向外方にさらに延伸することができ、リフトピンはエッジリング820の代わりにベースプレート130を通過することができる。いくつかの例では、下側部分844および中間部分842の半径方向内方に面する表面は、ベースプレート130の半径方向外方に面する表面に平行である。
【0159】
ベースプレート130に近接している(そして面している)エッジリング840の下側部分844の第1の表面積は、上部エッジリング810と同じままであり、エッジリング840は上下される。ベースプレート130からさらに離れて位置するエッジリング840の中間部分842の第2の表面積は、エッジリングが上昇するにつれて(エッジリング850がそれらの間に位置するため)減少する。
【0160】
ここで
図8Cを参照すると、エッジリング870は、概して長方形の断面、上側部分872、および下側部分874を有する。環状シール876は、ベースプレート130の上側表面の周りに、加熱プレート132の下の連結および/または熱抵抗層134の半径方向外側に配置されている。エッジリング880は、「L」字形の断面を有し、エッジリング870と加熱プレート132との間に位置する。環状凹部882または段差は、エッジリング880の上側の半径方向内側表面上に配置されている。
【0161】
上部エッジリング884は、逆「U」字形、環状本体885、半径方向内側脚部886、および半径方向外側脚部888を有する。外側エッジリング892は、概して長方形の断面を有し、エッジリング870および884の半径方向外側に配置されている。外側エッジリング892は、概して長方形の断面、半径方向外側脚部888を受け入れる半径方向内側および上側環状凹部894または段差、およびベースプレート130の下側の半径方向外側部分を受け入れる半径方向内側および下側環状凹部896または段差を有する。
【0162】
ここで
図9Aおよび
図9Bを参照すると、上部エッジリング910は、逆「U」字形を有し、環状本体912、内側脚部914、および外側脚部916を含む。いくつかの例では、外側脚部916は、内側脚部914よりも半径方向にP倍厚く、Pは、2以上5以下である。エッジリング920は、概して「L」字形であり、上方向き脚部922および半径方向内方向き脚部924を含む。エッジリング930は、概して「L」字形であり、上方向き脚部932、およびエッジリング920の半径方向内方脚部924の半径方向内側部分に隣接して存在する半径方向外側部分を有する半径方向外方向き脚部934を含む。
【0163】
底部エッジリング940は、中間部分942を含む。上方向き部分944は、底部エッジリング940の半径方向外側の上側表面から延伸する。下方向き部分948は、底部エッジリング940の半径方向外側の下側表面から延伸する。底部エッジリングの半径方向内側部分946は、上部エッジリング910の外側脚部916およびエッジリング920の一部の下で半径方向内方に延伸する。上方向き突起949は、半径方向内側部分946の半径方向内側表面から所定の距離だけ上方に延伸する。
【0164】
いくつかの例では、エッジリング920および上部エッジリング910は、導電性材料で作製されている。いくつかの例では、エッジリング930および940は、誘電体材料で作製されている。
【0165】
上部エッジリング910の外側脚部916は、上部エッジリングが完全に下降されるとき、エッジリング920の最下側表面よりも所定の距離だけ少なく延伸する。その結果、上部エッジリング910およびエッジリング920の対向表面は、上部エッジリング910が持ち上げられる際と比較的同じままである。いくつかの例では、所定の距離は、摩耗による上部エッジリング910の高さの最大増加以上である。
【0166】
ここで
図9Cを参照すると、上部エッジリング950は、逆「U」字形を有し、環状本体954、半径方向内側脚部952、および半径方向外側脚部956を含む。いくつかの例では、半径方向外側脚部956は、半径方向内側脚部952よりも半径方向にP倍厚い。上部エッジリング950は、半径方向外側脚部956の下方に面する表面上に位置する半径方向凹部957を含む。追加の半径方向凹部957が、リフトピンの各々に提供される。いくつかの例では、3つのリフトピンがエッジリングの周りに配置され、120°間隔で離間される。半径方向凹部957は、下方および半径方向外方に鋭角で傾斜している角度の付いた下側表面958を含む。半径方向凹部957および角度の付いた下側表面958は、リフトピンによって付勢され、ベースプレート130および基板128に対して上部エッジリング950を中心に配置するのに役立つ。
【0167】
図9C1および
図9C2では、半径方向凹部の追加の図が示されている。
図9C1では、エッジリングの一部の底面図が示されている。
図9C2では、
図9C1の9C2-9C2に沿った断面図が示されている。いくつかの例では、表面990および992は、半径を有する。いくつかの例では、角度Θは、75°~105°の範囲である(例えば、90°)。
【0168】
エッジリング960は、概して「U」字形であり、環状本体966、半径方向内側脚部962、および半径方向外側脚部964を含む。上部エッジリング950の半径方向内側脚部952は、エッジリング960の半径方向内側脚部962と半径方向外側脚部964との間に位置する。
【0169】
エッジリング970は、その半径方向内側および上側表面上に位置する環状凹部974を含む。エッジリング970の半径方向内側部分972は、ベースプレート130および加熱プレート132に隣接して配置されている。リフトピンは、エッジリング970の半径方向内側部分972における垂直ボアを通過する。エッジリング970の半径方向内側部分972は、その半径方向内側および上側表面上に環状凹部973を含み、エッジリング960の半径方向外側脚部964の下側部分に対するクリアランスおよび/または支持を提供する。エッジリング970の半径方向内側部分972は、その下側および半径方向内側表面から下方に延伸する突起975をさらに含む。
【0170】
いくつかの例では、ベースプレート130は、ベースプレート130の段差状または下側の半径方向外側表面に続く適合シール971を含む。いくつかの例では、適合シール971は、セラミックなどの材料で作製され、アーク放電を低減する。エッジリング970の下側表面は、リフトピンを収容する第1の環状凹部976または段差、およびベースプレート130を収容する第2の環状凹部978を含む。
【0171】
いくつかの例では、ベース高さは、3.5mmである。いくつかの例では、エッジリング950および980は、ケイ素または炭化ケイ素などの導電性材料で作製されているが、他の材料を使用することもできる。他の例では、エッジリング970および986は石英で作製されているが、他の材料を使用することもできる。
【0172】
ここで
図9Dを参照すると、
図9Cのエッジリングシステムの変形例の一例が示されている。エッジリング980は、上部エッジリング950の下側に位置する。エッジリング980は、概して「L」字形であり、半径方向内方突出脚部984および垂直脚部982を含む。垂直脚部982は、上部エッジリング950の半径方向内側脚部952と半径方向外側脚部956との間に位置する。エッジリング986は、基板128の下側に、加熱プレート132の半径方向外側に位置する。エッジリング986は、半径方向内方突出脚部984を受け入れるために、その下側および外側表面上に位置する環状凹部988または段差を備えた概して長方形の形状である。
【0173】
いくつかの例では、ベース高さ(例えば、上部エッジリング950の上部表面からベースプレート130の上部表面まで)は、3.5mmである。いくつかの例では、エッジリング950、980、986、および970は、それぞれ、石英、炭化ケイ素、ケイ素(または炭化ケイ素)、および石英で作製されているが、他の材料を使用することもできる。
【0174】
ここで
図9Eを参照すると、エッジリングシステムの他の例示的な変形例が示されている。
図9Eでは、上部エッジリング950’の半径方向外側脚部956は、半径方向外方にあまり延びておらず、エッジリング990によって覆われている。エッジリング990は、「L」字形の断面を有し、半径方向内方突出脚部992、および半径方向内方突出脚部992の半径方向外側部分に接続された下方突出脚部994を含む。いくつかの例では、
図9Dの上部エッジリング950は、基板ポートを通って処理チャンバ内に適合するには大きすぎる可能性がある。
図9Eの950’および990に示すように、上部エッジリング950を2つの部分に分割することにより、エッジリング990を基板ポートを通して取り外して交換することが可能になる(真空移送モジュールが使用される場合、真空を破壊することなく)。いくつかの状況では、
図9Dのエッジリング950は、ロボットアームによって移動させるには厚すぎるおよび/または重すぎる可能性がある。エッジリング950’’と組み合わせてより薄くて軽い上部エッジリング990を使用すると、エッジリング990がより薄くて軽いので、エッジリング990は摩耗したときに取り外すことができる。
【0175】
いくつかの例では、ベース高さ(例えば、上部エッジリング950の上部表面からベースプレート130の上部表面まで)は、3.5mmである。いくつかの例では、エッジリング990、950、および980は炭化ケイ素で作製され、エッジリング986はケイ素で作製され、エッジリング970は石英で作製されているが、他の材料を使用することもできる。
【0176】
ここで
図9Fを参照すると、より厳しい公差を有する
図9Cの上部エッジリング950と同様のエッジリング950’’が示されている。いくつかの例では、エッジリング間のギャップは、0.01mmよりも大きく、0.5mm、0.25mm、0.2mm、または0.1mm以下である。他の例では、上部エッジリングと基板との間のギャップは、100μmよりも大きく、500μm、400μm、または350μm未満である。いくつかの例では、ベース高さ(例えば、上部エッジリング950’の上部表面からベースプレート130の上部表面まで)は、5.5mmである。いくつかの例では、エッジリング950’、980、および970は石英で作製されているが、他の材料を使用することもできる。
【0177】
ここで
図9Gを参照すると、外側エッジリング995は、その上部表面上の環状凹部974または段差、および環状凹部974に隣接する外側エッジリング995から半径方向内方に延伸する突起996を画定する。エッジリング997は、概して長方形の断面を有し、突起996を受け入れるために半径方向外側および上側表面上に位置する環状凹部998または段差を含む。エッジリング997は、加熱プレート132の半径方向外側表面に隣接するエッジリング997の上側の半径方向内側表面から上方に延伸する突起999を含む。いくつかの例では、エッジリング950’’はケイ素(または石英、または炭化ケイ素)で作製され、エッジリング980はケイ素または炭化ケイ素で作製され、エッジリング997はセラミック、アルミニウム、または石英で作製され、エッジリング970は石英で作製されているが、他の材料を使用することもできる。エッジリング970の突起996およびエッジリング997の環状凹部998は、プラズマアーク放電を低減するために蛇行経路を画定する。
【0178】
ここで
図10Aおよび
図10Bを参照すると、導電性エッジリングの静電容量に依存する代わりに、エッジリングは、誘電体材料で作製することができ、外部コネクタのない埋め込み導体を含むことができる。例えば、
図10Aおよび
図10Bでは、
図9Aおよび
図9Bのエッジリング920は、誘電体材料で作製することができ、金属で作製されている埋め込み導体1008を含むことができる。上部エッジリング910は、導電性材料で作製されている。
【0179】
埋め込み導体1008は、垂直導電性部分1010および水平導電性部分1020を含む。埋め込み導体1008は、
図10Bに示すように、摩耗のために上部エッジリング910が上昇されると比較的一定の静電容量を提供するように配置されている。
図10Aおよび
図10Bの例では、水平導電性部分1020は、加熱プレート132への結合を提供する。摩耗により上部エッジリング910が上方に移動するとき、水平導電性部分1020は、加熱プレート132への結合を維持する。その結果、送給構成要素の静電容量は、ほぼ同じままである。
【0180】
ここで
図11Aおよび
図11Bを参照すると、エッジリング840は、(上記の
図8Aおよび
図8Bのような導電性材料の代わりに)誘電体材料で作製され、外部接続のない埋め込み導体1108を含む。上部エッジリング810は、導電性材料または誘電体材料で作製されている。埋め込み導体1108は、上部エッジリング810の下側表面の近くに平行に配置されている上側水平導体1110を含む。上側水平導体1110は、中間エッジリング840の中間近くに延伸する垂直導体1112に接続される。垂直導体1112は、半径方向内方に延伸する水平導体1120に接続し、垂直導体1122に接続する。垂直導体1122は、下側部分近くのエッジリング840の半径方向内側表面の近くに配置され、それに沿って延伸する。
【0181】
図11Bでは、エッジリング840が上昇して上部エッジリング810の摩耗を補償するとき、垂直導体1110と上部エッジリング810との間の結合は比較的一定のままである(そしてD
A以下である)。同様に、垂直導体1122とベースプレート130の導電性対向表面との間の結合は、比較的一定のままである(そしてD
A以下である)。他の場所では、埋め込み導体は、D
B以上のギャップ距離を有する。
【0182】
ここで
図11C~
図11Eを参照すると、エッジリング840の弧状部分が示されている。エッジリング840は、積み重ねられて焼結された複数のセラミックグリーンシートで作製することができる。焼結の前に、隣接するセラミックグリーンシートに穴を開け、その穴に導電性ペーストなどの導電性材料を充填することによって、垂直導体またはビアが形成される。いくつかの例では、タングステンペーストが使用される。水平導体は、導電性材料を使用してセラミックグリーンシート上にトレースまたは導電性平面を印刷することによって形成される。いくつかの例では、水平導体は、垂直導体と重なって接触し、それらの間の接続を提供するように印刷される。
【0183】
図11Cでは、垂直導体1112またはビアは、水平導体1110を画定する導電性平面1150に接続されて示されている。
図11Dでは、水平導体がない場所では、垂直導体はセラミックグリーンシートを通過する。
図11Eでは、
図11Dに示す導電性平面を使用する代わりに、複数のトレース1160を使用して、導電性平面1150の代わりに水平導体1110を実装することができる。
【0184】
ここで
図12Aおよび
図12Bを参照すると、
図7の上部エッジリング710は、導電性材料の代わりに誘電体材料で作製することができる。上部エッジリング710は、外部接続のない埋め込み導体1208を含む。埋め込み導体1208は、上部エッジリング710の上部表面に平行に配置されている水平導体1210を含む。水平導体1210は、水平導体1210を露出させることなく誘電体材料の摩耗を可能にするために、上部表面から所定の距離だけ離間される。垂直導体1220は、上部エッジリング710の中間部分の近くで垂直に延伸する。垂直導体1220は、水平導体1210、および上部エッジリング710の底部表面に平行に配置されている水平導体1224に接続する。水平導体1224は、リフトピン754への容量結合を可能にする。リフトピン754は、導電性材料で作製されている。
図11Bに見られるように、リフトピン754と水平導体1224との間の結合は、上部エッジリング710が持ち上げられても一定のままである。
【0185】
ここで
図13Aおよび
図13Bを参照すると、エッジリング840は、誘電体材料または導電性材料(本明細書で定義される)で作製され、ドープされていない残りの領域よりも導電性が高い1つまたは複数のドープ領域を含む。上部エッジリング810は、導電性材料または誘電体材料で作製されている。
【0186】
この例では、上部エッジリング810の下側に存在するエッジリング840の上部表面1320は、所定の深さまでドープされ、非ドープ材料よりも材料を導電性にする。同様に、エッジリング840の半径方向内側表面1322もまた、所定の深さまでドープされ、上部表面1320から下側表面849の底部縁部まで誘電体材料をより導電性にする。上部表面1320および半径方向内側表面1322は、電気的に接続される。単一の連続ドープ領域が示されているが、2つ以上のドープ領域が使用されてもよい。
【0187】
例えば、エッジリング840は、ホウ素、アルミニウム、または窒素がドープされた炭化ケイ素で作製され、非ドープ領域よりもその選択された部分を導電性にすることができる。
図13Bでは、エッジリング840の導電性部分は、上部エッジリング810の摩耗のために中間エッジリングが上昇すると、隣接する表面への均一な結合を提供する。
【0188】
ここで
図14Aを参照すると、上部エッジリング1410は、エッジリング1412、1416、および1420の上に配置されている。上部エッジリング1410は、逆「U」字形を有し、環状本体1434、半径方向内側脚部1432、および半径方向外側脚部1436を含む。環状本体1434は、取り扱い中にエッジリングを安定させるのに十分な材料を可能にする厚さtと、侵食による交換前に十分な数のサイクルを可能にするのに十分な材料とを有する。いくつかの例では、厚さtは0.5mm~10mmの範囲であるが、他の厚さを使用することもできる。いくつかの例では、厚さtは0.5mm~5mmの範囲であるが、他の厚さを使用することもできる。
【0189】
半径方向外側脚部1436の上部表面1438は、上部エッジリング1410の中間部分の近くで、上部エッジリング1410の半径方向外側縁部に対して1438’’で(傾斜表面を形成するために)直線的に下方に傾斜している。傾斜部分1438’は、上部表面1438’から垂直距離dだけ直線的に下方に傾斜している。水平距離hが、「U」字形の半径方向外側縁部から上部表面1438が下方に傾斜し始める場所まで提供される。いくつかの例では、厚さtに応じて、水平距離hは0mm~10mmの範囲であるが、他の水平距離を使用することもできる。いくつかの例では、dは、t以上である。いくつかの例では、dは、t~3tの範囲である。いくつかの例では、dは、t以下である。いくつかの例では、dは、0.25*t~tの範囲である。エッジリング1412および1416は、「L」字形の断面を有する。
【0190】
いくつかの例では、上部表面1438は、全体の厚さHを有する。いくつかの例では、エッジリングの全体の厚さHは、5mm~20mmの範囲である。いくつかの例では、距離dは、高さHの5%、10%、20%、30%、40%、または50%以上である。いくつかの例では、傾斜部分1438’は、鋭角で直線的に傾斜している。いくつかの例では、傾斜部分1438’は、20°~70°の範囲の鋭角で傾斜している。
【0191】
エッジリング1410は、一般に、より長い摩耗を可能にし、「U」字形に対応するために以前のエッジリングよりも高い。「U」字形と上部表面1438および1438’との間に十分な材料がない場合、摩耗によりエッジリングにひびが入る可能性がある。理解され得るように、半径方向外側傾斜部分の材料を除去すると、エッジリング1410の重量が減少し、それによりアクチュエータに対する負荷が減少する。これにより、アクチュエータはより細かい調整を行うことが可能である。傾斜部分1438’の直線的な傾斜は、段差状の設計と比較して、「U」字形の溝と上部表面1438および1438’との間の材料をあまり除去することなく除去することができる材料の量を増加させる。いくつかの例では、距離dは、除去される材料の量を増加させるために、環状本体1434の厚さtよりも大きい。いくつかの例では、水平距離hは、除去される材料の量を増加させるために、環状本体1434の厚さtよりも小さい。
【0192】
エッジリング1412は、エッジリング1416の半径方向外側に、上部エッジリング1410の下側に位置する。エッジリング1412は、上方突出脚部1448、および上方突出脚部1448から半径方向内方に延伸する脚部1446を含む。エッジリング1416は、加熱プレート132に隣接して、エッジリング1412の半径方向内側に、基板128の下側に位置する。エッジリング1416は、上方突出脚部1440、および上方突出脚部1440から半径方向外方に延伸する脚部1442を含む。
【0193】
エッジリング1420は、半径方向外側部分1452、および半径方向外側部分1452の下側部分から半径方向内方に延伸する半径方向内側部分1454を含む。段差表面1455は、下降されたとき、上部エッジリング1410の半径方向外側脚部1436を支持する。上方突起1456は、半径方向内側部分1454の内側の上側表面から上方に延伸する。リフトピン1460は、エッジリング1420の半径方向内側部分1454における垂直ボア内を相互に移動し、エッジリング1410を上下させる。
【0194】
ここで
図14Bを参照すると、上部エッジリング1410は、代替の上側表面プロファイルを含む。エッジリング1410の上部表面の傾斜部分1464’は、半径方向外側方向に下方に傾斜している。傾斜部分1464’は、表面1466に移行し、これは概して、基板128を含む平面に平行である。傾斜部分1464’におけるエッジリングの材料を除去すると、上部エッジリング1410の重量が減少する。軽量化を行うことで、持ち上げ能力の低いリフトアクチュエータでの使用が可能になる。
【0195】
ここで
図14Cを参照すると、上部エッジリング1410の半径方向内側縁部1470は、エッジリング1416の上方突出脚部1440の半径方向外側表面に対してギャップを画定する。ギャップは、
図14Aおよび
図14Bのエッジリングシステムと比較して増加している。
【0196】
ここで
図15を参照すると、エッジリングシステムは、上部エッジリング1510、外側エッジリング1520、およびエッジリング1530を含む。エッジリング1530は、上部エッジリング1510の下側に、外側エッジリング1520の半径方向内側に位置する。上部エッジリング1510は、概して長方形の本体1514、および上部エッジリング1510の半径方向内側および上側表面から延伸する半径方向内方突出脚部1516を含む。エッジリング1530は、概して長方形であり、その上側および半径方向内側表面上に位置する環状凹部1534を含む。基板128は、環状凹部1534に受け入れられる。外側エッジリング1520は、半径方向外側部分1522、および半径方向外側部分1522の中間部分から半径方向内方に延伸する内側部分1524を含む。リフトピン1560は、外側エッジリング1520の内部部分1524における垂直ボア内を相互に移動する。突起1526は、外側エッジリング1520の半径方向内側および上側表面から上方に延伸する。上部エッジリング1510の概して長方形の本体1514は、突起1526と半径方向外側部分1522との間の外側エッジリング1520の上側表面1555上で受け入れられる。
【0197】
いくつかの例では、エッジリング1510の上部表面1518は、傾斜部分1518’の前に高さHを有する。傾斜部分1518’は、上部表面1518から上部エッジリング1510の半径方向外側縁部まで距離dだけ下方に傾斜している。いくつかの例では、距離dは、高さHの5%、10%、20%、30%、40%、または50%以上である。いくつかの例では、傾斜部分1518’は、鋭角で下方に傾斜している。いくつかの例では、傾斜部分1518’は、20°~70°の範囲の鋭角で傾斜している。理解され得るように、傾斜部分1518’を形成するために除去された材料は、エッジリング1510の重量を減少させるのに役立ち、これによりアクチュエータに対する負荷が減少され、信頼性が向上する。
【0198】
いくつかの例では、加熱プレート132は、円筒形中心部分1577、および円筒形中心部分の底部部分から半径方向外方に延伸する突出部分1579を有する。いくつかの例では、加熱プレート132は、RF電極を含まない。他の例では、エッジリングの近傍の加熱プレート132に位置するRF電極が除去される。例えば、RF電極は、エッジリング1530の下側に位置する加熱プレートの領域1580で除去される。
【0199】
ここで
図16A~
図16Cを参照すると、可動エッジリングシステム1600が示されている。
図16Aでは、可動エッジリングシステム1600は、環状本体1612を含む上部エッジリング1610を含む。上部エッジリング1610の半径方向外側脚部は、環状本体1612の半径方向外側表面から下方に突出する。半径方向内側脚部1616は、環状本体1612の半径方向内側表面から下方に突出する。内方突出脚部1618は、半径方向内側脚部1616の下側端部から半径方向内方に延伸する。内方突出脚部1618は、基板128の半径方向外側縁部の下側に延伸する。いくつかの例では、加熱層132は、環状凹部1619を含み、内方突出脚部1618は、基板128と環状凹部1619との間のその上側表面上の環状凹部1619に受け入れられる。
【0200】
エッジリング1620は、環状本体1622を含む。半径方向外方突出脚部1624は、環状本体1622の上側および半径方向外側表面から延伸する。半径方向内方突出脚部1528は、環状本体1622の半径方向内側および下側表面から半径方向内方に延伸する。エッジリング1620は、上部エッジリング1610の半径方向外側に位置する。
【0201】
エッジリング1630は、エッジリング1620の半径方向内側に、上部エッジリング1610の下側に位置する。エッジリング1630は、環状本体1632を含む。半径方向内方突出脚部1634は、環状本体1632の上側および半径方向内側表面から半径方向内方に延伸する。
図17~
図22に関連して以下でさらに説明するように、エッジリング1632は、エッジリング1630とエッジリング1620および/または1640との間の間隔を維持するために、シム、ピン、または突起などのスペーサ1633を含むことができる。以下でさらに説明するように、絶縁コーティングが使用されてもよい。
【0202】
エッジリング1640は、エッジリング1620の下側に、エッジリング1630の下側部分の半径方向外側に位置する。エッジリング1640は、環状本体1642を含み、半径方向下方突出脚部1644は、環状本体1642の半径方向外側および下側表面から延伸する。内方突出脚部1646は、環状本体1642の中間および内側部分から半径方向内方に延伸する。内方突出脚部1646は、リフトピン1648を受け入れる垂直ボア1647を含む。エッジリング1640は、ベースプレート126における垂直ボア1664に配置されているガイドスリーブ1660を受け入れるために、エッジリング1640の下側表面に垂直ボアを画定する環状凹部1650および突起1652を含む。エッジリング1640は、ベースプレート126の半径方向外側縁部に対するクリアランスを提供するために、その下側および半径方向内側表面上に環状凹部1654を含む。
【0203】
エッジリング1610の下側表面に対してリフトピン1648によって付勢されると、エッジリング1630は、半径方向内側脚部1634と加熱層132の上側表面との間に第1の垂直ギャップ1670を画定する。エッジリング1630はまた、エッジリング1630の下側表面と半径方向内方突出脚部1646の上側表面との間に第2の垂直ギャップ1672を画定する。
【0204】
図16Bでは、リフトピン1648が完全に下降されると、エッジリング1630は、エッジリング1610の下側表面とエッジリング1630の上側表面との間に第3の垂直ギャップ1680を画定する。エッジリング1630の下側表面は、半径方向内方突出脚部1646の上側表面上に載っている。動作中、エッジリング1630は、リフトピン1648を上昇させることによってエッジリング1610と当接する関係で、またはリフトピン1648およびエッジリング1630を下降させることによってエッジリング1610と間隔を置いた関係で配置することができる。
【0205】
プラズマへの曝露によりエッジリング1610が摩耗すると、基板128が取り外され、リフトピン1648が、
図16Cに示すように、エッジリング1630およびエッジリング1610を上方に持ち上げる。エッジリング1610は、ロボットアーム(真空移送モジュールロボットアームなど)を使用して、基板ポートを通して処理チャンバから取り外される。別のエッジリング1610は、(ロボットアームを使用して基板ポートを通して)エッジリング1630上に送給され、リフトピン1648が下降される。いくつかの例では、上部リング1610は、導電性材料または誘電体材料のいずれかで作製され、リング1630は、電極が埋め込まれて導電性材料または誘電体材料のいずれかで作製され、リング1620および1640は、誘電体材料で作製されている。
【0206】
図16Dを参照すると、
図16A~
図16Cのエッジリング1640は、2つの同心リングに分割することができる。内側リング1680は、環状本体1682、ならびに下側および半径方向内側表面上に位置する環状凹部1684を含む(
図16A~
図16Cの環状凹部1650と同様)。内側リング1680は、エッジリング1630との容量結合を強化するために導電性材料で作製されている。この配置は、より多くのRFがベースプレート126とエッジリング1630との間で伝送されることを可能にする。
【0207】
外側リング1690は、誘電体材料で作製された環状本体1692を含む。環状本体1692は、内側リング1680の半径方向外側に位置する。外側リング1690の半径方向内側表面1694は、内側リング1680の半径方向外側表面1686に隣接して存在する。
【0208】
ここで
図17および
図18を参照すると、前述の例の多くが、プラズマに曝される上側リング、および下側に位置し、上側リングによって直接プラズマから遮蔽される下側リングを含む。例えば、容量結合を有するように設計されたエッジリングシステム1700の一部の断面が
図17に示されている。上側リング1710の下側部分は、下側リング1720の下側部分の半径方向外側に位置する。
【0209】
低バイアス周波数でプラズマシースの制御を維持するために、結合容量Cの値は、上側リング1710がプラズマに曝され、侵食を受け、その高さが上昇するので、固定されて比較的一定のままでなければならない。さらに、上側リング1710と下側リング1720との間で有意な温度差があり得る。例えば、プラズマ処理中、上側リング1710と下側リング1720との間の温度差は、0℃~200℃(例えば、100℃)の範囲であり得る。いくつかの例では、下側リング1720が加熱されると膨張し、冷却されると収縮するので、下側リング1720(または上側リング1710)は、基板に平行な方向に、上側リング1710の片側に向かう方向に移動または進むことができ、いくつかの半径方向のギャップを効果的に低減し、他の半径方向のギャップを増加させる。
【0210】
Cが上側リング1710と下側リング1720との間の静電容量であると仮定すると、下側リング1720が中心から外れると(いくつかの半径方向では上側リング1710に近く、他の半径方向では上側リング1710からさらに離れる)、静電容量は、ギャップの非線形関数であるために増加する。より詳細には、静電容量C
shifted=S(s’)*C
centeredであり、s’=d/(R
2-R
1)であり、0≦s’ ≦1であり、R
2は、上側リング1710の内径であり、R
1は、下側リング1720の外径である。
図18では、静電容量の相対的な増加が、公称ギャップのシフト率(%)の関数として示されている。理解され得るように、シフト率が公称ギャップの約35~40%を超えると、静電容量が影響を受ける。
【0211】
本開示によるシステムおよび方法は、プラズマ処理中に受ける加熱および冷却中の下側リング1720に対する上側リング1710の移動を制限するために、上側リングまたは下側リング上のシム、ピン、または突起などのスペーサを使用する。いくつかの例では、移動は、エッジリングシステムの静電容量に対する相対的な移動の影響を制限するために、公称ギャップの20%、30%、または40%以下に制限されている。
【0212】
ここで
図19~
図22を参照すると、エッジリングシステムの下側リングに対する上側リングの移動を制限する様々な方法が示されている。
図19では、エッジリングシステム1900は、それぞれ、下側リング1920の半径方向内側および外側表面に隣接して位置する内側および外側部分1910-1および1910-2を含む上側リング1910を含む。
図20~
図22では、下側リング1920に対する上側リング1910の移動を制限するための様々な方法が示されている。
【0213】
図20では、下側リング1920は、その半径方向外側表面上に位置するスロット1938を含む。スロット1938は、下側リング1920の半径方向外側表面に向かって半径方向内方に延伸する。シム1934は、スロット1938に配置されている。いくつかの例では、接着剤1930を使用して、スロット1938にシム1934を保持する。いくつかの例では、シム1934は長方形の平面、半径方向および側面の断面を有するが、他の形状を使用することもできる。いくつかの例では、シム1934は、スロット1938の深さ以上の半径方向の厚さを有する。いくつかの例では、シム1934は、(使用されるシムの数を考慮して)移動を制限するのに十分な距離まで、下側リング1920から半径方向外方に延伸する。
【0214】
図21では、下側リング1920は、その半径方向外側表面上に位置するスロット1948を含む。スロット1948は、半径方向内方に延伸する。ピン1950は、スロット1948に配置されている。いくつかの例では、接着剤1930を使用して、スロット1948にピン1950を保持する。いくつかの例では、ピン1950は円筒形の形状を有するが、他の形状を使用することもできる。いくつかの例では、ピン1950は、スロット1948の深さ以上の半径方向の高さを有する。いくつかの例では、ピン1950は、(使用されるピンの数を考慮して)移動を制限するのに十分な距離まで、下側リング1920から半径方向に延伸する。
【0215】
図22Aおよび
図22Bでは、下側リング1920は、その半径方向外側表面上に形成された突起1960を含む。いくつかの例では、突起1960は、半径方向外側表面の垂直厚さに沿って部分的または完全に垂直方向に延伸する。
図22Bでは、突起1960は、弧状プロファイルと比較して、機械加工および寸法の検査がより容易である、下側エッジリング1920の半径方向外側表面1962から延伸する平坦表面1964を含む。言い換えれば、いくつかの例では、エッジリングは最初に突起1960なしでわずかに広く形成され、次に半径方向外側表面が隣接する突起の間の領域で機械加工または除去され、突起1960を形成する。他の例では、突起1960は、平面図で弧状または凸状のプロファイルを含み、上部エッジリングの半径方向内方に面する表面と接触する表面積を低減し、真空を破壊することなく高さ調整を実施するときまたは上部エッジリングを交換するときの摩擦を低減する。
【0216】
いくつかの例では、突起1960は、コーティング材料1964でコーティングされる。いくつかの例では、コーティング材料1964は比較的共形であり、絶縁材料で作製されている。いくつかの例では、コーティングは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシポリマー(PFA)、または原子層堆積を使用して堆積された酸化アルミニウム、酸化イットリウム、またはフッ化イットリウムからなる群から選択される。コーティング材料1964は、短絡を防止し、侵食を低減する絶縁機能を有する。コーティング材料1964はまた、短絡を防止するために、下側リング1920と上側リング1910との間の最小ギャップを確保する。いくつかの例では、突起1960は、(使用される突起の数を考慮して)移動を制限するのに十分な距離まで、下側リング1920の半径方向外側表面から半径方向外方に延伸する。
【0217】
いくつかの例では、下側リング1920は、3~8つのスペーサ(シム、1つまたは複数の突起)を含み、これらは下側リング1920の外周の周りに均一な間隔(例えば、3つの場合は120°間隔、5つの場合は72°間隔、8つの場合は45°間隔(または360°/N))に配置されている。理解され得るように、スペーサは、一般に、上側および下側リングの相対的な移動を完全に制限するように構成されていない。ギャップは、高さ調整および/または交換中の結合を低減するのに役立つ。したがって、ある程度の相対的な移動は依然として望ましく、望ましくない移動(有効な結合容量を変更する可能性がある)は、3つのシムでも依然として発生する可能性がある。いくつかの例では、下側リング1920は、移動をさらに制限するために、下側リング1920の外周の周りに配置されている5つのスペーサを含む。特定の構成に応じて、6つ、7つ、または8つなどの追加のスペーサは、有効な結合容量の制御に関して収穫逓減を提供し、コストを増加させる。
【0218】
スペーサ(例えば、シム、1つまたは複数の突起)が下側リング1920の外側表面上に配置されて示されているが、スペーサは、下側リング1920の内側表面および/または上側リング1910の内側表面の一方または両方の上に配置することもできる。加えて、スペーサおよび/または絶縁コーティングは、容量結合することを意図したエッジリングの半径方向に面する表面の一方または両方における前述の例(例えば、
図1~
図22)のいずれかに配置することができる。
【0219】
いくつかの例では、スペーサは、エッジリングの半径方向外側表面から50μm~250μmの範囲で半径方向外方の方向に延伸する。いくつかの例では、スペーサは、エッジリングの半径方向外側表面から50μm~250μmの範囲で半径方向外方の方向に延伸する。
【0220】
前述の説明は、本質的に単に例示的であり、本開示、その適用、または使用を決して限定する意図はない。本開示の広範な教示は、様々な形態で実施することができる。したがって、本開示は具体的な例を含むが、図面、明細書、および以下の特許請求の範囲を検討すると他の変更態様が明白となるので、本開示の真の範囲はそのような例に限定されるべきでない。方法における1つまたは複数のステップは、本開示の原理を変更することなく、異なる順序で(または同時に)実行してもよいことを理解されたい。さらに、各実施形態は特定の特徴を有するものとして上に説明されているが、本開示のいずれかの実施形態に関して説明したこれらの特徴のいずれか1つまたは複数を、他の実施形態において実施すること、および/または、他の実施形態のいずれかの特徴と組み合わせることが(たとえそのような組み合わせが明示的に説明されていないとしても)可能である。言い換えれば、説明された実施形態は相互に排他的ではなく、1つまたは複数の実施形態を互いに入れ替えることは本開示の範囲に含まれる。
【0221】
要素同士(例えば、モジュール同士、回路要素同士、半導体層同士など)の空間的および機能的関係は、「接続された」、「係合された」、「結合された」、「隣接した」、「隣に」、「上に」、「上方に」、「下方に」、および「配置されている」などの様々な用語を使用して説明される。また、上記開示において第1の要素と第2の要素との間の関係が説明されるとき、「直接」であると明示的に説明されない限り、その関係は、第1の要素と第2の要素との間に他の介在要素が存在しない直接的な関係の可能性があるが、第1の要素と第2の要素との間に1つまたは複数の介在要素が(空間的または機能的に)存在する間接的な関係の可能性もある。本明細書で使用する場合、A、B、およびCの少なくとも1つという表現は、非排他的論理ORを使用した論理(AまたはBまたはC)の意味で解釈されるべきであり、「Aの少なくとも1つ、Bの少なくとも1つ、およびCの少なくとも1つ」の意味で解釈されるべきではない。
【0222】
いくつかの実施態様では、コントローラはシステムの一部であり、そのようなシステムは上述した例の一部であってもよい。そのようなシステムは、1つまたは複数の処理ツール、1つまたは複数のチャンバ、1つまたは複数の処理用プラットフォーム、および/または特定の処理構成要素(ウエハ台座、ガス流システムなど)を含む半導体処理装置を備えることができる。これらのシステムは、半導体ウエハまたは基板の処理前、処理中、および処理後のシステム動作を制御するための電子機器と一体化されてもよい。そのような電子機器は「コントローラ」と呼ばれることがあり、1つまたは複数のシステムの様々な構成要素または副部品を制御してもよい。コントローラは、処理要件および/またはシステムのタイプに応じて、本明細書に開示されるプロセスのいずれかを制御するようにプログラムされてもよい。そのようなプロセスとしては、処理ガスの送給、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、無線周波数(RF)発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流量設定、流体送給設定、位置および動作設定、ツールに対するウエハの搬入と搬出、ならびに、特定のシステムに接続または連動する他の搬送ツールおよび/またはロードロックに対するウエハの搬入と搬出が含まれる。
【0223】
広義には、コントローラは、命令を受信し、命令を発行し、動作を制御し、洗浄動作を可能にし、エンドポイント測定を可能にするなどの様々な集積回路、ロジック、メモリ、および/またはソフトウェアを有する電子機器として定義されてもよい。集積回路は、プログラム命令を記憶するファームウェアの形式のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)として定義されたチップ、および/または1つまたは複数のマイクロプロセッサ、すなわちプログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行するマイクロコントローラを含んでもよい。プログラム命令は、様々な個々の設定(またはプログラムファイル)の形式でコントローラに通信される命令であって、特定のプロセスを半導体ウエハ上で、または半導体ウエハ用に、またはシステムに対して実施するための動作パラメータを定義してもよい。動作パラメータは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の層、材料、金属、酸化物、ケイ素、二酸化ケイ素、表面、回路、および/またはウエハダイの製作における1つまたは複数の処理ステップを実現するためプロセスエンジニアによって定義されるレシピの一部であってもよい。
【0224】
コントローラは、いくつかの実施態様では、システムと統合または結合されるか、他の方法でシステムにネットワーク接続されるコンピュータの一部であってもよく、またはそのようなコンピュータに結合されてもよく、またはそれらの組み合わせであってもよい。例えば、コントローラは、「クラウド」内にあってもよいし、ファブホストコンピュータシステムのすべてもしくは一部であってもよい。これにより、ウエハ処理のリモートアクセスが可能となる。コンピュータは、システムへのリモートアクセスを可能にして、製作動作の現在の進捗状況を監視し、過去の製作動作の履歴を検討し、複数の製作動作から傾向または性能基準を検討し、現在の処理のパラメータを変更し、現在の処理に続く処理ステップを設定するか、または新しいプロセスを開始してもよい。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)は、ネットワークを通じてプロセスレシピをシステムに提供することができる。そのようなネットワークは、ローカルネットワークまたはインターネットを含んでいてもよい。リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定のエントリまたはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを含んでもよく、そのようなパラメータおよび/または設定は、その後リモートコンピュータからシステムに通信される。いくつかの例では、コントローラは命令をデータの形式で受信する。そのようなデータは、1つまたは複数の動作中に実施される各処理ステップのためのパラメータを特定するものである。パラメータは、実施されるプロセスのタイプ、およびコントローラが連動または制御するように構成されるツールのタイプに特有のものであってもよいことを理解されたい。したがって、上述したように、コントローラは、例えば、互いにネットワーク接続され共通の目的(本明細書で説明されるプロセスおよび制御など)に向けて協働する1つまたは複数の個別のコントローラを備えることによって分散されてもよい。このような目的のための分散型コントローラの例として、チャンバ上の1つまたは複数の集積回路であって、(例えば、プラットフォームレベルで、またはリモートコンピュータの一部として)遠隔配置されておりチャンバにおけるプロセスを制御するよう組み合わせられる1つまたは複数の集積回路と通信するものが挙げられるであろう。
【0225】
例示的なシステムは、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、堆積チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属めっきチャンバまたはモジュール、洗浄チャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、物理気相堆積(PVD)チャンバまたはモジュール、化学気相堆積(CVD)チャンバまたはモジュール、原子層堆積(ALD)チャンバまたはモジュール、原子層エッチング(ALE)チャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、追跡チャンバまたはモジュール、ならびに半導体ウエハの製作および/または製造に関連するか使用されてもよい任意の他の半導体処理システムを含むことができるが、これらに限定されない。
【0226】
上述のように、ツールによって実施される1つまたは複数のプロセスステップに応じて、コントローラは、1つまたは複数の他のツール回路もしくはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接するツール、近接するツール、工場全体に位置するツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製造工場内のツール場所および/もしくはロードポートに対してウエハの容器を搬入および搬出する材料搬送に使用されるツールと通信してもよい。