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特許7572422半導体処理チャンバ及びそれを洗浄するための方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】半導体処理チャンバ及びそれを洗浄するための方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/205 20060101AFI20241016BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20241016BHJP
   C23C 16/44 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
H01L21/205
H01L21/31 C
C23C16/44 J
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022505421
(86)(22)【出願日】2020-07-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-14
(86)【国際出願番号】 US2020043082
(87)【国際公開番号】W WO2021021518
(87)【国際公開日】2021-02-04
【審査請求日】2023-07-18
(31)【優先権主張番号】62/879,714
(32)【優先日】2019-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】パーンデー, ビスワス クマール
(72)【発明者】
【氏名】プラバカール, ヴィナイ
(72)【発明者】
【氏名】アフザル, ブシュラ
(72)【発明者】
【氏名】ラマムルシ, バドリ
(72)【発明者】
【氏名】ロチャ, フアン シー.
【審査官】長谷川 直也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06364949(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0009765(US,A1)
【文献】国際公開第2014/178160(WO,A1)
【文献】特開平10-070088(JP,A)
【文献】特表2018-513567(JP,A)
【文献】特開2005-191023(JP,A)
【文献】米国特許第05935340(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/205
H01L 21/31
C23C 16/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理チャンバであって:
ガス分配部材と;
前記ガス分配部材の下の金属リング部材と;
前記金属リング部材と結合され、前記金属リング部材を前記ガス分配部材から隔離する隔離アセンブリであって、前記隔離アセンブリは:
前記金属リング部材と結合されている外側隔離部材であって、前記外側隔離部材が少なくとも部分的にチャンバ壁を画定している、外側隔離部材;及び
前記外側隔離部材と結合されている内側隔離部材であって、前記内側隔離部材は、前記処理チャンバの中心軸の周りで前記金属リング部材から半径方向内向きに配置され、前記内側隔離部材は、前記金属リング部材と前記内側隔離部材との間の半径方向の間隙中への流体アクセスを提供するように構成されている複数の開口を画定している、内側隔離部材を含む隔離アセンブリと
を含み、前記内側隔離部材が:
前記外側隔離部材と結合されている第1の内側隔離部品と;
前記第1の内側隔離部品と結合され、前記第1の内側隔離部品と同軸に整列されている第2の内側隔離部品であって、前記第2の内側隔離部品は、前記第1の内側隔離部品から軸方向にオフセットされ、前記第1の内側隔離部品から半径方向内向きに配置され、前記複数の開口を画定している、第2の内側隔離部品と
を含み、前記複数の開口が:
複数の円周方向の間隙を含み、前記第1の内側隔離部品が、第1の円筒形壁と、前記第1の円筒形壁の底部から半径方向内向きに延びている複数の第1のアームとを含み、前記第2の内側隔離部品が、第2の円筒形壁と、前記第2の円筒形壁の上部から半径方向外向きに延びている複数の第2のアームとを含み、前記複数の第2のアームが、前記複数の第1のアームと結合され、前記複数の円周方向の間隙が、結合された前記複数の第1のアームと前記複数の第2のアームとの間に画定されている、処理チャンバ。
【請求項2】
前記第2の内側隔離部品が、前記第2の円筒形壁の底部から半径方向内向きに延びているリップを更に含み、前記リップは、前記処理チャンバの基板支持体のエッジリングを支持するように構成されている、請求項に記載の処理チャンバ。
【請求項3】
前記外側隔離部材が、前記処理チャンバの前記中心軸の周りで前記金属リング部材と同軸に整列されている隔離リングを含む、請求項1に記載の処理チャンバ。
【請求項4】
金属リング部材をガス分配部材から隔離するように構成された隔離アセンブリであって:
前記隔離アセンブリの中心軸の周りに配置されている環状の外側隔離部材と;
前記中心軸の周りに、前記環状の外側隔離部材と同軸に整列されている内側隔離部材であって、前記内側隔離部材は:
第1の隔離部品であって:
第1の円筒形壁;及び
前記第1の円筒形壁の下部から半径方向内向きに延びている複数の第1のアームを含む、第1の隔離部品;
第2の隔離部品であって:
前記第1の円筒形壁と同軸に整列され、前記第1の円筒形壁から軸方向にオフセットされている第2の円筒形壁;及び
前記第2の円筒形壁の上部から半径方向外向きに延びている複数の第2のアームであって、前記複数の第2のアームは前記複数の第1のアームと結合され、結合された前記複数の第1のアームと前記複数の第2のアームとの間に、複数の円周方向の間隙が画定されている複数の第2のアームを含む第2の隔離部品を含む、内側隔離部材と
を含む、隔離アセンブリ。
【請求項5】
前記複数の第1のアームの各々が、2つの隣接する第1のアームから等距離に配置され、前記複数の第2のアームの各々が、2つの隣接する第2のアームから等距離に配置されている、請求項に記載の隔離アセンブリ。
【請求項6】
前記環状の外側隔離部材、前記第1の隔離部品、又は前記第2の隔離部品のうち前記の少なくとも1つがセラミック材料を含む、請求項に記載の隔離アセンブリ。
【請求項7】
洗浄ガスを処理チャンバの処理領域に流入させることであって、処理チャンバは、ガス分配部材、金属リング部材、及び前記金属リング部材を前記ガス分配部材から隔離する隔離アセンブリを含み、前記洗浄ガスを、前記ガス分配部材から前記処理領域に流入させる、洗浄ガスを処理チャンバの処理領域に流入させることと;
前記処理領域内側の第1の位置で前記処理チャンバの基板支持体を維持することであって、前記基板支持体は、前記隔離アセンブリによって画定されている複数の開口の上に位置決めされている、前記処理領域内側の第1の位置で前記処理チャンバの基板支持体を維持することと;
前記複数の開口を介して前記金属リング部材に向かって前記洗浄ガスを流すことと
前記複数の開口の下の前記処理領域内側の第2の位置に前記基板支持体を維持することと;
前記基板支持体を前記第2の位置に維持している間に、前記複数の開口を介して前記洗浄ガスを流すこととを含み、
前記洗浄ガスを前記処理領域に流入させることの間に、前記第2の位置の下の前記処理領域内側の第3の位置で前記基板支持体を維持することを更に含む、方法。
【請求項8】
洗浄ガスを処理チャンバの処理領域に流入させることであって、処理チャンバは、ガス分配部材、金属リング部材、及び前記金属リング部材を前記ガス分配部材から隔離する隔離アセンブリを含み、前記洗浄ガスを、前記ガス分配部材から前記処理領域に流入させる、洗浄ガスを処理チャンバの処理領域に流入させることと;
前記処理領域内側の第1の位置で前記処理チャンバの基板支持体を維持することであって、前記基板支持体は、前記隔離アセンブリによって画定されている複数の開口の上に位置決めされている、前記処理領域内側の第1の位置で前記処理チャンバの基板支持体を維持することと;
前記複数の開口を介して前記金属リング部材に向かって前記洗浄ガスを流すことと
を含み、
前記隔離アセンブリが:
前記金属リング部材と結合されている外側隔離部材と;
前記外側隔離部材と結合されている内側隔離部材であって、前記内側隔離部材は、前記処理チャンバの中心軸の周りで前記金属リング部材から半径方向内向きに配置され、前記内側隔離部材は、前記金属リング部材と前記内側隔離部材との間の半径方向の間隙中への流体アクセスを提供するための前記複数の開口を画定している、内側隔離部材とを含む、方法。
【請求項9】
前記内側隔離部材が:
前記外側隔離部材と結合されている第1の内側隔離部品と;
前記第1の内側隔離部品と結合され、前記第1の内側隔離部品と同軸に整列されている第2の内側隔離部品であって、前記第2の内側隔離部品は、前記第1の内側隔離部品から軸方向にオフセットされ、前記第1の内側隔離部品から半径方向内向きに配置され、前記複数の開口を画定している、第2の内側隔離部品と
を含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記複数の開口が複数の円周方向の間隙を含み、前記第1の内側隔離部品が、第1の円筒形壁、及び前記第1の円筒形壁の底部から半径方向内向きに延びている複数の第1のアームを含み、前記第2の内側隔離部品が、第2の円筒形壁、及び前記第2の円筒形壁の上部から半径方向外向きに延びる複数の第2のアームを含み、前記複数の第2のアームは、前記複数の第1のアームと結合され、前記複数の円周方向の間隙が、結合された前記複数の第1のアームと前記複数の第2のアームとの間に画定されている、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記処理チャンバ内側でプラズマを形成することと;
前記隔離アセンブリにより、前記プラズマから前記金属リング部材をシールドすることと
を更に含む、請求項7または請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2019年7月29日に出願された米国仮特許出願第62/879,714号の優先権の利益を主張し、その内容は、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本技術は、半導体処理及び機器に関する。より詳細には、本技術は、半導体処理チャンバ及びそれを洗浄するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]集積回路は、基板表面上に複雑にパターン化された材料層を生成する処理によって作製が可能である。次世代デバイスではデバイスサイズが縮小し続けているため、処理条件の均一性の重要性が高まり続けており、チャンバの設計及びシステムのセットアップが、製造されるデバイスの品質に重要な役割を有する場合がある。したがって、高品質のデバイス及び構造を製造するために使用できるシステム及び方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
[0004]一態様によれば、処理チャンバは、ガス分配部材、ガス分配部材の下の金属リング部材、及び金属リング部材と結合され、金属リング部材をガス分配部材から隔離する隔離アセンブリを含み得る。隔離アセンブリは、外側隔離部材及び内側隔離部材を含み得る。外側隔離部材は、金属リング部材と結合させることができる。外側隔離部材は、少なくとも部分的にチャンバ壁を画定し得る。内側隔離部材は、外側隔離部材と結合させることができる。内側隔離部材は、処理チャンバの中心軸の周りで金属リング部材から半径方向内側に配置することができる。内側隔離部材は、金属リング部材と内側隔離部材との間の半径方向の間隙中への流体アクセスを提供するように構成された複数の開口を画定することができる。
【0005】
[0005]いくつかの実施形態では、内側隔離部材の一部は、金属リング部材と半径方向に整列され得る。
【0006】
[0006]いくつかの実施形態において、内部隔離部材は、第1の内側隔離部品及び第2の内側絶縁部品を含み得る。第1の内側隔離部品は、外側隔離部材と結合させることができる。第2の内側隔離部品は、第1の内側部隔離部品と結合され、第1の内側隔離部品と同軸に整列され得る。第2の内側隔離部品は、第1の内側絶縁部部品から軸方向にオフセットされ得、第1の内側隔離部品から半径方向内側に配置されて、複数の開口を画定し得る。
【0007】
[0007]いくつかの実施形態では、複数の開口は、複数の円周方向の間隙を含む。第1の内側隔離部品は、第1の円筒形壁と、第1の円筒形壁の下部から半径方向内向きに延びる複数の第1のアームとを含み得る。第2の内側隔離部品は、第2の円筒形壁と、第2の円筒形壁の上部から半径方向外向きに延びる複数の第2のアームとを含み得る。複数の第2のアームは、複数の第1のアームと結合させることができる。複数の円周方向の間隙は、結合された複数の第1のアームと複数の第2のアームとの間に画定され得る。
【0008】
[0008]いくつかの実施形態では、第2の内側隔離部品は、第2の円筒形壁の底部から半径方向内向きに延びるリップを更に含み得る。リップは、処理チャンバの基板支持体のエッジリングを支持するように構成され得る。
【0009】
[0009]いくつかの実施形態では、複数の開口の各開口の角度は、約5°以上であってよい。いくつかの実施形態では、外側隔離部材は、処理チャンバの中心軸の周りで金属リング部材と同軸に整列された隔離リングを含み得る。いくつかの実施形態では、ガス分配部材、金属リング部材、及び隔離アセンブリは、処理チャンバの中心軸の周りに同軸に整列され得る。
【0010】
[0010]別の態様によれば、隔離アセンブリは、環状の外側隔離部材及び内側隔離部材を含み得る。環状の外側隔離部材は、隔離アセンブリの中心軸の周りに配置され得る。内側隔離部材は、中心軸の周りで環状の外側隔離部材と同軸に整列させることができる。内側隔離部材は、第1の隔離部品及び第2の隔離部品を含み得る。第1の隔離部品は、第1の円筒形壁と、第1の円筒形壁の下部から半径方向内向きに延びる複数の第1のアームとを含み得る。第2の隔離部品は、第1の円筒形壁と同軸に整列され、第1の円筒形壁から軸方向にオフセットされた第2の円筒形壁を含み得る。第2の隔離部品は、第2の円筒形壁の上部から半径方向外向きに延びる複数の第2のアームをさらに含み得る。複数の第2のアームは、複数の第1のアームと結合させることができる。結合された複数の第1のアームと複数の第2のアームとの間に複数の円周方向の間隙を画定することができる。
【0011】
[0011]いくつかの実施形態では、複数の第1のアームの各々は、2つの隣接する第1のアームから等距離で配置することができ、複数の第2のアームの各々は、2つの隣接する第2のアームから等距離で配置することができる。いくつかの実施形態では、複数の第1のアームの数及び複数の第2のアームの数は等しくてもよい。いくつかの実施形態では、環状の外側隔離部材、第1の隔離部品、又は第2の隔離部品のうちの少なくとも1つはセラミック材料を含み得る。
【0012】
[0012]さらなる態様によれば、方法は、洗浄ガスを処理チャンバの処理領域に流入させることを含み得る。処理チャンバは、ガス分配部材、金属リング部材、及び金属リング部材をガス分配部材から隔離する隔離アセンブリを含み得る。洗浄ガスは、ガス分配部材から処理領域に流入させることができる。該方法は、処理領域内側の第1の位置に処理チャンバの基板支持体を維持することをさらに含み得る。基板支持体は、隔離アセンブリによって画定される複数の開口の上に位置決めすることができる。該方法はまた、複数の開口を通って金属リング部材に向かって洗浄ガスを流すことを含み得る。
【0013】
[0013]いくつかの実施形態では、該方法は、基板支持体を、複数の開口の下の処理領域内側の第2の位置に維持することを更に含み得る。該方法はまた、基板支持体が第2の位置に維持され得る間、複数の開口を通して洗浄ガスを流すことを含み得る。いくつかの実施形態では、該方法は、洗浄ガスを処理領域中に流入させている間、第2の位置より下の処理領域内側の第3の位置に基板支持体を維持することをさらに含み得る。
【0014】
[0014]いくつかの実施形態において、隔離アセンブリは、外側隔離部材及び内側隔離部材を含み得る。外側隔離部材は、金属リング部材と結合させることができる。内側隔離部材は、外側隔離部材と結合させることができる。内側隔離部材は、処理チャンバの中心軸の周りで金属リング部材から半径方向内側に配置することができる。内側隔離部材は、金属リング部材と内側隔離部材との間の半径方向の間隙中への流体アクセスを提供するための複数の開口を画定することができる。
【0015】
[0015]いくつかの実施形態において、内部隔離部材は、第1の内側隔離部品及び第2の内側隔離部品を含み得る。第1の内側隔離部品は、外側隔離部材と結合させることができる。第2の内側隔離部品は、第1の内側隔離部品と結合され、第1の内側隔離部品と同軸に整列され得る。第2の内側隔離部品は、第1の内側隔離部品から軸方向にオフセットされ得、第1の内側隔離部品から半径方向内側に配置されて、複数の開口を画定し得る。
【0016】
[0016]いくつかの実施形態では、複数の開口は、複数の円周方向の間隙を含むことができる。第1の内側隔離部品は、第1の円筒形壁と、第1の円筒形壁の下部から半径方向内向きに延びる複数の第1のアームとを含み得る。第2の内側隔離部品は、第2の円筒形壁と、第2の円筒形壁の上部から半径方向外向きに延びる複数の第2のアームとを含み得る。複数の第2のアームは、複数の第1のアームと結合させることができる。複数の円周方向の間隙は、結合された複数の第1のアームと複数の第2のアームとの間に画定され得る。
【0017】
[0017]いくつかの実施形態では、該方法は、処理チャンバ内にプラズマを形成すること、及び隔離アセンブリによりプラズマから金属リング部材をシールドすることをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、隔離アセンブリの一部は、プラズマから金属リング部材をシールドするために、金属リング部材と半径方向に整列され得る。
【0018】
[0018]本技術は、従来のシステム及び技術に勝る多くの利点を提供し得る。例えば、本技術は、プラズマからシールドされたチャンバ部品を効率的に洗浄するための洗浄ガスのための流体アクセスを提供しながら、プラズマ損傷からチャンバ部品をシールドすることができる。これら及び他の実施形態は、それらの利点及び特徴の多くと共に、以下の説明及び添付の図と併せてより詳細に説明され得る。
【0019】
[0019]開示された技術の性質及び利点の更なる理解は、本明細書の残りの部分と図面を参照することによって実現され得る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】[0020]本技術の実施形態による例示的な処理チャンバの概略断面図である。
図2A】[0021]本技術の実施形態による例示的な処理チャンバの選択されたチャンバ部品の部分断面図を概略的に示す。
図2B】[0022]図2Aの処理チャンバの選択されたチャンバ部品の上面図を概略的に示す。
図3A-3B】[0023]図3A及び図3Bは、図2A及び図2Bの処理チャンバの様々な領域での流れの体積を概略的に示している。
図4】[0024]時間の経過に伴う洗浄ガスラジカルの質量分率を示すプロットである。
図5】[0025]図2A及び図2Bの処理チャンバのチャンバ部品を洗浄する方法における例示的な操作を示す。
図6A-6C】[0026]図6A図6Cは、図5の方法の1つ又は複数の操作を実行することができる間の、図2A及び図2Bの処理チャンバの流れの体積を概略的に示している。
図7A-7C】[0027]図7A図7Cは、本技術の実施形態による内側隔離部材の一実施形態を概略的に示している。
図8A-8C】[0028]図8A図8Cは、本技術の実施形態による内側隔離部材の更なる実施形態を概略的に示している。
図9】[0029]本技術の実施形態による内側隔離部材の別の実施形態を概略的に示している。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[0030]図のいくつかは、概略図として含まれる。該図は説明を目的としたものであり、特に縮尺であると述べられていない限り、縮尺であると見なされるべきではないことを理解されたい。さらに、図は、概略図として、理解を助けるために提供されており、現実的な表現と比較して、すべての態様又は情報を含むとは限らず、説明のために誇張された資料を含む場合がある。
【0022】
[0031]添付の図では、同様の構成要素及び/又は特徴は、同じ参照ラベルを有する場合がある。さらに、同種の様々な構成要素は、類似の構成要素間を区別する文字で参照ラベルを辿ることによって区別され得る。本明細書で第1の参照ラベルのみが使用される場合、説明は、文字に関係なく、同じ第1の参照ラベルを有する類似の構成要素の任意の1つに適用可能である。
【0023】
[0032]半導体デバイスの製造中に、プラズマを使用して処理チャンバに収容された半導体基板上に材料を堆積させることができる。プラズマは、処理チャンバ内で生成され得、金属リング部材及び隣接する隔離部材を含み得る様々なチャンバ部品をプラズマに曝す。金属リング部材と隣接する隔離部材との間にプラズマアークマークが観察され、金属リング部材及び/又は隣接する隔離部材に損傷を引き起こし、一部の隔離部材が堆積中の動作温度、例えば約250℃で亀裂が頻繁に生じる可能性があるため、露出した部品の部品寿命を短くする。
【0024】
[0033]本技術は、内側隔離部材を提供することにより、これらの問題を克服する。内側隔離部材の少なくとも一部は、金属リング部材と半径方向に整列させることができ、したがって、金属リング部材をプラズマからシールドすることができる。さらに、内側隔離部材は、粒子が金属リング部材及び/又は内側隔離部材及び外側隔離部材によって放出されるのを防ぐために、これらのチャンバ部品に経時的に蓄積する可能性のある材料の堆積を除去するよう、ツーピース設計を利用して、金属リング部材及び/又は外側隔離部材にアクセスするための洗浄ガスのための間隙を作成することができる。
【0025】
[0034]残りの開示は、開示された技術を利用する処理チャンバの部品の洗浄を日常的に特定するが、該技術は、洗浄処理のみに限定されるものと見なされるべきではない。本技術は、堆積、エッチングなどを含むがこれらに限定されない他の処理に利用することができる。さらに、例示的な半導体処理チャンバは、本技術の理解を助けるために説明されているが、本技術は、半導体処理チャンバの部品のみ、又は記載された例示的なチャンバの洗浄及び/又はシールドに関して限定されると見なされるべきではない。本技術は、いずれのタイプの処理チャンバにも利用できることを理解されたい。
【0026】
[0035]図1は、例示的な処理チャンバ100の概略断面図を示す。処理チャンバ100は、ガス分配部材又はシャワーヘッド102及びチャンバ本体103によって少なくとも部分的に画定されるチャンバ領域101を有することができる。ガス分配部材102は、チャンバ領域101中への流体アクセスを提供するように構成された多数の開孔105を含み得る。処理チャンバ100は、チャンバ領域101内のガス分配部材102の下に位置決めされた基板支持体104を更に含むことができる。基板支持体104は、基板支持体104の中心軸でもあり得る、チャンバ領域101の中心軸に沿って、ガス分配部材102に対してチャンバ領域101内で上下に移動させることができる。
【0027】
[0036]ガス分配部材102と基板支持体104との間の距離は、処理チャンバ100で実行されている処理に応じて変化し得る。図1に示されるように、例えば、堆積処理中に、基板支持体104は、上方に移動させることができ、ガス分配部材102に比較的接近し得る。洗浄処理中、基板支持体104は、基板支持体104から離れるように下方に移動させることができる。以下でより詳細に論じられるように、実施される洗浄スキームに応じて、基板支持体104は、様々な位置に移動され、それぞれの位置に維持されて、処理チャンバ100の様々な部品を洗浄することができる。
【0028】
[0037]基板支持体104は、基板支持体104の上面の周辺又は半径方向のエッジの周りに配置されたエッジリング108を含み得る。エッジリング108は、基板又は半導体ウエハが処理中に支持され得る基板支持体104の上面の中央領域に対して上昇させ得る。エッジリング108は、エッジリング108の上面が基板又はウエハの表面と同じ高さであることができるように、ウエハの厚さと同様の厚さを有することができる。エッジリング108は、処理ガスの滞留時間を増加させるために、基板支持体104の上面の半径方向のエッジを越えて半径方向に延びることができる。いくつかの実施形態では、基板支持体104が、ガス分配部材102から離れて、基板支持体104から半径方向外向きに配置された階段状ライナー107の下に下向きに移動され得る場合、エッジリング108は、段階状ライナー107によって基板支持体104から持ち上げることができ、段階状ライナー107の上面の内側周辺領域によって支持することができる。
【0029】
[0038]図1を引き続き参照すると、処理チャンバ100は、金属リング部材110、外側隔離部材112、及び内側隔離部材114を更に含むことができる。金属リング部材110は、段階状ライナー107の上に配置され、及び/又はそれによって支持することができ、そしてアルミニウムリング部材であり得るか、あるいはそれを含み得る。外側隔離部材112は、金属リング部材110の上に配置される、及び/又は金属リング部材110によって支持され得る。外側隔離部材112は、セラミックリング部材などの絶縁リング部材であり得るか、又はそれを含み得る。内側隔離部材114は、外側隔離部材112と結合させる、及び/又はそれによって支持させることができ、そして外側隔離部材112及び/又は金属リング部材110から半径方向内側に配置することができる。内側隔離部材114は、セラミックリング部材などの絶縁リング部材であることができるか、又はそれを含み得る。外側隔離部材112及び内側隔離部材114は、まとめて隔離アセンブリと呼ばれ得る。外側隔離部材112及び内側隔離部材114は、金属リング部材110を、ガス分配部材102などの処理チャンバ100の他のチャンバの部品から電気的に隔離するか又は絶縁するように構成され得る。
【0030】
[0039]上記のように、従来のチャンバ設計では、金属リング部材110は、堆積及び/又は洗浄処理中にプラズマに曝される可能性があり、プラズマによって損傷を受ける可能性がある。図1に示される実施形態では、内側隔離部材114は、金属リング部材110の下で軸方向下向きに延びることができる。したがって、金属リング部材110は、内側隔離部材114によってプラズマからシールドすることができ、そうでない場合プラズマへの曝露及び/又はプラズマとの直接接触によって生じ得る金属リング部材110への損傷を低減又は防止し得る。しかしながら、内側隔離部材114はまた、洗浄処理中に金属リング部材110に到達する可能性のある洗浄ガスを制限することができる。したがって、金属リング部材110を洗浄するために、例えば、時間の経過と共に金属リング部材110上に蓄積された材料堆積物を除去するために、長い洗浄サイクルが必要となる場合があり、これは生産スループットに影響を及ぼし得る。さらに、洗浄ガスへの限定された曝露に起因する除去されていない材料堆積物は、堆積中に粒子が金属リング部材110から放出される原因となる場合があり、これは、製造されるデバイスの品質に影響を及ぼし得る。いくつかの実施形態では、段階状ライナー107の代わりにフラットライナーを利用することができる。しかしながら、金属リング部材110に到達する洗浄ガス流の改善は制限される可能性があり、洗浄時間は依然として重要である可能性がある。
【0031】
[0040]図2Aは、例示的な処理チャンバ200の選択チャンバ部品の部分断面図を概略的に示している。具体的には、図2Aは、処理チャンバ200の選択チャンバ部品の半分の断面図、例えば、左半分の断面図を概略的に示している。示される選択チャンバ部品は、各々が、処理チャンバ200の中心軸の周りに軸対称を有し得、したがって、処理チャンバ200の中心軸の周りに同軸に整列され得る。したがって、処理チャンバ200の他の半分の断面図は、図2に示されているものの鏡像であり得る。図2Bは、図2Aの処理チャンバ200の選択チャンバ部品の上面図を概略的に示している。
【0032】
[0041]図2Aを参照すると、処理チャンバ200は、処理チャンバ200のチャンバ領域を少なくとも部分的に画定する段階状ライナー207、段階状ライナー207の上に配置される、若しくは/又は少なくとも部分的に支持され得る金属リング部材210、及びチャン領域内の基板支持体204を含み得る。段階状ライナー207、金属リング部材210、及び基板支持体204は、各々が、図1を参照して上で説明した段階状ライナー107、金属リング部材110、及び基板支持体104それぞれと類似するか又は同じであって良い。段階状ライナーが示されているが、いくつかの実施形態では、処理チャンバ200はフラットライナーを利用することができる。処理チャンバ200は、基板支持体204の周辺領域の周りに配置されたエッジリング208を更に含むことができる。エッジリング208は、図1を参照して上で説明したエッジリング108と類似するか又は同じであって良い。図示されていないが、処理チャンバ200は、図1を参照して上で説明したガス分配部材102と類似するか又は同じであるガス分配部材若しくはシャワーヘッドを更に含むことができる。
【0033】
[0042]図2A及び図2Bを参照すると、処理チャンバ200はまた、外側隔離部材212(図2Aにのみ示される)及び外側隔離部材212と結合させる及び/又はそれによって支持させる内側隔離部材214を含み得る。内側隔離部材214は、第1の隔離部品216及び第2の隔離部品218を含み得る。第1の隔離部品216は、外側隔離部材212と結合させる及び/又はそれにより支持させることができ、第2の隔離部品218は、第1の隔離部品216と結合させる及び/又はそれにより支持させることができる。いくつかの実施形態において、第1及び第2の隔離部品216、218は、互いに取り外し可能に結合され得るか、又は互いに固定的に取り付けられて内側隔離部材214を形成し得る2つの個別の部品であって良い。いくつかの実施形態では、第1及び第2の隔離部品216、218は、内側隔離部材214として1つの単一ピースとして形成され得る。外側隔離部材212及び内側隔離部材214等は、第1及び第2の隔離部品216、218は、処理チャンバ200の中心軸の周りで互いに同軸に整列させることができ、まとめて隔離アセンブリと呼ばれる場合もある。外側隔離部材212、第1の隔離部品216及び/又は第2の隔離部品218は、金属リング部材210を、処理チャンバ200のガス分配部材などの処理チャンバ200の他のチャンバ部品から電気的に隔離又は絶縁することができるセラミック材料などの半導体処理に適した任意の絶縁材料でできていても良い。
【0034】
[0043]外側隔離部材212は、処理チャンバ200の中心軸の周りに配置された環状若しくは円筒形の部材であり得るか、又はそれを含み得る。第1の隔離部品216は、円筒形壁220、円筒形壁220の上部、例えば上端から半径方向外向きに延びる環状フランジ又はフランジ222、及び円筒形壁220の下部、例えば下端から半径方向内向きに延びる多数の内向きに延びるアーム224を含む。第1の隔離部品216のフランジは、外側隔離部材212の上部、例えば、上端と、第1の隔離部品216のフランジ222の外側部分、例えば、外側エッジにおいて結合させる及び/又はそれによって支持させることとができる。したがって、第1の隔離部品216の円筒形壁220は、外側隔離部材212から半径方向にオフセットすることができる。外側隔離部材212と第1の隔離部品216の円筒形壁220との間に半径方向の間隙を形成することができる。
【0035】
[0044]内向きに延びるアーム224は、第1の隔離部品216の下部、例えば、下端の周りに円周方向に配置され得る。内向きに延びるアーム224の各々は、同程度の回転の程度によって、2つの隣接する内向きに延びるアーム224から間隔を空けて隔離することができる。例えば、いくつかの実施形態では、第1の隔離部品216は、6つの内向きに延びるアーム224を含むことができ、内向きに延びるアーム224の各々は、内向きに延びるアーム224の各々の中心から測定して、60°の回転度によって2つの隣接する内向きに延びるアーム224から分離することができる。
【0036】
[0045]第2の隔離部品218は、円筒形壁230、円筒形壁230の下部、例えば下端から半径方向内向きに延びる環状リップ又はリップ232、及び円筒形壁230の上部、例えば上端から半径方向外向きに延びる多数の外向きに延びるアーム234を含み得る。図2Bをさらに参照すると、エッジリング208は、各々が、2つの隣接する外向きに延びるアーム209から等距離だけ間隔を空けて隔離されている6つの外向きに延びるアーム209などの、多数の外向きに延びるアーム209を含むことができる。いくつかの実施形態では、第2の隔離部品218のリップ232は、基板支持体204を下げることができる場合、エッジリング208を支持するように構成することができる。具体的には、エッジリング208の外向きに延びるアーム209は、第2の隔離部品218のリップ232の内径を超えて半径方向に延びることができる。したがって、基板支持体204を第2の隔離部品218の下に下げることができる場合、エッジリング208を、リップ232によって基板支持体204から持ち上げ、第2の隔離部品218のリップ232上に載せることができる。いくつかの実施形態では、第2の隔離部品218のリップ232と、エッジリング208の外向きに延びるアーム209とは、半径方向に重ならない場合がある。例えば、リップ232は、より小さな内径を含むことができ、並びに/又は外向きに延びるアーム209は、リップ232及び外向きに延びるアーム209が重ならない場合があるようにより少ない程度まで半径方向外向きに延在させ得る。したがって、基板支持体204が下げられる可能性があるため、エッジリング208は、第2の隔離部品218によって支持されない可能性がある。いくつかの実施形態では、基板支持体204を更に下げることができる場合、エッジリング208は、段階状ライナー207によって支持することができる。
【0037】
[0046]第2の隔離部品218の外向きに延びるアーム234の数は、第1の隔離部品216の内向きに延びるアーム224の数に対応し得る。例えば、第2の隔離部品218は、6つの外向きに延びるアーム234を含むことができ、外向きに延びるアーム234の各々は、外向きに延びるアーム234の各々の中心から測定して、60°の回転度によって2つの隣接する外向きに延びるアーム234から分離することができる。第2の隔離部品218の外向きに延びるアーム234の各々は、第2の隔離部品218を、第1の隔離部品216上に載せ、それにより支持され、及び/又はそれと結合させることができるように、第2の隔離部品218を、第1の隔離部品216上に載せ、それにより支持され、及び/又はそれと結合させるように構成することができる。
【0038】
[0047]図2Aに示されるように、第2の隔離部品218を第1の隔離部品216と結合させ得る場合、第2の隔離部品218の円筒形壁230は、第1の隔離部品216の円筒形壁220から軸方向にオフセットさせ得る。さらに、図2A及び図2Bに示されるように、第2の隔離部品218を第1の隔離部品216と結合させ得る場合、第2の隔離部品218の円筒形壁230はまた、第1の隔離部品216から半径方向にオフセットすることができ、第1の隔離部品216から半径方向内向きに位置決めすることができる。したがって、いくつかの開口又は間隙240は、第1及び第2の隔離部品216、218によって形成され得る。
【0039】
[0048]間隙240は、異なる名称で参照され得る。例えば、間隙240は、内向きに延びるアーム224と外向きに延びるアーム234の隣接する対の間に形成され得る多数の円周方向開口又は円周方向の間隙240と呼ぶことができる。間隙240はまた、第1の隔離部品216の円筒形壁220と第2の隔離部品218の円筒形壁230との間に形成され得る多数の半径方向の間隙240と呼ぶことができる。間隙240は、それぞれが環状扇形の形状を有することができる。6つの間隙240が存在してい良く、第1の隔離部216の内向きに延びるアーム224及び/又は第2の隔離部品218の外向きに延びるアーム234の各々の角度に応じて、間隙240の各々の角度は、内向きに延びるアーム224と外向きに延びるアーム234の隣接する対の間で測定される場合に約60°以下であって良い。
【0040】
[0049]第1の隔離部品216、第2の隔離部品218、及びエッジリング208の各々は、6つの内向きに延びるアーム224を有すると説明されているが、6つの外向きに延びるアーム234、及び6つの外向きに延びるアーム209は、それぞれ、第1の隔離部品216、第2の隔離部品218、及び/又はエッジリング208は、各々が、6つより多いか又は少ないアームを含むことができる。例えば、第1の隔離部品216、第2の隔離部品218、及び/又はエッジリング208は、各々が、2つ、3つ、4つ、5つ、7つ、8つ、9つ、10、若しくは任意の数のそれぞれのアームを含み得る。さらに、第1の隔離部品216、第2の隔離部品218、及び/又はエッジリング208は、共通の数のアームを含み得るか、又は異なる数のアームを含み得る。いくつかの実施形態において、第1の隔離部品216は、第2の隔離部品218のいずれのアームにも支持を提供し得ない1つ又は複数のアームを含むことができ、及び/又はいくつかの実施形態において、第1の隔離部品216は、第2の隔離部品218のいずれのアームにも支持を提供し得ない1つ又は複数のアームを含むことができる。さらに、第1の隔離部品216、第2の隔離部品218、及び/又はエッジリング208の各々について、すべてのアームが2つの隣接するアームから同程度の回転によって間隔を空けて隔離することができるわけではない。いくつかのアームは、隣接するアームの一方又は両方の近くに配置することができる一方で、いくつかのアームは、隣接するアームの一方又は両方から更に離れて配置することができる。しかしながら、第1の隔離部品216、第2の隔離部品218、及び/又はエッジリング208の各々の隣接するアーム間の等間隔は、チャンバ領域内の均一なガス流又は分配を促進することができ、これは、均一な堆積及び/又は洗浄を更に促進することができる。
【0041】
[0050]図3Aは、間隙240のうちの1つの付近の流れの体積を概略的に示し、図3Bは、第1及び第2の隔離部品216、218の各々の内向きに延びるアーム224及び外向きに延びるアーム234の対のうちの1つの付近の流れの体積を概略的に示している。流れの体積を説明するために、内向きに延びるアーム224と外向きに延びるアーム234の対が、図3Bにおいて1つの単一リンク250として示され、金属リング部材210及び外側隔離部材212は、図3A及び図3Bにおいて1つの一体のブロック255として示されていることに留意されたい。
【0042】
[0051]図2B並びに図3Aに前に示したように、第1及び第2の隔離部品216、218の対のアーム間に有意な円周方向の間隙240、又は第1の隔離部品216の円筒形壁220と第2の隔離部品218の円筒形壁230との間の有意な半径方向の間隙240があって良い。間隙240は、洗浄ガスが第2の隔離部品218と金属リング部材210との間(又は図3A及び図3Bのブロック255の下部)の半径方向又は環状の間隙に流入するための流体アクセスを提供し得る。したがって、金属リング部材210及び第2の隔離部品218の外面を、洗浄ガスによって洗浄することができる。
【0043】
[0052]さらに、間隙240はまた、外側隔離部材212及び第1の隔離部品216の外面を洗浄するために、洗浄ガスが、外側隔離部材212(又は図3A及び図3Bのブロック255の上部)と第1の隔離部品216との間の半径方向又は環状の間隙中に拡散するのを可能にする。外側隔離部材112と内側隔離部材114との間の半径方向の間隙が洗浄ガスによってアクセスされない可能性がある図1に示される実施形態と比較して、第1及び第2の隔離部品216、218の間に形成された間隙240は、洗浄ガスが外側隔離部材212及び第1の隔離部品216に到達してこれらの部品を洗浄するのを可能にし得る。
【0044】
[0053]図4は、外側隔離部材212と第1の隔離部品216との間の環状の間隙で経時的に測定された、洗浄ガスラジカル質量分率、例えば、酸素ラジカル質量分率を示すプロットである。一般に、洗浄ガスのラジカルの質量分率がプラトーに達する可能性がある場合、関心領域の洗浄を完了することができる。図4に示すように、開口又は間隙240が第1及び第2の隔離部品216、218によって設けられ、洗浄ガスが外側隔離部材212と第1の隔離部品216との間の環状の間隙に流入するのを可能にする場合、段階状ライナー又はフラットライナーのいずれかを使用する図1に示される実施形態などのように、内側隔離体に開口又は間隙240を形成することができない実施形態と比較して、洗浄ガスの半径方向の質量分率は、はるかに短い時間でプラトーに達する可能性がある。さらに、開口又は間隙240を、第1及び第2の隔離部品216、218によって設けることができる場合、外側隔離部材212と第1の隔離部品216との間の環状の間隙内の洗浄ガスラジカルの質量分率もまた、内側隔離体に開口又は間隙240が形成することができない実施形態と比較してはるかに高くなり得る。
【0045】
[0054]したがって、第1及び第2の隔離部品216、218の間に開口又は間隙240を設けることによって、より効率的な洗浄あるいはより短い洗浄サイクルを達成することができる。いくつかの実施形態では、第1及び第2の隔離部品216、218の間に開口又は間隙240を設けることによって、内側隔離体に開口又は間隙240を形成することができない実施形態と比較して、洗浄は、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又はそれ以上減らすことができる。例えば、第1及び第2の隔離部品216、218の間に開口又は間隙240を設けることによって、外側隔離部材212及び第1の隔離部品216は、0.5秒未満、0.4秒未満、0.3秒未満、又はそれ以下以内に洗浄することができる。
【0046】
[0055]さらに、開口又は間隙240が、第1及び第2の隔離部品216、218の間に設けることができる場合、基板支持体204を段階状ライナー207の段階の下に移動させることができるまで基板支持体204を下方に移動させることができるので、洗浄ガス流は、外側隔離部材212及び/又は金属リング部材210に連続的に到達して洗浄することができる。したがって、基板支持体204が段階状ライナー207の段階と同じ高さであるか、又はより高い位置にある場合、間隙240を通って、金属リング部材210と第1又は第2の隔離部品216、218との間の環状の間隙、及び外側隔離部材212と第1又は第2の隔離部品216、218との間の環状の間隙に連続的に洗浄ガスを流入させて、金属リング部材210、外側隔離部材212、及び第1並びに第2の隔離部品216、218の外面を洗浄することができ、
【0047】
[0056]図3Bでは、金属リング部材210に向かう直接の流れは、第1及び第2の隔離部品216、218の対のアーム(又は図3Bのリンク250)の存在によって影響を受ける可能性があるが、金属リング部材210全体の効果的な洗浄を達成するよう、比較的高濃度で、間隙240を通って流された洗浄ガスは、いずれにせよ、第1及び第2の隔離部品216、218の対のアームと半径方向に整列された金属リング部材210の部分に到達し得る。
【0048】
[0057]いくつかの実施形態では、第1及び第2の隔離部品216、218の対のアームの効果を制限又は最小化するために、第1及び第2の隔離部品216、218のアームの角度スパン若しくは角度は、間隙240を比較的大きく保つように比較的小さくても良い。例えば、すべての間隙240の集合角度は、約180°以上、約210°以上、約240°以上、約270°以上、約300°以上、約330°以上、又は360°に近い角度であって良い。いくつかの実施形態では、第1及び第2の隔離部品216、218は、6つの均等に分割された円周方向の間隙240を集合的に画定することができ、各間隙240の角度は、約30°以上、35°以上、約40°以上、約45°以上、約50°以上、約55°以上、又は60°に近い角度であって良い。いくつかの実施形態では、第1及び第2の隔離部品216、218は、6つ未満の均等に分割された円周方向の間隙240を集合的に画定することができ、各間隙240の角度は、約60°以上、約約70°以上、約80°以上、約90°以上、約100°以上、約120°以上、約140°以上、約160°以上、又は180°に近い角度であって良い。いくつかの実施形態では、第1及び第2の隔離部品216、218は、6つを超える均等に分割された円周方向の間隙240を集合的に画定することができ、各間隙240の角度は、約5°以上、約10°以上、約15°以上、約20°以上、約25°以上、約30°以上、約35°以上、約40°以上、約45°以上、約50°以上、又はそれ以上の角度であって良い。いくつかの実施形態では、円周方向の間隙240は均等に分割されなくてもよい。円周方向の間隙240の角度は変化し得る。いくつかの実施形態では、各円周方向の間隙240の角度は、約5°と約355°との間、約15°と約300°との間、約30°と約240°との間、約45°と約180°との間、又は約60°と約120°との間の範囲にあって良い。
【0049】
[0058]さらに、間隙240を通る洗浄ガスの流れを容易にするために、第1の隔離部品216の円筒形壁230の内面と第2の隔離部品218の円筒形壁230の外面との間で測定される、間隙240の幅又は半径方向の広がりは、2mm以上、約3mm以上、約4mm以上、約5mm以上、約6mm以上、約7mm以上、約8mm以上、約9mm以上、約10mm以上、約11mm以上、約12mm以上、約13mm以上、約14mm以上、又は約15mm以上であって良い。
【0050】
[0059]図3A及び図3Bを引き続き参照すると、少なくとも第2の隔離部品218は、金属リング部材210から半径方向内向きに位置決めすることができ、いくつかの実施形態では、第2の隔離部品218の円筒形壁230の少なくとも一部は、金属リング部材210と半径方向に整列させることができる。したがって、堆積中に処理チャンバに流入又は処理チャンバ内で生成され得るプラズマから金属リング部材210を保護するために、少なくとも第2の隔離部品218によって金属リング部材210をシールドすることができる。いくつかの実施形態では、第1の隔離部品216の円筒形壁220の一部などの第1の隔離部品216の少なくとも一部は、金属リング部材210と半径方向に整列させることができる。次に、第1の隔離部品216の円筒形壁220は、金属リング部材210をプラズマ損傷から保護することができる。したがって、内側隔離部材214の2ピース又は2部品設計は、内側隔離部材214の第1及び第2の隔離部品216、218の間に多数の開口又は間隙240を設けることによって、金属リング部材210の効率的且つ効果的な洗浄を依然として可能にしながら、処理中に金属リング部材210をプラズマからシールすることができる。
【0051】
[0060]図5は、処理チャンバ200のチャンバ部品を洗浄する方法500における例示的な操作を示している。図6A図6B、及び図6Cは、方法500の様々な操作が実行され得る間の処理チャンバの流れの体積を概略的に示している。方法500は、多段階洗浄処理を実施して、各段階で異なる洗浄ガスフロープロファイルを作成し、洗浄ガスを異なる洗浄段階で様々なチャンバ部品に向けることができる。
【0052】
[0061]方法500は、操作505で、洗浄ガスを処理チャンバ200の処理領域に流入させることによって開始することができる。洗浄ガスは、処理チャンバ200のガス分配部材202(図6A図6Cに示されている)によって処理領域中に供給され得る。洗浄ガスは、処理チャンバ200と流体的に結合可能な遠隔プラズマ源又はユニットで生成され、次に遠隔プラズマ源又はユニットから処理チャンバ200に流入するプラズマ放出物を含み得る。いくつかの実施形態では、プラズマ放出物は、処理チャンバ200内で生成される容量結合プラズマなど、処理チャンバ200で局所的に生成され得る。
【0053】
[0062]操作510において、基板支持体204は、ガス分配部材202と基板支持体204との間に第1の間隙が維持され得るように、図6Aに示されるように第1の位置に位置決めすることができる。第1の間隙は、堆積処理中に通常維持される間隙と同じか又は類似していて良い。いくつかの実施形態では、第1の間隙は、100ミル(又は1000分の1インチ)と700ミルとの間、例えば、200ミルと600ミルとの間、300ミルと500ミルとの間の範囲であって良く、実施形態では、約100ミル、約200ミル、約300ミル、約400ミル、約500ミル、約600ミル、又は約700ミルであって良い。
【0054】
[0063]基板支持体204を第1の位置に移動させ得る場合、洗浄ガスを、ガス分配部材202から基板支持体204の半径方向のエッジに向かって流し、次に、第1及び第2の隔離部品216、218に向かって、第1及び第2の隔離部品216、218によって画定される間隙240を介して流し、第1及び第2の隔離部品216、218、並びに外側隔離部材212及び上記の金属リング部材210(図6Aにまとめてブロック255として示されている)を洗浄することができる。
【0055】
[0064]一旦、第1及び第2の隔離部品216、218、外側隔離部材212、及び金属リング部材210を十分に洗浄できると、操作515で、ガス分配部材202と基板支持体204との間の第2の間隙が維持できるよう、図6Bに示されるように、第1の位置から第2の位置に基板支持体204を下げることができる。第2の位置では、基板支持体204は、段階状ライナー207の段階と同じ高さであり得る。第2の間隙は、1000ミルと3000ミルとの間、例えば、1250ミルと2750ミルとの間、1500ミルと2500ミルとの間、1750ミルと2250ミルとの間であって良く、実施形態では、約1000ミル、約1250ミル、約1500ミル、約1750ミル、約2000ミル、約2250ミル、約2500ミル、約2750ミル、又は約3000ミルであって良い。基板支持体204を第2の位置に移動することができる場合、洗浄ガスの流れを、段階状ライナー207の傾斜した下向きの表面、及び他の付近のチャンバ部品を含む階状ライナーに向けて方向付けし、それらのチャンバ部品を洗浄することができる。
【0056】
[0065]一旦、段階状ライナー207を十分に洗浄することができると、操作520で、ガス分配部材202と基板支持体204との間の第3の間隙が維持され得るよう、図6Cに示されるように、第2の位置から第3の位置に基板支持体204を下げることができる。第3の間隙は、3000ミルと5500ミルとの間、例えば、3500ミルと5000ミルとの間、4000ミルと4500ミルとの間の範囲であって良く、実施形態では、約3000ミル、約3250ミル、約3500ミル、約3750ミル、約4000ミル、約4250ミル、約45000ミル、約4750ミル、約5000ミル、約5250ミル、又は約5500ミルであって良い。基板支持体204が第3の位置に移動可能である場合、洗浄ガスの流れは、段階状ライナー207の下のチャンバ壁、チャンバ本体の底部、並びに基板支持体204の下側に向かって方向付けることができる。
【0057】
[0066]方法500は、基板支持体204を異なる位置に移動させ、それぞれの位置に維持して様々なチャンバ部品を洗浄することができる例示的な洗浄スキームを示しているが、様々なチャンバ部品を洗浄するために、第1の位置から第3の位置まで連続的な方式で徐々に基板支持体204を移動させることができる。上で論じたように、第1及び第2の隔離部品216、218によって設けられる間隙240により、基板支持体204を段階状ライナー207の段階の下に移動することができるまで、間隙240を介して、外側隔離部材212と第1及び/又は第2の隔離部品216、218との間の環状の間隙中、及び金属リング部材210と第1及び/又は第2の隔離部品216、218との間の環状の間隙中に洗浄ガスを連続的に供給できる。したがって、金属リング部材210及び外側並びに内側隔離部材212、214の効果的な洗浄を達成することができる。
【0058】
[0067]一旦、様々なチャンバ部品が洗浄されることができると、洗浄ガスの流れを止めることができ、堆積処理を実行するために、図6Aに示される位置又は任意の他の適切な位置など、ガス分配部材202に近い位置に基板支持体204を移動させることができる。堆積処理中に、誘導結合プラズマなどのプラズマが、ガス分配部材202と基板支持体204との間の処理チャンバ内に形成され得る。ここに記載の隔離アセンブリを使用することで、金属リング部材210をプラズマからシールドすることができ、したがって、プラズマによって生じる可能性のある損傷から保護することができる。
【0059】
[0068]図7A図7B、及び図7Cは、本技術の実施形態による、内側隔離部材214a(図7Cでラベル付けされている)の別の実施形態を概略的に示している。内側隔離部材214aは、上記の内側隔離部材214に類似の方法で構成することができ、及び/又は操作し及び/又は機能し得る。内側隔離部材214は、第1の隔離部品216a(図7A及び図7Cに示される)及び第2の隔離部品218a(図7B及び図7Cに示される)を含み得る。図7A及び図7Bは、それぞれ、第1の隔離部品216aの一部及び第2の隔離部品218aの一部のみを示し、図7Cは、内側隔離部材214aの一部、又は組み立てられた第1及び第2の隔離部品216a、218aの一部のみを示していることに留意されたい。第1及び/又は第2の隔離部品216a、218aは、各々が、上記の第1及び/又は第2の隔離部品216、218の円筒形壁220、230と類似の円筒形壁などの円形体を含み得る。
【0060】
[0069]具体的には、上記の第1の隔離部品216と同様に、図7Aに示される第1の隔離部品216aは、円筒形壁220a、円筒形壁220aの上部、例えば上端から半径方向外向きに延びる環状フランジ又はフランジ222a、及び円筒形壁220aの下部、例えば、下端から半径方向内向きに延びる多数の内向きに延びるアーム224aを含み得る。
【0061】
[0070]上記の第2の隔離部品218と同様に、図7Bに示される第2の隔離部品218aは、円筒形壁230a、及び円筒形壁230aの下部、例えば、下端から半径方向内向きに延びる環状リップ又はリップ232aを含み得る。上記の第2の隔離部品218とは異なり、第2の隔離部品218aは、多数の外向きに延びるアーム234に代えて、円筒形壁230aの上部、例えば、上端から半径方向外向きに延びる環状フランジ又はフランジ234aを含み得る。フランジ234aは、円筒形壁230aの上端の全周に延在することができる。フランジ234aは、金属リング部材210と内側隔離部材210aとの間の間隙若しくは空洞、又は組み立てられた第1及び第2の隔離部品216a、218aへの流体アクセスを提供するための、多数の開口、孔、スロット、又は開孔280aを含み得る。
【0062】
[0071]いくつかの実施形態では、開口、孔、スロット、又は開孔280aは、共通の形状及び/又はサイズを有することができ、フランジ234a全体に均一に分布させることができる。いくつかの実施形態では、開口、孔、スロット、又は開孔280aは、様々な形状及び/又は様々なサイズを有し得る。開口、孔、スロット、若しくは開孔280aは、円形、楕円形、三角形、正方形、長方形、ひし形、五角形、六角形、又は他の任意の適切な形状を有し得る。いくつかの実施形態では、フランジ234aは、セラミック材料などの絶縁材料で作られた及び/又はコーティングされた金網であるか、あるいはそれを含むことができる。金網は、金属リング部材210と内側隔離部材214aとの間の間隙又は空洞への流体アクセスを提供する一方で、第2の隔離部品218aを支持するために、第1の隔離部品216aの内向きに延びるアーム224a上に載せるのに十分な構造強度を有し得る。
【0063】
[0072]図8A図8B、及び図8Cは、本技術の実施形態による、内側隔離部材214b(図8Cでラベル付けされている)の別の実施形態を概略的に示している。内側隔離部材214bは、上記の内側隔離部材214、214aと同様の方法で構成することができ、及び/又は操作し及び/又は機能することができる。内側隔離部材214bは、第1の隔離部品216b(図8A及び図8Cに示される)及び第2の隔離部品218b(図8B及び図8Cに示される)を含み得る。図7A図7Cと同様に、図8A及び図8Bは、それぞれ、第1の隔離部品216bの一部及び第2の隔離部品218bの一部のみを示し、図8Cは、内側隔離部材214bの一部、又は組み立てられた第1及び第2の隔離部品216b、218bのみを示していることに留意されたい。第1及び/又は第2の隔離部品216b、218bは各々が、上記の円筒形壁220、230、220a、230a、第1及び/又は第2の隔離部品216、218、216a、218aと同様に、円筒形壁などの円形体を含み得る。
【0064】
[0073]具体的には、第2の隔離部品218と同様に、図8Bに示される第2の隔離部品218bは、円筒形壁230b、円筒形壁230bの下部、例えば下端から半径方向内向きに延びる環状リップ又はリップ232b、及び円筒形壁230bの上部、例えば、上端から半径方向外向きに延びる多数の外向きに延びるアーム234bを含む得る。
【0065】
[0074]第1の隔離部品216と同様に、図8Aに示される第1の隔離部品216bは、円筒形壁220b、及び円筒形壁220bの上部、例えば、上端から半径方向外向きに延びる環状フランジ又はフランジ222bを含み得る。第1の隔離部品216とは異なり、第1の隔離部品216bは、多数の内向きに延びるアーム224に代えて、円筒形壁220bの下部、例えば下端から半径方向内向きに延びる環状リップ又はリップ224bを含み得る。リップ224bは、円筒形壁220bの下端の全周に延在させることができる。リップ224bは、金属リング部材210と内側隔離部材214bとの間の間隙若しくは空洞、又は組み立てられた第1及び第2の隔離部品216b、218bへの流体アクセスを提供するための、多数の開口、孔、スロット、若しくは開孔280bを含み得る。
【0066】
[0075]いくつかの実施形態では、開口、孔、スロット、又は開孔280aと同様に、開口、孔、スロット、又は開孔280bは、共通の形状及び/又はサイズを有することができ、リップ224b全体に均一に分布させることができる一方で、いくつかの実施形態では、開口、孔、スロット、又は開孔280bは、様々な形状及び/又は様々なサイズを有して良い。開口、孔、スロット、又は開孔280bは、円形、楕円形、三角形、正方形、長方形、ひし形、五角形、六角形、又は他の任意の適切な形状を有し得る。第2の隔離部品218aのフランジ234aと同様に、いくつかの実施形態では、第1の隔離部品216bのリップ224bは、セラミック材料などの絶縁材料で作られた及び/又はコーティングされた金網であり得るか、又はそれを含むことができる。金網は、第2の隔離部品218bの外向きに延びるアーム234bを支持することによって、第2の隔離部品218bを支持するのに十分な構造強度を有し得る。
【0067】
[0076]図9は、本技術の実施形態による内側隔離部材214cの別の実施形態を概略的に示している。内側隔離部材214cは、図8Aを参照して上記で説明された第1の隔離部品216bと、図7Bを参照して上記で説明された第2の隔離部品218aとを含み得る。したがって、第1の隔離部品216b及び第2の隔離部品218aを組み立てることができる場合、第2の隔離部品218aのフランジ234aに形成された開口、孔、スロット、又は開孔280aの少なくともいくつかは、第1の隔離部品216bのリップ224bに形成された(図9には示されていない)開口、孔、スロット、又は開孔280bの少なくともいくつかと整列させ、金属リング部材210と内側隔離部材210cとの間の間隙若しくは空洞、又は組み立てられた第1及び第2の隔離部品216b、218aへの流体アクセスを提供することができる。
【0068】
[0077]いくつかの実施形態において、第1の隔離部品216bのリップ224bの開口、孔、スロット、又は開孔280bのパターン又は形状及び/又はサイズは、第2の隔離部品218aのフランジ234aの開口、孔、スロット、又は開孔280aのパターン又は形状及び/又はサイズと同じ又は類似していて良い。第1の隔離部品216b及び第2の隔離部品218aを組み立てることができる場合、開口、孔、スロット、又は開孔の280a、280bの実質的に全て又は大部分、例えば、約50%以上、約60%以上、約70%以上、約80%以上、約90%以上、約95%以上を整列させることができる。
【0069】
[0078]いくつかの実施形態では、第1の隔離部品216bのリップ224bの開口、孔、スロット、又は開孔280bのパターン又は形状及び/又はサイズは、第2の隔離部品218aのフランジ234aの開口、孔、スロット、又は開孔280aのパターン又は形状及び/又はサイズと異なっていても良い。それにもかかわらず、第1の隔離部品216bのリップ224b、及び第2の隔離部品218aのフランジ234aの重なり合うの開口、孔、スロット、又は開孔280a、280bによって画定される貫通孔は、依然として、金属リング部材210と内側隔離部材214cとの間の間隙又は空洞への十分な流体アクセスを提供することができる。いくつかの実施形態では、貫通孔は、第1の隔離部品216bのリップ224b及び第2の隔離部品218aのフランジ234aの重なり合う領域の約50%以上、約60%以上、約70%以上、約80%以上、約90%以上、約95%を画定し得る。
【0070】
[0079]前述においては、説明の目的で、本技術の様々な実施形態の理解を提供するために、多くの詳細を示してきた。しかしながら、当業者には、これらの詳細のうちの一部がなくても、あるいは、追加の詳細があれば、特定の実施形態を実施できることは明らかであろう。
【0071】
[0080]いくつかの実施形態を開示したが、当業者であれば、実施形態の趣旨から逸脱することなく、様々な修正、代替構造、及び等価物を使用できることは認識するであろう。さらに、本技術を不必要にあいまいにすることを避けるために、多数の周知の処理及びエレメントについては説明しなかった。したがって、上記の説明は、技術の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。さらに、方法又は処理は、連続的又は段階的に説明され得るが、操作は、同時に実施してもよく、又は、挙げられたものとは異なる順序で実施してもよいことを理解されるべきである。
【0072】
[0081]値の範囲が提示される場合、文脈上明らかに別段の指示がない限り、その範囲の上限と下限の間の各介在値もまた、下限の単位の最小単位まで具体的に開示されることが理解される。記載された範囲の任意の記載値又は記載されていない介在値の間の任意のより狭い範囲、並びにその記載範囲のその他任意の記載された又は介在する値も包含される。これらの小さい範囲の上限値と下限値は、個別に範囲に含めることも除外することもでき、いずれか一方、又は両方の限界値が小さい範囲に含まれているか、又はいずれの限界値も含まれていない各範囲もまた、本技術内に包含され、指定された範囲で特に除外された制限の対象となる。記載された範囲に限界値の一方又は両方が含まれる場合、含まれる限界値のいずれか又は両方を除く範囲も含まれる。
【0073】
[0082]本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」は、文脈上別途明示しない限り複数の指示物を含む。したがって、例えば、「前駆体」への言及は、複数のそのような前駆体を含み、「層」への言及は、当業者に知られている1つ又は複数の層及びその等価物への言及などを含む。
【0074】
また、「含む(comprise(s))」、「含んでいる(comprising)」、「含有する(contain(s))」、「含有している(containing)」、「含む(include(s))」、及び「含んでいる(including)」という用語は、本明細書及び特許請求の範囲で使用された場合、記載された特徴、整数、構成要素、又はステップの存在を特定することを意図しているが、1つ又は複数のその他の特徴、整数、構成要素、工程、動作、又はグループの存在又は追加を除外するものではない。
図1
図2A
図2B
図3A-3B】
図4
図5
図6A-6C】
図7A-7C】
図8A-8C】
図9