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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】マルチゾーン半導体基板支持体
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20241001BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
H01L21/68 N
H01L21/302 101G
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022563898
(86)(22)【出願日】2022-03-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-19
(86)【国際出願番号】 US2022018431
(87)【国際公開番号】W WO2022192041
(87)【国際公開日】2022-09-15
【審査請求日】2022-12-19
(31)【優先権主張番号】17/200,080
(32)【優先日】2021-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ベンスコ, イアン
【審査官】井上 和俊
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3222163(JP,U)
【文献】特開2016-207979(JP,A)
【文献】特開2019-009424(JP,A)
【文献】特開2006-140473(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
H01L 21/3065
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表面、及び前記第1の表面と反対側にある第2の表面によって特徴付けられる上部パックであって、前記上部パックの前記第1の表面の外部エッジにおいて凹状レッジを画定する、上部パックと、
前記上部パックの前記第2の表面に隣接して前記上部パックと連結される冷却プレートと、
前記上部パックの外部周囲で前記上部パックと連結されるバックプレートであって、前記バックプレートは前記上部パックとの空間を少なくとも部分的に画定し、前記冷却プレートは前記空間内に収納される、バックプレートと、
前記上部パックの前記凹状レッジ上に配置されたヒータと、
前記ヒータ上に載置され、前記上部パックの周囲に延びるエッジリングであって、前記上部パックと接触しないように維持される、エッジリングと
を備える、基板支持アセンブリ。
【請求項2】
前記上部パックは前記上部パックの内部ゾーンと外部ゾーンとの間に熱遮断部を画定し、前記熱遮断部は前記上部パックの内部半径周囲に画定されたトレンチを備える、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項3】
前記熱遮断部は、前記上部パックの前記第1の表面において前記上部パックの内部半径周囲に画定された第1のトレンチと、前記第1の表面の反対側にある前記上部パックの前記第2の表面において前記上部パックの第2の内部半径周囲に画定された第2のトレンチとを備える、請求項2に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項4】
前記エッジリングは、前記エッジリングの外部半径において前記上部パックの前記第1の表面の上方に垂直に延びる、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項5】
前記エッジリングは、前記エッジリングの内部半径において前記上部パックの前記第1の表面の下方に凹む、請求項4に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項6】
前記エッジリングは、前記上部パックの外径に等しい外径によって特徴付けられる、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項7】
前記エッジリングは、前記ヒータの外部エッジを通過して延びるスカートを備える、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項8】
前記ヒータは、加熱要素が延びる内部空間を画定する、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項9】
前記加熱要素は、前記上部パックを通って前記ヒータ内に延びる、請求項8に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項10】
前記ヒータは前記ヒータからの2つ以上のスタンドオフにおいて前記上部パックに接触し、前記2つ以上のスタンドオフのうちの1つは、前記加熱要素が前記ヒータ内に延びるための入口を画定し、前記2つ以上のスタンドオフのうちの前記1つは、前記入口の周囲にチャネルを画定し、前記ヒータは、
前記入口の周囲で前記チャネル内に載置されるガスケット
を更に備える、請求項9に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項11】
前記上部パックはアルミニウム又はセラミックを含み、前記エッジリングは前記エッジリング上に少なくとも部分的にメッキされたニッケルを含む、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項12】
第1の表面、及び前記第1の表面と反対側にある第2の表面によって特徴付けられる上部パックであって、前記上部パックの前記第1の表面の外部エッジにおいて凹状レッジを画定する、上部パックと、
前記上部パックの前記第2の表面に隣接して前記上部パックと連結される冷却プレートと、
前記上部パックの外部周囲で前記上部パックと連結されるバックプレートであって、前記バックプレートは前記上部パックとの空間を少なくとも部分的に画定し、前記冷却プレートは前記空間内に収納される、バックプレートと、
前記上部パックの前記凹状レッジ上に配置されたヒータと、
前記ヒータと前記上部パックとの間にある複数の断熱性スタンドオフであって、前記ヒータを前記上部パックから離して間隔をもたらすスタンドオフと、
前記ヒータ上に載置され、前記上部パックの周囲に延びるエッジリングであって、前記上部パックと接触しないように維持される、エッジリングと
を備える、基板支持アセンブリ。
【請求項13】
前記上部パックは、前記上部パックの前記第1の表面の前記外部エッジにおいて複数の凹状レッジを画定する、請求項12に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項14】
前記ヒータは、前記複数の凹状レッジのうちの最も外側の凹状レッジ上に載置され、前記ヒータは、前記複数の凹状レッジの内部凹状レッジを越えて垂直に延びる、請求項13に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項15】
前記ヒータは、前記ヒータの内部エッジにおいて凹状レッジを画定し、前記ヒータの前記凹状レッジと前記上部パックの前記複数の凹状レッジのうちの前記内部凹状レッジとの間にチャネルが形成される、請求項14に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項16】
前記エッジリングは前記チャネル内に延び、前記エッジリングの内部エッジは、前記上部パックの前記第1の表面から垂直に凹んで配置される、請求項15に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項17】
前記ヒータは、加熱要素が延びる内部空間を画定する、請求項12に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項18】
前記ヒータは、
前記加熱要素が延びる内部空間を画定する本体と、
前記本体と連結されるリッドであって、前記加熱要素が前記ヒータの周囲で前記リッドと直接接触する、リッドと
を含む、請求項17に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項19】
第1の表面、及び前記第1の表面と反対側にある第2の表面によって特徴付けられる上部パックであって、前記上部パックの前記第1の表面の外部エッジにおいて凹状レッジを画定する、上部パックと、
前記上部パックの前記第2の表面に隣接して前記上部パックと連結される冷却プレートと、
前記上部パックの外部周囲で前記上部パックと連結されるバックプレートであって、前記バックプレートは前記上部パックとの空間を少なくとも部分的に画定し、前記冷却プレートは前記空間内に収納される、バックプレートと、
前記上部パックの前記凹状レッジ上に配置されるヒータであって、
加熱要素が延びる内部空間を画定する本体、及び
前記本体と連結されるリッドであって、前記加熱要素が前記ヒータの周囲で前記リッドと直接接触する、リッド
を備えるヒータと、
前記ヒータ上に載置され、前記上部パックの周囲に延びるエッジリングであって、前記上部パックと接触しないように維持される、エッジリングと
を備える、基板支持アセンブリ。
【請求項20】
前記ヒータは前記ヒータからの2つ以上のスタンドオフにおいて前記上部パックに接触し、前記2つ以上のスタンドオフのうちの1つは、前記加熱要素が前記ヒータ内に延びるための入口を画定し、前記2つ以上のスタンドオフのうちの前記1つは、前記入口の周囲にチャネルを画定し、前記ヒータは、
前記入口の周囲で前記チャネル内に載置されるガスケット
を更に備える、請求項19に記載の基板支持アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2021年3月12日に出願された「マルチゾーン半導体基板支持体(MULTI-ZONE SEMICONDUCTOR SUBSTRATE SUPPORTS)」と題された米国特許出願第17/200,080号の利益及び優先権を主張し、その内容は、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002] 本技術は、半導体製造のための構成要素及び装置に関する。より具体的には、本技術は、基板支持アセンブリ及び他の半導体処理装置に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 集積回路は、基板表面上に複雑にパターニングされた材料層を生成するプロセスによって可能になる。基板上にパターニングされた材料を製造するには、材料を形成及び除去するための制御された方法が必要である。これらのプロセスが行われる温度は、最終製品に直接影響を及ぼしうる。基板温度は、処理中にアセンブリが基板を支持することにより制御及び維持されることが多い。表面にわたって又は支持アセンブリの深さを通して生じうる温度変動は、基板全体に温度ゾーン又は領域を形成しうる。これらの様々な温度領域は、基板上又は基板に対して実行されるプロセスに影響を及ぼす可能性があり、基板に沿って堆積された膜又はエッチングされた構造の均一性を低下させることが多い。基板の表面に沿ったばらつきの程度によっては、用途により生成される不整合のためにデバイスの不具合が発生することがある。
【0004】
[0004] 更に、多くの基板支持体は、基板のエッジ領域を露出させうるか、又は基板の周囲に延びるポケット又はエッジリングを含みうる。チャンバ内で生成されるエッチャント及び堆積材料は、基板の異なる領域に異なる影響を及ぼし、エッジ領域で顕著な効果を与える可能性がある。半導体処理が半導体ウエハ上の使用可能エリアの増加を追求し続けると、基板のエッジ領域内への均一性を維持することが、製造の際にウエハのどれだけが使用されうるかに影響を及ぼしうる。
【0005】
[0005] したがって、高品質のデバイス及び構造を製造するために使用することができる改良されたシステム及び方法が必要とされている。本技術は、これらの必要及びその他の必要に対処する。
【発明の概要】
【0006】
[0006] 例示的な支持アセンブリは、第1の表面と、第1の表面の反対側にある第2の表面とによって特徴付けられる上部パックを含みうる。上部パックは、上部パックの第1の表面の外部エッジにおいて凹状レッジを画定しうる。アセンブリは、上部パックの第2の表面に隣接して上部パックと連結される冷却プレートを含みうる。アセンブリは、上部パックの外部の周囲で上部パックと連結されるバックプレートを含みうる。バックプレートは、上部パックとの空間(volume)を少なくとも部分的に画定しうる。冷却プレートは、空間内に収納されうる。アセンブリは、上部パックの凹状レッジ上に配置されたヒータを含みうる。アセンブリは、ヒータ上に載置され、上部パックの周囲に延びるエッジリングを含みうる。エッジリングは、上部パックと接触しないように維持されうる(may be maintained free of contact with the top puck)。
【0007】
[0007] いくつかの実施形態では、上部パックは、上部パックの内部ゾーンと外部ゾーンとの間に熱遮断部(thermal break)を画定しうる。熱遮断部は、上部パックの内部半径の周囲に画定されるトレンチを含みうる。熱遮断部は、上部パックの第1の表面において上部パックの内部半径周囲に画定された第1のトレンチと、第1の表面の反対側にある上部パックの第2の表面において上部パックの第2の内部半径周囲に画定された第2のトレンチとを含みうる。エッジリングは、エッジリングの外部半径において、上部パックの第1の表面の上方に垂直に延びうる。エッジリングは、エッジリングの内部半径において、上部パックの第1の表面の下方に凹みうる。エッジリングは、上部パックの外径に等しい外径によって特徴付けられうる。エッジリングは、ヒータの外部エッジを通過して延びるスカートを含みうる。ヒータは、加熱要素が延びる内部空間を画定しうる。加熱要素は、上部パックを通ってヒータ内に延びうる。ヒータは、ヒータからの2つ以上のスタンドオフにおいて上部パックに接触しうる。2つ以上のスタンドオフのうちの1つは、加熱要素がヒータ内に延びるための入口(access)を画定しうる。2つ以上のスタンドオフのうちの1つは、入口の周囲にチャネルを画定しうる。ヒータは、入口の周囲でチャネル内に載置されるガスケットを含みうる。上部パックは、アルミニウム又はセラミックでありうるか又はこれらを含みうる。エッジリングは、エッジリング上に少なくとも部分的にメッキされたニッケルでありうるか又はこれを含みる。
【0008】
[0008] 本技術のいくつかの実施形態は、基板支持アセンブリを包含しうる。アセンブリは、第1の表面と、第1の表面の反対側にある第2の表面とによって特徴付けられる上部パックを含みうる。上部パックは、上部パックの第1の表面の外部エッジにおいて凹状レッジを画定しうる。アセンブリは、上部パックの凹状レッジ上に配置されたヒータを含みうる。アセンブリは、ヒータ上に載置され、上部パックの周囲に延びるエッジリングを含みうる。エッジリングは、上部パックと接触しないように維持されうる。
【0009】
[0009] いくつかの実施形態では、上部パックは、上部パックの第1の表面の外部エッジにおいて複数の凹状レッジを画定しうる。ヒータは、複数の凹状レッジの最も外側の凹状レッジ上に載置されうる。ヒータは、複数の凹状レッジの内部凹状レッジを越えて垂直に延びうる。ヒータは、ヒータの内部エッジにおいて凹状のレッジを画定しうる。チャネルは、ヒータの凹状レッジと、上部パックの複数の凹状レッジの内部凹状レッジとの間に形成されうる。エッジリングは、チャネル内に延びうる。エッジリングの内部エッジは、上部パックの第1の表面から垂直に凹んで配置されうる。ヒータは、加熱要素が延びる内部空間を画定しうる。ヒータは、加熱要素が延びる内部空間を画定する本体を含みうる。ヒータは、本体に連結されたリッドを含みうる。加熱要素は、ヒータの周囲でリッドと直接接触しうる。
【0010】
[0010] 本技術のいくつかの実施形態は、基板支持アセンブリを包含しうる。アセンブリは、第1の表面と、第1の表面の反対側にある第2の表面とによって特徴付けられる上部パックを含みうる。上部パックは、上部パックの第1の表面の外部エッジにおいて凹状レッジを画定しうる。アセンブリは、上部パックの凹状レッジ上に配置されたヒータを含みうる。ヒータは、加熱要素が延びる内部空間を画定する本体を含みうる。ヒータは、本体に連結されたリッドを含みうる。加熱要素は、ヒータの周囲でリッドと直接接触しうる。アセンブリは、ヒータ上に載置され、上部パックの周囲に延びるエッジリングを含みうる。エッジリングは、上部パックと接触しないように維持されうる。いくつかの実施形態では、ヒータは、ヒータからの2つ以上のスタンドオフにおいて上部パックに接触しうる。2つ以上のスタンドオフのうちの1つは、加熱要素がヒータ内に延びるための入口(access)を画定しうる。2つ以上のスタンドオフのうちの1つは、入口の周囲にチャネルを画定しうる。ヒータは、入口の周囲でチャネル内に載置されるガスケットを含みうる。
【0011】
[0011] そのような技術は、従来のシステム及び技術よりも多くの利益を提供しうる。例えば、追加の加熱要素を組み込むことによって、本技術のいくつかの実施形態による支持体は、基板上に遠端(far edge)温度制御を提供する能力を与えうる。加えて、ヒータを上部パックとは別の構成要素として有することにより、基板支持体のエッジゾーンと内部ゾーンとの間で温度差を増加させうる。これらの実施形態及び他の実施形態は、それらの利点及び特徴の多くと共に、以下の説明及び添付の図面と併せてより詳細に説明される。
【0012】
[0012] 開示された技術の性質及び利点は、本明細書の残りの部分と図面を参照することによって更に理解を深めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】[0013] 本技術のいくつかの実施形態による例示的なプロセスシステムの上面図を示す。
図2A】[0014] 本技術のいくつかの実施形態による例示的な処理チャンバの概略断面図を示す。
図2B】[0015] 本技術のいくつかの実施形態による例示的なシャワーヘッドの詳細図を示す。
図3】[0016] 本技術のいくつかの実施形態による例示的なシャワーヘッドの底面図を示す。
図4】[0017] 本技術のいくつかの実施形態による例示的な基板支持アセンブリの概略部分断面図を示す。
図5A】[0018] 本技術のいくつかの実施形態による例示的なエッジリングヒータの概略上面等角図を示す。
図5B】[0019] 本技術のいくつかの実施形態による例示的なエッジリングヒータの概略底面等角図を示す。
図6】[0020] 本技術のいくつかの実施形態による例示的な基板支持アセンブリの概略部分断面図を示す。
図7】[0021] 本技術のいくつかの実施形態による例示的なエッジリングの概略部分断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0022] いくつかの図面は、概略図として含まれている。図面は例示を目的としており、縮尺どおりであると明記されていない限り、縮尺どおりであるとみなしてはならないと理解すべきである。更に、概略図として、図面は、理解を助けるために提供されており、現実的な描写に比べてすべての態様又は情報を含まない場合があり、例示を目的として強調された材料を含むことがある。
【0015】
[0023] 添付の図面では、類似の構成要素及び/又は特徴は、同じ参照符号を有しうる。更に、同じ種類の様々な構成要素は、類似の構成要素間を区別する文字により、参照符号に従って区別されうる。本明細書において第1の参照符号のみが使用される場合、その記載は、文字に関わりなく、同じ第1の参照符号を有する類似の構成要素のうちのいずれかに適用可能である。
【0016】
[0024] 本技術は、半導体処理動作中の加熱及び冷却分布のための改良されたペデスタル設計を含む。従来のペデスタルは動作中の基板の一般的な温度を制御しうるが、現在説明されている技術は、ペデスタルの表面及び外部の全体にわたって、温度特性の改善された制御を可能にする。この技術により、ペデスタルを有限の温度範囲で複数の独立したゾーンにおいて制御することができるようになる。そうすることにより、ペデスタル上に存在する基板が、全表面にわたってより均一な温度プロファイルに維持されうるので、改善された動作が実行されうる。更に、以下に説明するように、特定のエッジリングヒータを組み込むことによって、半導体処理中の遠端効果を制限するために、遠端温度制御がより独立して制御されうる。以下に、これらの利点及び他の利点を詳細に説明する。
【0017】
[0025] 残りの開示は、開示された技術を利用して特定のエッチングプロセスをルーチン的に特定するだろうが、システム及び方法が記載されたチャンバ内で発生しうる堆積及び洗浄プロセスに等しく適用可能であることが、容易に理解されよう。したがって、本技術は、エッチングプロセス単独で使用するものに限定されると見なすべきではない。本開示では、本技術の実施形態による本システムに対する追加の変形例及び調整が説明される前に、特定の除去動作を実行するために本技術で使用されうる1つの可能なシステム及びチャンバが説明されることになる。
【0018】
[0026] 図1は、実施形態による、堆積チャンバ、エッチングチャンバ、ベーキングチャンバ、及び硬化チャンバの処理システム100の1つの実施形態の上面図を示す。図において、一対の前方開口型統一ポッド102は、ロボットアーム104によって受け取られ、タンデムセクション109a~109cに位置付けられた、基板処理チャンバ108a~108fのうちの1つに配置される前に低圧保持領域106に配置される様々なサイズの基板を供給する。基板ウエハを保持領域106から基板処理チャンバ108a~108fに搬送したり戻したりするために、第2のロボットアーム110が使用されてもよい。各基板処理チャンバ108a~108fは、周期的層堆積、原子層堆積、化学気相堆積、物理的気相堆積、エッチング、前洗浄、ガス抜き、配向、及び他の基板プロセスに加えて、本明細書に記載されるドライエッチングプロセスを含むいくつかの基板処理工程を実行するために装備することができる。
【0019】
[0027] 基板処理チャンバ108a~fは、基板ウエハ上で誘電体膜を堆積し、アニーリングし、硬化し、及び/又はエッチングするための1つ又は複数のシステム構成要素を含みうる。1つの構成では、2対の処理チャンバ(例えば、108c~d及び108e~f)が、誘電体材料を基板上に堆積させるために使用され、第3の対の処理チャンバ(例えば、108a~b)が、堆積された誘電体をエッチングするために使用されうる。別の構成では、3対全てのチャンバ(例えば108a~f)が、基板上の誘電体膜をエッチングするよう構成されうる。記載されるプロセスのうちの任意の1つ又は複数は、種々の実施形態に示している製造システムから分離された1つ又は複数のチャンバ内で実行されうる。システム100によって、誘電体膜のための堆積チャンバ、エッチングチャンバ、アニーリングチャンバ、及び硬化チャンバという更なる構成が想定されると認識されよう。
【0020】
[0028] 図2Aは、処理チャンバ内に分割されたプラズマ生成領域を有する、例示的な処理チャンバシステム200の断面図を示す。膜(例えば、窒化チタン、窒化タンタル、タングステン、シリコン、ポリシリコン、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸炭化ケイ素等)のエッチング中に、プロセスガスが、ガス注入アセンブリ205を通って第1のプラズマ領域215に流入しうる。遠隔プラズマシステムユニット201がオプションでシステム内に含まれ、第1のガスを処理しうる。その後、第1のガスは、ガス注入アセンブリ205を通って移動する。注入アセンブリ205は、2つ以上の別個のガス供給チャネルを含みうる。ここで第2のチャネルが含まれる場合には、第2のチャネルはRPS 201をバイパスしうる。
【0021】
[0029] 冷却プレート203、面板217、イオンサプレッサ223、シャワーヘッド225、及び基板255が上部に配置された基板支持体265が図示されており、実施形態に従って各々が含まれうる。ペデスタル265は、基板の温度を制御するために熱交換流体が流れる熱交換チャネルを有しうる。熱交換チャネルは、処理動作中に基板又はウエハを加熱及び/又は冷却するように動作しうる。アルミニウム、セラミック、又はこれらの組み合わせを含みうるペデスタル265のウエハ支持プラッタはまた、埋め込み抵抗加熱要素を使用して、最大約100℃若しくはそれ以上、又は約1100℃のような比較的高い温度を達成するために抵抗加熱されてもよい。
【0022】
[0030] 面板217は、上部が狭く、底部に向けて拡張して広くなっているピラミッド形、円錐形、又は別の類似構造でありうる。面板217は、図示されたように、更に平坦であってもよく、プロセスガスを分配するために使用される複数の貫通チャネルを含んでもよい。プラズマ生成ガス及び/又はプラズマ励起種は、RPS201の使用に応じて、第1のプラズマ領域215内により均一に送られるよう、図2Bに示す面板217の複数の孔を通過しうる。
【0023】
[0031] 例示的な構成は、ガス/種が面板217の孔を通って、第1のプラズマ領域215に流入するように、ガス注入アセンブリ205が、面板217によって第1のプラズマ領域215から区切られたガス供給領域258の中へ開かれていることを含みうる。第1のプラズマ領域215から、供給領域258、ガス注入アセンブリ205、及び流体供給システム210へのプラズマの大量逆流を防止するために、構造的及び動作的特徴が選択されうる。面板217(又はチャンバの導電性上部)及びシャワーヘッド225は、それらの特徴の間に絶縁リング220が配置されているように示されており、それにより、シャワーヘッド225及び/又はイオンサプレッサ223に対する面板217にAC電位を印加することが可能となる。絶縁リング220は、面板217とシャワーヘッド225及び/又はイオンサプレッサ223との間に配置することができ、第1のプラズマ領域に容量結合プラズマ(CCP)を形成することができるようになる。加えて、バッフル(図示せず)が、第1のプラズマ領域215内に配置されうるか、又は別の方法でガス注入アセンブリ205に連結することができ、ガス注入アセンブリ205を通ってこの領域に流入する流体の流れに影響が与えられる。
【0024】
[0032] イオンサプレッサ223は、構造体全体にわたって複数の開孔を画定するプレート又はその他の形状寸法を含みうる。この複数の開孔は、非荷電中性種又はラジカル種がイオンサプレッサ223を通過し、サプレッサとシャワーヘッドとの間の活性化されたガス供給領域内に進入できるようにしつつ、第1のプラズマ領域215から出るイオン帯電種の移動を抑制するように構成されている。実施形態では、イオンサプレッサ223は、様々な開孔構成を有する孔の開いたプレートを備えうる。これらの非荷電種には、開孔を通して反応性がより低いキャリアガスと共に搬送される反応性の高い種が含まれうる。上述したように、孔を介したイオン種の移動を減らすことができ、場合によっては、完全に抑制されうる。イオンサプレッサ223を通過するイオン種の量を制御することにより、有利には、下位のウエハ基板と接触させられる混合ガスに対する制御を向上させることができ、それにより、混合ガスの堆積特性及び/又はエッチング特性の制御を向上させることができる。例えば、混合ガスのイオン濃度の調整は、そのエッチング選択性、例えば、SiNx:SiOxエッチング比、Si:SiOxエッチング比などを著しく変更することができる。堆積が実行される代替的な実施形態では、誘電体材料に対する共形型から流動可能型の堆積のバランスをシフトさせることもできる。
【0025】
[0033] イオンサプレッサ223の複数の開孔は、イオンサプレッサ223を通る活性ガス(即ち、イオン種、ラジカル種、及び/又は中性種)の通過を制御するように構成されうる。例えば、イオンサプレッサ223を通過する活性ガスの中のイオン帯電種の流量を減らすように、孔のアスペクト比(即ち、孔の長さに対する直径)及び/又は孔の形状寸法が制御されうる。イオンサプレッサ223の孔は、プラズマ励起領域215に面しているテーパ部と、シャワーヘッド225に面している円筒部とを含みうる。円筒部は、シャワーヘッド225へと通過するイオン種の流れを制御するように形状及び寸法が決定されうる。イオンサプレッサ223を通るイオン種の流れを制御するための追加の手段として、調整可能な電気バイアスがイオンサプレッサ223に印加されてもよい。
【0026】
[0034] イオンサプレッサ223は、プラズマ生成領域から基板まで移動するイオン帯電種の量を減らすか、又はなくすように機能しうる。非荷電中性種及びラジカル種は、基板と反応するように、更にイオンサプレッサの開口部を通過しうる。実施形態では、基板を取り囲む反応領域におけるイオン荷電種の完全な除去を実施しなくてもよいことに留意されたい。特定の場合では、イオン種は、エッチング及び/又は堆積プロセスを行うために基板に到達することが意図されている。これらの場合、イオンサプレッサは、反応領域中のイオン種の濃度を、プロセスを補助するレベルで制御するのに役立ちうる。
【0027】
[0035] シャワーヘッド225は、イオンサプレッサ223との組み合わせにより、第1のプラズマ領域215内に存在するプラズマが、基板処理領域233内のガスの直接励起を回避できるようにしうるが、更に励起種がチャンバプラズマ領域215から基板処理領域233内へ移動できるようにする。このようにして、チャンバは、エッチングされている基板255にプラズマが接触することを防止するように構成されうる。これにより、有利には、基板上にパターニングされた様々な複雑な構造及び膜が保護される。これらの複雑な構造及び膜は、生成されたプラズマが直接接触すると、損傷、位置ずれ、又は歪みが生じることがある。加えて、プラズマが基板に接触するか、又は基板レベルに近づくことが可能であるとき、酸化物種のエッチング速度は増加しうる。したがって、材料の露出領域が酸化物である場合、この材料は、プラズマを基板から遠隔に維持することによって更に保護されうる。
【0028】
[0036] 処理システムは、処理チャンバに電気的に結合された電源240を更に含みうる。電源240は、第1のプラズマ領域215又は処理領域233でプラズマを生成するために、面板217、イオンサプレッサ223、シャワーヘッド225、及び/又はペデスタル265に電力を供給する。電源は、実行されるプロセスに応じて、チャンバに調節可能な量の電力を供給するように構成されうる。このような構成により、実行されるプロセスにおいて調節可能なプラズマを使用することが可能となりうる。オン又はオフ機能が提示されることが多い遠隔プラズマユニットとは異なり、調節可能なプラズマは、特定の量の電力をプラズマ領域215に供給するように構成されうる。この結果、特定のプラズマ特性の開発を可能にすることができ、これにより、特定の方法で前駆体を分離し、これらの前駆体によって生成されたエッチングプロファイルを強化することができる。
【0029】
[0037] プラズマは、シャワーヘッド225の上方のチャンバプラズマ領域215又はシャワーヘッド225の下方の基板処理領域233のいずれかで点火されうる。実施形態において、基板処理領域233に形成されるプラズマは、電極として作用するペデスタルを用いて形成されるDCバイアスプラズマでありうる。例えば、フッ素含有前駆体又はその他の前駆体の流入からラジカル前駆体を生成するために、チャンバプラズマ領域215の中にプラズマが存在しうる。堆積中にチャンバプラズマ領域215内でプラズマを点火するために、通常は高周波範囲内の交流電圧が、フェースプレート217などの処理チャンバの導電性上部とシャワーヘッド225及び/又はイオンサプレッサ223との間に印加されうる。RF電源は、13.56MHzの高RF周波数を発生させうるが、単独で又は13.56MHzの周波数と組み合わせて、他の周波数を発生させてもよい。
【0030】
[0038] 図2Bは、面板217を通した処理ガス分配に影響を与える特徴の詳細図253を示す。図2A及び図2Bに示すように、面板217、冷却プレート203、及びガス注入アセンブリ205が交差することにより、ガス供給領域258が画定される。ガス供給領域258には、ガス注入アセンブリ205からプロセスガスが供給されうる。ガスは、ガス供給領域258に充満して、面板217の開孔259を通って、第1のプラズマ領域215まで流れうる。開孔259は、流れを実質的に一方向へ導くように構成されうる。これにより、プロセスガスは、処理領域233に流入しうるが、面板217を横断した後、ガス供給領域258内に逆流することが部分的又は完全に防止されうる。
【0031】
[0039] 処理チャンバセクション200で使用されるシャワーヘッド225などのガス供給アセンブリは、デュアルチャネルシャワーヘッドとも称されることがあり、図3に記載される実施形態で更に詳しく示される。デュアルチャネルシャワーヘッドは、処理領域233の外のエッチャントの分離を可能にし、処理領域内に送る前に、チャンバ部品及び互いの限られた相互作用をもたらすエッチング処理を提供しうる。
【0032】
[0040] シャワーヘッド225は、上方プレート214と下方プレート216とを含みうる。プレートを互いに連結させて、プレート間の空間218を画定することができる。プレートを連結することにより、上方プレートと下方プレートを通る第1の流体チャネル219と、下方プレート216を通る第2の流体チャネル221とを設けることができる。形成されたチャネルは、第2の流体チャネル221のみを介して空間218から下部プレート216を通る流体アクセスを提供するように構成され、第1の流体チャネル219は、プレートと第2の流体チャネル221との間の空間218から流体的に分離されうる。空間218は、ガス分配アセンブリ225の側面を通して流体的にアクセス可能でありうる。
【0033】
[0041] 図3は、実施形態による、処理チャンバで使用するためのシャワーヘッド325の底面図である。シャワーヘッド325は、図2Aに示されるシャワーヘッド225に対応しうる。第1の流体チャネル219の図を示す貫通孔365は、シャワーヘッド225を通る前駆体の流れを制御して影響を与えるための複数の形状及び構成を有しうる。第2の流体チャネル221の図を示す小さな孔375は、シャワーヘッドの表面上方に、貫通孔365の間でさえもほぼ均等に分散されうる。他の構成に比べて、これらの小さな孔375は、前駆体がシャワーヘッドから流出する際に、より均一な混合をもたらす助けとなりうる。
【0034】
[0042] 図4は、本技術のいくつかの実施形態による例示的な基板支持アセンブリ400の概略部分断面図を示す。基板支持アセンブリ400は、先述した基板支持体又はペデスタル265と類似していてもよく、その構造とともに先述した一部の又はすべての特徴を含みうる。図は、構造のエッジ領域を示しうる。図示されるように、基板支持アセンブリ400は、上部パック405、冷却プレート420、及びバックプレート430を含みうる。バックプレート430は、前述のようにペデスタルステムから延び、基板支持アセンブリの様々な構成要素へ流体接続及び/又は電気接続を供給するための追加のアクセス(additional access)を提供しうる。例えば、バックプレート430は、上部パックの外部領域で上部パック405と連結され、上部パック405とバックプレート430との間に空間が生成され、その内部に冷却プレートが収納されうる。この内部空間は、大気条件までのより高い圧力で維持されうる。したがって、バックプレート430は、外部真空環境に対して構成要素を密閉するためにOリングが載置されうるチャネル432を画定しうる。
【0035】
[0043] 上部パック405は、第1の表面406と、第1の表面の反対側にある第2の表面407とによって特徴付けられ、そこから、図示されるように、凹部が冷却プレート420を受容するように画定されうる。したがって、まとめて連結される場合、冷却プレートは、上部パックの第2の表面に隣接して連結されうる。いくつかの実施形態では、図示されたような間隙が構成要素間に組み込まれ、温度制御を容易にし、構成要素間に熱遮断部を提供しうる。上部パック405は、上部パック405内に1つ又は複数の熱遮断部408、409を画定し、それは、上部パック及び支持される基板にわたっていくつかの温度ゾーンを提供可能な1つ又は複数のチャネルが少なくとも部分的に画定されうる。上部パック405は、上部パック405内に任意の数の熱遮断部を画定し、実施形態では、少なくとも又は約2、少なくとも又は約3、少なくとも又は約4、少なくとも又は約5、少なくとも又は約6、少なくとも又は約7、少なくとも又は約8、少なくとも又は約9、少なくとも又は約10、又はこれを上回る数を含みうる。基板支持アセンブリ400に図示されるようないくつかの実施形態では、上部パック405は、1つ又は2つの熱遮断部を画定しうる。第1の熱遮断部408は、上部パック405の第1の表面406内に画定され、上部パック405を通る深さによって特徴付けられうる。
【0036】
[0044] 第1の熱遮断部408は、上部パック405の周囲に半径方向に画定され、実施形態では、上部パック405を内部ゾーンと外部ゾーンとに少なくとも部分的に分割するように構成されうる。第1の熱遮断部408は、上部パックの内部半径に沿って上部パック405の周囲に画定されるトレンチでありうるか又はこれを含みうる。第1の熱遮断部408の深さは、実施形態では上部パック405の厚さの半分より大きくてもよく、上部パック405の厚さの約60%以上、約70%以上、約80%以上、約90%以上、又は約100%でありうる。トレンチが上部パック405を完全に二分する場合、内部ゾーン及び外部ゾーンは、バックプレート430と個別に連結された2つの別々の構成要素でありうる。第1の熱遮断部408は、実施形態では、内部ゾーンと外部ゾーンとを熱的に絶縁するように構成されうる。そのような絶縁は、内部ゾーン及び外部ゾーンを動作中に別々に加熱又は冷却できるようにしうる。
【0037】
[0045] 熱遮断部は、上部パック405の第2の表面407、又は上面若しくは第1の表面406の反対側にある表面に画定されうる、第2の熱遮断部409を含むいくつかの遮断部を含みうる。第2の熱遮断部409は、上部パック405の第2の内部半径において画定されてもよく、第1の熱遮断部408の半径方向内側(図示されている)又は半径方向外側に向かいうる。第2の熱遮断部409は、第1の熱遮断部408の第1の深さよりも大きいか、等しいか、又は小さい、上部パック405を通る第2の深さによって、特徴付けられうる。例えば、図示されるように、第2の熱遮断部409は、第1の熱遮断部408の深さよりも大きい深さによって特徴付けられうる。第1の熱遮断部408及び第2の熱遮断部409のいずれか又は両方は、上部パック405の周囲に連続的に又は不連続に延びうる。例えば、第1の熱遮断部408は、上部パック405の周囲に実質的に連続的に延びうるが、第1の熱遮断部408にわたる底部領域に、最小限の厚さの延在部などの1つ又は複数の接続部を有し、内部ゾーンを上部パック405の外部ゾーンに連結して、上部パック405のワンピース設計を可能にしうる。第2の熱遮断部490はまた、上部パックを中心とする連続的なチャネルでありうるか、又は上部パック405を通してトレンチが形成されていない、トレンチの半径を中心とするセクションを有しうる。
【0038】
[0046] 複数の熱遮断部の利点は、上面から画定される熱遮断部と底面から画定される熱遮断部とが、2つのゾーン間のクロストークを低減するのに役立ち、ゾーン間の温度調整を更に微調整できるようにしうることである。上部パック405は、任意の数の材料から構成され、実施形態では、アルミニウム材料でありうるか、又はアルミニウム材料を含みうる。上部パック405は、コーティング又はメッキされたアルミニウムを含む、任意のタイプのアルミニウムでありうる。例えば、上部パック405は、実施形態では、上部パック405をエッチングから保護しうるニッケル又はチタンでコーティングされたアルミニウムでありうる。
【0039】
[0047] 加えて、上部パック405の第2の表面内には、第1のヒータ410を受容するように、1つ又は複数のチャネル又は凹部が形成されうる。本技術の実施形態には、任意のタイプのヒータが組み込まれうる。例えば、コイルヒータは、上部パックの周囲の螺旋又は他のパターンで画定されたチャネル内に載置され、上部パックのより均一な加熱を提供し、図示するようにカバープレートでチャネル内に維持されうる。第2のヒータ412はまた、上部パックの外部領域に組み込まれ、第1のヒータ410によって制御される内部領域に対して基板の外部領域で追加の温度制御を提供し、上述のように熱遮断部によって分離されうる。
【0040】
[0048] ヒータ410及び/又はヒータ412は、実施形態において、任意のタイプの抵抗ヒータ又は流体ヒータを含みうる。第1のヒータ410及び第2のヒータ412は、互いに独立して動作され、上部パック405にわたって温度を調整することが可能であり、更に、上部パック405上に存在する基板を調整することが可能でありうる。各ヒータは、約25℃以上に及ぶ動作温度の範囲を有しうる。各ヒータは、約50℃以上、約60℃以上、約70℃以上、約80℃以上、約90℃以上、約100℃以上、約125℃以上、約150℃以上、約175℃以上、約200℃以上、約250℃以上、約300℃以上、約350℃以上、約400℃以上、約500℃以上、約600℃以上、約700℃以上、又はこれを上回るまで加熱するように構成されうる。ヒータはまた、これらの言及された数のうちの任意の2つの間に包含される任意の範囲、又はこれらの範囲のうちの任意の範囲内に包含されるより小さい範囲で動作するように構成されうる。
【0041】
[0049] また、第1のヒータ410及び第2のヒータ412は、互いの温度範囲内で動作するように構成され、上部パック405の表面全体又は上部パック405上に存在する基板全体にわたって特定の温度を維持するように構成されうる。例えば、第1のヒータ410は、内部ゾーンを第1の温度に維持するよう動作するように構成され、第2のヒータ412は、外部ゾーンを第1のヒータの温度と類似又は異なる第2の温度に維持するよう動作するように構成されうる。ヒータ又はゾーンのいずれかの各温度は、先ほど記載され又は含まれた任意の温度であり、2つのヒータが数十度又は数百度の差で動作できるようにしうる。加えて、2つのヒータの動作温度、又は内部ゾーンと外部ゾーンの維持された温度の間の差は、実施形態において10℃未満でありうる。また、2つのヒータ間の温度差、又は2つのゾーンによって維持される温度差は、実施形態では、約5℃以下、約4℃以下、約3℃以下、約2℃以下、約1℃以下、約0.9℃以下、約0.8℃以下、約0.7℃以下、約0.6℃以下、約0.5℃以下、約0.4℃以下、約0.3℃以下、約0.2℃以下、約0.1℃以下、又はこれ未満でありうる。2つのゾーンの間のそのような微小な温度差、基板にわたる前駆体の流れによって生じる温度変動、他のチャンバ部品からの干渉、製造ステップに基づいて、あるゾーンで発生するが別のゾーンでは発生しない反応又は動作、及び他の変動源は、動作中に制御又は克服されうる。これにより、従来の技術と比較して、ゾーンにわたって及び処理中の基板にわたって、均一性が向上する可能性がある。
【0042】
[0050] 冷却プレート420は、冷却プレート420内に1つ又は複数のチャネル425を画定しうる。チャネル425は、冷却プレート420の周囲に1つ又は複数の温度制御された流体を分配するように構成されうる。チャネル425は、基板支持アセンブリのステムからアクセス可能でありうる、冷却プレートの中央又は内部領域の中央ポートからアクセスされうる。冷却流体は、ステムの上方及び中央ポート内に供給され、次いで、流体がチャネル425の周囲を流れられるようにする。チャネル425は、螺旋又はコイルなどの任意の数の幾何学的パターン、並びに冷却プレート420の周りの実質的な同心円でありうる。パターンは、出口ポートに戻る前に冷却プレートの外部に延び、出口ポートは、冷却プレートの中央領域に位置し、ペデスタルのステム内の追加のチャネル又は連結器(coupling)へのアクセスを提供し、冷却及び再循環のための熱交換器又は他の装置への流体の戻りを可能にしうる。図示されるように、冷却プレート420は、上部パック405の凹状部分まで完全には延びていないことがあり、構成要素間の間隙又は空間を維持し、冷却プレート420と上部パック405との間の過度の熱的連通を制限又は防止しうる。
【0043】
[0051] 上部パック405は、上部パック405の外部半径の周りに1つ又は複数の凹状レッジ415を画定しうる。凹状レッジ415は、上部パック405のエッジに向かって延びる又は降下し、バックプレート430の外径に類似するか又はこれに等しい外径によって特徴付けられうる。2つの凹状レッジ415が図4に示されているが、上部パック405は、本技術の実施形態では、任意の数の凹状レッジを画定しうる。図示されるように、第1の凹状レッジ415a及び第2の凹状レッジ415bは上部パック405内に画定され、第2の凹状レッジ415bは、第1の凹状レッジ415aから延びる別個の凹部として上部パック405の外部エッジまで延びうる。凹状レッジは、上部パックに沿って任意の半径から延びうる。いくつかの実施形態では、図示されたように、第1の凹状レッジ415aは、上部パック上に載置された基板の半径よりも小さい半径で延びうる。図示されるように、基板435は、上部パックの第1の表面406上に載置され、凹状レッジ415aの凹部のエッジを通過して延びる上部パックに沿って半径方向距離ほど延びうる。以下で更に説明するように、このことにより、本技術のいくつかの実施形態において、エッジリングが基板の下方に延びることができるようになる。
【0044】
[0052] 凹状レッジ415には、1つ又は複数の構成要素が載置されうる。例えば、いくつかの実施形態では、エッジリングヒータ440は、図示したように、凹状レッジ415bのような凹状レッジの1つに載置されうる。エッジリングヒータ440は、環帯であってもよく、上部パックの周囲に延びうる。いくつかの実施形態では、エッジリングヒータ440は、それが載置される凹状レッジの横方向の長さよりも小さい又はほぼその横方向である環状の厚さによって特徴付けられうる。したがって、いくつかの実施形態では、エッジリングヒータ440は、凹状のレッジ415bを画定する上部パックの内壁416から半径方向にずらして維され、ヒータから上部パックへの伝導熱伝達を低減又は制限しうる。以下に説明するように、エッジリングヒータ440はまた、エッジリングヒータと上部パックとの間の接触を更に制限する1つ又は複数のスタンドオフを含むか又は画定しうる。ヒータ440は、ヒータの周囲に延びる内部空間又はチャネル444を画定する本体442を含み、ヒータから均一な加熱を提供するためにヒータの周囲に延びうる加熱要素446を収納しうる。加熱要素446は、図示されたようにコイルであり、これは、1回、2回、3回、又はそれ以上を含む任意の回数、ヒータの周囲に延びうるが、任意の他のタイプの加熱要素が、本技術による実施形態に含まれてもよい。
【0045】
[0053] リッド448は、本体442と密閉、ろう付け、溶接、又は他の方法で連結されうるが、これは、いくつかの実施形態では、ヒータ空間を密閉しうる。加熱要素446は、いくつかの実施形態では、ヒータの周囲でリッド448と接触しうる。これにより、熱をエッジリングに対して上に向けることが容易になりうる。加えて、加熱要素446は、いくつかの実施形態では、上部パックへの熱送達を更に制限するために、本体442に接触しなくてもよい。加熱要素446は、図示されたように上部パック405を通して画定された開孔を通って延び、バックプレート430によって画定された空間まで延びうる。要素はペデスタルステムまで延び、ここで電気接続がチャンバから延びうる。更に、コネクタは、ペデスタルステム、バックプレート、及び上部パックを通して延びうる。この場合、コネクタは、加熱要素446と電気的に接続されうる。本技術の実施形態によって、任意の他のタイプの接続が包含されうる。上述のように、エッジリングヒータ440は、上部パックとの接触を制限するために凹状レッジ415bと接触しうる1つ又は複数のスタンドオフを含みうる。そのような1つのスタンドオフは、加熱要素446又はコネクタがヒータ及び上部パックを通って延びうる場所に連結されうるか、又はその場所で画定されうる。図示されたように、環状突出部は、上部パック405を通して入口(access)又は開孔の周囲に延びうる。突出部又はスタンドオフは、チャネル449を画定しうる。Oリング、ガスケット、又はエラストマ要素がその内部に載置され、処理チャンバ内の真空環境から接続を密閉しうる。
【0046】
[0054] 図示されたように、エッジリングヒータ440は、凹状レッジ415bのような最も外側の凹状レッジ上に載置され、凹状レッジ415aのような内部凹状レッジを越えて垂直に延びうる。図示されるように、ヒータは、いくつかの実施形態では、上部パックの第1の表面406を越えて垂直に延びていないこともある。内側環状エッジのような内部エッジに沿って、エッジリングヒータ440は、凹状レッジ447を画定しうる。この凹状レッジ447は、上部パックの第1の凹状レッジ415aと一直線上にありうる。これは、ヒータの凹状レッジと上部パックの内部凹状レッジとの間にチャネルを画定しうる。チャネルは、基板支持体の周りに延びうる。
【0047】
[0055] 基板支持アセンブリはまた、いくつかの実施形態では、エッジリング450を含みうる。エッジリング450は、図示されたようにエッジリングヒータ440上に載置されうる。エッジリングは、上部パック405の周りに延びうるが、いくつかの実施形態では、エッジリングは、上部パックとの接触がないままであってもよく、エッジリングの任意の場所で上部パックと接触していなくてもよい。エッジリング450は、上部パック405と類似の材料であっても又は異なる材料であってもよく、実施形態では、エッジリング450は、ニッケルメッキされたアルミニウム又は他のメッキ若しくはコーティングされたアルミニウムを含んでもよく、これらは、例えば、ハロゲン含有前駆体を利用するエッチング工程中のエッジリング520の腐食を制限しうる。コーティングは、ニッケル、白金、又は任意の他の金属若しくは遷移金属を含む、金属又は合金を含みうる。加えて、コーティングは、任意の数の酸化物又は窒化物材料、例えば、酸化イットリウム、酸化アルミニウム、又は下層のアルミニウムに対する影響を制限しうるか、又はエッチング、プラズマ生成、若しくはチャンバ部品の劣化を制御するための処理条件に影響しうる任意の他の材料を含みうる。加えて、エッジリング450は、以下で更に説明するように、ニッケルで部分的にのみメッキされ、例えば、以下で述べるように、肩部を含むエッジリングの内部表面が、ニッケルメッキの下から露出するアルミニウムでありうる。ニッケルは、エッチングに衝撃を与え、ニッケルに対するエッチング材料の親和性のために、ニッケルに近接する場所でエッチングを停止する可能性があるため、基板に近接する領域に沿ってアルミニウムを露出させることにより、エッジエッチング又は処理が実行されうる。
【0048】
[0056] エッジリング450は、凹状レッジ415に沿って上部パックの周囲に延び、実施形態においては、エッジリングの外部半径などで、上部パック405の上部平面又は第1の表面406より上方に垂直に延びるように、上部パック405の上方に垂直に延びうる。エッジリング450は、内部エッジによって特徴付けられ、この内部エッジは、上部パック405に向かって延びるエッジリングの肩部452で上部パックの第1の表面406の下の外部エッジから傾斜しうる。図示するように、肩部452はエッジリングヒータの内部凹状レッジと上部パックの凹状レッジ415aとの間に形成されたチャンネル内に延びうる。肩部452は、エッジリングの内側環状壁のような内部エッジまで延び、上部パック405の第1の表面406から垂直に凹む位置まで延びうる。加えて、エッジリングの内側環状壁は、図示するように、基板435のような基板の外部半径方向エッジを越えた内部半径まで延びうる。
【0049】
[0057] したがって、エッジリング450は、基板に接触することなく、処理されている基板の真下に延びうる。エッジリングは、エッジリングヒータ440によって独立して加熱されうるので、基板エッジの温度調整が実行されうる。したがって、基板エッジにおけるプラズマ処理に対するエッジリングからの影響又は効果が低減又は排除され、より均一な処理が実行されうる。したがって、本技術のいくつかの実施形態による基板支持体は、独立した温度制御の3つのゾーンを提供しうる。更に、エッジリングヒータは上部パックとの接触が最小であることがあり、エッジリングが上部パックと接触しないこともあるので、基板のエッジ領域と他の領域との間の温度差が増加することがあり、基板上の処理の均一性を改善するための追加の制御が可能になりうる。
【0050】
[0058] エッジリング450は、上部パック405の外径に等しいか又は類似する外径によって特徴付けられ、よって、いくつかの実施形態では、エッジリング450は、上部パック405の外部半径を越えて延びていないこともある。加えて、いくつかの実施形態では、エッジリング450は、外形で示されるオプションのスカート454を含みうる。このスカート454は、単一構成要素のエッジリングの一部であり、エッジリングから垂直に延びうる。スカートは、部分的にヒータ440から離れて延びてもよく、ヒータの外部エッジを通過して延びるので、ヒータと接触しないこともある。スカートは、ヒータ及び凹状レッジ415bを通過して垂直に延びてもよく、構成要素間の間隙が、構成要素間でのプラズマ放出物又は他の処理廃水の流出入を防止しうる。上述のように、エッジリング450は、上部パック405と接触しないこともあり、これにより、凹状レッジ415を含む上部パック405の各表面とエッジリング450との間の連続的な間隔が可能になりうる。パージガスは、凹状レッジ415を通って延びる上部パック405を通る開口を通して流れ、エッジリング450及びエッジリングヒータ440の周りからの連続的なパージが可能になりうる。いくつかの実施形態において、エッジリング450は、チャンバの外部エッジからのある量の前駆体の流れが遮断され、基板のエッジ領域の追加のエッチング、堆積、又は処理を防止又は制限できるようにしうる。
【0051】
[0059] 図5Aは、本技術のいくつかの実施形態による、例示的なエッジリングヒータの概略的な上面等角図を示し、例えば、エッジリングヒータ440の更なる態様を示しうる。図示されたように、エッジリングヒータ440は、本体442と、加熱要素が配置されうる内部空間を密封するための、ヒータの周囲に延びるリッド448とを含みうるが、加熱要素446は、上述のようにスタンドオフ位置でヒータ本体から延びうる。ヒータ本体442はまた、以下で更に説明するように、ヒータを上部パックとの接触を制限しながら上部パックにボルトで固定できる複数の突出部502を含みうる。図5Bは、本技術のいくつかの実施の形態による例示的なエッジリングヒータの概略的な底部等角図を示しており、エッジリングヒータ440の更なる態様も示しうる。上述のように、加熱要素446、又はコネクタは、ヒータ本体のスタンドオフ505においてヒータ本体を通って延びうる。ヒータ本体は、1つ、2つ、3つ、又はそれ以上のスタンドオフ505を含みうるか又は画定しうるが、スタンドオフが増加すると、上部パックとの接触が増加し、構成要素間の熱伝達が増加しうる。
【0052】
[0060] スタンドオフ505aは、本体442の一部であってもよく、上述のように加熱要素用の入口を密閉するためのガスケット用のチャネルを画定しうる。スタンドオフ505bは、図示されるように、規則的な又は不規則な間隔で位置し、スタンドオフ505aとともに、2つ、3つ、又はこれ以上の総接点を提供しうる。スタンドオフ505bは、PEEK又はチャンバ環境に耐えうる何らかの他の材料などの絶縁材料でありうる。いくつかの実施形態では、すべてのスタンドオフ505は、熱伝達の均一性を高めるために同じ材料であってもよく、スタンドオフ505bなどの本体と結合されてもよく、又はスタンドオフ505aなどのエッジリングヒータ本体442によって画定されてもよい。
【0053】
[0061] 図6は、本技術のいくつかの実施形態による例示的な基板支持アセンブリの概略部分断面図を示し、上述の基板支持アセンブリ400の追加の図を示し、エッジリングと上部パックとの間の例示的な連結を示しうる。図示されたように、上部パック405は、ヒータ440の突出部502を受容するための1つ又は複数の凹部を画定しうる。図示されたように、突出部は、構成要素を接合するために上部パック405を通って延びうるボルト又は他の連結材料を受容するための凹部を画定しうる。図示されるように、ボルト又は連結器は、突出部502と上部パック405との間の間隙602を維持するようにサイズ決定されうる。例えば、凹部は、ヒータ内にロック又はストップを画定し、前述したように、スタンドオフを除いて、ヒータが上部パックから離れて維持されることを確実にしうる。本技術のいくつかの実施形態によるエッジリング及びエッジリングヒータを組み込むことにより、基板エッジ温度変調が実行され、基板全域にわたってプロセスの均一性が改善されうる。例えば、動作中、エッジリングヒータは、上述の温度のいずれかに設定されうるか又はエッジリングを上述の温度のいずれかに維持しうる。エッジリングヒータは、上部パック内のヒータのいずれか又は両方と類似していても又は異なっていてもよく、温度制御の3つのゾーンが可能になりうる。エッジリングが上部パックとの接触しないように維持されうるので、基板エッジと基板の内部及び/又は外部ゾーンとの間の温度差は、約5℃以上に維持され、約10℃以上、約20℃以上、約30℃以上、約40℃以上、約50℃以上、又はこれを上回って維持されうる。その結果、処理からのエッジ効果が軽減又は防止されうる。
【0054】
[0062] 先に説明したように、いくつかの実施形態では、エッジリングは、ニッケルを有するアルミニウムベース、又は先に述べた任意のメッキ材料を含む他のメッキ材料などのように、メッキされうる。メッキは、ハロゲンラジカル材料とのより高い親和性によって特徴付けられる材料、及び/又は下にある材料を保護しうる任意の材料でありうる。図7A~7Cは、エッジリングの例示的な部分断面を示しており、エッジリングは、前述のような任意の材料又は態様を含みうる。エッジリングは、本技術に包含されるメッキ例を示し、これは、任意のエッジリング上に、かつ前述の任意のアセンブリ又はシステム内に含まれうる。いくつかの実施形態にしたがってメッキの量を調整することにより、改善されたエッジプロファイルが達成されうる。
【0055】
[0063] 例えば、図7Aは、本技術のいくつかの実施形態による完全にコーティングされたエッジリング705を示しうる。コーティング707は、ニッケル、又は遷移金属並びに合金を含む任意の他の金属でありうる。コーティングを含むことによって、プラズマ処理に対する調整が可能になりうる。例えば、フッ素又は他のハロゲンは、アルミニウムを含む他の材料よりもニッケルに対する親和性が高いことを特徴としうる。したがって、処理中に、ニッケルは、処理されている基板のエッジからエッジリングに向かってフッ素又は他のハロゲンラジカル種を引き出しうる。エッジエッチングの増加が起こりうるプロセスについては、このようなコーティングは、均一性を改善するエッジ効果を低減しうる。
【0056】
[0064] しかしながら、いくつかの実施形態では、ニッケルは、基板へのニッケルの近接に応じて、エッジエッチングを本質的にゼロにすることができる。したがって、いくつかの実施形態では、ニッケルの一部が除去されても形成されなくてもよく、下にあるアルミニウム又は他の材料を露出させてもよい。図7Bは、部分コーティング712を有しうる例示的なエッジリング710を示す。基板に最も近接しうるエッジリングの肩部の一部又は全部は、メッキが除去され又は形成されなくてもよい。露出したアルミニウムは、より多くのエッチャント材料が基板と相互作用できるようにし、エッジエッチングを実行できるようにしうる。
【0057】
[0065] 図7Cは、例示的なエッジリング715を示し、このエッジリング715は、図7Bに示されるものよりもコーティングが低減された部分コーティング717を有しうる。任意の量のコーティングが含まれ、任意の量のエッジリングが露出されうると理解すべきである。図示されたように、コーティングは、図示したエッジリングの外部エッジ領域に制限されてもよく、エッジリングの外部エッジの保護を可能にしつつ、基板との任意の相互作用が制限されうる。加えて、いくつかの実施形態では、コーティングが、エッジリングの裏側に沿って含まれていなくてもよく、ヒータに接触していてもよい。また、ヒータハウジングはアルミニウムであってもよいので、コーティングを除去することにより、加熱中に材料の類似した膨張を確実にし、これにより、エッジリングがヒータとの一貫した接触を維持し、位置がずれないようにすることができる。いくらかの量のメッキを含むことによって、エッジリングは、プラズマ放出物からより良好に保護されうるが、下にあるアルミニウムの少なくとも一部を露出させることによって、エッジエッチングが基板上に維持されうる。
【0058】
[0066] 前述の説明では、説明の目的のために、本技術の様々な実施形態の理解を提供するために、多数の詳細が記載されてきた。しかしながら、当業者には明らかなように、特定の実施形態は、これらの詳細のうちのいくつかがなくても、又は追加の詳細を伴って実施されうる。
【0059】
[0067] いくつかの実施形態を開示したが、当業者は、実施形態の主旨から逸脱することなく、様々な修正例、代替構造物、及び均等物が使用されうることを認識されよう。更に、いくつかの周知の処理及び要素は、本技術を不必要に不明瞭にすることを避けるために説明されていない。したがって、上記の説明は、本技術の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
【0060】
[0068] 値の範囲が付与されているところでは、文脈上そうでないと明示されていない限り、その範囲の上限値と下限値との間の各介在値は、下限の単位の最小単位まで具体的に開示されている。記載された範囲の任意の記載値又は記載されていない介在値の間の任意の狭い範囲、そしてその記載範囲のその他任意の記載された値又は介在する値も包含される。これら小さい範囲の上限及び下限は、その範囲に個々に含まれ、又はその範囲から除外される場合があり、小さい範囲に限界値のいずれかが含まれる、どちらも含まれない、又は両方が含まれる各範囲もまた、記載された範囲における明確に除外される任意の限界値を条件として、この技術範囲に包含される。記載された範囲が、限界値の一方又は両方を含む場合、これらの含められた限界値の一方又は両方を除外する範囲も含まれる。
【0061】
[0069] 本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が他のことを明らかに示していない限り、複数の参照対象を含む。したがって、例えば、「1つの層(a layer)」への言及は、複数のそのような層を含み、「その前駆体(the precursor)」への言及は、当業者に知られている1つ又は複数の前駆体及びその等価物への言及を含む、などである。
【0062】
[0070] また、「備える(comprise(s))」、「備えている(comprising)」、「含有する(contain(s))」、「含有している(containing)」、「含む(include(s))」、及び「含んでいる(including)」という用語は、本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、記載された特徴、整数、構成要素、又はステップの存在を特定することを意図しているが、1つ又は複数のその他の特徴、整数、構成要素、工程、動作、又はグループの存在又は追加を除外するものではない。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7