(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】イメージセンサ性能を向上させるための分離構造
(51)【国際特許分類】
H01L 27/146 20060101AFI20241007BHJP
【FI】
H01L27/146 A
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023019600
(22)【出願日】2023-02-13
【審査請求日】2023-02-13
(32)【優先日】2022-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500262038
【氏名又は名称】台湾積體電路製造股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Taiwan Semiconductor Manufacturing Company,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.8, Li-Hsin Rd.6, Hsinchu Science Park, Hsinchu, TAIWAN
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100164448
【氏名又は名称】山口 雄輔
(72)【発明者】
【氏名】江 彦廷
(72)【発明者】
【氏名】陳 ▲イエン▼瑜
(72)【発明者】
【氏名】張 文豪
(72)【発明者】
【氏名】許 慈軒
(72)【発明者】
【氏名】洪 豐基
(72)【発明者】
【氏名】丁 世汎
(72)【発明者】
【氏名】劉 人誠
【審査官】渡邊 佑紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-027004(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0111827(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0148427(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0040357(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0056188(US,A1)
【文献】国際公開第2020/013130(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/187957(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0387050(US,A1)
【文献】特開2020-013817(JP,A)
【文献】特開2013-251539(JP,A)
【文献】特開2013-175494(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0140006(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0193703(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/146
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板内に設けられた複数の受光素子
であって、前記基板が裏側表面と反対の表側表面を含む、前記受光素子と、
前記基板に設けられて前記複数の受光素子を横方向に囲む外分離構造と、
前記外分離構造の側壁間にて間隔が空けられた内分離構造と、
前記外分離構造の底面に直接接触する分離エッチストップ層と、
前記基板の前記表側表面に沿って、前記複数の受光素子及び前記内分離構造の下方に配置される複数の画素素子と、
を含み
、
前記外分離構造が第1の高さを有し、
前記内分離構造が前記複数の受光素子の隣接した受光素子間に設けられ、
前記外分離構造と前記内分離構造が前記裏側表面から前記表側表面へ向けそれぞれ延伸し、
前記内分離構造が前記第1の高さ未満の第2の高さを有し、
前記分離エッチストップ層は、前記基板の前記表側表面から前記外分離構造の対向する側壁に向け延伸する、
イメージセンサ。
【請求項2】
前記第1の高さが前記基板の第3の高さよりも高く、前記第2の高さが前記第3の高さ未満である、
請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
上面視において、前記外分離構造が環形状を有し、前記内分離構造が十字形状を有する、
請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記内分離構造と前記外分離構造がライナー層とトレンチ充填層とを含み、前記ライナー層が前記トレンチ充填層と前記基板との間に設けられる、
請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
裏側表面と反対の表側表面を含む基板内に設けられた複数の受光素子と、
前記基板の前記表側表面上に設けられて、前記複数の受光素子の下にある複数の画素素子と、
前記基板に設けられた分離構造と
を含み、
前記分離構造が、前記複数の受光素子を囲む外分離構造と、前記受光素子を互いに分離する内分離構造とを含み、
前記画素素子が前記外分離構造の対向する側壁間に設けられ、
前記外分離構造と前記内分離構造が、前記裏側表面から前記表側表面へ向けそれぞれ延伸し、
前記内分離構造の深さが前記外分離構造の深さよりも浅く、
前記複数の画素素子は、更に、前記内分離構造の下方にあり、垂直方向に沿って前記内分離構造と重なり、前記複数の画素素子は、更に、前記垂直方向に直交する横方向に沿って前記外分離構造と重なる、
イメージセンサ。
【請求項6】
上面視において、前記外分離構造が第1の形状を有し、前記内分離構造が前記第1の形状とは異なる第2の形状を有する、
請求項5に記載のイメージセンサ。
【請求項7】
前記内分離構造が前記外分離構造に直接接触する、
請求項5に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
イメージセンサを形成するための方法であって、
基板内に複数の受光素子を形成することであって、前記基板が裏側表面と反対の表側表面を含むことと、
前記基板の前記表側表面中に延伸して前記複数の受光素子を囲む外分離開口を定義するため、前記基板の前記表側表面上で第1のパターニングプロセスを実行することと、
前記外分離開口内に誘電体層を形成することと、
前記誘電体層上に分離エッチストップ層を形成することと、
前記基板の前記裏側表面中に薄型化プロセスを実行することであって、前記薄型化プロセスが前記誘電体層を露出することと、
前記基板の前記表側表面に沿って複数の画素素子を形成することであって、前記複数の画素素子は、前記複数の受光素子の下方にあることと、
前記裏側表面中に延伸する内分離開口を定義するため、前記基板の前記裏側表面上で第2のパターニングプロセスを実行することであって、前記内分離開口が前記受光素子を互いに分離することと、
前記外分離開口から前記誘電体層を除去するため除去プロセスを実行することと、
前記外分離開口内に外分離構造を形成することであって、前記外分離構造が第1の高さを有することと、
前記内分離開口内に内分離構造を形成することであって、前記内分離構造が前記第1の高さ未満の第2の高さを有することであって、前記複数の画素素子は、更に、前記内分離構造の下方にあることと
を含む、
イメージセンサを形成するための方法。
【請求項9】
前記外分離構造と前記内分離構造が互いに同時に形成される、
請求項8に記載のイメージセンサを形成するための方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
現代の多くの電子デバイス(例えば、デジタルカメラ、光学撮像装置等)は、イメージセンサを含んでいる。イメージセンサは、光学イメージを、デジタルイメージとして表すことのできるデジタルデータに変換する。イメージセンサは、光学イメージのデジタルイメージへの変換のための単位素子である画素センサのアレイを含む。画素センサのいくつかのタイプには、電荷結合素子(CCD)イメージセンサと相補型金属酸化膜半導体(CMOS)イメージセンサを含む。CCD画素センサと比較し、低電力消費、小型サイズ、高速データ処理、データの直接出力、及び低製造コストであるため、CMOS画素センサが好ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
従来の相補型金属酸化膜半導体イメージセンサ(CIS)に伴う課題は、隣接した受光素子及び/又は画素センサの間のクロストーク、及び、隣接した画素センサ間の劣った電気的分離である。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明のいくつかの実施形態によると、イメージセンサが提供される。該イメージセンサは、複数の受光素子と、外分離構造と、内分離構造とを含む。受光素子は基板内に設けられ、基板は裏側表面と反対の表側表面を含む。外分離構造は、基板に設けられて複数の受光素子を横方向に囲み、外分離構造は第1の高さを有する。内分離構造は、外分離構造の側壁間にて間隔が空けられており、内分離構造は複数の受光素子の隣接した受光素子間に設けられ、外分離構造と内分離構造は裏側表面から表側表面へ向かいそれぞれ延伸しており、内分離構造は第1の高さ未満の第2の高さを含む。
【0004】
本発明のいくつかの実施形態によると、イメージセンサが提供される。該イメージセンサは、複数の受光素子と、複数の画素素子と、分離構造とを含む。受光素子は基板内に設けられ、基板は裏側表面と反対の表側表面を含む。画素素子は、基板の表側表面上に設けられ、複数の受光素子の下にある。分離構造は基板に設けられ、分離構造は、受光素子を囲む外分離構造と、受光素子を互いに分離する内分離構造とを含んでおり、画素素子は外分離構造の対向する側壁間に設けられており、外分離構造と内分離構造は裏側表面から表側表面へ向かいそれぞれ延伸しており、内分離構造の深さは外分離構造の深さよりも浅い。
【0005】
本発明の更にもう1つの実施形態によると、イメージセンサを形成するための方法が説明される。該方法は次のステップを含む。複数の受光素子が基板内に形成され、基板は裏側表面と反対の表側表面を含む。表側表面中に延伸して複数の受光素子を囲む外分離開口を定義するため、基板の表側表面上で第1のパターニングプロセスが実行される。誘電体層が外分離開口内に形成される。分離エッチストップ層が誘電体層上に形成される。基板の裏側表面中に薄型化プロセスが実行され、薄型化プロセスは誘電体層を露出する。裏側表面中に延伸する内分離開口を定義するため、基板の裏側表面上に第2のパターニングプロセスが実行され、内分離開口は受光素子を互いに分離する。外分離開口から誘電体層を除去するため、除去プロセスが実行される。外分離開口内に外分離構造が形成され、外分離構造は第1の高さを有する。内分離開口内に内分離構造が形成され、内分離構造は第1の高さ未満の第2の高さを有する。
【発明の効果】
【0006】
外分離構造と内分離構造とを含む受光素子を有するイメージセンサを提供することにより、隣接した受光素子間のクロストークを低減させることができ、イメージセンサの光学的分離を増大させることができ、受光素子の量子効率を更に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の態様は、添付図面と共に以下の詳細な説明を読むことで最もよく理解される。本業界の標準的な慣行に従い、様々な機能は縮尺どおりに描かれていないことに注意されたい。実際、添付図面に示される様々な機能のサイズは、説明を明確にするために任意に拡大又は縮小されている可能性がある。
【
図1】
図1は、異なる高さを有する外分離構造と内分離構造とを有する分離構造を含むイメージセンサのいくつかの実施形態の断面図を表す。
【
図2】
図2A~2Eは、A-A’線に沿って得られた
図1のイメージセンサのいくつかの実施形態の様々な上面図を表す。
【
図3A】
図3Aは、
図1のイメージセンサのいくつかの他の実施形態の断面図を表す。
【
図3B】
図3Bは、外分離構造の底面が基板の表側表面と整列した、
図1のイメージセンサのいくつかの他の実施形態の断面図を表す。
【
図3C】
図3Cは、外分離構造の底面が基板の表側表面の垂直上方にある、
図1のイメージセンサのいくつかの他の実施形態の断面図を表す。
【
図3D】
図3Dは、外分離構造の底面が基板の表側表面の垂直上方にある、
図1のイメージセンサのいくつかの他の実施形態の断面図を表す。
【
図3E】3Eは、ウェル領域が内分離構造の側壁に沿って設けられた、
図1のイメージセンサのいくつかの他の実施形態の断面図を表す。
【
図3F】
図3Fは、内分離構造がフローティング拡散ノードと接触した、
図1のイメージセンサのいくつかの他の実施形態の断面図を表す。
【
図3G】
図3Gは、単一の光フィルタが内分離構造を覆い、単一のマイクロレンズが内分離構造を覆う、
図1のイメージセンサのいくつかの他の実施形態の断面図を表す。
【
図4】
図4は、下部半導体構造を覆うイメージセンサ構造を含む集積チップのいくつかの実施形態の断面図を表す。
【
図5】
図5~18は、異なる高さを有する外分離構造と内分離構造とを有する分離構造を含むイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の断面図を表す。
【
図6】
図5~18は、異なる高さを有する外分離構造と内分離構造とを有する分離構造を含むイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の断面図を表す。
【
図7】
図5~18は、異なる高さを有する外分離構造と内分離構造とを有する分離構造を含むイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の断面図を表す。
【
図8】
図5~18は、異なる高さを有する外分離構造と内分離構造とを有する分離構造を含むイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の断面図を表す。
【
図9】
図5~18は、異なる高さを有する外分離構造と内分離構造とを有する分離構造を含むイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の断面図を表す。
【
図10】
図5~18は、異なる高さを有する外分離構造と内分離構造とを有する分離構造を含むイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の断面図を表す。
【
図11】
図5~18は、異なる高さを有する外分離構造と内分離構造とを有する分離構造を含むイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の断面図を表す。
【
図12】
図5~18は、異なる高さを有する外分離構造と内分離構造とを有する分離構造を含むイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の断面図を表す。
【
図13】
図5~18は、異なる高さを有する外分離構造と内分離構造とを有する分離構造を含むイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の断面図を表す。
【
図14】
図5~18は、異なる高さを有する外分離構造と内分離構造とを有する分離構造を含むイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の断面図を表す。
【
図15】
図5~18は、異なる高さを有する外分離構造と内分離構造とを有する分離構造を含むイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の断面図を表す。
【
図16】
図5~18は、異なる高さを有する外分離構造と内分離構造とを有する分離構造を含むイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の断面図を表す。
【
図17】
図5~18は、異なる高さを有する外分離構造と内分離構造とを有する分離構造を含むイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の断面図を表す。
【
図18】
図5~18は、異なる高さを有する外分離構造と内分離構造とを有する分離構造を含むイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の断面図を表す。
【
図19】
図19は、異なる高さを有する外分離構造と内分離構造とを有する分離構造を含むイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態によるフロー図を表す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の実施形態は、本発明の異なる特徴を実装するための多くの異なる実施形態又は実施例を提供する。本発明を単純化するため、部品及び配置の特定の実施例を以下に説明する。当然ながら、これらは例示であり、限定することを意図していない。例えば、以下の説明における、第2の特徴の上方又は第2の特徴上の第1の特徴の構成は、第1及び第2の特徴が直接的に接触して形成される実施形態を含んでよく、また第1及び第2の特徴が直接的に接触しないように、第1と第2の特徴の間に追加的な特徴が形成された実施形態であってもよい。加えて、本発明は様々な実施例において符号を繰り返す可能性がある。この繰り返しは単純化及び明確化の目的のためであり、それ自体は言及される様々な実施形態及び/又は構成の間の関係性を規定するものではない。
【0009】
更に、「下」、「下方」、「低い」、「上方」、「上」等といった空間的相対語は、図に表される1つの要素又は特徴の別の要素又は特徴に対する関係性を説明するための記述を容易にするために用いられ得る。空間的相対語は、図示された方向に加え、使用中又は操作中の装置の異なる方向を包含することを意図している。装置は他に方向付けられてもよく(90度又は他の方向に回転)、ここで使用される空間的相対記述語は同様にそのように解釈されてよい。
【0010】
いくつかの相補型金属酸化膜半導体イメージセンサ(CIS)は画素センサのアレイを有する。画素センサは、受光素子を用いて入射放射線(例えば可視光線)を記録し、基板の表側表面に設けられた複数の画素素子(例えば、転送トランジスタ、リセットトランジスタ等)で、記録のデジタル読み出しを容易にする。画素センサは、受光素子のアレイ(例えば、2×2、2×4、又は4×4の受光素子画素センサ)を含む。そのような画素センサにおいて、受光素子のアレイはフローティング拡散ノードの周囲に設けられる。低製造コストを達成し、デバイス密度を増加させるため、デバイス形状が微細化されうる。デバイス縮小のため、各受光素子のサイズは減少され、受光素子は互いに近くなる(例えば、画素センサのピッチを減少させるため)。CISにおけるブルーミングを低減して量子効率(QE)を向上させるため、隣接した受光素子間の電気的及び光学的分離が実装されてよい。ディープトレンチアイソレーション(DTI)構造が基板の裏側表面中/上に設けられる。一般的に、DTI構造は、受光素子の外周を横方向に包む外領域と、隣接した受光素子間に設けられた内領域とを含む。DTI構造は、受光素子及び隣接した画素センサの間の分離を増大させ、これによりCISの全体的な性能を向上させ、デバイス特徴の微細化を容易にする。
【0011】
上記CISに伴う課題には、隣接する受光素子及び/又は画素センサの間のクロストークと、隣接した画素センサ間の劣った電気的分離を含む。例えば、DTI構造の外領域と内領域は、一般的に基板の高さよりも低い、同一の高さを有してよい。これは、内領域及び外領域を同時に形成することができるため製造コストを下げることができるが、DTI構造の内領域及び外領域の高さが低いと、CISの光学的及び電気的分離が減少する。例えば、DTI構造の外領域の低い高さによって、基板の一部がDTI構造の外領域の底面から基板の表側表面へと延伸する。基板の裏側表面に対してある角度で設けられた入射光は、隣接する画素センサへと基板のこの部分を横切る可能性があり、これにより隣接する受光素子及び/又は画素センサの間のクロストークを増大させる。更に、隣接する画素センサの画素素子間の電気的分離が低下する。分離を増大させるため、DTI構造の外領域と内領域の両方の高さを増加させることができる。ただし、これはDTI構造の内領域のための開口を形成するために用いられるエッチングプロセスをもたらし、画素センサのドープされた領域を損傷させる可能性がある(例えば、フローティング拡散ノードを損傷させる可能性がある)、及び/又は、画素素子を損傷させる可能性がある。更に、DTI構造の内領域の高さを増加させることは、画素素子及び/又はフローティング拡散ノードのドープされた領域のための面積を減少させる可能性があり、これによりCISの電気的性能が低下する。
【0012】
いくつかの実施形態において、本発明は、異なる高さを有する内分離構造と外分離構造とを含む分離構造を有する画素センサを対象とする。例えば、画素センサは、基板に設けられた複数の受光素子と、基板の表側表面に沿って設けられた複数の画素素子(例えば、転送トランジスタ)とを含んでよい。フローティング拡散ノードが、複数の受光素子の中央で基板内に設けられる。相互接続構造が基板の表側表面上に設けられ、複数の受光素子及び複数の画素素子への電気的な結合を提供する。分離構造が基板の裏側表面に設けられ、内分離構造と外分離構造とを含む。外分離構造は、複数の受光素子と画素素子を横方向に包み、これにより画素センサの外領域を劃定する。内分離構造はグリッド形状であり、複数の受光素子の隣接した受光素子間に設けられる。外分離構造の第1の高さは、内分離構造の第2の高さよりも高い。これは、部分的に、外分離構造が、基板内/上に設けられた、受光素子と、画素センサの画素素子と、他の受光素子と、半導体デバイスとの間の光学的及び電気的分離を増大させることを容易にする。更に、内分離構造の第2の高さが低いほど、画素センサのドープされた領域(例えばフローティング拡散ノード)及び/又は複数の画素素子への損傷を軽減しつつ、光学的及び電気的分離の増大が容易となる。このため、異なる高さを有する内分離構造と外分離構造は、画素センサの全体的な性能を向上させる。
【0013】
図1は、異なる高さを有する外分離構造と内分離構造とを有する分離構造を含むイメージセンサのいくつかの実施形態の断面
図100を表す。
【0014】
イメージセンサは、基板104内に設けられた複数の受光素子122と、基板104の表側表面104fに沿って設けられた相互接続構造102とを含む。いくつかの実施形態において、基板104は、任意の半導体本体(例えばバルクシリコン)を含む、及び/又は、第1のドープ型(例えばp型)を有する。相互接続構造102は、相互接続誘電体構造106と、複数の導電線108と、複数の導電性ビア110とを含む。複数の画素素子112が基板104の表側表面104fに沿って設けられ、画素素子112は、複数の導電線及び導電性ビア108、110により、互いに、及び/又は、他の半導体デバイス(未図示)に電気的に結合される。複数の画素素子112は、ゲート電極116と、ゲート電極116と基板104の表側表面104fとの間に設けられたゲート誘電体層114とを含んでよい。
【0015】
複数の画素センサ103が基板104にわたって設けられる。受光素子122は複数の画素センサ103にわたって設けられ、それぞれ第1のドープ型とは逆の第2のドープ型(例えばn型)を含んでよい。様々な実施形態において、第1のドープ型はp型であり、第2のドープ型はn型であるか、その逆である。様々な実施形態において、フローティング拡散ノード126が表側表面104fに沿って基板104に設けられ、第2のドープ型(例えばn型)を有する。フローティング拡散ノード126は、対応する画素センサの中央、又は隣接する受光素子の群の中央に設けられてよい(例えば、受光素子の2×2アレイの中央に設けられる)。受光素子122は、入射光(例えば光子)を吸収して、入射光に対応するそれぞれの電気信号を生成するよう構成される。そのような実施形態において、受光素子122は入射光から電子正孔対を生成してよい。様々な実施形態において、画素素子112は、複数の受光素子122から、生成された電気信号の読み出しを行うよう構成されてよい。例えば、画素素子112は、受光素子122において(例えば、入射光を吸収することを介し)蓄積された電荷をフローティング拡散ノード126へ転送するため、フローティング拡散ノード126と隣接する受光素子122との間で基板104に導電性チャネルを選択的に形成するよう構成された1つ以上の転送トランジスタを含んでよい。
【0016】
分離構造130は、いずれも基板104の裏側表面104b中に延伸する外分離構造132と内分離構造134とを含む。いくつかの実施形態において、外分離構造132はディープトレンチアイソレーション構造と呼称され、内分離構造134はディープトレンチグリッド構造と呼称される。様々な実施形態において、ディープウェル領域128が基板104の裏側表面104b上に設けられ、受光素子122よりも低いドープ濃度の第2のドープ型(例えばn型)を含む。いくつかの実施形態において、ディープウェル領域128は、各受光素子122の上方の位置で入射光(例えば光子)を吸収し、入射光から、例えば、対応する受光素子122へ転送される電子正孔対を生成するよう構成され、これにより各受光素子122のQEを向上させる。受光素子122を横方向に囲む外分離構造132と、隣接した受光素子122間に設けられた内分離構造134によって、各受光素子122の上方のディープウェル領域128のセグメントは互いに隔離され、これにより各受光素子122のための光学的及び/又は電気的分離を更に増加させる(例えば、イメージセンサにおけるクロストークを更に低減させる)。更なる実施形態において、受光素子122のドープ濃度は約1013~1014原子/cm3の範囲内、又は他の適切な値である。いくつかの実施形態において、ディープウェル領域128のドープ濃度は約1012~1014原子/cm3の範囲内、又は他の適切な値である。
【0017】
更に、シャローウェル領域124が外分離構造132の側壁に沿って設けられ、隣接した受光素子122間、及び基板104上に設けられた複数の画素素子112間の電気的分離を増大させるよう構成される。様々な実施形態において、シャローウェル領域124は上面視で環形状であり、第1画素センサ103aの複数の受光素子122の継続的に包む。シャローウェル領域124は第1のドープ型(例えばp型)を有し、複数の受光素子122に隣接する。
【0018】
上部誘電体層140が、基板104の裏側表面104bに沿って設けられる。様々な実施形態において、上部誘電体層140はパッシベーション層として構成される、及び/又は、呼称される。導電性グリッド構造142が上部誘電体層140を覆い、誘電体グリッド構造144が導電性グリッド構造142を覆う。導電性グリッド構造142と誘電体グリッド構造144は、複数の受光素子122中の対応する受光素子を直接覆う複数の開口を定義する側壁を含む。様々な実施形態において、導電性グリッド構造142は、複数の受光素子122の隣接した受光素子間のクロストークを低減するよう構成された1つ以上の金属層を含み、これによりイメージセンサの光学的分離を増大させる。加えて、誘電体グリッド構造144は、全内反射により光を受光素子122へ導くよう構成されることで、クロストークが更に低減され、受光素子122の量子効率が向上する。複数の光フィルタ146が、導電性グリッド構造142及び誘電体グリッド構造144の側壁により定義された複数の開口に設けられる。光フィルタ146は、入射光の特定の波長を伝送し、入射光の他の波長をブロックするよう構成される。更に、複数のマイクロレンズ148が光フィルタ146を覆い、入射光を受光素子122へ向け集中させるよう構成される。
【0019】
外分離構造132と内分離構造134は、トレンチ充填層136とライナー層138とをそれぞれ含む。いくつかの実施形態において、ライナー層138はトレンチ充填層136を基板104から分離する。更なる実施形態において、トレンチ充填層136は第1材料を含み、ライナー層138は第1材料とは異なる第2材料を含む。第1材料は、例えば、二酸化ケイ素といった酸化物であるか、これを含んでよく、第2材料は、例えば、high-k誘電体材料であるか、これを含んでよい。更に、分離エッチストップ層120が外分離構造132の底面上に設けられ、コンタクトエッチストップ層(CESL)118が基板104の表側表面104f上に設けられる。様々な実施形態において、分離エッチストップ層120は、外分離構造132の底面及び対向する側壁と直接接触する。CESL118は、各画素素子112のゲート電極116に沿って設けられ、相互接続誘電体構造106と基板104の表側表面104fとの間に設けられる。また更なる実施形態において、分離エッチストップ層120は、外分離構造132の全底面に沿って連続して延伸し、分離エッチストップ層120は、上面視において外分離構造132と類似のレイアウト及び/又は形状を有する(即ち、分離エッチストップ層120は環形状を有する)。
【0020】
外分離構造132は、第1画素センサ103aの複数の受光素子122を横方向に囲み、第1の高さh1を有する。様々な実施形態において、外分離構造132は第1画素センサ103aの外周を劃定する。内分離構造134は、複数の受光素子122の隣接した受光素子間に設けられ、第2の高さh2を有する。様々な実施形態において、第1の高さh1は第2の高さh2よりも高い。第1の高さh1が第2の高さh2よりも高いことによって、外分離構造132は、第1画素センサ103aの受光素子122及び画素素子112と、基板104内/上に設けられた他の受光素子及び/又は画素素子の間の光学的及び電気的分離を増大させる。更に、内分離構造134の低い第2の高さh2は、第1画素センサ103aのドープされた領域(例えば、フローティング拡散ノード126)及び/又は複数の画素素子112への損傷を軽減させつつ、第1画素センサ103aの受光素子122間の分離を促進する。従って、異なる高さを有する内分離構造134と外分離構造132とを含むイメージセンサは、製造の間にイメージセンサのドープされた領域及び/又は構造への損傷を軽減しつつ、光学的及び電気的分離を増大させ、これにより画素センサの全体的な性能を向上させる。
【0021】
いくつかの実施形態において、分離構造130は、ディープトレンチアイソレーション(DTI)構造又は裏側DTI構造と呼称されてよい。様々な実施形態において、外分離構造132は全深度DTI構造と呼称されてよく、内分離構造134は部分的深度DTI構造と呼称されてよい。また更なる実施形態において、外分離構造132は第1画素センサ103aの受光素子122を囲み、内分離構造134は受光素子122を互いに分離し、内分離構造134の深さは外分離構造132の深さよりも浅い。
【0022】
図2Aは、
図1の線A-A’に沿って得られた、
図1のイメージセンサのいくつかの実施形態の上面
図200aを表す。図示を容易にするため、外分離構造132と内分離構造134は
図2Aにおいて異なる網掛けパターンを有しているが、いくつかの実施形態において、外分離構造132と内分離構造134は、
図1と2Bにおいて図示及び/又は説明したように、同一の材料及び/又は層を含むことを理解されたい。
【0023】
様々な実施形態において、第1画素センサ103aは2×2の受光素子画素センサとして構成される。いくつかの実施形態において、外分離構造132は、内分離構造134が外分離構造132の内周132ip内にて間隔が空けられるように、内分離構造134を連続して横方向に囲む。様々な実施形態において、外分離構造132は上面視において第1の形状(例えば環形状)を有し、内分離構造134は上面視において第1の形状とは異なる第2の形状(例えば十字形状)を有する。内分離構造134はグリッド構造を有し、第1画素センサ103aの複数の受光素子122の隣接した受光素子間で連続して延伸する。外分離構造132は第1画素センサ103aの複数の受光素子122を連続して包み、第1画素センサ103aのデバイス領域を劃定する。更なる実施形態において、内分離構造134の中央領域はフローティング拡散ノード126を直接覆う。
【0024】
様々な実施形態において、比較的高い第1の高さ(
図1のh1)を有して第1画素センサ103aを横方向に囲む外分離構造132によって、第1画素センサ103aの素子(例えば、受光素子122及び/又は画素素子(
図1の112))及び基板104内/上に設けられた他のデバイス(未図示)の間の電気的又は光学的分離が増大する。更に、いくつかの実施形態において、比較的低い第2の高さ(
図1の第1の高さh1よりも低い
図1のh2)を有してグリッド構造を有する内分離構造134によって、分離構造130の製造の間に第1画素センサ103aのドープされた領域への損傷を軽減しつつ、第1画素センサ103aの受光素子122間の電気的及び光学的分離が増大する。従って、外分離構造132と内分離構造134の異なるレイアウト及び高さは、イメージセンサの全体的な性能を向上させる。
【0025】
図2Bは、外分離構造132と内分離構造134がそれぞれトレンチ充填層136とライナー層138とを含む、
図2Aの上面
図200aのいくつかの代替的な実施形態の上面
図200bを表す。様々な実施形態において、外分離構造132のトレンチ充填層136とライナー層138は、上面視において環形状を有し、第1の高さ(
図1のh1)を有する。更に、いくつかの実施形態において、内分離構造134のトレンチ充填層136とライナー層138は、上面視において十字形状を有し、第2の高さ(
図1のh2)を有する。
【0026】
図2Cは、複数の画素センサ103がアレイ状に設けられ、それぞれが
図2Aにおいて図示及び/又は説明された2×2の受光素子画素センサとして構成された、
図2Aの上面
図200aのいくつかの代替的な実施形態の上面
図200cを表す。
【0027】
図2Dは、第1画素センサ103aが2×4の受光素子画素センサとして構成された、
図2Aの上面
図200aのいくつかの代替的な実施形態の上面
図200dを表す。図示を容易にするため、外分離構造132と内分離構造134は
図2Dにおいて異なる網掛けパターンを有しているが、いくつかの実施形態において、外分離構造132と内分離構造134は、
図1と2Bにおいて図示及び/又は説明したように、同一の材料及び/又は層を含むことを理解されたい。
【0028】
図2Eは、第1画素センサ103aが4×4の受光素子画素センサとして構成された、
図2Aの上面
図200aのいくつかの代替的な実施形態の上面
図200eを表す。図示を容易にするため、外分離構造132と内分離構造134は
図2Eにおいて異なる網掛けパターンを有しているが、いくつかの実施形態において、外分離構造132と内分離構造134は、
図1と2Bにおいて図示及び/又は説明したように、同一の材料及び/又は層を含むことを理解されたい。
【0029】
図3Aは、異なる高さ有する外分離構造と内分離構造とを有する分離構造を含むイメージセンサのいくつかの実施形態の断面
図300aを表す。
【0030】
分離構造130は、基板104の裏側表面104b中に延伸し、外分離構造132と内分離構造134とを含む。外分離構造132は、第1画素センサ103aの受光素子122を横方向に囲み、第1画素センサ103aの外周を劃定する。基板104は、例えば、単結晶シリコン、エピタキシャルシリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム、III-V材料(例えば、窒化ガリウム、ガリウムヒ素等)、シリコンオンインシュレータ(SOI)基板、他の半導体材料等であるか、それを含んでよい。いくつかの実施形態において、基板104は第1のドープ型(例えばp型)を有する。相互接続構造102が基板104の表側表面104f上に設けられ、相互接続誘電体構造106と、複数の導電線108と、複数の導電性ビア110とを含む。相互接続誘電体構造106は、例えば、それぞれが、二酸化ケイ素、low-k誘電体材料、extreme low-k誘電体材料、又は前記の組合せであるか、それを含んでよい、1つ以上の誘電体層を含んでよい。ここで用いられるとき、low-k誘電体材料は3.9未満の誘電率の誘電体材料である。導電線及び導電性ビア108、110は、例えば、それぞれが、アルミニウム、銅、ルテニウム、タングステン、他の導電性材料、又は前記の組合せであるか、それを含んでよい。
【0031】
複数の画素素子112が表側表面104f内/上に設けられる。いくつかの実施形態において、画素素子112は垂直転送トランジスタとして構成され、表側表面104f中に延伸するゲート電極116と、ゲート電極116と基板104との間に設けられたゲート誘電体層114とをそれぞれ含む。ゲート電極116は、例えば、ポリシリコン、アルミニウム、チタニウム、タンタル、タングステンといった金属材料、他の金属材料、又は前記の組合せであるか、それを含んでよい。ゲート誘電体層114は、例えば、二酸化ケイ素、酸化タンタル、酸化ハフニウム、酸化アルミニウムといったhigh-k誘電体材料、他の誘電体材料等であるか、それを含んでよい。ここで用いられるとき、high-k誘電体材料は3.9より高い誘電率の誘電体材料である。
【0032】
分離エッチストップ層120が外分離構造132の底面に設けられる。コンタクトエッチストップ層(CESL)118が基板の表側表面104fと相互接続誘電体構造106との間に設けられる。分離エッチストップ層120は、例えば、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸窒化ケイ素、シリコンオキシカーバイド等であるか、それを含んでよい。更に、CESL118は、例えば、炭化ケイ素、シリコンオキシカーバイド等であるか、それを含んでよい。様々な実施形態において、分離エッチストップ層120は第1の誘電体材料(例えば窒化ケイ素)を含み、CESL118は第1の誘電体材料とは異なる第2の誘電体材料(例えば炭化ケイ素)を含む。様々な実施形態において、分離エッチストップ層120はU字状であり、外分離構造132の対向する側壁に直接接触し、外分離構造132の底面を囲む。また更なる実施形態において、分離エッチストップ層120の厚さはCESL118の厚さよりも厚い。
【0033】
受光素子122は、基板104に設けられ、第1のドープ型とは逆の第2のドープ型(例えばn型)を有する。いくつかの実施形態において、受光素子122のドープ濃度は約1013~1014原子/cm3の範囲内、又は他の適切な値である。フローティング拡散ノード126は、隣接した受光素子122間で基板104の表側表面104fに沿って設けられ、内分離構造134のセグメントの直下にある。いくつかの実施形態において、フローティング拡散ノード126のドープ濃度は受光素子122のドープ濃度よりも高い。シャローウェル領域124は、外分離構造132の側壁に沿って設けられる。シャローウェル領域124は第1のドープ型(例えばp型)を有する。ディープウェル領域128は、基板104の裏側表面104b上に設けられ、内分離構造134の対向する側壁と外分離構造132の対向する側壁に沿って設けられる。様々な実施形態において、ディープウェル領域128は複数の画素素子112と同一のドープ型を有し(即ち、第2のドープ型(例えばn型)を含む)、これにより各受光素子112のQEを向上させる。
【0034】
外分離構造132と内分離構造134は、トレンチ充填層136とライナー層138とをそれぞれ含む。トレンチ充填層136は、例えば、二酸化ケイ素といった酸化物、他の誘電体材料等であるか、それを含んでよい。更に、ライナー層138は、例えば、high-k誘電体材料、酸化ハフニウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、他の適切な誘電体材料等であるか、それを含んでよい。第1画素センサ103aのピッチPsは、外分離構造132のセグメントの中心間で定義される。いくつかの実施形態において、ピッチPsは約0.2マイクロメートル(um)~約2umの範囲内、約0.2um~1umの範囲内、約1um~約2umの範囲内、又は他の適切な値である。様々な実施形態において、基板104の高さ104hは、約2um~約6umの範囲内、約2um~4umの範囲内、約4um~6umの範囲内、又は他の適切な値である。いくつかの実施形態において、シャローウェル領域124の高さ124hは、約2um~約2.5umの範囲内、又は他の適切な値である。また更なる実施形態において、外分離構造132の側壁に沿ったシャローウェル領域124の幅は、約0.5um~約1.5umの範囲内、又は他の適切な値である。
【0035】
様々な実施形態において、外分離構造132の第1の高さh1は、約3um~約6.5umの範囲内、約3um~約5umの範囲内、約3um~約6umの範囲内、約4.5um~約6.5umの範囲内、又は他の適切な値である。また更なる実施形態において、内分離構造134の第2の高さh2は、約1.5um~約5umの範囲内、約1.5um~約3umの範囲内、約3um~約5umの範囲内、又は他の適切な値である。いくつかの実施形態において、第1の高さh1は基板104の高さ104h以上であり、第2の高さh2よりも高く、これにより外分離構造132がイメージセンサの光学的及び電気的分離を増大させることを容易にする。更なる実施形態において、第2の高さh2は基板104の高さ104h未満であり、これにより内分離構造134が、イメージセンサのドープされた領域(例えばフローティング拡散ノード126)及び/又は画素素子112に対する損傷を軽減しつつ、イメージセンサの光学的及び電気的分離を増大させることを容易にする。また更なる実施形態において、第1の高さh1はピッチPsより大きい、及び/又は、第2の高さh2はピッチPsよりも大きい。
【0036】
様々な実施形態において、第1の高さh1が第2の高さh2よりも高いことによって、外分離構造132は第1画素センサ103aの受光素子122及び画素素子112と、基板104内/上に設けられた他のデバイス/構造(例えば、隣接した画素センサ103の他の受光素子及び/又は他画素素子)との間の光学的及び電気的分離を増大させることができる。加えて、内分離構造134の低い第2の高さh2は、第1画素センサ103aのドープされた領域及び/又は複数の画素素子112への損傷を軽減させつつ、隣接した受光素子122及び/又は画素素子112の間の電気的及び光学的分離を促進させる。例えば、第1画素センサ103aの製造の間、基板104の裏側表面104b中にエッチングプロセスが実行される(例えば、エッチングプロセスは内分離構造134のための開口を形成する、及び/又は、内分離構造134の第2の高さh2を定義する)。様々な実施形態において、エッチングプロセスは、第2の高さh2が比較的低くなるよう(例えば、第1の高さh1未満、及び/又は基板104の高さ104h未満)、そして、エッチングプロセスがフローティング拡散ノード126及び/又は画素素子112中に深くオーバーエッチングしないよう、適切な力及び時間で実行される。これは、部分的に、イメージセンサの構造及び/又は素子への損傷を軽減させつつ、イメージセンサの光学的及び電気的分離を増大させることを容易にする。従って、イメージセンサの全体的な性能を向上させる。
【0037】
いくつかの実施形態において、第1の高さh1が比較的高い(例えば、約3um以上)であることによって、外分離構造132は、隣接した画素センサ103間のクロストークを低減させ、隣接した画素センサ103間の電気的分離を増大させるのに十分に深い。更なる実施形態において、第1の高さh1が約6.5um未満であることによって、外分離構造132は、イメージセンサの製造の間、相互接続構造102及び/又は画素素子112への損傷を軽減させつつ、光学的及び電気的分離を増大させる。様々な実施形態において、第2の高さh2が約1.5umより高いことにより、内分離構造134は、第1画素センサ103aの隣接した受光素子122間のクロストークを低減させ、画素素子112間の電気的分離を増大させるのに十分に深い。更なる実施形態において、第2の高さh2が比較的低い(例えば、約5um以下)であることによって、イメージセンサの製造の間、第1画素センサ103aのドープされた領域及び/又は複数の画素素子112への損傷を軽減させつつ、イメージセンサの光学的及び電気的分離が増大する。
【0038】
図3Bは、外分離構造132の底面が基板104の表側表面104fと整列された、
図3Aのイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の断面
図300bを表す。様々な実施形態において、外分離構造132の第1の高さh1は基板104の高さ104hに等しい。いくつかの実施形態において、分離エッチストップ層120は、基板の表側表面104f及び外分離構造132の底面と直接接触する単一の平坦上面を有する。
【0039】
図3Cは、外分離構造132の底面が基板104の表側表面104fの垂直上方にある、
図3Aのイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の断面
図300cを表す。いくつかの実施形態において、分離エッチストップ層120は、表側表面104f中に延伸する突起を含み、分離エッチストップ層120は外分離構造132の底面から基板104の表側表面104fの下方まで連続して垂直に延伸する。様々な実施形態において、外分離構造132の第1の高さh1は基板104の高さ104h未満である。
【0040】
図3Dは、外分離構造132の底面が基板104の表側表面104fの垂直上方にある、
図3Aのイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の断面
図300dを表す。様々な実施形態において、分離エッチストップ層120は基板104内に設けられ、外分離構造132の底面に直接接触する。更に、分離誘電体層302は分離エッチストップ層120とCESL118との間に設けられる。様々な実施形態において、分離誘電体層302は、分離エッチストップ層120とは異なる誘電体材料(例えば、二酸化ケイ素といった酸化物)を含む。いくつかの実施形態において、分離誘電体層302は二酸化ケイ素といった酸化物を含み、分離エッチストップ層120は窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸窒化ケイ素、他の誘電体材料等を含む。また更なる実施形態において、分離エッチストップ層120の厚さは分離誘電体層302の厚さよりも厚い。また更なる実施形態において、分離エッチストップ層120と分離誘電体層302は、上面視において外分離構造132と同一のレイアウト及び/又は形状を有する。例えば、分離エッチストップ層120、分離誘電体層302、及び/又は外分離構造132は、上面視において環形状をそれぞれ有する。また更なる実施形態において、分離誘電体層302の底面は基板104の表側表面104fと垂直に整列されている。
【0041】
図3Eは、基板104が第1のドープ型(例えばp型)を有するウェル領域304を更に含む、
図3Aのイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の断面
図300eを表す。いくつかの実施形態において、ウェル領域304は各受光素子122を囲み、フローティング拡散ノード126を囲み、分離構造130の側壁に沿って延伸する。様々な実施形態において、ウェル領域304のドープ濃度は約10
12~10
14原子/cm
3の範囲内、又は他の適切な値である。
【0042】
図3Fは、内分離構造134がフローティング拡散ノード126に接触する、
図3Aのイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の断面図を300fを表す。
【0043】
図3Gは、単一の光フィルタ146が第1画素センサ103aの受光素子122を覆い、単一のマイクロレンズ148が第1画素センサ103aの受光素子122を覆う、
図3Aのイメージセンサのいくつかの代替的な実施形態の断面
図300gを表す。
【0044】
図3Eのウェル領域304が
図3Aの分離構造130の実施形態を用いて図示されている一方、ウェル領域304は
図1及び3B~3Dのうちのいずれか1つにおける分離構造130の実施形態と共に用いられてよいことを理解されたい。このように、ウェル領域304は
図1及び3B~3Dのうちのいずれか1つにおけるディープウェル領域128直下であってよい。
図3Gの単一の光フィルタ146と単一のマイクロレンズ148が
図3Aの分離構造130の実施形態を用いて図示されている一方、単一の光フィルタ146と単一のマイクロレンズ148は
図1及び3B~3Fのうちのいずれか1つにおける分離構造130の実施形態と共に用いられてよい。このように、
図3Gの単一の光フィルタ146と単一のマイクロレンズ148は、
図1及び3B~3Fのうちのいずれか1つにおける内分離構造134直上であってよい。
【0045】
図4は、下部半導体構造401を覆うイメージセンサ構造402を含む集積チップのいくつかの実施形態の断面
図400を表す。様々な実施形態において、イメージセンサ構造402は
図1及び3A~3Gのうちのいずれか1つのイメージセンサとして構成されてよい。
【0046】
様々な実施形態において、下部半導体構造401は、下部基板404を覆う下部相互接続構造406を含む。下部基板404は、例えば、単結晶シリコン、エピタキシャルシリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム、III-V材料(例えば、窒化ガリウム、ガリウムヒ素等)、シリコンオンインシュレータ(SOI)基板、他の半導体材料等であるか、それを含んでよい。更に、複数の半導体デバイス408が下部基板404内及び/又は上に設けられる。いくつかの実施形態において、複数の半導体デバイス408は、トランジスタ、コンデンサ、他の適切な半導体デバイス、又は前記の組合せを含んでよい。例えば、半導体デバイス408は、受光素子122により生成された電気信号の読み出しを容易にするトランジスタとして構成されてよい、及び/又は、含んでよい。また更なる実施形態において、下部半導体構造401は特定用途向け集積回路(ASIC)等として構成されてよい。更に、半導体デバイス408は、例えば、論理素子として構成されてよい。
【0047】
更なる実施形態において、下部相互接続構造406は、下部誘電体構造410と、複数の下部導電性ビア414と、複数の下部導電線412とを含む。下部導電線及び導電性ビア412、414は下部誘電体構造419内に設けられ、相互接続構造102を介して半導体デバイス408を画素素子112に結合するよう構成される。また更なる実施形態において、相互接続構造102と下部相互接続構造406は接合界面で面して互いに電気的に結合される。
【0048】
図5~18は、異なる高さを有する外分離構造と内分離構造とを有する分離構造を含むイメージセンサを形成するための方法のいくつかの実施形態の断面
図500~1800を表す。
図5~18に示された断面
図500~1800が方法を参照して説明されるとはいえ、
図5~18に示された構造は方法に限定されず、方法とは別に独立することができることを理解されたい。更に、
図5~18が一連の行為として説明しているとはいえ、これら行為は他の実施形態において行為の順序は限定されずに変えられてよく、開示される方法は他の構造にも適用可能であることを理解されたい。他の実施形態において、図示及び/又は説明されるいくつかの行為は、全体的に又は部分的に省略されてよい。
【0049】
図5の断面
図500に示されるように、基板104にディープウェル領域128、シャローウェル領域124、及び複数の受光素子122を形成するため、1回以上のイオン注入プロセスが実行される。いくつかの実施形態において、基板104は、例えば、バルクシリコン基板、単結晶シリコン、エピタキシャルシリコン、シリコンゲルマニウム(SiGe)、又は他の適切な半導体材料であるか、これを含んでよい、及び/又は、第1のドープ型(例えばp型)を有してよい。基板104は、裏側表面104bと反対の表側表面104fを含む。更に、基板104は第1のドープ型(例えばp型)を有する。様々な実施形態において、イオン注入プロセスは、基板104の表側表面104fの上方にマスキング層(未図示)を選択的に形成することと、マスキング層に基づき選択的イオン注入プロセスを実行することであって、これにより基板104内に1つ以上のドーパントを注入することと、マスキング層(未図示)を除去するため除去プロセスを実行することとを含む。いくつかの実施形態において、複数の受光素子122が第1のドープ型と逆の第2のドープ型(例えばn型)を含むよう形成するため、第1イオン注入プロセスが実行されてよく、シャローウェル領域124が第1のドープ型を有するよう形成するため、第2イオン注入プロセスが実行されてよく、ディープウェル領域128が第2のドープ型(例えばn型)を含むよう形成するため、第3イオン注入プロセスが実行されてよい。様々な実施形態において、受光素子122はディープウェル領域128よりも高いドープ濃度を有する。更なる実施形態において、表側表面104fとディープウェル領域128との間で基板104内にウェル領域(
図3Eの304)を更に形成するため、1回以上のイオン注入プロセスが実行される。また更なる実施形態において、第3イオン注入プロセスが基板104の上方にマスキング層を形成することなく実行されてよい。
【0050】
図6の断面
図600に表されるように、表側表面104f中に延伸する外分離開口602を形成するため、基板104の表側表面104f上でパターニングプロセスが実行される。いくつかの実施形態において、パターニングプロセスは、基板104の表側表面104fの上方にマスキング層(未図示)を形成することと、マスキング層に基づき基板104をエッチングする(例えば、ドライエッチングプロセス及び/又はウェットエッチングプロセスによる)ことと、マスキング層を除去することとを含む。様々な実施形態において、外分離開口602は、基板104の高さ未満の高さ604を有する。また更なる実施形態において、外分離開口602は、上面視において環形状であり、複数の受光素子122を連続して横方向に包むよう形成される。
【0051】
図7の断面
図700に表されるように、誘電体層702が基板104の表側表面104f上に堆積され、外分離開口(
図6の602)を充填する。いくつかの実施形態において、誘電体層702は、酸化物(例えば二酸化ケイ素)、他の誘電体材料等を含む。更に、誘電体層702は、例えば、物理蒸着(PVD)プロセス、化学蒸着(CVD)プロセス、原子層蒸着(ALD)プロセス、他の適切な成長又は蒸着プロセス、又は前記の組合せにより堆積されてよい。
【0052】
図8Aの断面
図800aに表されるように、誘電体層702上で除去プロセスが実行され、分離エッチストップ層120が誘電体層702及び基板104の表側表面104f上に形成される。いくつかの実施形態において、除去プロセスは、パターニングプロセス(例えば、ドライエッチングプロセス及び/又はウェットエッチングプロセスを含む)、平坦化プロセス(例えば化学機械研磨(CMP)プロセス)、他の適切な除去プロセス、又は前記の組合せを実行することを含む。除去プロセスの後、誘電体層702は、例えば、約3um~6.5umの範囲内、約3um~約5umの範囲内、約4.5um~約6.5umの範囲内、又は他の適切な値である、第1の高さh1を有する。更なる実施形態において、分離エッチストップ層120を形成するためのプロセスは、誘電体層702上に分離エッチストップ層120を堆積する(例えば、CVD、PVD、ALD等による)ことと、分離エッチストップ層120上でパターニングプロセスを実行することとを含む。いくつかの実施形態において、分離エッチストップ層120は、上面視において環形状を有する。
【0053】
図8Bの断面
図800bは、誘電体層702の上面が基板104の表側表面104fと整列するよう除去プロセスが実行される、
図8Aの断面
図800aの1つの代替的な実施形態を表す。そのような実施形態において、除去プロセスは、基板104の表側表面104fに到達するまで誘電体層702中に平坦化プロセス(例えばCMPプロセス)を実行することを含む。更に、分離エッチストップ層120が、誘電体層702の上面及び基板104の表側表面104fに直接接触する単一の平坦底面を含むよう形成される。
【0054】
図8Cの断面
図800cは、誘電体層702の上面が基板104の表側表面104fの下方に設けられるよう除去プロセスが実行される、
図8Aの断面
図800aの1つの代替的な実施形態を表す。そのような実施形態において、除去プロセスは、誘電体層702が基板104の表側表面104fの下方に凹むよう誘電体層702中に平坦化プロセス及び/又はパターニングプロセスを実行することを含む。また更なる実施形態において、除去プロセスは、誘電体層702上でエッチバックプロセスを実行することを含む。更に、分離エッチストップ層120が、基板104の表側表面104f中に延伸する突起を含むよう形成される。
【0055】
図8Dの断面
図800dは、誘電体層702の上面が基板104の表側表面104fの下方に設けられ、分離誘電体層302が分離エッチストップ層120上に形成されるよう、除去プロセスが実行される、
図8Aの断面
図800aの1つの代替的な実施形態を表す。そのような実施形態において、除去プロセスは、誘電体層702が基板104の表側表面104fの下方に凹むよう誘電体層702中に平坦化プロセス及び/又はパターニングプロセスを実行することを含む。また更なる実施形態において、除去プロセスは、誘電体層702上でエッチバックプロセスを実行することを含む。更に、分離エッチストップ層120の上面が基板104の表側表面104fの下方に設けられるよう、分離エッチストップ層120を形成することを含む。更に、分離誘電体層302が、CVDプロセス、PVDプロセス、ALDプロセス等により、分離エッチストップ層120の上方に形成されてよい。また更なる実施形態において、分離誘電体層302の上面が基板104の表側表面104fと同一平面上となるよう、平坦化プロセス(例えばCMPプロセス)が分離誘電体層302中に実行されてよい。
【0056】
図9の断面
図900に表されるように、複数の画素素子112が基板104の表側表面104f上に形成される。いくつかの実施形態において、各画素素子112は、ゲート電極116と、ゲート電極116と基板104との間に設けられたゲート誘電体層114とを含む。様々な実施形態において、画素素子112を形成するためのプロセスは、基板104の表側表面104f中に延伸するトレンチを定義するため基板104をパターン化することと、基板104上にゲート誘電体材料を堆積して(例えば、CVD、PVD、ALD等による)、トレンチをライニングすることと、ゲート誘電体材料上にゲート電極材料を堆積する(例えば、CVD、PVD、ALD、電気めっき、無電解めっき等による)ことと、ゲート電極材料とゲート誘電体材料をパターニングすることとを含む。また更なる実施形態において、複数の画素素子112は、1回以上の蒸着プロセス、1回以上のパターニングプロセス、1回以上の平坦化プロセス、1回以上のイオン注入プロセス、及び/又は他の適切なプロセスにより形成されてよい。
【0057】
図10の断面
図1000に表されるように、コンタクトエッチストップ層(CESL)118が基板104の表側表面104fの上方に形成される。様々な実施形態において、CESL118は、CVDプロセス、ALDプロセス、PVDプロセス、他の適切な成長又は蒸着プロセス等により形成される。
【0058】
図11の断面
図1100に表されるように、相互接続構造102が基板104の表側表面104fに沿って形成される。相互接続構造102は、相互接続誘電体構造106と、複数の導電線108と、複数の導電性ビア110とを含む。様々な実施形態において、相互接続誘電体構造106は、物理蒸着(PVD)プロセス、化学蒸着(CVD)プロセス、原子層蒸着(ALD)プロセス、他の適切な成長又は蒸着プロセス、又は前記の組合せといった、1回以上の蒸着プロセスにより形成されてよい。更なる実施形態において、複数の導電線108及び/又は複数の導電性ビア110は、1回以上の蒸着プロセス、1回以上のパターニングプロセス、1回以上の平坦化プロセス、1回以上のイオン注入プロセス、及び/又は他の適切なプロセスにより形成されてよい。
【0059】
図12の断面
図1200に表されるように、
図11の構造が反転され、薄型化プロセスが基板104上で実行される。様々な実施形態において、薄型化プロセスは、基板104の高さを初期基板高さ104iから高さ104hへと減少させる。いくつかの実施形態において、基板104の高さ104hは、約2um~約6umの範囲内、約2um~4umの範囲内、約4um~6umの範囲内、又は他の適切な値である。更なる実施形態において、薄型化プロセスは、CMPプロセス、機械的研磨プロセス、他の適切な薄型化プロセス、又は前記の組合せを含む。様々な実施形態において、薄型化プロセスは、ディープウェル領域128の少なくとも一部を除去する、及び/又は、誘電体層702の上面に到達したとき完了する。
【0060】
図13の断面
図1300に表されるように、裏側表面104b中に延伸する内分離開口1302を形成するため、基板104の裏側表面104b上でパターニングプロセスが実行される。いくつかの実施形態において、パターニングプロセスは、基板104の裏側表面104bの上方にマスキング層(未図示)を形成することと、マスキング層に基づき基板104をエッチングする(例えば、ドライエッチングプロセス及び/又はウェットエッチングプロセスによる)ことと、マスキング層を除去することとを含む。様々な実施形態において、内分離開口1302は、第1の高さh1未満の第2の高さh2を有する。いくつかの実施形態において、内分離開口1302の第2の高さh2は、約1.5um~約6umの範囲内、約1.5um~約5.5umの範囲内、又は他の適切な値である。また更なる実施形態において、内分離開口1302は、内分離開口1302が上面視において十字形状であり、複数の受光素子122の隣接した受光素子間にて間隔が空けられるよう形成される。様々な実施形態において、内分離開口1302は、誘電体層702の側壁(未図示)により少なくとも部分的に定義される。
【0061】
図14の断面
図1400に表されるように、外分離開口602から誘電体層(
図13の702)を除去するため除去プロセスが実行される。様々な実施形態において、除去プロセスは、ドライエッチング、ウェットエッチング、又は他の適切なプロセスを実行することを含む。更に、除去プロセスは、外分離開口602が内分離開口1302と流体連通するよう実行される。また更なる実施形態において、除去プロセスは分離エッチストップ層120上で停止され、分離エッチストップ層120はCESL118及び/又は相互接続構造102中にオーバーエッチングすることを防止するよう構成される。更に、分離エッチストップ層120は、外分離開口602が第1の高さh1を維持することを容易にする。
【0062】
図15の断面
図1500に表されるように、ライナー層138が基板104の上方に設けられ、外分離開口602と内分離開口1302をライニングし、そしてトレンチ充填層136がライナー層138の上に堆積される。いくつかの実施形態において、ライナー層138とトレンチ充填層136は、CVDプロセス、PVDプロセス、ALDプロセス、及び/又は他の適切な蒸着又は成長プロセスによりそれぞれ堆積されてよい。
【0063】
図16の断面
図1600に表されるように、平坦化プロセスがトレンチ充填層136とライナー層138上で実行され、これにより外分離構造132と内分離構造134とを含む分離構造130が形成される。様々な実施形態において、平坦化プロセスは、CMPプロセス、エッチングプロセス(例えば、ドライエッチング及び/又はウェットエッチング)、又は他の適切なプロセスを含む。外分離構造132は第1の高さh1を有し、複数の受光素子122を横方向に囲む。更に、内分離構造134は第2の高さh2を有し、複数の受光素子122の隣接した受光素子間に設けられる。いくつかの実施形態において、外分離構造132は上面視において環形状であり、内分離構造134は上面視において十字形状である(例えば、
図2A又は2Bに図示及び/又は説明されるように)。また更なる実施形態において、平坦化プロセスは、外分離構造132及び内分離構造134の上面が基板104の裏側表面104bと同一面上となるよう実行される。
【0064】
図17の断面
図1700に表されるように、上部誘電体層140が基板の裏側表面104bの上方に形成される。加えて、導電性グリッド構造142が上部誘電体層140の上方に形成され、誘電体グリッド構造144が導電性グリッド構造142の上方に形成される。いくつかの実施形態において、上部誘電体層140は、PVDプロセス、CVDプロセス、ALDプロセス、又は他の適切な成長又は蒸着プロセスにより形成される。上部誘電体層140は、例えば、二酸化ケイ素といった酸化物等であるか、それを含んでよい。いくつかの実施形態において、導電性グリッド構造142と誘電体グリッド構造144を形成するためのプロセスは、上部誘電体層140の上方に金属グリッド層を堆積する(例えば、PVD、CVD、ALD、電気めっき、無電解めっき等による)ことと、金属グリッド層上に誘電体グリッド層を堆積する(例えば、PVD、CVD、ALD等による)ことと、誘電体グリッド層の上方にマスキング層(未図示)を形成することと、マスキング層に基づき金属グリッド層と誘電体グリッド層をパターン化することと、マスキング層を除去するため除去プロセスを実行することとを含む。
【0065】
図18の断面
図1800に表されるように、複数の光フィルタ146が複数の受光素子122の上方に形成され、複数のマイクロレンズ148が複数の光フィルタ146の上方に設けられる。いくつかの実施形態において、光フィルタ146とマイクロレンズ148は、例えば、CVD、PVD、ALD、又は他の適切な蒸着又は成長プロセスにより堆積されてよい。
【0066】
図19は、本発明による異なる高さを有する外分離構造と内分離構造とを有する分離構造を含むイメージセンサを形成するため方法1900のいくつかの実施形態を表す。方法1900が一連の行為又はイベントとして説明しているとはいえ、該方法は図示された順序又は行為に限定されないことを理解されたい。このため、いくつかの実施形態において、これら行為は図示されたものとは異なる順序で行われてよい、及び/又は、同時に行われてよい。更に、いくつかの実施形態において、図示された行為又はイベントは複数の行為又はイベントに細分化されてよく、それらは他の行為又は副次的行為と別々の時間に又は同時に実行されてよい。いくつかの実施形態において、いくつかの図示された行為又はイベントは省略されてよく、他の未図示の行為又はイベントが含まれてよい。
【0067】
行為1902で、複数の受光素子が基板内に形成される。
図5は、行為1902のいくつかの実施形態に対応する断面
図500を表す。
【0068】
行為1904で、基板の表側表面中に延伸する外分離開口を定義するため、基板の表側表面がパターニングされる。
図6は、行為1904のいくつかの実施形態に対応する断面
図600を表す。
【0069】
行為1906で、誘電体層が基板の表側表面の上方及び外分離開口内に形成される。
図7は、行為1906のいくつかの実施形態に対応する断面
図700を表す。
【0070】
行為1908で、表側表面の上方から余分な誘電体材料を除去するため除去プロセスが実行され、分離エッチストップ層が誘電体層の上方に形成される。
図8Aは、行為1908のいくつかの実施形態に対応する断面
図800aを表す。
図8B~8Dは、行為1908の様々な代替的な実施形態に対応する断面
図800b~800dを表す。
【0071】
行為1910で、複数の画素素子が基板の表側表面上に形成される。
図9は、行為1910のいくつかの実施形態に対応する断面
図900を表す。
【0072】
行為1912で、相互接続構造が基板の表側表面上に形成される。
図11は、行為1912のいくつかの実施形態に対応する断面
図1100を表す。
【0073】
行為1914で、基板の裏側表面上で薄型化プロセスが実行され、薄型化プロセスは誘電体層を露出する。
図12は、行為1914のいくつかの実施形態に対応する断面
図1200を表す。
【0074】
行為1916で、基板の裏側表面中に延伸する内分離開口を定義するため、基板の裏側表面がパターニングされ、誘電体層は内分離開口を横方向に囲む。
図13は、行為1916のいくつかの実施形態に対応する断面
図1300を表す。
【0075】
行為1918で、内分離開口から誘電体層を除去するため、除去プロセスが実行される。
図14は、行為1918のいくつかの実施形態に対応する断面
図1400を表す。
【0076】
行為1920で、内分離開口と外分離開口に分離構造が形成され、分離構造は、第1の高さを有する外分離構造と、第1の高さ未満の第2の高さを有する内分離構造とを含む。
図15と16は、行為1920のいくつかの実施形態に対応する断面
図1500と1600を表す。
【0077】
行為1922で、複数の光フィルタが裏側表面の上方に形成され、複数のマイクロレンズが複数の光フィルタの上方に形成される。
図18は、行為1922のいくつかの実施形態に対応する断面
図1800を表す。
【0078】
従って、いくつかの実施形態において、本発明は、複数の受光素子の隣接した受光素子間に設けられた内分離構造と、内分離構造を横方向に囲む外分離構造とを有する、分離構造を含むイメージセンサに関するものであり、外分離構造は第1の高さを有し、内分離構造は第1の高さ未満の第2の高さを有する。
【0079】
いくつかの実施形態において、本発明は、基板内に設けられた複数の受光素子と、基板に設けられて複数の受光素子を横方向に囲む外分離構造と、外分離構造の側壁間にて間隔が空けられた内分離構造とを含むイメージセンサを提供し、基板は裏側表面と反対の表側表面を含み、外分離構造は第1の高さを有し、内分離構造は複数の受光素子の隣接した受光素子間に設けられ、外分離構造と内分離構造は裏側表面から表側表面へ向かいそれぞれ延伸し、内分離構造は第1の高さ未満の第2の高さを有する。1つの実施形態において、第1の高さは基板の第3の高さよりも高く、第2の高さは第3の高さ未満である。1つの実施形態において、上面視において、外分離構造は環形状を有し、内分離構造は十字形状を有する。1つの実施形態において、内分離構造と外分離構造はライナー層とトレンチ充填層とを含み、ライナー層はトレンチ充填層と基板との間に設けられる。1つの実施形態において、イメージセンサは、外分離構造の底面に直接接触する分離エッチストップ層を更に含む。1つの実施形態において、分離エッチストップ層は、基板の表側表面から外分離構造の対向する側壁へと延伸する。1つの実施形態において、分離エッチストップ層は基板の表側表面の下にあり、表側表面の垂直上方にある上面を有する。1つの実施形態において、イメージセンサは基板に設けられて複数の受光素子の下にあるフローティング拡散ノードを更に含み、フローティング拡散ノードは内分離構造の直下にある。
【0080】
いくつかの実施形態において、本発明は、裏側表面と反対の表側表面を含む基板内に設けられた複数の受光素子と、基板の表側表面上に設けられて複数の受光素子の下にある複数の画素素子と、基板に設けられた分離構造とを含むイメージセンサを提供し、分離構造は、複数の受光素子を囲む外分離構造と、受光素子を互いに分離する内分離構造とを含み、画素素子は外分離構造の対向する側壁間に設けられ、外分離構造と内分離構造は裏側表面から表側表面へ向けそれぞれ延伸し、内分離構造の深さは外分離構造の深さよりも浅い。1つの実施形態において、上面視において、外分離構造は第1の形状を有し、内分離構造は第1の形状とは異なる第2の形状を有する。1つの実施形態において、内分離構造は外分離構造に直接接触する。1つの実施形態において、イメージセンサは外分離構造の底面に沿って設けられた分離エッチストップ層を更に含み、分離エッチストップ層は分離構造とは異なる材料を含む。1つの実施形態において、上面視において、分離エッチストップ層と外分離構造は環形状である。1つの実施形態において、内分離構造の底面は複数の受光素子の頂部と底部との間に設けられ、外分離構造の底面は複数の受光素子の底部の下方に設けられる。1つの実施形態において、イメージセンサが基板の表側表面上に設けられた相互接続構造を更に含み、相互接続構造は相互接続誘電体構造内に設けられた複数の導電線と複数の導電性ビアとを含み、外分離構造の底面は相互接続構造の頂面の下方に設けられる。
【0081】
いくつかの実施形態において、本発明はイメージセンサを形成するための方法を提供する。該方法は、基板内に複数の受光素子を形成することであって、基板は裏側表面と反対の表側表面を含むことと、基板の表側表面中に延伸して複数の受光素子を囲む外分離開口を定義するため、基板の表側表面上で第1のパターニングプロセスを実行することと、外分離開口内に誘電体層を形成することと、誘電体層上に分離エッチストップ層を形成することと、基板の裏側表面中に薄型化プロセスを実行することであって、薄型化プロセスが誘電体層を露出することと、裏側表面中に延伸する内分離開口を定義するため、基板の裏側表面上で第2のパターニングプロセスを実行することであって、内分離開口は受光素子を互いに分離することと、外分離開口から誘電体層を除去するため除去プロセスを実行することと、外分離開口内に外分離構造を形成することであって、外分離構造は第1の高さを有することと、内分離開口内に内分離構造を形成することであって、内分離構造は第1の高さ未満の第2の高さを有することとを含む。1つの実施形態において、外分離構造と内分離構造は互いに同時に形成される。1つの実施形態において、方法は、基板の表側表面上に相互接続構造を形成することを更に含み、相互接続構造は、第1のパターニングプロセスを実行した後で且つ第2のパターニングプロセスを実行する前に形成される。1つの実施形態において、除去プロセスは分離エッチストップ層の上面を露出する。1つの実施形態において、上面視において、外分離構造と分離エッチストップ層は環形状であり、内分離構造は十字形状である。
【0082】
上記は、当業者が本発明の態様をより好ましく理解できるように、いくつかの実施形態の特徴を概説している。当業者は、ここで紹介した実施形態と同一の目的を実行するため、及び/又は同一の利点を達成するため、他の処理及び構造を設計又は改変するための基礎として、本開示を容易に用いることができることを理解すべきである。当業者はまた、そのような均等な構造は本発明の精神及び範囲から逸脱せず、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく様々な改変、置き換え、及び変更を行うことができることを理解すべきである。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明の実施形態は、CMOSイメージセンサの応用に適用することができる。
【符号の説明】
【0084】
100、300a、300b、300c、300d、300e、300f、300g、400、500、600、700、800a、800b、800c、800d、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800:断面図
102:相互接続構造
103:画素センサ
103a:第1画素センサ
104:基板
104b:裏側表面
104h、604:高さ
104i:初期基板高さ
104f:表側表面
106:相互接続誘電体構造
108:導電線
110:導電性ビア
112:画素素子
114:ゲート誘電体層
116:ゲート電極
118:コンタクトエッチストップ層(CESL)
120:分離エッチストップ層
122:受光素子
124:シャローウェル領域
126:フローティング拡散ノード
128:ディープウェル領域
130:分離構造
132:外分離構造
132ip:内周
134:内分離構造
136:トレンチ充填層
138:ライナー層
140:上部誘電体層
142:導電性グリッド構造
144L誘電体グリッド構造
146:光フィルタ
148:マイクロレンズ
200a、200b、200c、200d、200e:上面図
302:分離誘電体層
304:ウェル領域
401:下部半導体構造
402:イメージセンサ構造
404:下部基板
406:下部相互接続構造
408:半導体デバイス
410:下部誘電体構造
412:下部導電線
414:下部導電性ビア
602:外分離開口
702:誘電体層
1302:内分離開口
1900:方法
1902、1904、1906、1908、1910、1912、1914、1916、1918、1920、1922:行為
h1:第1の高さ
h2:第2の高さ
Ps:ピッチ