(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-11
(45)【発行日】2024-10-22
(54)【発明の名称】基板処理チャンバのためのLモーションスリットドア
(51)【国際特許分類】
H01L 21/31 20060101AFI20241015BHJP
H01L 21/02 20060101ALI20241015BHJP
H01L 21/3065 20060101ALN20241015BHJP
H01L 21/677 20060101ALN20241015BHJP
【FI】
H01L21/31 C
H01L21/02 Z
H01L21/302 101C
H01L21/302 101B
H01L21/68 A
(21)【出願番号】P 2023528984
(86)(22)【出願日】2021-11-19
(86)【国際出願番号】 US2021060002
(87)【国際公開番号】W WO2022109211
(87)【国際公開日】2022-05-27
【審査請求日】2023-07-12
(32)【優先日】2020-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ノールバクシュ, ハミド
(72)【発明者】
【氏名】ロジャーズ, ジェームズ ヒュー
【審査官】小▲高▼ 孔頌
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-532145(JP,A)
【文献】特表2016-530192(JP,A)
【文献】特開2015-081633(JP,A)
【文献】特表2017-512285(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0108983(US,A1)
【文献】国際公開第2000/075972(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/31
H01L 21/02
H01L 21/3065
H01L 21/677
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセスチャンバにおける使用のためのプロセスキットであって、
弓状の輪郭を有し、第2のプレートに摺動可能に結合される第1のプレートを含む、スリットドアを備え、
前記第1のプレートは、アクチュエータに結合されるように構成され、
前記第2のプレートは、シリコンを含む内側表面を有し、
前記内側表面は、複数の溝を含み、並びに、
以下
:
前記第2のプレートは、前記第1のプレート上に配置され、かつ、前記第1のプレートを通り前記第2のプレート内の開口内へと延びるファスナを介して前記第1のプレートに結合される;
1つまたは複数の脚が、前記第1のプレートの外側表面から延び、前記第1のプレートは、前記第1のプレートを前記アクチュエータに結合するためのファスナを収容するために、前記1つまたは複数の脚の各々を通る、前記第1のプレートの内側表面からの開口を含む;
前記第2のプレートは、完全にポリシリコンまたは炭化ケイ素(SiC)から作製される;または、
前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間に間隙をもたらすために、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間に配置されるワッシャをさらに備える、
の
うちの少なくとも1つを満たす、プロセスキット。
【請求項2】
前記ファスナは、2つのファスナを含み、ピボットピンが、前記2つのファスナの間に配置され、前記第1のプレートの上面から上向きに延びる、請求項
1に記載のプロセスキット。
【請求項3】
前記第2のプレート内の前記開口の各々内に配置されるインサートをさらに備え、前記インサートは、前記ファスナを受けるために、ねじ山を付けられた中央開口を含む、請求項
1に記載のプロセスキット。
【請求項4】
前記インサートは、ポリマー材料から作製される、請求項
3に記載のプロセスキット。
【請求項5】
前記複数の溝内に配置される緩衝部材をさらに備え、前記緩衝部材は、前記第2のプレートの前記内側表面から突出する、請求項1から
4のいずれか一項に記載のプロセスキット。
【請求項6】
前記緩衝部材は、導電性材料または絶縁性材料から作製される、請求項
5に記載のプロセスキット。
【請求項7】
プロセスチャンバにおける使用のためのスリットドアアセンブリであって、
請求項1から
4のいずれか一項に記載のプロセスキットであって、前記第2のプレートは、ポリシリコンを含む内側表面を有する、前記プロセスキットと、
前記第1のプレートの1つまたは複数の脚に結合され、前記スリットドアを垂直方向および水平方向に動かすように構成されるアクチュエータと
を備える、スリットドアアセンブリ。
【請求項8】
前記第1のプレートは、アルミニウムから作製され、前記第2のプレートは、ポリシリコン、炭化ケイ素(SiC)、または、ポリシリコンもしくは炭化ケイ素(SiC)によってコーティングされた材料から作製される、請求項
7に記載のスリットドアアセンブリ。
【請求項9】
前記アクチュエータは、前記スリットドアを、垂直方向および水平方向の両方に動かす能力をもつ複動エアシリンダを含む、請求項
7に記載のスリットドアアセンブリ。
【請求項10】
前記アクチュエータは、前記スリットドアを前記水平方向に動かすために、ピボット軸を中心として旋回するように構成される、請求項
7に記載のスリットドアアセンブリ。
【請求項11】
チャンバ本体であって、前記チャンバ本体内に内部空間を画定し、基板を移送するために、前記チャンバ本体の側壁を通って延びる開口を有し、前記チャンバ本体の内部表面上に、前記開口の周りに配置されるチャンバキャビティを有する、チャンバ本体と、
ライナであって、前記内部空間内に配置され、前記ライナ内に処理空間を少なくとも部分的に画定し、前記チャンバ本体の前記開口と整合した基板移送スロットを含む、ライナと、
請求項1から
4のいずれか一項に記載のプロセスキットであって、前記スリットドアは、前記基板移送スロットの近辺で前記チャンバキャビティ内に配置され、前記スリットドアは、前記スリットドアの内側表面上に緩衝部材を含む、前記プロセスキットと、
前記スリットドアに結合され、前記ライナの前記基板移送スロットを選択的に覆うまたは露出するために、前記スリットドアを垂直方向および水平方向の両方に動かすように構成されるアクチュエータと、
基板を支持するために前記内部空間内に配置される基板支持体と
を備えるプロセスチャンバ。
【請求項12】
前記緩衝部材は、第2のプレート上に配置される、請求項1
1に記載のプロセスチャンバ。
【請求項13】
前記アクチュエータは、前記チャンバ本体内のレッジを通って延びる、請求項1
1に記載のプロセスチャンバ。
【請求項14】
前記基板移送スロットは
、13インチか
ら22インチの幅を有する、請求項1
1に記載のプロセスチャンバ。
【請求項15】
前記ライナは、C字型の断面輪郭を有する、請求項1
1に記載のプロセスチャンバ。
【請求項16】
前記スリットドア
は、0.1インチか
ら0.2インチの水平距離、および
、2.5インチか
ら3.5インチの垂直距離を動くように構成される、請求項1
1に記載のプロセスチャンバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般的には、半導体処理製造装置(semiconductor processing equipment)に、および、より詳しくは、半導体処理製造装置における使用のためのスリットドアに関係する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイス(semiconductor device)の製造において使用される堆積およびエッチチャンバは、処理されるあらゆる基板について、一貫性のある、および均一な結果を生み出すことを必要とする。処理をさらに向上させるために、プラズマが、材料の堆積およびエッチングの両方において使用され得る。プラズマは、誘導結合または容量結合によって発生させられ得る。容量結合プラズマチャンバにおいて、コンダクタンスライナが、チャンバのプロセス空間(process volume)内で発生させられるプラズマを封じ込めるために、および、RF接地リターン経路をもたらすために使用される。コンダクタンスライナは、基板移送スロットにより割り込まれるところを除いて、プロセス空間を概ね包囲する。基板移送スロットによって、ロボットアームが、プラズマチャンバのプロセス空間内へと、および、そのプロセス空間から外に基板を配置することが可能となる。しかしながら、本発明者らは、移送スロットの存在が、処理中の基板上の堆積の均一性を妨げるということに気付いた。
【0003】
そうして、本発明者らは、基板上の堆積均一性を増大する、改善された方法および装置(apparatus)をもたらした。
【発明の概要】
【0004】
プロセスチャンバにおける使用のためのプロセスキットの実施形態が、本明細書において提供される。一部の実施形態において、プロセスチャンバにおける使用のためのプロセスキットは、弓状の輪郭を有し、第2のプレートに摺動可能に結合される第1のプレートを含む、スリットドアを含み、第1のプレートは、アクチュエータに結合されるように構成され、第2のプレートは、シリコンを含む内側表面を有し、内側表面は、複数の溝を含む。
【0005】
一部の実施形態において、プロセスチャンバにおける使用のためのスリットドアアセンブリは、弓状の輪郭を有し、第2のプレートに結合される第1のプレートを含む、スリットドアを有するプロセスキットであって、第1のプレートは、第1のプレートの外側表面から延びる1つまたは複数の脚を有し、第2のプレートは、ポリシリコンを含む内側表面を有する、プロセスキットと、第2のプレートの内側表面上に形成される1つまたは複数の溝内に配置される緩衝部材と、第1のプレートの1つまたは複数の脚に結合され、スリットドアを垂直方向および水平方向に動かすように構成されるアクチュエータとを含む。
【0006】
一部の実施形態において、プロセスチャンバは、チャンバ本体であって、そのチャンバ本体内に内部空間を画定し、基板を移送するために、チャンバ本体の側壁を通って延びる開口を有し、チャンバ本体の内部表面上に、開口の周りに配置されるチャンバキャビティを有する、チャンバ本体と、ライナであって、内部空間内に配置され、そのライナ内に処理空間(processing volume)を少なくとも部分的に画定する、ライナであって、チャンバ本体の開口と整合した基板移送スロットを含む、ライナと、基板移送スロットの近辺でチャンバキャビティ内に配置される、弓状の輪郭を有するスリットドアであって、スリットドアの内側表面上に緩衝部材を含む、スリットドアと、スリットドアに結合され、ライナの基板移送スロットを選択的に覆うまたは露出するために、スリットドアを垂直方向および水平方向の両方に動かすように構成されるアクチュエータと、基板を支持するために内部空間内に配置される基板支持体とを含む。
【0007】
本開示の他の、およびさらなる実施形態が、下記で説明される。
【0008】
上記で簡潔に約言され、下記でより詳細に論考される、本開示の実施形態は、添付される図面において描写される本開示の例示的な実施形態への参照により理解され得る。しかしながら、添付される図面は、本開示の単に典型的な実施形態を例示するものであり、それゆえに、範囲について制限的と考えられるべきではなく、なぜならば、本開示は、他の等しく効果的な実施形態を認めることがあるからである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の一部の実施形態によるスリットドアを有するプロセスチャンバの一部分の概略側面視図を描写する図である。
【
図2】本開示の一部の実施形態によるスリットドアの正面視図を描写する図である。
【
図3】本開示の一部の実施形態によるスリットドアの分解等角視図を描写する図である。
【
図4A】本開示の一部の実施形態によるスリットドアの断面側面視図を描写する図である。
【
図4B】本開示の一部の実施形態によるスリットドアの断面側面視図を描写する図である。
【
図5A】本開示の一部の実施形態による第1の位置におけるスリットドアの概略側面視図を描写する図である。
【
図5B】本開示の一部の実施形態による第2の位置におけるスリットドアの概略側面視図を描写する図である。
【
図5C】本開示の一部の実施形態による第3の位置におけるスリットドアの概略側面視図を描写する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
理解を手助けするために、同一の参照番号が、図に共通である同一の要素を記号表示するために、可能な場合に使用されている。図は、一定の縮尺では描画されず、明確さのために単純化されることがある。1つの実施形態の要素および特徴は、さらなる詳説なしに、他の実施形態に有益に組み込まれることがある。
【0011】
本明細書において説明される装置は、プラズマプロセスチャンバにおける改善された堆積均一性をもたらす。プラズマ閉じ込めライナは、プラズマをプロセスチャンバのプロセス空間の範囲内に保つことを手助けし、処理中のRF接地リターン経路をもたらす。本発明者らは、プロセスチャンバのプロセス空間内へと、および、そのプロセス空間から外に基板を配置するために使用される基板移送スロットが、均一性問題点の主要な源であり、なぜならば、基板移送スロットは閉じ込めライナに穴をあけるからであるということを見いだした。基板移送スロットは、閉じ込めライナの内側表面の平滑さを崩し、閉じ込めライナを通る電流流れに影響を及ぼす。本明細書において提供されるスリットドアの実施形態は、処理中の基板上の堆積の均一性を改善するために、プロセスチャンバ内に配置される閉じ込めライナの基板移送スロットを有利に選択的に覆う。基板移送スロットを選択的に覆うことにより、スリットドアは、スリットドアと閉じ込めライナとの間の間隙を閉じ、そのことは、それらのスリットドアと閉じ込めライナとの間のプラズマライトアップ(plasma light up)を低減または防止する。
【0012】
一部の実施形態において、スリットドアは、スリットドアと閉じ込めライナとの間のRF結合を有利にもたらし、一方でさらには、不要の粒子発生を低減するために、スリットドアの残部と閉じ込めライナとの間の小さい間隙(約0.005インチから約0.025インチ)を維持するために、スリットドアの内側表面から突出する緩衝部材を含む。一部の実施形態において、スリットドアは、基板移送スロットに跨る電気的連続性を有利にもたらすために、閉じ込めライナと同じ材料から作製される。スリットドアは、チャンバ部品の擦れによる不要な粒子の発生を低減または防止するために、Lモーションにおいて動く。
【0013】
図1は、本開示の一部の実施形態によるスリットドアを有するプロセスチャンバの一部分の概略側面視図である。一部の実施形態において、プロセスチャンバは、エッチ処理チャンバである。しかしながら、異なるプロセスのために構成される他の型の処理チャンバが、さらには、本明細書において説明されるライナを使用し、または、それらのライナの実施形態による使用のために修正され得る。
【0014】
プロセスチャンバ100は、基板処理中に内部空間120の中の準大気圧を維持するように好適に適合させられる真空チャンバである。プロセスチャンバ100は、側壁と底部壁とを有するチャンバ本体106を含む。チャンバ本体106は、リッド104により覆われ、チャンバ本体106およびリッド104は、一緒に、内部空間120を画定する。チャンバ本体106およびリッド104は、アルミニウムなどの金属から作製されることがある。チャンバ本体106は、グランド115への結合によって接地されることがある。
【0015】
基板支持体124が、例えば半導体ウエハなどの基板122、または、他の、静電的に保持され得るような基板を支持および保持するために、内部空間120の中に配置される。基板支持体124は、一般的には、ペデスタル128と、ペデスタル128を支持するための中空支持シャフト112とを備えることがある。ペデスタル128は、静電チャック150を含むことがある。静電チャック150は、内に配置される1つまたは複数の電極154を有する誘電体プレートを備える。中空支持シャフト112は、例えば、ペデスタル128に、裏側ガス、プロセスガス、流体、冷却剤、電力、または類するものを提供するための導管をもたらす。
【0016】
基板支持体124は、静電チャック150に対する、チャック電源140およびRF源(例えば、RFバイアス電源117またはRFプラズマ電源170)に結合される。一部の実施形態において、裏側ガス供給142が、チャンバ本体106の外方に配置され、静電チャック150に熱移送ガスを供給する。一部の実施形態において、RFバイアス電源117は、1つまたは複数のRF整合ネットワーク116を介して、静電チャック150に結合される。一部の実施形態において、基板支持体124は、代替法として、ACまたはDCバイアス電力を含むことがある。
【0017】
プロセスチャンバ100は、さらには、プロセスチャンバ100に1つまたは複数のプロセスガスを供給することを、そのプロセスチャンバ100内に配置される基板122を処理するために行うことがある、プロセスガス供給118に結合され、そのプロセスガス供給118と流体連結する。一部の実施形態において、シャワーヘッド132が、基板支持体124とは反対位置関係で、内部空間120内に配置される。一部の実施形態において、シャワーヘッド132は、リッド104に結合される。シャワーヘッド132および基板支持体124は、それらのシャワーヘッド132と基板支持体124との間に処理空間144を部分的に画定する。シャワーヘッド132は、プロセスガス供給118から処理空間144内へと1つまたは複数のプロセスガスを分配するために、複数の開口を含む。シャワーヘッド132は、シャワーヘッド132の温度を制御するために、温度制御ユニット138に結合されることがある。一部の実施形態において、上側電極136が、プロセス空間144をさらに画定するために、基板支持体124とは反対位置関係で、内部空間120内に配置される。上側電極136は、1つまたは複数のプロセスガスに点火するために、1つまたは複数の電源(例えば、RFプラズマ電源170)に結合される。一部の実施形態において、上側電極136は、シリコンを備える。
【0018】
プロセスチャンバ100は、一般的には、不要の堆積またはエッチングに対してチャンバ部品を保護するために、プロセスキットを含む。プロセスキットは、基板支持体124およびシャワーヘッド132のうちの少なくとも1つの周りの内部空間120内に配置され、その内部空間120内にプラズマを閉じ込める、ライナ102、例えば閉じ込めライナを含むことがある。一部の実施形態において、ライナ102は、アルミニウムまたはシリコン含有材料などの、好適なプロセス材料から作製される。例えば、ライナ102は、基板122上の汚染を有利に低減するために、炭化ケイ素(SiC)、単結晶シリコン、ポリシリコン、または、炭化ケイ素(SiC)もしくはポリシリコンによってコーティングされた材料から作製されることがある。ライナ102は、上側ライナ160と、下側ライナ162とを含む。
【0019】
上側ライナ160は、上記で述べられた材料のいずれかから作製されることがある。一部の実施形態において、下側ライナ162は、上側ライナ160と同じ材料から作製される。例えば、上側ライナ160および下側ライナ162は、両方がポリシリコンから作製されることがある。一部の実施形態において、上側ライナ160は、下側ライナ162とは異なる材料から作製される。例えば、一部の実施形態において、上側ライナ160は、アルミニウムから作製され、下側ライナ162は、ポリシリコン、または、ポリシリコンによってコーティングされた材料から作製される。一部の実施形態において、上側ライナ160は、炭化ケイ素(SiC)から作製され、下側ライナ162は、ポリシリコン、または、ポリシリコンによってコーティングされた材料から作製される。一部の実施形態において、上側ライナ160は、下側ライナ162によって支えられる。一部の実施形態において、上側ライナ160および下側ライナ162は、一体に形成される。下側ライナ162は、ライナ102のC字型の断面輪郭を画定するために、上側ライナ160から半径方向に内向きに広がる。一部の実施形態において、上側ライナ160の内側直径は、下側ライナ162の内側直径よりも大きい。
【0020】
下側ライナ162は、ポンプポート148(下記で論考される)へのプロセスガスの流れ経路をもたらすために、下側ライナ162の周囲に配置構成される複数の半径方向スロット164を含む。一部の実施形態において、シャワーヘッド132とともにライナ102は、およびペデスタル128は、処理空間144を少なくとも部分的に画定する。一部の実施形態において、シャワーヘッド132の外側直径は、ライナ102の外側直径よりも小さく、ライナ102の内側直径よりも大きい。ライナ102は、プロセスチャンバ100内へと、および、プロセスチャンバ100から外に基板122を移送するために、チャンバ本体106内の開口103と整合した基板移送スロット105を含む。一部の実施形態において、開口103は、約13インチから約22インチの幅を有する。スリットバルブ172が、チャンバ本体106内の開口103を選択的に開く、または閉じるために、チャンバ本体106に結合される。
【0021】
プロセスキットは、チャンバ本体106とライナ102との間に配置されるスリットドア190を含む。一部の実施形態において、チャンバ本体106は、チャンバ本体106の内部表面166上に、開口103の周りに配置されるチャンバキャビティ108を含む。一部の実施形態において、スリットドア190は、チャンバキャビティ108内に配置され、ライナ102の基板移送スロット105を選択的に露出または覆うために、チャンバキャビティ108の中で動くように構成される。スリットドア190は、ライナ102の形状に対応した形状に定められる。一部の実施形態において、スリットドア190は、ライナ102の曲率に対応する弓状の輪郭を有する。
図1において示されるような第1の位置において、スリットドア190は、ライナの基板移送スロット105を露出するように位置を定められる。
【0022】
プロセスチャンバ100は、基板移送スロット105を選択的に覆うまたは密閉するために、スリットドア190を第1の位置から引き続く位置へと動かすことを手助けするためのアクチュエータ174に結合されるスリットドア190を備えるスリットドアアセンブリを含む。一部の実施形態において、アクチュエータ174は、スリットドア190を垂直に動かすように構成される。一部の実施形態において、アクチュエータ174は、例えばLモーションにおいて、スリットドア190を垂直および水平に動かすように構成される。一部の実施形態において、アクチュエータ174は、チャンバキャビティ108により画定されるチャンバ本体106のレッジ178を通って延びる。
【0023】
一部の実施形態において、ライナ102は、あらかじめ決定された温度にライナ102を加熱するために、リングヒータ180に結合される。一部の実施形態において、ライナ102は、1つまたは複数のファスナ158を介して、リングヒータ180に結合される。ヒータ電源156が、リングヒータ180およびライナ102を加熱するために、リングヒータ180内の1つまたは複数の加熱要素に結合される。一部の実施形態において、セラミックリング168が、シャワーヘッド132からリングヒータ180を熱的に分離するために、リングヒータ180とシャワーヘッド132との間に配置される。
【0024】
プロセスチャンバ100は、プロセスチャンバ100を排気するために使用される、スロットルバルブと真空ポンプとを含む、真空システム114に結合され、その真空システム114と流体連結する。プロセスチャンバ100の内方の圧力は、スロットルバルブおよび/または真空ポンプを調整することにより調節されることがある。真空システム114は、ポンプポート148に結合されることがある。
【0025】
一部の実施形態において、ライナ102は、下側トレイ110によって支えられる。下側トレイ110は、複数の半径方向スロット164からポンプポート148に、1つまたは複数のプロセスガスおよび処理副生成物の流れを指向するように構成される。一部の実施形態において、下側トレイ110は、外側側壁126と、内側側壁130と、外側側壁126から内側側壁130に広がる下側壁134とを含む。外側側壁126、内側側壁130、および下側壁134は、それらの外側側壁126と、内側側壁130と、下側壁134との間に排気空間184を画定する。一部の実施形態において、外側側壁126および内側側壁130は環状である。下側壁134は、排気空間184を真空システム114に流体結合するために、1つまたは複数の開口182(1つが
図1において示される)を含む。下側トレイ110は、ポンプポート148によって支えられ、または、ポンプポート148に別法で結合されることがある。一部の実施形態において、下側トレイ110は、チャンバ部品、例えば、基板支持体124のペデスタル128を収容するために、内側側壁130から半径方向に内向きに広がるレッジ152を含む。一部の実施形態において、下側トレイ110は、接地経路をもたらすために、アルミニウムなどの導電性材料から作製される。
【0026】
動作において、例えば、プラズマが、1つまたは複数のプロセスを実行するために、処理空間144内で作られることがある。プラズマは、プロセスガスに点火し、プラズマを作るために、プラズマ電源(例えば、RFプラズマ電源170)からの電力を、内部空間120の付近または中の、1つまたは複数の電極(例えば、上側電極136)を介して、プロセスガスに結合することにより作られることがある。バイアス電力が、さらには、プラズマから基板122に向けてイオンを引き付けるために、バイアス電源(例えば、RFバイアス電源117)から、静電チャック150の中の1つまたは複数の電極154に提供されることがある。
【0027】
プラズマシースは、基板122のエッジにおいて曲がり得るものであり、イオンがプラズマシースに直角をなして加速することを引き起こす。イオンは、プラズマシースにおける曲がりにより、基板エッジにおいて集束または偏向させられ得る。一部の実施形態において、基板支持体124は、静電チャック150の周りに配置されるエッジリング146を含む。一部の実施形態において、エッジリング146および静電チャック150は、基板受け表面を画定する。エッジリング146は、プラズマシースの曲がりを制御および/または低減するために、RFバイアス電源117、または、第2のRFバイアス電源(示されない)などの電源に結合されることがある。
【0028】
図2は、本開示の一部の実施形態によるスリットドア200の正面視図を描写する。
図3は、本開示の一部の実施形態によるスリットドアの分解等角視図を描写する。一部の実施形態において、スリットドア200は、
図1のスリットドア190である。一部の実施形態において、スリットドア200は、第1のプレート204上に配置され、第1のプレート204に摺動可能に結合される、第2のプレート206を含む。一部の実施形態において、第1のプレート204および第2のプレート206は湾曲させられる。一部の実施形態において、第1のプレート204の上面320は、第1のプレート204の内側表面232が第2のプレート206の内側表面234と対応するように、第2のプレート206の下側表面304の輪郭と同様の輪郭を有する。一部の実施形態において、第1のプレート204の内側表面232は、第2のプレート206の内側表面234からわずかに凹んだところに据えられ、そのことによって、第2のプレートの内側表面234は、第1のプレート204の内側表面232がライナ102とコンタクトすることを防止し、そのことは、粒子形成を有利に低減する。一部の実施形態において、第2のプレート206は、貫通孔を有さない。
【0029】
一部の実施形態において、第2のプレート206の内側表面232は、複数の溝210を、それらの溝210内に配置される緩衝部材212を収容するために含む。一部の実施形態において、緩衝部材212は、導電性材料から作製される。一部の実施形態において、緩衝部材212は、絶縁性材料から作製される。一部の実施形態において、緩衝部材212は、ポリマー、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から作製される。緩衝部材212は、ライナ102に対する接触面をもたらす。緩衝部材212は、粒子発生を有利に低減するために、第2のプレート206とライナ102との間の間隙をもたらすために、第2のプレート206の内側表面234から外に突出する。一部の実施形態において、第2のプレート206とライナ102との間の間隙は、スリットドア200とライナ102との間の均一なRF結合を有利に維持するために、約0.005インチから約0.025インチである(すなわち、緩衝部材212は、約0.005インチから約0.025インチ突出する)。一部の実施形態において、緩衝部材212は、約0.05インチから約0.20インチの幅を有する。
【0030】
スリットドア200は、第1の側部240と、第1の側部240とは反対位置関係の第2の側部250とを有する。一部の実施形態において、複数の溝210は、第1の側部240に近接する1つまたは複数の溝と、第2の側部250に近接する1つまたは複数の溝とを備える。一部の実施形態において、第1の側部240に近接する、および、第2の側部250に近接する、は、約1インチ以下である。一部の実施形態において、複数の溝210は、第2のプレート206の下側表面304から垂直に上向きに延びる。複数の溝210は、緩衝部材212が処理空間144からの見通し線内に存在しないように、基板移送スロット105と対応する第2のプレート206の領域の外方に配置される。
【0031】
一部の実施形態において、第1のプレート204は、アルミニウムなどの金属から作製される。一部の実施形態において、第2のプレート206は、シリコンを有する材料、例えば、ポリシリコン、炭化ケイ素(SiC)、または、ポリシリコンもしくは炭化ケイ素(SiC)によってコーティングされた材料から作製される。一部の実施形態において、第2のプレート206の高さは、第1のプレート204の高さよりも大きい。第2のプレート206は、その高さが基板移送スロット105の高さよりも大きくなるように、サイズを定められる。一部の実施形態において、第2のプレート206の高さは、約2インチから約3インチである。一部の実施形態において、第1のプレートの高さは、約0.5インチから約2インチである。一部の実施形態において、スリットドア200の高さは、約3インチから約4インチである。
【0032】
一部の実施形態において、第1のプレート204は、第2のプレート206に関して有利に摺動または遊動し得るものであり、一方で、ライナ102の外側表面に自己整合するように、その第2のプレート206に結合される。一部の実施形態において、第1のプレート204は、その第1のプレート204の下側表面218から上面320に延びる孔308を含む。第1のプレート204は、第2のプレート206内に配置される開口406(
図4Aおよび
図4Bを確認されたい)内へと、孔308を通って延びるファスナ322を介して、第2のプレート206に結合されることがある。孔308の直径は、ファスナ322の外側直径よりも大きいことがあり、そのことによって、ファスナ322は、第1のプレート204に関する第2のプレート206の摺動を手助けするように、孔308内で動くことができる。一部の実施形態において、第2のプレート206は、第1のプレート204よりも約0.02インチから約0.2インチ幅広であることがあり、そのことによって、第1のプレート204は、第2のプレート206が第1のプレート204に関して摺動するときに、スリットドア200の第2の側部250の第1の側部240のいずれかにおいて、第2のプレート206を越えて延びない。
【0033】
一部の実施形態において、ワッシャ334が、第1のプレート204と第2のプレート206との間に配置される。一部の実施形態において、
図3において示されるように、第1のプレート204の孔308の各々は、ワッシャ334のうちの1つを収容するために、上面320において座グリ306を含む。一部の実施形態において、4Aにおいて示されるように、ワッシャ334は、第2のプレート206の座グリ414内に配置されることがある。一部の実施形態において、ワッシャ334は、座グリ414および座グリ306の両方内に配置されることがある。一部の実施形態において、第1のプレート204は、第1のプレート204の上面320から上向きに延びるピボットピン330を含む。一部の実施形態において、第1のプレート204は、ピボットピン330およびファスナ322を介して、第2のプレート206に摺動可能に結合される。一部の実施形態において、ファスナ322は、2つのファスナを含み、ピボットピン330は、2つのファスナの間に配置される。ピボットピン330は、第2のプレート206の対応するピン開口内へと延びる。
【0034】
一部の実施形態において、第1のプレート204および第2のプレート206のうちの少なくとも1つは、ピボットピン330の周りに、ワッシャ334のうちの1つを収容するために座グリされる。例えば、
図3において示されるように、第1のプレート204は、ワッシャ334のうちの1つを収容するために、ピボットピン330の周りに座グリ328を含む。座グリ306および座グリ328は、ワッシャ334がそれらの座グリ内に摺動または並進することを可能とするために、ワッシャ334よりも大きい直径を有する。一部の実施形態において、座グリ306および座グリ328は、ワッシャ334の外側直径よりも約0.01インチから約0.10インチ大きい直径を有する。ワッシャ334は、アルミニウムまたはステンレス鋼などの金属から作製されることがある。一部の実施形態において、第2のプレート206は、ワッシャ334のうちの1つを収容するために、形およびサイズにおいて座グリ328と同様の座グリを含み、第1のプレート204は、座グリ328を有さない。
【0035】
一部の実施形態において、ワッシャ334は、第1のプレート204と第2のプレート206との間に間隙220を形成するために、第1のプレート204の上面320からわずかに突出する。一部の実施形態において、間隙220は、約0.005インチから約0.02インチである。間隙220によって、ワッシャ334が低摩擦摺動表面として使用されることが有利に可能となり、そのことは、第1のプレート204が第2のプレート206に関して摺動するときの、低減される粒子形成につながる。間隙220は、さらには、第2のプレート206から第1のプレート204への熱移送を有利に低減し、そのことによって、第2のプレート206は、使用中に処理空間144からのプラズマによって受動的に加熱され得る。
【0036】
一部の実施形態において、1つまたは複数の脚360が、第1のプレート204の外側表面366から延びる。1つまたは複数の脚360(
図3において、1つが示され、1つが隠されている)は、第1のプレート204をアクチュエータ174に結合するように構成される。一部の実施形態において、第1のプレート204は、第1のプレート204をアクチュエータ174に結合するためのファスナ222を収容するために、1つまたは複数の脚360の各々を通る、第1のプレート204の内側表面232からの開口242を含む。一部の実施形態において、第3の位置(例えば、下記の
図5C)におけるときに、スリットドア200とライナ102との間のより良好なコンタクトを手助けするようにばね仕掛けであるファスナ222を作るために、ばねがファスナ222の周りに配置される。一部の実施形態において、1つまたは複数の脚260は、2つの脚を含み、第1のプレート204は、2つの脚の間に配置される2つの孔308を介して、第2のプレート206に結合される。一部の実施形態において、1つまたは複数の脚360のための各開口242は、緩衝部材212および孔308のうちの近接する緩衝部材212と孔308との間に配置される。
【0037】
図4Aは、本開示の一部の実施形態によるスリットドア200の断面側面視図を描写する。一部の実施形態において、インサート422が、第2のプレート206の構造的完全性を保護するために、第2のプレート206内の開口406の各々内に配置される。インサート422は、第2のプレート206内の開口406内へと突き入れられる、それらの開口406の中に圧入される、または別法で固着させられることがある。例えば、開口406は、ねじ山を付けられるインサート422の外側表面430を受けるために、ねじ山を付けられることがある。一部の実施形態において、インサート422は、ファスナ322を受けるために、ねじ山を付けられた中央開口420を含む。インサート422は、ポリマー材料、例えば、ポリエーテルエーテルケトンまたはポリアミドイミドなどの熱可塑性プラスチックから作製されることがある。
【0038】
一部の実施形態において、ファスナ322は、肩付きねじである。一部の実施形態において、ファスナの直径は、約0.1インチから約0.3インチである。一部の実施形態において、第1のプレート204は、下側表面218において孔308の周りに座グリ412を含む。一部の実施形態において、ファスナ322は、ファスナヘッドが座グリ412の外方で露出されないように、座グリ412内に配置される。一部の実施形態において、第2のプレート206の開口406は、座グリ414を含む。一部の実施形態において、
図4Aにおいて示されるように、第2のプレート206の開口406は、それらの開口406内にワッシャ334を収容するために、座グリ414を含む。座グリ414は、サイズおよび形において、座グリ306および座グリ328に関して上記で論考されたのと同様であることがある。
【0039】
一部の実施形態において、第1のプレート204内の孔308は、ばねなどのバイアシング要素416を収容するために、上面320において座グリ418を有する。一部の実施形態において、座グリ418は、座グリ306よりも深い。バイアシング要素416は、第1のプレート204に向けてインサート422を引くために、座グリ418により画定される肩426に対して、第1のプレート204と第2のプレート206との間に配置されるワッシャ334のうちの1つをバイアスするように構成される。
【0040】
図4Bは、本開示の一部の実施形態によるスリットドアの断面側面視図を描写する。一部の実施形態において、
図4Bにおいて示されるように、第1のプレート204を第2のプレート206に結合するファスナ322は、キャプティブスクリューである。一部の実施形態において、孔308は、下側表面218における座グリ412を除いて、実質的に均一な直径を有する。一部の実施形態において、スリットドア200は、ファスナ322のヘッドと、座グリ412により画定される肩468との間に配置される、1つまたは複数のばねワッシャ432(2つが示される)を含む。ばねワッシャ432は、第1のプレート204に向けてインサート422を引くように構成される。
【0041】
図5Aは、本開示の一部の実施形態による第1の位置におけるスリットドアの概略側面視図である。スリットドアは、スリットドア190、または、
図5Aにおいて示されるようなスリットドア200であることがある。スリットドア200は、チャンバキャビティ108の中に最小限の可動部を有利に有し、以て、不要の粒子の発生を低減する。第1の位置において、スリットドア200は、基板移送スロット105の下方に配置され、そのことによって、基板移送スロット105がチャンバ本体106内の開口に露出する。第1の位置において、スリットドア400とライナ102との間に間隙512が存する。一部の実施形態において、間隙512は、約0.02インチから約0.2インチである。一部の実施形態において、アクチュエータ174は、1つまたは複数のシャフト504と、シャフト504を垂直方向510に動かすことを手助けするために、各シャフト504の周りに配置されるベローズ508とを有することを含む。一部の実施形態において、1つまたは複数のシャフト504は、2つのシャフトである。一部の実施形態において、アクチュエータ174は、同期して、1つまたは複数のシャフト504を垂直方向および水平方向の両方に動かす能力をもつ複動エアシリンダを含む。
【0042】
図5Bは、本開示の一部の実施形態による第2の位置におけるスリットドア200の概略側面視図である。スリットドア200とライナ102との間の間隙512は、スリットドア200が第1の位置から第2の位置に動く間、実質的に維持され、そのことは、スリットドア200が、ライナ102に当たってこすれ、不要の粒子を発生させることを有利に防止する。一部の実施形態において、第2の位置において、スリットドア200は、チャンバ天井546とコンタクトする。一部の実施形態において、第1の位置から第2の位置に、スリットドア200は、チャンバ天井546とコンタクトすることなく、チャンバ天井546に向けて動く。一部の実施形態において、スリットドア200は、第1の位置から第2の位置に、約2.5インチから約3.5インチの垂直距離を動くように構成される。
【0043】
図5Cは、本開示の一部の実施形態による第3の位置におけるスリットドア400の概略側面視図である。第2の位置から第3の位置に、アクチュエータ174は、1つまたは複数のシャフト504、および、それらのシャフト504に結合されるスリットドア200をライナ102に向けて水平方向520に動かす。一部の実施形態において、アクチュエータ174は、スリットドア200を水平方向520において横方向に動かすように構成される。一部の実施形態において、アクチュエータ174は、スリットドア200を水平方向520に動かすために、回転方向530においてピボット軸525を中心として旋回するように構成される。一部の実施形態において、ピボット軸525は、アクチュエータ174の下側一部分において配置される。一部の実施形態において、スリットドア200は、間隙512を閉じるために、約0.1インチから約0.2インチの水平距離を動くように構成され、そのことによって、緩衝部材212は、ライナ102と第2のプレート206との間の小さい間隙(約0.005インチから約0.025インチ)を維持しながら、ライナ102と係わり合う。一部の実施形態において、ファスナ222の周りに配置されるばねが、第3の位置におけるときに、スリットドア200の緩衝部材212とライナ102との間のより良好な係わり合いをもたらすために、ライナ102に対してスリットドア200を押し付ける。
【0044】
前述は、本開示の実施形態を対象とするものであるが、本開示の他の、およびさらなる実施形態が、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく考案されることがある。