(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-27
(45)【発行日】2024-10-07
(54)【発明の名称】機械学習を使用した基板プロファイル特性の決定
(51)【国際特許分類】
H01L 21/02 20060101AFI20240930BHJP
G06N 20/00 20190101ALI20240930BHJP
H01L 21/66 20060101ALN20240930BHJP
【FI】
H01L21/02 Z
G06N20/00
H01L21/66 Z
(21)【出願番号】P 2022572399
(86)(22)【出願日】2021-07-21
(86)【国際出願番号】 US2021042646
(87)【国際公開番号】W WO2022020524
(87)【国際公開日】2022-01-27
【審査請求日】2023-01-20
(32)【優先日】2020-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ウメサラ, ウペンドラ
(72)【発明者】
【氏名】エリクソン, ブレイク
(72)【発明者】
【氏名】クマール, プラシャンス
(72)【発明者】
【氏名】カットニー, マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ティンデル, スティーヴン トレイ
(72)【発明者】
【氏名】シュ, ツァオツァオ
【審査官】佐藤 靖史
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-524821(JP,A)
【文献】特表2009-534854(JP,A)
【文献】特表2020-517093(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/02
G06N 20/00
H01L 21/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
製造システムにおいて処理されている現在の基板の計測測定値を予測するために、機械学習モデルをトレーニングするための方法であって、
前記機械学習モデルのためのトレーニングデータを生成することであって、
前記製造システムにおいて以前に処理された先の基板の一部に関連した履歴スペクトルデータ
及び履歴非スペクトルデー
タを含む第1のトレーニング入力
であって、前記履歴非スペクトルデータが渦電流データ又はキャパシタンスデータの少なくとも一方を含む、第1のトレーニング入力を生成すること、及び
前記第1のトレーニング入力に対する第1のターゲット出力を生成することであって、前記第1のターゲット出力は、前記製造システムにおいて以前に処理された前記先の基板に関連した履歴計測測定値を含む、第1のターゲット出力を生成すること
を含む、前記機械学習モデルのためのトレーニングデータを生成することと、
(i)前記第1のトレーニング入力を含むトレーニング入力のセット、及び(ii)前記第1のターゲット出力を含むターゲット出力のセットで前記機械学習モデルをトレーニングするために、前記トレーニングデータを提供することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1のトレーニング入力を生成することは、
前記製造システムの基板測定サブシステムから、前記先の基板の前記一部についての第1のセットの測定値を受信することであって、前記第1のセットの測定値は、前記先の基板の前記一部についての前記履歴スペクトルデータ
及び前記履歴非スペクトルデー
タを含み、前記第1のトレーニング入力は、前記先の基板の前記一部についての受信された前記第1のセットの測定値に基づいて生成される、第1のセットの測定値を受信すること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のターゲット出力を生成することは、
前記製造システムに通信可能に連結された計測システムから、前記製造システムにおいて以前に処理された前記先の基板に関連した前記履歴計測測定値を受信すること
を含み、前記第1のターゲット出力は、受信された前記履歴計測測定値に基づいて生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のターゲット出力を生成することは、
前記製造システムのクライアントデバイスから、前記製造システムにおいて以前に処理された前記先の基板に関連した前記履歴計測測定値を受信すること
を含み、前記第1のターゲット出力は、受信された前記履歴計測測定値に基づいて生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記履歴スペクトルデータ
及び前記履歴非スペクトルデー
タに関連した前記先の基板の前記一部を示す履歴位置データを含む、第2のトレーニング入力を生成すること
を更に含み、前記トレーニング入力のセットは、前記第2のトレーニング入力を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のトレーニング入力を生成することは、
基板測定サブシステムから、前記先の基板の前記一部
についての第1のセットの測定値を受信すること
を含み、前記第1のセットの測定値は、前記先の基板の前記一部についての前記履歴スペクトルデータ又は前記履歴非スペクトルデータのうち
の少なくとも1つと、前記履歴スペクトルデータ又は前記履歴非スペクトルデータのうちの前記少なくとも1つに関連した前記先の基板の前記一部
の座標を含む前記履歴位置データとを含み、前記第1のトレーニング入力
及び前記第2のトレーニング入力は、前記先の基板の前記一部についての受信された前記第1のセットの測定値に基づいて生成される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記トレーニング入力のセットの各トレーニング入力は、前記ターゲット出力のセットのターゲット出力にマッピングされる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の方法によりトレーニングされた機械学習モデルを記憶するためのメモリと、
前記メモリに連結された処理デバイスと
を備え、前記処理デバイスは、
前記トレーニングされた機械学習モデルへの入力として、製造システムにおいて処理されている現在の基板に関連したスペクトルデータ
及び非スペクトルデー
タを提供することと、
前記トレーニングされた機械学習モデルから1つ又は複数の出力を取得することと、
前記1つ又は複数の出力から、前記製造システムにおいて処理されている前記現在の基板についての計測測定値を抽出することと
を実行する、装置。
【請求項9】
前記処理デバイスは、
前記製造システムの基板測定サブシステムから、前記製造システムにおいて処理されている現在の基板の一部についての測定値のセットを受信すること
を更に実行し、前記測定値のセットは、前記スペクトルデータ又は前記非スペクトルデータのうち
の1つ又は複数を含む、請求項
8に記載の装置。
【請求項10】
前記処理デバイスは、
前記製造システムにおいて処理されている前記現在の基板に関連した前記スペクトルデータ又は前記非スペクトルデータのうち
の1つ又は複数と共に、前記トレーニングされた機械学習モデルへの入力として、前記スペクトルデータ又は前記非スペクトルデータのうちの前記1つ又は複数に関連した前記基板の一部を示す位置データを提供すること
を更に実行する、請求項
9に記載の装置。
【請求項11】
前記処理デバイスは、
前記製造システムの基板測定サブシステムから、前記製造システムにおいて処理されている現在の基板の一部についての測定値のセットを受信すること
を更に実行し、前記測定値のセットは、前記スペクトルデータ又は前記非スペクトルデータのうち
の1つ又は複数と、前記スペクトルデータ又は前記非スペクトルデータのうちの前記1つ又は複数に関連した前記現在の基板の前記一部を示す前記位置データとを含む、請求項
10に記載の装置。
【請求項12】
前記処理デバイスは、
前記製造システムのクライアントデバイスを介して、前記製造システムにおいて処理されている前記現在の基板についての前記計測測定値を、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して前記製造システムのユーザに提供させること
を更に実行する、請求項
8に記載の装置。
【請求項13】
前記トレーニングされた機械学習モデルは、入力及び出力を含む入力-出力マッピングを用いてトレーニングされ、前記入力は、前記製造システムにおいて以前に処理された先の基板の表面に関連した
前記履歴スペクトルデータ
及び前記履歴非スペクトルデー
タに基づいており、前記出力は、前記製造システムにおいて以前に処理された前記先の基板に関連した履歴計測測定値を識別する、請求項
8に記載の装置。
【請求項14】
処理デバイスによって実行されると、前記処理デバイスに、
製造システムにおいて処理されている現在の基板に関連した入力スペクトルデータ
及び入力非スペクトルデー
タを受信することと、
請求項1から7のいずれか一項に記載の方法によりトレーニングされた機械学習モデルを使用して、前記現在の基板に関連した前記入力スペクトルデータ
及び前記入力非スペクトルデー
タを処理することと、
前記トレーニングされた機械学習モデルを使用して、前記現在の基板に関連した前記入力スペクトルデータ
及び前記入力非スペクトルデー
タの前記処理に基づいて、前記製造システムにおいて処理されている前記現在の基板についての計測測定値を示す1つ又は複数の出力を取得することと
を実行させる命令を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
前記入力スペクトルデータ又は前記入力非スペクトルデータのうちの
少なくとも一方は、前記製造システムの基板測定システムから受信される、請求項
14に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記処理デバイスは、
前記製造システムにおいて処理されている前記現在の基板の位置を示す入力位置データを受信すること
を更に実行し、前記入力位置データは、前記トレーニングされた機械学習モデルを使用して、前記入力スペクトルデータ又は前記入力非スペクトルデータのうち
の1つ又は複
数と共に処理される、請求項
14に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
前記処理デバイスは、
前記製造システムのクライアントデバイスを介して、前記製造システムにおいて処理されている前記現在の基板のための前記計測測定値を、グラフィカルユーザインタ
ーフェース(GUI)を介して前記製造システムのユーザに提供させること
を更に実行する、請求項
14に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示の実施形態は、概して、製造システムに関し、より詳細には、基板のプロファイル特性を決定することに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 基板プロファイル特性は、製造システムでの処理中又は処理後に基板を評価するために使用することができる測定基準である。典型的には、基板プロファイル特性は、製造システムで使用される製造ツールとは別の計測システムを使用して測定される。基板プロファイル特性を測定するために、製造ツールから基板が取り外され、計測システムで測定される。基板についての測定値が計測システムで取得された後に、基板は、更なる処理のために製造ツールに戻される。計測システムで基板を測定するために製造ツールから基板を取り外すことは、全体的なプロセス効率の低下をもたらすコストのかかる工程である。製造ツールから基板を取り外すコストのために、製造システムにおいて処理される基板はほとんど測定されず、その結果、製造システムにおいて処理されるすべての基板のサンプリング速度が低下する。これらの少数の基板に対して生成される測定値は、測定されない製造ツールにおいて処理される他の基板についてプロセス決定を行うために使用される。いくつかの基板に対して生成される測定値に基づいて行われるプロセス決定は、基板の欠陥、及び、場合によっては、製造システムにおける機器の損傷を引き起こす可能性がある。
【発明の概要】
【0003】
[0003] 説明した実施形態のいくつかは、製造システムにおいて処理されている現在の基板の計測測定値(metrology measurement)を予測するために、機械学習モデルをトレーニングするための方法の範囲に及ぶ。本方法は、機械学習モデルのためのトレーニングデータを生成することを含む。トレーニングデータを生成することは、製造システムにおいて以前に処理された先の基板(prior substrate)の表面に関連した履歴スペクトルデータ及び/又は履歴非スペクトルデータを含む第1のトレーニング入力を生成することを含む。トレーニングデータを生成することは、第1のトレーニング入力に対する第1のターゲット出力を生成することを更に含み、第1のターゲット出力は、製造システムにおいて以前に処理された先の基板に関連した履歴計測測定値を含む。本方法は、(i)第1のトレーニング入力を含むトレーニング入力のセット、及び(ii)第1のターゲット出力を含むターゲット出力のセットで、機械学習モデルをトレーニングするためにデータを提供することを更に含む。
【0004】
[0004] いくつかの実施形態では、装置は、トレーニングされた機械学習モデルを記憶するためのメモリと、メモリに連結された処理デバイスとを含む。処理デバイスは、トレーニングされた機械学習モデルへの入力として、製造システムにおいて処理されている現在の基板に関連したスペクトルデータ及び/又は非スペクトルデータを提供することを実行する。処理デバイスは、トレーニングされた機械学習モデルから1つ又は複数の出力を取得することを更に実行する。処理デバイスは、1つ又は複数の出力から、製造システムにおいて処理されている現在の基板についての計測測定値を抽出することを更に実行する。
【0005】
[0005] いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、処理デバイスによって実行されると、処理デバイスに、製造システムにおいて処理される現在の基板に関連する入力スペクトルデータ及び/又は入力非スペクトルデータを受信させる命令を含む。処理デバイスは、トレーニングされた機械学習モデルを使用して、現在の基板に関連した入力スペクトルデータ及び/又は入力非スペクトルデータを処理することを更に実行する。処理デバイスは、トレーニングされた機械学習モデルを使用して、現在の基板に関連した入力スペクトルデータ及び/又は入力非スペクトルデータの処理に基づいて、製造システムにおいて処理されている現在の基板についての計測測定値を示す1つ又は複数の出力を取得することを更に実行する。
【0006】
[0006] 本開示は、添付図面において、限定ではなく例として示されており、類似の参照符号は類似の要素を示している。本開示における「ある(an)」又は「1つの(one)」実施形態に対する異なる言及は、必ずしも同じ実施形態に対するものではなく、そのような言及は、少なくとも1つを意味することに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】[0007] 本開示の態様による例示的なコンピュータシステムアーキテクチャを示す。
【
図2】[0008] 本開示の態様による、機械学習モデルをトレーニングするための方法のフローチャートである。
【
図3】[0009] 本開示の態様による、例示的な製造システムの上面概略図である。
【
図4】[0010]
図4は、本開示の態様による、基板測定サブシステムの断面概略側面図である。
【
図5】[0011] 本開示の態様による、基板について収集されたスペクトルデータを示す。
【
図6】[0012] 本開示の態様による、機械学習モデルを使用して基板のプロファイルについての計測値を推定するための方法のフローチャートである。
【
図7A】[0013] 本開示の一態様による、基板のプロファイルについての推定計測値の指標を提供するための例示的なGUIを示す。
【
図7B】本開示の一態様による、基板のプロファイルについての推定計測値の指標を提供するための例示的なGUIを示す。
【
図7C】本開示の一態様による、基板のプロファイルについての推定計測値の指標を提供するための例示的なGUIを示す。
【
図8】[0014] 本開示の1つ又は複数の態様に従って動作する例示的なコンピュータシステムのブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[0015] 基板プロファイルの特性(例えば、3次元(3D)構造を含む表面、非3D構造を含む表面など)は、最終的な、処理された基板の全体的な性能及び/又は製造システムにおける基板の全体的な生産歩留まりにとって重要である。いくつかの例では、基板プロファイルの特性は、製造システムにおける基板プロセスの間又は後に、基板に関する計測測定値の生成によってモニタされうる。計測測定値は、エッチング速度(即ち、基板の表面上に堆積された特定の材料が処理チャンバ内でエッチングされる速度)、エッチング速度の均一性(即ち、基板の表面の2つ以上の部分におけるエッチング速度の変動)、限界寸法(即ち、線、列、開口部、空間などの基板の要素の寸法を測定するための測定単位)、限界寸法の均一性(即ち、基板の表面にわたる限界寸法の変動)、エッジ間の配置誤差(edge to edge placement error(EPE))(即ち、基板の表面上に含まれる意図された特徴と結果として生じる特徴との間の差)などを含むことができる。
【0009】
[0016] 本明細書に記載の実施態様は、製造システムにおいて処理されている現在の基板の計測測定値を予測するために、機械学習モデルをトレーニングし使用するための方法及びシステムを提供する。機械学習モデルは、製造システムにおいて処理された先の基板の様々な部分に対して収集された履歴スペクトルデータを使用してトレーニングされうる。スペクトルデータは、エネルギーの検出波の所与の波長ごとのエネルギーの検出波の強度(即ち、エネルギー量の強度)に対応しうる。いくつかの実施形態では、スペクトルデータは、測定システム内に含まれる基板測定サブシステムで生成されうる。他の実施形態又は類似の実施形態では、スペクトルデータは、処理チャンバなどの製造システムの別の部分で生成されうる。履歴スペクトルデータは、機械学習モデルについてのトレーニング入力として提供されうる。また、機械学習は、先の基板の種々の部分について収集された履歴非スペクトルデータを使用してトレーニングされうる。例えば、基板について、渦電流データ、キャパシタンスデータ等が生成され、機械学習モデルについてのトレーニング入力として提供されうる。
【0010】
[0017] いくつかの実施形態では、機械学習モデルは、履歴スペクトルデータに関連した先の基板の一部を示す履歴スペクトルデータを使用して更にトレーニングされうる。位置データは、基板の一部についてのスペクトルデータが測定されたときに(即ち、基板測定サブシステム又は処理チャンバにおいて)、基板の位置及び/又は配向を指しうる。いくつかの実施形態では、履歴位置データはまた、機械学習モデルについてのトレーニング入力として提供されうる。
【0011】
[0018] 機械学習モデルは、製造システムにおいて処理された先の基板について収集された履歴計測測定値を使用して、更にトレーニングされうる。いくつかの実施形態では、履歴計測測定値は、製造システムと分離した計測測定システム(外部計測測定システムと称される)から受信することができる。他の実施形態又は類似の実施形態では、履歴計測測定値は、製造システムのクライアントデバイスから受信することができる。履歴計測測定値は、製造システムにおいて処理された基板ごとに生成されうる。履歴計測測定値は、機械学習モデルについてのターゲット出力として提供されうる。
【0012】
[0019] 機械学習モデルは、一旦トレーニングされると、製造システムにおいて処理されている現在の基板の計測測定値を予測するために使用されうる。製造システムでの基板プロセス中又は後に、現在の基板について(即ち、基板測定サブシステム又は処理チャンバで)、スペクトルデータが生成されうる。スペクトルデータは、入力としてトレーニングされた機械学習モデルに提供されうる。いくつかの実施形態では、現在の基板について、位置データもまた生成されうる。この位置データはスペクトルデータに関連付けられる。そのような実施形態では、位置データは、別の入力としてスペクトルデータを用いて、トレーニングされた機械学習モデルに提供されうる。トレーニングされた機械学習モデルは、製造システムにおいて処理された先の基板についての計測測定値と、製造システムにおいて処理されている現在の基板が先の基板の計測測定値と関連付けられているという信頼度(level of confidence)とを含む1つ又は複数の出力を生成することができる。製造システムにおいて処理されている現在の基板についての計測測定値が、1つ又は複数の出力から抽出されうる。いくつかの実施形態では、現在の基板についての計測測定値は、製造システムのクライアントデバイスに表示されるグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して製造システムのユーザに提供することができる。
【0013】
[0020] 本開示の態様は、製造システムにおいて処理されている基板についての計測測定値を予測するために機械学習モデルをトレーニングし使用するためのシステム及び方法を提供することによって、従来の技術の前述の欠点に対処する。製造システムの種々の部分(即ち、基板測定サブシステム、処理チャンバ等)において、基板ごとにスペクトルデータ及び/又は非スペクトルデータが生成され、基板が製造システム内に留まっている間に、基板についての計測測定値を決定するためにトレーニングされた機械学習モデルに、これらのデータが提供されうる。基板が製造システム内に留まっている間に基板についての計測測定値を決定することによって、基板プロセス中に基板が製造システムから取り外されず、それによって、システム全体のスループットが向上する。更に、製造システムにおいて処理されている基板ごとにスペクトルデータ及び/又はスペクトルが生成できるので、基板ごとに計測測定値を生成することができ、その結果、製造システムにおいて処理されるすべての基板のサンプリング速度が高まる。基板についてのプロセス修正は、別の基板についての計測測定値に基づくのではなく、基板についての計測測定値に基づいて製造システムで行われうる。したがって、プロセス修正が結果的に基板をうまく処理する可能性を高める。その結果、製造システム内で発生する多くの欠陥が減少し、それによってシステム全体の効率が向上する。加えて、基板についての予想される計測測定値からの偏差を検出することができ、検出された偏差に基づいて、エラープロトコル(例えば、製造システムのオペレータにエラーメッセージを送信すること、製造システムでの動作を停止することなど)を開始することができ、これにより、基板及び/又は製造システムへの不要な損傷が防止される。
【0014】
[0021]
図1は、本開示の態様による、例示的なコンピュータシステムアーキテクチャ100を示す。いくつかの実施形態では、コンピュータシステムアーキテクチャ100は、
図3の製造システム300などの、基板を処理するための製造システムの一部として含まれうる。コンピュータシステムアーキテクチャ100は、クライアントデバイス120、製造機器124、計測機器128、予測サーバ112(例えば、予測データを生成するため、モデル適応を提供するため、知識ベースを使用するためなど)、及びデータストア140を含む。予測サーバ112は、予測システム110の一部でありうる。予測システム110は、サーバマシン170及び180を更に含みうる。製造機器124は、製造システムにおいて処理されている基板についてのデータを捕捉するように構成されたセンサ125を含みうる。いくつかの実施形態では、製造機器124及びセンサ126は、センササーバ(例えば、製造設備におけるフィールドサービスサーバ(FSS))及びセンサ識別子リーダ(例えば、センサシステムのための前方開口型統一ポッド(FOUP)無線周波数識別(RFID)リーダ)を含むセンサシステムの一部でありうる。いくつかの実施形態では、計測機器128は、計測サーバ(例えば、計測データベース、計測フォルダなど)及び計測識別子リーダ(例えば、計測システムのためのFOUP RFIDリーダ)を含む計測システムの一部でありうる。
【0015】
[0022] 製造機器124は、レシピに従って又はある期間にわたって連続稼働を実行して(or performing runs over a period of time)製品を生産しうる。製造機器124は、基板測定サブシステム内に埋め込まれた基板のためのスペクトルデータ及び/又は位置データを生成するように構成された1つ又は複数のセンサ126を含む基板測定サブシステムを含みうる。スペクトルデータ(本明細書でスペクトル感知構成要素と称される)を生成するように構成されたセンサ126は、反射率測定センサ、エリプソメトリセンサ、熱スペクトルセンサ、容量性センサなどを含みうる。いくつかの実施形態では、スペクトル感知構成要素は、基板測定サブシステム又は製造システムの別の部分内に含まれうる。1つ又は複数のセンサ126(例えば、渦電流センサなど)はまた、基板についての非スペクトルデータを生成するように構成されうる。製造機器124及び基板測定サブシステムに関する更なる詳細が、
図3及び
図4に関して提供される。
【0016】
[0023] いくつかの実施形態では、センサ126は、製造機器124に関連したセンサデータを提供しうる。センサデータは、温度(例えば、ヒータ温度)、間隔(SP)、圧力、高周波無線周波数(HFRF)、静電チャックの電圧(ESC)、電流、流れ、電力、電圧などのうちの1つ又は複数の値を含みうる。センサデータは、製造機器124の設定又は構成要素(例えば、サイズ、タイプなど)といったハードウェアパラメータ、又は製造機器124のプロセスパラメータなどの製造パラメータに関連付けられうるか、又はこれらを示しうる。センサデータは、製造機器124が製造プロセスを実行している間に提供されうる(例えば、製品を処理する際の機器読み取り値)。センサデータ142は、基板ごとに異なりうる。
【0017】
[0024] 計測機器128は、製造機器124によって処理された基板(例えば、ウエハなど)に関連した計測データを提供しうる。計測データは、膜特性データ(例えば、ウエハ空間膜特性)、寸法(例えば、厚さ、高さなど)、誘電率、ドーパント濃度、密度、欠陥などの1つ又は複数の値を含みうる。いくつかの実施形態では、計測データは、1つ又は複数の表面プロファイル特性データ(例えば、エッチング速度、エッチング速度均一性、基板の表面上に含まれる1つ又は複数のフィーチャの限界寸法、基板の表面にわたった限界寸法均一性、エッジ配置誤差など)の値を更に含みうる。計測データは、完成品であっても又は半完成品であってもよい。計測データは、基板ごとに異なりうる。
【0018】
[0025] クライアントデバイス120は、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップ、携帯電話、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ネットブックコンピュータ、ネットワーク接続テレビ(「スマートTV」)、ネットワーク接続メディアプレーヤ(例えば、ブルーレイプレーヤ)、セットトップボックス、オーバーザトップ(OTT)ストリーミングデバイス、オペレータボックスなどのコンピューティングデバイスを含みうる。
【0019】
[0026] いくつかの実施形態では、計測データは、クライアントデバイス120から受信されうる。クライアントデバイス120は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を表示することができ、GUIにより、ユーザは、入力として、製造システムにおいて処理された基板についての計測測定値を提供できるようになる。
【0020】
[0027] データストア140は、メモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ)、ドライブ(例えば、ハードドライブ、フラッシュドライブ)、データベースシステム、又はデータを記憶可能な別のタイプの構成要素若しくはデバイスでありうる。データストア140は、複数のコンピューティングデバイス(例えば、複数のサーバコンピュータ)に及びうる複数の記憶構成要素(例えば、複数のドライブ又は複数のデータベース)を含みうる。データストア140は、スペクトルデータ、非スペクトルデータ、計測データ、及び予測データを記憶しうる。スペクトルデータは、履歴スペクトルデータ(例えば、製造システムにおいて処理された先の基板について生成されたスペクトルデータ)及び/又は電流スペクトル(製造システムにおいて処理されている現在の基板について生成されたスペクトルデータ)を含みうる。現在のスペクトルデータは、予測データが生成されるデータでありうる。本開示の実施形態は、機械学習モデルをトレーニングするためにスペクトルデータを参照するが、本開示の実施形態は、機械学習モデルをトレーニングするために使用される非スペクトルデータも含むことができることに留意されたい。いくつかの実施形態では、計測データは、履歴計測データ(例えば、製造システムにおいて処理された先の基板の計測測定値)を含むことができる。データストア140はまた、製造システムにおいて処理されている基板に関連したコンテキストデータ(例えば、レシピ名、レシピステップ番号、予防保守インジケータ、オペレータなど)を記憶しうる。
【0021】
[0028] いくつかの実施形態では、データストア140は、製造システムのユーザがアクセスできないデータを記憶するように構成されうる。例えば、製造システムにおいて処理されている基板について取得されたスペクトルデータ、非スペクトルデータ、及び/又は位置データは、製造システムのユーザがアクセスできないことがある。いくつかの実施形態では、データストア140に記憶されたすべてのデータが、製造システムのユーザ(例えば、オペレータ)によりアクセス不可能でありうる。他の実施形態又は類似の実施形態では、データストア140に記憶されたデータの一部がユーザによりアクセス不可能であり、データストア140に記憶されたデータの別の部分はユーザによりアクセス可能でありうる。いくつかの実施形態では、データストア140に記憶されたデータの1つ又は複数の部分は、ユーザに知られていない暗号化メカニズムを使用して暗号化されうる(例えば、データは、秘密暗号化キーを使用して暗号化される)。他の実施形態又は類似の実施形態では、データストア140は、複数のデータストアを含みうる。その複数のデータストアでは、ユーザにはアクセスできないデータが1つ又は複数の第1のデータストアに記憶され、ユーザがアクセス可能なデータが1つ又は複数の第2のデータストアに記憶される。
【0022】
[0029] いくつかの実施形態では、予測システム110は、サーバマシン170及びサーバマシン180を含む。サーバマシン170は、機械学習モデル190をトレーニング、検証、及び/又は試験するためのトレーニングデータセット(例えば、データ入力のセット及びターゲット出力のセット)を生成可能なトレーニングセット生成器172を含む。データセット生成器172のいくつかの工程が、
図2に関して以下で詳細に説明される。いくつかの実施形態では、データセット生成器172は、トレーニングデータを、トレーニングセット、検証セット、及び試験セットに分割しうる。いくつかの実施形態では、予測システム110は、トレーニングデータの複数のセットを生成する。例えば、第1のセットのトレーニングデータは、第1のタイプのスペクトルデータ(例えば、反射率測定スペクトルデータ)に対応し、第2のセットのトレーニングデータは、第2のタイプのスペクトルデータ(エリプソメトリスペクトルデータ)に対応しうる。
【0023】
[0030] サーバマシン180は、トレーニングエンジン182、検証エンジン184、選択エンジン185、及び/又は試験エンジン186を含みうる。エンジンは、ハードウェア(例えば、回路、専用ロジック、プログラマブルロジック、マイクロコード、処理デバイスなど)、ソフトウェア(処理デバイス、汎用コンピュータシステム、又は専用マシン上で実行される命令など)、ファームウェア、マイクロコード、又はこれらの組合せを指しうる。トレーニングエンジン182は、機械学習モデル190をトレーニング可能でありうる。機械学習モデル190は、トレーニング入力及び対応するターゲット出力(それぞれのトレーニング入力についての正解)を含むトレーニングデータを使用してトレーニングエンジン182によって作成されるモデルアーチファクトを指しうる。トレーニングエンジン182は、トレーニング入力をターゲット出力(予測される回答)にマッピングするトレーニングデータ内のパターンを見つけ、これらのパターンを捕捉する機械学習モデル190を提供しうる。機械学習モデル190は、サポートベクトルマシン(SVM)、動径基底関数(RBF)、クラスタリング、教師あり機械学習、半教師あり機械学習、教師なし機械学習、k最近傍法アルゴリズム(k-NN)、線形回帰、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク(例えば、人工ニューラルネットワーク)などのうちの1つ又は複数を使用しうる。
【0024】
[0031] 検証エンジン184は、トレーニングセット生成器172からの検証セットの対応する特徴セットを使用して、トレーニングされた機械学習モデル190を検証可能でありうる。検証エンジン184は、検証セットの特徴の対応するセットに基づいて、トレーニングされた機械学習モデル190の各々の精度を決定しうる。検証エンジン184は、閾値精度を満たさない精度を有するトレーニングされた機械学習モデル190を破棄しうる。いくつかの実施形態では、選択エンジン185は、閾値精度を満たす精度を有するトレーニングされた機械学習モデル190を選択可能でありうる。いくつかの実施形態では、選択エンジン185は、トレーニングされた機械学習モデル190の精度が最も高い、トレーニングされた機械学習モデル190を選択可能でありうる。
【0025】
[0032] 試験エンジン186は、データセット生成器172からの試験セットの対応するセットの特徴を使用して、トレーニングされた機械学習モデル190を試験可能でありうる。例えば、トレーニングセットの第1のセットの特徴を使用してトレーニングされた、第1のトレーニングされた機械学習モデル190は、試験セットの第1のセットの特徴を使用して試験されうる。試験エンジン186は、試験セットに基づいて、トレーニングされた機械学習モデルの全ての中で最も高い精度を有するトレーニングされた機械学習モデル190を決定しうる。
【0026】
[0033] 予測サーバ112は、トレーニングされた機械学習モデル190への入力として製造システムにおいて処理されている現在の基板の一部についてのスペクトルデータ及び/又は非スペクトルデータを提供し、1つ又は複数の出力を取得するために入力においてトレーニングされた機械学習モデル190を実行することができる予測構成要素114を含む。
図4に関して以下に詳細に説明するように、いくつかの実施形態では、予測構成要素114はまた、トレーニングされた機械学習モデル190の出力からデータを抽出し、基板の一部についての計測測定値を推定するために信頼データを使用することができる。
【0027】
[0034] 信頼データは、計測値が、現在のスペクトルデータ及び/又はスペクトルデータに関連した基板の1つ又は複数の特性に対応するという信頼度を含みうる又は示しうる。1つの例では、信頼度は、0から1までの実数(real number between 0 and 1 inclusive)である。0は、計測値が現在のスペクトルデータに関連した基板の1つ又は複数の特性に対応するという信頼がないことを示す。1は、計測値が現在のスペクトルデータに関連した基板の1つ又は複数の特性に対応するという絶対的な信頼を示す。いくつかの実施形態では、システム100は、測定された計測値を決定するために計測機器128を使用する代わりに、予測システム110を使用して、製造システムにおいて処理されている基板についての計測値を決定しうる。
【0028】
[0035] クライアントデバイス120、製造機器124、センサ126、計測機器128、予測サーバ112、データストア140、サーバマシン170、及びサーバマシン180は、ネットワーク130を介して互いに連結されうる。いくつかの実施形態では、ネットワーク130は、予測サーバ112、データストア140、及び他の公的に利用可能なコンピューティングデバイスへのアクセスをクライアントデバイス120に提供する公衆ネットワークである。いくつかの実施形態では、ネットワーク130は、クライアントデバイス120に、製造機器124、計測機器128、データストア140、及び他のプライベートに利用可能なコンピューティングデバイスへのアクセスを提供するプライベートネットワークである。ネットワーク130は、1つ以上のワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、有線ネットワーク(例えば、Ethernetネットワーク)、無線ネットワーク(例えば、802.11ネットワーク又はWi-Fiネットワーク)、セルラネットワーク(例えば、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク)、ルータ、ハブ、スイッチ、サーバコンピュータ、クラウドコンピューティングネットワーク、及び/又はこれらの組み合わせを含みうる。
【0029】
[0036] 他のいくつかの実施態様では、サーバマシン170及び180、並びに予測サーバ112の機能は、より少ない数のマシンによって提供されうることに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、サーバマシン170及び180は、単一のマシンに統合されてもよく、その一方で、いくつかの他の実施形態又は類似の実施形態では、サーバマシン170及び180、並びに予測サーバ112は、単一のマシンに統合されてもよい。
【0030】
[0037] 概して、サーバマシン170、サーバマシン180、及び/又は予測サーバ112によって実行されるように、1つの実施態様で説明される機能は、クライアントデバイス120上でも実行することができる。加えて、特定の構成要素に帰属される機能性は、共に動作する異なる又は複数の構成要素によって実行することができる。
【0031】
[0038] 実施形態では、「ユーザ(user)」は、単一の個人として表されうる。しかしながら、本開示の他の実施形態は、「ユーザ」が複数のユーザ及び/又は自動化されたソースによって制御されるエンティティであることを包含する。例えば、管理者のグループとして連合した個々のユーザのセットが「ユーザ」と見なされうる。
【0032】
[0039]
図2は、本開示の態様による、機械学習モデルをトレーニングするための方法200のフローチャートである。方法200は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(汎用コンピュータシステム又は専用マシン上で実行されるものなど)、ファームウェア、又はこれらの何らかの組合せを含みうる処理ロジックによって実行される。1つの実施形態では、方法200は、
図1のコンピュータシステムアーキテクチャ100などのコンピュータシステムによって実行されうる。他の実施態様又は類似の実施態様では、方法200の1つ又は複数の工程は、図に示されていない1つ又は複数の他の機械によって実行されうる。いくつかの態様では、方法200の1つ又は複数の工程は、サーバマシン170のトレーニングセット生成器172によって実行されうる。
【0033】
[0040] 説明を簡単にするために、これらの方法は、一連の動作として図示され、説明される。しかしながら、本開示による動作は、様々な順序で、及び/又は同時に、及び本明細書で提示及び説明されていない他の動作と共に、実行されうる。更に、開示された主題による方法を実施するために、すべての図示された動作が実行されうるわけではない。加えて、当業者は、方法が、代替的に、状態図又は事象を介して一連の相互に関連する状態として表されうることを理解し認識するだろう。更に、本明細書に開示される方法は、そのような方法をコンピューティングデバイスに移送及び転送することを容易にするために、製品上に記憶可能であることを理解されたい。本明細書で使用される際に、製品という用語は、任意のコンピュータ可読デバイス又は記憶媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含することを意図する。
【0034】
[0041] ブロック210において、処理ロジックは、トレーニングセットTを空のセット(例えば、{})に初期化する。ブロック220において、処理ロジックは、製造システムにおいて処理されている基板についてのデータ(例えば、スペクトルデータ、非スペクトルデータなど)を受信する。いくつかの実施形態では、データは、製造システムと一体化された基板測定サブシステムから受信されうる。他の実施形態又は類似の実施形態では、データは、製造システムの別の部分(例えば、処理チャンバ、ロードロック、移送チャンバなど)における1つ又は複数のセンサから受信されうる。いくつかの他の実施態様では、データは、いくつかの他の方法で受信されてもよく、製造システムの一部から受信されなくてもよいことに留意されたい。
【0035】
[0042] ブロック230において、処理ロジックは、オプションで、製造システムにおいて処理されている基板についての位置データを受信する。いくつかの実施形態では、位置データは、データとともに基板測定サブシステムから受信されうる。他の実施形態又は類似の実施形態では、データは、製造システムの別の部分において1つ又は複数のセンサから受信されうる。いくつかの他の実施態様では、位置データは、いくつかの他の方法で受信されてもよく、製造システムの一部から受信されなくてもよいことに留意されたい。
【0036】
[0043] ブロック240では、処理ロジックは、基板についての1つ又は複数の計測測定値を受信する。製造システム(即ち、外部の計測測定システム)から分離した計測測定システムにおいて、基板についての計測測定値が取得されうる。いくつかの実施形態では、外部計測測定システムは、(例えば、
図1のネットワーク130によって)製造システムに通信可能に連結されうる。このような実施形態では、処理ロジックは、ネットワークを介して、外部の計測測定システムから、基板についての1つ又は複数の計測測定値を受信することができる。他の実施形態では、計測測定値は、外部の計測測定システムにおいて生成され、クライアントデバイスを介して製造システムに提供されうる。例えば、製造システムに連結されたクライアントデバイスは、製造システムのユーザ(例えば、オペレータ)にグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を提供することができる。基板が外部計測サブシステムで測定された後に、ユーザは、GUIを介して計測測定値をクライアントデバイスに提供することができる。提供された計測測定値の受信に応答して、クライアントデバイスは、製造システムのデータストア140などのデータストアに計測測定値を記憶することができる。
【0037】
[0044] ブロック250において、処理ロジックは、入力/出力マッピングを生成する。入力/出力マッピングは、基板についてのデータを含むか又はこのデータに基づくトレーニング入力、及びトレーニング入力に対するターゲット出力を指し、ターゲット出力は、基板のための計測測定値を識別し、トレーニング入力は、ターゲット出力に関連付けられる(又はこのターゲット出力にマッピングされる)。ブロック260において、処理ロジックは、入力/出力マッピングをトレーニングセットTに追加する。
【0038】
[0045] ブロック270において、処理ロジックは、トレーニングセットTが機械学習モデルをトレーニングするのに十分な量のトレーニングデータを含むかどうかを決定する。いくつかの実施態様では、トレーニングセットTが十分であることは、単にトレーニングセット中の入力/出力マッピングの数に基づいて決定されうるが、いくつかの他の実施態様では、トレーニングセットTが十分であることは、入力/出力マッピングの数に加えて又はこの数の代わりに、1つ又は複数の他の基準(例えば、トレーニング例の多様性の尺度など)に基づいて決定されうることに留意されたい。トレーニングセットTが機械学習モデルをトレーニングするのに十分な量のトレーニングデータを含むとの決定に応答して、処理ロジックは、機械学習モデルをトレーニングするためにトレーニングセットTを提供する。トレーニングセットが機械学習モデルをトレーニングするのに十分な量のトレーニングデータを含まないとの決定に応答して、方法200はブロック220に戻る。
【0039】
[0046] ブロック280において、処理ロジックは、機械学習モデルをトレーニングするためにトレーニングセットTを提供する。1つの実施態様では、トレーニングセットTは、トレーニングを実行するために、サーバマシン180のトレーニングエンジン182に提供される。ニューラルネットワークの場合、例えば、所与の入力/出力マッピングの入力値(例えば、先の基板についてのスペクトルデータ)がニューラルネットワークに入力され、入力/出力マッピングの出力値がニューラルネットワークの出力ノードに記憶される。次いで、学習アルゴリズム(例えば、逆伝搬など)に従ってニューラルネットワーク内の接続の重みが調整され、トレーニングセットT内の他の入力/出力マッピングについて、その手順が繰り返される。ブロック280の後に、製造システムにおいて処理される将来の基板についての計測値を推定する(例えば、後述の
図6の方法600に従って)ために、機械学習モデル190を使用することができる。
【0040】
[0047]
図3は、本開示の態様による、例示的製造システム300の上面概略図である。製造システム300は、基板302上で1つ又は複数のプロセスを実行しうる。基板302は、例えば、シリコン含有ディスク又はウエハ、パターニングされたウエハ、ガラスプレートなど、電子デバイス又は回路構成要素をその上に製造するのに適した任意の適切な剛性の固定寸法の平面物品でありうる。
【0041】
[0048] 製造システム300は、プロセスツール304と、プロセスツール304に連結されたファクトリインターフェース306とを含みうる。プロセスツール304は、内部に移送チャンバ310を有するハウジング308を含みうる。移送チャンバ310は、周囲に配置され、そこに連結された1つ又は複数の処理チャンバ(プロセスチャンバとも呼ばれる)314、316、318を含みうる。処理チャンバ314、316、318は、スリットバルブなどのようなそれぞれのポートを通して移送チャンバ310に連結されうる。移送チャンバ310はまた、プロセスチャンバ314、316、318、ロードロック320などの間で基板302を移送するように構成された移送チャンバロボット312を含みうる。移送チャンバロボット312は、1つ又は複数のアームを含みうる。各アームは、各アームの端部に1つ又は複数のエンドエフェクタを含む。エンドエフェクタは、ウエハなどの特定の物体を取り扱うように構成されうる。
【0042】
[0049] 処理チャンバ314、316、318は、基板302上で任意の数のプロセスを実行するように適合されうる。同じ又は異なる基板プロセスが、各処理チャンバ314、316、318において実施されうる。基板プロセスは、原子層堆積(ALD)、物理的気相堆積(PVD)、化学気相堆積(CVD)、エッチング、アニーリング、硬化、予洗浄、金属又は金属酸化物除去などを含みうる。いくつかの実施形態では、基板プロセスは、原子層堆積(ALD)、物理的気相堆積(PVD)、化学気相堆積(CVD)、エッチング、アニーリング、硬化、予洗浄、金属又は金属酸化物除去などのうちの2つ以上の組み合わせを含みうる。他のプロセスは、その中の基板上で実行されうる。処理チャンバ314、316、318は各々、基板プロセスの前、後、又は間に、基板302及び/又は処理チャンバ314、316、318内の環境についてのデータを捕捉するように構成された1つ又は複数のセンサを含みうる。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のセンサは、基板302の一部のスペクトルデータ及び/又は非スペクトルデータを捕捉するように構成されうる。
【0043】
[0050] また、ロードロック320は、ハウジング308及び移送チャンバ310に連結されうる。ロードロック320は、片側の移送チャンバ310及びファクトリインターフェース306とインターフェース接続し、これらに連結されるように構成されうる。ロードロック320は、いくつかの実施形態では、真空環境(基板が移送チャンバ310との間で移送されうる)から、大気圧又は大気圧に近い不活性ガス環境(基板がファクトリインターフェース306との間で移送されうる)に変更されうる、環境制御された大気を有しうる。
【0044】
[0051] ファクトリインターフェース306は、例えば、機器フロントエンドモジュール(EFEM)などの任意の適切な筐体でありうる。ファクトリインターフェース306は、ファクトリインターフェース306の様々なロードポート324にドッキングされた基板キャリア322(例えば、前方開口型統一ポッド(FOUP))から基板302を受け取るように構成されうる。ファクトリインターフェースロボット326(点線で示される)は、基板キャリア(容器とも称される)322とロードロック320との間で基板302を移送するように構成されうる。他の実施形態及び/又は類似の実施形態では、ファクトリインターフェース306は、交換部品を交換部品保管容器322から受け取るように構成されうる。
【0045】
[0052] 製造システム300はまた、製造システム300に関する情報をユーザ(例えば、オペレータ)に提供するように構成されているクライアントデバイス(図示せず)に接続されうる。いくつかの実施形態では、クライアントデバイスは、1つ又は複数のグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して、製造システム300のユーザに情報を提供しうる。例えば、クライアントデバイスは、GUIを介して基板302についてのプロセスレシピに対して行われる1つ又は複数の修正に関する情報を提供しうる。
【0046】
[0053] 製造システム300はまた、システムコントローラ328を含みうる。システムコントローラ328は、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、プラグラム可能な論理制御装置(PLC)、マイクロコントローラなどのコンピューティングデバイスでありうる及び/又はこれを含みうる。システムコントローラ328は、マイクロプロセッサ、中央処理装置などの汎用処理デバイスでありうる1つ又は複数の処理デバイスを含みうる。より詳細には、処理デバイスは、複雑な命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、又は命令セットの組み合わせを実装する他の命令セット又はプロセッサでありうる。処理デバイスはまた、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサなどの1つ又は複数の専用処理デバイスでありうる。システムコントローラ328は、データストレージデバイス(例えば、1つ又は複数のディスクドライブ及び/又はソリッドステートドライブ)、メインメモリ、スタティックメモリ、ネットワークインターフェース、及び/又は他の構成要素を含みうる。システムコントローラ328は、本明細書で説明される方法及び/又は実施形態のうちの任意の1つ又は複数を実行する命令を実施しうる。いくつかの実施形態では、システムコントローラ328は、プロセスレシピにしたがって、製造システム300で1つ又は複数の動作を実行する命令を実行しうる。命令は、メインメモリ、スタティックメモリ、二次ストレージ及び/又は処理デバイスを含みうるコンピュータ可読記憶媒体に記憶されうる(命令の実行中に)。
【0047】
[0054] システムコントローラ328は、製造システム300の様々な部分(例えば処理チャンバ314、316、318、移送チャンバ310、ロードロック320など)の上又は内部に含まれるセンサからデータを受信しうる。システムコントローラ328によって受信されたデータは、基板302の一部のスペクトルデータ及び/又は非スペクトルデータを含みうる。本説明の目的で、システムコントローラ328は、処理チャンバ314、316、318内に含まれるセンサからデータを受信するものとして説明される。しかしながら、システムコントローラ328は、製造システム300の任意の部分からデータを受信し、本明細書に記載の実施形態にしたがって、その部分から受信したデータを使用しうる。例示的な実施例では、システムコントローラ328は、処理チャンバ314、316、318における基板プロセスの前、後、又はその間に、処理チャンバ314、316、318のための1つ又は複数のセンサからスペクトルデータを受信しうる。製造システム300の様々な部分のセンサから受信したデータは、データストア350に記憶されうる。データストア350は、システムコントローラ328内の構成要素として含まれうるか、又はシステムコントローラ328とは別個の構成要素でありうる。いくつかの実施形態では、データストア350は、
図1に関して説明したデータストア140でありうる。
【0048】
[0055] 製造システム300は、基板測定サブシステム340を更に含みうる。基板測定サブシステム340は、基板302が製造システム300で処理される前又は後に、基板302の1つ又は複数の部分についてのスペクトル測定値を取得しうる。いくつかの実施形態では、基板測定サブシステム340は、システムコントローラ328からスペクトル測定値についてのリクエストを受信することに応答して、基板302の1つ又は複数の部分のスペクトル測定値を取得しうる。基板測定サブシステム340は、製造システム300の一部内に統合されうる。いくつかの実施形態では、基板測定サブシステム340は、ファクトリインターフェース306内に統合されうる。他の実施形態又は類似の実施形態では、基板測定サブシステム340は、製造システム300の任意の部分と統合されないこともあり、代わりに独立型構成要素であってもよい。そのような実施形態では、基板測定サブシステム340で測定された基板302は、基板302が製造システム300で処理される前又は後に、製造システム300の一部との間で移送されうる。
【0049】
[0056] 基板測定サブシステム340は、基板302の一部のスペクトルデータ及び/又はスペクトルを生成することによって、基板302の一部についてのスペクトル測定値を取得しうる。いくつかの実施形態では、基板測定サブシステム340は、基板302(例えば、基板302の厚さ、基板302の幅など)に関するスペクトルデータ、非スペクトルデータ、位置データ、及び他の基板特性データを生成するように構成される。基板302についてのデータを生成した後に、基板測定サブシステム340は、生成されたデータをシステムコントローラ328に送信しうる。基板測定サブシステム340からのデータの受信に応答して、システムコントローラ328は、データストア350でデータを記憶しうる。
【0050】
[0057]
図4は、本開示の態様による、基板測定サブシステム400の断面概略側面図である。基板測定サブシステム400は、処理チャンバでの基板302の処理の前又は後に、
図3の基板302などの基板の1つ又は複数の部分の測定値を取得するように構成されうる。基板測定サブシステム400は、基板302の一部に関連したデータ(例えば、スペクトルデータ、非スペクトルデータなど)を生成することによって、基板302の一部についてのスペクトル測定値を取得しうる。いくつかの実施形態では、基板測定サブシステム400は、基板302に関連したスペクトルデータ、非スペクトルデータ、位置データ、及び/又は他の特性データを生成するように構成されうる。基板測定サブシステム400は、基板302の一部に関連したデータを生成するための1つ又は複数の命令を実行するように構成されたコントローラ430を含みうる。
【0051】
[0058] 基板測定サブシステム400は、基板302が基板測定サブシステム400に移送されたことを検出しうる。基板302が基板測定サブシステム400に移送されたことを検出することに応答して、基板測定サブシステム400は、基板302の位置及び/又は配向を決定しうる。基板302の位置及び/又は配向は、基板302の基準位置の識別に基づいて決定されうる。基準位置は、基板302の特定の部分に関連する識別特徴を含む基板302の部分でありうる。コントローラ328は、決定された基板302の識別情報に基づいて、基板302の特定の部分に関連する識別特徴を決定しうる。
【0052】
[0059] コントローラ430は、基板302についての画像データを捕捉するように構成された1つ又は複数のカメラ構成要素450を用いて、基板302についての基準位置を識別しうる。カメラ構成要素450は、基板302の1つ又は複数の部分に関する画像データを生成し、その画像データをコントローラ430に送信しうる。コントローラ430は、基板302についての基準位置に関連した識別特徴を識別するために、画像データを分析しうる。コントローラ430は、基板302の識別された識別特徴に基づいて、画像データに示されるような基板302の位置及び/又は配向を更に決定しうる。コントローラ430は、画像データに示されるように、基板302の識別された識別特徴と、基板302の決定された位置及び/又は配向とに基づいて、基板302の位置及び/又は配向を決定しうる。基板302の位置及び/又は配向を決定することに応答して、コントローラ430は、基板302の1つ又は複数の部分に関連付けられた位置データを生成しうる。いくつかの実施形態では、位置データは、各々が基板302の一部に関連付けられた1つ又は複数の座標(例えば、デカルト座標、極座標など)を含みうる。ここで各座標は、基板302についての基準位置からの距離に基づいて決定される。
【0053】
[0060] 基板測定サブシステム400は、基板302を測定するための1つ又は複数の測定構成要素を含みうる。いくつかの実施形態では、基板測定サブシステム400は、基板302の1つ又は複数の部分のスペクトルデータを生成するように構成された1つ又は複数のスペクトル感知構成要素420を含みうる。前述のように、スペクトルデータは、検出された波の波長ごとのエネルギーの検出された波の強度(即ち、エネルギーの強度又は量)に対応しうる。収集されたスペクトルデータに関する更なる詳細が、
図5に関して提供される。
【0054】
[0061] スペクトル感知構成要素420は、基板302の一部から反射されたエネルギーの波を検出し、検出された波に関連したスペクトルデータを生成するように構成されうる。スペクトル感知構成要素420は、波発生器422と反射波受信器424とを含みうる。いくつかの実施形態では、波発生器422は、基板302の一部に向かって光のビームを発生させるように構成された光波発生器でありうる。このような実施形態では、反射波受信器424は、基板302の一部から反射光ビームを受信するように構成されうる。波発生器422は、エネルギーストリーム426(例えば、光ビーム)を生成し、エネルギーストリーム426を基板302の一部に伝達するように構成されうる。反射エネルギー波428は、基板302の一部から反射され、反射波受信器424によって受信されうる。
図3Aは、基板302の表面で反射された単一のエネルギー波を示しているが、複数のエネルギー波は、基板302の表面で反射され、反射波受信器424によって受信されうる。
【0055】
[0062] 反射波受信器424が基板302の一部から反射エネルギー波428を受信することに応答して、スペクトル感知構成要素420は、反射エネルギー波428に含まれる各波の波長を測定しうる。スペクトル感知構成要素420は、各測定波長の強度を更に測定しうる。各波長及び各波長強度の測定に応じて、スペクトル感知構成要素420は、基板302の一部に対するスペクトルデータを生成しうる。スペクトル感知構成要素420は、発生したスペクトルデータをコントローラ430に送信しうる。コントローラ430は、生成されたスペクトルデータの受信に応答して、受信したスペクトルデータと基板302の測定部分についての位置データとの間のマッピングを生成しうる。
【0056】
[0063] 基板測定サブシステム400は、基板測定サブシステム400で取得されるべき測定値のタイプに基づいて、特定のタイプのスペクトルデータを生成するように構成されうる。いくつかの実施形態では、スペクトル感知構成要素420は、1つのタイプのスペクトルデータを生成するように構成されている第1のスペクトル感知構成要素でありうる。例えば、スペクトル感知構成要素420は、反射率測定スペクトルデータ、エリプソメトリスペクトルデータ、ハイパースペクトルイメージングデータ、化学イメージングデータ、熱スペクトルデータ、又は導電性スペクトルデータを生成するように構成されうる。このような実施形態では、第1のスペクトル感知構成要素は、基板測定サブシステム400から取り外され、異なるタイプのスペクトルデータ(例えば、反射率測定スペクトルデータ、エリプソメトリスペクトルデータ、ハイパースペクトルイメージングデータ、化学イメージングデータ、渦電流スペクトルデータ、熱スペクトルデータ、又は導電性スペクトルデータ)を生成するように構成された第2のスペクトル感知構成要素と置き換えられうる。
【0057】
[0064] いくつかの実施形態では、スペクトル感知構成要素420などの1つ又は複数の測定構成要素は、基板測定サブシステム400内の静止構成要素でありうる。そのような実施形態では、基板測定サブシステム400は、スペクトル感知構成要素420に対する基板302の位置及び/又は配向を修正するように構成された1つ又は複数の位置構成要素440を含みうる。いくつかの実施形態では、位置構成要素440は、スペクトル感知構成要素420に対して、第1の軸及び/又は第2の軸に沿って基板302を平行移動させるように構成されうる。他の実施形態又は類似の実施形態では、位置構成要素440は、スペクトル感知構成要素420に対する第3の軸の周りで基板302を回転させるように構成されうる。
【0058】
[0065] スペクトル感知構成要素420が基板302の1つ又は複数の部分のスペクトルデータを生成すると、位置構成要素440は、基板302について測定される1つ又は複数の決定された部分にしたがって基板302の位置及び/又は配向を修正しうる。例えば、スペクトル感知構成要素420が基板302についてのスペクトルデータを生成する前に、位置構成要素440が基板302をデカルト座標(0,0)に位置決めし、スペクトル感知構成要素420が基板302についての第1のスペクトルデータをデカルト座標(0,0)に生成しうる。スペクトル感知構成要素420がデカルト座標(0,0)で基板302についての第1のスペクトルデータを生成することに応答して、スペクトル感知構成要素420がデカルト座標(0,1)で基板302についての第2のスペクトルデータを生成するよう構成されるように、位置構成要素440は、基板302を第1の軸に沿って平行移動させうる。スペクトル感知構成要素420がデカルト座標(0,1)での基板302についての第2のスペクトルデータを生成することに応答して、スペクトル感知構成要素420がデカルト座標(1,1)での基板302についての第3のスペクトルデータを生成するよう構成されるように、コントローラ430は、第2の軸に沿って基板302を回転させうる。このプロセスは、基板302の決定された部分ごとにスペクトルデータが生成されるまで、複数回実行されうる。
【0059】
[0066] いくつかの実施形態では、材料の1つ又は複数の層412が、基板302の表面上に含まれうる。1つ又は複数の層412は、エッチング材料、フォトレジスト材料、マスク材料、堆積材料などを含みうる。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の層412は、処理チャンバで実行されるエッチング処理にしたがってエッチングされるエッチング材料を含みうる。そのような実施形態では、以前に開示された実施形態にしたがって、基板302上に堆積された層412のエッチングされていない材料のうちの1つ又は複数の部分についてスペクトルデータが収集されうる。他の実施形態又は類似の実施形態では、1つ又は複数の層412は、処理チャンバにおけるエッチングプロセスにしたがってすでにエッチングされたエッチング材料を含みうる。そのような実施形態では、1つ又は複数の構造的特徴(例えば、線、列、開口部など)が、基板302の1つ又は複数の層412にエッチングされうる。そのような実施形態では、スペクトルデータは、基板302の1つ又は複数の層412にエッチングされた1つ又は複数の構造的特徴について収集されうる。
【0060】
[0067] 基板302についてのスペクトルデータ、位置データ、又は特性データのうちの少なくとも1つを受信することに応答して、コントローラ430は、本明細書に記載の実施形態にしたがって、処理及び分析のために、受信したデータをシステムコントローラ328に送信しうる。
【0061】
[0068]
図5は、本開示の態様による、基板について収集されたスペクトルデータ500を示す。スペクトルデータは、本開示の態様による、
図4の基板測定サブシステム400、又は
図3の処理チャンバ314、316、318などの処理チャンバのセンサによって受け取られた反射エネルギーから生成されうる。図示されたように、基板測定サブシステム400により受け取られる反射エネルギー波には、複数の波長が含まれうる。各反射エネルギー波は、基板302の異なる部分に関連付けられうる。いくつかの実施形態では、基板測定サブシステム400によって受け取られる反射エネルギー波ごとに強度が測定されうる。
図5に見られるように、基板測定サブシステム400によって受け取られる反射エネルギー波の波長毎に、各強度を測定することができる。各強度と各波長との間の関連付けは、スペクトルデータ500の形成のための基礎となりうる。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の波長は、強度値の予想される範囲外にある強度値と関連付けることができる。例えば、線510は、線520によって示されるように、強度値の予想される範囲外にある強度値に関連付けることができる。そのような実施形態では、強度値の予想される範囲外にある強度値は、基板302の一部に欠陥が存在することの表示でありうる。前述の実施形態によれば、基板302の一部における欠陥の表示に基づいて、基板302についてのプロセスレシピに修正が行われうる。
【0062】
[0069]
図6は、本開示の態様による、機械学習モデルを使用して、基板のプロファイルについての計測値を推定するための方法600のフローチャートである。方法600は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(汎用コンピュータシステム若しくは専用マシン上で実行されるものなど)、ファームウェア、又はこれらの何らかの組合せを含みうる処理ロジックによって実行される。いくつかの実施形態では、方法600は、
図1の予測サーバ112及びトレーニングされた機械学習モデル190を使用して実行されうる。他の又は類似の実施形態では、
図6の1つ又は複数のブロックは、
図1に示されていない1つ又は複数の他のマシンによって実行されうる。
【0063】
[0070] ブロック610において、処理ロジックは、製造システムにおいて処理されている基板についてのスペクトルデータを受信する。いくつかの実施形態では、スペクトルデータは、前述の実施形態に従って、基板測定サブシステム又は製造システムの別の部分から受信することができる。
【0064】
[0071] ブロック620では、処理ロジックは、トレーニングされた機械学習モデルへの入力として、基板に対するスペクトルデータを提供する。ブロック630において、処理ロジックは、機械学習モデルから出力を取得する。ブロック640において、処理ロジックは、ブロック630で取得された出力から信頼データ(confidence data)を抽出する。いくつかの実施形態では、信頼データは、基板のプロファイルが計測値に関連付けられる信頼度を含む。1つの例では、信頼度は、0から1までの実数(real number between 0 and 1 inclusive)である。信頼度が確率でなくてもよいことに留意されたい。例えば、全ての計測値の信頼度の合計は、1に等しくなくてもよい。
【0065】
[0072] ブロック650において、製造システムにおいて処理されている基板についての計測値を推定するために、処理ロジックは信頼データを使用する。いくつかの実施形態では、計測値に対する信頼度が閾値条件を満たす場合に、基板は、計測値と関連付けられるものとして識別される。ブロック660において、処理ロジックは、オプションで、推定された計測値の指示を製造システムのユーザに提供する。
【0066】
[0073] いくつかの実施形態では、製造システムの部分に含まれる1つ又は複数のセンサは、製造システムの別の部分に含まれるセンサと同じタイプ又は類似のタイプのセンサでありうる。例えば、基板についてのスペクトルデータを生成するように構成される基板測定サブシステム内に含まれる1つ又は複数のセンサは、また基板についてのスペクトルデータを生成するように構成される処理チャンバ内に含まれる同じタイプ又は類似のタイプのセンサである。このような実施形態では、機械学習モデルは、前述の実施形態に従って、基板測定サブシステム又は処理チャンバのいずれかにおけるセンサについて生成されたスペクトルデータを使用してトレーニングすることができる。基板測定サブシステム又は処理チャンバのいずれかから収集されたスペクトルデータは、トレーニングされた機械学習モデルに対するトレーニング入力として使用されうる。前述の実施形態に従って、基板に関連した計測測定値を抽出するために、トレーニングされた機械学習モデルからの出力が使用されうる。よって、いくつかの実施形態では、処理チャンバから取得された入力スペクトルデータを使用して計測測定値を決定するために、基板測定サブシステムから収集されたスペクトルデータを使用してトレーニングされた機械学習モデルが使用されうる。
【0067】
[0074]
図7A~7Cは、本開示の態様による、基板の一部についての計測測定値の指標を提供するための例示的なGUI700を示す。いくつかの実施形態では、GUI700は、製造システムのクライアントデバイスを介して製造システムのユーザに表示されうる。
【0068】
[0075] GUI700は、1つ又は複数の対話型構成要素を表示する第1の部分710を含みうる。第1の部分710は、ユーザが製造システムの処理チャンバの識別子を選択可能にするチャンバ選択構成要素を含みうる。選択されたチャンバで処理された基板についてのデータは、処理チャンバ識別子が選択されたことに応答して、GUI700の他の部分を介して表示されうる。いくつかの実施形態では、チャンバ選択構成要素は、ユーザ選択に利用可能な製造システムの1つ又は複数の処理チャンバのリストを提供するドロップダウンメニューを含むことができる。他の実施形態又は類似の実施形態では、チャンバ選択構成要素は、処理チャンバ識別子のユーザ選択を容易にしうる任意の他のタイプの構成要素を含むことができる。
【0069】
[0076] 第1の部分710は、ユーザが基板プロセスレシピの動作の識別子を選択可能にするレシピ選択構成要素を更に含みうる。プロセスレシピの選択された動作に関連したデータは、動作識別子が選択されたことに応答して、GUI700の他の部分を介して表示されうる。いくつかの実施形態では、レシピ選択構成要素は、ユーザ選択に利用可能な1つ又は複数のプロセスレシピ動作のリストを提供するドロップダウンメニューを含むことができる。他の実施形態又は類似の実施形態では、レシピ選択構成要素は、動作識別子のユーザ選択を容易にしうる任意の他のタイプの構成要素を含むことができる。
【0070】
[0077] 第1の部分710は、ユーザが製造システムで実行されるプロセスの期間を選択できるようにする期間選択構成要素を更に含みうる。選択された期間内に製造システムにおいて処理された基板に関連したデータは、選択されている期間に応答して、GUI700の他の部分を介して表示されうる。いくつかの実施形態では、期間選択構成要素は、基板プロセスが製造システムで実行された特定の日付及び/又は時間を示すカレンダーを提供するカレンダー構成要素を含むことができる。製造システムのユーザは、GUI700の第1の部分710の期間選択構成要素を介して、第1の日付及び/又は時間、並びに第2の日付及び/又は時間を選択することができる。選択された第1の日付及び/又は時間、並びに選択された第2の日付及び/又は時間は、選択された期間を定義しうる。他の実施形態又は類似の実施形態では、期間選択構成要素は、期間のユーザ選択を容易にしうる任意の他のタイプの構成要素を含むことができる。
【0071】
[0078] 第1の部分710は、ユーザが製造システムで実行されるプロセスに関連した追加の設定を選択又は提供できるように、1つ又は複数の追加の構成要素を更に含みうる。例えば、第1の部分710は、ユーザがプロセスに関連した下限制御限界及び/又は上限制御限界を提供できるようにする下限制御限界構成要素及び/又は上限制御限構成要素を含みうる。別の例では、第1の部分710は、ユーザがプロセスに関連した閾値を提供できるようにする閾値構成要素を含みうる。ユーザがプロセスに関連した追加の設定を選択又は提供することを容易にしうる任意の他のタイプの構成要素が、第1の部分710に含まれうる。
【0072】
[0079] GUI700は、製造システムにおいて処理される基板に関連した計測データを提供する第2の部分712を更に含みうる。いくつかの実施形態では、計測データは、製造システムにおいて処理される2つ以上の基板に関連付けることができる。そのような実施形態では、計測データは、
図7に関して図示されたグラフなどのグラフィカルな形式で表示することができる。他の実施形態又は類似の実施形態では、計測データは、計測データを表示するのに適した任意の他の形式で表示することができる。
【0073】
[0080] GUI700は、製造システムにおいて処理される基板に関連した輪郭マップを提供する第2の部分714を更に含みうる。輪郭マップは、基板の一部についての1つ又は複数の計測測定値の視覚的表示をユーザに提供しうる。例えば、輪郭マップは、基板に関連した膜厚又はエッチング速度の視覚的表示をユーザに提供することができる。
【0074】
[0081] いくつかの実施形態では、様々なタイプの基板が、製造システムにおいて処理されうる。例えば、製造システムにおいて、ブランケットウエハ又はパターニングされた(patterned)ウエハが処理されうる。GUI700は、製造システムにおいて処理される各異なるタイプの基板に関連したデータを表示するための1つ又は複数のウインドウを提供しうる。GUI700の第3の部分は、GUI700を介して表示される異なるウインドウ間の遷移を容易にするウインドウセレクタ716を含みうる。ユーザは、GUI700を介して基板のタイプに関連した異なるウインドウを表示させるために、ウインドウセレクタ716を介してオプションを選択しうる。例えば、ブランケットウエハに関連したデータは、
図7Aに示されるように、ユーザがウインドウセレクタ716の「ブランケット」オプションを選択することに応答して、GUI700を介して表示されうる。パターニングされたウエハに関連したデータは、ユーザがウインドウセレクタ716の「パターニングされた(patterned)」オプションを選択することに応答して、GUI700を介して表示されうる。
【0075】
[0082] いくつかの実施形態では、ウインドウセレクタ716の選択されたオプションに応じて、異なるタイプの計測データが、GUI700を介してユーザに表示されうる。
図7Bに示すように、ユーザがウインドウセレクタ716の「パターニングされた」オプションを選択することに応答して、製造システムにおいて処理された1つ又は複数のパターニングされたウエハに関連したデータが提供される。いくつかの実施形態では、ユーザがウインドウセレクタ716の「パターニングされた」オプションを選択することに応答して、1つ又は複数の基板の限界寸法(CDインデックスと称される)に関連したデータが、GUI700の第2の部分712を介して表示されうる。他の実施形態又は類似の実施形態において、別の計測測定値に関連したデータ(例えば、エッチング速度、エッチング速度の均一性、限界寸法の均一性、エッジ間の配置誤差など)は、812の第2の部分を介して表示されうる。
【0076】
[0083] いくつかの実施形態では、ユーザは、ウインドウセレクタ716の「生データ(raw data)」オプションを選択することによって、GUI700の1つ又は複数の構成要素を生成するために使用されるデータ(例えば、第2の部分712で提供されるグラフ)を閲覧しうる。
図7Cに示されるように、ユーザがウインドウセレクタ716の「生データ」オプションを選択することに応答して、製造システムにおいて処理される1つ又は複数の基板に関連した生データ720が提供されうる。生データ720は、基板についての測定値がいつ生成されたかのタイムスタンプ、基板を含むロットの識別子、基板の識別子、基板についてのプロセスレシピの動作、プロセスレシピのループ(即ち、2つ以上の繰り返し動作)の識別子、基板に関連した位置データ、及び基板のモデル厚さを含みうる。
【0077】
[0084] いくつかの実施形態では、GUI700の第1の部分710は、GUI700を介して提供されるウインドウにかかわらず表示されうる。他の実施形態又は類似の実施形態では、第1の部分710は、GUI700によって提供される様々なウインドウに表示されないこともある。
【0078】
[0085]
図8は、本開示の1つ又は複数の態様に従って動作する例示的なコンピュータシステム800のブロック図を示す。代替的な実施形態では、マシンは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、イントラネット、エクストラネット、又はインターネット内の他のマシンに接続(例えばネットワーク化)されうる。マシンは、クライアント-サーバネットワーク環境におけるサーバ又はクライアントマシンの役割で、又はピアツーピア(又は分散)ネットワーク環境におけるピアマシンとして動作しうる。このマシンは、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットコンピュータ、セットトップボックス(STB)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、携帯電話、ウェブアプライアンス、サーバ、ネットワークルータ、スイッチ若しくはブリッジ、又はそのマシンによって実行されるべき動作を指定する一連の命令(連続した若しくは連続していない)を実行することができる任意のマシンでありうる。更に、単一のマシンのみが図示されているが、「マシン」という用語は、本明細書で論じられる方法のうちの任意の1つ又は複数を実行するために、命令のセット(又は複数のセット)を個々に又は連携的に実行する、マシン(例えば、コンピュータ)の任意の集合体を含むものと解釈されるべきである。実施形態では、コンピューティングデバイス1100は、
図3のシステムコントローラ328又は
図4のコントローラ430に対応しうる。
【0079】
[0086] 例示的なコンピューティングデバイス800は、バス808を介して互いに通信する、処理デバイス802、メインメモリ804(例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)(例えば、シンクロナスDRAM(SDRAM)など)、スタティックメモリ806(例えば、フラッシュメモリ、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)など)、及び二次メモリ(例えば、データストレージデバイス828)を含む。
【0080】
[0087] 処理デバイス802は、マイクロプロセッサ、中央処理ユニットなどの1つ又は複数の汎用プロセッサを表しうる。より詳細には、処理デバイス802は、複雑な命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令ワード(VLIW)マイクロプロセッサ、他の命令セットを実装するプロセッサ、又は命令セットの組み合わせを実装するプロセッサでありうる。処理デバイス802はまた、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサなどの1つ又は複数の特殊用途処理デバイスでありうる。処理デバイス802はまた、システムオンチップ(system on a chip(SoC))、プラグラム可能な論理制御装置(PLC)、又は他のタイプの処理デバイスでありうる又はこれらを含みうる。処理デバイス802は、本明細書で論じられる動作及びステップを実行するための処理ロジックを実行するように構成される。
【0081】
[0088] コンピューティングデバイス800は、ネットワーク864と通信するためのネットワークインターフェースデバイス822を更に含みうる。コンピューティングデバイス800はまた、ビデオディスプレイユニット810(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)又は陰極線管(CRT))、英数字入力デバイス812(例えば、キーボード)、カーソル制御デバイス814(例えば、マウス)、及び信号生成デバイス820(例えば、スピーカ)を含みうる。
【0082】
[0089] データストア828は、マシン可読記憶媒体(又はより具体的には、非一時的コンピュータ可読記憶媒体)824を含みうる。この媒体には、本明細書に記載する方法又は機能の任意の1つ又は複数を具体化する1つ又は複数の命令セット826が記憶される。ここで、非一時的記憶媒体とは、搬送波以外の記憶媒体を指す。命令826はまた、コンピュータデバイス800によって実行される間に、メインメモリ804内及び/又は処理デバイス802内に、完全に又は少なくとも部分的に存在しうる。メインメモリ804及び処理デバイス802はまた、コンピュータ可読記憶媒体を構成する。
【0083】
[0090] コンピュータ可読記憶媒体824はまた、モデル190と、モデル190をトレーニングするために使用されるデータとを記憶するために使用されうる。コンピュータ可読記憶媒体824はまた、モデル190を呼び出す方法を含むソフトウェアライブラリを記憶しうる。コンピュータ可読記憶媒体824は、例示的実施形態において、単一媒体として示されるが、「コンピュータ可読記憶媒体」という用語は、1つ又は複数のセットの命令を記憶する単一の媒体又は複数の媒体(例えば、集中型又は分散型データベース、及び/又は関連するキャッシュ及びサーバ)を含むものと理解すべきである。「コンピュータ可読記憶媒体」という用語はまた、マシンによって実行される命令のセットを記憶又は符号化することが可能であり、マシンに本開示の方法の任意の1つ又は複数を実行させる任意の媒体を含むと解釈されるべきである。したがって、「コンピュータ可読記憶媒体」という用語は、限定されないが、ソリッドステートメモリ、並びに光媒体及び磁気媒体を含むものと解釈されるべきである。
【0084】
[0091] 前述の説明は、本開示のいくつかの実施形態の良好な理解をもたらすために、特定のシステム、構成要素、方法などの例など、多数の特定の詳細を示している。しかしながら、本開示の少なくともいくつかの実施形態はこれらの具体的な詳細がなくても実施されうることが、当業者には明らかであろう。他の例では、本開示を不必要に不明瞭にすることを避けるために、周知の構成要素又は方法が、詳細に説明されないか、又は単純なブロック図形式で提示される。したがって、説明される具体的な詳細は、単なる例示にすぎない。特定の実施態様は、これらの例示的な詳細とは異なることがあり、依然として、本開示の範囲内であることが企図されうる。
【0085】
[0092] 本明細書を通して「1つの実施形態」又は「実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、又は特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体の様々な場所における「1つの実施形態では」又は「実施形態では」という表現は、必ずしも同じ実施形態を指すわけではない。加えて、「又は」という用語は、排他的な「又は」ではなく、包括的な「又は」を意味することを意図している。「約」又は「およそ」という用語が本明細書で使用される場合、これは、提示される公称値が±10%以内で正確であることを意味することが意図される。
【0086】
[0093] 本明細書の方法の工程は、特定の順序で図示され説明されるが、特定の工程が逆の順序で実行され、特定の工程が他の工程と同時に少なくとも部分的に実行されるように、各方法の工程の順序が変更されてもよい。別の実施形態では、別個の工程の命令又はサブ工程は、断続的及び/又は交互であってもよい。
【0087】
[0094] 上記の説明は、例示を意図したものであり、限定を意図したものではないと理解すべきである。上記の説明を読み理解すれば、多くの他の実施形態が当業者に明らかになるだろう。したがって、開示の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照し、そのような特許請求の範囲が権利を有する均等物の全範囲と共に決定されるべきである。