(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】レーザドリルを使用してチャンバ部品を製造する方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20241007BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20241007BHJP
【FI】
H01L21/302 101G
H01L21/31 B
(21)【出願番号】P 2023522755
(86)(22)【出願日】2021-10-14
(86)【国際出願番号】 US2021055012
(87)【国際公開番号】W WO2022081865
(87)【国際公開日】2022-04-21
【審査請求日】2023-05-31
(32)【優先日】2020-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】アガルワル, スミット
(72)【発明者】
【氏名】フランクリン, ティモシー ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】ソマーズ, ジョセフ エフ.
【審査官】加藤 芳健
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-145287(JP,A)
【文献】特開2019-166625(JP,A)
【文献】特開2003-181668(JP,A)
【文献】特表2006-505687(JP,A)
【文献】特開2015-226922(JP,A)
【文献】特開2012-074482(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
H01L 21/31
B23K 26/382
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセスチャンバ部品として使用するために基板を貫通する一又は複数の孔を形成する方法であって、
前記基板の第1の側から、前記基板の前記第1の側と第2の側との間の第1の場所に前記基板を穿孔するために、一又は複数のレーザドリルを使用して、前記基板を部分的に貫通する一又は複数の下穴を形成することであって、前記第1の場所が
、前記一又は複数のレーザドリルによ
って、毎秒約0.1mm未満の穿孔スピードで穿孔される、一又は複数の下穴を形成することと、
前記第2の側から、少なくとも前記第1の場所に前記基板を穿孔するために、前記一又は複数のレーザドリルを使用して、前記基板を貫通する前記一又は複数の孔を形成することであって、前記一又は複数の孔のそれぞれが、約30:1から約50:1のアスペクト比を有し、前記基板がガス供給又は流体供給のための部品である、前記一又は複数の孔を形成することと
、
前記一又は複数の孔を形成する間、前記一又は複数の孔に、窒素ガス又はアルゴンガスから選択されるパージガスを誘導することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記基板が、パーカッションドリルプロセス、トレパニングプロセス、及びアブレーションプロセスのうちの少なくとも1つを使用して穿孔される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の側から前記基板を穿孔した後に、前記基板の前記第2の側が前記一又は複数のレーザドリルに面するように、前記基板を回転させることと、
前記第2の側から前記基板を穿孔する前に、前記一又は複数のレーザドリルを前記一又は複数の下穴の場所と位置合わせすることと
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の側から前記基板を穿孔することが、前記一又は複数の下穴を仕上げて、前記一又は複数の孔を形成することを含み、前記一又は複数の下穴を仕上げることが、前記一又は複数の下穴の粗さを低減すること、前記一又は複数の下穴の真円度を高めること、前記一又は複数の下穴の直径を増大させること、
又は前記一又は複数の下穴を互いに対して直径においてより均一にすることのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
基板支持体の上に前記基板を位置付けることと、
前記第1の側から前記基板を穿孔した後で、前記基板の前記第2の側が、前記一又は複数のレーザドリルに面するように、前記基板支持体の長手軸に沿って前記基板を回転させることと
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記一又は複数のレーザドリルが、単一のレーザドリル又はレーザドリルの単一のアレイを含む、請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の場所が、前記第1の側と前記第2の側との間の約半分の場所である、請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の場所が、前記第1の側から8mm未満の場所である、請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記基板が、約8mmから約12mmの厚さを有する、請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記チャンバ部品がシャワーヘッドである、請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の側から前記基板を穿孔することが、約1.0ナノ秒又は約1.0ナノ秒未満のパルス持続時間で、約1.0から約8.0ミリジュールのパルスエネルギーで、パーカッションドリルプロセス又はアブレーションプロセスを使用することを含む、請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の場所が、前記第1の側から約4から約6mmの場所である、請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記一又は複数の孔が、前記基板の鉛直軸に対して、約0度と約90度との間の入射角で延在する、請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記基板が、シリコン、炭化ケイ素、アルミニウム、ニッケル、モリブデン、又はセラミック材料から作製される、請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示の実施形態は、概して、基板処理機器に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]半導体デバイスの製造には、通常、堆積及びエッチングチャンバ(プロセスチャンバ)が使用される。これらのプロセスチャンバ内に配置された幾つかの基板は孔を含む。例えば、プロセスチャンバ内で使用するためのガス分配プレートは、プロセスチャンバ内に一又は複数のプロセス流体を分配するために高アスペクト比の孔を含み得る。高アスペクト比の孔は、プラズマの逆流を低減又は防止する。これらの孔を製造する従来の方法は、超音波衝撃研削又は機械ドリルなどの機械的方法を利用する。しかしながら、これらの方法は、損傷を回避し、許容要件を満たすためにゆっくりと行われる必要があり、したがって、費用がかかる。
【0003】
[0003]したがって、発明者らは、プロセスチャンバ部品として使用するために、基板を貫通する孔を形成するための改善された方法及び装置を提供した。
【発明の概要】
【0004】
[0004]プロセスチャンバ部品として使用するために基板に一又は複数の孔を形成する方法の実施形態が、本明細書に提供される。幾つかの実施形態では、プロセスチャンバ部品として使用するために基板に一又は複数の孔を形成する方法は、パーカッションドリル、トレパニング、及びアブレーションプロセスのうちの少なくとも1つを使用して、一又は複数のレーザドリルで基板に一又は複数の孔を形成することを含み、一又は複数の孔のそれぞれは、約1:1から約50:1のアスペクト比を有し、基板はガス供給又は流体供給のための部品である。
【0005】
[0005]幾つかの実施形態では、プロセスチャンバで使用するために基板に一又は複数の孔を形成する方法は、基板支持体の上に基板を位置付けることであって、基板が、シリコンを含むガス分配プレートである、基板を位置付けることと、パーカッションドリル、トレパニング、及びアブレーションプロセスのうちの少なくとも1つを使用して、一又は複数のレーザドリルで基板に一又は複数の孔を形成することとを含む。
【0006】
[0006]幾つかの実施形態では、プロセスチャンバで使用するために基板に孔を形成するための装置は、基板を保持するための一又は複数の保持面を有する基板支持体及び基板の底面を露出させるための中央開口部であって、基板支持体が基板の長手軸に沿って並進するか、基板支持体の中心軸の周りを回転するかの少なくとも一方を行うように構成された、基板支持体及び中央開口部と、基板支持体の上方及び下方の少なくとも一方に配置された一又は複数のレーザドリルであって、一又は複数のレーザドリルが、約1.0ナノ秒又は約1.0ナノ秒未満のパルス持続時間で、約1.0から約8.0ミリジュールのパルスエネルギーで、基板に向かって光子エネルギーを誘導するように構成された、一又は複数のレーザドリルとを含む。
【0007】
[0007]本開示のその他の実施形態及び更なる実施形態については、後述する。
【0008】
[0008]上記で簡潔に要約されており、以下で詳述する本開示の実施形態は、添付の図面に示している本開示の例示的な実施形態を参照することにより、理解可能である。しかし、本開示は他の等しく有効な実施形態を許容し得ることから、添付の図面は、本開示の典型的な実施形態のみを示しており、したがって、範囲を限定するものと見なすべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】[0009]本開示の幾つかの実施形態に係る、プロセスチャンバで使用するために基板に孔を形成する方法のフロー図である。
【
図2A】[0010]本開示の幾つかの実施形態に係る、片側孔形成装置の概略側面図である。
【
図2B】[0011]本開示の幾つかの実施形態に係る、片側孔形成装置の概略上面図である。
【
図3A】[0012]本開示の幾つかの実施形態に係る、基板の一部分の断面図である。
【
図3B】[0013]本開示の幾つかの実施形態に係る、基板の一部分の断面図である。
【
図3C】[0014]本開示の幾つかの実施形態に係る、基板の一部分の断面図である。
【
図4】[0015]本開示の幾つかの実施形態に係る、基板の断面図である。
【
図5】[0016]本開示の幾つかの実施形態に係る、両側孔形成装置の概略側面図である。
【
図6】[0017]本開示の幾つかの実施形態に係る、両側孔形成装置の概略部分等角図である。
【
図7】[0018]本開示の幾つかの実施形態に係る、両側孔形成装置の概略側面図である。
【
図8】[0019]本開示の幾つかの実施形態に係る、プロセスチャンバで使用するために基板に孔を形成する方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0020]理解を容易にするために、可能な場合には、複数の図に共通する同一の要素を指し示すのに同一の参照番号を使用した。図は縮尺どおりには描かれておらず、分かりやすくするために簡略化されることがある。一実施形態の要素及び特徴は、更なる記述がなくとも、他の実施形態に有益に組み込まれ得る。
【0011】
[0021]プロセスチャンバ部品として使用するために基板に一又は複数の孔を形成する方法及び装置の実施形態が、本明細書に提供される。基板は、ガス又は流体供給のための部品(例えば、ガス分配プレート、シャワーヘッド、上部電極、冷却プレート、又は一又は複数の貫通孔を有する任意の他の適切なプロセスチャンバ部品)であり得る。幾つかの実施形態では、基板は、プラズマプロセスチャンバ(例えば、誘電体エッチングプロセスチャンバ)で使用するための部品であり得る。幾つかの実施形態では、基板は、堆積チャンバで使用するための部品であり得る。本明細書で提供される方法及び装置は、孔の精度(孔の直径及び真の精度の許容範囲)を改善し、孔から孔及び部品から部品への一貫性を改善するために、レーザドリルを有利に採用する。本明細書で提供される方法及び装置はまた、表面下損傷を低減した改善された孔品質を有利に提供し得、これは、従来の方法(例えば、化学エッチング及び研磨ステップなど)で使用される他の処理ステップの排除ももたらす。
【0012】
[0022]
図1は、本開示の幾つかの実施形態による、プロセスチャンバで使用するために基板に孔を形成する方法100のフロー図を示す。幾つかの実施形態では、方法100は、
図2A~2Bの孔形成装置200を使用することによって実行され得る。ステップ102において、一又は複数の孔が、パーカッションドリル、トレパニング、及びアブレーションプロセスのうちの少なくとも1つを使用して、一又は複数のレーザドリル(例えば、一又は複数のレーザドリル215)でプロセスチャンバで使用するために基板(例えば基板208)に形成され、一又は複数の孔(例えば一又は複数の孔214)のそれぞれは約1:1から約50:1のアスペクト比を有する。幾つかの実施形態では、一又は複数の孔のそれぞれは、約10:1から約50:1のアスペクト比を有する。幾つかの実施形態では、一又は複数の孔のそれぞれは、約30:1から約50:1、又は約25:1から約50:1のアスペクト比を有する。
【0013】
[0023]幾つかの実施形態では、基板は、シリコン、炭化ケイ素、アルミニウム、ニッケル、モリブデン、又はセラミック材料から作製される。基板は、ガス分配プレート、シャワーヘッド、上部電極、又は一又は複数の貫通孔を有するプロセスチャンバで使用するための任意の他の適切な基板であり得る。幾つかの実施形態では、基板は、約0.70mmから約20mmの厚さを有する。幾つかの実施形態では、基板は、約5mmから約20mmの厚さを有する。幾つかの実施形態では、基板は、約8から約12mmの厚さを有する。幾つかの実施形態では、基板は、約0.70mmから約10mmの厚さを有する。かかる実施形態では、一又は複数の孔は、基板の第1の側(例えば、第1の側250)から基板の第2の側(例えば、第2の側260)へ片側ドリルによって形成され得る。幾つかの実施形態では、基板は、約10mmから約20mmの厚さを有する。幾つかの実施形態では、一又は複数の孔は、基板の第1の側と基板の第2の側の両方から両側ドリルによって形成され得る。幾つかの実施形態では、基板208は、実質的に均一な厚さを有する。幾つかの実施形態では、基板208は、変化する厚さを有し得る(例えば、
図4参照)。
【0014】
[0024]幾つかの実施形態では、除去された材料を一掃するために、一又は複数の孔を穿孔する間、パージガスが一又は複数の孔に有利に誘導される。パージガスは、再堆積を最小限に抑え、一又は複数の孔の形状及び寸法を制御するのに役立つ。パージガスは、一又は複数の孔を穿孔する間、同時に一又は複数の孔に誘導され得る。パージガスは、一又は複数のレーザドリルのレーザビームの周囲に導入され、一又は複数の孔に直接誘導され得る。パージガスは、任意の適切なガス(例えば、窒素ガス又はアルゴンガスなどの不活性ガス)であってもよい。
【0015】
[0025]
図2Aは、本開示の幾つかの実施形態にしたがってステップ102を実行するための片側孔形成装置200の概略側面図であり、
図2Bは、片側孔形成装置200の上面の概略上面図である。孔形成装置200は、基板支持体204上に配置された基板208を含む。幾つかの実施形態では、基板支持体204は、中心軸212の周りを回転して基板208を回転させ得る。幾つかの実施形態では、基板支持体204は、基板208を移動させるために、中心軸212に直交する長手軸に沿って横方向202に移動するように構成される。基板支持体204は、一又は複数の脚部206によって支持され得る。幾つかの実施形態では、一又は複数の脚部206は、基板支持体204の両側で基板支持体204に回転可能に連結される2つの脚部を含む。基板支持体204は、一又は複数の脚部206に対して横方向202に移動し得る。
【0016】
[0026]基板208は、基板支持体204に面する第2の側260と、第2の側260の反対側の第1の側250とを含む。基板支持体204は、基板208を保持するための一又は複数の保持面と、基板208の第2の側260すなわち底面を露出させるための中央開口部228とを含む。幾つかの実施形態では、一又は複数の保持面は、中央開口部228内に延在する環状レッジである。幾つかの実施形態では、
図2Bに示すように、一又は複数の保持面は、中央開口部228に延在する複数の取り付けタブ216を含む。
【0017】
[0027]一又は複数のレーザドリル215が基板支持体204の上方に配置される。幾つかの実施形態では、孔形成装置200は容器210を含み、ここで、基板支持体204は容器210内に配置される。幾つかの実施形態では、一又は複数のレーザドリル215のうちの少なくとも1つは、容器210の上壁に連結される。
【0018】
[0028]幾つかの実施形態では、一又は複数のレーザドリル215は、基板支持体204に対して横方向226(例えば、上/下/左/右)に移動するように構成される。幾つかの実施形態では、一又は複数のレーザドリル215は、一又は複数のレーザドリル215の中心軸224の周りを基板208に対して回転するように構成される。幾つかの実施形態では、一又は複数のレーザドリル215の中心軸224は、基板208の中心軸212に平行である。幾つかの実施形態では、一又は複数のレーザドリル215は、基板208の軸外穿孔を実行するために、中心軸224に直交する軸に沿って傾くように構成される(
図3C参照)。
【0019】
[0029]一又は複数のレーザドリル215は、光子エネルギー222を誘導して、基板208から材料を除去して一又は複数の孔214を形成するように構成される。幾つかの実施形態では、一又は複数の孔214は、ガス供給又は流体供給のために適切なパターンで配置される。例えば、一又は複数の孔214は、基板208の中央領域に配置された1つの孔、一又は複数の円に沿った一定間隔で配置された複数の孔、直線格子状に配置された孔、中央領域と比較して周辺領域に孔の集中が多いパターンで配置された孔、又は任意の他の適切なパターンであり得る。
図2Bは、円形の断面形状を有する一又は複数の孔214を示しているが、一又は複数の孔214は、楕円形、長方形、又は他の断面形状を有し得る。
【0020】
[0030]幾つかの実施形態では、一又は複数の孔214は、孔の複数のセットを含み、ここで、孔の複数のセットの各セットは、一又は複数の孔214を構成する一又は複数の孔を含む。例えば、一又は複数の孔214は、一又は複数の孔の第1のセット252(
図2Bに示す3つの孔のセット)を含む。幾つかの実施形態では、一又は複数のレーザドリル215の各レーザドリルは、単一の孔を形成するための単一のレーザヘッドを備える。幾つかの実施形態では、一又は複数のレーザドリル215の各レーザドリルは、複数の孔(例えば、第1のセット252)を同時に形成するための複数のレーザヘッドを備える。
【0021】
[0031]片側穿孔の場合、一又は複数のレーザドリル215は、基板208の第1の側250に面する。両側穿孔の場合、幾つかの実施形態では、一又は複数のレーザドリル215が第1の側250に面し、次いで、一又は複数のレーザドリル215が基板208の第2の側260に面するように基板208が回転する。幾つかの実施形態では、
図7に関してより詳細に述べられるように、両側穿孔の場合、一又は複数のレーザドリル215は、単一のレーザドリル、又は同じ方向に方向付けられた同様のレーザドリルを含むレーザドリルのアレイを含み得る。幾つかの実施形態では、レーザドリルのアレイは、単一の電源を含み得る。幾つかの実施形態では、レーザドリルのアレイは、同じ方向に方向付けられた複数の独立型レーザドリルを含み得る。基板208は、単一のレーザドリル又はレーザドリルのアレイが選択的に第1の側250又は第2の側260に面するように回転し得る。幾つかの実施形態では、両側穿孔のために、一又は複数のレーザドリル215が基板208の第1の側250及び第2の側260に面するように、一又は複数のレーザドリル215が基板支持体204の両側に配置される。かかる構成は、2020年7月31日に出願され、「基板の両側から孔を形成する方法(METHOD OF FORMING HOLES FROM BOTH SIDES OF SUBSTRATE)」と題された米国特許出願第16/945,461号に記載されている。
【0022】
[0032]
図5は、本開示の幾つかの実施形態による、両側孔形成装置の概略側面図を示す。幾つかの実施形態では、第2のドリル230及び第3のドリル240が、基板支持体204の反対側に配置される。
図5に示すように、両側穿孔位置において、第2のドリル230は基板208の第1の側250に面し、第3のドリル240は基板208の第2の側260に面する。幾つかの実施形態では、第2のドリル230は第2の側260に面し、第3のドリル240は第1の側250に面する。かかる実施形態では、第2のドリル230及び第3のドリル240は、基板208の第1の側250から、基板208の第1の側250と第2の側260との間に配置された第1の場所まで第1の部分孔を穿孔し、基板208の第2の側260から第1の場所まで第2の部分孔を穿孔するのに使用される(
図3B~3Cでより詳細に後述する)。幾つかの実施形態では、第2のドリル230と第3のドリル240の両方は、一又は複数の孔214の各孔の大体半分を形成して、第2のドリル230及び第3のドリル240のそれぞれに求められる作業及び精度を有利に低減する。
【0023】
[0033]幾つかの実施形態では、第2のドリル230は、基板支持体204に対して横方向236(例えば、上/下/左/右)に移動するように構成される。幾つかの実施形態では、第3のドリル240は、基板支持体204に対して横方向246(例えば、上/下/左/右)に移動するように構成される。幾つかの実施形態では、第2のドリル230は、第2のドリル230の中心軸234に沿って基板208に対して回転するように構成される。幾つかの実施形態では、第3のドリル240は、第3のドリル240の中心軸244に沿って基板208に対して回転するように構成される。第1のドリル220、第2のドリル230、及び第3のドリル240は、容器210の内部又は外部に配置され得る。
【0024】
[0034]幾つかの実施形態では、第2のドリル230の中心軸234は、基板208が両側穿孔位置にあるときに、基板208の中心軸212と平行である。幾つかの実施形態では、第3のドリル240の中心軸244は、基板208が両側穿孔位置にあるときに、基板208の中心軸212と平行である。幾つかの実施形態では、第2のドリル230及び第3のドリル240は、光子エネルギー332及び光子エネルギー342をそれぞれ誘導して、基板208から材料を除去して一又は複数の孔214を形成するように構成されたレーザドリルである。幾つかの実施形態では、第2のドリル230は、一又は複数の孔214の複数の孔を少なくとも部分的に同時に形成するための複数のレーザヘッドを有する。幾つかの実施形態では、第3のドリル240は、一又は複数の孔214の複数の孔を少なくとも部分的に同時に形成するための複数のレーザヘッドを有する。
【0025】
[0035]
図6は、本開示の幾つかの実施形態による、両側孔形成装置の概略部分等角図を示す。基板支持体204は、視認性を助けるために、
図6では示されていない。幾つかの実施形態では、一又は複数の孔214は、孔の複数のセットを含む。幾つかの実施形態では、一又は複数の孔214の孔の複数のセットは、第1のセット610、第2のセット620、及び第3のセット630を含む。幾つかの実施形態では、第2のドリル230は、孔の複数のセットの第1のセット610を穿孔し、次いで孔の複数のセットの別のセットを仕上げ、一又は複数の孔214の全てが基板208の第1の側250から部分的に穿孔されるまで反復して継続するように構成される。幾つかの実施形態では、第3のドリル240は、孔の複数のセットの第2のセット620を穿孔し、次いで孔の複数のセットの別のセットを仕上げ、一又は複数の孔214の全てが基板208の第2の側260から部分的に穿孔されるまで反復して継続するように構成される。
【0026】
[0036]第2のドリル230及び第3のドリル240はそれぞれ、共に、第2のドリル230及び第3のドリル240が一又は複数の孔614を形成するように、一又は複数の孔214の全てを少なくとも部分的に形成するように構成される。幾つかの実施形態では、
図6に示すように、第2のドリル230は、一又は複数の孔214の第1のセット610を少なくとも部分的に同時に穿孔するように構成される一方で、第3のドリル240は、一又は複数の孔214の第2のセット620を少なくとも部分的に穿孔するように構成される。幾つかの実施形態では、第2のドリル230及び第3のドリル240は、一又は複数の孔214の同じ孔を同時に形成しない。
【0027】
[0037]幾つかの実施形態では、基板208は、第2のドリル230及び第3のドリル240のうちの少なくとも一方を使用して孔の複数のセットのうちの1セットを穿孔した後に、中心軸212の周りを回転する。幾つかの実施形態では、第2のドリル230及び第3のドリル240の少なくとも一方は、孔の複数のセットの各セットの穿孔の間に(例えば、基板208に対して回転して又は横方向に)移動する。幾つかの実施形態では、第2のドリル230及び第3のドリル240は、孔の複数のセットの各セットの間で横方向と回転方向の組み合わせで移動し得る。
【0028】
[0038]第1のセット610、第2のセット620、及び第3のセット630のそれぞれは、一又は複数の孔214の2つ以上の孔(
図6に示す2つの孔のセット)を含み得る。幾つかの実施形態では、第2のドリル230は、第1のセット610の各孔を少なくとも部分的に同時に穿孔するように構成される。幾つかの実施形態では、第3のドリル240は、第2のセット620の各孔を少なくとも部分的に同時に穿孔するように構成される。幾つかの実施形態では、第2のドリル230は、第3のドリル240が第2のセット620の各孔を少なくとも部分的に穿孔するのと同時に、第1のセット610の各孔を少なくとも部分的に穿孔するように構成される。基板208、第2のドリル230、及び第3のドリル240のうちの一又は複数は、第3のセット630を少なくとも部分的に形成するように移動し得る。
【0029】
[0039]
図7は、本開示の幾つかの実施形態による、両側孔形成装置の概略側面図を示す。
図7に示すように、一又は複数のレーザドリル215は、容器210の側壁に連結された、例えば第1のドリル220などの単一のレーザドリル又はレーザドリルの単一のアレイを含む。幾つかの実施形態では、一又は複数のレーザドリル215は、容器210の上壁に連結され、両側穿孔のために構成された単一のレーザドリル又はレーザドリルの単一のアレイを含む。幾つかの実施形態では、基板支持体204は、一又は複数のレーザドリル215が基板208の第1の側250又は第2の側260に選択的に面するように、長手軸710の周りを回転するように構成され得る。幾つかの実施形態では、長手軸710は中心軸212に対して直角である。したがって、幾つかの実施形態では、両側穿孔は、第2のドリル230及び第3のドリル240なしに達成され得る。
【0030】
[0040]
図1に戻って参照すると、幾つかの実施形態では、一又は複数の孔を形成することは、基板を通して第1のサイズを有する一又は複数の下穴を形成することを含む。幾つかの実施形態では、一又は複数の下穴は、一又は複数のレーザドリル又は機械的穿孔プロセスを使用して、パーカッションドリルプロセスによって形成され得る。パーカッションドリルプロセスは、一般に、一又は複数のレーザドリルをパルスエネルギーでパルス持続時間の間、繰り返してパルス化することを含む。各パルスで、光子ビームが基板に誘導されて、材料が除去される。幾つかの実施形態では、一又は複数のレーザドリルは、形成されるべき一又は複数の下穴の第1のセット上に光子ビームを誘導する。幾つかの実施形態では、片側穿孔の場合、一又は複数の下穴の第1のセットが基板を通して形成されるまで、パルスが繰り返される。機械的穿孔プロセスは、一般に、回転ツールを使用して一又は複数の下穴を形成することを含み得る。
【0031】
[0041]
図8は、本開示の幾つかの実施形態による、プロセスチャンバで使用するために基板に孔を形成する方法800のフロー図を示す。本発明者らは、特定の基板厚さにおいて、第1の側から基板を貫通するように穿孔すると、レーザ穿孔が非効率になる場合があることを観察した。方法800は、ステップ802において、一又は複数のレーザドリル(例えば、一又は複数のレーザドリル215)を使用して、基板の第1の側(例えば、第1の側250)から基板の第1の側と第2の側(例えば、第2の側260)との間の第1の場所まで基板(例えば基板208)を穿孔して、基板を部分的に貫通する一又は複数の下穴を形成することを含む。幾つかの実施形態では、基板は、約5mmから約20mmの厚さを有する。幾つかの実施形態では、基板は、約8から約12mmの厚さを有する。幾つかの実施形態では、第1の場所は、第1の場所の後、一又は複数のレーザドリルによる穿孔スピードが閾値穿孔スピード未満である場所である。幾つかの実施形態では、閾値穿孔スピードは、毎秒約0.1mmであるか、又は毎秒約0.1mmより速い。幾つかの実施形態では、第1の場所は、第1の側と第2の側との間の約半分の場所であることにより、例えば、一又は複数の下穴は、基板の厚さの約40パーセントから約60パーセントに延在する。幾つかの実施形態では、第1の場所は、第1の側から8mm未満の場所である。幾つかの実施形態では、第1の場所は、第1の側から約4から約6mmの場所である。
【0032】
[0042]一又は複数の下穴は、所望のパターンを取得するために、任意の適切な方法で穿孔され得る。例えば、一又は複数の下穴は、
図6に関して上述したように、一度に1つの孔、一度に複数の孔、又は一度に複数の孔のセットを穿孔することができる。幾つかの実施形態では、次いで、第2の側が一又は複数のレーザドリルに面するように、基板が回転し得る。幾つかの実施形態では、基板は、基板支持体(例えば、基板支持体204)の長手軸(例えば、長手軸710)の周りを回転する。
【0033】
[0043]ステップ804において、方法800は、一又は複数のレーザドリルを使用して、第2の側から少なくとも第1の場所まで基板を穿孔して、基板を貫通する一又は複数の孔を形成することを含む。幾つかの実施形態では、一又は複数の孔は、上述と同様のアスペクト比を有する。幾つかの実施形態では、方法800は、第2の側から一又は複数の孔を穿孔する前に、一又は複数のレーザドリルを一又は複数の下穴の場所と位置合わせすることを含む。一又は複数のレーザドリルを位置合わせすることは、一又は複数のレーザドリルを移動させること、基板を移動させること、又は一又は複数のレーザドリルと基板の両方を移動させることを含み得る。幾つかの実施形態では、同じレーザドリル又はレーザドリルのアレイを使用して、第1の側から一又は複数の下穴を、第2の側から一又は複数の孔を穿孔する(
図7参照)。
【0034】
[0044]幾つかの実施形態では、一又は複数のレーザドリルは、第2の側から第1の場所まで基板を穿孔して、基板を貫通する複数の孔を形成し得る。幾つかの実施形態では、一又は複数のレーザドリルは、第2の側から第1の場所を通過して第1の側へ基板を穿孔して、基板を貫通する複数の孔を形成し得る。幾つかの実施形態では、第1の側から基板を部分的に貫通して延在する一又は複数の下穴の直径は、複数の孔の直径よりも小さい。例えば、一又は複数の下穴は約280から約295ミクロンの直径を有し得、一方、複数の孔は約295から約305ミクロンの直径を有し得る。したがって、第1の側から第1の場所への穿孔はブラインド穿孔を含み、第2の側からの穿孔はパンチスルー穿孔、又はパンチスルー穿孔と孔の洗浄化の組み合わせを含む。
【0035】
[0045]幾つかの実施形態では、一又は複数のレーザドリル及び基板のうちの少なくとも一方は、一又は複数のレーザドリルが、形成されるべき一又は複数の下穴の第2のセット上に光子ビームを誘導することができるように(例えば、横方向202又は横方向226に沿って)移動する。前述のプロセスは、一又は複数の下穴の全てが形成されるまで継続する。幾つかの実施形態では、パーカッションドリルプロセスは、約1.0ナノ秒又は約1.0ナノ秒未満のパルス持続時間を含む。幾つかの実施形態では、パーカッションドリルプロセスは、約1.0から約8.0ミリジュールのパルスエネルギーで実行される。幾つかの実施形態では、一又は複数の孔は、毎秒約0.1mmのスピードか、又は毎秒約0.1mmよりも早いスピード(例えば、毎秒約0.8mmまで)で穿孔される。一又は複数の孔は、従来の方法と比較して、レーザドリルによってより早く穿孔され、有利にコスト改善を提供する。
【0036】
[0046]幾つかの実施形態では、一又は複数の孔を形成することは、一又は複数のレーザドリルを使用して、アブレーション及びトレパニングプロセスのうちの少なくとも一方によって一又は複数の下穴を仕上げることを含む。アブレーションプロセスは、一般に、固体表面に光子エネルギーを照射することによって、固体表面から材料を除去することを含む。アブレーションプロセスは、ヘリカルアブレーションプロセスを含み得、ここで、材料は螺旋状の経路に沿って除去される。トレパニングプロセスは、一般に、様々な形状でレーザヘッドを移動して材料を除去することを含み、例えば、様々な半径で円形形状に移動して、材料を除去する。他の実施例では、トレパニングプロセスは、非円形形状(例えば、楕円形、長方形、又は無定形)でレーザヘッドを移動して、材料を除去することを含み得る。したがって、アブレーション又はトレパニングプロセスは、一又は複数の下穴の直径又は断面積を第1のサイズからより大きな第2のサイズに増大させつつ、表面下の損傷を低減した、改善された孔品質を提供する。
【0037】
[0047]アブレーション又はトレパニングプロセスによって仕上げることは、一又は複数の下穴の粗さを低減すること、一又は複数の下穴の真円度を高めること、一又は複数の下穴の直径又は断面積を増大すること、及び、一又は複数の下穴を互いに対して直径又は断面積においてより均一にすること(すなわち、孔から孔までの改善された一貫性)のうちの少なくとも1つを含み得る。幾つかの実施形態では、完成した一又は複数の孔の同心度は、一又は複数の下穴の同心度よりも最大約25%多く同心度を有する。幾つかの実施形態では、一又は複数の下穴の真円度は、完成した一又は複数の孔の真円度よりも約25%大きい。幾つかの実施形態では、完成した一又は複数の孔の直径は、一又は複数の下穴の直径よりも最大約50%大きい。幾つかの実施形態では、トレパニングプロセス又はアブレーションプロセスは、約1.0ナノ秒又は約1.0ナノ秒未満のパルス持続時間を含む。幾つかの実施形態では、トレパニングプロセス又はアブレーションプロセスは、約1.0から約8.0ミリジュールのパルスエネルギーで実行される。幾つかの実施形態では、一又は複数のレーザドリルの同じものが、パーカッションドリル及びアブレーション又はトレパニングプロセスを実行するために使用され得る。幾つかの実施形態では、一又は複数のレーザドリルの別のものが、パーカッションドリル及びアブレーション又はトレパニングプロセスを実行するために使用され得る。
【0038】
[0048]幾つかの実施形態では、基板が約10.0mmから約20.0mmの厚さを有する場合、一又は複数の孔は、基板の両側(例えば、第1の側250及び第2の側260)から両側穿孔によって形成され得る。かかる実施形態では、一又は複数のレーザドリルは、基板の両側に配置され、基板の第1の側から、基板の第1の側と第2の側との間に配置された第1の場所(例えば、第1の場所308)に第1の部分孔(例えば、第1の部分孔310)を穿孔するために、かつ、基板の第2の側から第1の場所に第2の部分孔(例えば、第2の部分孔320)を穿孔するために使用される。幾つかの実施形態では、第1の部分孔及び第2の部分孔は、アブレーションプロセスによって形成される。幾つかの実施形態では、第1の部分孔は、粗い第1の部分孔を形成するためにパーカッションドリルプロセスによって形成され、その後、粗い第1の部分孔を(上述のように)仕上げるためにアブレーションプロセスが続く。幾つかの実施形態では、第2の部分孔は、粗い第2の部分孔を形成するためにパーカッションドリルプロセスによって形成され、その後、粗い第2の部分孔を(上述のように)仕上げるためにアブレーションプロセスが続く。幾つかの実施形態では、第1の部分孔は、第2の部分孔が第1の部分孔と接することができるように、第2の部分孔よりも大きな直径に穿孔されて、公差を提供する。
【0039】
[0049]
図3Aは、本開示の幾つかの実施形態による、基板の一部分の断面図を示す。
図3Aは、アブレーション又はトレパニングプロセス後の一又は複数の孔214の孔を示す。幾つかの実施形態では、一又は複数の孔214の各孔は、実質的に一定の直径を有する。幾つかの実施形態では、一又は複数の孔214は、第1の側250から第2の側260に向かって、内側、外側、又は内側と外側の両方に向かってテーパ状になっている(すなわち、孔の長さに沿って変化する直径又は断面積を有する)。幾つかの実施形態では、基板208の厚さ340は、約0.70mmから約10.0mmである。幾つかの実施形態では、一又は複数の孔214の直径330は、約75.0マイクロメートルから約750.0マイクロメートルである。
【0040】
[0050]
図3Bは、本開示の幾つかの実施形態による、基板の一部分の断面図を示す。
図3Bは、アブレーション又はトレパニングプロセス後に、両側穿孔によって形成された一又は複数の孔214の孔を示す。幾つかの実施形態では、一又は複数の孔214は、基板208の第1の側250から、第1の側250と第2の側260との間に配置された第1の場所308まで延在する第1の部分孔310を含む。幾つかの実施形態では、一又は複数の孔214は、第2の側260から第1の場所308まで延在する第2の部分孔320を含んで、第1の部分孔310と交わる。幾つかの実施形態では、第2の部分孔320は、第1の部分孔310よりも大きい直径又は断面積を有する。幾つかの実施形態では、基板208の厚さ350は、約10.0mmよりも大きい。
【0041】
[0051]
図3Cは、本開示の幾つかの実施形態による、基板の一部分の断面図を示す。幾つかの実施形態では、一又は複数の孔214は、基板208の鉛直軸312に対して入射角360で延在する。幾つかの実施形態では、鉛直軸312は中心軸212に平行である。幾つかの実施形態では、入射角360は、約0度と約90度との間の角度である。幾つかの実施形態では、入射角360は、約0度と約60度との間の角度である。一又は複数の孔214は、所望の方法でガス流を誘導するために、入射角360で延在し得る。一又は複数のレーザドリル215のうちの少なくとも1つのレーザヘッドは、入射角360で光子ビームを誘導するように回転又は傾いて、基板208を貫通して入射角360で延在する一又は複数の孔214を形成し得る。
【0042】
[0052]
図4は、本開示の幾つかの実施形態による、基板400の断面図を示す。基板400は、例えば、誘電体エッチングチャンバなどのプロセスチャンバで使用するためのガス供給プレートであってもよい。幾つかの実施形態では、基板400は基板208である。基板400は、第1の側450と、第1の側450と反対側の第2の側460とを含む。基板400は、第1の側450から第2の側460まで延在する一又は複数の孔410を含む。一又は複数の孔410は、一又は複数の孔214であってもよい。幾つかの実施形態では、一又は複数の孔402は、一又は複数の同心円状のリングに沿って配置され得る。例えば、基板400は、第1のリングに沿って配置された一又は複数の孔410の第1のセットの孔402を含み得る。基板400は、第1のリングの径方向外側に配置された第2のリングに沿って配置された一又は複数の孔410の第2のセットの孔404を含み得る。幾つかの実施形態では、第2のリングは、第1のリングと同心である。幾つかの実施形態では、基板400は、第1のリング及び第2のリングの径方向外側に配置された第3のリングに沿って配置された一又は複数の孔410の第3のセットの孔406を含み得る。
【0043】
[0053]第1のセットの孔402は、(
図4に示すように)基板400を実質的に垂直下方に貫通して延在し得、又は、例えば、径方向内側かつ下方、若しくは径方向外側かつ下方に、軸から外れて延在し得る。第2のセットの孔404は、(
図4に示すように)基板400を実質的に垂直下方に貫通して延在し得、又は、例えば、径方向内側かつ下方、若しくは径方向外側かつ下方に、軸から外れて延在し得る。第3のセットの孔406は、基板400を実質的に垂直下方に貫通して延在し得、又は、例えば、径方向内側かつ下方(
図4に示すように)、若しくは径方向外側かつ下方に、軸から外れて延在し得る。
【0044】
[0054]上記の説明は本開示の実施形態を対象としているが、本開示の基本的な範囲から逸脱せずに、本開示の他の実施形態及び更なる実施形態が考案され得る。