(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】コンピュータシステム、ゲームシステム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/79 20140101AFI20241022BHJP
A63F 13/30 20140101ALI20241022BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20241022BHJP
【FI】
A63F13/79 520
A63F13/30
A63F13/53
(21)【出願番号】P 2023183766
(22)【出願日】2023-10-26
(62)【分割の表示】P 2019114695の分割
【原出願日】2019-06-20
【審査請求日】2023-11-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100124682
【氏名又は名称】黒田 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100104710
【氏名又は名称】竹腰 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100090479
【氏名又は名称】井上 一
(72)【発明者】
【氏名】高橋 徹
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-102275(JP,A)
【文献】特開2018-086409(JP,A)
【文献】特開2018-057853(JP,A)
【文献】特開2018-202178(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプレーヤのプレーヤ端末と通信接続されるコンピュータシステムであって、
初期状態としてプレーヤ毎にゲーム空間を設定し、当該ゲーム空間で当該プレーヤがプレーヤキャラクタを操作するゲームプレイを開始させるゲーム開始制御を行うゲーム開始制御手段と、
各プレーヤのプレーヤ端末に、当該プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間以外のゲーム空間の状況を示す情報を表示させる制御を行う他空間状況情報表示制御手段と、
所与の遷移発動条件を満たした発動プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間に、他のゲーム空間でゲームプレイを行っている他のプレーヤのプレーヤキャラクタを遷移させる遷移制御手段と、
前記遷移制御手段による遷移制御に基づいて、プレーヤキャラクタが不在となった前記他のゲーム空間を当該不在の状態で進行制御する自動進行制御手段と、
を備えたコンピュータシステム。
【請求項2】
複数のプレーヤのプレーヤ端末と通信接続されるコンピュータシステムであって、
初期状態としてプレーヤ毎にゲーム空間を設定し、当該ゲーム空間で当該プレーヤがプレーヤキャラクタを操作するゲームプレイを開始させるゲーム開始制御を行うゲーム開始制御手段と、
各プレーヤのプレーヤ端末に、当該プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間以外のゲーム空間の状況を示す情報を表示させる制御を行う他空間状況情報表示制御手段と、
所与の遷移発動条件を満たした発動プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間に、
当該遷移発動条件を満たしたことを条件として、他のゲーム空間でゲームプレイを行っている他のプレーヤのプレーヤキャラクタを
自動的に遷移させる遷移制御手段と、
を備えたコンピュータシステム。
【請求項3】
前記遷移制御手段は、前記発動プレーヤ以外のプレーヤのうち、所与の被選択条件を満たすプレーヤの中から前記他のプレーヤを選択する制御を行う、
請求項
1又は2に記載のコンピュータシステム。
【請求項4】
前記他のゲーム空間でゲームプレイを行っている他のプレーヤの操作入力に基づく所与の遷移ブロック条件を満たした場合に、前記遷移制御手段による遷移制御を抑止させる遷移抑止制御手段、
を更に備えた請求項
1~3の何れか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項5】
前記他のゲーム空間でゲームプレイを行っている他のプレーヤのプレーヤ端末に、前記遷移制御手段による遷移制御が行われる旨の通知を行う遷移通知制御手段、
を更に備えた請求項
1~
4の何れか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項6】
複数のプレーヤのプレーヤ端末と通信接続されるコンピュータシステムであって、
初期状態としてプレーヤ毎にゲーム空間を設定し、当該ゲーム空間で当該プレーヤがプレーヤキャラクタを操作するゲームプレイを開始させるゲーム開始制御を行うゲーム開始制御手段と、
各プレーヤのプレーヤ端末に、当該プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間以外のゲーム空間の状況を示す情報を表示させる制御を行う他空間状況
情報表示制御手段と、
所与の遷移発動条件を満たした発動プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間と
、当該発動プレーヤ以外の他のプレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間である他のゲーム空間とを連結させることで、当該発動プレーヤのプレーヤキャラクタを当該他のゲーム空間に移動可能とさせる移動可能制御手段と、
を備えたコンピュータシステム。
【請求項7】
前記移動可能制御手段は、前記発動プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間の所与の位置と前記他のゲーム空間の所与の位置とを通行可能に連結させることで、当該発動プレーヤのプレーヤキャラクタが当該他のゲーム空間に移動可能とさせる、
請求項
6に記載のコンピュータシステム。
【請求項8】
前記移動可能制御手段は、所与の終了条件を満たした場合に、前記連結を解除する制御を行う、
請求項
6又は
7に記載のコンピュータシステム。
【請求項9】
所与の妨害要素発生条件を満たした発源プレーヤ以外のプレーヤを妨害先プレーヤとして、当該妨害先プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間に、当該妨害先プレーヤのゲームプレイを妨害する妨害オブジェクトを発生させる妨害オブジェクト発生制御手段、
を更に備えた請求項1~
8の何れか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項10】
前記妨害オブジェクト発生制御手段は、前記妨害先プレーヤとするプレーヤの数、及び/又は、発生させる前記妨害オブジェクトの数、を可変に制御する、
請求項
9に記載のコンピュータシステム。
【請求項11】
前記妨害オブジェクトによる妨害結果に基づく所与の加算スコアを、前記発源プレーヤのゲームスコアに反映させる妨害スコア加算制御手段、
を更に備えた請求項
9又は
10に記載のコンピュータシステム。
【請求項12】
複数のプレーヤのプレーヤ端末と、
請求項1~
11の何れか一項に記載のコンピュータシステムであるサーバシステムと、
が通信可能に構成されたゲームシステム。
【請求項13】
複数のプレーヤのプレーヤ端末と通信接続されたコンピュータシステムの前記プレーヤ端末を、
初期状態として当該プレーヤ端末のプレーヤ(以下「自プレーヤ」という)にゲーム空間を設定し、当該ゲーム空間で自プレーヤがプレーヤキャラクタを操作するゲームプレイを開始させるゲーム開始制御を行うゲーム開始制御手段、
他のプレーヤ端末のプレーヤ(以下「他プレーヤ」という)がプレーヤキャラクタを操作してゲームプレイを行っているゲーム空間の状況を示す情報を表示させる制御を行う他空間状況情報表示制御手段、
所与の遷移発動条件を満たした場合に、自プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間に、
当該遷移発動条件を満たしたことを条件として、他プレーヤのプレーヤキャラクタを
自動的に遷移させる遷移制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
複数のプレーヤのプレーヤ端末と通信接続されたコンピュータシステムの前記プレーヤ端末を、
初期状態として当該プレーヤ端末のプレーヤ(以下「自プレーヤ」という)にゲーム空間を設定し、当該ゲーム空間で自プレーヤがプレーヤキャラクタを操作するゲームプレイを開始させるゲーム開始制御を行うゲーム開始制御手段、
他のプレーヤ端末のプレー
ヤがプレーヤキャラクタを操作してゲームプレイを行っているゲーム空間の状況を示す情報を表示させる制御を行う他空間状況情報表示制御手段、
所与の遷移発動条件を満たした場合に、自プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間と
、自プレーヤ以外の他のプレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間である他のゲーム空間とを連結させることで、自プレーヤのプレーヤキャラクタを当該他のゲーム空間に移動可能とさせる移動可能制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプレーヤのプレーヤ端末と通信接続されるコンピュータシステム等に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、プレーヤ毎にゲーム空間を設定して進行するゲームにおいて、一のプレーヤが攻撃相手を選択すると、当該攻撃相手のゲームが不利になるようにそのプレーヤのゲームパラメータを変更する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1のゲームは、ゲームパラメータを変更するという間接的な手段で相手を攻撃できるだけであり、対戦することの興趣性として限界があった。そこで、本発明は、複数のプレーヤが参加するゲームの対戦の仕組みに、新たな興趣性を加えることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための第1の発明は、複数のプレーヤのプレーヤ端末と通信接続されるコンピュータシステムであって、初期状態としてプレーヤ毎にゲーム空間を設定し、当該ゲーム空間で当該プレーヤがプレーヤキャラクタを操作するゲームプレイを開始させるゲーム開始制御を行うゲーム開始制御手段(例えば、
図6のゲーム開始制御部231)と、各プレーヤのプレーヤ端末に、当該プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間以外のゲーム空間の状況を示す情報を表示させる制御を行う他空間状況情報表示制御手段(例えば、
図6の他空間状況表示制御部233)と、所与の遷移発動条件を満たした発動プレーヤについて、当該発動プレーヤのプレーヤキャラクタを、当該発動プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間から他のゲーム空間に遷移させる遷移制御手段(例えば、
図6の遷移制御部235)と、を備えたコンピュータシステム(例えば、
図1のサーバシステム1100)である。
【0006】
第1の発明によれば、初期状態としてプレーヤ毎にゲーム空間を設定して各プレーヤがプレーヤキャラクタを操作するゲームプレイを開始させるとともに、遷移発動条件を満たした発動プレーヤのプレーヤキャラクタを、他のゲーム空間に遷移させることができる。これによれば、それぞれ別個のゲーム空間でゲームプレイを開始したプレーヤが、ゲームの途中にそのプレーヤキャラクタが遷移した他のゲーム空間でゲームをプレイすることが可能となる。したがって、複数のプレーヤが参加するゲームの対戦の仕組みに新たな興趣性を加えることができる。
【0007】
また、第2の発明として、前記遷移制御手段による遷移制御に基づいて、プレーヤキャラクタが不在となったゲーム空間を当該不在の状態で進行制御する自動進行制御手段(例えば、
図6の自動進行制御部237)、を更に備えた第1の発明のコンピュータシステムを構成してもよい。
【0008】
第2の発明によれば、発動プレーヤのプレーヤキャラクタが他のゲーム空間に遷移した後も、それまで発動プレーヤがゲームをプレイしていたゲーム空間を、そのプレーヤキャラクタが不在のまま進行制御することができる。
【0009】
また、第3の発明として、前記他のゲーム空間は、前記発動プレーヤ以外の他のプレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間、である、第1又は第2の発明のコンピュータシステムを構成してもよい。
【0010】
第3の発明によれば、発動プレーヤは、遷移発動条件を満たした場合に、自分以外の他のプレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間で、ゲームをプレイすることが可能となる。
【0011】
また、第4の発明として、前記遷移制御手段は、所与の遷移終了条件を満たした場合に、前記発動プレーヤのプレーヤキャラクタを遷移元のゲーム空間に戻す制御を行う、第1~第3の何れかの発明のコンピュータシステムを構成してもよい。
【0012】
第4の発明によれば、発動プレーヤは、遷移終了条件を満たすまで遷移先のゲーム空間でプレーヤキャラクタを操作してゲームをプレイし、その後は、元いたゲーム空間に戻ったプレーヤキャラクタを操作してゲームをプレイすることができる。
【0013】
また、第5の発明として、前記遷移制御手段は、前記発動プレーヤによる前記他のゲーム空間を選択する操作、或いは、前記他のゲーム空間でゲームプレイしている他のプレーヤを選択する操作に基づいて、前記他のゲーム空間を決定する、第1~第4の何れかの発明のコンピュータシステムを構成してもよい。
【0014】
第5の発明によれば、発動プレーヤの操作に従って、そのプレーヤキャラクタを遷移させる遷移先のゲーム空間を決定することができる。
【0015】
また、第6の発明として、前記遷移制御手段は、前記発動プレーヤによる前記他のゲーム空間でゲームプレイしている他のプレーヤを選択する操作に基づいて前記他のゲーム空間を決定する場合、所与の被選択条件を満たす他のプレーヤのみを選択可能として、当該他のプレーヤを選択する操作を受け付ける制御を行う、第5の発明のコンピュータシステムを構成してもよい。
【0016】
第6の発明によれば、被選択条件を満たす他のプレーヤのゲーム空間の中から、発動プレーヤのプレーヤキャラクタを遷移させる遷移先のゲーム空間を決定することができる。
【0017】
また、第7の発明として、前記他のゲーム空間でゲームプレイを行っている他のプレーヤが存在する場合、当該他のプレーヤの操作入力に基づく所与の遷移ブロック条件を満たした場合に、前記遷移制御手段による遷移制御を抑止させる遷移抑止制御手段、を更に備えた第1~第6の何れかの発明のコンピュータシステムを構成してもよい。
【0018】
第7の発明によれば、遷移ブロック条件を満たさない他のプレーヤに係るゲーム空間を選んで、そのゲーム空間を遷移先とした遷移制御が実現できる。
【0019】
また、第8の発明として、前記他のゲーム空間でゲームプレイを行っている他のプレーヤが存在する場合に、当該他のプレーヤのプレーヤ端末に、前記遷移制御手段による遷移制御が行われる旨の通知を行う遷移通知制御手段、を更に備えた第1~第7の何れかの発明のコンピュータシステムを構成してもよい。
【0020】
第8の発明によれば、遷移先のゲーム空間でゲームプレイを行っているプレーヤに対し、発動プレーヤのプレーヤキャラクタが遷移してくる旨を通知することができる。
【0021】
また、第9の発明として、複数のプレーヤのプレーヤ端末と通信接続されるコンピュータシステムであって、初期状態としてプレーヤ毎にゲーム空間を設定し、当該ゲーム空間で当該プレーヤがプレーヤキャラクタを操作するゲームプレイを開始させるゲーム開始制御を行うゲーム開始制御手段と、各プレーヤのプレーヤ端末に、当該プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間以外のゲーム空間の状況を示す情報を表示させる制御を行う他空間状況情報表示制御手段と、所与の遷移発動条件を満たした発動プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間に、他のゲーム空間でゲームプレイを行っている他のプレーヤのプレーヤキャラクタを遷移させる遷移制御手段と、を備えたコンピュータシステムを構成してもよい。
【0022】
第9の発明によれば、初期状態としてプレーヤ毎にゲーム空間を設定して各プレーヤがプレーヤキャラクタを操作するゲームプレイを開始させるとともに、遷移発動条件を満たした発動プレーヤのゲーム空間に、他のゲーム空間でゲームをプレイしている他のプレーヤのプレーヤキャラクタを遷移させることができる。これによれば、それぞれ別個のゲーム空間でゲームプレイを開始したプレーヤが、ゲームの途中にそのプレーヤキャラクタが遷移した他のゲーム空間でゲームをプレイすることが可能となる。したがって、複数のプレーヤが参加するゲームの対戦の仕組みに新たな興趣性を加えることができる。
【0023】
また、第10の発明として、前記遷移制御手段は、前記発動プレーヤ以外のプレーヤのうち、所与の被選択条件を満たすプレーヤの中から前記他のプレーヤを選択する制御を行う、第9の発明のコンピュータシステムを構成してもよい。
【0024】
第10の発明によれば、被選択条件を満たすプレーヤの中から、そのプレーヤキャラクタを遷移させる他のプレーヤを選択することができる。
【0025】
また、第11の発明として、前記他のゲーム空間でゲームプレイを行っている他のプレーヤの操作入力に基づく所与の遷移ブロック条件を満たした場合に、前記遷移制御手段による遷移制御を抑止させる遷移抑止制御手段、を更に備えた第9又は第10の発明のコンピュータシステムを構成してもよい。
【0026】
第11の発明によれば、遷移ブロック条件を満たさない他のプレーヤを選んで、そのプレーヤキャラクタを遷移させる制御が実現できる。
【0027】
また、第12の発明として、前記他のゲーム空間でゲームプレイを行っている他のプレーヤのプレーヤ端末に、前記遷移制御手段による遷移制御が行われる旨の通知を行う遷移通知制御手段、を更に備えた第9~第11の何れかの発明のコンピュータシステムを構成してもよい。
【0028】
第12の発明によれば、他のゲーム空間でゲームプレイを行っているプレーヤに対し、そのプレーヤキャラクタを発動プレーヤのゲーム空間に遷移させる旨の通知をすることができる。
【0029】
また、第13の発明として、複数のプレーヤのプレーヤ端末と通信接続されるコンピュータシステムであって、初期状態としてプレーヤ毎にゲーム空間を設定し、当該ゲーム空間で当該プレーヤがプレーヤキャラクタを操作するゲームプレイを開始させるゲーム開始制御を行うゲーム開始制御手段と、各プレーヤのプレーヤ端末に、当該プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間以外のゲーム空間の状況を示す情報を表示させる制御を行う他空間状況表示制御手段と、所与の遷移発動条件を満たした発動プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間と他のゲーム空間とを連結させることで、当該発動プレーヤのプレーヤキャラクタを当該他のゲーム空間に移動可能とさせる移動可能制御手段と、を備えたコンピュータシステムを構成してもよい。
【0030】
また、第14の発明として、前記移動可能制御手段は、前記発動プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間の所与の位置と前記他のゲーム空間の所与の位置とを通行可能に連結させることで、当該発動プレーヤのプレーヤキャラクタが当該他のゲーム空間に移動可能とさせる、第13の発明のコンピュータシステムを構成してもよい。
【0031】
第13又は第14の発明によれば、初期状態としてプレーヤ毎にゲーム空間を設定して各プレーヤがプレーヤキャラクタを操作するゲームプレイを開始させるとともに、遷移発動条件を満たした発動プレーヤがゲームをプレイしているゲーム空間を、そのプレーヤキャラクタが移動可能に他のゲーム空間と連結させることができる。これによれば、それぞれ別個のゲーム空間でゲームプレイを開始したプレーヤが、ゲームの途中でそのプレーヤキャラクタを他のゲーム空間に移動させることによって、当該他のゲーム空間でゲームをプレイできるようになる。したがって、複数のプレーヤが参加するゲームの対戦の仕組みに新たな興趣性を加えることができる。
【0032】
また、第15の発明として、前記移動可能制御手段は、所与の終了条件を満たした場合に、前記連結を解除する制御を行う、第13又は第14の発明のコンピュータシステムを構成してもよい。
【0033】
第15の発明によれば、遷移終了条件を満たした場合に、発動プレーヤのゲーム空間と他のゲーム空間との間の連結を解除することができる。
【0034】
また、第16の発明として、所与の妨害要素発生条件を満たした発源プレーヤ以外のプレーヤを妨害先プレーヤとして、当該妨害先プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間に、当該妨害先プレーヤのゲームプレイを妨害する妨害オブジェクトを発生させる妨害オブジェクト発生制御手段、を更に備えた第1~第15の何れかの発明のコンピュータシステムを構成してもよい。
【0035】
また、第17の発明として、前記妨害オブジェクト発生制御手段は、前記妨害先プレーヤとするプレーヤの数、及び/又は、発生させる前記妨害オブジェクトの数、を可変に制御する、第16の発明のコンピュータシステムを構成してもよい。
【0036】
第16の発明によれば、プレーヤが妨害要素発生条件を満たしたことを条件に他のゲーム空間に妨害オブジェクトを発生させ、当該他のゲーム空間での他のプレーヤのゲームプレイを妨害することができる。また、第17の発明によれば、その妨害相手の数や、妨害オブジェクトの発生数を変更することができる。
【0037】
また、第18の発明として、前記妨害オブジェクトによる妨害結果に基づく所与の加算スコアを、前記発源プレーヤのゲームスコアに反映させる妨害スコア加算制御手段(例えば、
図6の妨害スコア加算制御部243)、を更に備えた第16又は第17の発明のコンピュータシステムを構成してもよい。
【0038】
第18の発明によれば、妨害オブジェクトによる妨害相手への妨害が成功したか否か等の妨害結果を、ゲームスコアに反映させることができる。
【0039】
また、第19の発明として、複数のプレーヤのプレーヤ端末と、第1~第18の何れかの発明のコンピュータシステムであるサーバシステムと、が通信可能に構成されたゲームシステム(例えば、
図1のゲームシステム1000)を構成してもよい。
【0040】
第19の発明によれば、第1~第18の何れかの発明と同様の効果を奏するゲームシステムを実現できる。
【0041】
また、第20の発明として、複数のプレーヤのプレーヤ端末(例えば、
図12のプレーヤ端末1500A)が通信接続されたコンピュータシステムの前記プレーヤ端末を、初期状態として当該プレーヤ端末のプレーヤ(以下「自プレーヤ」という)にゲーム空間を設定し、当該ゲーム空間で自プレーヤがプレーヤキャラクタを操作するゲームプレイを開始させるゲーム開始制御を行うゲーム開始制御手段、他のプレーヤ端末のプレーヤ(以下「他プレーヤ」という)がゲームプレイを行っているゲーム空間の状況を示す情報を表示させる制御を行う他空間状況情報表示制御手段、所与の遷移発動条件を満たした場合に、自プレーヤのプレーヤキャラクタを、自プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間から他のゲーム空間に遷移させる遷移制御手段、として機能させるためのプログラム(例えば、
図12のゲームプログラム504)を構成してもよい。
【0042】
第20の発明によれば、第1の発明と同様の効果を奏するプログラムを実現できる。
【0043】
また、第21の発明として、複数のプレーヤのプレーヤ端末と通信接続されたコンピュータシステムの前記プレーヤ端末を、初期状態として当該プレーヤ端末のプレーヤ(以下「自プレーヤ」という)にゲーム空間を設定し、当該ゲーム空間で自プレーヤがプレーヤキャラクタを操作するゲームプレイを開始させるゲーム開始制御を行うゲーム開始制御手段、他のプレーヤ端末のプレーヤ(以下「他プレーヤ」という)がプレーヤキャラクタを操作してゲームプレイを行っているゲーム空間の状況を示す情報を表示させる制御を行う他空間状況情報表示制御手段、所与の遷移発動条件を満たした場合に、自プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間に、他プレーヤのプレーヤキャラクタを遷移させる遷移制御手段、として機能させるためのプログラムを構成してもよい。
【0044】
第21の発明によれば、第9の発明と同様の効果を奏するプログラムを実現できる。
【0045】
また、第22の発明として、複数のプレーヤのプレーヤ端末と通信接続されたコンピュータシステムの前記プレーヤ端末を、初期状態として当該プレーヤ端末のプレーヤ(以下「自プレーヤ」という)にゲーム空間を設定し、当該ゲーム空間で自プレーヤがプレーヤキャラクタを操作するゲームプレイを開始させるゲーム開始制御を行うゲーム開始制御手段、他のプレーヤ端末のプレーヤ(以下「他プレーヤ」という)がプレーヤキャラクタを操作してゲームプレイを行っているゲーム空間の状況を示す情報を表示させる制御を行う他空間状況情報表示制御手段、所与の遷移発動条件を満たした場合に、自プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間と他のゲーム空間とを連結させることで、自プレーヤのプレーヤキャラクタを当該他のゲーム空間に移動可能とさせる移動可能制御手段、として機能させるためのプログラムを構成してもよい。
【0046】
第22の発明によれば、第13の発明と同様の効果を奏するプログラムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図6】サーバシステムの機能構成例を示すブロック図。
【
図8】プレーヤ端末の機能構成例を示すブロック図。
【
図9】サーバシステムにおける処理の流れを説明するためのフローチャート。
【
図10】妨害攻撃時処理の流れを示すフローチャート。
【
図11】遷移攻撃時処理の流れを示すフローチャート。
【
図12】変形例1におけるプレーヤ端末の機能構成例を示す図。
【
図13】変形例2におけるゲーム画像表示部の表示例を示す図。
【
図14】変形例2におけるサーバシステムの機能構成例を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付す。
【0049】
[全体構成]
図1は、本実施形態におけるゲームシステム1000の全体構成例を示す図である。
図1に示すように、ゲームシステム1000は、コンピュータシステムであるサーバシステム1100と、本実施形態のゲームのプレーヤ(ユーザ)2が所持するプレーヤ端末1500とを含み、これらがネットワークNを介して相互にデータ通信可能に接続されて構成される。
【0050】
ネットワークNは、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、ネットワークNとは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
【0051】
サーバシステム1100は、本体装置1101と、キーボード1106と、タッチパネル1108と、ストレージ1140とを備え、本体装置1101は、CPU(Central Processing Unit)1151やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等の各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ1152、通信装置1153等の電子部品が搭載された制御基板1150を内蔵している。なお、制御基板1150の一部又は全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(field-programmable gate array)、SoC(System on a Chip)により実現するとしてもよい。
【0052】
このサーバシステム1100は、CPU1151等が所定のプログラム及びデータに基づいて演算処理することにより、ユーザ登録等に係るユーザ管理機能と、プレーヤ端末1500でゲームをプレイするのに必要なデータを提供してプレーヤ端末1500でのゲームの実行制御を管理するゲーム管理機能と、を実現する。つまり、本実施形態におけるゲームは、一種のクライアント・サーバ型のオンラインゲームとして実現される。プレーヤ2は、自分のプレーヤ端末1500でサーバシステム1100にアクセスし、発給されたアカウントによりログインして本実施形態のゲームを楽しむ。
【0053】
なお、サーバシステム1100は、
図1に示す単体の構成に限らず、各機能を分担する複数のブレードサーバを搭載して相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続した構成であってもよい。或いは、離れた場所に設置された独立した複数のサーバを、ネットワークNを介してデータ通信させることで、全体としてサーバシステム1100として機能させる構成であってもよい。
【0054】
プレーヤ端末1500は、マンマシンインターフェースの機能を担うコンピュータシステムであって、携帯電話基地局や無線通信基地局等を介してネットワークNに接続し、サーバシステム1100とデータ通信を行うことができる。このプレーヤ端末1500は、例えば、スマートフォン、携帯電話機、携帯型ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置のコントローラ、業務用ゲーム装置、パソコン、タブレット型コンピュータ、ウェアラブルコンピュータ等の形態を取り得る。
【0055】
図2は、プレーヤ端末1500の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。
図2に示すように、プレーヤ端末1500は、方向入力キー1502と、ホームキー1504と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1506と、内蔵バッテリー1509と、スピーカ1510と、マイク1512と、制御基板1550と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリカード1540に対してデータを読み書きできるメモリカード読取装置1542とを備える。その他、図示しない電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。
【0056】
制御基板1550には、CPU1551やGPU、DSP等の各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1552、ネットワークNに接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局等と無線通信するための無線通信モジュール1553等が搭載されている。また、制御基板1550には、方向入力キー1502やホームキー1504からの信号を受信する回路、タッチパネル1506のドライバ回路、スピーカ1510へ音声信号を出力する出力アンプ回路、マイク1512で集音された音声の信号を生成する音声信号生成回路、メモリカード読取装置1542への信号入出力回路といった、いわゆるI/F回路(インターフェース回路)1557等が搭載されている。これら制御基板1550に搭載されている各要素は、それぞれがバス回路等を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。なお、制御基板1550の一部または全部をASICやFPGA、SoCにて構成してもよい。
【0057】
この制御基板1550においてICメモリ1552には、ゲームクライアントプログラムや、このゲームクライアントプログラムを実行するのに必要な各種設定データ等が格納される。ゲームクライアントプログラム等は、適宜のタイミングでサーバシステム1100からダウンロードされる。なお、別途入手したメモリカード1540等の記憶媒体から読み出す構成としてもよい。そして、CPU1551等がゲームクライアントプログラムを実行して演算処理を実行し、タッチパネル1506や方向入力キー1502、ホームキー1504に対する操作入力に応じてプレーヤ端末1500の各部を制御することで、プレーヤ2のゲームプレイを可能にする。
【0058】
[ゲーム画面]
本実施形態のゲームは、複数のプレーヤが各々のプレーヤキャラクタを操作してゲームをプレイする対戦ゲームであり、ゲームオーバーにならずに最後の1人に残ったプレーヤが勝者となる。なお、ゲームに参加するプレーヤの数や、各プレーヤが操作するプレーヤキャラクタの数は特に限定されない。
【0059】
図3は、本実施形態のゲームのゲーム画面例を示す図である。
図3に示すように、ゲーム画面は、ゲーム画像表示部10と、残機表示部20と、他空間状況表示部30と、妨害先選択部40と、クッキーゲージ50と、遷移先選択部60と、スコア表示部70と、レベル表示部80とを備える。
【0060】
ゲーム画像表示部10には、ゲーム空間の画像(ゲーム画像)が表示される。本実施形態のゲームではプレーヤ毎にゲーム空間が設定され、各プレーヤは、基本的には自分のゲーム空間(以下、適宜「自空間」ともいう)でゲームをプレイする。したがって、ゲーム画像表示部10には、自空間のゲーム画像が表示される。ただし、後述する遷移攻撃時には、遷移先のプレーヤ(以下、適宜「遷移先プレーヤ」ともいう)のゲーム空間(以下、適宜「遷移先空間」ともいう)をプレイ空間としてゲームをプレイすることとなるため、そのときのゲーム画像表示部10には、遷移先空間の画像が表示される。
【0061】
残機表示部20には、プレーヤキャラクタの残数(
図3の例では2つ)が表示される。プレーヤキャラクタは、例えば、ゲーム開始時に各プレーヤに所定数(例えば3体)ずつ付与される。また、ゲーム中にも、例えばゲームスコアが所定値に達した等、所定条件を満たすと新たに1体が付与される。そして、その残数が0のまま操作しているプレーヤキャラクタが倒されると、当該プレーヤはゲームオーバーとなる。
【0062】
他空間状況表示部30は、他プレーヤ毎に用意されてゲーム画像表示部10の周囲に配置され、各他プレーヤのゲーム空間の状況を示す情報を表示する。
図3では8つの他空間状況表示部30が配置されており、自プレーヤを含めて9人で対戦している例を示している。そして、
図3では図示を省略しているが、各他空間状況表示部30は、例えば、該当する他プレーヤのプレーヤ端末1500におけるゲーム画像表示部の内容を縮小表示することによって、当該他プレーヤのゲーム空間の状況を示す情報を表示する。
【0063】
なお、
図3では9人での対戦を例示したが、ゲームに参加可能なプレーヤの数は制限されない。そのため、サイズ等の都合上ゲーム画面内に全ての他プレーヤに係る他空間状況表示部30を配置できない場合には、そのうちの一部の他プレーヤを選んで他空間状況表示部30を表示する構成としてもよい。例えば、ゲームスコアが上位所定数の他プレーヤに係る他空間状況表示部30を表示することとしたり、フレンド登録されているプレーヤについて他空間状況表示部30を表示する等としてもよい。
【0064】
また、ゲーム空間の情報を示す情報は、ゲーム画像表示部の縮小表示に限らず、そのゲーム空間の状況を説明するテキストやアイコンを枠内に表示する構成でもよい。具体的には、当該プレーヤの現在のゲームスコアやレベル、プレーヤキャラクタの残数、当該プレーヤがゲームオーバーしたか否か、クッキーゲージのゲージ値、敵キャラクタの数、妨害攻撃や遷移攻撃の状況、当該プレーヤのゲーム空間が後述する「あきや」(プレーヤキャラクタが存在していない空き家の状態のこと)の状態か否か等の記載を含めることができる。
【0065】
妨害先選択部40は、択一的に選択可能な「ランダム」「あきや」「カウンター」「高レベルプレーヤ」「プレーヤ選択受付」の5つのボタン41~45を備え、何れか1つを選択する妨害先選択操作を受け受ける。
図3では、あきやボタン42が選択状態となっている。詳細を後述するように、この妨害先選択部40においてどのボタン41~45が選択されているのかに応じて、妨害先のプレーヤ(妨害先プレーヤ)のゲーム空間(以下、適宜「妨害先空間」ともいう)が決定される(妨害先決定処理)。
【0066】
クッキーゲージ50は、後述するクッキー14の収集数に応じてたまるゲージである。本実施形態では、後述する妨害攻撃にあたり、このクッキーゲージ50のゲージ値に従って出現敵数が決定される(出現敵数決定処理)。例えば、出現敵数決定処理では、基準出現敵数を「1」とし、ゲージ値に応じて最大で「3」を加算して、出現敵数を決定する。妨害攻撃時にゲージ値が段階的な閾値51に達していれば、その閾値51に応じた加算数分、出現敵数が増える。
【0067】
遷移先選択部60は、妨害先選択部40と同様に、択一的に選択可能な「ランダム」「あきや」「カウンター」「高レベルプレーヤ」「プレーヤ選択受付」の5つのボタン61~65を備え、何れか1つを選択する遷移先選択操作を受け受ける。
図3では、高レベルプレーヤボタン64が選択状態となっている。詳細を後述するように、この遷移先選択部60においてどのボタン61~65が選択されているのかに応じて、遷移先空間が決定される(遷移先決定処理)。また、遷移先選択部60は、遷移攻撃のタイミングを指示するためのとつげきボタン67を備え、とつげきボタン67によって遷移攻撃の発動操作を受け付ける。
【0068】
スコア表示部70には、自プレーヤの現在のゲームスコアが表示される。ゲームスコアは、クッキー14やパワークッキー15、フルーツ16(
図4を参照)等のアイテムの収集時や敵キャラクタ13を倒した場合に加算されるとともに、妨害攻撃及び遷移攻撃の結果に基づき加算される。例えば、本実施形態では、予めクッキー14、パワークッキー15、及びフルーツ16のアイテム別に加算スコアが定められ、敵キャラクタ13を倒した場合の加算スコアが定められる。また、妨害攻撃に成功した場合の加算スコアである妨害スコアと、遷移攻撃に移行する直接対戦モードで他プレーヤのプレーヤキャラクタを倒した場合の加算スコアである戦勝スコアについても、予め定められる。
【0069】
レベル表示部80には、自プレーヤの現在のレベルが表示される。本実施形態では、レベルは、例えば、妨害攻撃及び遷移攻撃のそれぞれの成功回数の合計値(合計成功回数)として随時更新される。なお、妨害攻撃の成功回数のみを計数してレベルとするのでもよいし、遷移攻撃の成功回数のみを計数してレベルとするのでもよい。
【0070】
ゲームに参加する各プレーヤは、自分のプレーヤ端末1500に表示されたゲーム画面においてゲーム画像表示部10の表示を見ながらゲームをプレイするとともに、他空間状況表示部30の表示によって他プレーヤのゲーム空間の状況を把握して、妨害先選択部40や遷移先選択部60に対する操作を行う。
【0071】
[ゲームの詳細]
次に、
図3に示すゲーム画像表示部10の表示内容を参照して、本実施形態のゲームの詳細について説明する。先ず、ゲーム空間は、舞台となる迷路状のステージ11内に、プレーヤの操作対象であるプレーヤキャラクタ12と、敵キャラクタ13と、クッキー14やパワークッキー15、フルーツ16等の各種アイテムとが配置されて構成される。
図3では、ゲーム開始時のキャラクタ等の初期配置を示している。本実施形態では、迷路の構成やキャラクタ等の初期配置は全てのプレーヤのゲーム空間で同一とされ、
図3に示す状態から一斉にゲームがスタートする。
【0072】
敵キャラクタ13は、巣18をスタート地点として迷路内を移動し、プレーヤキャラクタ12を追跡する動作をするようにコンピュータ制御される。敵キャラクタ13の数は特に限定されないが、例えば、初期状態で4体配置される。また、本実施形態では、4体の敵キャラクタ13を全て同種のものとするが、見た目や移動特性(例えば移動速度や追跡動作パターン等)が異なるものを含めてもよい。一方、クッキー14及びパワークッキー15は、迷路に沿って並べて配置される。プレーヤは、敵キャラクタ13との接触を避けながらプレーヤキャラクタ12を迷路内で移動させ、クッキー14やパワークッキー15と接触させることでそれらを収集する。誤って敵キャラクタ13と接触してしまうと、当該プレーヤキャラクタ12はその敵キャラクタ13に倒されて消滅する。プレーヤキャラクタ12の操作は方向入力キー1502によって行うのでもよいし、タッチパネル1506に対するタッチ操作で行う構成としてもよい。後者の場合はゲーム画面内の適所に方向入力ボタンを表示し、タッチ操作を受け付ける。
【0073】
そして、自空間内の全てのクッキー14及びパワークッキー15を収集すると、それらが初期配置の状態で再配置される。なお、クッキー14等が全て収集された時点でステージクリアとし、迷路の形態やクッキー14等の配置が異なる次のステージに移る構成としてもよい。
【0074】
また、パワークッキー15を収集すると、自空間内の全ての敵キャラクタ13が、所定時間の間、
図3に示す「通常状態」から
図4に示す「弱体状態」へと変化する。そして、敵キャラクタ13を弱体状態とした上でプレーヤキャラクタ12を接触させると、当該敵キャラクタ13を倒すことができる。倒された敵キャラクタ13は巣18に戻って一定時間待機した後、追跡動作を再開する。一方、当該パワークッキー15の収集から所定時間が経過すると、各敵キャラクタ13は通常状態に戻る。
【0075】
フルーツ16は、クッキー14及びパワークッキー15の収集数が所定数に達すると迷路内の所定位置に所定時間配置される。これを収集すると、その種類に応じたボーナススコアがゲームスコアに加算される。
【0076】
まとめると、プレーヤは、自空間の迷路内でプレーヤキャラクタ12を移動させ、敵キャラクタ13を避けながらクッキー14等を収集するとともに、パワークッキー15を収集した場合には、弱体状態となった敵キャラクタ13にプレーヤキャラクタ12を接触させて倒す。そして、プレーヤは、この基本のゲームプレイを行いながら、他プレーヤのゲームプレイを妨害することによる妨害攻撃と、他プレーヤのゲーム空間に乗り込んで直接対戦することによる遷移攻撃と、を適宜行って他プレーヤを攻撃し、生き残りを目指す。
【0077】
1.妨害攻撃
本実施形態の妨害攻撃では、妨害要素発生条件を満たした発源プレーヤ以外のプレーヤを妨害先プレーヤとする。そして、妨害先プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間(妨害先空間)に、当該妨害先プレーヤのゲームプレイを妨害する妨害オブジェクトとして、敵キャラクタを出現(発生)させる。
図4は、妨害攻撃を説明する図であり、プレーヤAが妨害要素発生条件を満たした場合の妨害攻撃例を示している。
【0078】
先ず、妨害要素発生条件は、例えば、「敵キャラクタを倒したこと」とする。したがって、
図4の上段においてプレーヤAのゲーム画像表示部10の表示内容が示すように、パワークッキー15を収集したことで弱体状態となった敵キャラクタ13にプレーヤキャラクタ12を接触させると、妨害要素発生条件を満たしたとしてプレーヤAが発源プレーヤとなる。すると、当該敵キャラクタ13が巣18に戻るのと同時に、プレーヤA以外の妨害先プレーヤ(
図4の例ではプレーヤE)のゲーム空間に、敵キャラクタ13が出現する。出現した敵キャラクタ13は、他の敵キャラクタと同様に当該妨害先空間内のプレーヤキャラクタの追跡動作を開始して、妨害先プレーヤEのゲームプレイを妨害する。
【0079】
手順としては先ず、何れかのプレーヤが妨害要素発生条件を満たした場合に、当該プレーヤを発源プレーヤとする。
【0080】
そして、妨害先決定処理を行い、発源プレーヤが妨害先選択部40で行っている妨害先選択操作に従って、妨害先空間を決定する。本実施形態では、ゲームオーバーとなっていないプレーヤの全てのゲーム空間の中から、以下要領で妨害先空間を決定する。
図4の例では、プレーヤB~G,Iの7人のゲーム空間の中から妨害先空間を決定する。
【0081】
具体的には、
図3の妨害先選択部40においてランダムボタン41が選択されているときには、他プレーヤの中から妨害先プレーヤをランダムに選び、そのゲーム空間を妨害先空間とする。
【0082】
あきやボタン42が選択されているときには、他プレーヤのゲーム空間(遷移先空間)に遷移しておりプレーヤが不在の状態(当該状態を「あきや」と呼ぶ)となっているゲーム空間の中から妨害先空間を選び、そのプレーヤを妨害先プレーヤとする。
図4の例では、プレーヤGのゲーム空間が「あきや」となっているので妨害先空間となる。
【0083】
カウンターボタン43が選択されているときには、発源プレーヤに対して妨害攻撃又は遷移攻撃を行ったプレーヤの中から妨害先プレーヤを選び、そのゲーム空間を妨害先空間とする。なお、妨害先プレーヤは、発源プレーヤに対して妨害攻撃を過去に行ったプレーヤの中から選ぶのでもよいし、発源プレーヤに対して遷移攻撃を過去に行ったプレーヤの中から選ぶ構成でもよい。或いは、発源プレーヤに対して妨害攻撃と遷移攻撃の両方を過去に行ったプレーヤの中から選ぶとしてもよい。
【0084】
高レベルプレーヤボタン44が選択されているときには、レベルが予め定められる所定レベル以上のプレーヤの中から妨害先プレーヤを選び、そのゲーム空間を妨害先空間とする。
【0085】
プレーヤ選択受付ボタン45が選択されているときには、妨害要素発生条件を満たした時点で、発源プレーヤによる妨害先プレーヤの選択操作を受け付ける。例えば、他空間状況表示部30のタッチ操作等によって受け付けることができる。そして、選択された妨害先プレーヤのゲーム空間を妨害先空間とする。
【0086】
妨害先空間を決定したら、出現敵数決定処理を行い、発源プレーヤのクッキーゲージのゲージ値から出現敵数を決定する。
【0087】
また、基準速度調整処理を行い、出現させる敵キャラクタに適用する移動速度(適用移動速度)を設定する。本実施形態では、予め定められる敵キャラクタの移動速度(基準速度)を、発源プレーヤのレベルに基づいて調整する。例えば、レベルと調整値との対応関係を予め定めておく。そして、発源プレーヤのレベルに応じた調整値で基準速度を調整して、適用移動速度とする。調整値は、レベルが高いほど基準速度を速く調整する値として定めておくとよい。
【0088】
その後は、妨害先空間に出現敵数の敵キャラクタを出現させ、適用移動速度で追跡動作させる。
【0089】
以上説明した妨害攻撃によれば、他プレーヤのゲーム空間に敵キャラクタを出現させてそのゲームプレイを妨害することができる。すなわち、妨害攻撃を受けた妨害先空間では敵キャラクタの数が増えるため、その分プレーヤキャラクタが敵キャラクタを避けきれずに接触する事態が生じ易くなる。したがって、間接的に妨害先プレーヤをゲームオーバーに追い込むことが可能となる。
【0090】
また、クッキーを収集してクッキーゲージをためた上で敵キャラクタを倒すことにより、出現させる敵キャラクタの数を増やすことができる。上記したように、本実施形態では、最大で3体増やせる。一方で、レベルの高いプレーヤが行った妨害攻撃によって妨害先空間に出現した敵キャラクタは、基準速度よりも速い速度で移動する。上記したように、レベルは、妨害攻撃や遷移攻撃を繰り返すことにより上がっていく。したがって、レベルを上げながらゲームをプレイし、クッキーゲージのゲージ値を考慮して妨害攻撃のタイミングを図ることで、より効果的に妨害先プレーヤを追い込むことができる。
【0091】
そして、実際に妨害攻撃に係る敵キャラクタとの接触によって妨害先空間内のプレーヤキャラクタが倒されたときには、当該妨害攻撃の結果(妨害結果)を「成功」として、ゲームスコア及びレベルに反映させる。具体的には、発源プレーヤのゲームスコアに妨害スコアを加算するとともに、発源プレーヤの合計成功回数を更新してレベルを上げる。
【0092】
2.遷移攻撃
本実施形態の遷移攻撃では、遷移発動条件を満たした発動プレーヤのプレイ空間を一時的にその自空間から他のゲーム空間(遷移先空間)に遷移させる。
図5は、遷移攻撃を説明する図であり、プレーヤAがプレーヤFのゲーム空間を遷移先空間として遷移する例を示している。なお、
図5中左側の(a)~(c)は、遷移攻撃を行ったプレーヤ(発動プレーヤ)Aのゲーム空間の様子を迷路等を省いて簡略化して示しており、右側の(d)及び(e)は、当該遷移攻撃を受けたプレーヤ(遷移先プレーヤ)Fのゲーム空間の様子を同様に簡略化して示している。
【0093】
先ず、遷移発動条件は、例えば、「遷移攻撃の発動操作を行ったこと」とする。すなわち、何れかのプレーヤが遷移先選択部60のとつげきボタン67をタッチ操作して遷移攻撃の発動操作を行った場合に、当該プレーヤを発動プレーヤとする。なお、遷移発動条件はこれに限定されるものではなく、「特定のフルーツを収集したこと」等としてもよい。その場合は、何れかのプレーヤが当該フルーツを収集すると、当該プレーヤを発動プレーヤとする。
【0094】
その後は、遷移先決定処理を行い、発動プレーヤが遷移先選択部60で行っている遷移先選択操作に従って、遷移先空間を決定する。本実施形態では、発動操作の時点で遷移先空間とされていないゲーム空間の中から、以下要領で遷移先空間を決定する。すなわち、本実施形態では、1つのゲーム空間に同時期に遷移できるプレーヤを1人に制限する。ただし、当該制限はせずに、特定のゲーム空間に対して同時期に何人でも遷移できる構成としてもよい。その場合は、遷移先空間とされているゲーム空間も対象に含めて遷移先空間を決定すればよい。
【0095】
具体的には、
図3の遷移先選択部60においてランダムボタン61が選択されているときには、他プレーヤの中から遷移先プレーヤをランダムに選び、そのゲーム空間を遷移先空間とする。
【0096】
あきやボタン62が選択されているときには、「あきや」の状態のゲーム空間の中から遷移先空間を選び、そのゲーム空間を遷移先空間とする。
【0097】
カウンターボタン63が選択されているときには、発動プレーヤに対して妨害攻撃又は遷移攻撃を行ったプレーヤの中から遷移先プレーヤを選び、そのゲーム空間を遷移先空間とする。なお、遷移先プレーヤは、発動プレーヤに対して妨害攻撃を過去に行ったプレーヤの中から選ぶのでもよいし、発動プレーヤに対して遷移攻撃を過去に行ったプレーヤの中から選ぶ構成でもよい。或いは、発動プレーヤに対して妨害攻撃と遷移攻撃の両方を過去に行ったプレーヤの中から選ぶとしてもよい。
【0098】
高レベルプレーヤボタン64が選択されているときには、レベルが予め定められる所定レベル以上のプレーヤの中から遷移先プレーヤを選び、そのゲーム空間を遷移先空間とする。
【0099】
プレーヤ選択受付ボタン65が選択されているときには、遷移発動条件を満たした時点で、発動プレーヤによる遷移先プレーヤの選択操作を受け付ける。例えば、他空間状況表示部30のタッチ操作等によって受け付けることができる。そして、選択された遷移先プレーヤのゲーム空間を遷移先空間とする。
【0100】
そして、遷移先空間を決定したならば、遷移先プレーヤのプレーヤ端末1500に対し、他プレーヤの遷移(他プレーヤのプレーヤキャラクタが遷移してくる旨)を通知する制御を行う。当該通知の方法は特に限定されるものではなく、他プレーヤの遷移を知らせる旨のメッセージを表示することで行うのでもよいし、ゲーム画像表示部10等において当該旨を演出表示することで行ってもよい。
【0101】
その後、発動プレーヤのプレイ空間を当該遷移先空間に遷移させる。例えば、
図5(a)の状態でプレーヤAがとつげきボタン67をタッチ操作した場合に、遷移先空間がプレーヤFのゲーム空間として決定されたとする。その場合は、プレーヤAのプレーヤキャラクタ12aが、
図5(d)に示すプレーヤFのゲーム空間に遷移する。すなわち、
図5(e)に示すように、遷移先空間である遷移先プレーヤFのゲーム空間に発動プレーヤAのプレーヤキャラクタ12aが出現し、発動プレーヤAと遷移先プレーヤFとの直接対戦モードとなる。
【0102】
ここで、
図5(b)に示すように、発動プレーヤAのプレーヤキャラクタ12aが遷移した後のゲーム空間はプレーヤキャラクタが不在の「あきや」となるが、本実施形態では、この「あきや」のゲーム空間を、プレーヤ不在の状態で自動進行制御する。そして、当該「あきや」のゲーム空間には、上記したあきやボタン42を選択した発源プレーヤの妨害攻撃によって、新たな敵キャラクタが出現し得る(例えば敵キャラクタ13x)。また、上記したあきやボタン62を選択した発動プレーヤの遷移攻撃によって、発動プレーヤのプレーヤキャラクタが出現し得る。
【0103】
したがって、後述する遷移終了条件を満たしたことで発動プレーヤAのプレーヤキャラクタ12aが自空間に戻ったときに遷移前よりも敵キャラクタが増えていたり、他プレーヤのプレーヤキャラクタが待ち構えている事態も生じ得る。よって、遷移攻撃を行うことで他プレーヤを倒したりレベルを上げ得るが、自空間に戻ったときに形勢が不利になる危険を伴う。一方で、増えた敵キャラクタを上手く避けつつ弱体状態にし、倒すことができれば、他プレーヤに対する妨害攻撃の機会を増やすこともできる。
【0104】
さて、直接対戦モードにおいても、各プレーヤA,Fは基本のゲームプレイを行い、敵キャラクタを避けながらクッキー等を収集する。ただし、直接対戦モードでは、一方のプレーヤキャラクタがパワークッキーを収集すると、敵キャラクタだけでなく他方のプレーヤキャラクタも弱体状態となる。弱体状態となったプレーヤキャラクタは、クッキー等と接触してもそれを収集できなくなる。そして、通常状態のプレーヤキャラクタと接触すると、当該プレーヤキャラクタに倒されて消滅する。例えば、
図5(e)の状態から発動プレーヤAがパワークッキーを収集すると、遷移先プレーヤFのプレーヤキャラクタ12fが敵キャラクタ13とともに弱体状態となる。そして、所定時間が経過して通常状態に戻るまでの間に発動プレーヤAがプレーヤキャラクタ12aをプレーヤキャラクタ12fに接触させることができれば、プレーヤキャラクタ12fを倒すことができる。その場合、プレーヤキャラクタ12fの残数が0であれば、遷移先プレーヤFはゲームオーバーとなる。逆の場合には、発動プレーヤAがゲームオーバーとなる。
【0105】
そして、実際に一方のプレーヤキャラクタが他方のプレーヤキャラクタを倒したときには、ゲームスコア及びレベルに反映させる。具体的には、倒した方のプレーヤのゲームスコアに戦勝スコアを加算する。また、倒した方のプレーヤが遷移攻撃を行った発動プレーヤの場合に、当該遷移攻撃の結果を「成功」として、発動プレーヤの合計成功回数を更新してレベルを上げる。
【0106】
そして、この直接対戦モードは、何れかのプレーヤがゲームオーバーとなった場合を含む遷移終了条件を満たすと終了する。具体的には、遷移終了条件は、例えば、「発動プレーヤ又は遷移先プレーヤがゲームオーバーとなったこと」と、「発動プレーヤが遷移先空間に遷移してから所定の遷移攻撃時間が経過したこと」のOR条件とされる。したがって、遷移攻撃時間が経過したことで遷移終了条件を満たしたときには、
図5(c)に示すように、発動プレーヤAのプレーヤキャラクタ12aは、それまで自動進行制御されていた自空間に戻る。
【0107】
なお、遷移終了条件は、上記のOR条件に限定されない。例えば、「発動プレーヤ又は遷移先プレーヤがゲームオーバーとなったこと」のみを遷移終了条件としてもよい。その場合は、遷移攻撃を行うか受けるかすると、相手を倒さない限りゲームオーバーを免れない展開となる。
【0108】
また、「発動プレーヤ又は遷移先プレーヤが所定のダメージを受けたこと」を遷移終了条件としてもよい。例えば、ゲームオーバーとなったか否かは問わずに何れか一方のプレーヤキャラクタが1体倒されて消滅した場合に、直接対戦モードを終了するといった構成も可能である。
【0109】
或いは、「発動プレーヤのゲーム空間に他プレーヤのプレーヤキャラクタが遷移したこと」を遷移終了条件としてもよい。その場合は、発動プレーヤが遷移攻撃を行っても、それにより「あきや」となった自空間に他プレーヤのプレーヤキャラクタが遷移した時点で、直接対戦モードが強制終了される。
【0110】
[機能構成]
1.サーバシステム
図6は、サーバシステム1100の機能構成例を示すブロック図である。
図6に示すように、本実施形態のサーバシステム1100は、操作入力部100sと、サーバ処理部200sと、画像表示部390sと、音出力部392sと、通信部394sと、サーバ記憶部500sとを備える。
【0111】
操作入力部100sは、システム管理や保守等のための各種操作を入力するためのものであり、例えばキーボードやマウス、タッチパネル等で実現できる。
図1では、キーボード1106やタッチパネル1108がこれに該当する。
【0112】
サーバ処理部200sは、例えばCPUやGPU、ASIC、FPGA等の演算回路であるプロセッサや、ICメモリ等の電子部品によって実現でき、操作入力部100sやサーバ記憶部500sを含む装置各部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100sからの操作入力信号、プレーヤ端末1500から受信したデータ等に基づいて各種の演算処理を行い、サーバシステム1100の動作を統括制御する。
図1では、制御基板1150やそのCPU1151がこれに該当する。
【0113】
このサーバ処理部200sは、ユーザ管理部210と、ゲーム管理部230と、計時部280sと、画像生成部290sと、音生成部292sと、通信制御部294sとを備える。
【0114】
ユーザ管理部210は、ユーザ登録に係る処理及びアカウントに紐付けられる各登録ユーザ(プレーヤ)のデータの管理を行う。例えば、登録ユーザへの固有のアカウントの付与処理、アカウント別に個人情報を登録管理する登録情報管理処理、ログイン及びログアウトの履歴等を管理する利用履歴管理処理等を実行することができる。勿論、これら以外のユーザカウントに紐付けられる他のデータの管理処理も適宜含めることができる。
【0115】
ゲーム管理部230は、ゲームの実行管理に係る各種処理を行う。本実施形態では、マルチプレイ対応のゲームをクライアント・サーバ型のオンラインゲームとして行う。そのため、ゲーム管理部230は、プレーヤ端末1500と通信を行いながらゲームプレイに必要なデータを提供する制御を行う。そして、データの提供に当たり、ゲームの進行制御やプレイ結果の反映に関する処理として、1)ゲームに参加するプレーヤのマッチング処理、2)背景オブジェクト等やアイテム等を配置してゲーム空間を設定する処理、3)ゲーム空間にプレーヤキャラクタを配置し、プレーヤ端末1500における操作入力に応じてプレーヤキャラクタの行動を制御する処理、4)仮想カメラをゲーム空間に配置・制御する処理、5)ゲーム空間に敵キャラクタを配置し、その動作を自動制御する処理、6)プレーヤキャラクタや敵キャラクタ、アイテム等の接触判定やその反映に関する処理、7)仮想カメラから見たゲーム空間の画像をゲーム画像として生成する処理、8)ゲームの終了条件を満たしたかの判定処理等を実行することができる。また、これらに伴ってゲームプレイの制御に必要な各種データをサーバ記憶部500sに記憶させることができる。
【0116】
このゲーム管理部230は、ゲーム開始制御部231と、他空間状況表示制御部233と、遷移制御部235と、自動進行制御部237と、遷移通知制御部239と、妨害オブジェクト発生制御部241と、妨害スコア加算制御部243と、戦勝スコア加算制御部245と、レベル更新制御部247とを含む。
【0117】
ゲーム開始制御部231は、初期状態としてプレーヤ毎にゲーム空間を設定し、各ゲーム空間にそのプレーヤのプレーヤキャラクタや敵キャラクタ、仮想カメラを配置して、各プレーヤに各々のゲーム空間でゲームプレイを開始させるゲーム開始制御を行う。
【0118】
他空間状況表示制御部233は、各プレーヤのプレーヤ端末1500に、当該プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間以外のゲーム空間の状況を示す情報を表示させる制御を行う。ゲーム画面における他プレーヤ毎の他空間状況表示部30(
図3を参照)の表示がこれに該当する。
【0119】
遷移制御部235は、所与の遷移発動条件を満たした発動プレーヤのプレーヤキャラクタを、当該発動プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間から他のゲーム空間に遷移させる制御を行う。本実施形態では、発動操作を行ったプレーヤを発動プレーヤとする。そして、遷移先決定処理を行って遷移先空間を決定し、発動プレーヤのプレイ空間を自空間から遷移先空間にしてそのプレーヤキャラクタを遷移させる。
【0120】
また、遷移制御部235は、所与の遷移終了条件を満たした場合に、発動プレーヤのプレーヤキャラクタを遷移元のゲーム空間に戻す制御を行う。本実施形態では、発動プレーヤのプレーヤキャラクタを遷移先空間から自空間に戻す。
【0121】
自動進行制御部237は、遷移制御部235による遷移制御の結果プレーヤキャラクタが不在となったゲーム空間を、当該不在の「あきや」の状態で進行制御する。
【0122】
遷移通知制御部239は、発動プレーヤによる発動操作に応答して遷移制御部235が遷移制御を行うのに先立ち、遷移先プレーヤのプレーヤ端末1500に、遷移制御部235による遷移制御が行われる旨の通知を行う。
【0123】
妨害オブジェクト発生制御部241は、所与の妨害要素発生条件を満たした発源プレーヤ以外のプレーヤを妨害先プレーヤとして、当該妨害先プレーヤがゲームプレイを行っているゲーム空間に、当該妨害先プレーヤのゲームプレイを妨害する妨害オブジェクトを発生させる。本実施形態では、敵キャラクタを倒したプレーヤを発源プレーヤとし、当該敵キャラクタを妨害オブジェクトとする。そして、出現敵数決定処理を行って出現敵数を決定するとともに、妨害先決定処理を行って妨害先空間を決定する。また、基準速度調整処理を行って出現させる敵キャラクタの適用移動速度を設定する。その後、決定した数の敵キャラクタを妨害先空間に出現させ、適用移動速度での追跡動作制御を開始する。
【0124】
妨害スコア加算制御部243は、妨害攻撃の成功時に、その発源プレーヤのゲームスコアに妨害スコアを加算して反映させる。また、戦勝スコア加算制御部245は、直接対戦モード時において他プレーヤのプレーヤキャラクタを倒したプレーヤのゲームスコアに、戦勝スコアを加算して反映させる。
【0125】
レベル更新制御部247は、プレーヤ毎にその妨害攻撃及び遷移攻撃の合計成功回数を計数し、当該プレーヤのレベルとして随時更新する。
【0126】
計時部280sは、システムクロックを利用して現在日時や制限時間等の計時を行う。
【0127】
画像生成部290sは、サーバシステム1100のシステム管理等に関する画像を生成し、画像表示部390sへ出力する。
【0128】
音生成部292sは、音声データの生成やデコードをするICやソフトウェアの実行により実現され、サーバシステム1100のシステム管理や動画配信に係る操作音、BGM等の音声データを生成し、或いはデコードする。システム管理に関する音声信号は、音出力部392sへ出力される。
【0129】
通信制御部294sは、通信部394sを介して外部装置(例えばプレーヤ端末1500)とのデータ通信のための通信接続及びデータ処理を行い、外部装置とのデータのやりとりを実現する。
【0130】
画像表示部390sは、画像生成部290sから入力される画像信号に基づいてシステム管理等のための各種画面を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。
図1では、タッチパネル1108がこれに該当する。
【0131】
音出力部392sは、音生成部292sから入力される音声信号を放音する。
図1では、本体装置1101やタッチパネル1108が備えるスピーカ(不図示)がこれに該当する。
【0132】
通信部394sは、ネットワークNと接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。
図1では、通信装置1153がこれに該当する。
【0133】
サーバ記憶部500sには、サーバシステム1100を動作させ、サーバシステム1100が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納され、或いは処理の都度一時的に格納される。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。
図1では、ICメモリ1152やストレージ1140がこれに該当する。
【0134】
また、サーバ記憶部500sには、サーバプログラム501と、配信用ゲームクライアントプログラム503と、ユーザ管理データ510と、ゲーム初期設定データ520と、対戦プレイデータ530とが格納される。また、その他にも、タイマーやカウンタ、各種フラグ等、必要なデータが適宜格納される。
【0135】
サーバプログラム501は、サーバ処理部200sをユーザ管理部210及びゲーム管理部230として機能させるためのプログラムである。なお、画像生成部290sや音生成部292s、通信制御部294sとして機能させるプログラムも適宜これに含めることができる。
【0136】
配信用ゲームクライアントプログラム503は、プレーヤ端末1500にダウンロードされるゲームクライアントプログラム502(
図8を参照)の原本である。
【0137】
ユーザ管理データ510は、ユーザ登録を済ませたプレーヤ毎に用意され、プレーヤID(アカウント)やプレイ履歴等を含む当該プレーヤのゲームプレイに関する管理用の各種データを格納する。
【0138】
ゲーム初期設定データ520は、ゲームを実行するために必要な各種初期設定データを格納する。このゲーム初期設定データ520は、ゲームステージ設定データ521と、プレーヤキャラクタ設定データ523と、敵キャラクタ設定データ525とを含む。
【0139】
ゲームステージ設定データ521は、迷路状のステージ11(
図3を参照)に係る初期設定データを格納する。例えば、そのマップデータや、クッキー等の各種アイテムの初期配置データ等を含む。
【0140】
プレーヤキャラクタ設定データ523は、プレーヤキャラクタに係る初期設定データを格納する。例えば、プレーヤキャラクタのモデルデータや、動作制御に用いるモーションデータ等を含む。
【0141】
敵キャラクタ設定データ525は、敵キャラクタに係る初期設定データを格納する。例えば、その基準速度527を格納する。また、その他にも、敵キャラクタのモデルデータや、追跡動作パターンを定義する動作パターンデータ等を含む。
【0142】
対戦プレイデータ530は、対戦ゲーム毎に用意され、当該対戦ゲームに参加するプレーヤや、そのゲーム進行状況を記述する各種データを格納する。例えば、
図7に示すように、1つの対戦プレイデータ530は、対戦ID531と、マッチングデータ533と、ゲーム空間状況データ540と、プレイ状況データ560とを含む。
【0143】
マッチングデータ533は、当該対戦ゲームに参加するプレーヤのデータを格納する。例えば、各プレーヤのアカウント、プレーヤ名、使用するプレーヤ端末1500の装置ID等を格納する。
【0144】
ゲーム空間状況データ540は、当該対戦ゲームに参加する各プレーヤのゲーム空間毎に用意され、そのゲーム空間の状況を記述する各種データを格納する。例えば、1つのゲーム空間状況データ540は、当該ゲーム空間を識別するゲーム空間ID541と、当該ゲーム空間を自空間としてゲームをプレイするプレーヤのプレーヤID542と、プレーヤキャラクタ制御データ543と、敵キャラクタ制御データ544と、アイテム配置データ545とを含む。また、その他にも、当該ゲーム空間を自空間とするプレーヤがゲームオーバーとなったか否か、当該ゲーム空間が「あきや」の状態か否か、当該ゲーム空間が遷移先空間とされているか否か等の各種フラグ情報を格納する。
【0145】
プレーヤキャラクタ制御データ543は、当該ゲーム空間内のプレーヤキャラクタ毎に用意され、そのステージ11(迷路)内での最新状態を記述する各種データを格納する。例えば、1つのプレーヤキャラクタ制御データ543は、当該プレーヤキャラクタを識別するプレーヤキャラクタID、迷路内の現在の位置、姿勢等を格納する。基本的には、当該ゲーム空間に存在するのはそこを自空間とするプレーヤのプレーヤキャラクタであるが、他プレーヤのプレーヤキャラクタが遷移している間は当該他プレーヤ(発動プレーヤ)のプレーヤキャラクタも存在する。そのため、当該発動プレーヤのプレーヤキャラクタに係るプレーヤキャラクタ制御データ543を適宜含む。
【0146】
敵キャラクタ制御データ544は、当該ゲーム空間内の敵キャラクタ毎に用意され、その迷路内での最新状態を記述する各種データを格納する。例えば、1つの敵キャラクタ制御データ544は、当該敵キャラクタを識別する敵キャラクタID、適用移動速度、妨害フラグ、迷路内の現在の位置、姿勢等を格納する。妨害フラグには、妨害攻撃により出現した敵キャラクタか否かのフラグ情報(該当する場合「ON」/該当しない場合「OFF」)が設定される。
【0147】
本実施形態では、ゲーム開始時の敵キャラクタは4体である。そのため、ゲームの開始制御にあたり、ゲーム開始制御部231が、4体分の敵キャラクタ制御データ544を生成して各ゲーム空間状況データ540に格納する。その際、適用移動速度には基準速度527(
図6を参照)をそのまま設定し、妨害フラグは「OFF]とする。
【0148】
一方、ゲーム中に何れかのプレーヤが妨害要素発生条件を満たすと、妨害先空間に敵キャラクタが新たに出現する。この敵キャラクタの出現制御にあたり、妨害オブジェクト発生制御部241が、妨害先空間のゲーム空間状況データ540に敵キャラクタ制御データ544を追加する。手順としては、発源プレーヤのクッキーゲージ値566をもとに出現敵数を決定し(出現敵数決定処理)、その数分の敵キャラクタ制御データ544を生成する。その際、発源プレーヤのレベル564をもとに敵キャラクタの基準速度527を調整し、適用移動速度とする(基準速度調整処理)。発源プレーヤのレベル564が高いほど適用移動速度を速くすると好適である。また、妨害フラグは「ON」にする。
【0149】
アイテム配置データ545は、その迷路内でのクッキーやパワークッキー、フルーツ等の各種アイテムの最新の配置状態を記述する各種データを格納する。
【0150】
プレイ状況データ560は、当該対戦ゲームに参加するプレーヤ毎に用意され、そのゲームのプレイ状況を記述する各種データを格納する。例えば、1つのプレイ状況データ560は、当該プレーヤのプレーヤID561と、当該プレーヤが自空間とするゲーム空間のゲーム空間ID562と、ゲームスコア563と、レベル564と、プレーヤキャラクタの残数565と、クッキーゲージのゲージ値566と、妨害攻撃状況データ567と、遷移攻撃状況データ568とを含む。また、その他にも、クッキー等の各種アイテムのそれぞれの取得数等を適宜格納することができる。
【0151】
妨害攻撃状況データ567は、当該プレーヤが他プレーヤに対する妨害攻撃を行うたびに(つまり敵キャラクタを倒すたびに)生成され、当該妨害攻撃に係る各種データを格納する。例えば、妨害先プレーヤのプレーヤID、妨害先空間のゲーム空間ID,出現させた敵キャラクタの敵キャラクタID、その妨害結果等を格納する。
【0152】
遷移攻撃状況データ568は、当該プレーヤが他プレーヤに対する遷移攻撃を行うたびに(つまり遷移攻撃の発動操作を行うたびに)生成され、当該遷移攻撃に係る各種データを格納する。例えば、遷移先プレーヤのプレーヤID、遷移先空間のゲーム空間ID、その遷移攻撃結果等を格納する。
【0153】
2.プレーヤ端末
図8は、プレーヤ端末1500の機能構成例を示すブロック図である。
図8に示すように、プレーヤ端末1500は、操作入力部100と、端末処理部200と、画像表示部390と、音出力部392と、通信部394と、端末記憶部500とを備える。
【0154】
操作入力部100は、プレーヤが各種操作を入力するためのものであり、例えば、ボタンスイッチ、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、角速度センサ、CCDモジュール等によって実現できる。
図2では、方向入力キー1502やホームキー1504、タッチパネル1506がこれに該当する。
【0155】
端末処理部200は、例えばCPUやGPU、ASIC、FPGA等の演算回路であるプロセッサや、ICメモリ等の電子部品によって実現でき、操作入力部100や端末記憶部500を含む装置各部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、サーバシステム1100から受信したデータ等に基づいて各種の演算処理を行い、プレーヤ端末1500の動作を統括制御する。
図2では、制御基板1550やそのCPU1551がこれに該当する。そして、本実施形態における端末処理部200は、プレーヤ端末演算部270と、計時部280と、画像生成部290と、音生成部292と、通信制御部294とを備える。
【0156】
プレーヤ端末演算部270は、プレーヤ端末1500をプレーヤのゲームプレイのための端末として機能させるための各種演算処理を実行する。例えば、プレーヤ端末演算部270は、操作信号送信制御部271と、ゲーム画面表示制御部273とを含む。
【0157】
操作信号送信制御部271は、操作入力部100に対する操作入力に応じて、各種データやリクエスト情報をサーバシステム1100へ送信するための処理を行う。
【0158】
ゲーム画面表示制御部273は、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて、ゲーム画面を表示するための制御を行う。例えば、本実施形態のオンラインゲームをウェブゲームとして実現するならば、ウェブブラウザをベースとしてHTMLとともにJava(登録商標)やCSS(Cascading Style Sheets)を利用して能動的に画面表示を制御するウェブ技術、Adobe(登録商標)Flash等のプラグインを用いて実現できる。勿論、その他の方法でもかまわない。また、本実施形態の構成では、ゲーム画面のベースとなるゲーム空間画像(例えば、3DCG等)はサーバシステム1100にて生成されるが、ゲーム空間画像をプレーヤ端末1500で生成する構成も可能である。その場合、ゲーム画面表示制御部273は、3DCGを生成するための仮想3次元空間に配置されたオブジェクトの制御を行うこととなる。
【0159】
画像生成部290は、ゲーム画面表示制御部273と連係して、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面を表示するための画像信号を生成し、生成した画像信号を画像表示部390に出力する。例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)等のプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデック等のプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現できる。
【0160】
音生成部292は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイルを再生するためのオーディオコーデック等によって実現され、ゲームの効果音やBGM、各種操作音の音声信号を生成して音出力部392に出力する。
【0161】
通信制御部294は、通信部394を介して外部装置(例えばサーバシステム1100)とのデータ通信のための通信接続及びデータ処理を行い、外部装置とのデータのやりとりを実現する。
【0162】
画像表示部390は、画像生成部290から入力される画像信号に基づいて、ゲーム画面等の各種画面を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。
図2では、タッチパネル1506がこれに該当する。
【0163】
音出力部392は、音生成部292から入力される音声信号に基づいてゲームに関する効果音やBGM等を放音する。
図2では、スピーカ1510がこれに該当する。
【0164】
通信部394は、ネットワークNと接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。
図2では、無線通信モジュール1553がこれに該当する。
【0165】
端末記憶部500には、プレーヤ端末1500を動作させ、プレーヤ端末1500が備える機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納され、或いは処理の都度一時的に格納される。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。
図2では、ICメモリ1552や、メモリカード1540がこれに該当する。
【0166】
また、端末記憶部500には、ゲームクライアントプログラム502が格納される。ゲームクライアントプログラム502は、端末処理部200をプレーヤ端末演算部270として機能させるためのプログラムである。このゲームクライアントプログラム502は、オンラインゲームを実現する技術手法に応じた専用のクライアントプログラムであってもよいし、ウェブブラウザプログラム及びインタラクティブな画像表示を実現するプラグイン等により構成するとしてもよい。本実施形態では、サーバシステム1100から提供される配信用ゲームクライアントプログラム503(
図6を参照)のコピーとする。
【0167】
[処理の流れ]
図9は、本実施形態のサーバシステム1100における処理の流れを説明するためのフローチャートであり、1つの対戦ゲームに着目してゲーム処理の流れを示している。ここで説明する処理は、サーバ処理部200sがサーバプログラム501を読み出して実行することによって実現される。なお、プレーヤ端末1500では別途ログイン手続きがなされ、マッチング処理を経て対戦するプレーヤの編成を終えているものとする。
【0168】
先ず、ゲーム開始制御部231が、初期状態としてプレーヤ毎にゲーム空間を設定し、各プレーヤに各々のゲーム空間でゲームプレイを開始させるゲーム開始制御を行う(ステップS1)。
【0169】
また、他空間状況表示制御部233が、各プレーヤのプレーヤ端末1500に、当該プレーヤのゲーム空間以外のゲーム空間の状況を示す情報を表示させる制御(ゲーム空間の状況表示制御)を開始する(ステップS3)。
【0170】
そして、ゲーム中に何れかのプレーヤが妨害要素発生条件を満たした場合には(ステップS5:YES)、妨害攻撃時処理を開始する(ステップS7)。
図10は、妨害攻撃時処理の流れを示すフローチャートである。
【0171】
妨害攻撃時処理では先ず、妨害オブジェクト発生制御部241が、妨害先決定処理を行って妨害先空間を決定し(ステップS701)、出現敵数決定処理を行って出現敵数を決定し(ステップS703)、基準速度調整処理を行って出現させる敵キャラクタの適用移動速度を設定する(ステップS705)。
【0172】
そして、妨害オブジェクト発生制御部241は、ステップS703で決定した数の敵キャラクタをステップS701で決定した妨害先空間に出現させ、出現させた敵キャラクタをステップS705で設定した適用移動速度で追跡動作させる制御を開始する(ステップS707)。
【0173】
その後は、ステップS707で出現させた敵キャラクタによる妨害結果を監視する。そして、妨害結果を「成功」と判定した場合には(ステップS709:YES)、妨害スコア加算制御部243がその発源プレーヤのゲームスコアに妨害スコアを加算するとともに(ステップS711)、レベル更新制御部247が当該発源プレーヤのレベルを更新する(ステップS713)。
【0174】
また、その妨害先プレーヤがゲームオーバーとなった等終了条件を満たした場合は(ステップS715:YES)、当該妨害攻撃に係る妨害攻撃時処理を終了する。
【0175】
図9に戻り、ゲーム中に何れかのプレーヤが遷移発動条件を満たした場合には(ステップS9:YES)、遷移攻撃時処理を開始する(ステップS10)。
図11は、遷移攻撃時処理の流れを示すフローチャートである。
【0176】
遷移攻撃時処理では先ず、遷移制御部235が、遷移先決定処理を行って遷移先空間を決定する(ステップS101)。そして、遷移通知制御部239が、ステップS101で決定した遷移先空間のプレーヤ(遷移先プレーヤ)のプレーヤ端末1500に対し、遷移制御部235による遷移制御が行われる旨の通知制御を行う(ステップS103)。
【0177】
そして、遷移制御部235が、ステップS101で決定した遷移先空間に発動プレーヤのプレーヤキャラクタを遷移させて、直接対戦モードに移行する(ステップS105)。そして、自動進行制御部237が、プレーヤキャラクタが不在となった発動プレーヤのゲーム空間の自動進行制御を開始する(ステップS107)。
【0178】
その後は、遷移制御部235が、発動プレーヤによる遷移攻撃結果を監視する。そして、一方のプレーヤキャラクタが他方のプレーヤキャラクタを倒した場合には(ステップS109:YES)、戦勝スコア加算制御部245が、倒した方のプレーヤのゲームスコアに戦勝スコアを加算する(ステップS111)。また、当該倒した方のプレーヤが発動プレーヤの場合は(ステップS113:YES)、レベル更新制御部247が、当該発動プレーヤのレベルを更新する(ステップS115)。倒した方のプレーヤが遷移先プレーヤの場合にも、当該遷移先プレーヤのレベルを更新するようにしてもよい。
【0179】
また、遷移制御部235は、遷移終了条件を満たしたか否かを監視する。そして、遷移終了条件を満たした場合には(ステップS117:YES)、直接対戦モードを終了する。そして、遷移制御部235は、発動プレーヤがゲームオーバーとなっていなければ(ステップS119:NO)、そのプレーヤキャラクタを、遷移元である当該発動プレーヤの自空間へと戻す(ステップS121)。
【0180】
図9に戻る。対戦ゲームを終了するまではステップS5に戻って(ステップS13:NO)、上記した処理を繰り返す。そして、対戦ゲームを終了したら(ステップS13:YES)、本処理を終える。
【0181】
以上説明したように、本実施形態によれば、ゲームに参加するプレーヤは、自分がゲームオーバーとならないように基本のゲームプレイを行いつつ他プレーヤのゲームプレイを妨害するとともに、他プレーヤのゲーム空間に直接乗り込んで、他プレーヤと対戦することができる。したがって、複数のプレーヤが参加するゲームの対戦の仕組みに、新たな興趣性を加えることができる。
【0182】
なお、本発明を適用可能な形態は上記した実施形態に限定されるものではなく、適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
【0183】
[変形例1]
上記実施形態では、本発明の適用例として、クライアント・サーバ型のゲームシステム1000のサーバシステム1100を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、複数のプレーヤ端末1500をピアツーピア接続して実現することもできる。その場合は、何れかのプレーヤ端末1500に、上記実施形態のサーバシステム1100の機能を担わせる。或いは、複数のプレーヤ端末1500でゲーム管理部230が有する機能を分担する構成としてもよい。このようにして複数のプレーヤ端末1500が接続されることで、コンピュータシステムが構成される。
【0184】
具体的には、上記実施形態のサーバシステム1100が有する機能を分担して担うプレーヤ端末1500Aの機能構成例は、一例として
図12のようになる。
図12では、上記実施形態と同様の構成には同一の符号を付して示している。なお、この場合のサーバシステム1100は、ユーザ登録とその情報の管理及びマッチングを主に行い、プレーヤ端末1500Aからのリクエストに応じてそれらの情報を提供する。
【0185】
図12に示すように、本変形例のプレーヤ端末1500Aは、端末処理部200がゲーム管理部230を有し、ゲーム画面表示制御部273が省略される。すなわち、本変形例のプレーヤ端末1500Aは、サーバシステム1100からゲーム画面の画像を表示するためのデータを取得するのではなく、自身のゲーム管理部230がゲーム管理に関する処理を実行してゲームの進行を制御し、ゲーム画面の画像を生成する。このプレーヤ端末1500Aの端末記憶部500には、端末処理部200をプレーヤ端末演算部270及びゲーム管理部230として機能させるためのゲームプログラム504が格納され、当該プレーヤ端末1500Aのプレーヤに係るユーザ管理データ510及び参加するゲームプレイに係る対戦プレイデータ530と、ゲーム初期設定データ520とが格納される。
【0186】
そして、本変形例のプレーヤ端末1500Aの処理の流れは
図9~
図11に示したフローチャートと基本的には同じで、プレーヤ端末1500Aのゲーム管理部230により各ステップを実行するものと読み替えればよい。具体的には、ゲームに参加する各プレーヤのプレーヤ端末1500Aにおいて、ゲーム開始制御部231は、当該プレーヤ端末1500Aのプレーヤ(自プレーヤ)にゲーム空間を設定してゲーム開始制御を行う。また、他空間状況表示制御部233は、他のプレーヤ端末1500Aのプレーヤ(他プレーヤ)に係るゲーム空間の状況を示す情報を表示制御する。また、遷移制御部235、自動進行制御部237、遷移通知制御部239、戦勝スコア加算制御部245、及びレベル更新制御部247は自プレーヤを発動プレーヤとした遷移攻撃時処理を行い、妨害オブジェクト発生制御部241、妨害スコア加算制御部243、及びレベル更新制御部247は、自プレーヤを発源プレーヤとした妨害攻撃時処理を行う。
【0187】
本変形例によれば、上記実施形態と同様の作用効果が得られる。なお、プレーヤ端末1500がゲーム管理部230の全ての機能を担うのではなく、その一部を担う構成としてもよい。
【0188】
[変形例2]
また、上記実施形態では、遷移攻撃の発動操作を行った発動プレーヤのプレーヤキャラクタを、自空間から遷移先プレーヤのゲーム空間へと遷移させる例を説明した。これに対し、発動プレーヤのゲーム空間と遷移先プレーヤのゲーム空間とを連結させることによって、発動プレーヤのプレーヤキャラクタが遷移先プレーヤのゲーム空間に移動可能とさせる構成としてもよい。例えば、発動プレーヤのゲーム空間の所与の位置と、遷移先プレーヤのゲーム空間の所与の位置とを通行可能に連結することで実現できる。
【0189】
図13は、本変形例において遷移攻撃時の発動プレーヤ及び遷移先プレーヤのプレーヤ端末1500,1500Aに表示されるゲーム画像表示部10Bの表示例を示す図である。
図13では、左側が発動プレーヤAのゲーム空間1a、右側が遷移先プレーヤFのゲーム空間1fをそれぞれ示している。
【0190】
図13に示すように、本変形例における遷移攻撃時の各ゲーム空間1a,1fは、ゲーム空間1aの位置19aと、ゲーム空間1fの位置19fとを結ぶ通路191によってプレーヤキャラクタ12a,12fや敵キャラクタ13の行き来が可能に連結される。発動プレーヤAは、プレーヤキャラクタ12aを通路191からゲーム空間1fに侵入させることによって、遷移先プレーヤFのゲーム空間をプレイ空間としてゲームプレイすることが可能となる。
【0191】
図14は、本変形例におけるサーバシステム1100Bの機能構成例を示すブロック図である。なお、
図14では、上記実施形態と同様の構成には同一の符号を付している。
図14に示すように、本変形例のサーバシステム1100Bでは、ゲーム管理部230Bが、ゲーム開始制御部231と、他空間状況表示制御部233と、移動可能制御部236Bと、自動進行制御部237と、遷移通知制御部239と、妨害オブジェクト発生制御部241と、妨害スコア加算制御部243と、戦勝スコア加算制御部245と、レベル更新制御部247とを含む。
【0192】
また、記憶部500sには、サーバ処理部200sをユーザ管理部210及びゲーム管理部230Bとして機能させるためのサーバプログラム501Bを含む。
【0193】
そして、移動可能制御部236Bが、上記実施形態で説明した遷移制御部235による遷移制御にかえて、発動プレーヤのゲーム空間と遷移先プレーヤのゲーム空間とを連結させることで、発動プレーヤのプレーヤキャラクタを遷移先プレーヤのゲーム空間に移動可能とさせる移動可能制御を行う。また、遷移制御部235は、遷移終了条件を満たした場合に各ゲーム空間の連結を解除する制御を行う。例えば、
図13の例では、各プレーヤキャラクタ12a,12fを各々のゲーム空間1a,1fに配置して通路191を遮断し、発動プレーヤAのプレーヤキャラクタ12aを自空間に戻す。
【0194】
[変形例3]
また、発動プレーヤが他のゲーム空間に遷移するのではなく、自分がゲームプレイを行っているゲーム空間に、他のゲーム空間でゲームプレイを行っているプレーヤを遷移させる構成としてもよい。すなわち、発動プレーヤとなったプレーヤが、他のプレーヤを自分のゲーム空間に来させる構成も可能である。
【0195】
本変形例では、サーバシステム1100の遷移制御部235が、上記実施形態で説明した遷移制御にかえて、以下の処理を実行する。すなわち先ず、対象の他プレーヤ又はそのゲーム空間を、遷移先決定処理と同様の要領で決定する。そして、決定した他プレーヤ又は決定したゲーム空間のプレーヤを、発動プレーヤのゲーム空間に遷移させる。
【0196】
[変形例4]
また、上記実施形態や変形例2,3で説明したように発動プレーヤと対象のプレーヤとを各々のゲーム空間で行き来させるのではなく、別途用意された直接対戦モード用のゲーム空間に遷移させる構成としてもよい。
【0197】
[変形例5]
また、上記実施形態では、クッキーゲージのゲージ値に従って妨害攻撃時の出現敵数を決定し、決定した数の敵キャラクタを1人の妨害先プレーヤのゲーム空間に出現させることとした。これに対し、クッキーゲージのゲージ値に従って妨害先プレーヤの数を可変に制御するとしてもよいし、妨害先プレーヤの数と出現敵数の両方を可変に制御する構成でもよい。前者の場合であれば、例えば、出現敵数が2以上の場合に、発源プレーヤ以外のプレーヤの中からその数のプレーヤを妨害先プレーヤとして決定し、決定した2人以上の妨害先プレーヤのゲーム空間にそれぞれ1体ずつ敵キャラクタを発生させるとしてもよい。また、後者の場合であれば、例えば、出現敵数が2以上の場合に、当該出現敵数の妨害先プレーヤを選び、それぞれのゲーム空間に出現敵数の敵キャラクタを出現させる等としてもよい。
【0198】
[変形例6]
また、クッキーやフルーツ等のアイテムを収集したことの効果は、その他にも適宜設定できる。例えば、アイテムの収集状況に応じて、遷移攻撃時等に使用することができる攻撃用のアイテムを付与するとしてもよい。
【0199】
また、アイテムの収集状況に応じて、プレーヤのゲーム空間を、妨害攻撃や遷移攻撃の対象から除外する等としてもよい。例えば、所与の遷移ブロック条件を、例えば、「特定のフルーツを収集したこと」や「当該ゲーム空間における所定割合以上のクッキーを収集したこと」、或いはそれら組み合わせた条件等として予め定めておく。また、同様の内容で妨害ブロック条件を予め定めておく。そして、遷移先決定処理において遷移ブロック条件を満たしているプレーヤのゲーム空間を選択しないようにし、妨害先決定処理において妨害ブロック条件を満たしているプレーヤのゲーム空間を選択しないようにすることで、該当するゲーム空間への妨害攻撃や遷移攻撃を抑止させる。具体的には、遷移制御部235は、遷移先決定処理にあたり、遷移抑止制御手段として、「あきや」となっていない各ゲーム空間について、そのプレーヤが遷移ブロック条件を満たすか否かを判定する。そして、満たすプレーヤがいるときには、そのゲーム空間を除外した上で、上記の要領で遷移先決定処理を行う。一方、妨害オブジェクト発生制御部241は、妨害先決定処理にあたって同様の要領で妨害ブロック条件の判定を行い、満たすプレーヤがいるときには、そのゲーム空間を除外した上で妨害先決定処理を行う。
【0200】
或いは、所与の被選択条件を、遷移ブロック条件や妨害ブロック条件と同様に予め定めておく。そして、妨害先決定処理や遷移先決定処理において、当該被選択条件を満たしているプレーヤのゲーム空間の中から、遷移先空間や妨害先空間を決定する構成としてもよい。
【0201】
また、プレーヤ選択受付ボタン45が選択されている場合の妨害先決定処理において、前述の被選択条件を満たすプレーヤのみを選択可能として、妨害先プレーヤの選択操作を受け付ける構成としてもよい。同様に、プレーヤ選択受付ボタン65が選択されている場合の遷移先決定処理において、当該被選択条件を満たすプレーヤのみを選択可能として、遷移先プレーヤの選択操作を受け付ける構成としてもよい。
【0202】
また、本変形例を、変形例3と組み合わせることもできる。すなわち、どのプレーヤを発動プレーヤのゲーム空間に来させるのかを選ぶ際に遷移ブロック条件を満たすプレーヤを選択しないようにしたり、或いは、被選択条件を満たすプレーヤの中から選択する構成とすることもできる。
【0203】
なお、被選択条件は、アイテムの収集状況に関する条件に限らず、妨害先空間や遷移先空間でゲームをプレイするプレーヤのプレーヤレベルに関する条件として設定しておくこともできる。例えば、プレーヤレベルが所定レベル以上であるプレーヤのゲーム空間に絞って妨害先空間や遷移先空間を決定するとか、逆に、プレーヤレベルが所定レベルに満たないプレーヤのゲーム空間の中から妨害先空間や遷移先空間を決定するといったことも可能である。
【0204】
また、上記実施形態では、各プレーヤのゲーム空間において迷路の構成やクッキー等のアイテムの配置を同じとした。そのため、アイテムの収集状況に応じて、迷路上のクッキーを他のゲーム空間と共有させるモードを発動することもできる。例えば、特定のフルーツを収集したプレーヤについて、所定時間の間、当該モードを発動する。対象の他プレーヤは1人でも複数人でもよく、例えば、当該特定のフルーツを収集したプレーヤの選択操作を受け付けて決定する。そして、当該プレーヤが当該モード中にクッキーやパワークッキーを収集したときに、決定した他プレーヤのゲーム空間において同位置のクッキー等を消失させる制御を行う。当該プレーヤが収集できるはずのクッキーが消失することになるので、他プレーヤに対する妨害攻撃といえる。
【0205】
[変形例7]
また、上記実施形態では、プレーヤ毎にゲーム空間を設定し、他プレーヤのゲーム空間に遷移する場合を除いて各々が自空間でゲームをプレイする構成を示した。これに対し、他空間に遷移した時点で遷移元のゲーム空間を消失させる構成(勿論、消失させずにプレーヤとの紐付きのないゲーム空間としてそのまま残す構成としてもよい)とすることもできる。その場合は、例えば、発動プレーヤとなって遷移先空間に遷移したプレーヤと、それまで遷移先空間でゲームをプレイしていたプレーヤ(遷移先プレーヤ)とが当該遷移先空間でゲームをプレイする。そして、そのうちの一方のプレーヤがゲームオーバーとなった後は、他方のプレーヤが当該ゲーム空間でゲームプレイを続ける構成としてもよい。
【0206】
また、本変形例を、変形例2と組み合わせることもできる。すなわち、
図13の通路191を発動プレーヤAのプレーヤキャラクタ12aが遷移先プレーヤFのゲーム空間1aに侵入した時点で遮断させて、発動プレーヤAが遷移元のゲーム空間1aに戻れなくする構成としてもよい。
【0207】
[変形例8]
また、上記実施形態では、妨害先選択操作の1つとして、プレーヤ選択受付ボタン45と他空間状況表示部30のタッチ操作によって妨害先プレーヤを選択する例を説明したが、妨害先のゲーム空間(妨害先空間)を選択する操作を受け付ける構成としてもよい。同様に、遷移先選択操作の1つとして、プレーヤ選択受付ボタン65と他空間状況表示部30のタッチ操作によって遷移先プレーヤを選択する例を説明したが、遷移先のゲーム空間(遷移先空間)を選択する操作を受け付ける構成としてもよい。
【0208】
[その他の変形例]
また、上記実施形態では、複数のプレーヤが対戦する例を説明したが、コンピュータ対戦も可能である。例えば、対戦ゲームの参加人数を50人等として固定して実行するような場合において、参加表明したプレーヤの数が参加人数に満たないときに、コンピュータ制御のキャラクタで足りない人数分を補うようにしてもよい。また、上記実施形態のようにゲーム画像を三人称視点画像として生成するゲームに限らず、一人称視点画像として生成するゲームにも同様に適用が可能である。
【符号の説明】
【0209】
1000…ゲームシステム
1100,1100B…サーバシステム
100s…操作入力部
200s…サーバ処理部
210…ユーザ管理部
230,230B…ゲーム管理部
231…ゲーム開始制御部
233…他空間状況表示制御部
235…遷移制御部
236B…移動可能制御部
237…自動進行制御部
239…遷移通知制御部
241…妨害オブジェクト発生制御部
243…妨害スコア加算制御部
245…戦勝スコア加算制御部
247…レベル更新制御部
290s…画像生成部
292s…音生成部
294s…通信制御部
390s…画像表示部
392s…音出力部
394s…通信部
500s…サーバ記憶部
501,501B…サーバプログラム
503…配信用ゲームクライアントプログラム
510…ユーザ管理データ
520…ゲーム初期設定データ
521…ゲームステージ設定データ
523…プレーヤキャラクタ設定データ
525…敵キャラクタ設定データ
527…基準速度
530…対戦プレイデータ
531…対戦ID
533…マッチングデータ
540…ゲーム空間状況データ
541…ゲーム空間ID
542…プレーヤID
543…プレーヤキャラクタ制御データ
544…敵キャラクタ制御データ
545…アイテム配置データ
560…プレイ状況データ
561…プレーヤID
562…ゲーム空間ID
563…ゲームスコア
564…レベル
565…プレーヤキャラクタ残数
566…クッキーゲージ値
567…妨害攻撃状況データ
568…遷移攻撃状況データ
1500,1500A…プレーヤ端末
100…操作入力部
200…端末処理部
270…プレーヤ端末演算部
271…操作信号送信制御部
273…ゲーム画面表示制御部
290…画像生成部
292…音生成部
294…通信制御部
390…画像表示部
392…音出力部
394…通信部
500…端末記憶部
502…ゲームクライアントプログラム
504…ゲームプログラム
N…ネットワーク
2…プレーヤ