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特許75711262層のマイクロ波キャビティによる径方向均一性の動的制御のための方法および装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-11
(45)【発行日】2024-10-22
(54)【発明の名称】2層のマイクロ波キャビティによる径方向均一性の動的制御のための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H05H 1/46 20060101AFI20241015BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20241015BHJP
【FI】
H05H1/46 B
H01L21/302 101D
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2022514503
(86)(22)【出願日】2020-08-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-04
(86)【国際出願番号】 US2020048752
(87)【国際公開番号】W WO2021045991
(87)【国際公開日】2021-03-11
【審査請求日】2023-06-19
(31)【優先権主張番号】16/562,002
(32)【優先日】2019-09-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】コバヤシ, サトル
(72)【発明者】
【氏名】菅井 秀郎
(72)【発明者】
【氏名】イヴァノフ, デニス
(72)【発明者】
【氏名】スカダー, ランス
(72)【発明者】
【氏名】ルボミルスキー, ドミトリー
【審査官】藤田 健
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0330727(US,A1)
【文献】特開2001-110596(JP,A)
【文献】国際公開第2018/144613(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0189399(US,A1)
【文献】特開2011-029560(JP,A)
【文献】特開平11-040397(JP,A)
【文献】特開2007-213994(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05H 1/00
H01L 21/302
H01J 37/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体プロセスのためのプラズマを生成するシステムであって、
複数の放射スロットを有する金属板によって下側マイクロ波キャビティから隔てられている少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティを有する処理チャンバと、
前記少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの第1の上側マイクロ波キャビティに接続された少なくとも1つのマイクロ波入力ポートであって、前記第1の上側マイクロ波キャビティは直方体キャビティである、少なくとも1つのマイクロ波入力ポートと、
前記少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの第2の上側マイクロ波キャビティに接続された少なくとも2つのマイクロ波入力ポートと
を含み、
前記下側マイクロ波キャビティは、前記金属板の前記複数の放射スロットを通して前記少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティの両方から放射を受け入れ、前記下側マイクロ波キャビティは、前記処理チャンバの処理空間内に均一なプラズマ分布を提供する電界を形成するように構成されている、システム。
【請求項2】
前記少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの前記第1の上側マイクロ波キャビティにおいて少なくとも2辺の長さが等しい、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの前記第1の上側マイクロ波キャビティがエアキャビティである、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの前記第1の上側マイクロ波キャビティにおけるマイクロ波励振を調整し、中央高モードの周波数のためのバンドパスフィルタとして動作するように構成された、前記少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの前記第1の上側マイクロ波キャビティ上のチューナ
を更に含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの前記第2の上側マイクロ波キャビティがトロイダルキャビティである、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの前記第2の上側マイクロ波キャビティがエアキャビティである、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの前記第2の上側マイクロ波キャビティにおけるマイクロ波励振を調整し、エッジ高モードの周波数のためのバンドパスフィルタとして動作するように構成された、前記少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの前記第2の上側マイクロ波キャビティ上のチューナを更に含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの前記第1の上側マイクロ波キャビティがマイクロ波励振の中央高モードを支持し、前記少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの前記第2の上側マイクロ波キャビティがマイクロ波励振のエッジ高モードを支持する、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティは、前記少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティにおける中央高モードのエッジ高モードに対するパワー比を調整することによって均一なプラズマを生成する電界を前記下側マイクロ波キャビティ内に形成するように構成された、請求項に記載のシステム。
【請求項10】
少なくとも1つのマイクロ波モニタを更に含み、
前記少なくとも1つのマイクロ波モニタは、前記少なくとも1つのマイクロ波モニタ毎に単一周波数または複数の周波数をモニタするために、前記少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの少なくとも1つまたは前記下側マイクロ波キャビティと相互作用するように構成され、マイクロ波パラメータを調整するためにシステムコントローラへフィードバックを提供するように構成された、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
半導体プロセスのためのプラズマを生成するシステムであって、
中央高モードを励振し、直方体キャビティである、第1の上側マイクロ波キャビティと、
前記第1の上側マイクロ波キャビティを囲み、エッジ高モードを励振する第2の上側マイクロ波キャビティと、
前記第1の上側マイクロ波キャビティからの中央高モードおよび前記第2の上側マイクロ波キャビティからのエッジ高モードを放射するように構成された複数の放射スロットを有する、前記第1の上側マイクロ波キャビティおよび前記第2の上側マイクロ波キャビティの下の金属板と、
放射された、前記第1の上側マイクロ波キャビティからの中央高モードおよび前記第2の上側マイクロ波キャビティからのエッジ高モードを受け入れる下側マイクロ波キャビティであって、処理チャンバ内の均一なプラズマ分布のための電界を提供するように構成された下側マイクロ波キャビティと
を含む、システム。
【請求項12】
前記第1の上側マイクロ波キャビティおよび前記第2の上側マイクロ波キャビティがエアキャビティであり、前記下側マイクロ波キャビティが石英キャビティである、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記石英キャビティは、前記石英キャビティ内部を貫通する複数の孔を有する、請求項1に記載に記載のシステム。
【請求項14】
記第2の上側マイクロ波キャビティは前記第1の上側マイクロ波キャビティを囲むトロイダルキャビティである、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記第1の上側マイクロ波キャビティにおけるマイクロ波励振を調整し、中央高モードの周波数のためのバンドパスフィルタとして動作するように構成された、前記第1の上側マイクロ波キャビティ上の第1のチューナと、
前記第2の上側マイクロ波キャビティにおけるマイクロ波励振を調整し、エッジ高モードの周波数のためのバンドパスフィルタとして動作するように構成された、前記第2の上側マイクロ波キャビティ上の第2のチューナと
を更に含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
半導体プロセスのためのプラズマを生成するシステムであって、
直方体キャビティであり、中央高モードを励振する第1の上側マイクロ波キャビティと、
前記第1の上側マイクロ波キャビティを囲むトロイダルエアキャビティであり、エッジ高モードを励振する第2の上側マイクロ波キャビティと、
前記第1の上側マイクロ波キャビティからの中央高モードおよび前記第2の上側マイクロ波キャビティからのエッジ高モードを放射するように構成された複数の放射スロットを有する、前記第1の上側マイクロ波キャビティおよび前記第2の上側マイクロ波キャビティの下の金属板と、
放射された、前記第1の上側マイクロ波キャビティからの中央高モードおよび前記第2の上側マイクロ波キャビティからのエッジ高モードを受け入れる下側マイクロ波キャビティであって、処理チャンバ内の均一なプラズマ分布のための電界を提供するように構成された、内部を貫通する複数の孔を有する円柱状の石英キャビティである、下側マイクロ波キャビティと
を含む、システム。
【請求項17】
前記第1の上側マイクロ波キャビティにおけるマイクロ波励振を調整し、中央高モードの周波数のためのバンドパスフィルタとして動作するように構成された、前記第1の上側マイクロ波キャビティ上の第1のチューナと、
前記第2の上側マイクロ波キャビティにおけるマイクロ波励振を調整し、エッジ高モードの周波数のためのバンドパスフィルタとして動作するように構成された、前記第2の上側マイクロ波キャビティ上の第2のチューナと
を更に含み、
前記第1の上側マイクロ波キャビティおよび前記第2の上側マイクロ波キャビティは、前記第1の上側マイクロ波キャビティおよび前記第2の上側マイクロ波キャビティそれぞれにおける、中央高モードのエッジ高モードに対するパワー比を調整することによって均一なプラズマを生成する電界を前記下側マイクロ波キャビティ内に発生させるように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本原理の実施形態は、一般に、半導体処理に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体処理チャンバは基板上に材料を堆積させ、エッチングするために用いられ、しばしばプラズマを使用して材料の堆積およびエッチングを支援する。マイクロ波プラズマシステムでは、半導体プロセスの間にプラズマを生成し維持するためにマイクロ波を使用する。最も一般的に用いられるプラズマシステムは、励起のために13.56MHzの高周波(RF)を使用する。しかしながら、マイクロ波システムは、通常2.450GHzで励起される。初期のマイクロ波プラズマシステムは周波数およびパワーの不安定性という欠点があり、製造中の均一性が乏しく、システムが励起しにくかった。マイクロ波に基づくシステムは、13.56MHzのRFプラズマシステムと比較して非常に高いラジカル密度を生じるので、マイクロ波に基づくシステムは依然として半導体産業において使用されることが望まれている。しかしながら、マイクロ波に基づくシステムにおけるプラズマの均一性は重大な問題であった。
【0003】
したがって、本発明者らは、マイクロ波に基づく半導体処理システムにおいてプラズマの均一性を制御するための改善された方法および装置を提供した。
【発明の概要】
【0004】
半導体プロセスのためのプラズマを生成するための方法および装置が本明細書において提示されている。
【0005】
幾つかの実施形態において、半導体プロセスのためにプラズマを生成するシステムは、複数の放射スロットを有する金属板によって下側マイクロ波キャビティから隔てられている少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティを有する処理チャンバと、少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの第1の上側マイクロ波キャビティに接続された少なくとも1つのマイクロ波入力ポートと、少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの第2の上側マイクロ波キャビティに接続された少なくとも2つのマイクロ波入力ポートとを含み得、下側マイクロ波キャビティは、金属板の複数の放射スロットを通して少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティの両方から放射を受け入れ、下側マイクロ波キャビティは、処理チャンバの処理空間内に均一なプラズマ分布を提供する電界を形成するように構成され得る。
【0006】
幾つかの実施形態において、上記システムは更に、少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの第1の上側マイクロ波キャビティが少なくとも2次元において方形キャビティであること、少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの第1の上側マイクロ波キャビティがエアキャビティであること、少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの第1の上側マイクロ波キャビティにおけるマイクロ波励振を調整し、中央高モードの周波数のためのバンドパスフィルタとして動作するように構成された、少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの第1の上側マイクロ波キャビティ上のチューナ、少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの第1の上側マイクロ波キャビティが同軸のエアキャビティであること、同軸のエアキャビティがm=0のモードを励振すること、同軸のエアキャビティは2つの異なる円の大きさを有すること、少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの第2の上側マイクロ波キャビティがトロイダルキャビティであること、少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの第2の上側マイクロ波キャビティがエアキャビティであること、少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの第2の上側マイクロ波キャビティにおけるマイクロ波励振を調整し、エッジ高モードの周波数のためのバンドパスフィルタとして動作するように構成された、少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの第2の上側マイクロ波キャビティ上のチューナ、少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの第1の上側マイクロ波キャビティがマイクロ波励振の中央高モードを支持し、少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの第2の上側マイクロ波キャビティがマイクロ波励振のエッジ高モードを支持すること、少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティは、少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティにおける中央高モードのエッジ高モードに対するパワー比を調整することによって均一なプラズマを生成する電界を下側マイクロ波キャビティ内に形成するように構成されていること、および/または少なくとも1つのマイクロ波モニタ毎に単一周波数または複数の周波数をモニタするために、少なくとも2つの上側マイクロ波キャビティのうちの少なくとも1つまたは下側マイクロ波キャビティと相互作用し、マイクロ波パラメータを調整するためにシステムコントローラへフィードバックを提供するように構成されている少なくとも1つのマイクロ波モニタ、を含む。
【0007】
幾つかの実施形態において、半導体プロセスのためのプラズマを生成するシステムは、中央高モードを励振する第1の上側マイクロ波キャビティと、第1の上側マイクロ波キャビティを囲み、エッジ高モードを励振する第2の上側マイクロ波キャビティと、第1の上側マイクロ波キャビティからの中央高モードおよび第2の上側マイクロ波キャビティからのエッジ高モードを放射するように構成された複数の放射スロットを有する、第1の上側マイクロ波キャビティおよび第2の上側マイクロ波キャビティの下の金属板と、放射された、第1の上側マイクロ波キャビティからの中央高モードおよび第2の上側マイクロ波キャビティからのエッジ高モードを受け入れる下側マイクロ波キャビティであって、処理チャンバ内の均一なプラズマ分布のための電界を提供するように構成された下側マイクロ波キャビティとを含み得る。
【0008】
幾つかの実施形態において、上記システムは更に、第1の上側マイクロ波キャビティおよび第2の上側マイクロ波キャビティがエアキャビティであり、下側マイクロ波キャビティが石英キャビティであること、石英キャビティは、石英キャビティ内部を貫通する複数の孔を有すること、第1の上側マイクロ波キャビティは少なくとも2次元において方形のキャビティであり、第2の上側マイクロ波キャビティは上記方形のキャビティを囲むトロイダルキャビティであること、ならびに/または第1の上側マイクロ波キャビティにおけるマイクロ波励振を調整し、中央高モードの周波数のためのバンドパスフィルタとして動作するように構成された、第1の上側マイクロ波キャビティ上の第1のチューナ、および第2の上側マイクロ波キャビティにおけるマイクロ波励振を調整し、エッジ高モードの周波数のためのバンドパスフィルタとして動作するように構成された、第2の上側マイクロ波キャビティ上の第2のチューナ、を含む。
【0009】
幾つかの実施形態において、半導体プロセスのためのプラズマを生成するシステムは、方形のエアキャビティであり、中央高モードを励振する第1の上側マイクロ波キャビティと、第1の上側マイクロ波キャビティを囲むトロイダルエアキャビティであり、エッジ高モードを励振する第2の上側マイクロ波キャビティと、第1の上側マイクロ波キャビティからの中央高モードおよび第2の上側マイクロ波キャビティからのエッジ高モードを放射するように構成された複数の放射スロットを有する、第1の上側マイクロ波キャビティおよび第2の上側マイクロ波キャビティの下の金属板と、放射された、第1の上側マイクロ波キャビティからの中央高モードおよび第2の上側マイクロ波キャビティからのエッジ高モードを受け入れる下側マイクロ波キャビティであって、処理チャンバ内の均一なプラズマ分布のための電界を提供するように構成された、内部を貫通する複数の孔を有する円柱状の石英キャビティである、下側マイクロ波キャビティと含み得る。
【0010】
幾つかの実施形態において、上記システムは、前記第1の上側マイクロ波キャビティにおけるマイクロ波励振を調整し、中央高モードの周波数のためのバンドパスフィルタとして動作するように構成された、第1の上側マイクロ波キャビティ上の第1のチューナと、第2の上側マイクロ波キャビティにおけるマイクロ波励振を調整し、エッジ高モードの周波数のためのバンドパスフィルタとして動作するように構成された、第2の上側マイクロ波キャビティ上の第2のチューナとを更に含んでもよく、第1の上側マイクロ波キャビティおよび第2の上側マイクロ波キャビティは、第1の上側マイクロ波キャビティおよび第2の上側マイクロ波キャビティそれぞれにおける、中央高モードのエッジ高モードに対するパワー比を調整することによって均一なプラズマを生成する電界を下側マイクロ波キャビティ内に発生させるように構成されている。
【0011】
他の、そして、更なる実施形態は以下に開示される。
【0012】
上に簡潔に要約され、後に更に詳細に述べられる、本原理の実施形態は、添付の図面において示される本原理の例示的な実施形態を参照することにより理解され得るであろう。しかしながら、添付の図面は本原理の典型的な実施形態のみを例示し、したがって、技術範囲を限定するものと考えられるべきではない。本原理は他の等しく有効な実施形態をも受け入れ得る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本原理の幾つかの実施形態による、2層のキャビティを有するマイクロ波入力システムの等角図である。
図2】本原理の幾つかの実施形態による、より小さい上部半径Rを有する2層のキャビティを備えるマイクロ波入力システムの等角図である。
図3】本原理の幾つかの実施形態による、方形の上側キャビティを含む2層のキャビティを有するマイクロ波入力システムの等角図である。
図4】本原理の幾つかの実施形態による、図3の2層のキャビティに基づくマイクロ波入力システムの側面図である。
図5】本原理の幾つかの実施形態による、図4のマイクロ波入力システムの上面図である。
図6】本原理の幾つかの実施形態による、図4のマイクロ波入力システムの側面図上に電界のプロットを示す図である。
図7】本原理の幾つかの実施形態による、図4のマイクロ波入力システムの上面図上に電界のプロットを示す図である。
図8A】本原理の幾つかの実施形態による、マイクロ波キャビティのための低速回転マイクロ波信号入力を例示する表を示す図である。
図8B】本原理の幾つかの実施形態による、マイクロ波キャビティのための高速回転マイクロ波信号入力を例示する表を示す図である。
図9】本原理の幾つかの実施形態による、図4のマイクロ波入力システムの2ポートの変形例を示す図である。
図10】本原理の幾つかの実施形態による、隔てられた上側のトロイダルキャビティを有するマイクロ波入力システムの等角図である。
図11】本原理の幾つかの実施形態による、図10のマイクロ波入力システムの放射スロットのパターンを例示する上面図である。
図12】本原理の幾つかの実施形態による、上側のトロイダルエアキャビティの電界のプロットを示す図である。
図13】本原理の幾つかの実施形態による、下側の円柱状石英キャビティの電界のプロットを示す図である。
図14】本原理の幾つかの実施形態による、可動頂プレートを有するマイクロ波入力システムの等角図である。
図15】本原理の幾つかの実施形態による、共振周波数のグラフである。
図16】本原理の幾つかの実施形態による、マイクロ波入力システムの上側のトロイダルエアキャビティの電界の上面図である。
図17】本原理の幾つかの実施形態による、壁プランジングチューナのシフトの、共振周波数および電界への影響を示すグラフである。
図18】本原理の幾つかの実施形態による、マイクロ波入力システムの上面図である。
図19】本原理の幾つかの実施形態による、マイクロ波入力システムの等角図である。
図20】本原理の幾つかの実施形態による、マイクロ波入力システムの上面図である。
図21】本原理の幾つかの実施形態による、マイクロ波入力システムの等角図である。
図22】本原理の幾つかの実施形態による、m=1のモードおよびm=3のモードの複数のパワー比に対する電界のプロットを示す図である。
図23】本原理の幾つかの実施形態による、マイクロ波入力システムのための入力ポートの配向の複数の変形例の上面図である。
図24】本原理の幾つかの実施形態による、マイクロ波入力システムの断面図である。
図25】本原理の幾つかの実施形態による、図24のマイクロ波入力システムの上面図である。
図26】本原理の幾つかの実施形態による、マイクロ波入力システムの断面図である。
図27】本原理の幾つかの実施形態による、図26のマイクロ波入力システムの上面図である。
図28】本原理の幾つかの実施形態による、マイクロ波入力システムの断面図である。
図29】本原理の幾つかの実施形態による、図28のマイクロ波入力システムの上面図である。
図30】本原理の幾つかの実施形態による、フィードバックを有するマイクロ波入力システムの概略図である。
図31】本原理の幾つかの実施形態による、マイクロ波モニタを有するマイクロ波入力システムの等角図である。
図32】本原理の幾つかの実施形態による、マイクロ波モニタを有するマイクロ波入力システムの等角図である。
図33】本原理の幾つかの実施形態による、プラズマ発生のためのマイクロ波入力を有するプラズマチャンバの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
理解を容易にするために、複数の図面に共通である同じ要素を示すために、可能な所では、同じ参照番号が用いられている。図面は、一定の比率で描画されておらず、明確にするために単純化されている可能性がある。1つの実施形態の要素および特徴は、特に記載がなくとも他の実施形態に有益に取り入れられ得る。
【0015】
本明細書においては、放射スロットを有する金属板によって隔てられるマイクロ波キャビティは、2層のマイクロ波キャビティと称される。本発明者らは、2層のマイクロ波キャビティが高圧においてプラズマを励起する際に有利であることを発見した。幾つかの実施形態においては、プラズマ堆積の均一性を制御するために、基板のエッジ近くでプラズマを強めるモードを有するマイクロ波が、基板の中央部近くでプラズマを強めるモードを有するマイクロ波と結合される。しかしながら、2層のマイクロ波キャビティの上側のキャビティの非理想的な特性は機械的なチューニングによって解決されなければならないが、このことは、2つのモードが同時に励振状態であるときには困難である。本原理の方法および装置は、2層のマイクロ波キャビティの上側のキャビティにおける中央高およびエッジ高の2つの固有モードの同時チューニングのために通常発生する問題なしに、これら2つの固有モードが下側のキャビティにおいて励振される実施形態を包含する。
【0016】
本発明者らは、2層のマイクロ波キャビティの上側のキャビティが中央高の固有モード(例えば、m=1)およびエッジ高の固有モード(例えば、m=3)に対して分離されるならば、2つの固有モードは互いを妨げることなく発生され得ることを発見した。分離された上側のキャビティの各々は、所望の1つのモードのみの共振を許容する。本原理の方法および装置は、各キャビティに接続されたオートチューナが周波数干渉なしで動作することを可能にし、オペレータの技量または経験に依らずに、系統だった方法で径方向の均一性制御を提供する。幾つかの実施形態においては、2つの固有モード(例えば、m=1およびm=3)のパワー比および/または場の回転は、2層のマイクロ波キャビティの下側のキャビティにおいて発生するプラズマの径方向均一性の制御を有益に提供するように調整され得る。上側のキャビティは、高いパワー入力を受け入れることができ、有利なことに、小さいパワー損失および低コストを有するエアキャビティである。本発明者らは、本原理の方法および装置が、有利なことに、(例えば、約50トルを超える)高圧で高い均一性を提供することを発見した。幾つかの実施形態においては、均一性は、約50トル~約100トルの圧力で達成され得る。幾つかの実施形態においては、均一性は、約50トル~約200トルの圧力で達成され得る。幾つかの実施形態においては、均一性は、約0.5トル~約1.0トルのような低圧で達成され得る。幾つかの実施形態においては、m=1のモードおよびm=3のモードのパワー比は圧力に基づいて均一性を提供するように調整され得る。
【0017】
2層のマイクロ波キャビティは、構造を上側のキャビティと下側のキャビティとに隔てる放射スロット金属板を有する。上側のキャビティおよび下側のキャビティは、放射スロット金属板を介して電気的に弱く接続されている。上部キャビティに入射されたマイクロ波は、上側のキャビティの2つの固有モードを乱す。これに対して、下側のキャビティでは、(放射スロットの最適化されたパターンを有する)放射スロット金属板を介して2つの固有モードが励振されるので、入力マイクロ波による場の乱れは除去される。その結果、下側のキャビティのもとで2つのモードによって励起されるプラズマは理論的に理想的な分布を有するであろう。(Microwave plasma generation by the fast and slow pulsation of resonant fields in a cylindrical cavity,Y.Hasegawa et al.Jap.J.App.Phys.vol.56,046203(2017); Generation of slowly rotating microwave plasma by amplitude-modulated resonant cavity,M.Hotta et al.Jap.J.App.Phys.vol.56,116002(2017)を参照。)実際には、理論的に算出されるような2層のキャビティを設計することはできない。この場合には、下側のキャビティの非理想的特性はマイクロ波の周波数チューニングによって解決され得るが、上側のキャビティの非理想的特性は機械的なマイクロ波チューナによって吸収されなければならない。構造内で1つの固有モードだけが励振されるときには、機械的チューニングは容易に実装され得る。しかしながら、2つのモードが同時に励振されているときには、非常に精密なチューニングが必要であるが、非常に精密なチューニングは商品に対しては実際的でない。
【0018】
中央高モード(例えば、m=1)のための上側のキャビティは、図1図3に示すように隔てられ得る。図1は、2層のキャビティ160を有するマイクロ波入力システム100である。2層のキャビティ160は、底半径α 116を有する下側のキャビティ102、放射スロット108を有する金属板104、頂半径R 114を有する上側のキャビティ106、および、周波数fを有する横のパワー入力ポート112を備えた導波管110を含む。幾つかの実施形態においては、下側のキャビティ102は誘電体材料(例えば、石英)で満たされ、上側のキャビティは空気で満たされる。図1の2層のキャビティ160は、底半径α 116に等しい頂半径R 114を有する(R=α)。図2のマイクロ波入力システム200では、より小さい頂半径R 214を有する2層のキャビティ260が示されている(Rα)。頂半径R 214は、上側の円柱状エアキャビティ206の円対称性を維持しつつ、縮小されている。円対称性の形態は、上側の円柱状エアキャビティ206で励振される任意のモードに適用され得る。任意の円柱状キャビティにおけるm=1(TE/TM1XX)およびm=3(TE/TM3XX)モードは、90度の角度で2つの入力ポートを配置することによって回転することができる(2019年8月9日公開の米国特許出願公開第2018/0226230号「SYSTEMS AND METHODS FOR RADIAL AND AZIMUTHAL CONTROL OF PLASMA UNIFORMITY」、および、2019年6月20日公開の米国の特許出願公開第2019/0189399号「METHODS AND APPARATUS FOR DYNAMICAL CONTROL OF RADIAL UNIFORMITY IN MICROWAVE CHAMBERS」を参照)。図3のマイクロ波入力システム300では、上側の方形キャビティ306を有する2層のキャビティ360が示されている。方形キャビティは、略等しい少なくとも2つの寸法を有するキャビティとして定義されるが、より長い第3の寸法を有する長方形キャビティをも含む。上側の方形キャビティ306は、円柱状キャビティよりも製造および維持が容易である。他のモード(例えば、m=2 TE/TM2XX)については、図3または他の多面体の形状を有する上側の方形キャビティ306の矩形は、上記の「SYSTEMS AND METHODS FOR RADIAL AND AZIMUTHAL CONTROL OF PLASMA UNIFORMITY」に従って算出されるような入力角度を用いて使用されなければならない。(1つのモードに対して(例えば、m=2のモードに対しては135度のような)選択が幾つか利用可能であり得る。)図1図3に示された2層のキャビティの例は磁界成分Hを励振するために取り付けられた複数の導波管を有するが、これらは例示の目的のみで示されたものであって、任意の入力配置が可能である。
【0019】
図4は、図3の2層のキャビティ360に基づくマイクロ波入力システム400の側面図である。図5は、図4のマイクロ波入力システム400の上面図500である。矩形を有し空気で満たされた上側の方形エアキャビティ406は、金属板404の少なくとも1つの放射スロット508を介して下側の円柱状石英キャビティ402に接続される。決して限定のためではなく簡潔さのために、以下の例では、m=1(すなわち、TE/TM1XX)の場合はTE101またはTE111が用いられ、m=3(すなわち、TE/TM3XX)の場合はTM310またはTE311が用いられるであろう。2.417GHzで図4のマイクロ波入力システム400を使用するときには、上側の方形エアキャビティ406におけるTE101は、図6のプロット600および図7のプロット700にて図示したように、少なくとも1つの放射スロット508を介して下側の円柱状石英キャビティ402において中央高のTE111モードを励振する。
【0020】
先に引用した「METHODS AND APPARATUS FOR DYNAMICAL CONTROL OF RADIAL UNIFORMITY IN MICROWAVE CHAMBERS」においては、システム構成は中央高の電界分布(例えば、m=1モードまたはTE/TM1XX)、および、エッジ高の電界分布(例えば、m=3モードまたはTE/TM3XX)の2つのモードを同時に回転させ、高い均一性のプラズマを作る。振幅変調を採用して遅い回転数Ω/2π=1Hz~10,000Hzで場を回転させるときの、4つのポートP、Q、P’、および、Q’の操作上の電気的パラメータ(上で引用した特許文献を参照)は図8Aの表800Aに示される。加えて、キャリア周波数(例えば、ω/2π=2.45GHz)と同じ回転数の高速回転は、図8Bの表800Bにまとめられている。以下では、限定のためではなく簡潔さのために、図8Aの表800Aにおいて定められた低速回転が用いられるであろう。図4の下側の円柱状石英キャビティ402のTE111を回転させるために、2つの直交パワー入力(ポートP 910およびポートQ 912)が図9に示されるように実装される。ここで、図8Aの表800Aの電気的パラメータが設定される。本発明者らは、図9のマイクロ波入力システム900のモデリングの間にΩ/2πの回転数で完全な回転を示す結果を達成した。
【0021】
エッジ高モード(例えば、m=3)のための上側のキャビティは、図10のマイクロ波入力システム1000に示すように隔てられ得る。図10は、結合されたキャビティ、上側のトロイダルエアキャビティ1006および下側の円柱状石英キャビティ1002、を示す。キャビティ1006および1002は金属板1004の放射スロット1108(図11の上面図1100を参照)を介して接続される。入力1012は、磁界成分Hを励振するために取り付けられた導波管1010に入るが、これは説明目的であり、任意の構成が利用され得る。上側のトロイダルエアキャビティ1006がTM310を励振する(図12も参照)ように設計されているので、上側のトロイダルエアキャビティ1006の高さは任意に選択される。TM310の励振はキャビティの高さから独立しており、設計の柔軟性をより大きくすることを可能にする。図11に示す金属板1004の放射スロット1108のパターンは1つの例である。他の放射スロットパターンも用いられ得る。図12および図13は、2.474GHzの入力を使用した結果である。(図12の電界のプロット1200に示すように)上側のトロイダルエアキャビティ1006においてTM310モードが励振されている。そして、そのパワーは金属板1004の放射スロット1108を介して下側の円柱状石英キャビティ1002に伝わり、図13の電界のプロット1300に示すように下側の円柱状石英キャビティ1002においてTE311モードを励振する。
【0022】
上側の方形および上側のトロイダルキャビティから、それぞれ中央高モード(例えば、m=1)およびエッジ高モード(例えば、m=3)を導くことによって、下側のキャビティにおいて同時に2つのモードを励振するときに、理論上の非理想的な特性が存在する場合、精密なチューニングが必要になる場合がある。下側のキャビティにおいて、周波数チューニングは非理想的問題を解決し得るが、2つの上側のキャビティでは機械的チューニングが採用されるべきである。2つの上側のキャビティは、各々が1つの所望のモードだけに共振を許容するように設計される。例えば、方形キャビティは中央高モード(例えば、2.417GHz、TE101)の周波数を励振することを許容すべきであり、トロイダルキャビティはエッジ高モード(例えば2.474GHz、TM310)の周波数を励振することを許容すべきである。
【0023】
中央高モード(例えば、m=1のモード)の場合、幾つかの実施形態において、チューナは、図14図1400に示されるプランジングチューナのような可動頂プレート1420である。幅w 1424を固定パラメータとしたときの高さh 1422を調整するときのTE101の共振周波数の周波数シフトは図15のグラフ1500において示される。幅w 1424のパラメータを変えるとき、周波数の利用可能範囲が決定される。エッジ高モード(m=3のモード)の場合、幾つかの実施形態において、チューナは、図16の上面図1600に示されるような側壁プランジングチューナ1630である。上側のトロイダルエアキャビティ1006のTM310(m=3)モードを正確に励振し、そして、最終的に下側の円柱状石英キャビティ1002のTE311を励振するために壁の摂動が用いられる。導波管1010と側壁プランジングチューナ1630との間の角度θ 1640は、πを整数N倍し4で割った値(θ=N×(π/4))を選択することによって決定される。図16の例では、N=3。側壁プランジングチューナ1630は、θ=N×(π/4)を満たす任意の角度に位置することができる。
【0024】
図20の2000に示されるように2つのパワー入力PおよびQを用いる場合、同一のパワー入力条件を保つために、2つの同一のプランジングチューナ、側壁プランジングチューナA 2040および側壁プランジングチューナB 2042、が実装され得る。側壁プランジングチューナA 2040、B 2042は、TE101(m=1)モードのための図14の上側の方形のエアキャビティ406にも適用され得る。反対に、特にTM/TE3x1のような高さに依存するモードが上側のトロイダルキャビティにおいて励振されるときに、可動頂プレート1420の概念は、m=3のモードのための図16の上側のトロイダルエアキャビティ1006に適用され得る。しかしながら、上側のトロイダルエアキャビティ1006が図14の上側の方形のエアキャビティ406よりかなり大きいので、上側のトロイダルエアキャビティ1006上の可動頂プレートは大きくなり、制御が難しくなる。図17のグラフ1700Aにおいては、周波数のシフトは、固定された幅wに対する摂動壁のシフトΔの関数としてプロットされている。図17のグラフ1700Bにおいては、上側のエアキャビティの電界分布に(図16の位置1632に)現れているチューニング効果が図示されている。しかしながら、この例においては、プランジングチューナの近くの電界は弱められているが、理想的なTM310分布からさほど強く摂動されていない。したがって、上側のエアキャビティ内の僅かに乱された電界は、下側の円柱状石英キャビティ内では理想的なTE311分布を生成する。
【0025】
上側のキャビティを正確にチューニングして上側のおよび下側のキャビティ内で所望のモードを励振することに加えて、機械式プランジングチューナは付加的機能を有する。図18のマイクロ波入力システム1800の上面図は、前述の2つの上側のキャビティ、m=1のモードのための上側の方形エアキャビティ1808およびm=3のモードのための上側のトロイダルエアキャビティ1806、の上へ実装されるマイクロ波部品の設定を示す。それぞれm=1およびm=3のためのプランジングチューナ1820、1822も実装される。図18の例におけるプランジングチューナ1822の位置は決して限定する意味ではない。導波管/同軸ケーブル1828、1830を介して反射波が2.450GHzの帯域のマイクロ波発振器に戻ることを回避するために、m=1のモードのための自動/手動スタブチューナ1824およびm=3のための自動/手動スタブチューナ1826が、各々の上側のキャビティの近くに実装され得る。図15のグラフ1500に示されるように、マイクロ波スタブチューナは、典型的には2.410~2.490GHzの帯域を制御することができる。2.417GHzのm=1のモードおよび2.474GHzのm=3のモードが同時に励振される場合、2つの周波数は、マイクロ波スタブチューナの互いに他と区別することができない制御帯域内にあり、結果としてマイクロ波スタブチューナを意図されない動作に導く。しかしながら、以下に示すように、機械式プランジングチューナを有する上側のキャビティは効果的なバンドパスフィルタとして働く。図15のグラフ1500において、マイクロ波スタブチューナの帯域は半分に分割され、第1の帯域1502および第2の帯域1504が、それぞれ、m=1およびm=3のモードに割り当てられる。方形の幅wをwに、そして、プランジングチューナの調節可能な高さをhminおよびhmaxの間で選択するときに、上側の方形のエアキャビティは、第1の帯域1502におけるm=1(TE101)モードのみを共振させることが許容される。
【0026】
同様に、図17のグラフ1700Aにおいて、壁プランジングチューナの幅wをw=wに、そして、プランジングチューナの可調なシフトをΔrminからΔrmaxまでの間で選択するときに、トロイダルエアキャビティにおけるm=3(TM310)のモードの共振周波数は、図15のグラフ1500におけるスタブチューナの帯域1506の第2の帯域1504の範囲内で制限される。図18のプランジングチューナ1820、1822のこれらの設定の下で、(上面図においては見えない)下側の石英キャビティにおいて、2.417GHzにおけるm=1(TE111)および2.474GHzにおけるm=3(TM311)の2つのモードを同時に励振するときに、上側の方形のエアキャビティ1808および上側のトロイダルエアキャビティ1806は、それぞれ、2.417GHzおよび2.474GHzのみが内部を通過することを許容する。したがって、自動/手動スタブチューナ1824、1826の各々は自動/手動スタブチューナ1824、1826の割当て周波数に対してのみ動作し、周波数干渉およびそれに伴う不具合を回避する。マイクロ波入力システム1800の調整可能性および帯域幅フィルタリングは、極めて有益であり、複雑さ、メンテナンス、および、経費を減少させる。下側のキャビティのTE311を回転させるために、2つの直交パワー入力(ポートP 1902およびQ 1904)が図19および図20に示すように実装され、そのため、電気的パラメータは同様に図8Aの表800Aに示すように設定される。本発明者らは、試験結果がΩ/2πの回転数で完全な回転を示したことを確認した。
【0027】
図21のマイクロ波入力システム2100に示すように図9のマイクロ波入力システム900を図19のマイクロ波入力システム1900と結合すると、中央高モード(例えば、2.417GHzのTE111のようなm=1)およびエッジ高モード(例えば、2.474GHzのTE311のようなm=3)は、図8Aの表800Aにおいて定められる電気的パラメータに従って、下側の円柱状石英キャビティ402において同時に回転することができる。幾つかの実施形態においては、良好な回転のために、4つの導波管2102~2108上にオートチューナが載置される。図14および図16のチューナが2つの上側のキャビティに実装されるので、上側の方形エアキャビティ406および上側のトロイダルエアキャビティ1006は、それぞれ、TE111およびTE311の共振のみを許容する。それ故、2.41GHzから2.49GHzの帯域幅を有するオートチューナが載置される場合であっても、TE111モードとTE311モードとの間の周波数干渉はオートチューナ上で回避され得、略完全なチューニングを提供する。図22のプロット2200は、m=1(2.417GHzのTE111)とm=3(2.474GHzのTE311)との間のパワー比α:βが、場の回転なしで、どのように下側の円柱状石英キャビティの電界分布を変えるかを示す。電界を回転させるときに、方位角方向に対称な分布は、(特に、1kHzを超える高い回転数に対する)時間的に平均化された値として認識される。近似的な比α:β=0.33:0.67を有する分布は最適化された均一性に近く、方位角方向および径方向に均一なプラズマを生成する。幾つかの実施形態においては、更に安定および均一なプラズマ生成のために、(Multi-hollow plasma production along dielectric plate in microwave discharge,S.Nakao and H.Sugai,Jap.J.App.Phys.vol.43,L1039(2007)およびControl of microwave plasma with use of multi-hollow dielectric plate,I.Liang et al.,Industrial Application of Plasma Process vol.3,pp.61(2010)にて記述されているように)プラズマ点火を容易にし、その後プラズマ表面波の励起がないように安定化するべく、下側の円柱状石英キャビティ402の底を貫通して数百の孔が形成され得る。(例えば、約50トル~約100トルのような)特に高圧において、多孔の石英はプラズマを安定させる。
【0028】
図23のマイクロ波入力システム2300A~2300Cは、幾つかの実施形態において上および横のパワー入力が用いられる3つの変形例の上面図を示す。マイクロ波入力システム2300Aにおいては、下側の円柱状石英キャビティより上で、m=2のモードのための第2の上側のトロイダルエアキャビティ2308が、m=3のモードのための第1の上側の円柱状エアキャビティ2306とm=1のモードのための第3の上側の円柱状エアキャビティ2310との間に実装されている。第1の上側の円柱状エアキャビティ2306は、上入力ポートP 2320およびQ 2322を有する。第2の上側の円柱状エアキャビティ2308は、上入力ポートP2324およびQ 2326を有する。第3の上側の円柱状エアキャビティ2310は、上入力ポートP 2328およびQ 2330を有する。m=1のモードのための第3の上側の円柱状エアキャビティ2310への上入力ポート2328、2330は、それぞれ、図2および図3のマイクロ波入力システム200、300の横入力の代わりに、磁場の方位方向成分Hθを励振するために採用される。電界を回転させるために、m=1のモードおよびm=3のモードのためのマイクロ波入力は90度離されるが、m=2のモードのためのマイクロ波入力は、先に引用した「SYSTEMS AND METHODS FOR RADIAL AND AZIMUTHAL CONTROL OF PLASMA UNIFORMITY」に従って決定されるように135度離される。マイクロ波入力システム2300Bは、マイクロ波入力システム2300Aの変形例である。m=3のモードのためのマイクロ波入力は横入力ポートP 2332およびQ 2334に変えられ、(単に説明の便宜上)磁場の軸方向成分Hを励振する。幾つかの実施形態においては、図23のマイクロ波入力システム2300Cに示されるように、マイクロ波入力システム2300Aのm=1のモードのための第3の上側の円柱状エアキャビティ2310は上側の方形キャビティ2336に置き換えられ、上入力ポートP 2328およびQ 2330は横入力ポートP 2338およびQ 2340に置き換えられている。幾つかの実施形態においては、キャビティ形状およびマイクロ波入力の配向の任意の組合せが許される。
【0029】
本発明者らは、m=0(例えば、TM011)が円対称であるので、m=0のモードの励振が特別重要であることを認識した。TM011に対しては、円対称性を有する中央高の電界を与えるためには回転は必要でない。幾つかの実施形態においては、上側のキャビティの最も簡素な実装は、図24のマイクロ波入力システム2400にて図示したような、上側の同軸のエアキャビティ2404、および、側部のプランジングチューナ2414を有する上側のトロイダルエアキャビティ2412である。金属板2416の放射スロット2424は、処理空間2422内にプラズマ2420を生じさせる下側の円柱状石英キャビティ2418内へマイクロ波を通過させる。マイクロ波入力システム2400は、上側の同軸のエアキャビティ2404上におけるチューニングのための可動頂プレート2402をも有する。チューニング状態は(n・λ)/2によって決定される。ここで、nは整数、λは上側の同軸のエアキャビティ2404の波長である。m=0のモードのためには回転が必要とされないので、m=0の中央高モードのためには1つの横入力ポート2406だけが必要とされる。これに対して、マイクロ波入力システム2400におけるエッジ高モード(例えば、m=3のモード)は、図25のマイクロ波入力システム2500にて図示したように、90度離された2つの上入力ポートP 2408およびQ 2410を必要とする。2つの上入力ポートからは上側のトロイダルキャビティ2412へマイクロ波を入射する。幾つかの実施形態においては、横入力および上入力の任意の構成がm=0およびm=3のモードのために用いられ得る。本発明者らは、m=0のモードを用いることによって入力ポートの数が減らされ得ることを発見した。このことは、1つ少ない発電機および1つ少ないチューナを意味し、少なくとも経費および動作の複雑さを減らす。
【0030】
幾つかの実施形態においては、m=0のモード励振およびm=3のモード励振のための図26のマイクロ波入力システム2600が利用される。これは図24のマイクロ波入力システム2400の変形例である。上側の同軸のエアキャビティ2602は、直径d 2604を有する第1のシリンダ2612と、直径d 2606を有する第2のシリンダ2614とを備える。マイクロ波入力システム2400は、m=0のモードのための第1のシリンダ2612の第1の側壁プランジングチューナ2610およびm=3のモードのための上側のトロイダルエアキャビティ2412の第2の側壁プランジングチューナ2608を含む。マイクロ波入力システム2400におけるm=3のモードのための上入力ポートは、マイクロ波入力システム2600のための横入力ポート2618、2720に変えられる。幾つかの実施形態においては、d 2604およびd 2606の(d=dを含む)任意の組合せが許される。d≠dの場合には、図26のマイクロ波入力システム2600のための組み合わされた第1のシリンダ2612および第2のシリンダ2614のチューニング高さが約(n・λ)/2に変えられる。これは、2つの同軸キャビティの接続部分2616の近くで直径がdからdへ急に変化することによる小さい摂動のためである。図27のマイクロ波入力システム2700は、図26のマイクロ波入力システム2600のためのポート配置例を示す。m=0のモードは単一の横入力ポートP 2406を有し、m=3のモードは横入力ポートP 2720および横入力ポートQ 2618を有して電界の回転を生じさせる。
【0031】
幾つかの実施形態においては、中央高モード(すなわち、m=0)は、マイクロ波入力システム2400およびマイクロ波入力システム2600の同軸キャビティの代わりに上側の円柱状エアキャビティ206を使用することによっても励振され得る。上側の円柱状エアキャビティ206の使用は、図2のマイクロ波入力システム200の変形例で、図28のマイクロ波入力システム2800において例示される。m=0のモードのための横入力ポート2406および可動頂プレート2402もまた実装される。幾つかの実施形態においては、上入力ポートまたは壁摂動チューナもまたm=0のモードのために用いられ得る。図29のマイクロ波入力システム2900は、図27のマイクロ波入力システム2700のためのポート配置例を示す。m=0のモードは単一の横入力ポートP 2406を有し、m=3のモードは上入力ポートP 2410および上入力ポートQ 2408を有して電界の回転を生じさせる。
【0032】
図30においては、幾つかの実施形態による、フィードバックコントローラ3006を有するマイクロ波入力システム3000が示される。マイクロ波入力システム3000は、ユーザインターフェース3020、スタブチューナ3028、3030、および、円柱状キャビティ3008を含む。マイクロ波モニタ3002、3004は、フィードバックコントローラ3006にマイクロ波信号を提供し、マイクロ波信号は、それからマイクロ波信号(位相および振幅)発生器3010に供給される。マイクロ波信号(位相および振幅)発生器3010は、2つのシード信号3012、3014を2つの増幅器3016、3018(例えば、半導体増幅器または電子管増幅器)に送る。これらの増幅されたマイクロ波入力は、空間的に90度離れたポートPおよびQに供給される。図30に示される例システムにおいて、2つのマイクロ波モニタ3002、3004はフィードバックコントローラ3006と共に実装される。高周波FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)のような精密なデジタルコントローラがマイクロ波信号(位相および振幅)発生器3010内部に実装される場合には、マイクロ波モニタ3002、3004およびフィードバックコントローラ3006はマイクロ波入力システム3000から取り除かれ得る。
【0033】
幾つかの実施形態においては、フィードバックは2層のマイクロ波キャビティを制御するために用いられ得る。図30はマイクロ波入力システムの1つの例であり、位相および振幅のためのフィードバック制御は2つのマイクロ波モニタ3002、3004およびフィードバックコントローラ3006によって実行される。2つのマイクロ波モニタ3002、3004は、典型的には、m=1およびm=3のモードのための互いに直交する位置に一対で配置される。図30のマイクロ波入力システム3000において、円柱状キャビティ3008は説明目的のみで用いられている。幾つかの実施形態は、(方形および/またはトロイダルキャビティを含む)任意の形状を有し得、任意の材料から構成され得る。下側の円柱状石英キャビティ、上側の方形エアキャビティ、および、上側のトロイダルエアキャビティからなる3キャビティ型を含む幾つかの実施形態が本明細書において記載された。その結果、6つの異なるモニタ位置のうちの少なくとも1つは、図31のマイクロ波入力システム3100に示されるように利用され得る。マイクロ波入力システム3100は、m=1の周波数(例えば、2.417GHz)のために第1の入力ポートP 3110および第1の入力ポートQ 3112、そして、m=3の周波数(例えば、2.474GHz)のために第2の入力ポートP 3114および第2の入力ポートQ 3116を有する。マイクロ波モニタ3102~3108の各対は、m=1およびm=3のモードのため、各対で互いに直交する位置に置かれる。例えば、ピックアップコイル検出器および/または石英マイクロ波検出器等のような、任意の種類のマイクロ波モニタが選ばれ得る。幾つかの実施形態においては、第1の組のマイクロ波モニタ3102は、m=1のモードのための上側の方形エアキャビティ406においてマイクロ波を検出する。幾つかの実施形態においては、第2の組のマイクロ波モニタ3108が、m=3のモードのための上側のトロイダルエアキャビティ3120においてマイクロ波を検出する。下側の円柱状石英キャビティ3118では、幾つかの実施形態において、単一のマイクロ波モニタによって2つの周波数が測定され得る(例えば、第3の組のマイクロ波モニタ3106が下側の円柱状石英キャビティ3118のマイクロ波を検出するのを参照)。単一のマイクロ波モニタの場合、マイクロ波モニタ毎に2つの周波数の処理(例えば、第3の組のマイクロ波モニタ3106の場合にはm=1のモード周波数およびm=3のモードの周波数)が達成される。あるいは、幾つかの実施形態においては、図32のマイクロ波入力システム3200にて示されるように(例えば、モニタ3202、3204参照)、マイクロ波モニタ毎に単一の周波数が処理される。幾つかの実施形態においては、マイクロ波モニタの数およびマイクロ波モニタの位置は変更してもよい。
【0034】
図33は、幾つかの実施形態により、プラズマチャンバ3320とプラズマ生成のためのマイクロ波入力とを有する処理チャンバ3302の概略図3300である。処理チャンバ3302は、マイクロ波源3304、真空源3310、ガス供給源3312、電源3314、および、基板インターフェース3316とのインターフェースを有する。マイクロ波コントローラ3306はマイクロ波源3304とインターフェースして、プラズマチャンバ3320のプラズマ均一性を制御するように、エッジ高および中央高のマイクロ波モード入力を制御する。マイクロ波コントローラ3306は、処理チャンバ3302またはプラズマチャンバ3320ともインターフェースして、マイクロ波入力から、および/または、(フィルム均一性等のような)処理の結果として生じるパラメータからフィードバックを受信することもできる。マイクロ波コントローラ3306は、(後述する)システムコントローラ3322と通信し得、または、システムコントローラ3322の一部でさえあり得る。
【0035】
マイクロ波コントローラ3306は、外部デバイスおよび/またはプロセスともインターフェースして、プラズマチャンバ3320のプロセスの均一性に関して、外部フィードバック3318を受信することもできる。マイクロ波コントローラ3306は、マイクロ波入力に関してパラメータまたは他の処理変更についての入力を受信するためのユーザインターフェース3308も有し得る。マイクロ波コントローラ3306は、処理チャンバ3302の様々のプロセス、ガス、圧力、および/または、(堆積ビルドアップ等の)物理的変化に対して、経時的にパワー比を補償することもできる。マイクロ波コントローラ3306は、チューナ、増幅器、伝送線、導波管、および/または、パワー結合器等のようなマイクロ波入力の供給に関係するコンポーネントの性能を補償するようにパワー比を調整することもできる。マイクロ波コントローラ3306は、オペレータの入力によって手動で、かつ/あるいは、設定またはフィードバックに基づいて自動的に動作することができる。基板インターフェース3316は、基板/ウェーハがプラズマチャンバ3320に装填され、プラズマチャンバ3320から搬出されることを可能にする。真空源3310は、処理の間に、必要とされるときに、処理ガスの排出、更に、圧力の低下ができるようにする。ガス供給源3312は、プラズマチャンバ3320の処理またはクリーニング/排出のために用いられる処理ガスおよび他のガスを供給する。電源3314は、プロセスによって必要とされるような高周波(RF)バイアス電力等を含むことができる。
【0036】
処理チャンバ3302は、システムコントローラ3322を含むこともできる。システムコントローラ3322はプログラム可能中央演算処理装置(CPU)3328を含み、CPU3328は、メモリ3324および大容量記憶装置、入力制御装置、ならびにディスプレイ(図示せず)と共に動作可能であり、電源、クロック、キャッシュ、入出力(I/O)回路、および、ライナなど、処理システムの様々のコンポーネントと接続されて基板処理の制御を容易にする。上述の処理チャンバ3302の制御を容易にするために、CPU3328は、様々のチャンバおよびサブプロセッサの制御のための工業的な設定において用いられ得る任意の汎用コンピュータプロセッサのうちの1つ(例えば、プラグラム可能な論理制御装置(PLC))でもあってもよい。メモリ3324は、CPU3328に接続され、非一過性であり、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フロッピーディスクドライブ、ハードディスク、または、その他の任意のデジタル記憶装置のうちの1つまたは複数でもよく、ローカルでもリモートでもよい。サポート回路3326は、プロセッサをサポートするためにCPU3328に接続される。荷電化学種の生成、加熱、および、他の処理のためのアプリケーションまたはプログラムは、典型的には、ソフトウェアルーチンとして、通常、メモリ3324に格納される。ソフトウェアルーチンは、CPU3328によって制御されている処理チャンバ3302から遠隔に位置する第2のCPU(図示せず)によって、格納および/または実行されることもできる。
【0037】
メモリ3324は、命令を含むコンピュータ可読の記憶媒体の形をしており、CPU3328によって実行されるとき、処理チャンバ3302の動作を容易にする。メモリ3324の命令は、本開示の方法を実施するプログラムのようなプログラムプロダクトの形をしている。プログラムコードは、様々のプログラミング言語の任意の1つに従えばよい。1つの実施例において、本開示は、コンピュータシステム用にコンピュータ可読記憶媒体に保存されるプログラムプロダクトとして実現され得る。プログラムプロダクトのプログラムは、複数の機能、(本明細書において記載されている方法を含む)複数の態様の複数の機能を定める。図示するコンピュータ可読の記憶媒体は、以下のものを含むが、これらに限定されるものではない。情報が永久に格納される書き込み可能でない記憶媒体(例えば、CD-ROMドライブによって読み込み可能なCD-ROMディスクのようなコンピュータ内の読取り専用記憶装置、フラッシュメモリ、ROMチップ、または、任意の種類のソリッドステート不揮発性半導体メモリ)、および、変更可能な情報が格納される書き込み可能な記憶媒体(例えば、ディスケットドライブ内のフロッピーディスク、または、ハードディスクドライブ、または、任意の種類のソリッドステートランダムアクセス半導体メモリ)。本明細書において記載されている方法の機能を導くコンピュータ可読命令を格納するときに、この種のコンピュータ可読の記憶媒体は本開示の態様である。
【0038】
本原理に従う実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアまたはそれらの任意の組合せによっても実施され得る。実施形態は1つまたは複数のコンピュータ可読媒体を用いて格納された命令として実現されることもできる。そして、それらの命令はマイクロ波コントローラ3306のような1つまたは複数のプロセッサによって読み込まれ得、実行され得る。コンピュータ可読媒体は、マシン(例えば、1つのコンピューティングプラットフォーム、あるいは、1つまたは複数のコンピューティングプラットフォーム上で実行される「仮想機械」)によって読み込み可能な形に情報を保存または送信する任意の過程をも含むことができる。例えば、コンピュータ可読媒体は、揮発性または不揮発性メモリの任意の適切な形をも含むことができる。幾つかの実施形態においては、コンピュータ可読媒体は、非一過性のコンピュータ可読媒体を含むことができる。
【0039】
以上の説明は本原理の実施形態に向けられているが、本原理の他のそして更なる実施形態も本原理の基本的な技術範囲を逸脱しない範囲内で考案され得る。
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