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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】可変インダクタ装置
(51)【国際特許分類】
   H01F 21/04 20060101AFI20240925BHJP
   H05H 1/46 20060101ALN20240925BHJP
【FI】
H01F21/04
H05H1/46 R
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2021572276
(86)(22)【出願日】2020-05-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-04
(86)【国際出願番号】 US2020031518
(87)【国際公開番号】W WO2020247135
(87)【国際公開日】2020-12-10
【審査請求日】2023-03-24
(31)【優先権主張番号】62/858,568
(32)【優先日】2019-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フレンチ・デヴィッド・マイケル
【審査官】木下 直哉
(56)【参考文献】
【文献】特開昭58-147107(JP,A)
【文献】特開2004-304154(JP,A)
【文献】特開2001-076935(JP,A)
【文献】特開2007-180345(JP,A)
【文献】特開2003-068571(JP,A)
【文献】特公昭45-031788(JP,B1)
【文献】米国特許出願公開第2002/0023718(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0001712(US,A1)
【文献】韓国登録特許第1293592(KR,B1)
【文献】特開平04-373108(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 21/04
H01F 29/12
H05H 1/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可変インダクタ装置であって、
第1平坦面と電磁結合を支える材料とを備えた第1平坦ループと、
第2平坦面と電磁結合を支える材料とを備えた第2平坦ループと、
を備え、
前記第1平坦ループは、前記可変インダクタ装置のインダクタンスを変えるために、前記第2平坦ループから分離可能であり、
前記第1および第2平坦面は、前記装置の閉構成では互いに重なり、
前記第1平坦ループと前記第2平坦ループは、それぞれ略蛇行形状を有しており、
前記第1平坦ループの第1端部と前記第2平坦ループの第1端部が第1ヒンジで連結され、前記第1平坦ループの第2端部と前記第2平坦ループの第2端部が第2ヒンジで連結され、前記第1平坦ループが前記第1ヒンジと前記第2ヒンジを中心に旋回することによって前記第2平坦ループから分離可能であり、
前記第1平坦ループの前記第1端部と前記第2平坦ループの前記第1端部は短絡されており、
前記第1平坦ループの前記第2端部は第1のRF電力端子を有し、前記第2平坦ループの前記第2端部は第2のRF電力端子を有する、可変インダクタ装置。
【請求項2】
請求項1に記載の可変インダクタ装置であって、
前記第1および第2平坦ループは、開位置と閉位置との間で互いに対して選択的に分離可能であり、前記閉位置は、前記装置の前記閉構成に対応し、前記開位置は、前記可変インダクタ装置の所望のインダクタンス値に対応する、可変インダクタ装置。
【請求項3】
請求項に記載の可変インダクタ装置であって、
前記開位置および閉位置は、0から20度の範囲の前記第1および第2平坦ループの間の分離角に対応する、可変インダクタ装置。
【請求項4】
請求項に記載の可変インダクタ装置であって、
前記閉位置では、前記第1平坦ループの実質的に全体が、前記第2平坦ループと重なる、可変インダクタ装置。
【請求項5】
請求項に記載の可変インダクタ装置であって、
前記閉位置では、前記第1平坦ループの実質的に全体が、前記第2平坦ループの実質的に全体と重なる、可変インダクタ装置。
【請求項6】
請求項1に記載の可変インダクタ装置であって、
前記可変インダクタ装置の前記閉構成は、前記可変インダクタ装置のベースまたは最小のインダクタンス値に対応する、可変インダクタ装置。
【請求項7】
請求項1に記載の可変インダクタ装置であって、
前記可変インダクタ装置の開構成は、前記可変インダクタ装置の最大のインダクタンス値に対応する、可変インダクタ装置。
【請求項8】
請求項に記載の可変インダクタ装置であって、
前記最大のインダクタンス値は、前記可変インダクタ装置のベースまたは最小のインダクタンス値の3倍から7倍の大きさである、可変インダクタ装置。
【請求項9】
可変インダクタ装置であって、
第1平坦面と電磁結合を支える材料とを備えた第1平坦ループと、
第2平坦面と電磁結合を支える材料とを備えた第2平坦ループと、
第1ヒンジ及び第2ヒンジと、
を備え、
前記第1平坦ループと前記第2平坦ループは、それぞれ略蛇行形状を有しており、
前記第1平坦ループの第1端部と前記第2平坦ループの第1端部が前記第1ヒンジで連結され、前記第1平坦ループの第2端部と前記第2平坦ループの第2端部が前記第2ヒンジで連結されており、
前記第1平坦ループは、前記可変インダクタ装置のインダクタンス変えるために、前記第1ヒンジ及び前記第2ヒンジを中心に旋回することによって、前記第2平坦ループから分離可能であり、
前記第1平坦ループの前記第1端部と前記第2平坦ループの前記第1端部は短絡されており、
前記第1平坦ループの前記第2端部は第1のRF電力端子を有し、前記第2平坦ループの前記第2端部は第2のRF電力端子を有する、可変インダクタ装置。
【請求項10】
請求項に記載の可変インダクタ装置であって、
前記第1および第2平坦面は、前記装置の閉構成では互いに重なる、可変インダクタ装置。
【請求項11】
請求項10に記載の可変インダクタ装置であって、
前記第1および第2平坦ループは、開位置と閉位置との間で互いに対して選択的に分離可能であり、前記閉位置は、前記装置の前記閉構成に対応し、前記開位置は、前記可変インダクタ装置の所望のインダクタンス値に対応する、可変インダクタ装置。
【請求項12】
請求項11に記載の可変インダクタ装置であって、
前記開位置および閉位置は、0から20度の範囲の前記第1および第2平坦ループの間の分離角に対応する、可変インダクタ装置。
【請求項13】
請求項11に記載の可変インダクタ装置であって、
前記閉位置では、前記第1平坦ループの実質的に全体が、前記第2平坦ループと重なる、可変インダクタ装置。
【請求項14】
請求項13に記載の可変インダクタ装置であって、
前記閉位置では、前記第1平坦ループの実質的に全体が、前記第2平坦ループの実質的に全体と重なる、可変インダクタ装置。
【請求項15】
請求項に記載の可変インダクタ装置であって、
前記可変インダクタ装置の閉構成は、前記可変インダクタ装置のベースまたは最小のインダクタンス値に対応する、可変インダクタ装置。
【請求項16】
請求項15に記載の可変インダクタ装置であって、
前記可変インダクタ装置の開構成は、前記可変インダクタ装置の最大のインダクタンス値に対応する、可変インダクタ装置。
【請求項17】
請求項16に記載の可変インダクタ装置であって、
前記最大のインダクタンス値は、前記ベースまたは最小のインダクタンス値の3倍から7倍の大きさである、可変インダクタ装置。
【請求項18】
請求項1または請求項に記載の可変インダクタ装置であって、
さらに、前記第1および第2平坦ループの少なくとも一方を動かすためのアクチュエータを備える、可変インダクタ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権の主張]
本願は、2019年6月7日出願の米国特許出願第62/858,568号に基づく優先権の利益を主張し、その出願は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、可変インダクタ装置に関し、いくつかの例において、半導体製造においてインピーダンス整合回路網を調整するためのシステムおよび方法に関する。また、いくつかの例は、マイクロメカニカルまたはプリント回路基板(PCB)応用例、ならびに、共に利用するための回路に関する。
【背景技術】
【0003】
インダクタおよび可変インダクタは、様々な重要応用例および製品において有用な回路素子でありうる。例えば、インダクタおよび可変インダクタは、多くのRF無線製品に不可欠な要素である。いくつかの他の応用例において、それらは、半導体製造動作においてRF供給システムを整合し負荷を掛けるために用いられる。例えば、半導体処理のためのプラズマシステムは、典型的に、1または複数のマルチ高周波(RF)源と、インピーダンス整合器と、プラズマリアクタと、を備える。ワークピース(例えば、ウエハ)が、プラズマチャンバ内に配置され、プラズマが、ワークピースを処理するためにプラズマチャンバ内で生成される。ワークピースは、同様または均一に処理されることが重要である。そのためには、RF源およびインピーダンス整合器を調整することが重要である。
【0004】
いくつかの困難が、調整システムの開発を妨げてきた。特にインダクタに関して、或るパラメータ(例えば、インダクタンスL、キャパシタンスC、または、抵抗R)の性能改善は、典型的には、他のパラメータを犠牲にして達成される。特定の高電力応用例においては、真空可変キャパシタが、かかるキャパシタにおける抵抗損失が非常に低いために利用される。調整可能なインダクタが必要とされる場合、真空可変キャパシタが、固定インダクタと直列で利用され、システムの総リアクタンスが正(誘導性)である領域で動作されうる。かかる構成は、可変インダクタのみの場合と比較して、さらなる回路素子を必要とする。また、この構成は、直列キャパシタの存在による直流(DC)ブロックにつながり、したがって、低周波数信号が、キャパシタによってブロックされる。低周波数信号が回路を通過すべきである場合、回路構成を著しく複雑にしうるさらなる回路素子が必要になる。
【0005】
本明細書で提供されている背景技術の記載は、一般に、本開示の文脈を提示する。このセクションに記載されている情報は、以下で開示される主題の文脈を当業者に提供するために提示されたものであり、自認した先行技術と見なされるべきではないことに注意されたい。より具体的には、ここに名を挙げられている発明者の業績は、この背景技術に記載された範囲において、出願時に従来技術として通常見なされえない記載の態様と共に、明示的にも黙示的にも本開示に対する従来技術として認められない。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、一般に、可変インダクタ装置に関する。いくつかの実施形態において、装置は、調整可能な共振器または遅延線として機能する。装置のいくつかの例は、伝送線路のインダクタンス、キャパシタンス、または、インピーダンスを変更するために伝送線路の2つの平面の間の角度間隔が可変である短絡平行平板型伝送線路を備える。装置が利用される回路の動作周波数およい詳細に応じて、装置は、電気的長さが、(n-1)/4管内波長から(n)/4管内波長の間である(ここで、n=1、3、5、など)場合に、可変インダクタとして振る舞い、または、電気的長さが、(n-1)/4管内波長から(n)/4管内波長の間である(ここで、n=2、4、6、など)場合に、キャパシタとして振る舞うことができる。
【0007】
いくつかの例において、可変インダクタとして利用される場合、伝送線路(または装置)の長さは、抵抗損失を最小化しうることから、1/4波長未満である。いくつかの実施形態は、特にファン冷却と共に利用される場合に、15~25アンペアの範囲のRF電流で、25~30MHzの範囲の周波数で動作できる。いくつかの装置実施形態は、ベースインダクタンスの3倍を超える調整可能範囲を示す30~100ナノヘンリー(nH)の範囲の調整可能インダクタンスを有する。
【0008】
いくつかの実施形態において、可変インダクタ装置が提供されている。可変インダクタ装置例は、短絡伝送線路を備え、短絡伝送線路は、可変インダクタ装置のインダクタンスを変えるために、可変形状を有し、可変インダクタ装置は、回路内で可変インダクタとして機能するために、回路に接続可能である。
【0009】
いくつかの実施形態において、短絡伝送線路は、平行板伝送線路を含む。
【0010】
いくつかの実施形態において、平行板伝送線路は、少なくとも1つの平板導体を含む。
【0011】
いくつかの実施形態において、可変インダクタ装置例は、第1平坦面と電磁結合を支える材料とを備えた第1平坦ループと、第2平坦面と電磁結合を支える材料とを備えた第2平坦ループと、を備え、第1平坦ループは、可変インダクタ装置のインダクタンスを変えるために、第2平坦ループから分離可能であり、第1および第2平坦面は、装置の閉構成では互いに重なる。
【0012】
いくつかの実施形態において、第1平坦ループは、ヒンジ点を中心に旋回することによって第2平坦ループから分離可能である。
【0013】
いくつかの実施形態において、第1および第2平坦ループは、開位置と閉位置との間で互いに対して選択的に分離可能であり、閉位置は、装置の閉構成に対応し、開位置は、可変インダクタ装置の所望のインダクタンス値に対応する。
【0014】
いくつかの実施形態において、開位置および閉位置は、0から20度の範囲の第1および第2平坦ループの間の分離角に対応する。
【0015】
いくつかの実施形態において、閉位置では、第1平坦ループの実質的に全体が、第2平坦ループと重なる。
【0016】
いくつかの実施形態において、閉位置では、第1平坦ループの実質的に全体が、第2平坦ループの実質的に全体と重なる。
【0017】
いくつかの実施形態において、可変インダクタ装置は、さらに、ヒンジを備え、ヒンジにおいて、第1および第2平坦ループの一方が、可変インダクタ装置に対して、または、他方の平坦ループに対して、ヒンジ連結されている。
【0018】
いくつかの実施形態において、ヒンジは、第1および第2平坦ループの終端点に提供されている。
【0019】
いくつかの実施形態において、ヒンジは、可変インダクタ装置のRF電力端子に提供されている。
【0020】
いくつかの実施形態において、可変インダクタ装置の閉構成は、可変インダクタ装置のベースまたは最小のインダクタンス値に対応する。
【0021】
いくつかの実施形態において、可変インダクタ装置の開構成は、可変インダクタ装置の最大のインダクタンス値に対応する。
【0022】
いくつかの実施形態において、最大のインダクタンス値は、ベースまたは最小のインダクタンス値の3倍から7倍の大きさである。
【0023】
いくつかの実施形態において、可変インダクタ装置が、第1平坦面と電磁結合を支える材料とを備えた第1平坦ループと、第2平坦面と電磁結合を支える材料とを備えた第2平坦ループと、ヒンジと、を備え、第1平坦ループは、可変インダクタ装置のインダクタンス変えるために、ヒンジを中心に旋回することによって、第2平坦ループから分離可能である。
【0024】
いくつかの実施形態において、第1および第2平坦面は、装置の閉構成では互いに重なる。
【0025】
いくつかの実施形態において、第1および第2平坦ループは、開位置と閉位置との間で互いに対して選択的に分離可能であり、閉位置は、装置の閉構成に対応し、開位置は、可変インダクタ装置の所望のインダクタンス値に対応する。
【0026】
いくつかの実施形態において、開位置および閉位置は、0から20度の範囲の第1および第2平坦ループの間の分離角に対応する。
【0027】
いくつかの実施形態において、閉位置では、第1平坦ループの実質的に全体が、第2平坦ループと重なる。
【0028】
いくつかの実施形態において、閉位置では、第1平坦ループの実質的に全体が、第2平坦ループの実質的に全体と重なる。
【0029】
いくつかの実施形態において、ヒンジは、第1および第2平坦ループの終端点に提供されている。
【0030】
いくつかの実施形態において、ヒンジは、可変インダクタ装置のRF電力端子に提供されている。
【0031】
いくつかの実施形態において、可変インダクタ装置の閉構成は、可変インダクタ装置のベースまたは最小のインダクタンス値に対応する。
【0032】
いくつかの実施形態において、可変インダクタ装置の開構成は、可変インダクタ装置の最大のインダクタンス値に対応する。
【0033】
いくつかの実施形態において、最大のインダクタンス値は、ベースまたは最小のインダクタンス値の3倍から7倍の大きさである。
【0034】
いくつかの実施形態において、可変インダクタ装置は、さらに、第1および第2平坦ループの少なくとも一方を動かすためのアクチュエータを備える。
【図面の簡単な説明】
【0035】
いくつかの実施形態が、添付の図面に照らして、限定ではなく例として説明されている。
【0036】
図1】いくつかの例に従って、本開示の方法のいくつかの例を利用できる反応チャンバを示す概略図。
【0037】
図2A】一実施形態例に従って、開位置にある可変インダクタ装置を示す斜視図。
図2B】一実施形態例に従って、閉位置にある可変インダクタ装置を示す斜視図。
【0038】
図3A】実施形態例に従って、平坦ループを示す平面図。
図3B】実施形態例に従って、平坦ループを示す平面図。
【0039】
図4】一実施形態例に従って、分離角に対して等価直列抵抗(ESR)値を示すグラフ。
【0040】
図5】一実施形態例に従って、分離角に対してインダクタンス値を示すグラフ。
【0041】
図6】一実施形態例に従って、可変インダクタ装置を示す斜視図。
【0042】
図7】一実施形態例に従って、分離角に対してESRおよびインダクタンスの値を示すグラフ。
【0043】
図8】一実施形態例に従って、電流に対してインダクタ加熱を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下の記載は、本開示の例示的実施形態を具体化するシステム、方法、技術、命令シーケンス、および、計算機プログラム製品を含む。以下の記載では、説明を目的として、実施形態例の完全な理解を促すために、数多くの具体的な詳細事項が示されている。しかしながら、本開示は、これらの具体的な詳細事項がなくとも実施することが可能であることが、当業者にとって明らかである。
【0045】
本特許文献の開示の一部は、著作権保護の対象である材料を含みうる。著作権保有者は、それが特許商標局の特許ファイルまたは特許記録に記載されているため、誰による特許文献または特許情報開示の複製に対しても異議はないが、そうでなければ、いかなる権利であれすべての著作権を有する。以下の告知は、本文献の一部を形成する以下に記載されているデータおよび図面に示されているデータのいずれにも適用される。著作権-Lam Research社、2019~2020年、無断複写、転載を禁ず。
【0046】
可変インダクタ装置のいくつかの実施形態は、マイクロメカニカルまたはプリント基板(PCB)応用例、ならびに、共に利用するための回路で用いられてよい。他の例が、半導体製造においてインピーダンス整合回路網を調整するためのシステムおよび方法で用いられてもよい。これに関して、添付の図面の図1をここで参照する。膜蒸着および管理試験に適切なチャンバ修正を行えば、本開示のいくつかの例を利用できるチャンバの一例が、添付の図面の図1に示されている。典型的なプラズマエッチング(または蒸着)装置は、1または複数の反応ガスが流れるチャンバが存在するリアクタを備える。チャンバ内で、ガスは、典型的には高周波エネルギによって、プラズマにイオン化される。プラズマガスの反応性の高いイオンは、集積回路(IC)へ処理されている半導体ウエハの表面上のポリママスクなどの材料と反応しうる。エッチングの前に、ウエハは、チャンバ内に配置され、ウエハの上面をプラズマガスに暴露させる適切な位置にチャックまたはホルダによって保持される。当業者に周知のいくつかのタイプのチャックが存在する。チャックは、等温の表面を提供し、ウエハのヒートシンクとして機能する。或るタイプにおいては、半導体ウエハが、機械的クランプ手段によってエッチングに向けて適所に保持される。別のタイプのチャックにおいては、半導体ウエハが、チャックとウエハとの間の電場によって生成された静電力によって適所に保持される。本方法は、任意のタイプのチャックに適用可能である。
【0047】
図1は、基板のエッチングに通例用いられるタイプのプラズマベース処理チャンバの一例を表すプラズマ処理チャンバ100を示す。ここで、図1を参照すると、チャック102は、基板(ウエハ104など)がエッチングまたは蒸着中に配置されるワークピースホルダを表す。チャック102は、例えば、静電式、機械式、クランプ、真空など、任意の適切なチャック技術によって実装されてよい。エッチングまたは蒸着中、チャック102は、典型的には、デュアル周波数源106によってエッチングまたは蒸着中に同時に、二重RF周波数(低周波数および高周波数)、例えば、2MHzおよび27MHz、を供給される。真空移送モジュール(VTM)(図示せず)が、チャック102上にウエハ104を配置およびセンタリングするために用いられてよい。いくつかの例において、VTMは、ウエハ104がチャック102上に配置される時にウエハ104を操作するために、1または複数のロボット制御またはアームを備える。
【0048】
図1を再び参照すると、上側電極108が、ウエハ104の上方に配置されている。上側電極108は、接地されている。図1は、上側電極108の表面がチャック102およびウエハ104の表面よりも大きいエッチングリアクタを示す。エッチング中、プラズマ110が、ガスライン112を介して供給され排気ライン114を通してポンプアウトされるエッチャントソースガスから形成される。電気絶縁リング109が、接地されたチャンバ100から上側電極108を絶縁している。
【0049】
閉じ込めリング116が、上側電極108と下部電極(図1のチャック102など)との間に配置されてよい。一般に、閉じ込めリング116は、プロセス制御を改善すると共に再現性を保証するために、ウエハ104の上方の領域にエッチングプラズマ110を閉じ込めるのに役立つ。
【0050】
RF電力がRF電源106からチャック102に供給されると、等電位力線がウエハ104の上に生じる。等電位力線は、ウエハ104とプラズマ110との間にあるプラズマシースを横切る電気力線である。いくつかの例において、等電位面および電気力線は、互いに直交する。ウエハ104とプラズマ110との間に等電位面が存在する。電気力線は、これらの等電位面を横切って荷電粒子を加速させる。プラズマ処理中、正イオンは、等電位力線を横切って加速して、ウエハ104の表面に衝突することにより、方向性の改善など所望のエッチング効果を提供する。上側電極108およびチャック102の幾何形状により、力線は、ウエハ表面にわたって均一になりえず、ウエハ104のエッジで著しく変化しうる。したがって、典型的には、エッジ(またはフォーカス)リング118が、ウエハ表面全体にわたる処理の均一性を改善するために提供される。図1を参照すると、ウエハ104は、適切な誘電体材料(セラミック、石英、プラスチックなど)で形成されてよいエッジリング118内に配置されている様子が示されている。このように、エッジリング118の存在が、ウエハ104の表面全体に実質的に均一に等電位力線を配置することを可能にする。
【0051】
導電シールド120が、フォーカスリング118を実質的に取り囲んでいる。導電シールド120は、プラズマ処理チャンバ100内で実質的に接地されるよう構成されている。シールド120は、エッジリング118の外側の望ましくない等電位力線の存在を防止する。
【0052】
RF整合回路網122が、RF電源106に関連付けられている。RF整合回路網は、プラズマ処理チャンバ100に給電するRF電力回路網を調整するために用いられてよい。RF整合回路網122を構成して適切に調整するために、RF整合回路網122は、1または複数のフィルタ124を備えてよい。フィルタは、例えば、インダクタ、キャパシタ、および、抵抗器を備えてよい。その他の装置も可能である。本開示の1または複数の可変インダクタ装置が、フィルタ124に備えられてよい。
【0053】
上述のように、調整システムの開発には課題がある。調整可能インダクタを作るための現在の技術は、バリオメータの利用を含みうるが、高周波数または低インダクタンスでは有用でない。他のアプローチは、インダクタコイル内に配置された金属または磁気材料で形成された可動スラグを含む。これらの装置タイプは、非常に狭い調整範囲を有しており、高電流レベルで過熱する傾向がある。インダクタコイル内の可飽和磁気材料が、インダクタンスを変えるために磁場または回路上の別の巻線によってバイアスされうるが、これらのインダクタも、高電流レベルで過熱しやすい。それらは、大きい温度係数および低い熱安定性という欠点も有しうる。
【0054】
本開示の可変インダクタ装置のいくつかの実施形態は、回路網または回路における調整可能素子として機能し、いくつかの例においては、高電力対応の調整可能インダクタとして機能しうる。可変インダクタ装置のいくつかの例は、磁気材料を含まず、したがって、低い温度感受性を有する。装置間の単位可変性が、いくつかの場合において、幾何形状および製造公差によってのみ決定されてよい。PCB製造の例については、誘電体材料の特性に固有のばらつきが装置のインダクタンス全体に何らかの影響を与えうる可能性があるが、この問題には、かかる応用例で必要に応じて高品質低ばらつきの誘電体材料を利用することによって対処可能である。
【0055】
以下で詳述するいくつかの例において、可変インダクタ装置のインダクタンスの可変性(調整可能性、または、インダクタンスの変化)は、最小値から、ベース値(または最小値)の数倍大きい最大値までの範囲である。いくつかの例は、他の回路網パラメータに影響を与えることなしにRF整合回路網(例えば、上記のRF整合回路網122)内の他の構成要素から実質的に独立して動作できる調整可能インダクタを提供する。例えば、RF整合回路網122において真空可変キャパシタを利用するコストを避けるために、低コストのPCBベースの技術を用いて、例を製造できる。
【0056】
可変インダクタ装置200の一例が、図2A図2Bに示されている。図2Aは、装置200の開構成を示す。図2Bは、装置200の閉構成を示す。装置は、2つのループ202および204を備える。ループ202および204は、平坦な面または部分を有する。その意味で、可変インダクタ装置は、「平行板」伝送線路の形態であると考えられてよいが、この平行構成は、一般に、装置200が、後に詳述する閉構成にある時にのみ、導入される。ループ202および204は、終端点206で接続(短絡)されている。RF電力が、端子208および210で、接続されたループ202および204に供給されてよい。各ループ202および204は、平面内にあり、図に示すように略蛇行形状であってよい。例えば、図3A図3Bに示すループ例202(または204)の比較的緊密な屈曲または隙間のある屈曲に示されているように、その他のループ形状および構成も可能である。
【0057】
いくつかの例において、装置200のループ202および204は、以下でさらに十分に説明するように、装置200のインダクタンスを変化させるために、様々な開位置および閉位置で互いから離れるように選択的に調節可能(開閉可能、または、ヒンジ点を中心に旋回可能)である。図の例において、ループ202および204の平面は、分離角218だけ互いに離間されている。ループ202または204の所与の長さ(ワイヤ長とも呼ぶ)または構成に応じて、選択された角度の分離角218が、関連または比例するギャップ216をループの遠位端に提供する。その他の分離角218およびギャップ216も可能であり、これらは、利用時の可変インダクタ装置200の所望のインダクタンス特性または調整可能性に基づいて、固定構成または可変構成で、選択されてよい。可変インダクタ装置200は、そのインダクタンスを変化させることによって、例えば、RF整合回路網122の調整を支援するために、このように調節されてよい。その他の回路網調整または回路応用例が、一部はマイクロメカニカルレベルで、可能である。概して、装置200のインダクタンスの程度は、ループ202および204の間の分離角218と、線形比例または正比例またはその他の方法で比例し、すなわち、一般的には、角度が大きいほど、インダクタンスが高くなる。
【0058】
装置200のいくつかの例において、ループ202および204は、ヒンジ点212および214でヒンジ連結されている。例えば、ループ202および204は、共通のヒンジ点で互いにヒンジ連結されてもよいし、それぞれの別個の取付具に個別にヒンジ連結されてもよい。一方のループ202または204がデータムまたは取付具に対して静止するように保持され、他方のループが移動可能であってもよいし、両方のループが移動可能であってもよい。ヒンジ点212および214は、接続されたループの端部に提供された回転可能または折り畳み可能なヒンジによって規定されてよい。回転可能または折り畳み可能なヒンジは、図に示すように構成されてよいが、その他の構成も可能である。図の例において、ヒンジ点212および214は、ループ202および204の閉じた接続端部にそれぞれ提供されている。終端点206は、ヒンジ点の一方(例えば、ヒンジ点214)と一致し、または、一緒の位置にあってよい。RF電力端子208および210は、ヒンジ点(例えば、ヒンジ点212)と一致し、または、ヒンジ点に位置してよい。他の例において、ヒンジ点は、ループに沿った別の位置、例えば、蛇行した屈曲の端部またはその他の位置、に提供されてもよい。ループのいくつかの部分が、例えば、ループの別の部分に対して移動可能でなくてよい。2つのループの一部が、閉じた状態に保持されてよいが、一方で、その他の部分は、例えば、互いから離れるように移動されることが可能である。
【0059】
装置のヒンジの回転可能または折り畳み可能な性質は、例えば、ループを離間構成に曲げることで起こりうるように、ループまたはヒンジ材料を変形させることなしに、分離角が形成されて増大すること(そして、空間がループ202および204の間に形成されること)を可能にしうる。したがって、可変インダクタ装置200のヒンジまたはループ材料は、金属疲労を受けない状態に保持される。さらに、低摩擦ヒンジが、例えば、分離アクチュエータの誘導下で、分離角218(および離間ギャップ216)の連続的または正確な漸進的調節を円滑にしうる。
【0060】
可変インダクタ装置200のいくつかの例において、装置200が閉構成にある時に、ループ202および204の少なくとも一部が互いに重なる。例えば、図2Bに示す装置200の閉構成において、ループ202および204は、実質的に完全に重なっている。各ループのプロファイル、サイズ、および、構成(この例において、ループは、同様の蛇行構成である)は、ループが閉じた時に完全に互いに重なるように選択される。いくつかの例において、ループの1つまたはいくつかのみの部分が、装置200の閉じている時に、対向するループの別の部分と重なってもよい。かかる部分的なループの重なりは、例えば、装置200のそれぞれのループが反対側のターンを含む場合、または、例えば図3A図3Bに示すように、一方のループが別のループと異なる形状を有する場合に、起こりうる。可変インダクタ装置の部分的または完全に重なるループ202および204の対向または一致構成は、利用時のインダクタンスの変化中に装置200からより予測可能かつ構成可能な応答を引き起こすと考えられる。これは、いくつかの例において、離間したループのただ1つの空間パラメータ(複数ではない)が、分離角の調節中に変化するという事実に起因しうる。ループの長さに沿った所与の点について、分離角は、ループが遠ざかるかまたは近づく時に、ループ202および204の対向する面の間の面間の間隔へ比例的かつ予測可能に影響を与える。
【0061】
いくつかの例において、ヒンジの構成および安定性は、ループ202および204の開位置および閉位置(すなわち、装置200の開構成および閉構成)での高度に反復可能なインダクタンス値と、高い装置間での一貫性とを、装置200に与えることができる。試験の際、装置例200のループ202および204は、各位置で1秒間の遅延を取ってアクチュエータによって何度も開閉された。試験対象の装置200は、1600回繰り返し開閉された。閉じた時の装置200の測定インダクタンスの平均は、42.52+/-0.29nH(すなわち、精度のばらつきが0.68%だけ)であった。開いた時の装置200の測定インダクタンスの平均は、109.69+/-0.17nH(すなわち、精度のばらつきが0.15%だけ)であった。
【0062】
可変インダクタ装置例200の応答特性および調整能力に関して、添付の図面の図4図5をここで参照する。可変インダクタ装置例200について、図4は、x軸上のループ202および204の分離角218に対してプロットされたy軸上の装置のESR値のグラフ400を示す。ここで、図に示すように、分離角218は、ゼロ(0.00)から20(20.00)度までにわたっている。分離角に対応するESR値は、およそ0.075から0.113オームまでの範囲である。したがって、抵抗の増加は、比較的小さい。しかしながら、図5のグラフ500は、分離218の角度が増大する時に、はるかに広い範囲でインダクタンスが変化することを示している。インダクタンスのはるかに大きい変化が、同じ範囲の分離角(0から20度)に対して観察されうる(この例では、およそ65から185nHまでの変化)。
【0063】
可変インダクタ装置200のさらなる構成例が、図6に示されている。ループ202および204のアスペクト比は、上述した装置例におけるループ202および204の対応するアスペクト比よりも高い。この例について、分離角に対するESRおよびインダクタンス値のグラフ700が、図7に示されている。グラフの右側に示すESR値は、0から20度までの範囲の分離角に対して、およそ74から82ミリオーム(mΩ)の範囲である(すなわち、8mΩの差分)。一方で、同じ範囲の分離角調節に対して、装置200のインダクタンスは、およそ20nHのベース値から、20度の分離角での最大値140nHまで増大した。この最大値は、ベース値からインダクタンスが7倍増大したことを表す。高度なインダクタンスの可変性は、それに対応する高度な調整能力をRF整合回路網122に与えうる。所与の装置200について、同じ範囲の分離角の変動での抵抗の最小の変化に対して比較的広い範囲のインダクタンスの変化は、上で詳述した競合するL、C、および、R回路網パラメータの間でバランスを取って妥協しようとする従来の方法の欠点とは対照的でありうる。
【0064】
可変インダクタ装置のいくつかの例は、耐性があり、処理チャンバへのRF電源による高電力および周波数の印加に対処するよう構成される。典型的には、RF電源106によって生成される高電流は、15アンペア(A)のオーダーである。図8を参照すると、図のグラフ800は、測定されモデル化された装置200が、図に示すように或る程度の温度上昇があっても、15Aを超える電流値にうまく対処できたことを示している。
【0065】
具体的な実施形態例または方法例を参照して例が説明されているが、実施形態のより広い範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変形および変更がなされうることが明らかである。したがって、明細書および図面は、限定ではなく例示を意図したものであると見なされる。本明細書の一部を形成する添付の図面は、限定することなく実例として、主題が実践されうる具体的な実施形態を示している。図示されている実施形態は、本明細書に開示されている教示を当業者が実施することを可能にするために、十分詳細に説明されている。別の実施形態を用いたり本願から導いたりすることも可能であり、その際、本開示の目的から逸脱することなく、構造上および論理上の置換および変更を行うことができる。したがって、「発明を実施するための形態」は、限定を意味するものではなく、様々な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲と、その等価物全体とによってのみ規定される。
【0066】
かかる本発明主題の実施形態は、本明細書において、個別および/または集合的に、「発明」という用語で呼ばれてよく、それは、単に便宜上のものであり、任意の単一の発明または発明の概念(2以上が実際に開示される場合)に本願の範囲を自発的に限定することを意図するものではない。したがって、具体的な実施形態が本明細書に図示および記載されているが、同じ目的を達成するよう意図された任意の構成が、示されている具体的な実施形態と置き換えられてよいことを理解されたい。本開示は、様々な実施形態のあらゆる適合例または変形例を網羅するよう意図されている。上述の実施形態の組みあわせ、および、本明細書で具体的に記載されていないその他の実施形態が、上記の説明から、当業者にとって明らかになる。
本開示は、以下の適用例としても実現可能である。
<適用例1>
可変インダクタ装置であって、
第1平坦面と電磁結合を支える材料とを備えた第1平坦ループと、
第2平坦面と電磁結合を支える材料とを備えた第2平坦ループと、
を備え、
前記第1平坦ループは、前記可変インダクタンス装置のインダクタンスを変えるために、前記第2平坦ループから分離可能であり、
前記第1および第2平坦面は、前記装置の閉構成では互いに重なる、可変インダクタ装置。
<適用例2>
適用例1に記載の可変インダクタ装置であって、
前記第1平坦ループは、ヒンジ点を中心に旋回することによって前記第2平坦ループから分離可能である、可変インダクタ装置。
<適用例3>
適用例1に記載の可変インダクタ装置であって、
前記第1および第2平坦ループは、開位置と閉位置との間で互いに対して選択的に分離可能であり、前記閉位置は、前記装置の前記閉構成に対応し、前記開位置は、前記可変インダクタ装置の所望のインダクタンス値に対応する、可変インダクタ装置。
<適用例4>
適用例3に記載の可変インダクタ装置であって、
前記開位置および閉位置は、0から20度の範囲の前記第1および第2平坦ループの間の分離角に対応する、可変インダクタ装置。
<適用例5>
適用例1に記載の可変インダクタ装置であって、
前記閉位置では、前記第1平坦ループの実質的に全体が、前記第2平坦ループと重なる、可変インダクタ装置。
<適用例6>
適用例5に記載の可変インダクタ装置であって、
前記閉位置では、前記第1平坦ループの実質的に全体が、前記第2平坦ループの実質的に全体と重なる、可変インダクタ装置。
<適用例7>
適用例1に記載の可変インダクタ装置であって、
さらに、ヒンジを備え、前記ヒンジにおいて、前記第1および第2平坦ループの一方が、前記可変インダクタ装置に対して、または、他方の平坦ループに対して、ヒンジ連結されている、可変インダクタ装置。
<適用例8>
適用例6に記載の可変インダクタ装置であって、
前記ヒンジは、前記第1および第2平坦ループの終端点に提供されている、可変インダクタ装置。
<適用例9>
適用例6に記載の可変インダクタ装置であって、
前記ヒンジは、前記可変インダクタ装置のRF電力端子に提供されている、可変インダクタ装置。
<適用例10>
適用例1に記載の可変インダクタ装置であって、
前記可変インダクタ装置の前記閉構成は、前記可変インダクタ装置のベースまたは最小のインダクタンス値に対応する、可変インダクタ装置。
<適用例11>
適用例1に記載の可変インダクタ装置であって、
前記可変インダクタ装置の開構成は、前記可変インダクタ装置の最大のインダクタンス値に対応する、可変インダクタ装置。
<適用例12>
適用例11に記載の可変インダクタ装置であって、
前記最大のインダクタンス値は、前記ベースまたは最小のインダクタンス値の3倍から7倍の大きさである、可変インダクタ装置。
<適用例13>
可変インダクタ装置であって、
第1平坦面と電磁結合を支える材料とを備えた第1平坦ループと、
第2平坦面と電磁結合を支える材料とを備えた第2平坦ループと、
ヒンジと、
を備え、
前記第1平坦ループは、前記可変インダクタンス装置のインダクタンス変えるために、前記ヒンジを中心に旋回することによって、前記第2平坦ループから分離可能である、可変インダクタ装置。
<適用例14>
適用例13に記載の可変インダクタ装置であって、
前記第1および第2平坦面は、前記装置の閉構成では互いに重なる、可変インダクタ装置。
<適用例15>
適用例14に記載の可変インダクタ装置であって、
前記第1および第2平坦ループは、開位置と閉位置との間で互いに対して選択的に分離可能であり、前記閉位置は、前記装置の前記閉構成に対応し、前記開位置は、前記可変インダクタ装置の所望のインダクタンス値に対応する、可変インダクタ装置。
<適用例16>
適用例15に記載の可変インダクタ装置であって、
前記開位置および閉位置は、0から20度の範囲の前記第1および第2平坦ループの間の分離角に対応する、可変インダクタ装置。
<適用例17>
適用例15に記載の可変インダクタ装置であって、
前記閉位置では、前記第1平坦ループの実質的に全体が、前記第2平坦ループと重なる、可変インダクタ装置。
<適用例18>
適用例17に記載の可変インダクタ装置であって、
前記閉位置では、前記第1平坦ループの実質的に全体が、前記第2平坦ループの実質的に全体と重なる、可変インダクタ装置。
<適用例19>
適用例13に記載の可変インダクタ装置であって、
前記ヒンジは、前記第1および第2平坦ループの終端点に提供されている、可変インダクタ装置。
<適用例20>
適用例13に記載の可変インダクタ装置であって、
前記ヒンジは、前記可変インダクタ装置のRF電力端子に提供されている、可変インダクタ装置。
<適用例21>
適用例13に記載の可変インダクタ装置であって、
前記可変インダクタ装置の閉構成は、前記可変インダクタ装置のベースまたは最小のインダクタンス値に対応する、可変インダクタ装置。
<適用例22>
適用例21に記載の可変インダクタ装置であって、
前記可変インダクタ装置の開構成は、前記可変インダクタ装置の最大のインダクタンス値に対応する、可変インダクタ装置。
<適用例23>
適用例22に記載の可変インダクタ装置であって、
前記最大のインダクタンス値は、前記ベースまたは最小のインダクタンス値の3倍から7倍の大きさである、可変インダクタ装置。
<適用例24>
適用例1または適用例13に記載の可変インダクタ装置であって、
さらに、前記第1および第2平坦ループの少なくとも一方を動かすためのアクチュエータを備える、可変インダクタ装置。
<適用例25>
可変インダクタ装置であって、
短絡伝送線路を備え、
前記短絡伝送線路は、前記可変インダクタ装置のインダクタンスを変えるために、可変形状を有し、
前記可変インダクタ装置は、回路内で可変インダクタとして機能するために、前記回路に接続可能である、可変インダクタ装置。
<適用例26>
適用例25に記載の可変インダクタ装置であって、
前記短絡伝送線路は、平行板伝送線路を含む、可変インダクタ装置。
<適用例27>
適用例26に記載の可変インダクタ装置であって、
前記平行板伝送線路は、少なくとも1つの平板導体を含む、可変インダクタ装置。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8