(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-27
(45)【発行日】2024-10-07
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0483 20130101AFI20240930BHJP
G06F 3/0485 20220101ALI20240930BHJP
G06F 3/04855 20220101ALI20240930BHJP
G06F 3/0488 20220101ALI20240930BHJP
【FI】
G06F3/0483
G06F3/0485
G06F3/04855
G06F3/0488
(21)【出願番号】P 2021023746
(22)【出願日】2021-02-17
【審査請求日】2024-01-18
(73)【特許権者】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福島 達夫
(72)【発明者】
【氏名】小野澤 雄二
(72)【発明者】
【氏名】治田 貴文
(72)【発明者】
【氏名】槇野 洋平
【審査官】槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0220170(US,A1)
【文献】国際公開第2013/039046(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/040547(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ、を備え、
前記プロセッサは、
ディスプレイの画面に、所定の機能を実行するための操作部と、前記所定の機能に関連する関連情報
の一部を表示させ、
前記操作部に対する連続的な操作により、前記所定の機能の実行を受け付け、
前記操作部に対する操作の開始から実行の受け付けまでにおける前記操作部に対する連続的な操作の進行に対応させて、
前記関連情報の
うち前記画面に表示させる部分を変化させる
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記操作部に対する操作の進行に対応させて、前記画面に表示させる部分を、スクロール又はページネーションにより変化させる
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記操作部に対する操作の開始から実行の受け付けまでの途中で、前記操作部に対する操作が逆行された場合、前記画面の表示の変化を逆行させる
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記操作部に対する操作の速度を、前記画面に表示させる部分を順次変化させる速度に連動させる
請求項1~請求項3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記関連情報は、第1の情報と、前記第1の情報とは異なる第2の情報を含み、
前記プロセッサは、
前記操作部に対する操作の開始前には、前記画面に前記第1の情報を表示させ、
前記操作部に対する操作の開始から実行の受け付けまでに、前記第2の情報を前記画面に表示させる
請求項1~請求項4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記所定の機能を実行するための初期設定からの変更を示す情報を、前記第2の情報として表示させる
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記操作部に対する操作の開始から実行の受け付けまでの途中で、前記操作部に対する操作が逆行され、かつ操作が維持されている場合、前記第2の情報を表示するよう維持する
請求項5又は請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記操作部に対する操作の開始から実行の受け付けまでの途中で、前記操作部に対する操作が取りやめられた場合、前記第2の情報の表示を前記第1の情報の表示に戻す
請求項5~請求項7の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記操作部に対する操作により前記所定の機能の実行を受け付けた後、前記操作部に対する操作が取りやめられた場合に、前記第2の情報を表示させたまま維持する
請求項5~請求項8の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第2の情報は複数種類あり、
前記プロセッサは、
前記操作部に対する操作の速度に応じて、前記画面に表示させる前記第2の情報を変更する
請求項5~請求項9の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記操作の速度が所定の速度よりも遅い場合、前記第2の情報を前記画面に表示させ、
前記操作の速度が所定の速度以上速い場合、前記第2の情報を前記画面に表示させない
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
コンピュータに、
所定の機能を実行するための操作部と、前記所定の機能に関連する関連情報
の一部を画面に表示させ、
前記操作部に対する連続的な操作により、前記所定の機能の実行を受け付け、
前記操作部に対する操作の開始から実行の受け付けまでにおける前記操作部に対する連続的な操作の進行に対応させて、
前記関連情報の
うち前記画面に表示させる部分を変化させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、プリンタ装置等の周辺機器と接続されるコンピュータ端末装置(以下コンピュータ)上で周辺機器、あるいはコンピュータの環境、動作等の制御方法を指定する設定手段(主にグラフィックスユーザインタフェイス(以下GUI)により構築された画面)であるユーザインタフェイスと、前記設定手段であるユーザインタフェイス上で設定した設定内容を保存する手段と、前記保存手段により保存した前記設定内容を取得する手段と、前記設定手段であるユーザインタフェイス上の設定項目に関連した機能説明や補足等を、設定項目を有する前記設定手段であるユーザインタフェイス上に、文字や図等の項目として表示する手段とを有するユーザインタフェイスにおいて、前記設定手段であるユーザインタフェイス上の設定変更に伴い、前記表示手段により表示される項目の中でユーザへの通知を強調する項目が存在するかを判断する手段と、前記判断手段による前記強調通知項目の存在有無の判断結果によって、前記強調通知項目が存在する場合に前記設定手段であるユーザインタフェイス上の前記強調通知項目の表示状態を決定する手段とを備え、前記表示手段において前記決定手段による決定結果に応じた前記強調通知項目の表示を行うことを特徴とするユーザインタフェイスが開示されている。
【0003】
特許文献2には、画像形成装置による印刷処理の条件をユーザの指示に従って第1の印刷設定として設定する設定手段と、カスタマイズされる前の印刷設定の初期値である第2の印刷設定及び、前記カスタマイズされた後の印刷設定の初期値である第3の印刷設定を保持する保持手段と、前記第1の印刷設定と前記第2の印刷設定とが同一であるかを印刷設定の項目毎に判定し、さらに前記第1の印刷設定と前記第3の印刷設定とが同一であるかを印刷設定の項目毎に判定する判定手段と、前記判定手段による結果を識別可能に表示手段に表示させる表示制御手段とを有することを特徴とする情報処理装置が開示されている。
【0004】
特許文献3には、印刷に必要な各種機能の設定項目を参照および変更する為の設定操作画面を表示する設定操作画面表示手段と設定した結果の一覧を前記設定操作画面に重ならないように表示する設定結果一覧画面表示手段とを備えたことを特徴とする印刷処理装置が開示されている。
【0005】
特許文献4には、ディスプレイに、複数のタブの中から任意のタブを選択することにより、各タブの内容に応じて、印刷に必要な各種条件を標準設定から変更するための設定操作画面を表示する手段と、前記複数のタブのいずれを選択した場合にも、前記ディスプレイの同一の場所に、前記設定操作画面にて設定された設定結果を表示する設定結果表示画面を前記設定操作画面と並べて表示する手段と、前期設定結果表示画面の近傍に固定配置され、前記設定結果表示画面に印刷情報の設定結果を総合的にイラスト表示させるか、前記設定結果表示画面に印刷情報の設定結果を文字によって一覧表示させるかを切替える手段と、前記設定結果表示画面に設定結果が文字によって一覧表示された状態で、前記複数のタブの名称とともに、前記設定操作画面により標準設定から変更が加えられた内容のみ表示を行わせる手段と、前記設定結果表示画面に設定結果が文字によって一覧表示された状態で、一覧表示された各タブの名称の中からいずれかを選択すると、設定操作画面をそのタブに対応した設定操作画面に切替える手段と、を備えたことを特徴とする印刷情報設定装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2004-30165号公報
【文献】特開2010-122809号公報
【文献】特開2007-69513号公報
【文献】特許第4116345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
デバイスやアプリケーションの機能は多様化している。機能の多様化に伴い、機能に関連する関連情報、例えば機能に対する設定を表す情報の情報量も増大している。結果として、関連情報の全体、例えば、設定の全てがディスプレイの一つの画面に収まり切らない場合がある。
【0008】
機能を実行するためにユーザが操作部に対して連続的な操作を行っているとき、例えば、機能の実行がスワイプ動作により受け付けられるときは、ユーザは画面に表示されている関連情報の一部しか視認できず、画面に収まり切らなかった部分は視認できないことがあった。
【0009】
そこで、本発明は、ユーザが機能の実行のために操作部に対して連続的な操作を行っているときに、画面に収まり切らなかった部分を表示可能な情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の態様に係る情報処理装置は、プロセッサ、を備え、前記プロセッサは、ディスプレイの画面に、所定の機能を実行するための操作部と、前記所定の機能に関連する関連情報を表示させ、前記操作部に対する連続的な操作により、前記所定の機能の実行を受け付け、前記操作部に対する操作の開始から実行の受け付けまでにおける前記操作部に対する連続的な操作の進行に対応させて、前記画面に表示させる前記関連情報の部分を変化させる。
【0011】
第2の態様に係る情報処理装置では、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記操作部に対する操作の進行に対応させて、前記画面に表示させる部分を、スクロール又はページネーションにより変化させる。
【0012】
第3の態様に係る情報処理装置では、第1態様又は第2態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記操作部に対する操作の開始から実行の受け付けまでの途中で、前記操作部に対する操作が逆行された場合、前記画面の表示の変化を逆行させる。
【0013】
第4の態様に係る情報処理装置では、第1態様~第3態様の何れかの態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記操作部に対する操作の速度を、前記画面に表示させる部分を順次変化させる速度に連動させる。
【0014】
第5の態様に係る情報処理装置では、第1態様~第4態様の何れかの態様に係る情報処理装置において、前記関連情報は、第1の情報と、前記第1の情報とは異なる第2の情報を含み、前記プロセッサは、前記操作部に対する操作の開始前には、前記画面に前記第1の情報を表示させ、前記操作部に対する操作の開始から実行の受け付けまでに、前記第2の情報を前記画面に表示させる。
【0015】
第6の態様に係る情報処理装置では、第5態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記所定の機能を実行するための初期設定からの変更を示す情報を、前記第2の情報として表示させる。
【0016】
第7の態様に係る情報処理装置では、第5態様又は第6態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記操作部に対する操作の開始から実行の受け付けまでの途中で、前記操作部に対する操作が逆行され、かつ操作が維持されている場合、前記第2の情報を表示するよう維持する。
【0017】
第8の態様に係る情報処理装置では、第5態様~第7態様の何れかの態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記操作部に対する操作の開始から実行の受け付けまでの途中で、前記操作部に対する操作が取りやめられた場合、前記第2の情報の表示を前記第1の情報の表示に戻す。
【0018】
第9の態様に係る情報処理装置では、第5態様~第8態様の何れかの態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記操作部に対する操作により前記所定の機能の実行を受け付けた後、前記操作部に対する操作が取りやめられた場合に、前記第2の情報を表示させたまま維持する。
【0019】
第10の態様に係る情報処理装置では、第5態様~第9態様の何れかの態様に係る情報処理装置において、前記第2の情報は複数種類あり、前記プロセッサは、前記操作部に対する操作の速度に応じて、前記画面に表示させる前記第2の情報を変更する。
【0020】
第11の態様に係る情報処理装置では、第10態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記操作の速度が所定の速度よりも遅い場合、前記第2の情報を前記画面に表示させ、前記操作の速度が所定の速度以上速い場合、前記第2の情報を前記画面に表示させない。
【0021】
第12の態様に係る情報処理プログラムでは、コンピュータに、所定の機能を実行するための操作部と、前記所定の機能に関連する関連情報を画面に表示させ、前記操作部に対する連続的な操作により、前記所定の機能の実行を受け付け、前記操作部に対する操作の開始から実行の受け付けまでにおける前記操作部に対する連続的な操作の進行に対応させて、前記画面に表示させる前記関連情報の部分を変化させる。
【発明の効果】
【0022】
第1の態様に係る情報処理装置によれば、デバイスやアプリケーションの機能に関連する関連情報の全てがディスプレイの一つの画面に収まり切らない場合であっても、画面に収まり切らなかった部分を表示できる。
【0023】
第2の態様に係る情報処理装置によれば、画面の表示における関連情報の切り替えを段階的に変化させることができる。
【0024】
第3の態様に係る情報処理装置によれば、画面の表示において切り替えた関連情報を切り替える前の画面の表示に戻し、関連情報を見直すことができる。
【0025】
第4の態様に係る情報処理装置によれば、操作部に対する操作の速度に連動させて画面の表示における関連情報の切り替え速度を変化させることができる。
【0026】
第5の態様に係る情報処理装置によれば、第1の情報と、第1の情報とは異なる第2の情報とを含む関連情報がある場合に、操作部に対する操作によって画面に表示させる関連情報の種類を段階的に変化させることができる。
【0027】
第6の態様に係る情報処理装置によれば、画面に表示させる第2の情報として、所定の機能を実行するための初期設定からの変更点をわかりやすく表示させることができる。
【0028】
第7の態様に係る情報処理装置によれば、操作部に対する操作の開始から実行の受け付けまでの途中で操作を逆行し、かつ操作を維持した場合には、画面に表示されている第2の情報の表示をそのまま維持することができる。
【0029】
第8の態様に係る情報処理装置によれば、操作部に対する操作の開始から実行の受け付けまでの途中で操作を取りやめた場合、画面の表示を第2の情報から第1の情報の表示に戻すことができる。
【0030】
第9の態様に係る情報処理装置によれば、所定の機能の実行確定後は画面の表示を切り替えず第2の情報の表示を維持することができる。
【0031】
第10の態様に係る情報処理装置によれば、操作部に対する操作の速度に応じて、画面に表示させる第2の情報の種類を変更することができる。
【0032】
第11の態様に係る情報処理装置によれば、操作の速度が所定の速度よりも遅い場合、画面に表示する情報の種類を変化させ、操作の速度が所定の速度以上速い場合、画面に表示する情報の種類を変化させないことができる。
【0033】
第12の態様に係る情報処理プログラムによれば、デバイスやアプリケーションの機能に関連する関連情報の全てがディスプレイの一つの画面に収まり切らない場合であっても、画面に収まり切らなかった部分を表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本実施の形態に係る情報処理システム10及び情報処理システム50の概略構成を示す図である。
【
図2】本実施の形態に係る情報処理装置20及び情報処理装置60のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】本実施の形態に係る情報処理装置20及び情報処理装置60の機能構成を示すブロック図である。
【
図4】第一実施形態に係る情報処理装置20の表示の一例を示す図である。
【
図5】第一実施形態に係る情報処理装置20の処理を表すフローチャート図である。
【
図6】第二実施形態に係る情報処理装置60の表示の一例を示す図である。
【
図7】第二実施形態に係る第2の情報の別の一例を示す図である。
【
図8】第二実施形態に係る情報処理装置60の処理を表すフローチャート図である。
【
図9】所定の操作のバリエーションについて別の一例を示す図である。
【
図10】所定の操作のバリエーションについてさらに別の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、図面を参照して開示の技術にかかる実施の形態の一例を詳細に説明する。
【0036】
<第一実施形態>
図1は、本実施の形態に係る情報処理システム10の概略構成を示す図である。ここでは、本実施の形態に係る情報処理装置20が適用される環境を示す。本実施の形態においては、
図1に示すように、情報処理装置20は、画像形成装置30に接続可能な装置又は当該装置に適用される装置である。
【0037】
情報処理装置20は、例えば、スマートフォン、又はタブレット端末等の携帯端末、或いは、パーソナルコンピュータ等の固定端末である。本実施の形態では、情報処理装置20がタブレットである場合を例に説明する。情報処理装置20は、ディスプレイを備える。
【0038】
ディスプレイは、各種情報が表示可能であり、出力装置としての機能を有する。また、ディスプレイは、タッチパネルとして、入力装置としての機能も有する。情報処理装置20は、ユーザの指先や専用のペンでディスプレイの画面に触れるなどの操作によって入力を受け付け、操作に従って表示する画面の出力を行う。例えば、ディスプレイには、画像形成装置30における画像形成の設定の入力画面が表示され、ユーザによる設定の入力又は選択を可能とする。入出力装置はそれぞれが機能によって別々の入力装置と出力装置とに分かれても良い。
【0039】
情報処理装置20は、ネットワーク40を介して、画像形成装置30に接続されている。このネットワークには、一例として、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等が適用される。
【0040】
画像形成装置30は、情報処理装置20からの指示に基づき、プリント、スキャン、コピー、又はファクシミリ送信等の画像形成を伴う画像形成処理を実行する。
【0041】
次に、本実施の形態に係る情報処理装置20のハードウェア構成について説明する。
図2は、本実施の形態に係る情報処理装置20のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0042】
図2に示すように、情報処理装置20は、CPU(CentralProcessingUnit)21、メモリ22、記憶部23、通信I/F(Interface)24、及びディスプレイ25(入力部、出力部)を有する。
【0043】
CPU21は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各構成を制御したりする。すなわち、CPU21は、記憶部23からプログラムを読み出し、メモリ22を作業領域としてプログラムを実行する。CPU21は、記憶部23に記憶されているプログラムに従って、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0044】
メモリ22は、RAM(RandomAccessMemory)により構成され、作業領域として一時的にプログラム及びデータを記憶する。記憶部23は、ROM(ReadOnlyMemory)、HDD(HardDiskDrive)、SSD(SolidStateDrive)等により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム及び各種データを格納する。
【0045】
通信I/F24は、他の機器と通信するためのインタフェースであり、例えば、イーサネット(登録商標)、FDDI又はWi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
【0046】
ディスプレイ25は、上述の通り、画面を表示する出力部、及びユーザによる入力を受け付ける入力部として機能するように、例えば、タッチパネルとして構成されている。なお、ディスプレイ25が画面を表示する出力部としての機能のみ有する場合、情報処理装置20は、キーボード及びマウス等の各種の入力を行う入力装置を備えても良い。
【0047】
次に、本実施の形態に係る情報処理装置20の機能構成について説明する。
図3は、情報処理装置20の機能構成を示すブロック図である。
【0048】
情報処理装置20は、
図3に示すように、機能構成として、表示部26と受付部27とを含む。機能構成は、CPU21が記憶部23から情報処理プログラムを読み出して、メモリ22に展開して実行することにより実現される。
【0049】
表示部26は、ディスプレイ25の画面に、所定の機能を実行するための操作部と、所定の機能に関連する関連情報を表示させる。受付部27は、操作部に対する連続的な操作による所定の機能の実行を受け付ける。表示部26は、受付部27が受け付けた操作部に対する操作の開始から実行の受け付けまでにおける操作部に対する連続的な操作の進行に対応させて、画面に表示させる関連情報の部分を変化させる。
【0050】
ここで、所定の機能とは、画像形成装置30における画像形成に関する機能、例えば、プリント、スキャン、コピー、及びファクシミリ送信等である。
【0051】
所定の機能に関連する関連情報とは、上記の所定の機能に関連する情報のことであり、例えば、所定の機能の実行に関する設定情報である。所定の機能の実行に関する設定情報は、初期設定の情報、及び初期設定から変更された情報のいずれであっても良い。所定の機能に関連する関連情報は後述する通り複数種類の情報を含むものであっても良く、所定の機能の実行前の設定情報だけでなく、所定の機能の実行後の画像形成装置30の状態、又は実行に伴う結果等に関連する情報であっても良い。
【0052】
表示部26がディスプレイ25の画面に表示する、所定の機能を実行するための操作部とは、例えば
図4において操作部102として示す通り、ディスプレイ25に表示され、ユーザによるタッチ操作による入力を受け付ける部分である。
【0053】
操作部に対する連続的な操作とは、操作部の選択状態を維持した動作を含む操作のことである。操作部に対する連続的な操作の一例として、
図4に示す通り、ユーザが操作部102内の操作ボタン104を指等で左方向から右方向へスライドする操作が挙げられる。本実施形態では、連続的な操作が、ユーザが操作部102内の操作ボタン104を指等で左方向から右方向へスライドする操作である場合について説明する。ただし、操作部に対する連続的な操作は、スライドやスワイプ等の例に限られない。操作部に対する連続的な操作のバリエーションについては、
図9及び
図10において後述する。
【0054】
図4は本実施の形態に係る情報処理装置20の表示の一例を示す図である。
図4A乃至
図4Cは、所定の機能に関連する関連情報として、表示部26がディスプレイ25に表示させる画面の一例である。
【0055】
図4Aは、画像形成装置30に実行させる所定の機能として、コピーを行う際の設定情報を表示する画面の一例である。
図4Aにおいては、部数が2部、カラーモードは白黒、倍率は50%、出力トレイは自動で割り振るという設定でコピーが行われることを、所定の機能に関連する関連情報として表示している。
【0056】
図4Aの下部には操作部102が表示されている。操作部102は、上述の通り、ユーザが所定の機能を実行するための操作を行うために表示するものであり、操作部102は
図4Aに示す一例としてスクロールバーで表示され、操作部102内には、表示を切り替えるための操作ボタン104を有している。ユーザは操作部102内の操作ボタン104に対して所定の操作を行うことでディスプレイ25に表示される関連情報を変化させる。操作ボタン104は操作部102外に表示しても良く、操作部102の表示はスクロールバーの例に限られない。
【0057】
図4Bにおいては、操作部に対する連続的な操作として、ユーザが操作部102内の操作ボタン104を指で左方向から右方向へスライドすることによって、ディスプレイ25に表示する関連情報を切り替えて表示している。具体的には、操作ボタン104のスライドに応じて、ディスプレイ25に表示される項目が上方に移動することにより、項目のうち、
図4Aでは画面に収まり切らなかった部分が徐々に表示される。
【0058】
図4Cでは、ユーザが操作部102内の操作ボタン104を
図4Bよりもさらに右方向へスライドさせることで操作を進行している。これにより、
図4Cにおいては、
図4Bで画面内に一度に表示しきれなかった関連情報を、ユーザによる操作の進行に応じて順次切り替えて表示している。
【0059】
画面内に一度に表示しきれなかった関連情報を、ユーザによる操作の進行に応じて順次切り替えて表示する一例として
図4B及び
図4Cにおいて示す。
図4Bでは両面印刷についての設定までの表示だったのに対し、
図4Cでは
図4Bで表示しきれなかった設定情報である出力トレイに関する関連情報が表示されつつある。一方で、部数に関する項目は画面上部にスクロールされ見切れている。
【0060】
また、表示部26は、操作部102に対する操作の進行に対応させて、画面に表示させる部分を、スクロール又はページネーションにより変化させる。受付部27がユーザによる操作の逆行を受け付けた場合には、表示部26は、画面の表示の逆行も順次スクロールによって変化させる。また、ページネーションにより変化させる場合においては、表示部26は、画面の表示の逆行も画面の切り替えによって変化させる。
【0061】
ディスプレイ25に表示させる関連情報の部分の変化として、
図4における画面遷移の一例はスクロール式である。スクロール式の画面遷移の場合には、
図4に示す通り、ユーザの操作の進行に応じて設定項目が徐々に変化するため見切れて表示されることもある。ページネーション式でディスプレイ25に表示させる関連情報の部分を変化させる場合は、ディスプレイ25に表示される関連情報をページごとに変化して切り替えても良い。ここで、ページネーションとは、表示のしやすさを考慮して情報を複数ページに区切った文書等の各ページを捲る操作を意味するものである。
【0062】
図4では、ユーザによる所定の操作の進行に応じて、
図4Aから
図4Bへ、
図4Bから
図4Cへと画面が遷移する場合を例示しているが、ディスプレイ25に表示させる関連情報の部分の変化についてはこれに限定されない。
【0063】
ユーザが操作ボタン104を指で
図4Cよりもさらに右方向へ操作を進行すると、つまり、ユーザの操作の進行が予め定められた規定値に達すると、情報処理装置20は所定の機能の実行を受け付ける。
図4の例において、ユーザが操作部102内の操作ボタン104を左方向から右方向へ指でスライドさせ、所定の基準値までスライドを進行させると、情報処理装置20は所定の機能であるコピー機能の実行を受け付ける。情報処理装置20が所定の機能であるコピー機能の実行を受け付けると、画像形成装置30は、情報処理装置20からの指示に基づき、所定の機能であるコピーの実行を開始する。
【0064】
また、表示部26は、受付部27が操作部102に対する操作の開始から実行の受け付けまでの途中で、操作部102に対する操作が逆行されたことを受け付けた場合、画面の表示の変化を逆行させる。
【0065】
受付部27が受け付ける操作部102に対する操作の逆行とは、
図4に示す例においては、ユーザが操作部102内の操作ボタン104を所定の進行方向とは逆の方向である、右方向から左方向へ指でスライドさせることである。
【0066】
画面の表示の変化を逆行させるとは、
図4に示す例において、
図4B及び
図4Cに示す画面の表示を、受付部27によって操作の逆行が受け付けられる前まで表示されていた元の表示に戻すことをいう。ユーザによる操作の進行に応じて順次切り替えて表示する変化と同じ様に、ユーザによる操作の逆行に対応させて、ディスプレイ25に表示させる関連情報の部分も逆行して変化する。
【0067】
例えば
図4においては、
図4Cの状態から操作を逆行させる場合、
図4Bの状態又は
図4Aの状態で表示される画面に戻すことを意味し、
図4Bの状態から操作を逆行させる場合、
図4Aの表示に戻すことを含む。
【0068】
また、表示部26は、受付部27が受け付けた操作部102に対する操作の速度を、画面に表示させる部分を順次変化させる速度に連動させる。受付部27が受け付けた操作の速度に基づき、画面に表示させる部分を順次変化させる速度を変化させることで、画面の遷移の速度と操作の速度とを連動させる。このとき、操作の速度が早ければ早くなるほど画面の遷移の速度も速くなるのはもちろんのこと、操作の速度が早ければ早くなるほど画面の遷移の速度を遅くすることを含んでもよい。
【0069】
次に、本実施の形態に係る情報処理装置20の作用について説明する。
【0070】
図5は、本実施の形態に係る情報処理装置20の処理を表すフローチャートである。
【0071】
ステップS120では、CPU21が、表示部26として、ディスプレイ25に、所定の機能を実行するための操作部102と、所定の機能に関連する関連情報を表示する。
【0072】
ステップS121では、CPU21が、受付部27として、操作部102に対する操作の受け付けを開始したか否かを判断する。CPU21が、受付部27として、ユーザによる操作部102に対する操作の受け付けを開始した場合、処理はステップS122へ移行する。一方、CPU21が、受付部27として、操作部102に対する操作の受け付けを開始しない場合、処理はステップS121へ戻る。
【0073】
ステップS122では、CPU21が、表示部26として、ディスプレイ25の画面に表示させる関連情報の部分の変化を開始する。
【0074】
ステップS123では、CPU21が、受付部27として、操作部102に対する操作が連続的に進行しているか否かを判断する。CPU21が、受付部27として、操作部102に対する連続的な操作の進行を受け付けた場合、処理はステップS126へ移行する。一方、CPU21が、受付部27として、操作部102に対する連続的な操作の進行を受け付けない場合、処理はステップS124へ移行する。
【0075】
ステップS124では、CPU21が、受付部27として、操作部102に対する操作が逆行を受け付けたか否かを判断する。CPU21が、受付部27として、操作部102に対する操作が逆行を受け付けた場合、処理はステップS125へ移行する。一方、操作部102に対する操作の逆行を受け付けない場合、処理はステップS123へ戻る。
【0076】
ステップS125では、CPU21が、表示部26として、現在の表示を逆行させる。
【0077】
ステップS126では、CPU21が、表示部26として、操作部102に対する操作の進行に応じて、画面表示を変化させる。ここで、操作の速度が変化する場合には、さらに当該操作部102に対する操作の進行の速度に連動させて、画面に表示させる関連情報の部分を変化させてもよい。
【0078】
ステップS127では、CPU21が、受付部27として、操作部102に対する操作が取りやめを受け付けたか否かを判断する。ここで、CPU21が、受付部27として、操作部102に対する操作の取りやめを受け付けた場合、処理はステップS120へ戻る。一方、CPU21が、受付部27として、操作部102に対する操作の取りやめを受け付けない場合、処理はステップS128へ移行する。
【0079】
ステップS128では、CPU21が、受付部27として、操作部102に対する操作が規定値に達したことを受け付けたか否かを判断する。CPU21が、受付部27として、操作部102に対する操作が規定値に達したことを受け付けた場合、処理はステップS129へ移行する。一方、CPU21が、受付部27として、操作部102に対する操作が規定値に達したことを受け付けない場合、処理はステップS126へ戻る。
【0080】
ステップS129では、CPU21が、受付部27として、所定の機能の実行を受け付ける。本実施の形態における所定の機能の例はコピー機能であるため、ユーザによる操作部102への操作が規定値に達したことをCPUが受付部27として受け付けた場合、CPU21は、受付部27として、所定の機能であるコピーの実行を受け付ける。情報処理装置20が所定の機能であるコピー機能の実行を受け付けると、画像形成装置30は、情報処理装置20からの指示に基づき、所定の機能であるコピーの実行を開始する。
【0081】
以上、説明したように、本実施の形態に係る情報処理装置20によれば、ユーザが操作部に対して連続的な操作を行っているときであっても、画面の表示において関連情報を切り替えることが可能となる。これにより、画面に表示される関連情報を切り替えることができるため、ユーザは関連情報の一部だけでなく、画面に表示しきれない関連情報についても視認ができるようになる。
【0082】
<第二実施形態>
次に、第二実施形態について説明する。本実施の形態では、所定の機能に関連する関連情報が複数種類存在する場合について詳細に説明する。なお、本実施の形態に係る情報処理システム50は第一実施形態に係る情報処理システム10を基礎とするものであるため、第一実施形態に係る情報処理システム10と共通の構成、機能、作用等については、第一実施形態と同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0083】
図1に示すように、本実施の形態に係る情報処理システム50も、第1実施形態に係る情報処理システム10の概略構成と共通する。情報処理装置60も、ネットワーク40を介して、画像形成装置30に接続されている。
【0084】
本実施の形態に係る情報処理装置60のハードウェア構成は、
図2に示す、第一実施形態に係る情報処理装置20のハードウェア構成と共通するため、説明を省略する。
【0085】
本実施の形態に係る情報処理装置60の機能構成についても、
図3に示すように第一実施形態に係る情報処理装置20の機能構成と共通する。情報処理装置60においては、機能部として、表示部66と、受付部67とを含む。ここでは、第一実施形態との差分の機能についてのみ説明し、第一実施形態と共通する機能についての説明は省略する。
【0086】
本実施の形態において情報処理装置60は、所定の機能に関連する関連情報として第1の情報と第2の情報を切り替えて表示する。第1の情報と第2の情報はいずれも所定の機能に関連する関連情報であるが、第2の情報は、第1の情報と異なる種類の情報である。第1の情報とは、例えば、所定の機能に関する設定情報や初期設定に関する情報をいう。
図7において後述するように、第2の情報はさらに複数種類存在していても良い。
【0087】
図6は、第二実施形態に係る情報処理装置60の表示の一例を示す図である。
図6示す例においては、
図6Aに示す関連情報が第1の情報であり、
図6B及び
図6Cに示す関連情報が第2の情報である。
図6Aにおいては、所定の機能の実行に際しての設定に関する情報が表示されているのに対し、
図6B及び
図6Cにおいては、
図6Aで表示した設定に関する情報の変更に伴う情報が表示されている。このように、
図6Aで表示される関連情報と、
図6B及び
図6Cで表示される関連情報とは、異なる種類の関連情報である。
【0088】
表示部66は、受付部67が操作部102に対する操作の開始を受け付ける前には第1の情報を表示させ、受付部67が操作部102に対する操作の開始を受け付けた後、所定の機能の実行を受け付けるまでの間、第2の情報を表示させる。
【0089】
また、表示部66は、所定の機能を実行するための初期設定からの変更を示す情報を、第2の情報として表示させる。第2の情報を示す
図6B及び
図6Cでは、所定の機能の初期設定から変更を加えた項目について、変更前後の設定内容の変化がわかりやすいように表示している。例えば、
図6Bでは、コピーを行う部数が初期設定の1部から2部に変更されている。また、カラーモードは初期設定のカラー印刷から白黒へ、倍率は初期設定の100%から50%へ、両面印刷についての設定は初期設定の片面印刷から両面刷りの長辺とじへと設定が変更されていることが確認できる。
図6に示す例においては、
図6Aに示す関連上方が第1の情報であり、
図6B及び
図6Cに示す関連情報が第2の情報である。
【0090】
また、受付部67が操作部102に対する操作の開始を受け付けてから、所定の機能の実行を受け付けるまでの途中で、受付部67が操作部102に対する操作の逆行を受け付け、かつ操作の維持を受け付けている場合、表示部52は、第2の情報を表示するよう維持する。
【0091】
操作部102に対する操作の逆行とは、第一実施形態において説明した通りである。操作の維持を受け付けている場合とは、受付部67がユーザによる操作を受け付けたままの状態を意味する。例えば、ユーザの指がタッチパネル等画面における操作部102及び操作ボタン104から離されておらず、ユーザの指がタッチパネル等画面における操作部102及び操作ボタン104に触れたままの状態であることを指す。
【0092】
また、受付部67が、ユーザによる操作部102に対する操作の開始を受け付けてから所定の機能の実行を受け付けるまでの途中で、ユーザによる操作部102に対する操作の取りやめを受け付けた場合、表示部66は、第2の情報の表示を第1の情報の表示に戻す。
【0093】
ユーザによる操作部102に対する操作の取りやめを受け付けた場合とは、受付部67がユーザによる操作を受け付けていない状態を意味する。例えば、ユーザの指がタッチパネル等画面における操作部102及び操作ボタン104から離された状態、つまり、ユーザの指がタッチパネル等画面における操作部102及び操作ボタン104に触れていない状態を指す。
【0094】
第2の情報の表示を第1の情報の表示に戻すとは、画面に表示する関連情報の種類を変更することを指す。例えば、
図6に示す例では、表示されていた
図6B及び
図6Cの表示から、受付部67が操作部102に対する操作の開始を受け付ける前に表示していた
図6Aの表示に戻すことである。
【0095】
また、表示部66は、受付部67が操作部102に対する操作により所定の機能の実行を受け付けた後、操作部102に対する操作の取りやめを受け付けた場合に、第2の情報を表示させたまま維持する。
【0096】
受付部67が操作部102に対する操作により所定の機能の実行を受け付けた後は、ユーザによる操作部102への操作の取りやめを受け付けても、表示部66は、画面の表示を第1の情報に戻すことなく、第2の情報を表示した状態を維持する。
【0097】
第2の情報を表示した状態の維持とは、画面に表示する関連情報を第1の情報としないことである。
図6に示す例では、表示されていた
図6B及び
図6Cの表示から、受付部67が操作部102に対する操作の開始を受け付ける前に表示していた
図6Aの表示に戻すことなく、
図6B及び
図6Cに示す画面を表示し続けることである。
【0098】
また、第2の情報が複数種類存在する場合に、表示部66は、操作部102に対する操作の速度に応じて、画面に表示させる第2の情報を変更する。上述の通り、第2の情報は、所定の機能に関連する関連情報としてさらに複数種類あっても良く、所定の機能の実行に際した設定に関する情報としてだけではなく、所定の機能を実行した場合の効果等に関する情報であっても良い。
【0099】
図7は、本実施の形態に係る情報処理システム50における第2の情報のバリエーションのひとつとして、第2の情報の別の一例を示す図である。
図7に示す例では、所定の機能がFAXであり、
図7B及び
図7Cにおいて、指定送信先にこれまで送信した回数、指定送信先から想定される送信先地域、今回の送信で発生するコストについての関連情報を第2の情報と表示している。
図6に示す例との違いは、
図6B及び
図6Cに示す関連情報が
図4Aに示す設定情報の変更前後の関連情報であったのに対し、
図7B及び
図7Cにおいては
図7Aで表示する関連情報とは直接関連しない、所定の機能の実行に伴う結果等に関連する情報を表示している点である。
【0100】
また、ユーザによる操作部102に対する操作が所定の速度よりも早いことを受付部67が受け付けた場合、表示部66は画面に表示させる第2の情報を変更する。画面に表示させる第2の情報を変更するとは、例えば、操作部102に対する操作が所定の速度より遅い場合には
図6に示す
図6B及び
図6Cに挙げた第2の情報を示し、操作が所定の速度以上に速い場合には
図7B及び
図7Cに挙げた第2の情報を示すことである。
【0101】
また、表示部26は、受付部67が所定の速度よりも遅い操作を受け付けた場合、第2の情報を画面に表示させ、受付部67が所定の速度以上速い操作を受け付けた場合、第2の情報を画面に表示させない。表示部66は、操作部102が受け付ける操作の速度に応じて画面に表示する情報の種類を変更することができる。これは一例であり、例えば、受付部67が所定の速度以上遅い操作を受け付けた場合、第2の情報を画面に表示させ、受付部67が所定の速度よりも速い操作を受け付けた場合、第2の情報を画面に表示させないとしても良い。
【0102】
図8は、本実施の形態に係る情報処理装置60の処理を表すフローチャート図である。
図5に示す処理と、本実施の形態に係る情報処理装置60の基本処理と共通する点については説明を省略する。
図8では、所定の機能に関連する関連情報として、第1の情報と第2の情報を切り替えて表示する場合における、情報処理装置60の処理を説明する。
【0103】
ステップS220では、CPU21が、表示部66として、ディスプレイ25の画面に、所定の機能を実行するための操作部102を表示する。
【0104】
ステップS221では、CPU21が、表示部66として、ディスプレイ25の画面に、第1の情報を表示させる。
【0105】
ステップS222では、CPU21が、受付部67として、操作部102に対する操作の受け付けを開始したか否かを判断する。CPU21が、受付部67として、ユーザによる操作部102に対する操作の受け付けを開始した場合、処理はステップS223へ移行する。一方、CPU21が、受付部67として、操作部102に対する操作の受け付けを開始しない場合、処理はステップS221へ戻る。
【0106】
ステップS223では、CPU21が、表示部66として、第2の情報をディスプレイ25の画面に表示させる。
【0107】
ステップS224では、CPU21が、受付部67として、受け付けた連続的な操作が所定の速度以上か否かを判断する。CPU21が、受付部67として、受け付けた連続的な操作が所定の速度以上である場合、処理はステップS225へ移行する。一方、CPU21が、受付部67として、受け付けた連続的な操作が所定の速度よりも遅い場合には、ステップS221へ戻り、CPU21は、表示部66として、ディスプレイ25の画面に表示する情報を第2の情報から第1の情報へ戻す。
【0108】
ステップS225では、CPU21が、受付部67として、所定の機能の実行の受け付け前であるか否かを判断する。CPU21が、受付部67として、所定の機能の実行の受け付け前である場合には、処理はステップS227へ移行する。一方、CPU21が、受付部67として、所定の機能の実行の受け付け後である場合には、処理はステップS226へ移行する。
【0109】
ステップS226では、CPU21が、受付部67として、操作部102に対するユーザの操作の取りやめを受け付けたか否かについて判断する。CPU21が、受付部67として、操作部102に対するユーザの操作の取りやめを受け付けた場合、処理はステップS223へ戻る。一方、CPU21が、受付部67として、操作部102に対するユーザの操作の取りやめを受け付けていない場合、処理はステップS229へ移行する。
【0110】
ステップS227では、CPU21が、受付部67として、操作部102に対する操作の維持を受け付けているか否かについて判断する。CPU21が、受付部67として、操作部102に対する操作の維持を受け付けている場合、処理はステップS229へ移行する。一方、CPU21が、受付部67として、操作部102に対する操作の維持を受け付けていない場合には、処理はステップS228へ移行する。
【0111】
ステップS228では、CPU21が、受付部67として、操作部102に対するユーザの操作の取りやめを受け付けたか否かについて判断する。CPU21が、受付部67として、操作部102に対するユーザの操作の取りやめを受け付けた場合、処理はステップS221へ戻り、ディスプレイ25の画面に表示されるのは第2の情報から第1の情報となる。一方、CPU21が、受付部67として、操操作部102に対するユーザの操作の取りやめを受け付けていない場合、処理はステップS229へ移行する
【0112】
ステップS229では、CPU21が、受付部67として、操作部102に対する操作が規定値に達したことを受け付ける。
【0113】
ステップS230では、CPU21が、受付部67として、所定の機能の実行を受け付ける。本実施の形態における所定の機能の例はコピー機能であるため、ユーザによる操作部102への操作が規定値に達したことをCPUが受付部67として受け付けた場合、CPU21は、受付部67として、所定の機能であるコピーの実行を受け付ける。情報処理装置60が所定の機能であるコピー機能の実行を受け付けると、画像形成装置30は、情報処理装置60からの指示に基づき、所定の機能であるコピーの実行を開始する。
【0114】
以上、説明したように、本実施の形態に係る情報処理装置60によれば、所定の機能に関連する関連情報として第1の情報及び第2の情報等複数種類の情報が存在する場合に、ユーザによる操作の開始から所定の機能の実行の受け付けまでに行われた当該操作に応じて、第1の情報及び第2の情報を切り替えて表示することができる。
【0115】
なお、ユーザによる所定の操作のバリエーションについて、
図6に示す例の他に別の例を二つ挙げる。
図9及び
図10に示す所定の操作のバリエーションについては、第一実施形態及び第二実施形態のいずれにおいて適応してもよい。
【0116】
図9は、所定の操作のバリエーションについて別の一例を示す図である。ユーザが行う連続的な操作のバリエーションの一つとしては、
図9に示す通り、操作部202内の操作ボタン204を指で長押しする操作が挙げられる。
【0117】
図9の例における、操作部に対する連続的な操作とは、操作ボタン204に表示されている通り、所定の時間中ユーザが操作ボタン204を長く押下し続けることである。
図9では、操作ボタン204に表示されている所定の時間を経過するまで操作ボタン204を押下することで、予め定められた規定値に達し、情報処理装置20及び情報処理装置60は所定の機能の実行を受け付ける。
【0118】
ユーザが操作を開始する前の画面である
図9Aにおける操作ボタン204においては「長押しでスタート」という表示がされている。ユーザが操作として操作ボタン204を長押しする操作を開始した後に表示される
図9B及び
図9Cにおける操作ボタン204に「あと2秒でスタートします」及び「あと1秒でスタートします」という表示がされている。ここで「あと2秒」「あと1秒」という表示は所定の機能の実行を受け付けるまでの押下時間を示している。操作ボタン204に表示されている時間が経過するまで操作を進行させると、操作が予め定められた規定値に達し、情報処理装置20及び情報処理装置60は所定の機能の実行を受け付ける。所定の操作の進行による画面の表示の変化は、
図6に示す例と共通する。
【0119】
さらに、ユーザによる所定の操作のバリエーションの別の例を挙げる。
図10は、本実施の形態に係る表示のさらに別の一例を示す図である。
図10の例において、操作部に対する連続的な操作とは、ユーザが指で操作ボタン304を強く押下することである。
図10では、操作ボタン304に表示されている所定の時間を経過するまで操作ボタン304を強く押下することで、予め定められた規定値に達し、情報処理装置20及び情報処理装置60は所定の機能の実行を受け付ける。
【0120】
ユーザが操作を開始する前の画面である
図10Aに示す操作ボタン304においては「強く押し込んでスタート」という表示がされている。ユーザが操作ボタン302を強く押し込むという操作を開始した後に表示される
図10B及び
図10Cにおける操作ボタン304に「強く押し込んでスタート」及び「あと1秒でスタートします」という表示がされている。「あと1秒」という表示は所定の機能の実行を受け付けるまでの押下時間を示している。操作ボタン304に表示されている時間が経過するまで操作ボタン304を強く押下し続けるという操作を進行させると、操作が予め定められた規定値に達し、情報処理装置20及び情報処理装置60は所定の機能の実行を受け付ける。所定の操作の進行による画面の表示の変化は、
図6及び
図9に示す例と共通する。
【0121】
なお、所定の操作の進行による画面遷移又は表示画面の切り替えの変化についても
図6に示した例に限らない。
図9Cの状態から操作を逆行させる場合、
図9Bの状態又は
図9Aの状態で表示される画面に戻すことを意味し、
図9Bの状態から操作を逆行させる場合、
図9Aの表示に戻すことを含む。
図10示す例においても、
図10Cの状態から操作を逆行させる場合、
図10Bの状態又は
図10Aの状態で表示される画面に戻すことを意味し、
図10Bの状態から操作を逆行させる場合、
図10Aの表示に戻すことを含む。
【0122】
本実施の形態では、情報処理プログラムが記憶部23にインストールされている形態を説明したが、これに限定されるものではない。本実施の形態に係る情報処理プログラムを、コンピュータ読取可能な記憶媒体に記録した形態で提供してもよい。例えば、本実施の形態に係る情報処理プログラムを、CD(CompactDisc)-ROM及びDVD(DigitalVersatileDisc)-ROM等の光ディスクに記録した形態、若しくはUSB(UniversalSerialBus)メモリ及びメモリカード等の半導体メモリに記録した形態で提供してもよい。また、本実施の形態に係る情報処理プログラムを、通信I/F24に接続された通信回線を介して外部装置から取得するようにしてもよい。
【0123】
上記実施の形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0124】
また上記実施の形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施の形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【符号の説明】
【0125】
10、50 情報処理システム
20、60 情報処理装置
21 CPU
22 メモリ
23 記憶部
24 通信I/F
25 ディスプレイ
26、66 受付部
27、67 表示部
30 画像形成装置
40 ネットワーク
102、202,302 操作部
104、204、304 操作ボタン