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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-01
(45)【発行日】2024-10-09
(54)【発明の名称】基板保持装置、及び基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20241002BHJP
【FI】
H01L21/68 P
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023221624
(22)【出願日】2023-12-27
【審査請求日】2024-01-19
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】316011226
【氏名又は名称】AIメカテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107836
【弁理士】
【氏名又は名称】西 和哉
(74)【代理人】
【識別番号】100211627
【弁理士】
【氏名又は名称】石坂 穂寿
(72)【発明者】
【氏名】末兼 大輔
(72)【発明者】
【氏名】下川 通貴
(72)【発明者】
【氏名】池田 孝生
【審査官】宮久保 博幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-082457(JP,A)
【文献】特開2021-129034(JP,A)
【文献】特開昭58-207518(JP,A)
【文献】特開2017-123400(JP,A)
【文献】特開2021-068878(JP,A)
【文献】特開2023-076260(JP,A)
【文献】特開2017-220483(JP,A)
【文献】特開2019-004017(JP,A)
【文献】特開2014-072510(JP,A)
【文献】特開2022-015497(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部と、
前記ベース部に設けられ、基板の中央部分に接触する保持面を有する中央部と、
前記ベース部に前記中央部を囲んで設けられ、前記中央部から径方向外側に突出した前記基板の外周部分に一周にわたって接触して変形可能な環状部と、
前記ベース部、前記環状部、及び前記基板により形成される空間内を吸引する吸引部と、を備え
前記環状部は、
前記基板に接触する第1層と、
前記第1層と前記ベース部との間に配置され、前記第1層より剛性が低くかつ弾性変形可能な第2層と、を積層して設けられ、断面が矩形状であって前記第2層が前記第1層より厚い、基板保持装置。
【請求項2】
ベース部と、
前記ベース部に設けられ、基板の中央部分に接触する保持面を有する中央部と、
前記ベース部に前記中央部を囲んで設けられ、前記中央部から径方向外側に突出した前記基板の外周部分に一周にわたって接触して変形可能な環状部と、
前記ベース部、前記環状部、及び前記基板により形成される空間内を吸引する吸引部と、を備え、
前記環状部は、
前記基板に接触する第1層と、
前記第1層と前記ベース部との間に配置され、前記第1層より剛性が低くかつ弾性変形可能な第2層と、を積層して設けられ、
前記第1層は、前記第2層より高い導電性を有し、かつ前記第2層より高い耐熱性を有する、基板保持装置。
【請求項3】
前記第1層は、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミド、及びポリフェニレンサルファイドのうち少なくとも一つを含む材料から形成される、請求項2に記載の基板保持装置。
【請求項4】
ベース部と、
前記ベース部に設けられ、基板の中央部分に接触する保持面を有する中央部と、
前記ベース部に前記中央部を囲んで設けられ、前記中央部から径方向外側に突出した前記基板の外周部分に一周にわたって接触して変形可能な環状部と、
前記ベース部、前記環状部、及び前記基板により形成される空間内を吸引する吸引部と、を備え、
前記環状部は、
前記基板に接触する第1層と、
前記第1層と前記ベース部との間に配置され、前記第1層より剛性が低くかつ弾性変形可能な第2層と、を積層して設けられ、
前記第2層は、フッ素ゴム、ポリテトラフルオロエチレン、及びシリコーンゴムのうち少なくとも一つを含む材料から形成される、基板保持装置。
【請求項5】
前記第2層は、多孔質体である、請求項4に記載の基板保持装置。
【請求項6】
ベース部と、
前記ベース部に設けられ、基板の中央部分に接触する保持面を有する中央部と、
前記ベース部に前記中央部を囲んで設けられ、前記中央部から径方向外側に突出した前記基板の外周部分に一周にわたって接触して変形可能な環状部と、
前記ベース部、前記環状部、及び前記基板により形成される空間内を吸引する吸引部と、を備え、
前記環状部は、
前記基板に接触する第1層と、
前記第1層と前記ベース部との間に配置され、前記第1層より剛性が低くかつ弾性変形可能な第2層と、を積層して設けられ、
前記中央部及び前記環状部は、前記第1層と同様の材質で形成された第3層を介して前記ベース部に取り付けられる、基板保持装置。
【請求項7】
ベース部と、
前記ベース部に設けられ、基板の中央部分に接触する保持面を有する中央部と、
前記ベース部に前記中央部を囲んで設けられ、前記中央部から径方向外側に突出した前記基板の外周部分に一周にわたって接触して変形可能な環状部と、
前記ベース部、前記環状部、及び前記基板により形成される空間内を吸引する吸引部と、を備え、
前記中央部は、固定具により前記ベース部に取り付けられ、
前記吸引部は、前記固定具に設けられた貫通孔を介して前記空間内を吸引する、基板保持装置。
【請求項8】
前記中央部は、前記保持面において前記中央部の側面まで達する複数の溝部を備える、請求項7に記載の基板保持装置。
【請求項9】
前記環状部の先端面は、前記中央部の前記保持面に対して、前記ベース部から離れる方向に突出して設けられる、請求項1、2、4、6、7のいずれか一項に記載の基板保持装置。
【請求項10】
前記環状部は、前記中央部から径方向外側に離間して配置される、請求項1、2、4、6、7のいずれか一項に記載の基板保持装置。
【請求項11】
前記中央部は、前記第1層と同様の材質で形成される、請求項1、2、4、6のいずれか一項に記載の基板保持装置。
【請求項12】
前記ベース部は、前記中央部の中心を含む回転軸まわりに回転可能である、請求項1、2、4、6、7のいずれか一項に記載の基板保持装置。
【請求項13】
請求項1、2、4、6、7のいずれか一項に記載の基板保持装置を備える、基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板保持装置、及び基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ガラス基板等の基板の表面にレジスト液等をコーティングする際、基板を洗浄液で洗浄する際等において、基板を真空吸着しつつ、基板を回転可能に保持する基板保持装置が用いられることがある。例えば、特許文献1には、スピンナーチャックの保持面に開口した吸引孔を囲むように、芯をゴムで形成しかつ表層を四フッ化フルオロエチレンとした二層構造のシールリングを備えた構成が開示されている。さらに、特許文献1には、スピンナーチャック表面に内側シールリングと外側シールリングとを同心状に設けた構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平06-061134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、基板の製造過程で、基板に反りが生じることがある。反りが生じた基板を基板保持装置で真空吸着しようとすると、基板保持装置の保持面と基板との間に隙間が生じることがある。このように隙間が生じた状態では、基板と保持面との間の真空(負圧)が破壊され、基板の吸着ができなくなってしまう場合がある。
【0005】
以上のような事情に鑑み、本発明は、反りが生じた基板であっても、良好に吸着保持することが可能な基板保持装置、及び基板処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様では、ベース部と、ベース部に設けられ、基板の中央部分に接触する保持面を有する中央部と、ベース部に中央部を囲んで設けられ、中央部から径方向外側に突出した基板の外周部分に一周にわたって接触して変形可能な環状部と、ベース部、環状部、及び基板により形成される空間内を吸引する吸引部と、を備え、環状部は、基板に接触する第1層と、第1層とベース部との間に配置され、第1層より剛性が低くかつ弾性変形可能な第2層と、を積層して設けられ、断面が矩形状であって第2層が第1層より厚い、基板保持装置が提供される。
本発明の態様では、ベース部と、ベース部に設けられ、基板の中央部分に接触する保持面を有する中央部と、ベース部に中央部を囲んで設けられ、中央部から径方向外側に突出した基板の外周部分に一周にわたって接触して変形可能な環状部と、ベース部、環状部、及び基板により形成される空間内を吸引する吸引部と、を備え、環状部は、基板に接触する第1層と、第1層とベース部との間に配置され、第1層より剛性が低くかつ弾性変形可能な第2層と、を積層して設けられ、第1層は、第2層より高い導電性を有し、かつ第2層より高い耐熱性を有する、基板保持装置が提供される。
本発明の態様では、ベース部と、ベース部に設けられ、基板の中央部分に接触する保持面を有する中央部と、ベース部に中央部を囲んで設けられ、中央部から径方向外側に突出した基板の外周部分に一周にわたって接触して変形可能な環状部と、ベース部、環状部、及び基板により形成される空間内を吸引する吸引部と、を備え、環状部は、基板に接触する第1層と、第1層とベース部との間に配置され、第1層より剛性が低くかつ弾性変形可能な第2層と、を積層して設けられ、第2層は、フッ素ゴム、ポリテトラフルオロエチレン、及びシリコーンゴムのうち少なくとも一つを含む材料から形成される、基板保持装置が提供される。
本発明の態様では、ベース部と、ベース部に設けられ、基板の中央部分に接触する保持面を有する中央部と、ベース部に中央部を囲んで設けられ、中央部から径方向外側に突出した基板の外周部分に一周にわたって接触して変形可能な環状部と、ベース部、環状部、及び基板により形成される空間内を吸引する吸引部と、を備え、環状部は、基板に接触する第1層と、第1層とベース部との間に配置され、第1層より剛性が低くかつ弾性変形可能な第2層と、を積層して設けられ、中央部及び環状部は、第1層と同様の材質で形成された第3層を介してベース部に取り付けられる、基板保持装置が提供される
本発明の態様では、ベース部と、ベース部に設けられ、基板の中央部分に接触する保持面を有する中央部と、ベース部に中央部を囲んで設けられ、中央部から径方向外側に突出した基板の外周部分に一周にわたって接触して変形可能な環状部と、ベース部、環状部、及び基板により形成される空間内を吸引する吸引部と、を備え、中央部は、固定具によりベース部に取り付けられ、吸引部は、固定具に設けられた貫通孔を介して空間内を吸引する、基板保持装置が提供される。
本発明の第1態様では、ベース部と、前記ベース部に設けられ、基板の中央部分に接触する保持面を有する中央部と、前記ベース部に前記中央部を囲んで設けられ、前記中央部から径方向外側に突出した前記基板の外周部分に一周にわたって接触して変形可能な環状部と、前記ベース部、前記環状部、及び前記基板により形成される空間内を吸引する吸引部と、を備える、基板保持装置が提供される。
【0007】
本発明の第2態様では、上記した基板保持装置を備える、基板処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
上記した態様によれば、反りの生じた基板であっても、ベース部に設けられた中央部の保持面が、基板の中央部分に接触し、環状部が、中央部から径方向外側に突出した基板の外周部分に、基板の反りに追従して接触するよう変形する。この構成により、吸引部で、ベース部、環状部、及び基板により形成される空間内を吸引することで、反りの生じた基板であっても、良好に吸着保持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係る基板処理装置の一例を示す断面図である。
図2】実施形態に係る基板保持装置の主要部を示す斜視図である。
図3】実施形態に係る基板保持装置の主要部を示す断面図である。
図4】実施形態に係る基板保持装置のテーブル本体を示す平面図である。
図5】実施形態に係る基板保持装置の環状部上に基板を載せた状態を示す断面図である。
図6】実施形態に係る基板保持装置の環状部上に基板を載せ、吸引部で吸引した状態を示す断面図である。
図7】実施形態に係る基板保持装置の環状部上に、反っている基板を載せた状態を示す断面図である。
図8】反っている基板を載せて吸引部で吸引した状態を示す要部断面図である。
図9】実施形態に係る基板保持装置の環状部上に、反っている基板の他の例を載せた状態を示す断面図である。
図10】反っている基板の他の例を載せて吸引部で吸引した状態を示す要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は以下に説明する実施形態に限定されない。また、図面においては実施形態の各構成をわかりやすくするために、一部を大きく又は強調して、あるいは一部を簡略化して表しており、実際の構造又は形状、縮尺等が異なっている場合がある。
【0011】
図1は、実施形態に係る基板処理装置1の一例を示す断面図である。ここで一例として、基板処理装置1はスピンナーと呼ばれる装置を含むものとなる。図2は、実施形態に係る基板保持装置2の主要部を示す斜視図である。ここで一例として、基板保持装置2はスピンナーチャックと呼ばれる装置を含むものとなる。図3は、実施形態に係る基板保持装置2の主要部を示す断面図である。図4は、基板保持装置2のテーブル本体31を示す平面図である。図1に示すように、基板処理装置1は、基板保持装置2と、処理部9と、を主に備える。基板保持装置2は、基板を下方から吸着支持する基板保持テーブル3と、基板保持テーブル3を支持する支持軸7と、を備えている。図1図3に示すように、基板保持テーブル3は、ベース部30と、内周部材40と、環状部50と、吸引部60と、を備えている。
【0012】
ベース部30は、テーブル本体31と、ベースプレート32と、を備えている。テーブル本体31は、円盤状で、上下方向に交差する面に沿って延びている。テーブル本体31の中心部には、テーブル本体31を上下方向に貫通する孔31hが形成されている。図3図4に示すように、テーブル本体31は、テーブル本体31の中心部に形成された取付部34と、取付部34から径方向外側に延びる外周板状部35と、を一体に有している。
【0013】
取付部34は、孔31hの径方向外側に形成されている。取付部34は、外周板状部35の上面から上方に突出している。取付部34の上面には、周方向に間隔をあけて複数の凹部36が形成されている。本実施形態において、凹部36は、上下方向から見て円形で、例えば6個形成されている。各凹部36は、取付部34の上面から下方に窪むように形成されている。
【0014】
取付部34の上面には、周方向に間隔を空けて複数の溝37が形成されている。複数の溝37は、凹部36と同数、つまり例えば6本形成されている。複数の溝37は、取付部34の上面から下方に窪んで取付部34の径方向に延びている。各溝37の一端は、孔31h内に連通している。各溝37の他端は、複数の凹部36の各々に連通している。
【0015】
図1図3に示すように、テーブル本体31の下側には、ボス部33が設けられている。ボス部33は、テーブル本体31の下面の中央部から、鉛直下方に向かって延びる円筒状に形成されている。ボス部33の内周面は、孔31hの上下方向の下部の一部を形成している。テーブル本体31の外径は、ボス部33の外径よりも大きい。テーブル本体31は、ボス部33の上端から、径方向外側に延びている。
【0016】
ベースプレート32は、テーブル本体31上に設けられている。図3に示すように、ベースプレート32の外径は、取付部34の外径よりも大きく、ベースプレート32の外周部は、取付部34よりも径方向外側に延びている。ベースプレート32は、鉛直上方を向く上面32fを有している。ベースプレート32の下面には、内周ベース面32bと、外周ベース面32cと、が形成されている。
【0017】
内周ベース面32bは、鉛直下方を向き、取付部34の上面に当接している。内周ベース面32bは、孔31hを上方から閉塞している。また、内周ベース面32bと取付部34に形成された複数本の溝37との間には、孔31hから径方向外側に放射状に延び、複数の凹部36内に連通する放射状の流路38が形成されている。外周ベース面32cは、鉛直下方を向き、外周板状部35の上面に当接している。
【0018】
ベースプレート32には、周方向に間隔をあけて複数の雌ネジ孔32hが形成されている。複数の雌ネジ孔32hの各々は、ベースプレート32を上下方向に貫通し、テーブル本体31の複数の凹部36に連通するよう形成されている。ベースプレート32は、例えば、複数本のボルト(図示無し)によるボルト接合、接着、溶接等により、テーブル本体31に固定されている。
【0019】
内周部材40は、ベースプレート32上に設けられている。内周部材40は、基部プレート(第3層)41と、中央部42と、を一体に有している。基部プレート41は、ベースプレート32の上面32fに沿って延びている。基部プレート41の外径は、中央部42の外径よりも大きい。基部プレート41は、中央部42よりも径方向外側に延びている。基部プレート41には、周方向に間隔をあけて複数のボルト挿通孔41hが形成されている。複数のボルト挿通孔41hの各々は、基部プレート41を上下方向に貫通し、ベースプレート32の複数の雌ネジ孔32hに連通するよう形成されている。
【0020】
中央部42は、基部プレート41の中央部に設けられている。中央部42は、基部プレート41から上方に向かって突出している。中央部42は、基部プレート41と一体に形成されている。中央部42は、上下方向から見て円形状に形成されている。図2に示すように、中央部42には、各ボルト挿通孔41hが設けられた部分に、中央部42の側面から径方向内側に窪む複数の逃げ凹部42sが形成されている。図2図3に示すように、中央部42は、鉛直上方を向く保持面42fを有している。保持面42fは、基板保持装置2で基板100を保持する際、基板100の中央部分に接触する。
【0021】
中央部42の保持面42fには、複数の溝部45が形成されている。複数の溝部45は、保持面42fから下方に窪み、保持面42fに沿った方向に延びている。複数の溝部45は、複数の放射状溝部45aと、同心円状の複数の環状溝部45bと、を有している。複数の放射状溝部45aは、内周部材40の中心周りの周方向に等間隔又はほぼ等間隔に形成されている。複数の環状溝部45bは、それぞれ環状で、内周部材40の中心から径方向に等間隔又はほぼ等間隔で設けられている。複数の放射状溝部45aは、内周部材40の中心から径方向外側に向かって放射状に延びている。複数の放射状溝部45aは、複数の環状溝部45bを連通し、中央部42の側面まで達するよう設けられている。
【0022】
内周部材40は、複数本の固定具39を介してベースプレート32に固定されている。図3に示すように、各固定具39は、ボルト挿通孔41hを通して雌ネジ孔32hの雌ネジ部に締着されるネジ軸部39sと、ネジ軸部39sの上端から径方向外側に拡径する頭部39bと、を一体に有している。固定具39は、ネジ軸部39sがボルト挿通孔41hを通して雌ネジ孔32hの雌ネジ部に締着され、頭部39bがボルト挿通孔41hの径方向外側で基部プレート41の上面41tに突き当たることで、内周部材40をベースプレート32に固定している。各固定具39には、固定具39を上下に貫通する貫通孔39hが形成されている。
【0023】
環状部50は、ベース部30に、中央部42を囲むように設けられている。環状部50は、中央部42に対して径方向外側に離間して設けられている。環状部50は、内周部材40の中心周りの周方向に連続して、円環状に設けられている。環状部50は、内周部材40の基部プレート41の外周部の上面から上方に立ち上がるように設けられている。環状部50の先端面50sは、中央部42の保持面42fに対して、ベース部30から離れる方向(上方)に突出して設けられている。
【0024】
先端面50sが、保持面42fから上方に突出する寸法Tは、基板保持装置2で保持する基板100に想定される、基板100の反り量に応じて設定すればよい。例えば、環状部50の外径が100mm程度、基板100の外径が300mm程度であり、基板100の中央部に対して外周部が、最大で3程度反っている可能性があると想定される場合、先端面50sは、例えば、保持面42fに対して1.0mmから10.0mmの範囲の寸法Tで突出しているのが好ましい。
【0025】
基板保持装置2で基板100を保持する際、基板100の中央部分は、中央部42に接触可能とされている。基板保持装置2で基板100を保持する際、中央部42から径方向外側に突出した基板100の外周部分は、環状部50に一周にわたって接触可能となされている。環状部50は、基板100の外周部分が接触した際、上下方向に弾性変形可能とされている。環状部50は、第1層51と、第2層52と、を備えている。第1層51、及び第2層52は、上方から下方に向かって、この順で積層して設けられている。
【0026】
最も上方に設けられた第1層51は、基板100を保持する際、基板100の下面に接触する。第1層51は、基板100に接触した後に、基板100が第1層から離間した際に、基板100に、第1層51の接触痕が残らないような材料で形成するのが好ましい。第1層は、基板100に反りが生じていた場合に、基板100の下面の形状に倣って弾性変形可能な材料で形成するのが好ましい。また、第1層51は、基板100と接触した際に静電気が生じるのを抑えるため、導電性を有した材料から形成するようにしてもよい。
【0027】
また、第1層51は、第2層52より高い導電性を有しているのが好ましい。第1層51は、基板100が高温となった場合に、熱で軟化したり溶けたりしないよう、第2層52より高い耐熱性を有するのが好ましい。このような第1層51を形成する材料としては、例えば、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミド、及びポリフェニレンサルファイドのうち少なくとも一つを含む材料を用いるのが好ましい。第1層51は、例えば、0.5mmから1.5mmの厚さに設けられているのが好ましい。この範囲の厚さにすることで、基板100の反った形状に追従しやすくなる。
【0028】
第2層52は、第1層51とベース部30との間に配置されている。第2層52は、第1層51より剛性が低くかつ弾性変形可能な材料で形成されているのが好ましい。第2層52は、導電性、及び耐熱性を有してようにしてもよい。このような第2層52を形成する材料としては、例えば、フッ素ゴム、ポリテトラフルオロエチレン、及びシリコーンゴムのうち少なくとも一つを含む材料を用いるのが好ましい。また、第2層52は、このような材料からなる、多孔質体であるのが好ましい。
【0029】
多孔質体には、一般的に独立気泡体と連続気泡体があるが、第2層52は、多孔質体のうち、多孔質体に含まれる気泡が互いに独立して設けられた、独立気泡体であるのが、特に好ましい。独立気泡体であれば、気泡が繋がっていないので空気の出入りが少なく、吸着の用途に適しており、さらに、元の形状に戻りやすく、反発力を得やすい。また、第2層52は、例えば、基板100が最大3mm反っている場合、4.0mmから7.0mmの厚さに設けられるのが好ましい。この範囲の厚さとすることにより、基板100の大きな反りに対応することができる。
【0030】
また、中央部42及び環状部50が取り付けられた基部プレート41は、第1層51と同様の材質で形成されるようにしてもよい。さらに、中央部42は、第1層51と同様の材質で形成するようにしてもよい。つまり、基部プレート41、及び中央部42は、例えば、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミド、及びポリフェニレンサルファイドのうち少なくとも一つを含む材料を用いて形成するのが好ましい。この場合、基部プレート41と中央部42とを、一体に形成してもよい。
【0031】
図1に示すように、支持軸7は、基板保持テーブル3の下側に設けられている。支持軸7は、上下方向に延びている。支持軸7は、基板処理装置1の基部8に、中央部42の中心を含む鉛直軸Cvまわりに回転自在に支持されている。支持軸7は、回転軸71と、保持筒72と、を備えている。すなわち、ベース部30は、中央部の中心を含む回転軸まわり(鉛直軸Cvまわり)に回転可能である。
【0032】
回転軸71は、上下方向に延びる円柱状である。回転軸71の中心部には、回転軸71を上下方向に貫通する軸貫通孔71hが形成されている。回転軸71の上下方向中間部は、基部8に設けられた保持筒72に挿入されている。保持筒72は、上下方向に延びる円筒状で、その下端部に、径方向外側に延びるフランジ部72aを有している。保持筒72は、その下端部が、基部8の支持プレート81に形成された保持孔81hに挿入され、フランジ部72aを支持プレート81の上面に突き当てた状態で、図示しないボルト等によって支持プレート81に締結固定されている。
【0033】
保持筒72内には、軸受75A、75Bが設けられている。軸受75A、75Bは、保持筒72内で上下方向に間隔をあけて設けられている。軸受75A、75Bは、回転軸71を上下2個所で鉛直軸Cvまわりに回転自在に支持している。回転軸71は、上方の軸受75Aの上側に、径方向外側に突出して周方向に連続する環状凸部71cを有している。また、回転軸71には、下方の軸受75Bの下側に、リング状のカラー76が嵌め込まれている。環状凸部71cとカラー76とで軸受75A、75Bを上下両側から挟み込むことで、回転軸71は、保持筒72に対して上下方向への移動が規制されている。
【0034】
回転軸71の上端部は、ベース部30のボス部33に下方から挿入されている。回転軸71の上端部は、ボス部33の下端部に形成された切欠き33k(図2参照)を通して、図示しないボルト等により、鉛直軸Cvまわりの周方向に相対変位不能に固定されている。回転軸71の下端部は、保持筒72から下方に突出し、基板処理装置1の基部に設けられた図示しない電動モータ等の回転駆動源に接続されている。回転軸71は、この回転駆動源を駆動させることで、鉛直軸Cvまわりに回転駆動される。この構成により、基板保持テーブル3(ベース部30)は、回転駆動源により回転駆動される回転軸71と一体に、鉛直軸Cvまわりに回転駆動される。
【0035】
回転軸71に形成された軸貫通孔71hには、図示しない真空ポンプ等の負圧発生源が、図示しない配管を介して接続されている。この負圧発生源で発生する負圧は、軸貫通孔71hを介して、ボス部33の内部空間に及ぶ。ボス部33内の負圧は、流路38、凹部36、貫通孔39hを介して、後述の、基部プレート41の上側に形成される空間Sに及ぶ。
【0036】
図5は、実施形態に係る基板保持装置2の環状部50上に基板100を載せた状態を示す断面図である。図5に示すように、吸引部60は、基板保持装置2上に載置される基板100を吸引する。基板保持装置2には、基板処理装置1の外部から、図示しない基板搬送機構により、基板100が搬入され、基板保持装置2上に載置される。基板100は、その内周部が中央部42上、又は中央部42の上方に配置され、その外周部が環状部50上に載置される。この状態で、ベース部30と、環状部50と、及び基板100との間には、空間Sが形成される。
【0037】
吸引部60は、ベース部30、環状部50、及び基板100により形成される空間S内を吸引する。環状部50と、中央部42との間には、下方に窪んで周方向に連続する環状溝61が形成されている。この環状溝61の底部は、ベース部30のベースプレート32上に設けられた基部プレート41の上面41tにより形成され、固定具39の頭部39bが露出している。
【0038】
基部プレート41をベースプレート32に固定する固定具39には、貫通孔39hが形成されている。負圧発生源で発生する負圧は、軸貫通孔71h、ボス部33の内部空間、流路38、凹部36、固定具39の貫通孔39hを通して、ベース部30と、環状部50と、及び基板100との間に形成された空間Sに及ぶ。この構成により、基板100が環状部50上に載置され、環状部50が基板100によって閉塞されることで、負圧発生源で発生する負圧により、空間S内の雰囲気が吸引され、基板100が、基板保持テーブル3に吸着保持される。
【0039】
図1に示すように、処理部9は、基板保持装置2の基板保持テーブル3で保持された基板100に対して、所定の処理を施す。本実施形態では、処理部9として、例えば、基板100を洗浄するための洗浄液を基板100の表面に供給するノズル91が設けられている。ノズル91は、図示では1本である例を示しているが、複数本が1列に並べられて用いられてもよい。また、このノズル91は、図示しないノズル駆動部により、基板保持テーブル3の上方において、径方向に基板保持テーブル3の移動可能であってもよい。
【0040】
ノズル91には、配管を通して、図示しない洗浄液供給源から洗浄液が供給される。ノズル91は、洗浄液供給源から供給された洗浄液を、吐出口から下方に向かって吐出する。ノズル91から吐出される洗浄液は、基板保持テーブル3に支持された基板100の上面に供給され、基板100の洗浄がなされる。ノズル91から吐出された洗浄液を回収するため、基板保持テーブル3の周囲に、適宜のトレーを備えるようにしてもよい。
【0041】
次に、上記したような基板処理装置1における基板100の処理方法について説明する。まず、基板処理装置1の外部において、基板搬送機構(図示無し)により、基板100を保持する。続いて、基板搬送機構(図示無し)で、保持した基板100を、基板保持テーブル3上に載置させる。この状態で、図5に示すように、反りの無い、又は反りが小さい基板100の場合、基板100の外周部は、環状部50上に載置され、基板100の内周部は、中央部42の保持面42fに接触せず、保持面42fの上方に離間して位置している。なお、本明細書において、基板100の反りとは、単一の凸状だけでなく、複数の凸状が連続して波形状となった状態を含む意味で用いている。
【0042】
次いで、図示しない真空ポンプ等の負圧発生源で発生される負圧を、ベース部30と、環状部50と、及び基板100との間に形成された空間Sに付与する。その結果、環状部50の内周側で生じる吸引力により、空間S内の雰囲気が吸引される。図6は、実施形態に係る基板保持装置2の環状部50上に基板100を載せ、吸引部60で吸引した状態を示す断面図である。図5に示すように、反りの無い、又は反りが小さい基板100の場合、空間S内の雰囲気が吸引されると、図6に示すように、環状部50の第2層52が圧縮方向に弾性変形し、空間Sの体積が減少し、基板100の中央部が基板保持テーブル3の保持面42fに接触する。すると、保持面42fに形成された複数の溝部45による吸引力が、基板100の内周部の下面に及び、基板100が、より確実に吸着保持される。
【0043】
図7は、実施形態に係る基板保持装置2の環状部50上に、反っている基板100を載せた状態を示す断面図である。図7に示す基板100は、下に凸となる状態で反っている。図7に示すように、反りが大きい基板100では、基板100を基板保持テーブル3上に載置すると、基板100の外周部が環状部50上に載置され、中央部分(内周部)が中央部42の保持面42fに接触した状態となる。
【0044】
つまり、環状部50の上面が保持面42fよりも上方に位置しているので、基板100の中央部分が保持面42fに接触した場合であっても、基板100の外周部が環状部50に接触した状態となる。もしくは、基板100が下に凸となる状態で反っている場合、中央部分が保持面42fに接触しない場合であっても、基板100の外周部が環状部50に接触した状態となる。その結果、基板100の外周部が環状部50と接触していることで、環状部50の内周側の空間Sが閉じた状態となる。この状態で、吸引部60により環状部50の内周側の空間Sの雰囲気が吸引されると、空間S内の体積が縮小するにともなって、環状部50の第2層52が圧縮方向に弾性変形する。
【0045】
なお、基板100を基板保持テーブル3上に載置する際、基板100の搬送装置(図示無し)により基板100を下方に押し付けるようにしてもよい。この動作により、基板100の外周部を環状部50の上面に確実に接触させることができる。このとき、下方に押された基板100の外周部によって、環状部50の第2層52を圧縮方向に弾性変形させてもよい。また、基板100を搬送装置(図示無し)で下方に押し付けることに代えて、搬送装置(図示無し)とは別の装置により基板100を下方に押し付けてもよい。
【0046】
図8は、図7に示すように反っている基板100を載せて吸引部60で吸引した状態を示す要部断面図である。図8に示すように、基板100は、その中央部分が保持面42fに接触した状態を保ちながら、外周部が下方に変位する。その結果、図8に示すように、反っていた基板100が保持面42fに沿った平板状に延びていく。基板100は、中央部分が基板保持テーブル3の保持面42fに接触することで、保持面42fに形成された複数の溝部45による吸引力が作用し、保持面42fに確実に吸着保持される。また、基板100は、保持面42fに沿って吸着されることで、図6に示すように、反りが解消された平板状に保持された状態となる。
【0047】
図9は、実施形態に係る基板保持装置2の環状部50上に、反っている基板100Aを載せた状態を示す断面図である。図9に示す基板100Aは、上に凸となる状態で反っている。図9に示すように、基板100Aを基板保持テーブル3上に載置すると、基板100の外周部が環状部50上に載置され、中央部分が保持面42fから離間した状態となる。その結果、基板100Aの外周部が環状部50と接触していることで、環状部50の内周側の空間Sが閉じた状態となる。この状態で、吸引部60により環状部50の内周側の空間Sの雰囲気が吸引されると、空間S内の体積が縮小するにともなって、環状部50の第2層52が圧縮方向に弾性変形する。
【0048】
図10は、図9に示すように反っている基板100Aを載せて吸引部60で吸引した状態を示す要部断面図である。図10に示すように、基板100Aは、その中央部分が保持面42fに引き寄せられつつ、外周部が上方に変位する。その結果、図10に示すように、反っていた基板100Aが保持面42fに沿った平板状に延びていく。基板100Aは、中央部分が基板保持テーブル3の保持面42fに接触することで、保持面42fに形成された複数の溝部45による吸引力が作用し、保持面42fに確実に吸着保持される。また、基板100Aは、保持面42fに沿って吸着されることで、図6に示すように、反りが解消された平板状に保持された状態となる。
【0049】
基板処理装置1では、このようにして基板保持装置2の基板保持テーブル3で、基板100を吸着保持しながら、保持した基板100を鉛直軸Cvまわりに回転させる。この状態で、処理部9で、基板100に対して所定の処理を実施する。本実施形態では、ノズル91からノズルを吐出して、基板100の上面を洗浄する。所定の処理の実施後、基板保持テーブル3の回転を停止させ、吸引部60における吸着を解除する。その後、基板搬送機構(図示無し)で、基板保持テーブル3で保持した基板100を取り出し、基板処理装置1の外部に搬出する。
【0050】
このように、本実施形態によれば、中央部42から径方向外側に突出した基板100の外周部分に一周にわたって接触して変形可能な環状部50が設けられ、吸引部60が、ベース部30、環状部50、及び基板100により形成される空間S内を吸引する。したがって、基板100に反りが生じている場合であっても、基板100の下面が環状部50に接触すれば、吸引部60で空間S内を吸引することで、基板100を吸着保持できる。しかも、基板100の外周部分が環状部50に接触した状態で、空間S内を吸引部60で吸引したときに、環状部50が基板100の下面に倣って変形することで、基板100を、より確実に吸着保持できる。したがって、反りの生じた基板100であっても、良好に吸着保持することが可能となる。
【0051】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術範囲は、上記した実施形態等で説明した態様に限定されない。上記した実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることは当業者において明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。上記した実施形態で説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。また、上記した実施形態で説明した要件は、適宜組み合わせることができる。また、実施形態において示した各動作の実行順序は、前の動作の結果を後の動作で用いない限り、任意の順序で実現可能である。また、上記した実施形態における動作に関して、便宜上「先ず」、「次に」、「続いて」等を用いて説明したとしても、この順序で実施することが必須ではない。
【0052】
上記した実施形態では、処理部として、基板を洗浄する洗浄処理を行うようにしたが、この形態に限られない。処理部として、例えば、塗布液を基板の表面に塗布するためのスピンコーター等を備える構成であってもよい。すなわち、基板保持装置2が基板処理装置1に設けられる形態であってもよい。
【0053】
また、上記した実施形態では、基板保持装置2が基板処理装置1に設けられる形態を例に挙げて説明しているが、この形態に限定されない。上記した基板保持装置2は、例えば、基板100、100Aを搬送する基板搬送装置(図示無し)に設けられる形態であってもよい。このような基板搬送装置(図示無し)では、例えばロボットアーム、マニュピレータ等の可動端側に上記した基板保持装置2が設けられ、この基板保持装置2により基板100、100Aの上面又は下面を吸着して保持した状態で、基板100、100Aを搬送可能である。
【符号の説明】
【0054】
1・・・基板処理装置
2・・・基板保持装置
30・・・ベース部
39・・・固定具
39h・・・貫通孔
41・・・基部プレート(第3層)
42・・・中央部
42f・・・保持面
45・・・溝部
50・・・環状部
50s・・・先端面
51・・・第1層
52・・・第2層
60・・・吸引部
71・・・回転軸
100、100A・・・基板
S・・・空間

【要約】
【課題】反りが生じた基板であっても、良好に吸着保持する。
【解決手段】基板保持装置2は、ベース部30と、ベース部30に設けられ、基板100の中央部分に接触する保持面42fを有する中央部42と、ベース部30に中央部42を囲んで設けられ、中央部42から径方向外側に突出した基板100の外周部分に一周にわたって接触して変形可能な環状部50と、ベース部30、環状部50、及び基板100により形成される空間内を吸引する吸引部60と、を備える。
【選択図】図3

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10