(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-02
(45)【発行日】2024-10-10
(54)【発明の名称】輝度ヒストグラムを用いた残留物検知
(51)【国際特許分類】
B24B 37/013 20120101AFI20241003BHJP
B24B 37/10 20120101ALI20241003BHJP
B24B 49/12 20060101ALI20241003BHJP
G01N 21/27 20060101ALI20241003BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20241003BHJP
H01L 21/66 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
B24B37/013
B24B37/10
B24B49/12
G01N21/27 A
H01L21/304 622S
H01L21/66 J
(21)【出願番号】P 2021521499
(86)(22)【出願日】2019-10-21
(86)【国際出願番号】 US2019057214
(87)【国際公開番号】W WO2020086463
(87)【国際公開日】2020-04-30
【審査請求日】2022-10-17
(32)【優先日】2018-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ベンヴェニュ, ドミニク ジェー.
(72)【発明者】
【氏名】モオタメディ, ノジャン
【審査官】山内 康明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第07362448(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0140525(US,A1)
【文献】特表2019-502256(JP,A)
【文献】特開2007-110177(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B 37/013
B24B 37/10
B24B 49/12
G01N 21/27
H01L 21/304
H01L 21/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
研磨後の基板が
、許容量を超える残留物が存在しない状態まで研磨されているかどうかを判定する方法であって、
検出器によって、前記
研磨後の基板の画像を取得することと、
検出器および/またはコントローラによって、前記画像について輝度平面の
各ピクセルの強度値を取得することと、
コントローラによって、前記輝度平面の前記
各ピクセルの強度値から
、強度ヒストグラムを生成することと、
コントローラによって、前記強度ヒストグラムを解析して、前記強度ヒストグラムが
、前記研磨後の基板上に前記許容量を超える残留物が存在しないことを示す基準を満たすかどうかを判定すること
であって、前記基準は、
-閾値を下回る強度値を有するピクセルの数が、指定された最大数以下であること、
-閾値を下回る強度値を有するピクセルの割合が、指定された最大割合以下であること、
-前記強度ヒストグラムにおいて、閾値より下にピークが存在しないこと、
-前記強度ヒストグラムにおいて、閾値より下に存在するピークの幅が、最大許容値以下であること、
-前記強度ヒストグラムにおいて、閾値より下に存在するピークの高さが、最大許容値以下であること、または
-前記強度ヒストグラムにおいて、閾値より下に存在するピークの非対称度が、最大許容値以下であること
のいずれかである、判定すること
を含む方法。
【請求項2】
前記画像を取得することは、3つの色平面を有する原画像を取得することを含み、前記輝度平面についての前記
各ピクセルの強度値を取得することは、前記色平面における値に基づいて、前記輝度平面についての前記
各ピクセルの強度値を計算することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記輝度平面
についての前記各ピクセルの強度値を計算することは、前記原画像を、RGB色空間から色相-彩度-輝度色空間へと変換することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記強度ヒストグラムが前
記基準を満たさないと判定
したことに応じて、
コントローラによって、前記基板上の残留物の存在を示す信号を生成することを
さらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記基板が、第1の誘電体層を含み、第1の誘電体層が、
パターニングされた第2の誘電体層の上に配置されて
おり、前記第1の誘電体層が研磨により除去されるべきであった個所において除去されなかった前記第1の誘電体層の材料が、前記残留物を構成する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の誘電体層が、低誘電率(low-κ)材料であり、前記第2の誘電体層がSiNである、請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
非一過性のコンピュータ可読媒体において有形に具現化されるコンピュータプログラム製品であって、命令を含み、
前記命令は、1つ以上のプロセッサに、
研磨後の基板の画像を受信することと、
前記画像について輝度平面の
各ピクセルの強度値を取得することと、
前記輝度平面の前記
各ピクセルの強度値から強度ヒストグラムを生成することと、
前記強度ヒストグラムを解析して、前記強度ヒストグラムが
、前記研磨後の基板上に許容量を超える残留物が存在しないことを示す基準を満たすかどうかを判定すること
であって、前記基準は、
-閾値を下回る強度値を有するピクセルの数が、指定された最大数以下であること、
-閾値を下回る強度値を有するピクセルの割合が、指定された最大割合以下であること、
-前記強度ヒストグラムにおいて、閾値より下にピークが存在しないこと、
-前記強度ヒストグラムにおいて、閾値より下に存在するピークの幅が、最大許容値以下であること、
-前記強度ヒストグラムにおいて、閾値より下に存在するピークの高さが、最大許容値以下であること、または
-前記強度ヒストグラムにおいて、閾値より下に存在するピークの非対称度が、最大許容値以下であること
のいずれかである、判定すること
を行わせる、コンピュータプログラム製品。
【請求項8】
前記
各ピクセルの強度値を取得するための前記命令が、前記画像からの3つの色平面における値に基づいて
前記輝度平面の前記
各ピクセルの強度値を計算するための命令を含む、請求項
7に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項9】
前記輝度平面の前記
各ピクセルの強度値を計算するための前記命令が、前記画像を、RGB色空間から色相-彩度-輝度色空間へと変換するための命令を含む、請求項
8に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項10】
前記強度ヒストグラムが前
記基準を満たさない場合に、
プロセッサに、前記基板上の残留物の存在を示す信号を生成する
ことを行わせるための命令を
さらに含む、請求項
7に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項11】
研磨後の基板
が、許容量を超える残留物が存在しない状態まで研磨されているかどうかを判定するためのシステムであって、
集積回路製造のための
前記研磨後の基板を保持するための支持体と、
前記
研磨後の基板の少なくとも一部の画像を撮像するための光学アセンブリと、
コントローラであって、
前記光学アセンブリから前記画像を受信し、
前記画像について輝度平面の
各ピクセルの強度値を取得し、
前記輝度平面の前記
各ピクセルの強度値から強度ヒストグラムを生成し、及び、
前記強度ヒストグラムを解析して、前記強度ヒストグラムが
、前記研磨後の基板上に前記許容量を超える残留物が存在しないことを示す基準を満たすかどうかを判定する
よう構成されたコントローラと、
を含
み、
前記基準は、
-閾値を下回る強度値を有するピクセルの数が、指定された最大数以下であること、
-閾値を下回る強度値を有するピクセルの割合が、指定された最大割合以下であること、
-前記強度ヒストグラムにおいて、閾値より下にピークが存在しないこと、
-前記強度ヒストグラムにおいて、閾値より下に存在するピークの幅が、最大許容値以下であること、
-前記強度ヒストグラムにおいて、閾値より下に存在するピークの高さが、最大許容値以下であること、または
-前記強度ヒストグラムにおいて、閾値より下に存在するピークの非対称度が、最大許容値以下であること
のいずれかである、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板上の残留物の検出などのための光計測に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路は、典型的に、シリコンウェハ上に導電層、半導電層、又は絶縁層を順次堆積させることによって、基板上に形成される。1つの製造ステップは、非平面的な表面の上に充填層を堆積させ、この充填層を平坦化することを含む。特定の用途について、充填層は、パターニングされた層の上面が露出するまで平坦化される。例えば、導電性の充填層をパターニング済み絶縁層上に堆積させ、絶縁層内のトレンチ又は孔を充填することが可能である。平坦化の後で、高くなった絶縁層のパターン間に残っている金属層の部分が、基板上の薄膜回路間の導電経路となるビア、プラグ、及びラインを形成する。酸化物研磨といった他の用途では、充填層は、所定の厚さを非平面的な表面上に残して、平坦化される。さらに、基板表面の平坦化が、フォトリソグラフィのために通常必要とされる。
【0003】
化学機械研磨(CMP:chemical mechanical polishing)は、認められた平坦化方法の1つである。この平坦化方法では、典型的に、基板がキャリア又は研磨ヘッドに取り付けられる必要がある。基板の露出表面が、典型的に、回転する研磨パッドに当たるように配置される。キャリアヘッドが、制御可能な荷重を基板にかけて、基板を研磨パッドに押し付ける。研磨用研磨スラリが、典型的に、研磨パッドの表面に供給される。
【0004】
スラリの分配、研磨パッドの状態、研磨パッドと基板との間の相対速度、及び、基板への荷重における変動により、材料除去速度の変動が生じうる。これらの変動、及び、基板層の初期の厚さの変動によって、研磨終点に到達するのに必要な時間にばらつきが生じる。従って、単に研磨時間の関数として研磨終点を決定すると、基板の過剰研磨、又は研磨不足が引き起こされる可能性がある。例えば、研磨不足の基板には、残留物の層、すなわち充填層の一部がウェハ上に残っている可能性がある。
【0005】
様々な光計測システム、例えば、分光学的又は偏光解析的なシステムを利用して、例えば、インライン又はスタンドアローンの計測ステーションで、基板上の残留物を検出することが可能である。加えて、単色光学モニタリングや渦電流モニタリングといった、様々なインシトゥ(その場の)モニタリング技術を、研磨終点を検出するために利用することが可能である。
【発明の概要】
【0006】
一態様において、基板が適切に研磨されているかどうかを判定する方法が、
基板の画像を取得することと、
画像について輝度平面の強度値を取得することと、
輝度平面の強度値から強度ヒストグラムを生成することと、
強度ヒストグラムを解析して、強度ヒストグラムが1つ以上の基準を満たすかどうかを判定すること
を含む。
【0007】
他の態様において、非一過性のコンピュータ可読媒体において有形に具現化されるコンピュータプログラム製品が、
命令であって、1つ以上のプロセッサに、
基板の画像を受信することと、
画像について輝度平面の強度値を取得することと、
輝度平面の強度値から強度ヒストグラムを生成することと、
強度ヒストグラムを解析して、強度ヒストグラムが1つ以上の基準を満たすかどうかを判定すること
を行わせる命令を含む。
【0008】
他の態様において、基板上の層の厚さを表す測定値を取得するためのシステムが、
集積回路製造のための基板を保持するための支持体と、
基板の少なくとも一部の画像を撮像するための光学アセンブリと、
コントローラと
を含む。コントローラは、
光学アセンブリから画像を受信し、
画像について輝度平面の強度値を取得し、
輝度平面の強度値から強度ヒストグラムを生成し、及び、
強度ヒストグラムを解析して、強度ヒストグラムが1つ以上の基準を満たすかどうかを判定するよう構成される。
【0009】
他の態様において、基板が適切に研磨されているかどうかを判定する方法が、
基板の少なくとも1つの輝度チャネルを有する画像を取得することと、
画像について輝度平面の強度値から強度ヒストグラムを生成することと、
強度ヒストグラムを解析して、強度ヒストグラムが1つ以上の基準を満たすかどうかを判定すること
を含む。
【0010】
任意の態様の実施形態が、1つ以上の特徴を含むことができる。
【0011】
画像を取得することは、3つの色平面を有する原画像を取得することを含むことができ、輝度平面についての強度値を取得することは、色平面における値に基づいて、輝度平面についての強度値を計算することを含むことができる。輝度平面を計算することは、原画像を、RGB色空間から色相-彩度-輝度色空間へと変換することを含みうる。画像を取得することは、輝度平面を有する原画像を取得することを含みうる。
【0012】
閾値は、複数の試験基板の強度ヒストグラムから計算されうる。強度ヒストグラムを解析することは、強度ヒストグラムにおいて、閾値より下のピークの存在を検出することを含みうる。強度ヒストグラムを解析することは、強度ヒストグラムにおけるピークが、閾値を跨いでいることを検出することを含みうる。強度ヒストグラムを解析することは、強度ヒストグラムにおけるピークのピーク幅、ピーク形状、又は非対称度のうちの1つ以上を特定することを含みうる。強度ヒストグラムが1つ以上の基準を満たさないと判定された場合には、基板上の残留物の存在を示す信号が生成されうる。
【0013】
基板が、第1の誘電体層であって、第2の誘電体層の上に配置された第1の誘電体層を含みうる。
第1の誘電体層が低誘電率(low-κ)材料であってよく、第2の誘電体層がSiNであってよい。
【0014】
強度ヒストグラムを解析することは、強度ヒストグラムにおいて、閾値より下のピークの存在を検出することを含むことができる。本方法は、複数の試験基板の強度ヒストグラムから閾値を計算することをさらに含むことができる。強度ヒストグラムを解析することは、強度ヒストグラムにおけるピークのピーク幅、ピーク形状、及び/又は対称度を特定することも含むことができる。本方法は、強度ヒストグラムが1つ以上の基準を満たさないと判定することと、基板上の残留物の存在を示す信号を生成することをさらに含むことができる。輝度平面は、画像のカラーチャネルを含むことができる。輝度平面は、画像の輝度チャネルを含むこともできる。
【0015】
実施形態は、1つ以上の以下の潜在的な利点を含むことができる。
【0016】
残留物が基板上で検出可能であり、許容できないレベルの残留物がある基板には、さらなる研磨又は廃棄のいずれかのために、フラグを立てることが可能である。この情報は、研磨パラメータを制御するフィードフォワード又はフィードバックの用途で利用することも可能であり、均一性の改善、及び残留物の低減をもたらす。
【0017】
基板が適切に研磨されているかどうかを判定する方法は、簡素であって、計算負荷が低いことが可能である。
【0018】
本方法ではまた、基板が或る特定の基準を満たすかどうかを判定する際に、既存の技術よりも検出漏れ及び誤検出が少なく生じうる。例えば、残留物の薄膜を既存の技術を用いて検出することが困難であり、したがって、薄膜であるが許容しえない残留物を有する基板が、既存の技術を用いて誤って許容される可能性がある。
【0019】
1つ以上の実施形態の詳細が、添付の図面及び以下の明細書において記載される。他の態様、特徴、及び利点が、以下の明細書の記載及び図面、並びに特許請求の範囲から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】インライン光学測定システムの一例の概略図を示す。
【
図2】基板上の残留物の存在を判定するための例示的なプロセスのフローチャートである。
【
図3】適切に研磨された例示的なウェハ、及び対応する輝度ヒストグラムのグラフを示す。
【
図4】残留物がある例示的なウェハ、及び対応する輝度ヒストグラムのグラフを示す。
【
図5】残留物があるウェハの3つの例示的な輝度ヒストグラムのグラフを示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
様々な図面における同じ参照記号は、同じ要素を示す。
【0022】
基板が適切に研磨されたかどうかは、例えば、インライン又はスタンドアロ-ンの計測ステーションで、光学的に判定することが可能である。例えば、基板が研磨された後で、基板の一部に残留物の層が残ることがあり、基板が未だ許容可能ではないことを示している。基板が適切に研磨されたかどうかを判定するための既存の技術では、結果が混ざりあっている可能性がある。例えば、1つの技術は、基板の光学像を取得して、その光学像を解析することである。しかしながら、既存の画像処理アルゴリズムは、検出漏れ(すなわち、許容できない残留物の層がある基板が、アルゴリズムによって、適切に研磨されていると判定されうる)と、誤検出(すなわち、適切に研磨された基板が、アルゴリズムによって許容できないと判定されうる)と、をもたらす可能性がある。
【0023】
基板が適切に研磨されているかを判定する際により精確でありうる技術は、基板の画像について輝度平面の強度値のヒストグラムを利用することである。幾つかの実施形態において、ユーザは、或る特定の閾値より下のヒストグラムの形状又は累積密度を解析して、基板が適切に研磨されたかどうかを判定することが可能である。
【0024】
図1を参照すると、研磨装置100が、インライン(インシーケンスとも呼ばれる)光計測システム160、例えば撮像システムを含む。
【0025】
研磨装置100は、基板10を移送するようそれぞれが構成された1つ以上のキャリアヘッド126、1つ以上の研磨ステーション106、及び、キャリアヘッドへの基板のロード及びキャリアヘッドからのアンロードを行う移送ステーションを含む。各研磨ステーション106は、プラテン120上で支持された研磨パッド130を含む。研磨パッド130は、外側研磨層及び、より軟性のバッキング層を含む二層の研磨パッドでありうる。
【0026】
基板10は、第1の誘電体層を含むことが可能であり、第1の誘電体層は、パターニングされた第2の誘電体層の上に配置されている。特定の例として、第1の誘電体層は、スピンオンプロセスにより堆積させられた低誘電率材料、例えば、炭素がドープされた酸化物又は有機ポリマーとすることができ、第2の誘電体層は、SiNとすることができる。これらの場合、研磨装置100の目標は、第1誘電体層の対応する部分を除去することにより、第2誘電体層の部分を露出させることでありうる。
【0027】
キャリアヘッド126は支持体128から吊るされ、研磨ステーション間で移動可能でありうる。幾つかの実施形態において、支持体128はオーバーヘッドトラックであり、キャリアヘッド126が、トラックに取り付けられたキャリッジ108に連結される。オーバーヘッドトラック128により、各キャリッジ108が、研磨ステーション124及び移送ステーションの上に選択的に配置可能となる。代替的に、幾つかの実施形態において、支持体128は回転可能なカルーセルであり、カルーセルの回転によって、キャリアヘッド126が円形の経路に沿って同時に動かされる。
【0028】
研磨装置100の各研磨ステーション106は、研磨スラリといった研磨液136を研磨パッド130の上に供給するために、例えばアーム134の末端にポートを含むことができる。研磨装置100の各研磨ステーション106は、研磨パッド130を一定した研磨状態に維持するために、研磨パッド130を磨く研磨パッド調整装置をさらに含みうる。
【0029】
各キャリアヘッド126は、基板10を研磨パッド130に当てて保持するよう動作可能である。各キャリアヘッド126は、各基板それぞれと関連付けられた研磨パラメータ、例えば圧力を、個別に制御することが可能である。具体的には、各キャリアヘッド126は、基板10を可撓性膜144の下方で保持する保持リング142を含むことができる。各キャリアヘッド126はまた、上記膜により画定される個別に制御可能及び加圧可能な複数のチャンバ(例えば、3つのチャンバ146a~146c)も含み、これらの3つのチャンバは、可撓性膜144上の(したがって、基板10上の)関連するゾーンに、個別に制御可能な圧力を印加することが可能である。説明を簡略化するために、
図1では3つのチャンバのみ示したが、1つ若しくは2つのチャンバ、又は4つ以上のチャンバ、例えば5つのチャンバがあってよい。
【0030】
各キャリアヘッド126は、支持体128から吊るされており、かつ、ドライブシャフト154によってキャリアヘッドの回転モータ156に接続されており、これによりキャリアヘッドは軸127の周りを回転することが可能である。任意選択的に、各キャリアヘッド126は、例えば、トラック128上のキャリッジ108の駆動によって、又はカルーセル自体の回転振動によって、横方向に振動することが可能である。稼働中に、プラテンがその中心軸127の周りを回転し、各キャリアヘッドが、その中心軸127の周りを回転させられ、かつ、研磨パッドの上面に亘って横方向に動かされる。横方向のスイープは、研磨表面130と平行な方向になる。横方向のスイープは、直線運動又は円弧運動でありうる。
【0031】
プログラム可能なコンピュータといったコントローラ190が、プラテン120とキャリアヘッド126の回転速度を別々に制御するために、それぞれのモータに接続されている。例えば、各モータは、関連するドライブシャフトの角度位置又は回転速度を測定するエンコーダを含むことができる。同様に、コントローラ190は、各キャリアヘッド126の横方向の運動を別々に制御するために、各キャリッジ108内のアクチュエータ及び/又はカルーセルの回転モータに接続される。例えば、各アクチュエータは、トラック128に沿ってキャリッジ108の位置を測定する線形エンコーダを含みうる。
【0032】
コントローラ190は、中央処理装置(CPU:central processing unit)、メモリ、及びサポート回路、例えば、入力/出力回路、電源、クロック回路、キャッシュ等を含むことができる。メモリが、CPUに接続されている。メモリは、非一時的なコンピュータ可読媒体であり、ランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)、読出し専用メモリ(ROM:read only memory)、フロッピーディスク、ハードディスク、又は他の形状のデジタルストレージといった、1つ以上の容易に入手可能なメモリでありうる。加えて、単一のコンピュータとして図示されているが、コントローラ190は、例えば、複数の独立して動作するプロセッサ及びメモリを含む分散システムでありうる。
【0033】
インライン光計測システム160は研磨装置100内に配置されているが、研磨工程中には測定を行わず、むしろ測定値は、各研磨工程の合間に、例えば、基板が1の研磨ステーションから他の研磨ステーションまで動かされる間、又は移送ステーションへと若しくは移送ステーションへと動かされる間に収集される。
【0034】
インライン光学測システム160は、2つの研磨ステーション106の間、例えば、2つのプラテン120の間の位置で支持されるセンサアセンブリ161を含む。具体的には、センサアセンブリ161は、支持体128により支持されたキャリアヘッド126が基板10をセンサアセンブリ161の上方に配置できるような位置に、配置されている。
【0035】
研磨装置100が、3つの研磨ステーションを備え、基板を第1の研磨ステーションから第2の研磨ステーションへと、さらに第3の研磨ステーションへと順次搬送する実施形態において、1つ以上のセンサアセンブリ161が、移送ステーションと第1の研磨ステーションとの間、第1の研磨ステーションと第2の研磨ステーションとの間、第2の研磨ステーションと第3の研磨ステーションとの間、及び/又は、第3の研磨ステーションと移送ステーションとの間に配置することが可能である。
【0036】
センサアセンブリ161は、光源162と、光検出器164と、コントローラ190、光源162、及び光検出器164の間で信号を送受信するための回路166と、を含むことができる。
【0037】
光源162は、白色光を放射するよう動作可能でありうる。一実施形態において、放射される白色光は、波長が200~800ナノメートルの光を含む。適した光源は、白色光発光ダイオード(LED)、又はキセノンランプ若しくはキセノン水銀ランプのアレイである。光源162は、非ゼロの入射角αで光168を基板10の露出面に向けるように配向されている。入射角αは、約30°~75°、例えば50°になりうる。
【0038】
光源162は、基板10の幅に亘るほぼ直線的な細長い領域を照射することが可能である。光源162は、光源からの光を細長い領域へと広げるために光学機器、例えばビームエキスパンダを含むことができる。代替的に、又は追加的に、光源162は、線形配列の光源を含みうる。光源162自体、及び基板上の照射される領域は、細長くすることができ、基板の表面に平行な縦軸を有しうる。
【0039】
光が基板10に到達する前に光を拡散させるために、ディフューザ170を光の経路168に配置することが可能であり、又は、光源162がディフューザを含みうる。
【0040】
検出器164は、光源162からの光に感応するカラーカメラ、例えば、赤色チャネル、緑色チャネル、及び青色チャネルなど複数のチャネルのそれぞれのために別々の検出素子を有するカメラでありうる。他の実施形態において、検出器164は、輝度センサ、すなわち、単一の輝度チャネルのための検出素子を有するセンサとすることができる。以下の説明では、便宜上、検出器164をカメラと呼ぶが、他の種類の検出器164についても同様である。
【0041】
カメラは検出素子のアレイを含む。例えば、カメラはCCDアレイを含みうる。幾つかの実施形態において、アレイは一列の検出素子である。例えば、カメラはラインスキャンカメラでありうる。検出素子の列は、光源162によって照射される細長い領域の縦軸に平行に延在しうる。光源162が発光素子の列を含む場合に、検出素子の列は、光源162の縦軸に平行な第1の軸に沿って延在しうる。検出素子の列は、1024個以上の素子を含みうる。
【0042】
カメラ164は、基板の視野を検出素子のアレイの上に投影するために、適切な焦点調節光学素子172を備えて構成される。視野は、基板10の幅全体を見るために、十分に長く(例えば、150~300mmの長さに)されうる。関連する光学素子172を含むカメラ164は、個々のピクセルが約0.5mm以下の長さの領域に対応するように、構成されうる。例えば、視野が約200mmの長さであり、検出器164が1024個の素子を含むと仮定すると、ラインスキャンカメラにより生成される画像は、長さが約0.5mmのピクセルを有することができる。画像の長さ分解能を特定するために、視野(FOV:field of view)の長さを、当該FOVがそこで結像されるピクセルの数で除算して、或る長さ分解能を得ることが可能である。
【0043】
カメラ164はまた、ピクセル幅がピクセル長と同等となるよう構成されうる。例えば、ラインスキャンカメラの利点は、高速のフレームレートである。フレームレートは少なくとも5kHzになりうる。フレームレートは、撮像される領域が基板10を横切って走査されたときに、ピクセル幅がピクセル長と同等となり、例えば約0.3mm以下となるような周波数に設定されうる。
【0044】
光源162及び光検出器164は、ステージ180上に支持されうる。光検出器164がラインスキャンカメラの場合、光源162及びカメラ164は、撮像される領域が基板の長さに亘って走査されるように、基板10に対して相対的に可動である。具体的には、上記の相対運動は、基板10の表面に対して平行で、かつラインスキャンカメラ164の検出素子の列に対して直交する方向でありうる。
【0045】
幾つかの実施形態において、ステージ180が固定的であり、キャリアヘッド126が、例えば、キャリッジ108の運動又はカルーセルの回転振動によって移動する。幾つかの実施形態において、キャリアヘッド126が画像取得のために静止している間、ステージ180が可動である。例えば、ステージ180は、線形アクチュエータ182によってレール184に沿って移動可能である。いずれの場合にも、これにより、走査される領域が基板10を横切って移動するときに、光源162とカメラ164とが互いに対して固定されたポジションのままであることが可能となる。
【0046】
基板に亘って共に移動するラインスキャンカメラ及び光源を有することで見込まれる利点は、例えば、従来の2Dカメラと比較して、光源とカメラとの間の相対角度が、ウェハを横切る位置が変化しても、一定に保たれるということである。その結果、視野角の変化によって引き起こされるアーチファクトが低減され、又は無くされうる。さらに、従来の2Dカメラが固有の遠近ひずみを示し、画像変換によって補正が必要となるのに対して、ラインスキャンカメラは遠近ひずみを無くすことが可能である。
【0047】
センサアセンブリ161は、基板10と光源162と検出器164との間の垂直距離を調整するための機構を含みうる。例えば、センサアセンブリ161は、ステージ180の垂直距離を調整するアクチュエータを含むことができる。
【0048】
任意選択で、偏光フィルタ174が、例えば、基板10と検出器164との間の光路に配置されうる。偏光フィルタ174は、円偏光子(CPL:circular polarizer)でありうる。典型的なCPLは、直線偏光子と1/4波長板との組み合わせである。偏光フィルタ174の偏光軸の正しい配向によって、画像のかすみを減らし、望ましい視覚的特徴を際立たせ、強調することができる。
【0049】
基板の最も外側の層が半透明層、例えば、誘電体層であると仮定すると、検出器164で検出される光の輝度は、基板表面の組成、基板表面の平滑性、及び/又は、基板上の1つ以上の層(例えば、誘電体層)の様々な界面から反射された光の間での干渉量などに依存する。
【0050】
上述のように、光源162と光検出器164は、これら自体の動作を制御し、これらの信号を受信するよう動作可能な計算装置、例えばコントローラ190に接続可能である。
【0051】
図2を参照すると、コントローラは、光検出器164からの個々の画像ラインをアセンブルして、二次元画像にする(ステップ210)。検出器164がカメラである場合には、カメラは、複数のチャネル、例えば、赤色チャネル、緑色チャネル、及び青色チャネルのそれぞれのために別々の検出素子を含むことができる。二次元画像は、上記チャネルのそれぞれについて単色像を含むことができる。
【0052】
コントローラは、画像から輝度平面を抽出することができる(ステップ220)。上述のように、輝度は、光の強度の測定値である。したがって、輝度平面は、画像上の各ピクセルの強度の測定値を含んでいる。幾つかの実施形態において、コントローラが、画像を、赤-緑-青(RGB:red-green-blue)色空間から、色相-彩度-輝度(HSL:hue-saturation-luminance)色空間へと変換し、次いで、HSL色空間における画像の輝度チャネルを、輝度平面として抽出する。
【0053】
コントローラは、抽出された輝度平面から輝度の強度ヒストグラムを生成する(ステップ230)。強度ヒストグラムは、或る特定の輝度値を有するピクセルの総数を、輝度の関数として示す。強度ヒストグラムの例示的なグラフを
図3~
図5に示すが、このようなグラフを表示する必要はない。
【0054】
幾つかの実施形態において、コントローラは、画像をアセンブルすることなく、輝度の強度ヒストグラムを生成することが可能である。例えば、検出器164が輝度センサである場合には、コントローラは、検出素子ごとに輝度値を受信することが可能であり、したがって、コントローラは、当該コントローラが検出器164から受信するデータから直接的に、輝度の強度ヒストグラムを生成することが可能である。他の例として、検出器164がラインスキャンカメラである場合には、コントローラは、画像アセンブリステップを飛ばして、カメラにより生成された画像ラインから直接的に輝度値を抽出して(ステップ220)、抽出された輝度値から輝度の強度ヒストグラムを生成する(ステップ230)ことが可能である。
【0055】
コントローラが、強度閾値を決定する(ステップ240)。この閾値は、輝度の強度ヒストグラムにおける或る特定の値である。
【0056】
一般に、適切に研磨されている基板に対応するヒストグラムは、適切に研磨されていない基板に対応するヒストグラムよりも強度値が高くなる。例えば、基板は、第1の誘電体層であって、第2の誘電体層の上に配置された第1の誘電体層を有しうる。基板が適切に研磨されている場合には、第2の誘電体層が露出する。すなわち、基板が適切に研磨されていない場合には、第1の誘電体層からの残留物が、第2の誘電体層を少なくとも部分的に覆っていることになる。第2の誘電体層は、第1の誘電体層よりも反射性が高いことが多く、したがって、第2の誘電体層の輝度値は、第1の誘電体層の輝度値よりも高い。このことは、例えば、第1の誘電体層が低誘電率の誘電体であり、第2の誘電体層がSiNである場合に当てはまる。したがって、第1の誘電体層からの残留物が、第2の誘電体層を覆っている基板の場合には、輝度の強度ヒストグラムが、基板が適切に研磨された場合よりも低い値を含むことになる。したがって、適切に研磨された基板に対応する輝度の強度ヒストグラムでは、閾値を下回るピクセル値が比較的少なく、残留物がある基板に対応する輝度の強度ヒストグラムでは、閾値を下回るピクセルが比較的多くなるように、閾値が決定される。
【0057】
図3を参照すると、残留物を全く含まない基板300が、対応する輝度強度ヒストグラム320を有し、当該輝度強度ヒストグラム320では、閾値322を下回る輝度値の割合が非常に低い。図示されるように、輝度値の大部分が、閾値を上回るクラスタ324内に存在する。閾値を下回る輝度値のクラスタ326が存在するが、これらの輝度値は、基板を取り囲む領域からの反射の不足に因ると説明することができる。一般に、このクラスタ326は、輝度ゼロの近傍にあって、基板からの反射に起因するクラスタ324から離れていることにより、区別されうる。
【0058】
対照的に、
図4を参照すると、基板400上に残留物410が存在することにより、対応する輝度の強度ヒストグラム420は、閾値422を下回る輝度値の割合が高くなる。具体的には、ヒストグラム420は、閾値を下回る輝度ゼロの近傍の輝度値のクラスタ426を含んでいるが、ヒストグラム420は、輝度値のクラスタ424であって、閾値422を下回る部分428を有するクラスタ424も含んでいる。
【0059】
オペレータは、複数の基板、例えば試験基板の強度ヒストグラムを利用して、強度閾値を決定することが可能である。複数の試験基板は、コントローラによって解析される基板と同じ特性を有し、例えば、同じ誘電体層、同じ初期厚さ等を有しうる。研磨装置100は、試験基板を、以下のように研磨することが可能であり、即ち、得られる研磨された試験基板が、研磨装置100の想定される研磨結果の代表的サンプルであるように、例えば、適切に研磨された試験基板のまとまり、及び、適切に研磨されていない試験基板のまとまりとなるように、試験基板を研磨することが可能である。
【0060】
試験基板のそれぞれを測定して、対応する輝度の強度ヒストグラムを生成することが可能である。オペレータは、試験基板の強度ヒストグラムを利用して、適切に研磨されていない試験基板のヒストグラムでは、閾値に関する1つ以上の基準が満たされないが、適切に研磨されている試験基板のヒストグラムでは、1つ以上の基準が満たされるように、閾値を決定することが可能である。上記基準の例を、以下で説明する。
【0061】
図2に戻って参照すると、デバイス基板(すなわち、集積回路の製造に使用する予定の基板)を研磨した後で、デバイス基板が測定され、コントローラが、得られた強度ヒストグラムを解析する(ステップ250)。先に決定された閾値を用いて、コントローラは、1つ以上の基準に従って、強度ヒストグラムにより特徴付けられる基板が適切に研磨されているかどうかを判断することが可能である。
【0062】
例えば、上記基準は、輝度平面が1024個の総ピクセルを有する場合に、閾値を下回るピクセルの最大数又は割合、例えば、102個のピクセル、又は10%を指定することができる。この場合、コントローラは、その値が閾値を下回るピクセルの数又は割合を計算し、当該数又は割合が最大許容限界値を超えているかを判定することが可能である。
【0063】
他の例として、コントローラは、閾値を上回る幾つかの値を含む輝度値のクラスタ(例えば、
図4のクラスタ424)を識別することが可能である。上記基準は、閾値を下回るクラスタ若しくはクラスタの部分の最大許容ピーク高さ、ピーク幅、ピーク形状、又は、非対称度を指定することが可能である。コントローラは、例えばピーク検出技術を利用して、強度ヒストグラムにおいて、閾値より下にピークが存在するかどうかを判定することが可能である。閾値より下にピークが存在する場合には、コントローラは、基準に従ってそのピークを解析することが可能であり、例えば、コントローラは、ピークの幅、高さ、形状、及び、対称度を測定し、その値を最大許容値と比較することが可能である。
【0064】
強度ヒストグラムが1つ以上の基準を満たさない場合には、コントローラは、残留物の存在を示す信号を生成することが可能である(ステップ206)。上記信号は、強度ヒストグラムにより特徴付けられる基板が適切に研磨されていないことを、ユーザ、又は研磨装置100を制御する他のシステムに警報を発するために利用されうる。幾つかの実施形態において、コントローラが、基板が適切に研磨されていないと判定した場合には、基板が、キャリアヘッド126によって研磨ステーションに戻され、研磨が続けられる。幾つかの他の実施形態において、コントローラが、基板が適切に研磨されていないと判定した場合には、基板が廃棄される。
【0065】
図5は、残留物があり、すなわち適切に研磨されていないウェハに対応する3つの例示的な輝度の強度ヒストグラムを示している。第1の強度ヒストグラム510では、青色で示された、閾値より下のはっきりとしたピークを形成する、高割合のピクセル値を有する。第2の強度ヒストグラム520では、青色で再び示された、第1の強度ヒストグラム510よりもはっきりしない閾値より下のピークを形成する、より低割合のピクセル値を有する。第3の強度ヒストグラム530では、第1の強度ヒストグラム510又は第2の強度ヒストグラム520のいずれよりも、閾値を下回るピクセル値の割合がはるかに低く、第3の強度ヒストグラム530の閾値を下回るピクセルは、識別可能なピークを形成していない。3つの強度ヒストグラム510、520、及び530は、ヒストグラムを解析するための閾値及び1つ以上の基準を決定することの難しさを示している。決定された閾値及び1つ以上の基準は、これらの3つの異なるヒストグラムに対してロバストである必要がある。
【0066】
「輝度」という用語を使用してきたが、この用語は、例えば(HSL色空間からの)明度又は(HSV色空間からの)値などの、特定のカラーチャネルの強度と関連付けられない類似した明るさのパラメータをカバーするものとして理解されたい。
【0067】
複数の実施形態を記載してきた。しかしながら、本明細書の記載の発明の主題の思想及び範囲を逸脱することなく、様々な変更を行えることが分かるであろう。