(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-11
(45)【発行日】2024-09-20
(54)【発明の名称】ガス流特徴部を有する静電チャック、及び関連する方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20240912BHJP
【FI】
H01L21/68 R
(21)【出願番号】P 2022567774
(86)(22)【出願日】2021-05-11
(86)【国際出願番号】 US2021031831
(87)【国際公開番号】W WO2021231469
(87)【国際公開日】2021-11-18
【審査請求日】2023-01-16
(32)【優先日】2020-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505307471
【氏名又は名称】インテグリス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】リウ, ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ドネル, スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】リプチンスキー,ヤクブ
(72)【発明者】
【氏名】ミンスキー, カレブ
(72)【発明者】
【氏名】チャン, チュン ワン
【審査官】内田 正和
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-118915(JP,A)
【文献】特開平06-232089(JP,A)
【文献】特表平11-502062(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0157130(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-1479328(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース層を備える静電チャックアセンブリであって、ベース層は、
ベース層上面及びベース層下面、
ベース層を通って延在し、静電チャックアセンブリの動作を実行するデバイスの一部を含有するように適合されたベース層デバイス開口部、
ベース層の領域にわたって水平に延在するガス流導管であって、ベース層デバイス開口部と接続する導管セグメントを備える、ガス流導管、並びに
ベース層に入り、ガス流導管に接続するガス流入口
を含
み、
ガス流導管は、円形導管セグメントと、円形導管セグメントに接続された複数の半径方向導管セグメントとを備え、
ベース層は、ベース層を通る少なくとも2つのベース層デバイス開口部を含み、
少なくとも2つの半径方向導管セグメントの各々は、ベース層デバイス開口部のうちの1つに接続する、静電チャックアセンブリ。
【請求項2】
ガス流導管は、ベース層の上面にチャネルを備える、請求項1に記載の静電チャックアセンブリ。
【請求項3】
ベース層の上方に配置されたセラミック層を更に備え、セラミック層は、
セラミック層上面と、
セラミック層下面と、
セラミック層下面とセラミック層上面との間に延在する複数のガス流通気孔であって、ガス流導管と流体連通する、ガス流通気孔と、
セラミック層を通って延在し、ベース層デバイス開口部に接続され、デバイスの一部を含有するように適合されたセラミック層デバイス開口部と
を備える、請求項1又は2に記載の静電チャックアセンブリ。
【請求項4】
セラミック層上面の上方でワークピースを支持し、ワークピースの下面とセラミック層上面との間にガス流層を形成するように適合されたエンボスを、セラミック層上面に更に備える、請求項
3に記載の静電チャックアセンブリ。
【請求項5】
デバイスは、移動を実行し、状態に影響を及ぼし、又は測定を実行するように適合される、請求項1から
4のいずれか一項に記載の静電チャックアセンブリ。
【請求項6】
前記デバイスは、測定デバイスである、請求項5に記載の静電チャックアセンブリ。
【請求項7】
各ベース層デバイス開口部は、可動プローブを含有
する、
請求項1から
5のいずれか一項に記載の静電チャックアセンブリ。
【請求項8】
静電チャックアセンブリ上に、ワークピースを支持することであって、静電チャックアセンブリは、
ベース層であって、
ベース層上面及びベース層下面、
ベース層を通って延在し、静電チャックアセンブリの動作を実行するデバイスの一部を含有するように適合されたベース層デバイス開口部、
ベース
層の領域にわたって水平に延在するガス流導管であって、ベース層デバイス開口部と接続する導管セグメントを備える、ガス流導管、並びに
ベース
層内に入り、ガス流導管に接続されたガス流入口
を備えるベース層と、
ベース層の上方に配置されたセラミック層であって、
セラミック層上面、
セラミック層下面、
セラミック層下面とセラミック層上面との間に延在し、ガス流導管と流体連通する複数のガス流通気孔、及び
セラミック層を通って延在し、ベース層デバイス開口部に接続され、デバイスの一部を含有するように適合されたセラミック層デバイス開口部
を備える、セラミック層と
を備え、
ワークピースは、セラミック層上面で支持される、ワークピースを支持することと、
ガスをガス流入口に流入させ、ガス流導管を通過させることと
を含
み、
ガス流導管は、円形導管セグメントと、円形導管セグメントに接続された複数の半径方向導管セグメントとを備え、
ベース層は、ベース層を通る少なくとも2つのベース層デバイス開口部を含み、
少なくとも2つの半径方向導管セグメントの各々は、ベース層デバイス開口部のうちの1つに接続する、ワークピースを処理する方法。
【請求項9】
静電チャックは電極を備え、ワークピースを静電チャックアセンブリに静電吸着させるために、ワークピースに電荷を生成し、電極に反対の電荷を生成することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ワークピースの温度を摂氏-30~100度の範囲に維持することを更に含む、請求項8又は9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ワークピースの処理ステップ中にワークピースを支持するために使用される静電チャックの分野にあり、静電チャックはガス流システムを含む。
【背景技術】
【0002】
静電チャック(略して単に「チャック」とも呼ばれる)は、半導体及びマイクロ電子デバイスの処理に使用される。チャックは、半導体ウエハ又はマイクロ電子デバイス基板などのワークピースを定位置に保持して、ワークピースの表面にプロセスを実行する。特に、静電チャックは、ワークピースとチャックとの間に静電吸着力を生成することによって、ワークピースをチャックの上面に固定する。電圧がチャック内に含有される電極に印加されて、ワークピース及びチャックに反対の極性の電荷を誘起する。
【0003】
チャックは、チャックが働くことを可能にする、又は性能を改善する様々な構造、デバイス、及び設計を含む。一般に、チャックは、ワークピースを支持する平坦な上面と、チャック及び支持されたワークピースの静電荷を制御するための電極、導電性コーティング、及び接地接続部などの電子部品と、チャックに対するワークピースの位置を支持又は変更するために使用される測定プローブ及び可動ピンを含み得る様々な他の「デバイス」とを含む。
【0004】
いくつかのタイプの静電チャックアセンブリに含まれ得る任意選択の特徴部は、チャックの上面(「基板支持面」)の導電層である。導電層は、ワークピースの底面に接触し、それによってワークピースと電気接地との間の電気的接続を提供する。ワークピースの処理中、ワークピースに静電荷が誘起される。処理ステップが完了した後に電荷が残り、チャックとワークピースとの間に残留静電吸着を引き起こし、そして、チャックからワークピースを所望により取り外す(例えば、持ち上げる)ときに、処理後にワークピースがチャックに「粘着」する可能性がある。導電層は、チャックに対してワークピースに蓄積し得る残留静電荷を散逸させて、チャックからのワークピースの取り外しを容易にするために使用することができる。
【0005】
チャックの別の典型的な特徴部は、チャックの上面の上方に非常に短い距離だけ延在して、ワークピースをチャック表面の上方の短い距離で支持し、ワークピースの下面とチャックの上面との間に空間を形成する小さな突起のパターンである。
【0006】
静電チャックのさらに別の典型的な特徴部は、処理ステップの間又は後にワークピースから熱を除去するために、冷却ガスがチャックを通ってチャックの上面に、かつ上面とワークピースとの間の空間に流れることを可能にする冷却システムである。ワークピースは、半導体処理ステップにおいてチャックによって支持されている間に温度上昇を経験する可能性がある。冷却システム及び冷却ガスは、ワークピースから熱を除去し、ワークピースの温度を制御するのに有用である場合がある。
【発明の概要】
【0007】
静電チャックを使用してワークピースを処理するステップの後、ワークピースをチャックの上面から持ち上げることによってワークピースを取り外す必要がある。しかしながら、処理ステップを完了した後、様々な力がチャックに対してワークピースに作用し続ける可能性がある。静電気力がワークピース内に存在し続け、ワークピースのチャックへの残留吸着を引き起こす可能性がある。また、ワークピースの上面とワークピースの下面との間に圧力差が存在する可能性がある。ワークピース上面は、典型的にはほぼ真空圧力(1又は2Torr未満)である処理チャンバの内部に曝される。ワークピースの下面は、静電チャックの上面より上の空間(「ガス流空間」と呼ばれることもある)に曝され、この空間は、典型的には、処理ステップの終了時にその空間に含有される冷却ガスの存在のためにわずかに高い圧力(例えば、最大50Torr)にある。静電気力又は圧力の差は、例えばワークピースをチャックから持ち上げることによってワークピースがチャックから取り外されるときに、ワークピースの急激な移動(例えば、「バウンシング」)を引き起こす可能性がある。
【0008】
チャックとワークピースとの間の残留静電気力を排除するために、静電チャックは、ワークピースから残留静電荷を迅速に除去する電荷散逸特徴部を有することができる。この特徴部は、電気接地への接続部を有する、チャックの上面に導電性コーティングを含む。
【0009】
圧力差の影響を低減するために、ワークピースをチャックから取り外す前に、ワークピースの下方の空間に含有される冷却ガスの量を、典型的には、チャックの周囲のガス流空間から逃がすことができる。このプロセスは、残留冷却ガスの「通気」又は「ブリードアウト」と呼ばれることがある。しかしながら、ガス流空間の寸法が非常に小さく、圧力差が非常に小さいため、通気ステップはゆっくりと行われる。現在の静電チャック設計は、圧力差を通気によって実質的に等しくするために比較的長い期間(「通気期間」)、例えば2、3秒から数秒(from a few to several seconds)の範囲の通気期間を必要とする可能性がある。この時間量は、プロセス全体を減速させることによって半導体製造ステップ又はプロセスのスループットに影響を及ぼすのに十分な長さであると考えられる。通気期間の時間の長さを大幅に短縮することは、プロセスの効率及びスループットを改善する方法であろう。
【0010】
本出願人は、静電チャックの設計を研究して、残留冷却ガスをワークピースの下方から排気するのに必要な時間量を短縮して、処理ステップ後にワークピースをチャックからより早く取り外すことを可能にする新しい設計を検討した。出願人は、チャックの周囲から離れて位置することが多い、ワークピースの下方の比較的大きな開放空間に含有されるガスが、逃げるのが非常に遅くなり得ることを推測した。これらのより大きな開放空間は、使用中にチャックの動作を実行する静電チャックの様々な「デバイス」のいずれかを収容するチャックの開放部分(別名「開口部」又は「通路」)である。デバイスの例には、センサ(例えば、温度センサ、圧力センサ、他の電子センサ)、チャックによって支持されたワークピースを上昇又は下降させるように機能する垂直移動可能ピン、接地接続部(例えば、「グランドピン」)などの電子構造などが含まれる。そのような各デバイスは、ベースの開口部を通って垂直に延在する。開口部は、通常、デバイスによって充填されない開口部の上側部分に空間の開放容積を含む。「ポケット」と呼ばれることもある開口部内の非充填空間は、処理ステップ後、低圧の残留冷却ガスを含有する。その残留冷却ガスは、通気ステップ中にワークピースの下方の空間から逃げるのが遅くなる可能性がある。
【0011】
本明細書によれば、出願人は、静電チャックアセンブリのデバイスを含有する、静電チャックのベース層の開口部に接続するガス流導管を含む冷却システムを含む静電チャック構造を特定した。導管と開口部との間のガス流システムにおける接続は、通気期間の時間量を短縮するための、通気ステップ中のガス流の改善を含む、ガス流システムの空間の間のガス流の改善を可能にする。
【0012】
一態様では、本開示は静電チャックアセンブリに関する。静電チャックアセンブリは、ベース層を含み、ベース層を含む静電チャックアセンブリの使用を含み、ベース層は、ベース層上面及びベース層下面;ベース層を通って延在し、静電チャックアセンブリの動作を実行するデバイスの一部を含有するように適合されたベース層デバイス開口部;ベース層の領域にわたって水平に延在するガス流導管であって、ベース層デバイス開口部と接続する導管セグメントを備える、ガス流導管;並びにベース層に入り、ガス流導管に接続するガス流入口を含む。
【0013】
別の態様では、本開示は、ワークピースを処理する方法に関する。本方法は、ベース層を含む静電チャックアセンブリの使用を含み、ベース層は、ベース層上面及びベース層下面;ベース層を通って延在し、静電チャックアセンブリの動作を実行するデバイスの一部を含有するように適合されたベース層デバイス開口部;ベースの領域にわたって水平に延在するガス流導管であって、ベース層デバイス開口部と接続する導管セグメントを備える、ガス流導管;並びにベースに入り、ガス流導管に接続するガス流入口を含む。アセンブリはまた、ベース層の上に配置されたセラミック層を含む。セラミック層は、セラミック層上面と、セラミック層下面と、セラミック層下面とセラミック層上面との間に延在する複数のガス流通気孔であって、ガス流導管と流体連通する、ガス流通気孔と、セラミック層を通って延在し、ベース層デバイス開口部に接続され、デバイスの一部を含有するように適合されたセラミック層デバイス開口部とを含む。本方法は、セラミック層上面上にワークピースを支持することと、ガスをガス流入口に流入させ、ガス流導管を通して流すこととをさらに含む。
【0014】
本明細書で使用される場合、「上方(above)」、「下方(below)」、「上部(top)」、「下部(bottom)」、「上側(upper)」、「下側(lower)」、「垂直(vertical)」、及び「水平(horizontal)」という用語は、これらの用語の従来の意味と一致し、含まれる図の主題を説明するときのこれらの用語の使用と一致する意味を有する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1A】従来技術の静電チャックアセンブリの側面断面概略図である。
【
図1B】静電チャックアセンブリの従来技術のベースの上面図である。
【
図2A】本明細書の静電チャックアセンブリの側面断面概略図である。
【
図2B】本明細書に記載される静電チャックアセンブリのベースの上面図である。
【
図3A】記載される方法の例示的なステップを示す図である。
【
図3B】記載される方法の例示的なステップを示す図である。
【
図3C】記載される方法の例示的なステップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の説明は、静電チャック(別名「チャック」)として有用な新規かつ本発明のアセンブリ、その前駆体、及び関連する方法に関する。新規アセンブリは、新規ガス流システムを含む。ガス流システムは、チャックから熱を除去して、ワークピースを処理するステップの間又は後に、チャック又はチャックによって支持されたワークピースの温度に影響を与える、又は温度を制御するための冷却システムとして使用することができる。
【0017】
記載されるチャックは、前駆体又はその一部を含む静電チャックアセンブリを形成するために互いに組み立てられた複数の異なる層を含む多層構造とすることができる。アセンブリは、静電チャックアセンブリに典型的で、処理中にチャックがワークピース(例えば、半導体基板、マイクロ電子デバイス、半導体ウエハ、それらの前駆体)を支持することを可能にする様々な特徴部を含み、静電吸着力が、チャックの上面でワークピースを定位置に保持する。静電チャックに用いられる例示的なワークピースには、半導体ウエハ、フラットスクリーンディスプレイ、太陽電池、レチクル、フォトマスクなどが含まれる。ワークピースは、直径100ミリメートルの円形ウエハ、直径200ミリメートルのウエハ、直径300ミリメートルのウエハ、又は直径450ミリメートルのウエハの面積以上の面積を有してもよい。
【0018】
チャックは、処理中にワークピースを支持するように適合された上面(「ワークピース支持面」)を含む。上面は、典型的には、円周部を画定し、表面及び多層チャックの両方の直径も画定する円形縁部を有する円形の表面領域を有する。
【0019】
チャックはまた、チャックが機能するために必要又は任意選択であるいくつかの他の層、デバイス、構造、又は特徴部を含む。これらには、チャックとワークピースとの間に静電吸着を生成して、処理中にワークピースを定位置に保持する電極層、接地層などの接地デバイスと、処理ステップ中に圧力、温度、又は電気的特性を測定するための測定装置、及び突起又は導電性表面コーティングなどの表面構造などが含まれる。
【0020】
多層構造の1つの層は、アセンブリの上側部分にあるセラミック層(別名、誘電体層)である。セラミック層は、アセンブリの最上層であってもよく、そして、任意選択でセラミック層の上面に設置され得る導電性コーティングや突起など以外のチャックの上面を含んでもよい。上面の導電性コーティングは、同様に多層アセンブリに含まれる任意選択の接地層や接地ピンなどを介して電気接地に接続することができる。セラミック層は、とりわけ、アルミナ、窒化アルミニウム、石英、又はSiO2(ガラス)などの有用なセラミック材料で作製することができる。セラミック層は、単一の(一体的な)材料層で作製されてもよく、又は代替的に、所望により、2種以上の異なる材料、例えば異なる材料の複数の層で作製されてもよい。セラミック層(セラミック材料の1つ又は複数の層を有する)の合計厚さは、任意の有効厚さ、例えば1~10ミリメートル、例えば1~5ミリメートルの範囲の厚さとすることができる。
【0021】
セラミック層は、とりわけ、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、ステンレス鋼、アルミナなどのセラミック、金属マトリックス複合材などの、典型的には金属から作製されたベース層(略して「ベース」)によって下方で支持される。
【0022】
典型的には、セラミック層とベースとの間には、接合層(例えば、ポリマー接着剤)、電極、接地層、電極及び他の層が電気的に機能することを可能にする絶縁層、又は追加の回路のうちの1つ又は複数がある。
【0023】
アセンブリは、アセンブリに対して垂直に延在し、アセンブリの1つ又は複数の層を通って垂直に形成された開口部(「通路」とも呼ばれる)を通過する1つ又は複数のデバイスを含む。アセンブリを通る開口部には、典型的には、セラミック層の垂直開口部によって画定される部分と、ベースの垂直開口部によって画定される整列部分と、デバイスの位置においてベースとセラミック層との間に存在する任意の他の層を通過する整列開口部とを含む。デバイス(例えば、下側部分)の一部は、ベースの開口部によって画定される開口部の部分に含有され、デバイス(例えば、上側部分)の一部は、セラミック層の開口部によって画定される開口部の部分に含有される。デバイス又はデバイスの一部は、開口部又は開口部の一部の空間を完全に充填するサイズ及び形状の特徴部を有してもよく、例えば、デバイスの断面サイズ及び形状は、開口部のサイズ及び形状と同じであってもよい。しかしながら、一般に、デバイスは、開口部のいくらかの空間を充填せずに残しながら、開口部内に嵌合するサイズ又は形状を有してもよい。この空間は、開口部の「非充填部分」又は「ポケット」と呼ばれる場合がある。
【0024】
アセンブリはまた、チャックによって支持されたワークピースとの熱接触を含むように、冷却ガスをアセンブリを通して循環させ、冷却ガスが支持されたワークピースから熱エネルギーを除去することを可能にする冷却システム(又は、より一般的には「ガス流システム」)を含む。ガス流システムは、ベースに形成され、垂直に(例えば、上から、「上面図」から)見て、ベースの領域に対して水平に延在するガス流導管を含む。ガス流システムはまた、冷却ガスがベースに、典型的にはベースの下面に入ることを可能にするガス流入口をベース内に含む。ガス流入口は、ベースに形成されたガス流導管と接続する。セラミック層がベース層の上方に配置された状態で、ベースのガス流導管は、セラミック層内に形成され、セラミック層を通過する複数のガス流通気孔に接続する。これらのガス流通気孔は、セラミック層の下面から垂直にセラミック層の上面まで通過して、冷却ガスがベースのガス流導管からガス流通気孔を通ってセラミック層の上面に流れることを可能にする。
【0025】
ベースの一部であるガス流導管又はその一部は、ベースの任意の有用な位置に、かつベースの領域に対して任意の有用なパターンであってもよい。有用なガス流導管の一例は、ベースの上面に、例えばベースの上面でベースの材料を除去することによって形成されたトレンチ又は「チャネル」の形態で形成され、表面の下方でベースの厚さ内に延在する深さを有する導管とすることができる。チャネルの形態のガス流導管は、表面において、かつ表面の下方の深さまで、ベースの上面に位置する。典型的には、チャネルの形態のガス流導管は、ベース上面で少量のベースの材料を浅い深さまで除去することによって表面に形成された、複数のセグメント化された細長い三次元開口部又は「溝」のパターンを含むことができる。
【0026】
ガス流導管は、ベースの表面に対して(垂直に見て)水平に延在する複数の接続された導管セグメントのパターンとして形成することができ、パターンは、導管を介してベースの領域にわたって冷却ガスを分配して、セラミック層のガス流通気孔に冷却ガスを分配するのに有効である。ガス流導管セグメントの1つの例示的なパターンは、円形ベースの中心に中心を有する1つ又は複数の円形セグメントと、各々が円形セグメントと円形セグメントの内側、すなわちベースの中心により近い位置との間に延在する、1つ又は複数のほぼ直線状又は直線状の「スポーク」セグメントとを含む「スポークアンドホイール」パターン又はその近似である。
【0027】
チャネルは、チャネル底部及びチャネル側壁(断面において湾曲、直線状、又は他の形状のいずれか、又はそのように形成され得る)における、並びにベース上面の平面による上側領域におけるベースの構造によって画定される。ベースが多層静電チャックアセンブリのベース層として組み立てられると、チャネルの上側領域は、ベースの上に位置する隣接する層の下側平面によって、例えば、接着接合層を含み得るセラミック層の下側平面によって覆われる。ガス流導管のこの例では、上側隣接層の下側平面は、導管の上側領域を画定する。
【0028】
チャネル深さは、チャネルを通る冷却ガスの所望の流れを可能にするのに有用な任意のもの、例えば0.5~2ミリメートルの範囲の深さであってもよい。チャネルの幅寸法は、チャネルを通る冷却ガスの所望の流れを可能にするのに有用な任意の幅、例えば0.5~2ミリメートルの範囲の深さであってもよい。
【0029】
代替的に、上側隣接層によって覆われた露出開口部を含むベースの表面にあるチャネルの形態のガス流導管の代わりに、ガス流導管をベース内に封入することができる。封入されたガス流導管は、ガス流導管の位置(パターン)及びサイズに関してガス流チャネルとそれ以外は同様であってもよいが、上面ではなくベースの表面の下方に位置することができる。
【0030】
2つの異なる多層チャックアセンブリ設計の例が、
図1A及び
図2Aに概略的に側面断面図で示されている。各アセンブリ100は、水平に延在するベース110と、水平に延在するセラミック層120とを含む。他の任意選択の層又は構造、例えば、とりわけ、接着剤(「接合」)層、電極層、接地層、上面の導電性コーティング又は突起も含まれ得るが、図示されていない。
【0031】
ガス流システムは、アセンブリを通って延在し、ガス流導管132に接続されたガス流入口130を含み、各々はベース110の一部として形成されている。ガス流導管132は、図示のように、ベース110の上面112にあるガス流チャネルの形態である。(代替の実施形態では、ガス流導管は、表面112の下方に位置してもよい。)ガス流導管132は、ベース110の領域にわたって水平に延在し、セラミック層120に形成された垂直ガス流通気孔124に接続する。セラミック層120の上面126は、突起(図示せず)を含有し、任意選択で、チャックアセンブリの性能を向上させるための、導電層(図示せず)などの他の表面特徴部を含有してもよい。ワークピース(例えば、シリコンウエハ)150は、上面126によって支持され、突起(図示せず)によって上面126との接触から分離される。ガス流空間128は、ウエハ150の下面とセラミック層120の上面126との間に位置し、セラミック層120のガス流通気孔124に接続される。
【0032】
使用中、冷却ガスは、ベース110の下方からガス流入口130に入り、ベース110のガス流導管132を通過し、次いで垂直ガス流通気孔124に入ることができる。次いで、冷却ガスは、ガス流通気孔124からガス流空間128に流入し、ワークピース150に接触する。所望により、冷却ガスは逆方向に流れることもできる。
【0033】
さらに
図1A及び
図2Aを参照すると、デバイス開口部140は、ベース110を通って垂直に延在する下側デバイス開口部分142と、セラミック層120を通って垂直に延在する上側デバイス開口部分144とを含む。デバイス152(本明細書に記載)は、開口部140内に位置する。上側デバイス開口部144内に位置するデバイス152の少なくとも上側部分は、通路の全容積を完全には充填しない形状を有する。ワークピース150がアセンブリ100の上面によって支持されているとき、開口部140とデバイス152の表面との間、及びワークピース150の下面の下方に開放空間(非充填空間又は「ポケット」)134が存在する。
【0034】
特に
図1Aを参照すると、アセンブリ100は、ガス流導管132から隔離され、ガス流導管132に直接接続されていないポケット134を含む。ベース110のガス流導管132は、開口部140(及びポケット134)に直接接続しない、すなわちベースの位置で接続しない。開口部140(及びポケット134)と導管132との間の接続は、ガスが導管132からセラミック層120のガス流通気孔124を通って流れ、次いでガス流空間128を通って開口部140に到達することを必要とする間接的な接続経路である。
図1Bは、アセンブリ100のベース110の上面図(すなわち、セラミック層120及びワークピース150が取り外された、1Aのアセンブリ100の上面図)であり、
図1Aのベース110のガス流導管132がベースの位置で開口部140に直接接続しないことも示す。
図1Bに示すように、ベース110は、ベース上面112と、デバイス開口部140(プローブ152は図示せず)と、ガス流導管132とを含む。表面112又はその下方に位置するガス流導管132は、円形セグメント132(b)と、ベース110のほぼ中心の位置から円形セグメント132(b)まで延在する「スポーク」セグメント132(a)とを含む、複数の接続されたセグメントを含む。
図1Aのアセンブリ100は、ガス流導管132と開口部140との間の直接接続を含まないため、
図1Aのアセンブリ100は、本開示のアセンブリ又はベースの例ではない。
【0035】
本明細書で上述したように、「ポケット」と呼ばれることもある、
図1A及び
図1Bの開口部140などの、通路内の非充填空間は、チャックアセンブリによって支持されたワークピースで実行される処理ステップ後に残留冷却ガスを含有する。その残留ガスは、通気ステップ中にガス流システムから逃げるのが遅くなる可能性があり、その結果、ワークピースがチャックから所望により取り外されるときにワークピースの上面と下面との間に圧力差が生じる。本開示の例示的なアセンブリによれば、
図2Aのアセンブリ100などのベースアセンブリは、ベース110のガス流導管132と通路144との間の直接接続(例えば、導管セグメント132(c)の形態)を含み、すなわち、導管132は、ベース110の位置で通路144に直接接続する。
【0036】
図2Bは、
図2Aのアセンブリ100のベース110の上面図であり、ベース110のガス流導管132がベースの位置で通路144に直接接続することも示す。
図2Bは、ワークピース150及びセラミック層120が存在しないベース110を示す。
図2Bに示すように、ベース110は、ベース上面112と、デバイス開口部140(プローブ152は図示せず)と、ガス流導管132とを含む。表面112又はその下方に位置するガス流導管132は、円形セグメント132(b)と、ベース110の領域の中心から円形セグメント132(b)まで延在する「スポーク」セグメント132(a)と、デバイス開口部140のうちの1つに隣接し、それと流体連通するセグメント132(c)とを含む、複数の接続されたセグメントを含む。
図2Bに示すように、ガス流入口130は、スポークセグメント132(a)のうちの1つの内部で、アセンブリの領域の中心付近に位置する。代替的に、ガス流入口130は、デバイス開口部140の一部としてセグメント132(c)に、又は円形セグメント132(b)の一部としてなど、所望に応じて異なる位置にあってもよい。
【0037】
図2A及び
図2Bのアセンブリ100は、使用中に、冷却ガスがベース120の導管132からポケット134を通って、ガス流空間128に直接流れることができるように適合されている。デバイス開口部140(ポケット134を含む)を通る流れに対する抵抗が低減された、冷却ガスの流れの改善がもたらされ、一般に望ましい場合がある。しかしながら、より具体的な潜在的な利点として、導管132とポケット134との間に直接冷却ガスの流れを可能にするガス流導管はまた、ポケット134の通気を改善することができ、好ましくは、デバイス100のガス流システムから残留冷却ガスを通気するステップに必要な時間量を短縮することができる。
【0038】
ポケット134は、現在の静電チャックアセンブリ設計では通気ステップ中にガス流空間128から非常にゆっくりと放出される、ある量の残留冷却ガスを含有することになる。本出願人の新しい設計によれば、処理ステップ後にポケット134内に存在する残留冷却ガスは、チャックのガス流システムから導管132及び入口130を通ってより迅速に放出することができる。通気ステップ中にガス流空間128のみを通って流れる残留ガス(最終的にアセンブリ100の周囲から放出される)に加えて、又はその代わりに、残留冷却ガスは、代替的に又は追加的に、ガス流入口130(ここではガス流出口として機能する)を通過することによって、導管132を通って流れ、ベース110を出ることができる。結果として、代替のガス流システム又は導管設計を含むチャックを使用する場合、具体的には、
図2A、
図2B、
図3A、
図3B、及び
図3Cに示すような、デバイス開口部に直接接続する導管セグメントを含まないガス流システム設計を含むチャックを使用する場合、必要とされる通気期間に関して、通気期間を短縮することができる。
【0039】
記載されるチャックアセンブリは、静電チャックの使用を伴う様々な公知の処理ステップのいずれかを使用してワークピースを処理するのに有用な機器及びプロセスで使用することができる。記載されるチャック及び関連する方法は、半導体ウエハ処理に特に有用であり得るが、他のプロセスにも使用することができる。静電チャックが使用され得る機器及びシステムの例には、ビームラインイオン注入装置、プラズマドーピングイオン注入装置、プラズマ浸漬イオン注入システム、フラッドイオン注入装置、集束プラズマシステム、プラズマシースを変調するシステム、エッチングシステム、光学ベースの処理システム、及び化学蒸着システムが含まれる。本明細書に記載の様々な静電チャックアセンブリは、ウエハ処理システムの一部としての静電チャックシステム環境において印加電圧源(AC又はDC)で動作するように構成される。
【0040】
記載される静電チャックアセンブリを含有するシステム又は機器を使用する例示的な方法によれば、半導体ウエハなどのワークピースが、静電チャックの上面で支持される。チャックアセンブリの電極を帯電させて、チャックとワークピースとの間に静電吸着を生成する。
図3A(
図2Aと同じ数字表示を用いる)を参照すると、例示的なチャックアセンブリ100は、ワークピース150がチャック上面に吸着されるように作動する電極(図示せず)を含む。ワークピース150に対して、粒子又はイオン170(例えば、イオン注入のため)をワークピース150の上面に向けて加速するステップなどのプロセスが実行される。効率的な注入又は別の種類の処理を可能にするために、チャック100及びワークピース150を含有する処理チャンバ内の空間は、真空圧力であってもよい。例えば、ワークピース150の上面の圧力は、5、3、2、又は1Torr未満であってもよい。
【0041】
処理ステップにより、ワークピース150の温度が上昇する。ワークピース150から熱を除去するために、冷却ガス160をガス流入口130に流入させる。冷却ガス160は、導管132を通過して通気孔124に到達し、別個にポケット134に到達する。次いで、冷却ガス160は、通気孔124及びポケット134を通ってガス流空間128に流入し、ワークピース150の下面に接触する。冷却ガス160は、空気、窒素、アルゴン、又は別の不活性ガスなどの任意の有用なガスであってもよい。冷却ガスの圧力及び流量は、ワークピース150の温度を所望のレベルに制御するのに有効であってもよい。ワークピースの温度は、ワークピースのタイプ及びワークピースに対して実行されているプロセスのタイプを含む要因に依存する場合がある。一般に、様々なワークピースは摂氏-100~600度の範囲であり得る温度で、様々な製造ステップで処理することができる。特定の基板上で実行される特定のタイプのプロセスは、より狭い温度範囲にわたって実行されてもよい。例えば、半導体ウエハのイオン注入プロセスは、摂氏-30~100度の範囲の温度を有するワークピースに対して実行することができる。
【0042】
ガス流空間128内の冷却ガス160の例示的な圧力は、5~50Torr、例えば10~30Torrの範囲であってもよい。ガス流空間128を通過した後、冷却ガス160は、矢印162で示すように、アセンブリ100の周囲で逃げる。
【0043】
処理ステップが完了し、加速された粒子又はイオン170の流れが停止した後、冷却ガス160の流れも停止する(
図3Bを参照)。冷却ガス160の残留量は、ガス流空間128、ポケット134、導管132、及び入口130を含むガス流システム内に約50Torrまでの圧力で残留し、残留静電荷により、ワークピース150はチャックアセンブリ100に吸着され続ける。最終的なステップは、チャックアセンブリ100からワークピース150を取り外すことである。しかし、ワークピース150を取り外す前に、冷却ガス160がガス流空間128、ポケット134、導管132、及び入口130から逃げる時間量が許容される。
図3A、
図3B、及び
図3C(並びに
図2A及び
図2B)のアセンブリ設計によれば、冷却ガス160は、矢印162で示すように、アセンブリ100の周囲のポケット134から逃げることができ、直接導管132を通って入口130へと逃げることもできる。残留冷却ガス160の量は、ポケット134を導管132に直接接続する、セグメント132(c)を含まない設計と比較して、ガス流導管132のセグメント132(c)を通過することによってより迅速に逃げることができる。
【0044】
一定量の冷却ガス160がアセンブリ100のガス流システムから逃げることを可能にする所望の時間量の後に、
図3Cの矢印172によって示されるように、ワークピース150をアセンブリ100から取り外す、例えば持ち上げて離すことができる。
【0045】
第1の態様では、静電チャックアセンブリはベース層を備え、ベース層は、ベース層上面及びベース層下面;ベース層を通って延在し、静電チャックアセンブリの動作を実行するデバイスの一部を含有するように適合されたベース層デバイス開口部;ベース層の領域にわたって水平に延在するガス流導管であって、ベース層デバイス開口部と接続する導管セグメントを備える、ガス流導管;並びにベース層に入り、ガス流導管に接続するガス流入口を含む。
【0046】
ガス流導管は、ベース層の上面にチャネルを備える、第1の態様に記載の第2の態様。
【0047】
ベース層の上方に配置されたセラミック層をさらに備え、セラミック層は、セラミック層上面と、セラミック層下面と、セラミック層下面とセラミック層上面との間に延在する複数のガス流通気孔であって、ガス流導管と流体連通する、ガス流通気孔と、セラミック層を通って延在し、ベース層デバイス開口部に接続され、デバイスの一部を含有するように適合されたセラミック層デバイス開口部とを備える、前記態様のいずれかに記載の第3の態様。
【0048】
セラミック層上面の上方でワークピースを支持し、ワークピースの下面とセラミック層上面との間にガス流層を形成するように適合されたエンボスを、セラミック層上面にさらに備える、前記態様のいずれかに記載の第4の態様。
【0049】
ガス流導管は、円形導管セグメントと、円形導管セグメントに接続された複数の半径方向導管セグメントとを備える、前記態様のいずれかに記載の第5の態様。
【0050】
デバイスは、移動を実行し、状態に影響を及ぼし、又は測定を実行するように適合される、前記態様のいずれかに記載の第6の態様。
【0051】
デバイスは測定デバイスである、前記態様のいずれかに記載の第7の態様。
【0052】
デバイスは可動プローブである、第1から第6の態様のいずれかに記載の第8の態様。
【0053】
ガス流導管は、円形導管セグメントと、円形導管セグメントに接続された複数の半径方向導管セグメントとを備え、ベース層は、ベース層を通る少なくとも2つのベース層デバイス開口部を含み、各ベース層デバイス開口部は、可動プローブを含有し、少なくとも2つの半径方向導管セグメントの各々は、ベース層デバイス開口部のうちの1つに接続する、前記態様のいずれかに記載の第9の態様。
【0054】
ガス流導管は、ベース層デバイス開口部の周囲に延在するガス流導管セグメントを備える、前記態様のいずれかに記載の第10の態様。
【0055】
第11の態様では、ワークピースを処理する方法は、静電チャックアセンブリ上に、ワークピースを支持することであって、静電チャックアセンブリは、ベース層であって、ベース層上面及びベース層下面、ベース層を通って延在し、静電チャックアセンブリの動作を実行するデバイスの一部を含有するように適合されたベース層デバイス開口部、ベースの領域にわたって水平に延在するガス流導管であって、ベース層デバイス開口部と接続する導管セグメントを備える、ガス流導管、並びにベース内に入り、ガス流導管に接続されたガス流入口を備えるベース層と、ベース層の上方に配置されたセラミック層であって、セラミック層上面、セラミック層下面、セラミック層下面とセラミック層上面との間に延在し、ガス流導管と流体連通する複数のガス流通気孔、及びセラミック層を通って延在し、ベース層デバイス開口部に接続され、デバイスの一部を含有するように適合されたセラミック層デバイス開口部を備える、セラミック層とを備え、ワークピースは、セラミック層上面で支持される、支持することと、ガスをガス流入口に流入させ、ガス流導管を通過させることとを含む。
【0056】
静電チャックは電極を備え、方法は、ワークピースを静電チャックアセンブリに静電吸着させるために、ワークピースに電荷を生成し、電極に反対の電荷を生成することを含む、第11の態様に記載の第12の態様。
【0057】
第11又は第12の態様に記載の第13の態様は、ワークピースに向けてイオンを加速させ、ワークピースの表面にイオンを注入させることをさらに含む。
【0058】
第11から第13の態様のいずれかに記載の第14の態様は、ワークピースの温度を摂氏-30~100度の範囲に維持することをさらに含む。
【0059】
第11から第14の態様のいずれかに記載の第15の態様は、ガス流入口に入るガス流を停止することと、ガス流導管内の残留ガスをガス流導管から通気期間の間通気させることと、通気期間の後に、セラミック層上面からワークピースを取り外すこととをさらに含む。
【0060】
通気期間が2秒未満である、第15の態様に記載の第16の態様。