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特許7556611樹脂およびその製造方法、樹脂組成物、並びに成形品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】樹脂およびその製造方法、樹脂組成物、並びに成形品
(51)【国際特許分類】
   C08G 63/19 20060101AFI20240918BHJP
   C08G 64/04 20060101ALI20240918BHJP
   C08G 63/183 20060101ALI20240918BHJP
【FI】
C08G63/19
C08G64/04
C08G63/183
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023531099
(86)(22)【出願日】2022-08-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-07
(86)【国際出願番号】 KR2022012137
(87)【国際公開番号】W WO2023018307
(87)【国際公開日】2023-02-16
【審査請求日】2023-05-23
(31)【優先権主張番号】10-2021-0106524
(32)【優先日】2021-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0071582
(32)【優先日】2022-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0071584
(32)【優先日】2022-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】イル・ファン・チェ
(72)【発明者】
【氏名】キョンムン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ミン・スク・ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ジェスン・ペ
(72)【発明者】
【氏名】ヒョナ・シン
(72)【発明者】
【氏名】ヘ・ジン・イム
【審査官】▲高▼村 憲司
(56)【参考文献】
【文献】特開昭63-280731(JP,A)
【文献】特開平01-272629(JP,A)
【文献】国際公開第2020/175577(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G 63/00 - 64/42
G02B 1/00 - 1/08
G02B 3/00 - 3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1の単位および下記化学式2の単位を含む樹脂:
【化1】
【化2】
前記化学式1および2において、
Ar1およびAr2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換のアリール基;あるいは置換または非置換のヘテロアリール基であり、
R1は水素;重水素;ハロゲン基;シアノ基;置換または非置換のアルキル基;置換または非置換のシクロアルキル基;置換または非置換のアルコキシ基;置換または非置換のシリル基;置換または非置換のアリール基;あるいは置換または非置換のヘテロアリール基であり、
R2およびR3は、互いに異なり、それぞれ独立して、水素;重水素;あるいは置換または非置換のアリール基であり、R2およびR3の少なくとも1種は置換または非置換のアリール基であり、
r1は1または2であり、前記r1が2である場合、前記2つのR1は互いに同一または異なり、
r2およびr3はそれぞれ1~4の整数であり、前記r2が2以上の場合、前記2以上のR2は、互いに同一または異なり、前記r3が2以上の場合、前記2以上のR3は、互いに同一または異なり、
L1およびL2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換のアリーレン基;またはヘテロアリーレン基であり、
X1~X10、X’9およびX’10は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、O;またはSであり、
Z1~Z6は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換のアルキレン基;置換または非置換のシクロアルキレン基;置換または非置換のアリーレン基;あるいは置換または非置換のヘテロアリーレン基であり、
La、La’、La’’およびLa’’’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L-であり、
Lは置換または非置換のアリーレン基であり、
a、b、c、d、pおよびqは、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、0~6の整数であり、前記a、b、c、d、pおよびqがそれぞれ2以上である場合、各括弧内の構造は、互いに同一または異なり、
tおよびt’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、1~6の整数であり、前記tおよびt’がそれぞれ2以上である場合、前記括弧内の構造は互いに同一または異なり、
mおよびnは互いに同一であり、0または1であり、
mおよびnが0の場合、前記t、rおよびsは1であり、前記Laは-C(=O)-L-であり、
mおよびnが1の場合、前記tは1~6の整数であり、r+s=1であり、rはモル分率として、0<r<1の実数であり、sはモル分率として、0<s<1の実数であり、
m’およびn’は互いに同一であり、0または1であり、
m’およびn’が0である場合、前記t’、xおよびyは1であり、前記La’は-C(=O)-L-であり、
m’およびn’が1の場合、前記t’は1~6の整数であり、x+y=1であり、xはモル分率として、0<x<1の実数であり、yはモル分率として、0<y<1の実数であり、
*は樹脂の主鎖に連結される部位を意味する。
【請求項2】
下記化学式3の単位をさらに含む、請求項1に記載の樹脂:
【化3】
前記化学式3において、
L11は置換または非置換のアルキレン基;置換または非置換のシクロアルキレン基;あるいは置換または非置換のアリーレン基であり、
l11は1~5の整数であり、前記l11が2以上の場合、前記2以上のL11は互いに同一または異なり、
X11~X16は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、O;またはSであり、
Z11~Z13は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換のアルキレン基;あるいは置換または非置換のシクロアルキレン基であり、
LbおよびLb’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L’-であり、
L’は置換または非置換のアリーレン基であり、
a’、b’およびp’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、0~6の整数であり、前記a’、b’およびp’がそれぞれ2以上である場合、各括弧内の構造は互いに同一または異なり、
t’’は1~6の整数であり、前記t’’が2以上である場合、前記括弧内の構造は互いに同一または異なり、
m’’およびn’’は互いに同一であり、0または1であり、
m’’およびn’’が0の場合、前記t’’、r’およびs’は1であり、前記Lbは-C(=O)-L’-であり、
m’’およびn’’が1の場合、前記t’’は1~6の整数であり、r’+s’=1であり、r’はモル分率として、0<r’<1の実数であり、sはモル分率として、0<s’<1の実数であり、
*は樹脂の主鎖に連結される部位を意味する。
【請求項3】
前記化学式1は、下記化学式1-1または1-2である、請求項1に記載の樹脂:
【化4】
【化5】
前記化学式1-1において、
*、Ar1、Ar2、R1、r1、X1~X4、Z1、Z2、aおよびbの定義は、前記化学式1で定義したものと同一であり、
Laは-C(=O)-L-であり、
Lは置換または非置換のアリーレン基であり、
前記化学式1-2において、
*、Ar1、Ar2、R1、r1、X1~X4、X9、X10、Z1、Z2、Z5、a、b、tおよびpの定義は、前記化学式1で定義したものと同一であり、
LaおよびLa’’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L-であり、
Lは置換または非置換のアリーレン基であり、
rはモル分率として、0<r<1の実数であり、
sはモル分率として、0<s<1の実数であり、
r+s=1である。
【請求項4】
前記化学式2は、下記化学式2-1または2-2である、請求項1に記載の樹脂:
【化6】
【化7】
前記化学式2-1において、
*、R2、R3、r2、r3、L1、L2、X5~X8、Z3、Z4、cおよびdの定義は、前記化学式2で定義したものと同一であり、
La’は-C(=O)-L-であり、
Lは置換または非置換のアリーレン基であり、
前記化学式2-2において、
*、R2、R3、r2、r3、L1、L2、X5~X8、X’9、X’10、Z3、Z4、Z6、c、d、t’、およびqの定義は、前記化学式2で定義したものと同一であり、
La’およびLa’’’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L-であり、
Lは置換または非置換のアリーレン基であり、
xはモル分率として、0<x<1の実数であり、
yはモル分率として、0<y<1の実数であり、
x+y=1である。
【請求項5】
Ar1およびAr2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換の炭素数6~30のアリール基;あるいは置換または非置換の炭素数3~30のヘテロアリール基である、請求項1に記載の樹脂。
【請求項6】
Z1~Z6は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換の炭素数1~10のアルキレン基である、請求項1に記載の樹脂。
【請求項7】
R2は置換または非置換のアリール基である、請求項1に記載の樹脂。
【請求項8】
重量平均分子量は、3,000g/mol~500,000g/molである、請求項1に記載の樹脂。
【請求項9】
ガラス転移温度(Tg)は、90℃~200℃である、請求項7に記載の樹脂。
【請求項10】
波長589nmで測定された屈折率が1.50~1.75である、請求項1に記載の樹脂。
【請求項11】
下記化学式1aの化合物;下記化学式2aの化合物;ならびに1)ポリエステル前駆体、または2)ポリエステル前駆体およびポリカーボネート前駆体を含む樹脂製造用組成物を重合する段階を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の樹脂の製造方法:
【化8】
【化9】
前記化学式1aおよび2aにおいて、
Ar1、Ar2、R1~R3、r1~r3、X1~X8、a、b、c、d、L1、L2、およびZ1~Z4の定義は、前記化学式1および2で定義したとおりである。
【請求項12】
前記ポリエステル前駆体は、下記化学式Aであり、前記ポリカーボネート前駆体は、下記化学式Bである、請求項11に記載の樹脂の製造方法:
【化10】
【化11】
前記化学式AおよびBにおいて、
Ra1、Ra2、Rb1およびRb2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換または非置換のアルキル基;あるいは置換または非置換のアリール基であり、
Ar1は置換または非置換のアリーレン基であり、
a1~a4はそれぞれ0または1である。
【請求項13】
請求項1~10のいずれか一項に記載の樹脂を含む、樹脂組成物。
【請求項14】
請求項13に記載の樹脂組成物を含む、成形品。
【請求項15】
前記成形品は、光学レンズである、請求項14に記載の成形品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年8月12日付にて韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10-2021-0106524号、2022年6月13日付にて韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10-2022-0071582号および2022年6月13日付にて韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10-2022-0071584号の出願日の利益を主張し、その内容のすべては本明細書に含まれる。
【0002】
本発明は、樹脂およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
光学材料の屈折率が高いと、同一レベルの補正を達成するのに必要な光学レンズの厚さは薄くなる。これにより、光学材料の屈折率が高ければ高いほど、より薄くて軽いレンズの製造が可能となり、レンズが使用される各種機器の小型化が可能となる。
【0004】
一般に、光学材料の屈折率が高くなるとアッベ数(Abbe’s Number)が低くなるという問題があり、また光学材料としての使用のためには、一定レベル以上の透明性が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一実施態様は、新規な構造の樹脂およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
本発明の他の実施態様は、新規な構造の樹脂を含む樹脂組成物およびその組成物から製造された成形品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施態様は、下記化学式1の単位および下記化学式2の単位を含む樹脂を提供する。
【化1】
前記化学式1および2において、
Ar1およびAr2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換のアリール基;あるいは置換または非置換のヘテロアリール基であり、
R1は、水素;重水素;ハロゲン基;シアノ基;置換または非置換のアルキル基;置換または非置換のシクロアルキル基;置換または非置換のアルコキシ基;置換または非置換のシリル基;置換または非置換のアリール基;あるいは置換または非置換のヘテロアリール基であり、
R2およびR3は、互いに異なり、それぞれ独立して、水素;重水素;ハロゲン基;シアノ基;置換または非置換のアルキル基;置換または非置換のシクロアルキル基;置換または非置換のアルコキシ基;置換または非置換のシリル基;重水素、ハロゲン基、ヒドロキシ基、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、またはヘテロアリール基で置換または非置換のアリール基;あるいは置換または非置換のヘテロアリール基であり、
r1は1または2であり、前記r1が2である場合、前記2つのR1は互いに同一または異なり、
r2およびr3はそれぞれ1~4の整数であり、前記r2が2以上の場合、前記2以上のR2は互いに同一または異なり、前記r3が2以上の場合、前記2以上のR3は、互いに同一または異なり、
L1およびL2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換のアリーレン基;またはヘテロアリーレン基であり、
X1~X10、X’9およびX’10は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、O;またはSであり、
Z1~Z6は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換のアルキレン基;置換または非置換のシクロアルキレン基;置換または非置換のアリーレン基;あるいは置換または非置換のヘテロアリーレン基であり、
La、La’、La’’およびLa’’’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L-であり、
Lは置換または非置換のアリーレン基であり、
a、b、c、d、pおよびqは、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、0~6の整数であり、前記a、b、c、d、pおよびqがそれぞれ2以上である場合、各括弧内の構造は、互いに同一または異なり、
tおよびt’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、1~6の整数であり、前記tおよびt’がそれぞれ2以上である場合、前記括弧内の構造は互いに同一または異なり、
mおよびnは互いに同一であり、0または1であり、
mおよびnが0の場合、前記t、rおよびsは1であり、前記Laは-C(=O)-L-であり、
mおよびnが1の場合、前記tは1~6の整数であり、r+s=1であり、rはモル分率として、0<r<1の実数であり、sはモル分率として、0<s<1の実数であり、
m’およびn’は互いに同一であり、0または1であり、
m’およびn’が0である場合、前記t’、xおよびyは1であり、前記La’は-C(=O)-L-であり、
m’およびn’が1の場合、前記t’は1~6の整数であり、x+y=1であり、xはモル分率として、0<x<1の実数であり、yはモル分率として、0<y<1の実数であり、
*は樹脂の主鎖に連結される部位を意味する。
【0008】
本発明の一実施態様は、下記化学式1aの化合物;下記化学式2aの化合物;および1)ポリエステル前駆体、または2)ポリエステル前駆体およびポリカーボネート前駆体を含む樹脂製造用組成物を重合する段階を含む前記樹脂の製造方法を提供する。
【化2】
前記化学式1aおよび2aにおいて、
Ar1、Ar2、R1~R3、r1~r3、X1~X8、a、b、c、d、L1、L2、およびZ1~Z4の定義は、前記化学式1で定義したものと同一である。
【0009】
本発明の他の実施態様は、上述の実施形態による樹脂を含む樹脂組成物を提供する。
【0010】
本発明のまた他の実施態様は、上述の実施形態による樹脂組成物を含む成形品を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一実施態様による樹脂は、高い屈折率および高い透明性を有する。
【0012】
本発明の一実施態様による樹脂を用いることにより、優れた光学レンズを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】屈折率差によるレンズ厚さの減少率を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、具体的な実施形態についてより詳細に説明する。
【0015】
本願明細書の全体において、マーカッシュ形式の表現に含まれた「それらの組み合わせ」という用語は、マーカッシュ形式の表現に記載された構成要素からなる群から選択される1つ以上の混合または組み合わせを意味するものであり、前記構成要素からなる群から選択される少なくとも1つを含むことを意味する。
【0016】
本明細書における置換基の例は、以下に説明されるが、これに限定されない。
【0017】
本明細書において、
【化3】
は連結される部位を意味する。
【0018】
本明細書において、前記「置換」という用語は、化合物の炭素原子に結合された水素原子が他の置換基に変わることを意味し、置換される位置は、水素原子が置換される位置、すなわち置換基が置換可能な位置であれば限定されず、2以上置換される場合、2以上の置換基は互いに同一または異なってもよい。
【0019】
本明細書において「置換または非置換の」という用語は重水素;ハロゲン基;ヒドロキシ基;シアノ基;アルキル基;シクロアルキル基;アルコキシ基;アルケニル基;アリールオキシ基;アリールチオ基;アルキルチオ基;シリル基;アリール基;芳香族炭化水素環と脂肪族炭化水素環の縮合環基;およびヘテロ環基からなる群から選択される少なくとも1つの置換基で置換されているか、前記例示された置換基のうち2以上の置換基が連結された置換基で置換されるか、または如何なる置換基も有しないことを意味する。
【0020】
本明細書において、2以上の置換基が連結されるとは、いずれかの置換基の水素が他の置換基と連結されることをいう。例えば、2個の置換基が連結されるのは、フェニル基とナフチル基が連結されて
【化4】
の置換基になってもよい。なお、3つの置換基が連結されるのは、(置換基1)-(置換基2)-(置換基3)が連続して連結されるだけでなく、(置換基1)に(置換基2)および(置換基3)が連結されることも含む。例えば、フェニル基、ナフチル基およびイソプロピル基が連結されて、
【化5】
の置換基になってもよい。4以上の置換基が連結されることにも、前述の定義が同様に適用される。
【0021】
本明細書において、前記ハロゲン基の例には、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素がある。
【0022】
本明細書において、前記アルキル基は直鎖または分岐鎖であってもよく、炭素数は特に限定されないが、1~30であることが好ましい。具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n-プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、1-メチル-ブチル基、1-エチル-ブチル基、ペンチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、ヘキシル基、n-ヘキシル基、1-メチルペンチル基、2-メチルペンチル基、4-メチル-2-ペンチル基、3,3-ジメチルブチル基、2-エチルブチル基、ヘプチル基、n-ヘプチル基、1-メチルヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、オクチル基、n-オクチル基、tert-オクチル基、1-メチルヘプチル基、2-エチルヘキシル基、2-プロピルペンチル基、n-ノニル基、2,2-ジメチルヘプチル基、1-エチル-プロピル基、1,1-ジメチル-プロピル基、イソヘキシル基、2-メチルペンチル基、4-メチルヘキシル基、5-メチルヘキシル基などがあるが、これらに限定されるものではない。
【0023】
本明細書において、前記シクロアルキル基は特に限定されないが、炭素数3~30であることが好ましく、具体的にはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、3-メチルシクロペンチル基、2,3-ジメチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、3-メチルシクロヘキシル基、4-メチルシクロヘキシル基、2,3-ジメチルシクロヘキシル基、3,4,5-トリメチルシクロヘキシル基、4-tert-ブチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、アダマンチル基などがあるが、これに限定されるものではない。
【0024】
本明細書において、前記アルコキシ基は直鎖、分岐鎖または環状鎖であってもよい。アルコキシ基の炭素数は特に限定されないが、炭素数1~30であることが好ましい。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、n-ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、n-ヘキシルオキシ基、3,3-ジメチルブチルオキシ基、2-エチルブチルオキシ基、n-オクチルオキシ基、n-ノニルオキシ基、n-デシルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メチルベンジルオキシ基などであってもよいが、これに限定されるものではない。
【0025】
本明細書において、前記アルケニル基は直鎖または分岐鎖であってもよく、炭素数は特に限定されないが、2~30であることが好ましい。具体例としては、ビニル基、1-プロペニル基、イソプロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、1-ペンテニル基、2-ペンテニル基、3-ペンテニル基、3-メチル-1-ブテニル基、1,3-ブタジエニル基、アリル基、1-フェニルビニル-1-イル基、2-フェニルビニル-1-イル基、2,2-ジフェニルビニル-1-イル基、2-フェニル-2-(ナフチル-1-イル)ビニル-1-イル基、2,2-ビス(ジフェニル-1-イル)ビニル-1-イル基、スチルベニル基、スチレニル基などがあるが、これに限定されるものではない。
【0026】
本明細書において、前記アリール基は特に限定されないが、炭素数6~30であることが好ましく、前記アリール基は単環式または多環式であってもよい。
【0027】
前記アリール基が単環式アリール基である場合、炭素数は特に限定されないが、炭素数6~50であることが好ましい。具体的には、単環式アリール基としては、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0028】
前記アリール基が多環式アリール基である場合、炭素数は特に限定されないが、炭素数10~50であることが好ましい。具体的には、多環式アリール基としては、ナフチル基、アントラセン基、フェナントレン基、トリフェニレン基、ピレン基、フェナレン基、ペリレン基、クリセン基、フルオレン基などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0029】
本明細書において、前記フルオレン基は置換されてもよく、隣接する基が互いに結合して環を形成してもよい。
【0030】
前記フルオレン基が置換される場合、
【化6】
などがあるが、これに限定されない。
【0031】
本明細書において、「隣接する」基は、該当置換基が置換された原子と直接連結された原子に置換された置換基、当該置換基と立体構造的に最も近い位置にある置換基、または当該置換基が置換された原子に置換された他の置換基を意味することができる。例えば、ベンゼン環においてオルト(ortho)位置で置換された2つの置換基および脂肪族環において同一炭素に置換された2つの置換基は、互いに「隣接する」基と解釈され得る。
【0032】
本明細書において、前記ヘテロアリール基は、炭素ではない原子、異種原子を1以上含むものであり、具体的には、前記異種原子は、O、N、SeおよびSなどからなる群から選択される原子を1以上含んでもよい。炭素数は特に限定されないが、炭素数2~30であることが好ましく、前記ヘテロアリール基は単環式または多環式であってもよい。ヘテロアリール基の例としては、チオフェン基、フラン基、ピロール基、イミダゾール基、チアゾール基、オキサゾール基、オキサジアゾール基、ピリジン基、ビピリジン基、ピリミジン基、トリアジン基、トリアゾール基、アクリジン基、ピリダジン基、ピラジン基、キノリン基、キナゾリン基、キノキサリン基、フタラジン基、ピリドピリミジン基、ピリドピラジン基、ピラジノピラジン基、イソキノリン基、インドール基、カルバゾール基、ベンズオキサゾール基、ベンズイミダゾール基、ベンゾチアゾール基、ベンゾカルバゾール基、ベンゾチオフェン基、ジベンゾチオフェン基、ベンゾフラン基、フェナントリジン基(phenanthridine)、フェナンスロリン基(phenanthroline)、イソオキサゾール基、チアジアゾール基、ジベンゾフラン基、ジベンゾシロール基、フェノキサンチン基(phenoxathiine)、フェノキサジン基(phenoxazine)、フェノチアジン基(phenothiazine)、ジヒドロインデノカルバゾール基、スピロフルオレンキサンテン基、スピロフルオレンチオキサンテン基、テトラヒドロナフトチオフェン基、テトラヒドロナフトフラン基、テトラヒドロベンゾチオフェン基、およびテトラヒドロベンゾフラン基などがあるが、これらに限定されるものではない。
【0033】
本明細書において、前記シリル基は、アルキルシリル基、アリールシリル基、アルキルアリールシリル基;ヘテロアリールシリル基などであってもよい。前記アルキルシリル基中のアルキル基は、前述のアルキル基の例示が適用され、前記アリールシリル基中のアリール基は、前述のアリール基の例示が適用され、前記アルキルアリールシリル基中のアルキル基およびアリール基は、前記アルキル基およびアリール基の例を適用することができ、前記ヘテロアリールシリル基のうちヘテロアリール基は、前記ヘテロ環基の例が適用されてもよい。
【0034】
本明細書において、前記炭化水素環基は、芳香族炭化水素環基、脂肪族炭化水素環基、または芳香族炭化水素環と脂肪族炭化水素環の縮合環基であってもよく、前記シクロアルキル基、アリール基、およびこれらの組み合わせの例示から選択されてもよく、前記炭化水素環基は、フェニル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、ビシクロ[2.2.1]オクチル基、テトラヒドロナフタレン基、テトラヒドロアントラセン基、1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノナフタレン基、1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-エタノナフタレン基、スピロシクロペンタンフルオレン基、スピロアダマンタンフルオレン基、およびスピロシクロヘキサンフルオレン基などがあるが、これに限定されるものではない。
【0035】
本明細書において、前記ヘテロ環基は、炭素ではない原子、異種原子を1以上含むものであり、具体的には、前記異種原子は、O、N、SeおよびSなどからなる群から選択される原子を1以上含んでもよい。前記ヘテロ環基は単環または多環であってもよく、芳香族ヘテロ環基;脂肪族ヘテロ環基;芳香族ヘテロ環と脂肪族ヘテロ環の縮合環基;脂肪族炭化水素環、芳香族炭化水素環および芳香族ヘテロ環の縮合環基、または脂肪族炭化水素環、芳香族炭化水素環および脂肪族ヘテロ環の縮合環基であってもよく、前記芳香族ヘテロ環基は、前記ヘテロアリール基の例示の中から選択されてもよい。
【0036】
本明細書において、前記脂肪族ヘテロ環基とは、ヘテロ原子のうち少なくとも1つを含む脂肪族環基を意味する。脂肪族ヘテロ環基は、単結合の脂肪族環基、多重結合を含む脂肪族環基、または単結合と多重結合を含む環が縮合した形態の脂肪族環基を全て含む。脂肪族ヘテロ環の例としては、エポキシ基、オキシラン基(oxirane)、テトラヒドロフラン基、1,4-ジオキサン基(1,4-dioxane)、ピロリジン基、ピペリジン基、モルホリン基(morpholine)、オキセパン基、アゾケイン基、チオケイン基、テトラヒドロナフトチオフェン基、テトラヒドロナフトフラン基、テトラヒドロベンゾチオフェン基、およびテトラヒドロベンゾフラン基などがあるが、これらに限定されない。
【0037】
本明細書において、前記アリールオキシ基は-ORoで表されてもよく、前記Roは前述のアリール基に関する説明が適用される。
【0038】
本明細書において、前記アリールチオ基は-SRs1で表されてもよく、前記Rs1は前述のアリール基に関する説明が適用される。
【0039】
本明細書において、前記アルキルチオ基は-SRs2で表されてもよく、前記Rs2は前述のアルキル基に関する説明が適用される。
【0040】
本明細書において、前記アルキレン基は、アルキル基に結合位置が2つあるもの、すなわち2価基を意味する。これらはそれぞれ2価基であることを除いて、前述のアルキル基の説明が適用されてもよい。
【0041】
本明細書において、前記シクロアルキレン基は、シクロアルキル基に結合位置が2つあるもの、すなわち2価基を意味する。これらはそれぞれ2価基であることを除いて、前述のシクロアルキル基の説明が適用されてもよい。
【0042】
本明細書において、前記2価の芳香族炭化水素環と脂肪族炭化水素環の縮合環基は、芳香族炭化水素環と脂肪族炭化水素環の縮合環基に結合位置が2つあるもの、すなわち2価基を意味する。これらはそれぞれ2価基であることを除いては、前述の芳香族炭化水素環と脂肪族炭化水素環の縮合環基の説明が適用され得る。
【0043】
本明細書において、前記アリーレン基は、アリール基に結合位置が2つあるもの、すなわち2価基を意味する。これらはそれぞれ2価基であることを除いて、前述のアリール基の説明が適用されてもよい。
【0044】
以下、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。しかしながら、本発明の実施形態は様々な形態に変形されてもよく、本発明の範囲が以下に説明する実施形態に限定されない。
【0045】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式1の単位は、前記樹脂に少なくとも1つ含まれてもよく、少なくとも2つ含まれる場合、各単位は互いに同一または異なる。
【0046】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2の単位は、前記樹脂に1以上含まれてもよく、2以上含まれる場合、各単位は互いに同一または異なる。
【0047】
本発明の一実施態様は、前記化学式1の単位および前記化学式2の単位を含む樹脂を提供する。
【0048】
ローレンツ-ローレンツの式(Lorentz-Lorenz’s formula)により知られている分子構造と屈折率の関係式から、分子の電子密度を高め、分子体積を減らすことで、分子で構成される物質の屈折率が高くなることがわかる。
【0049】
前記化学式1の単位を含む樹脂は、前記化学式1のコア構造がフェニレン基であることで、分子体積が小さくパッキング(packing)できる能力に優れ、樹脂の屈折率を向上させることができる。また、Ar1およびAr2が置換または非置換のアリール基;あるいは、置換または非置換のヘテロアリール基のように電子が豊富な置換基である場合、前記化学式1の構造の電子密度を高めて樹脂の屈折率をさらに向上させることができる。
【0050】
前記化学式2のフルオレン構造の両側のベンゼン環の置換基が非対称構造(asymmetric structure)をなしており、R2およびR3を置換基として含むため、電子密度を高めて前記樹脂を含む成形品の屈折率を向上させることができる。
【0051】
すなわち、本発明に係る樹脂は、前記化学式1の単位および前記化学式2の単位を含むことにより、反応性が向上し、前記樹脂を製造しやすく、各コア構造の電子密度が高くなることで樹脂の屈折率を向上させることができる。したがって、本明細書の一実施態様による樹脂は、高い屈折率および高い透明性を有し、それを用いた光学レンズ、光学フィルム、または光学樹脂は、厚さが薄く、優れた光学特性を示すことができる。本明細書の一実施態様によれば、前記樹脂はポリエステル樹脂、またはポリエステル-カーボネート樹脂である。
【0052】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式1は下記化学式1-1または1-2である。
【化7】
前記化学式1-1において、
*、Ar1、Ar2、R1、r1、X1~X4、Z1、Z2、aおよびbの定義は、前記化学式1で定義したものと同一であり、
Laは-C(=O)-L-であり、
Lは置換または非置換のアリーレン基であり、
前記化学式1-2において、
*、Ar1、Ar2、R1、r1、X1~X4、X9、X10、Z1、Z2、Z5、a、b、tおよびpの定義は、前記化学式1で定義したものと同一であり、
LaおよびLa’’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L-であり、
Lは置換または非置換のアリーレン基であり、
rはモル分率として、0<r<1の実数であり、
sはモル分率として、0<s<1の実数であり、
r+s=1である。
【0053】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式1は前記化学式1-1である。
【0054】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式1は前記化学式1-2である。
【0055】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2は下記化学式2-1または2-2である。
【化8】
前記化学式2-1において、
*、R2、R3、r2、r3、L1、L2、X5~X8、Z3、Z4、cおよびdの定義は、前記化学式2で定義したものと同一であり、
La’は-C(=O)-L-であり、
Lは置換または非置換のアリーレン基であり、
前記化学式2-2において、
*、R2、R3、r2、r3、L1、L2、X5~X8、X’9、X’10、Z3、Z4、Z6、c、d、t’およびqの定義は、前記化学式2で定義したものと同一であり、
La’およびLa’’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L-であり、
Lは置換または非置換のアリーレン基であり、
xはモル分率として、0<x<1の実数であり、
yはモル分率として、0<y<1の実数であり、
x+y=1である。
【0056】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2は前記化学式2-1である。
【0057】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2は前記化学式2-2である。
【0058】
本明細書の一実施態様によれば、前記ポリエステル樹脂は、下記化学式3の単位をさらに含む。
【化9】
前記化学式3において、
L11は置換または非置換のアルキレン基;置換または非置換のシクロアルキレン基;あるいは置換または非置換のアリーレン基であり、
l11は1~5の整数であり、前記l11が2以上の場合、前記2以上のL11は互いに同一または異なり、
X11~X16は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、O;またはSであり、
Z11~Z13は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換のアルキレン基;あるいは置換または非置換のシクロアルキレン基であり、
LbおよびLb’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L’-であり、
L’は置換または非置換のアリーレン基であり、
a’、b’およびp’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、0~6の整数であり、前記a’、b’およびp’がそれぞれ2以上である場合、各括弧内の構造は互いに同一または異なり、
t’’は1~6の整数であり、前記t’’が2以上である場合、前記括弧内の構造は互いに同一または異なり、
m’’およびn’’は互いに同一であり、0または1であり、
m’’およびn’’が0の場合、前記t’’、r’およびs’は1であり、前記Lbは-C(=O)-L’-であり、
m’’およびn’’が1の場合、前記t’’は1~6の整数であり、r’+s’=1であり、r’はモル分率として、0<r’<1の実数であり、sはモル分率として0<s’<1の実数であり、
*は樹脂の主鎖に連結される部位を意味する。
【0059】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式3の単位は、前記樹脂に1以上含まれてもよく、2以上含まれる場合、各単位は互いに同一または異なる。
【0060】
前記樹脂が前記化学式3の表示される単位をさらに含むことで、前記化学式1および化学式2の単位を含む樹脂のガラス転移温度(Tg)を補完するか、前記樹脂の鎖の挙動を柔軟にすることができ、成形品の射出加工に有利な技術的効果がある。
【0061】
本明細書の一実施態様は、前記化学式1の単位;前記化学式2の単位;および前記化学式3の単位を含む樹脂を提供する。
【0062】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式3は下記化学式3-1または3-2である。
【化10】
前記化学式3-1において、
*、L11、l11、X11~X14、Z11、Z12、a’およびb’は、前記化学式3で定義したものと同一であり、
Lbは-C(=O)-L’-であり、
L’は置換または非置換のアリーレン基であり、
前記化学式3-2において、
*、L11、l11、X11~X16、Z11、Z12、Z13、a’、b’、t’’およびp’は、前記化学式3で定義したものと同一であり、
LbおよびLb’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L’-であり、
L’は置換または非置換のアリーレン基であり、
r’はモル分率として、0<r’<1の実数であり、
s’はモル分率として、0<s’<1の実数であり、
r’+s’=1である。
【0063】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式3は前記化学式3-1である。
【0064】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式3は前記化学式3-2である。
【0065】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式1は下記化学式1-1-1である。
【化11】
前記化学式1-1-1において、
*、Ar1、Ar2、R1、r1、X1~X4、Z1、Z2、aおよびbの定義は、前記化学式1で定義したものと同一であり、
L1は置換または非置換のアリーレン基である。
【0066】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2は下記化学式2-1-1である。
【化12】
前記化学式2-1-1において、
*、R2、R3、r2、r3、L1、L2、X5~X8、Z3、Z4、cおよびdの定義は、前記化学式2で定義したものと同一であり、
L3は置換または非置換のアリーレン基である。
【0067】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式3は下記化学式3-1-1である。
【化13】
前記化学式3-1-1において、
*、L11、l11、X11~X14、Z11、Z12、a’およびb’は、前記化学式3で定義したものと同一であり、
L’1は置換または非置換のアリーレン基である。
【0068】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式1は、下記化学式1-2-1~1-2-4のいずれかである。
【化14】
前記化学式1-2-1~1-2-4において、
*、Ar1、Ar2、R1、r1、X1~X4、X9、X10、Z1、Z2、Z5、a、b、p、t、sおよびrは、前記化学式1-2で定義したものと同一であり、
L1およびL2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換のアリーレン基である。
【0069】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2は、下記化学式2-1-2~2-1-5のいずれかである。
【化15】
化学式2-1-2~2-1-5において、
*、R2、L1、L2、X5~X8、Z3、Z4、cおよびdの定義は、前記化学式2で定義したものと同一であり、
La’は-C(=O)-L-であり、
Lは置換または非置換のアリーレン基である。
【0070】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2は、下記化学式2-2-1~2-2-4のいずれかである。
【化16】
前記化学式2-2-1~2-2-4において、
*、R2、L1、L2、X5~X8、X’9、X’10、Z3、Z4、Z6、c、d、t’およびqの定義は、前記化学式2-2で定義したものと同一であり、
La’およびLa’’’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L-であり、
Lは置換または非置換のアリーレン基であり、
xはモル分率として、0<x<1の実数であり、
yはモル分率として、0<y<1の実数であり、
x+y=1である。
【0071】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2は、下記化学式2-1-6~2-1-9のいずれかである。
【化17】
前記化学式2-1-6~2-1-9において、
*、R2、r2、L1、L2、X5~X8、Z3、Z4、cおよびdの定義は、前記化学式2で定義したものと同一であり、
L3は置換または非置換のアリーレン基である。
【0072】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2は、下記化学式2-2-6~2-2-9のいずれかである。
【化18】
前記化学式2-2-6~2-2-9において、
Z3、Z4、Z6、X5~X8、X’9、X’10、c、d、q、t’、x、y、L1、L2、R2、R3、r2およびr3の定義は、前記化学式2-2で定義したものと同一であり、
L3およびL4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換のアリーレン基である。
【0073】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式3は、下記化学式3-2-1~3-2-4のいずれかである。
【化19】
前記化学式3-2-1~3-2-4において、
*、L11、l11、X11~X16、Z11~Z13、a’、b’、s’、t’’、r’およびp’は、前記化学式3-3で定義したものと同一であり、
L’1およびL’2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換のアリーレン基である。
【0074】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar1およびAr2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数6~30の単環または多環のアリール基、または炭素数2~30の単環または多環のヘテロアリール基で置換または非置換の炭素数6~30の単環または多環のアリール基;または炭素数6~30の単環または多環のアリール基で置換または非置換の炭素数2~30の単環または多環のヘテロアリール基であり、前記R1は水素であり、前記X1~X4、X9およびX10はOであり、前記Z1、Z2およびZ5は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~30の直鎖または分岐鎖のアルキレン基であり、前記Laは炭素数6~30の単環または多環のアリーレン基である。
【0075】
本明細書の一実施態様によれば、前記R2およびR3は、互いに異なり、それぞれ独立して、水素;または非置換の炭素数6~30の単環または多環のアリール基であり、前記L1およびL2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数6~30の単環または多環のアリーレン基であり、前記X5~X8、X’9およびX’10はOであり、前記Z3、Z4およびZ6は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~30の直鎖または分岐鎖のアルキレン基であり、前記La’は炭素数6~30の単環;または多環のアリーレン基である。
【0076】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar1およびAr2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数6~30の単環または多環のアリール基である。
【0077】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar1およびAr2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数6~20の単環または多環のアリール基である。
【0078】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar1およびAr2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数10~30の多環のアリール基である。
【0079】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar1およびAr2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数10~20の多環のアリール基である。
【0080】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar1およびAr2はナフチル基である。
【0081】
本明細書の一実施態様によれば、前記R1は水素である。
【0082】
本明細書の一実施態様によれば、前記X1はOである。
【0083】
本明細書の一実施態様によれば、前記X2はOである。
【0084】
本明細書の一実施態様によれば、前記X3はOである。
【0085】
本明細書の一実施態様によれば、前記X4はOである。
【0086】
本明細書の一実施態様によれば、前記X9はOである。
【0087】
本明細書の一実施態様によれば、前記X10はOである。
【0088】
本明細書の一実施態様によれば、前記Z1、Z2およびZ5は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~30の直鎖または分岐鎖のアルキレン基である。
【0089】
本明細書の一実施態様によれば、前記Z1、Z2およびZ5は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~20の直鎖または分岐鎖のアルキレン基である。
【0090】
本明細書の一実施態様によれば、前記Z1、Z2およびZ5は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、エチレン基;またはイソプロピレン基である。
【0091】
本明細書の一実施態様によれば、前記LaおよびLa’’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L-である。
【0092】
本明細書の一実施態様によれば、前記LaおよびLa’’は互いに異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L-である。
【0093】
本明細書の一実施態様によれば、前記LaおよびLa’’は直接結合である。
【0094】
本明細書の一実施態様によれば、前記LaおよびLa’’は-C(=O)-L-である。
【0095】
本明細書の一実施態様によれば、前記La’’は直接結合であり、前記Laは-C(=O)-L-である。
【0096】
本明細書の一実施態様によれば、前記Laは直接結合であり、前記La’’は-C(=O)-L-である。
【0097】
本明細書の一実施態様によれば、前記Lは炭素数6~30の単環または多環のアリーレン基である。
【0098】
本明細書の一実施態様によれば、前記Lは炭素数6~20の単環または多環のアリーレン基である。
【0099】
本明細書の一実施態様によれば、前記Lはフェニレン基;またはナフチレン基である。
【0100】
本明細書の一実施態様によれば、前記L1およびL2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数6~30の単環または多環のアリーレン基である。
【0101】
本明細書の一実施態様によれば、前記L1およびL2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数6~20の単環または多環のアリーレン基である。
【0102】
本明細書の一実施態様によれば、前記L1およびL2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、フェニレン基;またはナフチレン基である。
【0103】
本明細書の一実施態様によれば、前記R2およびR3は、互いに異なり、それぞれ独立して、水素;または非置換の炭素数6~30の単環または多環のアリール基である。
【0104】
本明細書の一実施態様によれば、前記R2およびR3は、互いに異なり、それぞれ独立して、水素;または非置換の炭素数6~20の単環または多環のアリール基である。
【0105】
本明細書の一実施態様によれば、前記R2およびR3は、互いに異なり、それぞれ独立して、水素;または非置換の炭素数10~30の多環のアリール基である。
【0106】
本明細書の一実施態様によれば、前記R2およびR3は、互いに異なり、それぞれ独立して、水素;または非置換の炭素数10~20の多環のアリール基である。
【0107】
本明細書の一実施態様によれば、前記R2およびR3は、互いに異なり、それぞれ独立して、水素;またはナフチル基である。
【0108】
本明細書の一実施態様によれば、前記R2はナフチル基である。
【0109】
本明細書の一実施態様によれば、前記R3は水素である。
【0110】
本明細書の一実施態様によれば、前記L1およびL2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数6~30の単環または多環のアリーレン基である。
【0111】
本明細書の一実施態様によれば、前記L1およびL2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数6~20の単環または多環のアリーレン基である。
【0112】
本明細書の一実施態様によれば、前記L1およびL2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数10~30の多環のアリーレン基である。
【0113】
本明細書の一実施態様によれば、前記L1およびL2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数10~20の多環のアリーレン基である。
【0114】
本明細書の一実施態様によれば、前記L1およびL2は2価のナフタレン基である。
【0115】
本明細書の一実施態様によれば、前記X5はOである。
【0116】
本明細書の一実施態様によれば、前記X6はOである。
【0117】
本明細書の一実施態様によれば、前記X7はOである。
【0118】
本明細書の一実施態様によれば、前記X8はOである。
【0119】
本明細書の一実施態様によれば、前記X’9はOである。
【0120】
本明細書の一実施態様によれば、前記X’10はOである。
【0121】
本明細書の一実施態様によれば、前記Z3、Z4およびZ6は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~30の直鎖または分岐鎖のアルキレン基である。
【0122】
本明細書の一実施態様によれば、前記Z3、Z4およびZ6は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~20の直鎖または分岐鎖のアルキレン基である。
【0123】
本明細書の一実施態様によれば、前記Z3、Z4およびZ6はエチレン基である。
【0124】
本明細書の一実施態様によれば、前記La’およびLa’’’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L-である。
【0125】
本明細書の一実施態様によれば、前記La’およびLa’’’は互いに異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L-である。
【0126】
本明細書の一実施態様によれば、前記La’およびLa’’’は直接結合である。
【0127】
本明細書の一実施態様によれば、前記La’およびLa’’’は-C(=O)-L-である。
【0128】
本明細書の一実施態様によれば、前記La’は直接結合であり、前記La’’’は-C(=O)-L-である。
【0129】
本明細書の一実施態様によれば、前記La’は直接結合であり、前記La’’’は-C(=O)-L-である。
【0130】
本明細書の一実施態様によれば、前記Lは炭素数6~30の単環または多環のアリーレン基である。
【0131】
本明細書の一実施態様によれば、前記Lは炭素数6~20の単環または多環のアリーレン基である。
【0132】
本明細書の一実施態様によれば、前記Lはフェニレン基;またはナフチレン基である。
【0133】
本明細書の一実施態様によれば、前記L3およびL4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数6~30の単環または多環のアリーレン基である。
【0134】
本明細書の一実施態様によれば、前記L3およびL4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数6~20の単環または多環のアリーレン基である。
【0135】
本明細書の一実施態様によれば、前記L3およびL4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、フェニレン基;またはナフチレン基である。
【0136】
本明細書の一実施態様によれば、前記aは1である。
【0137】
本明細書の一実施態様によれば、前記bは1である。
【0138】
本明細書の一実施態様によれば、前記cは1である。
【0139】
本明細書の一実施態様によれば、前記dは1である。
【0140】
本明細書の一実施態様によれば、前記aは0である。
【0141】
本明細書の一実施態様によれば、前記bは0である。
【0142】
本明細書の一実施態様によれば、前記cは0である。
【0143】
本明細書の一実施態様によれば、前記dは0である。
【0144】
本明細書の一実施態様によれば、前記pは0である。
【0145】
本明細書の一実施態様によれば、前記qは0である。
【0146】
本明細書の一実施態様によれば、前記pは1である。
【0147】
本明細書の一実施態様によれば、前記qは1である。
【0148】
本明細書の一実施態様によれば、前記tは1である。
【0149】
本明細書の一実施態様によれば、前記t’は1である。
【0150】
本明細書の一実施態様によれば、前記L11は炭素数1~30の単環または多環のアルキレン基;2価の炭素数6~30の単環または多環の芳香族炭化水素環と炭素数3~30の脂肪族炭化水素環との縮合環基;または炭素数1~30の直鎖または分岐鎖のアルキル基、または炭素数6~30の単環または多環のアリール基で置換または非置換の炭素数6~50の単環または多環のアリーレン基である。
【0151】
本明細書の一実施態様によれば、前記L11は炭素数1~20の単環または多環のアルキレン基;2価の炭素数6~20の単環または多環の芳香族炭化水素環と炭素数3~20の脂肪族炭化水素環の縮合環基;または炭素数1~20の直鎖または分岐鎖のアルキル基、または炭素数6~20の単環または多環のアリール基で置換または非置換の炭素数6~30の単環または多環のアリーレン基である。
【0152】
本明細書の一実施態様によれば、前記L11はメチル基で置換または非置換のメチレン基;イソプロピレン基;メチル基、フェニル基で置換または非置換のフェニレン基;二価のナフタレン基;または2価のフルオレン基である。
【0153】
本明細書の一実施態様によれば、前記l11は1である。
【0154】
本明細書の一実施態様によれば、前記l11は2であり、前記2つのL11は互いに同一または異なる。
【0155】
本明細書の一実施態様によれば、前記l11は3であり、前記3つのL11は互いに同一または異なる。
【0156】
本明細書の一実施態様によれば、前記X11はOである。
【0157】
本明細書の一実施態様によれば、前記X12はOである。
【0158】
本明細書の一実施態様によれば、前記X13はOである。
【0159】
本明細書の一実施態様によれば、前記X14はOである。
【0160】
本明細書の一実施態様によれば、前記X15はOである。
【0161】
本明細書の一実施態様によれば、前記X16はOである。
【0162】
本明細書の一実施態様によれば、前記Z11~Z13は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~30の直鎖または分岐鎖のアルキレン基である。
【0163】
本明細書の一実施態様によれば、前記Z11~Z13は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~20の直鎖または分岐鎖のアルキレン基である。
【0164】
本明細書の一実施態様によれば、前記Z11~Z13はエチレン基である。
【0165】
本明細書の一実施態様によれば、前記LbおよびLb’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L’-である。
【0166】
本明細書の一実施態様によれば、前記LbおよびLb’は互いに異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L’-である。
【0167】
本明細書の一実施態様によれば、前記LbおよびLb’は直接結合である。
【0168】
本明細書の一実施態様によれば、前記LbおよびLb’は-C(=O)-L’-である。
【0169】
本明細書の一実施態様によれば、前記Lb’は直接結合であり、前記Lbは-C(=O)-L’-である。
【0170】
本明細書の一実施態様によれば、前記Lbは直接結合であり、前記Lb’は-C(=O)-L’-である。
【0171】
本明細書の一実施態様によれば、前記L’は炭素数6~30の単環または多環のアリーレン基である。
【0172】
本明細書の一実施態様によれば、前記L’は炭素数6~20の単環または多環のアリーレン基である。
【0173】
本明細書の一実施態様によれば、前記L’はフェニレン基;またはナフチレン基である。
【0174】
本明細書の一実施態様によれば、前記L’1およびL’2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数6~30の単環または多環のアリーレン基である。
【0175】
本明細書の一実施態様によれば、前記L’1およびL’2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数6~20の単環または多環のアリーレン基である。
【0176】
本明細書の一実施態様によれば、前記L’1およびL’2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、フェニレン基;またはナフチレン基である。
【0177】
本明細書の一実施態様によれば、前記a’は1である。
【0178】
本明細書の一実施態様によれば、前記b’は1である。
【0179】
本明細書の一実施態様によれば、前記a’は0である。
【0180】
本明細書の一実施態様によれば、前記b’は0である。
【0181】
本明細書の一実施態様によれば、前記p’は0である。
【0182】
本明細書の一実施態様によれば、前記p’は1である。
【0183】
本明細書の一実施態様によれば、前記t’’は1である。
【0184】
本発明の一実施態様において、前記化学式3は下記化学式3-3である。本発明の一実施態様において、樹脂は、下記化学式3-3の単位をさらに含む。
【化20】
前記化学式3-3において、
R11’およびR12’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;あるいは置換または非置換のアルキル基であり、
r11’およびr12’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、1~4の整数であり、r11’およびr12’がそれぞれ2以上である場合、各括弧内の構造は互いに同一または異なり、
L11’およびL11’’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換のアリーレン基;あるいは置換または非置換のヘテロアリーレン基であり、
Lbは-C(=O)-L’-であり、
L’は置換または非置換のアリーレン基であり、
X11~X14は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、O;またはSであり、
Z11およびZ12は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換のアルキレン基;あるいは置換または非置換のシクロアルキレン基であり、
a’およびb’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、0~6の整数であり、a’およびb’がそれぞれ2以上である場合、各括弧内の構造は互いに同一または異なり、
*は樹脂の主鎖に連結される部位を意味する。
【0185】
前記樹脂が前記化学式3-3の単位をさらに含むことにより、前記化学式1の単位の低いガラス転移温度(Tg)を補完するのに技術的な効果がある。
【0186】
本明細書の一実施態様において、前記R11’およびR12’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;あるいは置換または非置換の炭素数1~30のアルキル基である。
【0187】
本明細書の一実施態様において、前記R11’およびR12’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;あるいは置換または非置換の炭素数1~20のアルキル基である。
【0188】
本明細書の一実施態様において、前記R11’およびR12’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;あるいは置換または非置換の炭素数1~10のアルキル基である。
【0189】
本明細書の一実施態様において、前記R11’およびR12’は水素である。
【0190】
本明細書の一実施態様において、前記L11’およびL11’’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換の炭素数6~30のアリーレン基;あるいは置換または非置換の炭素数3~30のヘテロアリーレンギだ。
【0191】
本明細書の一実施態様において、前記L11’およびL11’’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換の炭素数6~20のアリーレン基;あるいは置換または非置換の炭素数3~20のヘテロアリーレン基である。
【0192】
本明細書の一実施態様において、前記L11’およびL11’’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換の炭素数6~12のアリーレン基;あるいは置換または非置換の炭素数3~10のヘテロアリーレン基である。
【0193】
本明細書の一実施態様において、前記L11’およびL11’’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換のフェニレン基である。
【0194】
本明細書の一実施態様において、前記L11’およびL11’’はフェニレン基である。
【0195】
本明細書の一実施態様において、前記Lbは-C(=O)-L’-である。
【0196】
本明細書の一実施態様において、前記化学式3-3においてL’の定義は前述のとおりである。
【0197】
本明細書の一実施態様において、前記X11~X14はOである。
【0198】
本明細書の一実施態様において、前記X11~X14はSである。
【0199】
本明細書の一実施態様において、前記Z11およびZ12は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換の炭素数1~30のアルキレン基;あるいは置換または非置換の炭素数3~30のシクロアルキレン基である。
【0200】
本明細書の一実施態様において、前記Z11およびZ12は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換の炭素数1~20のアルキレン基;あるいは置換または非置換の炭素数3~20のシクロアルキレン基である。
【0201】
本明細書の一実施態様において、前記Z11およびZ12は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換の炭素数1~10のアルキレン基;あるいは置換または非置換の炭素数3~10のシクロアルキレン基である。
【0202】
本明細書の一実施態様において、前記Z11およびZ12は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換のエチレン基である。
【0203】
本明細書の一実施態様において、前記Z11およびZ12はエチレン基である。
【0204】
本発明の一実施態様において、前記化学式3は下記化学式3-4である。本発明の一実施態様において、前記樹脂は、下記化学式3-4の単位をさらに含む。
【化21】
前記化学式3-4において、
X13およびX14は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、O;またはSであり、
L11は置換または非置換のアルキレン基であり、
Lbは-C(=O)-L’-であり、
L’は置換または非置換のアリーレン基であり、
*は樹脂の主鎖に連結される部位を意味する。
【0205】
前記樹脂が前記化学式3の単位をさらに含むことにより、前記樹脂の鎖の挙動を柔軟にすることができ、成形品の射出加工に有利な技術的効果がある。
【0206】
本発明の一実施態様において、前記X13およびX14はOである。
【0207】
本発明の一実施態様において、前記X13およびX14はSである。
【0208】
本発明の一実施態様において、前記L11は、置換または非置換の炭素数1~30のアルキレン基である。
【0209】
本発明の一実施態様において、前記L11は、置換または非置換の炭素数1~20のアルキレン基である。
【0210】
本発明の一実施態様において、前記L11は、置換または非置換の炭素数1~10のアルキレン基である。
【0211】
本発明の一実施態様において、前記L11は置換または非置換のエチレン基である。
【0212】
本発明の一実施態様において、前記L11はエチレン基である。
【0213】
本発明の一実施態様において、Lは-C(=O)-L’-であり、前記L’は前述の説明が適用される。
【0214】
本発明の一実施態様によれば、前記樹脂は両末端基としてそれぞれ-OH;-SH;-COCH;-COOH;-Cl;あるいは、-COOCを有してもよい。
【0215】
本明細書の一実施態様において、前記化学式1において、前記rはモル分率として、0.001~0.999であり、前記sはモル分率として、0.001~0.999であり、好ましくは、rは0.01~0.99であり、sは0.01~0.99であり、より好ましくは、rは0.1~0.9であり、sは0.1~0.9である。
【0216】
前記化学式1のrおよびsが前記範囲である場合、モル分率であるrとsを適宜調整して、所望の物性の樹脂を得ることができる。
【0217】
本明細書の一実施態様において、前記化学式2において、前記xはモル分率として、0.001~0.999であり、前記yはモル分率として、0.001~0.999であり、好ましくは、xは0.01~0.99であり、yは0.01~0.99であり、より好ましくは、xは0.1~0.9であり、yは0.1~0.9である。
【0218】
前記化学式2のxおよびyが前記範囲である場合、モル分率であるxとyを適宜調節して、所望の物性の樹脂を得ることができる。
【0219】
本明細書の一実施態様において、前記化学式3において、前記r’はモル分率として、0.001~0.999であり、前記s’はモル分率として、0.001~0.999であり、好ましくは、r’は0.01~0.99であり、s’は0.01~0.99であり、より好ましくは、r’は0.1~0.9であり、s’は0.1~0.9である。
【0220】
前記化学式3のr’およびs’が前記範囲である場合、モル分率であるr’とs’を適宜調整して、所望の物性の樹脂を得ることができる。
【0221】
本発明の一実施態様において、前記樹脂の重量平均分子量は3,000g/mol~500,000g/molであり、好ましくは5,000g/mol~300,000g/mol、7,000g/mol~250,000g/mol、又は8,000g/mol~200,000g/molである。より好ましくは、9,000g/mol~150,000g/mol、10,000g/mol~100,000g/mol、12,000g/mol~80,000g/mol、又は13,000g/mol~70,000g/molである。
【0222】
本発明の一実施態様において、前記樹脂の数平均分子量は2,000g/mol~300,000g/molであり、好ましくは3,000g/mol~200,000g/mol、4,000g/mol~150,000g/mol、又は4,500g/mol~100,000g/mol、より好ましくは5,000g/mol~80,000g/molである。
【0223】
前記樹脂が前述の重量平均分子量および数平均分子量範囲を満たす場合、前記樹脂は最適の流動性および加工性を有することができる。
【0224】
前記樹脂の重量平均分子量および数平均分子量は、ポリスチレン換算の重量平均分子量である。
【0225】
本発明において、樹脂およびその製造に用いられるオリゴマーの重量平均分子量および数平均分子量は、Agilent 1200シリーズを用いて、ポリスチレン標準(PS standard)を用いたゲル透過クロマトグラフィー(gel permeation chromatograph;GPC)で測定することができる。具体的には、Polymer Laboratories PLgel MIX-B 300mm長さカラムを用いてAgilent 1200シリーズ機器を用いて測定することができ、このときの測定温度は40℃であり、使用溶媒はテトラヒドロフラン(THF)であり、流速は1mL/minである。樹脂またはオリゴマーのサンプルは、それぞれ10mg/10mLの濃度で調製した後、10μLの量で供給し、ポリスチレン標準を用いて形成された検定曲線を用いて重量平均分子量または数平均分子量値を導く。この時、ポリスチレン標準品の分子量(g/mol)は、2,000/10,000/30,000/70,000/200,000/700,000/2,000,000/4,000,000/10,000,000の9種を使用する。
【0226】
本発明の一実施態様において、前記樹脂のガラス転移温度(Tg)は、90℃~200℃であってもよい。好ましくは、100℃~190℃、120℃~170℃、130℃~160℃、又は135℃~191℃であってもよい。前記樹脂が前記ガラス転移温度の範囲を満たす場合、耐熱性および射出性に優れ、前記範囲とは異なるガラス転移温度を有する樹脂と混合して樹脂組成物を製造する際に、ガラス転移温度の調節が容易で、本発明において目的とする物性を満足させることができる。
【0227】
前記ガラス転移温度(Tg)は示差走査熱量計(DSC)で測定することができる。具体的には、前記ガラス転移温度は、5.5mg~8.5mgの前記樹脂試料を窒素雰囲気下で270℃まで加熱した後、冷却後、2回目の加熱時に10℃/minの昇温速度で加熱してスキャンして得たグラフから測定することができる。
【0228】
本発明の一実施態様において、前記樹脂の波長589nmで測定された屈折率が1.50~1.75である。前記屈折率は、好ましくは1.60~1.72、より好ましくは1.632~1.696であってもよい。前記樹脂が前記屈折率を満たす場合、これを光学レンズのような成形品に適用するときに、薄くて軽い光学レンズの製造が可能である。
【0229】
本発明の一実施態様において、前記樹脂の波長589nm、486nm、656nmで測定および計算されたアッベ数は5~45であってもよい。好ましくは10~25、より好ましくは15.5~23.4であってもよい。
【0230】
前記樹脂が前記アッベ数の範囲を満たす場合、高い屈折率を維持しながらも前記樹脂を光学レンズのような成形品に適用する際に、分散が少なく鮮明度が高くなる効果がある。前記アッベ数は具体的に20℃でD(589nm)、F(486nm)、C(656nm)の波長での屈折率(nD、、n)をそれぞれ測定して、下記の計算式によりアッベ数を得ることができる。
アッベ数=(n-1)/(n-n
【0231】
前記屈折率およびアッベ数の測定は、前記樹脂を溶媒に溶解して製造した溶液を、シリコンウエハにスピンコーティング(spin-coating)で塗布して製造された膜から行われることができ、塗布された膜を20℃で楕円系(ellipsometer)を用いて光の波長に応じた結果値を得て測定することができる。前記スピンコーティングによる塗布は、150rpm~300rpmの回転速度で行われることができ、前記塗布された膜の厚さは5μm~20μmであってもよい。前記シリコンウエハは特に限定されず、本発明に係る樹脂組成物の屈折率およびアッベ数を測定できるものであれば、適宜採用することができる。前記溶媒はジメチルアセトアミドまたは1,2-ジクロロベンゼンであってもよく、前記溶液は溶液の総重量を基準に前記樹脂試料を10重量%で溶解して製造することができる。
【0232】
本発明の一実施態様は、下記化学式1aの化合物;下記化学式2aの化合物;および1)ポリエステル前駆体、または2)ポリエステル前駆体およびポリカーボネート前駆体を含む樹脂製造用組成物を重合する段階を含む前記樹脂の製造方法を提供する。
【化22】
前記化学式1aおよび2aにおいて、
Ar1、Ar2、R1~R3、r1~r3、X1~X8、a、b、c、d、L1、L2、およびZ1~Z4の定義は、前記化学式1および2で定義したとおりである。
【0233】
本明細書の一実施態様によれば、前記樹脂の製造方法は、下記化学式3aの化合物をさらに含み、前記化学式1aの化合物、前記化学式2aの化合物、および前記化学式3aの化合物は、0.01mole%~99.99mole%:0.01mole%~99.99mole%:0mole%~99.98mole%含まれ、具体的には1mole%~99mole%:1mole%~99mole%:0mole%~98mole%含まれる。さらに具体的には、5mole%~90mole%:5mole%~90mole%:0mole%~90mole%含まれる。
【化23】
前記化学式3aにおいて、
L11は置換または非置換のアルキレン基;置換または非置換のシクロアルキレン基;置換または非置換であり、二価の芳香族炭化水素環と脂肪族炭化水素環の縮合環基;あるいは置換または非置換のアリーレン基であり、
l11は1~5の整数であり、前記l11が2以上の場合、前記2以上のL11は、互いに同一または異なり、
X11~X14は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、O;またはSであり、
Z11およびZ12は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換または非置換のアルキレン基;あるいは置換または非置換のシクロアルキレン基であり、
a’およびb’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、0~6の整数であり、前記a’およびb’がそれぞれ2以上の場合、各括弧内の構造は互いに同一または異なる。
【0234】
本明細書の一実施態様は、前記化学式1aの化合物:前記化学式2aの化合物:および1)ポリエステル前駆体、または2)ポリエステル前駆体およびポリカーボネート前駆体を含む樹脂製造用組成物を重合する段階を含む前記樹脂の製造方法を提供する。前記化学式1aの化合物および前記化学式2aの化合物は、0.01mole%~99.99mole%:99.99mole%~0.01mole%含まれる。具体的には、0.1mole%~99.9mole%:99.9mole%~0.1mole%、1mole%~99mole%:99mole%~1mole%、5mole%~90mole%:5mole%~90mole%含まれる。
【0235】
前記化学式1aおよび2aが前記含有量で含まれる場合、重合が容易であり、置換基に応じて様々な範囲の屈折率、または高い屈折率を有し、広い範囲のガラス転移温度を有する。
【0236】
本明細書の一実施態様は、前記化学式1aの化合物;前記化学式2aの化合物;前記化学式3aの化合物;および1)ポリエステル前駆体、または2)ポリエステル前駆体およびポリカーボネート前駆体を含む樹脂製造用組成物を重合する段階を含む前記樹脂の製造方法を提供する。
【0237】
前記化学式1aの化合物、前記化学式2a、および前記化学式3aは、0.01mole%~99.99mole%:0.01mole%~99.99mole%:0mole%~99.98mole%含まれる。具体的には、0.1mole%~99.9mole%:0.1mole%~99.9mole%:0mole%~99.8mole%、1mole%~99mole%:1mole%~99mole%:0mole%~98mole%、又は5mole%~90mole%:5mole%~90mole%:0mole%~90mole%含まれる。
【0238】
前記化学式1a、2aおよび3aが前記含有量で含まれる場合、ガラス転移温度(Tg)と屈折率の調節が可能であり、前記樹脂の鎖の挙動を柔軟にすることができ、成形品の射出加工に有利な技術的効果がある。
【0239】
前記樹脂製造用組成物は、溶媒をさらに含んでもよい。
【0240】
前記溶媒は、例えば、ジフェニルエーテル、ジメチルアセトアミドまたはメタノールであってもよく、これらに限定されず、当技術分野で適用されるものが適宜採用されてもよい。
【0241】
前記溶媒は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して5重量部~60重量部で含まれてもよい。
【0242】
前記溶媒は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して、好ましくは5重量部~50重量部、7重量部~45重量部、または8重量部~40重量部で含まれてもよい。
【0243】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式1aを2以上含んでもよい。前記2以上の化学式1aは、互いに同一または異なる。
【0244】
本発明の一実施態様において、前記化学式1aの化合物は、下記化合物のいずれかであってもよいが、これに限定されるものではない。
【化24】
【0245】
本発明の一実施態様において、前記化学式2aの化合物は下記化合物であってもよいが、これに限定されるものではない。
【化25】
【0246】
本発明の一実施態様において、前記化学式3aの化合物は下記化合物であってもよいが、これに限定されるものではない。
【化26】
【0247】
本発明の一実施態様において、前記化学式3aは下記化学式3a-1である。前記樹脂製造用組成物は、下記化学式3a-1の化合物をさらに含んでもよい。
【化27】
前記化学式3a-1において、置換基の定義は、前記化学式3aでの定義と同一であり、L11’およびL11’’は前述のとおりである。
【0248】
本発明の一実施態様において、前記化学式3a-1は下記化学式で表されてもよいが、これに限定されるものではない。
【化28】
【0249】
本発明の一実施態様において、前記化学式3aは下記化学式3a-2である。前記樹脂製造用組成物は、下記化学式3a-2の化合物をさらに含んでもよい。
【化29】
【0250】
前記化学式3a-2において、置換基の定義は前記化学式3aでの定義と同一である。
【0251】
本発明の一実施態様において、前記化学式3a-2は下記化学式で表されてもよいが、これに限定されるものではない。
【化30】
【0252】
本発明の一実施態様は、好ましくは、前記化学式1aの化合物;および前記化学式2aの化合物を含み、前記1)ポリエステル前駆体、または2)ポリエステル前駆体およびポリカーボネート前駆体を含む樹脂製造用組成物を重合する段階を含む前記樹脂の製造方法を提供する。
【0253】
本発明の一実施態様は、好ましくは、前記化学式1aの化合物;前記化学式2aの化合物;および前記化学式3aの化合物を含み、前記1)ポリエステル前駆体、または2)ポリエステル前駆体およびポリカーボネート前駆体を含む樹脂製造用組成物を重合する段階を含む前記樹脂の製造方法を提供する。
【0254】
本発明の一実施態様は、好ましくは、前記化学式1aの化合物;および前記化学式2aの化合物を含み、前記ポリエステル前駆体を含む樹脂製造用組成物を重合する段階を含む前記樹脂の製造方法を提供する。
【0255】
本発明の一実施態様は、好ましくは、前記化学式1aの化合物;前記化学式2aの化合物;および前記化学式3aの化合物を含み、前記ポリエステル前駆体を含む樹脂製造用組成物を重合する段階を含む前記樹脂の製造方法を提供する。
【0256】
本明細書の一実施態様において、前記化学式1aの化合物は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して1重量部~99重量部で含まれてもよい。
【0257】
前記化学式1aの化合物は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して、好ましくは1~60重量部、1~50重量部、1~40重量部、1~30重量部、1~20重量部、または1~10重量部で含まれてもよい。
【0258】
本明細書の一実施態様において、前記化学式2aの化合物は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して1重量部~99重量部で含まれてもよい。
【0259】
前記化学式2aの化合物は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して、好ましくは1~60重量部、1~50重量部、1~40重量部、1~30重量部、1~20重量部、または1~10重量部で含まれてもよい。
【0260】
本明細書の一実施態様において、前記ポリエステル前駆体は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して1重量部~150重量部で含まれてもよい。
【0261】
前記ポリエステル前駆体は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して、好ましくは1重量部~150重量部、1~140重量部、1~130重量部、1~125重量部、または1~120重量部で含まれてもよい。
【0262】
本明細書の一実施態様において、前記化学式3aの化合物は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して0重量部~98重量部で含まれてもよい。
【0263】
前記化学式3aの化合物は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して、好ましくは0~60重量部、1~50重量部、0~40重量部、0~30重量部、0~20重量部または0~10重量部で含まれてもよい。
【0264】
本発明の一実施態様は、好ましくは、前記化学式1aの化合物;および前記化学式2aの化合物を含み、前記ポリエステル前駆体およびポリカーボネート前駆体を含む樹脂製造用組成物を重合する段階を含む前記樹脂の製造方法を提供する。
【0265】
本発明の一実施態様は、好ましくは、前記化学式1aの化合物;前記化学式2aの化合物;および前記化学式3aの化合物を含み、前記ポリエステル前駆体およびポリカーボネート前駆体を含む樹脂製造用組成物を重合する段階を含む前記樹脂の製造方法を提供する。
【0266】
本明細書の一実施態様において、前記化学式1aの化合物は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して1重量部~99重量部で含まれてもよい。
【0267】
前記化学式1aの化合物は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して、好ましくは1~60重量部、1~50重量部、1~40重量部、1~30重量部、1~20重量部、または1~10重量部で含まれてもよい。
【0268】
本明細書の一実施態様において、前記化学式2aの化合物は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して1重量部~99重量部で含まれてもよい。
【0269】
前記化学式2aの化合物は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して、好ましくは1~60重量部、1~50重量部、1~40重量部、1~30重量部、1~20重量部、または1~10重量部で含まれてもよい。
【0270】
本明細書の一実施態様において、前記ポリエステル前駆体は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して1重量部~60重量部で含まれてもよい。
【0271】
前記ポリエステル前駆体は、樹脂製造用組成物100重量部に対して、好ましくは1~60重量部、1~55重量部、1~50重量部、1~45重量部、または1~40重量部で含まれてもよい。
【0272】
本明細書の一実施態様において、前記ポリカーボネート前駆体は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して1重量部~60重量部で含まれてもよい。
【0273】
前記ポリカーボネート前駆体は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して、好ましくは1~60重量部、1~55重量部、1~50重量部、1~45重量部、または1~40重量部で含まれてもよい。
【0274】
本明細書の一実施態様において、前記化学式3aの化合物は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して0重量部~98重量部で含まれてもよい。
【0275】
前記化学式3aの化合物は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して、好ましくは0~60重量部、1~50重量部、0~40重量部、0~30重量部、0~20重量部または0~10重量部で含まれてもよい。
【0276】
前記化学式1aの化合物は、下記反応式1に従って製造することができる。
【化31】
【0277】
前記反応式1において、置換基の説明は前記化学式1と同様である。
【0278】
前記化学式2aの化合物は、下記反応式2に従って製造されてもよい。
【化32】
【0279】
前記反応式2において、置換基の説明は前記化学式2と同一であり、前記R11の定義は前記化学式2のR2の定義と同一である。
【0280】
前記化学式3a-1の化合物は、下記反応式2に従って製造されてもよい。
【化33】
【0281】
前記反応式3-1において、前記L1’およびL2’の定義は化学式3a-1のL11’およびL11’’と同一である。
【0282】
前記反応式では、特定の位置に特定の置換基が結合された化合物を合成する過程を例示したが、これに限定されるものではなく、当技術分野で知られている出発物質、中間物質、溶媒、添加剤などを適宜利用して当該技術分野で知られている合成方法により、前記化学式1a、前記化学式2a、または前記化学式3a-1の範囲に該当する単位を合成してもよい。
【0283】
本明細書の一実施態様によれば、前記ポリエステル前駆体は下記化学式Aであり、前記ポリカーボネート前駆体は下記化学式Bである。
【化34】
前記化学式AおよびBにおいて、
Ra1、Ra2、Rb1およびRb2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換または非置換のアルキル基;あるいは置換または非置換のアリール基であり、
Ar1は置換または非置換のアリーレン基であり、
a1~a4はそれぞれ0または1である。
【0284】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ra1、Ra2、Rb1、およびRb2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換または非置換の炭素数1~30の直鎖または分岐鎖のアルキル基;置換または非置換の炭素数6~30の単環または多環のシクロアルキル基;または、置換または非置換の炭素数6~30の単環または多環のアリール基である。
【0285】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ra1、Ra2、Rb1、およびRb2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換または非置換の炭素数1~20の直鎖または分枝鎖のアルキル基;置換または非置換の炭素数6~20の単環または多環のシクロアルキル基;または、置換または非置換の炭素数6~20の単環または多環のアリール基である。
【0286】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ra1、Ra2、Rb1、およびRb2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;ハロゲン基;ヒドロキシ基;ヒドロキシ基で置換または非置換の炭素数1~30の直鎖または分岐鎖のアルキル基;炭素数6~30の単環または多環のシクロアルキル基;または炭素数6~30の単環または多環のアリール基である。
【0287】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ra1、Ra2、Rb1、およびRb2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;ハロゲン基;ヒドロキシ基;ヒドロキシ基で置換または非置換の炭素数1~20の直鎖または分岐鎖のアルキル基;炭素数6~20の単環または多環のシクロアルキル基;または炭素数6~20の単環または多環のアリール基である。
【0288】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ra1、Ra2、Rb1、およびRb2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;-Cl;ヒドロキシ基;メチル基;エチル基;n-プロピル基;n-ブチル基;イソプロピル基;イソブチル基;ヒドロキシエチル基;またはフェニル基である。
【0289】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar1の定義は、前述のLaおよびLbの定義が適用されてもよい。
【0290】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar1は炭素数6~30の単環または多環のアリーレン基である。
【0291】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar1は炭素数6~20の単環または多環のアリーレン基である。
【0292】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar1はフェニレン基;またはナフチレン基である。
【0293】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式Aは、下記化合物の中から選択されるいずれかである。
【化35】
【0294】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式Bは、以下の化合物の中から選択されるいずれかである。
【化36】
【0295】
前記ポリカーボネート前駆体は、必要に応じて、追加の共単量体を連結する役割をするものであり、前記化学式Bの化合物以外に適用できる他の具体例としては、ホスゲン、トリホスゲン、ジホスゲン、ブロモホスゲン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート、ジトリルカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m-クレシルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフェニル)カーボネートまたはビスハロホルメートなどが挙げられ、これらのいずれか一つまたは2つ以上の混合物を使用してもよい。
【0296】
本明細書の一実施態様において、前記樹脂はポリエステル樹脂である。
【0297】
本明細書の一実施態様において、前記樹脂は前記化学式1aの化合物;前記化学式2a;および前記化学式Aのポリエステル前駆体から重合されることが好ましい。
【0298】
前記化学式1aの化合物と前記化学式Aのポリエステル前駆体を重合することにより、前述の化学式1の単位で形成されることができる。
【0299】
前記化学式1aの化合物は、前記化学式1の単位を含む樹脂を構成する全単量体100モル部に対して1モル部~99モル部で使用されてもよい。
【0300】
前記化学式Aのポリエステル前駆体は、前記樹脂を構成する前記化学式1aの化合物全単量体100モル部に対して1モル部~150モル部、又は50~150モル部で使用されてもよい。
【0301】
前記化学式2aの化合物と前記化学式Aのポリエステル前駆体を重合することにより、前述の化学式2の単位で形成されてもよい。
【0302】
前記化学式2aの化合物は、前記化学式2の単位を含む樹脂を構成する全単量体100モル部に対して1モル部~99モル部で使用されてもよい。
【0303】
前記化学式Aのポリエステル前駆体は、前記樹脂を構成する前記化学式2aの化合物全単量体100モル部に対して1モル部~150モル部、又は50~150モル部で使用されてもよい。
【0304】
本明細書の一実施態様において、前記ポリエステル樹脂は前記化学式3の単位をさらに含んでもよい。
【0305】
前記化学式3aの化合物と前記化学式Aのポリエステル前駆体を重合することにより、前述の化学式3の単位で形成されてもよい。
【0306】
前記化学式3aの化合物は、前記化学式3の単位を含む樹脂を構成する全単量体100モル部に対して1モル部~100モル部、又は1モル部~99モル部で使用されてもよい。
【0307】
前記化学式Aのポリエステル前駆体は、前記樹脂を構成する前記化学式3aの化合物全単量体100モル部に対して1モル部~150モル部、又は50~150モル部で使用されてもよい。
【0308】
本明細書の一実施態様において、前記樹脂はポリエステル-カーボネート樹脂である。
【0309】
本明細書の一実施態様において、前記樹脂は前記化学式1aの化合物;前記化学式2aの化合物;前記化学式Aのポリエステル前駆体;および前記化学式Bのポリカーボネート前駆体から重合されることが好ましい。
【0310】
本明細書の一実施態様において、前記樹脂は前記化学式1aの化合物;前記化学式2aの化合物;前記化学式3aの化合物;前記化学式Aのポリエステル前駆体;および前記化学式Bのポリカーボネート前駆体から重合されることが好ましい。
【0311】
前記化学式1aの化合物;前記化学式Aのポリエステル前駆体;および前記化学式Bのポリカーボネート前駆体を重合することにより、前述の化学式1の単位で形成されてもよく、前記化学式2aの化合物;前記化学式Aのポリエステル前駆体;および前記化学式Bのポリカーボネート前駆体を重合することにより、前述の化学式2の単位で形成されてもよく、前記化学式3aの化合物;前記化学式Aのポリエステル前駆体;および前記化学式Bのポリカーボネート前駆体を重合することにより、前述の化学式3の単位で形成されてもよい。
【0312】
前記化学式1aの化合物;前記化学式Aのポリエステル前駆体;および前記化学式Bのポリカーボネート前駆体を重合することにより、前述の化学式1の単位で形成されてもよい。
【0313】
前記化学式1aの化合物は、前記化学式1の単位を含む樹脂を構成する全単量体100モル部に対して1モル部~100モル部、又は1モル部~99モル部で使用されてもよい。
【0314】
前記化学式Aのポリエステル前駆体は、前記樹脂を構成する前記化学式1aの化合物全単量体100モル部に対して1モル部~150モル部、又は50~150モル部で使用されてもよい。
【0315】
前記化学式Bのポリカーボネート前駆体は、前記樹脂を構成する前記化学式1aの化合物全単量体100モル部に対して1モル部~150モル部、又は50~150モル部で使用されてもよい。
【0316】
前記化学式2aの化合物;前記化学式Aのポリエステル前駆体;および前記化学式Bのポリカーボネート前駆体を重合することにより、前述の化学式2の単位で形成されてもよい。
【0317】
前記化学式2aの化合物は、前記化学式2の単位を含む樹脂を構成する全単量体100モル部に対して1モル部~100モル部、又は1モル部~99モル部で使用されてもよい。
【0318】
前記化学式Aのポリエステル前駆体は、前記樹脂を構成する前記化学式1aの化合物全単量体100モル部に対して1モル部~150モル部、又は50~150モル部で使用されてもよい。
【0319】
前記化学式Bのポリカーボネート前駆体は、前記樹脂を構成する前記化学式1aの化合物全単量体100モル部に対して1モル部~150モル部、又は50~150モル部で使用されてもよい。
【0320】
前記化学式3aの化合物;前記化学式Aのポリエステル前駆体;および前記化学式Bのポリカーボネート前駆体を重合することにより、前述の化学式3の単位で形成されてもよい。
【0321】
前記化学式3aの化合物は、前記化学式3の単位を含む樹脂を構成する全単量体100モル部に対して1モル部~100モル部、又は1モル部~99モル部で使用されてもよい。
【0322】
前記化学式Aのポリエステル前駆体は、前記樹脂を構成する前記化学式3aの化合物全単量体100モル部に対して1モル部~150モル部、又は50~150モル部で使用されてもよい。
【0323】
前記化学式Bのポリカーボネート前駆体は、前記樹脂を構成する前記化学式3aの化合物全単量体100モル部に対して1モル部~150モル部、又は50~150モル部で使用されてもよい。
【0324】
本発明の一実施態様において、前記化学式1aの化合物:前記化学式2aの化合物のモル比は、0.01:99.99~99.99:0.01であり、好ましくは0.1:99.9~99.9:0.1であり、さらに好ましくは1:99~99:1である。
【0325】
好ましくは、前記化学式1aの化合物:前記化学式2aの化合物のモル比は50:50~80:20である。
【0326】
本発明の一実施態様において、前記化学式1aの化合物および前記化学式2aの化合物:前記化学式3aの化合物のモル比は、0.01:99.99~99.99:0.01であり、好ましくは0.1:99.9~99.9:0.1であり、さらにより好ましくは1:99~99:1である。
【0327】
本発明の一実施態様において、前記化学式1aの化合物および前記化学式2aの化合物:前記化学式3a-1の化合物のモル比は1:9~9:1である。
【0328】
本発明の一実施態様において、前記化学式1aの化合物および前記化学式2aの化合物:前記化学式3a-2の化合物のモル比は1:9~9:1である。
【0329】
本発明による樹脂の重合は、当技術分野で知られている方法が用いられてもよい。
【0330】
前記重合は溶融重縮合法により行うことが好ましい。
【0331】
前記溶融重縮合法は、前記樹脂製造用組成物を用いて、必要に応じて、触媒をさらに適用することができ、加熱下で、さらに常圧または減圧下で、エステル交換反応により副産物を除去しながら溶融重縮合を行うものであってもよい。前記触媒は、当技術分野で一般的に適用される物質が採用されてもよい。
【0332】
具体的には、前記溶融重縮合法は、前記化学式1aの化合物;前記化学式2aの化合物;および前記ポリエステル前駆体を反応容器中で溶融後、副生する化合物を滞留させた状態で、反応を行うことが好ましい。前記製造方法は、前記化学式3aの化合物をさらに含んでもよい。
【0333】
より具体的には、前記溶融重縮合法は、前記化学式1aの化合物;前記化学式2aの化合物;前記化学式3aの化合物;および前記ポリエステル前駆体を反応容器中で溶融後、副生する化合物を滞留させた状態で、反応を行うことが好ましい。
【0334】
または、前記溶融重縮合法は、前記化学式1aの化合物;前記化学式2aの化合物;前記ポリエステル前駆体;および前記ポリカーボネート前駆体を反応容器中で溶融後、副生する化合物を滞留させた状態で、反応を行うことが好ましい。前記製造方法は、前記化学式3aの化合物をさらに含んでもよい。
【0335】
さらに具体的には、前記溶融重縮合法は、前記化学式1aの化合物;前記化学式2a;前記化学式3aの化合物;前記ポリエステル前駆体;および前記ポリカーボネート前駆体を反応容器中で溶融後、副生する化合物を滞留させた状態で、反応を行うことが好ましい。
【0336】
前記副生する化合物を滞留させるために、反応装置を閉塞したり、減圧したり、加圧したりするなどの圧力を制御することができる。
【0337】
この工程の反応時間は、20分以上600分以下であり、好ましくは40分以上450分以下、さらに好ましくは60分以上300分以下である。
【0338】
このとき、副生する化合物を生成後、直ちに留去すると、最終的に得られる樹脂は、高分子量体の含有量が少ない。しかし、副生するモノヒドロキシ化合物を反応容器中に一定時間滞留させると、最終的に得られる樹脂は、高分子量体の含有量が多いものが得られる。
【0339】
前記溶融重縮合法は、連続式で行ってもバッチ式で行ってもよい。反応を行う際に用いられる反応装置は、アンカー型攪拌翼、マックスブレンド攪拌翼、ヘリカルリボン型攪拌翼などを装備した縦型であってもよく、パドル翼、格子翼、メガネ翼などを装備した横型であってもよく、スクリューを装備した押出機型であってもよい。また、重合体の粘度を踏まえてこれらの反応装置を適宜組み合わせた反応装置を用いることが好ましく実施される。
【0340】
本発明に用いられる樹脂の製造方法では、重合反応終了後、熱安定性および加水分解安定性を維持するために、触媒を除去または失活させてもよい。当技術分野で公知の酸性物質の添加による触媒の失活を行う方法を好ましく実施することができる。
【0341】
前記酸性物質としては、例えば、安息香酸ブチルなどのエステル類、p-トルエンスルホン酸などの芳香族スルホン酸類;p-トルエンスルホン酸ブチル、p-トルエンスルホン酸ヘキシルなどの芳香族スルホン酸エステル類;亜リン酸、リン酸、ホスホン酸などのリン酸類;亜リン酸トリフェニル、亜リン酸モノフェニル、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸ジエチル、亜リン酸ジn-プロピル、亜リン酸ジn-ブチル、亜リン酸ジn-ヘキシル、亜リン酸ジオクチル、亜リン酸モノオクチルなどの亜リン酸エステル類;リン酸トリフェニル、リン酸ジフェニル、リン酸モノフェニル、リン酸ジブチル、リン酸ジオクチル、リン酸モノオクチルなどのリン酸エステル類;ジフェニルホスホン酸、ジオクチルホスホン酸、ジブチルホスホン酸などのホスホン酸類;フェニルホスホン酸ジエチルなどのホスホン酸エステル類;トリフェニルホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンなどのホスフィン類;ホウ酸、フェニルホウ酸などのホウ酸類;ドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩などの芳香族スルホン酸塩類;ステアリン酸クロライド、塩化ベンゾイル、p-トルエンスルホン酸クロライドなどの有機ハロゲン化物;ジメチル硫酸などのアルキル硫酸;塩化ベンジルなどの有機ハロゲン化物などが好ましく用いられる。
【0342】
前記酸性物質は、前記触媒100モル部に対して0.1モル部~5モル部、好ましくは0.1モル部~1モル部で使用されてもよい。
【0343】
前記酸性物質が0.1モル部未満であると、失活効果が不十分になって好ましくない。また、5モル部を超えると樹脂の耐熱性が低下し、成形品が着色しやすくなるため好ましくない。
【0344】
触媒失活後、樹脂中の低沸点化合物を、0.1mmHg~1mmHgの圧力、200℃~350℃の温度で脱揮工程をさらに行うことができる。この工程には、パドル翼、格子翼、メガネ翼など、表面更新能に優れた撹拌翼を備えた横型装置、あるいは薄膜蒸発器が好ましく用いられる。
【0345】
本発明の樹脂は、異物含有量が最大に少ないことが好ましく、溶融原料の濾過、触媒液の濾過などが好ましく実施される。
【0346】
前記濾過に用いられるフィルタのメッシュは、5μm以下であることが好ましく、より好ましくは1μm以下である。また、生成される樹脂のポリマーフィルタによる濾過が好ましく行われる。前記ポリマーフィルタのメッシュは、100μm以下であることが好ましく、より好ましくは30μm以下である。また、樹脂ペレットを採取する工程は、低ダスト環境でなければならず、クラス6以下であることが好ましく、より好ましくはクラス5以下である。
【0347】
また、前記樹脂を含む成形品の成形方法としては、射出成形の他に、圧縮成形、鋳型、ロール加工、押出成形、延伸などが例示されるが、これに限定されない。
【0348】
本発明の他の実施態様は、上述の実施形態による樹脂を含む樹脂組成物を提供する。
【0349】
本発明の一実施態様において、前記樹脂は、前記樹脂組成物100重量部を基準に1重量部~80重量部で含まれてもよい。
【0350】
本発明の一実施態様において、前記樹脂組成物は溶媒をさらに含んでもよい。前記溶媒は、例えば、ジメチルアセトアミドまたは1,2-ジクロロベンゼンであってもよい。
【0351】
前記溶媒は、前記樹脂組成物100重量部を基準に20重量部~99重量部で含まれてもよい。
【0352】
前記樹脂組成物は、前記化学式1aの化合物および前記化学式2aの化合物の他に、追加の単量体がさらに重合された前記樹脂を含んでもよい。前記追加の単量体は特に限定されず、前記樹脂組成物の主な物性を変えない範囲でポリエステル関連の当技術分野で一般的に適用される単量体が適宜採用されてもよい。前記追加の単量体は、前記化学式1の単位および前記化学式2の単位を含む樹脂を構成する全単量体100モル部に対して1モル部~50モル部で使用されてもよい。
【0353】
前記樹脂組成物は、前記化学式1の単位および前記化学式2の単位を含む樹脂の他に、必要に応じて、添加剤、例えば酸化防止剤、可塑剤、帯電防止剤、核剤、難燃剤、滑剤、衝撃補強剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、顔料および染料からなる群から選択される少なくとも1種をさらに含んでもよい。
【0354】
前記添加剤は、前記樹脂組成物100重量部を基準に1重量部~99重量部で含まれてもよい。
【0355】
前記酸化防止剤、可塑剤、帯電防止剤、核剤、難燃剤、滑剤、衝撃補強剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、顔料または染料の種類は特に限定されず、当技術分野で適用されるものが適宜採用されてもよい。
【0356】
本発明の他の実施態様は、上述の実施形態による樹脂組成物を含む成形品を提供する。
【0357】
本発明の一実施態様において、前記成形品は、前記樹脂組成物またはその硬化物から製造されてもよい。
【0358】
前記成形品の製造方法の一例として、前述の化学式1の単位および前記化学式2の単位を含む樹脂と前記添加剤をミキサーを用いてよく混合した後、押出機で押出成形してペレットに製造し、前記ペレットを乾燥させた後、射出成形機で射出する段階を含んでもよい。
【0359】
本発明の一実施態様において、前記成形品は光学レンズである。
【0360】
本明細書の一実施態様において、前記光学レンズの厚さは0.1μm~30mmである。
【0361】
前記光学レンズは、屈折率の差によって同一厚さのレンズに光が集まる焦点の位置が変わる。これを図1に示す。これは、カメラレンズとイメージセンサ、眼鏡レンズと人瞳との間に集まる焦点の位置を変更させ、同一位置の焦点を合わせるために屈折率が高くなるにつれてレンズ、フィルムの厚さは薄くなる。本明細書の一実施態様による光学レンズは、屈折率が高く、薄い厚さの光学レンズを具現することができる。
【0362】
前記光学レンズは、前記樹脂を用いて製造されるものであり、高屈折率および高透明性を有し、好ましくはカメラに適用されることができる。
【0363】
本明細書の一実施態様において、前記成形品は光学フィルム、または光学薄膜である。前記光学フィルム、または光学薄膜は、前記ポリエステル樹脂を用いて製造されるものであり、厚さが薄く、集光効果および光拡散効果に優れ、好ましくは液晶ディスプレイのバックライトモジュール、平面レンズ、メタレンズなどに適用されることができる。
【0364】
本明細書の一実施態様において、前記光学フィルム、または光学薄膜の厚さは0.1nm~10mmである。
【0365】
本明細書の一実施態様において、前記成形品は光学樹脂である。前記光学樹脂は、前記ポリエステル樹脂を用いて製造されるもので、厚さが薄く、高屈折率および低複屈折率を有して光損失が低い。
【0366】
本明細書の一実施態様による光学樹脂は、高屈折率および低複屈折率を有し、光損失が低い。本明細書の一実施態様に係る光学樹脂は、従来の一般的な光学材料に比べて耐熱特性が非常に高いまたは低くない90℃~200℃のガラス転移温度を有し、加工が容易であり、優れた耐熱特性を示す。ガラス転移温度が200℃を超える場合、溶融流れ指数が上昇して加工が難しく、ガラス転移温度が90℃未満の場合、低い耐熱特性で外部環境によって耐候性に劣る結果をもたらす。したがって、適切な熱特性を有し、高い屈折率を具現する本明細書の一実施態様による光学樹脂は少ない。
【実施例
【0367】
以下、実施例により、本発明をより詳細に例示する。
実施例
1.モノマー(Monomer)1-1の合成
【化37】
【0368】
1)中間体1-Cの合成
化合物1-A 10.0g(37mmol、1.0eq)および化合物1-B 13.16g(77mmol、2.05eq)を90gのテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、80℃のオイルバス(oil bath)で30分間撹拌した。KCO 15.48g(112mmol、3.0eq)を100mLの水に溶解した後、その溶液の内部温度を50℃以上を維持しながら10分間滴加した。Pd(t-BuP)触媒0.76g(1.5mmol、0.04eq)を内部温度60℃で投入した。1時間撹拌した後、エチルアセテート(EA)/HOで水洗して有機層を分離し、溶媒を真空濃縮した。n-ヘキサン(n-Hex)とジクロロメタン(DCM)を介してカラムクロマトグラフィーにより精製後、n-ヘキサン(n-Hex)で沈殿して固体である中間体1-Cを得た。
【0369】
2)モノマー(Monomer)1-1の合成
中間体1-C 9.0g(25mmol、1.0eq)、化合物1-D 5.47g(62mmol、2.5eq)、KCO 1.37g(5mmol、0.40eq)をジメチルアセトアミド(DMAc)45gに溶解し、120℃のオイルバス(oil bath)で2時間撹拌した。冷却後、水を投入して固体を析出させた後濾過した。収得した固体をエチルアセテート(EA)とジクロロメタン(DCM)を介してカラムクロマトグラフィーして精製後、n-ヘキサン(n-Hex)で沈殿し、白色固体であるモノマー(Monomer)1-1を6.7g収得した。
MS:[M+H]=450
【0370】
2.モノマー(Monomer)2-1の合成
【化38】
【0371】
1)中間体2-Cの合成
化合物2-A 25.9g(100mmol、1.0eq)と化合物2-B 72.1g(500mmol、5.0eq)を80gの1,4-ジオキサン(1,4-Dioxane)溶解し、60℃の水槽(bath)で30分間撹拌した。温度を維持した状態でHSO 29.4g(300mmol、3.0eq)を30分間滴加した。3-メルカプトプロピオン酸(3-Mercaptopropionic acid(HSCHCHCOH))0.53g(5mmol、0.05eq)を投入した。6時間撹拌後、トルエン(Toluene)/10%NaOHで数回水洗して中和し、有機層を分離してn-ヘキサン(n-Hex)に沈殿し、オレンジ色の固体である中間体2-Cを得た。
【0372】
2)中間体2-Dの合成
化合物2-C 52.8g(100mmol、1.0eq)および化合物1-B 18.9g(110mmol、1.1eq)を200gのテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、80℃のオイルバス(oil bath)で30分間撹拌した。KCO 17.9g(130mmol、1.30eq)を200mLの水に溶解後、その溶液の内部温度を50℃以上を維持しながら10分間滴加した。Pd(t-BuP)触媒1.53g(3mmol、0.03eq)を内部温度60℃で投入した。1時間撹拌後、エチルアセテート(EA)/HOで水洗して有機層を分離し、溶媒を真空濃縮した。n-ヘキサン(n-Hex)とジクロロメタン(DCM)を介してカラムクロマトグラフィーにより精製後、n-ヘキサン(n-Hex)で沈殿して固体である中間体2-Dを得た。
【0373】
3)モノマー(Monomer)2-1の合成
化合物2-D 57.6g(100mmol、1.0eq)、化合物1-D 19.39g(220mmol、2.2eq)、KCO 2.77g(20mmol、0.20eq)をジメチルアセトアミド(DMAc)240gに溶解し、120℃のオイルバス(oil bath)で2時間撹拌した。冷却後、水を投入して固体を析出後、濾過した。収得した固体をエチルアセテート(EA)とジクロロメタン(DCM)を介してカラムクロマトグラフィーして精製し、n-ヘキサン(n-Hex)で沈殿させ、白色固体であるモノマー(Monomer)2-1を39.8g収得した。
MS:[M+H]=664
【0374】
3.モノマー(Monomer)3-6の合成
【化39】
【0375】
1)中間体3-Cの合成
化合物3-A 18.1g(100mmol、1.0eq)と化合物3-B 47.1g(500mmol、5.0eq)を80gの1,4-ジオキサン(1,4-Dioxane)に溶解し、60℃の水槽(bath)で30分間撹拌した。温度を維持した状態でHSO 29.4g(300mmol、3.0eq)を30分間滴加した。3-メルカプトプロピオン酸(3-Mercaptopropionic acid(HSCHCHCOH))0.53g(5mmol、0.05eq)を投入した。6時間撹拌後、トルエン(Toluene)/10%NaOHで数回水洗して中和し、有機層を分離してn-ヘキサン(n-Hex)に沈殿し、中間体3-Cを得た。
【0376】
2)モノマー(Monomer)3-6の合成
前記モノマー2-1の合成3)において、中間体2-Dの代わりに中間体3-Cを用いた以外は、モノマー(Monomer)2-1の合成と同様の方法によりモノマー3-6を28.1g収得した。また、モノマー3-6の場合、TCIまたはSigma-Aldrich社から入手することができる。
MS:[M+H]=438
【0377】
製造例1-1.樹脂1-1の製造
【化40】
モノマー(Monomer)1-1 36g(80mmol)、モノマー(Monomer)2-1 13.3g(20mmol)、およびビス-2-ヒドロキシエチルテレフタレート(bis-2-hydroxyethylterephthalate)25.4g(100mmol)を溶融して260℃で6時間反応した。反応が進行することでエチレングリコール(Ethylene glycol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂を取り出し、これにより樹脂1-1を収得した。
【0378】
製造例1-2.樹脂1-2の製造
前記製造例1-1においてモノマー(Monomer)1-1を22g(50mmol)、モノマー(Monomer)2-1 33.2g(50mmol)に適用した以外は、実施例1-1の樹脂製造方法と同様の方法で実施例2の樹脂1-2を製造した。
【0379】
製造例2-1.樹脂2-1の製造
モノマー1-1(40.55g(90mmol))、モノマー2-1(6.65g(10mmol))、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)(19.42g(100mmol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでメタノール(methanol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂2-1を収得した。
【化41】
【0380】
製造例2-2.樹脂2-2の製造
モノマー1-1(4.51g(10mmol))、モノマー2-1(59.83g(90mmol))、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)(19.42g(100mmol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでメタノール(methanol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂2-2を収得した。
【0381】
製造例2-3.樹脂2-3の製造
モノマー1-1(18.02g(40mmol))、モノマー2-1(3.32g(5mmol))、モノマー3-3(15.75g(55mmol))、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)(19.42g(100mmol))を溶融して250℃で5時間反応させた。反応が進行することでメタノール(methanol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂2-3を収得した。
【化42】
【0382】
製造例2-4.樹脂2-4の製造
モノマー1-1(6.76g(15mmol))、モノマー2-1(3.32g(5mmol))、モノマー3-4(29.96g(80mmol))、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)(19.42g(100mmol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでメタノール(methanol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂2-4を収得した。
【0383】
製造例2-5.樹脂2-5の製造
モノマー1-1(0.45g(1mmol))、モノマー2-1(0.66g(1mmol))、モノマー3-1(52.76g(98mmol))、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)(19.42g(100mmol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでメタノール(methanol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂2-5を収得した。
【0384】
製造例2-6.樹脂2-6の製造
モノマー1-1(6.76g(15mmol))、モノマー2-1(3.32g(5mmol))、モノマー3-2(47.26g(80mmol))、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)(19.42g(100mmol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでメタノール(methanol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂2-6を収得した。
【0385】
製造例2-7.樹脂2-7の製造
モノマー1-1(6.76g(15mmol))、モノマー2-1(3.32g(5mmol))、モノマー3-5(6.85g(30mmol))、モノマー3-4(18.72g(50mmol))、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)(19.42g(100mmol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでメタノール(methanol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂2-7を収得した。
【0386】
製造例2-8.樹脂2-8の製造
モノマー1-1(2.25g(5mmol))、モノマー2-1(3.32g(5mmol))、モノマー3-8(10.9g(55mmol))、モノマー3-4(13.11g(35mmol))、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)(19.42g(100mmol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでメタノール(methanol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂2-8を収得した。
【0387】
製造例2-9.樹脂2-9の製造
モノマー1-1(0.451g(1mmol))、モノマー2-1(0.66g(1mmol))、モノマー3-4(25.46g(68mmol))、モノマー3-6(13.16g(30mmol))、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)(19.42g(100mmol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでメタノール(methanol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂2-9を収得した。
【0388】
製造例2-10.樹脂2-10の製造
モノマー1-1(0.45g(1mmol))、モノマー2-1(0.66g(1mmol))、モノマー3-1(52.22g(97mmol))、モノマー3-6(0.44g(1mmol))、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)(19.42g(100mmol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでメタノール(methanol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂2-10を収得した。
【0389】
製造例2-11.樹脂2-11の製造
モノマー1-1(0.45g(1mmol))、モノマー2-1(0.66g(1mmol))、モノマー3-7(3.5g(10mmol))、モノマー3-4(32.95g(88mmol))、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)(19.42g(100mmol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでメタノール(methanol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂2-11を収得した。
【0390】
製造例2-12.樹脂2-12の製造
モノマー1-1(15.77g(35mmol))、モノマー2-1(3.32g(5mmol))、モノマー3-7(10.51g(30mmol))、モノマー3-3(8.59g(30mmol))、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)(19.42g(100mmol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでメタノール(methanol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂2-12を収得した。
【0391】
製造例2-13.樹脂2-13の製造
モノマー1-1(0.45g(1mmol))、モノマー2-1(0.66g(1mmol))、モノマー3-9(10.6g(28mmol))、モノマー3-4(26.21g(70mmol))、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)(19.42g(100mmol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでメタノール(methanol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂2-13を収得した。
【0392】
製造例2-14.樹脂2-14の製造
モノマー1-1(18.02g(40mmol))、モノマー2-1(0.66g(1mmol))、モノマー3-3(2.29g(8mmol))、モノマー3-9(19.3g(51mmol))、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)(19.42g(100mmol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでメタノール(methanol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂2-14を収得した。
【0393】
製造例2-15.樹脂2-15の製造
モノマー1-1(2.25g(5mmol))、モノマー2-1(9.97g(15mmol))、モノマー3-4(14.98g(40mmol))、モノマー3-1(21.54g(40mmol))、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)(19.42g(100mmol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでメタノール(methanol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂2-15を収得した。
【0394】
製造例2-16.樹脂2-16の製造
モノマー1-1(0.45g(1mmol))、モノマー2-1(0.66g(1mmol))、モノマー3-2(11.81g(20mmol))、モノマー3-4(29.21g(78mmol))、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)(19.42g(100mmol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでメタノール(methanol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂2-16を収得した。
【0395】
製造例2-17.樹脂2-17の製造
モノマー1-1(2.25g(5mmol))、モノマー2-1(3.32g(5mmol))、モノマー3-8(1.98g(10mmol))、モノマー3-5(18.26g(80mmol))、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)(19.42g(100mmol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでメタノール(methanol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂2-17を収得した。
【0396】
製造例2-18.樹脂2-18の製造
モノマー1-1(2.25g(5mmol))、モノマー2-1(9.97g(15mmol))、モノマー3-4(14.98g(40mmol))、モノマー3-1(21.54g(40mmol))、ジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)(9.71g(50mmol))、およびジメチルイソフタレート(dimethyl isophthalate)(9.71g(50mmol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでメタノール(methanol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂2-18を収得した。
【0397】
製造例2-19.樹脂2-19の製造
モノマー1-1(2.25g(5mmol))、モノマー2-1(9.97g(15mmol))、モノマー3-4(14.98g(40mmol))、モノマー3-1(21.54g(40mmol))、ジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)(13.59g(70mmol))、およびジメチルイソフタレート(dimethyl isophthalate)(5.83g(30mmol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでメタノール(methanol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂2-19を収得した。
【0398】
製造例2-20.樹脂2-20の製造
モノマー1-1(2.25g(5mmol))、モノマー2-1(9.97g(15mmol))、モノマー3-4(14.98g(40mmol))、モノマー3-1(21.54g(40mmol))、ジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)(17.48g(90mmol))、およびジメチルイソフタレート(dimethyl isophthalate)(1.94g(10mmol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでメタノール(methanol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂2-20を収得した。
【0399】
【表1-1】
【表1-2】
【0400】
前記表1には、前記実施例2-1~2-20の樹脂2-1~2-20に含まれる各モノマーのモル部が記載されている。なお、前記パラはポリエステル前駆体であるジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)のモル部を意味し、メタはポリエステル前駆体であるジメチルイソフタレート(dimethyl isophthalate)のモル部を意味する。
【0401】
製造例3-1.樹脂3-1の製造
モノマー1-1(13.5159g(0.03mol))、モノマー2-1(46.5360g(0.07mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate)10.7110g(0.05mol)、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)9.7095g(0.05mol)を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでフェノール(Phenol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂3-1を収得した。
【化43】
【0402】
製造例3-2.樹脂3-2の製造
モノマー1-1(31.5371g(0.07mol))、モノマー2-1(19.9440g(0.03mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate)10.7110g(0.05mol)、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)9.7095g(0.05mol)を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでフェノール(Phenol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂3-2を収得した。
【0403】
製造例3-3.樹脂3-3の製造
モノマー1-1(22.5265g(0.05mol))、モノマー2-1(33.2400g(0.05mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate)10.7110g(0.05mol)、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)9.7095g(0.05mol)を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでフェノール(Phenol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂3-3を収得した。
【0404】
製造例3-4.樹脂3-4の製造
モノマー1-1(13.5159g(0.03mol))、モノマー2-1(19.7440g(0.03mol))、モノマー1-2(19.1436g(0.04mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate)10.7110g(0.05mol)、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)9.7095g(0.05mol)を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでフェノール(Phenol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂3-4を収得した。
【化44】
【0405】
製造例3-5.樹脂3-5の製造
モノマー1-1(4.5053g(0.01mol))、モノマー2-1(6.6480g(0.01mol))、モノマー3-1(21.5456g(0.04mol))、モノマー3-4(14.9660g(0.04mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate)10.7110g(0.05mol)、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)9.7095g(0.05mol)を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでフェノール(Phenol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂3-5を収得した。
【化45】
【0406】
製造例3-6.樹脂3-6の製造
モノマー1-1(4.5053g(0.01mol))、モノマー2-1(6.6480g(0.01mol))、モノマー3-2(23.6288g(0.04mol))、モノマー3-4(14.9660g(0.04mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate)10.7110g(0.05mol)、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)9.7095g(0.05mol)を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでフェノール(Phenol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂3-6を収得した。
【0407】
製造例3-7.樹脂3-7の製造
モノマー1-1(4.5053g(0.01mol))、モノマー2-1(6.6480g(0.01mol))、モノマー3-1(21.5456g(0.04mol))、モノマー3-2(23.6288g(0.04mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate)10.7110g(0.05mol)、およびジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)9.7095g(0.05mol)を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでフェノール(Phenol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂3-7を収得した。
【0408】
製造例3-8.樹脂3-8の製造
モノマー1-1(4.5053g(0.01mol))、モノマー2-1(6.6480g(0.01mol))、モノマー3-4(19.4558g(0.052mol))、モノマー3-5(6.3921g(0.028mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate)6.4266g(0.030mol)、ジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)9.7095g(0.050mol)、およびジメチルイソフタレート(dimethyl isophthalate)3.8838g(0.020mol)を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでフェノール(Phenol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂3-8を収得した。
【0409】
製造例3-9.樹脂3-9の製造
モノマー1-1(2.2527g(0.005mol))、モノマー2-1(3.3240g(0.005mol))、モノマー3-4(18.7075g(0.050mol))、モノマー3-6(17.5408mol(0.040mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate)6.4266g(0.030mol)、ジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)9.7095g(0.050mol)、およびジメチルイソフタレート(dimethyl isophthalate)3.8838g(0.020mol)を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでフェノール(Phenol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂3-9を収得した。
【0410】
製造例3-10.樹脂3-10の製造
モノマー1-1(2.2527g(0.005mol))、モノマー2-1(3.3240g(0.005mol))、モノマー3-1(24.2388g(0.045mol))、モノマー3-4(16.8368g(0.045mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate)6.4266g(0.030mol)、ジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)9.7095g(0.050mol)、およびジメチルイソフタレート(dimethyl isophthalate)3.8838g(0.020mol)を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでフェノール(Phenol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂3-10を収得した。
【0411】
製造例3-11.樹脂3-11の製造
モノマー1-1(2.2527g(0.005mol))、モノマー2-1(3.3240g(0.005mol))、モノマー3-2(20.6752g(0.035mol))、モノマー3-4(20.5783g(0.055mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate)6.4266g(0.030mol)、ジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)9.7095g(0.050mol)、およびジメチルイソフタレート(dimethyl isophthalate)3.8838g(0.020mol)を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでフェノール(Phenol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂3-11を収得した。
【0412】
製造例3-12.樹脂3-12の製造
モノマー1-1(2.2527g(0.005mol))、モノマー2-1(3.3240g(0.005mol))、モノマー3-8(4.9555g(0.025mol))、モノマー3-3(18.6108g(0.065mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate)6.4266g(0.030mol)、ジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)9.7095g(0.050mol)、およびジメチルイソフタレート(dimethyl isophthalate)3.8838g(0.020mol)を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでフェノール(Phenol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂3-12を収得した。
【0413】
製造例3-13.樹脂3-13の製造
モノマー1-1(2.2527g(0.005mol))、モノマー2-1(3.3240g(0.005mol))、モノマー3-8(6.9377g(0.035mol))、モノマー3-9(20.8159g(0.055mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate)6.4266g(0.030mol)、ジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)9.7095g(0.050mol)、およびジメチルイソフタレート(dimethyl isophthalate)3.8838g(0.020mol)を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでフェノール(Phenol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂3-13を収得した。
【0414】
製造例3-14.樹脂3-14の製造
モノマー1-1(2.2527g(0.005mol))、モノマー2-1(3.3240g(0.005mol))、モノマー3-8(3.9644g(0.020mol))、モノマー3-7(24.5287g(0.070mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate)6.4266g(0.030mol)、ジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)9.7095g(0.050mol)、およびジメチルイソフタレート(dimethyl isophthalate)3.8838g(0.020mol)を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでフェノール(Phenol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂3-14を収得した。
【0415】
製造例3-15.樹脂3-15の製造
モノマー1-1(2.2527g(0.005mol))、モノマー2-1(3.3240g(0.005mol))、モノマー3-4(18.7075g(0.050mol))、モノマー3-6(17.5408mol(0.040mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate)6.4266g(0.030mol)、ジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)9.7095g(0.050mol)、およびジメチルイソフタレート(dimethyl isophthalate)3.8838g(0.020mol)を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでフェノール(Phenol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂3-15を収得した。
【0416】
製造例3-16.樹脂3-16の製造
モノマー1-1(2.2527g(0.005mol))、モノマー2-1(3.3240g(0.005mol))、モノマー3-4(20.5783g(0.055mol))、モノマー3-5(7.9902g(0.035mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate)8.5688g(0.040mol)、ジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)8.7386g(0.045mol)、およびジメチルイソフタレート(dimethyl isophthalate)2.9129g(0.015 mol)を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでフェノール(Phenol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂3-16を収得した。
【0417】
製造例3-17.樹脂3-17の製造
モノマー1-1(2.2527g(0.005mol))、モノマー2-1(3.3240g(0.005mol))、モノマー3-1(16.1592g(0.030mol))、モノマー3-4(22.4490g(0.060mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate)8.5688g(0.040mol)、ジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)8.7386g(0.045mol)、およびジメチルイソフタレート(dimethyl isophthalate)2.9129g(0.015 mol)を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでフェノール(Phenol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂3-17を収得した。
【0418】
製造例3-18.樹脂3-18の製造
モノマー1-1(2.2527g(0.005mol))、モノマー2-1(3.3240g(0.005mol))、モノマー3-2(26.5824g(0.045mol))、モノマー3-4(16.8368g(0.045mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate)10.7110g(0.050mol)、ジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)6.7967g(0.035mol)、およびジメチルイソフタレート(dimethyl isophthalate)2.9129g(0.015 mol)を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでフェノール(Phenol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂3-18を収得した。
【0419】
製造例3-19.樹脂3-19の製造
モノマー1-1(2.2527g(0.005mol))、モノマー2-1(3.3240g(0.005mol))、モノマー3-4(18.7075g(0.050mol))、モノマー3-6(17.5408g(0.040mol)、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate)10.7110g(0.050mol)、ジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)6.7967g(0.035mol)、およびジメチルイソフタレート(dimethyl isophthalate)2.9129g(0.015 mol)を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでフェノール(Phenol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂3-19を収得した。
【0420】
製造例3-20.樹脂3-20の製造
モノマー1-1(2.2527g(0.005mol))、モノマー2-1(3.3240g(0.005mol))、モノマー3-4(16.8368g(0.045mol))、モノマー3-5(10.2731g(0.045mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate)12.8532g(0.060mol)、ジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)5.8257g(0.030mol)、およびジメチルイソフタレート(dimethyl isophthalate)1.9419g(0.010mol)を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行することでフェノール(Phenol)が副生成物として発生し、これを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を組成して、重合された高分子溶融樹脂である樹脂3-20を収得した。
【0421】
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【0422】
前記表2には、前記製造例3-1~3-20の樹脂3-1~3-20に含まれる各モノマーのモル部が記載されている。なお、前記PE前駆体(パラ)はポリエステル前駆体であるジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)のモル部を意味し、PE前駆体(メタ)はポリエステル前駆体であるジメチルイソフタレート(dimethyl isophthalate)のモル部を意味する。
【0423】
実験例
重合した樹脂試料の分子量および分子量分布をゲル透過クロマトグラフィー(GPC)を通じて確認し、熱的特性を調べるために示差走査熱量計(DSC)を用いてサーモグラム(thermogram)を得た。屈折率およびアッベ数を測定するために製膜後、楕円計(ellipsometer)を用いて光の波長に応じた結果値を得た。
【0424】
ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)による分子量は、テトラヒドロフラン(tetrahydrofuran(THF、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)で安定化されたもの)を溶媒として用い、樹脂試料をテトラヒドロフランに1.0mg/1mlの濃度で溶解させてシリンジフィルター(syringe filter)で濾過して作った溶液を注入して40℃で測定して結果を得、これを下記表3~5それぞれに記載した。Waters製のRI検出器を使用し、カラム(column)はAgilent PLgel MIXED-B 2つを使用した。
【0425】
樹脂のガラス転移温度(Tg)を調べるために示差走査熱量計(DSC)を測定した。5.5mg~8.5mgの樹脂試料をN flow下で270℃まで加熱した後に冷却後、2回目の加熱時に10℃/minの昇温速度で加熱し、スキャンして得たグラフ上でガラス転移温度(Tg)を求め、これを以下の表3~5のそれぞれに記載した。
樹脂の屈折率およびアッベ数を測定するために重合して得た樹脂パウダー試料を溶媒ジメチルアセトアミドに高分子溶液の総重量基準に10重量%で溶解して製造した高分子溶液をシリコンウエハにスピンコーティング(spin-coating)で220rpmの回転速度で塗布し、厚さ20μmで製膜後、20℃で楕円計(ellipsometer)を用いて光の波長による結果値を得、これを下記表3~5それぞれに記載した。具体的には、屈折率は波長589nmで測定したものであり、アッベ数はD(589nm)、F(486nm)、C(656nm)波長での屈折率(nD、、n)をそれぞれ測定して以下の計算式によりアッベ数を得た。
アッベ数=(n-1)/(n-n
【0426】
【表3】
【0427】
【表4-1】
【表4-2】
【0428】
【表5-1】
【表5-2】
【0429】
前記表3~5において、Mnは数平均分子量、Mwは重量平均分子量、PDIは多分散性指数、RIは屈折率、Tgはガラス転移温度を意味し、表3の屈折率は波長589nmで測定した値であり、表4および5の屈折率は、波長587nmで測定した値である。
【0430】
表3~5によれば、本発明の実施形態に係る樹脂は、化学式1の単位および化学式2の単位を含み、特に前記化学式1のコア構造がフェニレン基であることで、分子体積が小さくパッキング(packing)される能力に優れ、樹脂の屈折率が向上することが確認できた。また、Ar1およびAr2が、電子が豊富な置換基を有し、電子密度が高く、また前記化学式2のフルオレンコア構造のベンゼン環に電子が豊富なR2の置換基で置換されてフルオレンコア構造の電子密度が高く、これを含む樹脂は屈折率が向上する。
【0431】
また、前記化学式1の単位および化学式2の単位に前記化学式3の単位をさらに含み、ガラス転移温度(Tg)と屈折率の調節が可能であり、前記樹脂の鎖の挙動を柔軟にすることができ、成形品の射出加工に有利な技術的効果がある。
【0432】
表5によれば、前記樹脂は、ポリエステル前駆体とポリカーボネート前駆体のモル比、異性質体を適宜調節し、ポリエステル樹脂およびポリカーボネート樹脂が有している特徴を組み合わせて所望の物性の樹脂が製造できることが分かった。
【0433】
したがって、本発明の実施形態に係る樹脂を光学レンズのような成形品に好適に適用するためには、高屈折性能を得るために高い屈折率が優先的に要求されるため、実施例の樹脂は光学材料として優れていることが確認できる。
図1