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特許7567937IoT通信システム、アクセスポイント、センサ装置、IoT通信方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】IoT通信システム、アクセスポイント、センサ装置、IoT通信方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04W 4/38 20180101AFI20241008BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20241008BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20241008BHJP
   H04W 4/70 20180101ALN20241008BHJP
【FI】
H04W4/38
H04W64/00 160
H04W16/28
H04W4/70
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022572820
(86)(22)【出願日】2020-12-28
(86)【国際出願番号】 JP2020049062
(87)【国際公開番号】W WO2022144949
(87)【国際公開日】2022-07-07
【審査請求日】2023-05-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119677
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100160495
【弁理士】
【氏名又は名称】畑 雅明
(74)【代理人】
【識別番号】100115794
【弁理士】
【氏名又は名称】今下 勝博
(72)【発明者】
【氏名】椎名 亮太
(72)【発明者】
【氏名】玉置 真也
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 徹也
(72)【発明者】
【氏名】木村 康隆
(72)【発明者】
【氏名】谷口 友宏
(72)【発明者】
【氏名】黄 掣
(72)【発明者】
【氏名】秦野 智也
(72)【発明者】
【氏名】山田 崇史
【審査官】青木 健
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-521603(JP,A)
【文献】特表2017-515343(JP,A)
【文献】特開2013-110622(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一又は複数のセンサ装置と、前記センサ装置と無線通信を行うアクセスポイントと、を有するIoT(Internet of Things)通信システムであって、
前記アクセスポイントは、単独で、それぞれが識別IDを有する複数のビームを任意の地点に放射し、
前記センサ装置は、前記複数のビームを検出し、前記識別IDと前記識別IDに対応した識別子とが記載されたビーコン情報対応テーブルに基づいて、検出した前記複数のビームから取得したビーコン情報を圧縮ビーコン情報に変換し、前記圧縮ビーコン情報を前記アクセスポイントに送信し、
前記アクセスポイントは、前記センサ装置から前記圧縮ビーコン情報を受信し、前記ビーコン情報対応テーブルに基づいて前記圧縮ビーコン情報を前記ビーコン情報に戻す
ことを特徴とするIoT通信システム。
【請求項2】
前記センサ装置は、自身が取得したセンシングデータとともに前記圧縮ビーコン情報を前記アクセスポイントに送信する
ことを特徴とする請求項1に記載のIoT通信システム。
【請求項3】
前記センサ装置は、自身が取得したセンシングデータと別に前記圧縮ビーコン情報を前記アクセスポイントに送信する
ことを特徴とする請求項1に記載のIoT通信システム。
【請求項4】
前記センサ装置は、前記ビーコン情報対応テーブルを前記アクセスポイントから受信し、保持することを特徴とする請求項1に記載のIoT通信システム。
【請求項5】
センサ装置と無線通信を行うアクセスポイントであって、
単独で、それぞれが識別IDを有する複数のビームを任意の地点に放射するビーコン-AP部と、
前記複数のビームを検出した前記センサ装置から前記複数のビームに関する圧縮ビーコン情報を受信し、前記識別IDと前記識別IDに対応した識別子とが記載されたビーコン情報対応テーブルに基づいて、前記圧縮ビーコン情報をビーコン情報に戻すセンサ-AP部と、
を備えるアクセスポイント。
【請求項6】
前記センサ-AP部は、前記ビーコン情報対応テーブルを前記センサ装置へ送信することを特徴とする請求項5に記載のアクセスポイント。
【請求項7】
アクセスポイントと無線通信を行うセンサ装置であって、
単独の前記アクセスポイントから放射され、それぞれが識別IDを有する複数のビームを検出するビーコン送受信処理部と、
前記識別IDと前記識別IDに対応した識別子とが記載されたビーコン情報対応テーブルに基づいて、検出した前記複数のビームから取得したビーコン情報を圧縮ビーコン情報に変換するビーコンデータ格納処理部と、
前記圧縮ビーコン情報を前記アクセスポイントに送信する無線送受信処理部と、
を備えるセンサ装置。
【請求項8】
前記ビーコン情報対応テーブルを前記アクセスポイントから受信し、保持することを特徴とする請求項7に記載のセンサ装置。
【請求項9】
一又は複数のセンサ装置とアクセスポイントとが無線通信を行うIoT(Internet of Things)通信方法であって、
前記アクセスポイントが、単独で、からそれぞれが識別IDを有する複数のビームを意の地点に放射すること、
前記センサ装置が、前記複数のビームを検出、前記識別IDと前記識別IDに対応した識別子とが記載されたビーコン情報対応テーブルに基づいて、検出した前記複数のビームから取得したビーコン情報を圧縮ビーコン情報に変換、前記圧縮ビーコン情報を記アクセスポイントに送信すること、及び
前記アクセスポイント前記センサ装置から前記圧縮ビーコン情報を受信し、前記ビーコン情報対応テーブルに基づいて記圧縮ビーコン情報を前記ビーコン情報に戻すこと、
を行うことを特徴とするIoT通信方法。
【請求項10】
前記センサ装置が、前記ビーコン情報対応テーブルを前記アクセスポイントから受信し、保持することを特徴とする請求項9に記載のIoT通信方法。
【請求項11】
請求項に記載のアクセスポイントとしてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項12】
請求項に記載のセンサ装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークにおけるIoTデバイスが送信するビーコン情報削減に関する。
【背景技術】
【0002】
センサ等のIoTデバイスは広く普及し、多様な産業に応用されつつあるが、センサを多様な用途に利用する上では、特にセンサにおけるデータ信頼性の重要性が増してきている。センサの配置場所(測定場所)はセンサの信頼性を支える重要なデータである。
【0003】
例えば、センサ設置者による設置誤りが発生した場合や、悪意のある者によって別の場所へとセンサが移動されていた場合は、センサデータの利用者は誤りのデータであると気づかずに利用してしまうといった事が起こりうる。このため、センサ自体の移動や設置誤りを検知することが必要であり、センサの位置を可視化する技術が求められる。
【0004】
BLE(Bluetooth Low Energy)ビーコンによりセンサの位置を推定する技術がある(例えば、特許文献1や特許文献2を参照。)。当該技術では、図1に示すように測定対象端末やセンサの置かれている空間にBLEビーコン(電子タグ発信装置)を配備し、BLEビーコンが発信する電波に対する測定対象端末(携帯情報端末等)やセンサの受信強度、例えば、RSSI(Received Signal Strength Indicator)から測定対象端末やセンサの位置を推定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許5650870
【文献】特許5723052
【非特許文献】
【0006】
【文献】https://www.netone-pa.co.jp/solution/wl/mist_outline.php ,2020年12月16日検索
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、BLEビーコンを用いる方法では、空間内に複数のBLEビーコンの設置が必須であるため、BLEビーコンの管理稼働が発生する。また、BLEビーコンが移動したり、紛失したりすることで、正確な位置測位が困難になってしまう。
【0008】
これらの課題を解決する技術として、Mist Systems(以下、「Mist」と略記する。)が知られている(例えば、非特許文献1を参照。)。Mistでは、図2に示すように、Mist AP(Mist アクセスポイント)から複数のビームを放射し、測定対象端末やセンサにおけるビームの受信強度から測定対象端末やセンサの位置を推定する。Mistを用いることにより、そのビームの放射先にBLEビーコンを設置したのと同じ効果を得ることができる。このため、Mistによりビームを放射することで、放射先に仮想のビーコンが配置されたとみなせる。
【0009】
また、Mistでは、ビームの放射方向が可変であり、ビームの放射方向を変えることで放射範囲を容易に移動させることができる。これは、BLEビーコンの設置場所を移動することに相当する。つまり、Mistは、位置推定の対象空間を変更したい場合に、ビームの放射方向を変えるだけなので、物理的に設置されたBLEビーコンを移動させるよりも容易である。さらに、Mistでは、BLE用アクセスポイントのビームにより仮想のビーコンを生成できるため、ビーコンをわざわざ物理的に配備する必要がない。そのため、Mistでは、ビーコン自体のバッテリー交換等の稼働管理が必要なく、ビーコンの紛失若しくは盗難又は勝手に移動されることがない。
【0010】
しかし、関連技術では、センサが受信した複数のビームの情報(各ビーム情報、ビームの強度情報)を上位クラウドやサーバに送信して位置を推定するため、ビーム数が大きくなると送信すべきトラヒックも大きくなる。そのため、IoTセンサ等の限られた伝送容量においては、トラヒックや消費電力が大きいという課題がある。
【0011】
前記課題を解決するために、本開示に係るIoT通信システム及びIoT通信方法は、上位のクラウド又はサーバにおける位置推定処理に影響を与えることなく、センサ装置からアクセスポイントへのビーコン情報の送信に必要なトラヒックを削減し、消費電力を低くすることを目的とする。
【0012】
前記課題を解決するために、本開示に係るアクセスポイント及びプログラムは、上位のクラウド又はサーバにおける位置推定処理に影響を与えることなく、ビーコン情報を少ないトラヒック、かつ、低消費電力で受信することを目的とする。
【0013】
前記課題を解決するために、本開示に係るセンサ装置及びプログラムは、ビーコン情報を少ないトラヒック、かつ、低消費電力で送信することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、本開示では、センサ装置は、複数のビームから取得したビーコン情報をビーコン情報対応テーブルに基づいて圧縮してアクセスポイントへ送信し、アクセスポイントは、圧縮されたビーコン情報をビーコン情報対応テーブルに基づいて復元する。
【0015】
具体的には、本開示に係るIoT通信システムは、
一又は複数のセンサ装置と、前記センサ装置と無線通信を行うアクセスポイントと、を有するIoT(Internet of Things)通信システムであって、
前記アクセスポイントは、それぞれが識別IDを有する複数のビームを任意の地点に放射し、
前記センサ装置は、前記ビームを検出し、前記識別IDと前記識別IDに対応した識別子とが記載されたビーコン情報対応テーブルに基づいて、検出した前記ビームから取得した前記ビーコン情報を前記圧縮ビーコン情報に変換し、前記圧縮ビーコン情報を前記アクセスポイントに送信し、
前記アクセスポイントは、前記センサ装置から前記圧縮ビーコン情報を受信し、前記ビーコン情報対応テーブルに基づいて前記圧縮ビーコン情報を前記ビーコン情報に戻す。
【0016】
例えば、前記センサ装置は、自身が取得したセンシングデータとともに前記圧縮ビーコン情報を前記アクセスポイントに送信してもよい。
【0017】
また、前記センサ装置は、自身が取得したセンシングデータと別に前記圧縮ビーコン情報を前記アクセスポイントに送信してもよい。
【0018】
具体的には、本開示に係るIoT通信方法は、
一又は複数のセンサ装置とアクセスポイントとが無線通信を行うIoT(Internet of Things)通信方法であって、
それぞれが識別IDを有する複数のビームを前記アクセスポイントから任意の地点に放射すること、
前記センサ装置により前記ビームを検出すること、
前記識別IDと前記識別IDに対応した識別子とが記載されたビーコン情報対応テーブルに基づいて、検出した前記ビームから取得した前記ビーコン情報を前記圧縮ビーコン情報に変換すること、
前記圧縮ビーコン情報を前記センサ装置から前記アクセスポイントに送信すること、
前記アクセスポイントで、前記ビーコン情報対応テーブルに基づいて、受信した前記圧縮ビーコン情報を前記ビーコン情報に戻すこと、
を行う。
【0019】
本開示に係るIoT通信システムおよびIoT通信方法は、センサ装置が、複数のビームから取得したビーコン情報をビーコン情報対応テーブルに基づいて圧縮してアクセスポイントへ送信し、アクセスポイントが、圧縮されたビーコン情報をビーコン情報対応テーブルに基づいて復元することで、上位のクラウド又はサーバにおける位置推定処理に影響を与えることなく、センサ装置からアクセスポイントへのビーコン情報の送信に必要なトラヒックを削減し、消費電力を低くすることができる。
【0020】
具体的には、本開示に係るアクセスポイントは、
センサ装置と無線通信を行うアクセスポイントであって、
それぞれが識別IDを有する複数のビームを任意の地点に放射するビーコン-AP部と、
前記ビームを検出した前記センサ装置から前記ビームの圧縮ビーコン情報を受信し、前記識別IDと前記識別IDに対応した識別子とが記載されたビーコン情報対応テーブルに基づいて、前記圧縮ビーコン情報を前記ビーコン情報に戻すセンサ-AP部と、
を備える。
【0021】
具体的には、本開示に係るプログラムは、前記アクセスポイントとしてコンピュータを機能させる。
【0022】
本開示に係るアクセスポイントは、圧縮された状態で受信したビーコン情報をビーコン情報対応テーブルに基づいて復元することで、上位のクラウド又はサーバにおける位置推定処理に影響を与えることなく、ビーコン情報を少ないトラヒック、かつ、低消費電力で受信することができる。
【0023】
具体的には、本開示に係るセンサ装置は、
アクセスポイントと無線通信を行うセンサ装置であって、
前記アクセスポイントから放射され、それぞれが識別IDを有する複数のビームを検出するビーコン送受信処理部と、
前記識別IDと前記識別IDに対応した識別子とが記載されたビーコン情報対応テーブルに基づいて、検出した前記ビームから取得した前記ビーコン情報を前記圧縮ビーコン情報に変換するビーコンデータ格納処理部と、
前記圧縮ビーコン情報を前記アクセスポイントに送信する無線送受信処理部と、
を備える。
【0024】
具体的には、本開示に係るプログラムは、請求項4に記載のアクセスポイントとしてコンピュータを機能させる。
【0025】
本開示に係るセンサ装置は、複数のビームから取得したビーコン情報をビーコン情報対応テーブルに基づいて圧縮してアクセスポイントへ送信することで、ビーコン情報を少ないトラヒック、かつ、低消費電力で送信することができる。
【発明の効果】
【0026】
本開示によれば、上位のクラウドやサーバにおける位置推定処理に影響を与えることなく、センサ装置からアクセスポイントへのビーコン情報の送信に必要なトラヒックを削減し、消費電力を低くすることができるIoT通信システム、アクセスポイント、センサ装置、IoT通信方法およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の従来技術を説明する図である。
図2】本発明の従来技術を説明する図である。
図3】本発明に係るIoT通信システムにおける概略構成を示す。
図4】本発明に係るビーコン情報対応テーブルの一例を示す。
図5】本発明に係るビーコン情報の一例を示す。
図6】本発明に係る圧縮ビーコン情報の一例を示す。
図7】本発明に係るセンサ-AP部の概略構成の一例を示す。
図8】本発明に係るセンサ装置の概略構成の一例を示す。
図9】本発明に係るIoT通信方法の手順の一例を示す。
図10】本発明に係るセンサ装置の概略構成の一例を示す。
図11】本発明に係るセンサ-AP部の概略構成の一例を示す。
図12】本発明に係るプログラムを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。これらの実施の例は例示に過ぎず、本開示は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
【0029】
(実施形態1)
本実施形態に係るIoT通信システムの概略構成の一例を図3に示す。
IoT通信システム10は、
一又は複数のセンサ装置20と、センサ装置20と無線通信を行うアクセスポイント11と、を有するIoT(Internet of Things)通信システムであって、
アクセスポイント11は、それぞれが識別IDを有する複数のビームを任意の地点に放射し、
センサ装置20は、ビームを検出し、識別IDと識別IDに対応した識別子とが記載されたビーコン情報対応テーブル14に基づいて、検出したビームから取得したビーコン情報を圧縮ビーコン情報に変換し、圧縮ビーコン情報をアクセスポイント11に送信し、
アクセスポイント11は、センサ装置20から圧縮ビーコン情報を受信し、ビーコン情報対応テーブル14に基づいて圧縮ビーコン情報をビーコン情報に戻す。なお、IoT通信システム10は、アクセスポイント11を複数備えていても良い。
【0030】
アクセスポイント11は、
センサ装置20と無線通信を行うアクセスポイント11であって、
それぞれが識別IDを有する複数のビームを任意の地点に放射するビーコン-AP部12と、
ビームを検出したセンサ装置20からビームの圧縮ビーコン情報を受信し、識別IDと識別IDに対応した識別子とが記載されたビーコン情報対応テーブル14に基づいて、圧縮ビーコン情報をビーコン情報に戻すセンサ-AP部13と、
を備える。
【0031】
ビーコン-AP部12及びセンサ-AP部13は、ネットワーク40を介してクラウド又はサーバ30と接続していてもよい。また、クラウド又はサーバ30は、ユーザ端末31と接続していてもよい。ビーコン-AP部12及びセンサ-AP部13は、例えば、図2で説明したMist APである。
【0032】
なお、ビーコン情報とは、センサ装置20が検出したビームの識別ID及びビームの強度であってもよい。さらに時刻情報を含んでもよい。また、圧縮ビーコン情報とは、ビーコン情報を圧縮して、データ量を少なくしたものである。ビーコン情報と圧縮ビーコン情報との変換は、ビーコン情報対応テーブル14に基づいて行われる。
【0033】
ビーコン情報対応テーブル14の一例を図4に示す。本実施形態では、ビームの識別IDとしてUUID(Universally Unique Identifier)を例示する。UUIDは、ビーコン-AP部12及びビームの両方を識別するものである。例えば、図4に示すように、UUIDが「48534442-4c45-4144-80c0-180000000001」であるビームは、ビーコン-AP部.#1が発したビーム.#1であると識別される。
【0034】
また、図4に示す識別子は、ビーコン情報のデータ量が少なくなるように各UUIDをそれぞれ簡易な形式で表示したものであり、UUIDと同様に、ビーコン-AP部12及びビームの両方を識別することができる。
【0035】
本実施形態では、UUID、ビームの強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)及び時刻情報のセットをビーコン情報とし、ビーコン情報の一例を図5に示す。また、識別子、ビームの強度及び時刻情報のセットを圧縮ビーコン情報とし、圧縮ビーコン情報の一例を図6に示す。図5及び図6の時刻情報は、後述するセンサ装置20がビームを検出した時刻情報である。図5及び図6に示すように、ビーコン情報及び圧縮ビーコン情報には、複数の時刻における情報が含まれてもよく、同一行内が同時刻の情報としてもよい。図5内の「ビーム.#1, RSSI」の列は、ビーム.#1のUUIDとそのビームの強度を表す。図6内の「ビーム.#1, RSSI」の列は、ビーム.#1の識別子とそのビームの強度を表す。図5図6の違いは、ビームの識別が、図5ではUUIDにより、図6では識別子により行われている点のみである。
【0036】
ビーコン-AP部12は、それぞれがUUIDを有する複数のビームを任意の地点に放射する。ビーコン-AP部12によるビームの放射は、クラウド又はサーバ30からの制御信号により制御されてもよい。また、当該ビームには、BLEビーコンと同様な電波を用いてもよいし、光波や音波等用いてもよい。本実施形態では、1つのビーコン-AP部12からN本のビームが出るとして説明する。
【0037】
センサ-AP部13の概要構成の一例を図7に示す。センサ-AP部13は、通信プロトコル動作処理部13cと、ビーコン情報対応テーブル14と、ビーコン情報付与処理部13bと、通信処理部13aを有する。
【0038】
通信プロトコル動作処理部13cは、センサ装置20に対して、ビーコン情報対応テーブル14を送信する。ビーコン情報対応テーブル14の送信は、各センサ装置20に対して、通信プロトコルの拡張領域を利用してブロードキャストで行ってもよい。例えば、Wi-Fi beaconやProbe response、LLDP(Link Layer Discovery Protocol)などを利用してブロードキャストしてもよい。これにより、センサ装置20に手を加えることなく、簡易にビーコン情報対応テーブル14をセンサ装置20にインストールすることができる。
【0039】
通信プロトコル動作処理部13cは、センサ装置20からの圧縮ビーコン情報とセンシングデータを取得する。また、通信プロトコル動作処理部13cは、センサ装置20が自身の取得したセンシングデータとともに圧縮ビーコン情報を送信してきたときは、センシングデータと圧縮ビーコン情報をそれぞれ抽出できてもよい。
【0040】
ビーコン情報付与処理部13bは、ビーコン情報対応テーブル14に基づいて、圧縮ビーコン情報をビーコン情報に戻す。具体的には、図6の圧縮ビーコン情報内の識別子を図4のビーコン情報対応テーブル14を用いてUUIDに戻して図5のビーコン情報にする。その後、戻したビーコン情報とセンサ装置20が取得したセンシングデータを、通信処理部13aが送信するデータのペイロード部に書き込む。
【0041】
通信処理部13aは、無線通信又は有線通信を介して、ペイロード部分に書き込まれたセンシングデータやビーコン情報をクラウド又はサーバ30に送信する。
【0042】
本実施形態に係るアクセスポイント11は、圧縮された状態で受信したビーコン情報をビーコン情報対応テーブルに基づいて復元することで、上位のクラウド又はサーバにおける位置推定処理に影響を与えることなく、ビーコン情報を少ないトラヒック、かつ、低消費電力で受信することができる。
【0043】
センサ装置20の概要構成の一例を図8に示す。
センサ装置20は、
アクセスポイント11と無線通信を行うセンサ装置20であって、
アクセスポイント11から放射され、それぞれが識別ID(UUID)を有する複数のビームを検出するビーコン送受信処理部20aと、
UUIDとUUIDに対応した識別子とが記載されたビーコン情報対応テーブル14に基づいて、検出したビームから取得したビーコン情報を圧縮ビーコン情報に変換するビーコンデータ格納処理部20bと、
圧縮ビーコン情報をアクセスポイント11に送信する無線送受信処理部20dと、
を備える。
【0044】
また、センサ装置20は、前述した図4のビーコン情報対応テーブル14をセンサ-AP部13から受信して内部に保持する。センサ装置20は、自身が所有する無線方式に準じたプロトコル動作を実施する通信プロトコル動作処理部20cを備える。
【0045】
センサ装置20は、センサデバイス20eを単数又は複数備えてもよい。加えて、センサデバイス20eにより取得したセンシングデータを処理し、処理したセンシングデータを無線送受信処理部20dが送信するデータのペイロード部に格納するセンシングデータ格納処理部20fを備えてもよい。
【0046】
ビーコン送受信処理部20aは、ビーコン-AP部12から送信されるビームの信号パターンからビームのUUIDを検出するとともに、ビームの強度を検出することで、前述したビーコン情報を取得する。ビーコン送受信処理部20aは、取得した図5のビーコン情報をビーコンデータ格納処理部20bに送信する。
【0047】
ビーコンデータ格納処理部20bは、ビーコン情報対応テーブル14に基づいて、取得したビーコン情報を圧縮ビーコン情報に変換する。ビーコンデータ格納処理部20bは、センサデバイス20eが取得したセンシングデータと同様に、無線送受信処理部20dが送信するデータのペイロード部分に圧縮ビーコン情報を格納し、センシングデータとともに圧縮ビーコンをアクセスポイント11に送信してもよい。また、使用する通信プロトコルの様式や制限に適合するように、フラグメンテーションするなどした上で格納してもよい。
【0048】
無線送受信処理部20dは、センサ-AP部13の通信プロトコル動作処理部13cと、RF(Radio Frequency)無線処理を実施する。無線方式としてはWi-Fi、LPWA(Low Power Wide Area)、その他センサ向けの方式を想定する。
【0049】
本実施形態に係るセンサ装置は、複数のビームから取得したビーコン情報をビーコン情報対応テーブルに基づいて圧縮してアクセスポイントへ送信することで、ビーコン情報を少ないトラヒック、かつ、低消費電力で送信する
【0050】
図3に示すクラウド又はサーバ30は、センサ-AP部13から送信されたセンシングデータをユーザ端末31に通知する。これに伴い、クラウド又はサーバ30は、センサ-AP部13から送信されたビーコン情報からセンサ装置20の位置を推定し、推定したセンサ装置20の位置をユーザ端末31に通知してもよい。また、推定したセンサ装置20の位置が、あらかじめ設置したセンサ装置20の位置や前回推定したセンサ装置20の位置等から移動している場合は、その移動を検知し、ユーザ端末31に通知してもよい。また、センサ-AP部13からビーコン情報から送信されない場合は、センサ装置20が故障や紛失等の状態にあるとみなしてもよい。クラウド又はサーバ30は、ビーコン-AP部12へビーム制御に関連した情報を送信してもよい。
【0051】
ユーザ端末31は、センサ装置20のセンシングデータをクラウド又はサーバ30から取得する。加えて、センサ装置20の位置や位置の移動の通知を受けてもよい。
【0052】
IoT通信方法の手順の一例を図9に示す。
IoT通信方法は、
一又は複数のセンサ装置20とアクセスポイント11とが無線通信を行うIoT(Internet of Things)通信方法であって、
それぞれが識別IDを有する複数のビームをアクセスポイント11から任意の地点に放射すること(ステップS01)、
センサ装置20によりビームを検出すること(ステップS02)、
識別IDと識別IDに対応した識別子とが記載されたビーコン情報対応テーブル14に基づいて、検出したビームから取得したビーコン情報を圧縮ビーコン情報に変換すること(ステップS03)、
圧縮ビーコン情報をセンサ装置20からアクセスポイント11に送信すること(ステップS04)、
アクセスポイント11で、ビーコン情報対応テーブル14に基づいて、受信した圧縮ビーコン情報をビーコン情報に戻すこと(ステップS05)、
を行う。
【0053】
(ステップS01)
アクセスポイント11は、前述したように、ビーコン-AP部12によりUUIDを有する複数のビームを任意の地点に放射する。
【0054】
(ステップS02)
センサ装置20は、前述したように、放射されたビームをビーコン送受信処理部20aにより検出し、ビーコン情報を取得する。
【0055】
(ステップS03)
センサ装置20は、前述したように、ビーコンデータ格納処理部20bにより、図4のビーコン情報対応テーブル14に基づいて、取得したビーコン情報を図6の圧縮ビーコン情報に変換し、無線送受信処理部20dが送信するデータのペイロード部分に圧縮ビーコン情報を格納する。
【0056】
(ステップS04)
センサ装置20は、前述したように、無線送受信処理部20dにより、圧縮ビーコン情報をセンサ-AP部13の通信プロトコル動作処理部13cに送信する。
【0057】
(ステップS05)
アクセスポイント11は、センサ-AP部13において、前述したように、通信プロトコル動作処理部13cによりセンサ装置20からの圧縮ビーコン情報を取得し、ビーコン情報付与処理部13bによりビーコン情報対応テーブル14に基づいて圧縮ビーコン情報をビーコン情報に戻す。
【0058】
本実施形態に係るIoT通信方法により取得したビーコン情報は、前述したIoT通信システム10と同様に、センサ装置20の位置推定に使用される。
【0059】
以上説明したように、本実施形態に係るIoT通信システムおよびIoT通信方法は、センサ装置が、複数のビームから取得したビーコン情報をビーコン情報対応テーブルに基づいて圧縮してアクセスポイントへ送信し、アクセスポイントが、圧縮されたビーコン情報をビーコン情報対応テーブルに基づいて復元することで、上位のクラウド又はサーバにおける位置推定処理に影響を与えることなく、センサ装置からアクセスポイントへのビーコン情報の送信に必要なトラヒックを削減し、消費電力を低くすることができる。
【0060】
(実施形態2)
以下、本実施形態に係るアクセスポイント11及びセンサ装置20の構成について図10及び図11を用いて具体的に示す。本実施形態に係るセンサ装置20は、アクセスポイント11への圧縮ビーコン情報の送信方法が異なる。以下、実施形態1と異なる点を説明し、以下に説明する内容以外は、実施形態1と同様とする。
【0061】
センサ装置20は、自身が取得したセンシングデータと別に圧縮ビーコン情報をアクセスポイント11に送信する。
【0062】
具体的には、ビーコンデータ格納処理部20bは、実施形態1のステップS03において、圧縮ビーコン情報を無線通信プロトコルの通信ネゴシエーションのフレームに格納してもよい。例えば、802.11無線通信プロトコルを例に挙げると、Probe Requestフレームの拡張領域などがある。なお、実施形態1と同様に、使用する通信プロトコルの様式/制限に適合するように、フラグメンテーションするなどした上で格納してもよい。
【0063】
アクセスポイント11の通信プロトコル動作処理部13cは、実施形態1のステップS05において、無線プロトコルの通信ネゴシエーションのフレームから圧縮ビーコン情報を抽出する。なお、センシングデータについては、実施形態1と同様にペイロード部分から取得する。
【0064】
以上説明したように、センサ装置20は、自身が取得したセンシングデータと別に圧縮ビーコン情報をアクセスポイント11に送信することで、アクセスポイント11との通信が確立する前からビーコン情報を送信することができる。これにより、ビーコン情報をIPアドレス設定等に反映できる。
【0065】
(実施形態3)
本実施形態に係るプログラムは、アクセスポイント11としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。アクセスポイント11は、コンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。当該プログラムをインストールされたコンピュータは、実施形態1又は2で説明したアクセスポイント11を実現する。
【0066】
(実施形態4)
本実施形態に係るプログラムは、センサ装置20としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。センサ装置20は、コンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。当該プログラムをインストールされたコンピュータは、実施形態1又は2で説明したセンサ装置20を実現する。
【0067】
(実施形態5)
アクセスポイント11及びセンサ装置20はコンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
図12は、システム100のブロック図を示している。システム100は、ネットワーク135へと接続されたコンピュータ105を含む。
【0068】
ネットワーク135は、データ通信ネットワークである。ネットワーク135は、プライベートネットワーク又はパブリックネットワークであってよく、(a)例えば或る部屋をカバーするパーソナル・エリア・ネットワーク、(b)例えば或る建物をカバーするローカル・エリア・ネットワーク、(c)例えば或るキャンパスをカバーするキャンパス・エリア・ネットワーク、(d)例えば或る都市をカバーするメトロポリタン・エリア・ネットワーク、(e)例えば都市、地方、又は国家の境界をまたいでつながる領域をカバーするワイド・エリア・ネットワーク、又は(f)インターネット、のいずれか又はすべてを含むことができる。通信は、ネットワーク135を介して電子信号及び光信号によって行われる。
【0069】
コンピュータ105は、プロセッサ110、及びプロセッサ110に接続されたメモリ115を含む。コンピュータ105が、本明細書においてはスタンドアロンのデバイスとして表されているが、そのように限定されるわけではなく、むしろ分散処理システムにおいて図示されていない他のデバイスへと接続されてよい。
【0070】
プロセッサ110は、命令に応答し且つ命令を実行する論理回路で構成される電子デバイスである。
【0071】
メモリ115は、コンピュータプログラムがエンコードされた有形のコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体である。この点に関し、メモリ115は、プロセッサ110の動作を制御するためにプロセッサ110によって読み取り可能及び実行可能なデータ及び命令、すなわちプログラムコードを記憶する。メモリ115を、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードドライブ、読み出し専用メモリ(ROM)、又はこれらの組み合わせにて実現することができる。メモリ115の構成要素の1つは、プログラムモジュール120である。
【0072】
プログラムモジュール120は、本明細書に記載のプロセスを実行するようにプロセッサ110を制御するための命令を含む。本明細書において、動作がコンピュータ105或いは方法又はプロセス若しくはその下位プロセスによって実行されると説明されるが、それらの動作は、実際にはプロセッサ110によって実行される。
【0073】
用語「モジュール」は、本明細書において、スタンドアロンの構成要素又は複数の下位の構成要素からなる統合された構成のいずれかとして具現化され得る機能的動作を指して使用される。したがって、プログラムモジュール120は、単一のモジュールとして、或いは互いに協調して動作する複数のモジュールとして実現され得る。さらに、プログラムモジュール120は、本明細書において、メモリ115にインストールされ、したがってソフトウェアにて実現されるものとして説明されるが、ハードウェア(例えば、電子回路)、ファームウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせのいずれかにて実現することが可能である。
【0074】
プログラムモジュール120は、すでにメモリ115へとロードされているものとして示されているが、メモリ115へと後にロードされるように記憶装置140上に位置するように構成されてもよい。記憶装置140は、プログラムモジュール120を記憶する有形のコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体である。記憶装置140の例として、コンパクトディスク、磁気テープ、読み出し専用メモリ、光記憶媒体、ハードドライブ又は複数の並列なハードドライブで構成されるメモリユニット、並びにユニバーサル・シリアル・バス(USB)フラッシュドライブが挙げられる。あるいは、記憶装置140は、ランダムアクセスメモリ、或いは図示されていない遠隔のストレージシステムに位置し、且つネットワーク135を介してコンピュータ105へと接続される他の種類の電子記憶デバイスであってよい。
【0075】
システム100は、本明細書においてまとめてデータソース150と称され、且つネットワーク135へと通信可能に接続されるデータソース150A及びデータソース150Bを更に含む。実際には、データソース150は、任意の数のデータソース、すなわち1つ以上のデータソースを含むことができる。データソース150は、体系化されていないデータを含み、ソーシャルメディアを含むことができる。
【0076】
システム100は、ユーザ101によって操作され、且つネットワーク135を介してコンピュータ105へと接続されるユーザデバイス130を更に含む。ユーザデバイス130として、ユーザ101が情報及びコマンドの選択をプロセッサ110へと伝えることを可能にするためのキーボード又は音声認識サブシステムなどの入力デバイスが挙げられる。ユーザデバイス130は、表示装置又はプリンタ或いは音声合成装置などの出力デバイスを更に含む。マウス、トラックボール、又はタッチ感応式画面などのカーソル制御部が、さらなる情報及びコマンドの選択をプロセッサ110へと伝えるために表示装置上でカーソルを操作することをユーザ101にとって可能にする。
【0077】
プロセッサ110は、プログラムモジュール120の実行の結果122をユーザデバイス130へと出力する。あるいは、プロセッサ110は、出力を例えばデータベース又はメモリなどの記憶装置125へともたらすことができ、或いはネットワーク135を介して図示されていない遠隔のデバイスへともたらすことができる。
【0078】
例えば、図9のフローチャートのステップS01及びS05を行うプログラムをプログラムモジュール120としてもよい。システム100を図3及び図7又は図11で説明したアクセスポイント11として動作させることができる。また、図9のフローチャートのステップS02からS04までを行うプログラムをプログラムモジュール120としてもよい。システム100を図8図10で説明したセンサ装置20として動作させることができる。
【0079】
用語「・・・を備える」又は「・・・を備えている」は、そこで述べられている特徴、完全体、工程、又は構成要素が存在することを指定しているが、1つ以上の他の特徴、完全体、工程、又は構成要素、或いはそれらのグループの存在を排除してはいないと、解釈されるべきである。用語「a」及び「an」は、不定冠詞であり、したがって、それを複数有する実施形態を排除するものではない。
【0080】
(他の実施形態)
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。要するにこの発明は、上位実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。例えば、上記実施例では、アクセスポイント11を1つとして説明したが、2つ以上のアクセスポイント11をIoT通信システム10が備える場合でもセンサ装置20の位置の推定は可能である。
【0081】
また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本開示に係るIoT通信システム、アクセスポイント、センサ装置、IoT通信方法およびプログラムは、情報通信産業に適用することができる。
【符号の説明】
【0083】
10:IoT通信システム
11:アクセスポイント
12:ビーコン-AP部
13:センサ-AP部
13a:通信処理部
13b:ビーコン情報付与処理部
13c:通信プロトコル動作処理部
14:ビーコン情報対応テーブル
20:センサ装置
20a:ビーコン送受信処理部
20b:ビーコンデータ格納処理部
20c:通信プロトコル動作処理部
20d:無線送受信処理部
20e:センサデバイス
20f:センシングデータ格納処理部
30:クラウド又はサーバ
31:ユーザ端末
40:ネットワーク
100:システム
101:ユーザ
105:コンピュータ
110:プロセッサ
115:メモリ
120:プログラムモジュール
122:結果
125:記憶装置
130:ユーザデバイス
135:ネットワーク
140:記憶装置
150:データソース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12