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7569037情報生成装置、情報提供システム、ゲーム提供方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-08
(45)【発行日】2024-10-17
(54)【発明の名称】情報生成装置、情報提供システム、ゲーム提供方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/65 20140101AFI20241009BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20241009BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20241009BHJP
【FI】
A63F13/65
A63F13/69 510
A63F13/79
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020135665
(22)【出願日】2020-08-11
(62)【分割の表示】P 2019069740の分割
【原出願日】2012-03-23
(65)【公開番号】P2020192351
(43)【公開日】2020-12-03
【審査請求日】2020-08-11
【審判番号】
【審判請求日】2022-11-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】無田 廣之
【合議体】
【審判長】川俣 洋史
【審判官】殿川 雅也
【審判官】嵯峨根 多美
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-366852(JP,A)
【文献】特開2007-325847(JP,A)
【文献】特開2010-240222(JP,A)
【文献】特開2001-129258(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00 - 13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤーが有する端末装置に提供されるゲームにおいて表示されるゲーム媒体毎の出現確率が記憶されている記憶部と、
前記記憶されたゲーム媒体毎の出現確率を基に当該ゲーム媒体の提供抽選イベントの実行内容が定まる前に、前記ゲームの変動要素に基づき、前記ゲーム媒体の出現確率を調整する調整部と、
前記調整部によって調整された出現確率に応じて前記ゲーム媒体を出現させる前記提供抽選イベントを発生させる発生部と、
所与の画像を生成し、前記プレイヤーの端末装置に提供する情報生成部と、
を含み、
前記調整部が、
前記提供抽選イベントの実行を要求する前記プレイヤーの位置と当該プレイヤーとは異なる他のプレイヤーの位置との実空間の相対的な位置関係を、前記変動要素として、前記ゲーム媒体毎に、前記提供抽選イベントにおける前記ゲーム媒体の出現確率を、それぞれのデフォルトの値から変更することを特徴とする、情報生成装置。
【請求項2】
プレイヤーが有する端末装置に提供されるゲームにおいて表示されるゲーム媒体毎の出現確率が記憶されている記憶部と、
前記記憶されたゲーム媒体毎の出現確率を基に当該ゲーム媒体の提供抽選イベントの実行内容が定まる前に、前記ゲームの変動要素に基づき、前記ゲーム媒体の出現確率を調整する調整部と、
前記調整部によって調整された出現確率に応じて前記ゲーム媒体を出現させる前記提供抽選イベントを発生させる発生部と、
所与の画像を生成し、前記プレイヤーの端末装置に提供する情報生成部と、
を含み、
前記調整部が、
前記提供抽選イベントの実行を要求する前記プレイヤーの位置と当該プレイヤーとは
異なる他のプレイヤーの位置との実空間の相対的な位置関係、及び、特定の条件を具備する当該他のプレイヤーの人数の双方を、前記変動要素として、前記ゲーム媒体毎に、前記提供抽選イベントにおける前記ゲーム媒体の出現確率を、それぞれのデフォルトの値から変更することを特徴とする、情報生成装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報生成装置と、
前記ゲームを実行する端末装置と、
を含む情報提供システム。
【請求項4】
プレイヤーが有する端末装置に提供されるゲームにおいて表示されるゲーム媒体毎の出現確率が記憶されている記憶部を有しているコンピュータを、
前記記憶されたゲーム媒体毎の出現確率を基に当該ゲーム媒体の提供抽選イベントの実行内容が定まる前に、前記ゲームの変動要素に基づき、前記ゲーム媒体の出現確率を調整する調整部、
前記調整部によって調整された出現確率に応じて前記ゲーム媒体を出現させる前記提供抽選イベントを発生させる発生部、及び、
所与の画像を生成し、前記プレイヤーの端末装置に提供する情報生成部、
として機能させ、
前記調整部が、
前記提供抽選イベントの実行を要求する前記プレイヤーの位置と当該プレイヤーとは異なる他のプレイヤーの位置との実空間の相対的な位置関係を、前記変動要素として、前記ゲーム媒体毎に、前記提供抽選イベントにおける前記ゲーム媒体の出現確率を、それぞれのデフォルトの値から変更することを特徴とする、プログラム。
【請求項5】
プレイヤーが有する端末装置に提供されるゲームにおいて表示されるゲーム媒体毎の出現確率が記憶されている記憶部を有しているコンピュータを、
前記記憶されたゲーム媒体毎の出現確率を基に当該ゲーム媒体の提供抽選イベントの実行内容が定まる前に、前記ゲームの変動要素に基づき、前記ゲーム媒体の出現確率を調整する調整部、
前記調整部によって調整された出現確率に応じて前記ゲーム媒体を出現させる前記提供抽選イベントを発生させる発生部、及び、
所与の画像を生成し、前記プレイヤーの端末装置に提供する情報生成部、
として機能させ、
前記調整部が、
前記提供抽選イベントの実行を要求する前記プレイヤーの位置と当該プレイヤーとは異なる他のプレイヤーの位置との実空間の相対的な位置関係、及び、特定の条件を具備する当該他のプレイヤーの人数の双方を、前記変動要素として、前記ゲーム媒体毎に、前記提供抽選イベントにおける前記ゲーム媒体の出現確率を、それぞれのデフォルトの値から変更することを特徴とする、プログラム。
【請求項6】
ゲームに関する処理を実行するサーバ装置から、プレイヤーの端末装置に、ゲームに関する情報を提供するためのゲーム提供方法であって、
前記サーバ装置が、
プレイヤーが有する端末装置に提供されるゲームにおいて表示されるゲーム媒体毎の出現確率が記憶されている記憶部と、
前記記憶されたゲーム媒体毎の出現確率を基に当該ゲーム媒体の提供抽選イベントの実行内容が定まる前に、前記ゲームの変動要素に基づき、前記ゲーム媒体の出現確率を調整する調整部と、
前記調整部によって調整された出現確率に応じて前記ゲーム媒体を出現させる前記提供抽選イベントを発生させる発生部と、
所与の画像を生成し、前記プレイヤーの端末装置に提供する情報生成部と、
を含み、かつ、
前記調整部が、
前記提供抽選イベントの実行を要求する前記プレイヤーの位置と当該プレイヤーとは異なる他のプレイヤーの位置との実空間の相対的な位置関係を、前記変動要素として、前記ゲーム媒体毎に、前記提供抽選イベントにおける前記ゲーム媒体の出現確率を、それぞれのデフォルトの値から変更する、
場合において、
前記プレイヤーの端末装置が、
前記プレイヤーの操作を受け付けて当該受け付けたプレイヤーの操作に関する情報をサーバ装置に送信し、
前記ゲームに関する処理を実行するサーバ装置からゲームに関する情報を受信する、ことを特徴とするゲーム提供方法。
【請求項7】
ゲームに関する処理を実行するサーバ装置から、プレイヤーの端末装置に、ゲームに関する情報を提供するためのゲーム提供方法であって、
前記サーバ装置が、
プレイヤーが有する端末装置に提供されるゲームにおいて表示されるゲーム媒体毎の出現確率が記憶されている記憶部と、
前記記憶されたゲーム媒体毎の出現確率を基に当該ゲーム媒体の提供抽選イベントの実行内容が定まる前に、前記ゲームの変動要素に基づき、前記ゲーム媒体の出現確率を調整する調整部と、
前記調整部によって調整された出現確率に応じて前記ゲーム媒体を出現させる前記提供抽選イベントを発生させる発生部と、
所与の画像を生成し、前記プレイヤーの端末装置に提供する情報生成部と、
を含み、かつ、
前記調整部が、
前記提供抽選イベントの実行を要求する前記プレイヤーの位置と当該プレイヤーとは異なる他のプレイヤーの位置との実空間の相対的な位置関係、及び、特定の条件を具備する当該他のプレイヤーの人数の双方を、前記変動要素として、前記ゲーム媒体毎に、前記提供抽選イベントにおける前記ゲーム媒体の出現確率を、それぞれのデフォルトの値から変更する場合において、
前記プレイヤーの端末装置が、
前記プレイヤーの操作を受け付けて当該受け付けたプレイヤーの操作に関する情報をサーバ装置に送信し、
前記ゲームに関する処理を実行するサーバ装置からゲームに関する情報を受信する、ことを特徴とするゲーム提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報生成装置、情報提供システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特開2001-129258号公報では、ネットワーク型のゲームシステムにおいて、カードごとに出現確率を設定し、出現確率に応じてカードを提供するゲーム情報配信システムが記載されている。また、当該公報では、ゲームが所定の進行状況になる等の所定の条件を満たすと、特定のカードを提供することも記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2001-129258号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記公報の手法は、提供抽選イベントにおけるレアカード等の出現確率自体は固定であるため、プレイヤーにとってのゲームを行う意欲を増加させる効果が十分でない上、プレイヤーがレアカード等を入手するための戦略を立てるといったゲームの戦略性を向上させる効果が十分でなかった。また、上記公報の手法は、提供抽選イベントが発生可能であるかをプレイヤーに通知しないため、ゲーム媒体を提供するタイミングとプレイヤーがゲームを行うタイミングが一致しない可能性があり、ゲーム媒体を効果的に提供するには十分でなかった。
【0005】
本発明は、より効果的にゲーム媒体を提供するための情報を生成することが可能な情報生成装置、情報提供システムおよびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様の1つである情報生成装置は、
また、本発明の態様の1つである情報提供システムは、ゲームにおいて表示されるゲーム媒体の提供抽選イベントの発生状況に基づき、前記ゲーム媒体の出現確率を調整する調整部と、
前記調整部によって調整された出現確率に応じて、前記提供抽選イベントにおける前記ゲーム媒体の出現確率を示唆する示唆情報を生成する情報生成部と、
を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の態様の1つである情報提供システムは、ゲームにおいて表示されるゲーム媒体の提供抽選イベントにおける前記ゲーム媒体の出現確率を示唆する示唆情報を提供する情報提供システムであって、
前記提供抽選イベントの発生状況に基づき、前記出現確率を調整する調整部と、
前記調整部によって調整された出現確率に応じて、前記示唆情報を生成する情報生成部と、
を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の態様の1つであるプログラムは、コンピュータを、
ゲームにおいて表示されるゲーム媒体の提供抽選イベントの発生状況に基づき、前記ゲーム媒体の出現確率を調整する調整部と、
前記調整部によって調整された出現確率に応じて、前記提供抽選イベントにおける前記
ゲーム媒体の出現確率を示唆する示唆情報を生成する情報生成部として機能させることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、情報生成装置等は、ゲーム媒体の出現確率を示唆する情報を生成することにより、より効果的にゲーム媒体を提供するための情報を生成することができる。
【0010】
また、前記提供抽選イベントの発生状況は、前記提供抽選イベントの発生回数、前記提供抽選イベントの発生順序、前記提供抽選イベントの発生日時、前記提供抽選イベントの発生による前記ゲーム媒体の提供履歴のうちの少なくとも1つであってもよい。
【0011】
これによれば、情報生成装置等は、提供抽選イベントの発生回数等に応じて出現確率を調整することにより、プレイヤーに提供抽選イベントを発生させる誘因を与えることができる。
【0012】
また、前記提供抽選イベントの発生状況は、前記提供抽選イベントの発生による前記ゲーム媒体の属性に関する提供履歴であって、
前記調整部は、未提供の属性の前記ゲーム媒体の出現確率を、提供済みの属性の前記ゲーム媒体の出現確率と比べて上げる調整、あるいは、他の属性と比べて提供確率が低い前記ゲーム媒体または他の属性と比べて提供数が少ない前記ゲーム媒体の出現確率を上げる調整を行い、
前記情報生成部は、前記出現確率を上げた属性のゲーム媒体の出現確率が上がっていることを示唆する前記示唆情報を生成してもよい。
【0013】
これによれば、情報生成装置等は、未提供の属性のゲーム媒体等の出現確率が上がっていることを示唆する示唆情報を生成することにより、プレイヤーに提供抽選イベントを発生させる誘因を与えることができる。
【0014】
また、前記調整部は、前記ゲーム媒体の出現確率を調整した後、前記提供抽選イベントが所定回数実行されるか、あるいは、所定時間が経過するまで、前記出現確率を維持するとともに、前記提供抽選イベントが所定回数実行されるか、あるいは、所定時間が経過すると、前記出現確率を調整前の値に戻してもよい。
【0015】
これによれば、情報生成装置等は、出現確率を調整した後、出現確率を調整前の値に戻すことにより、過剰な調整を抑制することができる。
【0016】
また、前記情報生成装置は、前記示唆情報を、前記ゲームを実行する端末装置に送信する通信部を含んでもよい。
【0017】
これによれば、情報生成装置等は、示唆情報を端末装置に送信することができるため、より効果的にゲーム媒体を提供するための情報を生成して提供することができる。
【0018】
また、本発明の態様の1つである情報提供システムは、前記情報生成装置と、
前記端末装置と、
を含むことを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、情報提供システムは、示唆情報を端末装置に送信することができるため、より効果的にゲーム媒体を提供するための情報を生成することができる。
【0020】
また、前記端末装置は、画像生成部と、表示部とを含み、
前記情報生成部は、前記示唆情報として、画像情報を生成し、前記画像生成部は、前記
情報生成装置からの前記画像情報に基づき、前記出現確率を示唆する画像を生成し、
前記表示部は、当該画像を表示してもよい。
【0021】
これによれば、情報提供システムは、端末装置で出現確率を示す画像を表示させることができるため、より効果的にゲーム媒体を提供するための情報を生成して提供することができる。
【0022】
また、前記通信部は、前記端末装置のゲームネットワークへの接続時、前記提供抽選イベントの発生可能時または前記端末装置での前記提供抽選イベントの発生時に、前記画像情報を前記端末装置に送信してもよい。
【0023】
これによれば、情報生成装置等は、示唆情報を提供抽選前に端末装置に送信することにより、プレイヤーに提供抽選を実行すべきタイミングを判断させやすくすることができる。
【0024】
また、前記端末装置は、画像生成部と、表示部とを含み、
前記情報生成部は、前記示唆情報として、電子メールを生成し、
前記画像生成部は、前記情報生成装置からの前記電子メールに基づき、前記出現確率を示唆する画像を生成し、
前記表示部は、当該画像を表示してもよい。
【0025】
これによれば、情報提供システムは、端末装置で出現確率を示す電子メールの画像を表示させることができるので、プレイヤーに提供抽選を実行すべきタイミングを判断させやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】第1の実施例における情報提供システムを示す図である。
図2】第1の実施例における情報生成装置の機能ブロックを示す図である。
図3】第1の実施例におけるスマートフォンの機能ブロックを示す図である。
図4】第1の実施例における情報生成装置での処理手順を示すフローチャートである。
図5】第1の実施例における抽選画像の一例を示す図である。
図6】第1の実施例におけるカード取得画像の一例を示す図である。
図7】第2の実施例における情報提供システムを示す図である。
図8】第2の実施例における情報生成装置の機能ブロックを示す図である。
図9】第2の実施例における情報生成装置での処理手順を示すフローチャートである。
図10】第2の実施例における登録画像の一例を示す図である。
図11】第3の実施例における情報提供システムを示す図である。
図12】第3の実施例における情報生成装置の機能ブロックを示す図である。
図13】第3の実施例における情報生成装置での処理手順を示すフローチャートである。
図14】第3の実施例における電子メール画像の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明を情報生成装置等に適用した実施例について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下に示す実施例は、特許請求の範囲に記載された発明の内容を何ら限定するものではない。また、以下の実施例に示す構成のすべてが、特許請求の範囲に記載された発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0028】
(第1の実施例)
図1は、第1の実施例における情報提供システムを示す図である。本実施例では、情報提供システムは、情報生成装置100とスマートフォン200を含み、m台のスマートフォン200が、インターネット300を介して情報生成装置100と情報を送受信するものとする。また、本実施例では、情報生成装置100がスマートフォン200からの操作情報に基づくゲーム用の画像情報をスマートフォン200に送信し、スマートフォン200が当該画像情報に基づいてゲーム画像を表示することにより、ゲームが行われるものとする。
【0029】
より具体的には、本実施例では、カードの提供抽選イベントを実行するための実行用パラメータ値の一種であるプレイヤーのキャラクタの体力値が50パーセント以上の場合にゲームにおける提供抽選イベントが発生し、当該提供抽選イベントによってゲーム用のカード(ゲーム媒体)がゲーム画像の一部として表示され、上記キャラクタに割り当てられる。
【0030】
また、本実施例では、提供抽選イベントにおけるカードの出現確率の変動要素となる変動要素パラメータ値の一種であるゲームにおけるプレイヤーの勝率が60パーセント以上の場合に勝率が高いほどレアカードの出現確率が上がる。なお、レアカードは、提供抽選イベントにおける出現確率がノーマルカードよりも低いカードであり、例えば、出現確率が0パーセントより大きく、50パーセントより小さいカードである。
【0031】
さらに、本実施例では、スマートフォン200において、提供抽選イベントの発生可能時に、上記出現確率を示唆する画像を表示する。次に、これらの機能を有する情報生成装置100の機能ブロックについて説明する。
【0032】
図2は、第1の実施例における情報生成装置100の機能ブロックを示す図である。情報生成装置100は、画像情報等を生成する情報生成部110と、記憶部120と、上記出現確率を調整する調整部130と、判定部140と、スマートフォン200と情報を送受信する通信部190を含んで構成されている。
【0033】
なお、画像情報は、例えば、静止画像、動画像等の画像そのものであってもよいし、画像の圧縮、分割(パケット化等)、暗号化等が行われた情報等であってもよいし、適用する画像データの識別情報等であってもよい。また、通信部190は、画像情報等を、スマートフォン200に直接送信(直接的に送信)してもよいし、別の通信装置を介してスマートフォン200に送信(間接的に送信)してもよい。
【0034】
また、記憶部120は、カードごとのデフォルトの出現確率等を示すカードデータ150、プレイヤーごとのキャラクターの体力値、勝率等を示すユーザーデータ160、ゲームを実行するためのゲームデータ170等を記憶している。
【0035】
なお、情報生成装置100は、実際には、複数のサーバー(例えば、アプリケーションサーバー、ウェブサーバー、サーチサーバー、データベースサーバー等)で構成される。もちろん、情報提供システムの規模が小さい場合は単体のサーバーであってもよい。また、情報生成装置100のハードウェア構成としては以下のものを採用してもよい。例えば、情報生成部110、調整部130、判定部140はCPU等、記憶部120はハードディスク等、通信部190はLANカード等であってもよい。
【0036】
また、情報生成装置100は、情報記憶媒体から直接的または間接的(例えば、ネットワークを介して)にプログラムを読み取ることにより、情報生成部110等として機能してもよい。すなわち、例えば、記憶部120を有し、通信部190を制御する上記単体の
サーバーは、プログラムを読み取ることにより、情報生成部110等として機能してもよい。
【0037】
次に、スマートフォン200の機能ブロックについて説明する。図3は、第1の実施例におけるスマートフォン200の機能ブロックを示す図である。スマートフォン200は、情報生成装置100からの画像情報等に基づく画像を生成する画像生成部210、情報生成装置100からの画像情報等を記憶する記憶部220、プレイヤーの操作を受け付ける操作部230、画像を表示する表示部280、情報生成装置100と情報を送受信する通信部290を含んで構成されている。
【0038】
なお、スマートフォン200のハードウェア構成としては以下のものを採用してもよい。例えば、画像生成部210は画像処理回路等、記憶部220はRAM等、操作部230、表示部280はタッチパネル等、通信部290は無線通信ユニット等であってもよい。
【0039】
次に、レアカードの出現確率を示唆する画像情報の提供に関する処理手順について説明する。図4は、第1の実施例における情報生成装置での処理手順を示すフローチャートである。例えば、スマートフォン200-1を操作しているプレイヤーは、操作部230を操作して抽選画像の表示要求を行う。通信部290は、当該要求を示す操作情報を情報生成装置100に送信する。判定部140は、通信部190が上記操作情報を受信したかどうかを判定することにより、抽選画像の表示要求があったかどうかを判定する(ステップS1)。
【0040】
抽選画像の表示要求があった場合、判定部140は、ユーザーデータ160に基づき、当該表示要求を行ったプレイヤーのゲームにおける対戦での勝率が出現確率をアップさせる条件(本実施例では、勝率が60パーセント以上)を満たすかどうかを判定する(ステップS2)。
【0041】
キャラクターの体力値が上記条件を満たすと判定された場合、情報生成部110は、レアカードの出現確率アップ中であることを示す画像を含む抽選画像用の画像情報を生成し、通信部190は、当該画像情報をスマートフォン200-1に送信する(ステップS3)。
【0042】
一方、キャラクターの体力値が上記条件を満たさないと判定された場合、情報生成部110は、通常の抽選画像用の画像情報を生成し、通信部190は、当該画像情報をスマートフォン200-1に送信する(ステップS4)。
【0043】
スマートフォン200-1の通信部290は、情報生成装置100から画像情報を受信して記憶部120に記憶し、画像生成部210は、当該画像情報に基づいて抽選画像を生成し、表示部280は、当該抽選画像を表示する。
【0044】
図5は、第1の実施例における抽選画像400の一例を示す図である。例えば、上記条件を満たす場合の抽選画像400は、「レアカード出現確率アップ中」という文字列を示す示唆画像440、抽選用の機器を模した機器画像410、レアカードを入手するための選択画像420、通常のカードを入手するための選択画像422、1つ前の画像に戻るための選択画像424、抽選を行うための選択画像430、ゲームを行うための選択画像432、集めたカード等を見るための選択画像434、アイテム等を購入するための選択画像436等を含む。一方、上記条件を満たさない場合の抽選画像では示唆画像440は表示されない。
【0045】
プレイヤーは、選択画像420を選択することにより、抽選要求を行う。判定部140
は、スマートフォン200-1からの抽選要求を示す操作情報が通信部190によって受信されたかどうかを判定することにより、抽選要求があったかどうかを判定する(ステップS5)。抽選要求があった場合、判定部140は、ユーザーデータ160に基づき、プレイヤーの操作しているキャラクターの体力値が50パーセント以上(例えば、体力値の最大値が100なら50以上)あるかどうかを判定することにより、抽選可能かどうかを判定する(ステップS6)。
【0046】
抽選可能である場合、判定部140は、勝率を示すユーザーデータ160と、調整部130によって決定されたカードデータ150に基づき、提供するカードを決定する(ステップS7)。
【0047】
より具体的には、例えば、レアカードの出現確率が、勝率が60パーセント未満で10パーセント、勝率が60パーセントで20パーセント、勝率が100パーセントで50パーセントであるものとする。例えば、勝率が60パーセントの場合、抽選10回中2回はレアカードになり、残りの8回はノーマルカードになる。これらの勝率に応じてカードごとの出現確率が設定された複数種のデータをカードデータ150は含んでおり、調整部130は、勝率に応じて当該複数種のデータから適用するデータを決定する。これにより、同じレアカードであっても、適用するデータが変更されることによって当該レアカードの出現確率が調整される。なお、判定部140は、プレイヤーに対するカードの提供抽選イベントの発生時に、当該プレイヤーのキャラクターの体力値を10パーセント低下させる。
【0048】
情報生成部110は、判定部140によって決定されたカードを示すカードデータ150に基づき、当該カードを示す画像情報を生成し、通信部190は、当該画像情報をスマートフォン200-1に送信する。スマートフォン200-1の表示部280は、当該画像情報に基づき、取得したカードを示す画像を表示する。
【0049】
図6は、第1の実施例におけるカード取得画像500の一例を示す図である。カード取得画像500は、取得したカードを示すカード画像510を含む。カード画像510は、カードの名称、属性等を示す。
【0050】
以上のように、本実施例によれば、情報生成装置100は、変動要素パラメータ値に基づいてゲーム媒体の出現確率を調整することができる上、調整したゲーム媒体の出現確率を示唆する示唆情報を生成することにより、より効果的にゲーム媒体を提供するための情報を生成することができる。
【0051】
また、本実施例によれば、情報生成装置100は、キャラクタに関するパラメータ値である体力値に応じて提供抽選イベントを発生させることができる上、プレイヤーに関するパラメータ値である勝率に基づく調整を行うことができるため、より効果的にゲーム媒体を提供するための情報を生成することができる。
【0052】
特に、本実施例によれば、情報生成装置100は、示唆情報をプレイヤーに伝達することにより、今、提供抽選イベントを発生させるべきか、あるいは、勝率を上げてから提供抽選イベントを発生させるべきか、という選択判断をプレイヤーが行いやすく、ゲームの戦略性を向上させることができる。
【0053】
(第2の実施例)
図7は、第2の実施例における情報提供システムを示す図である。第2の実施例の情報提供システムは、n台の携帯電話206-1~206-nと、情報生成装置101を含んで構成されている。各携帯電話206は、携帯電話ネットワーク310を介して情報生成
装置101と情報を送受信する。本実施例では、ソーシャルネットワークが形成されており、友人のゲーム状況が条件を満たす場合にレアアイテムの出現確率がアップする。次に、このような機能を有する情報生成装置101の機能ブロックについて説明する。
【0054】
図8は、第2の実施例における情報生成装置101の機能ブロックを示す図である。情報生成装置101は、画像情報等を生成する情報生成部111と、記憶部121と、出現確率を調整する調整部131と、判定部141と、携帯電話206と情報を送受信する通信部191を含んで構成されている。また、記憶部121は、アイテムごとの出現確率等を示すアイテムデータ152、ユーザーデータ160と同様のユーザーデータ161、ゲームデータ170と同様のゲームデータ171等を記憶している。なお、携帯電話206の機能ブロック、情報生成装置101および携帯電話206のハードウェア構成は、第1の実施例と同様であるため、説明を省略する。
【0055】
次に、接続要求からアイテム画像の提供までの処理手順について説明する。図9は、第2の実施例における情報生成装置101での処理手順を示すフローチャートである。携帯電話206-1を操作するプレイヤーは、携帯電話206-1を操作して接続要求を行う。判定部141は、通信部191からの情報に基づき、接続要求があったかどうかを判定する(ステップS11)。
【0056】
接続要求があった場合、判定部141は、ユーザーデータ161に基づき、携帯電話206-1のプレイヤー(第2のプレイヤー)と友人関係にある他のプレイヤー(第1のプレイヤー、1人または複数人)のゲーム状況がレアアイテムの出現確率をアップさせる条件(ここでは、少なくとも1人の第1のプレイヤーのゲームにおける最高得点が上位100位以内)を満たしているかどうかを判定する(ステップS12)。
【0057】
友人のゲーム状況が上記条件を満たしていると判定された場合、情報生成部111は、レアアイテムの出現確率アップ中であることを示す登録画像用の画像情報を生成し、通信部191は、当該画像情報を携帯電話206-1に送信する(ステップS13)。
【0058】
一方、友人のゲーム状況が上記条件を満たしていないと判定された場合、情報生成部111は、通常の登録画像用の画像情報を生成し、通信部191は、当該画像情報を携帯電話206-1に送信する(ステップS14)。
【0059】
携帯電話206-1は、当該画像情報に基づき、登録画像を表示する。図10は、第2の実施例における登録画像450の一例を示す図である。出現確率アップ中であることを示す登録画像450は、ユーザーIDを入力するための入力欄452、パスワードを入力するための入力欄454、友人が条件を満たしていることによってレアアイテムの出現確率が2倍になることを示す示唆画像442、新規登録用の新規登録画像456等を含む。一方、上記条件を満たさない場合の登録画像では示唆画像442は表示されない。
【0060】
プレイヤーは、新規登録画像456を選択することにより、登録要求を行う。判定部141は、携帯電話206-1からの登録要求を示す操作情報が通信部191によって受信されたかどうかを判定することにより、登録要求があったかどうかを判定する(ステップS15)。登録要求があった場合、調整部131は、ユーザーデータ161に基づき、レアアイテムの出現確率が調整されるようにユーザーデータ161を更新する(ステップS16)。より具体的には、例えば、調整部131は、新規登録日時をユーザーデータ161に書き込み、新規登録後1週間レアアイテムの出現確率が2倍になることを示すフラグをオンにし、新規登録後1週間が経過すると当該フラグをオフにする。
【0061】
プレイヤーは、抽選選択操作を行うことにより、抽選要求を行う。判定部141は、携
帯電話206-1からの抽選要求を示す操作情報が通信部191によって受信されたかどうかを判定することにより、抽選要求があったかどうかを判定する(ステップS17)。抽選要求があった場合、判定部141は、ユーザーデータ161と、アイテムデータ152に基づき、提供するアイテムを決定する(ステップS18)。より具体的には、例えば、判定部141は、上記フラグがオンになっていれば、レアアイテムの出現確率を2倍にして提供するアイテムを決定する。
【0062】
情報生成部111は、判定部141によって決定されたアイテムを示すアイテムデータ152に基づき、当該アイテムを示す画像情報を生成し、通信部191は、当該画像情報を携帯電話206-1に送信する。携帯電話206-1は、当該画像情報に基づき、取得したアイテムを示す画像を表示する。
【0063】
以上のように、本実施例によっても、情報生成装置101は、第1の実施例と同様の作用効果を奏することができる。特に、本実施例によれば、第1のプレイヤーのゲーム状況に基づき、第2のプレイヤーに対するゲーム媒体の出現確率を調整することにより、両者の関連性を高めることができる。
【0064】
(第3の実施例)
図11は、第3の実施例における情報提供システムを示す図である。第3の実施例の情報提供システムは、m台のスマートフォン201-1~201-mと、情報生成装置102を含んで構成されている。各スマートフォン201は、インターネット300を介して情報生成装置102と情報を送受信する。本実施例では、提供抽選イベントでキャラクター(画像)を提供し、提供抽選イベントの発生履歴が条件を満たす場合に、提供抽選イベントにおけるレアキャラクターの出現確率がアップする。次に、このような機能を有する情報生成装置102の機能ブロックについて説明する。
【0065】
図12は、第3の実施例における情報生成装置102の機能ブロックを示す図である。情報生成装置102は、画像情報等を生成する情報生成部112と、記憶部122と、出現確率を調整する調整部132と、判定部142と、スマートフォン201と情報を送受信する通信部192を含んで構成されている。また、記憶部122は、キャラクターごとの出現確率等を示すキャラクターデータ154、ユーザーデータ160と同様のユーザーデータ162、ゲームデータ170と同様のゲームデータ172等を記憶している。なお、スマートフォン201の機能ブロック、情報生成装置102およびスマートフォン201のハードウェア構成は、第1の実施例と同様であるため、説明を省略する。
【0066】
次に、メール送信からキャラクターを示す画像の提供までの処理手順について説明する。図13は、第3の実施例における情報生成装置102での処理手順を示すフローチャートである。判定部142は、ユーザーデータ162に基づき、特定のプレイヤーに対してメールを送信するイベントが発生したかどうかを判定する(ステップS21)。当該イベントが発生した場合、判定部142は、ユーザーデータ162に基づき、当該プレイヤーの提供抽選イベントの発生履歴(本実施例では抽選回数)が、レアキャラクターの出現確率をアップさせる条件を満たしているかどうかを判定する(ステップS22)。
【0067】
提供抽選イベントの発生履歴が上記条件を満たしていると判定された場合、情報生成部112は、レアキャラクターの出現確率アップ中であることを示す電子メールを生成し、通信部192は、当該電子メールをスマートフォン201-1に送信する(ステップS23)。
【0068】
一方、プレイヤーのゲーム履歴が上記条件を満たしていないと判定された場合、情報生成部112は、通常の電子メールを生成し、通信部192は、当該電子メールをスマート
フォン201-1に送信する(ステップS24)。
【0069】
スマートフォン201-1は、当該電子メールを示す電子メール画像を表示する。図14は、第3の実施例における電子メール画像600の一例を示す図である。例えば、上記条件を満たす場合の電子メール画像600は、「抽選500回達成記念!明日の14時から18時まで、レアキャラクターの出現確率が3倍になります。」といったレアキャラクターの出現確率が3倍になることを示唆する画像を含む。一方、上記条件を満たさない場合の電子メール画像は、このような画像を含まない。
【0070】
判定部142は、通信部192からの情報に基づき、プレイヤーによるゲーム参加要求があったかどうかを判定する(ステップS25)。ゲーム参加要求後、判定部142は、ゲームにおける提供抽選イベントが発生したかどうかを判定する(ステップS26)。調整部132は、ゲームにおける提供抽選イベントの発生に応じてユーザーデータ162における提供抽選イベントの発生回数を示す数値等を更新する(ステップS27)。例えば、提供抽選イベントの発生回数が500回以上で、指定日時にゲームを実行している場合、レアキャラクターの出現確率を3倍にするように、ユーザーデータ162を更新(例えば、上述したフラグの更新等)し、指定日時が経過した場合はユーザーデータ162における上記出現確率を元に戻す。
【0071】
また、提供抽選イベントが発生した場合、判定部142は、ユーザーデータ162と、キャラクターデータ154に基づき、提供するキャラクターを決定する(ステップS28)。例えば、判定部142は、ユーザーデータ162におけるレアキャラクターの出現確率を3倍にするフラグがオンになっていれば、キャラクターデータ154で示されるレアキャラクターの出現確率を3倍にして提供するキャラクターを決定する。
【0072】
情報生成部112は、判定部142によって決定されたキャラクターを示すキャラクターデータ154に基づき、当該キャラクターを示す画像情報を生成し、通信部192は、当該画像情報をスマートフォン201-1に送信する。スマートフォン201-1は、当該画像情報に基づき、提供されたキャラクターを示す画像を表示する。
【0073】
以上のように、本実施例によっても、情報生成装置102は、上述した実施例と同様の作用効果を奏する。また、本実施例によれば、提供抽選イベントの発生回数に応じて出現確率を調整することにより、プレイヤーに提供抽選イベントを発生させる誘因を与えることができる。
【0074】
(その他の実施例)
なお、本発明の適用は、上述した実施例に限定されず、変形が可能である。例えば、第1の実施例において、変動要素パラメータ値は必須ではない。例えば、情報生成装置が、ゲーム媒体の提供抽選イベントを実行するための実行用パラメータ値に基づき、提供抽選イベントが発生可能かどうかを判定する判定部と、判定部によって提供抽選イベントが発生可能であると判定されると、提供抽選イベントが発生可能であることを示唆する情報を生成する情報生成部を含んで構成されてもよい。
【0075】
このような構成によっても、情報生成装置は、提供抽選イベントが発生可能であることを示唆することができる。
【0076】
また、第1の実施例において、変動要素パラメータ値と実行用パラメータ値は異なるものであったが、同一のものであってもよい。例えば、変動要素パラメータ値と実行用パラメータ値が体力値である場合、情報生成装置は、体力値50パーセント以上で提供抽選イベントを発生させ、体力値が大きいほどレアカードの出現確率を上げてもよい。
【0077】
また、第1の実施例において、提供抽選イベントの発生時に、当該プレイヤーのキャラクターの体力値を10パーセント低下させると記載したが、当該体力値はキャラクターがダメージを受けた場合(例えば、敵から攻撃を受けた場合、障害物に接触した場合等)に減少し、キャラクターが回復した場合(例えば、所定時間が経過した場合、回復アイテムを使用した場合等)に増加してもよい。また、例えば、上記所定時間の経過では所定限界値(例えば、100パーセント)までしか体力値は回復しないが、プレイヤーの操作によって回復アイテムを使用する方法を使うと、体力値は上記限界値を超えて(例えば、200パーセント以上)回復してもよい。これによれば、情報生成装置は、プレイヤーの操作によらなくてもレアカードの出現確率を変動させることができる一方、プレイヤーが特定の操作を行うことにより、レアカードの出現確率をさらに上昇させることができるため、より戦略性を高めることができる。
【0078】
また、この場合、例えば、レアカードAの出現確率は以下のようになってもよい。例えば、体力値が50パーセントで出現確率が1パーセント、体力値が100パーセントで出現確率が5パーセント、体力値が200パーセントで出現確率が10パーセント、体力値が300パーセントで出現確率が20パーセント等であってもよい。さらに、この場合、レアカードの出現確率が高くなるごとに、提供抽選イベント実行による体力値の減少値が増加してもよい。例えば、レアカードの出現確率が1パーセントの時は減少値が50パーセント、レアカードの出現確率が20パーセントの時は減少値が80パーセント等であってもよい。また、体力値が上記限界値を超えている場合、時間の経過に応じて体力値が上記限界値まで減少してもよい。
【0079】
また、各実施例において、これらのパラメータ値は、例えば、ゲームにおけるキャラクタ等(操作対象、非操作対象)に関するパラメータ値、プレイヤー(実在プレイヤー、コンピュータープレイヤー)に関するパラメータ値(例えば、プレイヤーの操作対象の能力値、前記操作対象の属性値、前記操作対象のゲーム成果値、プレイヤーに付与された前記提供抽選イベントの発生可能回数値等のうちの少なくとも1つの値)、プレイヤーの支払ったゲーム貨幣値(例えば、現金、電子マネー、ゲームコイン等)、プレイヤーの所有中のゲーム貨幣値等であってもよい。
【0080】
また、第1の実施例では、調整部130は、勝率に応じてカードごとの出現確率が設定された複数種のデータから適用するデータを決定し、出現確率を調整することによって演算処理等を低減したが、各実施例における出現確率の調整手法は、使用対象となるゲーム媒体データを変更する手法に限定されず、例えば、有効なフラグに応じた係数を出現確率のデフォルト値に掛ける手法、複数種の関数を設けた状態で、出現確率の演算に適用する関数を変更する手法等であってもよい。
【0081】
また、第2の実施例において、調整部は、第1のプレイヤーの位置と第2のプレイヤーの位置が所定の位置関係(例えば、半径10m以内、同じ町内、同じ建物内、異なる町、第1のプレイヤーの位置に対して第2のプレイヤーの位置が西にある等)にあれば、第2のプレイヤーに対するレアなゲーム媒体の出現確率を調整してもよい。これによれば、情報生成装置は、各プレイヤーの位置関係に応じて出現確率を調整することができるため、関係するプレイヤーに対して所定の位置関係になる誘因を与えることができる。
【0082】
また、第2の実施例において、第1のプレイヤーは複数存在してもよく、調整部が、出現確率を調整する条件を満たす第1のプレイヤーの人数が多いほど、第2のプレイヤーに対するレアなゲーム媒体の出現確率を上げてもよい。これによれば、情報生成装置は、第1のプレイヤーの人数が多いほど、第2のプレイヤーに対するレアなゲーム媒体の出現確率を上げることにより、第1のプレイヤーの人数を増加させる誘因を第2のプレイヤーに
与えることができる。
【0083】
また、第2の実施例において、調整部は、出現確率を調整する条件を満たす第1のプレイヤーの属性(例えば、住所、年齢、性別、職業、所有アイテム等)に応じて、第2のプレイヤーに対するゲーム媒体の出現確率を調整してもよい。これによれば、情報生成装置は、第1のプレイヤーの属性に応じて出現確率を調整することができるため、より効果的にゲーム媒体を提供するための情報を生成することができる。より具体的には、例えば、第1のプレイヤーの性別が第2のプレイヤーの性別と異なる場合、調整部は、上記性別が同じ場合と比べて、レアなアイテムの出現確率を上げる調整を行ってもよい。
【0084】
また、第2の実施例における条件は、友人のゲームにおける最高得点が上位100位以内という条件に限定されず、例えば、友人がゲームのネットワークに参加中であるという条件、友人がゲームの履歴が所定の条件を満たすという条件、前記第1のプレイヤーにおける前記提供抽選イベントの発生履歴が所定の条件を満たすという条件のうちの少なくとも1つの条件であってもよい。
【0085】
また、第2の実施例における第1のプレイヤーと第2のプレイヤーの関係は、友人関係に限定されず、例えば、家族、同じ学校、同じ会社、同じ地域等であってもよい。
【0086】
また、第3の実施例において、提供抽選イベントの発生状況は、提供抽選イベントの発生回数に限定されず、例えば、提供抽選イベントの発生回数、提供抽選イベントの発生順序、提供抽選イベントの発生日時、提供抽選イベントの発生によるゲーム媒体の提供履歴のうちの少なくとも1つであってもよい。より具体的には、例えば、1回目の提供抽選イベントの発生日時から5分以内に2回目の提供抽選イベントが発生する場合、調整部は、出現確率をアップさせる調整を行ってもよい。
【0087】
また、第3の実施例において、ユーザーデータ162にユーザー特有のデータ(例えば、誕生日等)が含まれてもよく、調整部132は、提供抽選イベントの発生日時が当該データと適合(例えば、誕生日と提供抽選イベントの発生した月日が一致等)した場合に、出現確率をアップさせる調整を行ってもよい。
【0088】
また、第3の実施例において、レアキャラクターの出現確率が異なるように設定された複数種(例えば、イベントA、イベントB、イベントC)のキャラクターデータ154があり、調整部132は、上記イベントが所定の順序(例えば、イベントA、イベントB、イベントCの順序、イベントC、イベントB、イベントAの順序等)で発生した場合に、出現確率をアップさせる調整を行ってもよい。
【0089】
また、例えば、提供抽選イベントの発生状況は、提供抽選イベントの発生によるゲーム媒体の属性に関する提供履歴であって、調整部は、未提供の属性のゲーム媒体の出現確率を、提供済みの属性のゲーム媒体の出現確率と比べて上げる調整、あるいは、他の属性と比べて提供確率が低いゲーム媒体または他の属性と比べて提供数が少ないゲーム媒体の出現確率を上げる調整を行い、情報生成部は、出現確率を上げた属性のゲーム媒体の出現確率が上がっていることを示唆する示唆情報を生成してもよい。例えば、属性が火のカードの提供割合が他の属性のカードと比べて低い場合や、属性が火のカードの提供数が他の属性のカードと比べて少ない場合や、属性が火のカードが未提供の場合、調整部は、ユーザーデータにおける火のカードに対する出現確率を2倍にするフラグをオンにし、判定部は、当該フラグに応じて火のカードに対する出現確率を2倍にした状態で提供するカードを決定してもよい。これによれば、情報生成装置は、未提供、提供割合の低い属性または提供数の少ない属性のゲーム媒体の出現確率が上がっていることを示唆する示唆情報を生成することにより、プレイヤーに提供抽選イベントを発生させる誘因を与えることができる
ため、より効果的にゲーム媒体を提供するための情報を生成することができる。
【0090】
また、上述した各実施例の内容は適宜組み合わせが可能である。例えば、第2の実施例において、情報生成部は、第3の実施例と同様に、示唆情報として電子メールを生成してもよく、携帯電話206は、当該電子メールを示す画像を生成して表示してもよい。また、示唆情報は、画像情報に限定されず、例えば、音声情報、制御情報(振動、光、香り等の発生制御)等であってもよい。
【0091】
さらに、示唆の方法は直接的な方法(例えば、出現確率が3倍になっていますといった表示等)に限定されず、間接的な方法(例えば、強調、変更等)であってもよい。例えば変更する手法として、第1の実施例において、情報生成部は、勝率が60パーセント未満でレアカードの出現確率が低いデータが使用される場合、提供抽選イベントの名称を「通常-ガシャポン」と表示する画像情報を生成し、勝率が60パーセントでレアカードの出
現確率が普通のデータが使用される場合、提供抽選イベントの名称を「レア-ガシャポン
」と表示する画像情報を生成し、勝率が100パーセントでレアカードの出現確率が高いデータが使用される場合、提供抽選イベントの名称を「ウルトラ-レア-ガシャポン」と表示する画像情報を生成してもよい。また、強調する手法として、情報生成部は、例えば、図5に示す機器画像410を点滅させたり、大きくしたり、周囲に星の画像を付加したりする画像情報を生成してもよい。これらによれば、情報生成装置は、レアカードの出現確率が変更されるデータが適用されたこと等を視覚的にプレイヤーに示唆することができる。
【0092】
また、上述した各実施例において、調整部は、ゲーム媒体の出現確率を調整した後、提供抽選イベントが所定回数実行されるか、あるいは、所定時間が経過するまで、出現確率を維持するとともに、提供抽選イベントが所定回数実行されるか、あるいは、所定時間が経過すると、出現確率を調整前の値に戻してもよい。
【0093】
これによれば、情報生成装置は、出現確率を調整した後、出現確率を調整前の値に戻すことにより、過剰な調整を抑制することができるため、より効果的にゲーム媒体を提供するための情報を生成することができる。
【0094】
また、各実施例におけるゲーム媒体は、カード、アイテム、キャラクターに限定されず、例えば、コイン、レーシングカー等の乗物、チームを構成するキャラクター等であってもよい。また、各実施例における示唆情報は、画像情報に限定されず、音声情報、制御情報(振動、光、香り等の発生制御)等であってもよい。すなわち、示唆の手法は、上述した実施例の手法に限定されず、例えば、出現確率を数値で示す手法、出現確率が上がっている場合に通常の場合と比べて強調する手法等であってもよい。
【0095】
また、提供抽選イベントは、ガシャポン(登録商標)のようなくじ引きに限定されず、例えば、トランプゲーム等におけるカードの配布、サッカーゲーム等におけるチームを構成するメンバーの決定、レーシングゲーム等におけるレーシングカー等の決定、キャラクターが使用可能な武器等の決定等であってもよい。
【0096】
また、各実施例における変動要素パラメータ値が、プレイヤーの操作対象のパラメータ値である場合、当該パラメータ値は、例えば、操作対象の能力値(例えば、体力値、レベル、攻撃力、防御力、魔法力等)、操作対象の属性値(例えば、所有アイテム、住所、年齢、性別、職業、種別等)、操作対象のゲーム成果値(連勝数、連敗数、累計勝利数、累計敗北数、得点、タイム、イベントクリアー有無等)のうちの少なくとも1つの値であってもよい。
【0097】
また、各実施例において、調整部は、調整後の出現確率が、0%より大きく、100%より小さい値となり、かつ、調整前の出現確率よりも上がるように、出現確率を調整してもよい。これによれば、情報生成装置は、レアなゲーム媒体を適切に提供することができる。
【0098】
また、各実施例において、端末装置は、スマートフォン200、201、携帯電話206に限定されず、例えば、ゲーム装置、PC(Personal Computer)等であってもよい。また、端末装置における操作は、ボタン操作、タッチ操作に限定されず、音声入力操作等であってもよい。
【0099】
また、各実施例において、端末装置からの要求情報を受信しない場合であっても、情報生成装置が、例えば、一定時間ごとに示唆情報を端末装置に配信してもよい。
【0100】
また、情報生成装置および情報提供システムの構成は、上述した各実施例の構成に限定されず、例えば、端末装置が、情報生成装置100~102の機能の一部を有してもよいし、単体のゲーム装置が情報生成装置100~102の機能を有してもよいし、ピアツーピア形態で相互に通信可能な2台の携帯型ゲーム装置の少なくとも一方が、情報生成装置100~102の機能を有してもよい。さらに、情報生成装置および情報提供システムは、端末装置と通信を行わなくてもよく、上述した示唆情報等を画面に表示すること等によってプレイヤーに提供する単体のゲーム装置、PC等として構成されてもよい。
【符号の説明】
【0101】
100~102 情報生成装置、110~112 情報生成部、120~122 記憶部、130~132 調整部、140~142 判定部、190~192 通信部、150 カードデータ、152 アイテムデータ、154 キャラクターデータ、160~162 ユーザーデータ、170~172 ゲームデータ、200、201 スマートフォン(端末装置)、206 携帯電話(端末装置)、210 画像生成部、220 記憶部、230 操作部、280 表示部、290 通信部、300 インターネット、310
携帯電話ネットワーク、400 抽選画像、410 機器画像、420~436 選択画像、440、442 示唆画像、450 登録画像。452、454 入力欄、456
新規登録画像、500 カード取得画像、510 カード画像、600 電子メール画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14