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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-27
(45)【発行日】2024-10-07
(54)【発明の名称】マイクロミラーデバイス及び光走査装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 26/10 20060101AFI20240930BHJP
   G02B 26/08 20060101ALI20240930BHJP
【FI】
G02B26/10 104Z
G02B26/08 E
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021067816
(22)【出願日】2021-04-13
(65)【公開番号】P2022162810
(43)【公開日】2022-10-25
【審査請求日】2024-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】青島 圭佑
(72)【発明者】
【氏名】岡田 耕
【審査官】堀部 修平
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/085063(WO,A1)
【文献】国際公開第2010/035759(WO,A1)
【文献】特開2018-041085(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0343795(US,A1)
【文献】国際公開第2020/032274(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 26/08 - 26/12
B81B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入射光を反射する反射面が形成されたミラー部を有する可動部と、
前記ミラー部の静止時の前記反射面を含む平面内にある第1軸上で前記可動部と接続され、かつ前記可動部を前記第1軸周りに揺動可能に支持する第1支持部と、
前記第1支持部に接続され、かつ前記第1軸を挟んで対向する一対の第1アクチュエータであって、前記可動部を前記第1軸の周りに揺動させる圧電駆動方式の第1アクチュエータと、
前記平面内であって前記第1軸に直交する第2軸を挟んで対向する一対の第2アクチュエータであって、前記ミラー部を前記第2軸の周りに揺動させる圧電駆動方式の第2アクチュエータと、
前記第2軸上に配置されて前記第1アクチュエータと前記第2アクチュエータとを接続する第1接続部と、
前記第2アクチュエータを囲んで配置された固定枠と、
前記第1軸上に配置されて前記第2アクチュエータと前記固定枠とを接続する第2接続部と、
を備え、
前記可動部が前記第1軸周りに揺動する際に、前記第1アクチュエータの少なくとも一部が、前記第1軸周りに前記可動部と逆位相で揺動し、
前記可動部の回動角度に対する前記第1アクチュエータの回動角度の比をRとした場合に、0.12<R<0.80を満たし、
前記第1軸周りのQ値をQとし、前記第1アクチュエータが変位しないと仮定した場合における前記第1軸周りのQ値をQmとしたとき、Q>1.2Qmを満たす、
マイクロミラーデバイス。
【請求項2】
前記可動部は、
前記ミラー部の静止時の前記反射面を含む平面内であって前記第1軸に直交する第2軸上で接続され、かつ前記ミラー部を前記第2軸周りに揺動可能に支持する第2支持部と、
前記第2支持部に接続され、前記第2軸を挟んで対向した一対の可動枠と、
を備える請求項1に記載のマイクロミラーデバイス。
【請求項3】
請求項又は請求項に記載のマイクロミラーデバイスと、
前記第1アクチュエータ及び前記第2アクチュエータを駆動するプロセッサと、
を備える光走査装置であって、
前記プロセッサは、前記第1アクチュエータ及び前記第2アクチュエータに駆動信号を与えることにより、前記ミラー部を、前記第1軸及び前記第2軸の周りにそれぞれ共振させる、
光走査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、マイクロミラーデバイス及び光走査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シリコン(Si)の微細加工技術を用いて作製される微小電気機械システム(Micro Electro Mechanical Systems:MEMS)デバイスの1つとしてマイクロミラーデバイス(マイクロスキャナともいう。)が知られている。このマイクロミラーデバイスは小型かつ低消費電力であることから、レーザーディスプレイ、レーザープロジェクタ、光干渉断層計などへの幅広い応用が期待されている。
【0003】
マイクロミラーデバイスの駆動方式は様々であるが、圧電体の変形を利用した圧電駆動方式は、他の方式に比べて発生するトルクが高く、高スキャン角が得られるとして有望視されている。特に、レーザーディスプレイのように高いスキャン角が必要な場合には、圧電駆動方式のマイクロミラーデバイスを共振駆動で駆動することにより、より高いスキャン角が得られる。
【0004】
レーザーディスプレイに用いられる一般的なマイクロミラーデバイスは、ミラー部と、圧電方式のアクチュエータとを備える(例えば、特許文献1参照)。ミラー部は、互いに直交する第1軸及び第2軸の周りに揺動自在である。アクチュエータは、外部から供給される駆動電圧に応じて、ミラー部を、第1軸及び第2軸の周りに揺動させる。上述のスキャン角は、ミラー部の振れ角に対応する。
【0005】
レーザーディスプレイの性能指標として解像度と視野角とが挙げられる。解像度と視野角には、マイクロミラーデバイスのミラー部の揺動周波数と振れ角とが関連する。例えば、リサージュスキャン方式のレーザーディスプレイでは、ミラー部を、第1軸及び第2軸の周りに、異なる二種類の周波数で同時に揺動させることにより二次元光走査を行う。ミラー部の振れ角が大きいほど光の走査面積が大きくなり、かつ、より短い光路長でより大きな画像を表示させることができる。
【0006】
ミラー部の振れ角を大きくする最も単純な方法は、アクチュエータの面積を大きくすることにより、駆動トルクを増大させることである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2017-132281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、アクチュエータの面積を大きくすると、マイクロミラーデバイスが大型化するので、レーザーディスプレイのような小型のマイクロミラーデバイスを必要とする装置には適用できなくなる。
【0009】
また、共振駆動を用いるマイクロミラーデバイスでは、以下の理由により、アクチュエータの面積増加に対する振れ角の利得が低いという問題がある。従来技術におけるマイクロミラーデバイスの構成では、アクチュエータの上下運動あるいは曲げ運動によりミラー部の揺動を励起する。このとき、アクチュエータとミラー部は同位相で運動する。この場合、気体中でミラー部を揺動させると、ミラー部が周囲の気体をかき分けることで発生する気流がアクチュエータの運動を阻害することを、本出願人は見出した。特に、共振駆動型のマイクロミラーデバイスの場合、上記の気流が共振時のエネルギー散逸の主要因となるため、ミラー部の振れ角の大幅な低下を招く。
【0010】
本開示の技術は、小型で、かつ気体中においてミラー部の振れ角を大きくすることを可能とするマイクロミラーデバイス及び光走査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本開示のマイクロミラーデバイスは、入射光を反射する反射面が形成されたミラー部を有する可動部と、ミラー部の静止時の反射面を含む平面内にある第1軸上で可動部と接続され、かつ可動部を第1軸周りに揺動可能に支持する第1支持部と、第1支持部に接続され、かつ第1軸を挟んで対向する一対の第1アクチュエータであって、可動部を第1軸の周りに揺動させる圧電駆動方式の第1アクチュエータと、を備え、可動部が第1軸周りに揺動する際に、第1アクチュエータの少なくとも一部が、第1軸周りに可動部と逆位相で揺動し、可動部の回動角度に対する第1アクチュエータの回動角度の比をRとした場合に、0<R<1.00を満たす。
【0012】
0.12<R<0.80を満たすことが好ましい。
【0013】
可動部は、ミラー部の静止時の反射面を含む平面内であって第1軸に直交する第2軸上で接続され、かつミラー部を第2軸周りに揺動可能に支持する第2支持部と、第2支持部に接続され、第2軸を挟んで対向した一対の可動枠と、を備えることが好ましい。
【0014】
第2軸を挟んで対向する一対の第2アクチュエータであって、ミラー部を第2軸の周りに揺動させる圧電駆動方式の第2アクチュエータと、第1アクチュエータと第2アクチュエータとを接続する第1接続部と、を備えることが好ましい。
【0015】
第2アクチュエータを囲んで配置された固定枠と、第2アクチュエータと固定枠とを接続する第2接続部と、を備えることが好ましい。
を備える請求項4に記載のマイクロミラーデバイス。
【0016】
本開示の光走査装置は、上記いずれかのマイクロミラーデバイスと、第1アクチュエータ及び第2アクチュエータを駆動するプロセッサと、を備える光走査装置であって、プロセッサは、第1アクチュエータ及び第2アクチュエータに駆動信号を与えることにより、ミラー部を、第1軸及び第2軸の周りにそれぞれ共振させる。
【発明の効果】
【0017】
本開示の技術によれば、小型で、かつ気体中においてミラー部の振れ角を大きくすることを可能とするマイクロミラーデバイス及び光走査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】光走査装置の概略図である。
図2】駆動制御部のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3】マイクロミラーデバイスの外観斜視図である。
図4】マイクロミラーデバイスを光入射側から見た平面図である。
図5図4のA-A線に沿った断面図である。
図6】第1アクチュエータの駆動例を示す図である。
図7】第1駆動信号及び第2駆動信号の一例を示す図である。
図8】同位相回動モード及び逆位相回動モードについて説明する図である。
図9】マイクロミラーデバイスの構成要素の寸法に関するパラメータを示す図である。
図10】マイクロミラーデバイスの構成要素の寸法に関するパラメータを示す図である。
図11】シミュレーションで用いた各種パラメータの設定値を示す図である。
図12】複数のモデルについてのシミュレーション結果を示す図である。
図13】シミュレーションにより算出された角度比RとQ値との関係を表すグラフである。
図14】比較例に係るマイクロミラーデバイスの平面図である。
図15】比較例に係るマイクロミラーデバイスの構成要素の寸法に関するパラメータを示す図である。
図16】比較例に係るマイクロミラーデバイスの構成要素の寸法に関するパラメータを示す図である。
図17】比較例に係るマイクロミラーデバイスの構成要素の寸法に関するパラメータを示す図である。
図18】シミュレーションで用いた各種パラメータの設定値を示す図である。
図19】同位相ばたつきモードについて説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
添付図面に従って本開示の技術に係る実施形態の一例について説明する。
【0020】
図1は、一実施形態に係る光走査装置10を概略的に示す。光走査装置10は、マイクロミラーデバイス(以下、MMD(Micro Mirror Device)という。)2と、光源3と、駆動制御部4とを有する。光走査装置10は、駆動制御部4の制御に従って、光源3から照射された光ビームLをMMD2により反射することにより被走査面5を光走査する。被走査面5は、例えばスクリーンである。
【0021】
MMD2は、第1軸aと、第1軸aに直交する第2軸aとの周りに、ミラー部20(図3参照)を揺動させることを可能とする圧電型2軸駆動方式のマイクロミラーデバイスである。以下、第1軸aと平行な方向をY方向、第2軸aと平行な方向をX方向、第1軸a及び第2軸aに直交する方向をZ方向という。
【0022】
光源3は、光ビームLとして、例えばレーザ光を発するレーザ装置である。光源3は、MMD2のミラー部20が静止した状態において、ミラー部20が備える反射面20A(図3参照)に垂直に光ビームLを照射することが好ましい。
【0023】
駆動制御部4は、光走査情報に基づいて光源3及びMMD2に駆動信号を出力する。光源3は、入力された駆動信号に基づいて光ビームLを発生してMMD2に照射する。MMD2は、入力された駆動信号に基づいて、ミラー部20を第1軸a及び第2軸aの周りに揺動させる。
【0024】
詳しくは後述するが、駆動制御部4は、ミラー部20を第1軸a及び第2軸aの周りにそれぞれ共振させることにより、ミラー部20で反射される光ビームLは、被走査面5上においてリサージュ波形を描くように走査される。この光走査方式は、リサージュスキャン方式と呼ばれる。
【0025】
光走査装置10は、例えば、リサージュスキャン方式のレーザーディスプレイに適用される。具体的には、光走査装置10は、AR(Augmented Reality)グラス又はVR(Virtual Reality)グラス等のレーザースキャンディスプレイに適用可能である。
【0026】
図2は、駆動制御部4のハードウェア構成の一例を示す。駆動制御部4は、CPU(Central Processing Unit)40、ROM(Read Only Memory)41、RAM(Random Access Memory)42、光源ドライバ43、及びMMDドライバ44を有する。CPU40は、ROM41等の記憶装置からプログラム及びデータをRAM42に読み出して処理を実行することにより、駆動制御部4の全体の機能を実現する演算装置である。CPU40は、本開示の技術に係るプロセッサの一例である。
【0027】
ROM41は、不揮発性の記憶装置であり、CPU40が処理を実行するためのプログラム、及び前述の光走査情報等のデータを記憶している。RAM42は、プログラム及びデータを一時的に保持する揮発性の記憶装置である。
【0028】
光源ドライバ43は、CPU40の制御に従って、光源3に駆動信号を出力する電気回路である。光源ドライバ43においては、駆動信号は、光源3の照射タイミング及び照射強度を制御するための駆動電圧である。
【0029】
MMDドライバ44は、CPU40の制御に従って、MMD2に駆動信号を出力する電気回路である。MMDドライバ44においては、駆動信号は、MMDドライバ44のミラー部20を揺動させるタイミング、周期、及び振れ角を制御するための駆動電圧である。
【0030】
CPU40は、光走査情報に基づいて光源ドライバ43及びMMDドライバ44を制御する。光走査情報は、被走査面5に走査する光ビームLの走査パターンと、光源3の発光タイミングとを含む情報である。
【0031】
次に、図3図5を用いてMMD2の一例を説明する。図3は、MMD2の外観斜視図である。図4は、MMD2を光入射側から見た平面図である。図5は、図4のA-A線に沿った断面図である。
【0032】
図3に示すように、MMD2は、ミラー部20、一対の支持部21、一対の可動枠22、一対の支持部23、一対の第1アクチュエータ24、一対の第2アクチュエータ25、一対の第1接続部26A、一対の第2接続部26B、及び固定枠27を有する。MMD2は、いわゆるMEMSスキャナである。支持部23は、本開示の技術に係る「第1支持部」の一例である。支持部21は、本開示の技術に係る「第2支持部」の一例である。
【0033】
ミラー部20は、入射光を反射する反射面20Aを有する。反射面20Aは、ミラー部20の一面に設けられた、例えば、金(Au)又はアルミニウム(Al)等の金属薄膜で形成されている。反射面20Aの形状は、例えば、第1軸aと第2軸aとの交点を中心とした円形状である。
【0034】
第1軸a及び第2軸aは、ミラー部20が静止した静止時において反射面20Aを含む平面内に存在する。MMD2の平面形状は、矩形状であって、第1軸aに関して線対称であり、かつ第2軸aに関して線対称である。
【0035】
一対の支持部21は、第1軸aを挟んで対向する位置に配置されており、かつ、第1軸aに関して線対称な形状である。また、支持部21の各々は、第2軸aに関して線対称な形状である。支持部21は、第2軸a上でミラー部20と接続されており、ミラー部20を第2軸a周りに揺動可能に支持している。
【0036】
一対の可動枠22は、第2軸aを挟んで対向する位置に配置されており、かつ、第2軸aに関して線対称となる形状である。可動枠22の各々は、第1軸aに関して線対称な形状である。また、可動枠22の各々は、ミラー部20の外周に沿って湾曲している。可動枠22の両端はそれぞれ支持部21に接続されている。
【0037】
支持部21と可動枠22とは、互いに接続されることにより、ミラー部20を囲んでいる。なお、ミラー部20、支持部21、及び可動枠22は、可動部60を構成している。
【0038】
一対の支持部23は、第2軸aを挟んで対向する位置に配置されており、かつ、第2軸aに関して線対称な形状である。支持部23の各々は、第1軸aに関して線対称な形状である。支持部23は、第1軸a上で可動枠22に接続されており、ミラー部20を有する可動部60を、第1軸a周りに揺動可能に支持している。また、支持部23の両端はそれぞれ第1アクチュエータ24に接続されている。
【0039】
一対の第1アクチュエータ24は、第1軸aを挟んで対向する位置に配置されており、かつ、第1軸aに関して線対称な形状である。また、第1アクチュエータ24の各々は、第2軸aに関して線対称な形状である。第1アクチュエータ24は、支持部21の外周に沿って形成されている。第1アクチュエータ24は、圧電素子を備えた圧電駆動方式のアクチュエータである。
【0040】
支持部23と第1アクチュエータ24とは、互いに接続されることにより、可動部60を囲んでいる。
【0041】
一対の第2アクチュエータ25は、第2軸aを挟んで対向する位置に配置されており、かつ、第2軸aに関して線対称な形状である。また、第2アクチュエータ25の各々は、第1軸aに関して線対称な形状である。第2アクチュエータ25は、第1アクチュエータ24及び支持部23の外周に沿って形成されている。第2アクチュエータ25は、圧電素子を備えた圧電駆動方式のアクチュエータである。
【0042】
また、第2アクチュエータ25の各々の中央には、第2接続部26Bが形成されている。なお、図3及び図4では、第2アクチュエータ25が第2接続部26Bで分離されているように見えるが、第2アクチュエータ25は、第2接続部26Bに設けられた配線(図示せず)により、第2接続部26Bを挟んで電気的に接続されている。
【0043】
一対の第1接続部26Aは、第1軸aを挟んで対向する位置に配置されており、かつ、第1軸aに関して線対称な形状である。また、第1接続部26Aの各々は、第2軸aに関して線対称な形状である。第1接続部26Aは、第2軸aに沿って配置されており、第2軸a上で、第1アクチュエータ24と第2アクチュエータ25とを接続している。
【0044】
一対の第2接続部26Bは、第2軸aを挟んで対向する位置に配置されており、かつ、第2軸aに関して線対称な形状である。また、第2接続部26Bの各々は、第1軸aに関して線対称な形状である。第2接続部26Bは、第1軸aに沿って配置されており、第1軸a上で、第2アクチュエータ25と固定枠27とを接続している。
【0045】
第2アクチュエータ25と第2接続部26Bとは、互いに接続されることにより、可動部60、及び第1アクチュエータ24を囲んでいる。
【0046】
固定枠27は、外形が矩形状の枠状部材であって、第1軸a及び第2軸aのそれぞれに関して線対称な形状である。固定枠27は、第2アクチュエータ25及び第2接続部26Bの外周を囲んでいる。すなわち、固定枠27は、第1アクチュエータ24を囲んで配置されている。また、第2アクチュエータ25は、固定枠27の内側に配置されている。
【0047】
第1アクチュエータ24及び第2アクチュエータ25は、それぞれ圧電素子を備えた圧電アクチュエータである。一対の第1アクチュエータ24は、ミラー部20及び可動枠22に第1軸a周りの回転トルクを作用させることにより、ミラー部20を有する可動部60を第1軸a周りに揺動させる。一対の第2アクチュエータ25は、ミラー部20、可動枠22、及び第1アクチュエータ24に第2軸a周りの回転トルクを作用させることにより、ミラー部20を第2軸a周りに揺動させる。
【0048】
図4に示すように、支持部21は、揺動軸21Aと、一対の連結部21Bとで構成されている。揺動軸21Aは、第2軸aに沿って延伸した、いわゆるトーションバーである。揺動軸21Aは、一端がミラー部20に接続されており、他端が連結部21Bに接続されている。
【0049】
一対の連結部21Bは、第2軸aを挟んで対向する位置に配置されており、かつ、第2軸aに関して線対称な形状である。連結部21Bは、一端が揺動軸21Aに接続されており、他端が可動枠22に接続されている。連結部21Bは、折り返し構造を有している。連結部21Bは、折り返し構造により弾性を有するため、ミラー部20が第2軸a周りに揺動する際に、揺動軸21Aにかかる内部応力を緩和する。
【0050】
支持部23は、揺動軸23Aと、一対の連結部23Bとで構成されている。揺動軸23Aは、第1軸aに沿って延伸した、いわゆるトーションバーである。揺動軸23Aは、一端が可動枠22に接続されており、他端が連結部23Bに接続されている。
【0051】
一対の連結部23Bは、第1軸aを挟んで対向する位置に配置されており、かつ、第1軸aに関して線対称な形状である。連結部23Bは、一端が揺動軸23Aに接続されており、他端が第1アクチュエータ24に接続されている。連結部23Bは、折り返し構造を有している。連結部23Bは、折り返し構造により弾性を有するため、ミラー部20が第1軸a周りに揺動する際に、揺動軸23Aにかかる内部応力を緩和する。
【0052】
また、ミラー部20には、反射面20Aの外側に、反射面20Aの外周に沿って複数のスリット20B,20Cが形成されている。複数のスリット20B,20Cは、第1軸a及び第2軸aのそれぞれに関して線対称となる位置に配置されている。スリット20Bは、ミラー部20が揺動することにより反射面20Aに生じる歪を抑制する作用を有する。
【0053】
図3及び図4では、第1アクチュエータ24及び第2アクチュエータ25に駆動信号を与えるための配線及び電極パッドについては図示を省略している。電極パッドは、固定枠27上に複数設けられる。
【0054】
図5に示すように、MMD2は、例えばSOI(Silicon On Insulator)基板30をエッチング処理することにより形成されている。SOI基板30は、単結晶シリコンからなる第1シリコン活性層31の上に、酸化シリコン層32が設けられ、酸化シリコン層32の上に単結晶シリコンからなる第2シリコン活性層33が設けられた基板である。
【0055】
ミラー部20、支持部21、可動枠22、支持部23、第1アクチュエータ24、第2アクチュエータ25、第1接続部26A、及び第2接続部26Bは、SOI基板30からエッチング処理により第1シリコン活性層31及び酸化シリコン層32を除去することで残存した第2シリコン活性層33により形成されている。第2シリコン活性層33は、弾性を有する弾性部として機能する。固定枠27は、第1シリコン活性層31、酸化シリコン層32、及び第2シリコン活性層33の3層で形成されている。
【0056】
第1アクチュエータ24は、第2シリコン活性層33上に圧電素子28を有する。圧電素子28は、第2シリコン活性層33上に、下部電極51、圧電膜52、及び上部電極53が順に積層された積層構造を有する。なお、上部電極53上には絶縁膜が設けられるが、図示は省略している。図5には、第2アクチュエータ25の構成は示されていないが、第2アクチュエータ25は、第1アクチュエータ24と同様の構成である。
【0057】
上部電極53及び下部電極51は、例えば、金(Au)又は白金(Pt)等で形成されている。圧電膜52は、例えば、圧電材料であるPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)で形成されている。上部電極53及び下部電極51は、配線及び電極パッドを介して、前述の駆動制御部4に電気的に接続されている。
【0058】
上部電極53には、駆動制御部4から駆動電圧が印加される。下部電極51は、配線及び電極パッドを介して駆動制御部4に接続され、基準電位(例えば、グランド電位)が付与されている。
【0059】
圧電膜52は、分極方向に正又は負の電圧が印加されると、印加電圧に比例した変形(例えば、伸縮)が生じる。すなわち、圧電膜52は、いわゆる逆圧電効果を発揮する。圧電膜52は、駆動制御部4から上部電極53に駆動電圧が印加されることにより逆圧電効果を発揮して、第1アクチュエータ24及び第2アクチュエータ25を変位させる。
【0060】
図6は、一対の第1アクチュエータ24の一方の圧電膜52を伸張させ、他方の圧電膜52を収縮させることにより、第1アクチュエータ24に、第1軸a周りの回転トルクを発生させる例を示している。このように、一対の第1アクチュエータ24の一方と他方とが互いに逆方向に変位することにより、ミラー部20を有する可動部60が第1軸aの周りに回動する。
【0061】
また、図6は、一対の第1アクチュエータ24の変位方向と、可動部60の回動方向とが互いに逆方向である逆位相の共振モード(以下、逆位相回動モードという。)で、第1アクチュエータ24を駆動した例である。これに対して、一対の第1アクチュエータ24の変位方向と、可動部60の回動方向とが同じ方向である同位相の共振モードを、同位相回動モードという。本実施形態では、逆位相回動モードで第1アクチュエータ24を駆動する。逆位相回動モードでは、可動部60が第1軸a周りに揺動する際に、第1アクチュエータ24の少なくとも一部が、第1軸a周りに可動部60と逆位相で揺動する。
【0062】
ミラー部20の第1軸a周りの振れ角θmは、駆動制御部4が第1アクチュエータ24に与える駆動信号(以下、第1駆動信号という。)により制御される。第1駆動信号は、例えば正弦波の交流電圧である。第1駆動信号は、一対の第1アクチュエータ24の一方に印加される駆動電圧波形V1A(t)と、他方に印加される駆動電圧波形V1B(t)とを含む。駆動電圧波形V1A(t)と駆動電圧波形V1B(t)は、互いに逆位相(すなわち位相差180°)である。
【0063】
なお、ミラー部20の第1軸a周りの振れ角θmは、反射面20Aの法線Nが、YZ平面においてZ方向に対して傾斜する角度に対応する。以下、振れ角θmを、回動角度θmともいう。図6に示すθacは、第1アクチュエータ24の回動角度を示している。回動角度θacは、第1アクチュエータ24の表面に対する法線が、YZ平面においてZ方向に対して傾斜する角度に対応する。以下、可動部60の回動角度θmに対する第1アクチュエータ24の回動角度θacの比を、角度比Rという。すなわち、角度比Rは、R=θac/θmと表される。
【0064】
第2アクチュエータ25は、第1アクチュエータ24と同様に、逆位相の共振モードで駆動される。ミラー部20の第2軸a周りの振れ角は、駆動制御部4が第2アクチュエータ25に与える駆動信号(以下、第2駆動信号という。)により制御される。第2駆動信号は、例えば正弦波の交流電圧である。第2駆動信号は、一対の第2アクチュエータ25の一方に印加される駆動電圧波形V2A(t)と、他方に印加される駆動電圧波形V2B(t)とを含む。駆動電圧波形V2A(t)と駆動電圧波形V2B(t)は、互いに逆位相(すなわち位相差180°)である。
【0065】
図7は、第1駆動信号及び第2駆動信号の一例を示す。図7(A)は、第1駆動信号に含まれる駆動電圧波形V1A(t)及びV1B(t)を示す。図7(B)は、第2駆動信号に含まれる駆動電圧波形V2A(t)及びV2B(t)を示す。
【0066】
駆動電圧波形V1A(t)及びV1B(t)は、それぞれ次のように表される。
1A(t)=Voff1+Vsin(2πfd1t)
1B(t)=Voff1+Vsin(2πfd1t+α)
【0067】
ここで、Vは振幅電圧である。Voff1はバイアス電圧である。fd1は駆動周波数(以下、第1駆動周波数という。)である。tは時間である。αは、駆動電圧波形V1A(t)及びV1B(t)の位相差である。本実施形態では、例えば、α=180°とする。
【0068】
駆動電圧波形V1A(t)及びV1B(t)が一対の第1アクチュエータ24に印加されることにより、ミラー部20は、第1駆動周波数fd1で第1軸a周りに揺動する。
【0069】
駆動電圧波形V2A(t)及びV2B(t)は、それぞれ次のように表される。
2A(t)=Voff2+Vsin(2πfd2t+φ)
2B(t)=Voff2+Vsin(2πfd2t+β+φ)
【0070】
ここで、Vは振幅電圧である。Voff2はバイアス電圧である。fd2は駆動周波数(以下、第2駆動周波数という。)である。tは時間である。βは、駆動電圧波形V2A(t)及びV2B(t)の位相差である。本実施形態では、例えば、β=180°とする。また、φは、駆動電圧波形V1A(t)及びV1B(t)と、駆動電圧波形V2A(t)及びV2B(t)との位相差である。また、本実施形態では、例えば、Voff1=Voff2=0Vとする。
【0071】
駆動電圧波形V2A(t)及びV2B(t)が一対の第2アクチュエータ25に印加されることにより、ミラー部20は、第2駆動周波数fd2で第2軸a周りに揺動する。
【0072】
第1駆動周波数fd1は、ミラー部20の第1軸a周りの共振周波数に一致するように設定される。第2駆動周波数fd2は、ミラー部20の第2軸a周りの共振周波数に一致するように設定される。本実施形態では、fd1<fd2とする。すなわち、ミラー部20は、第1軸a周りの揺動周波数が、第2軸a周りの揺動周波数よりも低い。
【0073】
以上のように構成されたMMD2において、ミラー部20を第1軸a周りに揺動させる際に、逆位相回動モードで第1アクチュエータ24を駆動するほうが、同位相回動モードで第1アクチュエータ24を駆動するよりも、気体中においてミラー部20の振れ角θmを大きくすることが可能であることを見出した。
【0074】
図8は、同位相回動モードと逆位相回動モードとの差異を説明する。図8(A)は、同位相回動モードを示す。図8(B)は、逆位相回動モードを示す。大気中で可動部60が回動すると、可動部60の端部が周囲の気体をかき分けることにより、気流が発生する。この気流は、渦の発生に起因するものであり、可動部60の外側に存在する第1アクチュエータ24に向かう。
【0075】
図8(A)に示すように、同位相回動モードでは、第1アクチュエータ24は、気流に向かうように回動するので、気流により回動が阻害される。すなわち、同位相回動モードでは、第1アクチュエータ24の回動を阻害する気流による散逸エネルギーが上昇し、Q値が低下する。Q値とは、共振の鋭さを表す値であり、1周期あたりのエネルギー損失に反比例する。このようにQ値が低下すると、ミラー部20の振れ角θmが低下する。
【0076】
図8(B)に示すように、逆位相回動モードでは、第1アクチュエータ24は、気流から遠ざかるように回動するので、気流により回動が阻害されにくい。すなわち、逆位相回動モードでは、第1アクチュエータ24の回動を阻害する気流による散逸エネルギーが低減し、Q値が向上する。このようにQ値が向上すると、第1アクチュエータ24の面積が小さく、駆動トルクが小さい小型のMMD2であっても、ミラー部20の振れ角θmを大きくすることが可能となる。
【0077】
なお、気流による影響は、ミラー部20を第2軸a周りに揺動させる場合よりも、ミラー部20を第1軸a周りに揺動させる場合のほうが大きい。これは、第2アクチュエータ25よりも第1アクチュエータ24のほうが可動部60に近く、可動部60で発生した気流の影響を受けやすいためである。
【0078】
また、本出願人は、逆位相回動モードにおいて、上述の角度比Rを0<R<1.00の範囲、好ましくは0.12<R<0.80の範囲とすることによりQ値が向上することを、シミュレーションにより見出した。以下、上記構成のMMD2に基づくシミュレーションを説明する。
【0079】
[振動解析シミュレーション]
図9及び図10は、MMD2の各構成要素の幅及び長さ等に関するパラメータを示す。図10は、シミュレーションに用いたパラメータの設定値を示す。本シミュレーションでは、第2アクチュエータ25を駆動せず、第1アクチュエータ24のみを駆動する。すなわち、ミラー部20を第1軸a周りにのみ揺動させる。
【0080】
また、本シミュレーションでは、ミラー部20の直径を1.5mm、SOI基板30の厚みを530μm、第2シリコン活性層33の厚みを130μmとしている。
【0081】
本出願人は、図9に示すパラメータのうちのWb1,Δ1,Lm1,Wac3,Wb3,及びΔ8と、第1駆動周波数fd1とを変数として、有限要素法による共振モード振動解析シミュレーションにより、θm=±17°における角度比Rを算出した。なお、角度比Rの正負は、逆位相回動モードの場合に正、同位相回動モードの場合に負となるように定義している。また、本出願人は、大気中におけるQ値を、半値幅法によって算出した。
【0082】
図12は、シミュレーション結果を示す。本出願人は、図12に示すように、前述の変数の値が異なる9個のモデルを作成し、各モデルについて角度比R及びQ値を算出した。モデル番号1~8では、第1アクチュエータ24の駆動モードを逆位相回動モードとしている。モデル番号9では、第1アクチュエータ24の駆動モードを同位相回動モードとしている。
【0083】
図13は、シミュレーションにより算出された角度比RとQ値との関係を表すグラフである。図13によれば、角度比Rが0.4~0.6の付近でQ値が極大となることがわかる。ここで、R=0付近のQ値(約430)は、第1アクチュエータ24の変位が0(すなわちθm=0)である場合である。この場合のQ値は、アクチュエータが変位しない圧電駆動方式以外の他方式(電磁駆動方式、静電駆動方式など)で、同形状のミラー部を同一周波数帯で揺動させた場合におけるQ値(以下、Qmと表記する。)と等しいと推測される。
【0084】
したがって、図13によれば、逆位相回動モードにおいて、Q>Qmとなるように、角度比Rを0<R<1.00の範囲とすることにより、上記他方式と比較して優位性が得られる。さらに、上記他方式に対して一定以上の優位性を得るために、Qmの1.2倍を基準とし、Q>1.2Qmとなるように、角度比Rを0.12<R<0.80の範囲とすることが好ましい。
【0085】
このように、逆位相回動モードで第1アクチュエータ24を駆動することにより、駆動トルクを増大させることを目的として第1アクチュエータ24の面積を過度に大きくすることなく、Q値を向上させることができる。これにより、ミラー部20の振れ角θmを大きくすることができる。
【0086】
[比較例]
次に、比較例として、上記実施形態に係るMMD2とは各構成要素の形状等が異なるMMD2Aを用いたシミュレーションについて説明する。
【0087】
図14は、比較例に係るMMD2Aの構成を示す。図14において、上記実施形態に係るMMD2と同一の機能を奏する構成要素には同一の符号を付している。なお、MMD2Aでは、第1接続部26A及び第2接続部26Bに代えて、接続部26が設けられている。接続部26は、第2軸a上に設けられており、第1アクチュエータ24を第2アクチュエータ25に接続するとともに、第2アクチュエータ25を固定枠27に接続している。
【0088】
図15図17は、MMD2Aの各構成要素の幅及び長さ等に関するパラメータを示す。図18は、シミュレーションに用いたパラメータの設定値を示す。本シミュレーションでは、第2アクチュエータ25を駆動せず、第1アクチュエータ24のみを駆動する。すなわち、ミラー部20を第1軸a周りにのみ揺動させる。
【0089】
図19に示すように、比較例に係るMMD2Aでは、ミラー部20を有する可動部60の回動に対し、第1アクチュエータ24の曲げ運動が同位相で生じる。以下、この駆動モードを、同位相ばたつきモードという。同位相ばたつきモードでは、上述の同位相回動モードと同様に、第1アクチュエータ24は、気流に向かうように変位するので、気流により曲げ運動が阻害される。すなわち、同位相ばたつきモードでは、第1アクチュエータ24の曲げ運動を阻害する気流による散逸エネルギーが上昇し、Q値が低下する。
【0090】
比較例において、同位相ばたつきモードでシミュレーションを行った結果、大気中におけるQ値は「144」となった。すなわち、比較例に係る同位相ばたつきモードは、上記実施形態に係る逆位相回動モードに比べてQ値が低く、他方式に対して優位性が得られない。
【0091】
なお、上記実施形態では、ミラー部を第1軸及び第2軸の周りに揺動させることを可能とする圧電型2軸駆動方式のマイクロミラーデバイスを用いているが、ミラー部を第1軸の周りにのみ揺動させることを可能とする圧電型1軸駆動方式のマイクロミラーデバイスを用いてもよい。
【0092】
また、上記実施形態において、駆動制御部4のハードウェア構成は種々の変形が可能である。駆動制御部4の処理部は、1つのプロセッサで構成されてもよいし、同種または異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせで構成されてもよい。プロセッサには、CPU、プログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、専用電気回路等が含まれる。CPUは、周知のとおりソフトウエア(プログラム)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサである。PLDは、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の、製造後に回路構成を変更可能なプロセッサである。専用電気回路は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである。
【0093】
本明細書に記載された全ての文献、特許出願および技術規格は、個々の文献、特許出願および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
【符号の説明】
【0094】
3 光源
4 駆動制御部
5 被走査面
10 光走査装置
20 ミラー部
20A 反射面
20B,20C スリット
21,23 支持部
21A 揺動軸
21B 連結部
22 可動枠
23A 揺動軸
23B 連結部
24 第1アクチュエータ
25 第2アクチュエータ
26 接続部
26A 第1接続部
26B 第2接続部
27 固定枠
28 圧電素子
30 SOI基板
31 シリコン活性層
32 酸化シリコン層
33 シリコン活性層
40 CPU
41 ROM
42 RAM
43 光源ドライバ
44 ドライバ
51 下部電極
52 圧電膜
53 上部電極
60 可動部
θac 回動角度
θm 回動角度
L 光ビーム
N 法線
R 角度比
第1軸
第2軸
d1 第1駆動周波数
d2 第2駆動周波数
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19