(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-22
(45)【発行日】2024-10-30
(54)【発明の名称】前洗浄チャンバ内の欠陥を低減させるための方法および装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20241023BHJP
C23C 14/00 20060101ALI20241023BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20241023BHJP
【FI】
H01L21/304 645C
C23C14/00 B
H01L21/302 101H
H01L21/302 101M
(21)【出願番号】P 2022564668
(86)(22)【出願日】2021-04-20
(86)【国際出願番号】 US2021028168
(87)【国際公開番号】W WO2021216557
(87)【国際公開日】2021-10-28
【審査請求日】2022-10-24
(32)【優先日】2020-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100228337
【氏名又は名称】大橋 綾
(72)【発明者】
【氏名】オウ ユエ シェン
(72)【発明者】
【氏名】和田 優一
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ ジュンチー
(72)【発明者】
【氏名】ジャン カン
(72)【発明者】
【氏名】ジュプディ アナンスクリシュナ
(72)【発明者】
【氏名】バブ サラス
(72)【発明者】
【氏名】テオ コク ソン
(72)【発明者】
【氏名】タン コク ウェイ
【審査官】正山 旭
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-502458(JP,A)
【文献】特表2012-501387(JP,A)
【文献】特開2012-229479(JP,A)
【文献】米国特許第08444926(US,B2)
【文献】米国特許出願公開第2019/0304738(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
C23C 14/00
H01L 21/3065
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセスチャンバの処理容積部を保護するための装置であって、
プロセスキットシールド内に挿入可能であるように構成されたフレームと、
特定の点で前記フレームに取り付け可能である、金属材料からなるフォイルライナであり、前記特定の点が、前記金属材料の展性に基づく可撓性の量をもたらすように離間され、GPa当たりの前記可撓性の量が、約2.5~約4.5であり、前記可撓性の量が、f=L/(t・E)で決定され、fは前記可撓性の量であり、Lは前記特定の点の離間距離であり、tは前記フォイルライナの厚さであり、Eは前記金属材料の弾性率である、フォイルライナと
を含む、装置。
【請求項2】
前記可撓性の量が、前記フォイルライナ上に堆積されることになる材料の内部応力にさらに基づく、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記フレームが、アルミニウム、銅、チタン、またはステンレス鋼から形成される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記フォイルライナが、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、または金で製作される、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記フォイルライナがアルミニウムであり、前記特定の点が約30mm離間される、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記フォイルライナは、形状が長方形または円形である、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記フレームが、ねじ式締め具により前記プロセスキットシールドに取り付け可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記フォイルライナが最下部分に取り付けられているディフューザー
をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記ディフューザーが、前記最下部分に取り外し可能キャップを有し、前記フォイルライナが、前記取り外し可能キャップに取り付けられる、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記フレームは、厚さが約3mmである、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記フォイルライナが、パルシング機能をもつファイバレーザを使用して前記フレームに取り付け可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
半導体構造体を処理するための装置であって、
処理容積部をもつチャンバ本体を有する前洗浄チャンバと、
前記処理容積部の少なくとも一部を囲むプロセスキットと、
前記プロセスキット内に挿入されるフレームと、
特定の点で前記フレームに取り付けられる、金属材料からなるフォイルライナであり、前記特定の点が、前記金属材料の展性に基づく可撓性の量をもたらすように離間され、前記可撓性の量が、約2.5~約4.5であり、前記可撓性の量が、f=L/(t・E)で決定され、fは前記可撓性の量であり、Lは前記特定の点の離間距離であり、tは前記フォイルライナの厚さであり、Eは前記金属材料の弾性率である、フォイルライナと
を含む、装置。
【請求項13】
前記可撓性の量が、前記フォイルライナ上に堆積されることになる材料の内部応力レベルにさらに基づく、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記フレームが、アルミニウム、銅、チタン、またはステンレス鋼から形成される、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記フォイルライナが、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、または金で製作される、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記フォイルライナがアルミニウムであり、前記特定の点が約30mm離間される、請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記フレームが、ねじ式締め具により前記プロセスキットに取り付け可能である、請求項12に記載の装置。
【請求項18】
プロセスキットを保護する方法であって、
前洗浄チャンバのプロセスキットの少なくとも一部に取り付け可能であるフレームを形成することと、
前記フレームを前記プロセスキットの内面に取り付けることと、
フォイルライナを形成する材料の展性に基づく可撓性の量を達成するように離間される特定の点で前記フレームの内面に前記フォイルライナを取り付けることであり、GPa当たりの前記可撓性の量が、約2.5~約4.5の範囲であり、前記可撓性の量が、f=L/(t・E)で決定され、fは前記可撓性の量であり、Lは前記特定の点の離間距離であり、tは前記フォイルライナの厚さであり、Eは
前記フォイルライナを形成する材料の弾性率である、取り付けることと
を含む、方法。
【請求項19】
前記可撓性の量が、前記フォイルライナに堆積されることになる材料の内部応力レベルにさらに基づく、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記フォイルライナに堆積されることになる前記材料が、窒化ケイ素、酸化ケイ素、またはポリマーである、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本原理の実施形態は、一般に、半導体構造体のウエハレベルパッケージングに関する。
【背景技術】
【0002】
プロセスチャンバは、前洗浄プロセスを実行するように構成することができる。例えば、そのような前洗浄チャンバは、1つまたは複数のバリア層、例えば、チタン(Ti)、銅(Cu)などを基板に堆積させるための物理的気相堆積(PVD)の前に、および他の材料を除去する前に、基板の金属コンタクトパッド上の自然酸化物を除去することができる。前洗浄チャンバは、一般に、金属コンタクトパッド上の自然酸化物と、他の材料とをエッチングすることによって除去するためにイオン衝撃(RFプラズマによって引き起こされる)を使用する。前洗浄プロセスは、基板上の金属コンタクト間の接触抵抗を低下させて、基板上の集積回路の性能および電力消費を向上させ、接着を促進する。プラズマ洗浄プロセスを実行するために、集積回路がプラズマチャンバに載置され、ポンプがチャンバから空気の大部分を排除する。電磁エネルギー(例えば、高周波)がアルゴンなどの注入ガスに印加されて、注入ガスをプラズマ状態に励起する。プラズマはイオンを放出し、イオンは基板の表面に衝撃を与えて、基板から汚染物質および/または材料を除去する。汚染物質および/または基板材料の原子または分子が、基板からエッチングされ、大部分はチャンバからポンプで排出される。しかしながら、汚染物質および/またはエッチングされた材料の一部は、チャンバの表面に再堆積されることがある。一般に、汚染物質および/またはエッチングされた材料がチャンバの表面上に堆積されるのを低減または防止するために、プロセスキットが使用される。プロセスキットへの堆積材料の再スパッタリングは、いつ定期メンテナンスを前洗浄チャンバに実行すべきかを決定する際の主要な要因である。堆積物の蓄積のため、前洗浄チャンバは、定期メンテナンスが必要とされる前に2000枚以下のウエハに制限される可能性がある。
【0003】
したがって、本発明者らは、前洗浄チャンバの必要な洗浄間のウエハ数を増加させる実施形態を提供した。
【発明の概要】
【0004】
洗浄間隔の間のウエハラン数(wafer run number)を改善するための方法および装置が本明細書で提供される。
【0005】
いくつかの実施形態では、プロセスチャンバの処理容積部を保護するための装置は、プロセスキットシールド内に挿入可能であるように構成されたフレームと、特定の点でフレームに取り付け可能である、金属材料からなるフォイルライナであり、特定の点が、金属材料の展性に基づく可撓性の量をもたらすように離間され、GPa当たりの可撓性の量が、約2.5~約4.5である、フォイルライナとを含むことができる。
【0006】
装置は、以下をさらに含むことができ、可撓性の量が、フォイルライナ上に堆積されることになる材料の内部応力にさらに基づく、フレームが、アルミニウム、銅、チタン、またはステンレス鋼から形成される、フォイルライナが、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、または金で製作される、フォイルライナがアルミニウムであり、特定の点が約30mm離間される、フォイルライナは、形状が長方形または円形である、フレームが、ねじ式締め具によりプロセスキットシールドに取り付け可能である、フォイルライナが最下部分に取り付けられているディフューザー、ディフューザーが、最下部分に取り外し可能キャップを有し、フォイルライナが、取り外し可能キャップに取り付けられる、フレームは、厚さが約3mmである、および/またはフォイルライナが、パルシング機能をもつファイバレーザを使用してフレームに取り付け可能である。
【0007】
いくつかの実施形態では、半導体構造体を処理するための装置は、処理容積部をもつチャンバ本体と、処理容積部の少なくとも一部を囲むプロセスキットと、プロセスキット内に挿入されるフレームと、特定の点でフレームに取り付けられる、金属材料からなるフォイルライナであり、特定の点が、金属材料の展性に基づく可撓性の量をもたらすように離間され、可撓性の量が、約2.5~約4.5である、フォイルライナとを含むことができる。
【0008】
この装置は、以下をさらに含むことができ、可撓性の量が、フォイルライナ上に堆積されることになる材料の内部応力レベルにさらに基づく、フレームが、アルミニウム、銅、チタン、またはステンレス鋼から形成される、フォイルライナが、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、または金で製作される、フォイルライナがアルミニウムであり、特定の点が約30mm離間される、および/またはフレームが、ねじ式締め具によりプロセスキットに取り付け可能である。
【0009】
いくつかの実施形態では、プロセスキットを保護する方法は、前洗浄チャンバのプロセスキットの少なくとも一部に取り付け可能であるフレームを形成することと、フレームをプロセスキットの内面に取り付けることと、フォイルライナを形成する材料の展性に基づく可撓性の量を達成するように離間される特定の点でフレームの内面にフォイルライナを取り付けることであり、GPa当たりの可撓性の量が、約2.5~約4.5の範囲である、取り付けることとを含むことができる。
【0010】
この方法は、以下をさらに含むことができ、可撓性の量が、フォイルライナに堆積されることになる材料の内部応力レベルにさらに基づく、および/またはフォイルライナに堆積されることになる材料が、窒化ケイ素、酸化ケイ素、またはポリマーである。
【0011】
他のおよびさらなる実施形態が以下で開示される。
【0012】
上述で簡潔に要約し、以下でより詳細に論じる本原理の実施形態は、添付の図面に示す本原理の例示の実施形態を参照することによって理解することができる。しかしながら、添付の図面は、本原理の典型的な実施形態のみを示しており、したがって、本原理が他の等しく有効な実施形態を認めることができるので、範囲を限定するものと考えられるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本原理のいくつかの実施形態によるプロセスチャンバの断面図である。
【
図2】本原理のいくつかの実施形態による再利用可能なプロセスキットをもつ上部シールドの断面図である。
【
図3】本原理のいくつかの実施形態による上部シールドの断面図、およびフレームの等角図の切取図である。
【
図4】本原理のいくつかの実施形態による上部シールドに設置されたフレームの断面等角図である。
【
図5】本原理のいくつかの実施形態による長方形フォイルライナの断面図である。
【
図6】本原理のいくつかの実施形態による円形フォイルライナの断面図である。
【
図7】本原理のいくつかの実施形態によるフォイルライナの材料の一部の等角図である。
【
図8】本原理のいくつかの実施形態によるディフューザーの側面図である。
【
図9】本原理のいくつかの実施形態による、フレームおよびフォイルライナをプロセスキットに取り付ける方法の図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
理解を容易にするために、可能な場合、同一の参照番号が、図に共通する同一の要素を指定するために使用されている。図は、縮尺通りに描かれておらず、明確にするために簡単化されている場合がある。ある実施形態の要素および特徴は、さらなる詳述なしに、他の実施形態に有益に組み込むことができる。
【0015】
方法および装置は、定期メンテナンスまたは洗浄が必要とされる前に実行することができるウエハの数を劇的に増大する再利用可能なプロセスキットを利用する。再利用可能なプロセスキットは、前洗浄チャンバで使用することができるが、本原理は、さらに、他のチャンバに適用することができる。再利用可能なプロセスキットは、金属フォイルライナを支持するために使用される再利用可能なフレームを含み、金属フォイルライナは、フォイルライナがチャンバ内の堆積粒子汚染を防止する特定の可撓性を維持できるようにする方法でフレームに取り付けられる。フォイルライナの可撓性により、洗浄中に生じた再スパッタ堆積物が、フォイルライナに付着し、高応力堆積の場合でも付着したままにすることができる。フォイルライナの可撓性は、堆積物内の高応力を改善し、それにより、堆積物が、剥離し、チャンバを汚染する代わりに、フォイルライナに付着したままにすることが可能になる。堆積物とフォイルライナとの間の結合の強化により、再利用可能なプロセスキットを置き換えることが必要になる前に、再利用可能なプロセスキットは、極めて多数のウエハ、時には、従来のプロセスキットを用いたチャンバでのウエハの数の2~3倍以上で利用されることが可能になる。加えて、チャンバの不均一性パーセンテージ(NU%)が、延長されたプロセスキット寿命の全体を通して維持される。
【0016】
窒化ケイ素、酸化ケイ素、ポリマー、および金属などの材料を処理する前洗浄チャンバは、プロセスキット寿命が短いという問題がある。本原理の再利用可能なプロセスキットは、キット寿命を2倍を超えて向上させるとともに、従来のプロセスキットが約3日以上を要することと対照的に、3時間未満の再利用作業所要時間を提供する。様々なパターンおよびピッチをもつ金属フォイルライナおよびフレームの設計により、従来のアーク溶射プロセスまたは他のタイプのコーティングよりもプロセスキットの速い交換または改修が可能になる。その上、再利用可能なプロセスキットは、前洗浄チャンバの性能を向上させるのに役立つ。再利用可能なプロセスキットを使用する利点には、2倍を超える洗浄前平均ウエハ(MWBC)の改善、粒子数の減少、および2%NU%ドリフト未満のキット寿命の延長が含まれる。再利用可能なプロセスキットは、さらに、より低いプロセスキット再利用コスト、より速いプロセスキット再利用作業所要時間、およびより良好なスループットを提供する。
【0017】
図1は、いくつかの実施形態によるプロセスキットを有するプロセスチャンバ(例えば、プラズマ処理チャンバ)の断面図を示す。いくつかの実施形態では、プラズマ処理チャンバは前洗浄処理チャンバである。しかしながら、異なるプロセスのために構成された他のタイプのプロセスチャンバが、さらに、本明細書に記載の再利用可能なプロセスキットの実施形態を使用してもよく、または使用するために修正されてもよい。チャンバ100は、基板処理の間、内部容積部120内の準大気圧を維持するように適切に適合された真空チャンバである。いくつかの実施形態では、チャンバ100は、約1mTorr~約10mTorrの圧力を維持することができる。チャンバ100は、内部容積部120の上半分に配置された処理容積部119を密閉するリッド104によって覆われたチャンバ本体106を含む。いくつかの実施形態では、チャンバ100は、チャンバ本体106とリッド104との間に配設され、チャンバ本体106の側壁に載るアダプタ180を含む。チャンバ100は、様々なチャンバ部品を囲むプロセスキットを含み、そのような部品と、エッチングされた材料および他の汚染物質との間の望ましくない反応を防止する。チャンバ本体106、アダプタ180、およびリッド104は、アルミニウムなどの金属で製作することができる。チャンバ本体106は、接地への結合115を介して接地することができる。
【0018】
基板支持体124が、例えば半導体ウエハなどの基板122または静電的に保持することができる他のそのような基板を支持および保持するために、内部容積部120内に配設される。基板支持体124は、一般に、ペデスタル136と、ペデスタル136を支持するための中空支持シャフト112とを含むことができる。ペデスタル136は、静電チャック150を含む。いくつかの実施形態では、静電チャック150は、誘電体プレートを含む。中空支持シャフト112は、例えば、裏側ガス、プロセスガス、流体、冷却剤、電力などを静電チャック150に供給するための導管を備える。いくつかの実施形態では、基板支持体124は、静電チャック150のまわりに配設されたエッジリング187を含む。いくつかの実施形態では、エッジリング187は、アルミナ(Al2O3)で製作される。スリットバルブ184をチャンバ本体106に結合して、基板122を内部容積部120の内外に移送しやすくすることができる。
【0019】
プロセスキットは、基板支持体124を囲む上部シールド117を含む。上部シールド117は、アダプタ180上に載り、処理容積部119を画定するように構成することができる。いくつかの実施形態では、上部シールド117は、アルミニウムなどの金属で製作される。プロセスキットは、ペデスタル136に結合され得る基板支持体124を囲む下部シールド105を含むことができる。いくつかの実施形態では、下部シールド105は、アルミニウムなどの金属で製作される。中空支持シャフト112は、アクチュエータまたはモータなどのリフト機構113に結合され、リフト機構113は、上部処理位置と下部移送位置との間で静電チャック150の垂直移動を行う。ベローズアセンブリ110が、中空支持シャフト112のまわりに配設され、静電チャック150とチャンバ100の底面126との間に結合されて、チャンバ100内からの真空度の低下を低減または防止しながら静電チャック150の垂直運動を可能にする可撓性シールが設けられる。ベローズアセンブリ110は、チャンバ真空度の低下を防止するのに役立つように底面126と接触するOリング165または他の適切なシーリング要素と接触する下部ベローズフランジ164をさらに含む。
【0020】
基板リフト130は、基板リフト130を昇降させるための第2のリフト機構132に結合されたシャフト111に接続されたプラットフォーム108に装着されたリフトピン109を含むことができ、その結果、基板122を静電チャック150に載置するか、または静電チャック150から取り除くことができる。静電チャック150は、リフトピン109を受け入れるために貫通孔を含むことができる。基板リフト130の垂直運動中のチャンバの真空を維持する可撓性シールを備えるために、ベローズアセンブリ131が基板リフト130と底面126との間に結合される。中空支持シャフト112は、裏側ガス供給部141、チャッキング電源140、およびRF電源190を静電チャック150に結合するための導管を備える。いくつかの実施形態では、チャッキング電源140は、基板122を保持するために導管154を介して静電チャック150にDC電力を供給する。いくつかの実施形態では、RF電源190によって供給されるRFエネルギーは、約10MHz以上の周波数を有することができる。いくつかの実施形態では、RF電源190は、約13.56MHzの周波数を有することができる。
【0021】
裏側ガス供給部141は、チャンバ本体106の外に配設され、ガスを静電チャック150に供給する。静電チャック150は、静電チャック150の下部表面から静電チャック150の上部表面152に延びるガスチャンネル138を含むことができる。ガスチャンネル138は、窒素(N)、アルゴン(Ar)、またはヘリウム(He)などの裏側ガスを静電チャック150の上部表面152に供給して、伝熱媒体として機能するように構成される。ガスチャンネル138は、使用の間、基板122の温度および/または温度プロファイルを制御するために、ガス導管142を介して裏側ガス供給部141と流体連結する。例えば、裏側ガス供給部141は、使用の間、基板122を冷却するためにガスを供給することができる。チャンバ100は、チャンバ100を排気するために使用されるスロットルバルブ(図示せず)およびポンプ(図示せず)を含む真空システム114に結合され、それと流体連結する。いくつかの実施形態では、真空システム114は、チャンバ本体106の底面126に配設されたポンプポートに結合される。チャンバ100の内部の圧力は、スロットルバルブおよび/または真空ポンプを調節することによって調整することができる。いくつかの実施形態では、ポンプは、毎秒約1900リットル~毎秒約3000リットルの流量を有する。
【0022】
チャンバ100はまた、そこに配された基板を処理するために1つまたは複数のプロセスガスをチャンバ100に供給することができるプロセスガス供給部118に結合され、それと流体連結する。いくつかの実施形態では、リッド104は、プロセスガス供給部118からのガスを内部容積部120に導入することができるポートを含む。いくつかの実施形態では、プロセスガス供給部118はアルゴン(Ar)ガスを供給する。いくつかの実施形態では、プロセスガス供給部118からのガスを上部シールド117の中心から処理容積部119内に注入するために、ディフューザー182が上部シールド117に結合される。動作中、例えば、プラズマ102が、1つまたは複数のプロセスを実行するために内部容積部120内に作り出され得る。プラズマ102は、プラズマ電源(例えば、RF電源190)からの電力を静電チャック150を介してプロセスガスに結合してプロセスガスを点火し、プラズマ102を作り出すことよって作り出すことができる。RF電源190はまた、プラズマからのイオンを基板122の方に引きつけるように構成される。
【0023】
コントローラ170が、設けられ、チャンバ100の様々な構成要素に結合されて、その動作を制御することができる。コントローラ170は、中央処理装置(CPU)172、メモリ174、およびサポート回路176を含む。コントローラ170は、チャンバ100を、直接、または特定のプロセスチャンバおよび/またはサポートシステム構成要素に関連するコンピュータ(またはコントローラ)を介して制御することができる。コントローラ170は、様々なチャンバおよびサブプロセッサを制御するために、産業環境で使用することができる任意の形態の汎用コンピュータプロセッサのうちの1つとすることができる。コントローラ170のメモリまたはコンピュータ可読媒体174は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、フロッピーディスク、ハードディスク、光学ストレージ媒体(例えば、コンパクトディスクまたはデジタルビデオディスク)、フラッシュドライブ、または任意の他の形態のローカルもしくはリモートのデジタルストレージなどの容易に利用可能なメモリのうちの1つまたは複数とすることができる。サポート回路176は、従来の方法でプロセッサをサポートするためにCPU172に結合される。回路は、キャッシュ、電源、クロック回路、入力/出力回路、およびサブシステムなどを含む。チャンバ100および/またはプロセスを制御するための方法は、本明細書に記載の方法でチャンバ100の動作を制御するために実行または呼び出され得るソフトウェアルーチンとしてメモリ174に格納することができる。ソフトウェアルーチンはまた、CPU172によって制御されるハードウェアから遠隔に配置されている第2のCPU(図示せず)によって格納および/または実行されてもよい。
【0024】
図2は、いくつかの実施形態による再利用可能なプロセスキット202をもつ上部シールド217の断面
図200を示す。再利用可能なプロセスキット202は、上部シールド217に固定されるフレームに特定の方法で取り付けられる金属フォイルライナを含む。フォイルライナは、金、アルミニウム、銅、ニッケル、および/またはチタンなどのような様々な材料から製作することができる。フォイルライナの材料は、処理中にフォイルライナに堆積されることになる材料のタイプに基づいて選択することができる。フォイルライナの材料は、堆積材料に存在する内部応力の量に基づいて選択することができる。いくつかの実施形態では、フォイルライナは、約25μm~約225μmの厚さを有する。いくつかの実施形態では、フォイルライナは、フォイルライナを形成するために使用される金属材料の展性に基づいてフォイルライナにおける特定の可撓性の量を可能にするために、パルスレーザを使用して特定の間隔の特定の点でフレームに溶接される。いくつかの実施形態では、フォイルライナは、フォイルライナへの堆積の接着を促進するためにテクスチャ加工される。いくつかの実施形態では、表面粗さは、約5Ra(マイクロインチ単位での平均粗さ)~約20Raの値を有する。再利用可能なプロセスキット202は、従来のプロセスキットと比較して、剥離を防止し、粒子汚染を10分の1未満に低減しながら、交換間の時間を2倍にすることができる。
【0025】
図3は、いくつかの実施形態による、上部シールド302の断面
図300A、およびフレーム308の等角図の切取
図300Bを示す。上部シールド302は、ディフューザー304(例えば、
図1のディフューザー182を参照)を含み、フレーム308のための一連の取り付け点306で改造される。いくつかの実施形態では、取り付け点306は、限定はしないが、ねじ式締め具などを受け入れるためのねじ付き孔を含むことができる。フレーム308は、アルミニウム、銅、ステンレス鋼、および/またはチタンなどから形成することができる。フレーム308は、プラズマに露出されず、フォイルライナを支持することができる任意の材料から形成することができる。いくつかの実施形態では、フレーム308は、約2mm~約4mmの厚さ320を有する。いくつかの実施形態では、フレーム308は、約3mmの厚さを有する。いくつかの実施形態では、フレーム308は、貫通孔310を含む。貫通孔310は、ねじ式締め具のチャンファーされたヘッドと嵌合するようにフレーム308の内面側312でチャンファーされてもよい。フレーム308は、上部シールド302に挿入可能314であり、フレーム308の外面318は、上部シールド302の内面316と嵌合する。
図4は、いくつかの実施形態による上部シールド302に挿入されたフレーム308の断面
図400を示す。いくつかの実施形態では、フレーム308のチャンファーされた貫通孔と嵌合し、上部シールド302のねじ付き孔のねじと嵌合するチャンファーされたヘッドをもつねじ式締め具402を使用して、フレーム308は上部シールド302に固定される。ねじ式締め具402は、フォイルライナの取り付けを妨げないようにフレーム308の皿穴に埋めこまれる。
【0026】
図5は、いくつかの実施形態による長方形フォイルライナ502の断面
図500を示す。前洗浄チャンバは、プラズマを用いて材料をウエハからエッチング除去するプラズマエッチングチャンバに類似している。エッチングプロセス中、ウエハ上の材料は、再スパッタされ、シールドに再堆積されることになる。窒化ケイ素、酸化ケイ素、またはポリマーなどのような材料は、非常に高い内部応力を有し、他の材料のほぼ2倍の量である。高い内部応力の材料は、プロセスキットのシールド上に応力蓄積を引き起こし、それは、再堆積された材料の亀裂をもたらし、再堆積された材料は、シールドから剥離し、環境を汚染することになる。本原理の方法および装置は、再堆積された材料の応力を軽減し、それにより、粒子汚染を低減する。
【0027】
本発明者らは、フォイルライナの表面全体を覆う均一な接着剤を使用してフォイルライナをフレーム308に取り付けると、フォイルライナの変形(および応力緩和)が妨げられ、粒子汚染およびプロセスキット寿命に関して従来のプロセスキットと比較していかなる改善ももたらされないことを見出した。本発明者らは、その代わりに、フォイルライナが特定の間隔の特定の点で取り付けられた場合、フォイルライナは、可撓性のままであり、劇的に優れた堆積接着および応力緩和を提供し、実質的に粒子汚染を低減することを発見した。シールドの応力蓄積が、フォイルライナの可撓性により軽減され、それは、プロセスキットの寿命を大幅に延ばす。フォイルライナの可撓性は、変形による応力緩和と、再堆積物の亀裂および剥離の防止とを可能にする。特定の距離またはピッチの異なる取り付け点でフォイルライナを取り付けることによって、粒子形成を低減するようにフォイルライナの可撓性を調節することができる。ピッチの密度が非常に高いと、フォイルライナの可撓性が低下し、粒子の落下が多くなる。ピッチの密度が低い、言い換えれば、取り付け点が少ない場合、フォイルライナをより可撓性にすることができるので、形成される粒子が少なくなる。
【0028】
加えて、本発明者らは、短パルスレーザの使用により、フォイルライナまたはフレームを損傷することなく、フォイルライナをフレームにスポット溶接する方法が提供されることを見出した。非常に短いパルス時間は、レーザが材料を溶け落とし、下にあるシールドまたはプロセスキットを損傷する可能性を防止する。次いで、短パルスレーザを使用して、様々な間隔の様々な点でフォイルライナをフレームに溶接した。いくつかの実施形態では、ファイバレーザが、フォイルライナをフレームに溶接するために使用される。本発明者らは、フォイルライナに非常に薄いアルミニウムを使用すると、約30mm以上の間隔またはピッチパターンが、粒子汚染の大幅な低減をもたらすことを見出した。ピッチパターンが、所与の薄いアルミニウムフォイルライナに対して30mmよりも大幅に小さい(例えば、約15mmである)場合、粒子汚染の低減はごくわずかであった。本発明者らは、フォイルライナに使用される材料の展性もピッチパターンに直接影響を与えることを発見した。より高い展性をもつ材料は、30mm未満の間隔を置くことができ、依然として粒子汚染の大幅な低減をもたらす。同様に、より低い展性をもつ材料は、粒子汚染の大幅な低減をもたらすために、30mmよりも大きい間隔を置くことができる。加えて、NU%は、キット寿命の全体にわたって2%超に至ることはない。
【0029】
簡潔にするために、以下の例は、薄いアルミニウム材料から構築されたフォイルライナを使用する。
図5の長方形フォイルライナ502は、溶接点504の約30mm以上のピッチパターンを示す。溶接点504の行間の距離A506および溶接点504の列間の距離B508は、両方とも約30mmに等しい。長方形または正方形のフォイルライナでは、各溶接点間の距離を維持することは、達成することがかなり容易である。
図6は、いくつかの実施形態による円形フォイルライナ602の断面
図600を示す。円形フォイルライナ602の例では、溶接点608は、中心点610から発する放射線に配置される。
図6を見て分かるように、ピッチ間隔(半径方向線間隔606および放射線間の間隔604)を約30mmに維持することはより困難である。本発明者らは、円形フォイルライナの溶接点の平均30mmの間隔を維持しようと試みると、依然として粒子汚染の大幅な低減がもたらされることを見出した。
【0030】
図7は、いくつかの実施形態によるフォイルライナの材料の一部702の等角
図700を示す。取り付け点ピッチ、または、いくつかの実施形態では、溶接ピッチは、再堆積された材料の応力緩和のための取り付けられたフォイルライナの所望の可撓性の量を達成するために使用される。所望のピッチは、フォイルライナの厚さ710と、フォイルライナに使用される材料の弾性率(展性)とに関連する。
取り付け点ピッチ(mm)∝フィルム厚(mm)×弾性率(GPa) (式1)
取り付け点ピッチは、
L=f・t・E (式2)
として表わすことができ、ここで、Lは、取り付け点704の間の距離706、708であり、tは、フォイルライナの厚さ710であり、Eは、フォイルライナの材料の弾性率であり、fは、比例定数である。可撓性の量と見なされる比例定数fは、フォイルライナ上に堆積される再スパッタされた材料の応力に依存して変化する。可撓性の量は、
f=L/(t・E) (式3)
として表わすことができる。
【0031】
例えば、銅フォイルライナが窒化ケイ素エッチングのために使用される場合、30mmの取り付け点ピッチ距離が、良好な粒子性能を達成する(粒子汚染を低減する)ために使用される。この例では、取り付けられる銅フォイルライナの厚さは70μmとすることができ、銅の弾性率は117GPaである。それゆえに、可撓性の量(f)は、GPa当たり、
f=30mm/(0.07mm×117GPa)=3.66/GPa (式4)
として計算され得る。GPa当たりの可撓性の量(f)は、大幅な粒子汚染低減を達成するために、異なる再スパッタされた材料応力に対して、約2.5と約4.5との間で変化することができる。
【0032】
取り付け点ピッチのさらなる例として、フォイルライナが、100μm厚と、67Gpaの弾性率と、f=3.66の可撓性の量とをもつアルミニウムから形成される場合、取り付けピッチは、
L(mm)=3.66×0.1×67=24.5mm (式5)
として定義することができる。別の例では、フォイルライナが、50μm厚と、170Gpaの弾性率と、可撓性の量=4.0とをもつ純ニッケルから形成される場合、取り付け点ピッチは、
L(mm)=4.0×0.05×170=34.0mm (式6)
として定義することができる。
【0033】
取り付け点ピッチの範囲は、特定のタイプの堆積材料の内部応力を軽減するために、フォイルライナに使用される材料の特性および/または所望の可撓性の量に依存して、約10mm~約40mm以上とすることができる。多数のパラメータを考慮することができることにより、本原理の装置および方法を適用する際に大幅な可撓性が可能になり、プロセスチャンバ内で優れた粒子制御が達成される。
【0034】
図8は、いくつかの実施形態によるディフューザー802の等角
図800を示す。ディフューザー802(
図1のディフューザー182を参照)は、底部外面816において処理容積部119に露出される。ディフューザー802は、前洗浄チャンバのプロセスの不可欠な部品である側壁ガス出口804を有する。本発明者らは、ディフューザー802に取り外し可能に取り付けることができる取り外し可能キャップ808をもつ新しいディフューザー構造を考案した。いくつかの実施形態では、キャップ808は、ディフューザー802の外側ねじ806と嵌合する内側ねじ814を含む。いくつかの実施形態では、キャップ808は、ディフューザー802などに摩擦ばめまたはプレスばめすることができる。キャップ808の底部外面816は、特定の間隔の溶接点812で取り付けられたフォイルライナ810を有する。プロセスキットメンテナンス中に、キャップ808は、最小の中断時間で容易に取り替えることができる。ディフューザー802は、非常に小さい部品であり、フォイルライナ810は、側壁ガス出口804に影響を与えないような方法で取り付けられる。ディフューザー802がチャンバ100に設置されると、小さい円形の間隙が、ディフューザー802の周囲に残り、処理容積部119内にガスが入るのを可能にする。ガスが阻止される場合、均一性は悪影響を受けることになる。フォイルライナ810は、円形の間隙が阻止されないように取り付けられ、それにより、ガスは処理容積部119内に自由に流れ込むことができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、メンテナンスが必要とされるとき、フレームおよびフォイルライナとともにプロセスキットを一緒に取り除くことができる。次いで、フォイルライナをフレームから取り外し、状況によっては、フレームをプロセスキットまたはシールドから取り外すことができる。プロセスキットまたはシールドは、フレームおよびフォイルライナによって保護されているので、プロセスキットまたはシールドは、洗浄をほとんどまたはまったく必要としないことになる。他の事例では、フレームをシールドに取り付けたままにし、新しいフォイルライナをシールド内のフレームにその場で取り付けることができる。フレームを再使用または再利用することができ、フォイルライナ上の堆積物をフォイルライナと一緒に除去するので、メンテナンスプロセスは、3日より多くを必要とする従来のプロセスと比較して、3時間以下で実行することができる。いくつかの実施形態では、フレームおよびフォイルライナは、シールドに単一ユニットとして一緒に挿入することができる。フレームの取り付け点は、シールドへの設置またはシールドからの取り外し中に、フォイルライナが乱されないままにすることを可能にする。次いで、予備のフレームおよびフォイルライナユニットが、メンテナンスの時に迅速に取り替えるための完全な予備として保持されてもよい。
【0036】
図9は、いくつかの実施形態による、フレームおよびフォイルライナをプロセスキットに取り付ける方法900である。ブロック902において、前洗浄チャンバのプロセスキットの少なくとも一部に取り付け可能であるフレームが形成される。フレームは、アルミニウム、銅、および/またはチタンなどのような材料から形成することができる。ブロック904において、フレームは、プロセスキットの内面に取り付けられる。いくつかの実施形態では、フレームは、ねじ式締め具でプロセスキットに取り付けることができる。ブロック906において、フォイルライナは、フォイルライナを形成する材料の展性に基づく可撓性の量を達成するように離間される特定の点でフレームの内面に取り付けられる。異なるタイプの材料は異なる展性レベルを有することになり、それは、粒子汚染の大幅な低減をもたらすことになる特定の可撓性をもたらすための取り付け点間隔に直接影響を与える。可撓性の量は、上述の式3を使用して計算することができる。いくつかの実施形態では、粒子汚染の大幅な低減を達成するためのGPa当たりの可撓性の量は、約2.5~約4.5の範囲である。いくつかの実施形態では、フォイルライナに再堆積される材料のタイプは、優れた粒子制御を達成するように可撓性の量を調節するために使用されることになる。
【0037】
本原理による実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組合せで実現することができる。実施形態はまた、1つまたは複数のプロセッサによって読み出され実行され得る、1つまたは複数のコンピュータ可読媒体を使用して格納された命令として実装することができる。コンピュータ可読媒体は、マシン(例えば、コンピューティングプラットフォーム、または1つまたは複数のコンピューティングプラットフォーム上で動作する「仮想マシン」)により読み出し可能な形態で情報を格納または送信するための任意の機構を含むことができる。例えば、コンピュータ可読媒体は、任意の適切な形態の揮発性または不揮発性メモリを含むことができる。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ可読媒体を含むことができる。
【0038】
前述は、本原理の実施形態に関するが、本原理の他のおよびさらなる実施形態が、その基本的な範囲から逸脱することなく考案され得る。