(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】プラズマ処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20240925BHJP
H01L 21/205 20060101ALI20240925BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20240925BHJP
C23C 16/50 20060101ALI20240925BHJP
H05H 1/46 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
H01L21/302 101G
H01L21/302 101B
H01L21/205
H01L21/31 C
C23C16/50
H05H1/46 M
(21)【出願番号】P 2021043840
(22)【出願日】2021-03-17
【審査請求日】2023-09-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】李 黎夫
(72)【発明者】
【氏名】工藤 広信
(72)【発明者】
【氏名】辻本 宏
【審査官】長谷川 直也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0146571(US,A1)
【文献】特表2015-536043(JP,A)
【文献】特開2015-095551(JP,A)
【文献】特表2013-534695(JP,A)
【文献】特開2004-342704(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0095219(US,A1)
【文献】国際公開第2021/042116(WO,A1)
【文献】特開2021-002642(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
H01L 21/205
H01L 21/31
C23C 16/50
H05H 1/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャンバと、
前記チャンバ内に配置され、下部電極を含む基板支持部と、
前記基板支持部の上方に配置される上部電極アセンブリであり、前記上部電極アセンブリは、
上部電極プレートであり、前記上部電極プレートと前記基板支持部との間にプラズマ処理空間が形成される、上部電極プレートと、
前記上部電極プレートの上方に配置され、前記上部電極プレートと熱的に接続される熱伝導性プレートと、
前記熱伝導性プレート内に配置される冷媒流路と、
前記熱伝導性プレートに熱的に接続され、前記冷媒流路と縦方向に重複しない位置に配置される少なくとも1つの加熱要素と、
を含む、上部電極アセンブリと、
前記上部電極プレートの温度を検知するように構成される温度センサと、
前記温度センサで検知した温度に基づいて、前記上部電極プレートの温度を調整するように前記冷媒流路を流れる冷媒及び前記加熱要素のうち少なくとも一つを制御するように構成される制御部と、
を備え
、
前記少なくとも1つの加熱要素は、第1の加熱要素及び第2の加熱要素を含み、
前記第1の加熱要素は、前記冷媒流路よりも低い位置に配置され、
前記第2の加熱要素は、前記冷媒流路よりも高い位置に配置される、
プラズマ処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記上部電極プレートを設定温度に維持するように前記冷媒流路を流れる冷媒及び前記加熱要素のうち少なくとも一つを制御するように構成される、
請求項1に記載のプラズマ処理装置。
【請求項3】
前記上部電極アセンブリは、前記上部電極プレートと前記熱伝導性プレートとの間に配置され、ガス拡散空間を有するガス拡散プレートをさらに含む、
請求項1又は請求項2に記載のプラズマ処理装置。
【請求項4】
前記ガス拡散プレートは、前記熱伝導性プレートと一体に形成される、
請求項3に記載のプラズマ処理装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの加熱要素は、前記熱伝導性プレート内に配置される、
請求項1~4のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
【請求項6】
チャンバと、
前記チャンバ内に配置され、下部電極を含む基板支持部と、
前記基板支持部の上方に配置される上部電極アセンブリであり、前記上部電極アセンブリは、
上部電極プレートであり、前記上部電極プレートと前記基板支持部との間にプラズマ処理空間が形成される、上部電極プレートと、
前記上部電極プレートの上方に配置され、前記上部電極プレートと熱的に接続される熱伝導性プレートと、
前記熱伝導性プレート内に配置される冷媒流路と、
前記熱伝導性プレートに熱的に接続され、前記冷媒流路と縦方向に重複しない位置に配置される少なくとも1つの加熱要素と、
を含む、上部電極アセンブリと、
前記上部電極プレート又は前記下部電極に結合され、第1の期間に第1のRF電力を生成し、第2の期間に前記第1のRF電力より低い第2のRF電力を生成するように構成されるRF生成部と、
前記上部電極プレートの温度を調整するように前記冷媒流路を流れる冷媒及び前記加熱要素のうち少なくとも一つを制御するように構成される制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記第1の期間において、前記冷媒を制御し、前記加熱要素の制御を停止することにより、前記上部電極プレートを冷却するように構成され、
前記第2の期間において、前記冷媒の制御を停止し、前記加熱要素を制御することにより、前記上部電極プレートを加熱するように構成さ
れ、
前記RF生成部は、第3の期間に、前記第1のRF電力より低く前記第2のRF電力より高い第3のRF電力を生成するように構成され、
前記制御部は、
前記第3の期間において、前記冷媒及び前記加熱要素の両方を制御することにより、前記上部電極プレートを設定温度に維持するように構成される、
プラズマ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プラズマ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、容量結合型のプラズマ処理装置の上部電極を冷却することと当該上部電極の温度を短期間で上昇させることが可能な温度制御方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、上部電極の温度を効率よく調節可能なプラズマ処理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一の態様によれば、チャンバと、前記チャンバ内に配置され、下部電極を含む基板支持部と、前記基板支持部の上方に配置される上部電極アセンブリであり、前記上部電極アセンブリは、上部電極プレートであり、前記上部電極プレートと前記基板支持部との間にプラズマ処理空間が形成される、上部電極プレートと、前記上部電極プレートの上方に配置され、前記上部電極プレートと熱的に接続される熱伝導性プレートと、前記熱伝導性プレート内に配置される冷媒流路と、前記熱伝導性プレートに熱的に接続され、前記冷媒流路と縦方向に重複しない位置に配置される少なくとも1つの加熱要素と、を含む、上部電極アセンブリと、前記上部電極プレートの温度を検知するように構成される温度センサと、前記温度センサで検知した温度に基づいて、前記上部電極プレートの温度を調整するように前記冷媒流路を流れる冷媒及び前記加熱要素のうち少なくとも一つを制御するように構成される制御部と、を備えるプラズマ処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0006】
本開示は、上部電極の温度を効率よく調節可能なプラズマ処理装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本実施形態に係るプラズマ処理システムの構成例を説明する図である。
【
図2】
図2は、本実施形態に係るプラズマ処理システムのプラズマ処理チャンバの概略構成例を示す断面図である。
【
図3】
図3は、本実施形態に係るプラズマ処理システムのシャワーヘッドの解析モデルを示す断面図である。
【
図4】
図4は、本実施形態に係るプラズマ処理システムのシャワーヘッドの変形例を示す断面図である。
【
図5】
図5は、本実施形態に係るプラズマ処理システムのシャワーヘッドの変形例を示す断面図である。
【
図6】
図6は、本実施形態に係るプラズマ処理システムのシャワーヘッドの変形例を示す断面図である。
【
図7】
図7は、参考例のシャワーヘッドの構成例を示す断面図である。
【
図8】
図8は、参考例のシャワーヘッドの構成例を示す断面図である。
【
図9】
図9は、参考例のシャワーヘッドの構成例の温度特性を説明する図である。
【
図10】
図10は、参考例のシャワーヘッドの構成例の温度特性を説明する図である。
【
図11】
図11は、本実施形態に係るプラズマ処理システムのシャワーヘッドの温度特性を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<プラズマ処理システム>
以下に、プラズマ処理システムの構成例について説明する。
【0009】
プラズマ処理システムは、容量結合プラズマ処理装置1及び制御部2を含む。容量結合プラズマ処理装置1は、プラズマ処理チャンバ10、ガス供給部20、電源30及び排気システム40を含む。また、プラズマ処理装置1は、基板支持部11及びガス導入部を含む。ガス導入部は、少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理チャンバ10内に導入するように構成される。ガス導入部は、シャワーヘッド13を含む。基板支持部11は、プラズマ処理チャンバ10内に配置される。シャワーヘッド13は、基板支持部11の上方に配置される。一実施形態において、シャワーヘッド13は、プラズマ処理チャンバ10の天部(ceiling)の少なくとも一部を構成する。プラズマ処理チャンバ10は、シャワーヘッド13、プラズマ処理チャンバ10の側壁10a及び基板支持部11により規定されたプラズマ処理空間10sを有する。プラズマ処理チャンバ10は、少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理空間10sに供給するための少なくとも1つのガス供給口と、プラズマ処理空間からガスを排出するための少なくとも1つのガス排出口とを有する。側壁10aは接地される。シャワーヘッド13及び基板支持部11は、プラズマ処理チャンバ10筐体とは電気的に絶縁される。
【0010】
基板支持部11は、本体部111及びリングアセンブリ112を含む。本体部111は、基板(ウェハ)Wを支持するための中央領域(基板支持面)111aと、リングアセンブリ112を支持するための環状領域(リング支持面)111bとを有する。本体部111の環状領域111bは、平面視で本体部111の中央領域111aを囲んでいる。基板Wは、本体部111の中央領域111a上に配置され、リングアセンブリ112は、本体部111の中央領域111a上の基板Wを囲むように本体部111の環状領域111b上に配置される。一実施形態において、本体部111は、基台及び静電チャックを含む。基台は、導電性部材を含む。基台の導電性部材は下部電極として機能する。静電チャックは、基台の上に配置される。静電チャックの上面は、基板支持面111aを有する。リングアセンブリ112は、1又は複数の環状部材を含む。1又は複数の環状部材のうち少なくとも1つはエッジリングである。また、図示は省略するが、基板支持部11は、静電チャック、リングアセンブリ112及び基板のうち少なくとも1つをターゲット温度に調節するように構成される温調モジュールを含んでもよい。温調モジュールは、ヒータ、伝熱媒体、流路、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。流路には、ブラインやガスのような伝熱流体が流れる。また、基板支持部11は、基板Wの裏面と基板支持面111aとの間に伝熱ガスを供給するように構成された伝熱ガス供給部を含んでもよい。
【0011】
シャワーヘッド13は、ガス供給部20からの少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理空間10s内に導入するように構成される。シャワーヘッド13は、少なくとも1つのガス供給口13a、少なくとも1つのガス拡散室(ガス拡散空間)13b、及び複数のガス導入口13cを有する。ガス供給口13aに供給された処理ガスは、ガス拡散室13bを通過して複数のガス導入口13cからプラズマ処理空間10s内に導入される。また、シャワーヘッド13は、導電性部材を含む。シャワーヘッド13の導電性部材は上部電極として機能する。なお、ガス導入部は、シャワーヘッド13に加えて、側壁10aに形成された1又は複数の開口部に取り付けられる1又は複数のサイドガス注入部(SGI:Side Gas Injector)を含んでもよい。シャワーヘッド13の詳細については後述する。
【0012】
ガス供給部20は、少なくとも1つのガスソース21及び少なくとも1つの流量制御器22を含んでもよい。一実施形態において、ガス供給部20は、少なくとも1つの処理ガスを、それぞれに対応のガスソース21からそれぞれに対応の流量制御器22を介してシャワーヘッド13に供給するように構成される。各流量制御器22は、例えばマスフローコントローラ又は圧力制御式の流量制御器を含んでもよい。さらに、ガス供給部20は、少なくとも1つの処理ガスの流量を変調又はパルス化する1又はそれ以上の流量変調デバイスを含んでもよい。
【0013】
電源30は、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介してプラズマ処理チャンバ10に結合されるRF(Radio Frequency)電源31を含む。RF電源31は、ソースRF信号及びバイアスRF信号のような少なくとも1つのRF信号(RF電力)を、基板支持部11の導電性部材及び/又はシャワーヘッド13の導電性部材に供給するように構成される。これにより、プラズマ処理空間10sに供給された少なくとも1つの処理ガスからプラズマが形成される。従って、RF電源31は、プラズマ処理チャンバ10において1又はそれ以上の処理ガスからプラズマを生成するように構成されるプラズマ生成部の少なくとも一部として機能し得る。また、バイアスRF信号を基板支持部11の導電性部材に供給することにより、基板Wにバイアス電位が発生し、形成されたプラズマ中のイオン成分を基板Wに引き込むことができる。
【0014】
一実施形態において、RF電源31は、第1のRF生成部31a及び第2のRF生成部31bを含む。第1のRF生成部31aは、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介して基板支持部11の導電性部材(下部電極)及び/又はシャワーヘッド13の導電性部材(後述する上部電極プレート131)に結合され、プラズマ生成用のソースRF信号(ソースRF電力)を生成するように構成される。一実施形態において、第1のRF生成部31aは、第1の期間に第1のソースRF電力を生成し、第1の期間とは異なる第2の期間に第1のソースRF電力より低い第2のソースRF電力を生成するように構成される。また、第1のRF生成部31aは、第1の期間及び第2の期間とは異なる第3の期間に、第1のソースRF電力より低く第2のソースRF電力より高い第3のソースRF電力を生成するように構成される。一実施形態において、ソースRF信号は、13MHz~150MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、第1のRF生成部31aは、異なる周波数を有する複数のソースRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1又は複数のソースRF信号は、基板支持部11の導電性部材及び/又はシャワーヘッド13の導電性部材に供給される。第2のRF生成部31bは、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介して基板支持部11の導電性部材に結合され、バイアスRF信号(バイアスRF電力)を生成するように構成される。一実施形態において、バイアスRF信号は、ソースRF信号よりも低い周波数を有する。一実施形態において、バイアスRF信号は、400kHz~13.56MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、第2のRF生成部31bは、異なる周波数を有する複数のバイアスRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1又は複数のバイアスRF信号は、基板支持部11の導電性部材に供給される。また、種々の実施形態において、ソースRF信号及びバイアスRF信号のうち少なくとも1つがパルス化されてもよい。
【0015】
また、電源30は、プラズマ処理チャンバ10に結合されるDC電源32を含んでもよい。DC電源32は、第1のDC生成部32a及び第2のDC生成部32bを含む。一実施形態において、第1のDC生成部32aは、基板支持部11の導電性部材に接続され、第1のDC信号を生成するように構成される。生成された第1のバイアスDC信号は、基板支持部11の導電性部材に印加される。一実施形態において、第1のDC信号が、静電チャック内の電極のような他の電極に印加されてもよい。一実施形態において、第2のDC生成部32bは、シャワーヘッド13の導電性部材に接続され、第2のDC信号を生成するように構成される。生成された第2のDC信号は、シャワーヘッド13の導電性部材に印加される。種々の実施形態において、第1及び第2のDC信号のうち少なくとも1つがパルス化されてもよい。なお、第1及び第2のDC生成部32a,32bは、RF電源31に加えて設けられてもよく、第1のDC生成部32aが第2のRF生成部31bに代えて設けられてもよい。
【0016】
排気システム40は、例えばプラズマ処理チャンバ10の底部に設けられたガス排出口10eに接続され得る。排気システム40は、圧力調整弁及び真空ポンプを含んでもよい。圧力調整弁によって、プラズマ処理空間10s内の圧力が調整される。真空ポンプは、ターボ分子ポンプ、ドライポンプ又はこれらの組み合わせを含んでもよい。
【0017】
制御部2は、本開示において述べられる種々の工程をプラズマ処理装置1に実行させるコンピュータ実行可能な命令を処理する。制御部2は、ここで述べられる種々の工程を実行するようにプラズマ処理装置1の各要素を制御するように構成され得る。一実施形態において、制御部2の一部又は全てがプラズマ処理装置1に含まれてもよい。制御部2は、例えばコンピュータ2aを含んでもよい。コンピュータ2aは、例えば、処理部(CPU:Central Processing Unit)2a1、記憶部2a2、及び通信インターフェース2a3を含んでもよい。処理部2a1は、記憶部2a2に格納されたプログラムに基づいて種々の制御動作を行うように構成され得る。記憶部2a2は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。通信インターフェース2a3は、LAN(Local Area Network)等の通信回線を介してプラズマ処理装置1との間で通信してもよい。
【0018】
[プラズマ処理チャンバ10]
最初に、本実施形態に係るプラズマ処理装置1のプラズマ処理チャンバ10について詳細を説明する。
図2は、本実施形態に係るプラズマ処理装置1のプラズマ処理チャンバ10の概略構成を示す断面図である。
【0019】
本実施形態に係るプラズマ処理チャンバ10のシャワーヘッド(上部電極アセンブリ)13は、上部電極プレート131と、ガス拡散プレート132と、熱伝導性プレート133と、を備える。一実施形態において、プラズマ処理装置1は、プラズマ処理チャンバ10,基板支持部11及び上部電極アセンブリ13を備える。基板支持部11は、プラズマ処理チャンバ10内に配置され、下部電極を含む。上部電極アセンブリ13は、基板支持部11の上方に配置される。上部電極アセンブリ13は、上部電極プレート131,熱伝導性プレート133及びガス拡散プレート132を含む。プラズマ処理空間は、上部電極プレート131と基板支持部11との間に形成される。熱伝導性プレート133は、上部電極プレート131の上方に配置され、上部電極プレート131と熱的に接続される。ガス拡散プレート132は、ガス拡散空間13bを有し、上部電極プレート131と熱伝導性プレート133との間に配置される。
【0020】
上部電極プレート131の下面は、プラズマ処理空間10sに露出される。上部電極プレート131は、プラズマ処理空間10s内のプラズマに接触する。上部電極プレート131のプラズマ処理空間10s側の面は天井面13Aとなる。プラズマ処理空間10sでプラズマが発生すると、発生したプラズマの熱が上部電極プレート131に入熱する。上部電極プレート131に入熱した熱は、ガス拡散プレート132に伝熱される。上部電極プレート131は、例えば、シリコン又は石英により形成される。
【0021】
ガス拡散プレート132は、上部電極プレート131の上側に設けられる。ガス拡散プレート132は、上部電極プレート131に接触する。ガス拡散プレート132は、プラズマ処理空間10sから上部電極プレート131を介して入熱した熱を熱伝導性プレート133に伝熱する。ガス拡散プレート132は、ガス拡散室13bを備える。ガス拡散プレート132は、例えば、アルミニウム等の金属又は合金により形成される。
【0022】
熱伝導性プレート133は、プラズマ処理空間10sから上部電極プレート131及びガス拡散プレート132を介して入熱した熱を吸収することによりガス拡散プレート132を介して上部電極プレート131を冷却する(抜熱)。熱伝導性プレート133は、ガス拡散プレート132の上側に設けられる。熱伝導性プレート133は、ガス拡散プレート132に接触する。熱伝導性プレート133は、例えば、アルミニウム等の金属又は合金により形成される。熱伝導性プレート133は、ガス拡散プレート132と異なる材料で形成されてもよく、ガス拡散プレート132と同じ材料で形成されてもよい。後者の場合、熱伝導性プレート133は、ガス拡散プレート132と一体に形成されてもよい。また、熱伝導性プレート133は、ガス拡散プレート132と接合することにより一体に形成されてもよい。熱伝導性プレート133は、1つ又は複数の冷媒流路133aを内部に備える。各冷媒流路133aは、冷媒導入口及び冷媒導出口を有する。冷媒流路133aの冷媒導入口から冷媒が流入し、冷媒流路133aの内部を流れて冷媒流路133aの冷媒導出口から冷媒が流出する。ガス拡散プレート132を介して上部電極プレート131から熱伝導性プレート133に入熱した熱は、冷媒流路133aを流れる冷媒により熱交換される。
【0023】
冷媒導入口及び冷媒導出口は、冷媒温度制御装置50に接続される。冷媒温度制御装置50は、冷媒の温度を制御部2に設定された温度に制御する。
【0024】
なお、熱伝導性プレート133は、例えば、1本の冷媒流路133aを備えてもよいし、複数の冷媒流路133aを備えてもよい。複数の冷媒流路133aを備える場合には、複数の冷媒流路133aのそれぞれは、冷媒導入口及び冷媒導出口を備える。従って、上部電極アセンブリ13は、熱伝導性プレート133内に配置される1又は複数の冷媒流路133aを含む。
【0025】
シャワーヘッド13は、ガス拡散プレート132と熱伝導性プレート133との間に少なくとも1つの加熱要素150を備える。少なくとも1つの加熱要素150は、冷媒流路133aよりも低い位置に配置される。一実施形態において、少なくとも1つの加熱要素150は、熱伝導性プレート133の下面からガス拡散プレート132内に延在する。一実施形態において、少なくとも1つの加熱要素150は、ガス拡散プレート132内に配置され、熱伝導性プレート133の下面と物理的に接触している。加熱要素150は、ガス拡散プレート132と熱伝導性プレート133の境界に設けられる。加熱要素150は、フレキシブルヒータである。一実施形態において、加熱要素150は、シーズヒータであってもよい。ヒータの断面形状は、矩形である(フレキシブルスクエアヒータ)。一実施形態において、ヒータの断面形状は、円形、楕円形、星形等であってもよい。加熱要素150は、加熱駆動部60に接続される。制御部2は、加熱駆動部60を制御して加熱要素150に供給される電力(電流)を調整する。加熱要素150に供給される電力を調整することにより、加熱要素150の温度が制御される。
【0026】
加熱要素150は、上から見て冷媒流路133aと重複しない位置に設けられる。例えば、加熱要素150は、上から見て隣接する冷媒流路133aの中間に設けられる。上から見て冷媒流路133aと重複しない位置に設けることによって、上部電極プレート131に対する冷却経路と加熱経路とを互いに干渉することなく確保することができる。
【0027】
なお、加熱要素150は、一本又は複数の電熱線が埋め込まれたシート又はプレートにより形成されてもよい。この場合、平面視で冷媒流路133aと重複する部分にはシート又はプレートが形成されていない。すなわち、一本又は複数の電熱線が埋め込まれたシート又はプレートは、1又は複数の開口を有し、これらの開口は、平面視で冷媒流路133aと重複している。複数の電熱線によって形成する場合には、複数の電熱線のそれぞれは、加熱駆動部60に接続される。従って、上部電極アセンブリ13は、少なくとも1つの加熱要素150を含む。加熱要素150は、熱伝導性プレート133に熱的に接続され、冷媒流路133aと縦方向に重複しない位置に配置される。一実施形態において、上部電極アセンブリ13は、複数の加熱要素150を含んでもよい。
【0028】
上部電極プレート131には、温度センサ160が設けられる。温度センサ160は、制御部2に接続される。制御部2は、温度センサ160で測定した温度に基づいて、上部電極プレート131の温度を設定された温度に維持するように制御する。一実施形態において、プラズマ処理装置1は、上部電極プレート131の温度を検知するように構成される温度センサ160を備える。
【0029】
制御部2は、RF電源31からRF電力を供給することにより、プラズマを発生させる。プラズマが発生するときにはシャワーヘッド13にプラズマから多くの熱が入熱する。プラズマからの熱によりシャワーヘッド13の温度が上昇する。例えば、RF電源31が第1のRF電力を供給するときは、制御部2は、冷媒温度制御装置50により冷媒の温度を制御し、加熱駆動部60による加熱要素150の制御を停止して、シャワーヘッド13を冷却して、上部電極プレート131の温度を調整してもよい。従って、制御部2は、前述した第1の期間において、冷媒流路133aを流れる冷媒を制御し、加熱要素150の制御を停止することにより、上部電極プレート131を冷却するように構成される。冷媒流路133aを流れる冷媒は、冷媒の流量を変えることにより制御されてもよく、冷媒の温度を変えることにより制御されてもよい。また、冷媒は、冷媒の流量及び温度の両方を変えることにより制御されてもよい。加熱要素150の温度は、加熱要素150を流れる電流を変えることにより制御される。加熱要素150の制御の停止は、加熱要素150を流れる電流をゼロ又はほぼゼロにすることにより行われる。一実施形態において、制御部2は、温度センサ160で検知した温度に基づいて、上部電極プレート131の温度を調整するように冷媒流路133aを流れる冷媒及び加熱要素150のうち少なくとも一つを制御するように構成される。一実施形態において、制御部2は、上部電極プレート131を設定温度に維持するように冷媒流路133aを流れる冷媒及び加熱要素150のうち少なくとも一つを制御するように構成される。上部電極アセンブリ13が複数の冷媒流路133aを含む場合、複数の冷媒流路133aの全てを流れる冷媒の温度及び/又は流量が制御されてもよく、複数の冷媒流路133aのうち一部を流れる冷媒の温度及び/又は流量が制御されてもよい。また、上部電極アセンブリ13が複数の加熱要素150を含む場合、複数の加熱要素150の全てが制御されてもよく、複数の加熱要素150のうち一部が制御されてもよい。
【0030】
また、制御部2は、RF電源31から供給されるRF電力が低い場合又はプラズマが発生していない場合は、シャワーヘッド13の温度が低下する。例えば、RF電源31が第1のRF電力より低い第2のRF電力を供給するときは、制御部2は、冷媒温度制御装置50の制御を停止し、加熱駆動部60により加熱要素150の温度を制御して、シャワーヘッド13を加熱して、上部電極プレート131の温度を調整してもよい。従って、制御部2は、前述した第2の期間において、上部電極プレート131を設定温度に維持するように、冷媒流路133aを流れる冷媒の制御を停止し、加熱要素150を制御することにより、上部電極プレート131を加熱するように構成される。冷媒の制御の停止は、冷媒流路133aを流れる冷媒の流量をゼロ又はほぼゼロにすることにより行われてもよく、上部電極プレート131の温度制御に関与しない温度又は流量の冷媒を冷媒流路133aに流すことにより行われてもよい。例えば、冷媒の制御の停止は、加熱要素150からの熱の吸収量を最小限に抑えるために冷媒を最小流量に制御することを含む。すなわち、上部電極プレート131の加熱効率を上げることができる。
【0031】
更に、例えば、RF電源31が第1のRF電力より低く第2のRF電力より高い第3のRF電力を供給するときは、制御部2は、冷媒温度制御装置50により冷媒の温度を制御し、加熱駆動部60により加熱要素150の温度を制御して、シャワーヘッド13の冷却と加熱を同時に行って、上部電極プレート131の温度を調整してもよい。従って、制御部2は、前述した第3の期間において、冷媒流路133aを流れる冷媒及び加熱要素150の両方を制御することにより、上部電極プレート131を設定温度に維持するように構成される。
【0032】
なお、RF電源31はRF電源の一例、シャワーヘッド13は上部電極アセンブリの一例である。
【0033】
本実施形態のシャワーヘッド13の効果について説明する。加熱要素150と、熱伝導性プレート133と、位置関係について、温度の影響について調べる。
【0034】
図3は、本実施形態のシャワーヘッド13の解析モデルについて説明する断面図である。シャワーヘッド13は、ガス拡散プレート132の熱伝導性プレート133側に加熱要素150を備える。なお、シャワーヘッド13の解析モデルは、軸AXで回転対称とする。
【0035】
本解析では、上部電極プレート131はシリコン、ガス拡散プレート132及び熱伝導性プレート133はアルミニウム、加熱要素150はステンレス鋼とした。上部電極プレート131の面S1には、プラズマを発生していないときは熱の流入なしする。また、上部電極プレート131の面S1には、プラズマが発生しているときは、15kWの熱が流入するとする。また、熱伝導性プレート133の大気と接する面S2については、大気の温度を25℃として、境界における熱伝達率を10W/(m2・K)とする。面S3は、断熱面とする。
【0036】
また、上部電極プレート131とガス拡散プレート132との境界B1及びガス拡散プレート132と熱伝導性プレート133との境界B2における熱抵抗を0.0008K・m2/Wとする。
【0037】
更に、熱伝導性プレート133での冷却を模擬するために、冷媒流路133aを流れる冷媒の温度を35℃とし、熱伝達率を100から600W/(m2・K)で変化させる。
【0038】
更にまた、加熱要素150での加熱を模擬するために、加熱要素150から、1から2500Wの熱を発生させる。
【0039】
次に、比較を行う参考例について説明する。
図7は、参考例のシャワーヘッド13x1を示す解析モデルについて説明する断面図である。
図8は、参考例のシャワーヘッド13x2を示す解析モデルについて説明する断面図である。参考例のシャワーヘッド13x1は、熱伝導性プレート133の上面の全面に加熱シート150xを備える。また、参考例のシャワーヘッド13x2は、熱伝導性プレート133のガス拡散プレート132側の面の全面に加熱シート150xを備える。
【0040】
シャワーヘッド13の加熱冷却性能と、参考例のシャワーヘッド13x1及びシャワーヘッド13x2の加熱冷却性能について説明する。
【0041】
最初に、熱伝導性プレート133のいずれか一方の面に加熱シート150xを備える場合について説明する。
【0042】
図9は、参考例のシャワーヘッド13x1の加熱冷却性能について定性的に説明する図である。縦軸は、上部電極プレート131の温度を示す。横軸は、熱伝導性プレート133による冷却と、加熱シート150xによる加熱との比率を表す(加熱/冷却比率)。横軸は、左側にいくほど加熱に対して冷却の比率が高いことを表し、右側にいくほど冷却に対して加熱の比率が高いことを示す。
【0043】
また、線Lphighは、RF電源31から供給されるRF電力が高いときの上部電極プレート131の温度を示す。また、線Lplowは、RF電源31から供給されるRF電力が低いときの上部電極プレート131の温度を示す。
【0044】
シャワーヘッド13x1は、下から順に、上部電極プレート131、ガス拡散プレート132、熱伝導性プレート133、及び加熱シート150xを備える。加熱シート150xは、1又は複数の電熱線を内蔵している。
図9に示すように、シャワーヘッド13x1は、線Lphighにおける温度制御範囲の下限値と線Lplowにおける温度制御範囲の上限値との間の範囲(温度制御不可能範囲)が比較的広い。これは、加熱シート150xからの熱が熱伝導性プレート133内の冷媒によって吸収されてしまうためである。すなわち、参考例のシャワーヘッド13x1においては、加熱シート150xから上部電極プレート131への熱伝導が熱伝導性プレート133内の冷媒によって阻害される。これにより、線Lplowにおける温度制御範囲の上限値を上げることが困難となる。
【0045】
図10は、参考例のシャワーヘッド13x2の加熱冷却性能について定性的に説明する図である。定義等は、
図9と同じである。
【0046】
シャワーヘッド13x2は、下から順に、上部電極プレート131、ガス拡散プレート132、加熱シート150x、及び熱伝導性プレート133を備える。
図10に示すように、シャワーヘッド13x2は、線Lphighにおける温度制御範囲の下限値と線Lplowにおける温度制御範囲の上限値との間の範囲(温度制御不可能範囲)が比較的広い。これは、加熱シート150xが上部電極プレート131から熱伝導性プレート133までの伝熱経路の抵抗となってしまうためである、すなわち、参考例のシャワーヘッド13x2においては、上部電極プレート131から熱伝導性プレート133内の冷媒への熱伝導が加熱シート150xによって阻害される。これにより、線Lphighにおける温度制御範囲の下限値を下げることが困難となる。
【0047】
図11は、本実施形態のシャワーヘッド13の加熱冷却性能について定性的に説明する図である。定義等は、
図9と同じである。本実施形態のシャワーヘッド13では、加熱要素150は上から見て冷媒流路133aに重複しない位置に設けられる。
図11に示すように、シャワーヘッド13は、線Lphighにおける温度制御範囲の下限値と線Lplowにおける温度制御範囲の上限値との間の範囲(温度制御不可能範囲)が参考例のシャワーヘッド13x1,13x2よりも狭い。これは、少なくとも1つの加熱要素150から上部電極プレート131への伝熱経路と、上部電極プレート131から熱伝導性プレート133内の冷媒までの伝熱経路との両方が十分確保されるためである。これにより、伝熱経路内の熱抵抗を最小限に抑えることができる。したがって、本実施形態のシャワーヘッド13では、参考例のシャワーヘッド13x1,13x2よりも温度制御不可能範囲が狭くなる。即ち、上部電極プレート131の温度調節について制御性が向上する。この結果は、シミュレーション解析結果において同じ傾向を示した。したがって、加熱要素150は、熱伝導性プレート133に対して熱抵抗となりにくい。すなわち、熱伝導性プレート133による冷却と加熱要素150による加熱をバランスよく行うことができる。
【0048】
以上のように、本実施形態のシャワーヘッド13により、上部電極プレート131に対する冷却経路と加熱経路との間の干渉を最小限にすることができる。
【0049】
<作用・効果>
本実施形態のプラズマ処理装置1のシャワーヘッド13では、加熱要素150が上から見て冷媒流路133aと重複しない位置に設けられる。一方、参考例のシャワーヘッド13x1及びシャワーヘッド13x2では、加熱シート150xが熱伝導性プレート133のいずれか一方の全面に設けられる。
【0050】
加熱要素150及び加熱シート150xは、ガス拡散プレート132及び熱伝導性プレート133を構成するアルミニウムと比較すると、熱伝導率が低い。また、熱伝導性プレート133において、冷媒流路133aの部分は、熱伝導性プレート133を構成するアルミニウムと比較して熱伝達率が低い。
【0051】
本実施形態に係るシャワーヘッド13は、加熱要素150が上から見て熱伝導性プレート133の冷媒流路133aと重複しない位置に設けられる。したがって、加熱要素150と冷媒流路133aとが、互いに熱の伝導を阻害することを防止して、上部電極プレート131に対して効率よく冷却と加熱を行うことができる。すなわち、プラズマ処理装置1は、加熱経路と冷却経路とを確保することにより上部電極プレート131の温度を効率よく調節できる。これにより、本実施形態に係るプラズマ処理装置1は、上部電極プレート131に対して効率よく冷却と加熱を行うことにより、上部電極プレート131の温度を高速に調整できる。
【0052】
<変形例>
加熱要素150の位置については、上から見て冷媒流路133aと重複しない位置であれば、シャワーヘッド13における加熱要素150の位置に限らない。
【0053】
図4は、本実施形態のシャワーヘッド13の変形例であるシャワーヘッド113について説明する断面図である。シャワーヘッド113のように、加熱要素150は、熱伝導性プレート133内に配置され、ガス拡散プレート132に接触してもよい。加熱要素150は、冷媒流路133aより低い位置に配置される。
【0054】
図5は、本実施形態のシャワーヘッド13の変形例であるシャワーヘッド213について説明する断面図である。シャワーヘッド213のように、加熱要素150は、熱伝導性プレート133内の、冷媒流路133aより高い位置に配置される。従って、
図4,5の例では、少なくとも1つの加熱要素150は、熱伝導性プレート133内に配置される。
図4の例では、少なくとも1つの加熱要素150は、冷媒流路133aよりも低い位置に配置される。
図5の例では、少なくとも1つの加熱要素150は、冷媒流路133aよりも高い位置に配置される。なお、少なくとも1つの加熱要素150は、冷媒流路133aと同じ高さに配置されてもよい。
【0055】
図6は、本実施形態のシャワーヘッド13の変形例であるシャワーヘッド313について説明する断面図である。シャワーヘッド313のように、少なくとも1つの加熱要素は、熱伝導性プレート133内に配置された第1の加熱要素150a及び第2の加熱要素150bを含む。第1の加熱要素150aは、冷媒流路133aよりも低い位置に配置される。第2の加熱要素150bは、冷媒流路133aよりも高い位置に配置される。
【0056】
なお、上部電極プレート131とガス拡散プレート132についても、シャワーヘッド13のように別の部材にする場合に限らず、例えば、上部電極プレート131とガス拡散プレート132を一体に形成してもよい。
【0057】
今回開示された本実施形態に係るプラズマ処理装置は、すべての点において例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形及び改良が可能である。上記複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0058】
1 プラズマ処理装置
2 制御部
10 プラズマ処理チャンバ
13、113、213、313 シャワーヘッド
31 RF電源
131 上部電極プレート
132 ガス拡散プレート
133 熱伝導性プレート
133a 冷媒流路
150 加熱要素
160 温度センサ
W 基板