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特許7555842半導体プロセスモジュールからin-situで消耗部品を取り出して交換するためのシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-13
(45)【発行日】2024-09-25
(54)【発明の名称】半導体プロセスモジュールからin-situで消耗部品を取り出して交換するためのシステム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20240917BHJP
【FI】
H01L21/68 A
【請求項の数】 13
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021021594
(22)【出願日】2021-02-15
(62)【分割の表示】P 2016054583の分割
【原出願日】2016-03-18
(65)【公開番号】P2021077916
(43)【公開日】2021-05-20
【審査請求日】2021-03-17
【審判番号】
【審判請求日】2023-06-06
(31)【優先権主張番号】14/920,090
(32)【優先日】2015-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デビッド・ディー.・トラッセル
(72)【発明者】
【氏名】アラン・ジェイ.・ミラー
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ダウガティ
(72)【発明者】
【氏名】アレックス・パターソン
【合議体】
【審判長】小宮 慎司
【審判官】河本 充雄
【審判官】松永 稔
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-216614(JP,A)
【文献】特開2011-054933(JP,A)
【文献】特開平8-100260(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L21/677
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラスタツールアセンブリであって、
第1のロボットを含む真空移送モジュールと、
前記真空移送モジュールに結合された複数のプロセスモジュールと、
第2のロボットを含む大気圧移送モジュールであって、ロードロックチャンバを介して前記真空移送モジュールに結合された大気圧移送モジュールと、
前記大気圧移送モジュールに結合されたウエハローダと、
前記大気圧移送モジュールに結合された交換ステーションであって、前記複数のプロセスモジュールの1つ以上において用いられる複数の消耗部品を保持するための複数の区画を含む部品バッファを含む交換ステーションと、
前記交換ステーションと前記大気圧移送モジュールとの間に結合された遮断弁と、を備え、
前記第2のロボットは、前記複数のプロセスモジュールで処理するためのウエハを取り出すために、または、前記複数のプロセスモジュールで処理された前記ウエハを収容するために、前記ウエハローダにアクセスするように構成され、
前記第1のロボットは、前記複数のプロセスモジュールからの前記ウエハの供給または取り出しを扱うように構成され、
前記第2のロボットは、前記複数のプロセスモジュールの1つ以上に装着するための消耗部品を取り出すために、または、前記複数のプロセスモジュールの前記1つ以上から取り出された消耗部品を収容するために、前記交換ステーションの前記部品バッファにアクセスするように構成され、前記交換ステーションの前記部品バッファへのアクセスは、前記遮断弁を介して行われ、
前記ウエハローダ、前記複数のプロセスモジュールのうちの一つのプロセスモジュールとの間で前記ウエハを移動させるように構成された前記第1のロボットおよび前記第2のロボットのそれぞれのエンドエフェクタは、前記交換ステーションから、前記複数のプロセスモジュールの前記1つ以上への供給のために消耗部品を移動させるようにも構成され、
前記第1のロボットおよび前記第2のロボットのそれぞれの前記エンドエフェクタは、
前記ウエハローダから前記プロセスモジュール内の配置位置の前記ウエハ搬送および供給する間、前記ウエハローダから取り出されたときに定めされた前記ウエハの位置合わせをしないように構成され
前記部品バッファから前記プロセスモジュール内の装着位置の前記消耗部品搬送および供給時にする間、前記交換ステーションの前記部品バッファから取り出されたときに定められた前記消耗部品の位置合わせをしないように構成されている、クラスタツールアセンブリ
【請求項2】
請求項1に記載のクラスタツールアセンブリであって、
少なくとも1つの前記複数のプロセスモジュールは、前記複数の消耗部品のうちの1つを取り出し装着するためのリフトピンを含む、クラスタツールアセンブリ
【請求項3】
請求項1に記載のクラスタツールアセンブリであって、
前記交換ステーションは、前記大気圧移送モジュールの側面に結合されている、クラスタツールアセンブリ
【請求項4】
請求項1に記載のクラスタツールアセンブリであって、
前記ロードロックチャンバは、前記第1のロボットと前記第2のロボットとの間で扱われる前記複数の消耗部品のうちのいくつかのための交換場所を提供し、
前記第1のロボットの前記エンドエフェクタは、前記ロードロックチャンバと前記複数のプロセスモジュールのうちの1以上との間搬送および供給する間、前記消耗部品の位置合わせをしないクラスタツールアセンブリ
【請求項5】
請求項1に記載のクラスタツールアセンブリであって、
前記消耗部品は、前記複数のプロセスモジュールの前記1つ以上に収容されたウエハを取り巻くエッジリングである、クラスタツールアセンブリ
【請求項6】
請求項1に記載のクラスタツールアセンブリであって、さらに、
前記大気圧移送モジュール、前記真空移送モジュール、および前記交換ステーションに結合されたコントローラを含み、
前記コントローラは、前記消耗部品交換する間、前記第1のロボットおよび前記第2のロボットの動きを調整するように構成されている、クラスタツールアセンブリ
【請求項7】
請求項1に記載のクラスタツールアセンブリであって、
前記交換ステーションは、脱着式ユニットである、クラスタツールアセンブリ
【請求項8】
請求項1に記載のクラスタツールアセンブリであって、
前記交換ステーションは、前記ロードロックチャンバが配置されている側面とは異なる、前記大気圧移送モジュールの第1の側面または第2の側面に配置されている、クラスタツールアセンブリ
【請求項9】
クラスタツールアセンブリであって、
第1のロボットを含む真空移送モジュールと、
第2のロボットを含む大気圧移送モジュールと、
前記真空移送モジュールに結合された複数のプロセスモジュールと、
前記真空移送モジュールに結合された交換ステーションであって、前記複数のプロセスモジュールの1つ以上において用いられる複数の消耗部品を保持するための複数の区画を含む部品バッファを含む、交換ステーションと、
前記交換ステーションと前記真空移送モジュールとの間に結合された遮断弁と、
を備え、
前記第1のロボットは、前記複数のプロセスモジュールの1つ以上内での装着のために複数の消耗部品を取り出し、前記複数のプロセスモジュールの前記1つ以上から取り出された複数の消耗部品を保持するために、前記遮断弁を介して前記交換ステーションにアクセスするように構成されており、
ウエハローダと前記複数のプロセスモジュールのうちの一つのプロセスモジュールとの間でウエハを移動させるように構成された前記真空移送モジュールの前記第1のロボットのエンドエフェクタは、前記交換ステーションから、前記複数のプロセスモジュールの前記1つ以上内での装着のために消耗部品を移動させるようにも構成され、
前記大気圧移送モジュールの第1の側面は、ロードロックチャンバを介して前記真空移送モジュール結合され
前記大気圧移送モジュールの第2の側面は、ウエハローダに結合され、
前記大気圧移送モジュールの前記第2のロボットは、前記複数のプロセスモジュールの1以上で処理するための前記ウエハを取り出すために、または、前記複数のプロセスモジュールの前記1以上で処理されたウエハを収容するために、前記ウエハローダにアクセスするように構成されており、
前記第1のロボットおよび前記第2のロボットのそれぞれの前記エンドエフェクタは、
前記ウエハローダから前記プロセスモジュール内の配置位置へ前記ウエハを搬送および供給する間、前記ウエハローダから取り出されたときに定めされた前記ウエハの位置合わせをしないように構成されており、
前記部品バッファから前記1以上のプロセスモジュール内の装着位置へ前記消耗部品を搬送および供給する間、前記交換ステーションの前記部品バッファから取り出されたときに定められた前記消耗部品の位置合わせをしないように構成されている、クラスタツールアセンブリ
【請求項10】
請求項に記載のクラスタツールアセンブリであって、さらに、
前記真空移送モジュール、前記交換ステーション、および前記複数のプロセスモジュールの前記1つ以上に結合されたコントローラを含み、
前記コントローラは、前記消耗部品交換する間、前記第1のロボットの動きを調整するように構成されている、クラスタツールアセンブリ
【請求項11】
請求項に記載のクラスタツールアセンブリであって、
前記ロードロックチャンバは、前記大気圧移送モジュールと前記真空移送モジュールとの間で扱われる前記複数のウエハのための交換場所を提供する、クラスタツールアセンブリ
【請求項12】
請求項に記載のクラスタツールアセンブリであって、
前記コントローラは、さらに、前記大気圧移送モジュールに結合され、処理のための前記ウエハ移動する間、前記第1のロボットおよび前記第2のロボットの動きを調整するように構成されている、クラスタツールアセンブリ
【請求項13】
請求項に記載のクラスタツールアセンブリであって、
前記消耗部品は、前記複数のプロセスモジュールの前記1つ以上に収容されたウエハを取り巻くエッジリングである、クラスタツールアセンブリ
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、半導体ウエハの製造に使用されるクラスタツールアセンブリに関し、より具体的には、クラスタツールアセンブリ内に配置されたプロセスモジュール内の消耗部品の取り出し及び交換を可能にするクラスタツールアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハを作成するための製造プロセスで使用される代表的なクラスタツールアセンブリは、洗浄動作、蒸着、エッチング動作、すすぎ動作、乾燥動作などの特定の製造動作を実施するためにそれぞれ使用される1つ以上のプロセスモジュールを含む。これらの動作を実施するために使用される化学剤及び/又は処理条件は、プロセスモジュール内の過酷な条件に常に曝されるプロセスモジュールのハードウェアコンポーネントの幾つかを損傷させる。損傷されたこれらのハードウェアコンポーネントは、プロセスモジュール内のその他のハードウェアコンポーネントがこれらの過酷な条件に曝さないようにするために、及び半導体ウエハの品質を保証するために、迅速に交換される必要がある。例えば、プロセスモジュール内で半導体ウエハに隣接して配置されるエッジリングは、その場所と、プロセスモジュール内で生成されてエッチング動作に使用されるプラズマからのイオン衝撃に継続的に曝されることとが原因で、頻繁に損傷を受ける恐れがある。損傷されたエッジリングは、その下にあるチャックなどのハードウェアコンポーネントを過酷なプロセス条件に曝さないようにするために、迅速に交換される必要がある。交換が可能なハードウェアコンポーネントは、本明細書では消耗部品と呼ばれる。
【0003】
損傷された消耗部品を交換する現行のプロセスは、一連の手順を実施するために、熟練の保守技術員を必要とする。技術員は、クラスタツールアセンブリをオフラインにし、毒性残留物への暴露を回避するためにクラスタツールアセンブリをポンプで排気し/パージし、クラスタツールを開き、損傷された消耗部品を取り出して、新しい消耗部品と交換する必要がある。損傷された部品が交換されたら、技術員は、クラスタツールを洗浄し、クラスタツールアセンブリをポンプで真空に排気し、クラスタツールアセンブリをウエハ処理に備えて調節しなければならない。場合によっては、この調節は、プロセス動作の質を保証するために、半導体ウエハに対してテストプロセスを実行し、半導体ウエハの断面を捉えて解析することによってクラスタツールアセンブリを適格化することを伴うだろう。損傷された消耗部品の交換は、クラスタツールアセンブリをかなり長い時間にわたってオフラインにすることを要する非常に複雑で且つ時間のかかかるプロセスであり、これは、半導体メーカの利ざやに影響を及ぼす恐れがある。
【0004】
本発明の実施形態が生じるのは、このような状況においてである。
【発明の概要】
【0005】
本発明の実施形態は、クラスタツールアセンブリ内に配置されたプロセスモジュール内の損傷されたハードウェアコンポーネントを、真空を破る(即ち、クラスタツールアセンブリを大気条件に曝す)必要なく取り出して交換するように設計された、クラスタツールアセンブリを定める。交換が可能な損傷されたハードウェアコンポーネントは、本明細書では、消耗部品とも呼ばれる。クラスタツールアセンブリは、1つ以上のプロセスモジュールを含み、各プロセスモジュールは、半導体ウエハ処理動作を実施するように構成される。プロセスモジュール内の消耗部品は、化学物質及びプロセス条件に曝されるにつれて損傷され、したがって、適時に交換される必要がある。クラスタツールアセンブリに交換ステーションを取り付けることによって、損傷された消耗部品を、クラスタツールアセンブリを開くことなく交換することができるだろう。消耗部品の交換が可能であるために、コントローラが、プロセスモジュールが真空状態に維持されている間に交換ステーションとプロセスモジュールとの間のアクセスを統合調整することを可能にするために、交換ステーション及びプロセスモジュールは、コントローラに結合される。
【0006】
損傷された消耗部品への容易なアクセスを可能にするために、プロセスモジュールは、リフト機構を含むように設計されてよい。リフト機構は、係合時に消耗部品が上昇位置に移動されることを可能にするように構成され、持ち上げられた消耗部品にアクセスしてプロセスモジュールから取り出すためには、クラスタツールアセンブリ内で使用可能なロボットが使用されてよい。交換用の消耗部品がプロセスモジュールに提供され、リフト機構は、その消耗部品を受け取ってプロセスモジュール内の定位置に下降させるために使用される。
【0007】
消耗部品にアクセスするための交換ステーションを提供することによって、損傷された消耗部品にアクセスするためにクラスタツールアセンブリを開いて大気条件に曝す必要がなくなる。交換ステーションは、一部の実装形態では真空に維持され、そうすることによって、消耗部品の交換時における汚染のリスクを排除している。その結果、損傷された消耗部品の交換後にプロセスモジュールを再調節してアクティブ動作状態にするために必要とされる時間が、大幅に短縮される。更に、ロボット及びリフト機構は、消耗部品の取り出し及び交換の際にプロセスモジュール内のハードウェアが不注意で損傷されるリスクを伴うことなく消耗部品が交換されることを可能にする。
【0008】
本開示の実施形態は、クラスタツールアセンブリを開いて大気条件に曝す必要なくプロセスモジュールから消耗部品を取り出して交換するために使用することができるクラスタツールアセンブリを提供する。交換ステーションは、消耗部品の装着及び取り出しの際にクラスタツールアセンブリが汚染されるリスク及びプロセスモジュールのハードウェアコンポーネントが損傷されるリスクを低減する。クラスタツールアセンブリは、開かれないので、パージされる又はポンプで排気される必要がない。その結果、クラスタツールアセンブリを調節する及び適格化するために必要とされる時間が、大幅に短縮される。
【0009】
交換ステーションは、3つの異なる位置に配置されることが可能である。1つ目の位置では、クラスタツールアセンブリ内のプロセスモジュールに、該プロセスモジュールをポンプで真空に排気してプロセスモジュールから消耗部品を直接撤退させる機能を伴うロールアップ(巻き上げ)型交換ステーションが一時的に取り付けられる。新しい消耗部品は、プロセスモジュールに直接入れられる。この位置では、交換ステーションは、使用済みの消耗部品及び新しい消耗部品を保持するためのロボットと部品バッファとを含むだろう。遮断弁は、プロセスモジュール内にとどまるだろう。この構成は望ましいのは、このメインテナンス活動のために、クラスタツールアセンブリ全体ではなくプロセスモジュールのみがオフラインにされる必要があるだろうゆえである。
【0010】
2つ目の位置では、交換ステーションは、取り外し不可の形で真空移送モジュール(VTM)に取り付けられ、プロセスモジュールから消耗部品を取り出して交換するためには、VTM内のロボットが用いられる。この位置では、交換ステーションは、専用ロボットを必要とせず、VTMロボットのエンドエフェクタが、半導体ウエハ及び消耗部品の両方の移動を取り扱うだろう。
【0011】
3つ目の位置では、交換ステーションは、取り外し不可の形で大気圧移送モジュール(ATM)に取り付けられ、プロセスモジュールから消耗部品を取り出して交換するために、ATMのロボットと、真空移送モジュール(VTM)のロボットとが用いられる。この位置では、交換ステーションは、専用ロボットを必要とせず、VTMロボット及びATMロボットのエンドエフェクタ、並びにATMとVTMとの間に配置されたロードロックチャンバが、半導体ウエハ及び消耗部品の両方の移動を取り扱うだろう。
【0012】
プロセスモジュールは、消耗部品リフト機構を含む。消耗部品は、通常は、エッジリングなどのリングである。消耗部品は、ロボットがそれを抜き出せるように、持ち上げられる必要があるだろう。一実施形態では、リフト機構は、リフトピンを装着された真空密閉アクチュエータを含む。別の一実施形態では、アクチュエータは、真空に維持される。通常動作下では、リフトは、撤退された状態にあり、消耗部品に接触していない。消耗部品が交換される必要があるときに、アクチュエータは、リフトピンを伸長させて、消耗部品を上昇させる。ロボットは、エンドエフェクタ(例えば、ロボットに取り付けられたヘラ状の部品)を、消耗部品の下側へスライドするようにプロセスモジュール内へ伸長させる。アクチュエータは、次いで、リフトピンを撤退させて、消耗部品をエンドエフェクタ上に載らせる。消耗部品は、交換ステーション内へ引き戻される。新しい消耗部品をプロセスモジュールに入れるためには、逆の順序が起きる。
【0013】
一実施形態では、クラスタツールアセンブリが開示される。クラスタツールアセンブリは、真空移送モジュールと、プロセスモジュールと、交換ステーションとを含む。プロセスモジュールは、第1の側と第2の側とを含み、第1の側は、真空移送モジュールに接続される。遮断弁の第1の側が、プロセスモジュールの第2の側に結合される。交換ステーションは、遮断弁の第2の側に結合される。交換ステーションは、交換ハンドラと、部品バッファとを含む。部品バッファは、新しい消耗部品又は使用済みの消耗部品を保持するための複数の区画を含む。プロセスモジュールは、プロセスモジュール内に装着された消耗部品を上昇位置に位置付けることを可能にするためのリフト機構を含む。上昇位置は、交換ハンドラへのアクセスを提供し、消耗部品をプロセスモジュールから取り出すこと及び部品バッファの区画に保管することを可能にする。交換ハンドラは、また、消耗部品の交換部品を部品バッファからプロセスモジュールに移動させて装着することも可能にする。リフト機構は、交換ハンドラによって交換用に提供された消耗部品を受け取って装着位置に下降させるように構成される。交換ハンドラ及びプロセスモジュールによる交換は、プロセスモジュール及び交換ステーションが真空状態に維持されている間に行われる。
【0014】
別の一実施形態では、クラスタツールアセンブリが開示される。クラスタツールアセンブリは、第1の側と第2の側とを有する真空移送モジュールを含む。真空移送モジュールは、ロボットを含む。クラスタツールアセンブリには、第1の側と第2の側とを有する第1の遮断弁が含められる。第1の遮断弁の第1の側は、真空移送モジュールの第1の側に結合される。第1の遮断弁の第2の側には、プロセスモジュールが結合される。真空移送モジュールの第2の側には、第2の遮断弁が結合される。第2の遮断弁の第2の側には、交換ステーションが結合される。交換ステーションは、部品バッファを含む。部品バッファは、新しい消耗部品又は使用済みの消耗部品を保持するための複数の区画を含む。プロセスモジュールは、プロセスモジュール内に装着された消耗部品を上昇位置に移動させることを可能にするためのリフト機構を含む。上昇位置は、真空移送モジュールのロボットへのアクセスを提供して、消耗部品をプロセスモジュールから取り出すこと及び部品バッファの区画に保管することを可能にする。真空移送モジュールのロボットは、消耗部品のための交換部品を部品バッファからプロセスモジュールに移動させることも可能にする。リフト機構は、ロボットによって交換用に提供された消耗部品を受け取って、装着位置に下降させるように構成される。ロボット、及びプロセスモジュールのリフト機構による交換は、交換ステーション、真空移送モジュール、及びプロセスモジュールが真空状態に維持されている間に行われる。
【0015】
別の一実施形態では、クラスタツールアセンブリが開示される。クラスタツールアセンブリは、第1の側と第2の側とを有する真空移送モジュールを含む。真空移送モジュールは、ロボットを含む。クラスタツールアセンブリには、第1の側と第2の側とを有する第1の遮断弁が含められる。第1の遮断弁の第1の側は、真空移送モジュールの第1の側に結合される。第1の遮断弁の第2の側には、プロセスモジュールが結合される。真空移送モジュールの第2の側には、第2の遮断弁が結合される。第2の遮断弁の第2の側には、交換ステーションが結合される。交換ステーションは、部品バッファを含む。部品バッファは、新しい消耗部品又は使用済みの消耗部品を保持するための複数の区画を含む。プロセスモジュールは、プロセスモジュール内に装着された消耗部品を上昇位置に移動させることを可能にするためのリフト機構を含む。上昇位置は、真空移送モジュールのロボットへのアクセスを提供し、消耗部品をプロセスモジュールから取り出すこと及び部品バッファの区画に保管することを可能にする。真空移送モジュールのロボットは、また、消耗部品のための交換部品を部品バッファからプロセスモジュールに移動させることも可能にする。リフト機構は、ロボットによって交換用に提供された消耗部品を受け取って装着位置に下降させるように構成される。ロボット、及びプロセスモジュールのリフト機構による交換は、交換ステーション、真空移送モジュール、及びプロセスモジュールが真空状態に維持されている間に行われる。
【0016】
本発明の原理を例として示した添付の図面との関連のもとで、本発明のその他の特徴が明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明は、添付の図面との関連のもとで与えられる以下の説明を参照することによって、最もよく理解されるだろう。
【0018】
図1】本発明の一実施形態における、半導体ウエハの処理に使用されるプロセスモジュールに交換ステーションが取り付けられたクラスタツールアセンブリを示した簡易ブロック図である。
【0019】
図2】本発明の代替の一実施形態における、クラスタツールの真空移送モジュールに交換ステーションが取り付けられたクラスタツールアセンブリを示した簡易ブロック図である。
【0020】
図3】本発明の代替の一実施形態における、クラスタツールの大気圧移送モジュールに交換ステーションが取り付けられたクラスタツールアセンブリを示した簡易ブロック図である。
【0021】
図4】本発明の一実施形態における、消耗部品へのアクセスを提供するために使用される代表的なリフト機構を含むクラスタツールアセンブリのプロセスモジュールの一部分を示した簡易ブロック図である。
【0022】
図5A】本発明の一実施形態における、消耗部品を移動させるための交換ステーションが取り付けられたプロセスモジュールをリフト機構が非係合モードにある状態で示した簡易ブロック図である。
【0023】
図5B】本発明の一実施形態における、交換ステーションが取り付けられたプロセスモジュールをリフト機構が係合モードにある状態で示した簡易ブロック図である。
【0024】
図5C】本発明の一実施形態における、交換モジュールが真空移送モジュールに取り付けられプロセスモジュール内のリフト機構がプロセスモジュール内の消耗部品を交換するために使用されるプロセスモジュールを示した簡易ブロック図である。
【0025】
図6】一実施形態にしたがった、クラスタツールの様々な態様を制御するための制御モジュールを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本開示の実施形態は、半導体ウエハを処理するために使用されるクラスタツールアセンブリを定めている。クラスタツールアセンブリは、半導体ウエハを処理するために使用されるプロセスモジュールを含む。クラスタツールアセンブリには、交換ステーションが取り付けられる。交換ステーションは、消耗部品の交換のために必要とされるプロセス条件を、プロセスモジュール又はクラスタツールアセンブリを汚染するリスクを伴うことなく提供するために、真空に維持される。プロセスモジュールから使用済みの消耗部品を取り出して新しい消耗部に交換するために、交換ステーション内の専用ロボット又はクラスタツールアセンブリ内で使用可能なロボットが使用される。
【0027】
一部の実施形態では、交換ステーションは、消耗部品の交換が必要とされるクラスタツールアセンブリのプロセスモジュールに、直接取り付けられてよい。このような実施形態では、交換ステーションは、プロセスモジュールに直接結合される。交換ステーション内に画定されたロボットが、消耗部品を取り出して交換するために使用される。
【0028】
その他の幾つかの実施形態では、交換ステーションは、クラスタツールアセンブリ内の真空移送モジュール(VTM)に直接取り付けられてよい。交換ステーションは、クラスタツールアセンブリの均一性及び対称性を維持するように取り付けられる。プロセスモジュール内に配置された消耗部品を取り出して交換するためには、半導体ウエハをプロセスモジュールに対して出し入れするために使用されるVTMのロボットも使用される。
【0029】
その他の幾つかの実施形態では、交換ステーションは、クラスタツールアセンブリの大気圧移送モジュールに直接取り付けられてよい。このような実施形態では、プロセスモジュール内の消耗部品にアクセスしてその部品を交換するために、大気圧移送モジュールのロボットが、クラスタツールアセンブリの真空移送モジュールのロボットと連携する。交換ステーションは、クラスタツールアセンブリの様々なモジュールに取り付けられるように、及び消耗部品にアクセスするためにクラスタツールアセンブリを開いて大気条件に曝す必要なく消耗部品を交換することを可能にするように設計される。
【0030】
従来の設計のクラスタツールアセンブリは、プロセスモジュール内の消耗部品にアクセスして交換するために、クラスタツールアセンブリを開く必要があった。クラスタツールアセンブリを開くためには、クラスタツールアセンブリをオフラインにし、大気条件になるまでパージして、プロセスモジュールへのアクセスを可能にする必要があった。クラスタツールアセンブリが開かれたら、熟練の技術員が、手動でプロセスモジュールから消耗部品を取り出して交換するだろう。消耗部品の交換に際し、クラスタツールアセンブリは、半導体ウエハが処理可能であるように調節される必要があった。半導体ウエハは、貴重な製品であるので、クラスタツールアセンブリを調節する際は、細心の注意を払わなければならない。調節は、クラスタツールアセンブリを洗浄することと、クラスタツールアセンブリをポンプで真空に排気することと、クラスタツールアセンブリを調節することと、テスト運転を使用してクラスタツールアセンブリを適格化することとを必要とするだろう。これらの各手順は、かなりの時間と努力とを必要とする。クラスタツールアセンブリを調節する際の1つ以上の手順において問題に遭遇したときは、クラスタツールアセンブリを調節するための各手順で必要とされる時間に加えて更なる遅延に見舞われるだろう。クラスタツールアセンブリの調節の際によく遭遇する幾つかの問題として、交換時に消耗部品の位置がずれること、損傷された又は使用済みの消耗部品を交換するときに新しいハードウェアコンポーネントが損傷されること、消耗部品の取り出し又は交換の際にプロセスモジュール内のその他のハードウェアコンポーネントが損傷されること、ポンプによる排気後にクラスタツールアセンブリが真空を実現できないこと、クラスタツールアセンブリがプロセス性能を達成できないことなどが挙げられる。各問題の深刻度に基づいて、更なる時間と努力とが費やされなくてはならず、クラスタツールアセンブリをオンラインに持ってくるときの遅延の更なる要因になり、これは、メーカの利ざやに直接的に影響を及ぼす恐れがある。
【0031】
クラスタツールアセンブリに交換ステーションを取り付けて、交換ステーションを通して消耗部品にアクセスすることによって、クラスタツールアセンブリを維持するために必要とされる時間と努力とが大幅に削減される。消耗部品を交換するために、クラスタツールアセンブリ内で使用可能なロボットを使用することによって、消耗部品、プロセスモジュール、及び/又はクラスタツールアセンブリが損傷されるリスクが最小限に抑えられ、交換ステーションを真空に維持し、それによって、クラスタツールアセンブリの内部が外気に曝される事態を回避することによって、汚染のリスクが最小限に抑えられる。ロボットを使用することによって、プロセスモジュール内の消耗部品を、プロセスモジュールのその他のハードウェアコンポーネントの損傷を最小限に抑えつつ、更に正確に位置合わせすることができる。その結果、クラスタツールアセンブリを調節するために必要とされる時間が、大幅に短縮される。消耗部品の適時な交換は、半導体ウエハ内に画定される半導体コンポーネントの品質及び歩留まりを高める。
【0032】
図1は、一実施形態における、半導体ウエハの処理に使用されるクラスタツールアセンブリ100の簡略図を示している。クラスタツールアセンブリ100は、半導体ウエハが環境への露出を最小限に抑えられた状態で制御環境内において処理されることを可能にする複数のモジュールを含む。クラスタツールアセンブリ100は、一実施形態では、大気圧移送モジュール(ATM)102と、一般的な真空移送モジュール(VTM)104と、1つ以上のプロセスモジュール112~120とを含む。ATM102は、周囲(即ち、大気)条件下で運転され、半導体ウエハをその処理のために統合型クラスタツールアセンブリ100内に持ってくるための及び半導体ウエハをその処理後に戻すためのウエハローダ(不図示)と連動している。ATM102は、半導体ウエハをウエハローダからVTM104に移動させるためのロボットを含んでいてよい。ATM102が大気条件にあるゆえに、ロボットは、ドライロボットの一部であってよい。
【0033】
TVM104は、半導体ウエハが1つのプロセスモジュールから別のプロセスモジュールに移動されるのにともなって半導体ウエハ表面が大気に曝されるのを最小限に抑えられるように、真空下で運転される。VTM104が真空下で運転され、ATM102が大気条件で運転されるので、ATM102とVTM104との間には、ロードロックチャンバ110が配置される。ロードロックチャンバ110は、ATM102からVTM104内への半導体ウエハの移送を可能にするための制御されたインターフェースを提供する。この実施形態では、半導体ウエハをロードロックチャンバ110に入れるために、ATM102内のロボットが使用されてよい。VTM104内には、半導体ウエハをロードロックチャンバ110から取り出してプロセスモジュール(112~120)に対して出し入れするための別のロボットが提供されてよい。
【0034】
VTM104には、VTM104によって維持されている制御環境内において1つのプロセスモジュールから別のプロセスモジュールに半導体ウエハが移動することを可能にするために、1つ以上のプロセスモジュール112~120が統合されている。一部の実施形態では、プロセスモジュール112~120は、VTM104の周囲に等間隔で分布されてよく、それぞれ別々のプロセス動作を実施するために使用される。プロセスモジュール112~120を使用して行うことができるプロセス動作の幾つかとして、エッチング動作、すすぎ、洗浄、乾燥動作、プラズマ動作、蒸着動作、めっき動作などが挙げられる。例えば、プロセスモジュール112は、蒸着動作を実施するために使用されてよく、プロセスモジュール114は、洗浄動作を実施するために使用されてよく、プロセスモジュール116は、第2の蒸着動作を実施するために使用されてよく、プロセスモジュール118は、エッチング又は除去動作を実施するために使用されてよく、以下同様である。制御環境を伴うVTM104は、汚染のリスクを伴うことなく半導体ウエハがプロセスモジュール112~120に対して出し入れされることを可能にし、VTM104内のロボットは、VTM104に統合された様々なプロセスモジュール112~120に対して半導体ウエハを出し入れすることを助ける。
【0035】
一実施形態では、クラスタツールアセンブリ100内のプロセスモジュール(例えば、プロセスモジュール112~120のうちの任意の1つ)に、交換ステーションが取り付けられる。図1に示された実施形態の例では、交換ステーション108は、プロセスモジュール118に取り付けられる。交換ステーションは、もし、任意のその他のプロセスモジュール112~120内の(1つ又は複数の)消耗部品が交換を必要とするのであれば、その対応するプロセスモジュール112~120に取り付けられるように構成されてよい。例えば、プロセスモジュール118は、エッチング動作を実施するために使用されてよい。交換モジュール108は、プロセスモジュール118内で使用される消耗部品を取り出して交換するために使用される。交換ステーション108は、それがプロセスモジュールに取り付けられるときに交換ステーション108をポンプで排気して真空に維持するためのポンプ機構(不図示)などの機構を含む。
【0036】
一実施形態では、交換ステーション108は、プロセスモジュール(即ち、プロセスモジュール112~120のうちの任意の1つ)に、そのプロセスモジュール(112~120)において消耗部品の交換が必要なときは遮断弁を通じて結合されてよく、消耗部品が成功裏に交換されたときはそのプロセスモジュールから切り離されてよい。この実施形態では、交換ステーション108は、所要の動作(例えば、消耗部品の交換)を完了させるためにプロセスモジュールに一時的に取り付けられように、及びそのプロセスモジュールにおける所要の動作が完了したら取り外されて撤退される又は消耗部品を交換する所要の動作が実施される別のプロセスモジュールに移動されるように設計された、可動のモジュール式ユニットである。例えば、遮断弁は、交換ステーション108が真空に維持されることを可能にする。
【0037】
交換ステーション108は、消耗部品を収容して保持するための部品バッファを含む。一部の実施形態では、部品バッファは、プロセスモジュールから取り出された使用済みの消耗部品及びプロセスモジュールに送られる予定の新しい消耗部品を収容するための複数の区画を含んでいてよい。一実施形態では、交換ステーションが遮断弁に取り付けられるところである交換ステーションの開口部が、交換ステーション108に対する消耗部品の出し入れを可能にするようにサイズ決定される。
【0038】
消耗部品は、プロセスモジュール内でプロセス条件に継続的に曝されるゆえに交換される必要があるプロセスモジュール内のハードウェア部品である。半導体ウエハの処理時に使用される過酷なプロセス条件に継続的に曝されるゆえに、消耗部品は、それが迅速に交換可能であるために、厳密に監視されて、損傷がいつ許容レベルを超えるかを決定される必要がある。例えば、エッチングプロセスモジュールでは、半導体ウエハのプロセス領域を広げるために、チャックアセンブリに載せられた半導体ウエハに隣接してエッジリングが配置される。エッチング動作中、エッジリングは、半導体ウエハの表面上に特徴を形成するために使用されるプラズマからのイオン衝撃に曝される。時間の経過とともに継続的に曝された結果、エッジリングは損傷されるだろう。エッジリングが許容レベルを超えて損傷されたときは、そのエッジリングは、その損傷がその下の他のコンポーネントを露出させないように、又はそれ以外の形で半導体ウエハ処理に悪影響を及ぼさないように、交換される必要がある。
【0039】
代表的なエッチング動作では、プラズマからのイオンが、プロセスモジュールに収容されたときの半導体ウエハの上方に画定されたプロセス領域内に形成されるプラズマシースに直交する角度で半導体ウエハ表面にぶつかる。イオン衝撃ゆえにエッジリングの層が摩耗されると、半導体ウエハの縁が露出され、プラズマシースを半導体ウエハの縁の輪郭に沿って巻き上がらせる。その結果、半導体ウエハ表面にぶつかるイオンは、プラズマシースの輪郭をたどり、これは、半導体ウエハ表面の縁に向かって傾斜した特徴を形成させる。これらの傾斜特徴は、半導体ウエハ上に形成される半導体コンポーネントの全体の歩留まりに影響を及ぼすだろう。更に、エッジリングの層が摩耗されるにつれて、その下の例えばチャックなどのコンポーネントがイオンに曝されて、チャック表面を損傷させる恐れがある。歩留まりを向上させるため及び下にあるコンポーネントの損傷を回避するためには、エッジリング(即ち、消耗部品)が定期的に交換される必要がある。
【0040】
プロセスモジュール118に取り付けられた交換ステーション108は、プロセスモジュール内の真空を破ることなく消耗部品(即ち、エッジリング)が容易に交換されることを可能にするだろう。一実施形態では、交換ステーション108は、交換を必要とする消耗部品を取り出すために及び新しい消耗部品を送り込むためにプロセスモジュール(例えば、プロセスモジュール118)内へエンドエフェクタを伸長させるように構成された専用ロボットを含む。プロセスモジュール内のリフト機構が、消耗部品へのアクセスを提供する。交換ステーション108のロボットは、リフト機構のリフトピン上に新しい消耗部品を置く働きをしてよく、リフト機構は、新しい消耗部品をプロセスモジュール内のその定位置に装着するだろう。
【0041】
一実施形態では、消耗部品の交換を助けるために、交換ステーションは、第1の遮断弁を通じてプロセスモジュール(例えば、プロセスモジュール112~120のうちの任意の1つ)に取り付けられる。消耗部品にアクセスしてプロセスモジュールから取り出して、交換ステーション内に画定された部品バッファ内へ移動させるために、及び交換用の消耗部品を部品バッファから提供するために、交換ステーションからのロボットが使用される。一実施形態では、第1の遮断弁は、プロセスモジュール内の消耗部品の取り出し及び交換を統合調整するために、動作可能な方式でコントローラに接続されてよい。
【0042】
第1の遮断弁を使用して交換ステーションをプロセスモジュールに取り付けることに加えて、第2の遮断弁を使用してクラスタツールアセンブリ100の真空移送モジュール(VTM)にプロセスモジュールが結合されてよい。第2の遮断弁は、係合されたときに、プロセスモジュール内の消耗部品の交換がクラスタツールアセンブリ100のその他のプロセスモジュールの動作に影響を及ぼすことなく実施可能であるように、プロセスモジュール(112~120)をクラスタツールアセンブリ100の残りの部分から遮断するように構成される。第2の遮断弁の提供は、クラスタツールアセンブリ100全体ではなく特定のプロセスモジュール(112~120のうちの任意の1つ)が、クラスタツールアセンブリ100内の残りのプロセスモジュール(112~120)が半導体ウエハの処理を続けることを許されている間に、オフラインにされることを可能にする。更に、(1つ又は複数の)消耗部品を交換するために特定のプロセスモジュール(例えば、112~120のうちの任意の1つ)のみが、オフラインにされるゆえに、プロセスモジュール(112~120)及びクラスタツールアセンブリ100を完全稼働状態に回復させるためにかかる時間は、大幅に短縮されるだろう。その結果、クラスタツールアセンブリ100の動作を調節及び適格化するためにかかる時間も、大幅に短縮される。半導体ウエハ処理時に半導体ウエハをプロセスモジュール(112~120)に対して出し入れするために、VTM104のロボットが使用されてよい。
【0043】
交換ステーション108のロボットがプロセスモジュール(112~120)から消耗部品を取り出すことを可能にするためには、消耗部品が容易にアクセス可能である必要がある。プロセスモジュール(112~120)は、一実施形態では、交換を必要とする消耗部品へのアクセスを提供するリフト機構を含む。リフト機構は、一部の実施形態では、消耗部品を上昇位置に移動させるために伸長可能であるリフトピンを含んでいてよい。交換ステーション108内のロボットのエンドエフェクタが、プロセスモジュール(112~120)内へ伸長されて、消耗部品の下へスライドされる。リフト機構は、次いで、リフトピンを撤退させ、消耗部品をロボットのエンドエフェクタ上に載った状態で残らせる。消耗部品を伴うエンドエフェクタは、次いで、プロセスモジュール(112~120)から交換ステーション108内へ撤退される。ロボットのエンドエフェクタを使用して、新しい消耗部品がプロセスモジュール(112~120)に移動され、リフト機構のリフトピンは、その新しい消耗部品を受け取るために伸長される。リフト機構のリフトピンは、新しい消耗部品をプロセスモジュール(112~120)内の定位置に位置合わせするために連携し合う。リフト機構を使用して消耗部品を取り出す及び交換するプロセスは、図4を参照にして後程更に詳しく論じられる。
【0044】
一部の実施形態では、消耗部品を交換するために、クラスタツールアセンブリ100全体をオフラインにする必要があるかもしれない。これは、例えば、2つ以上のプロセスモジュール(112~120)内の2つ以上の消耗部品が交換を必要とするときに生じるだろう。たとえこのような実施形態でも、交換ステーション及び(1つ又は複数の)プロセスモジュールが真空に維持されるゆえに、クラスタツールアセンブリ100をオフラインにし、交換ステーションを(1つ又は複数の)プロセスモジュール(112~120)に取り付け、消耗部品を取り出して交換し、クラスタツールアセンブリ100を調節及び適格化する時間は、大幅に短縮されるだろう。その結果、クラスタツールアセンブリ100のプロセス条件(即ち、真空)が、消耗部品の交換中に悪影響を及ぼされることはない。更に、ロボットを使用して交換がなされるゆえに、より正確な消耗部品の取り出し及び交換が設計され、それによって、消耗部品及び/又はプロセスモジュール(112~120)が損傷されるリスクが回避されるだろう。
【0045】
一部の実装形態では、プロセスモジュールにおいて交換ステーションが取り付けられる側に設けられた開口が、その開口を消耗部品が容易に通り抜け可能であるようにサイズ決定されてよい。更に、プロセスモジュール(112~120)内の開口は、プロセスモジュール(112~120)内及びクラスタツールアセンブリ100内で生じえるあらゆる非対称性の問題を全体として最小限に抑えられるように設計されてよい。
【0046】
図1を参照にして論じられた様々な実施形態及び実装形態は、交換ステーション108が、プロセスモジュール(112~120)内の消耗部品が交換を必要とするときにプロセスモジュール(112~120)に一時的に取り付けられること及び消耗部品の交換が完了したときに撤退されることを可能にする。交換ステーション108は、使用済みの消耗部品及び新しい消耗部品を収容して保持するための2つの別々の保持領域を伴う1つの部品バッファを含んでいてよい、又は使用済みの消耗部品及び新しい消耗部品を別々に保持するための複数の部品バッファを有していてよい。交換ステーション108内に提供されたロボット、及び(1つ又は複数の)部品バッファは、消耗部品をプロセスモジュール(112~120)に直接供給すること及びプロセスモジュール(112~120)から直接取り出すことを可能にする。プロセスモジュール(112~120)内の遮断弁は、クラスタツールアセンブリ100全体の代わりにプロセスモジュール(112~120)のみをオフラインにすることを可能にする。
【0047】
図2は、代替の一実施形態のクラスタツールアセンブリ100を示しており、該実施形態では、交換ステーション108は、プロセスモジュール(112~118)ではなく、クラスタツールアセンブリ100内に配置された真空移送モジュール(VTM)104に取り付けられるように構成される。VTM104は、半導体ウエハの処理時に半導体ウエハをロードロックチャンバ110からプロセスモジュール112~118に移動させるために及びVTM104と一体化された1つ以上のプロセスモジュール112~118に対して出し入れするために使用されるロボットを含む。ロボットは、異なるプロセスモジュール間で半導体ウエハの受け取り、保持、及び移動を行うために使用されるエンドエフェクタを含む。VTM104には、別の開口が、VTM104内に画定されたその開口に位置を合わせて交換ステーション108が取り付けられることを可能にするために画定される。対称性が重要である場合は、VTM104内の開口は、VTM104の、及びクラスタツールアセンブリ100の、均一性及び対称性を保つように画定される。例えば、VTM104における均一性及び対称性を維持するために、VTM104には、ダミーの扉を伴うダミーの開口が上記開口に相対して画定されてよい。或いは、もし、VTM104に、ダミーの開口が既に存在しており、その開口が、消耗部品を移動させるのに十分な大きさであるならば、交換ステーション108は、クラスタツールアセンブリ100における均一性及び対称性を引き続き維持するために、そのダミーの開口に取り付けられてよい。
【0048】
通常、VTM104の開口は、半導体ウエハを、及びVTM104に対して半導体ウエハを出し入れするために使用されるキャリア/ロボットを、通り抜けさせるようにサイズ決定される。しかしながら、半導体ウエハよりも大きい消耗部品は、通り抜けできない恐れがある。例えば、プロセスモジュール(112~118)に収容されたときの半導体ウエハを取り巻くように配置されるエッジリングは、半導体ウエハよりも幅が広い。このような場合は、半導体ウエハの移動用に設計された開口を再設計しないと、エッジリングが全体として通り抜けることはできないだろう。場合によっては、VTM104の開口の再設計は、クラスタツールアセンブリの対称性に影響するだろうゆえに、実現可能な選択肢ではないだろう。したがって、VTM104の開口を再設計してクラスタツールアセンブリ100内に非対称性をもたらす代わりに、区分化された消耗部品を使用して、各区分が開口を通り抜けできるようにすることができる。例えば、プロセスモジュール内で半導体ウエハを取り囲むために使用されるエッジリングは、VTM104の開口及び交換ステーション108を通り抜け可能であるようにそれぞれが設計された2つ以上の区分からなる区分化されたエッジリングとして設計されてよい。この例では、区分化されたエッジリングは、個別に抜き出されて交換されてよい。
【0049】
特に、複数の部分からなる区分化された消耗部品などの、消耗部品を交換するときは、消耗部品の各区分は、区分どうしの間に隙間が形成されることがないように、プロセスモジュール内で適切に位置を合わせてセットされる必要がある。留意すべきは、高アスペクト比エッチング動作などのプロセス動作では、エッチングプロセスモジュールのコンポーネント間に存在する隙間をイオンが通り抜けて、その下のコンポーネントを損傷させるだろうことである。例えば、高アスペクトエッチャモジュールにおけるエッジリングの隙間は、高エネルギイオンを通り抜けさせ、エッジリングが載せられているだろうその下のチャックに到達させて、チャックの表面を損傷させるだろう。隙間の形成を防ぐためには、区分化された消耗部品を、プロセスモジュール内に装着されたときに各区分がその他の区分と確実にしっかり嵌り合うように、設計することができる。したがって、一部の実装形態では、区分化された、即ち複数の部分からなる消耗部品は、噛み合い区分を有するように設計されてよい。或いは、消耗部品は、その下のコンポーネントに至る直接的な流路をイオン又は処理ガス/化学剤が見つけることがないように、重なり合う区分を有するように設計されてよい。例えば、一部の実装形態では、消耗部品は、VTM104と交換ステーションとの間に画定された開口をそのままの状態で又は部分ごとに分けられた状態のいずれかで通り抜けることができる内側部分と外側部分とで作成されて、一方の部分がもう一方の部分に重なり合う状態でプロセスモジュール内に装着されてよく、そうすることによって、隙間の形成を防ぐことができる。クラスタツールアセンブリ内における対称性を維持するように設計された開口を再設計する必要なく消耗部品がVTM104に対して出し入れされることを可能にするように、その他のヴァリエーションの設計で消耗部品が実現されてもよい。
【0050】
一実施形態では、交換ステーション108内で専用ロボットを使用する代わりに、プロセスモジュールに対して半導体ウエハを出し入れするために使用されるVTM104内のロボットが、消耗部品の取り出し及び交換にも使用されてよい。一部の実装形態では、プロセスモジュール間で半導体ウエハを移動させるために使用されるロボットのエンドエフェクタが、プロセスモジュール112~118及び交換ステーション108の間で消耗部品の受け取り、保持、及び移動を行うためにも使用される。その他の実装形態では、VTM104のロボットは、消耗部品の移動用及び半導体ウエハの移動用に異なるエンドエフェクタを有するように設計される。エンドエフェクタは、半導体ウエハ又は消耗部品などの可動部品を取り出す、支持する、保持する、拾い上げる、持ち上げる、移動させる、又は回転させるために通常はロボット内に画定される部品である。可動部品は、任意の向きの面内に保持されてよい。半導体ウエハの汚染を防ぐために、消耗部品と半導体ウエハとを別々に移動させるための別々のエンドエフェクタが提供されてよい。
【0051】
代替の一実施形態では、プロセスモジュール内の消耗部品を抜き出して交換するために、交換ステーション108内の専用ロボットが、VTM104のロボットと連携してよい。例えば、VTM104のロボットは、プロセスモジュールから使用済みの消耗部品を抜き出して、それをVTM104と交換ステーション108との間に画定された一時保管領域に移動させるために使用されてよい。交換ステーション108の専用ロボットは、使用済みの消耗部品を一時保管領域から部品バッファに移動させるために使用されてよい。同様に、交換ステーション108の専用ロボットは、交換ステーション108部品バッファから一時保管領域に新しい消耗部品を移動させるために使用されてよく、VTM104のロボットは、一時保管領域からプロセスモジュールに新しい消耗部品を移動させるために使用されてよい。一実施形態では、一時保管領域は、使用済みの消耗部品を収容するための第1の領域と、新しい消耗部品を収容するための第2の領域とを有していてよい。プロセスモジュール(112~118)内のリフト機構は、新しい消耗部品をプロセスモジュール(112~118)内に装着するために使用される。
【0052】
図2に示された実施形態における交換ステーション108の設計は、図1を参照にして論じられた交換ステーション108の設計と同様である。例えば、図2の交換ステーション108は、交換ステーション108がVTM104に取り付けられるときに交換ステーション108を真空に維持するためのポンプなどの機構を含む。交換ステーション108のプロセス条件をVTM104と同様に(即ち、真空に)維持することによって、消耗部品の交換中にVTM104内のプロセス条件が悪影響を受けないことが保証されるだろう。交換ステーション108内には、使用済みの消耗部品及び新しい消耗部品を収容及び保持するための1つ以上の部品バッファが画定される。
【0053】
図2に示された設計のプロセスモジュール(118)は、第2の開口を含まないという点で、図1で定められたプロセスモジュール(118)とは僅かに異なる。例えば、交換ステーション108は、VTM104に直接取り付けられ、交換ステーション108からプロセスモジュール(118)へのアクセスは、VTM104を通じて提供されるので、プロセスモジュール(118)は、交換ステーション108を取り付けるための第2の開口を必要としない。また、消耗部品の交換時にVTM104を通じたプロセスモジュール(118)へのアクセスを可能にするために、及び半導体ウエハの処理時にプロセスモジュールを遮断するために、1つの遮断弁が使用される。留意すべきは、クラスタツールアセンブリ100内のプロセス条件に悪影響を及ぼすことなく消耗部品が容易に交換可能であるために、交換ステーション108が真空に維持されることである。その結果、パージ/ポンプ排気プロセスが不要になり、その他の適格化の手順がより短時間で実施されるので、半導体ウエハを処理するためのクラスタツールアセンブリ100の調節及び適格化がより短時間で実現されるだろう。交換ステーション108は、一部の実装形態では、取り外し不可の形でVTM104に取り付けられてよい。
【0054】
図3は、大気圧移送モジュール(ATM)102に交換ステーション108が取り付けられた別の一実施形態のクラスタツールアセンブリ100を示している。例えばローダからロードロックチャンバ110に半導体ウエハを移動させるために使用される、クラスタツールアセンブリ100のATM102内のロボットが、消耗部品を交換ステーション108に対して出し入れするためにも使用される。この実施形態では、ATM102に取り付けられた交換ステーション108は、ATM102と同じ大気条件に維持される。その結果、交換ステーション108は、交換ステーション108を真空に維持するためのポンプ又は同様な機構を必要としない。一部の実装形態では、交換ステーション108は、取り外し不可の形でATM102に取り付けられてよい。
【0055】
ATM102に加えて、図3に示されたクラスタツールアセンブリ100は、真空移送モジュール(VTM)104と、該VTM104と一体化された複数のプロセスモジュール112~120とを含む。ATM102とVTM104との間には、ロードロックチャンバ110が画定され、ATM102内及びVTM104内のプロセス条件を保ちつつATM102からVTM104に半導体ウエハを移動させるためのインターフェースとして機能する。
【0056】
クラスタツールアセンブリ100のロードロックチャンバ110は、半導体ウエハ及び消耗部品の両方を取り扱うように設計される。半導体ウエハの汚染を回避するために、ロードロックチャンバ110内には、区画などの、半導体ウエハ及び消耗部品を収容するための別々の一時保管領域が提供されてよい。消耗部品の収容用に設計されたロードロックチャンバ110内の一時保管領域は、更に、使用済みの消耗部品及び新しい消耗部品を収容するための分離された一時保管領域を提供するように構成されてよい。ロードロックチャンバ110に画定された開口は、消耗部品及び半導体ウエハを通り抜けさせるように設計される。或いは、消耗部品を通り抜けさせるように開口が設計されていないときは、ロードロックチャンバ110に画定された開口を消耗部品の各区分が通り抜け可能であるように、区分化された消耗部品が使用されてよい。
【0057】
図3に示された実施形態では、ロードロックチャンバ110からVTM104に組み込まれたプロセスモジュール(112~120)に又は1つのプロセスモジュール(112~120)から別のプロセスモジュールに半導体ウエハを移動させるために使用されるVTM104内のロボットが、ロードロックチャンバ110とプロセスモジュール(112~120)との間で消耗部品を移動させるためにも使用される。
【0058】
一部の実装形態では、ATM102のロボット及びVTM104のロボットに加えて、交換ステーション108が、ATM102と交換ステーションの部品バッファとの間で消耗部品を移動させるように構成された専用ロボットを含んでいてよい。このような実施形態では、ATM102のロボットは、ATM102とロードロックチャンバ110との間で消耗部品及び半導体ウエハを移動させるために使用されてよく、VTM104内ロボットは、ロードロックチャンバ110とプロセスモジュール(112~120)との間で消耗部品及び半導体ウエハを移動させるために使用されてよい。一実装形態では、ATM102のロボット及びVTM104のロボットに、半導体ウエハ及び消耗部品の両方を移動させる用に異なる時点で係合されえる1本のエンドエフェクタが提供されてよい。別の実施形態では、ATM102のロボット及びVTM104のロボットに、1本は半導体ウエハを移動させるための、そしてもう1本は消耗部品を移動させるための、別々のエンドエフェクタが提供されてよい。リフト機構が、プロセスモジュール(112~120)内の適切な場所に新しい消耗部品を位置合わせして装着するために使用される。
【0059】
クラスタツールアセンブリに組み込まれたプロセスモジュール内の消耗部品を交換するためには、プロセスモジュールへの及びプロセスモジュール内の消耗部品へのアクセスが必要である。プロセスモジュールへのアクセスは、図1~3を参照にして論じられており、交換ステーション108は、プロセスモジュール(112~120)に直接取り付けられる、又は真空移送モジュール104若しくは大気圧移送モジュール102に取り付けられて、該モジュールを通じてプロセスモジュール(112~118、120)へのアクセスが提供される。プロセスモジュール(112~118、120)がアクセスされたら、プロセスモジュール(112~120)の消耗部品又はその他のハードウェアコンポーネントを損傷させることなく消耗部品が安全に取り出されて交換されるように、消耗部品へのアクセスが提供される必要がある。
【0060】
図4は、交換を必要とする消耗部品へのアクセスを提供するためにクラスタツールアセンブリ100のプロセスモジュール(112~120)内で使用されてよいリフト機構の代表的な実施形態を示している。一部の実装形態では、消耗部品208は、ボトムエッジリング236の上に、カバーリング232に隣接して配置される。ボトムエッジリング236は、ベースリング240の上に、一部の実施形態ではスリーブリング238の隣りに配置される。リフト機構は、消耗部品208を、それがアクセスされることが可能であるように上昇位置に移動させるように構成される。一部の実装形態では、消耗部品208は、処理時にプロセスモジュールに収容される半導体ウエハ150に隣接して配置されるエッジリングである。リフト機構は、複数のアクチュエータ204に接続される複数のリフトピン202を含む。例えば、リフトピンは、リフトピンが消耗部品の様々な地点に接触して消耗部品を移動させることを可能にするために、面内に分布されてよい。一部の実装形態では、面内に分布されたリフトピンは、複数の組にグループ分けされてよく、各組のリフトピンは、それぞれ異なる消耗部品に独立にアクセスしてその部品を持ち上げるように動作される。一部の実装形態では、アクチュエータ204は、複数のリフトピン202を装備された真空密閉アクチュエータ204である。
【0061】
アクチュエータ204は、アクチュエータドライブ206によって駆動される。非係合モードでは、リフトピン202は、リフト機構内に画定されたケースの内側へ撤退された状態にとどまり、消耗部品208には接触していない。消耗部品208が交換される必要があるときは、アクチュエータ204は、アクチュエータドライブ206によって通電される。通電されたアクチュエータ204は、リフトピンを消耗部品208に接触させて消耗部品208を上昇位置に移動させるために、リフトピンをケースから出るように伸長させる。プロセスモジュール(例えば、118)は、真空状態に維持されているので、消耗部品は、上昇されるときに、真空空間210内へ上昇される。VTM104の又は交換ステーション108のいずれかのロボットが、エンドエフェクタをプロセスモジュール118内へ伸長させ、上昇した消耗部品208の下側にエンドエフェクタがスライドすることを可能にする。一部の実施形態では、ロボットに取り付けられたエンドエフェクタは、ヘラ状に形成され、上昇した消耗部品をエンドエフェクタが支持することを可能にしている。エンドエフェクタが定位置にスライドしたら、アクチュエータ204は、リフトピン202をケース内へ撤退させ、消耗部品208をエンドエフェクタ上に載せる。ロボットは、次いで、消耗部品を取り出すためにどのロボットが使用されるかに応じて、VTM104又は交換ステーション108のいずれかへエンドエフェクタを引き戻してそれとともに消耗部品208も持ってくるように操作される。新しい消耗部品208をプロセスモジュール(118)に入れる必要があるときは、逆の順序が起きる。プロセスモジュール(例えば、118)のリフト機構は、プロセスモジュール(118)及びクラスタツールアセンブリ100が動作可能であるように、消耗部品をプロセスモジュール(118)内の適切な場所に正しく装着するために使用される。
【0062】
リフトピンを動作させて消耗部品208を上昇させるためにアクチュエータに電力を供給することに加えて、リフト機構のアクチュエータドライブ206に接続された電源は、一部の実装形態では、リフトピンを通じて消耗部品に電力を供給してよい。アクチュエータ204及びリフトピン202は、一部の実装形態では、消耗部品208に電力を供給するために、導電性材料で作成されてよい。一部の実装形態では、消耗部品に接触することになるリフトピンの表面領域が、電気接点として機能して、電源から消耗部品に電力を供給するために使用されてよい。一部の実装形態では、電源は、リフトピン202がRF電力を消耗部品208に供給することを可能にするための高周波(RF)電源である。一部の実装形態では、リフトピンは、切り替えられてよい。切り替えは、消耗部品208に供給される電力の量を制御するために使用されてよい。一部の実装形態では、切り替えは、消耗部品208に異なる電力を供給するために使用されてよい。一部の実装形態では、消耗部品208に供給される電力は、消耗部品208を加熱するために使用されてよい。例えば、消耗部品208がエッジリングであるときは、電源によって供給される電力は、温度制御されたエッジリングを提供するために使用されてよい。一部の実装形態では、消耗部品208は、容量結合などのその他の手段を通じて通電されてよい。なお、留意すべきは、本明細書で論じられる、消耗部品208を通電するための様々な手段が単なる例に過ぎずないこと、及びエッジリングを通電するその他の形態が用いられてもよいことである。一部の実装形態では、消耗部品208(複数の部分からなる消耗部品の1つの部分又は複数の部分)は、1つ以上の磁石を使用して、プロセスモジュール(例えば、118)内で位置合わせされて定位置に装着されてよい。例えば、プロセスモジュール(例えば、118)内に提供されるリフト機構は、消耗部品208を支持する表面を含んでいてよい。消耗部品208を支持する表面の下側には、1つ以上の磁石が配置されてよい。リフト機構内に配置された磁石は、消耗部品をプロセスモジュール(例えば118)内で位置合わせして装着するために使用されてよい。
【0063】
一部の実装形態では、リフト機構は、リフト機構が空気圧で動作されることを可能にするために、空気圧縮器又はその他の圧縮圧力源に接続されてよい。一部の実装形態では、リフト機構は、消耗部品208をプロセスモジュール(例えば、118)内で定位置に把持するための静電把持力を提供するために使用されてよい。これらの実装形態では、リフト機構は、リフトピン202が消耗部品208をプロセスモジュール(例えば118)内で定位置に把持するための直流(DC)電力を供給することを可能にするために、DC電源に接続されてよい。
【0064】
図5Aは、一実施形態における、プロセスモジュール118内の消耗部品を交換するために使用される様々なコンポーネントを定めた代表的なクラスタツールアセンブリを示している。プロセスモジュール118は、導電性エッチングを実施するためのトランス結合プラズマ(TCP)若しくは導電性誘導体エッチングを行うための容量結合プラズマ(CCP)を生成するために使用することができる、又は半導体ウエハに対してプラズマ支援化学気相成長(PECVD)若しくは原子層堆積(ALD)若しくはその他の任意のタイプのエッチングを実施するために使用することができる、エッチャモジュールであってよい。或いは、プロセスモジュール118は、半導体ウエハ上に様々な特徴を画定するためのその他の任意のプロセス動作(例えば、蒸着やめっきなど)を実施するために使用されてよい。
【0065】
交換ステーション108は、部品バッファ224を含んでいてよい。部品バッファ224は、一実施形態では、プロセスモジュールから取り出された使用済みの消耗部品208及びプロセスモジュールに供給される必要がある新しい消耗部品208を収容するように構成された複数の区画207を含む。或いは、使用済みの消耗部品208と新しい消耗部品208とを別々に保管するために、別々の部品バッファ224が使用されてよい。部品バッファ224の区画207からプロセスモジュール118内へ新しい消耗部品208を移動させるために及びプロセスモジュール118から使用済みの消耗部品208を取り出して部品バッファ224の区画207内に保管するために、交換ステーション108内の交換ハンドラ214が使用されてよい。交換ハンドラ214は、そのエンドエフェクタ213が部品バッファ224内の及びプロセスモジュール118内の消耗部品208にアクセスすることを可能にするために、横方向に、垂直方向に、及び/又は半径方向に動くように構成された、ロボット215を含む。エンドエフェクタは、消耗部品208にアクセスしてそれを部品バッファ224又はプロセスモジュールに対して出し入れするように構成されてよい。一部の実装形態では、エンドエフェクタは、任意の面内で消耗部品を取り出す、拾い上げる、持ち上げる、支持する、保持する、移動させる、又は回転させるように設計された特殊なエンドエフェクタであってよい。交換ハンドラ214のエンドエフェクタは、消耗部品がプロセスモジュールから取り出されて部品バッファ224に保管されえるように、動作時に伸長及び収縮するように操作されてよい。一部の実装形態では、エンドエフェクタは、取り出し動作時における柔軟性を大きくするために、半径方向に、横方向に、及び/又は垂直方向に動くように構成されてよい。交換ハンドラ214は、交換ハンドラ214のロボット215及びエンドエフェクタ213の動きを制御するために、コントローラ220に接続される。
【0066】
交換ステーション108は、交換ステーション108内のプロセス条件を操作するためにポンプ233に接続された真空制御モジュール231も含んでいてよい。一部の実装形態では、交換ステーション108は、消耗部品の交換時に真空制御モジュール231を通じてポンプ233の動作を統合調整することを可能にするために、コントローラ220に接続される。
【0067】
交換ステーション108がプロセスモジュール118に取り付けられることを可能にするために、交換ステーション108とプロセスモジュール118との間に第1の遮断弁216が提供される。一部の実装形態では、第1の遮断弁216は、仕切り弁であってよい。プロセスモジュール118は、第1の側と第2の側とを含み、プロセスモジュール118の第1の側は、真空移送モジュール(VTM)10に結合され、プロセスモジュール118の第2の側は、第1の遮断弁216の第1の側に結合される。第1の遮断弁216の第2の側は、交換ステーション108に結合される。この結合は、交換ステーション108内のロボット215がプロセスモジュール118にアクセスすることを可能にするために、例えば交換ステーション108内及びプロセスモジュール118内に画定されたドア217及びドア219をそれぞれ操作する。第2の遮断弁216’の第1の側は、VTM104に結合され、第2の遮断弁216’の第2の側は、プロセスモジュール118の第1の側に結合される。この結合は、VTM104内のロボットが処理時にプロセスモジュール118にアクセスして半導体ウエハをプロセスモジュール118に対して出し入れすることを可能にするために、プロセスモジュール118内及びVTM104内にそれぞれ画定された対応する開口を覆うドア227及びドア229を操作することを可能にする。第1の遮断弁216及び第2の遮断弁216’は、VTM104への及び交換ステーション108へのプロセスモジュール118の結合を統合調整するために、コントローラ220に接続される。
【0068】
プロセスモジュール118は、プロセスモジュール118内に画定されたプロセス領域にプロセス化学剤を供給するために使用されえる上方電極218を含む。上方電極218は、例えばプラズマを発生させるために、プロセス領域内のプロセス化学剤に電力を供給するための電源(不図示)に接続されてよい。一部の実施形態では、電源は、整合回路網(不図示)を通じて上方電極218に接続されたRF電源であってよい。或いは、上方電極は、電気的に接地されてよい。
【0069】
プロセスモジュール118は、下方電極230も含む。下方電極230は、一部の実装形態では、処理のために半導体ウエハ150を受けるように構成される。一部の実装形態では、下方電極230は、静電チャックである。下方電極230は、処理時に下方電極230に電力を供給するための電源(不図示)に接続されてよい。或いは、下方電極230は、電気的に接地されてよい。
【0070】
プロセスモジュール118は、消耗部品208が上昇位置に移動されることを可能にするためのリフト機構221を含む。リフト機構221は、図4を参照にして論じられたリフト機構と同様であり、消耗部品を上昇位置に持ち上げるための複数のリフトピン202及びアクチュエータ204と、アクチュエータ204を駆動するための電力を提供するためにアクチュエータ204に接続されたアクチュエータドライブ206とを含む。アクチュエータドライブ206は、消耗部品の交換時にリフト機構221の動作を制御するために、コントローラ220に結合されてよい。
【0071】
コントローラ220は、コントローラ220に接続された様々なコンポーネントの動作の統合調整を促すために、真空状態制御部223と移送ロジック225とを含む。一実装形態では、プロセスモジュール118内の消耗部品が交換されるときに、交換ステーション108は、第1の遮断弁216に接触される。第1の遮断弁216において交換ステーション108が検出されると、それに応えて、第1の遮断弁216からコントローラ220に信号が送信される。コントローラ220は、すると、プロセスモジュール118への交換ステーション108の結合及び交換ステーション108における真空の維持の統合調整を行う。例えば、第1の遮断弁216から受信された検出信号に応えて、コントローラ220の真空状態制御部223は、プロセスモジュール118に交換ステーション108を結合するプロセスを開始させるための信号を真空制御部231に送信してよい。真空状態制御部223から受信された信号に応えて、真空制御部231は、ポンプ223が交換ステーションを真空状態にすることを可能にするためにポンプ233を作動させてよい。交換ステーション108が真空状態に達したら、真空制御部231から真空状態制御部223に信号が送信される。真空状態制御部223は、すると、交換ステーションをプロセスモジュール118に結合するための信号を第1の遮断弁216に送信する。第1の遮断弁216は、これに応えて、交換ステーション108とプロセスモジュール118との間における第1の遮断弁216のあらゆる中間領域を真空状態に確保する。この確保の際に、第1の遮断弁216は、第1の遮断弁216の第1の側へのプロセスモジュール118の結合及び第1の遮断弁216の第2の側への交換ステーション108の結合を実施する。プロセスモジュール118へのアクセスを提供するためにドア217及びドア219を操作する前に、交換ステーション108、及び第1の遮断弁216の中間領域が真空であることを保証するための更なるテストがなされてよい。
【0072】
結合動作の一部として、真空状態制御部223は、プロセスモジュール118内に画定された及び該プロセスモジュール118が一体化されるVTM104内に画定された対応する開口を覆うドア227及びドア229が閉じられて密閉されたままであるように、第2の遮断弁216’の動作を統合調整してよい。結合の際に、プロセスモジュール118内のリフト機構221は、リフトピン202がリフト機構221のケース内に撤退されて、消耗部品208がその装着位置に載っている、非係合状態に維持される。例えば、消耗部品208は、エッジリングである。その装着位置にあるときに、エッジリングは、プロセスモジュール118内に半導体ウエハ150が存在するときに、該半導体ウエハ150に隣接して位置決めされて、該半導体ウエハ150を実質的に取り囲んでいる。
【0073】
結合のプロセスが完了したら、第1の遮断弁216から及び一部の実施形態では第2の遮断弁216’から、コントローラ220に信号が送信される。これに応えて、コントローラ220は、移送ロジック225を作動させる。移送ロジック225は、エンドエフェクタ213がプロセスモジュール118から消耗部品を取り出して、交換ステーション108内に画定された部品バッファ224内の区画207へ移動させること、及び上記消耗部品のための交換部品を装着のために部品バッファ224の区画207からプロセスモジュール118に移動させることを可能にするために、交換ステーション108内の交換ハンドラ214のロボット215及びエンドエフェクタ213の動きと、プロセスモジュール118内のリフト機構221のアクチュエータドライブ206の動きとを連携させるように構成される。リフト機構221は、交換用の消耗部品をプロセスモジュール118内の適切な場所に装着するように操作される。
【0074】
図5Bは、一実施形態における、プロセスモジュール118から消耗部品208を取り出すために従われるプロセスを示している。消耗部品208は、通常は、半導体ウエハが処理のためにプロセスモジュール118内に収容される前に交換される。この実施形態にしたがうと、交換ステーション108が第1の遮断弁216を通じてプロセスモジュール118に結合され、第2の遮断弁216’がVTM104に通じるドア227、229を封じると、コントローラ220の移送ロジック225が、プロセスモジュールから消耗部品を取り出して新しい消耗部品に交換するための信号を交換ハンドラ214に及びアクチュエータドライブ206に送信するために使用される。移送ロジック225は、エンドエフェクタ213がプロセスモジュール118内へ伸長して消耗部品を取り出すことを可能にするようにロボット215及びエンドエフェクタ213を操作するための信号を送信する。それと同時に、移送ロジック225は、アクチュエータ204がリフトピン202をリフト機構221内に画定されたケースから出るように移動させそれによって消耗部品208を装着位置から図5Bに示されるような上昇位置に移動させるように、アクチュエータドライブ206を操作する。エンドエフェクタ213は、上昇された消耗部品208の下にスライドして該消耗部品208を実質的に支持する。アクチュエータドライブ206は、次いで、アクチュエータ204がリフトピン202をリフト機構221内のケース内へ撤退させて、上昇された消耗部品208が交換ハンドラ214のエンドエフェクタ213上に載ることを可能にするように操作される。交換ハンドラ214のエンドエフェクタ213は、次いで、交換ステーション108内へ撤退されてそれとともに消耗部品208を持ってくるように操作される。エンドエフェクタ213は、次いで、取り出された消耗部品208を部品バッファ224の区画207に移動させるように操作される。
【0075】
同様なやり方で、新しい消耗部品208が、部品バッファ224の別の区画207からプロセスモジュール118に移動される。新しい消耗部品208がプロセスモジュール118内へ移動されるときに、アクチュエータドライブ206は、アクチュエータ204がリフトピン202をケースから出るように伸長させて、新しい消耗部品208を受け取らせるように操作される。アクチュエータ204は、消耗部品208がプロセスモジュール118内の装着位置にセットされるようにリフトピン202が下降されることを可能にする。消耗部品の交換時に、真空状態制御部223は、ポンプ233が交換ステーションを真空状態に維持し続けて、プロセスモジュール118内に維持されている真空状態に一致していることを保証するために、真空制御部231との相互作用を続ける。
【0076】
消耗部品208が交換されたら、コントローラ220は、プロセスモジュール118からの交換ステーション108の撤退を統合調整するために使用される。これにしたがって、コントローラ220は、プロセスモジュール118と交換ステーション108との間のドア217、219を閉じるための信号を第1の遮断弁216に送信し、ドア227、229のロックを解除してVTM104がプロセスモジュール118にアクセスすることを可能にするための信号を第2の遮断弁216’に送信する。
【0077】
一部の実装形態では、プロセスモジュール118は、プロセスモジュールをアクティブ動作に戻す前に調節されてよい。調節動作は、消耗部品の交換が真空内で行われ、プロセスモジュール118のみが調節されればよいゆえに、短時間ですむだろう。次いで、ポンプ233が交換ステーション108をパージすることを可能にするための信号が、真空状態制御部223から真空制御部231に送信されてよい。交換ステーション108は、すると、プロセスモジュール118から取り外されてよい。
【0078】
図5Cは、交換ステーション108がプロセスモジュール118ではなくVTM104に取り付けられる図2に示された一実施形態のクラスタツールアセンブリ内で消耗部品を交換するために従われるプロセスを示している。この実施形態では、第1の遮断弁216の第1の側が、真空移送モジュール(VTM)104の第1の側に結合されるように、交換ステーション108は、第1の遮断弁216を通じてVTM104に取り付けられる。交換ステーション108は、第1の遮断弁216の第2の側に結合される。第2の遮断弁216’は、第2の遮断弁216’の第1の側がプロセスモジュール118に結合され第2の遮断弁216’の第2の側がVTM104の第2の側に結合されるように配置される。VTM104内のロボットが、プロセスモジュール118と、交換ステーション108内の部品バッファ224内の区画207との間における、消耗部品へのアクセス、消耗部品の取り出し、及び消耗部品の移動を可能にするために、第1の遮断弁216は、交換ステーション108内及びVTM104内に画定された対応する開口を覆うドア237、239をそれぞれ操作するように構成され、第2の遮断弁216’は、VTM104内及びプロセスモジュール118内に画定された対応する開口を覆うドア227、229をそれぞれ操作するように構成される。図5Cに示された交換ステーション108は、ロボット215及びエンドエフェクタ213を伴う専用の交換ハンドラ214を含んでいない。ロボット235は、コントローラによるロボット235の動作の統合調整を可能にするために、動作可能な方式でコントローラ220に結合される。更に、交換ステーション、第1の遮断弁216、VTM104、第2の遮断弁216’、及びプロセスモジュール118は、プロセスモジュール118、VTM104、及び交換ステーション108が真空状態に維持されている間に、消耗部品の交換時における交換ステーションとプロセスモジュールとの間のアクセスを同期化させるために、コントローラ220に接続される。
【0079】
交換ステーション108をVTM104に取り付けるプロセスは、交換ステーション108がプロセスモジュール118ではなくVTM104に取り付けられるという点を除き、図5Aを参照にして論じられた実施形態と同様である。消耗部品208を交換するプロセスは、コントローラ220が、図5Aで論じられた交換ステーション108のロボット215及びエンドエフェクタ213と連携する代わりにVTM104のロボット235と連携するという点を除き、図5Aを参照にして論じられた実施形態と同様である。
【0080】
代替の一実施形態では、交換ステーション108は、ロボット215及びエンドエフェクタ213を伴う交換ハンドラ214(不図示)を含んでいてよく、この場合、交換ハンドラ214は、動作可能な方式でコントローラ220に接続される。コントローラ220は、消耗部品の交換時におけるロボット215と、エンドエフェクタ213と、ロボット235との連携を制御するために使用される。この実施形態では、ロボット215及びエンドエフェクタ213は、部品バッファ224とVTM104との間で消耗部品の取り出し及び移動を行うために使用されてよく、VTM104のロボット235は、VTM104とプロセスモジュール118との間で消耗部品を移動させるために使用されてよい。
【0081】
図5Cに示された実施形態では、第2の遮断弁216’が、消耗部品の交換時にプロセスモジュール118をクラスタツールアセンブリ100内の残りの部分から隔離するためには使用されないことが、留意されるべきである。これは、この実施形態では、プロセスモジュールへのアクセスがVTM104を通じて提供されるという事実に起因する。したがって、第2の遮断弁216’は、半導体ウエハの処理時におけるプロセスモジュール118の選択的隔離を可能にしつつ、消耗部品の交換が必要なときのアクセスを提供するように構成される。この実施形態における、消耗部品の交換後におけるクラスタツールアセンブリ100の調節は、消耗部品の交換時に交換ステーション、VTM104、及びプロセスモジュール118が全て真空状態に維持されるゆえに、かかる時間が短くてすむ。
【0082】
図6は、上述されたクラスタツールアセンブリを制御するための制御モジュール(即ち、コントローラ)220を示している。一実施形態では、制御モジュール220は、プロセッサ、メモリ、及び1つ以上のインターフェースなどの、幾つかの代表的なコンポーネントを含んでいてよい。制御モジュール220は、クラスタツールアセンブリ100内のデバイスを一部には検知値に基づいて制御するために用いられてよい。ほんの例を挙げると、制御モジュール220は、検知値及びその他の制御パラメータに基づいて、弁602(図5A図5B図5Cの遮断弁216、216’を含む)、フィルタヒータ604、ポンプ606、及びその他のデバイス608の1つ以上を制御することができる。制御モジュール220は、ほんの例として圧力計610、流量計612、温度センサ614、及び/又はその他のセンサ616が挙げられるところからの検知値を受信する。制御モジュール220は、前駆体の供給時及び膜の蒸着時におけるプロセス条件を制御するために用いられてもよい。制御モジュール220は、通常は、1つ以上のメモリデバイスと、1つ以上のプロセッサとを含む。
【0083】
制御モジュール220(即ち、コントローラ)は、前駆体供給システム及び蒸着装置の活動を制御してよい。制御モジュール220は、特定のプロセスの、プロセスタイミング、供給システム温度、フィルタ間の圧力差、弁の位置、ロボット及びエンドエフェクタ、ガスの混合、チャンバ圧力、チャンバ温度、ウエハ温度、RF電力レベル、ウエハチャック又は台座の位置、及びその他のパラメータを制御するための命令一式を含むコンピュータプログラムを実行する。制御モジュール220は、また、圧力差を監視して、1本以上の経路から1本以上のその他の経路へ蒸気前駆体の供給を自動的に切り替えてもよい。実施形態によっては、制御モジュール220に関係付けられたメモリデバイスに記憶されたその他のコンピュータプログラムが用いられてもよい。
【0084】
通常は、制御モジュール220に、ユーザインターフェースが関連付けられている。ユーザインターフェースとしては、ディスプレイ618(例えば、ディスプレイ画面、並びに/又は装置及び/若しくはプロセス条件のグラフィックソフトウェアディスプレイ)や、ポインティングデバイス、キーボード、タッチ画面、マイクロフォンなどのユーザ入力デバイス620が挙げられる。
【0085】
前駆体供給、プラズマ処理、及びプロセス手順におけるその他のプロセスを制御するためのコンピュータプログラムは、例えば、アセンブリ言語、C、C++、Pascal、Fortranなどの、従来の任意のコンピュータ読み取り可能プログラミング言語で記述することができる。プログラムに指定されたタスクを実施するために、コンパイル済みのオブジェクトコード又はスクリプトがプロセッサによって実行される。
【0086】
制御モジュールパラメータは、例えば、フィルタ圧力差、プロセスガスの組成及び流量、温度、圧力、RF電力レベルや低周波RF周波数などのプラズマ条件、冷却ガス圧力、並びにチャンバ壁温度などの、プロセス条件に関する。
【0087】
システムソフトウェアは、様々に設計又は構成されてよい。例えば、本発明の蒸着プロセスを実施するために必要とされるチャンバ又はプロセスモジュールのコンポーネントの動作を制御するために、様々なチャンバコンポーネントサブルーチン又は制御オブジェクトが記述されてよい。これを目的としたプログラム又はプログラム部分の例として、基板位置決めコード、プロセスガス制御コード、圧力制御コード、ヒータ制御コード、プラズマ制御コード、リフト機構制御コード、ロボット位置コード、エンドエフェクタ位置コード、及び弁位置制御コードが挙げられる。
【0088】
基板位置決めプログラムは、基板を台座又はチャックに載せるために使用される、並びに基板とガス入口及び/又は標的などのチャンバのその他の部品との間の間隔を制御するために使用されるチャンバコンポーネントを制御するための、プログラムコードを含んでいてよい。プロセスガス制御プログラムは、ガスの組成及び流量を制御するための、並びに随意としてチャンバ内の圧力を安定化させるために蒸着前にチャンバにガスを流し込むための、コードを含んでいてよい。フィルタモニタリングプログラムは、(1つ以上の)測定された差を(1つ以上の)所定の値と比較するためのコード、及び/又は経路を切り替えるためのコードを含む。圧力制御プログラムは、チャンバの排気システムにおける例えば絞り弁を調節することによってチャンバ内の圧力を制御するためのコードを含んでいてよい。ヒータ制御プログラムは、前駆体供給システム内のコンポーネント、基板、及び/又はシステムのその他の部分を加熱するための加熱ユニットへの電流を制御するためのコードを含んでいてよい。或いは、ヒータ制御プログラムは、ヘリウムなどの伝熱ガスの、ウエハチャックへの供給を制御してよい。弁位置制御コードは、例えばプロセスモジュール又はクラスタツールへのアクセスを提供する遮断弁を制御することによってプロセスモジュール又はクラスタツールアセンブリへのアクセスを制御するための、コードを含んでいてよい。リフト機構制御コードは、アクチュエータが例えばリフトピンを移動させるようにアクチュエータドライブを作動させるためのコードを含んでいてよい。ロボット位置コードは、例えばロボットを左右軸、上下軸、又は放射軸に沿って移動させる操作を含む(1つ以上のロボット)の位置の操作を行うためのコードを含んでいてよい。エンドエフェクタ位置コードは、ロボットを例えば左右軸、上下軸、又は放射軸に沿って伸長、収縮、又は移動させる操作を含むエンドエフェクタの位置の操作を行うためのコードを含んでいてよい。
【0089】
蒸着時に監視されえるセンサの非限定的な例として、質量流量制御モジュール、圧力計610などの圧力センサ、供給システム内に位置付けられる熱電対、台座、又はチャック(例えば温度センサ614)が挙げられる。所望のプロセス条件を維持するために、適切にプログラムされたフィードバック・制御アルゴリズムが、これらのセンサからのデータと併せて使用されてよい。以上は、単独のチャンバ又は複数のチャンバを含む半導体処理ツールにおける本開示の実施形態の実装形態を説明している。
【0090】
本明細書で説明される様々な実施形態は、クラスタツールアセンブリを開いて大気条件に曝す必要なく迅速に且つ効率的に消耗部品が交換されることを可能にする。その結果、消耗部品を交換するための時間はもちろん、消耗部品の交換時にチャンバが汚染されるリスクが大幅に低減され、それによって、クラスタツールアセンブリをより迅速にオンラインにもってくることが可能になる。更に、プロセスモジュール、消耗部品、及びプロセスモジュール内のその他のハードウェアコンポーネントが予期せず損傷されるリスクが大幅に抑えられる。
【0091】
実施形態に関する以上の説明は、例示及び説明を目的として提供されたものであり、全てを網羅するものであること又は発明を制限することを意図していない。特定の実施形態の個々の要素又は特徴は、総じて、その特定の実施形態に制限されず、たとえ具体的に図示又は説明されていなくても、該当するところでは、代替可能であり、選択された実施形態に使用可能である。同じことは、また、様々に可変であってもよい。このようなヴァリエーションは、発明からの逸脱とは見なされず、このような変更形態も、全て、発明の範囲内に含まれることを意図される。
【0092】
以上の実施形態は、理解を明瞭にする目的で幾らか詳細に説明されてきたが、添付の特許請求の範囲内で、特定の変更及び修正が加えられてよいことが明らかである。したがって、これらの実施形態は、例示的であって限定的ではないと見なされ、本明細書で与えられる詳細に限定されず、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物の範囲内で変更されてよい。
本発明は、たとえば、以下のような態様で実現することもできる。
適用例1:
クラスタツールアセンブリであって、
真空移送モジュールと、
前記真空移送モジュールに第1の側が接続されたプロセスモジュールと、
前記プロセスモジュールの第2の側に第1の側が結合された遮断弁と、
前記遮断弁の第2の側に結合された交換ステーションであって、交換ハンドラと、新しい消耗部品又は使用済みの消耗部品を保持するための複数の区画を含む部品バッファとを含む交換ステーションと、
を備え、
前記プロセスモジュールは、前記プロセスモジュール内に装着された消耗部品を上昇位置に位置付けることを可能にするためのリフト機構を含み、前記上昇位置は、前記交換ハンドラへのアクセスを提供して、前記消耗部品を前記プロセスモジュールから取り出すこと及び前記部品バッファの区画に保管することを可能にし、
前記交換ステーションの前記交換ハンドラは、前記消耗部品のための交換部品を前記部品バッファから前記プロセスモジュールに移動させて装着することを可能にされ、
前記リフト機構は、前記交換ハンドラによって交換用に提供された前記消耗部品を受け取って、装着位置に下降させるように構成され、
前記交換ハンドラ及び前記プロセスモジュールによる前記交換は、前記プロセスモジュール及び前記交換ステーションが真空状態に維持されている間に行われる、クラスタツールアセンブリ。
適用例2:
適用例1のクラスタツールアセンブリであって、
前記遮断弁、前記交換ステーション、及び前記プロセスモジュールは、コントローラと連動しており、前記コントローラは、前記プロセスモジュールが真空状態にとどまっている間に前記交換ステーションと前記プロセスモジュールとの間のアクセスを統合調整するための移送ロジック及び真空状態制御部を含む、クラスタツールアセンブリ。
適用例3:
適用例2のクラスタツールアセンブリであって、
前記コントローラは、前記プロセスモジュールが真空状態にとどまっている間に前記交換ステーションと前記プロセスモジュールとの間のアクセスを統合調整するための移送ロジック及び真空状態制御部を含む、クラスタツールアセンブリ。
適用例4:
適用例2のクラスタツールアセンブリであって、
前記交換ステーションは、ポンプに結合された真空制御部を含み、前記真空制御部は、前記消耗部品の交換時に前記ポンプの活動を統合調整して前記交換ステーションを真空状態に維持するために、前記コントローラと連動している、クラスタツールアセンブリ。
適用例5:
適用例1のクラスタツールアセンブリであって、
前記真空状態に維持されている前記プロセスモジュールは、前記消耗部品の交換に続いて前記プロセスモジュールがアクティブ動作に戻る前における前記プロセスモジュールの再調節が軽減されることを可能にする、クラスタツールアセンブリ。
適用例6:
適用例1のクラスタツールアセンブリであって、
前記消耗部品は、前記プロセスモジュールの静電チャックの上に配置されたときの基板を取り巻くように構成されたエッジリングであり、
前記リフト機構は、前記プロセスモジュール内に装着された前記エッジリングを前記上昇位置に位置付けることを可能にする複数のリフトピン及びアクチュエータを含み、
アクチュエータドライブが、前記アクチュエータに接続され、
前記エッジリングの交換の統合調整を可能にするために、コントローラが、前記アクチュエータドライブ及び前記交換ステーションと連動している、クラスタツールアセンブリ。
適用例7:
適用例6のクラスタツールアセンブリであって、
前記アクチュエータは、電源に接続され、前記電源は、前記リフトピンを通じて前記消耗部品に電力を供給するために使用され、前記供給される電力は、前記消耗部品に熱を提供するために使用される、クラスタツールアセンブリ。
適用例8:
適用例7のクラスタツールアセンブリであって、
前記アクチュエータ及び前記リフトピンは、導電性材料で作成され、前記リフトピンは、前記リフトピンが前記消耗部品に異なる電力を供給することを可能にするために、スイッチに接続される、クラスタツールアセンブリ。
適用例9:
適用例6のクラスタツールアセンブリであって、
前記アクチュエータドライブは、前記アクチュエータが前記リフトピンを空気圧で動作させることを可能にするために、空気圧縮器に接続される、クラスタツールアセンブリ。
適用例10:
適用例1のクラスタツールアセンブリであって、
前記交換ステーションは、前記消耗部品が交換されるときは前記遮断弁の前記第2の側に結合され、前記消耗部品の交換が完了したときは切り離される、可動ユニットである、クラスタツールアセンブリ。
適用例11:
適用例1のクラスタツールアセンブリであって、
前記遮断弁に結合された前記プロセスモジュールの前記第2の側に画定された開口、及び前記遮断弁に結合された前記交換ステーションの一方の側における開口は、前記プロセスモジュールに対して前記消耗部品が出し入れされることを可能にするようにサイズ決定される、クラスタツールアセンブリ。
適用例12:
適用例11のクラスタツールアセンブリであって、
前記消耗部品は、前記交換ステーション内の及び前記プロセスモジュール内の前記開口を通り抜けるようにサイズ決定された2つ以上の区分を有する区分化された消耗部品である、クラスタツールアセンブリ。
適用例13:
適用例1のクラスタツールアセンブリであって、
前記交換ハンドラは、任意の面内で前記消耗部品を取り出す、拾い上げる、持ち上げる、支持する、保持する、移動させる、又は回転させるように設計されたエンドエフェクタを含む、クラスタツールアセンブリ。
適用例14:
適用例1のクラスタツールアセンブリであって、
前記交換ハンドラは、前記プロセスモジュールから様々な消耗部品を取り出すように設計され、前記交換ハンドラは、様々なタイプの消耗部品を取り出すための異なるエンドエフェクタを有する、クラスタツールアセンブリ。
適用例15:
クラスタツールアセンブリであって、
第1の側と第2の側とを有する真空移送モジュールであって、ロボットを含む真空移送モジュールと、
第1の側と第2の側とを伴う第1の遮断弁であって、前記第1の遮断弁の前記第1の側は、前記真空移送モジュールの前記第1の側に結合される、第1の遮断弁と、
前記第1の遮断弁の前記第2の側に結合された交換ステーションであって、部品バッファを含み、前記部品バッファは、新しい消耗部品又は使用済みの消耗部品を保持するための複数の区画を含む、交換ステーションと、
第1の側と第2の側とを伴う第2の遮断弁であって、前記第2の遮断弁の前記第2の側は、前記真空移送モジュールの前記第2の側に結合される、第2の遮断弁と、
前記第2の遮断弁の前記第1の側に結合されたプロセスモジュールと、
を備え、
前記プロセスモジュールは、前記プロセスモジュール内に装着された消耗部品を上昇位置に移動させることを可能にするためのリフト機構を含み、前記上昇位置は、前記真空移送モジュールの前記ロボットへのアクセスを提供して、前記消耗部品を前記プロセスモジュールから取り出すこと及び前記交換ステーションの前記部品バッファに保管することを可能にし、
前記真空移送モジュールの前記ロボットは、前記消耗部品のための交換部品を前記部品バッファから前記プロセスモジュール内に移動させて装着することを可能にされ、
前記リフト機構は、前記ロボットによって交換用に提供された前記消耗部品を受け取って、装着位置に下降させるように構成され、
前記ロボット及び前記プロセスモジュールの前記リフト機構による前記交換は、前記交換ステーション、前記真空移送モジュール、及び前記プロセスモジュールが真空状態に維持されている間に行われる、クラスタツールアセンブリ。
適用例16:
適用例15のクラスタツールアセンブリであって、
前記第1の遮断弁、前記第2の遮断弁、前記真空移送モジュール、前記プロセスモジュール、及び前記交換ステーションは、コントローラと連動しており、前記コントローラは、前記プロセスモジュール、前記交換ステーション、及び前記真空移送モジュールが真空状態にとどまっている間に、前記交換ステーションと、前記真空移送モジュールと、前記プロセスモジュールとの間のアクセスを統合調整するための移送ロジック及び真空状態制御部を含む、クラスタツールアセンブリ。
適用例17:
適用例15のクラスタツールアセンブリであって、
前記真空移送モジュール、前記プロセスモジュール、及び前記交換ステーションは、コントローラと連動しており、前記コントローラは、前記真空移送モジュール、前記交換ステーション、及び前記プロセスモジュールが真空状態にとどまっている間に、前記交換ステーションと前記真空移送モジュールとの間及び前記真空移送モジュールと前記プロセスモジュールとの間のアクセスを統合調整するための移送ロジック及び真空状態制御部を含む、クラスタツールアセンブリ。
適用例18:
適用例16のクラスタツールアセンブリであって、
前記交換ステーションは、ポンプに結合された真空制御部を含み、前記真空制御部は、前記消耗部品の交換時に前記ポンプの活動を統合調整して前記交換ステーションを真空状態に維持するために、前記コントローラと連動している、クラスタツールアセンブリ。
適用例19:
適用例15のクラスタツールアセンブリであって、
前記真空状態に維持されている前記交換ステーション、前記真空移送モジュール、及び前記プロセスモジュールは、前記消耗部品の交換に続いて前記プロセスモジュールがアクティブ動作に戻る前における前記プロセスモジュールの再調節が軽減されることを可能にする、クラスタツールアセンブリ。
適用例20:
適用例15のクラスタツールアセンブリであって、
前記リフト機構は、前記プロセスモジュール内に装着された前記消耗部品を前記上昇位置に位置付けることを可能にする複数のリフトピン及びアクチュエータを含み、
アクチュエータドライブが、前記アクチュエータに接続され、
前記消耗部品の交換の統合調整を可能にするために、コントローラが、前記アクチュエータドライブ、前記交換ステーション、及び前記真空移送モジュールと連動している、クラスタツールアセンブリ。
適用例21:
適用例15のクラスタツールアセンブリであって、
前記ロボットは、任意の面内で前記消耗部品を取り出す、拾い上げる、持ち上げる、支持する、保持する、移動させる、又は回転させるように設計されたエンドエフェクタを含む、クラスタツールアセンブリ。
適用例22:
適用例21のクラスタツールアセンブリであって、
前記ロボットは、前記プロセスモジュールに対して半導体ウエハを出し入れするように設計された第2のエンドエフェクタを含む、クラスタツールアセンブリ。
適用例23:
適用例15のクラスタツールアセンブリであって、
前記交換ステーションと前記プロセスモジュールとを結合し、前記クラスタツールアセンブリにおける均一性及び対称性を維持するために、前記真空移送モジュールの前記第1の側及び前記第2の側に開口が画定される、クラスタツールアセンブリ。
適用例24:
クラスタツールアセンブリであって、
第1の側と第2の側とを有する大気圧移送モジュールであって、ロボットを有する大気圧移送モジュールと、
第1の側と第2の側とを有する真空移送モジュールであって、第2のロボットを有する真空移送モジュールと、
前記大気圧移送モジュールの前記第1の側に及び前記真空移送モジュールの前記第1の側に結合されたロードロックチャンバであって、前記大気圧移送モジュールと前記真空移送モジュールとの間のインターフェースを提供するロードロックチャンバと、
前記真空移送モジュールの前記第2の側に結合されたプロセスモジュールと、
前記大気圧移送モジュールの前記第2の側に結合された交換ステーションであって、部品バッファを有し、前記部品バッファは、新しい消耗部品又は使用済みの消耗部品を保持するための複数の区画を含む、交換ステーションと、
を備え、
前記プロセスモジュールは、前記プロセスモジュール内に装着された消耗部品を上昇位置に移動させることを可能にするためのリフト機構を含み、前記上昇位置は、前記真空移送モジュールの前記第2のロボットへのアクセスを提供して、前記消耗部品を前記プロセスモジュールから取り出すこと及び前記ロードロックチャンバに移送することを可能にし、前記大気圧移送モジュールの前記ロボットは、前記消耗部品を前記ロードロックチャンバから前記交換ステーションの前記部品バッファに移動させることを可能にされ、
前記大気圧移送モジュールの前記ロボット及び前記真空移送モジュールの前記第2のロボットは、前記消耗部品のための交換部品を前記部品バッファから前記プロセスモジュール内に移動させることを可能にされ、
前記リフト機構は、前記第2のロボットによって交換用に提供された前記消耗部品を受け取って、装着位置に下降させるように構成され、
前記第2のロボット、及び前記プロセスモジュールの前記リフト機構による前記交換は、前記真空移送モジュール及び前記プロセスモジュールが真空状態に維持されている間に行われる、クラスタツールアセンブリ。
適用例25:
適用例24のクラスタツールアセンブリであって、
前記大気圧移送モジュール、前記真空移送モジュール、前記プロセスモジュール、及び前記交換ステーションは、コントローラと連動しており、前記コントローラは、前記プロセスモジュール及び前記真空移送モジュールが真空状態にとどまっている間に、前記交換ステーションと、前記大気圧移送モジュールと、前記真空移送モジュールと、前記プロセスモジュールとの間のアクセスを統合調整するための移送ロジック及び真空状態制御部を含む、クラスタツールアセンブリ。
適用例26:
適用例24のクラスタツールアセンブリであって、
前記大気圧移送モジュール及び前記交換ステーションは、大気条件に維持される、クラスタツールアセンブリ。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6