(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-18
(45)【発行日】2024-10-28
(54)【発明の名称】廃棄物の処理システム、及び廃棄物の処理方法
(51)【国際特許分類】
B09B 3/20 20220101AFI20241021BHJP
B03C 1/00 20060101ALI20241021BHJP
B03C 1/24 20060101ALI20241021BHJP
B07B 1/14 20060101ALI20241021BHJP
B07B 9/00 20060101ALI20241021BHJP
【FI】
B09B3/20
B03C1/00 B ZAB
B03C1/24 101
B07B1/14
B07B9/00 A
(21)【出願番号】P 2020191626
(22)【出願日】2020-11-18
【審査請求日】2023-10-17
(73)【特許権者】
【識別番号】521297587
【氏名又は名称】UBE三菱セメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100145012
【氏名又は名称】石坂 泰紀
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼岡 諒
(72)【発明者】
【氏名】藤井 健史
(72)【発明者】
【氏名】中河 久典
(72)【発明者】
【氏名】上野 修
【審査官】木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-141196(JP,A)
【文献】特開平06-091197(JP,A)
【文献】特開2018-058059(JP,A)
【文献】特開2010-207689(JP,A)
【文献】特許第5594707(JP,B1)
【文献】特開2000-135450(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B09B 3/00
B03C 1/00
B03C 1/24
B07B 1/14
B07B 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁性金属、非磁性金属及び非金属を含む廃棄物の処理システムであって、
前記廃棄物を、前記磁性金属を含む
金属片を含有する第1磁着物と前記非磁性金属を含む第1非磁着物とに選別する第1磁力選別装置と、
前記第1磁着物に含まれる前記磁性金属
を含む前記金属片に付着する、前記非金属を含む付着物の少なくとも一部を振動で除去して、前記第1磁着物よりも前記磁性金属の含有量が高い金属含有物を得る除去装置と、
前記金属含有物を、
前記磁性金属を含む前記金属片を含有し、前記金属含有物よりも前記磁性金属の含有量が高い第2磁着物と、前記金属含有物よりも前記磁性金属の含有量が低い第2非磁着物とに選別する第2磁力選別装置と、を備える、廃棄物の処理システム。
【請求項2】
前記第2非磁着物を、
前記非金属を含む第1選別物と、
前記第1選別物よりも前記磁性金属の含有量が高い第2選別物と、
前記第1選別物及び前記第2選別物よりも前記非磁性金属の含有量が高い第3選別物と、に選別する渦電流選別装置を備える、請求項1に記載の廃棄物の処理システム。
【請求項3】
前記第1非磁着物を篩い分けして、前記第1非磁着物を篩上物と篩下物と前記篩上物よりも大きいサイズを有する粗大物とに分けるロールスクリーンを備え、
前記ロールスクリーンは、前記第1非磁着物の進行方向に向かって高くなるように傾斜している、請求項1に記載の廃棄物の処理システム。
【請求項4】
前記第1非磁着物を篩い分けして、前記第1非磁着物を篩上物と篩下物と前記篩上物よりも大きいサイズを有する粗大物とに分けるロールスクリーンと、前記ロールスクリーンで得られた篩上物を破砕して破砕物を得る破砕装置と、前記破砕物と前記第2非磁着物とが合流する合流部と、を備え、
前記ロールスクリーンは、前記第1非磁着物の進行方向に向かって高くなるように傾斜しており、
前記渦電流選別装置では、前記破砕物と前記第2非磁着物とを含む選別原料を、前記第1選別物と前記第2選別物と
前記第3選別物とに渦電流選別する、請求項2に記載の廃棄物の処理システム。
【請求項5】
前記渦電流選別装置に供給される前記選別原料に含まれる破砕物は、前記破砕装置のみで破砕されたものである、請求項4に記載の廃棄物の処理システム。
【請求項6】
前記第1非磁着物を篩い分けして、前記第1非磁着物を篩上物と篩下物と前記篩上物よりも大きいサイズを有する粗大物とに分けるロールスクリーンと、前記ロールスクリーンで得られた篩上物を破砕して破砕物を得る破砕装置を備える、請求項1又は2に記載の廃棄物の処理システム。
【請求項7】
磁性金属、非磁性金属及び非金属を含む廃棄物の処理方法であって、
前記廃棄物を、前記磁性金属を含む
金属片を含有する第1磁着物と前記非磁性金属を含む第1非磁着物とに選別する第1磁力選別工程と、
前記第1磁着物に含まれる前記磁性金属
を含む前記金属片に付着する、前記非金属を含む付着物の少なくとも一部を振動で除去して、前記第1磁着物よりも前記磁性金属の含有量が高い金属含有物を得る除去工程と、
前記金属含有物を、
前記磁性金属を含む前記金属片を含有し、前記金属含有物よりも前記磁性金属の含有量が高い第2磁着物と、前記金属含有物よりも前記磁性金属の含有量が低い第2非磁着物とに選別する第2磁力選別工程と、を有する、廃棄物の処理方法。
【請求項8】
前記第2非磁着物を、
前記非金属を含む第1選別物と、
前記第1選別物よりも前記磁性金属の含有量が高い第2選別物と、
前記第1選別物及び前記第2選別物よりも前記非磁性金属の含有量が高い第3選別物と、に渦電流選別する選別工程を有する、請求項
7に記載の廃棄物の処理方法。
【請求項9】
前記第1非磁着物を篩い分けする篩い分け工程を有し、
前記篩い分け工程は、前記第1非磁着物の進行方向に向かって高くなるように傾斜するロールスクリーンを用いて、篩上物と篩下物と前記篩上物よりも大きいサイズを有する粗大物とに分ける、請求項
7に記載の廃棄物の処理方法。
【請求項10】
前記第1非磁着物の進行方向に向かって高くなるように傾斜するロールスクリーンを用いて、前記第1非磁着物を篩上物と篩下物と前記篩上物よりも大きいサイズを有する粗大物とに分ける篩い分け工程と、
前記篩い分け工程で得られた篩上物を破砕して破砕物を得る破砕工程と、
前記破砕物と前記第2非磁着物とが合流する合流工程と、を備え、
前記選別工程では、前記破砕物と前記
第2非磁着物とを含む選別原料を、前記第1選別物と前記第2選別物と前記第3選別物とに渦電流選別する、請求項
8に記載の廃棄物の処理方法。
【請求項11】
前記廃棄物から前記選別原料を得るまでの間において、破砕装置を用いる工程は前記破砕工程のみである、請求項
10に記載の廃棄物の処理方法。
【請求項12】
前記第1非磁着物の進行方向に向かって高くなるように傾斜するロールスクリーンを用いて、前記第1非磁着物を篩上物と篩下物と前記篩上物よりも大きいサイズを有する粗大物とに分ける篩い分け工程と、
前記篩い分け工程で得られた篩上物を破砕して破砕物を得る破砕工程と、を有する、請求項7又は8に記載の廃棄物の処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、廃棄物の処理システム、及び廃棄物の処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
都市ごみ焼却灰等の廃棄物には、貴金属、アルミニウム、鉄、及び銅等、種々の金属が含まれている。このような金属は非金属と分別して、有価金属として回収しリサイクルすることによって資源の有効活用が図られている。特許文献1では、有価金属を効率よく回収するとともに、軽産物の利用促進を図ることを目的として、金属含有廃棄物を軽産物と重産物に選別する風力選別機と、該風力選別機によって選別された重産物から有価金属を回収する手段とを備える金属含有廃棄物の処理装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
焼却灰等の廃棄物には、例えば、水筒、自転車部品、ダンベル、及びマンホール蓋といった都市ゴミに由来する比較的大型の金属片が含まれる場合がある。このような大型の金属片が増えてくると、破砕装置の負荷が増大し、破砕装置が廃棄物処理能力のボトルネックとなる。一方で、大型の金属塊及び金属片には、燃料源又はセメントの原料として有効利用できる灰分等の非金属が付着しているため、大型の金属片をそのまま回収すると、リサイクル資源としての付加価値が低下する傾向にある。
【0005】
そこで、本開示は、回収される金属のリサイクル資源としての付加価値を高くしつつ、廃棄物の処理能力を向上することが可能な廃棄物の処理システム、及び廃棄物の処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、磁性金属、非磁性金属及び非金属を含む廃棄物の処理システムであって、廃棄物を、磁性金属を含む第1磁着物と非磁性金属を含む第1非磁着物とに選別する第1磁力選別装置と、第1磁着物に含まれる磁性金属に付着する、非金属を含む付着物の少なくとも一部を振動で除去して、第1磁着物よりも磁性金属の含有量が高い金属含有物を得る除去装置と、金属含有物を、金属含有物よりも磁性金属の含有量が高い第2磁着物と、金属含有物よりも磁性金属の含有量が低い第2非磁着物とに選別する第2磁力選別装置と、を備える、廃棄物の処理システムを提供する。
【0007】
上述の廃棄物の処理システムでは、第1磁力選別装置において廃棄物から選別された第1磁着物に付着する非金属を含む付着物の少なくとも一部を、除去装置における振動によって除去する。これによって、第1磁着物よりも磁性金属の含有量が高い金属含有物が得られる。さらに第2磁力選別装置を用いて、この金属含有物をこれよりも磁性金属の含有量が高い第2磁着物と磁性金属の含有量が低い第2非磁着物とに選別する。第2磁力選別装置では、非金属を含む付着物が低減された金属含有物が供給されるため、第1磁力選別装置よりも高い精度で非金属と磁性金属とを選別することができる。このため、第2磁力選別装置で選別される第2非磁着物は金属の含有量が十分に低減されている。したがって、下流側の装置の負荷を低減することができる。一方、第2磁着物は、非金属を含む付着物の含有量が十分に低減され、磁性金属の含有量が十分に高い。このため、リサイクル資源としての付加価値を高くすることできる。また、磁性金属を含む大型の金属片が廃棄物に含まれる場合に、大型の金属片を第2磁着物として選別しリサイクル資源として回収することができる。これによって下流側の装置の負荷が低減され、廃棄物の処理能力を向上することができる。
【0008】
廃棄物の処理システムは、第2非磁着物を、非金属を含む第1選別物と、第1選別物よりも磁性金属の含有量が高い第2選別物と、第1選別物及び第2選別物よりも非磁性金属の含有量が高い第3選別物と、に選別する渦電流選別装置を備えることが好ましい。第2非磁着物には、磁着物に選別されない非金属、及び、第1磁着物に含まれていた少量の非磁性金属が含まれ得る。このような第1磁着物を渦電流選別装置で選別することによって、磁性金属の含有量が高い第2選別物のみならず、非磁性金属の含有量が高い第3選別物を得ることができる。第1選別物は金属の含有量が十分に低減されているため、例えば燃料及びセメントクリンカ製造用の原料等として好適に用いることができる。第2選別物及び第3選別物は、それぞれ磁性金属及び非磁性金属の含有量が十分に高いため、リサイクル資源として十分に高い付加価値を有する。
【0009】
廃棄物の処理システムは、第1非磁着物を篩い分けして、第1非磁着物を篩上物と篩下物と篩上物よりも大きいサイズを有する粗大物とに分けるロールスクリーンを備え、このロールスクリーンは、第1非磁着物の進行方向に向かって高くなるように傾斜していることが好ましい。このようなロールスクリーンを備えることによって、例えば、非磁性金属又は磁性金属を含む大型の金属片が第1非磁着物に含まれる場合に、大型の金属片を粗大物として選択的に除去しリサイクル資源として回収することができる。この結果、大型の金属片が廃棄物の処理システムの下流側の装置に導入されることが抑制され、装置の負荷を低減することができる。篩上物及び篩下物は、含有成分に応じて下流側の装置に導入してもよい。篩下物はサイズが小さいので、例えば燃料及びセメント原料等としてもよい。
【0010】
廃棄物の処理システムは、第1非磁着物を篩い分けして、第1非磁着物を篩上物と篩下物と篩上物よりも大きいサイズを有する粗大物とに分けるロールスクリーンと、ロールスクリーンで得られた篩上物を破砕して破砕物を得る破砕装置と、破砕物と第2非磁着物とが合流する合流部と、を備え、ロールスクリーンは、第1非磁着物の進行方向に向かって高くなるように傾斜しており、渦電流選別装置では、破砕物と第2磁着物とを含む選別原料を、第1選別物と第2選別物と第3選別物とに渦電流選別することが好ましい。第2非磁着物は、金属の含有量が十分に低減され、非金属の含有量が高いことから、サイズのばらつきが低減されている。一方、ロールスクリーンで得られた篩上物には、篩下物よりも大きい金属片が含まれ得る。このため、破砕装置で篩上物を破砕することによってサイズのばらつきを小さくすることができる。このような第2非磁着物と破砕物とを合流部に合流させて得られる合流物は、サイズのばらつきが十分に低減されている。このような、第2非磁着物と破砕物、すなわち合流物を含む選別原料は、サイズのばらつきが十分に低減されていることから、渦電流選別装置における選別の精度を高くすることができる。
【0011】
上記渦電流選別装置に供給される選別原料に含まれる破砕物は、破砕装置のみで破砕されたものであることが好ましい。上記廃棄物の処理システムでは、サイズの大きな金属片を選別してリサイクル資源として回収できるため、上記破砕装置のみで、廃棄物の処理を円滑に行うことができる。
【0012】
本開示は、磁性金属、非磁性金属及び非金属を含む廃棄物の処理方法であって、廃棄物を、磁性金属を含む第1磁着物と非磁性金属を含む第1非磁着物とに選別する第1磁力選別工程と、第1磁着物に含まれる磁性金属に付着する、非金属を含む付着物の少なくとも一部を振動で除去して、第1磁着物よりも磁性金属の含有量が高い金属含有物を得る除去工程と、金属含有物を、金属含有物よりも磁性金属の含有量が高い第2磁着物と、金属含有物よりも磁性金属の含有量が低い第2非磁着物とに選別する第2磁力選別工程と、を有する、廃棄物の処理方法を提供する。
【0013】
上述の廃棄物の処理方法では、第1磁力選別工程において廃棄物から選別された第1磁着物に付着する付着物の少なくとも一部を、除去装置における振動によって除去する。これによって、第1磁着物よりも磁性金属の含有量が高い金属含有物が得られる。さらに第2磁力選別工程において、この金属含有物をこれよりも磁性金属の含有量が高い第2磁着物と磁性金属の含有量が低い第2非磁着物とに選別する。第2磁力選別工程では、非金属を含む付着物が低減された金属含有物が供給されるため、第1磁力選別装置よりも高い精度で非金属と磁性金属とを選別することができる。このため、第2磁力選別工程で選別される第2非磁着物は金属の含有量が十分に低減されている。したがって、下流側の工程の負荷を低減することができる。一方、第2磁着物は、非金属を含む付着物の含有量が十分に低減され、磁性金属の含有量が十分に高い。このため、リサイクル資源としての付加価値を高くすることできる。また、磁性金属を含む大型の金属片が廃棄物に含まれる場合に、大型の金属片を第2磁着物として選別しリサイクル資源として回収することができる。これによって下流側の工程の負荷が低減され、廃棄物の処理能力を向上することができる。
【0014】
廃棄物の処理方法は、第2非磁着物を、非金属を含む第1選別物と、第1選別物よりも磁性金属の含有量が高い第2選別物と、第1選別物及び第2選別物よりも非磁性金属の含有量が高い第3選別物と、に渦電流選別する選別工程を有することが好ましい。第2非磁着物には、磁着物に選別されない非金属、及び、第1磁着物に含まれていた少量の非磁性金属が含まれ得る。このような第1磁着物を渦電流選別する選別工程で選別することによって、磁性金属の含有量が高い第2選別物のみならず、非磁性金属の含有量が高い第3選別物を得ることができる。第1選別物は金属の含有量が十分に低減されているため、例えば燃料及びセメントクリンカ製造用の原料等として好適に用いることができる。第2選別物及び第3選別物は、それぞれ磁性金属及び非磁性金属の含有量が十分に高いため、リサイクル資源としての付加価値を十分に高くすることができる。
【0015】
廃棄物の処理方法は、第1非磁着物を篩い分けする篩い分け工程を有し、篩い分け工程は、第1非磁着物の進行方向に向かって高くなるように傾斜するロールスクリーンを用いて、篩上物と篩下物と篩上物よりも大きいサイズを有する粗大物とに分けることが好ましい。このようなロールスクリーンを用いることによって、例えば、非磁性金属又は磁性金属を含む大型の金属片が第1非磁着物に含まれる場合に、大型の金属片を粗大物として選択的に除去しリサイクル資源として回収することができる。この結果、大型の金属片が廃棄物の処理方法の下流側の工程に導入されることが抑制され、工程の負荷を低減することができる。篩上物及び篩下物は、含有成分に応じて下流側の工程に導入してもよい。篩下物はサイズが小さいので、例えば燃料及びセメント原料等としてもよい。
【0016】
廃棄物の処理方法は、第1非磁着物の進行方向に向かって高くなるように傾斜するロールスクリーンを用いて、第1非磁着物を篩上物と篩下物と篩上物よりも大きいサイズを有する粗大物とに分ける篩い分け工程と、篩い分け工程で得られた篩上物を破砕して破砕物を得る破砕工程と、破砕物と第2非磁着物とが合流する合流工程と、を備え、選別工程では、破砕物と第2非磁着物とを含む選別原料を、第1選別物と第2選別物と第3選別物とに渦電流選別することが好ましい。第2非磁着物は、金属の含有量が十分に低減され、非金属の含有量が高いことから、サイズのばらつきが低減されている。一方、ロールスクリーンで得られた篩上物には、篩下物よりも大きい金属片が含まれ得る。このため、破砕工程で篩上物を破砕することによってサイズのばらつきを小さくすることができる。このような第2非磁着物と破砕物とを合流部に合流させて得られる合流物は、サイズのばらつきが十分に低減されている。このような、第2非磁着物と破砕物、すなわち合流物を含む選別原料は、サイズのばらつきが十分に低減されていることから、渦電流選別装置において高精度に選別することができる。
【0017】
廃棄物の処理方法は、廃棄物から上述の選別原料を得るまでの間において、破砕装置を用いる工程は上記破砕工程のみであることが好ましい。上記廃棄物処理システムでは、サイズの大きな金属片を選別してリサイクル資源として回収できるため、上記破砕工程のみで、廃棄物の処理を円滑に行うことができる。
【発明の効果】
【0018】
回収される金属のリサイクル資源としての付加価値を高くしつつ、廃棄物の処理能力を向上することが可能な廃棄物の処理システム、及び廃棄物の処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】一実施形態に係る廃棄物の処理システムを模式的に示す図である。
【
図2】ロールスクリーンの一例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、場合により図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。ただし、以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。
【0021】
図1は、廃棄物の処理システムを模式的に示す図である。
図1の廃棄物の処理システム100は、原料として、磁性金属、非磁性金属及び非金属を含む廃棄物を用いる。廃棄物の種類は特に限定されず、例えば、主灰、焼却灰、汚泥、埋め立て土、石炭灰、コンクリートがら、及び廃ガラス等が挙げられる。処理システム100は、大型の金属片を含んでいても、各装置の負荷を低減しつつ廃棄物から金属及び非金属を高い精度で選別できる。このため、廃棄物は焼却灰を含むことが好ましく、主灰を含むことがより好ましい。磁性金属及び非磁性金属は、それぞれ、水筒、自転車部品、ダンベル、及びマンホール蓋といった磁性金属片及び非磁性金属片として含まれていてよく、塊として含まれていてもよい。例えば、主灰中には、種々の磁性金属及び非磁性金属が含まれ、これらの金属で構成される金属片には灰等の非金属が付着している。廃棄物の処理システム100は、灰等の非金属が付着した金属片が含まれていても、金属片と非金属とを高精度に且つ円滑に選別することができる。
【0022】
廃棄物に含まれる磁性金属としては鉄が挙げられる。廃棄物に含まれる非磁性金属としてはアルミニウム、銅及び亜鉛等が挙げられる。これらは、他の材質の物と分別することで高い付加価を有するリサイクル原料となる。非金属としては、プラスチック及びゴム、又はこれらの灰等が挙げられる。非金属は、金属と分別することで、燃料及びセメントクリンカ製造用の原料として好適に用いることができる。このような用途に用いられる非金属の金属含有量は低い方が好ましい。
【0023】
処理システム100は、原料を受け入れる受入ホッパー10と、受入ホッパー10からの廃棄物を、第1磁着物と第1非磁着物とに選別する第1磁力選別装置20と、第1磁着物に含まれる磁性金属に付着する付着物の少なくとも一部を振動で除去して、金属含有物を得る除去装置30と、金属含有物を、金属含有物よりも磁性金属の含有量が高い第2磁着物と、金属含有物よりも磁性金属の含有量が低い第2非磁着物とに選別する第2磁力選別装置22と、第1非磁着物を篩い分けして、第1非磁着物を篩上物と篩下物と篩上物よりも大きいサイズを有する粗大物とに分けるロールスクリーン40と、ロールスクリーン40で得られた篩上物を破砕して破砕物を得る破砕装置50と、破砕物と第2非磁着物とが合流する合流部60と、破砕物と第2非磁着物とを含む選別原料を、第1選別物と第2選別物と第3選別物とに渦電流選別する渦電流選別装置70とを備える。
【0024】
受入ホッパー10は、廃棄物が供給される上部の供給口にグリズリーを有していてよい。これによって、廃棄物に含まれる大型の金属片を取り除くことができる。したがって、受入ホッパー10よりも下流側の装置の負荷を低減することができる。大型の金属片は、リサイクル資源として活用してもよい。
【0025】
第1磁力選別装置20は、受入ホッパー10から導入される廃棄物を、磁性金属を含む第1磁着物と非磁性金属を含む第1非磁着物とに選別する。第1磁力選別装置20は、例えば、磁界センサを備える金属類選別装置であってよい。第1磁力選別装置20としては、吊下げ式磁力選別機、及びドラム式磁力選別機等の乾式磁力選別機、並びに、湿式磁力選別機が挙げられる。これらのうち、廃棄物の脱水及び乾燥が不要になることから、乾式磁力選別機を用いることが好ましい。第1非磁着物は、廃棄物及び第1磁着物よりも、磁性金属の含有量が低い。一方、第1磁着物は、廃棄物及び第1非磁着物よりも磁性金属の含有量が高い。このような第1磁着物に含まれる磁性金属には灰等の非金属が付着している。なお、第1磁着物には、非磁性金属が混入してもよい。また、第1非磁着物には磁性金属が混入してもよい。例えば、非金属が付着した磁性金属片は、第1非磁着物に混入し易い傾向にある。
【0026】
除去装置30では、第1磁着物に含まれる磁性金属に付着する付着物の少なくとも一部を振動で除去する。除去装置30は、付着物を除去することによって、第1磁着物よりも磁性金属の含有量が高い金属含有物を得る。除去装置は、振動フィーダであってよく、振動による処理、水洗処理、及び風力による処理を同時に又は順次行って付着物を除去してもよい。除去された付着物は、例えば灰等の非金属である。このように磁性金属から除去された付着物は、渦電流選別装置70の選別原料の一部としてもよいし、渦電流選別装置70で選別された第1選別物と合流させてもよい。また、燃料又はセメントクリンカの製造原料としてもよい。
【0027】
第2磁力選別装置22では、非金属の付着が低減された金属含有物を、金属含有物よりも磁性金属の含有量が高い第2磁着物と、金属含有物よりも磁性金属の含有量が低い第2非磁着物とに選別する。第2磁力選別装置22は、第1磁力選別装置20と同様に、例えば、磁界センサを備える金属類選別装置であってよい。第2磁力選別装置22としては、吊下げ式磁力選別機、及びドラム式磁力選別機等の乾式磁力選別機、並びに、湿式磁力選別機が挙げられる。これらのうち、廃棄物の脱水及び乾燥が不要になることから、乾式磁力選別機を用いることが好ましい。第2磁力選別装置22には、非金属の付着が低減された金属含有物が供給されるため、第1磁力選別装置20よりも高い精度で磁性金属片を選別することができる。このような磁性金属片を含む第2磁着物は、非金属の含有量が低く且つ磁性金属の含有量が高い。このため、第2磁着物は、リサイクル資源としての付加価値が高い。選別された第2非磁着物は、磁性金属及び非磁性金属の含有量が十分に低減されているため、下流側の装置の負荷が低減される。したがって、廃棄物の処理能力を向上することができる。
【0028】
ロールスクリーン40は、第1非磁着物を篩い分けして、第1非磁着物を篩上物と篩下物と篩上物よりも大きいサイズを有する粗大物とに分別する。粗大物には、非磁性金属を含むサイズの大きな金属片が含まれる。粗大物は、非磁性金属の含有量が高いためリサイクルが容易であり、リサイクル資源としての付加価値が高い。粗大物には、灰等を含む非金属が含まれていてもよい。非金属は、金属片に付着していてもよく、金属片とは別になっていてもよい。このような場合に、金属ロッドを円筒状に配置したドラムを回転させることによってドラム内部の分別対象物の篩い分けを行うドラムロッドスクリーン等の分別装置を用いて、粗大物を金属片含有物と非金属含有物とにさらに分別してもよい。これによって、非金属の含有量が十分に低減された金属片含有物が得られる。このような金属片含有物は、リサイクルが一層容易であり、リサイクル資源としての付加価値が十分に高い。なお、第1磁力選別装置20において、磁性金属は第1非磁着物に選別される場合もある。この場合、粗大物は、磁性金属を含む金属片を含んでいてもよい。
【0029】
篩上物は、非磁性金属及び非金属を含有しており、粗大物よりも小さいサイズを有する。このため、下流側の破砕装置50において円滑に粉砕することができる。篩下物は、金属の含有量が少なく、灰等の非金属の含有量が高いため、燃料又はセメントクリンカ製造用の原料として好適に用いられる。
【0030】
図2は、ロールスクリーンの一例を側面からみたときの図である。ロールスクリーン40は、水平面に対して一端が他端よりも高くなるように傾斜した枠体42と、枠体42に沿って所定の間隔で並ぶ複数のローラ41を備える。ローラ41は、回転軸45と、回転軸45に取り付けられ、軸方向に沿って並ぶ複数の回転板44とを有している。回転板44は、回転軸45の軸方向に沿って所定の間隔で複数設けられる。ローラ41は、回転軸45を中心にして時計回りに回転する。ロールスクリーン40は、ローラ41上に供給される第1非磁着物の進行方向に向かって高くなるように傾斜している。
【0031】
ロールスクリーン40の上方から、回転しているローラ41の上に第1非磁着物が供給されると、第1磁着物に含まれる灰等の細粒物は、隣り合うローラ41の隙間、及び隣り合う回転板44の隙間からローラ41の下方に落下する。落下した細粒物は、ホッパー43で集められ篩下物として回収される。第1磁着物に含まれるサイズの大きな金属片等は、ローラ41の回転方向に反して左下方向に落下し、粗大物として回収される。一方、粗大物よりも小さいサイズを有する金属片はローラ41の回転によって右上方向に移動し篩上物として回収される。
図2のロールスクリーン40は、粗大物及び篩上物を回収するためのホッパーを備えていてもよい。粗大物と篩上物の分別割合は、枠体42の傾斜角度及びローラ41の回転速度で調整することができる。枠体42の水平面に対する傾斜角度は、例えば30~60°であってよい。篩上物と篩下物の分別割合は、隣り合うローラ41の間隔及び隣り合う回転板44の間隔を変えることで調節することができる。
【0032】
破砕装置50では、ロールスクリーン40で得られた篩上物を破砕する。篩上物は、廃棄物に比べて大型の金属片が十分に低減されているため、破砕装置50の負荷を十分に低減することができる。例えば、破砕装置50の処理速度が、廃棄物の処理システム100における処理速度の律速となっている場合に、廃棄物の処理能力を向上できる点で好ましい。破砕装置50としては、例えば、通常の一軸破砕機、二軸破砕機、粉砕機、ハンマークラッシャー及びチェーンクラッシャー等が挙げられる。破砕装置50は、これらの一種を単独で又は二種以上を組み合わせて備えていてもよい。破砕装置50では金属片を破砕して小さくすることができる。このようにして得られる破砕物はサイズのばらつきが十分に小さいため、渦電流選別によって高精度に選別することができる。
【0033】
合流部60では、破砕装置50で得られた破砕物と、第2磁力選別装置22で得られた第2非磁着物とを合流させて、選別原料を得る。第2非磁着物は、金属片が十分に低減されているため、サイズのばらつきが小さい。このため、破砕物と同様に、渦電流選別によって高精度に選別することができる。合流部60は、例えば破砕物及び第2非磁着物をそれぞれ搬送するベルトコンベア同士が交差する部分で構成されていてもよく、ホッパー又はタンクで構成されていてもよい。
【0034】
選別原料に含まれる破砕物は、破砕装置50のみで破砕されたものであることが好ましい。廃棄物の処理システムでは、サイズの大きな金属片を選別してリサイクル資源として回収できるため、破砕装置50のみで、廃棄物の処理を円滑に行うことができる。破砕装置の設置数を低減することで、処理システム100のメンテナンス頻度を低減することができる。また、破砕する機会を一度のみとすることによって、廃棄物の処理システム100の設置場所の選定が容易となり、また、騒音等の環境負荷も低減することができる。なお、選別原料には、破砕物及び第2非磁着物以外のものが配合されてもよい。例えば、ロールスクリーン40で得られる篩下物、及び、除去装置30で得られる付着物が配合されてもよい。
【0035】
渦電流選別装置70は、破砕物及び第2非磁着物を含む選別原料を、渦電流選別によって、プラスチック及びゴム又はこれらの灰等の非金属を含む第1選別物と、第1選別物よりも磁性金属の含有量が高い第2選別物と、第1選別物及び第2選別物よりも非磁性金属の含有量が高い第3選別物とに選別する。渦電流選別装置70では、サイズのばらつきが小さい選別原料を選別することから、高い精度で非金属、磁性金属及び非磁性金属を分別することができる。渦電流選別装置は、金属に交流磁界をかけた場合に金属内に誘起される渦電流と交流磁界の間に発生する反発力を利用して、選別対象物を磁性金属、非磁性金属、及び非金属に選別することが可能な選別装置である。
【0036】
第1選別物は、3つの選別物(第1選別物、第2選別物及び第3選別部)のうち、金属の含有量が最も低い。このため、燃料及びセメントクリンカ製造用の原料として好適に用いられる。第1選別物は金属の含有量が十分に低いことから、セメントクリンカ製造用の原料として用いても、セメントクリンカ製造装置に備えられる原料ミル、竪型ミル及び煙道等の各設備の摩耗を十分に抑制することができる。また、セメントクリンカに含まれるクロム及び鉛等の金属含有量を低減することができる。
【0037】
第2選別物は、3つの選別物のうち、磁性金属の含有量が最も高い。また、非金属及び非磁性金属の含有量が十分に低減されている。このため、リサイクルが容易であり、リサイクル資源としての付加価値が高い。第3選別物は、3つの選別物のうち、非磁性金属の含有量が最も高い。また、非金属及び磁性金属の含有量が十分に低減されている。このため、リサイクルが容易であり、リサイクル資源としての付加価値が高い。
【0038】
このように廃棄物の処理システム100によれば、磁性金属、非磁性金属及び非金属を含む廃棄物から、燃料及びセメントクリンカ製造用の原料として好適な第1選別物、並びに、リサイクル資源として高い付加価値を有する第2選別物及び第3選別物を得ることができる。また、破砕装置50に大型の金属片、及び鉄等の磁性金属を含む金属片が導入されることが抑制されるため、廃棄物の処理能力を向上することができる。
【0039】
なお、渦電流選別装置70を備えることは必須ではなく、変形例では、渦電流選別装置70を備えていなくてもよい。このような変形例でも、第2磁力選別装置22で得られる第2磁着物は、磁性金属の含有量が十分に高いことから、リサイクル資源として高い付加価値を有する。また、除去装置30で得られる付着物は、燃料及びセメントクリンカ製造用の原料として好適に用いることができる。別の変形例では、除去装置30で得られた金属含有物を選別する渦電流選別装置を設けてもよい。この渦電流選別装置で選別して得られる磁性金属を含有する選別物を第2磁力選別装置22に導入し、第2磁着物と第2非磁着物とに選別してもよい。
【0040】
一実施形態に係る廃棄物の処理方法は、磁性金属、非磁性金属及び非金属を含む廃棄物を、磁性金属を含む第1磁着物と非磁性金属を含む第1非磁着物とに選別する第1磁力選別工程と、第1磁着物に含まれる磁性金属に付着する、非金属を含む付着物の少なくとも一部を振動で除去して、第1磁着物よりも磁性金属の含有量が高い金属含有物を得る除去工程と、金属含有物を、金属含有物よりも磁性金属の含有量が高い第2磁着物と、金属含有物よりも磁性金属の含有量が低い第2非磁着物とに選別する第2磁力選別工程と、を有する。
【0041】
第1磁力選別工程は、
図1の第1磁力選別装置20を用いて行うことができる。除去工程は、除去装置30を用いて行うことができる。第2磁力選別工程は、第2磁力選別装置22を用いて行うことができる。これらの各工程は、各装置の説明内容に基づいて行ってよい。上記処理方法によれば、金属の含有量が十分に低減された第2非磁着物が得られる。このような非磁着物は、燃料又はセメントクリンカ製造用の原料、或いはこれらを得るための中間体として好適に用いることができる。
【0042】
廃棄物の処理方法は、第2非磁着物を、非金属を含む第1選別物と、第1選別物よりも磁性金属の含有量が高い第2選別物と、第1選別物及び第2選別物よりも非磁性金属の含有量が高い第3選別物と、に渦電流選別する選別工程を有していてもよい。この選別工程は、渦電流選別装置70を用いて行うことができる。このような選別工程を行うことによって、燃料及びセメントクリンカ製造用の原料として好適に用いられる第1選別物を得ることができる。また、リサイクル資源として高い付加価値を有する第2選別物及び第3選別物を得ることができる。選別工程で用いる原料(選別原料)は、第2非磁着物に限られず、他の成分を含んでよい。例えば、後述する破砕工程で得られる破砕物を含んでいてもよいし、除去工程において振動によって磁性金属から除去された付着物を含んでいてもよい。
【0043】
廃棄物の処理方法は、第1磁力選別装置20で選別された第1非磁着物を篩い分けする篩い分け工程と、篩い分け工程で得られた篩上物を破砕して破砕物を得る破砕工程と、破砕物と第2非磁着物とが合流する合流工程と、を有していてもよい。篩い分け工程はロールスクリーン40を、破砕工程は破砕装置50をそれぞれ用いて行ってよい。篩い分け工程では、リサイクル資源として高い付加価値を有する粗大物が得られる。また、このような粗大物を選別して除去することによって、破砕工程における破砕装置50の負荷を低減することができる。合流工程は合流部60において行ってもよい。合流工程で得られる、破砕物と篩上物とを含む選別原料は、サイズのばらつきが十分に低減されているため、選別工程の選別原料として好適に用いることができる。
【0044】
廃棄物の処理方法において、廃棄物から選別原料を得るまでの間において、破砕装置を用いる工程は上述の破砕工程のみであることが好ましい。上述の廃棄物の処理方法では、サイズの大きな金属片を選別してリサイクル資源として回収できるため、上記破砕工程のみで、廃棄物の処理を円滑に行うことができる。破砕工程の頻度を低減することで、廃棄物の処理設備のメンテナンス頻度を低減することができる。また、破砕する機会を一度のみとすることによって、廃棄物の処理方法を行う設備の設置場所の選定が容易となり、また、騒音等の環境負荷も低減することができる。
【0045】
上述の各工程は、廃棄物の処理システム100及びその変形例における説明内容に基づいて行うことができる。したがって、廃棄物の処理システム100における説明内容は、廃棄物の処理方法にも適用することができる。また、廃棄物の処理方法における説明内容も、廃棄物の処理システム100に適用することができる。
【0046】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。
【符号の説明】
【0047】
10…受入ホッパー、20…第1磁力選別装置、22…第2磁力選別装置、30…除去装置、40…ロールスクリーン、41…ローラ、42…枠体、43…ホッパー、44…回転板、45…回転軸、50…破砕装置、60…合流部、70…渦電流選別装置、100…処理システム。