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  • 特許-自動分析装置とその制御方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-18
(45)【発行日】2024-10-28
(54)【発明の名称】自動分析装置とその制御方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/10 20060101AFI20241021BHJP
【FI】
G01N35/10 F
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023516282
(86)(22)【出願日】2022-01-27
(86)【国際出願番号】 JP2022003097
(87)【国際公開番号】W WO2022224521
(87)【国際公開日】2022-10-27
【審査請求日】2023-10-12
(31)【優先権主張番号】P 2021070924
(32)【優先日】2021-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】501387839
【氏名又は名称】株式会社日立ハイテク
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 真結子
(72)【発明者】
【氏名】松岡 晋弥
【審査官】福田 裕司
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-271331(JP,A)
【文献】特開2017-009299(JP,A)
【文献】国際公開第2017/141626(WO,A1)
【文献】特開2003-145077(JP,A)
【文献】特開2010-210596(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検体を分析する自動分析装置であって、
前記検体や試薬を分注する分注プローブと、
前記分注プローブの洗浄に用いられる洗浄液が貯留される貯留槽と、
前記貯留槽に接続され前記洗浄液が流れる流路と、
前記分注プローブを備える分注部を制御する制御部を備え、
前記制御部は、前記貯留槽の中の前記洗浄液を前記流路に留めるように引き込ませてから、前記分注プローブから前記貯留槽にシステム水を供給させることを特徴とする自動分析装置。
【請求項2】
請求項1に記載の自動分析装置であって、
前記制御部は、前記洗浄液の液面が前記流路の上端以下に位置するように前記洗浄液を前記流路に引き込ませることを特徴とする自動分析装置。
【請求項3】
請求項1に記載の自動分析装置であって、
前記制御部は、前記洗浄液と前記システム水との間に空気層を形成させることを特徴とする自動分析装置。
【請求項4】
請求項1に記載の自動分析装置であって、
前記制御部は、前記洗浄液を前記流路に引き込ませるのに先立って、前記貯留槽の中の前記洗浄液の少なくとも一部を前記分注プローブに吸引させ、前記貯留槽の外に排出させることを特徴とする自動分析装置。
【請求項5】
請求項1に記載の自動分析装置であって、
前記制御部は、前記洗浄液を前記流路に引き込ませるのに先立って、前記洗浄液を前記貯留槽に供給し、前記貯留槽から溢れさせることを特徴とする自動分析装置。
【請求項6】
請求項1に記載の自動分析装置であって、
前記制御部は、前記貯留槽に供給された前記システム水を前記洗浄液に置換するときに、前記システム水の少なくとも一部を前記分注プローブに吸引させ、前記貯留槽の外に排出させることを特徴とする自動分析装置。
【請求項7】
請求項1に記載の自動分析装置であって、
前記制御部は、前記分注プローブの洗浄までの待ち時間が予め定められた閾値よりも長いときに、前記流路への前記洗浄液の引き込みと、前記貯留槽へのシステム水の供給を実施させることを特徴とする自動分析装置。
【請求項8】
請求項7に記載の自動分析装置であって、
前記閾値は、前記洗浄液の種類に応じて設定されることを特徴とする自動分析装置。
【請求項9】
検体を分析する自動分析装置の制御方法であって、
前記検体や試薬を分注する分注プローブの洗浄に用いられる洗浄液が貯留される貯留槽の中の前記洗浄液を、前記貯留槽に接続され前記洗浄液が流れる流路に留めるように引き込んでから、前記分注プローブから前記貯留槽にシステム水を供給することを特徴とする自動分析装置の制御方法。
【請求項10】
請求項1に記載の自動分析装置であって、
前記流路に留められる前記洗浄液を前記貯留槽に供給されるシステム水によって封止することを特徴とする自動分析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動分析装置は、血液や尿等の検体に含まれる特定成分を自動的に定性あるいは定量分析する装置である。自動分析装置では、検体を分注する分注プローブを適宜洗浄することにより、コンタミネーションの発生を抑制して分析精度の維持が図られる。分注プローブの洗浄には貯留槽に貯留された洗浄液が用いられる。揮発性の高い洗浄液を用いた場合、長時間大気に触れる状態で放置すると溶質が析出することがある。また、例えば有機溶媒など、人体や環境にとって有害な成分が揮発することも課題である。析出は流路の水置換により防ぐことができる。しかし、流路内の全ての洗浄液を置換すると、洗浄液が無駄に消費される。
【0003】
そこで特許文献1では、分注プローブから貯留槽に内洗水を吐出し、洗浄液を貯留槽から押し出す形で水に置換することで、洗浄液を無駄に消費せずに溶質の析出を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-74311号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら特許文献1では、洗浄液の中の溶質が析出することと、成分そのものの揮発に対する配慮が不十分である。すなわち、貯留槽に貯留される洗浄液に分注プローブから内洗水が吐出されることで汚染された洗浄液は排出されるものの、貯留槽には水で希釈された洗浄液が残留するため、洗浄液から溶質が析出することがあり、析出した溶質は分注プローブを詰まらせかねない。
【0006】
そこで本発明は、分注プローブの洗浄に用いられる貯留槽において洗浄液の中の溶質が析出することを抑制できる自動分析装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は、貯留槽に貯留される洗浄液を、貯留槽に接続される流路に引き込ませてから、システム水を貯留槽に供給させることを特徴とする。
【0008】
より具体的には、本発明は、検体を分析する自動分析装置であって、前記検体や試薬を分注する分注プローブと、前記分注プローブの洗浄に用いられる洗浄液が貯留される貯留槽と、前記貯留槽に接続され前記洗浄液が流れる流路と、各部を制御する制御部を備え、前記制御部は、前記貯留槽の中の洗浄液を前記流路に引き込ませてから、前記貯留槽にシステム水を供給させることを特徴とする。
【0009】
また本発明は、検体を分析する自動分析装置の制御方法であって、前記検体や試薬を分注する分注プローブの洗浄に用いられる洗浄液が貯留される貯留槽の中の前記洗浄液を、前記貯留槽に接続され前記洗浄液が流れる流路に引き込んでから、前記貯留槽にシステム水を供給することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、分注プローブの洗浄に用いられる貯留槽において洗浄液の中の溶質が析出することを抑制できる自動分析装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】自動分析装置の構成例を示す平面図。
図2】貯留槽を有する洗浄槽について説明する図。
図3】実施例1の動作について説明する図。
図4】実施例2の動作について説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面に従って本発明に係る自動分析装置の好ましい実施例について説明する。自動分析装置は、血液や尿等の検体に試薬を反応させた反応液を用いて検体を分析する装置である。
【実施例1】
【0013】
図1を用いて、実施例1の自動分析装置の全体構成の一例を説明する。自動分析装置は、検体搬送部102、試薬ディスク104、検体分注部105、試薬分注部106、反応ディスク107、測定部108、洗浄槽110、制御部113を備える。以下、各部について説明する。なお、鉛直方向をZ方向、水平面をXY面とする。
【0014】
検体搬送部102は、血液や尿等の検体を収容し、検体ラック109に載置される検体容器101を検体分注部105がアクセスできる位置まで搬送する。
【0015】
検体分注部105は、検体搬送部102によって搬送された検体容器101から反応ディスク107に配置された反応容器111へ検体を分注する。検体の分注には、検体分注部105が備える検体分注プローブ105aが用いられる。すなわち検体分注プローブ105aは検体容器101に挿入されて検体を吸引したのち、反応容器111へ移動して検体を吐出する。
【0016】
反応ディスク107は、円周状に備えられる複数の反応容器111を所定の温度範囲に保温するとともに、検体が分注された反応容器111を試薬分注部106がアクセスできる位置まで搬送する。試薬ディスク104は、分析に使用される試薬を収容する試薬容器103を所定の温度範囲で保管する。
【0017】
試薬分注部106は、試薬ディスク104が保管する試薬容器103から検体が分注された反応容器111へ試薬を分注する。試薬の分注には、試薬分注部106が備える試薬分注プローブ106aが用いられる。すなわち試薬分注プローブ106aは試薬容器103に挿入されて試薬を吸引したのち、反応容器111へ移動して試薬を吐出する。
【0018】
検体と試薬が分注された反応容器111は、反応ディスク107によって攪拌部112がアクセスできる位置まで搬送される。攪拌部112は、反応容器111の中の検体と試薬を撹拌する。反応ディスク107による保温と攪拌部112による攪拌によって、反応容器111の中の検体と試薬の反応が促進し、反応液が生成される。反応ディスク107は、反応液が収容される反応容器111を測定部108へ搬送する。
【0019】
測定部108は、反応容器111に収容される反応液の物理特性、例えば発光量、散乱光量、透過光量、電流値、電圧値等を測定する。なお測定される物理特性はこれらに限定されない。測定部108によって測定された物理特性は制御部113へ送信される。
【0020】
制御部113は、測定部108から送信される物理特性を受信して分析結果を出力するとともに、自動分析装置が備える各部を制御する装置であり、例えばいわゆるコンピュータによって構成される。
【0021】
検体分注部105の検体分注プローブ105aや試薬分注部106の試薬分注プローブ106aは、コンタミネーションの発生を抑制するために、検体や試薬の分注後に洗浄液を用いて洗浄される。洗浄液には、有機溶媒等の揮発性の高い溶液や、アルカリ性の溶液、界面活性剤を含む中性の溶液等が用いられる。
【0022】
図2を用いて、検体分注部105の検体分注プローブ105aの洗浄に使用される洗浄槽110について説明する。なお試薬分注部106の試薬分注プローブ106aも洗浄槽110と同様の機構によって洗浄される。洗浄槽110は、検体分注プローブ105aの洗浄に用いられる洗浄液を貯留する貯留槽200と、洗浄に使用された洗浄液等が排出される排出管201を有する。
【0023】
貯留槽200には流路202が接続され、タンク206に保管される洗浄液が流路202を通じて供給される。流路202の内径は、貯留槽200の内径よりも十分に小さく、例えば貯留槽200の内径5~6mmに対して流路202の内径は2mm未満である。流路202とタンク206との間には、第一弁203とシリンジ204、第二弁205が設けられる。第一弁203は、流路202とシリンジ204との間の開閉を制御する。シリンジ204は洗浄液を吸引したり、放出したりする。第一弁203は、シリンジ204とタンク206との間の開閉を制御する。
【0024】
タンク206に保管される洗浄液が貯留槽200へ供給されるときの第一弁203、シリンジ204、第二弁205の動作について説明する。まず、第一弁203を閉じ、第二弁205を開いた状態で、シリンジ204がタンク206の中の洗浄液を吸引する。次に、第二弁205を閉じ、第一弁203を開いた状態で、シリンジ204が洗浄液を放出することで、洗浄液が流路202を通じて貯留槽200へ供給される。なお第一弁203、シリンジ204、第二弁205の動作を繰り返すことにより、貯留槽200の容積を超える量の洗浄液を供給し、貯留槽200から洗浄液を溢れさせることができる。貯留槽200から溢れた洗浄液は排出管201を通じて排出される。
【0025】
貯留槽200に供給された洗浄液は、長時間放置されると、溶媒の揮発により溶質が析出することがあり、析出した溶質は検体分注プローブ105aを詰まらせかねない。そこで実施例1では、以下で説明する動作によって溶質の析出を抑制する。
【0026】
図3を用いて、実施例1の動作についてステップ毎に説明する。
【0027】
(S301)
制御部113が第一弁203、シリンジ204、第二弁205を制御することによって、洗浄液301が貯留槽200へ供給される。所定量の洗浄液301が貯留槽200へ供給されると第一弁203は閉じられる。
【0028】
(S302)
制御部113が検体分注部105を制御することによって、洗浄液301が検体分注プローブ105aに吸引される。
【0029】
(S303)
制御部113が検体分注部105を制御することによって、洗浄液301が貯留槽200の外に排出される。S302とS303が繰り返されることで、検体分注プローブ105aが洗浄されても良い。なお検体分注プローブ105aは貯留槽200の中の洗浄液301を吸引しきれないので、貯留槽200の底に洗浄液301が残留する。
【0030】
ここで、洗浄液301を貯留槽200に一度供給し、溢れさせてもよい。これにより、検体分注プローブ105aに触れて汚染された可能性のある洗浄液301を貯留槽200から排除できる。検体分注プローブ105aによる洗浄液301の汚染が問題にならない場合、このステップは省略してもよい。また、洗浄液301を貯留槽200に供給後、制御部113が検体分注部105を制御することによって、洗浄液301が貯留槽200の外に排出される過程を再度設けてもよい。
【0031】
(S304)
制御部113が第一弁203とシリンジ204を制御することによって、貯留槽200の底に残留する洗浄液301が流路202の中に引き込まれる。すなわち第一弁203が開かれた状態でシリンジ204が吸引することで、洗浄液301の液面が流路202の上端以下に位置するように、洗浄液301が流路202の中に引き込まれる。洗浄液301が流路202の中に引き込まれると、第一弁203が閉じられる。
【0032】
(S305)
制御部113が検体分注部105を制御することによって、システム水302が検体分注プローブ105aから貯留槽200へ供給される。なお洗浄液301は、貯留槽200の内径よりも十分に小さい内径を有する流路202の中に引き込まれているので、システム水302の側への拡散が抑制される。
【0033】
(S306)
所定量のシステム水302が貯留槽200へ供給され、洗浄液301はシステム水302によって封止される。システム水302によって封止された洗浄液301は、大気に触れないので、長時間放置されても溶媒が揮発せずにすむ。
【0034】
以上で説明した動作により、貯留槽200の中の洗浄液301は、溶媒が揮発せずにすむので溶質の析出が抑制される。また洗浄液301の溶質の析出が抑制されることにより、検体分注プローブ105aが詰まることを防ぐことができる。なお洗浄液301を封止するために貯留槽200に供給されたシステム水302を、洗浄液301に置換する際には、システム水302の少なくとも一部を検体分注プローブ105aによって貯留槽200の外に排出しておくことが好ましい。検体分注プローブ105aによりシステム水302の少なくとも一部を貯留槽200の外に排出しておくことにより、流路202から供給される洗浄液301の量を低減できる。
【0035】
貯留槽200の中の全てのシステム水302を、流路202から供給される洗浄液301によって溢れさせる場合、システム水302と洗浄液301が混ざり合いながら置換がなされるので、大量の洗浄液301が必要になる。それに対し、システム水302の少なくとも一部を貯留槽200の外に排出しておいた場合、流路202から供給される洗浄液301と混ざり合うシステム水302が少ないので、洗浄液301の供給量を低減できる。
【実施例2】
【0036】
実施例1では、貯留槽200に接続される流路202に引き込まれた洗浄液301をシステム水302で封止することについて説明した。流路202に引き込まれた洗浄液301はシステム水302の側への拡散が抑制されるものの、ゼロではない。システム水302の側へ拡散した洗浄液301が大気に触れることで、溶質が析出する場合がある。そこで実施例2ではシステム水302の側への洗浄液301の拡散を防止することについて説明する。なお実施例2の自動分析装置の構成や洗浄槽110の構成は、実施例1と同じであるので、説明を省略する。
【0037】
図4を用いて、実施例2の動作についてステップ毎に説明する。なお実施例1と同じ動作には、同じステップ番号を付与し、説明を簡略化する。
【0038】
(S301)~(S303)
実施例1と同様に、貯留槽200に供給された洗浄液301が検体分注プローブ105aによって吸引され、貯留槽200の外に排出される。なお貯留槽200の底に洗浄液301が残留する。
【0039】
(S404)
制御部113が第一弁203とシリンジ204を制御することによって、貯留槽200の底に残留する洗浄液301が流路202の中に引き込まれる。すなわち第一弁203が開かれた状態でシリンジ204が吸引することで、洗浄液301の液面が流路202の上端より下に、例えば流路202の上端から2~3mm程度下に位置するように、洗浄液301が流路202の中に引き込まれる。
【0040】
(S405)
制御部113が検体分注部105を制御することによって、システム水302が検体分注プローブ105aから貯留槽200へ供給される。流路202の上端と洗浄液301の液面との間に存在する空気の圧力によって、システム水302は流路202の中に流入できず、貯留槽200の中に留まる。その結果、システム水302と洗浄液301との間に空気層400が形成される。
【0041】
(S306)
所定量のシステム水302が貯留槽200へ供給され、洗浄液301はシステム水302によって封止されるとともに、空気層400によってシステム水302から隔離される。システム水302及び空気層400によって封止された洗浄液301は、大気に触れないので、長時間放置されても溶媒が揮発せずにすむ。また空気層400によってシステム水302から隔離された洗浄液301は、システム水302の側へ拡散することはない。
【0042】
以上で説明した動作により、貯留槽200の中の洗浄液301は、システム水302の側へ拡散することがないので、溶媒の揮発及び溶質の析出を防止できる。また洗浄液301の溶質の析出を防止できることにより、検体分注プローブ105aが詰まることがなくなる。
【0043】
なお図3図4に例示される動作は、貯留槽200の中の洗浄液301を用いた洗浄までの待ち時間が予め定められた閾値よりも長いときに実行されるようにしても良い。ここで閾値は、洗浄液の種類、例えば揮発性の高い種類の洗浄液か否かに応じて設定されることが好ましい。例えば有機溶媒などから構成される揮発性が高い洗浄液については10分が、揮発性が比較的低いアルカリ性の洗浄液については1時間が閾値として設定される。
【0044】
以上、本発明の複数の実施例について説明した。本発明は上記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形しても良い。また、上記実施例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせても良い。さらに、上記実施例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除しても良い。
【符号の説明】
【0045】
101:検体容器、102:検体搬送部、103:試薬容器、104:試薬ディスク、105:検体分注部、105a:検体分注プローブ、106:試薬分注部、106a:試薬分注プローブ、107:反応ディスク、108:測定部、109:検体ラック、110:洗浄槽、111:反応容器、112:攪拌部、113:制御部、200:貯留槽、201:排出管、202:流路、203:第一弁、204:シリンジ、205:第二弁、206:タンク、301:洗浄液、302:システム水、400:空気層
図1
図2
図3
図4