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特許7570339ピラゾール化合物を含む殺有害生物剤混合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-10
(45)【発行日】2024-10-21
(54)【発明の名称】ピラゾール化合物を含む殺有害生物剤混合物
(51)【国際特許分類】
   A01N 43/58 20060101AFI20241011BHJP
   A01N 43/56 20060101ALI20241011BHJP
   A01N 43/40 20060101ALI20241011BHJP
   A01N 43/653 20060101ALI20241011BHJP
   A01P 3/00 20060101ALI20241011BHJP
   A01P 7/04 20060101ALI20241011BHJP
   A01P 5/00 20060101ALI20241011BHJP
   A01M 1/20 20060101ALI20241011BHJP
   A01G 13/00 20060101ALI20241011BHJP
   A01C 1/08 20060101ALI20241011BHJP
【FI】
A01N43/58 A
A01N43/56 C
A01N43/40 101J
A01N43/653 C
A01P3/00
A01P7/04
A01P5/00
A01M1/20 A
A01G13/00 A
A01C1/08
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021548665
(86)(22)【出願日】2020-02-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-06
(86)【国際出願番号】 EP2020053463
(87)【国際公開番号】W WO2020169414
(87)【国際公開日】2020-08-27
【審査請求日】2023-02-10
(31)【優先権主張番号】19158312.9
(32)【優先日】2019-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】Carl-Bosch-Strasse 38, 67056 Ludwigshafen am Rhein, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラインハルト,ロベルト
(72)【発明者】
【氏名】ゲヴェーア,マルクス
(72)【発明者】
【氏名】セルゲル,セバスティアン
【審査官】宮田 透
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/234478(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/128261(WO,A2)
【文献】国際公開第2016/128240(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/001252(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/189080(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/128239(WO,A1)
【文献】欧州特許出願公開第03111763(EP,A1)
【文献】欧州特許出願公開第03329777(EP,A1)
【文献】特表2015-525234(JP,A)
【文献】国際公開第2018/041665(WO,A1)
【文献】特表2014-517822(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N、A01P、A01M、A01G、A01C
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性成分として、
1)式Iの1-(1,2-ジメチルプロピル)-N-エチル-5-メチル-N-ピリダジン-4-イル-ピラゾール-4-カルボキサミド:
【化1】
及び
2)
B.1)a)ピジフルメトフェン、b)ピラプロポイン及c)イソフルシプラムから選択されるコハク酸デヒドロゲナーゼ阻害剤;
B.3)フロリルピコキサミドである複合体IIIのQi部位の阻害剤;及び
B.5)4-[[6-[2-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシ-3-(5-スルファニル-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピル]-3-ピリジル]オキシ]ベンゾニトリル
から選択される少なくとも1つのさらなる化合物B
を含む殺有害生物剤混合物であって、
成分1)及び成分2)が、1000:1~1:1000の重量比で存在する、殺有害生物剤混合物。
【請求項2】
成分1)及び成分2)が、100:1~1:100の重量比で存在する、請求項1に記載の混合物。
【請求項3】
成分1)及び成分2)が、20:1~1:20の重量比で存在する、請求項1又は2に記載の混合物。
【請求項4】
成分1)及び成分2)が、10:1~1:10の重量比で存在する、請求項1又は2に記載の混合物。
【請求項5】
1つの化合物Bを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項6】
成分2)が化合物B.1a)~B.1c)から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項7】
成分2)が化合物B.3である、請求項1から5のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項8】
成分2)が化合物B.5である、請求項1から5のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項9】
植物病原性有害菌類を防除する非治療的方法であって、菌類、それらの生息環境、又は菌類の攻撃から保護すべき植物、土壌若しくは種子を、有効量の請求項1から8のいずれか一項に記載の殺有害生物剤混合物により処理する、方法。
【請求項10】
無脊椎有害生物による攻撃又は侵襲から成長中の植物又は植物繁殖材料を保護する方法であって、植物、植物繁殖材料、又は植物が成長中の土壌若しくは水に、殺有害生物有効量の請求項1から8のいずれか一項に記載の殺有害生物剤混合物を接触させることを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、活性化合物として、ピラゾール化合物及び少なくとも1つの殺菌剤又は殺虫剤を含む、相乗性殺有害生物剤混合物に関する。
【0002】
したがって、本発明は、活性化合物として、
1)式Iの1-[(1RS)-1,2-ジメチルプロピル]-N-エチル-5-メチル-N-ピリダジン-4-イル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(一般名ジンプロピリダズ):
【0003】
【化1】
及び
2)
B.1)a)ピジフルメトフェン、b)ピラジフルミド、c)インピルフルキサム、d)ピラプロポイン、e)フルインダピル、f)イソフルシプラム、g)2-(ジフルオロメチル)-N-(1,1,3-トリメチル-インダン-4イル)ピリジン-3-カルボキサミド、h)2-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-1,1,3-トリメチルインダン-4-イル]ピリジン-3-カルボキサミド、i)2-(ジフルオロメチル)-N-(3-エチル-1,1-ジメチル-インダン-4-イル)ピリジン-3-カルボキサミド、j)2-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-3-エチル-1,1-ジメチル-インダン-4-イル]ピリジン-3-カルボキサミド、k)2-(ジフルオロメチル)-N-(1,1-ジメチル-3-プロピル-インダン-4-イル)ピリジン-3-カルボキサミド、l)2-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-1,1-ジメチル-3-プロピル-インダン-4-イル]-ピリジン-3-カルボキサミド、m)2-(ジフルオロメチル)-N-(3-イソブチル-1,1-ジメチル-インダン-4-イル)ピリジン-3-カルボキサミド、n)2-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-3-イソブチル-1,1-ジメチル-インダン-4イル]ピリジン-3-カルボキサミド、o)N-[2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル]-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-ピラゾール-4-カルボキサミド及びp)メチル(E)-2-[2-[(5-シアノ-2-メチル-フェノキシ)メチル]フェニル]-3-メトキシ-プロパ-2エノエートから選択されるコハク酸デヒドロゲナーゼ阻害剤;
B.2)a)オキサチアピプロリン、b)2-{3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2オキサゾール-5-イル}フェニルメタンスルホネート、c)2-{3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-5イル}-3-クロロフェニルメタンスルホネート、d)4-[1-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-メチル-ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド、e)4-[1-[2-[3,5-ビス(ジフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド、f)4-[1-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド、g)4-[1-[2-[5-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド、h)4-[1-[2-[5-メチル-3-(トリフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド、i)4-[1-[2-[5-(ジフルオロメチル)-3-(トリフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド、j)4[1[2-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド及びk)4-[1-[2-[5-シクロプロピル-3-(トリフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミドから選択されるオキシステロール結合タンパク質の阻害剤、
B.3)a)フロリルピコキサミド及びb)フェンピコキサミドから選択される複合体IIIのQi部位の阻害剤;
B.4)a)(Z,2E)5[1-(2,4-ジクロロフェニル)ピラゾール-3-イル]-オキシ-2-メトキシイミノ-N,3-ジメチル-ペンタ-3-エナミド、b)(Z,2E)5[1(4-クロロフェニル)ピラゾール-3-イル]オキシ-2-メトキシイミノ-N,3-ジメチル-ペンタ-3-エナミド及びc)2-(オルト-((2,5-ジメチルフェニル-オキシメチレン)フェニル)-3-メトキシ-アクリル酸メチルエステルから選択されるストロビルリン類(複合体III、Qo部位の阻害剤);
B.5)a)2-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,1-ジフルオロ-3-(テトラゾール-1-イル)-1-[5-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2ピリジル]プロパン-2-オール、b)2-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,1-ジフルオロ-3-(テトラゾール-1-イル)-1[5[4(トリフルオロメトキシ)フェニル]-2-ピリジル]プロパン-2-オール、c)2-(クロロメチル)-2-メチル-5-(p-トリルメチル)-1(1,2,4-トリアゾール-1イルメチル)シクロペンタノール、d)4-[[6-[2-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシ-3-(5-スルファニル-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピル]-3-ピリジル]オキシ]ベンゾニトリルから選択されるステロール生合成におけるC14-デメチラーゼの阻害剤(DMI殺菌剤);
B.6)a)ピリダクロメチル、b)Nエチル-2-[(3-エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]ブタンアミド、c)N-エチル-2-[(3-エチニル-8メチル-6キノリル)オキシ]-2-メチルスルファニル-アセトアミド、d)2-[(3-エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]-N(2-フルオロエチル)ブタンアミド、e)2-[(3-エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]-N-(2-フルオロエチル)-2-メトキシ-アセトアミド、f)2-[(3-エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]-N-プロピル-ブタンアミド、g)2-[(3-エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]-2-メトキシ-N-プロピル-アセトアミド、h)2-[(3-エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]-2-メチルスルファニル-N-プロピル-アセトアミド、i)2[(3エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]-N-(2-フルオロエチル)-2-メチルスルファニル-アセトアミド、j)4-(2-ブロモ-4-フルオロ-フェニル)-N-(2-クロロ-6-フルオロ-フェニル)-2,5-ジメチル-ピラゾール-3アミンから選択される細胞分裂及び細胞骨格の阻害剤、
B.7)a)ジクロシメット、b)フェニトロパン、c)ハルピン、d)ピカルブトラゾクス、e)ジクロベンチアゾクス、f)ピリフェナミン、g)キノフメリン、h)イプフルフェノキン、i)4シクロプロピル-N-(2,4-ジメトキシフェニル)チアジアゾール-5-カルボキサミド、j)N'-[4-[[3-[(4-クロロフェニル)メチル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]オキシ]-2,5-ジメチル-フェニル]-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン、k)N'-(5-ブロモ-6-インダン-2-イルオキシ-2-メチル-3-ピリジル)-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン、l)N'-[5-ブロモ-6-[1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ]-2-メチル-3-ピリジル]-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン、m)N'-[5-ブロモ-6-(4-イソプロピルシクロヘキソキシ)-2-メチル-3-ピリジル]-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン、n)N'[5ブロモ-2-メチル-6-(1-フェニルエトキシ)-3-ピリジル]-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン、o)エチル(Z)3アミノ-2-シアノ-3-フェニル-プロパ-2-エノエート、p)ペンチルN-[6-[[(Z)-[(1-メチルテトラゾール-5-イル)-フェニル-メチレン]アミノ]オキシメチル]-2-ピリジル]カルバメート、q)ブタ-3-イニルN-[6-[[(Z)-[(1-メチルテトラゾール-5-イル)-フェニル-メチレン]アミノ]オキシメチル]-2-ピリジル]カルバメート(ピカルブトラゾクス)、r)2-(6-ベンジル-2-ピリジル)キナゾリン、s)2-[6-(3-フルオロ-4メトキシ-フェニル)-5-メチル-2-ピリジル]キナゾリン、t)N'-(2,5-ジメチル-4-フェノキシ-フェニル)-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジンから選択される未知の作用機序の他の化合物、及び
B.8)N-[[2-フルオロ-4-[(2S,3S)-2-ヒドロキシ-3-(3,4,5-トリクロロフェニル)-3-(トリフルオロメチル)ピロリジン-1-イル]フェニル]メチル]シクロプロパンカルボキサミド
から選択される少なくとも1つのさらなる化合物B
を含む殺有害生物剤混合物であって、
成分1)及び成分2)が、1000:1~1:1000の重量比で存在する、殺有害生物剤混合物に関する。
【背景技術】
【0004】
有害生物防除の分野で生じる1つの典型的な問題は、有効な有害生物防除を依然として可能にしながらも、不都合な環境若しくは毒性作用を軽減又は回避するために、活性成分の適用量を低下させる必要性にある。遭遇する別の問題は、有害生物又は作物病害の広域スペクトルに有効な、利用可能な有害生物防除剤を手に入れる必要があることである。
【0005】
殺有害生物剤の使用に関する別の難題は、個別の殺有害生物化合物の反復かつ単独の施用は、多くの場合、問題の活性化合物に対して自然耐性又は適応耐性を発現した有害生物及び有害菌類の迅速な選別をもたらすことである。したがって、耐性を予防又は克服するのを助ける有害生物防除剤が必要とされている。
【0006】
式Iの化合物は、WO2012/143317から公知である。この化合物は、無脊椎有害生物の駆除に有用であることが言及されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】WO2012/143317
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の目的は、適用量の低減、活性スペクトルの増強、又はノックダウン活性と長期防除とを組合せて、又は耐性管理に関して議論されている問題の少なくとも1つを解決する殺有害生物剤混合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
これらの目的の少なくとも1つは、一覧表示に定義されている活性化合物の組合せによって達成されることが見出された。
【0010】
さらに、ジンプロピリダズ及び1つ以上の活性化合物Bの同時の、すなわち一緒の若しくは別々の施用、又はジンプロピリダズ及び1つ以上の活性化合物Bの連続施用により、個々の化合物を用いた場合に可能な防除率に比べて、有害生物及び/又は有害菌類の防除の増強が可能になることも見出された。
【0011】
さらに、本発明は、
- 本明細書において定義されている殺有害生物剤混合物、並びに少なくとも1つの不活性液体及び/又は固体の許容される担体を含む農業用組成物;
- 無脊椎有害生物を防除又は駆除する方法であって、前記有害生物又はその食物供給源、生息環境、繁殖地に、殺有害生物有効量の本明細書において定義されている殺有害生物剤混合物を接触させることを含む方法;
- 無脊椎有害生物による攻撃又は侵襲から成長中の植物又は植物繁殖材料を保護するための、本明細書において定義されている殺有害生物剤混合物の使用;
- 植物病原性有害菌類を防除する方法であって、菌類、それらの生息環境、又は菌類の攻撃から保護すべき植物、土壌又は種子を、ジンプロピリダズ及び少なくとも1つの特定の化合物Bを含む有効量の殺有害生物剤混合物により処理する、方法;
- 植物病原性有害菌類から植物を保護する方法であって、菌類、それらの生息環境、又は菌類の攻撃から保護すべき植物、土壌又は種子を、ジンプロピリダズ及び少なくとも1つの特定の化合物Bを含む有効量の殺有害生物剤混合物により処理する、方法
に関する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の混合物は、ジンプロピリダズ及び少なくとも1つの化合物Bの物理混合物とすることができる。したがって、本発明はまた、ジンプロピリダズ及び少なくとも1つの化合物Bを含む混合物を提供する。しかし、本組成物はまた、ジンプロピリダズと少なくとも1つの化合物Bとの任意の組合せであってもよく、同一製剤中に、化合物A及びBが一緒に存在している必要はない。
【0013】
用語「無脊椎有害生物」(動物有害生物とも呼ばれる)は、本明細書で使用する場合、植物を攻撃し、これにより攻撃を受けた植物への実質的な被害を引き起こす恐れのある動物集団、例えば昆虫、クモ類及び線虫を包含する。
【0014】
用語「本発明による化合物」又は式「式Iの化合物」又は「ピラゾール化合物A」は、本明細書において定義されているジンプロピリダズ、及びその立体異性体、塩、互変異性体又はN-オキシドを含む。
【0015】
ジンプロピリダズは、キラル中心を1個有し、鏡像異性体の混合物として存在する。本発明は、純粋な鏡像異性体又はジアステレオマー及びそれらの混合物、並びにジンプロピリダズの純粋な鏡像異性体又はその混合物の本発明による使用の両方を提供する。
【0016】
市販されているさらなる化合物Bは、他の出版物の中でも、The Pesticide Manual、第17版、British Crop Protection Council(2015年)、及びそのオンラインデータベースであるhttps://www.bcpc.org/product/bcpc-online-pesticide-manual-latest-versionに見出すことができる。化合物B1~B8のそれぞれ、及びそれらの殺菌作用又は殺有害生物作用は、それぞれ、CN1456054、WO2017008583、CN1907024、WO2015197530、WO2016097003、WO2016139189、WO2016096944、WO2016096849、WO2017220491、WO2018046431、WO2016109257、WO2016122802、WO2016187201、WO2018098216、WO2018098243、WO2018098245、WO2014/60177、WO2013116251、WO2015036379、WO13127704、WO2015/65922、WO2011/80044、WO2012/146125、WO2009115557、WO2012045798、WO2012/69652、EP2865265及びWO2016/180802から公知である。
【0017】
本発明者らは、ジンプロピリダズ及び少なくとも1つの化合物Bの同時の、すなわち一緒の若しくは別々の施用、又はジンプロピリダズ及び少なくとも1つの化合物Bの連続施用により、個々の化合物単独で可能なよりも、動物有害生物及び/又は有害菌類の良好な防除が可能になることも見出した(相乗性混合物)。
【0018】
ジンプロピリダズは様々な殺菌活性化合物のための相乗剤として使用することができる。ジンプロピリダズと少なくとも1つの活性化合物B1~B7の同時の、すなわち一緒の若しくは別々の施用により、殺菌活性は優加法的に増大する。ジンプロピリダズと化合物B8の同時の、すなわち一緒の若しくは別々の施用により、殺虫活性が優加法的に増大する。
【0019】
可変物の好ましい実施形態に関する以下になされている言及は、それ自体、及び好ましくは、ジンプロピリダズに関して互いに組み合わせて、適用可能な場合、並びに本発明による使用及び方法、並びに本発明の混合物に関してさらに有効である。
【0020】
本発明の特定の態様は、殺有害生物剤混合物A、B、C、D、E、F、G及びHのうちのいずれか1つである:
殺有害生物剤混合物Aは、活性成分として、
A1)ジンプロピリダズ及び
A2)一覧表示に定義されている群B.2から選択されるコハク酸デヒドロゲナーゼ阻害剤;
を含み、
成分A1)及び成分A2)は、1000:1~1:1000、好ましくは100:1~1:100、特に20:1~1:20となる総重量比で存在する。上述の比では、一実施形態は、1:1から過剰のジンプロピリダズとなる比に関する;別の実施形態では、この比は、1:1から化合物Bが過剰である。
【0021】
好ましい混合物Aは、上記の混合比の、ジンプロピリダズと以下から選択される化合物B:ピジフルメトフェン、インピルフルキサム、ピラプロポイン、イソフルシプラム、2-(ジフルオロメチル)-N-(1,1,3-トリメチル-インダン-4イル)ピリジン-3-カルボキサミド、2-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-1,1,3-トリメチルインダン-4-イル]ピリジン-3-カルボキサミド、2-(ジフルオロメチル)-N-(3-エチル-1,1-ジメチル-インダン-4-イル)ピリジン-3-カルボキサミド、2-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-3-エチル-1,1-ジメチル-インダン-4-イル]ピリジン-3-カルボキサミド、2-(ジフルオロメチル)-N-(1,1-ジメチル-3-プロピル-インダン-4-イル)ピリジン-3-カルボキサミド、2-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-1,1-ジメチル-3-プロピル-インダン-4-イル]-ピリジン-3-カルボキサミド、2-(ジフルオロメチル)-N-(3-イソブチル-1,1-ジメチル-インダン-4-イル)ピリジン-3-カルボキサミド及び2-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-3-イソブチル-1,1-ジメチル-インダン-4-イル]ピリジン-3-カルボキサミドとの組合せである。
【0022】
別の実施形態では、好ましい混合物Aは、上記の混合比の、ジンプロピリダズと一覧表示に定義されているA2a)~A2n)から選択される化合物Bとの組合せである。
【0023】
殺有害生物剤混合物Bは、活性成分として、
B1)ジンプロピリダズ及び
B2)一覧表示に定義されている群B.2から選択されるオキシステロール結合タンパク質の阻害剤
を含み、
成分B1)及び成分B2)は、1000:1~1:1000、好ましくは100:1~1:100、特に20:1~1:20となる総重量比で存在する。上述の比では、一実施形態は、1:1から過剰のジンプロピリダズとなる比に関する;別の実施形態では、この比は、1:1から化合物Bが過剰である。
【0024】
好ましい混合物Bは、上記の混合比の、ジンプロピリダズとオキサチアピプロリン及び2-{3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-5-イル}-3-クロロフェニルメタンスルホネートから選択される化合物Bとの組合せである。
【0025】
別の実施形態では、好ましい混合物Bは、上記の混合比の、ジンプロピリダズと一覧表示に定義されているB.2a)~B.2c)から選択される化合物Bとの組合せである。さらに別の実施形態では、好ましい混合物Eは、上記の混合比の、ジンプロピリダズと一覧表示に定義されているB2d)、B2h)及びB2t)から選択される化合物Bとの組合せである。
【0026】
殺有害生物剤混合物Cは、活性成分として、
C1)ジンプロピリダズ及び
C2)a)フロリルピコキサミド又はb)フェンピコキサミド
を含み、
成分C1)及び成分C2)は、1000:1~1:1000、好ましくは100:1~1:100、特に20:1~1:20となる総重量比で存在する。上述の比では、一実施形態は、1:1から過剰のジンプロピリダズとなる比に関する;別の実施形態では、この比は、1:1から化合物Bが過剰である。
【0027】
好ましい混合物Cは、上記の混合比の、ジンプロピリダズとフロリルピコキサミドとの組合せである。
【0028】
殺有害生物剤混合物Dは、活性成分として、
D1)ジンプロピリダズ及び
D2)一覧表示に定義されている群B.4から選択されるストロビルリン類
を含み、
成分D1)及び成分D2)は、1000:1~1:1000、好ましくは100:1~1:100、特に20:1~1:20となる総重量比で存在する。上述の比では、一実施形態は、1:1から過剰のジンプロピリダズとなる比に関する;別の実施形態では、この比は、1:1から化合物Bが過剰である。
【0029】
好ましい混合物Dは、上記の混合比の、ジンプロピリダズと(Z,2E)-5-[1-(2,4-ジクロロフェニル)ピラゾール-3-イル]-オキシ-2-メトキシイミノ-N,3-ジメチル-ペンタ-3-エナミド及び(Z,2E)-5-[1-(4-クロロフェニル)ピラゾール-3-イル]オキシ-2-メトキシイミノ-N,3-ジメチル-ペンタ-3-エナミドから選択される化合物Bとの組合せである。
【0030】
殺有害生物剤混合物Eは、活性成分として、
E1)ジンプロピリダズ及び
E2)一覧表示に定義されている群B.5から選択されるDMI殺菌剤
を含み、
成分E1)及び成分E2)は、1000:1~1:1000、好ましくは100:1~1:100、特に20:1~1:20となる総重量比で存在する。上述の比では、一実施形態は、1:1から過剰のジンプロピリダズとなる比に関する;別の実施形態では、この比は、1:1から化合物Bが過剰である。
【0031】
好ましい混合物Eは、上記の混合比の、ジンプロピリダズと4-[[6-[2-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシ-3-(5-スルファニル-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピル]-3-ピリジル]オキシ]ベンゾニトリルとの組合せである。
【0032】
殺有害生物剤混合物Fは、活性成分として、
F1)ジンプロピリダズ及び
F2)一覧表示に定義されている群B.6から選択される細胞分裂及び細胞骨格の阻害剤
を含み、
成分F1)及び成分F2)は、1000:1~1:1000、好ましくは100:1~1:100、特に20:1~1:20となる総重量比で存在する。上述の比では、一実施形態は、1:1から過剰のジンプロピリダズとなる比に関する;別の実施形態では、この比は、1:1から化合物Bが過剰である。
【0033】
好ましい混合物Fは、上記の混合比の、ジンプロピリダズとピリダクロメチルとの組合せである。
【0034】
殺有害生物剤混合物Gは、活性成分として、
G1)ジンプロピリダズ及び
G2)一覧表示に定義されている群B.6から選択される未知の作用機序の他の化合物
を含み、
成分G1)及び成分G2)は、1000:1~1:1000、好ましくは100:1~1:100、特に20:1~1:20となる総重量比で存在する。上述の比では、一実施形態は、1:1から過剰のジンプロピリダズとなる比に関する;別の実施形態では、この比は、1:1から化合物Bが過剰である。
【0035】
好ましい混合物Gは、上記の混合比の、ジンプロピリダズとピカルブトラゾクス、キノフメリン、イプフルフェノキン及びN'-(2,5-ジメチル-4-フェノキシ-フェニル)-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジンから選択される化合物Bとの組合せである。
【0036】
殺有害生物剤混合物Hは、活性成分として、
H1)ジンプロピリダズ及び
H2)N-[[2-フルオロ-4-[(2S,3S)-2-ヒドロキシ-3-(3,4,5-トリクロロフェニル)-3-(トリフルオロメチル)ピロリジン-1-イル]フェニル]メチル]シクロプロパンカルボキサミド
を含み、
成分H1)及び成分H2)は、1000:1~1:1000、好ましくは100:1~1:100、特に20:1~1:20となる総重量比で存在する。上述の比では、一実施形態は、1:1から過剰のジンプロピリダズとなる比に関する;別の実施形態では、この比は、1:1から化合物Bが過剰である。
【0037】
ジンプロピリダズ及び化合物Bの2成分混合物が本発明の好ましい一実施形態である。
【0038】
本発明の混合物は、鱗翅目(Lepidoptera)、鞘翅目(Coleoptera)、双翅目(Diptera)、総翅目(Thysanoptera)及び半翅目(Hemiptera)の防除に特に好適である。
【0039】
特に、本混合物は、総翅目及び半翅目、とりわけ半翅目の防除に有用である。
【0040】
好ましい実施形態では、本発明は、ダイズ植物に対する典型的な有害生物である、カメムシ科(Pentatomidae)及び/又はヨコバイ科(Cicadellidae)及び/又はコナジラミ科(Aleyrodidae)及び/又はアブラムシ科(Aphididae)のファミリーから有害生物を防除するのに特に好適な殺有害生物剤混合物A~Hに関する。
【0041】
好ましい一実施形態では、本発明は、上で定義した殺有害生物剤混合物の施用を含む使用又は方法であって、有害生物が、グリーンスティンクバグ(アクロステルヌム・ヒラレ(Acrosternum hilare))、クサギカメムシ(ハリモルファ・ハリス(Halyomorpha halys))、レッドバンディドスティンクバグ(redbanded stink bug)(ピエゾドルス・グイルディニ(Piezodorus guildinii))、ネオトロピカルブラウンスティンクバグ(neotropical brown stink bug)(エウスキスツス・ヘロス(Euschistus heros))、ブラウンスティンクバグ(brown stink bug)(エウスキスツス・セルブス(Euschistus servus))、タイワンマルカメムシ(メガコプタ・クリブラリア(Megacopta cribraria))、レッドショルダードスティンクバグ(チャンタ・クスタトオル(Thyanta custator))及びダスキーブラウンスティンクバグ(dusky-brown stink bug)(エウスキスツス・トリスチグムス(Euschistus tristigmus))、ミナミアオカメムシ(ネザラ・ビリデュラ(Nezara viridula))及びそれらの組合せからなる群から選択される使用又は方法に関する。
【0042】
一実施形態では、悪臭を放つ虫の標的は、ミナミアオカメムシ、ピエゾドルス属の種(Piezodorus spp.)、アクロステルヌム属の種(Acrosternum spp.)である。エウスキスツス属(Euschistus)、及び特にエウスキスツス・ヘロスが、好ましい標的である。より好ましくは、殺有害生物剤混合物は、グリーンスティンクバグ(アクロステルヌム・ヒラレ)、クサギカメムシ(ハリモルファ・ハリス)、レッドバンディドスティンクバグ(ピエゾドルス・グイルディニ)、ネオトロピカルブラウンスティンクバグ(エウスキスツス・ヘロス)、ブラウンスティンクバグ(エウスキスツス・セルブス)及びタイワンマルカメムシ(メガコプタ・クリブラリア)、レッドショルダードスティンクバグ(チャンタ・クスタトオル)、ダスキーブラウンスティンクバグ(エウスキスツス・トリスチグムス)及びミナミアオカメムシ(ネザラ・ビリデュラ)を含むカメムシ科を防除するために使用される。
【0043】
殺有害生物剤混合物A~Hは、悪臭を放つ虫、例えばネザラ属の種(Nezara spp.)(例えばミナミアオカメムシ、アオクサカメムシ(Nezara antennata)、ネザラ・ヒラリス(Nezara hilaris))、ピエゾドルス属の種(例えばピエゾドルス・グイルディニ)、アクロステルヌム属の種(例えばアクロステルヌム・ヒラレ)、エウスキスツス属の種(例えばエウスキスツス・ヘロス、エウスキスツス・セルブス)、クサギカメムシ、タイワンマルカメムシ(Megacopta cribaria)、チャバネアオカメムシ(Plautia crossota)、ホソヘリカメムシ(Riptortus clavatus)、アカヒメヘリカメムシ(Rhopalus maculatus)、アンテスチオプシス・オルビタルス(Antestiopsis orbitalus)、デクテス・テキサヌス(Dectes texanus)、ジケロプス属の種(Dichelops spp.)(例えばジケロプス・フルカツス(Dichelops furcatus)、ジケロプス・メラカンツス(Dichelops melacanthus))、ユリガステル属の種(Eurygaster spp.)(例えばムギチャイロカメムシ(Eurygaster intergriceps)、エウリガステル・マウラ(Eurygaster maura))、オエバルス属の種(Oebalus spp.)(例えばオエバルス・メキシカヌス(Oebalus mexicanus)、オエバルス・ポエキルス(Oebalus poecilus)、オエバルス・プグナクス(Oebalus pugnax)、スコチノファラ属の種(Scotinophara spp.)(例えばイネクロカメムシ(Scotinophara lurida)、スコチノファラ・クアルクタータ(Scotinophara coarctata))を防除するため、マメ亜科(Faboideae)、特に、ダイズに好ましくは使用される。
【0044】
好ましい標的には、アクロステルヌム・ヒラレ、アンテスチオプシス・オルビタルス、ジケロプス・フルカツス、ジケロプス・メラカンツス、エウスキスツス・ヘロス、エウスキスツス・セルブス、タイワンマルカメムシ、ミナミアオカメムシ、ネザラ・ヒラレ(Nezara hilare)、ピエゾドルス・グイルディニ、クサギカメムシが含まれる。
【0045】
本発明により防除され得るさらなるカメムシ科の有害生物は、エイサルコリス属(Eysarcoris)、特に、トゲシラホシカメムシ(Eysarcoris aeneus)である。
【0046】
本混合物は、コナジラミ、例えばタバココナジラミ(ベミシア・タバキ(Bemisia tabaci))を防除するため、マメ亜科、特にダイズに好ましくは使用される。
【0047】
本混合物は、アブラムシ、例えばダイズアブラムシ(アフィス・グリキネス(Aphis glycines))を防除するため、マメ亜科、特にダイズに好ましくは使用される。
【0048】
本混合物は、ヨコバイ、例えばジャガイモヒメヨコバイ(エンポアスカ・ファバエ(Empoasca fabae))を防除するため、マメ亜科、特にダイズに好ましくは使用される。
【0049】
本混合物は、ヨコバイ、例えばロリトベルデ(Lorito verde)(スモールグリーンパケート(small green pakeet))(エンポアスカ・クラエメリ(Empoasca kraemeri))を防除するため、マメ亜科、特にダイズに好ましくは使用される。
【0050】
殺有害生物剤混合物A~Hは、鱗翅目の昆虫(鱗翅目)、例えばツマジロクサヨトウ(Spodoptera frugiperda)、スポドプテラ・リトラリス(Spodoptera littoralis)、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura);甲虫(鞘翅目)、例えばワタミハナゾウムシ(Anthonomus grandis)、ナシハナゾウムシ(Anthonomus pomorum)及びアザミウマ(総翅目)、例えばカンキツアザミウマ(Scirtothrips citri)を防除するために好ましくは使用される。
【0051】
本発明の混合物及びその組成物は、それぞれ、以下の植物病害を防除するのに特に好適である:
アルブゴ属の種(Albugo spp.)(白さび病)であって、観賞植物、野菜におけるもの(例えばA.カンジダ(A.candida))及びヒマワリにおけるもの(例えばA.トラゴポゴニス(A.tragopogonis));アルテルナリア属の種(Alternaria spp.)(黒班病)であって、野菜におけるもの(例えばA.ダウシ(A.dauci)又はA.ポルリ(A.porri))、ナタネにおけるもの(例えばA.ブラシシコラ(A.brassicicola)又はA.ブラシカエ(A.brassicae))、サトウダイコンにおけるもの(A.テヌイス(A.tenuis))、果実(例えばA.グランディス(A.grandis))、イネ、ダイズ、ジャガイモ及びトマトにおけるもの(例えばA.ソラニ(A.solani)、A.グランディス又はA.アルテルナタ(A.alternata))、トマトにおけるもの(例えばA.ソラニ又はA.アルテルナタ)、及びコムギにおけるもの(例えばA.トリチシナ(A.triticina));アファノマイセス属の種(Aphanomyces spp.)であって、サトウダイコン及び野菜におけるもの;穀物及び野菜におけるアスコキタ属の種(Ascochyta spp.)、例えばコムギにおけるA.トリチシ(A.tritici)(炭疽病)及びオオムギにおけるA.ホルデイ(A.hordei);トウモロコシにおける眼紋病(Aureobasidium zeae)(トウモロコシ褐斑病(Kapatiella zeae)と同義);ビポラリス属の種(Bipolaris spp.)及びドレシュレラ属の種(Drechslera spp.)(テレオモルフ:コクリオボルス属の種(Cochliobolus spp.))であって、例えばトウモロコシにおけるごま葉枯病(D.マイディス(D.maydis))又はすす紋病(B.ゼイコラ(B.zeicola))、例えば穀物における斑点病(B.ソロキニアナ(B.sorokiniana))、例えばイネ及びシバにおけるB.オリザエ(B.oryzae);穀物(例えばコムギ又はオオムギ)におけるブルメリア(Blumeria)(以前はエリシフェ(Erysiphe))・グラミニス(graminis)(ウドンコ病);ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)(テレオモルフ:ボトリチニア・フッケリアナ(Botryotinia fuckeliana):灰色かび病)であって、果実及び液果(例えばイチゴ)、野菜(例えばレタス、ニンジン、セロリ及びキャベツ)におけるもの;タマネギ科、ナタネ、観賞植物(例えばBエリプチカ(B eliptica))、ブドウ、森林植物及びコムギにおける白斑葉枯病(B.squamosa)又は灰色腐敗病(B.allii)、;レタスにおけるブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae)(べと病);落葉樹及び常緑樹におけるセラトシスチス属(オフィオストマ属(Ophiostoma)と同義)の種(Ceratocystis spp.)(根腐れ病、立ち枯れ病)、例えばニレにおけるC.ウルミ(C.ulmi)(オランダニレ病);セルコスポラ属の種(Cercospora spp.)(褐斑病)であって、トウモロコシ(例えば灰斑病:C.ゼアエ-マイディス(C.zeae-maydis))、イネ、サトウダイコン(例えばC.ベチコラ(C.beticola))におけるもの、サトウキビ、野菜、コーヒー、ダイズにおけるもの(例えばC.ソジナ(C.sojina)又はC.キクチイ(C.kikuchii))及びイネにおけるもの;マッシュルームにおけるクラドボトリウム属(ダクチリウム属(Dactylium)と同義)の種(Cladobotryum spp.)(例えばC.ミコフィルム(C.mycophilum)(以前はダクチリウム・デンドロイデス(Dactylium dendroides、テレオモルフ):ネクトリア・アルベルティニイ(Nectria albertinii)、ネクトリア・ロゼルラ(Nectria rosella)(ヒポマイセス・ロセルルス(Hypomyces rosellus)と同義));クラドスポリウム属の種(Cladosporium spp.)であって、トマトにおけるもの(例えばC.フルブム(C.fulvum):葉かび病)及び穀物におけるもの、例えばコムギにおけるC.ヘルバルム(C.herbarum)(黒変病);穀物におけるクラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea)(バッカク);コクリオボルス属(Cochliobolus)(アナモルフ:ヘルミントスポリウム属(Helminthosporium)又はビポラリス属(Bipolaris))の種(斑点病)であって、トウモロコシにおけるもの(C.カルボヌム(C.carbonum))、穀物におけるもの(例えばC.サチブス(C.sativus)、アナモルフ:B.ソロキニアナ(B.sorokiniana)及びイネにおけるもの(例えばC.ミヤベアヌス(C.miyabeanus)、アナモルフ:H.オリザエ(H.oryzae));コレトトリクム属(Colletotricum)(テレオモルフ:グロメレラ属(Glomerella))の種(炭疽病)であって、ワタにおけるもの(例えばC.ゴシピイ(C.gossypii))、トウモロコシにおけるもの(例えばC.グラミニコラ(C.graminicola):炭疽病根腐れ)、ソフトフルーツ、ジャガイモにおけるもの(例えばC.ココデス(C.coccodes:黒点病))、マメ類におけるもの(例えばC.リンデムチアヌム(C.lindemuthianum))、ダイズ(例えばC.トルンカツム(C.truncatum)又はC.グロエオスポリオイデス(C.gloeosporioides))、野菜(例えばC.ラゲナリウム(C.lagenarium)又はC.カプシキ(C.capsici))、果実(例えばC.アクタツム(C.acutatum))、コーヒー(例えばC.コフェアヌム(C.coffeanum)又はC.カハワエ(C.kahawae))におけるもの、及び様々な作物におけるC.グロエオスポリオイデス);イネにおけるコルチキウム属の種(Corticium spp.)、例えばC.ササキイ(C.sasakii)(紋枯病);ダイズ及び観賞植物におけるコリネスポラ・カッシイコラ(Corynespora cassiicola)(斑点病);シクロコニウム属の種(Cycloconium spp.)、例えばオリーブにおけるC.オレアギヌム(C.oleaginum);シリンドロカルポン属の種(Cylindrocarpon spp.)(例えば果樹潰瘍病又は幼ブドウの衰弱、テレオモルフ:ネクトリア属の種(Nectria spp.)又はネオネクトリア属の種(Neonectria spp.))であって、果樹におけるもの、ブドウにおけるもの(例えばC.リリオデンドリ(C.liriodendri)、テレオモルフ:ネオネクトリア・リリオデンドリ(Neonectria liriodendri)、黒足病)及び観賞植物におけるもの;ダイズにおけるデマトフォラ(Dematophora)(テレオモルフ:ロゼリニア(Rosellinia))・ネカトリクス(necatrix)(根及び茎腐れ病);ダイズにおけるディアポルテ属の種(Diaporthe spp.)、例えばD.ファゼオロルム(D.phaseolorum)(苗立ち枯れ病);ドレシュレラ属(Drechslera)(ヘルミントスポリウム属(Helminthosporium)と同義、テレオモルフ:ピレノフォラ属(Pyrenophora))の種であって、トウモロコシにおけるもの、穀物、例えばオオムギにおけるもの(例えばD.テレス(D.teres)、網斑病)及びコムギにおけるもの(例えばD.トリチシ-レペンチス(D.tritici-repentis):黄褐色斑病))、イネ及びシバにおけるもの;ブドウにおいて、ホルミチポリア(Formitiporia)(フェリヌス(Phellinus)と同義)・プンクタタ(punctata)、F.メジテラネア(F.mediterranea)、フェオモニエラ・クラミドスポラ(Phaeomoniella chlamydospora)(以前はフェオアクレモニウム・クラミドスポルム(Phaeoacremonium chlamydosporum))、フェオアクレモニウム・アレオフィルム(Phaeoacremonium aleophilum)及び/又はボトリオスフェリア・オブツサ(Botryosphaeria obtusa)に起因するエスカ(Esca)病(胴枯病、アポプレキシー);エルシノエ属(Elsinoe)の種であって、リンゴ類果実におけるもの(E.ピリ(E.pyri))及びソフトフルーツにおけるもの(E.ベネタ(E.veneta):炭疽病)、並びにブドウにおけるもの(E.アンペリナ(E.ampelina):炭疽病);イネにおけるエンチロマ・オリザエ(Entyloma oryzae)(葉すす病);コムギにおけるエピコックム属の種(Epicoccum spp.)(黒かび病);エリシフェ属の種(Erysiphe spp.)(ウドンコ病)であって、サトウダイコンにおけるもの(E.ベタエ(E.betae))、野菜におけるもの(例えばE.ピシ(E.pisi))、例えばウリ科植物におけるもの(例えばE.シコラセアルム(E.cichoracearum))及びキャベツ、ナタネにおけるもの(例えばE.クルシフェラルム(E.cruciferarum));果樹、ブドウ及び観賞樹におけるユーチパ・ラタ(Eutypa lata)(ユーチパ潰瘍病又は胴枯病、アナモルフ:シトスポリナ・ラタ(Cytosporina lata)、リベルテラ・ブレファリス(Libertella blepharis)と同義);トウモロコシにおけるエクセロヒルム属(Exserohilum)(ヘルミントスポリウム属(Helminthosporium)と同義)の種(例えばE.ツルシクム(E.turcicum));様々な植物におけるフザリウム属(Fusarium)(テレオモルフ:ジベレラ(Gibberella))の種(立ち枯れ病、根又は茎腐れ病)、例えば穀物(例えばコムギ又はオオムギ)におけるF.グラミネアルム(F.graminearum)又はF.クルモルム(F.culmorum)(根腐れ病、黒星病、又は赤かび病)、トマトにおけるF.オキシスポルム(F.oxysporum)、ダイズにおけるそれぞれが突然死症候群を引き起こすF.ソラニ(F.solani)(f.グリシネス属(sp.glycines)、現在のF.ビルグリフォルメ(F.virguliforme)と同義)、及びダイズにおけるそれぞれが突然死症候群を引き起こすF.ツクマニアエ(F.tucumaniae)及びF.ブラシリエンス(F.brasiliense)、並びにトウモロコシにおけるF.バーチシリオイデス(F.verticillioides);穀物(例えばコムギ又はオオムギ)及びトウモロコシにおけるゲウマノマイセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis)(立ち枯れ病);ジベレラ属の種(Gibberella spp.)であって、穀物におけるもの(例えばG.ゼアエ(G.zeae))及びイネにおけるもの(例えばG.フジクロイ(G.fujikuroi)、馬鹿苗病);ブドウ、リンゴ類果実及び他の植物におけるグロメレラ・シングラタ(Glomerella cingulata)及びワタにおけるG.ゴシピイ(G.gossypii);イネにおける穀粒ステイン複合病;ブドウにおけるギグナルディア・ブドウェリ(Guignardia bidwellii)(黒腐れ病);バラ科植物及び杜松におけるギムノスポランギウム属の種(Gymnosporangium spp.)、例えばナシにおけるG.サビネ(G.sabinae)(さび病);トウモロコシ、穀物、ジャガイモ及びイネにおけるヘルミントスポリウム属の種(Helminthosporium spp.)(ドレシュレラ(Drechslera)と同義、テレオモルフ:コクリオボルス(Cochliobolus));ヘミレイア属の種(Hemileia spp.)、例えばコーヒーにおけるH.バスタトリクス(H.vastatrix)(コーヒーの葉さび病);ブドウにおけるイサリオプシス・クラビスポラ(Isariopsis clavispora)(クラドスポリウム・ビチス(Cladosporium vitis)と同義);ダイズ及びワタにおけるマクロフォミナ・ファゼオリナ(Macrophomina phaseolina)(ファゼオリ(phaseoli)と同義)(根及び茎腐れ病);穀物(例えばコムギ又はオオムギ)におけるミクロドキウム(Microdochium)(フザリウム(Fusarium)と同義)・ニバレ(nivale)(ピンク雪かび病);ダイズにおけるミクロスフェラ・ディフューザ(Microsphaera diffusa)(ウドンコ病);核果及び他のバラ科植物におけるモニリニア属の種(Monilinia spp.)、例えばM.ラクサ(M.laxa)、M.フルクチコラ(M.fructicola)及びM.フルクチゲナ(M.fructigena)(モニラ属の種(Monilia spp.)と同義:花枯病及び枝枯病、褐色腐れ病);穀物、バナナ、ソフトフルーツ及びラッカセイにおけるマイコスフェレラ属の種(Mycosphaerella spp.)、例えばコムギにおけるM.グラミニコラ(M.graminicola)(アナモルフ:ジモセプトリア・トリチシ(Zymoseptoria tritici)、以前はセプトリア・トリチシ(Septoria tritici):セプトリア斑点病)又は及びバナナにおけるM.フィジエンシス(M.fijiensis)(プソイドケルコスポラ・フィジエンシス(Pseudocercospora fijiensis)と同義:黒シガトカ病)及びM.ムシコラ(M.musicola)、M.アラキジコラ(M.arachidicola)(M.アラキジス(M.arachidis)又はセルコスポラ・アラキジス(Cercospora arachidis)と同義)、ラッカセイにおけるM.ベルケレイイ(M.berkeleyi)、エンドウマメにおけるM.ピシ(M.pisi)及びアブラナ科の植物におけるM.ブラシシオラ(M.brassiciola);ペロノスポラ属の種(Peronospora spp.)(べと病)であって、キャベツにおけるもの(例えばP.ブラシカエ(P.brassicae))、ナタネにおけるもの(例えばP.パラサイチカ(P.parasitica))、タマネギにおけるもの(例えばP.デストラクター(P.destructor))、タバコにおけるもの(P.タバキナ(P.tabacina))及びダイズにおけるもの(P.マンシュリカ(P.manshurica));ダイズにおけるファコプソラ・パキリジ(Phakopsora pachyrhizi)及びP.メイボミエ(P.meibomiae)(ダイズさび病);フィアロフォラ属の種(Phialophora spp.)、例えばブドウにおけるもの(例えばP.トラケイフィラ(P.tracheiphila)及びP.テトラスポラ(P.tetraspora))及びダイズにおけるもの(例えばP.グレガタ(P.gregata):茎腐れ病);ナタネ及びキャベツにおけるフォマ・リンガム(Phoma lingam)(レプトスフェリア・ビグロボサ(Leptosphaeria biglobosa)及びL.マクランス(L.maculans)
と同義:根及び茎腐れ病)及びサトウダイコンにおけるP.ベタエ(P.betae)(根腐れ病、斑点病及び苗立ち枯れ病)及びトウモロコシにおけるP.ゼアエマイディス(P.zeae-maydis)(フィルロスチカ・ゼアエ(Phyllostica zeae)と同義);フォモプシス属の種(Phomopsis spp.)であって、ヒマワリ、ブドウにおけるもの(例えばP.ビチコラ(P.viticola):茎葉斑点病)及びダイズにおけるもの(例えば茎腐れ病:P.ファゼオリ(P.phaseoli)、テレオモルフ:ディアポルテ・ファゼオロルム(Diaporthe phaseolorum));トウモロコシにおけるフィゾデルマ・マイディス(Physoderma maydis)(褐色斑病);様々な植物におけるフィトフトラ属の種(Phytophthora spp.)(立ち枯れ病、根、葉、果実及び茎腐れ病)、例えばピーマン及びウリ科植物におけるもの(例えばP.カプシキ(P.capsici))、ダイズにおけるもの(例えばP.メガスペルマ(P.megasperma)、P.ソヤエ(P.sojae)と同義)、ジャガイモ及びトマトにおけるもの(例えばP.インフェスタンス(P.infestans):葉腐れ病)及び落葉樹におけるもの(例えばP.ラモルム(P.ramorum):オークの突然死);キャベツ、ナタネ、ダイコン及び他の植物におけるプラスモディフォラ・ブラシカエ(Plasmodiophora brassicae)(クラブ根病);プラスモパラ属の種(Plasmopara spp.)、例えばブドウにおけるP.ビチコラ(P.viticola)(ブドウのべと病)及びヒマワリにおけるP.ハルステディイ(P.halstedii);ポドスフェラ属の種(Podosphaera spp.)(ウドンコ病)であって、バラ科植物、ホップ、仁果類及びソフトフルーツにおけるもの(例えばリンゴにおけるP.ロイコトリカ(P.leucotricha)及びウリ科植物におけるもの(P.キサンチイ(P.xanthii));ポリミキサ属の種(Polymyxa spp.)、例えば穀物、例えばオオムギ及びコムギにおけるもの(P.グラミニス(P.graminis))及びサトウダイコンにおけるもの(P.ベタエ(P.betae))、及びそれにより感染するウイルス病;穀物、例えばコムギ又はオオムギにおけるシュードセルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(Pseudocercosporella herpotrichoides)(オクリマクラ・ヤルンダエ(Oculimacula yallundae)と同義、O.アクフォリミス(O.acuformis):眼紋病、テレオモルフ:タペシア・ヤルンダエ(Tapesia yallundae));様々な植物におけるシュードペルノスポラ属(Pseudoperonospora)(べと病)、例えばウリ科植物におけるP.キュベンシス(P.cubensis)又はホップにおけるP.フミリ(P.humili);ブドウにおけるシュードペツィクラ・トラケイフィラ(Pseudopezicula tracheiphila)(赤色花火病又は、ロットブレンナー(rotbrenner)、アナモルフ:フィアロフォラ(Phialophora));様々な植物におけるプッチニア属の種(Puccinia spp.)(さび病)、穀物、例えばコムギ、オオムギ又はライムギにおけるP.トリチシナ(P.triticina)(褐色さび病又は葉さび病)、P.ストリイホルミス(P.striiformis)(縞さび病又は黄さび病)、P.ホルデイ(P.hordei)(矮化さび病)、P.グラミニス(P.graminis)(茎さび病又は黒さび病)又はP.レコンジタ(P.recondita)(褐色さび病又は葉さび病)、サトウキビにおけるP.クエニイ(P.kuehnii)(オレンジ色さび病)及びアスパラガスにおけるP.アスパラギ(P.asparagi);ナタネにおけるピレノペジザ属の種(Pyrenopeziza spp.)、例えばP.ブラシカエ;コムギにおけるピレノフォラ(Pyrenophora)(アナモルフ:ドレシュレラ(Drechslera))・トリチシ-レペンチス(tritici-repentis)(黄褐色斑病)又はオオムギにおけるP.テレス(P.teres)(網斑病);ピリクラリア属の種(Pyricularia spp.)、例えばイネにおけるP.オリザエ(P.oryzae)(テレオモルフ:マグナポルテ・グリセア(Magnaporthe grisea)、イネイモチ病)並びにシバ及び穀物におけるP.グリセア(P.grisea);シバ、イネ、トウモロコシ、コムギ、ワタ、ナタネ、ヒマワリ、ダイズ、サトウダイコン、野菜及び様々な他の植物におけるピチウム属の種(Pythium spp.)(苗立ち枯れ病)(例えばP.ウルチムム(P.ultimum)又はP.アファニデルマツム(P.aphanidermatum))及びマッシュルームにおけるP.オリガンドルム(P.oligandrum);ラムラリア属の種(Ramularia spp.)、例えばオオムギにおけるR.コロ-シグニ(R.collo-cygni)(ラムラリア葉斑点病、生理的葉斑点病)及びサトウダイコンにおけるR.ベチコラ(R.beticola);ワタ、イネ、ジャガイモ、シバ、トウモロコシ、ナタネ、ジャガイモ、サトウダイコン、野菜及び様々な他の植物におけるリゾクトニア属の種(Rhizoctonia spp.)、例えばダイズにおけるR.ソラニ(R.solani)(根及び茎腐れ病)、イネにおけるR.ソラニ(紋枯病)又はコムギ若しくはオオムギにおけるR.セレアリス(R.cerealis)(リゾクトニアの春枯れ病);イチゴ、ニンジン、キャベツ、ブドウ及びトマトにおけるリゾプス・ストロニフェル(Rhizopus stolonifer)(黒かび病、軟腐れ病);オオムギ、ライムギ及びライコムギにおけるリンコスポリウム・セカリス(Rhynchosporium secalis)及びR.コムネ(R.commune)(火傷病);イネにおけるサロクラジウム・オリザエ(Sarocladium oryzae)及びS.アテヌアツム(S.attenuatum)(鞘腐れ病);野菜(S.ミノール(S. minor)及びS.スクレロチオルム(S. sclerotiorum))及び農作物におけるスクレロチニア属の種(Sclerotinia spp.)(茎腐れ病又は白かび病)、例えばナタネ、ヒマワリ(例えばS.スクレロチオルム)及びダイズにおけるもの、ダイズ、ラッカセイ、野菜、トウモロコシ、穀物及び観賞植物におけるS.ロルフシイ(S.rolfsii)(アテリア・ロルフシイ(Athelia rolfsii)と同義);様々な植物におけるセプトリア属の種(Septoria spp.)、例えばダイズにおけるS.グリシネス(S.glycines)(褐色斑病)、コムギにおけるS.トリチシ(S.tritici)(ジモセプトリア・トリチシと同義、セプトリア斑点病)及び穀物におけるS.(スタゴノスポラ(Stagonospora)と同義)・ノドルム(nodorum)(スタゴノスポラ斑点病);ブドウにおけるウンシヌラ(Uncinula)(エリシフェ(Erysiphe)と同義)・ネカトル(necator)(ウドンコ病、アナモルフ:オイジウム・ツッケリ(Oidium tuckeri));セトスフェリア属の種(Setosphaeria spp.)(黒葉枯病)であって、トウモロコシにおけるもの(例えばS.ツルシクム(S.turcicum)、ヘルミントスポリウム・ツルシクム(Helminthosporium turcicum)と同義)及びシバにおけるもの;スファセロテカ属の種(Sphacelotheca spp.)(すす病)であって、トウモロコシにおけるもの(例えばS.レイリアナ(S.reiliana):ウスチラゴ・レイリアナ(Ustilago reiliana)と同義:堅黒穂病)、雑穀及びサトウキビにおけるもの;ウリ科植物におけるスフェロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)(ポドスファエラ・キサンチイ(Podosphaera xanthii)と同義:ウドンコ病);ジャガイモにおけるスポンゴスポラ・スブレラネア(Spongospora subterranea)(粉状瘡痂病)及びそれにより感染するウイルス病;穀物におけるスタゴノスポラ属の種(Stagonospora spp.)、例えばコムギにおけるS.ノドルム(S.nodorum)(スタゴノスポラ斑点病、テレオモルフ:レプトスフェリア[フェオスフェリア(Phaeosphaeria)と同義]・ノドルム(nodorum)、セプトリア・ノドルム(Septoria nodorum)と同義);ジャガイモにおけるシンキトリウム・エンドビオチクム(Synchytrium endobioticum)(ジャガイモいぼ病);タフリナ属の種(Taphrina spp.)、例えばモモにおけるT.デフォルマンス(T.deformans)(縮葉病)及びプラムにおけるT.プルニ(T.pruni)(ポケットプラム);タバコ、リンゴ類果実、野菜、ダイズ及びワタにおけるチエラビオプシス属の種(Thielaviopsis spp.)(黒根腐れ病)、例えばT.バシコラ(T.basicola)(カララ・エレガンス(Chalara elegans)と同義);穀物におけるチレチア属の種(Tilletia spp.)(一般の又はなまぐさ黒穂病)、例えばコムギにおけるT.トリチシ(T.tritici)(T.カリエス(T.caries)と同義、網なまぐさ黒穂病)及びT.コントロベルサ(T.controversa)(矮化黒穂病);マッシュルームにおけるトリコデルマ・ハルジアヌム(Trichoderma harzianum);オオムギ又はコムギにおけるチフラ・インカルナタ(Typhula incarnata)(灰色雪かび病);ウロシスチス属の種(Urocystis spp.)、例えばライムギにおけるU.オクルタ(U.occulta)(縞すす病);野菜におけるウロマイセス属の種(Uromyces spp.)(さび病)、例えばマメ類におけるもの(例えばU.アペンジクラツス(U.appendiculatus)、U.ファゼオリ(U.phaseoli)と同義)、サトウダイコンにおけるもの(例えばU.ベタエ(U.betae)又はU.ベチコラ(U.beticola))及びマメ科植物(例えばU.ビグナエ(U.vignae)、U.ピシ(U.pisi)、U.ビシアエ-ファバエ)(U.viciae-fabae)及びU.ファバエ(U.fabae));ウスチラゴ属の種(Ustilago spp.)(裸黒穂病)であって、穀物におけるもの(例えばU.ヌダ(U.nuda)及びU.アベネアエ(U.avaenae))、トウモロコシにおけるもの(例えばU.マイディス(U.maydis):トウモロコシすす病)及びサトウキビにおけるもの;ベンツリア属の種(Venturia spp.)(黒星病)であって、リンゴにおけるもの(例えばV.イナエクアリス(V.inaequalis))及びナシにおけるもの;及び様々な植物、例えば果実及び観賞植物、ブドウ、ソフトフルーツ、野菜及び農作物におけるバーチシリウム属の種(Verticillium spp.)(立ち枯れ病)、例えばナタネにおけるV.ロンギスポルム(V.longisporum)、イチゴ、ナタネ、ジャガイモ及びトマトにおけるV.ダリアエ(V.dahliae)、並びにマッシュルームにおけるV.フンギコラ(V.fungicola);穀物におけるジモセプトリア・トリチシ。
【0052】
本発明の混合物は、慣用的なタイプの農薬組成物、例えば液剤、エマルション剤、懸濁剤、粉剤、散剤、ペースト剤、顆粒剤、圧縮剤、カプセル剤及びそれらの混合物に変換することができる。これら及びさらなる組成物のタイプは「Catalogue of pesticide formulation types and international coding system」、Technical Monograph No.2、第6版、2008年5月、CropLife International)において定義されている。
【0053】
本組成物は、例えば、Mollet及びGrubemann、Formulation technology, Wiley VCH, Weinheim、2001年)、又はKnowles, New developments in crop protection product formulation, Agrow Reports DS243、T&F Informa、London、2005年)により記載されている公知の方式で調製される。
【0054】
本発明の混合物は、昆虫、菌類、又は殺虫性(insecticidal)攻撃若しくは菌類の攻撃から保護すべき植物、植物繁殖材料、例えば種子、土壌、表面、資材若しくは空間を、殺有害生物有効量の活性化合物により処理することにより、そのまま使用されるか又は組成物の形態で使用される。施用は、植物、植物繁殖材料、例えば種子、土壌、表面、資材又は空間の昆虫による侵襲前と侵襲後の両方に実施することができる。
【0055】
本発明はまた、動物有害生物及び有害菌類を駆除する方法であって、菌類及び/又は動物有害生物、それらの生息環境、繁殖地、食物供給源、栽培植物、種子、土壌、領域、資材、又は動物有害生物が成長中若しくは成長する可能性がある環境、又は動物の攻撃若しくは侵襲から保護すべき資材、植物、種子、土壌、表面若しくは空間に、本発明による殺有害生物有効量の混合物を接触させることを含む、方法を含む。
【0056】
ジンプロピリダズ及び1つ以上の化合物Bは、通常、1000:1~1:1000、好ましくは100:1~1:100又は20:1~1:20、特に10:1~1:10の重量比で施用される。
【0057】
一般に、「殺有害生物有効量」は、標的生物の壊死、死滅、遅延、予防及び除去、破壊の効果、又はそれ以外では発生及び活性を低下させる効果を含めた、増殖に対して観測可能な効果を達成するのに必要な、本発明の混合物、又は該混合物を含む組成物の量を意味する。殺有害生物有効量は、本発明において使用される様々な混合物及び/又は組成物について変わり得る。本混合物及び/又は組成物の殺有害生物有効量はまた、一般的な条件、例えば望ましい殺有害生物作用及び期間、天候、標的種、生育場所、施用様式などに応じて変わる。
【実施例
【0058】
これより、本発明を以下の実施例によってさらに詳細に例示する。
【0059】
相乗作用は、2種以上の化合物の組み合わされた効果が、それらの化合物の各々の個々の効果の合計よりも大きくなる相互作用として説明することができる。2種の混合パートナー(X及びY)の間の、防除率又は有効性に関する相乗効果の存在は、コルビーの式(Colby, S.R.、1967年、Calculating Synergistic and Antagonistic Responses in Herbicide Combinations、Weeds、15巻、20~22頁):
【0060】
【数1】
を使用して計算することができる。
【0061】
測定されたパラメータを、活性化合物不含の対照バリアントの増殖(100%)及び菌不含のブランク値と比較し、個々の活性化合物における病原体の相対増殖%を決定した。これらの百分率を有効性に変換した。
【0062】
0の有効性とは、病原体の増殖レベルが、未処理対照の増殖レベルに相当する;100の有効性とは、病原体が増殖しなかったことを意味する。
【0063】
活性化合物混合物の予期される有効性は、コルビーの式[R.S. Colby、「Calculating synergistic and antagonistic responses of herbicide combinations」、Weeds 15巻、20~22頁(1967年)]を使用して決定し、観測された有効性と比較した。
【0064】
以下の試験は、特定の菌類に対する、本発明の混合物又は組成物の防除有効性を実証することができる。しかし、本化合物、混合物又は組成物によりもたらされる有害生物防除保護は、これらの種に限定されない。ある特定の例では、本発明の化合物と他の無脊椎有害生物防除化合物又は防除剤とを組み合わせることによって、ある特定の重要な無脊椎有害生物及び/又は有害菌類に対する相乗効果を示すことが見出される。
【0065】
活性化合物を、ジメチルスルホキシド中の10000ppmの濃度を有する保存溶液として別々に製剤化した。
【0066】
製品オキサチアピプロリンは市販の最終製剤として使用し、水で活性化合物の明記した濃度まで希釈した。
【0067】
1.マイクロタイター試験における葉腐れ病病原体であるフィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)に対する活性
保存溶液は、比に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)上にピペッティングし、水で明記した濃度まで希釈した。次に、エンドウマメのジュースをベースとする栄養素水性媒体又はDDC媒体を含有するフィトフトラ・インフェスタンスの胞子懸濁液を加えた。このプレートを18℃の温度において、水蒸気飽和チャンバ中に置いた。吸光光度計を用いて、播種の7日後にMTPを405nmで測定した。
【0068】
【表1】
【0069】
2.マイクロタイタープレート試験における灰色かび病であるボトリチス・シネレアに対する活性
保存溶液は、比に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)上にピペッティングし、水で明記した濃度まで希釈した。次いで、水性バイオモルト又は酵母-バクトペプトン-酢酸ナトリウム溶液中のボトルシ・シネレア(Botrci cinerea)の胞子懸濁液を加えた。このプレートを18℃の温度において、水蒸気飽和チャンバ中に置いた。吸光光度計を用いて、播種の7日後にMTPを405nmで測定した。
【0070】
【表2】
【0071】
3.セプトリア・トリチシによって引き起こされるコムギの斑点病に対する活性
保存溶液は、比に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)上にピペッティングし、水で明記した濃度まで希釈した。次に、水性バイオモルト又は酵母-バクトペプトン-グリセリン又はDOB溶液中のセプトリア・トリチシの胞子懸濁液を加えた。このプレートを18℃の温度において、水蒸気飽和チャンバ中に置いた。吸光光度計を用いて、播種の7日後にMTPを405nmで測定した。
【0072】
【表3】
【0073】
4.マイクロタイター試験におけるセルコスポラ・ソジナ(Cercospora sojina)に対する活性
保存溶液は、比に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)上にピペッティングし、水で明記した濃度まで希釈した。次いで、水性バイオモルト又は酵母-バクトペプトン-酢酸ナトリウム溶液中のセルコスポラ・ソジナの胞子懸濁液を加えた。このプレートを18℃の温度において、水蒸気飽和チャンバ中に置いた。吸光光度計を用いて、播種の7日後にMTPを405nmで測定した。
【0074】
【表4】
【0075】
5.マイクロタイタープレート試験におけるコレトトリクム・オルビクラレ(Colletotrichum orbiculare)に対する活性
保存溶液は、比に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)上にピペッティングし、水で明記した濃度まで希釈した。次いで、水性バイオモルト又は酵母-バクトペプトン-酢酸ナトリウム溶液中のコレトトリクム・オルビクラレの胞子懸濁液を加えた。このプレートを18℃の温度において、水蒸気飽和チャンバ中に置いた。吸光光度計を用いて、播種の7日後にMTPを405nmで測定した。
【0076】
【表5】
【0077】
6.マイクロタイタープレート試験における、リンコスポリウム・セカリスに対する活性
保存溶液は、比に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)上にピペッティングし、水で明記した濃度まで希釈した。次に、水性バイオモルト又は酵母-バクトペプトン-グリセリン又はDOB溶液中のリンコスポリウム・セカリスの胞子懸濁液を加えた。このプレートを18℃の温度において、水蒸気飽和チャンバ中に置いた。吸光光度計を用いて、播種の7日後にMTPを405nmで測定した。
【0078】
【表6】
【0079】
7.マイクロタイタープレート試験におけるスクレロチニア・スクレロチオルム(Sclerotinia sclerotiorum)に対する活性
保存溶液は、比に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)上にピペッティングし、水で明記した濃度まで希釈した。次に、水性バイオモルト又は酵母-バクトペプトン-グリセリン又はDOB溶液中のスクレロチニア・スクレロチオルムの胞子懸濁液を加えた。このプレートを18℃の温度において、水蒸気飽和チャンバ中に置いた。吸光光度計を用いて、播種の7日後にMTPを405nmで測定した。
【0080】
【表7】
以下は、本発明の実施形態の一つである。
(1)活性成分として、
1)式Iの1-(1,2-ジメチルプロピル)-N-エチル-5-メチル-N-ピリダジン-4-イル-ピラゾール-4-カルボキサミド:
【化2】
及び
2)
B.1)a)ピジフルメトフェン、b)ピラジフルミド、c)インピルフルキサム、d)ピラプロポイン、e)フルインダピル、f)イソフルシプラム、g)2-(ジフルオロメチル)-N-(1,1,3-トリメチル-インダン-4イル)ピリジン-3-カルボキサミド、h)2-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-1,1,3-トリメチルインダン-4-イル]ピリジン-3-カルボキサミド、i)2-(ジフルオロメチル)-N-(3-エチル-1,1-ジメチル-インダン-4-イル)ピリジン-3-カルボキサミド、j)2-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-3-エチル-1,1-ジメチル-インダン-4-イル]ピリジン-3-カルボキサミド、k)2-(ジフルオロメチル)-N-(1,1-ジメチル-3-プロピル-インダン-4-イル)ピリジン-3-カルボキサミド、l)2-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-1,1-ジメチル-3-プロピル-インダン-4-イル]-ピリジン-3-カルボキサミド、m)2-(ジフルオロメチル)-N-(3-イソブチル-1,1-ジメチル-インダン-4-イル)ピリジン-3-カルボキサミド、n)2-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-3-イソブチル-1,1-ジメチル-インダン-4イル]ピリジン-3-カルボキサミド、o)N-[2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル]-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-ピラゾール-4-カルボキサミド及びp)メチル(E)-2-[2-[(5-シアノ-2-メチル-フェノキシ)メチル]フェニル]-3-メトキシ-プロパ-2エノエートから選択されるコハク酸デヒドロゲナーゼ阻害剤;
B.2)a)オキサチアピプロリン、b)2-{3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2オキサゾール-5-イル}フェニルメタンスルホネート、c)2-{3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-5イル}-3-クロロフェニルメタンスルホネート、d)4-[1-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-メチル-ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド、e)4-[1-[2-[3,5-ビス(ジフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド、f)4-[1-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド、g)4-[1-[2-[5-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド、h)4-[1-[2-[5-メチル-3-(トリフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド、i)4-[1-[2-[5-(ジフルオロメチル)-3-(トリフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド、j)4[1[2-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド及びk)4-[1-[2-[5-シクロプロピル-3-(トリフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミドから選択されるオキシステロール結合タンパク質の阻害剤、
B.3)a)フロリルピコキサミド及びb)フェンピコキサミドから選択される複合体IIIのQi部位の阻害剤;
B.4)a)(Z,2E)5[1-(2,4-ジクロロフェニル)ピラゾール-3-イル]-オキシ-2-メトキシイミノ-N,3-ジメチル-ペンタ-3-エナミド、b)(Z,2E)5[1(4-クロロフェニル)ピラゾール-3-イル]オキシ-2-メトキシイミノ-N,3-ジメチル-ペンタ-3-エナミド及びc)2-(オルト-((2,5-ジメチルフェニル-オキシメチレン)フェニル)-3-メトキシ-アクリル酸メチルエステルから選択されるストロビルリン類(複合体III、Qo部位の阻害剤);
B.5)a)2-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,1-ジフルオロ-3-(テトラゾール-1-イル)-1-[5-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2ピリジル]プロパン-2-オール、b)2-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,1-ジフルオロ-3-(テトラゾール-1-イル)-1[5[4(トリフルオロメトキシ)フェニル]-2-ピリジル]プロパン-2-オール、c)2-(クロロメチル)-2-メチル-5-(p-トリルメチル)-1(1,2,4-トリアゾール-1イルメチル)シクロペンタノール、d)4-[[6-[2-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシ-3-(5-スルファニル-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピル]-3-ピリジル]オキシ]ベンゾニトリルから選択されるステロール生合成におけるC14-デメチラーゼの阻害剤(DMI殺菌剤);
B.6)a)ピリダクロメチル、b)Nエチル-2-[(3-エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]ブタンアミド、c)N-エチル-2-[(3-エチニル-8メチル-6キノリル)オキシ]-2-メチルスルファニル-アセトアミド、d)2-[(3-エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]-N(2-フルオロエチル)ブタンアミド、e)2-[(3-エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]-N-(2-フルオロエチル)-2-メトキシ-アセトアミド、f)2-[(3-エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]-N-プロピル-ブタンアミド、g)2-[(3-エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]-2-メトキシ-N-プロピル-アセトアミド、h)2-[(3-エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]-2-メチルスルファニル-N-プロピル-アセトアミド、i)2[(3エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]-N-(2-フルオロエチル)-2-メチルスルファニル-アセトアミド、j)4-(2-ブロモ-4-フルオロ-フェニル)-N-(2-クロロ-6-フルオロ-フェニル)-2,5-ジメチル-ピラゾール-3アミンから選択される細胞分裂及び細胞骨格の阻害剤、
B.7)a)ジクロシメット、b)フェニトロパン、c)ハルピン、d)ピカルブトラゾクス、e)ジクロベンチアゾクス、f)ピリフェナミン、g)キノフメリン、h)イプフルフェノキン、i)4シクロプロピル-N-(2,4-ジメトキシフェニル)チアジアゾール-5-カルボキサミド、j)N'-[4-[[3-[(4-クロロフェニル)メチル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]オキシ]-2,5-ジメチル-フェニル]-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン、k)N'-(5-ブロモ-6-インダン-2-イルオキシ-2-メチル-3-ピリジル)-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン、l)N'-[5-ブロモ-6-[1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ]-2-メチル-3-ピリジル]-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン、m)N'-[5-ブロモ-6-(4-イソプロピルシクロヘキソキシ)-2-メチル-3-ピリジル]-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン、n)N'[5ブロモ-2-メチル-6-(1-フェニルエトキシ)-3-ピリジル]-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン、o)エチル(Z)3アミノ-2-シアノ-3-フェニル-プロパ-2-エノエート、p)ペンチルN-[6-[[(Z)-[(1-メチルテトラゾール-5-イル)-フェニル-メチレン]アミノ]オキシメチル]-2-ピリジル]カルバメート、q)ブタ-3-イニルN-[6-[[(Z)-[(1-メチルテトラゾール-5-イル)-フェニル-メチレン]アミノ]オキシメチル]-2-ピリジル]カルバメート(ピカルブトラゾクス)、r)2-(6-ベンジル-2-ピリジル)キナゾリン、s)2-[6-(3-フルオロ-4メトキシ-フェニル)-5-メチル-2-ピリジル]キナゾリン、t)N'-(2,5-ジメチル-4-フェノキシ-フェニル)-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジンから選択される未知の作用機序の他の化合物、及び
B.8)N-[[2-フルオロ-4-[(2S,3S)-2-ヒドロキシ-3-(3,4,5-トリクロロフェニル)-3-(トリフルオロメチル)ピロリジン-1-イル]フェニル]メチル]シクロプロパンカルボキサミド
から選択される少なくとも1つのさらなる化合物B
を含む殺有害生物剤混合物であって、
成分1)及び成分2)が、1000:1~1:1000の重量比で存在する、殺有害生物剤混合物。
(2)成分1)及び成分2)が、100:1~1:100の重量比で存在する、(1)に記載の混合物。
(3)成分1)及び成分2)が、20:1~1:20の重量比で存在する、(1)又は(2)に記載の混合物。
(4)成分1)及び成分2)が、10:1~1:10の重量比で存在する、(1)又は(2)に記載の混合物。
(5)1つの化合物Bを含む、(1)から(4)のいずれかに記載の混合物。
(6)成分2)が化合物B.1a)~B.1n)から選択される、(1)から(5)のいずれかに記載の混合物。
(7)成分2)が化合物B.2a)~B.2c)から選択される、(1)から(5)のいずれかに記載の混合物。
(8)成分2)が化合物B.3から選択される、(1)から(5)のいずれかに記載の混合物。
(9)成分2)が化合物B.4a)及びB.4b)から選択される、(1)から(5)のいずれかに記載の混合物。
(10)成分2)が群B.5の化合物から選択される、(1)から(5)のいずれかに記載の混合物。
(11)成分2)が化合物B.7d)、B.7h)及びB.7t)から選択される、(1)から(5)のいずれかに記載の混合物。
(12)成分2)が化合物B.8である、(1)から(5)のいずれかに記載の混合物。
(13)植物病原性有害菌類を防除する方法であって、菌類、それらの生息環境、又は菌類の攻撃から保護すべき植物、処理すべき土壌若しくは種子に、有効量の(1)から(11)のいずれかに記載の殺有害生物剤混合物を接触させることを含む、方法。
(14)無脊椎有害生物による攻撃又は侵襲から成長中の植物又は植物繁殖材料を保護する方法であって、植物、植物繁殖材料、又は植物が成長中の土壌若しくは水に、殺有害生物有効量の(1)から(12)のいずれかに記載の殺有害生物剤混合物を接触させることを含む、方法。