(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-18
(45)【発行日】2024-10-28
(54)【発明の名称】発光素子
(51)【国際特許分類】
H01L 33/20 20100101AFI20241021BHJP
H01L 33/32 20100101ALI20241021BHJP
【FI】
H01L33/20
H01L33/32
(21)【出願番号】P 2021003259
(22)【出願日】2021-01-13
【審査請求日】2023-12-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【氏名又は名称】内田 敬人
(72)【発明者】
【氏名】川口 浩史
【審査官】右田 昌士
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-110136(JP,A)
【文献】特開平10-308532(JP,A)
【文献】特開平10-093140(JP,A)
【文献】特開2017-183462(JP,A)
【文献】特開平10-093135(JP,A)
【文献】特開平07-153993(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0050905(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第102881781(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00 - 33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
窒化物半導体からなるn型半導体層と、前記n型半導体層上に設けられた活性層と、前記活性層上に設けられた窒化物半導体からなるp型半導体層とを有する半導体積層体を備え、
前記半導体積層体は、
前記p型半導体層の側面および前記活性層の側面を含む第1側面と、
前記n型半導体層における前記活性層および前記p型半導体層が積層されていない領域に形成され、前記活性層および前記p型半導体層から露出したn側接続面と、
前記第1側面と前記n側接続面とを接続し、前記n型半導体層の側面を含み、前記p型半導体層の側面および前記活性層の側面を含まない第2側面と、
を有し、
前記p型半導体層の上面にp側電極が設けられ、
前記n側接続面にn側電極が設けられ、
前記p型半導体層の前記上面と前記第1側面とは鋭角を形成し、
前記第2側面は、
前記半導体積層体における前記p型半導体層の前記上面に垂直な断面における断面視において、前記p型半導体層の前記上面の端部よりも内側に位置し、前記n側接続面に対して90°以上の角度を形成する発光素子。
【請求項2】
窒化物半導体からなるn型半導体層と、前記n型半導体層上に設けられた活性層と、前記活性層上に設けられた窒化物半導体からなるp型半導体層とを有する半導体積層体を備え、
前記半導体積層体は、
前記p型半導体層の側面および前記活性層の側面を含む第1側面と、
前記n型半導体層における前記活性層および前記p型半導体層が積層されていない領域に形成され、前記活性層および前記p型半導体層から露出したn側接続面と、
前記第1側面と前記n側接続面とを接続し、前記n型半導体層の側面を含み、前記p型半導体層の側面および前記活性層の側面を含まない第2側面と、
を有し、
前記p型半導体層の上面にp側電極が設けられ、
前記n側接続面にn側電極が設けられ、
前記半導体積層体における前記p型半導体層の前記上面に垂直な断面における断面視において、前記活性層の側面は前記p型半導体層の前記上面の端部よりも内側に位置し、前記第2側面は前記p型半導体層の前記上面の前記端部よりも内側に位置する曲面部を有する発光素子。
【請求項3】
前記第1側面は、前記n型半導体層の側面の一部を含む請求項1または2に記載の発光素子。
【請求項4】
前記n型半導体層の厚さは、前記p型半導体層の厚さと前記活性層の厚さとの合計厚さよりも厚い請求項1~3のいずれか1つに記載の発光素子。
【請求項5】
前記n型半導体層の厚さは、前記p型半導体層の厚さの5倍以上10倍以下である請求項1~4のいずれか1つに記載の発光素子。
【請求項6】
前記p型半導体層の前記上面、前記第1側面、前記第2側面、および前記n側接続面を覆う絶縁膜をさらに備える請求項1~5のいずれか1つに記載の発光素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光素子に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、配線基板等の実装面側から順にn型半導体層、活性層、およびp型半導体層が配置された半導体積層体を含み、p型半導体層の上面から主に光を取り出すいわゆるフェイスアップ実装方式の発光素子が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の一実施形態は、半導体積層体におけるp型半導体層および活性層を含む部分の側面からの光取り出し効率を向上させることができる発光素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、発光素子は、窒化物半導体からなるn型半導体層と、前記n型半導体層上に設けられた活性層と、前記活性層上に設けられた窒化物半導体からなるp型半導体層とを有する半導体積層体を備える。前記半導体積層体は、前記p型半導体層の側面および前記活性層の側面を含む第1側面と、前記n型半導体層における前記活性層および前記p型半導体層が積層されていない領域に形成され、前記活性層および前記p型半導体層から露出したn側接続面と、前記第1側面と前記n側接続面とを接続し、前記n型半導体層の側面を含み、前記p型半導体層の側面および前記活性層の側面を含まない第2側面と、を有する。前記p型半導体層の上面にp側電極が設けられ、前記n側接続面にn側電極が設けられている。前記p型半導体層の前記上面と前記第1側面とは鋭角を形成し、前記第2側面は前記n側接続面に対して90°以上の角度を形成する。
【0006】
本発明の一態様によれば、発光素子は、窒化物半導体からなるn型半導体層と、前記n型半導体層上に設けられた活性層と、前記活性層上に設けられた窒化物半導体からなるp型半導体層とを有する半導体積層体を備える。前記半導体積層体は、前記p型半導体層の側面および前記活性層の側面を含む第1側面と、前記n型半導体層における前記活性層および前記p型半導体層が積層されていない領域に形成され、前記活性層および前記p型半導体層から露出したn側接続面と、前記第1側面と前記n側接続面とを接続し、前記n型半導体層の側面を含み、前記p型半導体層の側面および前記活性層の側面を含まない第2側面と、を有する。前記p型半導体層の上面にp側電極が設けられ、前記n側接続面にn側電極が設けられている。断面視において、前記活性層の側面は前記p型半導体層の前記上面の端部よりも内側に位置し、前記第2側面は前記p型半導体層の前記上面の前記端部よりも内側に位置する曲面部を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、半導体積層体におけるp型半導体層および活性層を含む部分の側面からの光取り出し効率を向上させることができる発光素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の第1実施形態の発光素子の模式上面図である。
【
図2】本発明の第1実施形態の発光素子における半導体積層体の模式上面図である。
【
図3】
図1におけるIII-III線に沿った模式断面図である。
【
図4】本発明の第2実施形態の発光素子の模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、実施形態について説明する。なお、各図面中、同じ構成には同じ符号を付している。
【0010】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態の発光素子1の模式上面図である。
図2は、発光素子1における半導体積層体10の模式上面図である。
図3は、
図1におけるIII-III線に沿った模式断面図である。
【0011】
第1実施形態の発光素子1は、基板100と、基板100上に設けられた半導体積層体10を備える。基板100は、例えばサファイア基板である。半導体積層体10は、窒化物半導体からなる。半導体積層体10は、例えば、InxAlyGa1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)からなる窒化物半導体を含む。
【0012】
半導体積層体10は、基板100上に設けられたn型半導体層11と、n型半導体層11上に設けられた活性層12と、活性層12上に設けられたp型半導体層13とを有する。
【0013】
n型半導体層11及びp型半導体層13は、複数の窒化物半導体層を含む積層構造とすることができる。活性層12は、光を発する発光層である。活性層12は、複数の障壁層と複数の井戸層とを含み、障壁層と井戸層とが交互に積層された多重量子井戸構造とすることができる。活性層12の発光ピーク波長は、例えば、430nm以上600nm以下である。
【0014】
n型半導体層11の厚さは、p型半導体層13の厚さと活性層12の厚さとの合計厚さよりも厚い。例えば、n型半導体層11の厚さは、p型半導体層13の厚さの5倍以上10倍以下である。ここで、n型半導体層11、活性層12、及びp型半導体層13のそれぞれの厚さとは、半導体積層体10の積層方向における最大厚さである。n型半導体層11の厚さは、例えば、6μm以上10μm以下とすることができる。活性層12の厚さは、例えば、100nm以上300nm以下とすることができる。p型半導体層13の厚さは、例えば、100nm以上300nm以下とすることができる。
【0015】
半導体積層体10においてn型半導体層11、活性層12、及びp型半導体層13が積層された部分の側面は、第1側面21と第2側面22を含む。また、半導体積層体10は、n側接続面23とn側外周面24を含む。
【0016】
第1側面21は、p型半導体層13の側面及び活性層12の側面を含む。さらに、第1側面21は、活性層12の側面に連続するn型半導体層11の側面の一部を含む。
【0017】
n側接続面23及びn側外周面24は、n型半導体層11における活性層12及びp型半導体層13が積層されていない領域に形成され、活性層12及びp型半導体層13から露出している。
【0018】
図2に示すように、平面視において、n型半導体層11の形状は、4つの直線状の辺部を有する四角形状である。p型半導体層13の上面13aは、1つの第1端部13e1と4つの第2端部13e2とを有する。平面視において、第1端部13e1及び第2端部13e2は、n型半導体層11の4つの直線状の辺部よりも内側に位置する。
【0019】
4つの第2端部13e2が、それぞれ、n型半導体層11の4つの直線状の辺部に沿って延びている。平面視において、n側外周面24は、第2端部13e2と、n型半導体層11の直線状の辺部との間に位置する。
【0020】
平面視において、n側接続面23は、四角形状のn型半導体層11の1つの角部を含む領域に位置する。平面視において、n側接続面23は、第1端部13e1と隣り合って配置されている。平面視において、第1端部13e1は、例えば曲線状に形成されている。平面視において、第1端部13e1は、直線状、または直線と曲線を含む形状であってもよい。
【0021】
図3に示すように、p型半導体層13の上面13aの第1端部13e1の下方及び第2端部13e2の下方に第1側面21が連続している。第1端部13e1は、p型半導体層13の上面13aと第1側面21との境界に位置する。第2端部13e2は、p型半導体層13の上面13aと第1側面21との境界に位置する。
【0022】
図3に示すように第2側面22は、第1側面21とn側接続面23とを接続する。また、第2側面22は、第1側面21とn側外周面24とを接続する。第2側面22は、n型半導体層11の側面を含み、p型半導体層13の側面および活性層12の側面を含まない。断面視において、n側接続面23は、n側外周面24と略同一面上に位置している。n側接続面23及びn側外周面24は、基板100の上面と略平行である。
【0023】
n側接続面23にn側電極52が設けられ、n側電極52はn型半導体層11と電気的に接続されている。p型半導体層13の上面13aにp側電極51が設けられ、p側電極51はp型半導体層13と電気的に接続されている。p側電極51及びn側電極52は、例えば、Cu、Au、Al、Ag、Ru、Ti、Ni又はこれらの金属を主成分とする合金を用いることができる。p側電極51及びn側電極52は、複数の金属層を含む多層構造とすることができる。p型半導体層13上にITO等からなる透光性電極を設け、その透光性電極上にp側電極51を設けてもよい。
【0024】
絶縁膜60が、p型半導体層13の上面13a、第1側面21、第2側面22、n側接続面23、及びn側外周面24を覆っている。絶縁膜60には、例えばシリコン酸化膜やシリコン窒化膜を用いることができる。
【0025】
また、絶縁膜60は、p側電極51の上面の一部及び側面を覆っている。p側電極51の上面は、絶縁膜60に形成された第1開口部60aを通じて絶縁膜60から露出している。絶縁膜60は、n側電極52の上面の一部及び側面を覆っている。n側電極52の上面は、絶縁膜60に形成された第2開口部60bを通じて絶縁膜60から露出している。絶縁膜60から露出するp側電極51の上面及びn側電極52の上面には、外部から電力を供給するための、例えば金属ワイヤ等の接続部材が接続される。
【0026】
p型半導体層13の上面13aと、第1側面21とは鋭角を形成する。第2側面22は、n側接続面23及びn側外周面24に対して90°以上の角度を形成する。
図3に示す例では、第2側面22は、n側接続面23及びn側外周面24に対して鈍角を形成する。p型半導体層13の上面13aと第1側面21との間の角度は、例えば、45°以上80°以下である。第2側面22とn側接続面23の間の角度、及び第2側面22とn側外周面24との間の角度は、例えば、90°以上170°以下である。なお、第1側面21が曲線を含む形状であり、p型半導体層13の上面13aと第1側面21の曲線部とが接続されている場合、p型半導体層13の上面13aと第1側面21との間の角度は、p型半導体層13の上面13aと、p型半導体層13の上面13aに接続する第1側面21の曲線部における接線との間の角度である。また、第2側面22が曲線を含む形状であり、n側接続面23又はn側外周面24と第2側面22の曲線部とが接続されている場合、n側接続面23又はn側外周面24と第2側面22との間の角度は、n側接続面23又はn側外周面24と、n側接続面23又はn側外周面24に接続する第2側面22の曲線部における接線との間の角度である。
【0027】
図3に示す断面視において、活性層12の側面は、p型半導体層13の上面13aの第1端部13e1及び第2端部13e2よりも内側に位置する。また、第2側面22は、p型半導体層13の上面13aの第1端部13e1及び第2端部13e2よりも内側に位置する凹面状の曲面部を有する。
【0028】
図3に示す断面視において、互いに反対側に位置する第1側面21間の距離は、第1端部13e1及び第2端部13e2と接続する上端から、第2側面22と接続する下端に向かうに従って徐々に小さくなる。
図3に示す断面視において、互いに反対側に位置する第2側面22同士において、n側接続面23に接続する下端とn側外周面24と接続する下端との間の距離は、第1側面21と接続する上端間の距離よりも大きい。
【0029】
半導体積層体10は、基板100上に例えばMOCVD(metal organic chemical vapor deposition)法で形成される。その後、半導体積層体10において、p型半導体層13の上面13aのうちn側接続面23及びn側外周面24を形成する領域以外の領域をマスクで覆い、例えば塩素を含むガスを用いたRIE(Reactive Ion Etching)法で半導体積層体10をp型半導体層13の上面13a側からエッチングする。このエッチングにより、n側接続面23及びn側外周面24を形成する領域のp型半導体層13と活性層12が除去され、さらにn型半導体層11の一部も除去される。これにより、n側接続面23及びn側外周面24が形成されるとともに、第1側面21及び第2側面22が形成される。
【0030】
一般的に、RIEにより半導体積層体の一部を除去して形成される半導体積層体の側面は、半導体積層体の上面に対して鈍角を形成する形状になる。本実施形態では、上記RIEにより半導体積層体10をエッチングする工程において、処理室内の圧力を例えば10Pa以上20Pa以下にすることで、半導体積層体10に対するサイドエッチングを促進させやすくしている。これにより、p型半導体層13の上面13aと鋭角を形成する第1側面21を形成することができる。
【0031】
本実施形態の発光素子1を含む発光装置は、発光素子1と、上面に配線パターンを有する配線基板(又は実装基板)と、を備える。本実施形態の発光素子1は、n型半導体層11を配線基板(又は実装基板)側に位置させ、p型半導体層13の上面13aを上方に向けたいわゆるフェイスアップ実装方式で配線基板に実装される。発光素子1は配線パターンと電気的に接続される。活性層12からの光は主にp型半導体層13の上面13aから半導体積層体10の外部に取り出される。また、活性層12の側面及びp型半導体層13の側面を含む第1側面21からも光は外部に取り出される。
【0032】
本実施形態によれば、活性層12の側面はp型半導体層13の上面13aの第1端部13e1及び第2端部13e2よりも内側に位置し、第1側面21はp型半導体層13の上面13aと鋭角を形成している。第1側面21はいわゆる逆テーパー形状である。このような逆テーパー形状の第1側面21とすることで、例えば第1側面21がp型半導体層13の上面13aに対して垂直な形状や、p型半導体層13の上面13aと鈍角を形成する順テーパー形状である場合に比べて、第1側面21で反射して半導体積層体10の内部に戻る光の量を低減できる。これにより、第1側面21から半導体積層体10の外部への光取り出し効率を高くすることができる。
【0033】
また、逆テーパー形状の第1側面21とすることで、垂直な形状の第1側面21や順テーパー形状の第1側面21に比べて、第1側面21から、下方へ取り出される光が低減し、上方へ取り出される光の量が増える。本実施形態では、n側電極52が逆テーパー形状の第1側面21に対向する位置にあるため、n側電極52が垂直な形状の第1側面21や順テーパー形状の第1側面21に対向する位置にある構成に比べて、第1側面21からn側電極52に向かう光の量を低減し、n側電極52による光吸収を少なくすることができる。
【0034】
また、第2側面22は、n側接続面23及びn側外周面24に対して90°以上の角度を形成するため、第2側面22が第1側面21と同様の逆テーパー形状である構成に比べて、上記RIEにより半導体積層体10をエッチングする工程後に残るn型半導体層11の体積を大きくすることができ、順方向電圧の悪化を低減することができる。すなわち、本実施形態によれば、順方向電圧を維持しつつ、光取り出し効率を向上させることができる。
【0035】
また、n側接続面23及びn側外周面24に対して90°以上の角度を形成する第2側面22とすることで、垂直な形状や逆テーパー形状の第2側面22とする場合に比べて、第2側面22における絶縁膜60の被覆性が良好になる。
【0036】
[第2実施形態]
図4は、本発明の第2実施形態の発光素子2の模式断面図である。
【0037】
第2実施形態の発光素子2においては、第2側面22は、n側接続面23及びn側外周面24に対して垂直に形成されている。第2側面22は、p型半導体層13の上面13aに対して垂直に形成されている。ここで、第2側面22がn側接続面23及びn側外周面24に対して垂直に形成されているとは、第2側面22がn側接続面23及びn側外周面24に対して90°+3°の範囲の角度である場合を含む。
【0038】
第1側面21の形状は第1実施形態と同じである。したがって、第2実施形態においても、第1側面21で反射して半導体積層体10の内部に戻る光の量を低減でき、第1側面21から半導体積層体10の外部への光取り出し効率を高くすることができる。
【0039】
また、第2側面22はn側接続面23及びn側外周面24に対して90°の角度を形成するため、第2側面22が逆テーパー形状の構成に比べて、半導体積層体10をRIEした後に残るn型半導体層11の体積を第1実施形態より大きくすることができ、順方向電圧の悪化をさらに低減しやすくすることができる。すなわち、第2実施形態においても、順方向電圧を維持しつつ、光取り出し効率を向上させることができる。
【0040】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。本発明の上述した実施形態を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての形態も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0041】
1、2…発光素子、10…半導体積層体、11…n型半導体層、12…活性層、13…p型半導体層、21…第1側面、22…第2側面、23…n側接続面、24…n側外周面、51…p側電極、52…n側電極、60…絶縁膜、100…基板