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特許7553919アドレノメデュリン類の測定方法および測定試薬
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-10
(45)【発行日】2024-09-19
(54)【発明の名称】アドレノメデュリン類の測定方法および測定試薬
(51)【国際特許分類】
   G01N 33/53 20060101AFI20240911BHJP
   C07K 16/26 20060101ALI20240911BHJP
【FI】
G01N33/53 B
C07K16/26 ZNA
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021055786
(22)【出願日】2021-03-29
(65)【公開番号】P2022152855
(43)【公開日】2022-10-12
【審査請求日】2024-01-11
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトのアドレス:・https://doi.org/10.1016/j.bbrc.2020.06.057 ・https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0006291X20312742?via%3Dihub ・https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0006291X20312742?via%3Dihub 掲載日:令和2年7月19日 [刊行物等] 第129回日本循環器学会九州地方会 開催日:令和2年12月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】504224153
【氏名又は名称】国立大学法人 宮崎大学
(73)【特許権者】
【識別番号】000003300
【氏名又は名称】東ソー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100138210
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 達則
(74)【代理人】
【識別番号】100185856
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 栄二
(72)【発明者】
【氏名】北村 和雄
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 浩二
【審査官】海野 佳子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/181638(WO,A1)
【文献】One-Step Direct Assay for Mature-Type Adrenomedullin with Monoclonal Antibodies,Clinical Chemistry,1999年,Vol.45, No.2,pp.244-251,DOI: 10.1093/clinchem/45.2.244
【文献】Clin.Chim.Acta,1999年,Vol.287,P.131-143
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 33/48-33/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アドレノメデュリン(AM)類を測定する方法であって、
AM類縁体の投薬治療介入を行った患者に由来する検体中のAM類を、
aAM測定方法、すなわちAMのリング構造を特異的に認識する抗体及び
AMのC末端がアミド化された部分を特異的に認識する抗体を用いて測定する方
又は
tAM測定方法、すなわちAMのリング構造を特異的に認識する抗体及び
AMのリング構造とC末端の間の部分を特異的に認識する抗体を用いて測定する方
を用いて測定することにより、
内因性のAM類と投薬によるAM類縁体とを等価に測定することを特徴とし、
ここでAM類縁体が、配列番号1記載のアミノ酸配列を含むペプチドであり、その32番目のアミノ酸残基XaaがArg以外である、
方法。
【請求項2】
AM類を測定する方法であって、
AM類縁体の投薬治療介入を行った患者に由来する検体中のAM類を、
aAM測定方法、すなわちAMのリング構造を特異的に認識する抗体及び
AMのC末端がアミド化された部分を特異的に認識する抗体を用いて測定する方
又は
tAM測定方法、すなわちAMのリング構造を特異的に認識する抗体及び
AMのリング構造とC末端の間の部分を特異的に認識する抗体を用いて測定する方
を用いて測定することにより、
内因性のAM類と投薬によるAM類縁体とを等価に測定することを特徴とし、
ここでAM類縁体が配列番号2から成るアミノ酸配列であり、その44番目のアミノ酸残基XaaがArg以外のアミノ酸である、
方法。
【請求項3】
配列番号1の32番目あるいは配列番号2の44番目のアミノ酸残基XaaがLys、Alaあるいは光学異性体であるD体のArgである請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
配列番号1あるいは配列番号2記載のAM類縁体のC末端がアミド(-CONH2)化されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載のaAM測定方法およびtAM測定方法による測定値からAM類の分解をモニターリングする方法。
【請求項6】
AM類を認識する抗体として、
「AMのリング構造を特異的に認識する抗体及び
AMのC末端がアミド化された部分を特異的に認識する抗体」
及び/又は
「AMのリング構造を特異的に認識する抗体及び
AMのリング構造とC末端の間の部分を特異的に認識する抗体」
を含有することを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法に使用するための測定試薬。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医薬品としてアドレノメデュリン類縁体を投薬された対象者の検体中のアドレノメデュリン類を測定し、その濃度を指標にアドレノメデュリン類縁体の投薬量を最適化することを目的とした検査方法と検査薬に関する。
【背景技術】
【0002】
アドレノメデュリンは北村らによりヒト褐色細胞腫組織から発見された血管拡張性ペプチドであり52個のアミノ酸からなり、最終的にC末端がアミド化され生理活性を有した成熟型アドレノメデュリンとなる(非特許文献1、特許文献1)。
【0003】
ヒトアドレノメデュリン前駆体は185個のアミノ酸からなり、N末端側より21アミノ酸からなるシグナルペプチド、20個のアミノ酸からなるプロアドレノメデュリン(PAMP)、54アミノ酸からなる中間領域プロアドレノメデュリン(MR-proADM)、52アミノ酸からなるアドレノメデュリン(AM:配列番号4)、38アミノ酸からなるC末端アドレノメデュリンの構成である。AMは前駆体であるpreproAMからプロセッシングを受け切断された後、C末端にグリシンが付加した状態の中間体アドレノメデュリン(iAM)を経て、アミド化酵素によりC末端がアミド(-CONH2)の成熟型アドレノメデュリン(mAM)となる。
【0004】
PAMPならびにmAMはそのセレプターを介した生理活性を有し、血清中での消失が通常の代謝に加え、レセプターによる取込みにより、極めて短い特徴を有している。AMの生理活性は血行動態改善、臓器保護作用、抗炎症作用、組織再生等の報告があるが未だ不明な点も多いが基本的に生体防御を担っていると考えられている。AMは血中半減期が極めて短いことから、血清マーカーとしての利用が困難(非特許文献2、3)とされていた。血液中のAM濃度が変動する疾患としては、敗血症(非特許文献4)、心疾患(非特許文献5)等の報告がある。最近になりAMが炎症性疾患の治療薬として期待されており、本邦において臨床治験が進められている。具体的には、炎症性腸疾患(非特許文献6)対する臨床治験が行われている。
【0005】
さらに最近になりAMのポリエチレングリコール修飾体(非特許文献7)やAM類縁体(非特許文献8)の血中安定性が優れていることが示され薬剤として期待されている。これら報告によればAM類縁体ならびにAM修飾体は天然型AMとほぼ同一の生物学的活性を示すことが明らかにされている。従って、AM類縁体を薬剤として用いる際は、内因性の、即ち、患者自身から分泌されたAM類と薬剤として投与したAM類縁体とを等価に、かつ活性のあるAM類のみを定量できれば、AM類総和の薬効として血液中濃度を維持でき、薬効継続のためのAM類縁体の投与量を最適化できる。
【0006】
52アミノ酸からなるヒトAMはC末端がアミド化されて活性のあるmAMとなるが、N末端から16番目と21番目のシステイン間のジスルフィド結合により生じるリング構造よりもN末端側のペプチド配列が活性に与える影響については未だ不明な点も多い。AMのリング構造を認識する抗体とアミド化されたC末端を認識する抗体を用いたOne-step two-site immunoradiometric assay (IRMA)が報告されているが、リング構造よりもN末端側のペプチドが切断されたAMやその活性についての記載はない(非特許文献10、11)。
【0007】
敗血症をはじめとする各種炎症性疾患ではトロンビンが活性化し、血栓が生じることが報告されている。我々は、ヒトAMがトロンビンによって切断されて新たなペプチド断片を生じること、及びヒトAMのN末端の12残基からなる配列はAMの活性に不要であることを見出した。また、トロンビンによる切断を回避し、かつAM活性を有する各種AM類縁体を作製した。さらに、内因性AM類とAM類縁体とを等価に測定し、かつ活性のあるAM類のみを測定できる検査方法と検査薬を開発し、本目的を達成することが可能になった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開平7-196693号公報
【非特許文献】
【0009】
【文献】Biochem.Biophys.Res.Commun.1993;192:553-560
【文献】J.Clin.Endocrinol.Metab.1997;82:95-100
【文献】Clin.Chem.1998;44:571-577
【文献】Crit.Care 2018;22:354
【文献】Am.J.Emerg.Med. 2016;34:257-262
【文献】Inflamm.Bowel.Dis. 2013;19:E26-27
【文献】Peptides 2014;57:118-121
【文献】Biochem.Biophys.Res.Commun.2020;529:778-783
【文献】Crit.Care Med.1997;25:953-957
【文献】Clin.Chem.1999;45:244-251
【文献】Clin.Chim.Acta 1999;287:131-143
【文献】Endocr.Connect.2015;4:43-49
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
血液中の安定性が良好なAM類縁体による治療を行う際に投与量を最適に保つため、疾患により大きく変動する内因性AM類と薬剤として投与したAM類縁体とを等価に測定できる検査薬が期待されている。また、炎症性疾患等の病態ではトロンビン等のプロテアーゼが活性化し、AM類が分解されることにより各種ペプチド断片が生じる可能性があるため、活性のあるAM類のみを測定できる検査薬が期待されている。本発明は内因性AMとAM類縁体とを等価に、かつ活性のあるAM類のみを測定し、AM類縁体を最適量投与するための免疫学的な検査方法と検査薬を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、薬剤として投与したAM類縁体を内因性AM類と等価に、かつ活性のあるAM類のみを測定し、AM類縁体投与治療における血液中のAM類濃度を最適化できる検査方法を見出し、本発明に到達した。
即ち本発明は下記の発明を包含する:
【0012】
[1]検体中に含まれる、活性のあるアドレノメデュリン(AM)類のみを測定する免疫学的な方法であって、AMのリング構造を特異的に認識する抗体、及びAMのC末端がアミド化された部分を特異的に認識する抗体を用いて測定する方法。
[2]AMのリング構造を特異的に認識する抗体が、配列番号2におけるアミノ酸16~21のリング構造部位を含むアミノ酸配列12~25を認識する抗体である、[1]に記載の方法。
[3]検体が、培養上清、組織抽出液、血液、血清、血漿、尿である、[1]または[2]に記載の方法。
[4]AM類が配列番号1又は配列番号2のアミノ酸配列を含み、C末端がアミド(-CONH2)化されている、[1]~[3]のいずれか1項に記載の方法。
[5]配列番号1の32番目あるいは配列番号2のアミノ酸配列の44番目のアミノ酸残基XaaがLys、Alaあるいは光学異性体であるD体のArgである[1]~[4]のいずれか1項に記載の方法。
[6]AM類を測定する方法であって、
AM類縁体の投薬治療介入を行った患者に由来する検体中のAM類を、
aAM測定方法(AMのリング構造を特異的に認識する抗体及び
AMのC末端がアミド化された部分を特異的に認識する抗体を用いて測定する方法)
又は
tAM測定方法(AMのリング構造を特異的に認識する抗体及び
AMのリング構造とC末端の間の部分を特異的に認識する抗体を用いて測定する方法)
を用いて測定することにより、
内因性のAM類と投薬によるAM類縁体とを等価に測定することを特徴とする方法。
[7]AM類縁体が、配列番号1記載のアミノ酸配列を含むペプチドであり、その32番目のアミノ酸残基XaaがArg以外である、[6]に記載の方法。
[8]AM類縁体が配列番号2から成るアミノ酸配列であり、その44番目のアミノ酸残基XaaがArg以外のアミノ酸である、[6]又は[7]に記載の方法。
[9]配列番号1の32番目あるいは配列番号2の44番目のアミノ酸残基XaaがLys、Alaあるいは光学異性体であるD体のArgである[6]~[8]のいずれか1項に記載の方法。
[10]配列番号1あるいは配列番号2記載のAM類縁体のC末端がアミド(-CONH2)化されている、[6]~[9]のいずれか1項に記載の方法。
[11][6]~[10]のいずれか1項に記載のaAM測定方法およびtAM測定方法による測定値からAM類の分解をモニターリングする方法。
[12]AM類を認識する抗体として、
「AMのリング構造を特異的に認識する抗体及び
AMのC末端がアミド化された部分を特異的に認識する抗体」
及び/又は
「AMのリング構造を特異的に認識する抗体及び
AMのリング構造とC末端の間の部分を特異的に認識する抗体」
を含有することを特徴とする、[6]~[11]のいずれか1項に記載の方法に使用するための測定試薬。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、AM類縁体投与患者検体中の活性のあるAM類の濃度をモニターすることにより、適切なAM類縁体投与量に関する情報を提供することが可能である。本発明によれば、短時間でAM類を定量可能であり、適切な投薬管理を可能とする簡便かつ低コストな検査試薬を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】ヒト血清(A)及びトロンビン(B)によるヒトAMの分解、並びにdabigatranによる分解抑制(C)を示す。
図2】AM及びAM類縁体ペプチドの活性を示す。
図3】ヒト血清によるAM及びAM類縁体ペプチドの分解を示す。
図4】aAM測定系における天然型AMに対するAM類縁体の測定濃度回収率を示す。
図5】tAM測定系における天然型AMに対するAM類縁体の測定濃度回収率を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施の形態に束縛されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、任意の形態で実施することが可能である。
【0016】
本開示で引用する特許公報、特許出願公開公報、及び非特許文献等は、何れもその全体が援用により、あらゆる目的において本開示に組み込まれるものとする。
【0017】
本開示で表記するアミノ酸は特に記載がなければ、天然のペプチドに含まれるL体のアミノ酸である。
【0018】
本発明において、「アドレノメジュリン(AM)類」とは、AM、AM由来の分解(部分)ペプチド、AM類縁体及びこれらの修飾ペプチドである。該修飾ペプチドの例としては、ポリエチレングリコールが結合したペプチドや抗体の定常領域(Fc)、アルブミンが融合したペプチドが挙げられる(非特許文献7)。本発明においてAM類は、配列番号4のアミノ酸配列を有するヒトAM、またはヒトAMに由来するペプチドであることが好ましい。
【0019】
本発明において「AM類縁体」とは、AMまたはAM部分ペプチドのペプチド配列のうち、1、2、3、4または5個のアミノ酸残基を変異(置換、削除または挿入)させたペプチドである。AM類縁体が有する変異は連続して導入してもよく、不連続であってもよい。また、L体のアミノ酸を非天然のD体のアミノ酸に変異させてもよい。本発明のAM類縁体は、配列番号4のアミノ酸配列に変異を有するヒトAMの変異体、又は配列番号3のアミノ酸配列に変異を有するヒトAM部分ペプチドの変異体であることが好ましい。本発明のAM類縁体に導入する変異は、配列番号4のN末端側から25番目のリジンから45番目のセリン(以下、「アミノ酸配列25~45」ということもある。以下同様。)の範囲でのアミノ酸変異、または配列番号3のN末端側から13番目のリジンから33番目のセリン(アミノ酸配列13~33)の範囲でのアミノ酸変異であることが好ましく、配列番号1または配列番号2のアミノ酸残基XaaをL-アルギニン以外のアミノ酸に変異させることが好ましい。本発明のAM類縁体の例として、非限定的に配列番号1または2のアミノ酸残基Xaaをリジン、アラニンまたはD-アルギニンに変異したペプチドが挙げられる。
【0020】
本発明においてAMの「活性」は例えば、AMを細胞に作用させたときのアデニルシクラーゼ活性を測定することにより調べることができる。活性のあるAMを細胞に作用させた場合、細胞内のcAMPの濃度がAMの濃度依存的に上昇する。AMを作用させる細胞としては例えばAM1受容体を安定に発現するHEK-293細胞(Kuwasakoら、J. Biol. Chem. 278 (2003) 2262;Nagoshiら、Eur. J. Pharmacol. 450 (2002) 237)が挙げられる。AMのN末端のペプチドはAMの活性に不要であり、C末端のアミド化は活性のあるmAMに必要であることから、少なくともリング構造とC末端のアミド構造を有するAM類は活性があるといえ、リング構造またはアミド構造を失ったペプチドは失活する。
【0021】
本発明において用いられる検体は特に限定はなく、培養上清、組織抽出液、組織洗浄液(例えば、肺胞洗浄液)、血液成分、血液、血清、血漿、尿等をあげることができ、その中でも培養上清、組織抽出液、組織洗浄液、全血、血清、血漿などが好ましく、血清、血漿が更に好ましい。また、検体採取後のAM類の分解を抑える目的でトロンビン等のプロテアーゼに対する阻害剤を添加する、あるいは添加された採血管の使用、あるいは採血後冷蔵保存することが好ましい。プロテアーゼ阻害剤の例としては、antipain (dihydrochloride)、Bestatin、Chymostatin、L-trans-3-Carboxyoxiran-2-carbonyl-L-leucylagmatine(E-64)、Leupeptin、Pepstatin、Phosphoramidon、Pefabloc SC、EDTA(2Na)、Aprotinin及びdabigatranが挙げられるが、dabigatran、antipain (dihydrochloride) 、Pefabloc SCが好ましい(非特許文献8)。
【0022】
本発明において用いられる検体としては、AM濃度が病態と関連する疾患患者由来の検体があげられる。当該疾患の例としては、うっ血性心不全、心筋梗塞、腎臓病、高血圧性障害、糖尿病、炎症性腸疾患、脳梗塞、敗血症、新型コロナウイルス感染症(COVID19)がある。
【0023】
本発明の一実施態様は、検体中に含まれる活性のあるAM類を測定する免疫学的な方法であって、AMのリング構造を特異的に認識する抗体、及びAMのC末端がアミド化された部分を特異的に認識する抗体を用いて測定する方法である。
【0024】
本発明において「AMのリング構造を特異的に認識する抗体」とは、配列番号2のアミノ酸配列16~21のリング構造を特異的に認識する抗体であり、例えばAdR-1抗体が挙げられる(非特許文献10)。AMのリング構造を特異的に認識する抗体は、リング構造を有する、配列番号2のアミノ酸配列12~25からなるペプチドをマウスに免疫することにより取得することができる。
【0025】
本発明において「AMのC末端がアミド化された部分を特異的に認識する抗体」とは、配列番号2のC末端のチロシンのカルボキシル基がアミド化されている構造を特異的に認識する抗体であり、例えばAdC-1抗体が挙げられる(非特許文献10)。AMのC末端がアミド化された部分を特異的に認識する抗体は、配列番号2のアミノ酸配列46~52からなるペプチドであって、C末端のチロシンのカルボキシル基がアミド化されているペプチドをマウスに免疫することにより取得することができる。
【0026】
本発明の一実施態様において、そのような測定方法は、酵素標識、化学発光標識、電気化学発光標識を含むが、それらに限定されない任意の種類の検出技術を用いるサンドイッチイムノアッセイ、好ましくは完全自動化アッセイである。本発明の一実施態様において、そのような測定方法は、酵素標識サンドイッチアッセイである。自動化または完全自動化の測定方法の例は、以下のシステム:自動免疫測定装置AIAシリーズ(東ソー社製)、Roche Elecsys(登録商標)、Abbott Architect(登録商標)、Siemens Centauer(登録商標)、Brahms Kryptor(登録商標)、Biomerieux Vidas(登録商標)、Alere Triage(登録商標)のうちの1つのために使用されうる測定方法を含む。
【0027】
多様な免疫学的測定方法が知られており、本発明の測定方法のために使用されることができ、これらは、以下の:ラジオイムノアッセイ(「RIA」)、均一酵素増殖イムノアッセイ(「EMIT」)、酵素結合免疫吸着剤アッセイ(「ELISA」)、アポ酵素再活性化イムノアッセイ(「ARIS」)、ディップスティックイムノアッセイおよび免疫クロマトグラフィーアッセイを含む。
【0028】
本発明の測定方法にかかる好ましい検出方法は、例えば、ラジオイムノアッセイ(RIA:放射性ヨウ素標識等を使用)、化学発光および蛍光発光イムノアッセイ、酵素結合イムノアッセイ(ELISA)、Luminexに基づくビーズアレイ、タンパク質マイクロアレイアッセイなどの多様なフォーマット、および例えば、免疫クロマトグラフィーストリップテストなどの迅速試験フォーマットの免疫学的測定方法を含む。
【0029】
本発明の測定方法において、蛍光発光イムノアッセイは蛍光色素の使用を含み、それは例えば、FAM(5-または6-カルボキシフルオレセイン)、VIC、NED、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、IRD-700/800、CY3、CY5、CY3.5、CY5.5、Cy7などのシアニン色素、キサンテン、6-カルボキシ-2’,4’,7’,4,7-ヘキサクロロフルオレセイン(HEX)、TET、6-カルボキシ-4’,5’-ジクロロ-2’,7’-ジメトジフルオレセイン(JOE)、N,N,N’,N’-テトラメチル-6-カルボキシローダミン(TAMRA)、6-カルボキシ-X-ローダミン(ROX)、5-カルボキシローダミン-6G(R6G5)、6-カルボキシローダミン-6G(RG6)、ローダミン、ローダミングリーン、ローダミンレッド、ローダミン110、BODIPY TMRなどのBODIPY色素、オレゴン・グリーン、Umbelliferoneなどのクマリン、Hoechst 33258などのベンズイミド;テキサス・レッド、ヤキマ・イエロー、アレクサ・フルオルなどのフェナントリジン、PET、臭化エチジウム、アクリジニウム色素、カルバゾール色素、フェノキサジン色素、ポルフィリン色素、ポリメチン色素などを含む群から選ばれる。
【0030】
本発明の測定方法において、化学発光イムノアッセイは化学発光標識体を使用し、例えばアクリジニウムエステル標識、イソルミノール標識を含むステロイド標識などである。
【0031】
本発明の測定方法において、酵素結合イムノアッセイは酵素標識を使用し、例えばラクテートデヒドロゲナーゼ(LDH)、クレアチンキナーゼ(CPK)、アルカリホスファターゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、酸ホスファターゼ、グルコース-6-ホスフェートデヒドロゲナーゼの標識などである。
【0032】
本発明において、「AM類縁体投薬治療患者」とは特に限定されるものではないが、例えば疾患によりAM類が変動するうっ血性心不全、心筋梗塞、腎臓病、高血圧性障害、糖尿病、炎症性腸疾患、脳梗塞、敗血症、新型コロナウイルス感染症(COVID19)が疑われる患者等を上げることができる。
【0033】
また、投与する(外因性の)AM類縁体とは、内因性AM類に比較し血液中での安定性向上を目的に改変されたAM類であり、特に限定されるものではないが、上記したように例えば配列番号1あるいは2などで、そのC末端がアミド化されたものを例示することができる。
【0034】
本発明において用いられる検体は特に限定はなく、AM類縁体の投薬治療介入を行った患者に由来する細胞の培養上清、組織抽出液、組織洗浄液(例えば、肺胞洗浄液)、血液成分、血液、血清、血漿、尿等をあげることができ、その中でも全血、血清、血漿などが好ましく、血清、血漿が更に好ましい。また、検体採取後のAM類の分解を抑える目的でトロンビン等のプロテアーゼに対する阻害剤を添加する、あるいは添加された採血管の使用、あるいは採血後冷蔵保存することが好ましい。プロテアーゼ阻害剤の例としては、antipain (dihydrochloride)、Bestatin、Chymostatin、L-trans-3-Carboxyoxiran-2-carbonyl-L-leucylagmatine(E-64)、Leupeptin、Pepstatin、Phosphoramidon、Pefabloc SC、EDTA(2Na)、Aprotinin及びdabigatranが挙げられるが、dabigatran、antipain (dihydrochloride) 、Pefabloc SCが好ましい(非特許文献8)。
【0035】
本発明の方法により、AM類縁体投与治療患者の血液中のAM類濃度情報が提供される。そして医師等は、提供された情報等を参照して、投薬量のコントロールならびに治療効果を評価する。即ち本発明の方法自体は、AM類縁体投与治療患者の最終的な診断行為は含まず、医師等に判断材料を提供する段階までを含むものである。
【0036】
本発明において、アドレノメデュリン類には特に限定はないが、配列番号1あるいは2記載のアミノ酸配列を含むものが好ましい。
【0037】
また配列番号1あるいは2記載のアドレノメデュリンC末端がアミノ基であるもの、中間体アドレノメデュリン、又はC末端がアミド化された成熟型アドレノメデュリンならびにこれらのAM類縁体が測定対象となる。さらに、アドレノメデュリン部分ペプチドを測定してもよい。このアドレノメデュリン部分ペプチドとは、AM、iAM、mAMなどの天然型アドレノメデュリン類ならびにこれらのAM類縁体がペプチダーゼなどにより分解を受けた部分ペプチド(例えば、配列番号3のペプチド)のことを意味する。
【0038】
測定方法として、一つはリング構造を有し、C末端がアミド化されているAM類を特異的に測定する方法、二つ目として、リング構造を有し、AM類のリング構造とC末端の中間部分(以下、「中間構造」という)を有するAM類を特異的に測定する方法である。前者の測定方法は活性のあるAM類のみを測定し、後者の測定方法は、活性のあるAM類に加え、中間体アドレノメデュリン、リング構造及び中間構造を有するアドレノメデュリン部分ペプチドも測定することができる。本発明では前者の測定方法をaAM(active AM)測定方法、後者の測定方法をtAM(total AM)測定方法と記載する場合もある。以上のように測定対象のアドレノメデュリン類には種々のものがあるが、本発明の方法においてはaAM測定方法又はtAM測定方法で測定する。
【0039】
本発明において上述のようなAM類を測定する方法は、抗体を用いた免疫化学的方法である。より具体的には、測定対象のAM類を認識する抗体を含有する試薬を用いて行うことができる。このとき、例えば測定対象のAM類を認識する固相化抗体と、それとは異なる部位で測定対象のAM類を認識する標識化抗体を利用した試薬を用いて、サンドイッチ法により行うことができる。このときの標識としては、酵素等があげられる。なお、tAM測定方法及びaAM測定方法は非特許文献9、10および11に記載の抗体を用いて作製された非特許文献12に記載の測定法などにより行うことができる。
【0040】
本発明において利用可能な抗体は配列番号1のアミノ酸32番あるいは配列番号2のアミノ酸44番を抗体認識部位に含まない抗体である。具体的には配列番号2におけるアミノ酸16~21のリング構造部位を含むアミノ酸配列12~25を認識する抗体(例えばAdR-1)とアミノ酸配列25~36を認識する抗体(例えばAdM-2)の2種類の抗体を用いればtAM測定方法が可能であり、配列番号2におけるアミノ酸16~21のリング構造部位を含むアミノ酸配列12~25を認識する抗体(例えばAdR-1)とC末端のアミド基を含むアミノ酸配列を特異的に認識する抗体(例えばAdC)を組み合わせればaAM測定方法が可能である。ただし、これら抗体の組み合わせを利用した測定方法でも、天然型AMとAM類縁体が等価に測定されるとは限らない。実際、天然型AMと、それとアミノ酸配列が同一のポリエチレングリコール標識されたAM修飾体ではその測定値は78%を示すこと(非特許文献7)より、必ずしも天然型AMとAM類縁体が等価に測定できるとは限らない。天然型AM類は血中半減期が短く、治療投与したAM類縁体とは代謝されるまでの時間が異なること、天然型AM類に限らずAM類縁体も患者ごとにその代謝速度やAM類縁体の血中到達濃度に差異があることより、天然型AM類と投与したAM類縁体の総和を評価しAM類の生理作用を一定に保持するような治療には血液中のAM類濃度を評価可能な検査方法が要求される。我々は天然型AM類とAM類縁体を等価に測定できる測定方法を見出し本発明に至った。
【0041】
本発明の一実施態様は、aAM測定方法およびtAM測定方法による測定値からAM類の分解をモニターリングする方法である。当該モニターリングにより、例えばプロテアーゼ耐性のAM類縁体をスクリーニングすることができる。
【実施例
【0042】
以下に実施例を示すが、本発明は実施例に記載された例に限られるものではない。以下の実験を行うに当たっては、各施設の研究倫理委員会での承認のもと実施した。tAM測定ならびにaAM測定は、前述の非特許文献9、10および11に記載の抗体(AdR-1及びAdCまたはAdM-2)を用いて作製された非特許文献12に記載の測定法により、自動免疫測定装置AIAシリーズ(東ソー社製)を用い実施した。なお、以下の実施例の一部は非特許文献8に開示される。
【0043】
実施例1:トロンビンによるヒトAMの分解
ヒトAM(ペプチド研社製)を100μLの[20mM NaH2PO4(pH7.1)、200mM NaCl]溶液に溶解し、等量のヒト血清(シグマーアルドリッチ社製)またはヒト血漿(シグマーアルドリッチ社製)と混合して37℃でインキュベートした。一定時間経過後、30μLの反応液を採取し、170μLの0.1%トリフルオロ酢酸を添加して-80℃で保存した。サンプル中のAMをaAM測定法により定量した。血漿中と比較して、血清中でヒトAMは速やかに分解された(図1A)。血清の代わりにヒトトロンビン(シグマーアルドリッチ社製)の溶液(4U/mL)を使用したところ、ヒトAMは速やかに分解された(図1B)。トロンビンの特異的阻害剤のdabigatran(Cayman Chemical社製)(80μM)は血清によるAMの分解を阻害した(図1C)。
ヒトAMの血清による分解物を逆相HPLC(東ソー社製TSKgel ODS-120A)により分取し、MALDI-TOFマススペクトロメトリーで分析したところ、分子量は3670.8であった。分取したペプチドを気相ペプチドシークエンサーで分析したところ、配列番号4のアミノ酸配列13~44(AM13-44)であることが分かった。
以上のことから、ヒトAMはトロンビンにより配列番号4のN末端側から12番目のArgと13番目のSerの間、及び44番目のArgと45番目のSerの間で切断されることが分かった。
【0044】
実施例2:プロテアーゼ阻害剤によるAMの分解抑制
各種プロテアーゼ阻害剤(50μg/mLのantipain dihydrochloride、40μg/mLのBestatin、60μg/mLのChymostatin、10μg/mLのL-trans-3-Carboxyoxiran-2-carbonyl-L-leucylagmatine(E-64)、10μg/mLのLeupeptin、0.7μg/mLのPepstatin、330μg/mLのPhosphoramidon、1mg/mLのPefabloc SC、0.5mg/mLEDTA(2Na)及び2mg/mLのAprotinin)(何れもロッシュダイアグノスティックスGmBH社製)をヒト血清含有の前記反応液(0.1mL)に添加した。37℃でのインキュベーション後のAMをaAM測定法により定量し、プロテアーゼ阻害剤の分解抑制効果を調べた。10種類のプロテアーゼ阻害剤のうち、antipain dihydrochloride、Pefabloc SCが強くAMの分解を抑制した(表1;n=2又は3)。
【0045】
【表1】
【0046】
実施例3:AM類縁体
以下のAM及びAM類縁体ペプチドを合成した(ペプチド研)。いずれの合成ペプチドもC末端がアミド化されている。これらはペプチド合成により調製し高純度であることを確認した。その濃度は重量により濃度決定し、生理的緩衝液や血清に溶解し実験に使用した。
・AM1-52(配列番号4)
・AM13-52(配列番号3)
・AM-lys44(配列番号1:Xaa=Lys)
・AM-D-arg44(配列番号1:Xaa=D体のArg)
・AM-ala44(配列番号1:Xaa=Ala)
【0047】
AM及びAM類縁体ペプチドの活性を調べた。AM1受容体を安定に発現するHEK-293細胞(Kuwasakoら、J. Biol. Chem. 278 (2003) 2262;Nagoshiら、Eur. J. Pharmacol. 450 (2002) 237)を10%FCS含有DMEM培地に懸濁し、ヒトファイブロネクチン(Thermo Fisher Scientific社製)をコートした24ウェルプレートに播種し、5%CO2、37℃で培養した。0.035%NaHCO3、0.1%BSAを含むハンクスバランスド塩溶液に培地を交換して、AM又はAM類縁体ペプチドを0.5mMイソブチルメチルキサンチン存在下で添加し37℃で15分間インキュベートした。細胞溶解液を添加し、上清中のcAMPの濃度をエンザイムイムノアッセイ(GEヘルスケア社製)で測定した。図2に示すように、いずれのペプチドも同程度の活性を有していた。
【0048】
AM及びAM類縁体ペプチドがヒト血清により分解されるかを実施例1に記載の方法で調べた。図3に示すようにAM1-52及びAM13-52は速やかにヒト血清により分解されたものの、AM-lys44、AM-D-arg44及びAM-ala44の血清による分解は抑制されていた。
【0049】
実施例4:AM類縁体投与実験
以下動物実験は宮崎大学動物実験委員会の承認のもと実施した。7週令のウスターラット雄に対し、各ペプチドを50nmol/kgで3匹に皮下投与し、指定時間に尾静脈より採血を行いサンプルとした。指定時間ごとのaAM濃度(表2)とtAM濃度(表3)を測定し平均値±標準偏差(pmol/L)を算出した。具体的にaAMならびにtAM測定に使用した抗体に関しては、aAMにおいてはAdR-1ならびにAdCの組み合わせ、tAMにおいてはAdR-1ならびにAdM-2である。その結果、aAMおよびtAMいずれにおいても標準偏差より個体差が大きいこと、ならびに到達濃度が大きく異なることが明らかである。また、投与したAM類縁体の種類により到達濃度が異なることも明らかである。
各ペプチドのtAM濃度に対するaAM濃度の割合を投与後15分及び30分の検体について算出すると、それぞれ、11及び17%(AM1-52)、37%及び41%(AM13-52)、64%及び62%(AM-lys44)、81%及び88%(AM-D-arg44)、81%及び84%(AM-ala44)であり、in vivoにおいても特にAM-D-arg44やAM-ala44が分解抵抗性であることが示された。tAM測定法とaAM測定法を組み合わせることにより、AM類の分解をモニターリングすることができ、分解抵抗性のAM類縁体をスクリーニングすることができることが分かった。
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
実施例5:AM-ala44投与時の濃度推移
実施例1の実験を代表しAM-ala44投与時の3個体の指定時間ごとのaAM濃度(表4)とtAM濃度(表5)(pmol/L)を示す。aAMおよびtAMいずれにおいても15分後にラット3がラット1、2に比較し到達濃度が1.5倍の最高値を示している。一方、120分後では最高到達濃度を示したラット3が最低濃度を示している。本結果は個体によりAM類縁体の代謝速度が個体間で差異があることを示しており、AM類縁体投与治療において投薬量による血液中の濃度管理が困難であり、血液中の濃度を測定することが必要であることを示している。
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】
実施例6:天然型AMとAM類縁体の等価測定検証実験
実施例1に示した5種類のAM類縁体を、実施例1に使用したaAM測定系、ならびにtAM測定系にて等価に測定できるか検証した。実施例1に示した5種類のAM類縁体を同一濃度に調整し、AM1-52を標準物質としたときの各AM類縁体の濃度を測定し、その測定値ならびに理論濃度に対する回収率を検証した。その結果、実施例1に使用したaAM測定系(表6、7、図4)ならびにtAM測定系(表8、9、図5)が、天然型AMとAM類縁体を等価に測定可能であることが示された。
【0056】
【表6】
【0057】
【表7】
【0058】
【表8】
【0059】
【表9】
図1
図2
図3
図4
図5
【配列表】
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